JP2001020731A - 排気ガス浄化用触媒コンバータ - Google Patents

排気ガス浄化用触媒コンバータ

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JP2001020731A
JP2001020731A JP11188931A JP18893199A JP2001020731A JP 2001020731 A JP2001020731 A JP 2001020731A JP 11188931 A JP11188931 A JP 11188931A JP 18893199 A JP18893199 A JP 18893199A JP 2001020731 A JP2001020731 A JP 2001020731A
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catalyst
exhaust gas
catalytic converter
catalytic
section
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Kenichi Taki
健一 滝
Hironori Satou
容規 佐藤
Koichi Kasahara
光一 笠原
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Cataler Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動直後のような低温域においても
有効な浄化活性を示す排気ガス浄化用触媒用コンバータ
を提供すること。 【解決手段】 本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータ
は、排気ガス流入口と流出口とを有するハウジング4
と、流入口側のハウジング4内に配置された貴金属触媒
を有する第一触媒部1と、第一触媒部1より流出口側の
ハウジング4内に配置された炭化水素を吸着する吸着部
2と、吸着部2より流出口側に配置された貴金属触媒を
有する第二触媒部3と、を有することを特徴とする。本
発明の排気ガス浄化用触媒コンバータは、第一触媒部と
第二触媒部との間に吸着部をもうけたことで、ウォーム
アップ性能が向上している。また、吸着部および第二触
媒部により、第一触媒部が低温時に浄化できなかったH
Cを浄化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車エンジン等
の内燃機関から排出される排気ガスを浄化する排気ガス
浄化用触媒コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の環境問題への関心の高まりにとも
ない、自動車のエンジン等の内燃機関からの排気ガス対
策が重要視されてきている。すなわち、排気ガスをその
まま排出すると、公害や環境の悪化といった問題を引き
起こすためである。このため、これらの排気ガスは触媒
コンバータ等を用いて浄化された後に大気中に排出され
ている。
【0003】この触媒コンバータを用いた排気ガス浄化
システムは、他の方法に比べ、排気ガスを発生するエン
ジン等の内燃機関にそれほどの負担をかけることなく、
大幅なエミッションの低減が可能であるために広く採用
されている。
【0004】触媒コンバータは、排気ガスに含まれる有
害な窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)および一
酸化炭素(CO)を無害な窒素、二酸化炭素、水に変換
している。ここで、排気ガスに含まれる有害性分のう
ち、HCの触媒浄化能は排気ガス温度の影響を強く受
け、一般に300℃以上の温度において貴金属触媒によ
り浄化される。このため、エンジン始動直後におけるよ
うに、排気ガス温度が低い時には、排気ガス中のHC
は、貴金属触媒の触媒活性が低く浄化がむずかしかっ
た。
【0005】しかも、エンジン始動直後には、大量のH
Cが排出される。このとき、HCがエミッション中に占
める割合も大きくなっており、低温時のHCの排出を抑
制することが排気ガス浄化において重要な問題となって
いた。
【0006】このため、触媒コンバータにおいて、低温
でのHC浄化能を向上させることが検討されている。こ
のような問題を解決する触媒コンバータとしては、たと
えば、特開平6−141520号、特開平7−1740
17号、等に記載がある。
