JP2001029344A - 医用画像処理方法及び医用画像処理装置 - Google Patents

医用画像処理方法及び医用画像処理装置

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JP2001029344A
JP2001029344A JP11207940A JP20794099A JP2001029344A JP 2001029344 A JP2001029344 A JP 2001029344A JP 11207940 A JP11207940 A JP 11207940A JP 20794099 A JP20794099 A JP 20794099A JP 2001029344 A JP2001029344 A JP 2001029344A
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JP11207940A
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English (en)
Inventor
Toshio Yamaguchi
登士雄 山口
卓三 ▲高▼山
Takuzo Takayama
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Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像中の臓器に関する軸の決定を自動的に実
施するとともに、精度の高い関心領域検出が可能な医用
画像処理方法及び同装置を提供する。 【解決手段】 本発明の医用画像処理方法は、所定の一
群のピクセルから平均座標を算出してこれを基点とし、
当該基点から前記一群のピクセルの各々までの距離を求
め、当該距離について統計学的棄却検定法を用いること
により最大距離Lを決定する。そして、この最大距離L
によって画される領域を関心領域として自動的に決定す
る。このとき、統計学的棄却検定法としては、THOM
PSON、SMIRNOV、及び増山の各棄却検定法を
利用するとよい。また本発明は、サーカムフェンシャル
プロファイルを利用する等して、臓器の解剖学的な軸に
ついても自動設定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体内の臓器を撮
影した医用画像において当該臓器に関する関心領域の検
出及びその解剖学的な軸を自動的に行うための医用画像
処理方法及び同装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、患者等の被検体に大きな負担をか
けずに、身体内の様子を画像として視覚認識し正確な診
断を行うための医用画像処理装置は、日常の診断業務に
ほぼ欠かせない道具となり、相当規模以上の病院であれ
ば遍く普及している状況となっている。
【0003】このような医用画像処理装置は、適当な放
射線検出器を備えた上で、いわゆる放射線診断装置とし
て利用される場合が多い。具体的には例えば、放射線と
してX線を使用しこれを被検体に照射かつ透過させたも
のを放射線検出器において検出することで、身体内の主
に形態学的情報を取得するX線コンピュータ断層装置
や、被検体内に放射性同位元素(ラジオアイソトープ、
RI)を導入しそれより発せられるγ線等を利用するシ
ングルフォトンエミッションコンピュータ断層装置(S
PECT)及び同時検出型ポジトロンエミッションコン
ピュータ断層装置(PET)等、特に核医学診断装置と
呼称されるもの等として利用されている。ちなみに、S
PECT装置とは、前記RIから発せられる一方向のγ
線を検出して画像再構成を行う装置であり、PET装置
とはポジトロン(陽電子)がエレクトロン(電子)と結
合して消滅する際に180゜方向に放出されるγ線を同
時検出して画像再構成を行う装置である。
【0004】これら放射線診断装置においては、前記放
射線検出器において出力される、放射線(X線、γ線
等)情報が変換された電気信号の強度又は分布等に基づ
き、前記医用画像処理装置が断層画像を再構成しかつこ
れを表示することになる。操作者ないし診断者は、この
表示された画像を使用して診断を行う。
【0005】このような医用画像処理装置では、通常、
より効果的な診断に資するため、得られた断層像につい
て様々な画像処理が行えるようになっており、それを実
現する構成、プログラム(方法)、また制御端末等が予
め備えられている。ここで様々な画像処理とは、例え
ば、ある基本となる断層像について、それを基とした三
次元画像(Vertical像、Horizontal像、Short-Axis像
等)を、操作者の希望に応じて構成する、等の処理であ
る。
【0006】また、上記医用画像処理装置においては、
上述したVertical像等の各像を得る際の前提として例え
ば、心臓なら心臓、肝臓なら肝臓、というように、ある
断層像から特定の臓器のみを抽出する、いわゆる「関心
領域」の設定が行えるようになっていることが一般的で
ある。このことにより、当該関心領域内には特定の臓器
の様子のみが画像として示されることになるから、画像
処理を実施するという点において、また上記Vertical像
等各像の取得という点において、それらの際の便宜性向
上ないしそれら処理に関する正確性の確保等に、関心領
域の設定は寄与することとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記Vertic
al像、Horizontal像、Short-Axis像を得る際には、基本
となる断層像についての断面変換を実施する必要がある
ため、その断層像中に撮影されている臓器に関する解剖
学的な軸を決定する必要がある。しかしながら、従来に
おいては、この軸の設定は手動で行われるようになって
いた。したがって、その設定作業が一般に煩雑であると
いうことも相俟って、操作者に大きな負担をかけること
となっていた。また、この手動による軸設定作業は、面
倒であるという不都合にとどまらず、操作者の経験ない
し熟練度によるところが大であることから、操作者ごと
に軸の設定が異なることが当然に推測された。また、同
