JP2001031966A - 気化性防錆剤 - Google Patents

気化性防錆剤

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JP2001031966A JP11206824A JP20682499A JP2001031966A JP 2001031966 A JP2001031966 A JP 2001031966A JP 11206824 A JP11206824 A JP 11206824A JP 20682499 A JP20682499 A JP 20682499A JP 2001031966 A JP2001031966 A JP 2001031966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気化性防錆剤として初期防錆能、長期防錆能
および長距離の有効到達性能のいずれにおいても優れ、
且つ健康障害を生じることなく、更には錆が発生し易い
高温多湿条件下においても優れた防錆能を発揮し、また
防錆剤として使用するまでの保管時においても製品容器
が膨れたり防錆性能の劣化を生じることなく、且つ用済
み後は被防錆製品に付着することなく簡単に分離するこ
とのできる気化性防錆剤を提供すること。 【解決手段】 有機アミンまたは金属の亜硝酸塩と、無
機酸および/または有機酸のアンモニウム塩、炭酸水素
金属塩、保水性もしくは水持続放出性助剤を必須成分と
して含む固形(粉末状)の気化性防錆剤とし、或いは更
に粘結剤を含有させて錠剤状または粒状とした気化性防
錆剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末状、錠剤状もし
くは粒状の気化性防錆剤に関し、たとえば鉄鋼材製の各
種機械部品や自動車部品の如く酸化を受け易い金属から
なる機具や部品等を保管し搬送し若しくは輸送する際
に、その表面が酸化を受けて発錆するのを防止するため
の気化性防錆剤に関し、特に短期および長期のいずれに
おいても優れた防錆能を発揮すると共に、防錆部品表面
への付着による汚染を可及的に防止することのできる粉
末状、錠剤状もしくは粒状の気化性防錆剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】上記の様な金属部材の防錆対策として従
来から最も汎用されてきたのは、防錆対象となる金属部
材の表面に防錆油を塗布して油膜を形成し、防錆原因と
なる酸素や水分を遮断する方法である。ところが防錆油
を使用する方法では、用済み後の油膜の除去が煩雑であ
ることから、最近では少量で優れた防錆効果を発揮し、
しかも用済み後は簡単に除去することのできる気化性防
錆剤が広く実用化され始めている。
【0003】この種の気化性防錆剤は、一般にVCI(V
olatile Corrosion Inhibitor)と呼ばれており、代表
的なものとしては、昇華性のシクロヘキシルアミンの炭
酸塩[(C611NH)2HCO2:CHC]やジイソプ
ロピルアミン・亜硝酸塩{[(CH32CH]2NH・
HNO2:DIPAN}、ジシクロヘキシルアミン・亜
硝酸塩[(C6112NH・HNO2:DICHAN]
等が知られている。
【0004】ところがCHCは、優れた初期防錆能は発
揮するものの臭気が強く、またその蒸気圧は4×10-1
mmHg(25℃)と高いため、長期防錆を発揮させる
には包装形態を厳重に行なわねばならない。一方、DI
CHANの蒸気圧は1×10 -4mmHg(25℃)と低
く、防錆効果を発揮するのに20時間以上を要し、長期
防錆能は優れているものの初期防錆能に欠ける。また、
防錆剤からの距離が20〜30cm以上離れると十分な
効果が発揮されない。
【0005】更に、DIPANの蒸気圧は5×10-3
mHg(25℃)でCHCとDICHANの中間であ
り、初期防錆能と長期防錆能の両方に優れた性能を有し
ているが、これを大気中に放置するとその一部が変質し
てジイソプロピル−N−ニトロソアミンを生成すること
が知られており、該ジイソプロピル−N−ニトロソアミ
