JP2001025155A - 絶縁媒体入電気機器の監視装置 - Google Patents

絶縁媒体入電気機器の監視装置

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JP2001025155A
JP2001025155A JP11193959A JP19395999A JP2001025155A JP 2001025155 A JP2001025155 A JP 2001025155A JP 11193959 A JP11193959 A JP 11193959A JP 19395999 A JP19395999 A JP 19395999A JP 2001025155 A JP2001025155 A JP 2001025155A
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internal short
insulating medium
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Masaru Shindoi
賢 新土井
Takashi Hirai
隆史 平位
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部短絡の発生を、他の外部短絡または地震
などの発生と区別して精度よく判定することができる絶
縁媒体入電気機器の監視装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 変圧器を絶縁するために絶縁油を封入し
た絶縁媒体入電気機器の監視装置において、絶縁油の圧
力値を検出する圧力検出手段と、圧力値の所定区間ごと
の値を積分して複数の積分値を算出する算出手段17
と、各積分値から内部短絡の発生を判定する判定手段1
8とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内部に電気機器
を絶縁するための油などの絶縁媒体が封入された絶縁媒
体入電気機器の監視装置に係り、特に、内部短絡の発生
を他の外部短絡または地震などの発生と区別して精度よ
く判定することができるものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、例えば、特公昭61−110
54号公報に開示された従来の絶縁媒体入電気機器の監
視装置を示す構成図である。図において、1は変圧器、
2は変圧器1の絶縁媒体である油などが充填された油入
容器、3は油入容器2内に急激な圧力変動があった際に
放圧板4を割って油を外部に排出し油入容器2内を減圧
させる放圧管、5は油入容器2に取り付けられ絶縁媒体
の圧力変化を検出する圧力検出装置、6は過去の事故時
の圧力変化などが記憶されている記憶装置である。
【0003】7は圧力検出装置5からの圧力値と記憶装
置6からの過去の情報から、以降の圧力、時間特性を計
算する演算装置、8は演算装置7での計算結果から事故
の有無を判定する判定装置、9は判定装置8の結果によ
り動作するリレー回路である。なお、放圧管3は、放圧
板4を境に、油入容器2側は油で満たされているが、反
対側は大気に向かって解放されている。
【0004】次に動作について説明する。変圧器等の絶
縁媒体入電気機器において、内部短絡が生じた場合、短
絡箇所が熱を持つために、絶縁媒体として封入されてい
る油が分解する。油の一部が気化することによって、油
入容器2内の油圧が増加して油入容器2が破壊され、漏
れた油が原因で火災になることがある。このため、油圧
の上昇を検知し、高圧となったら放圧板4を割って意図
的に油を放圧管3から外部に放出して、油入容器2内部
を減圧させる。
【0005】放出の動作について、以下に説明する。ま
ず、圧力検出装置5で油入容器2内部の圧力を検出し、
この検出された圧力値のうち、あるしきい値を超える値
のみ演算装置7に入る。これは、正常運転時の微小な圧
力変化は事前に制限して判定対象から外すためである。
次に、演算装置7は、検出した圧力値と、記憶装置6に
記憶されている過去の事故時の圧力変化から、以後の圧
力の変化と時間特性を計算し、油入容器2の破壊に対す
る許容圧力値に達する時間、または、一定時間経過後に
到達する圧力値を求める。
【0006】そして、演算装置7の計算結果は、判定装
置8で、油入容器2の破壊に対する許容圧力値に達する
までの時間、または一定時間経過後に到達する圧力値
が、初期設定値と比較され、合致していれば事故発生と
