JP2001028136A - 光記録再生システム - Google Patents

光記録再生システム

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JP2001028136A
JP2001028136A JP11199864A JP19986499A JP2001028136A JP 2001028136 A JP2001028136 A JP 2001028136A JP 11199864 A JP11199864 A JP 11199864A JP 19986499 A JP19986499 A JP 19986499A JP 2001028136 A JP2001028136 A JP 2001028136A
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Jun Saito
旬 斎藤
Hisao Osawa
日佐雄 大澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の記録再生を高密度に行うことができる
とともに、記録再生に対する信頼性の高い光記録再生シ
ステムを提供する。 【解決手段】 上面に記録膜12が設けられた光ディス
ク10と、レーザー光源31から射出された光を焦点位
置に集光する対物レンズ41及びこの焦点位置に配設さ
れて微小な光スポットを形成する固体浸レンズ42を有
して構成される光ヘッド30とを備え、光ディスク10
をスピンドル21に固定して回転させた状態で光スポッ
トを記録膜12上に形成させることにより、記録膜12
に情報を記録し、又は記録膜12に記録された情報を再
生することが可能な光記録再生システム1において、光
ディスク10の回転が、固体浸レンズ42の下面が光デ
ィスク10の表面に接触した状態で行われるようになっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光を用い
て情報の記録再生を行う光記録再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】このような光記録再生システムは、光デ
ィスクなどのように表面に記録膜が形成された平板状の
光記録媒体と、レーザー光源からの光を絞り込んで微小
な光スポットを形成する光ヘッドとを備えて構成され、
光ディスクを回転軸周りに回転させた状態で光スポット
を記録膜に照射することにより、情報の記録や再生を行
うことがきるようになっている。
【0003】このような光記録再生システムでは、記録
密度を高めるため従来より光スポット径を小さくするこ
とが試みられている。光スポット径はK・λ/NA
(λ:光波長、NA:対物レンズの開口数、K:比例定
数)で与えられ、この値を小さくするには光波長λを小
さくするか若しくは対物レンズのNAを大きくすればよ
いことが知られている。ここで光波長λは、小型の半導
体レーザーで400nm程度のものも実用化されつつあ
るが、寿命が短いことや生産性の点で難点があり、現状
ではまだ装置に組み込めるほどのレベルには達していな
い。
【0004】一方、NAを大きくする手段として、図7
に示すように、対物レンズ81の集光部に固体浸レンズ
82(SIL:Solid Immersion Lens)を設けることが
知られている。この場合、固体浸レンズ82はその下面
が光ディスク90上面の記録膜91に近接するように位
置されるが、このような状態で対物レンズ81からレー
ザー光が入射されると、固体浸レンズ82の下面には、
固体浸レンズ82の下面を透過した透過光と、レンズ底
面において全反射された光の成分がレンズ下方に浸み出
してなるエバネッセント光との相互作用(エバネッセン
トカップリング)により微小な光スポットが形成され
る。この光スポットのNAは固体浸レンズの屈折率が大
きいほど大きくなることが知られており、例えば対物レ
ンズ81のみであれば0.45〜0.60しかないNA
を1.2〜1.6程度にまで大きくすることが可能であ
る。
【0005】また、試料表面に近接した位置に設けたピ
ンホールにレーザー光を導いて得られる微小スポットを
利用して高い分解能を得る顕微鏡が実用化されている
が、これを光記録に応用したものもある。”Near-field
magneto-optics and high density data storage”,E.
