JP2001023157A - 磁気テープ製品の製造方法 - Google Patents

磁気テープ製品の製造方法

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JP2001023157A
JP2001023157A JP11194679A JP19467999A JP2001023157A JP 2001023157 A JP2001023157 A JP 2001023157A JP 11194679 A JP11194679 A JP 11194679A JP 19467999 A JP19467999 A JP 19467999A JP 2001023157 A JP2001023157 A JP 2001023157A
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pinhole
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film roll
manufacturing
magnetic tape
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JP11194679A
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Hirosaku Nagasawa
啓作 長沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープ製品の信頼性を向上させるととも
に、ピンホール情報とフィルムロールとの対応を管理す
るのに好適な磁気テープ製品の製造方法を提供する。 【解決手段】 フィルムロール製造側端末150では、
ピンホール検査の結果に基づいてピンホール情報を生成
し、そのピンホール情報を製造番号,業者番号と関連づ
けて記憶装置62に記憶しておき、製品製造側端末25
0から製造番号,業者番号を受信したときは、その製造
番号,業者番号をもとに記憶装置62を検索して該当す
るピンホール情報を読み出し、そのピンホール情報を製
品製造側端末250に送信する。製品製造側端末250
では、製造番号,業者番号を入力し、その製造番号,業
者番号をフィルムロール製造側端末150に送信し、フ
ィルムロール製造側端末150からピンホール情報を受
信したときは、そのピンホール情報に基づいてピンホー
ルを含む磁気テープ製品ロットを特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ製品を
製造する工程で、用いたベースフィルムのピンホールを
含む磁気テープ製品ロットを特定する方法に係り、特
に、磁気テープ製品を製造する工程でベースフィルムと
して用いられるフィルムロールのピンホール情報を利用
することにより、ベースフィルムのピンホールを含む磁
気テープ製品ロットを特定して区別し、もって磁気テー
プ製品の信頼性を向上させるとともに、用いられるフィ
ルムロールのピンホール情報とフィルムロールとの対応
を管理するのに好適な磁気テープ製品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の情報化の進歩は著しいものがあ
り、取り扱われる情報量は増大の一途をたどっている。
それに伴い、情報のバックアップや保管が重要になり、
安価で大量の記録容量を持つ記憶メディアとして磁気テ
ープが重用されている。磁気テープの記憶容量の高容量
化への要求も大きく、メタル粉などの高磁性材料の採
用、磁性粉の微細化などの磁性材料の改良、非磁性層の
上に薄層の磁性層を安定して形成できる重層塗工法の開
発、蒸着などの方法による金属薄膜の磁性層への採用、
アラミドなどの高弾性率フィルムの採用により、ベース
フィルムを薄膜化してカセットに収納可能な磁気テープ
長を延長するなどの記録密度を高める工夫が積み重ねら
れている。
【0003】一方、ディジタル方式による情報記録用磁
気テープは、従来のアナログ方式による音声や映像記録
用磁気テープに比べ、データの書込や読出の失敗につな
がるドロップアウトなどの磁気テープの欠陥に対する要
求が遥かに厳しい。磁気テープを利用したディジタル情
報記録システムでは、磁気テープの欠陥や欠点によるデ
ータの欠落を最小限に抑えるため、データ書込時にデー
タの欠落を確認し再書き込みすることや、万一データが
欠落してもある程度までは欠落データを補修するなどの
プログラムを用意しているほか、磁気テープ製品に関し
ても欠陥の許容範囲を出荷基準として設け、保証を求め
ているシステムが多い。
【0004】磁気テープ製品の記録欠点の原因として
は、磁性材料の分散不良による電磁変換特性が悪くなる
ケース、ベースフィルムの表面粗さが悪かったり磁性層
形成時のトラブルにより磁性層表面粗さが粗くなるケー
ス、ベースフィルムにピンホールがあり磁性層が欠落す
るケースなどが挙げられる。このうちベースフィルムの
ピンホールは、単にその部分の磁性層が欠落するだけで
はなく、ピンホールから裏面に抜け出た塗料が裏面を汚
染したり塗工工程を汚染してテープの他の部分に転写さ
れて欠点となるなど、磁気テープ製品の歩留まりを下げ
る主要な要因となる。これは、高密度記録に有利な薄い
磁性層が形成できる重層塗工法において特に問題であ
り、重層を安定して形成するためにチクソ粘性の塗液が
用いられるため、高せん断下にダイから押し出された塗
液は極めて粘度が低く、ベースフィルムの従来の塗工法
では問題にならなかったような微少なピンホールからも
塗液がビンホールを抜けて裏面に流れ出すためである。
【0005】従来、磁気テープカセット等の磁気テープ
製品は、フィルムロールから引き出したフィルム表面に
磁性層を形成し、所定の幅にスリットし、次いで所定長
さのリールに巻き取った磁気テープがカセット等に組み
込まれることによって、磁気テープ製品となり、市場に
供給される。一般に、フィルムロールを製造する工程
と、磁気テープ製品を製造する工程とは、別々の業者に
よって行われる。すなわち、磁気テープ製品を製造する
製品製造業者は、フィルムロールを製造するフィルムロ
ール製造業者からフィルムロールを購入して磁気テープ
製品を製造している。
【0006】品質保証の観点からは、製品製造業者に対
して出荷するすべてのフィルムロールにピンホールが一
つも含まれてないことが好ましいが、実際に、そのよう
なフィルムロールが製造されるのはきわめて希であり、
これを達成しようとすると、製品の歩留まりが著しく低
下してしまう。このため、フィルムロール製造工程の側
では、例えば、フィルムロールに含まれるピンホールの
個数が、10,000[m]につき5個までというよう
なある一定の基準を設け、製造されるすべてのフィルム
ロールについてピンホールが含まれているかどうかを検
査し、その結果、その一定の基準を満たしているものを
出荷し、その一定の基準を満たしていないものについて
は排除するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】製品製造工程の側で
は、フィルムに磁性層を形成して得られた磁気テープ原
反を複数のテープ片に裁断し、各テープ片をカセット等
に組み込んで最終製品としての磁気テープ製品を出荷す
るのであるが、結局、ピンホールがいくつか含まれてい
るフィルムロールを用いて磁気テープ製品を製造するこ
とになるので、出荷する磁気テープ製品のいくつかはど
うしてもピンホールを含んでしまう。
【0008】製品製造工程の側で、磁気テープ製品の品
質保証を完全なものにするためには、磁気テープ製品に
対してデータの書込と読込を繰り返してデータを確実に
記録できるかどうかを検査するしかない。しかし、こう
した検査を出荷するすべての磁気テープ製品について行
うには、膨大な時間を要し、現実的ではない。そこで、
現実的な方法としては、例えば、フィルムロール製造工
程の側では、フィルムロールを製造する工程で行われる
ピンホール検査の結果に基づいて、フィルムロールを形
成するフィルム面におけるピンホールの位置を特定する
ためのピンホール情報を生成し、このピンホール情報を
フィルムロールとともに出荷し、製品製造工程の側で
は、そのピンホール情報に基づいて、ピンホールを含む
磁気テープ製品ロットを特定し、区別するという方法が
考えられる。
【0009】この場合、ピンホール情報は、紙面等に印
刷しまたはフロピィーディスク等に記録して出荷するこ
とが考えられるが、ピンホール情報と磁気テープとは、
必ず一対一に対応していなければならない。しかしなが
ら、フィルムロール製造業者と製品製造業者とがそれぞ
れ別のものであることから、フィルムロール製造工程の
側での検査や出荷の際、製品製造業者への搬送過程、ま
たは製品製造工程の側での入荷や検査の際に、ピンホー
ル情報を記録した紙面またはフロピィーディスク等が紛
失・混同するおそれがあり、紛失・混同した場合には、
製品製造工程の側で、ピンホール情報とフィルムロール