判定してリレー回路9が動作して、放圧動作が行われ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の絶縁媒体入電気
機器の監視装置は上記のように構成されており、ある一
定以上の圧力値を越え、かつその圧力値にて短時間にて
達したときに、放圧動作が行われている。従来の方式で
は、内部短絡が発生した場合は当然動作するが、落雷に
よる外部短絡といった、内部短絡とは関係ない要因でも
放圧動作が行われ、誤動作で放圧板4の破壊に至るとい
う問題点があった。誤動作で放圧板が割れてしまった場
合、放圧板の交換に多額の費用を要し、また、誤動作の
原因を確認する必要があった。
【0008】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたものであり、絶縁媒体入電気機器の内
部短絡を確実に判定することができる絶縁媒体入電気機
器の監視装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の絶縁媒体入電気機器の監視装置は、電気機器を絶縁す
るために絶縁媒体を封入した絶縁媒体入電気機器の監視
装置において、絶縁媒体の圧力値を検出する圧力検出手
段と、圧力値の所定区間ごとの値を積分して複数の積分
値を算出する算出手段と、各積分値から内部短絡の発生
を判定する判定手段とを備えたものである。
【0010】また、この発明に係る請求項2の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項1において、判定手段
は、積分値が単調増加であると検出すると内部短絡が発
生したと判定するものである。
【0011】また、この発明に係る請求項3の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項2において、判定手段
は、単調増加を積分値が所定の限界閾値を超えることに
より検出するものである。
【0012】また、この発明に係る請求項4の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項2または請求項3にお
いて、判定手段は、単調増加を積分値が限界閾値より低
い所定閾値を所定時間以上連続して超えることにより検
出するものである。
【0013】また、この発明に係る請求項5の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項1ないし請求項4のい
ずれかにおいて、圧力検出手段の出力から所定周波数を
超える高周波成分を有する圧力値を検出する高周波検出
手段と、高周波検出手段にて検出された圧力値を所定時
間分積分し、その積分値が所定閾値以上であり、判定手
段の判定が内部短絡と判定されていない場合、外部短絡
が発生したとして検出する外部短絡検出手段とを備えた
ものである。
【0014】また、この発明に係る請求項6の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項1ないし請求項5のい
ずれかにおいて、算出手段の出力から限界閾値より低い
所定閾値を超えている積分値を検出して、この検出時点
以降の所定時間分の積分値を積分し、その積分値が所定
閾値以上であり、判定手段の判定が内部短絡と判定され
ていない場合、地震が発生したとして検出する地震検出
手段を備えたものである。
【0015】また、この発明に係る請求項7の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項1ないし請求項6のい
ずれかにおいて、圧力検出手段の出力が、所定の圧力限
界閾値以上であれば内部短絡が発生したと判定する圧力
限界閾値判定手段を備えたものである。
【0016】また、この発明に係る請求項8の絶縁媒体
入電気機器の監視装置は、請求項1ないし請求項7のい
ずれかにおいて、内部短絡であると判定されると、絶縁
媒体入電気機器の内部の圧力を外部へ逃がす減圧手段を
備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態について説明する。まず始めに、絶縁媒体入
電気機器の絶縁媒体に圧力変化を生じる現象としては、
内部短絡事故の他に、外部短絡、地震などの原因が考え
られる。これらの原因のうち、内部短絡事故によるもの
のみを判定し、対応しなければならない。それぞれの現
象に対する圧力値の変化を示す圧力波形を、図1ないし
図3のそれぞれに実線にて示す。
【0018】図1は内部短絡事故が発生した場合の圧力
