JP2001018379A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置

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JP2001018379A
JP2001018379A JP2000153024A JP2000153024A JP2001018379A JP 2001018379 A JP2001018379 A JP 2001018379A JP 2000153024 A JP2000153024 A JP 2000153024A JP 2000153024 A JP2000153024 A JP 2000153024A JP 2001018379 A JP2001018379 A JP 2001018379A
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Xin Wen
シン・ウェン
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高められた画像の耐久性を備えたインク画像
をレシーバ上に生成するインクジェット印刷装置を提供
する。 【解決手段】 デジタル画像に応答してレシーバ上に耐
久性のあるインク画像を形成するためのインクジェット
印刷装置において、インクをレシーバに射出するように
適応した少なくとも１つのインクジェットプリントヘッ
ドを含み、装置はデジタル画像に応答してインク画像を
形成するように、インクをレシーバに射出するためのイ
ンクジェットプリントヘッドを動作させる。上記インク
ジェット印刷装置はインク画像上に、インク画像を保護
するための透明な固体の連続なフィルムを形成する流体
を塗布するための構造をさらに含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は保護フィルムを有す
るインク画像を提供するインクジェット印刷装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】シン・ウェン（Xin Wen）による「放射
処理によるインクジェット印刷」と題され、１９９７年
９月１９日に出願された米国特許出願番号第０８／８３
４，３７９号と、シン・ウェンによる「画像上にテクス
チャーされた層（Textured Layers）を形成するための
装置」と題され、これと同時に出願された米国特許出願
番号第０９／３２５，０７８号とをともに参照し、これ
らの開示内容はここに参照して含まれる。
【０００３】インクジェット印刷は、そのノンインパク
ト、低騒音性及び普通紙に対する互換性により、デジタ
ル出力の競争の場における突出した競争物となった。イ
ンクジェット印刷は、電子写真におけるトナーの転写及
び固定の複雑さと、熱抵抗式（thermal resistive）印
刷技術における印刷インターフェースの接触圧を除去す
る。インクジェット印刷機構は、連続式インクジェット
又はドロップオンデマンド型インクジェットを含む。１
９７０年にカイザー他（Kyser et al.）に付与された米
国特許第３，９４６，３９８号の特許明細書は、圧電結
晶に高電圧を作用させ、結晶を屈曲させ、インク容器に
圧力を作用させ、液滴をオンデマンドで射出させるドロ
ップオンデマンド型インクジェットプリンタを開示して
いる。圧電式インクジェットプリンタはまた圧電結晶を
プッシュモード、シアーモード及びスクイーズモードで
利用することができる。ヨーロッパ特許出願公開ＥＰ８
２７８３３Ａ２号及び国際出願の国際公開ＷＯ９８／０
８６８７号は、チャネル間の減少したクロストーク、改
良されたインク耐性、及びインク滴の大きさを可変させ
て射出する能力を備えた圧電式インクジェットプリンタ
ヘッド装置を開示している。
【０００４】エンドー他（Endo et al）に付与された米
国特許第４，７２３，１２９号の特許明細書は、ノズル
中の水性インクと熱的に接触している電熱ヒータに電力
パルスを作用させる、電熱式ドロップオンデマンド型イ
ンクジェットプリンタを開示している。電熱ヒータから
の熱はインク中に蒸気の泡を生じさせ、インク滴にヒー
タの土台の端部に沿った小さな開口から射出させる。こ
の技術はバブルジェット（日本のキヤノン株式会社の登
録商標）として知られている。
【０００５】米国特許第５，６３５，９６９号の特許明
細書は、インク画像をインクレシーバに印刷する前に、
処理流体をレシーバに射出することでレシーバを調節す
るプリントヘッドを開示する。その後レシーバ上の処理
