JP2001023807A - 避雷器およびその製造方法 - Google Patents

避雷器およびその製造方法

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JP2001023807A
JP2001023807A JP11196344A JP19634499A JP2001023807A JP 2001023807 A JP2001023807 A JP 2001023807A JP 11196344 A JP11196344 A JP 11196344A JP 19634499 A JP19634499 A JP 19634499A JP 2001023807 A JP2001023807 A JP 2001023807A
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lightning arrester
insulating
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woven fabric
polymer resin
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JP11196344A
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English (en)
Inventor
Keisuke Shimagami
圭祐 島上
Masahiko Ebina
雅彦 蝦名
Hiroaki Toda
弘明 戸田
Masahiro Suga
雅弘 菅
Yoshihiro Ishizaki
義弘 石崎
Nobuyuki Shimizu
信行 清水
Hironori Suzuki
洋典 鈴木
Hiroyoshi Narita
広好 成田
Yoshihiko Hirano
嘉彦 平野
Takeshi Udagawa
剛 宇田川
Hideyasu Ando
秀泰 安藤
Yasuhiko Taniguchi
安彦 谷口
Masahiro Hanai
正広 花井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/10Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material voltage responsive, i.e. varistors
    • H01C7/12Overvoltage protection resistors
    • H01C7/126Means for protecting against excessive pressure or for disconnecting in case of failure

Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を削減し、製作性の向上を図り、コン
パクト化を実現しつつ、責務を超える地絡電流が流れて
も爆発、飛散を防止する。 【解決手段】酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体1を
1個または複数個直列に積層して設け、この両端部に端
子電極2を導電接合して内部要素3を構成した避雷器に
おいて、内部要素3の周囲を加熱により硬化する絶縁性
樹脂を含浸させた絶縁性織布4で被覆して一体化し、こ
の一体化した内部要素3にポリマー樹脂をモールド成形
して碍子7を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛を主成分
とする非直線抵抗体を1個または複数個直列に積層して
内部要素を構成し、この内部要素の両端部に端子電極を
それぞれ導電接合した避雷器およびその製造方法に係
り、特に異常電流通電時の爆発の危険性を極めて小さく
し、かつコンパクト化を実現した避雷器およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力系統に落雷などにより異常
電圧(雷サージ)が発生した場合、電力系統や電力機器
を異常電圧から保護するために、避雷器が用いられてい
る。この避雷器には、正常な電圧下においては絶縁特性
を示し、かつ異常電圧が印加されたときに低抵抗特性を
示す非直線抵抗体が用いられている。
【0003】また、避雷器は、電力系統と大地との間に
接続され、異常電圧が発生した場合、避雷器を通して放
電電流が流れ、異常電圧が制限される。そして、電圧が
正常状態に復帰すると、直ちに放電が停止して元の絶縁
状態に戻る。
【0004】上記避雷器は、酸化亜鉛を主成分とする非
直線抵抗体を複数積層し、その上下両端部に端子電極を
導電接合し、それらの径方向のずれを防ぐために複数の
絶縁ロッドを径方向に均等に配置し、その上下端を絶縁
ナットで締付けて固定することで、避雷器の内部要素を
構成している。
【0005】この内部要素を絶縁容器の中に収納し、内
部要素の上端部にばねを介して蓋を被着して軸方向の押
圧力を付与することで、上記内部要素を絶縁容器の中心
に固定するようにしている。
【0006】上記絶縁容器は、セラミックス,ポリマー
樹脂を用いたものがあり、ポリマー樹脂を用いたもの
は、特にポリマー形避雷器と呼ばれている。非直線抵抗
体の固定方法には、上記のように絶縁ロッドで押える方
法の他に、例えば、特開平1−255437号公報に開
示されたように絶縁性のテープで固定する方法や、特開
平10−55904号公報に開示されたように絶縁性の
網で固定する方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ポリマー形避雷器では、絶縁ロッドにより内部要素を組
み立てる際に作業者は個々の部品、例えば複数個の非直
線抵抗体や、上下両端部の端子電極を手作業で並べて組
み立てなければならず、またこれらを一体化するために
絶縁ロッド、ナットなどが必要になる。そして、内部要
素をポリマー碍子に収納する際には、内部要素を固定す
る必要があり、この内部要素を軸方向の押圧力を付与し
て固定するためにばねや蓋を用いることから、組立時に
不安定要素を含んでいた。
【0008】また、非直線抵抗体をテープや網で固定し
た場合には、非直線抵抗体の接触面で部分放電が起こ
り、周辺のポリマー樹脂が損傷を受け、破壊に至るとい
う可能性があった。そして、避雷器に限度を超える電流
が流れた場合は、発生するガスを側面から逃すため、側
面に位置するポリマー樹脂,テープあるいは網が破損
し、破壊した非直線抵抗体の破片が、避雷器外部に飛散
するといった可能性があった。
【0009】さらに、ポリマー材料は、使用する環境に
より劣化が進むため、温度,紫外線などの光、塩害や砂
塵に対する耐候性の改善も求められていた。
【0010】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、部品点数を削減し、製作性の向上を図り、コン
パクト化を実現しつつ、責務を超える地絡電流が流れて
も爆発、飛散を防止可能な避雷器およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、部分放電の発
生を抑え、長期間に亘って信頼性を維持し、優れた耐候
性を備えた避雷器およびその製造方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1記載の避雷器では、酸化亜鉛を主成分