ンは、発癌性を有することが指摘されるに及び(H.DRUC
KRAY, R.PREUSSMANN,etc;Zeitschrift fur Krebfor
schung 69,103-201,1967)、健康面からその使用は忌
避されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情に着目してなされたものであって、その目的は、気
化性防錆剤として初期防錆能、長期防錆能および長距離
有効到達性能のいずれにおいても優れた防錆能を発揮
し、且つ健康障害を生じることなく、更には錆が発生し
易い高温多湿条件下においても優れた防錆能を発揮し、
且つ被防錆製品への付着による汚染を可及的に抑えるこ
とのできる固形の気化性防錆剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の気化性防錆剤とは、有機アミンおよび
/または金属の亜硝酸塩と、無機酸および/または有機
酸のアンモニウム塩と、炭酸水素金属塩と、保水性また
は水持続放出性助剤とを含有する、粉末状、粒状もしく
は錠剤状の気化性防錆剤である。該本発明の気化性防錆
剤においては、更に他の成分として粘結剤を配合し、錠
剤もしくは粒状の剤形とすることも極めて有効である。
【0008】本発明において、上記有機アミンの亜硝酸
塩として特に好ましいのはジシクロヘキシルアミンの亜
硝酸塩であり、また上記金属の亜硝酸塩として特に好ま
しいのは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、中で
もナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグ
ネシウムの亜硝酸塩から選択される少なくとも1種であ
る。
【0009】更に、上記無機酸および/または有機酸の
アンモニウム塩として好ましいのは、ホウ酸、燐酸、炭
酸、硫酸、塩酸、硝酸および有機カルボン酸のアンモニ
ウム塩から選択される少なくとも1種であり、中でも特
に好ましいのは下記式[1],[2]で示される水溶性
アンモニウム塩の少なくとも1種である。 (NH4)447,(NH4)2HPO4,(NH4)3PO4, (NH4)2CO3,(NH4)2SO4,NH4Cl、NH4NO3…[1] R−(COO・NH4n…[2] (上記式[2]中、Rは水素原子または置換基を有して
いてもよい1〜3価の炭化水素基、nは1〜3の正数を
表す)
【0010】上記式[2]で示されるアンモニウム塩と
してとりわけ好ましいのは、安息香酸アンモニウム、サ
リチル酸アンモニウム、p−ニトロ安息香酸アンモニウ
ム、シュウ酸二アンモニウム、りんご酸二アンモニウ
ム、クエン酸三アンモニウム、酢酸アンモニウム、ギ酸
アンモニウムから選ばれる少なくとも1種である。
【0011】更に上記炭酸水素金属塩としては、炭酸水
素ナトリウムおよび/または炭酸水素カリウムが好まし
く、また上記保水性もしくは水持続放出性助剤としては
様々の物質が挙げられるが、適度の保水性を有すると共
に、繊維状で絡み合って錠剤あるいは粒状物の崩壊を防
止する作用を有し、且つ容易に入手できるものとして特
に好ましいのは、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、
合成繊維、活性炭繊維から選ばれる少なくとも1種であ
り、繊維として特に好ましいのはセルロース繊維粉末で
ある。
【0012】また上記粘結剤は、本発明の気化性防錆剤
を錠剤もしくは粒状の剤形として使用する際に配合され
る結合助剤となるものであり、固形油脂、植物性ワック
ス、動物性ワックス、合成樹脂が例示され、これらも単
独で使用し得る他、2種以上を適宜組合わせて使用でき
る。粘結剤として特に好ましいのは、常温で粉末状の固
形油脂である。もっとも、錠剤や粒状などに成形せず粉
末状として使用する場合は、該粘結剤の配合は必要でな
い。
【0013】本発明の気化性防錆剤における上記各成分
の好ましい含有比率は、上記アンモニウム塩の含有量
が、上記亜硝酸塩100モルに対して1〜200モル
(より好ましくは50〜110モル)、上記炭酸水素金