Betzig,J.K.Trautman, R.Wolfe, E.M.Gyorgy, P.L.Fin
n, M.H.Kryder, C.-H.Chang, Appl.Phys.Lett., Vol.6
1,page142,(1992)には、光ファイバーの開口部を先鋭化
し、その開口部において形成される光スポットを用いて
光記録再生を行うシステムが示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに微小な光スポットを用いて情報の記録再生を行う場
合、固体浸レンズと記録膜との間の距離を微小に保たな
ければ、エバネッセント光が記録膜に到達する前に広が
ってしまい、光スポット径が大きくなって高密度な情報
の記録再生ができないという不都合があった。また、固
体浸レンズ下面と光記録媒体表面とは微小ながらも離間
しているため、その分、光の利用効率が悪く、S/N
(信号/ノイズ)比の向上が図れず情報の記録再生に対
する信頼性の向上が妨げられるという課題も有してい
た。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、情報の記録再生を高密度に行うことができ
るとともに、記録再生に対する信頼性の高い光記録再生
システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明は、情報記録用の記録膜が設けられた平
板状の光記録媒体と、レーザー光源から射出された光を
焦点位置に集光する集光部材及び上記焦点位置に配設さ
れて微小な光スポットを形成する光スポット形成部材
(例えば、平坦面を光記録媒体の表面に対向させた半球
型若しくは超半球型の固体浸レンズ、或いは光記録媒体
の表面に向けて開口するピンホールを有する薄板部材な
ど)を有して構成される光ヘッドとを備え、光記録媒体
を光ヘッドに対して相対移動させた状態で光スポットを
記録膜上に形成させることにより記録膜に情報を記録
し、又は記録膜に記録された情報を再生することが可能
な光記録再生システムにおいて、光記録媒体の光ヘッド
に対する相対移動が、光スポット形成部材が光記録媒体
の表面に接触した状態で行われようになっている。
【0009】このような光記録再生システムにおいて
は、光記録媒体の回転や光ヘッドのトラッキングにより
生じる光記録媒体の光ヘッドに対する相対移動が、光ス
ポット形成部材が光記録媒体の表面に接触した状態で行
われるようになっているので、光スポット部材により形
成された光スポットは記録膜に到達する前にその径が広
がることがない。このため従来よりも小径の光スポット
を記録膜上に形成することができることとなり、情報の
記録再生をより高密度に行うことができる。また、光ス
ポットの広がりがないために光の利用効率が向上しS/
N比が高められるので、記録再生の信頼性が向上する。
更には、光スポット形成部材と光記録媒体表面との間の
距離を微小に保たせるような高精度な装置を必要としな
いので構成が簡単になり、製作コストを下げることもで
きる。なお、上記システムにおいては、光記録媒体の表
面に保護膜を設けて記録膜を保護するようにすることが
好ましい。
【0010】また、光スポット形成部材及び光記録媒体
の接触面のうち少なくとも一方に、透明且つ高屈折率な
潤滑材(例えば、ダイヤモンド・ライク・カーボンや油
帯ポーラスなど)が設けられていることが好ましい。こ
のように接触面に潤滑材を設けることにより、互いに接
触する両部材の摩擦を小さくすることができ、スムーズ
な動きと高い耐久性を確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1には書き換え可
能型の光磁気記録再生システムの構成の一例を示してお
り、これが本発明に係る光記録再生システム1に相当す
る。この光記録再生システム1は、光記録媒体である光
ディスク10と、この光ディスク10を固定保持して水
平面内に回転駆動させるディスク駆動装置20と、図示
しない光ヘッド駆動機構により駆動されて光ディスク1
0にアクセス可能な光ヘッド30とを有して構成されて
いる。
【0012】光ディスク10は、円盤状の基板11の上
面に情報記録用の記録膜12が設けられた構成をしてお
り、基板11の中央には円孔13aの開いた金属ハブ1
3が取り付けられている(図1では断面で示してい
る)。この光ディスク10は樹脂製のカートリッジに収
