JP2001028125A - 磁気転写方法および磁気転写装置 - Google Patents

磁気転写方法および磁気転写装置

Info

Publication number
JP2001028125A
JP2001028125A JP2000093294A JP2000093294A JP2001028125A JP 2001028125 A JP2001028125 A JP 2001028125A JP 2000093294 A JP2000093294 A JP 2000093294A JP 2000093294 A JP2000093294 A JP 2000093294A JP 2001028125 A JP2001028125 A JP 2001028125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
magnetic
slave medium
transfer
track direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000093294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Komatsu
和則 小松
Makoto Nagao
信 長尾
Shoichi Nishikawa
正一 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000093294A priority Critical patent/JP2001028125A/ja
Publication of JP2001028125A publication Critical patent/JP2001028125A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気転写によって、磁気パターンの位置によ
らずに高品位の転写パターンをマスター担体からスレー
ブ媒体へ転写する。 【解決手段】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電
磁石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくと
も一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設し、ス
レーブ媒体あるいは電磁石をトラック方向に回転させ、
スレーブ媒体面のトラック方向に磁界を印加することに
より、あらかじめスレーブ媒体磁化をトラック方向に初
期直流磁化した後、磁気転写用マスター担体と上記初期
直流磁化したスレーブ媒体とを密着させスレーブ媒体面
の初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向に転写用磁
界を印加させて、磁気転写を行う磁気転写方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に多
くの情報を一度に記録する方法に関し、とくに大容量、
高記録密度の磁気記録媒体への記録情報の転写方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】デジタル画像の利用の進展等で、パソコ
ン等で取り扱う情報量が飛躍的に増加している。情報量
の増加によって、情報を記録する大容量で安価で、しか
も記録、読み出し時間の短い磁気記録媒体が求められて
いる。ハードディスク等の高密度記録媒体や、ZIP
(アイオメガ社)に代表される高密度のフロッピー(登
録商標)ディスク型の磁気記録媒体では、一般のフロッ
ピーディスクに比べて情報記録領域は狭トラックで構成
されており、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドを走査
し、信号の記録と再生を高S/N比で行うためには、ト
ラッキングサーボ技術を用いて正確な走査を行うことが
必要である。そこで、ハードディスク、リムーバル型の
磁気記録媒体のような大容量の磁気記録媒体では、ディ
スクの1周のなかである間隔でトラッキング用のサーボ
信号やアドレス情報信号、再生クロック信号等が記録さ
れた、いわゆるプリフォーマットがなされている。
【0003】磁気ヘッドはこのプリフォーマットの信号
を読みとって自己の位置を修正することで正確にトラッ
ク上を走行することが可能となっている。現在のプリフ
ォーマットはディスクを専用のサーボ記録装置を用い
て、1枚ずつ、1トラックずつ記録して作製される。サ
ーボ記録装置は高価であること、プリフォーマット作製
に長時間を要するために製造に長時間を要し、製造コス
トにも影響を及ぼすという問題があった。
【0004】そこで、1トラックずつプリフォーマット
を行わずに磁気転写で行う方式も提案されている。例え
ば、特開昭63−183623号公報、特開平10−4
0544号公報、および特開平10−269566号公
報に転写技術が紹介されている。しかしながら、磁気転
写方法において転写時に印加する磁界の条件およびその
磁界を発生するための具体的な手段をはじめとして、実
際に即した提案は行われてこなかった。
【0005】また、こうした従来の問題点を解決する記
録方法として、特開昭63−183623号公報や特開
平10−40544号公報において、基体の表面に情報
信号に対応する凹凸形状が形成され、凹凸形状の少なく
とも凸部表面に強磁性薄膜が形成された磁気転写用マス
ター担体の表面を、強磁性薄膜あるいは強磁性粉塗布層
が形成されたシート状もしくはディスク状磁気記録媒体
の表面に接触、あるいはさらに交流バイアス磁界、ある
いは直流磁界を印加して凸部表面を構成する強磁性材料
を励磁することによって、凹凸形状に対応する磁化パタ
ーンを磁気記録媒体に記録する方法が提案されている。
【0006】この方法では、磁気転写用マスター担体の
凸部表面をプリフォーマットすべき磁気記録媒体、すな
わちスレーブ媒体に密着させて同時に凸部を構成する強
磁性材料を励磁することにより、スレーブ媒体に所定の
フォーマットを形成する転写による方法であり、磁気転
写用マスター担体とスレーブ媒体との相対的な位置を変
化させることなく静的に記録を行うことができ、正確な
プリフォーマット記録が可能であるという特徴を有して
いる。しかも記録に要する時間も極めて短時間であると
いう特徴を有している。すなわち、前述した磁気ヘッド
から記録する方法では、通常数分から数十分は必要であ
り、且つ記録容量に比例して転写に要する時間はさらに
長くなるという問題があったが、この磁気転写法である
と、記録容量や記録密度に関係なく1秒以下で転写を完
了させることができると言う特徴と有している。
【0007】図1を参照して、磁気転写用マスター担体
におけるプリフォーマット用のパターンの転写を説明す
る。図1(A)は磁気転写用マスター担体の磁性層面を
模式的に説明した平面図であり、図1(B)は転写過程
を説明する断面図である。磁気転写用マスター担体1の
トラックの所定の領域に、転写すべきトラッキング用の
