JP2001021480A - フローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置 - Google Patents

フローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置

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JP2001021480A JP11191194A JP19119499A JP2001021480A JP 2001021480 A JP2001021480 A JP 2001021480A JP 11191194 A JP11191194 A JP 11191194A JP 19119499 A JP19119499 A JP 19119499A JP 2001021480 A JP2001021480 A JP 2001021480A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料流体に入射して照射領域を通過した光
が、フローセルの内壁面などで反射して光源に逆戻りし
たり、照射領域を再度通過したりすることのないように
する。 【解決手段】 レーザ光Laを照射して粒子検出部とし
ての照射領域Mを内部に形成し、この照射領域Mを通過
する試料流体6に含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得
るためのフローセルにおいて、レーザ光Laが試料流体
6に入射して照射領域Mを通過した後に、試料流体6と
フローセル1の内壁面5cとの境界面に所定の入射角α
(α≠0°)で入射するようにフローセル1の壁部5の
形状を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子検出部として
の照射領域を内部に形成するフローセル及びこのフロー
セルを用いて照射領域を通過する試料流体に含まれる粒
子の粒径等の粒子情報を得る粒子測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、従来のフローセル1
00は、透明部材から成り、断面形状を四角形状として
所定長さの直線流路を有して形成されている。そして、
レーザ光Laが透過するフローセル100を構成する壁
部101の外壁面101aと内壁面101bは平行に形
成されている。
【0003】また、フローセル100にレーザ光源から
レーザ光Laを照射する場合には、図5に示すように、
レーザ光Laを空気と外壁面101aとの境界面に所定
の入射角θ11(θ11≠0°)で入射させ、屈折角θ12
屈折させている。これは、レーザ光Laを入射角θ11
0°としてフローセル100の外壁面101aに垂直に
入射させると、レーザ光Laが外壁面101aで反射し
て反射光の一部がレーザ光源に戻り、帰還ノイズとして
レーザ光Laに重畳するのを防止するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フローセル1
00中を流れる試料流体(試料の溶媒)102の屈折率
によって、内壁面101bと試料流体102との境界面
におけるレーザ光Laの屈折角が異なるため、試料流体
102中を進むレーザ光はLa1(試料流体の屈折率が
2の場合)又はLa2(試料流体の屈折率がn3の場
合)となり、流路の中心に設けられる粒子検出部として
の照射領域Mが位置ずれを起こしてしまう。即ち、スネ
ルの法則により、内壁面101bと試料流体102との
境界面にレーザ光Laが入射角θ13(外壁面101aと
内壁面101bが平行に形成されているので、θ13=θ
12となる。)で入射すると、試料流体102の屈折率が
2の場合には、屈折角θ14となり、試料流体102の
屈折率がn3の場合には、屈折角θ15となるからであ
る。
【0005】すると、屈折率n2の試料流体に対応した
照射領域Mの位置に合せて設定されている集光手段は、
屈折率n3の試料流体の場合には照射領域Mが位置ずれ
し、照射領域Mを通過する粒子による散乱光などを検出
することができない。従って、試料流体の違いにより、
粒径等の粒子情報を正確に検出することができないとい
う問題がある。
【0006】また、フローセル100を構成する壁部1
01の形状によっては、照射領域Mを通過したレーザ光
Laが、試料流体102と内壁面101cとの境界面、
又は外壁面101dと空気との境界面で反射して反射光
の一部がレーザ光源に戻り、帰還ノイズとしてレーザ光
Laに重畳するという問題と、反射光の一部が照射領域
Mを再び通過してノイズを増加させるという問題があ
る。
