JP2001023691A - 非水電解液および非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液および非水電解液二次電池

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JP2001023691A
JP2001023691A JP11198680A JP19868099A JP2001023691A JP 2001023691 A JP2001023691 A JP 2001023691A JP 11198680 A JP11198680 A JP 11198680A JP 19868099 A JP19868099 A JP 19868099A JP 2001023691 A JP2001023691 A JP 2001023691A
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aqueous electrolyte
battery
electrolyte
organic solvent
secondary battery
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JP11198680A
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Manabu Yamada
学 山田
Yasunori Takeuchi
康紀 竹内
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Adeka Corp
Denso Corp
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Denso Corp
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池内部抵抗の低減により出力密度に優れた電
池用電解液を提供すること。 【解決手段】本発明の非水電解液は、有機溶媒に電解質
塩を溶解させてなる非水電解液において、該有機溶媒
は、一般式R1O−(R2O)n−R3(R1、R3:ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル
基、R2:ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数
1〜8のアルキレン基、ただしR1、R2およびR3の少
なくとも1つはハロゲン原子で置換されていなければな
らない、1≦n≦4)で表されるグリコールジエーテル
類の内から選ばれる少なくとも1種類を含有することを
特徴とする。この一般式で表されるグリコールジエーテ
ル類を少なくとも1種以上使用することによって固液界
面のリチウムイオンの移動性が高くなり、電池の内部抵
抗を低減させて出力特性を良好にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液電池の
電解液として用いることのできる非水電解液と、電気自
動車や携帯用電子機器のバッテリーとして用いることの
できる非水電解液二次電池とに関する。特に、リチウム
二次電池に用いることのできる非水電解液と、リチウム
二次電池とに関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギー問題及び環境問題を背景に電
力をより有効に活用する技術が、求められている。その
ためには、多量の電気を蓄え、かつ効率的にその蓄えた
電気を取り出すことができる電気貯蔵手段が必要であ
る。こうした電気の貯蔵手段としては、大きな放電容量
と高い放電電圧をもち、かつ繰り返し充放電を行うこと
ができる二次電池が最適である。
【0003】このような二次電池としては、充電時にリ
チウムイオンが正極から放出されて負極に吸蔵される充
電反応が生じ、放電時にリチウムイオンが負極から放出
されて正極に吸蔵される放電反応が生じるリチウム二次
電池がある。リチウム二次電池は、エネルギー密度及び
出力密度のいずれもが高く、大きな放電容量と高い放電
電圧とが得られる。特に、負極に炭素材料からなる負極
活物質が用いられているリチウムイオン二次電池は、小
型にでき、高容量、高電圧を有するために、実用的に優
れているとして、携帯用電子機器や電気自動車などのバ
ッテリーへの利用が期待されている。
【0004】この二次電池を電気自動車用のバッテリー
として考える場合には、出力特性が重要であり、出力特
性の良好な電池を提供する必要がある。この出力特性
は、電解液の粘度や導電率、電極/電解液界面の抵抗等
により影響を受ける。
【0005】こうしたリチウムイオン二次電池は、非水
電解液二次電池であり、その電解液は、有機溶媒に電解
質塩を溶解させてなる非水電解液が用いられている。こ
のような非水電解液としては、従来、エチレンカーボネ
ートやプロピレンカーボネートなどの環状カーボネート
化合物の有機溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiP
6)などの電解質塩を溶解させたものがある。環状カ
ーボネート化合物は、誘電率が高い。