サーボ信号やアドレス信号のパターンを形成したプリフ
ォーマット領域2とデータ領域3が形成されており、磁
気転写用マスター担体1とスレーブ媒体4とを密着させ
てトラック方向5の転写用外部磁界6を加えることによ
ってプリフォーマット情報をスレーブ媒体側に記録情報
7として転写することができるので、効率的にスレーブ
媒体を製造することができるものである。ところが、こ
のよう方法によって転写を行った場合には、情報信号品
位が悪いものが生じることがあり、サーボ動作が不正確
となるものが生じる場合があることが明かとなった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、磁気転写用
マスター担体とスレーブ媒体とを密着させて外部磁界を
印加してプリフォーマットパターンの転写によって作製
したスレーブ媒体のサーボ動作が不正確となることを防
止して安定的な転写方法および装置を提供することを課
題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板の表面の
情報信号に対応する部分に磁性層が形成された磁気転写
用マスター担体と転写を受ける磁気記録媒体からなるス
レーブ媒体とを密着させて、転写用磁界を印加する磁気
転写方法において、磁極の軸に対称な磁界を有する単一
の電磁石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少な
くとも一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設
し、スレーブ媒体あるいは電磁石をトラック方向に回転
させ、スレーブ媒体面のトラック方向に磁界を印加する
ことにより、あらかじめスレーブ媒体磁化をトラック方
向に初期直流磁化した後、磁気転写用マスター担体と上
記初期直流磁化したスレーブ媒体とを密着させてスレー
ブ媒体面の初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向に
転写用磁界を印加させ磁気転写を行う磁気転写方法であ
る。基板の表面の情報信号に対応する部分に磁性層が形
成された磁気転写用マスター担体と転写を受ける磁気記
録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて転写用磁界
を印加する磁気転写方法において、スレーブ媒体面のト
ラック方向に磁界を印加し、あらかじめスレーブ媒体磁
化をトラック方向に初期直流磁化した後、磁気転写用マ
スター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒体を密着
させ、磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電磁石を、
スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも一方に
磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設し、電磁石ある
いは磁気転写用マスター担体とスレーブ媒体とを密着さ
せてトラック方向に回転させ、初期直流磁化方向と逆向
きのトラック方向の転写用磁界を印加させ磁気転写を行
う磁気転写方法である。
【0010】磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電磁
石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも
一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時に
発生する磁界のトラック方向における磁界強度分布がス
レーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック
方向位置で少なくとも1カ所以上有する前記の磁気転写
方法である。磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電磁
石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも
一方に磁極の軸をスレーブ媒体に平行に配設した時に発
生する磁界のトラック方向における磁界強度分布がスレ
ーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック方
向位置で一方向のみで有しており、逆方向の磁界強度は
いずれのトラック方向位置でもスレーブ媒体の保磁力H
cs未満である前記の磁気転写方法である。
【0011】磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電磁
石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも一
方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時に発
生する磁界のトラック方向磁界強度分布において、最適
転写磁界強度範囲の最大値を超える磁界強度がいずれの
トラック方向位置でも存在せず、最適転写磁界強度範囲
内の磁界強度となる部分が一つのトラック方向で少なく
とも1カ所以上存在し、これと逆向きのトラック方向の
磁界強度がいずれのトラック方向位置においても、最適
転写磁界強度範囲の最小値未満である前記の磁気転写方
法である。最適転写磁界強度が、スレーブ媒体の保磁力
csに対して0.6×Hcs〜1.3×Hcsである前記の
磁気転写方法である。
【0012】基板の表面の情報信号に対応する部分に磁
性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受け
る磁気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて転
写用磁界を印加する磁気転写装置において、磁極の軸に
対称な磁界を有する単一の電磁石を、スレーブ媒体の上
面あるいは下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレー
ブ媒体面と平行に配設し、スレーブ媒体あるいは電磁石
をトラック方向に回転させ、スレーブ媒体面のトラック
方向に磁界を印加することによりあらかじめスレーブ媒
体磁化をトラック方向に初期直流磁化する初期直流磁化
手段、磁気転写用マスター担体と上記初期直流磁化した
スレーブ媒体とを密着させる密着手段、スレーブ媒体面
の初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向に転写用磁
界を印加させる転写磁界印加手段からなる磁気転写装置
である。基板の表面の情報信号に対応する部分に磁性層
が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受ける磁
気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて転写用
磁界を印加する磁気転写装置において、スレーブ媒体面