【0007】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、試料流体に入射して照射領域を通過した光がフ
ローセルの内壁面などで反射して光源に逆戻りしたり、
照射領域を再度通過したりすることのないようにしたフ
ローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく請
求項1に係る発明は、光を照射して粒子検出部としての
照射領域を内部に形成し、この照射領域を通過する試料
流体に含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得るためのフ
ローセルにおいて、前記光が前記試料流体に入射して前
記照射領域を通過した後に、前記試料流体とフローセル
の内壁面との境界面に所定の入射角α(α≠0°)で入
射するようにフローセルの壁部の形状を形成したもので
ある。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
フローセルにおいて、前記光がフローセルの外壁面と空
気との境界面に所定の入射角α’(α’≠0°)で入射
するようにフローセルの壁部の形状を形成したものであ
る。
【0010】請求項3に係る発明は、光を照射して粒子
検出部としての照射領域を内部に形成し、この照射領域
を通過する試料流体に含まれる粒子の粒径等の粒子情報
を得るためのフローセルにおいて、前記光が前記試料流
体に入射して前記照射領域を通過した後に、前記試料流
体とフローセルの内壁面との境界面に入射角が0°で入
射し、その後、前記光がフローセルの外壁面と空気との
境界面に所定の入射角α”(α”≠0°)で入射するよ
うにフローセルの壁部の形状を形成したものである。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載のフローセルと、このフローセル
の流路に光を照射して照射領域を形成する光源と、前記
照射領域の粒子の散乱光、透過光又は回折光を検出処理
する光学的検出処理手段を備えるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
粒子測定装置の構成図、図2は本発明に係るフローセル
の断面図、図3はフローセルの壁部における光の透過経
路の説明図である。
【0013】本発明に係る粒子測定装置は、図1に示す
ように、フローセル1、レーザ光源2、集光光学系3、
光電変換素子4などを備えて成る。フローセル1は、透
明部材から成り、所定長さの直線流路1aを有し、全体
としてL型筒形状に屈曲している。
【0014】また、フローセル1は、図2に示すよう
に、断面形状が四角形状の壁部5からなり、内側の断面
形状は台形であり、外側の断面形状も台形である。そし
て、レーザ光Laが入射する外壁面5aとレーザ光La
が出射する内壁面5bとは、平行ではなく、外壁面5a
は内壁面5bに対して所定の角度(傾斜)を有して形成
されている。更に、レーザ光Laが出射する内壁面5b
とレーザ光Laが入射する内壁面5cとは、平行ではな
く、内壁面5cは内壁面5bに対して所定の角度(傾
斜)を有して形成されている。
【0015】なお、所定長さの直線流路1aを設けた理
由は、フローセル1に試料流体6を流したとき、試料流
体6の流れを層流にするためである。層流を得るための
条件としては、試料流体6の粘度、直線流路の長さ、流
路の断面形状及び流速などが挙げられ、直線流路1aの
長さ及び流路の断面形状については、試料流体6の粘度
と流速を勘案して決定している。
【0016】レーザ光源2は、フローセル1の直線流路
1aの所定箇所にレーザ光Laを照射して照射領域Mを
形成する。ここで、レーザ光Laの光軸は、直線流路1
a内において直線流路1aの中心軸とほぼ直交してい
る。
【0017】また、図2に示すように、レーザ光La
は、空気と外壁面5aの境界面に対して入射角θで入射
している。これは、上述のようにレーザ光Laが空気と
外壁面5aの境界面で反射して反射光の一部がレーザ光
源2に戻るのを防止するためである。反射光の一部がレ
ーザ光源2に戻ると、帰還ノイズがレーザ光Laに重畳
するので好ましくないからである。
【0018】更に、照射領域Mを通過したレーザ光La
は、試料流体6と内壁面5cの境界面に所定の入射角α
(α≠0°)で入射すると共に、外壁面5dと空気との
境界面にも所定の入射角α’(α’≠0°)で入射して
いる。
【0019】このように、レーザ光Laの入射角α,
α’を0°としないのは、上述のようにレーザ光Laが
試料流体6と内壁面5cの境界面及び外壁面5dと空気
との境界面で反射して、反射光の一部がレーザ光源2に
戻ること及び反射光の一部が照射領域Mを再び通過する