との対応関係がとれなくなったり、誤った対応で検査を
行ってしまったりすることとなる。一旦、磁気テープが
製造された後は、ピンホール情報とフィルムロールとの
対応関係を再度確認することはきわめて困難であること
が予想されるので、ピンホール情報とフィルムロールと
の対応は、細心の注意をもって管理しなければならな
い。
【0010】そこで、本発明は、このような従来の技術
の有する未解決の課題に着目してなされたものであっ
て、磁気テープ製品を製造する工程でベースフィルムと
して用いられるフィルムロールのピンホール情報を利用
することにより、ピンホールを含む磁気テープ製品ロッ
トを特定して区別し、もって磁気テープ製品の信頼性を
向上させるとともに、用いられるフィルムロールのピン
ホール情報とフィルムロールとの対応を管理するのに好
適な磁気テープ製品の製造方法を提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の磁気テープ製品の製造
方法は、フィルムロールを製造する工程で行われるピン
ホール検査の結果に基づいて、前記フィルムロールを形
成するフィルム面におけるピンホールの位置を特定する
ためのピンホール情報を生成し、前記フィルムロールを
用いて磁気テープ製品を製造する工程で前記ピンホール
情報を利用する方法であって、前記ピンホール情報を、
前記フィルムロールを識別するためのフィルムロール識
別コードを含む識別コードと関連づけて記憶しておき、
前記識別コードをもとに前記ピンホール情報を読み出
し、読み出したピンホール情報に基づいて、前記ピンホ
ールを含む磁気テープ製品ロットを特定する。
【0012】ここで、識別コードとしては、例えば、所
定桁数の数値、任意桁数の数値、所定字数の文字列、任
意字数の文字列、またはIDカード等から読み取ったデ
ータ列が挙げられる。以下、請求項3記載の磁気テープ
製品の製造方法において同じである。また、フィルムロ
ール識別コードとしては、例えば、フィルムロールごと
に固有に与えられる製造番号を挙げることができる。以
下、請求項3記載の磁気テープ製品の製造方法において
同じである。
【0013】さらに、本発明に係る請求項2記載の磁気
テープ製品の製造方法は、請求項1記載の磁気テープ製
品の製造方法において、前記ピンホール情報を前記識別
コードと関連づけて記憶手段に記憶する記憶ステップ
と、前記識別コードを入力する入力ステップと、前記入
力ステップで入力した識別コードをもとに前記記憶手段
を検索して該当するピンホール情報を読み出す読出ステ
ップと、前記読出ステップで読み出したピンホール情報
に基づいて前記ピンホールを含む磁気テープ製品ロット
を特定する特定ステップと、を含む。
【0014】このような方法であれば、記憶ステップに
て、ピンホール情報が識別コードと関連づけられて記憶
手段に記憶される。そして、入力ステップにて識別コー
ドが入力されると、読出ステップにて、入力された識別
コードをもとに記憶手段が検索されて該当するピンホー
ル情報が読み出され、特定ステップにて、読み出したピ
ンホール情報に基づいて、ピンホールを含む磁気テープ
製品ロットが特定される。
【0015】さらに、本発明に係る請求項3記載の磁気
テープ製品の製造方法は、フィルムロールを製造する工
程の側に設けられたフィルムロール製造側端末と、前記
フィルムロールを用いて磁気テープ製品を製造する工程
の側に設けられた製品製造側端末との間で、前記フィル
ムロールを形成するフィルム面におけるピンホールの位
置を特定するためのピンホール情報を通信し、前記磁気
テープ製品を製造する工程で前記ピンホール情報を利用
する方法であって、前記フィルムロール製造側端末に対
しては、前記ピンホール検査の結果に基づいて前記ピン
ホール情報を生成する生成ステップと、前記生成ステッ
プで生成したピンホール情報を前記フィルムロールを識
別するためのフィルムロール識別コードを含む識別コー
ドと関連づけて記憶手段に記憶する記憶ステップと、前
記製品製造側端末から受信した識別コードをもとに前記
記憶手段を検索して該当するピンホール情報を読み出す
読出ステップと、前記読出ステップで読み出したピンホ
ール情報を前記製品製造側端末に送信するピンホール情
報送信ステップと、を含み、前記製品製造側端末に対し
ては、前記識別コードを入力する入力ステップと、前記
入力ステップで入力した識別コードを前記フィルムロー
ル製造側端末に送信する識別コード送信ステップと、前
記フィルムロール製造側端末から受信したピンホール情
報に基づいて前記ピンホールを含む磁気テープ製品ロッ
トを特定する特定ステップと、を含む。
【0016】このような方法であれば、製品製造側端末
では、入力ステップで識別コードが入力されると、識別
コード送信ステップにて、入力された識別コードがフィ
ルムロール製造側端末に送信される。一方、フィルムロ
ール製造側端末では、生成ステップにて、ピンホール検
査の結果に基づいてピンホール情報が生成され、記憶ス
テップにて、生成されたピンホール情報が識別コードと
関連づけられて記憶手段に記憶される。そして、製品製
造側端末から識別コードを受信すると、読出ステップに
て、受信した識別コードをもとに記憶手段が検索されて
該当するピンホール情報が読み出され、ピンホール情報
送信ステップにて、読み出されたピンホール情報が製品
製造側端末に送信される。
【0017】製品製造側端末では、フィルムロール製造
側端末からピンホール情報を受信すると、特定ステップ
にて、受信したピンホール情報に基づいて、ピンホール
を含む磁気テープ製品ロットが特定される。さらに、本
発明に係る請求項4記載の磁気テープ製品の製造方法
は、請求項2および3のいずれかに記載の磁気テープ製
品の製造方法において、前記記憶ステップは、前記ピン
ホール情報ごとに、前記ピンホール情報を読み出したか
否かを判定するための読出判定情報を記憶し、前記読出
ステップは、該当するピンホール情報を読み出したとき
は、読み出したピンホール情報に対応する読出判定情報
に前記ピンホール情報を読み出したことを示し、前記検
索の結果、該当するピンホール情報を索出したときは、
索出したピンホール情報に対応する読出判定情報に基づ
いて、当該ピンホール情報が既に読み出されたものであ
るか否かを判定し、既に読み出されたものであるとき
は、所定の出力を行う。
【0018】このような方法であれば、記憶ステップに
て、ピンホール情報が記憶されるとともに、ピンホール
情報ごとに読出判定情報が記憶される。そして、読出ス
テップにて、該当するピンホール情報が読み出されたと
きは、読み出されたピンホール情報に対応する読出判定
情報にピンホール情報を読み出したことが示されるが、
一方、検索の結果、該当するピンホール情報が索出され
たときは、索出されたピンホール情報に対応する読出判
定情報に基づいて、そのピンホール情報が既に読み出さ
れたものであるか否かが判定され、既に読み出されたも
のであるときは、所定の出力が行われる。
【0019】ここで、所定の出力としては、例えば、ピ
ンホール情報が既に読み出されたものである旨を通知す
ること、所定のエラー出力を行うこと、を挙げることが
できる。具体的には、請求項2記載の磁気テープ製品の
製造方法であれば、例えば、入力した識別コードに対応
するピンホール情報が既に読み出されたものである旨を
表示手段で表示し、請求項3記載の磁気テープ製品の製
造方法であれば、例えば、フィルムロール製造側端末で
は、識別コードに対応するピンホール情報が既に読み出
されたものである旨の警告情報を製品製造側端末に送信
し、製品製造側端末では、受信した警告情報に基づいて
その旨を表示手段で表示する。
【0020】さらに、本発明に係る請求項5記載の磁気
テープ製品の製造方法は、請求項2ないし4のいずれか
に記載の磁気テープ製品の製造方法において、前記識別
コードを前記フィルムロールに表示として書き込み、前
記入力ステップは、前記フィルムロールの識別コードを
読み取ることにより前記識別コードを入力する。ここ
で、識別コードをフィルムロールに表示として書き込む
こととしては、例えば、フィルムロール表面のフィル
ム、ロールの巻き芯、または包装材料に識別コードを書
き込むことを挙げることができる。
【0021】さらに、本発明に係る請求項6記載の磁気
テープ製品の製造方法は、請求項1ないし5のいずれか
に記載の磁気テープ製品の製造方法において、前記識別
コードは、前記フィルムロール識別コードのほかに、前
記磁気テープ製品を製造する業者を識別するための業者
識別コードを含む。このような方法であれば、ピンホー
ル情報が、フィルムロール識別コードおよび業者識別コ
ードと関連づけられて記憶される。そして、フィルムロ
ール識別コードおよび業者識別コードをもとにピンホー
ル情報が読み出される。
【0022】以上では、上記目的を達成するための磁気
テープ製品の製造方法を提案したが、これに限らず、上
記目的を達成するために、次に掲げる第1ないし第6の
磁気テープ製品の製造システムを提案することもでき