とした非直線抵抗体を1個または複数個直列に積層して
設け、この両端部に端子電極を導電接合して内部要素を
構成した避雷器において、前記内部要素の周囲を加熱に
より硬化する絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被覆
して一体化し、この一体化した内部要素にポリマー樹脂
をモールド成形して碍子を形成したことを特徴とする。
【0013】請求項1記載の避雷器においては、酸化亜
鉛を主成分とする非直線抵抗体を1個、または複数個積
層し、端子電極とともに絶縁性織布で一体化しており、
それらを一括してポリマー樹脂でモールドして避雷器を
構成することにより、それらを固定するための部品が不
要となり、コンパクト化を図ることができる。
【0014】万一、過責務の動作により非直線抵抗体が
貫通破壊を起こし、さらにアークの発生に伴いガスが発
生し内圧が上昇しても、絶縁性繊布で周囲を被覆してい
るため、避雷器が爆発的に飛散するのを防止することが
できる。また、非直線抵抗体を接合しているため、部分
放電が発生せず、ポリマー樹脂製の碍子の劣化を抑える
ことができる。
【0015】請求項2記載の避雷器では、請求項1記載
の絶縁性織布は、絶縁性の単糸または撚糸を織り、周方
向に無端状に連続する筒状に形成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項3記載の避雷器では、請求項1また
は2記載の絶縁性織布を構成する単糸または撚糸は、異
なる2方向からの角度が、30〜160゜であることを
特徴とする。
【0017】請求項3記載の避雷器においては、単糸ま
たは撚糸の角度を30〜160゜としたことにより、十
分な強度を得ることができる。その角度は、好ましくは
60゜であって、30゜未満、160゜を超えると、繊
維が滑り、十分な強度を得ることができない。
【0018】請求項4記載の避雷器では、請求項1ない
し3のいずれかに記載の絶縁性織布を構成する単糸また
は撚糸の間隔は、0.5〜5mmであることを特徴とす
る。
【0019】請求項4記載の避雷器においては、単糸ま
たは撚糸の間隔を0.5〜5mmとしたことにより、良
好な放圧特性と、十分な強度を得ることができる。その
間隔が5mmを超えると十分な強度を得ることができ
ず、また0.5mm未満では発生したガスが抜けず、改
善の効果が得られない。
【0020】請求項5記載の避雷器では、請求項1記載
の絶縁性織布は、1個または複数個直列に積層して設け
た非直線抵抗体の上下周縁部近傍の位置に、放圧用の開
口部を形成したことを特徴とする。
【0021】請求項6記載の避雷器では、請求項1記載
の絶縁性織布は、1個または複数個直列に積層して設け
た非直線抵抗体の上下周縁部近傍の位置に、放圧用の弱
点部を設けたことを特徴とする。
【0022】請求項7記載の避雷器では、請求項6記載
の弱点部は、絶縁性織布の折合わせ部、絶縁性織布の切
欠部、繊維の織り方を粗にした部分、絶縁性樹脂を他の
部分より少なくした部分の内、少なくとも一つであるこ
とを特徴とする。
【0023】請求項5〜7記載の避雷器においては、絶
縁性織布の目が詰まった織り方でも、非直線抵抗体の上
下端部に位置する絶縁性織布に開口部を設けたり、ある
いは放圧用の弱点部として絶縁性織布の折合わせ部、絶
縁性織布の切欠部、繊維の織り方を粗にした部分、絶縁
性樹脂を他の部分より少なくした部分を設けたことによ
り、過責務によりアークが発生した場合、非直線抵抗
体、絶縁性繊布、または碍子の界面で短絡電流が流れ、
アークは絶縁性織布の開口部または弱点部を通して上下
の端子電極につながると同時に、内部で発生したガスが
上下方向に逃げる。その結果、過大な電流が流れても、
非直線抵抗体を絶縁性織布の内部に留めておくことで
き、爆発的な飛散を防ぐことができる。
【0024】請求項8記載の避雷器では、請求項1記載
の絶縁性織布の繊維は、ガラス繊維,アラミド繊維,ア
ルミナ繊維,ポリエステル繊維の少なくとも一種から構
成されたこと特徴とする。
【0025】請求項9記載の避雷器では、請求項1記載
の絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリ
エステル樹脂のいずれか一種であることを特徴とする。
【0026】請求項10記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、シリコン樹脂であることを特徴と
する。
【0027】請求項11記載の避雷器では、請求項10
記載のシリコン樹脂は、ジメチルポリシロキサンを主成
分とすることを特徴とする。
【0028】請求項12記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、充填物を0.5〜40%含むこと
を特徴とする。
【0029】請求項12記載の避雷器においては、ポリ
マー樹脂が充填物を0.5〜40%含むことにより、ポ
リマー樹脂としての弾性を保持しつつ、耐候性を改善す
ることができる。その含有率は、好ましくは20〜38
%であって、0.5%未満では、ポリマー樹脂製の碍子
の撥水性の回復時間が24時間かかって耐候性が改善さ
れず、また40%を超えると、ポリマー樹脂製の碍子の
弾性が損なわれる。
【0030】請求項13記載の避雷器では、請求項12
記載の充填物は、SiO,TiO の少なくとも一方
の材料からなることを特徴とする。
【0031】請求項14記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、Ρt,Fe,Ni,Ca,Mn,
Na,K,Mgを1〜50ppm含むことを特徴とす
る。
【0032】請求項14記載の避雷器においては、ポリ
マー樹脂がΡt,Fe,Ni,Ca,Mn,Na,K,
Mgを1〜50ppm含むことにより、ポリマー樹脂と
しての弾性を保持しつつ、耐候性を改善することができ
る。その含有率は、好ましくは5〜30ppmであっ
て、1ppm未満では、ポリマー樹脂製の碍子の撥水性
の回復時間が20時間であり耐候性が改善されず、また
50ppmを超えると、ポリマー樹脂製の碍子の弾性が
損なわれる。
【0033】請求項15記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、ゴム硬度が30〜60であること
を特徴とする。
【0034】請求項15記載の避雷器においては、ポリ
マー樹脂のゴム硬度が30〜60であるので、耐砂塵特
性を向上することができる。ここで、ゴム硬度が30未
満では碍子の笠形状を維持することが困難であり、また
ゴム硬度が60を超えると損傷し易くなる。
【0035】請求項16記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、分子量2000〜8000の低分
子量であることを特徴とする。
【0036】請求項16記載の避雷器においては、ポリ
マー樹脂の分子量が2000〜8000の低分子量であ
るので、良好な短絡特性と耐候性を得ることができる。
ここで、ポリマー樹脂の分子量が2000未満、800
0を超えた場合は、良好な短絡特性と耐候性の双方を得
ることができない。
【0037】請求項17記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、耐トラッキング性が3.5〜5.