【0007】特開平6−141520号に記載の触媒コ
ンバータは、触媒担体の排気ガス流入側にHC浄化触媒
金属を有する吸着材を、下流側に酸化触媒層と還元触媒
触媒層とからなる排ガス浄化触媒を配したものである。
この触媒コンバータは、排気ガス流入側に配置されたH
C吸着材でHCを吸着し、下流側の排ガス浄化触媒によ
り、排気ガスおよび吸着材から放出されたHCを浄化す
るものである。
【0008】しかしながら、排ガス浄化触媒が吸着材よ
り下流側に配置されているため、排ガス浄化触媒が触媒
活性を示す温度にまで加熱されるのに時間を有し、この
間の浄化性能は低かった。
【0009】特開平7−174017号に記載の触媒コ
ンバータは、触媒担体の排気ガス流入側に三元触媒を、
下流側にHC吸着能を有する吸着材を配したものであ
る。この触媒コンバータにおいても、排気ガスの上流側
に三元触媒を配置することで触媒活性を示す温度にまで
短時間で達する。しかし、この間に下流側のHC吸着材
により吸着されていたHCが、HC吸着材が加熱される
ことでHCを放出しても、放出されたHCはそのまま排
気ガスとして大気中に放出されていた。
【0010】このように、これらの触媒コンバータは、
低温条件下でHCを吸着材に吸着させることで低温時の
HC排出を抑えている。しかし、近年の排ガス規制の強
化にともない、さらなる浄化性能の向上が触媒コンバー
タに求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
みてなされたものであり、エンジン始動直後のような低
温域においても有効な浄化活性を示す排気ガス浄化用触
媒用コンバータを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者等は検討を重ねた結果、一体に形成された触
媒コンバータにおいて、排ガス流入口側に第一触媒部
を、排ガス流出口側に第二触媒部を、第一触媒部と第二
触媒部の間に吸着材を配置することで、上記課題を解決
できることを見出した。
【0013】すなわち、本発明の排気ガス浄化用触媒コ
ンバータは、排気ガス流入口と流出口とを有するハウジ
ングと、流入口側のハウジング内に配置された貴金属触
媒を有する第一触媒部と、第一触媒部より流出口側のハ
ウジング内に配置されたHCを吸着する吸着部と、吸着
部より流出口側に配置された貴金属触媒を有する第二触
媒部と、を有することを特徴とする。
【0014】本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータ
は、エンジン始動直後のような低温時に、第一触媒部で
浄化されなかったHCを吸着部に吸着するとともに、第
一触媒部が排気ガスにより加熱され、素早く触媒活性を
発揮する温度にまで上昇する。その後、吸着部が排気ガ
スにより加熱され、吸着していたHCを放出し、この放
出されたHCが第二触媒部で分解される。このため、本
発明の排気ガス浄化用触媒コンバータは、始動直後から
有害成分を除去できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の排気ガス浄化用触媒コン
バータは、ハウジングと、第一触媒部と、吸着部と、第
二触媒部と、から構成される。
【0016】ハウジングは、排気ガス流入口と流出口と
を有する。ハウジングは、第一、第二触媒部および吸着
部をその内部に有するとともに、排気ガスをこれらの触
媒部および吸着部に供給する。
【0017】ハウジングは、通常の触媒コンバータに用
いられるものを用いることができる。すなわち、耐熱性
金属よりなるパイプ状部材を用いることができる。この
ような耐熱性金属としては、ステンレス鋼をあげること
ができる。
【0018】第一触媒部は、流入口側のハウジング内に
配置された貴金属触媒を有する部材である。第一触媒部
は、ハウジング内の流入口側に配置されることから、ハ
ウジングの流入口から流入した排気ガスにより素早く加
熱される。この加熱により、第一触媒部は、すばやく触
媒活性温度に上昇することで、エンジン始動直後から排
気ガスを浄化できる。
【0019】吸着部は、第一触媒部より流出口側のハウ
ジング内に配置されたHCを吸着する部材である。この
吸着部は、第一触媒部で浄化できなかったHCを吸着
し、外部にHCが放出されることを防止する。その後、
排気ガスにより加熱されることで吸着部が高温となる
と、吸着していたHCを放出する。
【0020】第二触媒部は、吸着部より流出口側に配置
された貴金属触媒を有する部材である。この第二触媒部