変化を示す図、図2は外部短絡が発生した場合の圧力変
化を示す図、図3は地震が発生した場合の圧力変化を示
す図である。尚、一般的に外部短絡は100Hz程度の
高周波成分を有するものからなり、地震は2Hz〜10
Hz程度の低周波成分を有するものからなる。
【0019】これらの図から明らかなように、圧力値の
みにていずれの現象が発生したかを判断するのは困難で
ある。そこで、各圧力値の所定区間の連続した複数の積
分値をとると、その積分値が、内部短絡発生時のみ単調
増加(単調増加とは、積分値の極大値が順次増加してい
るものをさす)を示すことを見出した。よって、各現象
に対する、各圧力値の所定区間の連続した複数の積分値
をとり、これらの値が単調増加であるか否かを判断する
ことにより、内部短絡事故のみを判定することができ
る。
【0020】図1ないし図3のそれぞれに各圧力値から
導きだした積分値を連ねた波形(積分波形)を破線にて
示す。各図から明らかなように、内部短絡を示す図1の
破線のみ単調増加を示していることが確認できる。よっ
て以下この原理に基づき内部短絡を判定していく。
【0021】その際における圧力値の積分の方法として
は、一般的な積分の方法としては、例えば移動平均を求
める方法、所定区間の最大値と最小値との中点を求める
方法、低周波通過フィルタを使用する方法などがあげら
れる。以下、各方法について説明する。
【0022】まず、移動平均を求める方法は、あるサン
プリング点kにおける圧力pのN点の移動平均値をa
(k)とすると、下記(式1)にて求められる。
【0023】
【数1】
【0024】このように毎サンプリング時間N点の移動
平均値を算出する。N点は外部短絡時の波形周波数の逆
数よりも長い時間を割り当てる。このようにすれば、圧
力値の振動成分が除去でき、単調増加を判断するための
成分のみを検出することができる。
【0025】他の、所定区間の最大値と最小値との中点
を求める方法は、所定区間における最大値と最小値とを
検出し、最大値と最小値との中点を算出する。所定区間
のサンプル点数をNとすると、あるサンプリング点kに
おける区間の最大値と最小値との中点m(k)は、下記
(式2)にて求められる。
【0026】
【数2】
【0027】このように毎サンプル時間の中点を算出す
る。N点は外部短絡時の波形周波数の逆数よりも長い時
間を割り当てる。このようにすれば、圧力値より振動成
分が除去でき、単調増加を判断するための成分のみを検
出することができる。
【0028】他の、低周波通過フィルタを使用した方法
は、低域通過フィルタとして、ディジタルフィルタを適
用する。過去の入力と出力とを用いて行うものとして、
入力信号をx、ディジタルフィルタの係数をa、b、フ
ィルタのタップ長をそれぞれ、N+1、M+1とする
と、あるサンプル点kにおけるディジタルフィルタの出
力信号yは、下記(式3)にて求められる。
【0029】
【数3】
【0030】このようなフィルタはIIR(Infin
ite Impulse Response)フィルタ
と呼ばれている。
【0031】他の、低周波通過フィルタとしては、過去
の入力のみを用いて行うものとして、下記(式4)にて
求められる。
【0032】
【数4】
【0033】このようなフィルタは、FIR(Fini
te Impulse Response)フィルタと
呼ばれている。上記示したように積分の方法はいずれの
方法を用いるようにしてもよく、以下においても同様に
使用できるため、適宜説明を省略する。
【0034】図4はこの発明の実施の形態1の絶縁媒体
入電気機器の監視装置の構成を示す図、図5は図4に示
した絶縁媒体入電気機器の監視装置の監視部を示す図で
ある。図において、10は電気機器としての変圧器、1
1はこの変圧器10の絶縁媒体である油などが充填され
た容器、12は容器11にて内部短絡が発生した際に、
放圧板13を後述する放圧板破壊手段にて破壊して、容
器11内を減圧させる放圧管である。
【0035】14は容器11に取り付けられ絶縁媒体の
圧力変化を検出する圧力検出部、監視部Aは圧力値から
内部短絡を監視する監視部で、その構成を図5に示す。
15は圧力検出部14から検出された値をアナログデジ
タル変換してサンプリングする圧力サンプリング部、1
6は圧力値が圧力限界閾値P1に達すると内部短絡が発
生したと判定する圧力限界閾値判定手段である。
【0036】17は圧力値を所定区間連続して積分して
複数の積分値を算出する算出手段、18はこの積分値に
より圧力値が単調増加していると判断するための限界閾