属塩の含有量が、上記アンモニウム塩と亜硝酸塩の総和
100重量部に対して0.1〜20重量部(より好まし
くは1〜10重量部)、上記保水性もしくは水持続放出
助剤の含有量が、上記アンモニウム塩と亜硝酸塩の総和
100重量部に対して0.01〜20重量部(より好ま
しくは0.1〜10重量部)、上記粘結剤の含有量が、
上記アンモニウム塩と亜硝酸塩の総和100重量部に対
して0〜100重量部(錠剤や粒状の剤形とする場合1
〜100重量部、より好ましく5〜50重量部)の範囲
であり、この様な配合組成とすることにより、使用時の
初期防錆能および長期防錆能、更には長距離(1m以
上)有効到達性能を兼ね備えた非常に優れた性能の粉末
状、錠剤状もしくは粒状の気化性防錆剤となる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記の様に本発明では、有機アミ
ンもしくは金属の亜硝酸塩(以下、A成分ということが
ある)の1種以上と、無機酸および/または有機酸のア
ンモニウム塩(以下、B成分ということがある)の1種
以上と、炭酸水素金属塩の一種以上と、保水性もしくは
水持続放出性助剤(以下、単に保水性助剤ということが
ある)の一種以上と、粘結剤の1種以上を必須成分とし
て含有するもので、これら5成分を含有させることによ
って、後記実施例でも明らかにする如く、錠剤状もしく
は粒状の形態で、酸化腐食性金属材に対して非常に優れ
た防錆効果を発揮する防錆剤を得ることができる。
【0015】ここで用いられるA成分として特に好まし
いのは、ジシクロヘキシルアミン・亜硝酸塩(DICH
AN)、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸リ
チウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸マグネシウムなどが
例示され、これらは単独で使用し得る他、必要により2
種以上を適宜組合わせて使用できる。
【0016】次にB成分として好ましいのは、ホウ酸、
燐酸、炭酸、硫酸、塩酸および有機カルボン酸のアンモ
ニウム塩である。ホウ酸アンモニウム塩の中には、メタ
ホウ酸アンモニウム、オルトホウ酸アンモニウム、四ホ
ウ酸アンモニウムなどが包含され、中でも特に好ましい
のは四ホウ酸アンモニウム塩である。燐酸アンモニウム
塩としては燐酸一アンモニウム、燐酸二アンモニウム、
燐酸三アンモニウムが含まれ、中でも好ましいのは燐酸
二アンモニウムと燐酸三アンモニウムである。炭酸アン
モニウムとしては、炭酸二アンモニウムや炭酸一アンモ
ニウムがいずれも好ましく使用される。
【0017】また有機カルボン酸のアンモニウム塩とし
ては、一価もしくは多価カルボン酸のアンモニウム塩が
挙げられるが、中でも好ましいのは前記式[2]で示さ
れる1〜3価カルボン酸のアンモニウム塩である。
【0018】上記アンモニウム塩の中でもより好ましい
のは、炭酸アンモニウム、燐酸水素二アンモニウム、安
息香酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム、p−ニ
トロ安息香酸アンモニウム、セバシン酸アンモニウムで
あり、これらアンモニウム塩の中でも特に好ましいの
は、安息香酸アンモニウムおよび燐酸水素二アンモニウ
ムである。
【0019】上記アンモニウム塩は、夫々単独で使用し
得る他、必要により2種以上を適当に組み合わせて使用
することも勿論可能である。
【0020】次に炭酸水素金属塩として好ましいのは、
炭酸水素カリウムおよび炭酸水素ナトリウムであり、こ
れらも単独で使用し得る他、必要により適量づつ併用し
ても構わない。
【0021】更に保水性助剤としては、後で詳述する如
く加水分解に必要な適量の水を保持し或いは少しずつ放
出する性質を有するものであればどの様な物質であって
も構わないが、適度の保水性を有し且つ安価で容易に入
手できるものとして特に好ましいのは繊維質物質であ
る。その種類は、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、