じ操作者が設定するようにしてもその再現性が乏しい、
という問題があった。したがって、ある臓器の患部に関
する経時的変化を診るときのように、再現性高く同一の
Vertical像、Horizontal像、Short-Axis像を得たいとい
う場合等には、それを実現するのが一般に困難であっ
た。
【0008】また、上記した「関心領域」は、従来にお
いて、一般的に単純な「スレッショルドカット」を使用
することによって得られていた。ここでスレッショルド
カットとは、所定の閾値を基準としこれより上であるか
下であるか、により選択を行う方法である。つまり、従
来の「関心領域」検出は、ある断層像について、閾値以
上のピクセルを選択することのみによって決定されてい
た。しかしながら、このような検出では、閾値以上のピ
クセルであれば、それらを全て認識してしまうため、本
来除外したい部分も関心領域内に取り残される可能性が
高く、結局、最終的に得られた「関心領域」内に他の臓
器が同時に存在しているようなケースも多分に見られて
いた。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、画像中の対象物体
(臓器)に関する軸の決定を自動的に実施し、各種断面
変換像の再現性高い取得を可能とするとともに、精度の
高い関心領域検出が可能な医用画像処理方法及び医用画
像処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段をとった。
【0011】すなわち請求項1記載の医用画像処理方法
は、各々が強度に対応するカウント値を有する複数のピ
クセルから構成され、被検体内中の対象物体が撮影され
た医用画像を処理する医用画像処理方法において、前記
対象物体に関する複数枚の前記画像の中から当該対象物
体を貫通し前記複数枚の画像に垂直な直線の中点を含む
中心画像を決定する工程と、前記中心画像において前記
対象物体が存在する対象領域内の各々のピクセルにつ
き、その最大カウント値を求める工程と、前記対象領域
内において前記最大カウント値を基準として定められた
所定相当値以上のカウント値を有する一群のピクセルを
選択する工程と、当該一群のピクセルから平均座標を算
出してこれを基点とし、当該基点から前記一群のピクセ
ルの各々までの距離を求め、当該距離について統計学的
棄却検定法を用いることにより最大距離Lを決定すると
ともに、当該最大距離Lによって画される領域を関心領
域として決定する工程と、を含むことを特徴とするもの
である。
【0012】また、請求項2記載の医用画像処理方法
は、請求項1記載の同方法において、前記最大カウント
値を有するピクセルを求める工程と前記一群のピクセル
を選択する工程との間に、前記最大カウント値を基準と
して定められた閾値以上のカウント値を有するピクセル
の存否に基づき、限定された新たな対象領域を決定する
工程が挿入されることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項1又は2記載の同方法にお
いて、請求項3記載の医用画像処理方法は、前記統計学
的棄却検定法としてTHOMPSONの棄却検定法を使
用することを特徴とし、請求項4記載の医用画像処理方
法は、前記統計学的棄却検定法としてSMIRNOVの
棄却検定法を使用することを特徴とし、請求項5記載の
医用画像処理方法は、前記統計学棄却検定法として増山
の棄却検定法を使用することを特徴とするものである。
【0014】さらにまた、請求項6記載の医用画像処理
方法は、請求項1から5のいずれかに記載の同方法にお
いて、前記基点が、操作者の入力に基づいて設定される
ことを特徴とするものである。
【0015】加えて、請求項7記載の医用画像処理方法
は、請求項1から6のいずれかに記載の同方法におい
て、異なる条件で撮影された各々の画像における前記距
離について、前記統計学的棄却検定法が行えるよう同一
形式へのデータ変換を行うことを特徴とするものであ
る。
【0016】次に、請求項8記載の医用画像処理方法
は、各々が強度に対応するカウント値を有する複数のピ
クセルから構成され、被検体内中の対象物体が撮影され
た医用画像を処理する医用画像処理方法において、前記
画像中、前記対象物体の存在する関心領域内につき、放
射状領域に任意数分割された円を想定し、前記放射状領
域の各々についてサーカムフェンシャルプロファイルを
作成し、該プロファイルに基づいて一のピクセルを選択
することにより、前記円についての一群のピクセル選択
を行う工程と、当該一群のピクセルの座標値を利用して
該一群のピクセルに関する中央点Cを決定する工程と、
前記中央点Cを前記円の中心として、前記サーカムフェ
ンシャルプロファイルを利用した一群のピクセル選択を
再び行う工程と、当該一群のピクセルの各々を結んだ図
形形状を評価する工程とを経た後、前記評価において前
記図形形状が馬蹄形であるとされる場合には、前記中央
点Cが含まれる前記放射状領域の両隣に位置する放射状
領域の各々について最大カウント値を有する二つのピク
セルG1及びG2を結ぶ線分の中点G3を決定する工程
と、前記中点G3から前記一群のピクセルのうち最も離
れたピクセルG4を決定し、該ピクセルG4及び前記中
央点C又は該ピクセルG4及び前記中点G3を結んだ線
分を認識する工程とを実施し、前記評価において前記図
形形状が円周形であるとされる場合には、前記中央点C
を基準として上領域及び下領域を想定し、これら上領域
及び下領域の各々において、前記中央点Cから前記一群
のピクセルのうち最も離れたピクセルG5及びG6を決
定する工程と、前記ピクセルG5及びG6又は前記ピク
セルG5及び前記中央点Cを結んだ線分を認識する工程
とを実施し、前記線分を前記対象物体の軸として決定す
ることを特徴とするものである。
【0017】また、請求項9記載の医用画像処理方法
は、請求項8記載の同方法において、前記中点G3を決
定する工程の直後又は前記ピクセルG5及びG6を決定
する工程の前に、前記サーカムフェンシャルプロファイ
ルを利用した一群のピクセル選択を行うことを特徴とす
る。
【0018】次に、請求項10記載の医用画像処理方法