値に達すると内部短絡が発生したとして判定する判定手
段、19は圧力限界閾値判定手段16または判定手段1
8にて内部短絡と判定されると、放圧板13を破壊する
放圧板破壊手段、20は圧力限界閾値判定手段16およ
び判定手段18にて判定された内部短絡を記録する記録
手段である。
【0037】尚、放圧管12、放圧板13および放圧板
破壊手段19にて絶縁媒体入電気機器の内部の圧力を外
部へ逃がす減圧手段を構成することとなる。そして、放
圧管12は、放圧板13を境に、容器11側は油で満た
されているが、反対側は大気に向かって解放されてい
る。
【0038】次に上記のように構成された実施の形態1
の絶縁媒体入電気機器の監視装置の動作について説明す
る。従来と同様に、変圧器等の絶縁媒体入電気機器にお
いて、内部短絡が生じた場合、短絡箇所が熱を持つため
に、絶縁媒体として封入されている油が分解する。油の
一部が気化することによって、容器11内の油圧が増加
して容器11が破壊され、漏れた油が原因で火災になる
ことがある。このため、油圧の上昇を検知し、高圧とな
ったら放圧板13を割って意図的に油を放圧管12から
外部に放出して、容器11内部を減圧させる必要があ
る。
【0039】放出の動作について、以下に説明する。ま
ず、圧力検出部14で容器11内部の圧力を検出し、こ
の検出された圧力値を圧力サンプリング部15にて所定
の信号に変換し、図6に示すように、圧力限界閾値判定
手段16にて圧力限界閾値P1を超える値を検出する
と、絶縁媒体入電気機器に内部短絡が発生したとして判
定し、放圧板破壊手段19に信号を送り放圧板13を破
壊する。尚、以下の実施の形態の動作においても、放出
の動作は同様であるためその説明は適宜省略する。
【0040】そして、このことを記録手段20に記録す
る。この圧力限界閾値P1の値は、通常の外部短絡およ
び地震などでは到底達することのないような値で、絶縁
媒体入電気機器として機能的に耐え得る限界の値が設定
されるもので、瞬時に圧力が上昇する内部短絡の検出時
に有効となる。従来まではこの圧力限界閾値のみにて判
断していたため、安全性の観点から圧力限界閾値が本願
発明の圧力限界閾値P1より低いところにて設定されて
おり、外部短絡などの現象も内部短絡と誤って判定する
場合があった。
【0041】次に、圧力値は算出手段17にて所定区間
の連続した複数の積分値が算出される、例えば図7ない
し図9に示すようなグラフが得られる。図7が内部短絡
が発生した場合の積分波形を示す図、図8は外部短絡が
発生した場合の積分波形を示す図、図9は地震が発生し
た場合の積分波形を示す図である。そして、これら値
が、所定の限界閾値P2を超える値を検出すると、単調
増加成分が存在すると判断し絶縁媒体入電気機器に内部
短絡が発生したとして判定し、放圧板破壊手段19に信
号を送り放圧板13を破壊する。
【0042】そして、このことを記録手段20に記録す
る。この限界閾値P2の値は、図8または図9に示すよ
うに、通常の外部短絡および地震などの変化では得られ
ることのないような値で、通常の内部短絡の検出に有効
となる。
【0043】上記のように構成された実施の形態1の絶
縁媒体入電気機器の監視装置は、圧力値の積分値を限界
閾値にて判断することにより、内部短絡以外の外部短絡
や地震などの圧力変化を伴うものを検出することなく、
単調増加を示す内部短絡のみを検出して判定することが
できる。また、積分値を採るまでもない、例えば瞬時に
圧力が上昇する内部短絡を検出して判定することができ
る。また、内部短絡と判定した場合、容器11内の油圧
の上昇を、放圧板13を割って油を放圧管12から外部
に放出して、容器11内部を減圧しているので、内部短
絡により火災などの不具合を防ぐことができる。
【0044】実施の形態2.以下の各実施の形態におい
ては、上記実施の形態1の図4にて示した監視部A以外
は同様に形成されているため、その構成を適宜省略す
る。図10はこの発明の実施の形態2の絶縁媒体入電気
機器の監視装置の構成を示す図である。図において、図
5と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。2
1は算出手段17にて算出された積分値が、限界閾値よ
り小さい所定閾値を超えたか否かを検出する所定閾値検
出手段である。
【0045】22はこの所定閾値を超えた時間を検出
し、この時間が所定時間以上連続した時間、すなわち、
時間閾値Tを超えると内部短絡が発生したとして判定す
る時間閾値検出手段で、内部短絡が発生したと判定する
