JP2001031095A - 感熱プレラベル付きガラスびん - Google Patents

感熱プレラベル付きガラスびん

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JP2001031095A
JP2001031095A JP11204671A JP20467199A JP2001031095A JP 2001031095 A JP2001031095 A JP 2001031095A JP 11204671 A JP11204671 A JP 11204671A JP 20467199 A JP20467199 A JP 20467199A JP 2001031095 A JP2001031095 A JP 2001031095A
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Japan
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glass bottle
heat
plastic coating
label
sensitive
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JP11204671A
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Ryoichi Kuroda
良一 黒田
Takeshi Abe
武 阿部
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Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Original Assignee
Nihon Yamamura Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱ラベルが高い接着強度でラベリングされ
た感熱プレラベル付きのガラスびんを提供する。 【解決手段】 本発明による感熱プレラベル付きガラス
びんは、ガラスびん1の外面に活性エネルギー線硬化型
または熱硬化型のプラスチックコーティングaを施し、
このプラスチックコーティングaに表面処理を施した
後、その表面処理面部に感熱ラベル2を装着して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外面の保護や装飾
のためにガラスびんに施されたプラスチックコーティン
グ上に、高い接着強度で感熱ラベルを装着した感熱プレ
ラベル付きガラスびんに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、強度保護や着色、つや消し状な
どの装飾、紫外線の遮蔽などを目的として、ガラスびん
の外面に均一かつ化学的に結合する、活性エネルギー線
硬化型または熱硬化型のプラスチックコーティングを施
すことが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のコー
ティングは樹脂被膜からなるために、通常の澱粉糊を用
いてラベリングを行うと、ラベルの十分な接着強度が得
られず、商品を取り扱う際にラベルが剥がれることがあ
った。
【0004】このため、合成糊を用いてラベリングが行
われるが、澱粉糊と合成糊とは混ざると凝固するため
に、プラスチックコーティングの有無等、びんの種類に
よって糊剤を交換する場合には、ラベラーの糊剤循環部
などの十分な洗浄が必要で、ボトラーにとっては煩わし
い作業となっていた。
【0005】加えて、ボトラーサイドでラベリングを行
うことは、糊剤の管理、ラベラーの保守、ラベルの管理
など煩わしいことが多いことから、近年では、ガラスび
んのメーカーサイドで予め商品のラベルを貼って出荷す
る、所謂プレラベルびんの需要が増えている。
【0006】しかし、洗びん時の耐水性、耐アルカリ性
や充填時の耐熱性などの面で、プラスチックコーティン
グびんをボトラーでの使用に耐え得るプレラベルびんと
して供給することは困難であった。
【0007】また、プラスチックコーティング上に感熱
ラベルを装着することも試みられたのであるが、感熱ラ
ベルが界面剥離を起こす等、接着強度面で問題があっ
た。
【0008】上記の問題点を解決する一つの方法とし
て、特開平10−114339号公報には、ガラスびん
の外面に感熱性接着剤によってラベルが装着され、か
つ、該ラベル及びラベル端部上面付近を被覆するように
合成樹脂からなるコーティング層を設けたラベル付きガ
ラスびんが開示されている。
【0009】しかし、このようにラベルの上から樹脂コ
ートする場合は、コーティング樹脂は、感熱ラベル基材
とガラスびん本体の二種類の素材表面に接することとな
り、感熱ラベル基材の樹脂に対しても、ガラスに対して
も、密着性に優れるコーティング用の樹脂を選定するこ
とは極めて困難であって、通常、樹脂同士の密着性に問
