JP2002060293A - 耐水性粒状爆薬組成物 - Google Patents
耐水性粒状爆薬組成物Info
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- JP2002060293A JP2002060293A JP2000247766A JP2000247766A JP2002060293A JP 2002060293 A JP2002060293 A JP 2002060293A JP 2000247766 A JP2000247766 A JP 2000247766A JP 2000247766 A JP2000247766 A JP 2000247766A JP 2002060293 A JP2002060293 A JP 2002060293A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のANFO爆薬と同様に取扱性に優れ、実
用上考えられ得る浸水時間において十分な耐水性、及び
十分な爆発性能を有する爆薬組成物を開発すること。 【解決手段】基質内に微小中空粒子を包含(含有)する
ポーラスプリル硝安を粉状硝安、又は必要により粉状硝
安と粉状の増粘剤、糊料あるいは天然高分子との混合物
により被覆し、必要により燃料油を含有した粒状爆薬組
成物を、被覆工程時には溶融液状又はエマルションの形
態であり、且つ被覆後には固形化するポリマーにより更
に被覆した耐水性粒状爆薬組成物。
用上考えられ得る浸水時間において十分な耐水性、及び
十分な爆発性能を有する爆薬組成物を開発すること。 【解決手段】基質内に微小中空粒子を包含(含有)する
ポーラスプリル硝安を粉状硝安、又は必要により粉状硝
安と粉状の増粘剤、糊料あるいは天然高分子との混合物
により被覆し、必要により燃料油を含有した粒状爆薬組
成物を、被覆工程時には溶融液状又はエマルションの形
態であり、且つ被覆後には固形化するポリマーにより更
に被覆した耐水性粒状爆薬組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は砕石、採鉱、採炭、
ずい道掘進等の産業用爆破作業に広く利用される爆薬組
成物に関する。更に詳しくは、穿孔等に直接装填して使
用し得る耐水性の粒状爆薬組成物に関する。
ずい道掘進等の産業用爆破作業に広く利用される爆薬組
成物に関する。更に詳しくは、穿孔等に直接装填して使
用し得る耐水性の粒状爆薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用爆破作業に用いられる爆薬として
は、ダイナマイト、含水爆薬、硝安爆薬、硝安油剤爆薬
(以下ANFO爆薬と呼ぶ)等が良く知られている。こ
れらの爆薬のうち、ANFO爆薬は比較的簡単に製造で
きる爆薬であり、他の産業用爆薬と比較して安価で、安
全性の高い爆薬として良く知られている。また、ANF
O爆薬は、通常、流動性のある粒状に調製されるので、
穿孔内に直接流し込んだり、ローダー等の装填機によっ
て装填することもできるという特徴がある。これらの理
由から、ANFO爆薬は、現在極めて広範に使用されて
いる。
は、ダイナマイト、含水爆薬、硝安爆薬、硝安油剤爆薬
(以下ANFO爆薬と呼ぶ)等が良く知られている。こ
れらの爆薬のうち、ANFO爆薬は比較的簡単に製造で
きる爆薬であり、他の産業用爆薬と比較して安価で、安
全性の高い爆薬として良く知られている。また、ANF
O爆薬は、通常、流動性のある粒状に調製されるので、
穿孔内に直接流し込んだり、ローダー等の装填機によっ
て装填することもできるという特徴がある。これらの理
由から、ANFO爆薬は、現在極めて広範に使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ANFO爆薬の主成分
は、多孔質粒状(以下ポーラスプリルと呼ぶ)の硝酸ア
ンモニウム(以下硝安と呼ぶ)で、爆薬全体の90重量
%以上を占めることが多い。ANFO爆薬は、このポー
ラスプリル硝安に軽油などの液体燃料成分を混合した爆
薬である。一方硝安は水100gに対して0℃で約12
0g、また100℃においては約950g溶解し、水に
対して非常に溶解し易いという特徴がある。
は、多孔質粒状(以下ポーラスプリルと呼ぶ)の硝酸ア
ンモニウム(以下硝安と呼ぶ)で、爆薬全体の90重量
%以上を占めることが多い。ANFO爆薬は、このポー
ラスプリル硝安に軽油などの液体燃料成分を混合した爆
薬である。一方硝安は水100gに対して0℃で約12
0g、また100℃においては約950g溶解し、水に
対して非常に溶解し易いという特徴がある。
【0004】従ってANFO爆薬は、爆破用の穿孔内に
水が存在したり、地下水、雨水が穿孔内に浸入した場合
には、硝安が容易に穿孔内で溶解し、軽油が分離するた
めに爆発性を失うことがある。従って、このような条件
下では耐水性のあるダイナマイト、含水爆薬等の包装爆
薬が用いられたり、予めポリチューブ製薬筒のような防
水性のある包装材料に装填された(包装)ANFO爆薬
が使用される。しかし、前者の場合は使用される爆薬が
ANFO爆薬よりも高価な爆薬であり、発破コストが上
昇する。また後者の場合は、元来バルクで簡単に装填す
ることのできる優位性を失うばかりでなく、包装された
爆薬と穿孔壁との間に隙間を生じ、穿孔内にANFO爆
薬を直接装填する場合に比べて、十分な発破効果を得る
ことができない。また、このようなポリチューブに包装
されたANFO爆薬は、穿孔内への装薬時に穿孔壁の鋭
利な石などによって損傷し、その結果包装内部に水が浸
入し、そのためにANFO爆薬が吸湿してしまい爆発性
能を失うことがある。上記の諸問題を解決するために、
ANFO爆薬に吸水剤を加えた爆薬が開発・実用化され
ている(特開平2000−16891)。しかしなが
ら、それらの使用に際しては、一旦排水ポンプ等により
穿孔内から水を除去する必要があり、装薬作業における
工程が増えることになる。また、粉状硝安により被覆さ
れたポーラスプリル硝安、又は必要により燃料油を含有
した粒状爆薬を固形ポリマーを用いて被覆することによ
り、耐水性を保持した爆薬組成物が開発されているが、
爆発性能に関して従来のANFO爆薬と同等のものを得
るまでには至っていない。
水が存在したり、地下水、雨水が穿孔内に浸入した場合
には、硝安が容易に穿孔内で溶解し、軽油が分離するた