5kVであることを特徴とする。
【0038】請求項17記載の避雷器においては、ポリ
マー樹脂の耐トラッキング性が3.5〜5.5kVとし
たことにより、良好な短絡特性と耐候性を得ることがで
きる。ここで、耐トラッキング性が3.5kV未満で
は、耐候性の試験中、碍子のひだ部表面の漏れ電流が増
加し、寿命特性上問題があることが判明した。また、耐
トラッキング性が5.5kVを超えると、耐候性の試験
中、コロナ放電の発生が確認された。
【0039】このコロナ放電の発生原因は、明確になっ
ていないものの、耐トラッキング性が高まると、碍子の
ひだ部表面に電荷が蓄積され易く、それがある限度を超
えると、コロナ放電につながると考えられる。そして、
コロナ放電が発生すると、有機物が炭化されるため、寿
命特性が低下する。
【0040】請求項18記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、主液と硬化剤との比率が1:0.
9〜1:1.1であることを特徴とする。
【0041】請求項18記載の避雷器においては、主液
と硬化剤との比率が1:0.9〜1:1.1であるの
で、混合条件が良好となる。その比率は、好ましくは
1:1であって、1:0.9〜1:1.1の範囲を逸脱
すると、望ましい混合条件が得られなくなる。
【0042】請求項19記載の避雷器では、請求項1記
載のポリマー樹脂は、主液が100wt%、硬化剤が1
00wt%ずつに対し、着色剤を0.05〜2.0wt
%添加したことを特徴とする。
【0043】請求項19記載の避雷器においては、主液
が100wt%、硬化剤が100wt%ずつに対し、着
色剤を0.05〜2.0wt%添加したことにより、碍
子が着色され避雷器内部を紫外線から保護することがで
きる。ここで、着色剤が0.05wt%未満では、着色
剤としての効果が得られず、2.0wt%を超えると耐
候性が劣化する。
【0044】請求項20記載の避雷器では、請求項19
記載の着色剤は、ジメチルシリコン,チタン,カーボン
のいずれかを主成分としたことを特徴とする。
【0045】請求項21記載の避雷器の製造方法では、
酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体を1個または複数
個直列に積層し、この両端部に端子電極を導電接合して
内部要素を構成し、この内部要素の周囲を加熱により硬
化する絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被覆して一
体化した後、この一体化した内部要素を金型内に配置
し、射出成形機から主液,硬化剤,着色剤を混合したポ
リマー樹脂を前記金型内に注入し、この金型内で硬化し
て碍子を形成することを特徴とする。
【0046】請求項22記載の避雷器の製造方法では、
請求項21記載の射出成形機は、主液,硬化剤,着色剤
のそれぞれを収容した材料タンクから各材料を、内部に
混合用回転翼を複数備えたパイプ状混合容器に通すこと
により混合した後、金型内に注入することを特徴とす
る。
【0047】請求項23記載の避雷器の製造方法では、
請求項21記載の内部要素の周囲を加熱により硬化する
絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被覆して一体化し
た一体化物は、ポリマー樹脂をモールドする前に、予め
表面をプライマー処理することを特徴とする。
【0048】請求項24記載の避雷器の製造方法では、
請求項21記載の金型内に注入するポリマー樹脂は、主
液と硬化剤との比率が1:0.9〜1:1.1であるこ
とを特徴とする。
【0049】請求項25記載の避雷器の製造方法では、
請求項21記載の金型内に注入するポリマー樹脂は、主
液が100wt%、硬化剤が100wt%ずつに対し、
着色剤を0.05〜2.0wt%添加したことを特徴と
する。
【0050】請求項26記載の避雷器の製造方法では、
請求項21,22または25のいずれかに記載の着色剤
は、ジメチルシリコン,チタン,カーボンのいずれかを
主成分としたことを特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0052】[一実施形態]図1は本発明に係る避雷器
の一実施形態を示す断面図である。
【0053】図1に示すように、酸化亜鉛を主成分とす
る非直線抵抗体1は、複数個互いに導電性の接着剤を介
して導電結合し、これにより複数個の非直線抵抗体1を
積層して積層体とし、この積層体の上下両端部に端子電
極2を導電接合して内部要素3を構成する。
【0054】この内部要素3を加熱により硬化する絶縁
性樹脂を含浸させた絶縁性織布4で被覆するとともに、
この絶縁性織布4の上下両端部を端子電極2に形成され
た段付部5と押え金具6との間に挟み込んで固定して一
体化した後、この一体化した内部要素3にポリマー樹脂
をモールド成形して碍子7が形成されている。
【0055】非直線抵抗体1は、非直線抵抗特性を有す
る酸化亜鉛焼結体であって、これらを上記のように複数
導電結合により積層して積層体としたり、あるいは酸化
亜鉛焼結体同士の導電接合において、接合強度を増すた
め酸化亜鉛焼結体と酸化亜鉛焼結体との間に導電性を有
する金属電極を介挿し、これらを導電接合により積層し
て積層体としたものが適用される。そして、本実施形態
において非直線抵抗体1は、複数個導電結合により積層
したが、これに限らず1個の非直線抵抗体で構成しても
よい。
【0056】また、内部要素3を被覆する絶縁性織布4
は、例えばガラス繊維,アラミド繊維,アルミナ繊維,
ポリエステル繊維などの縦糸と横糸とからなる絶縁布に
エポキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂など
の絶縁性樹脂である熱硬化性樹脂を含浸させたものであ
る。そして、絶縁性織布4の形状としては、通常シート
状のものが一般的であるが、本実施形態の避雷器では、
絶縁性の単糸または撚糸を織り、その織り方が周方向に
無端状に連続しており、形状が筒状のものが使用されて
いる。そして、絶縁性織布4を構成する単糸または撚糸
は、異なる2方向からの角度が、30〜160゜であ
り、その間隔は、0.5〜5mmに設定されている。