合成繊維、活性炭繊維などの如何を問わず、たとえば羊
毛、綿、麻、セルロース、ビスコースレーヨン等が例示
されるが、それらの中でも特に好ましいのはセルロース
繊維である。これらの繊維は、後述する如く使用時に雰
囲気中の水分を適度に吸水して前記亜硝酸塩とアンモニ
ウム塩の加水分解反応を進めるうえで重要な機能を果た
すもので、粉末状の繊維を使用することが好ましい。
【0022】ちなみに、「加水分解用の水分を保持す
る」という機能のみからすれば、例えば澱粉や活性炭あ
るいは各種吸水性樹脂などの粉末を使用することも有効
であるが、これらの吸水性物質では、使用に際し雰囲気
中の水分を大量に吸収して上記亜硝酸塩とアンモニウム
塩の加水分解反応を進め、防錆効果に優れた亜硝酸アン
モニウム(NH4NO2)を放出するが、繊維状でないた
め、ガスの放出に伴って錠剤や粒状の防錆剤が崩壊し易
くなる。従って本発明では、繊維状の保水性助剤を使用
し、繊維の絡み合いにより錠剤や粒状物としての強度を
確保することにより、それらの崩壊を防止するのがよ
い。但し、吸水性樹脂などを他の繊維状物質と併用すれ
ば、上記崩壊の問題を生じることなく使用できる。
【0023】上記A,B成分、炭酸水素金属塩、保水性
助剤および粘結剤によってもたらされる本発明防錆剤の
防錆作用と、錠剤状あるいは粒状物としての安定化作用
は次の様に説明することができる。
【0024】即ち、初期防錆の段階や錆の発錆が著しい
比較的高温多湿雰囲気下では、大気中の水分が保水性助
剤に保持され、更にこの水に前記A,B成分が溶解して
例えば下記式で示す様な複分解反応を起こし、常温にお
いて蒸気圧が高く且つ防錆効果に優れた亜硝酸アンモニ
ウムを生成する。 (C6112NH・HNO2+R−COO・NH4→(C
6112NH2・OOC−R+NH4NO2
【0025】また長期防錆の段階では、錠剤あるいは粒
状とすることで、保水性助剤の中を徐々に水分が内部へ
浸透し、内部で加水複分解反応が徐々に進行して亜硝酸
アンモニウムが生成し気化することにより防食作用を発
揮する。
【0026】即ち本発明では、前記A,B成分と、保水
性助剤によって適度に保持もしくは放出される水分の存
在による加水複分解作用によって、初期防錆能、長期防
錆能、高温多湿下での防錆能のすべてに優れた作用を発
揮するものであり、これらのうち1成分でも欠く場合は
本発明で意図する高レベルの防錆効果を得ることができ
ない。
【0027】また本発明おける炭酸水素金属塩および粘
結剤は、前記A、B成分および保水性助剤と併用するこ
とによって錠剤または粒状物としての保存安定性、崩壊
防止、長期防錆能を発揮させるうえで重要な成分であ
り、これらのうち炭酸水素金属塩は、以下の反応を抑え
るものと思われる。
【0028】即ち前記A、B成分と保水性助剤を含む混
合系中には、その中に水分が存在するため、如何に乾燥
しても保水性助剤はすぐに環境中の水分を吸収して平衡
水分に到達する。そのため、混合して錠剤や粒状化する
際にわずかの水分を保持しており、防錆剤を実際の防錆
処理に使用するまでの保管時に吸湿率の低いポリオレフ
ィン等で包装しておいたとしても前述した加水複分解反
応が起こり、NH4NO2ガスの発生により包装体が膨れ
を生じたり防錆成分の減少をもたらす。炭酸水素金属塩
は、この加水複分解反応のうち、B成分から出るアンモ
ニウムイオンを吸収し、炭酸アンモニウム金属塩を生成
して安定化させることで、アンモニウムイオンとA成分
との反応を抑え、包装状態での複分解反応の進行を抑え
る作用を発揮する。
【0029】また前記粘結剤は、錠剤または粒状の防錆
剤中において、錠剤や粒状物の崩壊を防いで安定化する
作用は勿論であるが、水分が一気に内部に侵入してくる
のを防ぐ役目と、他の成分間の過剰な接触を防ぐ役割を
果たすことで、長期防錆の持続作用を高める機能を発揮
する。
【0030】そして、本発明によってもたらされるこう
した短期・長期両方の防錆効果と、錠剤または粒状物と
しての安定化作用をより有効に発揮させるには、上記B
成分の含有量は、上記A成分100モルに対し1〜20
0モル、より好ましくは50〜110モル、更に好まし