は、第一触媒部および吸着部を通過した排気ガスをより
浄化するとともに、吸着部から放出されるHCを浄化す
る。
【0021】第一触媒部、第二触媒部および吸着部は、
モノリス型を有することが好ましい。すなわち、モノリ
ス型コンバータは、熱容量が小さいためウォームアップ
性能に優れ、所望の触媒活性が得られる温度にまですば
やく上昇する。また、モノリス型コンバータは、圧力損
失も小さいため、エンジンに負荷をかけることなく排気
ガスを浄化、吸着することができる。
【0022】第一触媒部および第二触媒部の貴金属触媒
は、排気ガス中の有害成分を分解、浄化する触媒成分で
ある。すなわち、第一触媒部および第二触媒部に、貴金
属触媒を有することで、この貴金属触媒により排気ガス
が浄化される。このことから、第一触媒部および第二触
媒部は、排気ガスを浄化できればよく、従来の触媒コン
バータに用いられていた触媒を用いることができる。
【0023】第一触媒部が少なくともパラジウムを含有
し、第二触媒部が白金、パラジウムおよびロジウムの少
なくとも一つを含有することが好ましい。
【0024】第一触媒部が白金、パラジウムおよびロジ
ウムの少なくとも一つを含有し、第二触媒部が少なくと
もパラジウムを含有することが好ましい。
【0025】すなわち、第一触媒部と第二触媒部とのう
ち、一方の触媒部が少なくともパラジウムを含有し、他
方の触媒部が白金、パラジウムおよびロジウムの少なく
とも一つを含有するように貴金属触媒を有していればよ
い。
【0026】白金、パラジウムおよびロジウムは、通常
の触媒コンバータに用いられる方法で触媒担体に担持さ
れる。すなわち、金属あるいはセラミックス製の触媒担
体表面に多孔質担体層をもうけ、この多孔質担体層上に
触媒貴金属が付与された構造とすることができる。
【0027】この多孔質担体層は、希土類元素を含有す
ることが好ましい。すなわち、多孔質担体層が希土類元
素を有することで、HC、CO、NOxの3成分の浄化
が広い範囲で可能となる。この希土類元素としては、セ
リウム、ジルコニウム、ランタン、プラセオジム、ネオ
ジム、イットリウムをあげることができる。この希土類
元素を有する多孔質担体層は、希土類元素を分散させた
触媒用スラリーを用いて多孔質担体層を形成することで
得られる。
【0028】吸着部は、ゼオライトよりなる吸着材を有
することが好ましい。ゼオライトは低温時にHCを吸着
し、昇温とともに脱離することができる。このため、吸
着材にゼオライトを用いることで、低温時に第一触媒部
で浄化できなかったHCを吸着し、高温となると吸着部
からHCを放出できるようになる。
【0029】このため、ゼオライトは、常温ないし比較
的高い温度まで水存在雰囲気下でも十分なHC吸着能を
示し、かつ耐久性の高いものを使用することが好まし
い。このような特性を満たすゼオライトとしては、たと
えば、モルデナイト、USY、βゼオライト、ZSM−
5、フェライト等をあげることができる。
【0030】第一触媒部、第二触媒部および吸着部の貴
金属触媒担体および吸着材のそれぞれの距離は、一概に
決定されるものではない。すなわち、距離が短すぎると
背圧上昇によるエンジン性能の低下を引き起こす可能性
があり、逆に離れすぎていると排気ガスの下流側の吸着
部、第二触媒部の温度が上がらず、浄化率が低下する可
能性がある。
【0031】また、第一触媒部、第二触媒部および吸着
部の貴金属触媒および吸着材の担持量は、それぞれ、貴
金属としては1g/l以上、吸着材は50g/l以上で
あることが好ましい。貴金属が1g/l未満となると、
貴金属量が少ないため触媒コンバータとしてのHC、C
O、NOxの浄化能が十分に得られず、吸着材が50g
/l未満となると、HC吸着能が低下するため、HC浄
化能が低下する。
【0032】(製造方法)本発明の排気ガス浄化用触媒
コンバータの製造方法は、第一触媒部、第二触媒部およ
び吸着部を構成する第一触媒、第二触媒および吸着材を
作製した後に、ハウジング内に固定することで製造でき
る。すなわち、あらかじめ作製した二つの触媒と吸着材
とを、ハウジングに固定して製造される。
【0033】また、二つの触媒については、従来の触媒
コンバータの製造方法と同様に作製することができる。
すなわち、耐熱性触媒担体表面に耐熱性多孔質担体層を
形成した後に、貴金属触媒を担持させることにより製造
できる。詳しくは、耐熱性多孔質担体層を形成する触媒
用スラリーを耐熱性触媒担体表面にコート、乾燥、焼成
させて、耐熱性多孔質担体層を有する触媒担体を製造す