と、放圧板破壊手段19に信号を送り放圧板13を破壊
するとともに、このことを記録手段20に送信し記録さ
せる。尚、ここでは所定閾値検出手段21および時間閾
値検出手段22にて判定手段が構成されている。
【0046】次に上記のように構成された実施の形態2
の絶縁媒体入電気機器の監視装置の動作について説明す
る。算出手段17での算出は上記実施の形態1と同様に
行われ、例えば図8、図9および図11に示すようなグ
ラフが得られる。図11が内部短絡が発生した場合の積
分波形を示す図である。そして、これら値が、限界閾値
P2より低い所定閾値P3を超える値を検出すると、そ
の超えている時間を検出する。そして、その時間が時間
閾値Tを超えると絶縁媒体入電気機器に内部短絡が発生
したとして判定し、放圧板破壊手段19に信号を送り放
圧板13を破壊する。
【0047】そして、このことを記録手段20に記録す
る。この所定閾値P3の値自体は、図7または図8に示
すように、通常の外部短絡および地震などでも超えるこ
とがあるが、通常はその時間が時間閾値T以下で所定閾
値P3より小さくなる。よって、ゆっくり圧力が上昇す
るような内部短絡の検出に有効となる。
【0048】上記のように構成された実施の形態2の絶
縁媒体入電気機器の監視装置は、上記実施の形態1と同
様の効果を奏するのはもちろんのこと、圧力値の積分値
を所定閾値および時間閾値にて判断することにより、内
部短絡以外の外部短絡や地震などの圧力変化を伴うもの
を検出することなく、単調増加を示す内部短絡のみを検
出して判定することができる。
【0049】また、図12に示すように、上記両実施の
形態の機能を組み合わせるようにしてもよく、このよう
に設定すれば、両判定を行うことができ、より一層信頼
性が向上する。この場合、判定手段18、所定閾値検出
手段21および時間閾値検出手段22にて判定手段が構
成されるものとする。
【0050】実施の形態3.上記各実施の形態では内部
短絡のみを判定するものを示したが、ここではそれにプ
ラスして外部短絡を検出する例を説明する。図13はこ
の発明の実施の形態3の絶縁媒体入電気機器の監視装置
の構成を示す図である。図において、上記各実施の形態
と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。23
は圧力サンプリング部15の出力から、所定周波数を超
える高周波成分を有する圧力値を検出する高周波検出手
段である。
【0051】24はこの高周波検出手段23から検出さ
れた圧力値を所定時間分積分し、その積分値が所定値以
上であり、判定手段18および時間閾値検出手段22か
らの判定が内部短絡と判定されていない場合、外部短絡
が発生したとして検出する外部短絡検出手段で、外部短
絡が発生したことを記録手段20に記録させる。
【0052】上記のように構成すれば、内部短絡の発生
を判定できるとともに、内部短絡以外の外部短絡の発生
も確認することができ、いずれの原因にて圧力上昇が発
生したかを確認することができる。
【0053】実施の形態4.上記各実施の形態では内部
短絡や外部短絡を判定するものを示したが、ここでは地
震を検出する機能を備えた例を説明する。図14はこの
発明の実施の形態4の絶縁媒体入電気機器の監視装置の
構成を示す図である。図において、上記各実施の形態と
同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。25は
算出手段17の出力から、限界閾値P2より低い所定閾
値P3を超えている積分値を検出して、この検出時点以
降の所定時間分の積分値を積分し、その積分値が所定以
上であり、判定手段18および時間閾値検出手段22か
らの判定が内部短絡と判定されていない場合、地震が発
生したとして検出する地震検出手段で、地震が発生した
ことを記録手段20に記録させる。
【0054】上記のように構成すれば、内部短絡の発生
を判定できるとともに、内部短絡以外の地震の発生も確
認することができ、いずれの原因にて圧力上昇が発生し
たかを確認することができる。また、実施の形態3およ
び実施の形態4の外部短絡と地震との両検出を備えるよ
うにしてもよいことは言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、電気機器を絶縁するために絶縁媒体を封入した絶
縁媒体入電気機器の監視装置において、絶縁媒体の圧力
値を検出する圧力検出手段と、圧力値の所定区間ごとの
値を積分して複数の積分値を算出する算出手段と、各積