めに爆発性を失うことがある。従って、このような条件
下では耐水性のあるダイナマイト、含水爆薬等の包装爆
薬が用いられたり、予めポリチューブ製薬筒のような防
水性のある包装材料に装填された(包装)ANFO爆薬
が使用される。しかし、前者の場合は使用される爆薬が
ANFO爆薬よりも高価な爆薬であり、発破コストが上
昇する。また後者の場合は、元来バルクで簡単に装填す
ることのできる優位性を失うばかりでなく、包装された
爆薬と穿孔壁との間に隙間を生じ、穿孔内にANFO爆
薬を直接装填する場合に比べて、十分な発破効果を得る
ことができない。また、このようなポリチューブに包装
されたANFO爆薬は、穿孔内への装薬時に穿孔壁の鋭
利な石などによって損傷し、その結果包装内部に水が浸
入し、そのためにANFO爆薬が吸湿してしまい爆発性
能を失うことがある。上記の諸問題を解決するために、
ANFO爆薬に吸水剤を加えた爆薬が開発・実用化され
ている(特開平2000−16891)。しかしなが
ら、それらの使用に際しては、一旦排水ポンプ等により
穿孔内から水を除去する必要があり、装薬作業における
工程が増えることになる。また、粉状硝安により被覆さ
れたポーラスプリル硝安、又は必要により燃料油を含有
した粒状爆薬を固形ポリマーを用いて被覆することによ
り、耐水性を保持した爆薬組成物が開発されているが、
爆発性能に関して従来のANFO爆薬と同等のものを得
るまでには至っていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バルクで
の使用が可能、流動性を有する等、取扱性に優れるとい
うANFO爆薬の利点をできるだけ活かして、且つ穿孔
内に存在する水及び浸入する水を除去せずに使用が可能
であるという耐水特性を有する粒状爆薬を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、微小中空粒子を包含するポーラス
プリル硝安に特定の被覆処理を施すことにより、上記課
題を解決出来ることを見いだし、本発明を完成させたも
のである。
の使用が可能、流動性を有する等、取扱性に優れるとい
うANFO爆薬の利点をできるだけ活かして、且つ穿孔
内に存在する水及び浸入する水を除去せずに使用が可能
であるという耐水特性を有する粒状爆薬を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、微小中空粒子を包含するポーラス
プリル硝安に特定の被覆処理を施すことにより、上記課
題を解決出来ることを見いだし、本発明を完成させたも
のである。
【0006】すなわち本発明は、(1)粉状硝酸アンモ
ニウムにより被覆され、更に固形ポリマーにより被覆さ
れた、微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸アン
モニウムを含有することを特徴とする耐水性粒状爆薬組
成物、(2)粉状硝酸アンモニウムと粉状の増粘剤、糊
料及び天然高分子のいずれか1種、又はこれらの混合物
との混合物により被覆され、更に固形ポリマーにより被
覆された、微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸
アンモニウムを含有することを特徴とする耐水性粒状爆
薬組成物、(3)微小中空粒子を包含するポーラスプリ
ル硝酸アンモニウムの嵩比重が、0.55〜0.78で
ある(1)又は(2)に記載の耐水性粒状爆薬組成物、
(4)微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸アン
モニウムの吸油率が、5.0〜20.0%であり、且つ
硬度が10.0%以下である(1)乃至(3)のいずれ
か一項に記載の耐水性粒状爆薬組成物、(4)微小中空
粒子を包含するポーラスプリル硝酸アンモニウムの粒径
が、2.36mm以上及び0.98mm以下のものがそ
れぞれ、1.0重量%以上及び1.0重量%以下である
(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆
薬組成物、(6)微小中空粒子を包含するポーラスプリ
ル硝酸アンモニウムが、固形ポリマーに被覆される前に
燃料油による含浸処理がなされているものである(1)
乃至(5)のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆薬組成
物、に関する。
ニウムにより被覆され、更に固形ポリマーにより被覆さ
れた、微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸アン
モニウムを含有することを特徴とする耐水性粒状爆薬組
成物、(2)粉状硝酸アンモニウムと粉状の増粘剤、糊
料及び天然高分子のいずれか1種、又はこれらの混合物
との混合物により被覆され、更に固形ポリマーにより被
覆された、微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸
アンモニウムを含有することを特徴とする耐水性粒状爆
薬組成物、(3)微小中空粒子を包含するポーラスプリ
ル硝酸アンモニウムの嵩比重が、0.55〜0.78で
ある(1)又は(2)に記載の耐水性粒状爆薬組成物、
(4)微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸アン
モニウムの吸油率が、5.0〜20.0%であり、且つ
硬度が10.0%以下である(1)乃至(3)のいずれ
か一項に記載の耐水性粒状爆薬組成物、(4)微小中空
粒子を包含するポーラスプリル硝酸アンモニウムの粒径
が、2.36mm以上及び0.98mm以下のものがそ
れぞれ、1.0重量%以上及び1.0重量%以下である
(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆
薬組成物、(6)微小中空粒子を包含するポーラスプリ
ル硝酸アンモニウムが、固形ポリマーに被覆される前に
燃料油による含浸処理がなされているものである(1)
乃至(5)のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆薬組成
物、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に記載する。本
発明の爆薬組成物においては、基質内に微小中空粒子を
ポーラスプリル硝安に対して1.0×10−6〜10.