流体はレシーバ上に印刷されるインク画素を固定化し、
それはドットの形状を改良し、それにより印刷の品質と
安定性を改良する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット画像は
しばしば画像の耐久性に関する問題を有する。画像の耐
久性は、物理的な磨耗に対する耐久性、水（すなわち、
水に対する堅牢度）、光による色褪せ（光に対する堅牢
度）及び環境の状態（酸化など）、及び画像上の指紋の
ような汚れへの安定性を含むことがある。インクジェッ
ト画像の耐久性を高める伝統的な方法は、積層装置を用
いて、インク画像上に積層されたシートを接着すること
である。積層シートは接着剤の層で予め覆われている。
通例、圧力及び熱が、積層とインクレシーバを互いに接
着するために要求される。
【０００７】積層方法にはいくつかの欠点がある。第１
に、積層シートは単位領域あたりの媒体のコストを著し
く増大させる。第２に、積層装置は高価であり、時々イ
ンクジェットプリンタ自体よりも高価である。第３に、
積層は時間が経過すると、又は物理的又は熱的な外乱に
より層間剥離する傾向がある。
【０００８】本発明の目的は、高められた画像の耐久性
を備えたインク画像をレシーバ上に生成するインクジェ
ット印刷装置を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインクジェ
ット印刷装置は、デジタル画像に応答してレシーバ上に
耐久性のあるインク画像を形成するためのインクジェッ
ト印刷装置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応された
少なくとも１つのインクジェットプリントヘッドと、 ｂ）上記デジタル画像に応答してインク画像を形成する
ように、インクを上記レシーバに射出するための上記イ
ンクジェットプリントヘッドを動作させる手段と、 ｃ）上記インク画像を保護するための透明な固体の連続
なフィルムを形成する流体を上記インク画像上に塗布す
るための流体射出手段とを備えたことを特徴とする。
【００１０】また、本発明に係るインクジェット印刷装
置は、デジタル画像に応答してレシーバ上に耐久性のあ
るインク画像を形成するためのインクジェット印刷装置
であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応された
少なくとも１つのインクジェットプリントヘッドと、 ｂ）上記デジタル画像に応答してインク画像を形成する
ように、インクを上記レシーバに射出するための上記イ
ンクジェットプリントヘッドを動作させる手段と、 ｃ）ポリマー流体を上記インク画像上に塗布するための
流体射出手段とを備え、 上記ポリマー流体は上記インク画像を保護するための透
明な固体の連続なポリマー保護フィルムを形成すること
を特徴とする。
【００１１】さらに、本発明に係るインクジェット印刷
装置は、デジタル画像に応答してレシーバ上に耐久性の
あるインク画像を形成するためのインクジェット印刷装
置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応した第
１のインクジェットプリントヘッドと、ポリマー流体を
上記レシーバに射出するための第２の流体射出ヘッド
と、 ｂ）上記第１のインクジェットプリントヘッドと上記第
２の流体射出ヘッドとを、上記インクレシーバを横切る
ように同時に移動させる手段と、 ｃ）インク画素を形成する上記レシーバ上の異なる位置
において、インクを上記レシーバに射出するための上記
第１のインクジェットプリントヘッドを動作させ、上記
デジタル画像に応答してインク画像を形成するための手
段と、 上記第１のインクジェットプリントヘッドによって形成
された上記画素上にポリマー流体を塗布するための上記
第２の流体射出ヘッドを動作させ、上記ポリマー流体は
上記インク画像を保護するための透明な固体の連続なポ
リマー保護フィルムを形成する手段とを備えたことを特
徴とする。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態は、インク
画像の改良された耐久性を提供できるインクジェット印
刷装置に関する。本発明において「耐久性」という用語
は、物理的な磨耗に対する耐久性、水（すなわち、水に
対する堅牢度）、光による色褪せ（すなわち、光に対す
る堅牢度）及び環境の状態（酸化など）、及び画像上の
指紋のような汚れに対する安定性を指す。
【００１３】図１を参照すると、インクジェット印刷装
置１０は、コンピュータ２０、制御電子回路２５、プリ