分値から内部短絡の発生を判定する判定手段とを備えた
ので、内部短絡を判定することができる絶縁媒体入電気
機器の監視装置を提供することが可能となる。
【0056】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、判定手段は、積分値が単調増加であると
検出すると内部短絡が発生したと判定するので、内部短
絡を容易に判定することができる絶縁媒体入電気機器の
監視装置を提供することが可能となる。
【0057】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、判定手段は、単調増加を積分値が所定の
限界閾値を超えることにより検出するので、内部短絡の
みを確実に判定することができる絶縁媒体入電気機器の
監視装置を提供することが可能となる。
【0058】また、この発明の請求項4によれば、請求
項2または請求項3において、判定手段は、単調増加を
積分値が限界閾値より低い所定閾値を所定時間以上連続
して超えることにより検出するので、内部短絡のみを確
実に判定することができる絶縁媒体入電気機器の監視装
置を提供することが可能となる。
【0059】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1ないし請求項4のいずれかにおいて、圧力検出手段
の出力から所定周波数を超える高周波成分を有する圧力
値を検出する高周波検出手段と、高周波検出手段にて検
出された圧力値を所定時間分積分し、その積分値が所定
閾値以上であり、判定手段の判定が内部短絡と判定され
ていない場合、外部短絡が発生したとして検出する外部
短絡検出手段とを備えたので、外部短絡を検出すること
ができる絶縁媒体入電気機器の監視装置を提供すること
が可能となる。
【0060】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1ないし請求項5のいずれかにおいて、算出手段の出
力から限界閾値より低い所定閾値を超えている積分値を
検出して、この検出時点以降の所定時間分の積分値を積
分し、その積分値が所定閾値以上であり、判定手段の判
定が内部短絡と判定されていない場合、地震が発生した
として検出する地震検出手段を備えたので、地震を検出
することができる絶縁媒体入電気機器の監視装置を提供
することが可能となる。
【0061】また、この発明の請求項7によれば、請求
項1ないし請求項6のいずれかにおいて、圧力検出手段
の出力が、所定の圧力限界閾値以上であれば内部短絡が
発生したと判定する圧力限界閾値判定手段を備えたの
で、瞬時に圧力が上昇する内部短絡の判定に対応するこ
とができる絶縁媒体入電気機器の監視装置を提供するこ
とが可能となる。
【0062】また、この発明の請求項8によれば、請求
項1ないし請求項7のいずれかにおいて、内部短絡であ
ると判定されると、絶縁媒体入電気機器の内部の圧力を
外部へ逃がす減圧手段を備えたので、絶縁媒体入電気機
器の内部短絡による事故を未然に防ぐことができる絶縁
媒体入電気機器の監視装置を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を説明するための内
部短絡の圧力波形および積分波形を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を説明するための外
部短絡の圧力波形および積分波形を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を説明するための地
震の圧力波形および積分波形を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における絶縁媒体入
電気機器の監視装置の構成を示す図である。
【図5】 図4に示した絶縁媒体入電気機器の監視装置
の監視部Aの構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1を説明するための内
部短絡の圧力波形を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1を説明するための内
部短絡の積分波形を示す図である。
【図8】 この発明を説明するための外部短絡の積分波
形を示す図である。
【図9】 この発明を説明するための地震の積分波形を
示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態2における絶縁媒体