は、請求項1から7のいずれかに記載の医用画像処理方
法により関心領域を決定した後に、当該関心領域を用い
て請求項8又は9記載の医用画像処理方法を実施するこ
とを特徴とするものである。次に、請求項11記載の医
用画像処理方法は、請求項8から10のいずれかに記載
の同方法において、前記対象物体に関する断層像が前記
軸に沿いかつ当該軸に垂直な面に関して作成されるとと
もに、当該断層像の作成される範囲が前記軸上において
所定の閾値以上となるカウント値を有しかつ前記断層像
作成開始箇所より最も遠く離れたピクセルまで、とされ
ることを特徴とするものである。
【0019】最後に、請求項12記載の医用画像処理装
置は、各々が強度に対応するカウント値を有する複数の
ピクセルから構成され、被検体内中の対象物体が撮影さ
れた医用画像を格納する画像格納部と、前記画像内に撮
影されている前記対象物体が存在する対象領域を認定す
る対象領域認定部と、前記対象領域内において所定相当
値以上のカウント値を有する一群のピクセルを選択し当
該一群のピクセルから平均座標を算出してこれを基点と
し、当該基点から前記一群のピクセルの各々までの距離
を求め、当該距離について統計学棄却検定法を用いるこ
とにより最大距離Lを決定するとともに当該最大距離L
によって画される領域を関心領域として決定する関心領
域検出部と、所定の一群のピクセルの各々を結んだ図形
形状の評価を行う図形評価部と、前記図形形状に基づき
所定の手順に則って前記対象物体の軸を決定する軸決定
部と、前記対象物体に関する断層像を前記軸に沿いかつ
当該軸に垂直な面に関して作成するとともに、前記軸上
において所定の閾値以上となるカウント値を有しかつ前
記断層像作成開始箇所より最も遠く離れたピクセルまで
を前記断層像の作成範囲と認識する断層画像作成部と、
前記画像中に、放射状領域に任意数分割された円を想定
し、前記放射状領域の各々についてサーカムフェンシャ
ルプロファイルを作成し、該プロファイルに基づいて一
のピクセルを選択することにより、前記円についての一
群のピクセル選択を行うサーカムフェンシャルプロファ
イル演算部と、を備えることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下では本発明の実施の形態につ
いて図を参照しつつ説明する。
【0021】図1は、本実施形態における医用画像処理
装置20の一例を、ブロック図的に示した概要図であ
る。図1によれば、この医用画像処理装置20は、概
ね、外部的な構成として入力装置21及び表示装置22
が、また内部的な構成として画像格納部23及び画像処
理部24が、それぞれ備えられた構成となっている。こ
のうち画像処理部24は、さらに、対象領域認定部2
5、関心領域検出部26、図形評価部27、軸決定部2
8、断層画像作成部29、及びサーカムフェンシャルプ
ロファイル演算部30を内的に有するものとなってい
る。
【0022】入力装置21は、主に、操作者が、医用画
像処理装置20全体に関するオペレーティングを行うた
めの情報を、任意に入力することが可能な端末機器を有
するものである。これについては、例えば、固定的なコ
ンソール式のもの、キーボード様式のもの、等いずれの
ものを採用してもよい。表示装置22は、画像格納部2
3内に記憶されている画像ないし画像処理部24により
所定の処理ないし変容を受けた画像、又は前記入力装置
21によって操作者が指示した画像、等が表示されるよ
うになっている。具体的には、例えば、一般的なCRT
装置を採用すればよい。
【0023】画像格納部23は、例えば、外部の放射線
検出器等と接続されており、当該検出器から送られてく
る画像情報、又は画像処理部24により処理済みの画像
情報を格納するメモリである。
【0024】画像処理部24内における各部(25〜3
0)は、概ね以下のようである。すなわち、対象領域認
定部25は、画像格納部23の画像において被検体内中
の対象物体に関する対象領域を認定するものである。関
心領域検出部26は前記対象物体に関する関心領域の検
出などを行う。図形評価部27は所定の手順により選択
された一群のピクセル各々を結んだ図形形状の評価を行
う。軸決定部28は前記図形評価部27の出力結果に基
づき前記対象物体に関する最終的な軸を決定するもので
ある。断層画像作成部29は、前記軸決定部28におい
て決定された軸を基準として前記対象物体に関する断層
像を作成するものである。
【0025】なお、サーカムフェンシャルプロファイル
演算部30は、図1に示すように、当該演算が適宜実施
されるように、いわばパッケージ的に存在する形態とな
っている(「サーカムフェンシャルプロファイル」の意
義については後述)。本実施形態では、関心領域検出部
26と軸決定部28における演算実施の際にサーカムフ
ェンシャルプロファイルに関する演算を行うことから、
同演算部30はこれら両部26、28と接続されてい
る。
【0026】なお、画像処理部24内のこれら各部(2
5〜30)が有する機能ないし作用については、後述す
る医用画像処理方法の説明中において、より詳細に言及
することとする。
【0027】また、医用画像処理装置20には、図1に
示すように、上記入力装置21及び表示装置22や、画
像格納部23及び画像処理部24の動作全体を統括・制
御する中央演算処理装置50が備えられている。この中
央演算処理装置50は、以下で説明する関心領域の検
出、軸の決定等の医用画像処理方法の手順を実行するに
ついて主導的な役割を担うものである。
【0028】さて、本実施形態における医用画像処理方
法は、上記医用画像処理装置20上で、概ね図2に示す
フローチャートに則って実施されることになる。したが
って、これよりは、当該図2を参照しつつ、その順を追
いながら、本発明に係る方法の詳細な説明を行うことと
する。なお、以下の説明においては、心臓の再構成像
(断層像)を扱う場合であって、かつ視点位置をいわゆ
るBottom View (身体を足裏から頭部方向へ臨む方向で
規定される視野)とする場合を例とした説明を行うこと
とする。また、この画像は予め上記画像格納部23に収
められているものとする。
【0029】まず、図2ステップS1に示すように、対