ントヘッド駆動電子回路３０、黒インク（Ｋ）、シアン
インク（Ｃ）、マゼンダインク（Ｍ）及び黄インク
（Ｙ）を印刷するためのインクジェットプリントヘッド
３１〜３４、及びプリントヘッド３１〜３４に各色のイ
ンクを供給するための複数のインク容器４０〜４３を備
え、図示されている。プリントヘッド３１〜３４はホル
ダ４５に固定され、ホルダ４５はプリントヘッド並進モ
ータ７１により摺動レール５４に沿って高速スキャン方
向（図１に矢印で示されている。）に並進移動させるこ
とができる。摺動レール５４は支持部材５５によって支
持されている。プリントヘッド３１〜３４、流体射出ヘ
ッド１２３、及びホルダ４５は図１に図示されているい
くつかの機構によって移送される。特に、ベルト５６、
プーリー機構５７、及びプリントヘッド並進モータ７１
が図示されている。プリントヘッド並進モータ７１はス
テッピングモータであることができ、またそれに代わっ
てサーボシステムを備えたＤＣモータであることができ
る。流体射出ヘッド１２３は、好ましい実施形態である
が、塗布ローラー、スプレーバー、もしくは毛細管現象
でインクを伝搬するウィキング装置（wicking arrangem
ent）のような他の配置も用いられることが理解されよ
う。
【００１４】インクジェット印刷装置１０はまたレシー
バ移送モータ７０、記録紙などのインクレシーバ８０、
及びプラテン９０を含む。レシーバ８０はプラテン９０
によって支持されている。レシーバ移送モータ７０は、
高速スキャン方向と直交する低速スキャン方向にレシー
バ８０を移動させるローラー６５を用いて、インクレシ
ーバ８０とインクジェットプリントヘッド３１〜３４と
を相対的に移動させる。プリントヘッド３１〜３４、流
体射出ヘッド１２３、及びレシーバ８０が初期位置に戻
れるように、レシーバ移送モータ７０及びプリントヘッ
ド並進モータ７１の両方が双方向的であることが理解さ
れよう。
【００１５】インクジェット印刷装置１０は、後述のよ
うに、ポリマー流体をインク画像に転写するための、流
体射出駆動電子回路６０及び流体射出ヘッド１２３をさ
らに含む。流体射出ヘッド１２３は流体容器４４によっ
て供給されるポリマー流体を収容する。流体射出ヘッド
１２３は、好ましくは本出願の従来技術の項で述べられ
たようなインクジェットプリントヘッドで、熱インクジ
ェット又は圧電式のどちらかである。インクジェットプ
リントヘッドが用いられたとき、ポリマー流体はインク
画像１４０上に、インクジェット印刷と類似の方式で、
離散的に射出されたポリマー流体の滴１２５として転写
される。その結果ポリマー流体のオーバーコートフィル
ムがインクレシーバ８０に形成される。コンピュータ２
０は、インクレシーバ８０に塗布されるポリマー流体の
量又は位置を決定するために、流体射出駆動電子回路６
０を制御する。
【００１６】本発明に係る実施形態の利点は、ポリマー
オーバーコートが塗布器（例えば、接触ローラー）のイ
ンク画像との接触を伴わないことである。ポリマー流体
をインク画像に接触しながら塗布することが、インク画
像を乱し、インク品質低下の原因となることが本発明に
おいて発見された。
【００１７】ポリマー保護フィルムは、インクレシーバ
８０の全体にわたって一様に形成し、もしくはインク画
像１４０（図３参照。）が保護される必要がある場所の
インクレシーバ８０の一部分のみに形成することができ
る。ポリマー流体の使用は、流体を必要な領域のみに塗
布することで最小化することができる。
【００１８】図１において、流体射出ヘッド１２３はホ
ルダ４５に保持され、インクジェットプリントヘッド３
１〜３４と同一の移送機構により、同時に移動させるこ
とができる。それに代わって、流体射出ヘッド１２３は
分離した移送機構に搭載することができる。流体射出ヘ
ッド１２３とレシーバ８０との間の相対的な移動が、レ
シーバ移送モータ７０の動作下でレシーバ８０を移動さ
せるローラー６５によって提供されるように、流体射出
ヘッド１２３はまたページ幅のノズルの列を含むことが
できる。
【００１９】インクジェット印刷装置の動作が図２に説
明されている。印刷開始（ボックス２００）の後、初め
にインク画像はボックス２１０において印刷される。入
力デジタル画像を入力し、又はコンピュータ２０の中で
生成することができる。デジタル画像はコンピュータ２
０で、本技術においてよく知られた画像処理アルゴリズ
ム、例えばトーンスケール較正、色変換、ハーフトー
ン、インクレンダリングなどによって処理される。コン
ピュータ２０は、プリントヘッド３１〜３４のためにデ
ジタル画像データに従って電気的信号を準備するプリン