ことを防止するためである。反射光の一部がレーザ光源
2に戻ると、帰還ノイズがレーザ光Laに重畳するので
好ましくないからである。また、反射光の一部が照射領
域Mを再び通過すると、ノイズを増加させるので、やは
り好ましくないからである。
【0020】集光光学系3は、フローセル1の直線流路
1aの中心軸と一致する光軸を有し、照射領域Mにおい
てレーザ光Laを受けた粒子が発する散乱光Lsを集光
する機能を備える。なお、集光光学系3は、必ずしもフ
ローセル1の直線流路1aの中心軸上に設ける必要はな
い。
【0021】光電変換素子4は、集光光学系3の光軸上
に設けられている。光電変換素子4は、粒子が照射領域
Mを通過する間に発する散乱光Lsを電圧に変換する。
なお、集光光学系3以降の手段を光学的検出処理手段と
いう。
【0022】以上のように構成した本発明に係るフロー
セル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置の作用に
ついて説明する。ここで、空気の屈折率をn0、フロー
セル1の壁部5の屈折率をn1、試料流体6の屈折率を
2又はn3とする。
【0023】図3に示すように、レーザ光源2から出射
されたレーザ光Laが、空気と外壁面5aとの境界面に
入射して屈折するときには、スネルの法則に従い、入射
角θ 1と屈折角θ2との間に、以下に示す数式(1)が成
り立つ。
【0024】 n0・sinθ1=n1・sinθ2 (1)
【0025】次いで、レーザ光Laは、壁部5を直進す
る。そして、内壁面5bと試料流体6との境界面では、
同様にスネルの法則に従い、入射角θ3と屈折率n2の試
料流体6の場合の屈折角θ4、又は入射角θ3と屈折率n
3の試料流体6の場合の屈折角θ5との間に、以下に示す
数式(2)が成り立つ。
【0026】 n1・sinθ3=n2・sinθ4=n3・sinθ5 (2)
【0027】従って、試料流体6の屈折率の値(n2
はn3)に影響されずに照射領域Mの位置を一定にする
には、屈折角をほぼ等しくすればよい。数式(2)か
ら、その条件を満足させるには、sinθ3=sinθ4
=sinθ5=0、即ちレーザ光Laを内壁面5bと試
料流体6との境界面に入射角θ3=0°で入射させれば
よい。
【0028】レーザ光Laを内壁面5bと試料流体6と
の境界面に入射角θ3=0°で入射させると、屈折角θ4
=屈折角θ5=0°となり、常に等しい屈折角(0°)
でレーザ光Laは試料流体6中を進むことになる。な
お、θ3は厳密に0°である必要はなく、照射領域Mの
位置ずれが許容できる範囲内であればよい。従って、θ
3は、ほぼ0°であればよい。
【0029】そこで、内壁面5bと試料流体6との境界
面に入射角θ3=0°でレーザ光Laを入射させるため
には、図3に示すように、外壁面5aと内壁面5bとの
なす角をθ6とすると、空気と外壁面5aとの境界面に
おける屈折角θ2がθ6に等しくなる(θ2=θ6)ように
すればよい。
【0030】更に、数式(1)において、θ2=θ6とし
て、どのくらいの入射角θ1で、レーザ光Laを空気と
外壁面5aとの境界面に入射させればよいかを求める。
入射角θ1は、空気の屈折率n0、フローセル1の壁部5
の屈折率n1、外壁面5aと内壁面5bとのなす角θ6
より決定され、以下に示す数式(3)より求めることが
できる。
【0031】 θ1=sin-1{(n1/n0)sinθ6} (3)
【0032】従って、数式(3)を満たす角度θ1で、
レーザ光Laを空気と外壁面5aとの境界面に入射させ
れば、試料流体6の屈折率の値に関係せずに照射領域M
の位置を一定に維持することができる。
【0033】このようなフローセル1に試料流体6を流
すと、照射領域Mを通過する粒子にレーザ光Laが照射
され、レーザ光Laを受けた粒子が発する散乱光Lsが
集光光学系3により集光される。
【0034】次いで、集光光学系3により集光した散乱
光Lsが、光電変換素子4により電圧に変換される。そ
して、光電変換素子4により変換された電圧のピークの
数により粒子の数が、電圧の値により粒子の粒径が測定
される。
【0035】そして、照射領域Mを通過したレーザ光L
aが、屈折率n2の試料流体6と内壁面5cの境界面に
入射し屈折するときには、スネルの法則に従い、入射角
α1(α1≠0°)と屈折角β1との間に、以下に示す数
式(4)が成り立つ。
【0036】 n2・sinα1=n1・sinβ1 (4)
【0037】また、照射領域Mを通過したレーザ光La
が、屈折率n3の試料流体6と内壁面5cの境界面に入
射し屈折するときにも、同様にスネルの法則に従い、入
射角α1(α1≠0°)と屈折角β2との間に、以下に示
す数式(5)が成り立つ。
【0038】 n3・sinα1=n1・sinβ2 (5)