0重量%、好ましくは1.0×10−3〜10.0重量
%の範囲で包含(含有)するポーラスプリル硝安が使用
される。以下、微小中空粒子を包含するポーラスプリル
硝安を単に、ポーラスプリル硝安という。本発明でポー
ラスプリル硝安に包含される微小中空粒子は、主に比重
調整剤等として用いられているものであるが、使用し得
る微小中空粒子の具体例を挙げれば、樹脂マイクロバル
ーン、ガラスバルーン、金属中空粒子、シラスバルーン
のような天然又は合成の多孔性物質等があり、これらは
単独または2種類以上混合して用いられる。本発明の爆
薬組成物においては上記のうち樹脂マイクロバルーンが
好ましいものとして挙げられる。本発明の爆薬組成物に
おいては、嵩比重が0.55〜0.78、好ましくは
0.60〜0.73であるポーラスプリル硝安が使用さ
れる。次に、本発明の爆薬組成物において使用されるポ
ーラスプリル硝安としては、吸油率が5.0〜20.0
%、好ましくは7.0〜18.0%、硬度が10.0%
以下、好ましくは5.0%以下であるものが好ましい。
本発明の爆薬組成物において使用されるポーラスプリル
硝安としては、粒径が2.36mm以上及び0.98m
m以下のものがそれぞれ、1.0重量%以上及び1.0
重量%以下であるものが好ましい。
発明の爆薬組成物においては、基質内に微小中空粒子を
ポーラスプリル硝安に対して1.0×10−6〜10.
0重量%、好ましくは1.0×10−3〜10.0重量
%の範囲で包含(含有)するポーラスプリル硝安が使用
される。以下、微小中空粒子を包含するポーラスプリル
硝安を単に、ポーラスプリル硝安という。本発明でポー
ラスプリル硝安に包含される微小中空粒子は、主に比重
調整剤等として用いられているものであるが、使用し得
る微小中空粒子の具体例を挙げれば、樹脂マイクロバル
ーン、ガラスバルーン、金属中空粒子、シラスバルーン
のような天然又は合成の多孔性物質等があり、これらは
単独または2種類以上混合して用いられる。本発明の爆
薬組成物においては上記のうち樹脂マイクロバルーンが
好ましいものとして挙げられる。本発明の爆薬組成物に
おいては、嵩比重が0.55〜0.78、好ましくは
0.60〜0.73であるポーラスプリル硝安が使用さ
れる。次に、本発明の爆薬組成物において使用されるポ
ーラスプリル硝安としては、吸油率が5.0〜20.0
%、好ましくは7.0〜18.0%、硬度が10.0%
以下、好ましくは5.0%以下であるものが好ましい。
本発明の爆薬組成物において使用されるポーラスプリル
硝安としては、粒径が2.36mm以上及び0.98m
m以下のものがそれぞれ、1.0重量%以上及び1.0
重量%以下であるものが好ましい。
【0008】ポーラスプリル硝安の嵩比重はJIS K
−6721に規定の方法に準じて測定される。即ち、一
定量の試料のポーラスプリル硝安を一定の高さから、支
持棒に支持された下部にダンパーを有する漏斗を用い
て、支持台上に設置した円筒形コップ内に落下させ、コ
ップ上に盛り上がったポーラスプリルの硝安を除去した
後、コップ内の試料のポーラスプリル硝安を秤量するこ
とによって測定される。詳しくは、上端の直径90m
m、下端の直径15mm、高さ115mmの漏斗を、漏
斗下端と支持台上の深さ80mm、容積100cm3の
コップ上端との距離が45mmとなるように設置し、漏
斗内に試料のポーラスプリル硝安100gをに入れ、ダ
ンパーをスライドさせてコップ内にポーラスプリル硝安
を落下させる。振動を与えないように注意してコップの
上に盛り上がったポーラスプリル硝安をヘラでコップの
上端と同じ高さで水平になるように払いのける。コップ
の外側に付着したポーラスプリル硝安はこれを除去し
て、コップ内のポーラスプリル硝安重量を上皿直示天秤
で秤量する。以上の測定を終えた後、下記(1)式によ
り嵩比重を算出する。 嵩比重=試料重量(g)/100(cm3) (1)
−6721に規定の方法に準じて測定される。即ち、一
定量の試料のポーラスプリル硝安を一定の高さから、支
持棒に支持された下部にダンパーを有する漏斗を用い
て、支持台上に設置した円筒形コップ内に落下させ、コ
ップ上に盛り上がったポーラスプリルの硝安を除去した
後、コップ内の試料のポーラスプリル硝安を秤量するこ
とによって測定される。詳しくは、上端の直径90m
m、下端の直径15mm、高さ115mmの漏斗を、漏
斗下端と支持台上の深さ80mm、容積100cm3の
コップ上端との距離が45mmとなるように設置し、漏
斗内に試料のポーラスプリル硝安100gをに入れ、ダ
ンパーをスライドさせてコップ内にポーラスプリル硝安
を落下させる。振動を与えないように注意してコップの
上に盛り上がったポーラスプリル硝安をヘラでコップの
上端と同じ高さで水平になるように払いのける。コップ
の外側に付着したポーラスプリル硝安はこれを除去し
て、コップ内のポーラスプリル硝安重量を上皿直示天秤
で秤量する。以上の測定を終えた後、下記(1)式によ
り嵩比重を算出する。 嵩比重=試料重量(g)/100(cm3) (1)
【0009】ポーラスプリル硝安の吸油率は、一定量の
ポーラスプリル硝安を、軽油に一定時間浸しておいた
後、吸引ろ過し、試験前後の重量差より軽油の吸着量を
算出することによって測定される。詳しくはポーラスプ
リル硝安50gを直径40mm、深さ50mmのガラス
フィルター(11G−1)に入れ、上皿直示天秤で秤量
し、これを真空装置にセットする。ついでガラスフィル
ター中に軽油40mlを注入し、細い棒でよく撹拌し、
ポーラスプリル硝安と軽油の混合接触を図る。5分間放
置後、ガラスフィルターに付属した外部のコックを開放
し、2分間軽油を自然流下させる。引き続き真空ポンプ
にて5分間吸引(流速:約30l/min)した後、軽
油を吸着したポーラスプリル硝安の入ったままのガラス
フィルターを、上皿直示天秤で秤量する。ここで増量分
が軽油の吸着分である。以上の測定を終えた後、元のポ
−ラスプリル硝安50gに対する軽油吸着分(g)の比
率(%)を、吸油率(%)として表示する。計算式は下
記(2)式の通りである。 吸油率(%)=軽油吸着分(g)/試料50(g)×100 (2)
ポーラスプリル硝安を、軽油に一定時間浸しておいた
後、吸引ろ過し、試験前後の重量差より軽油の吸着量を
算出することによって測定される。詳しくはポーラスプ
リル硝安50gを直径40mm、深さ50mmのガラス
フィルター(11G−1)に入れ、上皿直示天秤で秤量
し、これを真空装置にセットする。ついでガラスフィル
