JP2001031490A - 粒状爆薬 - Google Patents

粒状爆薬

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JP2001031490A
JP2001031490A JP11204559A JP20455999A JP2001031490A JP 2001031490 A JP2001031490 A JP 2001031490A JP 11204559 A JP11204559 A JP 11204559A JP 20455999 A JP20455999 A JP 20455999A JP 2001031490 A JP2001031490 A JP 2001031490A
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coated
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JP11204559A
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Yasunori Kosaka
安則 小坂
Shosaku Aramaki
昌作 荒牧
Junji Inoue
順児 井上
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性を有し、水孔においても使用でき
る粒状爆薬の提供。 【解決手段】 プリル硝安の粒子表面のみを樹脂でコー
ティングしたことを特徴とする粒状爆薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリル硝安を被覆
した粒状爆薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粒状の産業用爆薬として最も一般的に使
われているのが硝安油剤爆薬であり、これは採石、採
鉱、トンネル掘削などに広く使用されている。
【0003】この硝安油剤爆薬(以下、ANFOと略
記)の欠点はその主剤であるプリル硝安の水に対する高
い溶解性故、水孔ではそのままでは使用できずポリエチ
レン等の包装材でパッキングしたものを使用したりエマ
ルション爆薬と混合して若干の耐水性を付与したヘビー
ANFOとして使用されている。
【0004】あるいは耐水性は優れているが粒状ではな
いダイナマイトや含水爆薬を使用している。
【0005】また、ANFOの耐水性を改善する試みも
なされており特公平9−2598319ではANFOに
使用される軽油の代わりにワックス類と樹脂類の混合物
を使用することによって、耐水性を有する爆薬が公表さ
れている。
【0006】また、同様にUSP3013872では平
均分子量2000程度のポリエチレン、マイクロクリス
タリンワックスをコーティングして耐水性を得ているこ
とが公表されている。
【0007】さらにまた近年エマルション爆薬を粒状化
した爆薬(特開平7−223888)やGuan Li et al.
"Emulsion Powder Explosives" INTERNATIONAL SOCIET
Y OFEXPLOSIVES ENGINEERS 1997(p191−195)が研究され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリエ
チレン等の包装材でパッキングされたANFOは機械に
よる装填が困難であり、またヘビーANFOは混合のた
めの工程が必要でありいずれも作業性が悪くなるという
問題があった。
【0009】また、粒状ではないダイナマイトや含水爆
薬を使用する場合においても機械による装填が困難であ
り、同様の問題があった。
【0010】またエマルション爆薬を粒状化した爆薬に
おいても複雑な製造工程が必要であり一般的には使用さ
れていない。
【0011】また、ANFOは装薬の際、静電気が発生
するため電気雷管を使用できず非電気式雷管を使用しな
くてはならない。非電気式雷管は電気雷管に比べて高価
であり、発破後のズリにプラスチックチューブが残留す
るため問題が発生する場合がある。
【0012】本発明は、こうした耐水性が無いプリル硝
安の表面のみを樹脂でコーティングすることにより耐水
性を付与し、かつ使用するコーティング剤そのものを燃
料成分として使うため高価な原材料を必要とせず、更に
複雑な製造工程を必要としない機械装填に適し、水孔に
おいても使用できる粒状爆薬を提供することにある。更
に導電性物質を爆薬表面に存在させ電気雷管の使用を可
能にするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の粒状爆薬はプリ
ル硝安の粒子表面のみを樹脂でコーティングしたことを
特徴とする粒状爆薬であり、そのコーティング剤の塗布
量で爆薬の酸素バランスを有するように調整されたもの
である。
【0014】プリル硝安の耐水性を改善した従来技術で
ある特公平9−2598319ではANFOに使用され
る軽油の代わりにワックス類と樹脂類の混合物を使用し
それらをプリル硝安に吸着させており、本願の粒子表面
のみをコーティングしプリル硝安内部に気泡を包含させ
たものとは異なる。
【0015】また、同様にUSP3013872では平
均分子量2000程度のポリエチレン、マイクロクリス
タリンワックスを溶かして混合しプリル硝安にコーティ
ングしており当然のことながら多孔質のプリル硝安内部
にワックス類が吸収されており本願の粒子表面のみをコ
ーティングしプリル硝安内部に気泡を包含させたものと
は異なる。
【0016】本発明のコーティング剤に用いる樹脂材料