トヘッド駆動電子回路３０に、デジタル画像を表す信号
を送る。それぞれの印刷パスの間、コンピュータ２０は
制御電子回路２５を制御して、レシーバ移送モータ７０
及びプリントヘッド並進モータ７１を動作させる。コン
ピュータ２０の制御の下で、レシーバ８０は形成される
べき複数の画像画素の１区画（swath）に位置され、次
いでプリントヘッド並進モータ７１はインクジェットプ
リントヘッド３１〜３４を高速スキャン方向（図１に図
示されている。）に移動させる。プリントヘッド駆動電
子回路３０はインクジェットプリントヘッド３１〜３４
を動作させ、レシーバ８０のインクレシーバ面上にイン
ク画素１１０を形成するようにインク小滴１００をイン
クレシーバ８０に射出する。インク画像１４０は複数の
インク画素１１０により形成される。それぞれのインク
画像１４０は、典型的には複数の印刷パスにより形成さ
れる。
【００２０】次に、ボックス２２０において、ポリマー
オーバーコートフィルムは、インクレシーバ８０上に形
成されたインク画像の上に塗布される。コンピュータ２
０は、インクレシーバ８０上に塗布されるポリマー流体
の量又は位置を決定する、流体射出駆動電子回路６０を
制御する。ポリマー流体は、流体射出ヘッド１２３によ
り離散的に射出されたポリマー流体の滴１２５としてイ
ンク画像１４０に転写される。インクレシーバ８０上で
流体の滴は塗り広げられ互いに合体し、インクレシーバ
８０上に連続な流体のポリマーオーバーコートフィルム
１３０を形成する。インク滴１００の射出と射出された
ポリマー流体の滴との間の時間の遅延は、コンピュータ
２０により制御される。ポリマー流体が塗布される前
に、インク画素１１０はインクレシーバ８０の中によく
吸収される。
【００２１】インクジェット印刷装置１０の動作を再検
討すると、プリントヘッド電子回路は、インク画素１１
０を形成するインクレシーバ８０上の異なる位置におい
て、インクをレシーバに射出するためにプリントヘッド
３１〜３４を動作させ、デジタル画像に応答してそれに
対応するインク画像１４０を形成する。流体射出駆動電
子回路６０は、第一のインクジェットプリントヘッドに
より形成された画素の上にポリマー流体を塗布するため
の流体射出ヘッド１２３を動作させ、ポリマー流体はイ
ンク画像１４０を保護するための固体の透明で連続なポ
リマー保護フィルム１５０を形成する。
【００２２】ポリマーの流体は、水溶液、ポリマーの分
散、ポリマー懸濁液、又は樹脂又はラテックス溶液のよ
うなポリマーメルトであることができる。ポリマーは単
一の型のモノマー、又は１つより多い型のモノマーの共
重合体を含むことができる。共重合をブロック化し又は
ランダム化することができる。後述のように、ポリマー
は、重合により凝固させられたとき、固体の保護フィル
ムを形成することができる。また、ポリマーの流体は、
安定剤、界面活性剤、粘性調節剤、湿潤剤又は希釈剤及
び他の成分を含むことができる。これらの付加的成分
は、ポリマーの流体が流体射出ヘッド６０のノズルから
効果的に射出されることを助け、ポリマーの流体が流体
射出ヘッド６０のノズルにおいて乾燥することを防ぎ、
ポリマー流体がインク画像上で適正に合体することを補
助する。本発明に係る実施例において試験されたポリマ
ー流体の例は後述される。
【００２３】本発明において、インク画像１４０は熱イ
ンクジェットのＨＰ１２００プロフェッショナルシリー
ズカラープリンタ（HP 1200 Professional Series Colo
r printer）、及び圧電式インクジェットのエプソンカ
ラースタイラス９００プリンタ（Epson Color Stylus 9
00 printer）を用いて印刷された。コダックインクジェ
ットフォト用紙（Inkjet Photo Paper）、エプソン光沢
フィルム（Glossy Film）、高品質（クオリティー）光
沢紙（Quality Glossy Paper）及びフォト用紙（Photo
Paper）が、エプソンカラースタイラス９００プリンタ
に用いられる。コダックインクジェットフォト用紙（In
kjet Photo Paper）、ＨＰプレミアムインクジェット光
沢紙（HP Premium Inkjet Glossy Paper）、ＨＰプレミ
アムフォト用紙（HP Premium Photo Paper）、ＨＰフォ
ト用紙（HP Photo Paper）が、ＨＰ１２００プロフェッ
ショナルカラープリンタに使用される。
【００２４】エプソンカラースタイラス２００プリンタ
（Epson Color Stylus 200 printer）がポリマー流体を