のトラック方向に磁界を印加しあらかじめスレーブ媒体
磁化をトラック方向に初期直流磁化する初期直流磁化手
段、磁気転写用マスター担体と上記初期直流磁化したス
レーブ媒体を密着させる密着手段、磁極の軸に対称な磁
界を有する単一の電磁石をスレーブ媒体の上面あるいは
下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と
平行に配設し、電磁石あるいは磁気転写用マスター担体
とスレーブ媒体とを密着させた密着体を、トラック方向
に回転させて初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向
の転写用磁界を印加させる転写磁界印加手段を有する磁
気転写装置である。磁極の軸に対称な磁界を有する単一
の電磁石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なく
とも一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した
時に発生する磁界のトラック方向における磁界強度分布
がスレーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラ
ック方向位置で少なくとも1カ所以上有する前記の磁気
転写装置である。
【0013】磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電磁
石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも一
方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時に発
生する磁界のトラック方向における磁界強度分布がスレ
ーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック方
向位置で一方向のみで有しており、逆方向の磁界強度は
トラック方向のいずれの位置でもスレーブ媒体の保磁力
cs未満である前記の磁気転写装置である。磁極の軸に
対称な磁界を有する単一の電磁石をスレーブ媒体の上面
あるいは下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレーブ
媒体面と平行に配設した時に発生する磁界のトラック方
向磁界強度分布において、最適転写磁界強度範囲の最大
値を超える磁界強度がいずれのトラック方向位置でも存
在せず、最適転写磁界強度範囲内の磁界強度となる部分
が一つのトラック方向で少なくとも1カ所以上存在し、
これと逆向きのトラック方向の磁界強度がいずれのトラ
ック方向位置においても最適転写磁界強度範囲の最小値
未満である前記の磁気転写装置である。最適転写磁界強
度がスレーブ媒体の保磁力Hcsに対して0.6×Hcs
1.3×Hcsである前記の磁気転写装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者らは、マスター担体とス
レーブ媒体とを密着させて外部より転写用磁界を印加し
た際に、転写が不安定で信号品位が低下した部分が生じ
るのは、転写時に印加する磁界が適切でないために信号
品位が低下することが原因であることを見いだし本発明
を想到したものである。
【0015】磁気転写用マスター担体からスレーブ担体
への磁気転写においては、スレーブ媒体の保持力Hcs
りも高い外部磁界を印加すると、スレーブの磁化状態が
すべて印加した方向に磁化し、このために本来転写すべ
きパターンの記録が行なわれないと一般には考えられて
いた。例えば、特開平10−40544号公報において
も、段落番号0064において、磁気記録媒体の保持力
と同程度以下とすることが好ましいことが記載されてい
る。しかしながら、本発明者等の検討によって本方式に
おける磁気転写の原理は図1に示す様に、磁気転写用マ
スター担体1のスレーブ媒体4に実質的に接触している
凸の磁性層部分では転写用外部磁界6は、その凸部分へ
吸収される磁界6aとなり、接触しているスレーブ媒体
4の磁性層では記録できる磁界強度とならないが、磁気
転写用マスター担体1のスレーブ媒体4に接触していな
い凹の部分に対応するスレーブ媒体4の磁性層では記録
できる磁界強度となり、図の7に示す様に転写用外部磁
界6の方向に磁化され、磁気転写用マスター担体1のプ
リフォーマット用パターンをスレーブ媒体4へ記録情報
7として転写することができるものであることが判明し
た。
【0016】したがって、磁気転写用マスター担体から
スレーブ媒体への転写の際には、スレーブ媒体と接触し
ている部分は多くの磁界が磁気転写用マスター担体のパ
ターン部に入るために、スレーブ媒体には、保磁力Hcs
よりも高い転写磁界を印加しても反転しないものと考え
られる。そして、スレーブ媒体の保磁力Hcsと比較して
特定の関係の強度を有する転写用磁界を適用することに
よって信号品位の高いスレーブ媒体を得ることができ
る。
【0017】そして、スレーブ媒体の保磁力Hcsと比較
して特定の関係の強度を有する転写用磁界を適用するこ
とによって信号品位の高いスレーブ媒体を得ることがで
きることを見いだしたものである。明瞭な転写をいかな
るパターンにおいても実現するためには、スレーブ媒体
をあらかじめ一方向に十分大きな磁界で、保磁力Hcs
上、好ましくはHcsの1.2倍以上で初期直流磁化して
おき、特定の強度の転写用磁界、すなわち最適転写磁界
強度範囲の磁界を印加するものであり、好ましい転写用
磁界は、 0.6×Hcs≦転写用磁界≦1.3×Hcs であり、その向きは初期直流磁化の向きと逆向きに印加
するものである。また、転写用磁界はより好ましくは
0.8〜1.2Hcsであり、さらに好ましくは1〜1.
1Hcsである。
【0018】また、サーボ用のプリフォーマットを行う
磁気録媒体は、一般には円盤状の記録媒体であり、回転
の中心から同心円状に描かれたトラックに沿って情報を
記録している。このような円盤状磁気記録媒体におい
て、放射状のパターンを転写する磁界印加方法は、スレ
ーブ媒体面のトラック方向、すなわち任意のトラック方
向位置で円弧の接線方向に磁界を印加しあらかじめスレ
ーブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化する。
【0019】次いで、磁気転写用マスター担体と上記初
期直流磁化したスレーブ媒体を密着させスレーブ媒体面
のトラック方向に転写用磁界を印加させ磁気転写を行う
が、あらかじめスレーブ媒体にトラック方向磁界を印加
し初期直流磁化させた方向と磁気転写を行うために印加
する転写用磁界とがスレーブ媒体面において逆向きであ
ることが必要である。
【0020】したがって円盤状媒体の全面にわたって上
記印加磁界条件の磁界を印加するためには、スレーブ媒
体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック方向位置
で少なくとも1カ所以上有する様な磁界強度分布の磁界
をトラック方向の一部分で発生させ、スレーブ媒体ある