【0006】しかし、このようなエチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合
物のみを用いた電解液や、その電解液に難燃剤を加えて
安全性を考慮した非水電解液等のような粘度が高い電解
液では、リチウムイオンの移動性が低いために、電池の
内部抵抗が増加し、出力特性が低下してしまう問題があ
った。また、電解液の粘度の低減を目的として、ジメト
キシエタンなどの低分子量エーテル化合物を電解液に加
えることも試みられているが、サイクル特性を低下させ
る欠点があるだけではなく、難燃性が低下してしまうの
で安全性の面でも問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、出力特性に優れた電池用電解
液を提供することを解決すべき課題とする。また、電池
内部抵抗の低減により出力特性に優れた非水電解液二次
電池を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の非水電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させてな
る非水電解液において、該有機溶媒は、 一般式 R1O−(R2O)n−R3(R1、R3:ハロゲン原子で置
換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、R2
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8のア
ルキレン基、ただしR1、R2およびR3のうち少なくと
も一つはハロゲン原子で置換されていなくてはならな
い、1≦n≦4)……………………I で表されるグリコールジエーテル類の内から選ばれる少
なくとも1種類を含有することを特徴とする。
【0009】一般式Iで表されるグリコールジエーテル
類を少なくとも1種以上使用することによって固液界面
でのリチウムイオンの移動性が高くなり、電池の内部抵
抗を低減させて出力特性を良好にできる。一般式Iで表
されるグリコールジエーテル類を非水電解液に添加する
ことによって固液界面でのリチウムイオンの移動性が高
くなる機構としては、この一般式Iで表されるグリコー
ルジエーテル類の水素原子がハロゲン原子、特にフッ素
原子に置換されることによって界面活性剤様の作用を発
揮して非水電解液の電極への親和性を高めることによる
ものと考えられる。
【0010】また一般式Iで表されるグリコールジエー
テル類の中でも、R1、R3が炭素原子数3以下のアルキ
ル基、R2が炭素数2以下のアルキレン基、nが2以下
である化合物は粘度が低く、電解質の溶解性に優れてい
るので好ましい。そしてR1、R3がフッ素原子で置換さ
れているアルキル基である化合物は、内部抵抗が低減さ
せる効果が大きいので好ましい。この理由について、詳
紬は不明であるが、上述のように界面活性剤様の作用が
強化され、電極・電解液界面の濡れ性が向上するため電
極表面でのイオンの授受の障壁が低くなるからではない
かと考えられる。
【0011】従って、本発明の非水電解液を非水電解液
電池に用いれば、その電池の出力特性などを向上させる
ことができる。
【0012】さらに、上記有機溶媒は、例えば、カーボ
ネート類、ラクトン類、エーテル類、スルホラン類およ
びジオキソラン類等の内から選ばれる少なくとも1種を
含有することが好ましい。カーボネート類、ラクトン
類、エーテル類、スルホラン類およびジオキソラン類の
ような電解質塩の溶解性や、電解液の誘電率及び粘度を
高めることができる物質を加えた非水電解液を非水電解
液電池に用いれば、その電池の性能をさらに高めること
ができる。
【0013】そしてさらに、上記有機溶媒は、例えば、
リン酸エステル類、ホスホン酸エステル類、ホスフィン
酸エステル類等の内から選ばれる少なくとも1種類を含
有することが好ましい。リン酸エステル類、ホスホン酸
エステル類およびホスフィン酸エステル類のような非水
電解液の難燃性を向上させることができる物質を加えた
非水電解液を非水電解液電池に用いることによって、非
水電解液電池の安全性を向上させることができる。
【0014】また、上記電解質塩は、例えば、LiPF
6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等から選ば
れる無機塩、LiSO3CF3、LiN(CF3SO22
及びLiC(CF3SO23等から選ばれる有機塩、並
びに該有機塩の誘導体の少なくなくとも1種であること
が好ましい。これらの電解質塩は、電解液の特性を高め
ることができる。それゆえ、これらの電解質塩が溶解さ
れた難燃性電解液を非水電解液電池に用いれば、その電
池の性能をさらに高めることができる。
【0015】一方、上記課題を解決する本発明の非水電
解液二次電池は、上記本発明の非水電解液を備えること
を特徴とする。本発明の非水電解液二次電池は、一般式
1で表されるグリコールジエーテル類の内から選ばれる
少なくとも1種類を含有する非水電解液を備えるため、
前述した理由により、出力特性に優れる。
【0016】従って、本発明の非水電解液二次電池を携
帯用電子機器や自動車などの機器のバッテリーに用いれ
ば、それらの機器を高負荷で使用しても、それらの機器