入電気機器の監視装置の構成を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態2を説明するための
内部短絡の積分波形を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態2における絶縁媒体
入電気機器の監視装置の構成を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態3における絶縁媒体
入電気機器の監視装置の構成を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態4における絶縁媒体
入電気機器の監視装置の構成を示す図である。
【図15】 従来の絶縁媒体入電気機器の監視装置の構
成を示す図である。
【符号の説明】
10 変圧器、11 容器、12 放圧管、13 放圧
板、14 圧力検出部、15 圧力サンプリング部、1
6 圧力限界閾値判定手段、17 算出手段、18 判
定手段、19 放圧板破壊手段、20 記録手段、21
所定閾値検出手段、22 時間閾値検出手段、23
高周波検出手段、24 外部短絡検出手段、25 地震
検出手段。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器を絶縁するために絶縁媒体を封
    入した絶縁媒体入電気機器の監視装置において、上記絶
    縁媒体の圧力値を検出する圧力検出手段と、上記圧力値
    の所定区間ごとの値を積分して複数の積分値を算出する
    算出手段と、上記各積分値から内部短絡の発生を判定す
    る判定手段とを備えたことを特徴とする絶縁媒体入電気
    機器の監視装置。
  2. 【請求項2】 判定手段は、積分値が単調増加であると
    検出すると内部短絡が発生したと判定することを特徴と
    する請求項1に記載の絶縁媒体入電気機器の監視装置。
  3. 【請求項3】 判定手段は、単調増加を積分値が所定の
    限界閾値を超えることにより検出することを特徴とする
    請求項2に記載の絶縁媒体入電気機器の監視装置。
  4. 【請求項4】 判定手段は、単調増加を積分値が限界閾
    値より低い所定閾値を所定時間以上連続して超えること
    によればより検出することを特徴とする請求項2または
    請求項3のいずれかに記載の絶縁媒体入電気機器の監視
    装置。
  5. 【請求項5】 圧力検出手段の出力から所定周波数を超
    える高周波成分を有する圧力値を検出する高周波検出手
    段と、上記高周波検出手段にて検出された圧力値を所定
    時間分積分し、その積分値が所定閾値以上であり、判定
    手段の判定が内部短絡と判定されていない場合、外部短
    絡が発生したとして検出する外部短絡検出手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載の絶縁媒体入電気機器の監視装置。
  6. 【請求項6】 算出手段の出力から限界閾値より低い所
    定閾値を超えている積分値を検出して、この検出時点以
    降の所定時間分の積分値を積分し、その積分値が所定閾
    値以上であり、判定手段の判定が内部短絡と判定されて
    いない場合、地震が発生したとして検出する地震検出手
    段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5の
    いずれかに記載の絶縁媒体入電気機器の監視装置。
  7. 【請求項7】 圧力検出手段の出力が、所定の圧力限界
    閾値以上であれば内部短絡が発生したと判定する圧力限
    界閾値判定手段を備えたことを特徴とする請求項1ない
    し請求項6のいずれかに記載の絶縁媒体入電気機器の監
    視装置。
  8. 【請求項8】 内部短絡であると判定されると、絶縁媒
    体入電気機器の内部の圧力を外部へ逃がす減圧手段を備
    えたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    かに記載の絶縁媒体入電気機器の監視装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN103529352A (zh) * 2013-10-29 2014-01-22 国家电网公司 可监测在运变压器所受短路力的在线监测系统
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