いは磁界をトラック方向に1周の回転をさせることによ
り初期直流磁化を実現することができる。
【0021】また、スレーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁
界強度部分をトラック方向位置で一方向のみで有してお
り、逆方向の磁界強度はいずれのトラック方向位置でも
スレーブ媒体の保磁力Hcs未満である様な磁界強度分布
の磁界をトラック方向の一部分で発生させ、スレーブ媒
体あるいは磁界をトラック方向に1回転させることによ
り、あらかじめスレーブ媒体磁化をトラック方向に初期
直流磁化するための磁界を印加することができる。
【0022】そして、最適転写磁界強度範囲の最大値を
超える磁界強度がいずれのトラック方向位置でも存在せ
ず、最適転写磁界強度範囲内の磁界強度となる部分が一
つのトラック方向で少なくとも一カ所以上存在し、これ
と逆向きのトラック方向の磁界強度がいずれのトラック
方向位置においても最適転写磁界強度範囲の最小値未満
である様な磁界強度分布の磁界をトラック方向の一部分
で発生させ、磁気転写用マスター担体と初期直流磁化し
たスレーブ担体を密着させた状態でトラック方向に回転
させるかあるいは磁界をトラック方向に回転させること
により、スレーブ媒体面のトラック方向に転写用磁界を
印加することによっても実現できる。
【0023】初期直流磁化および磁気転写に用いる電磁
石は、スレーブ媒体の一端のトラックから他端のトラッ
クまでの距離と同程度の大きさ、もしくはその距離より
も大きいものが好ましく、円盤状のスレーブ媒体にあっ
てはスレーブ媒体の最外周トラックから最内周トラック
までの半径方向距離と同程度の大きさもしくはその距離
よりも大きいものが好まれる。このような大きさのもの
を用いることによってスレーブ媒体、スレーブ媒体と磁
気転写用マスター担体との密着体、もしくは電磁石のい
ずれかをトラック全長にわたって一方向に移動させるか
1周の回転をするのみでスレーブ媒体面に均一な磁界を
与えることが可能となる。また、電磁石を用いて印加す
る磁界強度は全トラック位置において均一なものが要求
され、そのばらつきの大きさは全トラック位置で±5%
以内が好ましく、さらには±2.5%以内とすることが
より好ましい。
【0024】以下に図面を参照して、転写方法および転
写装置について説明する。図2は、単一の横方向の電磁
石を用いた磁界の印加方法を説明する図である。図2
(A)は、スレーブ媒体4の上面に、磁極の軸に対して
対称な磁界を有する電磁石8を、磁極の軸をスレーブ媒
体4面に平行に配置した状態でスレーブ媒体4を回転す
る例を示している。スレーブ媒体4の上面に設けた単一
の電磁石8から、図2(B)に示すようにスレーブ媒体
4の面に対して、磁界9が与えられる。図2(C)は、
スレーブ媒体に与えられる磁界強度を示す図である。ス
レーブ媒体に与えられる磁界には、スレーブ媒体の保磁
力Hcsを超えるピーク10が存在しており、スレーブ媒
体を回転させるかあるいは電磁石を回転させることによ
ってスレーブ媒体を初期直流磁化することができる。ま
た、図2(D)は、スレーブ媒体4の上面および下面の
両面に、磁極の軸に対して対称な磁界を有する電磁石8
aおよび電磁石8bを、磁極の軸をスレーブ媒体4面に
平行に、磁極の軸の方向を同一方向として配置した状態
でスレーブ媒体4を回転する例を示しており、スレーブ
媒体4の両面にそれぞれ1個ずつ設けた電磁石8aおよ
び電磁石8bから、図2(E)に示すようにスレーブ媒
体4の面に対して、磁界9が与えられる。
【0025】図3は、磁気転写用マスター担体からスレ
ーブ媒体への転写方法を説明する図である。図3(A)
は、スレーブ媒体と磁気転写用マスター担体との密着体
への磁界の印加を説明する図であり、図3(B)は、図
3(A)の磁界の印加によって与えられる磁界の強度を
説明する図である。スレーブ媒体4を磁気転写用マスタ
ー担体1と密着させた密着体11の表面に対して、磁極
の軸に対称な磁界を有し、スレーブ媒体の保磁力Hcs
上の磁界をトラック方向に与えることができる単一の電
磁石8を配設して磁界12を与えることによって、密着
体11あるいは電磁石8の少なくとも一方を密着体11
の中心軸に対してトラック方向に回転させることによっ
て、密着体11の全面に初期直流磁化の磁化方向とは反
対方向の磁界が与えられる。
【0026】与えられる磁界のうち強度の小さなピーク
13は、磁気転写用マスター担体からスレーブ媒体への
パターンの転写には何ら影響を与えず、強度の大きなピ
ーク14のみが、磁気転写に寄与することとなる。ま
た、強度の大きなピーク14は、磁気転写用マスター担
体からスレーブ媒体への最適転写磁界強度範囲の磁界を
与えることによってパターンの形状に係わらず良好なパ
ターンを形成することが可能となる。
【0027】また、図3(C)は、密着体11の両面に
磁極の軸に対称な磁界を有し、スレーブ媒体の保磁力H
cs以上の磁界をトラック方向に与えることができる電磁
石8aおよび電磁石8bを配設して磁界12を与えた状
態で、密着体あるいは電磁石の少なくとも一方を密着体
の中心軸に対してトラック方向に回転させることによっ
て、密着体の全面に初期直流磁化の磁化方向とは反対方
向の磁界が与えられ、磁界の強度の大きなピークが磁気
転写の作用をする。
【0028】また、図2および図3で示した磁気転写方
法に用いる装置には、スレーブ媒体面と電磁石との距離
を任意に調整し得る機構、電磁石の励磁電流を調整する
機構が設けられており、スレーブ媒体と電磁石との間の
距離、励磁電流を調整することにより、スレーブ媒体面
で所望の磁界強度が得られる。また、電磁石の種類とし
ては、空芯型ソレノイドコイルでもコイル中心部に鉄心
などのコアを有するもののいずれも用いることができ
る。
【0029】本発明の磁気転写に使用する磁気転写用マ
スター担体の製造方法について説明する。磁気転写用マ
スター担体用の基板としては、シリコン、石英板、ガラ
ス、アルミニウム等の非磁性金属または合金、セラミッ
クス、合成樹脂等の表面が平滑な板状体であり、エッチ
ング、成膜工程での温度等の処理環境に耐性を有するも
のを用いることができる。表面が平滑な基板にフォトレ
ジストを塗布し、プリフォーマットのパターンに応じた
フォトマスクを用いて露光、現像したり、あるいはフォ
トレジストを直接にけがく等の方法によってフォトレジ
ストにプリフォーマットの情報に応じたパターンを形成
する。
【0030】次いで、エッチング工程において、反応性
エツチング、アルゴンプラズマを用いた物理的エッチン
グ、液体を用いたエッチング等の基板に応じたエッチン
グ手段によって、パターンに応じて基板のエッチングを
行う。エッチングによって形成する穴の深さは、転写情
報記録部として形成する磁性層の厚さに相当する深さと
するが、20nm以上1000nm以下であることが好
ましい。厚すぎると磁界の広がり幅が大きくなるので望
ましくない。形成する穴は、底面が基板の表面に平行な
平面で形成されるような深さが均等な穴を形成すること
が好ましい。また、穴の形状は、面に垂直なトラック方
向の断面が長方形の形状であることが好ましい。