納されており、ごみ等の付着が防止される。このカート
リッジについては既に周知であるので図示による詳しい
説明は省略するが、カートリッジの上下面にはアクセス
窓が設けられており、このアクセス窓に設けられたスラ
イド扉を開状態にすることにより、外部から光ディスク
10にアクセスすることが可能になる。なお、このスラ
イド扉はばねの部材により付勢されて通常は閉状態にな
っているが、この光記録再生システム1に設けられた所
定のドライブ装置(図示せず)にカートリッジごと装着
されたときには自動的に開状態に保持されるようになっ
ている。また、このようなスライド扉の開状態において
は、光ディスク10の円孔13a及び記録膜12の一部
はアクセス窓から露出された状態となる。
【0013】ディスク駆動装置20は、垂直に延びて配
設されたスピンドル21と、このスピンドル21を回転
駆動するスピンドルモータ22とを有して構成されてい
る。スピンドル21の上端には上方に突出した突起21
aが設けられており、この突起21aの近傍には永久磁
石(図示せず)が取り付けられている。上述のように、
光ディスク10のカートリッジを所定のドライブ装置に
装着すると、光ディスク10の円孔13aはカートリッ
ジのアクセス窓から露出されるが、このとき突起23a
が円孔13aに嵌入するとともに永久磁石が金属ハブ1
3を引きつけるので、光ディスク10はスピンドル21
に固定保持された状態となる。
【0014】光ヘッド30は、レーザー光源31(例え
ば半導体レーザー)と、コリメータレンズ32と、ビー
ムスプリッター33と、ミラー34と、絞り込みレンズ
部40と、検出光用集光レンズ35と、光検出器36
と、電磁コイル37とを有して構成されている。ここ
で、電磁コイル37は、スピンドル21に取り付けられ
た光ディスク10を挟んで絞り込みレンズ部40と対向
する位置に設けられており、図示しない励磁用回路によ
り励磁されたときには光ディスク10の面に垂直な方向
(上下方向)に磁界を発生させる。
【0015】絞り込みレンズ部40は、図2に拡大して
示すように、集光部材である対物レンズ41と光スポッ
ト形成部材である固体浸レンズ42とを有して構成され
ており、これら両レンズ41,42は支持部材43によ
り同一光軸(この光軸は上方から下方に向く)上に固定
保持されている。この固体浸レンズ42は高屈折率ガラ
ス(例えば石英ガラス)からなって半球型に形成されて
おり、平坦面を光ディスク10の上面(記録膜12)に
対向させて(すなわち平坦面を下面として)配設されて
いる。
【0016】図1に示すように、レーザー光源31から
射出されたレーザー光はコリメータレンズ32により平
行光にされ、ビームスプリッター33を介してミラー3
4へ入射される。ミラー34で反射された光は絞り込み
レンズ部40に導入され、対物レンズ41によりその焦
点位置に集光される。固体浸レンズ42はこの対物レン
ズ41の焦点位置に設けられており、対物レンズ41に
より集光された光の径を更に小さくし、その下面に微小
な光スポットを形成させる。
【0017】このように対物レンズ41の焦点位置に半
球型の固体浸レンズ42を設けることにより、対物レン
ズ41単体でレーザー光を絞り込んだときよりも大きな
NAを得ることができる。これは、対物レンズ41と半
球型の固体浸レンズ42とからなる合成NAは(対物レ
ンズ41のNA)×(固体浸レンズ42の屈折率n)と
なるからである。このため、例えば対物レンズ41のN
Aが0.6であり固体浸レンズ42の屈折率nが2.0
であれば合成NAは1.2となる。また、このときの光
スポットの径はK・λ/NA(λ:光波長、NA:絞り
込みレンズ部の合成NA、K:比例定数)で与えられる
ことから、定数Kが0.6であれば、レーザー光の波長
が630nmのときには約320nmとなり、光波長が
400nmのときには約200nmとなる。
【0018】次に、この光記録再生システム1を用いて
光ディスク10に情報を記録するときの各部の動作につ
いて説明する。光ディスク10のディスク駆動装置20
への取り付けは、前述したように光ディスク10のカー
トリッジを所定のドライブ装置に装着することにより行
われる。スピンドル21に取り付けられた光ディスク1
0はスピンドルモータ22により駆動されて水平面内で
回転する。
【0019】光ディスク10が回転を始めたら、光ヘッ
ド30は光ヘッド駆動機構(前述)により光ディスク1