には高分子フィルムに用いられるセロハン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ビニロン、またはシリコン樹脂、
フッ素樹脂など「13599の化学商品、P.1244、
化学工業日報社」記載の合成樹脂塗料に使用される合成
樹脂などの撥水性の高い高分子材料を用いることができ
る。
【0017】これらの高分子材料でコーティングされた
粒状爆薬は耐水性に優れ、撥水性が高いため、ANFO
ローダーでの圧縮空気による装填の際には爆薬粒子間に
水が浸入する可能性が低い。縦孔などで爆薬を人力で流
し込んで装填する際は爆薬粒子間に水が浸入するもの
の、爆薬の撥水性が高いため水に接触した瞬間に爆薬粒
子同士が凝集し、その際空気の気泡を巻き込む。この空
気の気泡は含水爆薬に鋭感剤として添加される中空粒子
と同様の効果が期待される。
【0018】いずれの場合も爆薬粒子間全体に水が浸入
した場合よりも爆轟反応が低下される可能性は低い。
【0019】縦孔で爆薬を人力で流し込む場合、上記に
記した巻き込み気泡のため爆薬が沈まない場合は、コー
ティング終了直前に木粉やでんぷんなどの親水性粉末を
添加することができる。
【0020】また、コーティング剤に用いる高分子材料
にはスチレンブタジエンラテックス、アクリルラテック
スなど「13599の化学商品、P.1257〜125
8、化学工業日報社」記載の水性合成樹脂塗料に用いら
れる合成樹脂を用いることができる。
【0021】これらの高分子材料は水性であるためコー
ティング溶剤に水、もしくは水とそれに可溶な少量の有
機溶剤を用いることができるため、製造コストのダウ
ン、コーティング時の安全性の向上が可能である。
【0022】また、コーティング剤に用いる高分子材料
には、カゼイン、ゼラチン、でんぷん、アラビアゴム、
アルギン酸ソーダ、カラギーナン、寒天、ペクチン、キ
サンタンガム、グアガム、サイクリデキストリン、ジュ
ランガム、タマリンド種子多糖類、タンニン酸、トラガ
ントガム、ファーセレラン、プルラン、ローカストビー
ンガムなどの水溶性天然高分子、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナイトレート、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリ
アクリルアマイド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリ
ルアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポ
リプロピレングリコールなどの水溶性合成高分子を用い
ることができる。
【0023】これらの水溶性高分子に適当な架橋剤とそ
の添加量を変化させることにより、水への溶解時間が調
整でき、装填から点火までは水に溶解しないが、装填中
のこぼれ薬、装填機の付着残留薬、発破後の不発残留薬
などは調整された時間が経つと水に溶解して爆薬として
の性能を失わせることができる。
【0024】また、これらの水溶性高分子は水に少量溶
けると粘稠性のある物質となることから粒状爆薬の集合
体に水が接触した場合はそれらの界面付近で粘稠性物質
のバリヤーが形成され、それより内部の粒状爆薬には水
の浸入が困難となる。
【0025】水量が多く、粘稠性物質のバリヤーが形成
する前に爆薬集合体内部に水が浸入した場合は、水溶性
樹脂がその水を吸って爆薬の性能を保持できる。
【0026】水量が多く爆薬集合体内部に水が浸入し、
水溶性高分子を流し出して爆薬を溶解させる可能性があ
る場合には、その水溶性高分子の下に、更に架橋剤で耐
水性を増した水溶性高分子か非水溶性の高分子をコーテ
ィングしておくこともできる。
【0027】水溶性であるためコーティング溶剤に水、
もしくは水と少量の有機溶剤を用いることができるた
め、製造コストのダウン、コーティング時の安全性の向
上、製造施設、装填機械等に樹脂が付着した場合でも
水、熱水、または水蒸気で容易に洗浄することが可能で
ある。
【0028】また、水溶性高分子を用いる場合は、上記
の水溶性高分子を溶解した水溶液をスプレーコーティン
グする方法の他、硝酸アンモニウムで飽和された水、も
しくは硝酸アンモニウムがわずかしか溶けないエタノー
ルなどを用いてプリル硝安表面を湿潤状態にした後、水
溶性高分子粉末を添加してパウダーコーティングするこ
とができる。
【0029】また、既に述べた粒状爆薬には、エネルギ
ー向上のためコーティング前、中、後、または、コーテ
ィング溶液にカーボンブラックやアルミニウムなどの金
属粉を添加することができる。
【0030】また、装薬中の静電気発生を防止するため
にコーティング後、コーティング溶液にカーボンブラッ
クやアルミニウムなどの金属粉、シリカなどの静電気発
生を防止することができる物質を添加することができ
る。
【0031】また、コーティング膜厚を増加させる目的
でタルクなどの不活性粉末をコーティングに併用するこ
とができる。
【0032】本発明の粒状爆薬は、パンコーティング装
置、転動コーティング装置、流動層型コーティング装
置、噴流層型コーティング装置、流動転動型コーティン
グ装置で容易に得られる。
【0033】本発明でいう酸素バランスを有するとは、
社団法人火薬学会編「エネルギー物質ハンドブック」
(共立出版株式会社1999年3月1日発行)P14で
示されるように、その系における完全酸化反応生成物を
与えるに必要な酸素に対するその系が含む酸素の割合を
いい爆薬の酸化反応が完結するのに適正に調整された組
成をいう。