ター中に軽油40mlを注入し、細い棒でよく撹拌し、
ポーラスプリル硝安と軽油の混合接触を図る。5分間放
置後、ガラスフィルターに付属した外部のコックを開放
し、2分間軽油を自然流下させる。引き続き真空ポンプ
にて5分間吸引(流速:約30l/min)した後、軽
油を吸着したポーラスプリル硝安の入ったままのガラス
フィルターを、上皿直示天秤で秤量する。ここで増量分
が軽油の吸着分である。以上の測定を終えた後、元のポ
−ラスプリル硝安50gに対する軽油吸着分(g)の比
率(%)を、吸油率(%)として表示する。計算式は下
記(2)式の通りである。 吸油率(%)=軽油吸着分(g)/試料50(g)×100 (2)
【0010】ポーラスプリル硝安の硬度は、一定量のポ
ーラスプリル硝安を硬度測定装置により一定の条件で機
械的に粉砕し、粉砕された量を計ることにより測定され
る。測定に使用される装置は、試料注入用漏斗、圧縮空
気流入孔(内径4mm、長さ55mm)に接続した流送
管(内径16mm、長さ175mm)、それら接続部上
部と漏斗を垂直に接続する試料注入管(内径12mm、
長さ52mm)及び流送管と垂直に接続した試料粉砕管
(内径50mm、長さ315mm)から構成されてい
る。
ーラスプリル硝安を硬度測定装置により一定の条件で機
械的に粉砕し、粉砕された量を計ることにより測定され
る。測定に使用される装置は、試料注入用漏斗、圧縮空
気流入孔(内径4mm、長さ55mm)に接続した流送
管(内径16mm、長さ175mm)、それら接続部上
部と漏斗を垂直に接続する試料注入管(内径12mm、
長さ52mm)及び流送管と垂直に接続した試料粉砕管
(内径50mm、長さ315mm)から構成されてい
る。
【0011】35mesh篩で粉末を除去したポーラス
プリル硝安100gを漏斗から試料注入管を通して流送
管に落下注入し、流入孔から流入した圧縮空気(4kg
/cm2)により、試料を流送管を通して粉砕管内壁に
衝突させポーラスプリル硝安を粉化させる。流送後のポ
−ラスプリル硝安を35meshで篩分けし、+35m
esh量(N)を秤量し、元のポーラスプリル硝安10
0gに対する粉化量の比率(%)として表示する。計算
式は下記(3)式の通り。 硬度(%)=100(g)−N(g) (3)
プリル硝安100gを漏斗から試料注入管を通して流送
管に落下注入し、流入孔から流入した圧縮空気(4kg
/cm2)により、試料を流送管を通して粉砕管内壁に
衝突させポーラスプリル硝安を粉化させる。流送後のポ
−ラスプリル硝安を35meshで篩分けし、+35m
esh量(N)を秤量し、元のポーラスプリル硝安10
0gに対する粉化量の比率(%)として表示する。計算
式は下記(3)式の通り。 硬度(%)=100(g)−N(g) (3)
【0012】ポーラスプリル硝安の粒度分布(重量%)
は、一定量のポーラスプリル硝安を篩目の異なる各種篩
を通し、各篩目毎の篩網上残留分重量から測定される。
は、一定量のポーラスプリル硝安を篩目の異なる各種篩
を通し、各篩目毎の篩網上残留分重量から測定される。
【0013】本発明の爆薬組成物において、ポーラスプ
リル硝安は、通常20.0〜90.0重量%、好ましく
は30.0〜80.0重量%の範囲で爆薬組成物中に含
有される。
リル硝安は、通常20.0〜90.0重量%、好ましく
は30.0〜80.0重量%の範囲で爆薬組成物中に含
有される。
【0014】本発明の爆薬組成物において被覆材として
用いられる粉状硝安としては、その粒径が355μm以
上のものが50重量%以下、好ましくは30重量%以下
であるものを使用するのが好ましい。
用いられる粉状硝安としては、その粒径が355μm以
上のものが50重量%以下、好ましくは30重量%以下
であるものを使用するのが好ましい。
【0015】本発明において、粉状硝安の使用量は、ポ
ーラスプリル硝安に対して2.5〜50.0重量%、好
ましくは5.0〜40.0重量%の範囲である。本発明
の爆薬組成物において、粉状硝安によるポーラスプリル
硝安の被覆は、ニーダー、高速ミキサーのような混合機
を用いて、水、メタノール、エタノール、アセトン等の
揮発性の液体を添加しながら行われる。なお、攪拌、混
合の機能を備えているものならば、上記以外の混合機も
使用できる。
ーラスプリル硝安に対して2.5〜50.0重量%、好
ましくは5.0〜40.0重量%の範囲である。本発明
の爆薬組成物において、粉状硝安によるポーラスプリル
硝安の被覆は、ニーダー、高速ミキサーのような混合機
を用いて、水、メタノール、エタノール、アセトン等の
揮発性の液体を添加しながら行われる。なお、攪拌、混
合の機能を備えているものならば、上記以外の混合機も
使用できる。
【0016】本発明の爆薬組成物において、ポーラスプ
リル硝安を粉状硝安で被覆を行うに当たり、必要によ
り、用いられる増粘剤、糊料及び天然高分子としては、
粉状であり、水、アルコール等の液体を加えることによ
り粘稠な形態となり、バインダーの役割を果たすもので
あればいずれも使用可能であり、これらは単独または2
種類以上混合して用いられる。使用し得る増粘剤、糊料
及び天然高分子の具体例を挙げれば、アルギン酸ナトリ
ウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプ
ングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナ
トリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、グアーガム、ア
ラビアガム、ローカストビーンガム、アルギン酸等の増
粘剤、デンプン質糊料、可溶性デンプン、デキストリン
等の糊料、メチルセルロース、エチルセルロースヒドロ
キシエチルセルロース、結晶セルロース、カルボキシメ
チルセルロース等の天然高分子がある。
リル硝安を粉状硝安で被覆を行うに当たり、必要によ
り、用いられる増粘剤、糊料及び天然高分子としては、
粉状であり、水、アルコール等の液体を加えることによ
り粘稠な形態となり、バインダーの役割を果たすもので
あればいずれも使用可能であり、これらは単独または2
種類以上混合して用いられる。使用し得る増粘剤、糊料
及び天然高分子の具体例を挙げれば、アルギン酸ナトリ
ウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプ
ングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナ
トリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、グアーガム、ア
ラビアガム、ローカストビーンガム、アルギン酸等の増
粘剤、デンプン質糊料、可溶性デンプン、デキストリン
等の糊料、メチルセルロース、エチルセルロースヒドロ
キシエチルセルロース、結晶セルロース、カルボキシメ
チルセルロース等の天然高分子がある。
【0017】本発明の爆薬組成物に用いられる増粘剤、
糊料及び天然高分子の使用量は、通常ポーラスプリル硝
安に対して0.5〜30.0重量%、好ましくは1.0
〜20.0重量%の範囲である。本発明の爆薬組成物に
おいて、上記バインダーを用いた場合の粉状硝安による
ポーラスプリル硝安の被覆は、ニーダー、高速ミキサー
のような混合機を用いて、水、メタノール、エタノー
ル、アセトン等の揮発性の液体を添加しながら行われ
る。なお、攪拌、混合の機能を備えているものならば、
上記以外の混合機も使用できる。
糊料及び天然高分子の使用量は、通常ポーラスプリル硝
安に対して0.5〜30.0重量%、好ましくは1.0
〜20.0重量%の範囲である。本発明の爆薬組成物に
おいて、上記バインダーを用いた場合の粉状硝安による
ポーラスプリル硝安の被覆は、ニーダー、高速ミキサー
のような混合機を用いて、水、メタノール、エタノー
ル、アセトン等の揮発性の液体を添加しながら行われ
る。なお、攪拌、混合の機能を備えているものならば、
上記以外の混合機も使用できる。
【0018】本発明の爆薬組成物において、必要により
使用される燃料油としては、混合時に液状である可燃性
の有機物質であればいずれも使用し得るが、好ましい燃
料油の具体例としては軽油、灯油等の鉱物油、大豆油、
ナタネ油、ヒマシ油等の植物油、牛脂、スクワレン等の
動物油等が挙げられる。この他、必要により、メチルア
ルコール、エチルアルコール等のアルコール類、パラフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等のワッ
クス類、ジニトロトルエン、ジニトロキシレン等のニト
ロ化合物等を燃料油として単独又は混合して用いること
ができる。融点の高い燃料油は、それが液状になる温度
以上で、ポーラスプリル硝安と混合することによって用
いることができる。
使用される燃料油としては、混合時に液状である可燃性
の有機物質であればいずれも使用し得るが、好ましい燃
料油の具体例としては軽油、灯油等の鉱物油、大豆油、
ナタネ油、ヒマシ油等の植物油、牛脂、スクワレン等の
動物油等が挙げられる。この他、必要により、メチルア
ルコール、エチルアルコール等のアルコール類、パラフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等のワッ
クス類、ジニトロトルエン、ジニトロキシレン等のニト
ロ化合物等を燃料油として単独又は混合して用いること
ができる。融点の高い燃料油は、それが液状になる温度
以上で、ポーラスプリル硝安と混合することによって用
いることができる。
【0019】本発明の爆薬組成物において、必要により
使用される燃料油は、通常2.5〜25.0重量%、好
ましくは4.0〜10.0重量%の範囲で爆薬組成物物
中に含有される。燃料油は、粉状硝安で被覆する前のポ
ーラスプリル硝安、あるいは粉状硝安で被覆した後のポ
ーラスプリル硝安と混合、攪拌することにより本爆薬組
成物内に含有させることができる。
使用される燃料油は、通常2.5〜25.0重量%、好
ましくは4.0〜10.0重量%の範囲で爆薬組成物物
中に含有される。燃料油は、粉状硝安で被覆する前のポ
ーラスプリル硝安、あるいは粉状硝安で被覆した後のポ
ーラスプリル硝安と混合、攪拌することにより本爆薬組
成物内に含有させることができる。
【0020】本発明の爆薬組成物に用いられる固形ポリ
マーとしては、ポーラスプリル硝安の表面に被膜を形成
し、耐水性を有する物質であればいずれも使用可能であ
り、これらは単独または2種類以上混合して用いられ
る。更に、本発明の爆薬組成物に用いられる固形ポリマ
ーとしては、被覆工程時には溶融液状又はエマルション
の形態であり、且つ被覆後には固形化するものが好まし
い。使用し得る固形ポリマーの具体例を挙げれば、フル
オロオレフィン系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリ酢酸
ビニル樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ
エステル樹脂、ポリエチレン樹脂等の樹脂類、スチレン
・ブタジエン系共重合体ゴム、ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、アクリルゴム等
のゴム類がある。本発明の爆薬組成物においては、上記
のうちアクリル系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂、
ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン系共重合体ゴ
ム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴムが好ま
しいものとして挙げられる。
マーとしては、ポーラスプリル硝安の表面に被膜を形成
し、耐水性を有する物質であればいずれも使用可能であ
り、これらは単独または2種類以上混合して用いられ
る。更に、本発明の爆薬組成物に用いられる固形ポリマ
ーとしては、被覆工程時には溶融液状又はエマルション
の形態であり、且つ被覆後には固形化するものが好まし
い。使用し得る固形ポリマーの具体例を挙げれば、フル
オロオレフィン系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリ酢酸
ビニル樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ
エステル樹脂、ポリエチレン樹脂等の樹脂類、スチレン
・ブタジエン系共重合体ゴム、ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、アクリルゴム等
のゴム類がある。本発明の爆薬組成物においては、上記
のうちアクリル系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂、
ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン系共重合体ゴ