くは60〜100モルとするのがよく、B成分の配合量
が不足する場合は、加水復分解による亜硝酸アンモニウ
ムの生成量が不足するため初期防錆能および長期防錆能
が不足気味となり、一方B成分の配合量が多過ぎる場合
は、防錆効果の弱いB成分が余分に残るため、短期・長
期の防錆能が不十分となる傾向が生じてくる。
【0031】上記炭酸水素金属塩の配合量は、上記A成
分、B成分の総和100重量部に対し0.1〜20重量
部、より好ましくは1〜10重量部の範囲とするのがよ
く、配合量が不足する場合は、製品の安定性が不足気味
となり、特に包装品に膨れが生じたり、防錆剤を使用す
るまでに防錆成分が低減する。逆に多すぎると、水分を
吸収し加水複分解反応によってNH4NOガスが発生す
るまでに長時間を要し、初期防錆能が不足気味となる。
【0032】上記保水性助剤の配合量は、上記A成分、
B成分の総和100重量部に対し0.01〜20重量
部、より好ましくは0.1〜10重量部の範囲とするの
がよく、配合量が不足する場合は、錠剤や粒状物の内部
に水分が侵入し難くなるため、複分解反応が錠剤や粒状
物の表面のみで起こり、長期防錆能が不足気味になる。
逆に多すぎると、錠剤や粒状物の内部の複分解反応まで
短期間のうちに進行し、完全な密閉包装であれば問題な
いが、実際の防錆処理時に包装フィルムから防錆気化ガ
スが漏れ出ていくので、長期の防錆能がやはり不足気味
となる。
【0033】上記粘結剤は、剤形を錠剤もしくは粒状と
する場合に配合される成分であり、その配合量は、上記
A成分、B成分の総和100重量部に対し、1〜100
重量部、より好ましくは5〜50重量部の範囲とするの
がよく、配合量が不足する場合は、錠剤や粒状物が崩壊
し易くなって長期の防錆能が不足気味となり、逆に多す
ぎると、A成分、B成分の重量が相対的に不足気味とな
り、短期・長期の防錆能が十分に発揮され難くなる。な
お粉末状で使用するときは、該粘結剤は必須でない。
【0034】本発明にかかる気化性防錆剤は上記4成分
を必須的に含有し、剤形に応じて適量の粘結剤を含むも
ので、その製法に格別の制限はなく、上記各成分を同時
もしくは任意の順序で配合して均一に混合し、これを任
意の形状の錠剤、粒状に成形し、あるいは粉末状のまま
で使用すればよい。錠剤や粒状物の形状やサイズなどに
も格別の制限はなく、顆粒状、ペレット状、棒状、ドー
ナツ状なども本発明でいう錠剤状または粒状物の範疇に
含まれる。
【0035】かくして本発明によれば、防錆作用の有効
成分である成分A,Bを、炭酸水素金属塩および保水性
助剤と共に含有させ、あるいは更に、粘結剤を配合する
ことによって、錠剤、粒状または粉末状の防錆剤中に保
持され、或は少しずつ放出される水分をうまく活用制御
し、実際に使用するまでの防錆剤の安定性と、使用時の
初期防錆能と長期防錆能および長距離(1m以上)有効
到達性能を兼ね備えた非常に優れた気化性防錆剤とな
る。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0037】実施例 有機アミンまたは金属の亜硝酸塩とアンモニウム塩、炭
酸水素金属塩、保水性助剤としての繊維、及び粘結剤
を、下記表1に示す比率(重量比率)で配合し、錠剤化
した防錆剤2錠(約0.5g)を不織布内にシールパッ
クし、25℃に調節した室内に置いた約17.5リット
ル(33×23×23cm)のアクリル系樹脂製箱内に
入れ、同時に200mlの35%グリセリン水を箱内に
置いて、箱内の相対湿度をRH90%に設定し、同時に
10mlの35%グリセリン水をいれた径40mm、高さ40
mmの秤量瓶を3個置いた。この状態で24時間静置して
から秤量瓶を取り出し、気化溶解亜硝酸(NO2 -)のイ
オン濃度を測定することにより、比較防錆剤との防錆効
果を比較した。また、アクリル系樹脂製箱内の空気を外
部の空気と置換した後、新たな秤量瓶を設置して24時
間毎に気化溶解亜硝酸(NO2 -)のイオン濃度を測定す
ることにより長期防錆性を測定し、表2に示す結果を得
た。
【0038】また、JIS Z 1519 4.4に準