題があった。また、このような樹脂が開発されたとして
も、着色やつや消しコーティングの場合は、ラベルの表
示が見えなくなる問題がある。
【0010】本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、プラスチックコーティングに表面
処理を施すことにより、感熱ラベルを高い接着強度でラ
ベリングできることを見出したのであって、本発明は、
この知見に基づいて完成された接着強度の高い感熱プレ
ラベル付きガラスびんを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明による感熱
プレラベル付きガラスびんは、ガラスびんの外面に活性
エネルギー線硬化型または熱硬化型のプラスチックコー
ティングを施し、このプラスチックコーティングに表面
処理を施した後、その表面処理面部に感熱ラベルを装着
した点に特徴がある。
【0012】プラスチックコーティングは、活性エネル
ギー線硬化型のアクリル系樹脂を含むもの、或いは、熱
硬化型のエポキシ系樹脂またはウレタン系樹脂を含むも
のが好ましく選択される。
【0013】そして、プラスチックコーティングの表面
処理は、火炎処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、
プラズマ処理から選択され、例えば火炎処理は、針状の
火炎をライン状に形成するバーナーを用いて行われる。
【0014】このようにプラスチックコーティングを表
面処理すると、プラスチックコーティングの表面エネル
ギーが増大し、或いは、コーティング表面が粗化される
ことで、感熱ラベルの感熱性接着剤との接着強度が増大
するのであって、本発明によれば、接着強度の優れた感
熱プレラベル付きガラスびんが提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は感熱ラベル2を装着する前のガ
ラスびん1を示し、図2〜図4はラベリング装置を示し
ている。
【0016】上記のガラスびん1は、例えばねじ式口部
1’を除くびん外面にプラスチックコーティングaが施
され、このプラスチックコーティングaに表面処理を施
した後、その表面処理面部に感熱ラベル2を装着するこ
とで、感熱プレラベル付きガラスびん(図2及び図3を
参照)1aが製造される。
【0017】感熱ラベルは、PET、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、合成紙、耐水紙などの公知の印刷層が
設けられた基材に、加熱によって活性化され、冷却後に
は固化する感熱性接着剤が塗布されたものである。
【0018】感熱性接着剤は、加熱により粘着力、接着
力を付与する熱可塑性樹脂、粘着性を向上させる粘着付
与剤、加熱により溶融し、粘着剤に粘着性を発現させる
固体可塑剤等からなる。
【0019】上記の熱可塑性樹脂としては、特に制限は
ないが、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体と
エポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラングラフ
ト変性体からなる重合体組成物、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等を挙げることができ、粘着付与剤、固体可塑
剤等の他の添加剤も特に制限はなく、公知の化合物、組
成物を用いることができる。
【0020】ガラスびん1の外面に施されるプラスチッ
クコーティングaは、活性エネルギー線硬化型または熱
硬化型の樹脂を含むものが用いられる。活性エネルギー
線硬化型の樹脂に特に制限はないが、例えばアクリル系
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン化不飽和ポリ
エステル樹脂等が挙げられ、中でもアクリル系樹脂が好
ましい。熱硬化型の樹脂に特に制限はないが、例えばエ
ポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。
【0021】活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂
としては、例えば分子中に2個以上のフルオロアクリロ
イル基または(メタ)アクリロイル基を有する反応性化
合物を1種以上を含有するところの、活性エネルギー線
照射により硬化する反応性組成物から生成したアクリル
系樹脂であることが好ましい。
【0022】上記の反応性化合物としては、特に制限は
ないが、多価アルコールに(メタ)アクリル酸が2個以
上結合した多価(メタ)アクリレートや、分子中に少な
くとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物のエポ
キシ基に(メタ)アクリル酸が2個以上結合したエポキ
シ変性(メタ)アクリレート、多価アルコールにフルオ