象物体に関する中心の画像を決定する。ここで「対象物
体」とは「心臓」のことであり、また、「中心」とは、
複数枚撮られた断層像(フレーム)において、それら断
層像に垂直な直線方向に沿って観念される「中心」とい
うことである。つまり、当該直線の中点を含む断層像が
中心画像ということになるし、また換言すれば、心臓の
「深さ方向」における中心の断層像が中心画像というこ
ともできる。
【0030】この中心画像を得るための方法としては、
例えば以下に示す二つが有効である。各フレームを構
成するすべてのピクセルにつきトータルカウントを算出
し、その最大値を得たフレームの画像を中心画像とす
る。ある閾値を設定し、各フレームでその値以上を持
つピクセルの数が最大であるフレームを中心画像とす
る、等である。本実施形態においては、いずれを採用し
てもよい。図3は、このようにして得られた中心画像1
の一例である。この中心画像1には、心臓2と肝臓3と
が共に撮影されていることがわかる。
【0031】中心画像1が定められたら、次に、図2ス
テップS2にあるように、心臓2が存在する領域、すな
わち対象領域における各々のピクセルにつき、そのカウ
ント値の最大値Pを求める。いま、視点位置はBottom V
iew であったから、心臓再構成像はフレーム全領域中右
上1/4の領域に存在しており(図3参照)、この領域
が最大値Pを求める際の対象領域4となる。
【0032】最大値Pが求まったら、図2ステップS3
にあるように、この最大値Pを100%とした任意のパ
ーセント値(例えば、70%)を閾値として設定し、当
該閾値を基準として、上記右上1/4なる領域をさらに
限定した新たな対象領域を決定する。限定の手順として
は、まず、フレーム全領域における画像中央から右方向
へ、上記閾値以上の値が最初に出現する位置を求める。
これにより、図4に示すように、限定領域の左辺5が決
まる。次に、画像の上辺から下方向へ、上記閾値以上の
値が一旦検出されて閾値以上の値が検出されなくなった
位置又はその一つ前の位置を求める。これにより、限定
領域の下辺6が決まる。そして、これら左辺5と下辺
6、及びフレームの上辺7と右辺8により囲まれる領域
を、新たな対象領域(以下、新領域という)9とする。
以上の処理によって、新領域9には、ほぼ心臓2の画像
のみが存在する状態が現出することになる。
【0033】なお、今まで説明したステップS1〜S3
は、図1の医用画像処理装置20においては、画像処理
部24内の対象領域認定部25において行われることに
なる。
【0034】次に、図2ステップS4にあるように、上
記新領域9において、所定相当値以上のカウント値を有
する一群のピクセルを選択する。「相当値」としては、
上記したパーセント値(Pを100%としたときの任意
のパーセント値)をあてればよい。つまりこの場合、P
値の70%以上の値を有する一群のピクセルが、すべて
選択されることになる。ただし、ここでパーセント値
を、前述の閾値から変更(例えば、60%や80%)し
てもよいことは勿論である。
【0035】次に、このように求められた一群のピクセ
ルに関して、それらの平均座標を求める。そして、この
平均座標を「基点」として、図2ステップS5にあるよ
うに、当該基点から上記一群のピクセルのうち最も離れ
た位置に存在するピクセルであると同時に心臓2を表象
するピクセルまでの距離、すなわち最大距離Lを求め
る。これは心臓2に関する、いわゆる関心領域(=RO
I;Region Of Interest)の検出処理にもあたることに
なる。なお、このような処理は、図4における符号Zに
示すように、新領域9内に心臓2以外の臓器、例えば肝
臓3の画像が同時に存在する場合が一般に考えられるた
めに必要となるものであり、これを除去するために行わ
れる処理となる。
【0036】本実施形態においては、上記「心臓2を表
象するピクセル」の選択を適格に行い、最大距離Lの算
出ないし関心領域の検出を正確に行うために、以下に示
す統計学的棄却検定法を用いる。
【0037】まず、上記平均座標を基点とし、当該基点
から上記一群のピクセルの座標までの各々の距離を求め
る。そして、求められたこれら各々の距離をサンプルと
し、このサンプルの中から、統計学的棄却検定法を用い
て棄却される距離(サンプル)、つまり当該距離により
一義的に決定されるピクセルを決定する。なお、この
際、新領域9全体について当該統計学的棄却検定法を用
いるようにしてもよいし、基点を中心に新領域を放射状
領域に分割し、これら各放射状領域について当該統計学
的棄却検定法を用いるようにしてもよい。また、一回の
棄却検定で良好な結果が得られない場合には、当該棄却
検定で残ったサンプルを対象にして、棄却されるサンプ
ルがなくなるまで、繰り返し棄却検定を行うようにして
もよい。
【0038】統計学的棄却検定法としては、例えば以下
に述べる三つが有効である。
【0039】THOMPSONの棄却検定法 この方法は、上記で求められた各々の距離を、X1,X
2,…,Xh,…,Xnとしたときに、これらのうちの
Xhの変量が他の変量に比べてかけ離れていると思われ
る場合、このXhを他のn−1個の変量と同様に扱うべ
きか否かを判定するものである。具体的には、以下のよ
うな手順に則る。
【0040】まず、以下の式により偏差δを求める。
【0041】δ=|XA−Xh| ここに、XAは各サンプルの変量の平均値、Xhは他の
変量とかけ離れていると思われる標本の変量である。
【0042】次に、全サンプルの標準偏差Snと上記偏
差δから、 τ=δ/Sn となる値τを求め、これを用いて以下の式によりtを求
める。
【0043】
【数1】 そして、このt値に基づきt−検定を行い、その検定の
結果により、Xhが棄却されるか否かが決定されること
になる。
【0044】SMIRNOVの棄却検定法 上記のTHOMPSONの棄却検定法で求められたτ
の値で判定する。棄却してよいか否かの判定は、このτ
と、例えば以下の表1に示すような数値とを比較して行
う。すなわち、τが表1に示す数値よりも大となる場合
には、そのとき問題となっている変量Xhが棄却しても
よいと判定されるのである。ちなみに、表1において
は、N個のサンプルにおける5%水準又は1%水準での