る。まず、第1の磁気テープ製品の製造システムは、フ
ィルムロールを製造する工程で行われるピンホール検査
の結果に基づいて、前記フィルムロールを形成するフィ
ルム面におけるピンホールの位置を特定するためのピン
ホール情報を生成し、前記フィルムロールを用いて磁気
テープ製品を製造する工程で前記ピンホール情報を利用
するシステムであって、前記ピンホール情報を、前記フ
ィルムロールを識別するためのフィルムロール識別コー
ドを含む識別コードと関連づけて記憶しておき、前記識
別コードをもとに前記ピンホール情報を読み出し、読み
出したピンホール情報に基づいて、前記ピンホールを含
む磁気テープ製品ロットを特定するようになっている。
【0023】このような構成であれば、ピンホール検査
の結果に基づいてピンホール情報が生成され、生成され
たピンホール情報が識別コードと関連づけられて記憶さ
れる。そして、磁気テープ製品を製造する際は、識別コ
ードをもとにピンホール情報が読み出され、読み出され
たピンホール情報に基づいて、ピンホールを含む磁気テ
ープ製品ロットが特定される。
【0024】ここで、フィルムロール識別コードとして
は、例えば、フィルムロールごとに固有に与えられる製
造番号を挙げることができる。以下、第3の磁気テープ
製品の製造システムにおいて同じである。さらに、第2
の磁気テープ製品の製造システムは、上記第1の磁気テ
ープ製品の製造システムにおいて、前記ピンホール情報
を前記識別コードと関連づけて記憶するための記憶手段
と、前記識別コードを入力する入力手段と、入力した識
別コードをもとに前記記憶手段を検索して該当するピン
ホール情報を読み出す読出手段と、読み出したピンホー
ル情報に基づいて前記ピンホールを含む磁気テープ製品
ロットを特定する特定手段と、を備えている。
【0025】このような構成であれば、ピンホール情報
が識別コードと関連づけられて記憶手段に記憶される。
そして、入力手段から識別コードが入力されると、読出
手段により、入力された識別コードをもとに記憶手段が
検索されて該当するピンホール情報が読み出され、特定
手段により、読み出したピンホール情報に基づいて、ピ
ンホールを含む磁気テープ製品ロットが特定される。
【0026】さらに、第3の磁気テープ製品の製造シス
テムは、フィルムロールを製造する工程で行われるピン
ホール検査の結果に基づいて、前記フィルムロールを形
成するフィルム面におけるピンホールの位置を特定する
ためのピンホール情報を生成し、前記フィルムロールを
用いて磁気テープ製品を製造する工程で前記ピンホール
情報を利用するシステムであって、前記フィルムロール
を製造する工程の側に設けられたフィルムロール製造側
端末と、前記磁気テープ製品を製造する工程の側に設け
られた製品製造側端末と、を備え、前記フィルムロール
製造側端末は、前記ピンホール検査の結果に基づいて前
記ピンホール情報を生成する生成手段と、生成したピン
ホール情報を前記フィルムロールを識別するためのフィ
ルムロール識別コードを含む識別コードと関連づけて記
憶するための記憶手段と、前記製品製造側端末から受信
した識別コードをもとに前記記憶手段を検索して該当す
るピンホール情報を読み出す読出手段と、読み出したピ
ンホール情報を前記製品製造側端末に送信するピンホー
ル情報送信手段と、を有し、前記製品製造側端末は、前
記識別コードを入力する入力手段と、入力した識別コー
ドを前記フィルムロール製造側端末に送信する識別コー
ド送信手段と、前記フィルムロール製造側端末から受信
したピンホール情報に基づいて前記ピンホールを含む磁
気テープ製品ロットを特定する特定手段と、を有する。
【0027】このような構成であれば、製品製造側端末
では、入力手段から識別コードが入力されると、識別コ
ード送信手段により、入力された識別コードがフィルム
ロール製造側端末に送信される。一方、フィルムロール
製造側端末では、生成手段により、ピンホール検査の結
果に基づいてピンホール情報が生成され、生成されたピ
ンホール情報が識別コードと関連づけられて記憶手段に
記憶される。そして、製品製造側端末から識別コードを
受信すると、読出手段により、受信した識別コードをも
とに記憶手段が検索されて該当するピンホール情報が読
み出され、ピンホール情報送信手段により、読み出され
たピンホール情報が製品製造側端末に送信される。
【0028】製品製造側端末では、フィルムロール製造
側端末からピンホール情報を受信すると、特定手段によ
り、受信したピンホール情報に基づいて、ピンホールを
含む磁気テープ製品ロットが特定される。さらに、第4
の磁気テープ製品の製造システムは、上記第2および第
3の磁気テープ製品の製造システムにおいて、前記記憶
手段は、前記ピンホール情報ごとに、前記ピンホール情
報を読み出したか否かを判定するための読出判定情報を
記憶するようになっており、前記読出手段は、該当する
ピンホール情報を読み出したときは、読み出したピンホ
ール情報に対応する読出判定情報に前記ピンホール情報
を読み出したことを示し、前記検索の結果、該当するピ
ンホール情報を索出したときは、索出したピンホール情
報に対応する読出判定情報に基づいて、当該ピンホール
情報が既に読み出されたものであるか否かを判定し、既
に読み出されたものであるときは、所定の出力を行うよ
うになっている。
【0029】このような構成であれば、ピンホール情報
が記憶されるとともに、ピンホール情報ごとに読出判定
情報が記憶手段に記憶される。そして、読出手段によ
り、該当するピンホール情報が読み出されたときは、読
み出されたピンホール情報に対応する読出判定情報にピ
ンホール情報を読み出したことが示されるが、一方、検
索の結果、該当するピンホール情報が索出されたとき
は、索出されたピンホール情報に対応する読出判定情報
に基づいて、そのピンホール情報が既に読み出されたも
のであるか否かが判定され、既に読み出されたものであ
るときは、所定の出力が行われる。
【0030】ここで、所定の出力としては、例えば、ピ
ンホール情報が既に読み出されたものである旨を通知す
ること、所定のエラー出力を行うこと、を挙げることが
できる。さらに、第5の磁気テープ製品の製造システム
は、上記第2ないし第4の磁気テープ製品の製造システ
ムにおいて、前記識別コードを前記フィルムロールに表
示として書き込むようにし、前記入力手段は、前記フィ
ルムロールの識別コードを読み取ることにより前記識別
コードを入力するようになっている。
【0031】このような構成であれば、フィルムロール
には、識別コードがフィルムロールに表示として書き込
まれる。そして、入力手段により、フィルムロールの識
別コードが読み取られ、これにより識別コードが入力さ
れる。ここで、識別コードをフィルムロールに表示とし
て書き込むこととしては、例えば、フィルムロール表面
のフィルム、ロールの巻き芯、または包装材料に識別コ
ードを書き込むことを挙げることができる。
【0032】さらに、第6の磁気テープ製品の製造シス
テムは、上記第1ないし第5の磁気テープ製品の製造シ
ステムにおいて、前記識別コードは、前記フィルムロー
ル識別コードのほかに、前記磁気テープ製品を製造する
業者を識別するための業者識別コードを含む。このよう
な構成であれば、ピンホール情報が、フィルムロール識
別コードおよび業者識別コードと関連づけられて記憶さ
れる。そして、フィルムロール識別コードおよび業者識
別コードをもとにピンホール情報が読み出される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1ないし図8は、本発明に
係る磁気テープ製品の製造方法の実施の形態を示す図で
ある。この実施の形態は、本発明に係る磁気テープ製品
の製造方法を、図1に示すように、フィルムロールを製
造する工程と、その工程で製造されたフィルムロールを
用いて磁気テープカセット等の磁気テープ製品を製造す
る工程と、を経て磁気テープ製品を製造する場合につい
て適用したものである。フィルムロールを製造する工程
と、磁気テープ製品を製造する工程とは、別々の業者に
よって行われる。なお、以下、フィルムロールを製造す
る業者をフィルムロール製造業者といい、磁気テープ製
品を製造する業者を製品製造業者という。
【0034】まず、本発明に係る磁気テープ製品の製造
方法を実施するためのシステムの構成を図1を参照しな
がら説明する。図1は、本発明に係る磁気テープ製品の
製造方法を実施するためのシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図1において、フィルムロール製造工程の
側100には、フィルム製造装置105と、フィルムロ
ールを形成するフィルム面にピンホールが存在するかど
うかを検査するピンホール検査装置110と、ピンホー
ル検査装置110で検査されたフィルムをフィルムロー
ルに巻き取るフィルム巻取装置130と、ピンホール検
査装置110の検査結果に基づいてフィルムロールを形
成するフィルム面におけるピンホールの位置を特定する
ためのピンホール情報を生成して管理するフィルムロー