ロアクリル酸が2個以上結合した多価フルオロアクリレ
ートや分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエ
ポキシ化合物のエポキシ基にフルオロアクリル酸が2個
以上結合したエポキシ変性フルオロアクリレート、多価
アルコールと多塩基酸の反応より得られるポリエステル
ポリオールに(メタ)アクリル酸が2個以上結合したポ
リエステルアクリレート、多価イソシアネート化合物
に、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応さ
せて得られるポリウレタンアクリレート等を用いること
ができ、耐熱水性、耐アルカリ熱水性を高める上で、反
応性組成物の酸価が0.01〜100であることが好ま
しい。
【0023】ここで、酸価とは前記反応性組成物1g中
に含まれる酸を中和するのに要する水酸化カリウムのm
g数を意味する。反応性組成物中、反応性化合物の占め
る割合は、光重合開始剤を除けば100重量%でも良い
が、通常5〜95重量%であり、プラスチックコーティ
ングaの強靱さ、硬化性の観点からは10〜90重量%
であることがより好ましい。
【0024】反応性組成物には、反応性化合物以外に、
溶剤、シランカップリング剤、レベリング剤、耐光安定
剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消泡剤、界面活性剤、
光重合開始剤、マット剤等を含有させることができる。
【0025】重合硬化を起こさせる活性エネルギー線と
しては、紫外線、電子線、放射線等を用いることがで
き、電子線または放射線を用いて重合硬化させる場合に
は、特に重合開始剤等の添加は必要としない。
【0026】熱硬化型のエポキシ系樹脂としては、ビス
フェノールA系エポキシ化合物、フェノールまたはレゾ
ルシン誘導のエポキシ化合物、芳香族カルボン酸誘導の
エポキシ化合物、ビニルポリマー誘導のエポキシ化合物
などから選ばれたエポキシプレポリマーとアミン系、有
機酸無水物系などの硬化剤を含む組成物から得ることが
できる。
【0027】熱硬化型のウレタン系樹脂としては、ポリ
オールとポリカルボン酸との共重合により得られるポリ
エステルポリオール、ヒマシ油または他の水酸化脂肪酸
のグリセライドエステル、ポリアルキレングリコールな
どから選ばれたポリオールと有機ポリイソシアネートを
含む組成物から得ることができる。
【0028】上記の組成物には、活性エネルギー線硬化
型の場合と同じように、シランカップリング剤、レベリ
ング剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消泡
剤、界面活性剤、マット剤等を含有させることができ
る。
【0029】次に、ラベリング装置について説明する。
このラベリング装置は、外面にプラスチックコーティン
グaが施されたガラスびん1の搬送コンベア3の途中
に、ガラスびん1の火炎処理装置4と、火炎処理された
ガラスびん1に感熱ラベル2を装着するラベル装着装置
5とを配置して成る。
【0030】感熱ラベル2の装着装置5は、感熱ラベル
2の表面側を吸引して保持する回転ドラム6のまわり
に、ロール状ラベル7を所定の寸法にカットして回転ド
ラム6に供給するカッター装置8と、回転ドラム6に吸
引保持されたラベル裏面側の接着剤を活性化させる加熱
装置9と、回転ドラム6とによってラベル装着手段10
を構成する湾曲ガイド11と、コンベア3によって搬送
されてくるガラスびん1を規則的にラベル装着手段10
に送り込むびん供給装置12などを配置して成る。
【0031】一方、ガラスびん1の火炎処理装置4は、
プラスチックコーティングaの表面を火炎処理して、プ
ラスチックコーティングaの表面エネルギーを増大、或
いは、コーティング表面を粗化させ、感熱ラベル2の感
熱性接着剤との接着強度を増大させる機能を持つもの
で、下部側の固定フレーム13と、フレーム昇降手段1
4を介して且つ固定フレーム13に対して上下方向に位
置調整可能な昇降フレーム15とを、所定の火炎処理範
囲にわたって配置すると共に、所定の火炎処理域を形成
する断熱カバー16を、コンベア3上のガラスびん1を
囲うように設けている。
【0032】そして、昇降フレーム15の左右両側に、
ブラケット17,17を設けると共に、雌ねじ部材1
8,18を互いに同期させてコンベア3の幅方向に接近
離間させるスライド装置19を、左右のブラケット1
7,17にわたって載架させ、かつ、雌ねじ部材18,
18のそれぞれに、昇降フレーム15のほゞ全長にわた
るスライド部材20,20を設け、このスライド部材2
0,20のほゞ全長にわたって、フレキシブルなガス供
給管21を接続したメインのガス供給管22,22を設
けている。
【0033】更に、断熱カバー16の側面部を水平方向
に貫通させる状態で、ガスコック23を備えた複数本の
分岐ガス供給管24を、メインのガス供給管22,22
のそれぞれに所定の間隔を隔てて接続すると共に、各分