る。得られた触媒担体に貴金属触媒成分を溶解させた水
溶液に浸漬し、乾燥させることで触媒が得られる。
【0034】また、吸着部についても、HC吸着材のス
ラリーを作製し、このスラリーを耐熱性触媒担体表面に
コート、乾燥、焼成することで作製することができる。
【0035】得られた二つの触媒および吸着材をパイプ
状のハウジングに挿入し、このパイプ状ハウジングを絞
り加工することにより、それぞれをハウジング内に密
着、固定する。
【0036】本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータ
は、ハウジングの排気ガス流入口から排気ガスが流入す
る。流入した排気ガスは、第一触媒部、第二触媒部の貴
金属触媒に接触し、分解、浄化された後に、排気ガス流
出口から排出される。
【0037】ここで、エンジン始動直後の低温時には、
第一触媒部が低温であるため、排気ガス中のHCが第一
触媒部を通過し、吸着部で吸着される。このため、エン
ジン始動直後の低温時においてもHCの排出が抑えられ
る。
【0038】さらに、排気ガスにより吸着部が加熱さ
れ、十分な温度になると、吸着部に吸着しているHCが
吸着材から放出され、その後の第二触媒部に送られるよ
うになる。この第二触媒部は、吸着部と近接しているこ
とから、十分に加熱されており、吸着部から放出された
HCを分解、浄化する。
【0039】本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータ
は、吸着部を有することでエンジン始動直後のHCを吸
着してHCが外部に放出されることを抑えるとともに、
第一触媒部が排気ガス流入口側に配置されることで、素
早く触媒性能を発揮できる。さらに、第二触媒部によ
り、吸着部に吸着されたHCが分解、浄化される。この
ため、本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータを用いる
ことで、排気ガス中の有害成分を低減することができ
る。
【0040】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0041】本発明の実施例として、貴金属触媒を担持
した第一触媒1と、ゼオライトよりなる吸着材2と、貴
金属触媒を担持した第二触媒3と、をステンレスよりな
るハウジング4内に固定した排気ガス浄化用触媒コンバ
ータを作製した。この触媒コンバータの断面図を図1に
示した。
【0042】(第一実施例)本実施例は、第一触媒にP
dを、第二触媒にPt、Pd、Rhより選ばれる1種以
上が担持された排気ガス浄化用触媒コンバータである。
ここで、本実施例において作製された触媒コンバータの
構成を表1に示した。なお、第一触媒、第二触媒および
吸着材の容量は、第一触媒および第二触媒が0.35
l、吸着材が0.7lであった。
【0043】
【表1】
【0044】(排気ガス浄化用触媒コンバータの製造)
本実施例の排気ガス浄化用触媒コンバータの製造は、触
媒貴金属を担持した二つの触媒と、吸着材と、を作製
し、これらを第一触媒、吸着材、第二触媒の順序でハウ
ジング内に固定して作製された。
【0045】第一および第二触媒は、耐火性無機酸化物
である活性アルミナ粉末1000gを純水1lに均一に
溶解させ、触媒用スラリーを作製した。つづいて、この
触媒用スラリーを、通常のスラリーコート装置を用いて
耐火性ハニカム担体にコートした。なお、この耐火性ハ
ニカム担体は、コーディエライトよりなり、直径80m
m、長さ70mm、400セル/平方インチであった。
なお、この触媒用スラリーのコートは、コート後に乾
燥、焼成が行われた。
【0046】ここで、表1に示された、試料2および3
のスラリー中の希土類元素とは、第一および第二触媒に
おいて、貴金属触媒が担持された多孔質担体層中にセリ
ウムおよびジルコニウムを含有しているものである。
【0047】すなわち、上記触媒用スラリーに平均粒径
10μm以下のセリウム・ジルコニウム複合酸化物粉末
を500g含有させたスラリーを用い、このスラリーを
コートしたハニカム担体に貴金属触媒を担持させた触媒
である。
【0048】つづいて、このコート担体を、貴金属触媒
の水溶液に浸漬した後に、乾燥させ、第一および第二触
媒を得た。第一および第二触媒は、0.35lの容量を
有していた。なお、第一および第二触媒に担持された貴
金属触媒は、表1に示された。
【0049】つぎに、耐火性無機酸化物のゼオライト粉