ル製造側端末150と、が設けられており、ピンホール
検査装置110とフィルムロール製造側端末150と
は、信号線97でデータ授受可能に接続されている。
【0035】製品製造工程の側200には、フィルムロ
ール製造工程の側100で製造されたフィルムロールを
用いて磁気テープ製品を製造する磁気テープ製品製造装
置210と、フィルムロール製造側端末150からピン
ホール情報を得てピンホールを含む磁気テープ製品ロッ
トを特定する製品製造側端末250と、が設けられてお
り、磁気テープ製品製造装置210と製品製造側端末2
50とは、信号線99でデータ授受可能に接続されてい
る。
【0036】また、フィルムロール製造側端末150と
製品製造側端末250とは、信号線98でデータ授受可
能に接続されている。なお、本実施の形態では、発明の
理解を容易にするため、磁気テープ製品を製造する工程
の側を一つとし、フィルムロール製造側端末150に
は、製品製造側端末250を1台しか接続していない
が、実際には、製品製造業者の数に相当する複数台の製
品製造側端末250が接続されている。
【0037】次に、フィルムロール製造工程の側100
の構成を図2ないし図6を参照しながら説明する。ま
ず、ピンホール検査装置110の構成を図2を参照しな
がら説明する。図2は、ピンホール検査装置110の構
成を示す図である。ピンホール検査装置110は、図2
に示すように、フィルム1をガイドするガイドロール9
a,9b,9c,9dと、電極2,3からなるAで示す
通電検出式ピンホール検査機と、光源4、CCDカメラ
5および偏光子7a,7bからなるBで示す光学式異常
部検査機と、測長器6およびロール6aからなるCで示
す走行フィルム長さ位置検出機と、これら検査機および
検出機からの信号に基づいてピンホールおよび異常部発
生位置を特定するための処理を行う演算処理装置8と、
で構成されている。
【0038】フィルム1は、ガイドロール9a〜9dの
表面に沿って矢印の方向に走行し、巻取装置に向けて引
き取られている。フィルムの走行路には、Aで示す通電
検出式ピンホール検査機と、Bで示す光学式異常部検査
機と、Cで示す走行フィルム長さ位置検出機と、が配置
され、それらから送られる信号からピンホールの位置を
算出して表示する演算処理装置8と組み合わせてなる、
フィルムの微小ピンホール検査装置110が設置されて
いる。
【0039】フィルム1は、Aで示す通電検出式ピンホ
ール検査機の一対の電極2,3の間をそれぞれの電極に
接触しつつ通過し、その間にフィルム1に存在するピン
ホール部分で両電極2,3間に印加された電圧により電
流が流れることでピンホールが検出され、次いで、Bで
示す光学式異常部検査機の光源4と電荷結合素子(CC
D)等の撮像素子を有する受光部であるCCDカメラ5
との間の空間を通過して、フィルム1に存在するピンホ
ールを含む光学的異常部が明暗として幅方向の位置情報
とともに電気的に検出され、その後Cで示す走行フィル
ム長さ位置検出機により、走行するフィルムの長さ方向
の位置情報が連続して検出される。そして、演算処理装
置8により、これら検査機および検出機からの信号に基
づいて、ピンホールのフィルム長さ方向および幅方向の
発生位置が特定される。演算処理装置8での検査結果
は、信号線97を介してフィルムロール製造側端末15
0に送信される。
【0040】フィルム巻取装置130は、ピンホール検
査装置110で検査されたフィルムを巻き芯にロール状
に巻き取ってフィルムロールを製造し、製造したフィル
ムロール(例えば、フィルムロール表面のフィルム、ロ
ールの巻き芯、または包装材料)に、フィルムロールご
とに固有に与えられる製造番号を示すバーコードを直接
印刷しまたはバーコードを印刷したラベルを貼り付けて
表示するようになっている。製造番号を示すバーコード
が表示されたフィルムロールは、製品製造工程の側20
0に出荷・搬送される。
【0041】次に、フィルムロール製造側端末150の
構成を図3を参照しながら説明する。図3は、フィルム
ロール製造側端末150の構成を示すブロック図であ
る。フィルムロール製造側端末150は、図3に示すよ
うに、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全
体を制御するCPU50と、所定領域にあらかじめCP
U50の制御プログラム等を格納しているROM52
と、ROM52等から読み出したデータやCPU50の
演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM54
と、RAM54の特定領域に格納されているデータを画
像信号に変換して出力するCRTC56と、外部装置に
対してデータの入出力を媒介するI/F58と、で構成
されており、これらは、データを転送するための信号線
であるバス59で相互にかつデータ授受可能に接続され
ている。
【0042】I/F58には、外部装置として、ヒュー
マンインターフェースとしてデータの入力が可能なキー
ボードやマウス等からなる入力装置60と、データやテ
ーブル等をファイルとして格納する記憶装置62と、画
像信号に基づいて画面を表示する表示装置64と、信号
線97,98と、が接続されている。RAM54は、特
定領域として、表示装置64に表示するための表示用デ
ータを格納するVRAM55を有しており、VRAM5
5は、CPU50とCRTC56とで独立にアクセスが
可能となっている。
【0043】CRTC56は、VRAM55に格納され
ている表示用データを先頭アドレスから所定周期で順次
読み出し、読み出した表示用データを画像信号に変換し
て表示装置64に出力するようになっている。記憶装置
62には、ピンホール検査装置110の検査結果に基づ
いて生成されるピンホール情報を記憶するためのピンホ
ール情報テーブルTが格納されており、このピンホール
情報テーブルTの構造を図4を参照しながら説明する。
図4は、ピンホール情報テーブルTの構造を示す図であ
る。
【0044】ピンホール情報テーブルTは、ピンホール
情報を、製造番号および業者番号と関連づけて登録し、
さらに、ピンホール情報ごとに、ピンホール情報を読み
出したか否かを判定するための読出判定情報を登録する
ようになっており、具体的には、図4に示すように、ピ
ンホール情報ごとに各レコードを集計登録している。各
レコードは、製造番号を登録するフィールド400と、
製品製造業者を識別するための業者番号を登録するフィ
ールド402と、ピンホール情報を登録するフィールド
404と、読出判定情報を登録するフィールド406
と、を含んで構成されている。
【0045】図4の例では、図中1段目のレコードに
は、フィールド400に製造番号として“1234”
が、フィールド402に業者番号として“1”が、フィ
ールド404にピンホール情報としてP1が、フィール
ド406に読出判定情報として“0”が登録されてい
る。また、図中5段目のレコードには、フィールド40
0に製造番号として“9123”が、フィールド402
に業者番号として“99”が、フィールド404にピン
ホール情報としてPnが、フィールド406に読出判定
情報として“1”が登録されている。なお、読出判定情
報は、“0”か“1”のいずれかの値をとり、その値が
“0”であるときは、これに対応するピンホール情報を
まだ読み出していないことを示し、その値が“1”であ
るときは、これに対応するピンホール情報を既に読み出
したことを示す。
【0046】CPU50は、マイクロプロセッシングユ
ニットMPU等からなり、ピンホール情報を登録するた
め、ROM52の所定領域に格納されている所定のプロ
グラムを起動させ、そのプログラムに従って、図5のフ
ローチャートに示すピンホール情報登録処理を実行する
ようになっている。図5は、ピンホール情報登録処理を
示すフローチャートである。
【0047】ピンホール情報登録処理は、図示しないリ
セット回路からのリセット信号により所定周期(例え
ば、2[ms])で繰り返し実行されるものであって、
CPU50において実行されると、図5に示すように、
まず、ステップS100に移行するようになっている。
ステップS100では、ピンホール検査装置110から
ピンホール検査の結果を受信したか否かを判定し、ピン
ホール検査の結果を受信したと判定されたとき(Yes)
は、ステップS102に移行して、受信したピンホール
検査の結果に基づいてフィルムロールを形成するフィル
ム面におけるピンホールの位置を特定するためのピンホ
ール情報を生成し、ステップS104に移行する。
【0048】ステップS104では、製造番号および業
者番号を入力装置60から入力したか否かを判定し、製
造番号および業者番号を入力したと判定されたとき(Ye
s)は、ステップS106に移行して、生成したピンホー
ル情報を、入力した製造番号および業者番号と関連づけ
てピンホール情報テーブルTに格納し、一連の処理を終
了する。
【0049】一方、ステップS104で、製造番号およ
び業者番号を入力しないと判定されたとき(No)は、製造