【0034】コーティング剤の使用量が増加するほど強
固な耐水性の爆薬が得られるが、あまり多くなると酸素
バランスがマイナスとなり、後ガス中の一酸化炭素濃度
が上昇したり、爆薬の性能が低下してしまう。コーティ
ング剤の使用量が減少すると耐水性が減少し、酸素バラ
ンスがプラスとなり、後ガス中の窒素酸化物濃度が上昇
したり爆薬の性能が低下してしまう。
【0035】本発明の粒状爆薬の酸素バランスは−10
から+10で後ガスが良好で所望の性能が得られるが、
より良くは酸素バランスが0付近になるようにコーティ
ング量を調整することが望ましい。
【0036】さらにまた硝酸カリウム、硝酸ナトリウム
などを添加して爆発後のあとガスを改善することもでき
る。
【0037】さらに本発明の目的を損なわない範囲でタ
ルク、炭酸カルシウム如き無機粉末の耐ブロッキング剤
をコーティング溶液に添加したり、コーティング中、コ
ーティング後に添加することもできる。
【0038】本発明に用いるコーティング剤は既に述べ
た高分子物質以外でも本発明の目的を満足するものであ
れば何でもよくこれらに限定するものではない。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例によって
本発明をさらに詳細に説明する。
【0040】
【実施例1】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量35ml/minで低密度
ポリエチレン2%、タルク2%のパークロロエチレン溶
液をスプレーコーティングした。
【0041】コーティング剤であるポリエチレンがプリ
ル硝安に対して5.8%の被覆量になったところで噴霧
を終了した。酸素バランスは0であった。
【0042】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。
【0043】また、耐静電気性を調べるためコーティン
グ終了後の粒状爆薬をポリビニール袋の中で100回ふ
り、ビニール袋表面への付着度合いを確認した。また、
35mmφの鋼管に装填して爆轟速度を測定した。結果を
表1に示す。
【0044】
【実施例2】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量15ml/minで、SB
ラテックスとポリスチレンを50/50で混合した30
%ラテックス水溶液をスプレーコーティングした。
【0045】コーティング剤であるラテックス樹脂とポ
リスチレンがプリル硝安に対して6.4%の被覆量にな
ったところで噴霧を終了した。酸素バランスは0であっ
た。
【0046】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。結果を
表1に示す。
【0047】
【実施例3】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量15ml/minで、アク
リルラテックス30%のラテックス水溶液をスプレーコ
ーティングした。
【0048】コーティング剤であるラテックス樹脂とポ
リスチレンがプリル硝安に対して15%の被覆量になっ
たところで噴霧を終了した。酸素バランスは0であっ
た。
【0049】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。結果を
表1に示す。
【0050】
【実施例4】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量15ml/minで、カル
ボキシメチルセルロースナイトレートとポリビニルアル
コールを20/80で混合した10%アルコール水溶液
をスプレーコーティングした。
【0051】コーティング剤であるがプリル硝安に対し
て10%の被覆量になったところで噴霧を終了した。酸
素バランスは2.2であった。
【0052】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。結果を
表1に示す。
【0053】
【実施例5】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量15ml/minで、カル
ボキシメチルセルロースナイトレートとポリビニルアル
コールを20/80で混合した10%アルコール水溶液
にメラミン2%を加えたものスプレーをコーティングし
た。
【0054】コーティング剤であるがプリル硝安に対し
て10%の被覆量になったところで噴霧を終了した。酸
素バランスは2.3であった。
【0055】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。結果を
表1に示す。
【0056】
【実施例6】パウレック社製ドリアコートを用い、粒径
0.2mmから3mmの範囲を持つプリル硝安200g
を温度80℃に保ち、回転数30r.p.m、空気風量
50m3/h、スプレー流量35ml/minで、低密
度ポリエチレン2%、タルク2%のパークロロエチレン
溶液をスプレーコーティングした。
【0057】コーティング剤であるポリエチレンがプリ
ル硝安に対して5.8%の被覆量になったところで噴霧
を終了した。コーティング終了直前にアルミニウムを3
%添加した。酸素バランスは0であった。
【0058】水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行
うため得られた粒状爆薬を水中に放置し、3時間、6時
間、12時間後に状態を観察した。また起爆試験のた
め、水中に3時間放置した粒状爆薬をを22mm鋼管試
験(火薬学会規格ES−32(1))を行った。