【0031】次いで、磁性材料を真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法等の真空成膜手段、
めっき法により形成した穴に対応した厚さで基板の表面
まで磁性材料を成膜する。転写情報記録部の磁気特性
は、抗磁力(Hc)は199kA/m(2500Oe)
以下、好ましくは0.4〜119kA/m(5〜150
0Oe)であり、飽和磁束密度(Bs)としては、0.
3T(テスラ)以上、好ましくは0.5T以上である。
次いで、フォトレジストをリフトオフ法で除去し、表面
を研磨して、ばりがある場合は取り除くとともに、表面
を平坦化する。
【0032】以上の説明では、基板に穴を形成し、形成
した穴に磁性材料を成膜する方法について述べたが、フ
ォトファブリーケション法によって基板上の所定の箇所
に、磁性材料を成膜して転写情報記録部の凸部を形成し
た後に、凸部の間に非磁性材料を成膜あるいは充填し、
転写情報記録部と非磁性材料部の表面を同一平面として
も良い。
【0033】また、磁性層に用いることができる磁性材
料としては、磁束密度が大きなコバルト、鉄あるいはそ
れらの合金を用いることができる。具体的には、Co、
CoPtCr、CoCr、CoPtCrTa、CoPt
CrNbTa、CoCrB、CoNi、Fe、FeC
o、FePt等を挙げることができる。また、磁性層の
厚さとしては、20〜1000nmであり、好ましくは
30ないし500nmである。あまり厚いと記録分解能
が低下する。
【0034】とくに、磁束密度が大きく、スレーブ媒体
と同じ方向、例えば面内記録の場合には面内方向、垂直
記録の場合には垂直方向の磁気異方性を有していること
が明瞭な転写が行うためには好ましい。磁性材料は、細
かな磁気粒子又はアモルファス構造を有していることが
鋭利なエッジが形成できる点からも好ましい。
【0035】また、磁気材料に磁気異方性を形成するた
めには、非磁性の下地層を設けることが好ましく、結晶
構造と格子常数を磁性層と同様のものとすることが必要
である。具体的には、そのような下地層としては、C
r、CrTi、CoCr、CrTa、CrMo、NiA
l、Ru等をスパッタリングによって成膜することがで
きる。
【0036】また、磁性層の上にダイヤモンド状炭素膜
等の保護膜を設けても良く、潤滑剤を設けても良い。保
護膜として5〜30nmのダイヤモンド状炭素膜と潤滑
剤が存在することがさらに好ましい。その上に潤滑剤が
設けられていることが必要な理由は、スレーブとの接触
過程で生じるずれを補正する際に摩擦が生じ、潤滑剤層
がないと耐久性が不足するためである。
【0037】本発明の磁気転写用マスター担体は、ハー
ドディスク、大容量リムーバル型磁気記録媒体等のディ
スク型磁気記録媒体への磁気記録情報の転写のみではな
く、カード型磁気記録媒体、テープ型磁気記録媒体への
磁気記録情報の転写にも用いることができる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を説明する。 実施例1および比較例1 (磁気転写用マスター担体の作製)真空成膜装置におい
て、室温にて1.33×10-5Pa(10-7Torr)まで
減圧した後に、アルゴンを導入して圧力を0.4Pa
(3×10-3Torr)とした条件下で、シリコン基板上に
厚さ200nmのFeCo膜を形成し、3.5型の円盤
状の磁気転写用マスター担体とした。保磁力Hcは8k
A/m(100Oe)、磁束密度Msは28.9T(2
3000Gauss)であった。円盤状パターンを円盤
中心から半径方向20mm〜40mmの位置までの幅1
0μの等間隔の放射状ライン、ライン間隔は半径方向2
0mmの最内周位置で10μm間隔とした。
【0039】(スレーブ媒体の作製)真空成膜装置にお
いて、室温にて1.33×10-5Pa(10-7Torr)ま
で減圧した後に、アルゴンを導入して0.4Pa(3×
10-3Torr)とした条件下で、ガラス板を200℃に加
熱し、CoCrPt25nm,Ms:5.7T(450
0Gauss)、保磁力Hcs:199kA/m(250
0Oe)である3.5型の円盤状磁気記録媒体を作製し
た。
【0040】(初期直流磁化方法)ピーク磁界強度がス
レーブ媒体の表面において、スレーブ媒体の保磁力Hcs
の2倍の388kA/m(5000Oe)となるよう
に、図2で示したように両面に電磁石を配置して、スレ
ーブ媒体の初期直流磁化を行った。
【0041】(磁気転写試験方法)初期直流磁化したス
レーブ媒体と磁気転写用マスター担体とを密着させて、
図3に示した両面に電磁石を有する装置を用いてスレー
ブ媒体の磁化とは逆の方向に印加して磁気転写を行っ
た。また、磁気転写用マスター担体とスレーブ媒体の密
着は、ゴム板を挟んでアルミニウム板上から加圧した。
【0042】(電磁変換特性評価方法)電磁変換特性測
定装置(協同電子製 SS−60)によりスレーブ媒体
の転写信号の評価を行った。ヘッドには、再生ヘッドギ
ャップ:0.34μm、再生トラック幅:3.1μm、
記録ヘッドギャップ:0.4μm、記録トラック幅:
3.1μmであるMRヘッドを使用した。読込信号をス
ペクトロアナライザーで周波数分解し、1次信号のピー
ク強度(C)と外挿した媒体ノイズ(N)の差(C/
N)を測定した。各磁場強度でのC/Nのうち、最大値
を0dBとし、相対値(△C/N)で評価を行い、表1
に示した。なお、C/N値が−20dB以下の場合、磁
気転写の信号品位が実用レベルでないため*で示した。
【0043】
【表1】 スレーブ媒体のHcs 199kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 59.7 0.3 * 99.5 0.5 −16.2 119 0.6 −3.5 159 0.8 −1.2 179 0.9 −0.3 199 1.0 0.0 219 1.1 −0.1 239 1.2 −0.3 259 1.3 −6.1 279 1.4 −10.5 298 1.5 −18.4 318 1.6 * 398 2.0 *
【0044】実施例2および比較例2 保磁力Hcsが199kA/m(2500Oe)のスレー
ブ媒体に、ピーク磁界強度が239kA/m(3000
Oe)、すなわちスレーブ媒体の保磁力のHcsの1.2
倍の磁界強度でスレーブ媒体の初期直流磁化を行い、次
に初期直流磁化したスレーブ媒体と磁気転写用マスター
担体とを密着させて磁気転写を行った点を除き実施例1
と同様にして磁気転写を行った後に、実施例1と同様に
して測定し、その結果を表2に示す。転写用磁界のピー
ク強度は、図3に示す磁界強度分布のピークを示す。
【0045】
【表2】 スレーブ媒体のHcs 199kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 59.7 0.3 * 99.5 0.5 −13.5 119 0.6 −4.9 159 0.8 −0.3 179 0.9 0.0 199 1.0 −0.1 219 1.1 −0.3 239 1.2 −0.9 259 1.3 −6.8 279 1.4 −16.2 298 1.5 −18.7 318 1.6 * 398 2.0 *