値を、それぞれ示した。
【0045】
【表1】 増山の棄却検定法 n個の標本をある特定の目的のためにグルーピングし
て、ある一のサンプルないし変量につき、どの程度の変
量より上(又は下)は、「この変量は同一母集団に由来
するものとは考えられない」と判断するための限界を下
記の式により算出する。
【0046】
【数2】 ここに、Xは全変量の平均、Sxは全変量の標準偏差、
Nは標本数、tは自由度N−1におけるP=0.05が
示すt値の表の数値(周知)である。
【0047】本実施形態においては、上記のうちの方
法を使用した。この方法によれば、他の方法に比べて、
最も簡便でありまた計算速度も速いからである。ただ
し、精度という点についてはの方法が最も優れている
と言えよう。
【0048】そして、これらの方法により、棄却される
ピクセルと棄却されないピクセルとが確定すると、棄却
されなかった全てのピクセルと基点との各々の距離値の
比較により最大距離Lが求まり、またこの最大距離Lに
よって画される領域が関心領域として検出されることに
なる。
【0049】なお、ここで説明したステップS4及びS
5は、図1の医用画像処理装置20においては、画像処
理部24内の関心領域検出部26において行われること
になる。
【0050】また、上記では、基点として「平均座標」
を用いたが、場合によっては、図2ステップS5aにあ
るように、それ以外の点を基点として任意に設定してよ
い。この場合、例えば図1に示す入力装置21を用い
て、心臓再構成像のほぼ中心を直接的に基点として設定
するような方法等が考えられよう。
【0051】また、異なる条件(例えば、マトリックス
サイズ、撮影時刻等が異なる)で撮影された複数の画像
フレームを、同一集団として処理する場合には、各フレ
ームごとに下記の手順で変換した数値を、上記した距離
の代わりに、サンプルとして使用する。ここで「距離に
代わる数値を得る方法」とは、例えば、基点と一群のピ
クセルとの距離を各々求め、これらのうち最大のものを
100%として前記各々の距離をパーセント値に置きな
おし、当該パーセント値をそれぞれアークサイン変換す
る、等というようにすればよい。このようにして、各サ
ンプルが、同一集団として処理可能となるようにデータ
形式の統一性を図る。
【0052】ただし、この方法に限らずとも、要は、異
なる条件にある画像フレームを同一条件の下に扱えるよ
うなデータ間の変換処理を実施すればよいのであるか
ら、上記した「距離に代わる数値を得る方法」として
は、その他様々な形態を当然に考え得る。本発明におい
ては、そのようなものを選択しても勿論よい。
【0053】さて、以上のように関心領域が定まった
ら、次に心臓2の解剖学的な軸の決定を行う。
【0054】まず、サーカムフェンシャルプロファイル
(Circumferential Profile )を得るために定義される
円の半径Sを、上で求めた最大距離Lを用い、S=L×
aとして求める。ここで、「サーカムフェンシャルプロ
ファイル」とは、具体的には図4に示すように、「ある
円における一の放射状領域内に存在する各ピクセルにつ
いて、これらを、横軸に中心からの距離、縦軸にカウン
ト値をとった座標系にプロットした結果得られるプロフ
ァイル」(図5中符号CP参照)のことをいう。また、
上記S=L×aにおけるaは任意の倍率である。このa
が設けられるのは、心臓2の病変部が画像上に現れない
場合等を考慮して、半径Sを予め大きめに定めておくた
めであり、その値は基本的に経験に基づいて決定される
が、通常は、a=1.1〜1.5程度とすればよい。
【0055】次に、このように求めた半径Sと前記平均
座標を中心として、図5に示すような円10を想定し、
当該円10について任意の数だけ分割した放射状領域1
1を想定する。
【0056】そして、ある一の放射状領域11につい
て、上記サーカムフェンシャルプロファイルCPを利用
し、次に示すような所定の条件を満たすピクセルを一つ
選択する。なお、図2フローチャートにおいて「CP」
とあるのは、サーカムフェンシャルプロファイルの略を
意味する。
【0057】最大カウント値を有するピクセル ある任意の閾値以上のカウント値を有するピクセルで
あって、中心から最も遠い距離に位置するピクセル。
【0058】ある任意の閾値以上のカウント値を有す
るピクセルであって、中心から最も近い距離に位置する
ピクセル。
【0059】これら〜の条件について、いずれを選
択するかは基本的に自由である。そして、上記処理が各
放射状領域11につき行われることにより、結局、図2
ステップS6にあるように、円10についての一群のピ
クセルが選択されることになる。図5に示されるピクセ
ル12は、上記条件を用いた場合に選択された一群の
ピクセルの様子を示したものである。
【0060】なお、図1における医用画像処理装置20
上において、上記サーカムフェンシャルプロファイルを
利用した一群のピクセル選択を行うのは、サーカムフェ
ンシャルプロファイル演算部30である。また、以下で
述べるサーカムフェンシャルプロファイルを利用した一
群のピクセル再選択においても、やはり同演算部30が
利用されることとなる。
【0061】次に、図2ステップS7にあるように、上
のように求められた各ピクセル12について、水平方向
(以下、x方向という)の座標値について最大及び最小
となるもの、垂直方向(以下、y方向という)の座標値
について最大及び最小となるもの、の各々を求め、これ
らを用いて、中央点Cを以下の式により定める(図6参
照)。
【0062】中央点Cのx方向座標値=(x方向座標の
最大値+x方向座標の最小値)/2中央点Cのy方向座
標値=(y方向座標の最大値+y方向座標の最小値)/
2そして、この中央点Cを中心、上記半径Sの円を想定
し、再度サーカムフェンシャルプロファイルを利用する
ことにより、各放射状領域の最大カウント値を有する一
群のピクセルの位置を求める。ちなみに、分割領域数が
任意であることは前述と同様である。
【0063】次に、図2ステップS9にあるように、こ
のようにして求められた一群のピクセルについて、その
各々を結んだ図形の形状を評価する。この図形形状とし
ては、例えば、図7や図8のような二つのタイプが想定