末1000gを純水1lに均一に溶解させ、吸着材用ス
ラリーを作製した。
【0050】つづいて、第一および第二触媒に用いられ
たものの二倍の容量を有する耐火性ハニカム担体にこの
吸着材用スラリーをコートし、乾燥、焼成して、吸着材
を得た。なお、この吸着材用スラリーのハニカム担体へ
のコートは、触媒用スラリーのコートに用いた装置によ
りなされた。ここで、この吸着材に用いられた耐火性ハ
ニカム担体は、軸方向の長さが第一および第二触媒の長
さの2倍であった以外は、第一および第二触媒に用いら
れた耐火性ハニカム担体と同様であった。
【0051】得られた第一触媒、吸着材、第二触媒のそ
れぞれの外周面をアルミナマットで巻き、ステンレス製
のハウジング内に20mm間隔で固定した。
【0052】(比較例)本実施例の比較例として、表1
に示される構成を有する比較例1〜4を作製した。な
お、本比較例は、得に言及されていないものについて
は、第一実施例において用いられた材料および製造方法
により作成された。
【0053】比較例1は、第二触媒を有しない触媒コン
バータである。すなわち、排ガス流入口側の第一触媒と
排出口側の吸着材とを、ハウジング内に固定した触媒コ
ンバータであり、第一触媒に担持された貴金属触媒がP
t/Pd/Rhであった。なお、第一触媒と吸着材の容
量は、ともに0.7lであった。
【0054】比較例2は、第一触媒を有しない触媒コン
バータである。すなわち、排ガス流入口側の吸着材と排
出口側の第二触媒とを、ハウジング内に固定した触媒コ
ンバータであり、第二触媒に担持された貴金属触媒がP
t/Pd/Rhであった。なお、第二触媒と吸着材の容
量は、ともに0.7lであった。
【0055】比較例3は、第一触媒1が、吸着材2およ
び第二触媒3と別のハウジングに配置されている触媒コ
ンバータである。すなわち、第一触媒1のみをハウジン
グ内に有する浄化触媒部5と、吸着材2および第二触媒
3とをハウジング内に有する吸着触媒部6とから構成さ
れる。なお、この浄化触媒部5と吸着触媒部6とは、パ
イプ7により接続されている。この比較例3の触媒コン
バータを図2に示した。
【0056】比較例4は、第一触媒に担持された貴金属
触媒量が少ないとともに、吸着材においてHCを吸着す
るゼオライト量が少ない触媒コンバータである。すなわ
ち、第一触媒に担持された貴金属触媒量はPdであり、
その担持量が0.7g/lであった。また、吸着材にお
けるゼオライト量が35g/lであった。
【0057】(評価)第一実施例の排気ガス浄化用触媒
コンバータの評価として、排気ガスを浄化させ、その浄
化率を測定することで行われた。
【0058】ここで、各触媒コンバータを車両の床下に
取り付け、米国の評価法であるLA−4モードにより、
エミッション値を測定した。この測定結果を表2に示し
た。
【0059】
【表2】
【0060】表2より、本実施例の触媒コンバータは、
HC、COおよびNOxの浄化率が高くなっている。本
実施例の触媒コンバータは、第一触媒あるいは第二触媒
のない比較例1、2の触媒コンバータと比較して、浄化
率が向上している。また、第一触媒が吸着材とはなれて
もうけられた比較例3と比較しても、浄化率が高いこと
がわかる。
【0061】また、比較例4において、ゼオライト量を
減少させると、吸着材のHC吸着能が低下し、触媒コン
バータとしての浄化能が低減している。
【0062】すなわち、第一触媒、吸着材および第二触
媒を有するとともに、これらをハウジング内に収めるこ
とで、高い浄化率を獲得できる。
【0063】(第二実施例)第二実施例は、第一触媒に
Pt、Pd、Rhより選ばれる1種以上を、第二触媒に
Pdが担持された排気ガス浄化用触媒コンバータであ
る。ここで、本実施例において作製された各触媒コンバ
ータの構成を表3に示した。
【0064】
【表3】
【0065】ここで、第二実施例は、第二実施例と同様
にして作製された。すなわち、第二実施例の第一触媒、
吸着材、第二触媒およびハウジングは、第一実施例と同
様の手段により作製された。
【0066】(評価)第二実施例の評価として、実際に
排気ガスを浄化させ、その浄化率を測定した。なお、試
験方法は、第一実施例と同様に、LA−4モードを用い
た。ここで、この測定結果を表4に示した。
【0067】なお、表3における比較例5〜7は、第一
実施例の比較例1〜3と同様の構成を有する触媒コンバ
ータであった。なお、比較例5〜7の触媒コンバータの
第一触媒、第二触媒および吸着材に担持された貴金属触
媒およびゼオライトの担持量を表3にあわせて示した。