【0046】比較例3 保磁力Hcsが199kA/m(2500Oe)のスレー
ブ媒体に、ピーク磁界強度が159kA/m(2000
Oe)、すなわちスレーブ媒体の保磁力のHcsの0.8
倍の磁界強度でスレーブ媒体の初期直流磁化を行い、次
に初期直流磁化したスレーブ媒体と磁気転写用マスター
担体とを密着させて磁気転写を行った点を除き実施例1
と同様にして磁気転写を行った後に、実施例1と同様に
して測定し、その結果を表3に示す。転写用磁界のピー
ク強度は、図3の磁界強度分布のピークを示す。
【0047】
【表3】 スレーブ媒体のHcs 199kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 750 0.3 * 1,250 0.5 * 1,500 0.6 * 2,000 0.8 * 2,250 0.9 * 2.500 1.0 * 2,750 1.1 * 3,000 1.2 * 3,250 1.3 * 3,500 1.4 * 3,750 1.5 * 4,000 1.6 * 5,000 2.0 *
【0048】実施例3および比較例4 実施例1と同様にして作製した保磁力Hcsが159kA
/m(2000Oe)のスレーブ媒体に、ピーク磁界強
度が318kA/m(4000Oe)、すなわちスレー
ブ媒体の保磁力のHcsの2倍の磁界強度でスレーブ媒体
の初期直流磁化を行い、次に初期直流磁化したスレーブ
媒体と磁気転写用マスター担体とを密着させて図3に示
した装置を用いて磁気転写を行った点を除き実施例1と
同様にして磁気転写を行った後に、実施例1と同様にし
て測定し、その結果を表4に示す。転写用磁界のピーク
強度は、図3の磁界強度分布のピークを示す。
【0049】
【表4】 スレーブ媒体のHcs 159kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 47.7 0.3 * 79.6 0.5 −10.5 95.5 0.6 −3.2 127 0.8 −2.3 143 0.9 −0.2 159 1.0 0.0 175 1.1 −0.3 191 1.2 −3.7 207 1.3 −5.5 223 1.4 −8.5 239 1.5 −16.2 255 1.6 * 318 2.0 *
【0050】実施例4および比較例5 保磁力Hcsが159kA/m(2000Oe)のスレー
ブ媒体にピーク磁界強度が191kA/m(2400O
e)、すなわちスレーブ媒体の保磁力のHcsの1.2倍
の磁界強度でスレーブ媒体の初期直流磁化を行った点を
除き、実施例4と同様に初期直流磁化したスレーブ媒体
と磁気転写用マスター担体とを密着させて磁気転写を行
った後に、実施例1と同様に測定し、その結果を表5に
示す。転写用磁界のピーク強度は、図3の磁界強度分布
のピークを示す。
【0051】
【表5】 スレーブ媒体のHcs 159kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 47.7 0.3 * 79.6 0.5 −15.2 95.5 0.6 −2.3 127 0.8 −0.9 143 0.9 0.0 159 1.0 −0.2 175 1.1 −0.1 191 1.2 −3.8 207 1.3 −6.3 223 1.4 −11.2 239 1.5 −17.4 255 1.6 * 318 2.0 *
【0052】比較例6 実施例1と同様にして作製した保磁力Hcsが159kA
/m(2000Oe)のスレーブ媒体に、ピーク磁界強
度が127kA/m(1600Oe)、すなわちスレー
ブ媒体の保磁力のHcsの0.8倍の磁界強度でスレーブ
媒体の初期直流磁化を行い、次に初期直流磁化したスレ
ーブ媒体と磁気転写用マスター担体とを密着させて図3
に示した装置を用いて磁気転写を行った点を除き実施例
1と同様にして磁気転写を行った後に、実施例1と同様
に測定し、その結果を表6に示す。転写用磁界のピーク
強度は、図3の磁界強度分布のピークを示す。
【0053】
【表6】 スレーブ媒体のHcs 159kA/m 転写用磁界の ピーク強度kA/m Hcsとの比 △C/N(dB) 47.7 0.3 * 79.6 0.5 * 95.5 0.6 * 127 0.8 * 143 0.9 * 159 1.0 * 175 1.1 * 191 1.2 * 207 1.3 * 223 1.4 * 239 1.5 * 255 1.6 * 318 2.0 *
【0054】
【発明の効果】磁気転写用マスター担体から、スレーブ
媒体への磁気転写において、スレーブ媒体のHcsに対し
て特定の強度の転写用磁界を与えることによってパター
ンの位置や形状によらずに高品位の転写パターンを有す
るスレーブ媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、磁気転写用マスター担体におけるプリ
フォーマット用のパターンの転写を説明する図である。
【図2】図2は、磁極の軸がスレーブ媒体面に平行な電
磁石を用いた磁界の印加方法を説明する図である。
【図3】図3は、磁気転写用マスター担体からスレーブ
媒体への転写方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…磁気転写用マスター担体、2…プリフォーマット領
域、3…データ領域、4…スレーブ媒体、5…トラック
方向、6…転写用外部磁界、6a…凸部分へ吸収される
磁界、7…記録情報、8,8a,8b…電磁石、9…磁
界、10…ピーク、11…密着体、12…磁界、13…
強度の小さなピーク、14…強度の大きなピーク
フロントページの続き (72)発明者 西川 正一 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D112 AA05 BB01 FA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
    磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
    ける磁気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて
    転写用磁界を印加する磁気転写方法において、磁極の軸
    に対称な磁界を有する単一の電磁石を、スレーブ媒体の
    上面あるいは下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレ
    ーブ媒体面と平行に配設し、スレーブ媒体あるいは電磁
    石をトラック方向に回転させ、スレーブ媒体面のトラッ
    ク方向に磁界を印加することにより、あらかじめスレー
    ブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化した後、磁気
    転写用マスター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒
    体とを密着させてスレーブ媒体面の初期直流磁化方向と
    逆向きのトラック方向に転写用磁界を印加させ磁気転写
    を行うことを特徴とする磁気転写方法。
  2. 【請求項2】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
    磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
    ける磁気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて
    転写用磁界を印加する磁気転写方法において、スレーブ
    媒体面のトラック方向に磁界を印加し、あらかじめスレ
    ーブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化した後、磁
    気転写用マスター担体と上記初期直流磁化したスレーブ
    媒体を密着させ、磁極の軸に対称な磁界を有する単一の
    電磁石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なく
    とも一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設し、
    電磁石あるいは磁気転写用マスター担体とスレーブ媒体
    とを密着させてトラック方向に回転させ、初期直流磁化
    方向と逆向きのトラック方向の転写用磁界を印加させ磁
    気転写を行うことを特徴とする磁気転写方法。
  3. 【請求項3】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電
    磁石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくと
    も一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時
    に発生する磁界のトラック方向における磁界強度分布が
    スレーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラッ
    ク方向位置で少なくとも1カ所以上有することを特徴と
    する請求項1に記載の磁気転写方法。
  4. 【請求項4】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電
    磁石を、スレーブ媒体の上面あるいは下面の少なくとも
    一方に磁極の軸をスレーブ媒体に平行に配設した時に発
    生する磁界のトラック方向における磁界強度分布がスレ
    ーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック方
    向位置で一方向のみで有しており、逆方向の磁界強度は
    いずれのトラック方向位置でもスレーブ媒体の保磁力H
    cs未満であることを特徴とする請求項1に記載の磁気転
    写方法。
  5. 【請求項5】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電
    磁石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも
    一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時に
    発生する磁界のトラック方向磁界強度分布において、最
    適転写磁界強度範囲の最大値を超える磁界強度がいずれ
    のトラック方向位置でも存在せず、最適転写磁界強度範
    囲内の磁界強度となる部分が一つのトラック方向で少な
    くとも1カ所以上存在し、これと逆向きのトラック方向
    の磁界強度がいずれのトラック方向位置においても、最
    適転写磁界強度範囲の最小値未満であることを特徴とす
    る請求項2に記載の磁気転写方法。
  6. 【請求項6】 最適転写磁界強度が、スレーブ媒体の保
    磁力Hcsに対して0.6×Hcs〜1.3×Hcsであるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の磁気転写方法。
  7. 【請求項7】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
    磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
    ける磁気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて
    転写用磁界を印加する磁気転写装置において、磁極の軸
    に対称な磁界を有する単一の電磁石を、スレーブ媒体の
    上面あるいは下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレ
    ーブ媒体面と平行に配設し、スレーブ媒体あるいは電磁
    石をトラック方向に回転させ、スレーブ媒体面のトラッ
    ク方向に磁界を印加することによりあらかじめスレーブ
    媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化する初期直流磁
    化手段、磁気転写用マスター担体と上記初期直流磁化し
    たスレーブ媒体とを密着させる密着手段、スレーブ媒体
    面の初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向に転写用
    磁界を印加させる転写磁界印加手段からなることを特徴
    とする磁気転写装置。
  8. 【請求項8】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
    磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
    ける磁気記録媒体からなるスレーブ媒体とを密着させて
    転写用磁界を印加する磁気転写装置において、スレーブ
    媒体面のトラック方向に磁界を印加しあらかじめスレー
    ブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化する初期直流
    磁化手段、磁気転写用マスター担体と上記初期直流磁化
    したスレーブ媒体を密着させる密着手段、磁極の軸に対
    称な磁界を有する単一の電磁石をスレーブ媒体の上面あ
    るいは下面側の少なくとも一方に磁極の軸をスレーブ媒
    体面と平行に配設し、電磁石あるいは磁気転写用マスタ
    ー担体とスレーブ媒体とを密着させた密着体を、トラッ
    ク方向に回転させて初期直流磁化方向と逆向きのトラッ
    ク方向の転写用磁界を印加させる転写磁界印加手段を有
    することを特徴とする磁気転写装置。
  9. 【請求項9】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の電