0に近接するように駆動され、固体浸レンズ42の下面
が光ディスク10の上面(記録面12)に接触した位置
で固定保持される。これにより光ディスク10は固体浸
レンズ42と接触した状態で回転することになる。
【0020】光ディスク10に情報を記録するときに
は、この状態でレーザー光源31からレーザー光を照射
する。レーザー光源31から照射されたレーザー光は前
述のように絞り込みレンズ部40に入射され、固体浸レ
ンズ42の下面には微小な光スポットが形成される。こ
の光スポットは記録膜12の温度をキュリー温度以上に
昇温するが、これに合わせて電磁コイル37を励磁し記
録膜12に磁界を印加すると、その磁界の方向(すなわ
ち電磁コイル37に通電する電流の方向)に応じて記録
膜12の磁化が反転する。このような記録膜12の磁化
の反転により、記録膜12に情報が記録される。なお、
このような情報の記録は、光ディスク10を上記のよう
にスピンドル21により回転させ、且つ光ヘッド10を
水平面内で移動(トラッキング)させることにより、記
録膜12全域に対して行なうことが可能である
【0021】一方、光ディスク10に記録された情報を
再生するときには、情報の記録時と同様にレーザー光源
31からレーザー光を照射し、固体浸レンズ42の下面
に微小な光スポットを形成させる。但し、情報記録時と
異なり記録膜12の温度はキュリー温度以下になるよう
に設定される。光スポットの光は記録膜12において反
射し、入射時と同じ光路を戻ってビームスプリッター3
3から検出光用集光レンズ35及び光検出器36へと至
る。ここで、記録膜12において反射された光はその偏
光角が記録膜12の磁化の反転方向に応じて異なるため
(カー効果)、光検出器36においてその偏光角を検出
することにより、記録された情報を再生することが可能
である。なお、この情報の再生も、光ディスク10の回
転と光ヘッド10のトラッキングにより、記録膜12全
域に対して行うことが可能である。
【0022】情報の記録及び再生はこのようにして行う
ことができるが、本発明に係る光記録再生システム1に
おいては、光ディスク10の回転や光ヘッド30のトラ
ッキングにより生じる光ディスク10の光ヘッド30に
対する相対移動が、固体浸レンズ42が光ディスク10
の表面(すなわち記録膜12)に接触した状態で行われ
るようになっているので、固体浸レンズ42の下面に形
成された光スポットは記録膜12に到達する前にその径
が広がることがない。このため従来よりも小径の光スポ
ットを記録膜12上に形成できることとなり、情報の記
録再生をより高密度に行うことができる。また、光スポ
ットの広がりがないために光の利用効率が向上しS/N
比が高められるので、記録再生の信頼性が向上する。更
には、固体浸レンズ42と光ディスク10表面との間の
距離を微小に保たせるような高精度な装置を必要としな
いので構成が簡単になり、製作コストを下げることもで
きる。
【0023】なお、図3に示すように光ディスク10の
表面(上面)には保護膜14(厚さは数nm程度)を設
けて記録膜12を保護するようにすることが好ましい。
また、このように保護膜14を設けた場合には、その保
護膜14の厚さ分だけ光スポットと記録膜12との距離
が大きくなるので、光スポットは記録膜12に到達する
前に若干径が広がってしまう。この保護膜14の厚さは
微小であるのでその影響は小さいが、このような点を改
善するために、上記保護膜14を固体浸レンズ42とほ
ぼ同等の屈折率をもつ材料から作製するか、或いは、こ
の保護膜14の屈折率及び厚さを考慮して固体浸レンズ
42の厚さを減じ、保護膜14により発生する収差を対
物レンズ41で補正するように設計することで、この図
(図3)にも示すように、光スポットが保護膜14を通
して記録膜12上に形成される(保護膜14の下面に光
スポットが形成される)ようにしてもよい。
【0024】また、固体浸レンズ42と光ディスク10
との接触面のうち少なくとも一方に、透明且つ高屈折率
を有する潤滑材(厚さ10nm程度)が設けられていれ
ばより好ましい。このように接触面に潤滑材を設けるこ
とにより、互いに接触する両部材42,10の摩擦を小
さくすることができ、スムーズな動きと高い耐久性を確
保することができる。このような潤滑材としては、ダイ
ヤモンド・ライク・カーボンや油帯ポーラスなどの固体
潤滑材が適当である。図4はこのような潤滑材50が固