を機能性良くかつ信頼性良く駆動させることができるよ
うになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の非水電解液および
非水電解液二次電池の実施形態について、詳細に説明す
る。なお、本発明は、以下の実施形態により限定される
ものではない。
【0018】本実施形態の非水電解質は、有機溶媒に電
解質塩を溶解させたものである。
【0019】有機溶媒は、一般式Iで表されるグリコー
ルジエーテル類を一種以上含む。一般式Iで表されるグ
リコールジエーテル類においてR1、R3で表される水素
がハロゲンによって置換されても良い炭素数1〜8のア
ルキル基は、特に限定されるものではない。例を挙げる
とハロゲン原子を有しないアルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル等の直鎖または分岐のア
ルキル基が挙げられ、ハロゲンで水素が置換されたアル
キル基としては、トリフルオロメチル、1,1,1−ト
リフルオロエチル、1,1,1,2,2−ペンタフルオ
ロエチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイ
ソプロピル等が挙げられる。
【0020】そして、一般式Iで表されるグリコールジ
エーテル類において、R2で表される水素がハロゲンで
置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキレン基の種
類も、特に限定されるものではない。例を挙げるとハロ
ゲンを有しないアルキレン基としては、メチレン、エチ
レン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン等が挙げられ、水素がハロゲンによって置
換されたアルキレン基としては、2,2−ビス(トリフ
ルオロメチル)プロピレン、1,1,2,2,3,3−
ヘキサフルオロプロピレン、1−フルオロメチルエチレ
ン、1−ジフルオロメチルエチレン、2,2−ジフルオ
ロプロピレン等が挙げられる。
【0021】このようなグリコールジエーテル類の好ま
しい具体例としては、表1に示すNo.1〜No.6の
グリコールジエーテルをそれぞれ挙げることができる。
【0022】
【表1】
【0023】本発明の非水電解液は、上記一般式Iで表
されるグリコールジエーテル類のみからなる有機溶媒と
することもできるし、誘電率や電気伝導度を高めたり、
安全性を向上させたりするために他の有機溶媒と混合し
てもよい。上記グリコールジエーテル類は、他の有機溶
媒との相溶性に優れるため、容易に他の有機溶媒と混合
することができる。
【0024】なお、上記グリコールジエーテル類の合成
方法としては、特に限定されるものではなく、公知の合
成方法を用いることができる。
【0025】本発明では、有機溶媒に、カーボネート
類、ラクトン類、エーテル類、スルホラン類、ジオキソ
ラン類、ケトン類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素な
どを含有させてもよい。これらの中でも、カーボネート
類、ラクトン類、エーテル類、スルホラン類及びジオキ
ソラン類から選ばれる少なくとも1種を含有させること
が好ましい。これによって電解質塩の溶解性の向上、非
水電解液の誘電率の向上、もしくは非水電解液の粘度の
低下の利点がある。
【0026】カーボネート類、ラクトン類、エーテル
類、スルホラン類及びジオキソラン類のいずれにおいて
も、限定されるものではなく、公知の化合物を用いるこ
とができるが、例えば、次の化合物を挙げることができ
る。
【0027】カーボネート類としては、ジメチルカーボ
ネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、エチレングリコールジメチルカーボネート、プロピ
レングリコールジメチルカーボネート、エチレングリコ
ールジエチルカーボネート、ビニレンカーボネート等を
挙げることができる。
【0028】ラクトン類としては、γ−ブチルラクトン
等を挙げることができる。エーテル類としては、テトラ
ヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン等を挙げることができる。スルホラン類と
しては、スルホラン、3−メチルスルホラン等を挙げる
ことができる。ジオキソラン類としては、1,3−ジオ
キソラン等を挙げることができる。
【0029】そして、ケトン類、ニトリル類及びハロゲ
ン化炭化水素のいずれにおいても、限定されるものでは
なく、公知の化合物を用いることができるが、例えば、
次の化合物を挙げることができる。
【0030】ケトン類としては、4−メチル−2−ペン
タノン等を挙げることができる。ニトリル類としては、
アセトニトリルやプロピオニトリル、バレロニトリル、
ベンソニトリル等を挙げることができる。ハロゲン化炭
化水素としては、1,2−ジクロロエタン等を挙げるこ
とができる。
【0031】さらに、その他にも有機溶媒には、メチル
フォルメート、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等を含有させてもよい。