【0057】さらに、端子電極3の段付部5の上部には
ねじ部8が刻設され、このねじ部8に例えばワッシャや
ナットなどの押え金具6を螺合させ、この押え金具6で
絶縁性織布4の上下両端部を締付け固定している。そし
て、段付部5にはアール部9が形成されている。
【0058】碍子7を形成するポリマー樹脂は、ジメチ
ルポリシロキサンを主成分とするシリコン樹脂が用いら
れ、SiO,TiOの少なくとも一方の材料からな
る充填物を0.5〜40%含んでいる。また、シリコン
樹脂に触媒としてΡt,Fe,Ni,Ca,Mn,N
a,K,Mgを1〜50ppm含んだものを用いてもよ
い。そして、ポリマー樹脂は、ゴム硬度が30〜60の
範囲内であって、分子量2000〜8000の低分子量
であり、耐トラッキング性が3.5〜5.5kVに設定
されている。
【0059】次に、本実施形態の避雷器の作用について
説明する。
【0060】まず、避雷器の内部要素3は、絶縁性織布
4で被覆して一体化されているため、組立が非常に簡略
化され、作業が容易になり、また絶縁ロッド、絶縁ナッ
トおよびばねの代わりに絶縁性織布4を用いて内部要素
3を固定しているため、部品点数を削減することがで
き、構成的に安定した内部要素3が得られるとともに、
特性にばらつきの少ない内部要素3が容易に得られる。
【0061】すなわち、酸化亜鉛を主成分とする非直線
抵抗体1を複数個積層し、端子電極2とともに絶縁性織
布4で一体化しており、それらを一括してポリマー樹脂
でモールドして碍子7を形成したことにより、それらを
固定するための部品が不要となり、コンパクト化を図る
ことができる。
【0062】万一、過責務の動作により非直線抵抗体1
が貫通破壊を起こし、さらにアークの発生に伴いガスが
発生し内圧が上昇しても、絶縁性繊布4で周囲を被覆し
ているため、避雷器が爆発的に飛散するのを防止するこ
とができる。また、非直線抵抗体1を接合しているた
め、部分放電が発生せず、ポリマー樹脂製の碍子7の劣
化を抑えることができる。
【0063】さらに、非直線抵抗体1の上下両端部に接
合される端子電極2には、段付部5が形成されており、
この段付部5と押え金具6との間に内部要素3を被覆し
た絶縁性織布4の端部を挟み込み、押え金具6で締付け
固定し、内部要素3に軸方向の押圧力を与えることがで
きるため、希に発生する避雷器の過責務な動作により非
直線抵抗体1が貫通破壊を起こし、さらにアーク発生に
伴いガスが発生し内圧が上昇しても、絶縁性織布4の網
目の部分のポリマー樹脂の部分から径方向にガスが吹き
出し、ポリマー樹脂からなる碍子7を部分的に破損する
のみで爆発的に飛散するのを未然に防止することができ
る。
【0064】絶縁性織布4は、例えばガラス繊維などの
縦糸と横糸とからなる絶縁布にエポキシ樹脂やポリエス
テル樹脂などの絶縁性の熱硬化性樹脂を含浸させたもの
であるから、製作が容易でコスト面でも良好なものとな
る。そして、絶縁性織布4を筒状に形成したので、その
中に複数個の非直線抵抗体1および端子電極2を順次挿
入するだけでよいので、組立作業が簡素化され、製作性
を向上させることができる。
【0065】また、筒状の絶縁性織布4の両端部の処置
は、端子電極2に形成された段付部5に折り込んで押え
金具6で固定されている。すなわち、端子電極2の段付
部5の上部にはねじ部8が刻設され、押え金具6で絶縁
性織布4の端部を締め込み固定している。そして、段付
部5にアール部9を形成したことで、絶縁性織布4を巻
き付ける際の作業が行い易くなり、接合状態も良好なも
のとなる。
【0066】さらに、シート形状の絶縁性織布の場合も
同様に、内部要素3に2〜3回巻き付けた後、絶縁性織
布のシート端部を固定することにより、非直線抵抗体1
と端子電極2を絶縁性織布とともに一体化し、軸方向の
押圧力を与えることができる。
【0067】絶縁性織布4を構成する単糸または撚糸
は、異なる2方向からの角度を30〜160゜としたこ
とにより、十分な強度を得ることができる。その角度
は、好ましくは60゜であって、30゜未満、160゜
を超えると、繊維が滑り、十分な強度を得ることができ
ない。
【0068】単糸または撚糸の間隔を0.5〜5mmと
したことにより、良好な放圧特性と、十分な強度を得る
ことができる。その間隔が5mmを超えると十分な強度
を得ることができず、また0.5mm未満では発生した
ガスが抜けず、改善の効果が得られない。
【0069】絶縁性織布4は、複数個直列に積層して設
けた非直線抵抗体1の上下周縁部近傍の位置に、放圧用
の開口部や、絶縁性織布4の折合わせ部、絶縁性織布4
の切欠部、繊維の織り方を粗にした部分、絶縁性樹脂を
他の部分より少なくした部分などの放圧用の弱点部を設
けるようにすれば、過責務によりアークが発生した場
合、非直線抵抗体1、絶縁性繊布4、または碍子7の界
面で短絡電流が流れ、アークは絶縁性織布4の開口部ま
たは弱点部を通して上下の端子電極につながると同時
に、内部で発生したガスが上下方向に逃げる。その結
果、過大な電流が流れても、非直線抵抗体1を絶縁性織
布4の内部に留めておくことでき、爆発的な飛散を防ぐ
ことができる。
【0070】ポリマー樹脂製の碍子7が充填物を0.5
〜40%含むことにより、ポリマー樹脂としての弾性を
保持しつつ、耐候性を改善することができる。その含有
率は、好ましくは20〜38%であって、0.5%未満
では、ポリマー樹脂製の碍子7の撥水性の回復時間が2
4時間かかって耐候性が改善されず、また40%を超え
ると、ポリマー樹脂製の碍子の弾性が損なわれる。
【0071】ポリマー樹脂製の碍子7がΡt,Fe,N
i,Ca,Mn,Na,K,Mgを触媒として1〜50
ppm含むことにより、ポリマー樹脂としての弾性を保
持しつつ、耐候性を改善することができる。その含有率
は、好ましくは5〜30ppmであって、1ppm未満
では、ポリマー樹脂製の碍子7の撥水性の回復時間が2
0時間かかって耐候性が改善されず、また50ppmを
超えると、ポリマー樹脂製の碍子7の弾性が損なわれ
る。
【0072】また、ポリマー樹脂のゴム硬度が30〜6
0であるので、耐砂塵特性を向上することができる。こ
こで、ゴム硬度が30未満では碍子の笠形状を維持する