体浸レンズ42の下面に設けられた例を示している。な
お、この潤滑材50は厚さ数nmでも潤滑の効果が得ら
れるので、できる限り薄くして光スポット径が大きくな
らないようにすることが好ましい。或いは、この潤滑材
50の厚さを考慮して固体浸レンズ42の厚さを減じ、
潤滑材50の存在で発生する収差を対物レンズ41で補
正するように設定しておけばなお好ましい。
【0025】また、この光記録再生システム1において
は、固体浸レンズ42は半球型のものであったが、これ
を図5に示すように超半球型の固体浸レンズ42aに置
き換えてもよい。但し、この場合も固体浸レンズ42a
は平坦面を光ディスク10の上面に対向させて(すなわ
ち平坦面を下面として)配設される。このように超半球
型の固体浸レンズ42aを用いた場合には、対物レンズ
41との合成NAは(対物レンズのNA)×(固体浸レ
ンズの屈折率n)となるので、より一層大きなNAを
得ることができ、またこれにより光スポットの径を更に
小さくすることができる。これを具体的に示すと、例え
ば対物レンズ41のNAが0.6であり固体浸レンズ4
2aの屈折率nが2.0であれば、合成NAは2.4と
なる。また、このときの光スポット径は定数Kが0.6
であれば、レーザー光の波長が630nmのときには約
160nmとなり、光波長が400nmのときには約1
00nmとなる。
【0026】図6は、上述の光記録再生システム1にお
いて、固体浸レンズ42を、光ディスク10の表面に向
けて開口するピンホール44a(直径50nm程度)を
有する薄板部材44(厚さ1μm程度)に置き換えて絞
り込みレンズ部40aを構成したものである。このよう
な構成では、ピンホール44aが対物レンズ41により
集光された光の径を小さくし、その薄板部材44の下面
には微小な光スポットが形成されるようになるので、上
記固体浸レンズ42を用いた場合と同様の効果が得られ
る。このため、例えば直径50nmのピンホール44a
を有する絞り込みレンズ部40aを用いれば直径約50
nmの光スポットで光記録を行うことができ、従来と比
較して約100倍の記録密度を得ることも可能である。
【0027】また、このような絞り込みレンズ部40a
は上記の光記録再生システム1における絞り込みレンズ
部40と同様に扱うことができるので、光ディスク10
表面に保護膜12を設け、或いは薄板部材44と光ディ
スク10との接触面のうち少なくとも一方に、透明且つ
高屈折率を有する潤滑材(厚さ10nm程度)が設けら
れることが好ましい。なお、図6では薄板部材44の下
面に潤滑材50(厚さ10nm程度)を設けた場合の例
を示している。
【0028】これまで本発明に係る光記録再生システム
の実施形態について、書き換え可能型の光磁気記録再生
システムを例に説明してきたが、本発明の範囲はこれま
で述べたものに限られるものではない。例えば、情報の
記録再生方式は上述のような光磁気型のものに限られ
ず、穴開け型や相変化型等であってもよい。また、本シ
ステムは書き換え可能型のものにのみ適用が可能である
わけではなく、追記型或いは再生専用等のものに対して
も適用可能であることはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光記
録再生システムにおいては、光記録媒体の回転や光ヘッ
ドのトラッキングにより生じる光記録媒体の光ヘッドに
対する相対移動が、光スポット形成部材(例えば、平坦
面を光記録媒体の表面に対向させた半球型若しくは超半
球型の固体浸レンズ、或いは光記録媒体の表面に向けて
開口するピンホールを有する薄板部材など)が光記録媒
体の表面に接触した状態で行われるようになっているの
で、光スポット部材により形成された光スポットは記録
膜に到達する前にその径が広がることがない。このため
従来よりも小径の光スポットを記録膜上に形成すること
ができることとなり、情報の記録再生をより高密度に行
うことができる。また、光スポットの広がりがないため
に光の利用効率が向上しS/N比が高められるので、記
録再生の信頼性が向上する。更には、光スポット形成部
材と光記録媒体表面との間の距離を微小に保たせるよう
な高精度な装置を必要としないので構成が簡単になり、
製作コストを下げることもできる。なお、上記システム
においては、光記録媒体の表面に保護膜を設けて記録膜
を保護するようにすることが好ましい。
【0030】また、光スポット形成部材及び光記録媒体