ム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴムが好ま
しいものとして挙げられる。
【0021】本発明の爆薬組成物に用いられる固形ポリ
マーの使用量は、通常爆薬全体の2.5〜50.0重量
%、好ましくは7.0〜40.0重量%の範囲である。
固形ポリマーの被覆は、ニーダーあるいは高速ミキサー
のような混合機を用いて、粉状硝安で被覆されたポーラ
スプリル硝安と前記固形ポリマーを混合、攪拌すること
により行われる。なお、撹拌、混合の機能を備えている
ならば、他の混合機も使用可能である。
マーの使用量は、通常爆薬全体の2.5〜50.0重量
%、好ましくは7.0〜40.0重量%の範囲である。
固形ポリマーの被覆は、ニーダーあるいは高速ミキサー
のような混合機を用いて、粉状硝安で被覆されたポーラ
スプリル硝安と前記固形ポリマーを混合、攪拌すること
により行われる。なお、撹拌、混合の機能を備えている
ならば、他の混合機も使用可能である。
【0022】本発明の爆薬組成物は必要によって、静電
気発生防止の措置を施すことができる。例えば水溶性又
は油溶性の帯電防止剤(特開昭55−51794号、特
開平11−147784号、特開平11−278974
号)として知られる各種界面活性剤や、デンプン類(特
開平10−291883号)、脂肪酸アミド等の添加剤
を加えることができる。
気発生防止の措置を施すことができる。例えば水溶性又
は油溶性の帯電防止剤(特開昭55−51794号、特
開平11−147784号、特開平11−278974
号)として知られる各種界面活性剤や、デンプン類(特
開平10−291883号)、脂肪酸アミド等の添加剤
を加えることができる。
【0023】これらの処理あるいは添加剤の添加は、ニ
ーダーあるいは高速ミキサーのような混合機を用いて、
固形ポリマーで被覆されたポーラスプリル硝安と前記各
薬剤を混合、攪拌処理することにより行われる。なお、
撹拌、混合の機能を備えているならば、他の混合機も使
用可能である。
ーダーあるいは高速ミキサーのような混合機を用いて、
固形ポリマーで被覆されたポーラスプリル硝安と前記各
薬剤を混合、攪拌処理することにより行われる。なお、
撹拌、混合の機能を備えているならば、他の混合機も使
用可能である。
【0024】本発明の爆薬組成物は、従来のANFO爆
薬と同様にバルクでの使用が可能、流動性を有する等取
扱性に優れ、且つ穿孔内に存在する水及び浸入する水を
除去せずに使用が可能であるという特徴がある。また、
微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝安を用いるこ
とにより、粉状硝安での被覆が容易となり、ポーラスプ
リル硝安の表面が更に円滑となることから、固形ポリマ
ーによる被覆が容易となり、耐水性が向上するという特
徴がある。このように本願発明の爆薬組成物は、耐水性
を維持したまま従来のANFO爆薬と同等の爆発性能を
有するいう特徴がある。
薬と同様にバルクでの使用が可能、流動性を有する等取
扱性に優れ、且つ穿孔内に存在する水及び浸入する水を
除去せずに使用が可能であるという特徴がある。また、
微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝安を用いるこ
とにより、粉状硝安での被覆が容易となり、ポーラスプ
リル硝安の表面が更に円滑となることから、固形ポリマ
ーによる被覆が容易となり、耐水性が向上するという特
徴がある。このように本願発明の爆薬組成物は、耐水性
を維持したまま従来のANFO爆薬と同等の爆発性能を
有するいう特徴がある。
【0025】
【実施例】本発明を実施例を挙げてさらに詳しく説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。実施例において部は重量部を示す。
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。実施例において部は重量部を示す。
【0026】実施例1 樹脂マイクロバルーンを0.10重量%含有し、吸油率
が約12.5%、硬度が0.7%、嵩比重が0.69、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、21.4重量%及び0.3重量%であるポー
ラスプリル硝安69.5部を、95℃に加温したシグマ
翼を備えた横型ニーダーの容器に入れ、1分当たり15
0回転の速度で撹拌しながら、粉状硝安(住友化学工業
(株)製)14.0部を水を添加しながら加え、粉状硝
安により被覆されたポーラスプリル硝安85.7部を得
た。更に1分当たり100回転の速度で撹拌しながら1
00℃で溶融したエチレンホモポリマー(東洋ペトロラ
イト(株)製)16.5部を添加し、本発明の爆薬組成
物100部を得た。
が約12.5%、硬度が0.7%、嵩比重が0.69、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、21.4重量%及び0.3重量%であるポー
ラスプリル硝安69.5部を、95℃に加温したシグマ
翼を備えた横型ニーダーの容器に入れ、1分当たり15
0回転の速度で撹拌しながら、粉状硝安(住友化学工業
(株)製)14.0部を水を添加しながら加え、粉状硝
安により被覆されたポーラスプリル硝安85.7部を得
た。更に1分当たり100回転の速度で撹拌しながら1
00℃で溶融したエチレンホモポリマー(東洋ペトロラ
イト(株)製)16.5部を添加し、本発明の爆薬組成
物100部を得た。
【0027】実施例2 樹脂マイクロバルーンを0.25重量%含有し、吸油率
が約11.4%、硬度が4.7%、嵩比重が0.63、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、5.0重量%及び0.0重量%であるポーラ
スプリル硝安(EXPAN100: Sasol Ch
emical IndustriesLimited
製)58.3部を、95℃に加温した高速ミキサーの容
器に入れ、1分当たり250回転の速度で攪拌しなが
ら、粉状硝安(前記)16.3部及びデンプンリン酸エ
ステルナトリウム(松谷化学工業(株)製)3.5部を
水を添加しながら加え、粉状硝安及びデンプンリン酸エ
ステルナトリウムにより被覆されたポーラスプリル硝安
78.1部を得た。更に60℃に加温した高速ミキサー
を用いて、1分当たり250回転の速度で撹拌しながら