    磁石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくとも
    一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時に
    発生する磁界のトラック方向における磁界強度分布がス
    レーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラック
    方向位置で少なくとも1カ所以上有することを特徴とす
    る請求項7に記載の磁気転写装置。
  10. 【請求項10】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の
    電磁石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくと
    も一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時
    に発生する磁界のトラック方向における磁界強度分布が
    スレーブ媒体の保磁力Hcs以上の磁界強度部分をトラッ
    ク方向位置で一方向のみで有しており、逆方向の磁界強
    度はトラック方向のいずれの位置でもスレーブ媒体の保
    磁力H cs未満であることを特徴とする請求項7に記載の
    磁気転写装置。
  11. 【請求項11】 磁極の軸に対称な磁界を有する単一の
    電磁石をスレーブ媒体の上面あるいは下面側の少なくと
    も一方に磁極の軸をスレーブ媒体面と平行に配設した時
    に発生する磁界のトラック方向磁界強度分布において、
    最適転写磁界強度範囲の最大値を超える磁界強度がいず
    れのトラック方向位置でも存在せず、最適転写磁界強度
    範囲内の磁界強度となる部分が一つのトラック方向で少
    なくとも1カ所以上存在し、これと逆向きのトラック方
    向の磁界強度がいずれのトラック方向位置においても最
    適転写磁界強度範囲の最小値未満であることを特徴とす
    る請求項8に記載の磁気転写装置。
  12. 【請求項12】 最適転写磁界強度がスレーブ媒体の保
    磁力Hcsに対して0.6×Hcs〜1.3×Hcsであるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の磁気転写装置。
JP2000093294A 1999-05-11 2000-03-30 磁気転写方法および磁気転写装置 Pending JP2001028125A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000093294A JP2001028125A (ja) 1999-05-11 2000-03-30 磁気転写方法および磁気転写装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13013499 1999-05-11
JP11-130134 1999-05-11
JP2000093294A JP2001028125A (ja) 1999-05-11 2000-03-30 磁気転写方法および磁気転写装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001028125A true JP2001028125A (ja) 2001-01-30

Family

ID=26465327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000093294A Pending JP2001028125A (ja) 1999-05-11 2000-03-30 磁気転写方法および磁気転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001028125A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001014667A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
US6636371B1 (en) Magnetic transfer method and system
KR100665001B1 (ko) 자기전사방법
US6911270B2 (en) Master information carrier for magnetic transfer
JP2001155336A (ja) 磁気転写用マスター担体
US6731440B1 (en) Method and apparatus for magnetic transfer
US6602301B1 (en) Method and apparatus for magnetic transfer
JP2001143257A (ja) 磁気転写方法
US6570724B1 (en) Method and apparatus for magnetic transfer
JP2001028126A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
KR20010093638A (ko) 자기전사방법 및 자기전사장치
JP2001101657A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP3973187B2 (ja) 磁気転写方法
US6643079B1 (en) Method and apparatus for magnetic transfer
US6777073B2 (en) Magnetic recording medium
JP2001325724A (ja) 磁気転写方法および磁気記録媒体
JP2001028125A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001028124A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP3986951B2 (ja) 磁気転写用マスター担体および磁気転写方法
JP2001014671A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001067663A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001028123A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001014673A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001028127A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP2001014672A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置