射出するために用いられる。ポリマー流体は、エプソン
カラースタイラス２００プリンタ上の圧電式プリントヘ
ッドのためのインクカートリッジに適用される。発砲材
料の塊が、印刷中の流体の移動を静めるために、カート
リッジの中に配置される。ポリマー流体は水溶液中に、
５％又は１０％のＡＱポリマー、又は２％のポリビニル
ピリジン、又は５％のポリウレタンを含むことができ
る。また、グリセロールは５％の濃度で湿潤剤又は希釈
剤としてポリマー流体に付加される。
【００２５】インク画像１４０はレシーバ８０に、エプ
ソンカラースタイラス９００プリンタ及びＨＰ１２００
プロフェッショナルシリーズカラープリンタを用いて印
刷された。インク画像１４０を保持するインクレシーバ
８０は、エプソンカラースタイラス９００プリンタの中
に供給された。画像ファイルはコンピュータ上でデザイ
ンされた。上記画像は、一様な濃度の少なくとも１つの
領域を含んだ。画像ファイルは、エプソンカラースタイ
ラス９００プリンタに送られた。上述のポリマー流体
は、画像ファイルに応答してインク画像１４０の上に湿
式ポリマーオーバーコートフィルム１３０を形成するた
めに、（圧電式プリントヘッドである）流体射出ヘッド
１２３によって射出された。ポリマーオーバーコートフ
ィルム１３０の位置及び厚さは、画像のデザインによっ
て制御された。例えば、ポリマー流体の１つ又は２つの
単一層の適用範囲が、インク画像上で上塗りされた。ま
た、印刷の解像度（ドット毎インチ）、画素毎の流体射
出液滴１２３の数、印刷速度、ポリマー流体の射出のた
めの液滴の体積は変化された。
【００２６】流体ポリマーオーバーコートフィルムによ
る固体のポリマー保護フィルム１５０の形成がボックス
２３０に図示されている。完成されたインク画像１７０
は図３に図示されている。インク画像１４０は複数のイ
ンク画素１１０を備えている。ボックス２２０における
ポリマーオーバーコートフィルム１３０の塗布の後で、
流体ポリマーオーバーコートフィルム１３０は重合し、
インク画像１４０上に透明で固体のポリマー保護フィル
ム１５０を形成する。インク画像を指紋、酸化及び磨耗
に対して適切に保護するためには、ポリマー保護フィル
ム１５０は、保護される必要があるレシーバ８０の領域
上で、連続である必要がある。同時に強い化学的結合
が、ポリマー保護フィルム１５０とレシーバ８０の間で
形成される。本技術においてよく知られているように、
重合は空気中での乾燥により、及び／又は加熱又は放射
による補助を伴って生じることがある。固体のポリマー
保護フィルム１５０は、インク画像を見るために透明で
ある。ポリマー保護フィルム１５０は、インクレシーバ
８０上のインク画像１４０を高められた画像耐久性で保
護した。インク画像の印刷及びポリマー保護フィルムの
形成はボックス２４０で終了されるよう図示されてい
る。
【００２７】ポリマーの保護フィルムの厚さは、上述の
ようにポリマーオーバーコートフィルム１３０の厚さを
制御することにより変えることができる。本発明におい
て、ポリマー保護フィルム１５０（図３）は、適当なイ
ンク画像保護を提供するために、平均の厚さが少なくと
も０．５ミクロン、好ましくは１ミクロンから１０ミク
ロンの範囲であることが発見された。十分な光沢が、イ
ンク画像の領域の上への流体射出液滴１２３の一様な射
出により達成されるポリマーの保護フィルムの、滑らか
な表面により提供されることが発見された。流体オーバ
ーコートフィルム１３０の一様性は、それぞれの領域の
上での印刷パスの数を増大させることにより高めること
ができる。
【００２８】ポリマー保護フィルム１５０は、インク画
像上の物理的磨耗及び環境上の汚れを防止する。ゆえに
耐久性は改良される。ポリマーのフィルム上の指紋は容
易にふき取ることができる。また、フィルムとインクレ
シーバの間の化学的結合は、従来技術の積層シートに関
する層状剥離問題を防止することができる。
【００２９】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係るインク
ジェット印刷装置によれば、デジタル画像に応答してレ
シーバ上に耐久性のあるインク画像を形成するためのイ
ンクジェット印刷装置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応された
少なくとも１つのインクジェットプリントヘッドと、 ｂ）上記デジタル画像に応答してインク画像を形成する
ように、インクを上記レシーバに射出するための上記イ
ンクジェットプリントヘッドを動作させる手段と、 ｃ）上記インク画像を保護するための透明な固体の連続