固形成分が50.0重量%であるスチレン・ブタジエン
共重合体ゴムのラテックス(JSR(株)製)38.0
部を添加し、本発明の爆薬組成物97.1部を得た。
が約11.4%、硬度が4.7%、嵩比重が0.63、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、5.0重量%及び0.0重量%であるポーラ
スプリル硝安(EXPAN100: Sasol Ch
emical IndustriesLimited
製)58.3部を、95℃に加温した高速ミキサーの容
器に入れ、1分当たり250回転の速度で攪拌しなが
ら、粉状硝安(前記)16.3部及びデンプンリン酸エ
ステルナトリウム(松谷化学工業(株)製)3.5部を
水を添加しながら加え、粉状硝安及びデンプンリン酸エ
ステルナトリウムにより被覆されたポーラスプリル硝安
78.1部を得た。更に60℃に加温した高速ミキサー
を用いて、1分当たり250回転の速度で撹拌しながら
固形成分が50.0重量%であるスチレン・ブタジエン
共重合体ゴムのラテックス(JSR(株)製)38.0
部を添加し、本発明の爆薬組成物97.1部を得た。
【0028】実施例3 実施例1と同じポーラスプリル硝安55.3部を、90
℃に加温した高速ミキサーの容器に入れ、1分当たり1
00回転の速度で撹拌しながら、粉状硝安(前記)1
4.2部をエタノールを添加しながら加え、粉状硝安に
より被覆されたポーラスプリル硝安69.5部を得た。
これを95℃に加温したシグマ翼を備えた横型ニーダー
の容器に入れ、1分当たり100回転の速度で撹拌しな
がら100℃で溶融したマイクロクリスタリンワックス
(東洋ペトロライト(株)製)4.3部を添加し、粒状
爆薬組成物73.8部を得た。更に130℃に溶融した
ポリウレタン(日本ポリウレタン工業(株)製)17.
0部を添加し、本発明の爆薬組成物90.8部を得た。
℃に加温した高速ミキサーの容器に入れ、1分当たり1
00回転の速度で撹拌しながら、粉状硝安(前記)1
4.2部をエタノールを添加しながら加え、粉状硝安に
より被覆されたポーラスプリル硝安69.5部を得た。
これを95℃に加温したシグマ翼を備えた横型ニーダー
の容器に入れ、1分当たり100回転の速度で撹拌しな
がら100℃で溶融したマイクロクリスタリンワックス
(東洋ペトロライト(株)製)4.3部を添加し、粒状
爆薬組成物73.8部を得た。更に130℃に溶融した
ポリウレタン(日本ポリウレタン工業(株)製)17.
0部を添加し、本発明の爆薬組成物90.8部を得た。
【0029】実施例4 樹脂マイクロバルーンを0.10重量%含有し、吸油率
が約12.5%、硬度が3.0%、嵩比重が0.69、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、53.3重量%及び0.0重量%であるポー
ラスプリル硝安(EXPAN200: Sasol C
hemical IndustriesLimited
製)67.1部を、90℃に加温した高速ミキサーの容
器に入れ、1分当たり200回転の速度で攪拌しなが
ら、粉状硝安(前記)7.5部及びデキストリン(和光
純薬工業(株)製)2.5部を水を添加しながら加え、
粉状硝安及びデキストリンにより被覆されたポーラスプ
リル硝安77.1部を得た。更に70℃に加温した高速
ミキサーを用いて、1分当たり300回転の速度で攪拌
しながら、固形成分が50.0重量%であるアクリルエ
マルション(JSR(株)製)41.0部を添加し、本
発明の爆薬組成物97.6部を得た。
が約12.5%、硬度が3.0%、嵩比重が0.69、
粒径が2.36mm以上及び0.98mm以下のものが
それぞれ、53.3重量%及び0.0重量%であるポー
ラスプリル硝安(EXPAN200: Sasol C
hemical IndustriesLimited
製)67.1部を、90℃に加温した高速ミキサーの容
器に入れ、1分当たり200回転の速度で攪拌しなが
ら、粉状硝安(前記)7.5部及びデキストリン(和光
純薬工業(株)製)2.5部を水を添加しながら加え、
粉状硝安及びデキストリンにより被覆されたポーラスプ
リル硝安77.1部を得た。更に70℃に加温した高速
ミキサーを用いて、1分当たり300回転の速度で攪拌
しながら、固形成分が50.0重量%であるアクリルエ
マルション(JSR(株)製)41.0部を添加し、本
発明の爆薬組成物97.6部を得た。
【0030】比較例1 ポーラスプリル硝安(嵩比重0.78、粒径が2.36
mm以上及び0.98mm以下のものの含有量がそれぞ
れ0.0重量%及び6.0重量%、吸油率12.0%、
硬度5.5%)94.0部に室温の2号軽油6.0部を
室温において実施例1と同様に混合し、比較用の粒状爆
薬(比重 0.87)100部を得た。(特開平8−2
6877記載の爆薬)
mm以上及び0.98mm以下のものの含有量がそれぞ
れ0.0重量%及び6.0重量%、吸油率12.0%、
硬度5.5%)94.0部に室温の2号軽油6.0部を
室温において実施例1と同様に混合し、比較用の粒状爆
薬(比重 0.87)100部を得た。(特開平8−2
6877記載の爆薬)
【0031】評価試験 (1)流動性及び耐水性試験 実施例1〜4及び比較例1で得られた各爆薬組成物を、
水を入れた内径50mmの透明アクリル管に300g流
し込み、流動性の評価及び浸水、浮遊状況の観察により
耐水性の評価を行った。尚、耐水性の試験結果において
「%」は供試爆薬組成物300gのうちの浮遊した爆薬
組成物の重量%を意味する。
水を入れた内径50mmの透明アクリル管に300g流
し込み、流動性の評価及び浸水、浮遊状況の観察により
耐水性の評価を行った。尚、耐水性の試験結果において
「%」は供試爆薬組成物300gのうちの浮遊した爆薬
組成物の重量%を意味する。
【0032】(2)爆速試験1 実施例1〜4及び比較例1で得られた各爆薬組成物を、
内径50mmの鋼管に300g充填し、50gの含水爆
薬(アルテックス:日本化薬(株)製)をブースターと
して起爆し、爆速を測定した。
内径50mmの鋼管に300g充填し、50gの含水爆
薬(アルテックス:日本化薬(株)製)をブースターと
して起爆し、爆速を測定した。
【0033】(3)爆速試験2 実施例1〜4及び比較例1で得られた各爆薬組成物を、
水を入れた内径50mmの鋼管内に300g流し込み、
1時間及び3時間水中に浸した後、50gの含水爆薬
(前記)をブースターとして起爆し、爆速を測定した。