番号および業者番号を入力するまでステップS104を
繰り返す。一方、ステップS100で、ピンホール検査
の結果を受信しないと判定されたとき(No)は、そのまま
一連の処理を終了する。
【0050】また、CPU50は、上記ピンホール情報
登録処理の実行と並列して、製品製造側端末250から
の検索要求を常時受信可能とするため、ROM52の所
定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、
そのプログラムに従って、図6のフローチャートに示す
ピンホール情報検索処理を実行するようになっている。
図6は、ピンホール情報検索処理を示すフローチャート
である。
【0051】ピンホール情報検索処理は、図示しないリ
セット回路からのリセット信号により所定周期(例え
ば、2[ms])で繰り返し実行されるものであって、
CPU50において実行されると、図6に示すように、
まず、ステップS200に移行するようになっている。
ステップS200では、製品製造側端末250から検索
要求を受信したか否かを判定し、検索要求を受信したと
判定されたとき(Yes)は、ステップS202に移行し
て、製品製造側端末250から製造番号および業者番号
を受信したか否かを判定し、製造番号および業者番号を
受信したと判定されたとき(Yes)は、ステップS204
に移行する。
【0052】ステップS204では、受信した製造番号
および業者番号をもとにピンホール情報テーブルTを検
索し、ステップS206に移行して、該当するピンホー
ル情報を索出したか否かを判定し、該当するピンホール
情報を索出したと判定されたとき(Yes)は、ステップS
208に移行して、索出したピンホール情報に対応する
読出判定情報に基づいて、そのピンホール情報が既に読
み出されたものであるか否かを判定し、まだ読み出され
たものではないと判定されたとき(No)は、ステップS2
10に移行する。
【0053】ステップS210では、索出したピンホー
ル情報を製品製造側端末250に送信し、ステップS2
12に移行して、索出したピンホール情報に対応する読
出判定情報に“1”を設定することにより、ピンホール
情報を読み出したことを示し、一連の処理を終了する。
一方、ステップS208で、ピンホール情報が既に読み
出されたものであると判定されたとき(Yes)は、ステッ
プS214に移行して、ピンホール情報が既に読み出さ
れたものである旨の警告情報を製品製造側端末250に
送信し、一連の処理を終了する。
【0054】一方、ステップS206で、該当するピン
ホール情報を索出しないと判定されたとき(No)は、ステ
ップS216に移行して、該当するピンホール情報が存
在しない旨の警告情報を製品製造側端末250に送信
し、一連の処理を終了する。一方、ステップS202
で、製品製造側端末250から製造番号および業者番号
を受信しないと判定されたとき(No)は、ステップS21
8に移行して、検索要求を受信してから所定時間が経過
したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定された
とき(Yes)は、一連の処理を終了するが、そうでないと
判定されたとき(No)は、ステップS202に移行する。
【0055】一方、ステップS200で、製品製造側端
末250から検索要求を受信しないと判定されたとき(N
o)は、そのまま一連の処理を終了する。次に、製品製造
工程の側200の構成を図7および図8を参照しながら
説明する。まず、製品製造側端末250の構成を図7を
参照しながら説明する。図7は、製品製造側端末250
の構成を示すブロック図である。
【0056】製品製造側端末250は、フィルムロール
製造側端末150とほぼ同一の機能を有し、図7に示す
ように、CPU80と、ROM82と、RAM84と、
CRTC86と、I/F88と、で構成されており、こ
れらは、データを転送するための信号線であるバス89
で相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/F
88には、外部装置として、入力装置90と、フィルム
ロールに表示されたバーコードを読み取るバーコードリ
ーダ91と、記憶装置92と、表示装置94と、信号線
98,99と、が接続されている。
【0057】CPU80は、マイクロプロセッシングユ
ニットMPU等からなり、磁気テープ製品製造装置21
0で磁気テープ製品を製造するときは、ROM82の所
定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、
そのプログラムに従って、図8のフローチャートに示す
ピンホール情報読出処理を実行するようになっている。
図8は、ピンホール情報読出処理を示すフローチャート
である。
【0058】ピンホール情報読出処理は、図示しないリ
セット回路からのリセット信号により所定周期(例え
ば、2[ms])で繰り返し実行されるものであって、
CPU80において実行されると、図8に示すように、
まず、ステップS300に移行するようになっている。
ステップS300では、フィルムロールに表示されてい
るバーコードをバーコードリーダ91で読み取ることに
より、そのバーコードによって示される製造番号を入力
したか否かを判定し、製造番号を入力したと判定された
とき(Yes)は、ステップS302に移行して、業者番号
を入力装置90から入力したか否かを判定し、業者番号
を入力したと判定されたとき(Yes)は、ステップS30
4に移行する。
【0059】ステップS304では、検索要求をフィル
ムロール製造側端末150に送信し、ステップS306
に移行して、入力した製造番号および業者番号をフィル
ムロール製造側端末150に送信し、ステップS308
に移行する。ステップS308では、フィルムロール製
造側端末150からピンホール情報を受信したか否かを
判定し、ピンホール情報を受信したと判定されたとき(Y
es)は、ステップS310に移行して、受信したピンホ
ール情報に基づいて、ピンホールを含む磁気テープ製品
ロットを特定し、その磁気テープ製品ロットを特定する
ための特定情報を磁気テープ製品製造装置210に送信
し、一連の処理を終了する。
【0060】一方、ステップS308で、フィルムロー
ル製造側端末150からピンホール情報を受信しないと
判定されたとき(No)は、ステップS312に移行して、
ピンホール情報が既に読み出されたものである旨の警告
情報をフィルムロール製造側端末150から受信したか
否かを判定し、その旨の警告情報を受信したと判定され
たとき(Yes)は、ステップS314に移行して、入力し
た製造番号および業者番号に該当するピンホール情報が
既に読み出されたものである旨を表示装置94に表示
し、一連の処理を終了する。
【0061】一方、ステップS312で、ピンホール情
報が既に読み出されたものである旨の警告情報をフィル
ムロール製造側端末150から受信しないと判定された
とき(Yes)は、ステップS316に移行して、該当する
ピンホール情報が存在しない旨の警告情報をフィルムロ
ール製造側端末150から受信したか否かを判定し、そ
の警告情報を受信したと判定されたとき(Yes)は、ステ
ップS318に移行して、入力した製造番号および業者
番号に該当するピンホール情報が存在しない旨を表示装
置94に表示し、一連の処理を終了する。
【0062】一方、ステップS316で、該当するピン
ホール情報が存在しない旨の警告情報をフィルムロール
製造側端末150から受信しないと判定されたとき(No)
は、ステップS308に移行する。一方、ステップS3
02で、業者番号を入力装置90から入力しないと判定
されたとき(No)は、ステップS320に移行して、製造
番号を入力してから所定時間が経過したか否かを判定
し、所定時間が経過したと判定されたとき(Yes)は、一
連の処理を終了するが、そうでないと判定されたとき(N
o)は、ステップS302に移行する。
【0063】一方、ステップS300で、製造番号を入
力しないと判定されたとき(No)は、そのまま一連の処理
を終了する。なお、磁気テープ製品製造装置210は、
フィルムロール製造工程の側100で製造されたフィル
ムロールからフィルムを引き出し、フィルム表面に磁性
層を形成し、それをスリットおよび切断して複数のテー
プ片に裁断し、各テープ片をカセット等に組み込んで最
終製品としての磁気テープ製品を製造し、製品製造側端
末250からの特定情報に基づいて、製造した磁気テー
プ製品ロットのうちピンホールを含む磁気テープ製品ロ
ットを特定し、特定した磁気テープ製品ロットを区別す
るようになっている。
【0064】ここで、フィルムロールのピンホール情報
に基づいて特定された磁気テープ製品のみではなく、念
のためそれに近接する磁気テープ製品を含めて区別する
ことも本発明の実施態様である。区別された磁気テープ
製品は、通常の製品とは異なる取り扱いをされる。すな
わち、区別された製品のすべてを廃棄して出荷しないと