【0032】以上のように、本発明の非水電解液は、上
記一般式Iで表されるグリコールジエーテル類に他の化
合物を混合してもよい。このとき、グリコールジエーテ
ル類の含有量は、特に限定されるものではないが、上記
有機溶媒の全体量に対して、上記グリコールジエーテル
類を1〜80重量%含有することが好ましく、特に5〜
50重量%含有することが好ましい。
【0033】さらに、安全性を高めるには、リン酸エス
テル、ホスホン酸エステルまたはホスフィン酸エステル
等の非水電解液に難燃性を付与する物質からなる群から
選ばれたリン含有化合物の1種以上を混合することが望
ましい。具体的には、トリメチルホスフェート、トリエ
チルホスフェート等のリン酸エステル類、ジエチルメタ
ンホスホネート、ジ−(2,2,2−トリフルオロエチ
ル)メタンホスホネート等のホスホン酸エステル類、ホ
スフィン酸エステル類等が挙げられ、また、これらの複
数の混合物であっても良い。
【0034】そして本実施形態の非水電解液に用いる電
解質塩は、その種類は特に限定されるものではなく、公
知の電解質塩を用いることができる。例えば、LiPF
6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiI、L
iAlCl4、NaClO4、NaBF4、NaI等の無
機塩や、CF3SO3Li、N(CF3SO22Li、C
(CF3SO23Li等の有機塩、それらの有機塩の誘
導体などを用いることができる。
【0035】ここに挙げた電解質塩の中では、LiPF
6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6等から選ばれ
る無機塩、CF3SO3Li、N(CF3SO22Li、
C(CF3SO23Li等から選ばれる有機塩、並びに
その有機塩の誘導体が好ましい。それは、これらの電解
質塩の少なくとも1種以上を非水電解液に用いた非水電
解液電池が電気特性に優れるからである。
【0036】電解液中に溶解される電解質塩の濃度につ
いては、特に限定されるものではなく、用途に応じて適
切に選択することができるが、0.1〜3.0モル/リ
ットルであることが好ましい。電解質塩の濃度が0.1
モル/リットルより小さいと、十分な電流密度が得られ
ないことがあり、3.0モル/リットルより大きいと、
電解液の安定性を損なう恐れがある。特に、0.5〜
2.0モル/リットルとすれば、十分な電流密度と、電
解液の安定性とを確実に得ることができるようになる。
【0037】本発明の非水電解液は、公知の方法により
前記グリコールジエーテルに、必要に応じて前記リン含
有化合物や前記他の有機溶媒を混合した有機溶媒に前記
電解質塩等の電解質塩を溶解させることにより調製でき
る。
【0038】本発明の非水電解液は、用いることができ
る非水電解液電池の種類を特に限定されるものではな
く、公知となっているいずれの非水電解液電池にも用い
ることもできるが、特にリチウム電池に用いることが好
ましい。また、一次電池に用いてもよいし、二次電池に
用いてもよい。そのなかでも特に後述のような非水電解
液二次電池に用いることが好ましい。そして、本発明の
非水電解液を使用できる非水電解液電池は、コイン型電
池、円筒型電池及び角型電池等の公知の電池構造をとる
ことができる。
【0039】以下に本発明の非水電解液二次電池につい
て以下に説明する。
【0040】本発明の非水電解液二次電池は、非水電解
液と、正極と、負極等とから構成される。
【0041】非水電解液は、非水電解液が非水電解液二
次電池に必要とされる性能を有するように、前述したよ
うな有機溶媒と電解質塩との組み合わせで調製する。そ
して、非水電解液以外の構成要素、すなわち正極、負極
等は、特に限定されるものではなく公知の非水電解液二
次電池に使用されている材料を用いることができる。
【0042】本実施例の非水電解液二次電池の正極、負
極等について以下に例を挙げて説明する。正極について
は、リチウムイオンを充電時には放出し、かつ放電時に
は吸蔵することができれば、その材料構成で特に限定さ
れるものではなく、公知の材料構成のものを用いること
ができる。特に、正極活物質、導電材および結着剤を混
合して得られた合剤が集電体に塗布されてなるものを用
いることが好ましい。
【0043】正極活物質は、その正極活物質の種類で特
に限定されるものではなく、公知の正極活物質から形成
することができる。正極活物資としては、例えば、Ti
2、TiS3、MoS3、FeS2、Li(1-X)MnO2
Li(1-X)Mn24、Li(1 -X)CoO2、Li(1-X)Ni
2、V25を挙げることができる。
【0044】そのなかでも、Li(1-X)MnO2、Li
(1-X)Mn24、Li(1-X)CoO2、Li(1-X)NiO2
などのリチウム及び遷移金属の複合酸化物は、電子及び
リチウムイオンの拡散性能に優れるなど正極活物質とし
ての性能に優れる。そのため、このようなリチウムおよ
び遷移金属の複合酸化物を正極活物質に用いれば、高い
充放電効率と良好なサイクル特性とが得られる。特に、
Li(1-X)MnO2、Li (1-X)Mn24を用いれば、マ
ンガンの資源が豊富であることから低コスト化を図るこ
とができる。
【0045】また、負極については、リチウムイオンを