【0059】また、耐静電気性を調べるためコーティン
グ終了後の粒状爆薬をポリエチレン袋の中で100回ふ
り、ポリエチレン袋表面への付着度合いを確認した。ま
た、35mmφの鋼管に装填して爆轟速度を測定した。結
果を表1に示す。
【0060】
【比較例1】粒径0.2mmから3mmの範囲を持つプ
リル硝安に6%の軽油を添加し混合した硝安油剤爆薬
を、水中での硝酸アンモニウムの溶出試験を行うため水
中に放置し、3時間、6時間、12時間後に状態を観察
した。また起爆試験のため、水中に3時間放置した粒状
爆薬をを22mm鋼管試験(火薬学会規格ES−32
(1))を行った。なお、比較例1のものの酸素バラン
スは0であった。
【0061】また、耐静電気性を調べるため混合終了後
のポリエチレン袋の中で100回ふり、ポリエチレン袋
表面への付着度合いを確認した。また、35mmφの鋼管
に装填して爆轟速度を測定した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】 溶出試験 ○ :変化なし △ :一部溶解 × :半分以上溶解 ××:完全溶解 起爆試験 ○ :完爆 − :測定不能 耐静電気性○ :ポリエチレンへの付着なし × :ポリエチレンへの付着あり 表1から、いずれの実施例も水中に放置後3時間経過し
ても変化は認められず、正常に起爆した。硝安油剤爆薬
は水中に放置後約10分で完全溶解した。
【0064】実施例3と実施例4から架橋剤を用いるこ
とにより耐水性が向上することが分かる。
【0065】以上から明らかなように本発明の粒状爆薬
は、装薬から発破までの時間十分な耐水性を保持し、そ
の爆薬としての性能を発揮できることが分かる。
【0066】また水溶性高分子を用いた場合は、架橋剤
を用いることにより耐水性を制御できることが分かる。
【0067】
【発明の効果】本発明の粒状爆薬はプリル硝安の粒子表
面のみを樹脂でコーティングすることによって、耐水性
を付与させるとともに、そのコーティング剤の塗布量で
爆薬の酸素バランスを有するように調整されたものであ
り水孔においても使用でき、爆薬の機械装填に好適であ
る。また、装薬中、静電気が発生しないので電気雷管を
使用できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリル硝安の粒子表面のみを樹脂でコー
    ティングしたことを特徴とする粒状爆薬。
  2. 【請求項2】 爆薬の酸素バランスを有するコーティン
    グ量であることを特徴とした請求項1に記載の粒状爆
    薬。
  3. 【請求項3】 スプレーコーティングされた爆薬である
    ことを特徴とした請求項1に記載の粒状爆薬。
  4. 【請求項4】 コーティング剤の樹脂に高分子フィルム
    に用いられる高分子材料を用いた請求項1に記載の粒状
    爆薬。
  5. 【請求項5】 コーティング剤の樹脂に合成樹脂塗料に
    用いられる合成樹脂を用いた請求項1に記載の粒状爆
    薬。
  6. 【請求項6】 コーティング剤の樹脂に水系合成樹脂を
    用いた請求項1に記載の粒状爆薬。
  7. 【請求項7】 コーティング剤の樹脂に水溶性高分子、
    または水溶性高分子と架橋剤を用いた請求項1に記載の
    粒状爆薬。
  8. 【請求項8】 プリル硝安の表面を高分子フィルムに用
    いられる高分子材料、または合成樹脂塗料に用いられる
    合成樹脂、または水系合成樹脂でコーティングし、更に
    その表面を水溶性高分子、または水溶性高分子と架橋剤
    のコーティング剤でコーティングされた請求項1に記載
    の粒状爆薬。
  9. 【請求項9】 カーボンブラックまたは金属粉をコーテ
    ィング前、またはコーティング中、または、コーティン
    グ後に添加、またはコーティング溶液に添加した請求項
    1に記載の粒状爆薬。
  10. 【請求項10】 プリル硝安の表面を高分子フィルムに
    用いられる高分子材料、または合成樹脂塗料に用いられ
    る合成樹脂、または水系合成樹脂でコーティングする際
    に、コーティング終了直前に親水性粉体を添加した請求
    項1に記載の粒状爆薬。
  11. 【請求項11】 不活性粉末をコーティングに併用した
    請求項1に記載の粒状爆薬。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051769A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Japan Carlit Co Ltd:The 爆薬組成物
WO2013176162A1 (ja) * 2012-05-22 2013-11-28 日本化薬株式会社 ガス発生剤用硝酸アンモニウム粒状物およびその製造方法並びにガス発生剤ペレット
RU2680994C1 (ru) * 2017-12-29 2019-03-01 Общество с ограниченной ответственностью "ТЕХНОРИН" Водоблокирующая добавка и взрывчатое вещество

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WO2013176162A1 (ja) * 2012-05-22 2013-11-28 日本化薬株式会社 ガス発生剤用硝酸アンモニウム粒状物およびその製造方法並びにガス発生剤ペレット
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