か、区別された製品を通常の製品よりも厳しい品質検査
を施してさらに選別する等である。
【0065】次に、上記実施の形態の動作を説明する。
フィルムロール製造工程の側100では、ピンホール検
査装置110によりピンホール検査が行われると、演算
処理装置8により、ピンホール発生位置が特定され、そ
のピンホール検査の結果がフィルムロール製造側端末1
50に送信される。ピンホール検査の結果は、信号線9
7を介してフィルムロール製造側端末150に送信され
る。
【0066】フィルムロール製造側端末150では、ピ
ンホール検査の検査情報を受信すると、ステップS10
0,S102を経て、受信したピンホール検査の結果に
基づいてピンホール情報が生成される。ここで、フィル
ムロール製造業者が、検査されたフィルムから製造され
るフィルムロールに固有に与えられる製造番号と、その
フィルムロールの出荷先となる製品製造業者の業者番号
と、を入力装置60から入力すると、ステップS10
4,S106を経て、生成されたピンホール情報が、入
力された製造番号および業者番号と関連づけられてピン
ホール情報テーブルTに格納される。
【0067】これとともに、フィルム巻取装置130で
は、ピンホール検査装置110で検査されたフィルムが
巻き芯にロール状に巻き取られ、フィルムロールが製造
され、製造されたフィルムロール(例えば、フィルムロ
ール表面のフィルム、ロールの巻き芯、または包装材
料)には、そのフィルムロールに固有に与えられる製造
番号を示すバーコードが直接印刷されまたはバーコード
が印刷されたラベルを張り付けて表示される。そして、
バーコードが表示されたフィルムロールは、製品製造工
程の側200に出荷・搬送される。
【0068】一方、製品製造工程の側200では、フィ
ルムロール製造工程の側100で製造されたフィルムロ
ールを入荷し、このフィルムロールを用いて磁気テープ
製品を製造するときは、製品製造業者が、フィルムロー
ルに表示されたバーコードをバーコードリーダ91で読
み取ると、読み取ったバーコードによって示される製造
番号が製品製造側端末250に出力される。
【0069】製品製造側端末250では、製造番号が入
力されると、次に業者番号の入力要求が表示装置94に
表示される。ここで、製品製造業者が、自己の業者番号
を入力装置90から入力すると、ステップS304,S
306を経て、検索要求がフィルムロール製造側端末1
50に送信され、その後、入力された製造番号および業
者番号がフィルムロール製造側端末150に送信され
る。送信要求、製造番号および業者番号は、信号線98
を介してフィルムロール製造側端末150に送信され
る。
【0070】フィルムロール製造側端末150では、送
信要求、製造番号および業者番号を受信すると、ステッ
プS204〜S212を経て、受信した製造番号および
業者番号をもとにピンホール情報テーブルTが検索さ
れ、この検索の結果、該当するピンホール情報が索出さ
れたときは、索出されたピンホール情報が製品製造側端
末250に送信されるとともに、索出されたピンホール
情報に対応する読出判定情報に“1”が設定されること
により、ピンホール情報を読み出したことが示される。
【0071】製品製造側端末250では、ピンホール情
報を受信すると、ステップS308,S310を経て、
受信したピンホール情報に基づいて、ピンホールを含む
磁気テープ製品ロットが特定され、その磁気テープ製品
ロットを特定するための特定情報が磁気テープ製品製造
装置210に送信される。特定情報は、信号線99を介
して製品製造側端末250に送信される。
【0072】磁気テープ製品製造装置210では、フィ
ルムロール製造工程の側100で製造されたフィルムロ
ールを組み込んで磁気テープ製品が製造されるが、その
後、製品製造側端末250からの特定情報に基づいて、
製造された磁気テープ製品ロットのうちピンホールを含
む磁気テープ製品ロットが特定され、特定された磁気テ
ープ製品ロットが区別される。
【0073】次に、製品製造業者が誤った業者番号を入
力した場合について説明する。製品製造側端末250で
は、製造番号が入力されると、次に業者番号の入力要求
が表示装置94に表示される。ここで、製品製造業者
が、自己の業者番号以外の業者番号を誤って入力装置9
0から入力すると、検索要求がフィルムロール製造側端
末150に送信され、その後、入力された製造番号およ
び業者番号がフィルムロール製造側端末150に送信さ
れる。
【0074】フィルムロール製造側端末150では、送
信要求、製造番号および業者番号を受信すると、ステッ
プS204〜S206,S216を経て、受信した製造
番号および業者番号をもとにピンホール情報テーブルT
が検索され、この検索の結果、誤った業者番号が入力さ
れていることから、該当するピンホール情報が索出され
ず、該当するピンホール情報が存在しない旨の警告情報
が製品製造側端末250に送信される。
【0075】製品製造側端末250では、該当するピン
ホール情報が存在しない旨の警告情報を受信すると、ス
テップS312,S316,S318を経て、該当する
ピンホール情報が存在しない旨が表示装置94に表示さ
れる。なお、磁気テープ製品製造装置210では、磁気
テープ製品が製造されるが、製品製造側端末250から
特定情報を受信することができないので、例えば、特定
情報を受信するまで磁気テープ製品の製造が中止され
る。この場合、製品製造業者が正しい業者番号を入力す
ることにより、フィルムロール製造側端末150からピ
ンホール情報を取得すればよい。
【0076】次に、製品製造業者が以前読み出したこと
のあるピンホール情報を再び読み出そうとする場合につ
いて説明する。このような場合としては、例えば、製品
製造業者が誤って2回連続同一のバーコードを読み取っ
てしまうということが考えられる。製品製造側端末25
0では、製造番号が入力されると、次に業者番号の入力
要求が表示装置94に表示される。ここで、製品製造業
者が、自己の業者番号を入力装置90から入力すると、
検索要求がフィルムロール製造側端末150に送信さ
れ、その後、入力された製造番号および業者番号がフィ
ルムロール製造側端末150に送信される。なお、ここ
で入力された製造番号および業者番号は、それらに対応
するピンホール情報の読出のために以前用いられたこと
があるものである。
【0077】フィルムロール製造側端末150では、送
信要求、製造番号および業者番号を受信すると、ステッ
プS204〜S208,S214を経て、受信した製造
番号および業者番号をもとにピンホール情報テーブルT
が検索され、この検索の結果、該当するピンホール情報
が索出されるが、受信した製造番号および業者番号がピ
ンホール情報の読出に以前用いられたことがあることか
ら、索出されたピンホール情報に対応する読出判定情報
に“1”が設定されているので、該当するピンホール情
報が既に読み出されたものである旨の警告情報が製品製
造側端末250に送信される。
【0078】製品製造側端末250では、該当するピン
ホール情報が既に読み出されたものである旨の警告情報
を受信すると、ステップS312,S314を経て、該
当するピンホール情報が既に読み出されたものである旨
が表示装置94に表示される。なお、磁気テープ製品製
造装置210では、磁気テープ製品が製造されるが、製
品製造側端末250から特定情報を受信することができ
ないので、例えば、特定情報を受信するまで磁気テープ
製品の製造が中止される。この場合、製品製造業者が正
しいバーコードを読み取るなどして、フィルムロール製
造側端末150からピンホール情報を取得すればよい。
【0079】このようにして、本実施の形態では、フィ
ルムロール製造側端末150では、ピンホール検査の結
果に基づいてピンホール情報を生成し、生成したピンホ
ール情報を製造番号と関連づけて記憶装置62に記憶し
ておき、製品製造側端末250から製造番号を受信した
ときは、受信した製造番号をもとに記憶装置62を検索
して該当するピンホール情報を読み出し、読み出したピ
ンホール情報を製品製造側端末250に送信し、製品製
造側端末250では、製造番号を入力し、入力した製造
番号をフィルムロール製造側端末150に送信し、フィ
ルムロール製造側端末150からピンホール情報を受信
したときは、受信したピンホール情報に基づいてピンホ
ールを含む磁気テープ製品ロットを特定するようにし
た。
【0080】これにより、製品製造工程の側200で
は、出荷する磁気テープ製品からピンホールを含むもの
を区別するために、磁気テープ製品に対してデータの書
込と読込を繰り返してデータを確実に記録できるかどう
かを検査する必要がなくなり、ピンホールを含む磁気テ
ープ製品ロットを比較的容易にかつ高速に特定し、区別
することができる。また、フィルムロールが、フィルム
ロール製造工程の側100での検査や出荷、製品製造業
者への搬送、または製品製造工程の側200での入荷や
検査等の複数の過程を経ても、製品製造工程の側200
で、ピンホール情報とフィルムロールとの対応関係がと