ことが困難であり、またゴム硬度が60を超えると損傷
し易くなる。そして、ポリマー樹脂の分子量が2000
〜8000の低分子量であるので、良好な短絡特性と耐
候性を得ることができる。ここで、ポリマー樹脂の分子
量が2000未満、8000を超えると、良好な短絡特
性と耐候性の双方を得ることができない。
【0073】ポリマー樹脂の耐トラッキング性が3.5
〜5.5kVとしたことにより、良好な短絡特性と耐候
性を得ることができる。ここで、耐トラッキング性が
3.5kV未満では、耐候性の試験中、碍子7のひだ部
表面の漏れ電流が増加し、寿命特性上問題があることが
判明した。また、耐トラッキング性が5.5kVを超え
ると、耐候性の試験中、コロナ放電の発生が確認され
た。
【0074】ポリマー樹脂は、主液と硬化剤との比率が
1:0.9〜1:1.1であるので、混合条件が良好と
なる。その比率は、好ましくは1:1であって、1:
0.9〜1:1.1の範囲を逸脱すると、望ましい混合
条件が得られなくなる。
【0075】次に、本実施形態の避雷器の製造方法を図
2(A)〜(C)に基づいて説明する。
【0076】まず、図2(A)に示すように酸化亜鉛を
主成分とした非直線抵抗体1を導電性の接着剤により複
数個導電接合して直列に積層し、この上下両端部にそれ
ぞれ導電性の接着剤により端子電極2を導電接合して内
部要素3を構成する。
【0077】次いで、図2(B)に示すように内部要素
3の周囲を加熱により硬化する絶縁性樹脂を含浸させた
絶縁性織布4で被覆して一体化する。
【0078】その後、この一体化した内部要素3を図2
(C)に示すように笠形状のキャビティが形成された金
型10内に配置し、射出成形機11から主液,硬化剤,
着色剤を混合したポリマー樹脂を金型10内にその注入
口10aから注入し、この金型10内で硬化して碍子7
を形成する方法により、本実施形態の避雷器を製造して
いる。
【0079】ここで、射出成形機11は、主液,硬化
剤,着色剤のそれぞれを収容した主液タンク12,硬化
剤タンク13,着色剤タンク14から圧送ポンプ15に
よりパイプ状混合容器16に供給し、このパイプ状混合
容器16に主液,硬化剤,着色剤を通すことにより混合
した後、金型10内に注入する。このパイプ状混合容器
16は、図3に示すように内部に混合用回転翼17が複
数設けられている。そして、金型10内に注入した余剰
のポリマー樹脂は排出口10bから真空ポンプなとの吸
引手段により吸引される。
【0080】なお、絶縁性織布4で被覆して一体化した
一体化物は、ポリマー樹脂をモールドする前に、予め表
面をプライマー処理しておくことが望ましい。これによ
り、一体化物にポリマー樹脂が接合し易くなる。
【0081】また、主液タンク12内には、ポリマー樹
脂、Ptなどの触媒、およびSiO ,TiOなどの
充填剤が収容されている。硬化剤タンク13内には、ポ
リマー樹脂、RSiX(R=メチル基など、X=メトキ
シ基など)の硬化剤が収容されている。
【0082】そして、金型10内に注入するポリマー樹
脂は、主液と硬化剤との比率が1:0.9〜1:1.1
であり、また主液が100wt%、硬化剤が100wt
%ずつに対し、着色剤を0.05〜2.0wt%添加
し、この着色剤には、ジメチルシリコン,チタン,カー
ボンのいずれかを主成分とした着色剤が用いられる。
【0083】このように本実施形態の避雷器の製造方法
によれば、積層した非直線抵抗体1の両端部に端子電極
2を導電接合して内部要素3を構成し、この内部要素3
の周囲を加熱により硬化する絶縁性樹脂を含浸させた絶
縁性織布4で被覆して一体化した後、この一体化した内
部要素3を金型内に配置し、射出成形機11から主液,
硬化剤,着色剤を混合したポリマー樹脂を金型10内に
注入し、この金型10内で硬化して碍子7を形成するよ
うにしたので、製造効率を高め、高品質の避雷器を製造
することができる。
【0084】また、本実施形態の避雷器の製造方法によ
れば、主液が100wt%、硬化剤が100wt%ずつ
に対し、着色剤を0.05〜2.0wt%添加したこと
により、碍子が着色され避雷器内部を紫外線から保護す
ることができる。ここで、着色剤が0.05wt%未満
では、着色剤としての効果が得られず、2.0wt%を
超えると耐候性が劣化する傾向にある。
【0085】次に、本実施形態における具体的な実施例
について説明する。
【0086】[第1実施例]直径30mm、高さ30m
mの酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体1を3個、お
よびねじ部8が刻設された所定形状の端子電極2を2
個、低融点金属を介して積層し、加熱することにより非
直線抵抗体1と端子電極2とを接合した。そして、予め
ガラス繊維を概略直径0.5mmの撚糸とし、周方向に
は切れ目のない筒状の織布を作製した。撚糸の作る角度
は60°とし、間隔は3mmとした。
【0087】この織布にエポキシ樹脂を含浸させ、所定
の長さに切断し、非直線抵抗体1を挿入した。絶縁性織
布4の端部を端子面に抑え、押え金具6であるナットに
より固定した。
【0088】この非直線抵抗体1の一体物を160℃で
1時間加熱し、絶縁性樹脂であるエポキシ樹脂を固着し
た。そして、プライマー処理を行った後、笠形状のキャ
ビティが形成された金型10にセットし、ポリマー樹脂
の主液、硬化剤を1:1になるように、射出成形機11
にて供給し、気泡が入らないように内部に混合用回転翼
17を複数有するパイプ状混合容器16を通すことによ
り混合し、金型10にその注入口10aから注入した。
さらに、160℃で2時間加熱し、ポリマー樹脂を硬化
させ、避雷器を得た。ここで、金型10に注入した余剰
のポリマー樹脂は排出口10bから吸引される。
【0089】なお、本実施例では、ポリマー樹脂とし
て、ジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコン樹
脂を用いた。
【0090】このようにして作製した避雷器について、
避雷器国際規格(IEC60−99−4(1999))
に従い短絡試験を行った。試験は、避雷器の動作開始電
圧の1.1倍の電圧を5〜10分印加した後、短絡電流
を通電した。試験では、34kAの短絡電流を流して