される。いずれも概ね円周状の形状となるが、図7は、
上記再度のサーカムフェンシャルプロファイルを利用し
た一群のピクセル選択において中央点Cと同じ位置のピ
クセルが求まった場合であり、図8は、同じく中央点C
と同じ位置のピクセルが求まらなかった場合である。そ
して、前者の場合における図形形状は、円周の一部が欠
けたいわば「馬蹄形」13として観察され、後者の場合
においてはほぼ円周形14に観察される。この違いが生
じるのは、心臓2が有する病変部等の影響により、撮影
されない部分が生じているため、サーカムフェンシャル
プロファイル上でピクセルが選択されなかった、等の原
因によるものである。
【0064】以上の図7及び図8が得られたら、ここに
おいて解剖学的な軸の決定を行うが、当該軸の決定は、
両者の違いに対応して、それぞれ以下に示すような各々
異なる方法を採る。
【0065】なお、図1における医用画像処理装置20
上において、上記した図形形状の違いに関する評価を行
うのは、画像処理部24における図形評価部27であ
る。
【0066】まず、図2ステップS10にあるように、
図7に示すような形状(馬蹄形13)が得られた場合に
は、図9に示すように中央点Cを含む放射状領域の両隣
に存する二つの放射状領域において最大カウント値を有
するピクセルG1及びG2を確認し、これらを結んだ線
分g上の中点G3を求める。ここで再び、中央点Cを中
心としたサーカムフェンシャルプロファイルを利用する
ことによって、任意の閾値より大きい値をもつピクセル
を、放射状領域の各々について選択する。そして、これ
により求められたピクセルのうち、中央点Cからみて上
方かつ右方の領域に存在するものであって、前記中点G
3から最も離れたピクセルを、図10に示すようにG4
として定め、当該ピクセルG4と中央点Cとを結んだ線
を定義する。そして、この線を解剖学的な軸Kとして決
定する。またこれに代えて、ピクセルG3とピクセルG
4を結ぶ直線を定義し、これを解剖学的な軸として決定
するようにしてもよい(以上、図2ステップS10〜1
3参照)。
【0067】また、図2ステップS14にあるように、
図8に示すような形状(円周形14)が得られた場合に
は、まず、中央点Cを中心にしたサーカムフェンシャル
プロファイルを利用することによって、任意の閾値より
大きい値をもつピクセルを、放射状領域の各々について
再び選択する。そして、図11に示すように、中央点C
のy座標値よりも大きいy座標値を有する領域(以下、
上領域という)15と同じく小さい領域(以下、下領域
という)16との二つの領域を想定し、当該上領域15
及び下領域16の各々に存する上記選択されたピクセル
と中央点Cとの距離を求め、それぞれの領域で当該距離
が最大となる二つのピクセルG5及びG6を求める。最
後に、これら二つのピクセルG5及びG6を結んだ線を
定義し、これを解剖学的な軸Kとして決定する。またこ
れに代えて、上領域15において求められたピクセルG
5と中央点Cとを結んだ線を、解剖学的な軸として決定
するようにしてもよい(以上、図2ステップS15及び
16参照)。
【0068】なお、上記軸Kの決定工程において、図7
(馬蹄形)の場合には中点G3を求めた後に、また図8
(円周形)の場合には最初に、それぞれ再びサーカムフ
ェンシャルプロファイルの利用による一群のピクセルの
再選択を行ったが、場合によっては、これらの処理を省
略してもよい。この場合においては、図7及び図8に示
す形状を得るために行ったサーカムフェンシャルプロフ
ァイルの利用による一群のピクセル選択の結果(図2ス
テップS8)を、それぞれの以降の処理において,その
まま使用するようにすればよい。
【0069】また、上記軸Kの決定は、図1に示す医用
画像処理装置20上において、軸決定部28において行
われる。つまり、軸決定部28は、図形評価部27にお
ける図形形状の評価(馬蹄形か円周形か)に基づいて、
各々異なる軸決定のプロセスに関する作用を発揮するよ
うになっているものである。
【0070】このようにして解剖学的な軸Kが決定する
と、断層像作成範囲は、この軸Kに垂直な線に沿ってカ
ウントプロファイルを使用した画像に対して作成し、閾
値以上になる一番遠い点まで、として決定されることに
なる。つまり、断層像は自動的に作成され、自動的に停
止することになる(図2ステップS17参照)。
【0071】そして、この断層像作成(その作成範囲の
決定も含む)は、図1に示す医用画像処理装置20上、
断層像作成部29において行われる。また、このように
作成された断層像に関するデータは、画像格納部23に
おいて新たに格納・記憶され、さらに表示装置22へ送
られて、当該画像が表示されることになる。
【0072】以上、本実施形態における医用画像処理装
置及び医用画像処理方法によれば、心臓2の解剖学的な
軸Kの決定が、適切な関心領域の検出、サーカムフェン
シャルプロファイルの利用、図形形状の評価等を経て、
自動的に行われることになる。したがって、従来、操作
者の手作業によって解剖学的な軸の設定がなされていた
ときのように、操作するごとに、軸の設定が異なるとい
った不都合は完全に払拭される。つまり、軸の設定に際
し非常に高い再現性を期待できる。また、「操作者ご
と」に異なっていた軸の設定も、誰が操作しようとも常
に一定に行なわれ得ることは勿論である。結局、本実施
形態によれば、いつ、誰が操作しても、常に一定の軸K
の設定が行われ、かつ当該軸Kに従って自動的に診断画
像が得られることになり、操作者の負担を大幅に軽減す
ることができる。
【0073】なお、本実施形態においては、対象物体を
「心臓」とした場合の例について説明したが、本発明で
は特にこれに限定する意図を有するものではない。例え
ば、対象物体を「頭部」ないし「脳」として、本発明を
適用するようにしてもよい。ちなみに、頭部等の断層像
を処理する際には、上記実施形態において「新領域9」
を求めるに必要であった工程は、一般に省略することが
できるものと考えられる。というのも、この場合におい
ては、画像内に他の臓器が撮影されるというようなこと
がないからである。
【0074】また、図1における医用画像処理装置20