充電時には吸蔵し、かつ放電時には放出することができ
れば、その材料構成で特に限定されるものではなく、公
知の材料構成のものを用いることができる。例えば、リ
チウム、リチウム合金、スズ化合物、炭素質材料、導電
性ポリマー等が挙げられる。そのなかでも特に、負極活
物質、導電材および結着剤を混合して得られた合剤が集
電体に塗布されてなるものを用いることが好ましい。
【0046】負極活物質は、その活物質の種類で特に限
定されるものではなく、公知の負極活物質から形成する
ことができる。負極活物質としては、例えば、リチウム
やリチウム合金、スズ化合物などの無機化合物、炭素質
材料、導電性ポリマーを挙げることができる。
【0047】そのなかでも、結晶性の高い天然黒鉛や人
造黒鉛などの炭素質材料は、リチウムイオンの吸蔵性能
および拡散性能に優れるなど負極活物質としての性能に
優れる。そのため、このような炭素質材料を負極活物質
に用いれば、高い充放電効率と良好なサイクル特性とが
得られる。
【0048】上記構成からなる非水電解液二次電池は、
その形状に特に制限を受けず、コイン型、円筒型、角形
等の種々の形状の電池とすることができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明の非水電解液と非水電解液二次
電池について実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施例により限定されるもので
はない。
【0050】(試験用電池の構成)図1に本実施例の非
水電解液二次電池の断面の概略図を示す。本実施例の非
水電解液二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出でき
る正極1と、正極1から放出されたリチウムイオンを吸
蔵、放出できる負極2とがポリプロピレン製のセパレー
タ3を介して並置されている。正極1は、アルミニウム
製の正極集電体7を介して、負極2は、銅製の負極集電
体9を介して、それぞれステンレス製の正極ケース8と
負極ケース8に電気的に接続されている。そして正極ケ
ース6と負極ケース8とは、正極1等を密閉するよう
に、正極ケース6と負極ケース8とを電気的に絶縁する
ポリプロピレン製のガスケット5を介して、正極1等を
内設するように接合されている。正極ケース6と負極ケ
ース8とからなるケース内部は、非水電解液4で満たさ
れている。
【0051】(試験用電池の作成)以下に述べる方法で
実施例1〜15、比較例1〜4の電池を作成した。
【0052】(作成法)正極1の作製方法を以下に示
す。LMn24を90重量部、グラファイト6重量部お
よぴポリフッ化ビニリデン4重量部を混合して、正極材
料とした。この正極材料をN−メチル−2−ピロリドン
に分散させ、スラリー状とした。このスラリーをアルミ
ニウム製の正極集電体7に塗布し、乾燥後、プレス成型
して、電極とした。
【0053】負極2の作製方法を以下に示す。炭素材料
粉末を90重量部にポリフッ化ビニリデン10重量部を
混合して、負極材料とした。この負極材料にN−メチル
−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。この
スラリーを銅製の負極集電体9に塗布し、乾燥後、プレ
ス成型して、電極とした。
【0054】非水電解液は、以下に示す混合有機溶媒
に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解し
て調製した。
【0055】上述の集電体7、8をケース6、8に溶接
し、厚さ25μmの微孔ポリエチレン製のフィルム(図
略)を介し、電解液を含有するコイン電池を作製した。
【0056】以下に実施例1〜15、比較例1〜4に用
いた非水電解液の混合有機溶媒の組成を示す。
【0057】(実施例1〜6)エチレンカーボネート
(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とグリ
コールジエーテル(No.1〜6)との等体積混合溶媒
を用いた。
【0058】(実施例7)ECとEMCとグリコールジ
エーテル(No.7)との40:50:10(体積比)
の混合溶媒を用いた。
【0059】(実施例8)ECとEMCとグリコールジ
エーテル(No.8)との40:20:40(体積比)
の混合溶媒を用いた。
【0060】(比較例1)ECとEMCとの等体積混合
溶媒を用いた。
【0061】(比較例2)ECとEMCとジメトキシエ
タン(DME)との等体積混合溶媒を用いた。
【0062】(実施例9〜14)ECとリン酸トリエチ
ル(TEP)とグリコールジエーテル(No.1〜6)
との等体積混合溶媒を用いた。
【0063】(実施例15)ECとEMCとTEPとグ
リコールジエーテル(No.5)との40:40:10
(体積比)の混合溶媒を用いた。
【0064】(比較例3)ECとTEPとの等体積混合
溶媒を用いた。
【0065】(比較例4)ECとTEPとDMEとの等
体積混合溶媒を用いた。
【0066】(放電容量の測定方法)上記、実施例1〜
15、比較例1〜4の非水電解液二次電池を用いて、電
池の内部抵抗測定を行なったのち、4.2V、1mA/
cm2、4時間の定電流定電圧による充電、および0.