も、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体1も飛散せず、
良好な結果であった。本実施例の避雷器は5kAクラス
であり、規格では5kAであるが、本実施例ではその上
のクラスまで適用できることが確認することができた。
【0091】本実施例の避雷器では、非直線抵抗体1を
接合し、絶縁性樹脂で硬化し、絶縁性織布4で一体化し
ており、それらを一括してポリマー樹脂でモールドして
いるため、コンパクトで放圧特性の優れた避雷器を提供
することができる。
【0092】また、本実施例の避雷器では、絶縁性織布
4を構成する撚糸の角度を60゜としたが、30゜〜1
60゜としても同様に良好な結果を得ることを確認し
た。30゜未満、160゜以上では繊維が滑り、十分な
強度を得ることができなかった。
【0093】また、本実施例の避雷器では、撚糸の間隔
を3mmとしたが、0.5から5mmとしても同様に良
好な放圧特性が得られた。そして、本実施例では、直径
0.5mmの撚糸としたが、これに限らず単糸でも同様
の効果が得られることを確認した。
【0094】また、非直線抵抗体1と端子電極2とを直
接接合しているため、本実施例では、部分放電が発生せ
ず、ポリマー樹脂の劣化を確認することができず、良好
な避雷器を得ることができた。
【0095】また、本実施例では、ジメチルポリシロキ
サンを主成分としたシリコン樹脂を用いたが、メチル基
の代りに他のアルキル基やフェニル基に変えた他のシリ
コン樹脂でも同様の避雷器を作製し、同様の結果を得る
ことを確認した。
【0096】また、シリコン樹脂の主材と硬化剤とは、
1:1のときがもっとも混合条件が良いが、主材に対し
硬化剤が、90%〜110%の範囲で同様の効果が得ら
れることを確認した。
【0097】さらに、シリコン材料に対し、着色剤の2
%以下の添加した場合でも同様の結果を得ることを確認
した。
【0098】[第2実施例]この第2実施例では、前記
第1実施例と同様に、非直線抵抗体1と端子電極2を接
合し、予めガラス繊維で第1実施例と同様に筒状の繊布
を作った。撚糸の間隔は見掛け上詰まったものとした。
この繊布にエポキシ樹脂を含浸させ、所定の長さに切断
し、非直線抵抗体1を挿入した。接合された非直線抵抗
体1の最上下面の周縁部近傍に直径2mmの開口部を形
成した。以下、第1実施例と同様にして避雷器を得た。
【0099】このようにして作製した避雷器について、
第1実施例と同様、短絡試験を行った結果、短絡電流3
8kAでも、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体1も飛
散せず、良好な結果であった。
【0100】本実施例では、絶縁性織布の目が詰まった
織り方でも、非直線抵抗体1の積層体上下端部に開口部
を設けているため、過責務によりアークが発生した場
合、非直線抵抗体1、絶縁性織布4、または碍子7の界
面で短絡電流が流れ、アークは絶縁性織布4の開口部を
通して上下の端子電極2につながると同時に、内部で発
生したガスが上下方向に逃げる。その結果、過大な電流
が流れても、非直線抵抗体1を絶縁性織布4の内部に留
めておくことができ、爆発的な飛散を防ぐことができる
と考えられる。
【0101】また、上記開口部の代りに、折合わせ部、
切欠部、ガラス繊維の織り方を粗にした部分、絶縁性樹
脂を他の部分より少なくした部分により弱点部を形成し
ても同様の特性を得ることができることを確認した。
【0102】[第3実施例]この第3実施例では、前記
第1実施例と同様に、非直線抵抗体1と端子電極2を接
合し、絶縁性織布4で一体化した後、プライマー処理を
行い、予めシリコン樹脂に充填物として、SiOを4
0%添加混合しておき、第1実施例と同様避雷器を作製
した。
【0103】このようにして作製した避雷器について、
第1実施例と同様に短絡試験を行った結果、短絡電流3
3kAにおいても、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体
1も飛散せず、良好な結果であった。また、本実施例で
は、耐候性が改善されることが明らかになった。すなわ
ち、試験は、塩水噴霧中で使用電圧を1000時間印加
した後、碍子7であるポリマー笠上に蒸留水を滴下し、
その接触角を測定し、初期値までの回復時間を比較し、
撥水性を評価した。
【0104】本実施例では、回復時間は2時間であった
のに対し、比較のため第1実施例について同様に測定し
たところ、回復時間は24時間以上であり、本実施例で
は耐候性が改善されたことを確認できた。
【0105】また、SiOの代りにTiOを40%
添加しても同様の効果のあることを確認した。また、S
iOまたはTiOを40%を超えて添加すると、ポ
リマーのゴムとしての特性が損なわれ強度が低下するた
め、改善の効果は得られなかった。
【0106】また、予めシリコン樹脂にPtを50pp
m添加し、同様に避雷器を作製した。このようにして作
製した避雷器について短絡試験を行ったところ短絡電流
38kAで同様の良好の結果を得た。
【0107】また、耐候性試験でも、回復時間は2時間
であり良好であった。さらに、Ptの代りのFe,N
i、Ca,Mn,Na,K,Mgをシリコン樹脂に50
ppm添加し避雷器を作製し、同様に評価したところ、
短絡試験、耐候性試験でも同様の良好な結果が得られる
ことを確認した。添加量が、50ppmを超えるとポリ
マーのゴムとしての特性が損なわれ強度が低下するた
め、改善の効果は得られなかった。
【0108】[第4実施例]この第4実施例では、前記
第1実施例と同様に、非直線抵抗体1と端子電極2を接
合し、絶縁性織布4で一体化した後、プライマー処理を
行い、予めシリコン樹脂の重合度を調整し、3500と
したものをポリマー材料とした。以下、第1実施例と同
様に、避雷器を作製した。
【0109】このようにして作製した避雷器について、
第1実施例と同様に短絡試験を行った結果、短絡電流4
0kAにおいても、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体
も飛散せず、良好な結果であった。また、本実施例で
は、耐候性が改善されることが明らかになった。すなわ