【0068】
【表4】
【0069】表4より、第一実施例のときと同様に、第
二実施例においても、HC、COおよびNOxの浄化率
が比較例と比較して高くなっている。また、本実施例の
触媒コンバータは、第一触媒あるいは第二触媒のない比
較例5、6の触媒コンバータと比較して、浄化率が向上
している。また、第一触媒が吸着材とはなれてもうけら
れた比較例7と比較しても、浄化率が高いことがわか
る。
【0070】すなわち、第一および第二実施例の触媒コ
ンバータは、第一触媒あるいは第二触媒のない触媒コン
バータおよび第一触媒と吸着材とが離れてもうけられた
触媒コンバータと比較して、HC、COおよびNOxの
浄化率が高いことがわかった。
【0071】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータ
は、第一触媒部と第二触媒部との間に吸着部をもうけた
ことで、第一触媒部が触媒活性を発揮する温度にまで素
早く加熱され、ウォームアップ性能が向上している。ま
た、吸着部および第二触媒部により、第一触媒部が低温
時に浄化できなかったHCを浄化できる。このため、本
発明の排気ガス浄化用触媒コンバータは、高い浄化率を
発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例において作製された触媒コンバータの
断面を示した図である。
【図2】 比較例3の触媒コンバータの断面を示した図
である。
【符号の説明】
1…第一触媒 2…吸着材 3…第二触
媒 4…ハウジング 5…浄化触媒部 6…第二触
媒部 7…パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/10 B01D 53/36 ZABB (72)発明者 笠原 光一 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 株式会 社キャタラー内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AB10 BA03 BA14 BA15 BA19 FA02 GA06 GB05W GB06W GB07W GB09Y GB17X HA19 HA20 4D048 AA06 AA13 AA18 AB05 BA03X BA08X BA10X BA11X BA19X BA30X BA31X BA32Y BA33X BA39Y BA41X BA42X BB02 CA01 CC32 CC46 CC63 CD01 CD08 4G069 AA03 BA01A BA01B BA07A BA07B BA13B BB02A BB02B BB06B BC43B BC51B BC69A BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B CA03 CA09 EA18 EA19 EB12Y EB14Y EE08 EE09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス流入口と流出口とを有するハウ
    ジングと、 該流入口側の該ハウジング内に配置された貴金属触媒を
    有する第一触媒部と、 該第一触媒部より該流出口側の該ハウジング内に配置さ
    れた炭化水素を吸着する吸着部と、 該吸着部より該流出口側に配置された貴金属触媒を有す
    る第二触媒部と、を有することを特徴とする排気ガス浄
    化用触媒コンバータ。
  2. 【請求項2】 前記第一触媒部が少なくともパラジウム
    を含有し、前記第二触媒部が白金、パラジウムおよびロ
    ジウムの少なくとも一つを含有する請求項1記載の排気
    ガス浄化用触媒コンバータ。
  3. 【請求項3】 前記第一触媒部が白金、パラジウムおよ
    びロジウムの少なくとも一つを含有し、前記第二触媒部
    が少なくともパラジウムを含有する請求項1記載の排気
    ガス浄化用触媒コンバータ。
  4. 【請求項4】 前記吸着部は、ゼオライトよりなる吸着
    材を有する請求項1記載の排気ガス浄化用触媒コンバー
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113786693A (zh) * 2021-09-22 2021-12-14 深圳光顺工业设备有限公司 一种废气处理用吸附装置

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