れなくなったり、誤った対応で磁気テープ製品ロットの
特定検査を行ってしまったりする可能性を低減すること
ができる。
【0081】したがって、従来に比して、ピンホール情
報を利用した検査を行うことにより、磁気テープ製品の
信頼性を向上することができるとともに、ピンホール情
報とフィルムロールとの対応を明確に管理することがで
きる。さらに、本実施の形態では、フィルムロール製造
側端末150では、ピンホール情報ごとに読出判定情報
を記憶装置62に記憶しておき、該当するピンホール情
報を読み出したときは、読み出したピンホール情報に対
応する読出判定情報にピンホール情報を読み出したこと
を示し、検索の結果、該当するピンホール情報を索出し
たときは、索出したピンホール情報に対応する読出判定
情報に基づいて、そのピンホール情報が既に読み出され
たものであるか否かを判定し、既に読み出されたもので
あるときは、該当するピンホール情報が既に読み出され
たものである旨の警告情報を製品製造側端末250に送
信するようにした。
【0082】これにより、例えば、製品製造業者が誤っ
て2回連続同一の製造番号を入力してしまうというよう
なことがあっても、既に読み出されたピンホール情報は
読み出されることがないので、こうした入力により、誤
った対応で磁気テープ製品ロットの特定検査を行ってし
まう可能性をさらに低減することができる。したがっ
て、ピンホール情報とフィルムロールとの対応をより一
層明確に管理することができる。
【0083】さらに、本実施の形態では、フィルムロー
ル製造工程の側100では、製造したフィルムロール
(例えば、フィルムロール表面のフィルム、ロールの巻
き芯、または包装材料)に、そのフィルムロールに固有
に与えられる製造番号を示すバーコードを直接印刷しま
たはバーコードを印刷したラベルを貼り付けて表示し、
製品製造工程の側200では、フィルムロールに表示さ
れたバーコードをバーコードリーダ91で読み取ること
により、製造番号を入力するようにした。
【0084】これにより、製品製造工程の側200で、
キーボード等で製造番号を手入力するのに比べて、製造
番号の入力ミスが少なくなるので、誤った対応で磁気テ
ープ製品ロットの特定検査を行ってしまう可能性をさら
に低減することができる。したがって、ピンホール情報
とフィルムロールとの対応をより一層明確に管理するこ
とができる。
【0085】さらに、本実施の形態では、フィルムロー
ル製造側端末150では、生成したピンホール情報を、
製造番号のほかに業者番号とも関連づけて記憶装置62
に記憶しておき、製品製造側端末250から製造番号お
よび業者番号を受信したときは、受信した製造番号およ
び業者番号をもとに記憶装置62を検索して該当するピ
ンホール情報を読み出すようにした。
【0086】これにより、例えば、製品製造業者が自己
の業者番号以外の業者番号を誤って入力してしまうよう
なことがあっても、製造番号には該当するが業者番号に
は該当しないピンホール情報は読み出されることがない
ので、こうした入力により、誤った対応で磁気テープ製
品ロットの特定検査を行ってしまう可能性をさらに低減
することができる。また、第三者が悪意をもってピンホ
ール情報を勝手に読み出してしまう可能性も低減するこ
とができる。したがって、ピンホール情報とフィルムロ
ールとの対応をより一層明確に管理することができる。
【0087】なお、上記実施の形態においては、ピンホ
ール情報を、製造番号および業者番号と関連づけて記憶
装置62に記憶しておき、製造番号および業者番号をも
とに記憶装置62を検索して該当するピンホール情報を
読み出すように構成したが、これに限らず、ピンホール
情報を、さらに多数の識別情報と関連づけて記憶装置6
2に記憶しておき、それら識別情報をもとに記憶装置6
2を検索してそれら識別情報のすべてに該当するピンホ
ール情報を読み出すように構成してもよい。
【0088】このような構成であれば、製品製造業者の
入力ミスにより、誤った対応で磁気テープ製品ロットの
特定検査を行ってしまう可能性をさらに低減することが
できるとともに、第三者が悪意をもってピンホール情報
を勝手に読み出してしまう可能性もさらに低減すること
ができる。したがって、ピンホール情報とフィルムロー
ルとの対応をより一層明確に管理することができる。
【0089】また、上記実施の形態においては、フィル
ムロール製造工程の側100では、製造したフィルムロ
ール(例えば、フィルムロール表面のフィルム、ロール
の巻き芯、または包装材料)に、そのフィルムロールに
固有に与えられる製造番号を示すバーコードを直接印刷
しまたはバーコードを印刷したラベルを貼り付けて表示
し、製品製造工程の側200では、フィルムロールに表
示されたバーコードをバーコードリーダ91で読み取る
ことにより、製造番号を入力するように構成したが、こ
れに限らず、フィルムロールにバーコードを表示せず、
製品製造工程の側200では、製造番号を入力装置90
から入力するように構成してもよい。
【0090】また、上記実施の形態においては、フィル
ムロール製造側端末150と製品製造側端末250との
間でピンホール情報を通信し、製品製造工程の側200
でピンホール情報を利用するように構成したが、これに
加えて、フィルムロール製造側端末150と製品製造側
端末250との間で、フィルムの厚み、厚み変動パター
ン、強度、弾性率等のフィルム特性情報を通信し、製品
製造工程の側200で、受信したフィルム特性情報に基
づいて、磁気テープ製品製造装置210の製造条件を補
正しつつ磁気テープ製品を製造し、ピンホール情報以外
の情報を利用するように構成してもよい。
【0091】このような構成であれば、製品製造工程の
側200で、用いるフィルムに応じて磁気テープ製品を
製造する上でより適正な条件が採用できるため、ピンホ
ール以外の原因による不良の発生を少なくすることでき
る。したがって、磁気テープ製品の信頼性をより一層向
上することができるとともに、磁気テープ製品の歩留ま
りを高めることができる。
【0092】また、上記実施の形態において、図5、図
6または図8のフローチャートに示す処理を実行するに
あたってはいずれも、ROM52,82にあらかじめ格
納されているプログラムを実行する場合について説明し
たが、これに限らず、これらの手順を示したプログラム
が記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM5
4,84に読み込んで実行するようにしてもよい。
【0093】また、上記実施の形態においては、ピンホ
ール情報を、製造番号および業者番号と関連づけて記憶
装置62に記憶しておき、フィルムロール製造側端末1
50で検索を行うように構成したが、これに限らず、ピ
ンホール情報を、製造番号および業者番号と関連づけて
フロッピィディスク等の移動可能な記憶媒体に記憶して
おき、製品製造側端末250でその記憶媒体を読み込ん
で検索を行うように構成してもよい。
【0094】ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等
の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒
体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記
憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体
であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法の
いかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記
憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【0095】また、上記実施の形態においては、フィル
ムロール製造側端末150と製品製造側端末250とを
用いてピンホール情報の記憶、読出、利用等を行うよう
に構成したが、これに限らず、一台の端末のみを用いて
ピンホール情報の記憶、読出、利用等を行うように構成
してもよい。この場合、その一台の端末は、製品製造工
程の側200に設けるのが好ましい。
【0096】上記実施の形態において、製造番号は、請
求項1、3または6記載のフィルムロール識別コードに
対応し、業者番号は、請求項6記載の業者識別コードに
対応し、記憶装置62は、請求項2または3記載の記憶
手段に対応している。また、上記実施の形態において、
ステップS102は、請求項3記載の生成ステップに対
応し、ステップS106は、請求項2、3または4記載
の記憶ステップに対応し、ステップS204,S206
は、請求項2または3記載の読出ステップに対応し、ス
テップS208〜S214は、請求項4記載の読出ステ
ップに対応し、ステップS210は、請求項3記載のピ
ンホール情報送信ステップに対応している。
【0097】また、上記実施の形態において、ステップ