ち、試験は、塩水噴霧中で、使用電圧を1000時間印
加した後、碍子7であるポリマー笠上に蒸留水を滴下
し、その接触角を測定し、初期値までの回復時間を比較
し、撥水性を評価した。本実施例では、回復時間は0.
5時間であり、耐候性がさらに改善されたことが確認で
きた。また、シリコン樹脂の重合度を2000から80
00まで変え、シリコン樹脂を調整し、同様に避雷器を
作製し評価したところ、同様に良好な短絡特性、耐候性
を得ることが確認できた。
【0110】[第5実施例]この第5実施例では、前記
第1実施例と同様に、シリコン樹脂注入までの工程を経
て、シリコンの加熱温度と加熱時間を調整して、シリコ
ンゴム硬度30〜60とし、避雷器を作製した。
【0111】このようにして作製した避雷器について、
実施例1と同様に短絡試験を行った結果、短絡電流36
kAにおいても、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体も
飛散せず、良好な結果であった。また、耐候性試験で
も、回復時間は1.5時間であり、良好であった。さら
に、本実施例では、耐砂塵特性が改善されることが明ら
かになった。すなわち、WA#240にてブラスト試験
を行ったところ、ゴム硬度60以下では、その弾性によ
り粒子がはじかれるのに対し、ゴム硬度60を超える
と、粒子の衝撃を受け損傷を受けた。また、ゴム硬度3
0未満では、笠形状を維持することができず、避雷器と
しては不適であった。
【0112】[第6実施例]この第6実施例では、前記
第1実施例と同様に、シリコン樹脂注入までの工程を経
て、シリコンの加熱温度と加熱時間を調整して、シリコ
ン樹脂の耐トラッキング特性を、3.5kV以上として
避雷器を作製した。
【0113】このようにして作製した避雷器について、
第1実施例と同様に短絡試験を行った結果、短絡電流3
6kAにおいても、爆発的な飛散はなく、非直線抵抗体
も飛散せず、良好な結果であった。また、耐候性試験で
も、回復時間は1.5時間であり、良好であった。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る避雷
器によれば、内部要素の周囲を加熱により硬化する絶縁
性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被覆して一体化し、こ
の一体化した内部要素にポリマー樹脂をモールド成形し
て碍子を形成したことにより、組立時に部品点数が削減
されるため、作業が容易になり、組立後の輪送、据付時
などでの内部要素の脱落を起こすなどの不確定要素がな
くなる。そして、過責務な動作においても、避雷器の爆
発的な飛散を防止し、安全性および耐候性の優れた避雷
器を提供することができる。
【0115】また、本発明に係る避雷器の製造方法によ
れば、積層した非直線抵抗体の両端部に端子電極を導電
接合して内部要素を構成し、この内部要素の周囲を加熱
により硬化する絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被
覆して一体化した後、この一体化した内部要素を金型内
に配置し、射出成形機から主液,硬化剤,着色剤を混合
したポリマー樹脂を金型内に注入し、この金型内で硬化
して碍子を形成するようにしたので、製造効率を高め、
高品質の避雷器を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る避雷器の一実施形態を示す断面
図。
【図2】(A),(B),(C)は本発明に係る避雷器
の製造方法の一実施形態の製造順序を示す説明図。
【図3】図2(C)におけるパイプ状混合容器を示す断
面図。
【符号の説明】 1 非直線抵抗体 2 端子電極 3 内部要素 4 絶縁性織布 5 段付部 6 押え金具 7 碍子 8 ねじ部 9 アール部 10 金型 10a 注入口 10b 排出口 11 射出成形機 12 主液タンク 13 硬化剤タンク 14 着色剤タンク 15 圧送ポンプ 16 パイプ状混合容器 17 混合用回転翼
フロントページの続き (72)発明者 戸田 弘明 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 菅 雅弘 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 石崎 義弘 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 清水 信行 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 鈴木 洋典 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 成田 広好 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 平野 嘉彦 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 宇田川 剛 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 安藤 秀泰 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 谷口 安彦 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 花井 正広 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5E034 EA07 EB01 EB02 EB03 EC01 ED03 ED05

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体を
    1個または複数個直列に積層して設け、この両端部に端
    子電極を導電接合して内部要素を構成した避雷器におい
    て、前記内部要素の周囲を加熱により硬化する絶縁性樹
    脂を含浸させた絶縁性織布で被覆して一体化し、この一
    体化した内部要素にポリマー樹脂をモールド成形して碍
    子を形成したことを特徴とする避雷器。