5mA/cm2の定電流で終止電圧を3.0Vとする放
電の充放電を行った。この充放電を行い、50サイクル
目までの放電容量を測定した。また、測定後の電池内部
抵抗を測定した。
【0067】(放電容量の測定結果)実施例1〜15、
比較例1〜4の電池内部抵抗および50サイクル後の容
量維持率を表2に示す。グリコールジエーテル類を添加
していない比較例1に比ベ、本発明のハロゲンで置換さ
れたグリコールジエーテル類を添加した実施例1〜8で
は、初期値および50サイクル後の電池の内部抵抗が低
下しており、初期値だけでなく充放電サイクル後におい
ても出力特性が向上していることが明らかである。ま
た、50サイクル後の容量維持率も比較例1よりも優れ
ており、本発明のハロゲンで置換されたグリコールジエ
ーテル類はサイクル特性を改善する効果を奏することも
分かった。一方、ハロゲン原子を有しないグリコールジ
エーテル類を添加した比較例2では比較例1と大差のな
い結果しか得られず、本発明のハロゲン置換されたグリ
コールジエーテル類を添加した電解液の効果がきわめて
特異的であることが明らかである。
【0068】また安全性向上のためにリン酸エステルを
用いた実施例9〜15および比較例3、4においても本
発明のハロゲン置換されたグリコールジエーテル類を添
加した場合は、グリコールジエーテル類を添加しない比
較例3およびハロゲン原子を有さないグリコールジエー
テル類を添加した比較例4と比較して、初期値および5
0サイクル後とも電池の内部抵抗が著しく低下している
とともに50サイクル後の容量維持率も著しく向上して
いることが明らかである。
【0069】
【表2】
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の非水電解液二次電池の断面の概略図で
ある。
【符号の説明】 1…正極 2…負極 3…セパレータ 4…非水電解液 5…ガスケット 6…正極ケース 7…正極集電体 8…負極ケース 9…負極集電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 康紀 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK02 AK03 AK05 AL01 AL06 AL12 AL15 AM03 AM07 BJ03 DJ09 EJ11 HJ02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒に電解質塩を溶解させてなる非
    水電解液において、該有機溶媒は、一般式R1O−(R2
    O)n−R3(R1、R3:ハロゲン原子で置換されていて
    もよい炭素数1〜8のアルキル基、R2:ハロゲン原子
    で置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキレン基、
    ただしR1、R2およびR3の内少なくとも一つはハロゲ
    ン原子で置換されていなくてはならない、1≦n≦4)
    で表されるグリコールジエーテル類の内から選ばれる少
    なくとも1種類を含有することを特徴とする非水電解
    液。
  2. 【請求項2】 前記有機溶媒は、カーボネート類、ラク
    トン類、エーテル類、スルホラン類およびジオキソラン
    類の内から選ばれる少なくとも1種類を含有する請求項
    1記載の非水電解液。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒は、リン酸エステル類、ホ
    スホン酸エステル類、およびホスフィン酸エステル類の
    内から選ばれる少なくとも1種類を含有する請求項1記
    載の非水電解液。
  4. 【請求項4】 前記電解質塩は、LiPF6、LiB
    4、LiClO4、LiAsF6、LiSO3CF3、L
    iN(CF3SO22、LiC(CF3SO23ならびに
    LiSO3CF3、LiN(CF3SO22、LiC(C
    3SO23それぞれの誘導体の内から選ばれる少なく
    とも1種類を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の
    非水電解液。
  5. 【請求項5】 非水電解液と正極と負極とを有する非水
    電解液二次電池において、請求項1〜4のいずれかに記
    載の非水電解液を用いたことを特徴とする非水電解液二
    次電池。
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