S300,S302は、請求項2、3または5記載の入
力ステップに対応し、ステップS306は、請求項3記
載の識別コード送信ステップに対応し、ステップS31
0は、請求項2または3記載の特定ステップに対応して
いる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1ないし6記載の磁気テープ製品の製造方法によれ
ば、ピンホールを含む磁気テープ製品ロットを比較的容
易にかつ高速に特定し、区別することができ、また、用
いられるフィルムロールのピンホール情報とフィルムロ
ールとの対応関係がとれなくなったり、誤った対応で磁
気テープ製品ロットの特定検査を行ってしまったりする
可能性を低減することができるので、従来に比して、磁
気テープ製品の信頼性を向上することができるととも
に、用いられるフィルムロールのピンホール情報とフィ
ルムロールとの対応を明確に管理することができるとい
う効果が得られる。さらには、磁気テープ製品を区別す
ることにより、区別した製品を商品から排除したり、区
別した製品のみを全数検査するなどの手段で、製品の品
質保証に要する時間とコストを削減できるという効果が
得られる。
【0099】さらに、本発明に係る請求項4記載の磁気
テープ製品の製造方法によれば、誤った対応で磁気テー
プ製品ロットの特定検査を行ってしまう可能性をさらに
低減することができるので、用いられるフィルムロール
のピンホール情報とフィルムロールとの対応をより一層
明確に管理することができるという効果も得られる。さ
らに、本発明に係る請求項5記載の磁気テープ製品の製
造方法によれば、誤った対応で磁気テープ製品ロットの
特定検査を行ってしまう可能性をさらに低減することが
できるので、用いられるフィルムロールのピンホール情
報とフィルムロールとの対応をより一層明確に管理する
ことができるという効果も得られる。
【0100】さらに、本発明に係る請求項6記載の磁気
テープ製品の製造方法によれば、誤った対応で磁気テー
プ製品ロットの特定検査を行ってしまう可能性をさらに
低減することができ、また、第三者が悪意をもってピン
ホール情報を勝手に読み出してしまう可能性も低減する
ことができるので、用いられるフィルムロールのピンホ
ール情報とフィルムロールとの対応をより一層明確に管
理することができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気テープ製品の製造方法を実施
するためのシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】ピンホール検査装置110の構成を示す図であ
る。
【図3】フィルムロール製造側端末150の構成を示す
ブロック図である。
【図4】ピンホール情報テーブルTの構造を示す図であ
る。
【図5】ピンホール情報登録処理を示すフローチャート
である。
【図6】ピンホール情報検索処理を示すフローチャート
である。
【図7】製品製造側端末250の構成を示すブロック図
である。
【図8】ピンホール情報読出処理を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
50,80 CPU 52,82 ROM 54,84 RAM 60,90 入力装置 91 バーコードリーダ 62,92 記憶装置 64,94 表示装置 97〜99 信号線 100 フィルムロール製造工程の側 105 フィルム製造装置 110 ピンホール検査装置 130 フィルム巻取装置 150 フィルムロール製造側端末 200 製品製造工程の側 210 磁気テープ製品製造装置 250 製品製造側端末

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムロールを製造する工程で行われ
    るピンホール検査の結果に基づいて、前記フィルムロー
    ルを形成するフィルム面におけるピンホールの位置を特
    定するためのピンホール情報を生成し、前記フィルムロ
    ールを用いて磁気テープ製品を製造する工程で前記ピン
    ホール情報を利用する方法であって、 前記ピンホール情報を、前記フィルムロールを識別する
    ためのフィルムロール識別コードを含む識別コードと関
    連づけて記憶しておき、前記識別コードをもとに前記ピ
    ンホール情報を読み出し、読み出したピンホール情報に
    基づいて、前記ピンホールを含む磁気テープ製品ロット
    を特定することを特徴とする磁気テープ製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記ピンホール情報を前記識別コードと関連づけて記憶
    手段に記憶する記憶ステップと、前記識別コードを入力
    する入力ステップと、前記入力ステップで入力した識別
    コードをもとに前記記憶手段を検索して該当するピンホ
    ール情報を読み出す読出ステップと、前記読出ステップ
    で読み出したピンホール情報に基づいて前記ピンホール
    を含む磁気テープ製品ロットを特定する特定ステップ
    と、を含むことを特徴とする磁気テープ製品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 フィルムロールを製造する工程の側に設
    けられたフィルムロール製造側端末と、前記フィルムロ
    ールを用いて磁気テープ製品を製造する工程の側に設け
    られた製品製造側端末との間で、前記フィルムロールを
    形成するフィルム面におけるピンホールの位置を特定す
    るためのピンホール情報を通信し、前記磁気テープ製品
    を製造する工程で前記ピンホール情報を利用する方法で
    あって、 前記フィルムロール製造側端末に対しては、 前記ピンホール検査の結果に基づいて前記ピンホール情
    報を生成する生成ステップと、前記生成ステップで生成
    したピンホール情報を前記フィルムロールを識別するた
    めのフィルムロール識別コードを含む識別コードと関連
    づけて記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記製品製
    造側端末から受信した識別コードをもとに前記記憶手段
    を検索して該当するピンホール情報を読み出す読出ステ
    ップと、前記読出ステップで読み出したピンホール情報
    を前記製品製造側端末に送信するピンホール情報送信ス
    テップと、を含み、 前記製品製造側端末に対しては、 前記識別コードを入力する入力ステップと、前記入力ス
    テップで入力した識別コードを前記フィルムロール製造
    側端末に送信する識別コード送信ステップと、前記フィ
    ルムロール製造側端末から受信したピンホール情報に基
    づいて前記ピンホールを含む磁気テープ製品ロットを特
    定する特定ステップと、を含むことを特徴とする磁気テ
    ープ製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2及び3のいずれかにおいて、 前記記憶ステップは、前記ピンホール情報ごとに、前記
    ピンホール情報を読み出したか否かを判定するための読
    出判定情報を記憶し、 前記読出ステップは、該当するピンホール情報を読み出
    したときは、読み出したピンホール情報に対応する読出
    判定情報に前記ピンホール情報を読み出したことを示
    し、前記検索の結果、該当するピンホール情報を索出し
    たときは、索出したピンホール情報に対応する読出判定
    情報に基づいて、当該ピンホール情報が既に読み出され
    たものであるか否かを判定し、既に読み出されたもので
    あるときは、所定の出力を行うことを特徴とする磁気テ
    ープ製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれかにおいて、 前記識別コードを前記フィルムロールに表示として書き
    込み、 前記入力ステップは、前記フィルムロールの識別コード
    を読み取ることにより前記識別コードを入力することを
    特徴とする磁気テープ製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、 前記識別コードは、前記フィルムロール識別コードのほ
    かに、前記磁気テープ製品を製造する業者を識別するた
    めの業者識別コードを含むことを特徴とする磁気テープ
    製品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002228429A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Tonen Chem Corp フィルムの評価方法及びスリットフィルムの品質管理方法

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