【0039】このように、入射角α1が0°でないの
は、レーザ光Laが入射する試料流体6と内壁面5cの
境界面が、レーザ光Laの屈折角θ4,θ5が0°となる
内壁面5bと試料流体6の境界面に対し平行でないから
である。即ち、入射角α1が0°にならないように、内
壁面5cと内壁面5bとが所定の角度を持つようフロー
セル1の壁部5が形成されているからである。
【0040】更に、屈折角β1で屈折したレーザ光La
3が、外壁面5dと空気の境界面に入射し屈折するとき
には、スネルの法則に従い、入射角α2(α2≠0°とす
る)と屈折角β3との間に、以下に示す数式(6)が成
り立つ。
【0041】 n1・sinα2=n0・sinβ3 (6)
【0042】また、屈折角β2で屈折したレーザ光La
4が、外壁面5dと空気の境界面に入射し屈折するとき
も、同様にスネルの法則に従い、入射角α3(α3≠0°
とする)と屈折角β4との間に、以下に示す数式(7)
が成り立つ。
【0043】 n1・sinα3=n0・sinβ4 (7)
【0044】なお、入射角α2及び入射角α3は、屈折率
1と屈折率n0によって決まる臨界角(sin-1(n0
/n1))より小さくしておくことが望ましい。入射角
α2,α3が臨界角より大きいと、レーザ光La3,La
4が外壁面5dと空気との境界面で全反射することにな
り、好ましくないからである。
【0045】ここで、入射角α2,α3が、0°になるの
は、内壁面5cと外壁面5dのなす角度β5が、夫々屈
折角β1,β2と等しい場合(β5=β1、β5=β2)であ
る。屈折角β1,β2は、それぞれ以下に示す数式
(8)、(9)で求めることができる。
【0046】 β1=sin-1{(n2/n1)sinα1} (8)
【0047】 β2=sin-1{(n3/n1)sinα1} (9)
【0048】従って、入射角α2,α3を、0°にしない
ためには、フローセル1の内壁面5cと外壁面5dのな
す角度β5が、屈折角β1,β2と等しくならないよう
に、壁部5を形成すればよい。
【0049】ここで、フローセル1及び試料流体6の屈
折率に拘らず、外壁面5dと空気との境界面へのレーザ
光Laの入射角α2,α3が、0°にならない条件を求め
ると、数式(4)、数式(5)から、β1≠0°、β2
0°となる。従って、入射角α2,α3が、0°にならな
い条件であるβ5≠β1、β5≠β2を満足させるために
は、β5=0°となる。
【0050】β5=0°とは、フローセル1の内壁面5
cと外壁面5dとが平行であることを意味する。即ち、
内壁面5cと外壁面5dを平行に形成すれば、フローセ
ル1及び試料流体6の屈折率に拘らず、外壁面5dと空
気との境界面へのレーザ光Laの入射角は、0°になら
ない。
【0051】ところで、レーザ光Laがフローセル1か
ら出射するフローセル1の内壁面5cと外壁面5dとの
角度等の形態は、本発明の実施の形態に限定されるもの
ではない。即ち、本発明においては、レーザ光Laがフ
ローセル1内を流れる試料流体6の屈折率に左右される
ことなく、フローセル1の照射領域Mを確実に通過し、
更に試料流体6と内壁面5cとの境界面に所定の入射角
α(α≠0°)で入射すると共に、外壁面5dと空気と
の境界面にも所定の入射角α’(α’≠0°)で入射す
るように、フローセル1の壁部5の形状が形成されてい
ればよい。
【0052】従って、フローセル1の内壁面5cと外壁
面5dとの角度等の形態は、内壁面5c及び外壁面5d
の全面について、図2又は図3に示すように、同じ形状
に形成する必要はなく、レーザ光Laが通過する部分の
み、入射角が0°にならないように形成することもでき
る。
【0053】これまでは、レーザ光Laを、試料流体6
と内壁面5cとの境界面に所定の入射角α(α≠0°)
で入射させ、ここでの反射光がレーザ光源又は照射領域
Mに戻らないようにすることを前提に説明してきた。し
かし、レーザ光源又は照射領域Mに戻る反射光を少しで
も減らすことができれば、それに応じた効果が得られる
ことは明らかである。
【0054】そこで、レーザ光Laを試料流体6と内壁
面5cとの境界面に入射角αを0°で入射させた場合で
あっても、レーザ光Laが外壁面5dと空気との境界面
に所定の入射角α”(α”≠0°)で入射するようにフ
ローセル1の壁部5の形状を形成すれば、レーザ光La
が外壁面5dと空気との境界面で反射するのを防止する
ことができ、反射光の一部がレーザ光源に戻ることによ
り帰還ノイズがレーザ光Laに重畳するのを回避するこ
とができる。
【0055】なお、本発明の実施の形態においては、光
散乱式の粒子測定装置について説明したが、照射領域M
を通過する粒子の存在による透過光量の減少量を検出し