岐ガス供給管24に、針状の火炎をライン状に形成する
複孔タイプのラインバーナー25を、例えばその針状火
炎のライン方向をガラスびん1の上下方向の軸線に向け
るように接続している。
【0034】この際、各ラインバーナー25を分岐ガス
供給管24の管軸線(水平軸線)まわりで姿勢変更可能
に構成して、ライン状の針状火炎の向きを、ガラスびん
1の上下方向の軸線に対して斜め方向や水平方向に変更
できるようにすることが好ましい。
【0035】尚、この実施の形態では、コンベア3両側
におけるラインバーナー25の火炎噴射中心を互いに略
一致させているが、このように配置した場合、火炎の噴
射方向にガラスびん1が存在しないときに、噴射火炎が
互いに干渉し合って、対向するバーナー25が熱的にダ
メージを受けると懸念されるならば、ラインバーナー2
5をコンベア3の両側で互いに位置を異ならせて、ライ
ンバーナー25の噴射火炎を互いに干渉させないように
配置すればよい。
【0036】フレーム昇降手段14は、ハンドル26を
連設した回転軸27を、固定フレーム13両側のブラケ
ット28,28にわたって設けると共に、各ブラケット
28,28にボールねじ軸29,29を回転自在に立ち
上げ、このボールねじ軸29,29の下部側と回転軸2
7の左右両側とに、互いに噛合するウオームとウオーム
歯車とから成る運動変換機構30を設ける一方、ボール
ねじ軸29,29のそれぞれに螺合するボールねじ3
1,31を昇降フレーム15に固着して成り、前記ハン
ドル26の回転操作によって、ラインバーナー25の全
てを上下方向に一挙に位置調整できるようにしている。
【0037】スライド装置19は、互いに逆ねじを形成
した回転軸32を、その一端側にハンドル33を設けて
左右のブラケット17,17に架設し、この回転軸32
のねじ部分に雌ねじ部材18,18を螺合させて成り、
前記ハンドル33の回転操作によって、コンベア3両側
のラインバーナー25,25群を互いに同期させて、コ
ンベア3の幅方向に一挙に位置調整できるようにしてい
る。
【0038】上記構成のラベリング装置において、ガラ
スびん1に対する感熱ラベル2のラベリングに際して、
先ずは、ガラスびん1に対する感熱ラベル2の装着位置
に応じて、昇降フレーム15ひいてはラインバーナー2
5の高さ調整を行い、更に、ラインバーナー25の針状
火炎の内炎F1先端がガラスびん1の中心にほゞ一致す
るように、針状火炎の長さの調整とコンベア3両側のラ
インバーナー25,25の位置調整とを行う(図1を参
照)。
【0039】上記の位置調整に次いでコンベア3を駆動
し、ガラスびん1を火炎処理域からラベル装着装置5に
送り込むのであって、ガラスびん1に施されたプラスチ
ックコーティングaは、ラベリングに必要な箇所が均一
に火炎処理されることで、表面エネルギーの増大、或い
は、コーティング表面の粗化が達成される。
【0040】そして、この火炎処理されたガラスびん1
は、感熱ラベル装着装置5のラベル装着手段10に送り
込まれて、ここで回転ドラム6に保持された感熱ラベル
2がガラスびん1に自動装着されるのであって、加熱装
置9によってラベル裏面の接着剤が活性化していること
に加えて、プラスチックコーティングaは、その表面が
火炎処理されて、表面エネルギーが増大あるいは粗化
し、感熱性接着剤との接着強度が増大していることか
ら、感熱ラベル2は、高い接着強度でプラスチックコー
ティングa上に装着されることになる。
【0041】要約すると、ガラスびん1との密着性に優
れた組成の活性エネルギー線硬化型または熱硬化型のコ
ーティング組成物、具体的には、活性エネルギー線硬化
型のアクリル系樹脂を含む組成物、または、熱硬化型の
エポキシ系樹脂またはウレタン系樹脂を含む組成物を用
いて、びん表面にプラスチックコーティングaを施し、
次いでプラスチックコーティングaに火炎による表面処
理を施して、表面エネルギーを増大あるいはプラスチッ
クコーティング表面を粗化させた上で、その表面処理面
部に感熱ラベル2を装着して、プラスチックコーティン
グaとの接着強度に優れた感熱プレラベル付きガラスび
ん1aを得るのであって、プラスチックコーティングa
の上に、大面積の感熱ラベル2を装着する場合は、プラ
スチックコーティングaのみの場合に比較して、より強
度の高い感熱プレラベル付きガラスびんを得ることがで
きる。
【0042】上記の火炎処理では、その処理手段(即ち
火炎処理装置4)をラベリングラインに組み込んでいる
ので、低コスト化ならびに省スペース化の面で有利であ
り、加えて、ラベリングに必要な箇所の外面のみを適正
に火炎処理するので、冷却過程の面でも有利であり、更
に、ガラスびん1の外面の温度が高まることから、ラベ
リング中に感熱ラベル2の接着層の失活(活性の低下)
を防止する効果がある。
【0043】プラスチックコーティングaの表面処理
は、上記の火炎処理に限らず、例えば公知のコロナ放電
処理やグロー放電処理、プラズマ処理等も好適に実施可
能である。