水を入れた内径50mmの鋼管内に300g流し込み、
1時間及び3時間水中に浸した後、50gの含水爆薬
(前記)をブースターとして起爆し、爆速を測定した。
【0034】これらの結果を表1に示す。
【0035】 表1 評価試験結果 実施例1 実施例2 実施例3 流動性 良好 良好 良好 耐水性 (1時間後) 1.9%が浮遊 1.5%が浮遊 1.9%が 浮遊 (3時間後) 7.5%が浮遊 5.2%が浮遊 6.3%が 浮遊 爆速試験1 (m/sec) 2860 2850 2850 爆速試験2 (1時間後) (m/sec) 2790 2880 2810 (3時間後) (m/sec) 2650 2790 2710 実施例4 比較例1 流動性 良好 良好 耐水性 (1時間後) 1.3%が浮遊 100%が浮遊・溶解 (1時間後) 5.0%が浮遊 − 爆速試験1 (m/sec) 2870 3140 爆速試験2 (1時間後) (m/sec) 2900 不爆 (3時間後) (m/sec) 2880 −
【0036】表より本発明の爆薬組成物は、従来のAN
FO爆薬(比較例1)と同等の流動性を有しており、直
接流し込み装填が可能であることが明らかである。ま
た、比較例1の爆薬と比較して優れた耐水性を有してお
り、爆発性能もほぼ同等である。さらに1時間浸水させ
た後、その状態で起爆した場合、当然の結果として比較
例1の爆薬が不爆となるのに対して、本発明の爆薬組成
物は3時間浸水させた場合においても十分な爆発性能を
維持していることが明らかである。
FO爆薬(比較例1)と同等の流動性を有しており、直
接流し込み装填が可能であることが明らかである。ま
た、比較例1の爆薬と比較して優れた耐水性を有してお
り、爆発性能もほぼ同等である。さらに1時間浸水させ
た後、その状態で起爆した場合、当然の結果として比較
例1の爆薬が不爆となるのに対して、本発明の爆薬組成
物は3時間浸水させた場合においても十分な爆発性能を
維持していることが明らかである。
【0037】
【発明の効果】従来のANFO爆薬と同等の取扱性を有
し、耐水性及び水中での爆発性能を十分に保持するAN
FO爆薬組成物が得られた。
し、耐水性及び水中での爆発性能を十分に保持するAN
FO爆薬組成物が得られた。
Claims (6)
- 【請求項1】粉状硝酸アンモニウムにより被覆され、更
に固形ポリマーにより被覆された、微小中空粒子を包含
するポーラスプリル硝酸アンモニウムを含有することを
特徴とする耐水性粒状爆薬組成物。 - 【請求項2】粉状硝酸アンモニウムと粉状の増粘剤、糊
料及び天然高分子のいずれか1種、又はこれらの混合物
との混合物により被覆され、更に固形ポリマーにより被
覆された、微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝酸
アンモニウムを含有することを特徴とする耐水性粒状爆
薬組成物。 - 【請求項3】微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝
酸アンモニウムの嵩比重が、0.55〜0.78である
請求項1又は請求項2に記載の耐水性粒状爆薬組成物。 - 【請求項4】微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝
酸アンモニウムの吸油率が、5.0〜20.0%であ
り、且つ硬度が10.0%以下である請求項1乃至請求
項3のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆薬組成物。 - 【請求項5】微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝
酸アンモニウムの粒径が、2.36mm以上及び0.9
8mm以下のものがそれぞれ、1.0重量%以上及び
1.0重量%以下である請求項1乃至請求項4のいずれ
か一項に記載の耐水性粒状爆薬組成物。 - 【請求項6】微小中空粒子を包含するポーラスプリル硝
酸アンモニウムが、固形ポリマーに被覆される前に燃料
油による含浸処理がなされているものである請求項1乃
至請求項5のいずれか一項に記載の耐水性粒状爆薬組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000247766A JP2002060293A (ja) | 2000-08-17 | 2000-08-17 | 耐水性粒状爆薬組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000247766A JP2002060293A (ja) | 2000-08-17 | 2000-08-17 | 耐水性粒状爆薬組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2002060293A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102718616A (zh) * | 2012-07-03 | 2012-10-10 | 保利民爆济南科技有限公司 | 一种三原料岩石型乳化炸药基质 |
WO2013176162A1 (ja) * | 2012-05-22 | 2013-11-28 | 日本化薬株式会社 | ガス発生剤用硝酸アンモニウム粒状物およびその製造方法並びにガス発生剤ペレット |
CN105111033A (zh) * | 2015-08-20 | 2015-12-02 | 福建海峡科化股份有限公司 | 一种多孔粒状铵油炸药及其制备方法 |
RU2595709C2 (ru) * | 2014-08-19 | 2016-08-27 | Никита Николаевич Ефремовцев | Составы взрывчатых смесей и способы их изготовления |
RU2745222C1 (ru) * | 2020-01-20 | 2021-03-22 | Михаил Николаевич Оверченко | Матричная эмульсия для приготовления эмульсионного взрывчатого состава |
-
2000
- 2000-08-17 JP JP2000247766A patent/JP2002060293A/ja not_active Withdrawn
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