において、サーカムフェンシャルプロファイル演算部3
0は、関心領域検出部26及び軸決定部28のそれぞれ
において作用することとなっていた。つまり、上記した
方法に関する説明でいえば、図2ステップS6、S8、
S10、及びS14に示す各箇所で作用することとなっ
ていた。しかしながら、本発明においては、上述したよ
うに場合によっては、図2ステップS10及びS14の
作業を省略してもよいから、その際にはサーカムフェン
シャルプロファイル演算部30は作用しないようにして
もよい。またこの逆に、図1における別の箇所において
サーカムフェンシャルプロファイル演算部30を作用さ
せるような場合も当然に考えられよう。つまり、サーカ
ムフェンシャルプロファイルに関する演算(=一群のピ
クセル選択)は、計算精度の向上と計算速度の関係等に
鑑みて、本発明において適宜実施してよいということで
ある。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における医
用画像処理方法及び同装置によれば、従来、手動でなさ
れていた臓器に関する解剖学的な軸の決定が、自動的に
行われるから、操作者に大きな負担をかけることがな
く、また軸設定の再現性も高い。そして、このことから
当然に、ある臓器の経時的変化を診るときのような場
合、その三次元画像はいつでも同じ状態で観察すること
ができることになる。
【0076】また、臓器に関する関心領域の検出も、自
動的に行え得ることは当然として、その検出が統計学的
棄却検定法を利用して行われることから、関心領域内に
他の臓器が同時に映り込んでいるような状態はほぼ完全
に回避される。つまり、ある特定の臓器のみが撮影され
ている画像を得ることできるから、診断の便宜に資する
だけでなく、検出された関心領域について画像処理を行
う場合にも、当該画像処理を正確に実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医用画像処理装置の概要を示す図であ
る。
【図2】本発明の医用画像処理方法に関するフローチャ
ート図である。
【図3】心臓及び肝臓が撮影されている中心画像を示す
図である。
【図4】図3に示す中心画像において新領域を設定した
状態を示す図である。
【図5】サーカムフェンシャルプロファイルを利用した
一群のピクセル選択の様子を説明する図である。
【図6】中央点Cの決定を説明する図である。
【図7】一群のピクセルを各々結んだ図形形状が馬蹄形
となった様子を示す図である。
【図8】一群のピクセルを各々結んだ図形形状が円周形
となった様子を示す図である。
【図9】図7に示す場合における軸の決定の様子を示す
図である。
【図10】図9に続いて軸の決定の様子を示す図であ
る。
【図11】図8に示す場合における軸の決定の様子を示
す図である。
【符号の説明】
1 中心画像 2 心臓 3 肝臓 4 対象領域 5 (新領域の)左辺 6 (新領域の)下辺 7 (フレームの)上辺 8 (フレームの)右辺 9 新領域 10 円 11 放射状領域 12 ピクセル 13 馬蹄形(図形形状) 14 円周形(図形形状) 20 医用画像処理装置 21 入力装置 22 表示装置 23 画像格納部 24 画像処理部 25 対象領域認定部 26 関心領域検出部 27 図形評価部 28 軸決定部 29 断層像作成部 30 サーカムフェンシャルプロファイル演算部 50 中央演算処理装置 CP サーカムフェンシャルプロファイル C 中央点 G1,G2,G3,G4,G5 ピクセル K 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼山 卓三 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 Fターム(参考) 4C093 AA11 AA26 CA15 CA21 FD03 FF15 FF19 FF22 FF28 5B057 AA07 BA03 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CG10 DA08 DB02 DB05 DB09 DC03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が強度に対応するカウント値を有す
    る複数のピクセルから構成され、被検体中の対象物体が
    撮影された医用画像を処理する医用画像処理方法におい
    て、 前記対象物体に関する複数枚の前記画像の中から当該対
    象物体を貫通し前記複数枚の画像に垂直な直線の中点を
    含む中心画像を決定する工程と、 前記中心画像において前記対象物体が存在する対象領域
    内の各々のピクセルにつき、その最大カウント値を求め
    る工程と、 前記対象領域内において前記最大カウント値を基準とし
    て定められた所定相当値以上のカウント値を有する一群
    のピクセルを選択する工程と、 当該一群のピクセルから平均座標を算出してこれを基点
    とし、当該基点から前記一群のピクセルの各々までの距
    離を求め、当該距離について統計学的棄却検定法を用い
    ることにより最大距離Lを決定するとともに、当該最大
    距離Lによって画される領域を関心領域として決定する
    工程と、 を含むことを特徴とする医用画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記最大カウント値を求める工程と前記
    一群のピクセルを選択する工程との間に、 前記最大カウント値を基準として定められた閾値以上の
    カウント値を有するピクセルの存否に基づき、限定され
    た新たな対象領域を決定する工程が挿入されることを特
    徴とする請求項1記載の医用画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記統計学的棄却検定法としてTHOM
    PSONの棄却検定法を使用することを特徴とする請求
    項1又は2記載の医用画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記統計学的棄却検定法としてSMIR