の接触面のうち少なくとも一方に、透明且つ高屈折率な
潤滑材(例えば、ダイヤモンド・ライク・カーボンや油
帯ポーラスなど)が塗布されていることが好ましい。こ
のように接触面に潤滑材を設けることにより、互いに接
触する両部材の摩擦を小さくすることができ、スムーズ
な動きと高い耐久性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光記録再生システムの構成図であ
る。
【図2】上記システムにおける絞り込みレンズ部近傍を
示す図である。
【図3】光ディスクの表面に保護膜が設けられたときの
絞り込みレンズ部近傍を示す図である。
【図4】固体浸レンズの下面に潤滑材が設けられたとき
の固体浸レンズを示す図である。
【図5】超半球型の固体浸レンズを用いた絞り込みレン
ズ近傍を示す図である。
【図6】光ディスクの表面に向けて開口するピンホール
を有する薄板部材を用いた絞り込みレンズ部の近傍を示
す図である。
【図7】従来の光記録再生システムにおける対物レンズ
の近傍の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光記録再生システム 10 光ディスク(光記録媒体) 12 記録膜 14 保護膜 20 ディスク駆動装置 30 光ヘッド 31 レーザー光源 36 光検出器 37 電磁コイル 40 絞り込みレンズ部 41 対物レンズ(集光部材) 42 固体浸レンズ(光スポット形成部材) 50 潤滑材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録用の記録膜が設けられた平板状
    の光記録媒体と、 レーザー光源から射出された光を焦点位置に集光する集
    光部材及び前記焦点位置に配設されて微小な光スポット
    を形成する光スポット形成部材を有して構成される光ヘ
    ッドとを備え、 前記光記録媒体を前記光ヘッドに対して相対移動させた
    状態で前記光スポットを前記記録膜上に形成させること
    により前記記録膜に情報を記録し、又は前記記録膜に記
    録された情報を再生することが可能な光記録再生システ
    ムにおいて、 前記光記録媒体の前記光ヘッドに対する相対移動が、前
    記光スポット形成部材が前記光記録媒体の表面に接触し
    た状態で行われるようになっていることを特徴とする光
    記録再生システム。
  2. 【請求項2】 前記光記録媒体の表面に保護膜が設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の光記録再生シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記光スポット形成部材が、平坦面を前
    記光記録媒体の表面に対向させた半球型若しくは超半球
    型の固体浸レンズであることを特徴とする請求項1又は
    2記載の光記録再生システム。
  4. 【請求項4】 前記光スポット形成部材が、前記光記録
    媒体の表面に向けて開口するピンホールを有する薄板部
    材であることを特徴とする請求項1又は2記載の光記録
    再生システム。
  5. 【請求項5】 前記光スポット形成部材及び前記光記録
    媒体の接触面のうち少なくとも一方に、透明且つ高屈折
    率を有する潤滑材が設けられていることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の光記録再生システム。
  6. 【請求項6】 前記潤滑材が、ダイヤモンド・ライク・
    カーボン若しくは油帯ポーラスであることを特徴とする
    請求項5記載の光記録再生システム。
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JP11199864A Pending JP2001028136A (ja) 1999-07-14 1999-07-14 光記録再生システム

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030062078A (ko) * 2002-01-16 2003-07-23 한국전자통신연구원 복굴절 물질을 이용한 광 기록 헤드

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