【0044】尚、フレーム昇降手段14ならびにスライ
ド装置19を、それぞれ手動操作タイプに構成している
が、これをパルスモータなどの手段で駆動させるように
してもよく、この場合、ラベリングラインの運転開始時
に、ラインバーナー25の針状火炎の内炎F1先端をガ
ラスびん1の中心にほゞ一致させるように、スライド装
置19に対する駆動手段を自動制御させることが望まし
い。
【0045】また、フレーム昇降手段14に対する駆動
手段の制御部に対しては、ガラスびん1への感熱ラベル
2の装着位置(高さ位置)をインプットすることで、ラ
インバーナー25が自動的にラベル装着位置に高さ調整
されるようにすることが望ましい。
【0046】この外に、ラインバーナー25のそれぞれ
を個々に、或いは、ラインバーナー25を或るグループ
に区分けして、これらを上下方向ならびにコンベア3の
幅方向に位置調整可能に構成してもよいのである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガラスびんとの密着強度に優れたプラスチックコーティ
ング、即ち、活性エネルギー線硬化型または熱硬化型の
プラスチックコーティングをガラスびんの外面に施し、
このプラスチックコーティングに表面処理を施して、感
熱性接着剤に対する接着強度を増大させた上で、その表
面処理面部に感熱ラベルを装着したことで、従来にない
プラスチックコーティングと感熱ラベルの接着性に優れ
たプレラベルびんを提供できるようになり、ボトラーに
おけるラベリングに関する煩雑さを解消できるようにな
った。
【0048】
【実施例】因みに、上記構成のラベリング装置を用い
て、次なる条件で感熱ラベル2をガラスびん1に装着
し、この感熱ラベル2の剥離等に関する実験を行った結
果について説明する。
【0049】先ずガラスびん1については、全高Hが約
195mmで胴部外径Dが約68mmのものを対象に
し、かつ、SnO2 コートも滑剤コートも成されていな
いものを用いた。
【0050】火炎処理装置4に備えるラインバーナー2
5として、タカミツ工業株式会社製の商品名;ピアンラ
インバーナー長さ80mmの型式122PLを用い、か
つ、断熱カバー16による火炎処理域の長さを1100
mmにして、この火炎処理域の中心に対して振り分け状
になるように、上記ラインバーナー25の8本ずつをコ
ンベア3の両側に、120mmのピッチで配置し、この
ラインバーナー25の最下位の火炎噴射孔の中心高さH
1を、びん底から10mmの位置に高さ設定した。
【0051】尚、上記のラインバーナー25は、その燃
焼状況を図1に示すように、針状火炎の内炎F1が明確
に区分けされるものの、針状火炎の外炎F2は互いに繋
がり合って、恰かも板状の燃焼状態を示すものであっ
て、この内の針状火炎の内炎F1先端をガラスびん1の
中心にほゞ一致させるようにしている。
【0052】コーティングガラスびん1は、下記の手順
で製造した。先ず、活性エネルギー線硬化型アクリル系
樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製の型式;DEF
ENSA7033)41.9wt%と、着色インキ(東
洋インキ製造株式会社製の型式;YGP−C−809)
8.4wt%と、カップリング剤(信越化学工業株式会
社製の型式;KBM5103)を等重量の純水で加水分
解した溶液4.1wt%と、光重合開始剤(チバスペシ
ャルティーケミカル株式会社製の型式;IRGACUR
E1800)3.4wt%、及び、残部メチルエチルケ
トン(出光石油化学株式会社製)からなるコーティング
液に、上記のガラスびん1を浸漬し、90℃で90秒間
乾燥を行った。
【0053】次いで、ガラスびん1の肩部、胴部、底部
照射位置にそれぞれ160W/cmのメタルハライドラ
ンプ(岩崎電気株式会社製)が設置された硬化炉中を、
上記のコーティング液に浸漬させたガラスびん1を回転
させながら10秒間で通過させて、塗膜の硬化を行い、
ガラスびん1にプラスチックコーティングaを施した。
【0054】このコーティングガラスびん1に対する感
熱ラベル〔株式会社フジシール製であって、厚みが38
μmで幅100mm、高さ50mmのPET製のラベル
基材に、活性化温度が70℃の接着剤(三井デュポンポ
リケミカル株式会社製の型式;HPR AS251)を
厚み20μm付したもの〕2の装着に際して、コーティ
ングガラスびん1を恒温器中で80℃に加熱し、このガ
ラスびん1に、接着剤を近赤外線加熱装置で110℃に
活性化したプレラベル用感熱ラベル2を、その下端縁を
びん底から15mmの高さに位置設定して装着し、これ
をサンプルびんAとして用意した。
【0055】一方、ラインバーナー25を空気:都市ガ
スの混合比を12:1で燃焼させて、上記のコーティン
グガラスびん1を、それぞれ1秒間、2秒間………19
秒間、20秒間で火炎処理装置4中を通過させ、この火
炎処理したガラスびん1に、サンプルAと同様に接着剤