    NOVの棄却検定法を使用することを特徴とする請求項
    1又は2記載の医用画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記統計学棄却検定法として増山の棄却
    検定法を使用することを特徴とする請求項1又は2記載
    の医用画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記基点は、操作者の入力に基づいて設
    定されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに
    記載の医用画像処理方法。
  7. 【請求項7】 異なる条件で撮影された各々の画像にお
    ける前記距離について、前記統計学的棄却検定法が行え
    るよう同一形式へのデータ変換を行うことを特徴とする
    請求項1から6のいずれかに記載の医用画像処理方法。
  8. 【請求項8】 各々が強度に対応するカウント値を有す
    る複数のピクセルから構成され、被検体内中の対象物体
    が撮影された医用画像を処理する医用画像処理方法にお
    いて、 前記画像中、前記対象物体の存在する関心領域内につ
    き、 放射状領域に任意数分割された円を想定し、前記放射状
    領域の各々についてサーカムフェンシャルプロファイル
    を作成し、該プロファイルに基づいて一のピクセルを選
    択することにより、前記円についての一群のピクセル選
    択を行う工程と、 当該一群のピクセルの座標値を利用して該一群のピクセ
    ルに関する中央点Cを決定する工程と、 前記中央点Cを前記円の中心として、前記サーカムフェ
    ンシャルプロファイルを利用した一群のピクセル選択を
    再び行う工程と、 当該一群のピクセルの各々を結んだ図形形状を評価する
    工程とを経た後、 前記評価において前記図形形状が馬蹄形であるとされる
    場合には、 前記中央点Cが含まれる前記放射状領域の両隣に位置す
    る放射状領域の各々について最大カウント値を有する二
    つのピクセルG1及びG2を結ぶ線分の中点G3を決定
    する工程と、 前記中点G3から前記一群のピクセルのうち最も離れた
    ピクセルG4を決定し、該ピクセルG4及び前記中央点
    C又は該ピクセルG4及び前記中点G3を結んだ線分を
    認識する工程とを実施し、 前記評価において前記図形形状が円周形であるとされる
    場合には、 前記中央点Cを基準として上領域及び下領域を想定し、
    これら上領域及び下領域の各々において、前記中央点C
    から前記一群のピクセルのうち最も離れたピクセルG5
    及びG6を決定する工程と、 前記ピクセルG5及びG6又は前記ピクセルG5及び前
    記中央点Cを結んだ線分を認識する工程とを実施し、 前記線分を前記対象物体の軸として決定することを特徴
    とする医用画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記中点G3を決定する工程の直後又は
    前記ピクセルG5及びG6を決定する工程の前に、前記
    サーカムフェンシャルプロファイルを利用した一群のピ
    クセル選択を行うことを特徴とする請求項8記載の医用
    画像処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から7のいずれかに記載の医
    用画像処理方法により関心領域を決定した後に、当該関
    心領域を用いて請求項8又は9記載の医用画像処理方法
    を実施することを特徴とする医用画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記対象物体に関する断層像が前記軸
    に沿いかつ当該軸に垂直な面に関して作成されるととも
    に、当該断層像の作成される範囲が前記軸上において所
    定の閾値以上となるカウント値を有しかつ前記断層像作
    成開始箇所より最も遠く離れたピクセルまで、とされる
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の
    医用画像処理方法。
  12. 【請求項12】 各々が強度に対応するカウント値を有
    する複数のピクセルから構成され、被検体内中の対象物
    体が撮影された医用画像を格納する画像格納部と、 前記画像内に撮影されている前記対象物体が存在する対
    象領域を認定する対象領域認定部と、 前記対象領域内において所定相当値以上のカウント値を
    有する一群のピクセルを選択し当該一群のピクセルから
    平均座標を算出してこれを基点とし、当該基点から前記
    一群のピクセルの各々までの距離を求め、当該距離につ
    いて統計学棄却検定法を用いることにより最大距離Lを
    決定するとともに当該最大距離Lによって画される領域
    を関心領域として決定する関心領域検出部と、 所定の一群のピクセルの各々を結んだ図形形状の評価を
    行う図形評価部と、 前記図形形状に基づき所定の手順に則って前記対象物体
    の軸を決定する軸決定部と、 前記対象物体に関する断層像を前記軸に沿いかつ当該軸
    に垂直な面に関して作成するとともに、前記軸上におい
    て所定の閾値以上となるカウント値を有しかつ前記断層
    像作成開始箇所より最も遠く離れたピクセルまでを前記
    断層像の作成範囲と認識する断層画像作成部と、 前記画像中に、放射状領域に任意数分割された円を想定
    し、前記放射状領域の各々についてサーカムフェンシャ
    ルプロファイルを作成し、該プロファイルに基づいて一
    のピクセルを選択することにより、前記円についての一
    群のピクセル選択を行うサーカムフェンシャルプロファ
    イル演算部と、 を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
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