拠し、1リットルのガラス瓶での「気化性錆止め試験」
(簡便法)による調湿水中の気化溶解亜硝酸(NO2 -
のイオン濃度を測定し、既知の防錆剤(比較例1,2)
と実施例1の防錆剤について、防錆必要量と錆発生の有
無をJISに規定される下記基準で評価し、下記表3に
示す結果を得た。 〇:錆なし、×:錆有り
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】上記表3より、防錆効果を有効に発揮する
気化性亜硝酸量は、遅効性の防錆剤であるDICHAN
で、20時間放置後の状態でNO2 -量=5.2μgを示
し、即効性の防錆剤であるDIPANでは、0.5時間
放置でNO2 -量=6.3μgを示したことから、5〜6
μg以上の気化溶解亜硝酸イオンを秤量瓶で定量できれ
ば、有効な防錆効果を示すものと評価される。
【0043】上記表1,2において、実施例1〜7は本
発明の規定要件を満たす実施例、比較例1〜3は現在市
販されている既知の気化性防錆剤、比較例4〜6は上記
実施例のうち1つの成分を配合しなかった比較例であ
る。これらの結果を対比すれば明らかな様に、5成分を
含む各実施例は比較例に比べていずれも優れた防錆能を
有していることが分かる。
【0044】また比較例2,3は防錆試験の結果は良好
であるが、発癌性を有することが指摘されているジイソ
プロピル−N−ニトロソアミンを生成する可能性のある
DIPANを使用している。比較例4は防錆作用が乏し
く、また比較例5は、防錆試験の結果は良好であるが製
品の安定性に欠けるもので、製品包装が膨れて保存に欠
ける。比較例6は保水性助剤が含まれていないため長期
防錆能が不足する。また参考例1は、繊維状の保水性助
剤を使用しておらず合成樹脂よりなる保水性助剤を用い
ているため、使用時に割れ(崩壊)を生じる傾向が見ら
れる。
【0045】また下記表4は、高さ方向への防錆成分の
有効到達距離を調べた結果を示したものであり、試験は
下記の方法によって行った。
【0046】(防錆成分の有効到達距離)240#研磨
布で研磨した冷延鋼板(SPCC−SB、60mm×80
mm×1.2mm)を、30cm×30cm×180cmのア
クリル系樹脂製容器(163リットル)の底部から20
cmの間隔で高さ方向に吊り下げ、また底部から20c
mの高さに、不織布に入れた錠剤約5g(30g/m3
相当量)、もしくは既知の気化性防錆剤粉末5gを保持
し、蓋をしてガムテープで固定して密封する。この容器
全体を25℃の室内に静置し、24時間後に底部に25
℃の脱イオン水1000mlを注入し、5日間そのまま
放置した後、脱イオン水中に設置しておいた水中ヒータ
ーを起動させて水温を40℃に加温し、冷延鋼板に結露
を生じさせる。そして24時間後に開封し、錆発生の有
無をJIS K 2246の「さび止め油 5.4さび
発生度測定方法」に規定される下記の基準で評価し、表
4に示す結果を得た。 A:さび発生度0%、 B:さび発生度0%超10%以下 C:さび発生度10%超25%以下 D:さび発生度25%超50%以下 E:さび発生度50%超100%以下
【0047】
【表4】
【0048】上記表4において、実施例1〜6は本発明
の規定要件を満たす実施例であり、比較例1、3は既知
の気化性防錆剤、比較例4,6は、上記実施例のうち1
成分を配合しなかった比較例である。夫々を対比すれば
明らかな様に、5成分を含む実施例は比較例に比べてい
ずれも優れた防錆能を有していることが分かる。
【0049】(錠剤型気化性防錆剤の保存安定性試験)
前記表1に示す配合で成形した錠剤型気化性防錆剤約1
0gを、透湿度および酸素透過度の低いポリエステルフ
ィルム[東レ社製商品名「ルミラー」、厚み50μm、
透湿度:8.8g/m2/24hr、酸素透過度:19cc/m2/24hr]よ
りなる10cm角の袋に入れ、出来るだけ内部ガスを抜
いた状態でヒートシールし、水の入ったメスシリンダー
に浸没させて初期容量を測定した後、40℃の恒温器に
7日間放置してから、同様に容量を測定し、初期容量と