を活性化したプレラベル用感熱ラベル2を、その下端縁
をびん底から15mmの高さに位置設定して装着し、こ
れをサンプルB1〜B20として用意した。
【0056】上記の火炎処理した20種類のサンプルB
1〜B20の内、火炎処理装置4中の通過時間が16秒
以上の5種類のサンプルB16〜B20については、プ
ラスチックコーティングaの表面に焦げのような外観上
の変化が生じた。
【0057】サンプルA及びサンプルB1〜B15につ
いては、ラベル装着の3日後、剥離試験と、20℃の水
中への1週間にわたる浸漬後の剥離試験と、95℃の熱
水への30分間の浸漬後の剥離試験と、70℃、3wt
%アルカリ水溶液への30分間の浸漬後の剥離試験を実
施した。
【0058】サンプルA,B1,B2は、剥離試験なら
びに水中浸漬後の剥離試験の結果、感熱ラベル2の接着
剤とプラスチックコーティングaとの間で界面剥離を起
こした。また、熱水浸漬ならびに熱アルカリ液浸漬にお
いては、感熱ラベル2の脱落や、ラベル表面を軽く指で
押すことによってラベルのずれを生じた。これ以外のサ
ンプルB3〜B15では、いずれの試験においても問題
がなかった。
【0059】上記の実験結果から、火炎処理域を110
0mmにして、この火炎処理域の中心に対して振り分け
状になるように、コンベア3の両側に各8本のラインバ
ーナー25を、120mmのピッチで、かつ、ラインバ
ーナー25の針状火炎の内炎F1先端をガラスびん1の
中心にほゞ一致させるように配置した火炎処理装置4に
おいては、ラインバーナー群を通過するガラスびんの火
炎処理時間を3〜15秒間に設定することが適切である
ことが判明した。
【0060】尚、火炎処理条件は、上記通りに限定され
るものではなく、感熱ラベルの接着強度が十分高く、か
つ、プラスチックコーティング表面の外観上の変化が生
じない範囲で、火炎温度、ラインバーナーの数およびピ
ッチ、ラインバーナー群を通過するガラスびんの火炎処
理時間、火炎処理域の長さ等を適宜選択することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラインバーナーの燃焼状況をガラスびんと共に
示す説明図である。
【図2】ラベリング装置の概略平面図である。
【図3】ラベリング装置の概略斜視図である。
【図4】火炎処理装置の断面図である。
【符号の説明】
1…ガラスびん、2…感熱ラベル、a…プラスチックコ
ーティング。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E062 AA09 AB01 AC06 DA01 DA02 DA07 JA04 JA08 JB23 JC02 JD08 3E095 AA07 BA01 DA55 4G059 AA04 AB01 AC01 AC24 BB01 FA15 FA17 FA19 FB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスびんの外面に活性エネルギー線硬
    化型または熱硬化型のプラスチックコーティングを施
    し、このプラスチックコーティングに表面処理を施した
    後、その表面処理面部に感熱ラベルを装着したことを特
    徴とする感熱プレラベル付きガラスびん。
  2. 【請求項2】 プラスチックコーティングが、活性エネ
    ルギー線硬化型のアクリル系樹脂を含む請求項1記載の
    感熱プレラベル付きガラスびん。
  3. 【請求項3】 プラスチックコーティングが、熱硬化型
    のエポキシ系樹脂またはウレタン系樹脂を含む請求項1
    記載の感熱プレラベル付きガラスびん。
  4. 【請求項4】 プラスチックコーティングの表面処理
    が、火炎処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラ
    ズマ処理から選択される請求項1〜3のいずれかに記載
    の感熱プレラベル付きガラスびん。
  5. 【請求項5】 火炎処理が、針状の火炎をライン状に形
    成するバーナーを用いて行われる請求項4記載の感熱プ
    レラベル付きガラスびん。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018024462A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 東洋ガラス株式会社 ラベル付樹脂コートガラス瓶の製造方法
JP2019001512A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 澁谷工業株式会社 樹脂製容器の表面処理方法および表面処理装置
CN112266180A (zh) * 2020-11-12 2021-01-26 和县华安玻璃制品有限公司 一种装油玻璃瓶内置涂层加工装置及实施方法

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