て粒子の数や粒径などを測定する光遮断式の粒子測定装
置、及び照射領域Mを通過する粒子の存在により生じる
回折光を検出する光回折式の粒子測定装置にも適用でき
る。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、光が粒子検出部としての照射領域を通過した
後、試料流体の屈折率の大きさに影響されずに、試料流
体と内壁面の境界面で光源に戻る方向に反射するのを防
止することができ、反射光の一部が光源に戻ることによ
り帰還ノイズが光に重畳すること及び反射光の一部が照
射領域を再び通過してノイズを増加させることを回避す
ることができる。
【0057】請求項2に係る発明によれば、光が粒子検
出部としての照射領域を通過した後、試料流体の屈折率
の大きさに影響されずに、試料流体と内壁面の境界面で
光源に戻る方向に反射するのを防止することができるの
に加えて、更に光が外壁面と空気との境界面で光源に戻
る方向に反射するのを防止することができ、反射光の一
部が光源に戻ることにより帰還ノイズが光に重畳するこ
と及び反射光の一部が照射領域を再び通過してノイズを
増加させることを回避することができる。
【0058】請求項3に係る発明によれば、光が外壁面
と空気との境界面で光源に戻る方向に反射するのを防止
することができ、反射光の一部が光源に戻ることにより
帰還ノイズが光に重畳すること及び反射光の一部が照射
領域を再び通過してノイズを増加させることを回避する
ことができる。
【0059】請求項4に係る発明によれば、試料流体の
屈折率の大きさに影響されずに、試料流体に含まれる粒
子の数及び粒子の粒径を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粒子測定装置の構成図
【図2】本発明に係るフローセルの断面図
【図3】フローセルの壁部における光の透過経路の説明
【図4】従来のフローセルの断面図
【図5】従来のフローセルの壁部における光の透過経路
の説明図
【符号の説明】
1…フローセル、2…レーザ光源、3…集光光学系、4
…光電変換素子、5…壁部、5a,5d…外壁面、5
b,5c…内壁面、6…試料流体、La…レーザ光、M
…照射領域。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を照射して粒子検出部としての照射領
    域を内部に形成し、この照射領域を通過する試料流体に
    含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得るためのフローセ
    ルにおいて、前記光が前記試料流体に入射して前記照射
    領域を通過した後に、前記試料流体とフローセルの内壁
    面との境界面に所定の入射角α(α≠0°)で入射する
    ようにフローセルの壁部の形状を形成したことを特徴と
    するフローセル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフローセルにおいて、
    前記光がフローセルの外壁面と空気との境界面に所定の
    入射角α’(α’≠0°)で入射するようにフローセル
    の壁部の形状を形成したことを特徴とするフローセル。
  3. 【請求項3】 光を照射して粒子検出部としての照射領
    域を内部に形成し、この照射領域を通過する試料流体に
    含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得るためのフローセ
    ルにおいて、前記光が前記試料流体に入射して前記照射
    領域を通過した後に、前記試料流体とフローセルの内壁
    面との境界面に入射角が0°で入射し、その後、前記光
    がフローセルの外壁面と空気との境界面に所定の入射角
    α”(α”≠0°)で入射するようにフローセルの壁部
    の形状を形成したことを特徴とするフローセル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のフローセルと、このフローセルの流路に光を照射して
    照射領域を形成する光源と、前記照射領域の粒子の散乱
    光、透過光又は回折光を検出処理する光学的検出処理手
    段を備えることを特徴とする粒子測定装置。
JP19119499A 1999-03-18 1999-07-06 フローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置 Expired - Fee Related JP3530078B2 (ja)

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