の差から発生ガス量を計測した。結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】表5において、実施例1〜6は本発明の規
定要件を満たす実施例であり、比較例4〜6は、上記実
施例のうち1成分を配合しなかった比較例である。実施
例1〜7と参考例1および比較例5を対比すれば明らかな
様に、炭酸水素金属塩を含む実施例および参考例は発生
ガス量が少なく、優れた製品安定性を示している。
【0052】上記表5において、比較例のうち発生ガス
量の少ない比較例4は、アンモニウム塩が含有されてい
ないため、有効な防錆ガスが発生しないものであり、比
較例6は、保水性助剤が含有されていないため、有効な
防錆ガスが短期間で終了する比較剤、実施例7は、粘結
剤を配合していない粉末状の実施例であり、錠剤タイプ
のものに比べると内部に速やかに水分が供給されるた
め、有効な防錆ガスが比較的短期間で終了する傾向が見
られ、持続性がやや不足気味である。また参考例1は、
保水性助剤が吸水性樹脂で繊維でないため錠剤製品が割
れ(崩壊)を生じ易くなる。
【0053】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、
A,B成分に加えて炭酸水素金属塩と保水性助剤を必須
成分として含有させ、好ましくは更に粘結剤を含有さ
せ、好ましくはそれら各成分を前述した好適比率で配合
することによって、それら物質から揮発する防錆成分に
よって気相雰囲気中において短期・長期の何れにおいて
も優れた防錆性能を示し、また防錆剤として使用するま
での錠剤や粒状或いは粉末状の製品としても安定な気化
性防錆剤を提供し得ることになった。特に、粘結剤を含
有させて錠剤もしくは粒状とした本発明の防錆剤は、従
来の気化性防錆剤に比べて初期防錆、長期防錆および長
距離(1m以上)有効到達性能のいずれにおいても優れ
た防錆作用を示す他、高湿度雰囲気中においても錠剤や
粒状物が崩壊することもなく、優れた防錆作用を発揮す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有松 一比古 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 (72)発明者 伊藤 康博 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 (72)発明者 橋本 恭子 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 Fターム(参考) 4H025 AA32 AC07 4K062 AA08 BA05 BA08 BA11 BB06 BB12 BB14 BB16 BB30 CA04 GA08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機アミンおよび/または金属の亜硝酸
    塩と、無機酸および/または有機酸のアンモニウム塩
    と、炭酸水素金属塩と、保水性または水持続放出性助剤
    とを含有することを特徴とする気化性防錆剤。
  2. 【請求項2】 更に他の成分として粘結剤を含み、錠剤
    状もしくは粒状に成形したものである請求項1に記載の
    気化性防錆剤。
  3. 【請求項3】 上記有機アミンの亜硝酸塩が、ジシクロ
    ヘキシルアミンの亜硝酸塩である請求項1または2に記
    載の気化性防錆剤。
  4. 【請求項4】 上記金属の亜硝酸塩が、アルカリ金属お
    よびアルカリ土類金属の亜硝酸塩から選択される少なく
    とも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の気化性
    防錆剤。
  5. 【請求項5】 上記無機酸および/または有機酸のアン
    モニウム塩が、ホウ酸、燐酸、炭酸、硫酸、塩酸、硝酸
    および有機カルボン酸のアンモニウム塩から選択される
    少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の
    気化性防錆剤。