  2. 【請求項2】 絶縁性織布は、絶縁性の単糸または撚糸
    を織り、周方向に無端状に連続する筒状に形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の避雷器。
  3. 【請求項3】 絶縁性織布を構成する単糸または撚糸
    は、異なる2方向からの角度が、30〜160゜である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の避雷器。
  4. 【請求項4】 絶縁性織布を構成する単糸または撚糸の
    間隔は、0.5〜5mmであることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の避雷器。
  5. 【請求項5】 絶縁性織布は、1個または複数個直列に
    積層して設けた非直線抵抗体の上下周縁部近傍の位置
    に、放圧用の開口部を形成したことを特徴とする請求項
    1記載の避雷器。
  6. 【請求項6】 絶縁性織布は、1個または複数個直列に
    積層して設けた非直線抵抗体の上下周縁部近傍の位置
    に、放圧用の弱点部を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の避雷器。
  7. 【請求項7】 弱点部は、絶縁性織布の折合わせ部、絶
    縁性織布の切欠部、繊維の織り方を粗にした部分、絶縁
    性樹脂を他の部分より少なくした部分の内、少なくとも
    一つであることを特徴とする請求項6記載の避雷器。
  8. 【請求項8】 絶縁性織布の繊維は、ガラス繊維,アラ
    ミド繊維,アルミナ繊維,ポリエステル繊維の少なくと
    も一種から構成されたこと特徴とする請求項1記載の避
    雷器。
  9. 【請求項9】 絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂,フェノー
    ル樹脂,ポリエステル樹脂のいずれか一種であることを
    特徴とする請求項1記載の避雷器。
  10. 【請求項10】 ポリマー樹脂は、シリコン樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載の避雷器。
  11. 【請求項11】 シリコン樹脂は、ジメチルポリシロキ
    サンを主成分とすることを特徴とする請求項10記載の
    避雷器。
  12. 【請求項12】 ポリマー樹脂は、充填物を0.5〜4
    0%含むことを特徴とする請求項1記載の避雷器。
  13. 【請求項13】 充填物は、SiO,TiOの少な
    くとも一方の材料からなることを特徴とする請求項12
    記載の避雷器。
  14. 【請求項14】 ポリマー樹脂は、Ρt,Fe,Ni,
    Ca,Mn,Na,K,Mgを1〜50ppm含むこと
    を特徴とする請求項1記載の避雷器。
  15. 【請求項15】 ポリマー樹脂は、硬度30〜60であ
    ることを特徴とする請求項1記載の避雷器。
  16. 【請求項16】 ポリマー樹脂は、分子量2000〜8
    000の低分子量であることを特徴とする請求項1記載
    の避雷器。
  17. 【請求項17】 ポリマー樹脂は、耐トラッキング性が
    3.5〜5.5kVであることを特徴とする請求項1記
    載の避雷器。
  18. 【請求項18】 ポリマー樹脂は、主液と硬化剤との比
    率が1:0.9〜1:1.1であることを特徴とする請
    求項1記載の避雷器。
  19. 【請求項19】 ポリマー樹脂は、主液が100wt
    %、硬化剤が100wt%ずつに対し、着色剤を0.0
    5〜2.0wt%添加したことを特徴とする請求項1記
    載の避雷器。
  20. 【請求項20】 着色剤は、ジメチルシリコン,チタ
    ン,カーボンのいずれかを主成分としたことを特徴とす
    る請求項19記載の避雷器。
  21. 【請求項21】 酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体
    を1個または複数個直列に積層し、この両端部に端子電
    極を導電接合して内部要素を構成し、この内部要素の周
    囲を加熱により硬化する絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性
    織布で被覆して一体化した後、この一体化した内部要素
    を金型内に配置し、射出成形機から主液,硬化剤,着色
    剤を混合したポリマー樹脂を前記金型内に注入し、この
    金型内で硬化して碍子を形成することを特徴とする避雷
    器の製造方法。
  22. 【請求項22】 射出成形機は、主液,硬化剤,着色剤
    のそれぞれを収容した材料タンクから各材料を、内部に
    混合用回転翼を複数備えたパイプ状混合容器に通すこと
    により混合した後、金型内に注入することを特徴とする
    請求項21記載の避雷器の製造方法。
  23. 【請求項23】 内部要素の周囲を加熱により硬化する
    絶縁性樹脂を含浸させた絶縁性織布で被覆して一体化し
    た一体化物は、ポリマー樹脂をモールドする前に、予め
    表面をプライマー処理することを特徴とする請求項21
    記載の避雷器の製造方法。
  24. 【請求項24】 金型内に注入するポリマー樹脂は、主
    液と硬化剤との比率が1:0.9〜1:1.1であるこ
    とを特徴とする請求項21記載の避雷器の製造方法。
  25. 【請求項25】 金型内に注入するポリマー樹脂は、主
    液が100wt%、硬化剤が100wt%ずつに対し、
    着色剤を0.05〜2.0wt%添加したことを特徴と
    する請求項21記載の避雷器の製造方法。
  26. 【請求項26】 着色剤は、ジメチルシリコン,チタ
    ン,カーボンのいずれかを主成分としたことを特徴とす
    る請求項21,22または25のいずれかに記載の避雷
    器の製造方法。
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