  6. 【請求項6】 上記アンモニウム塩が、下記式[1],
    [2]で示される水溶性アンモニウム塩の少なくとも1
    種である請求項5に記載の気化性防錆剤。 (NH4)447,(NH4)2HPO4,(NH4)3PO4, (NH4)2CO3,(NH4)2SO4,NH4Cl、NH4NO3…[1] R−(COO・NH4n…[2] (上記式[2]中、Rは水素原子または置換基を有して
    いてもよい1〜3価の炭化水素基、nは1〜3の正数を
    表す)
  7. 【請求項7】 上記式[2]のアンモニウム塩が、安息
    香酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム、p−ニト
    ロ安息香酸アンモニウム、シュウ酸二アンモニウム、り
    んご酸二アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、酢酸
    アンモニウム、ギ酸アンモニウムから選ばれる少なくと
    も1種である請求項6に記載の気化性防錆剤。
  8. 【請求項8】 上記炭酸水素金属塩が、炭酸水素ナトリ
    ウムおよび/または炭酸水素カリウムである請求項1〜
    7のいずれかに記載の気化性防錆剤。
  9. 【請求項9】 上記保水性もしくは水持続放出性助剤
    が、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、合成繊維、活
    性炭繊維から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜
    8のいずれかに記載の気化性防錆剤。
  10. 【請求項10】 上記繊維がセルロース繊維粉末である
    請求項9に記載の気化性防錆剤。
  11. 【請求項11】 上記粘結剤が、固形油脂、植物性ワッ
    クス、動物性ワックス、合成樹脂から選ばれる少なくと
    も1種である請求項2〜10のいずれかに記載の気化性
    防錆剤。
  12. 【請求項12】 上記アンモニウム塩の含有量が、上記
    亜硝酸塩100モルに対し1〜200モル、上記炭酸水
    素金属塩の含有量が、上記アンモニウム塩と亜硝酸塩の
    総和100重量部に対して0.1〜20重量部、上記保
    水性もしくは水持続放出性助剤の含有量が、上記アンモ
    ニウム塩と亜硝酸塩の総和100重量部に対して0.0
    1〜20重量部である請求項1〜11のいずれかに記載
    の気化性防錆剤。
  13. 【請求項13】 上記粘結剤の含有量が、上記アンモニ
    ウム塩と亜硝酸塩の総和100重量部に対して1〜10
    0重量部である請求項2〜12のいずれかに記載の気化
    性防錆剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003213462A (ja) * 2002-01-16 2003-07-30 Chubu Kiresuto Kk 気化性固形防錆剤
JP2007308726A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Aicello Chemical Co Ltd 金属用防錆剤組成物、それを含む樹脂組成物及びその成形体
US7824482B2 (en) * 2007-12-12 2010-11-02 Excor Korrosionsforschung Gmbh Vapor phase corrosion inhibitors and method for their production
JP2016117920A (ja) * 2014-12-18 2016-06-30 中部キレスト株式会社 気化性防錆剤
JP7154498B2 (ja) 2018-10-09 2022-10-18 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 鉄系部材の製造方法

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