なフィルムを形成する流体を上記インク画像上に塗布す
るための流体射出手段とを備える。
【００３０】本発明の利点は、本発明に係る装置によ
り、著しく減少した材料及び設備のコストで、ポリマー
保護フィルムを効果的に形成できることである。
【００３１】本発明の他の利点は、積層及び関連した欠
点を本発明に係るポリマー保護フィルムを形成すること
で除去できることである。
【００３２】本発明のさらに別の利点は、ポリマー保護
フィルムの厚さ及び領域を、コンピュータ及び制御電子
回路によって制御できることである。
【００３３】本発明の特徴は、ポリマー保護フィルムが
印刷後のステップでインクジェットプリントヘッドを用
いて塗布されることである。
【００３４】本発明の別の利点は、ポリマーオーバーコ
ートフィルムの塗布が塗布器のインク画像との接触を伴
わず、インク画像の外乱の可能性を減少させることであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る一実施形態であるインクジェッ
ト印刷装置の構成を示すブロック図である。
【図２】 図１のインクジェット印刷装置の動作を示す
フローチャートである。
【図３】 図１の装置によって形成されたインク画像及
び透明な固体の保護フィルムを有するレシーバの断面図
である。
【符号の説明】
１０…インクジェット印刷装置、 ２０…コンピュータ、 ２５…制御電子回路、 ３０…プリントヘッド駆動電子回路、 ３１、３２、３３、３４…インクジェットプリントヘッ
ド、 ４０、４１、４２、４３…インク容器、 ４４…流体容器、 ４５…ホルダ、 ５４…摺動レール、 ５５…支持部材、 ５６…ベルト、 ５７…プーリー機構、 ６０…流体射出駆動電子回路、 ６５…ローラー、 ７０…レシーバ移送モータ、 ７１…プリントヘッド並進モータ、 ８０…インクレシーバ、 ９０…プラテン、 １００…インク滴、 １１０…インク画素、 １２３…流体射出ヘッド、 １２５…射出されたポリマー流体の滴、 １３０…ポリマーオーバーコートフィルム、 １４０…インク画像、 １５０…ポリマー保護フィルム、 １７０…完成されたインク画像。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 デジタル画像に応答してレシーバ上に耐
    久性のあるインク画像を形成するためのインクジェット
    印刷装置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応された
    少なくとも１つのインクジェットプリントヘッドと、 ｂ）上記デジタル画像に応答してインク画像を形成する
    ように、インクを上記レシーバに射出するための上記イ
    ンクジェットプリントヘッドを動作させる手段と、 ｃ）上記インク画像を保護するための透明な固体の連続
    なフィルムを形成する流体を上記インク画像上に塗布す
    るための流体射出手段とを備えたことを特徴とするイン
    クジェット印刷装置。
  2. 【請求項２】 デジタル画像に応答してレシーバ上に耐
    久性のあるインク画像を形成するためのインクジェット
    印刷装置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応された
    少なくとも１つのインクジェットプリントヘッドと、 ｂ）上記デジタル画像に応答してインク画像を形成する
    ように、インクを上記レシーバに射出するための上記イ
    ンクジェットプリントヘッドを動作させる手段と、 ｃ）ポリマー流体を上記インク画像上に塗布するための
    流体射出手段とを備え、 上記ポリマー流体は上記インク画像を保護するための透
    明な固体の連続なポリマー保護フィルムを形成すること
    を特徴とするインクジェット印刷装置。
  3. 【請求項３】 デジタル画像に応答してレシーバ上に耐
    久性のあるインク画像を形成するためのインクジェット
    印刷装置であって、 ａ）インクを上記レシーバに射出するように適応した第
    １のインクジェットプリントヘッドと、ポリマー流体を
    上記レシーバに射出するための第２の流体射出ヘッド
    と、 ｂ）上記第１のインクジェットプリントヘッドと上記第
    ２の流体射出ヘッドとを、上記インクレシーバを横切る
    ように同時に移動させる手段と、 ｃ）インク画素を形成する上記レシーバ上の異なる位置
    において、インクを上記レシーバに射出するための上記
    第１のインクジェットプリントヘッドを動作させ、上記
    デジタル画像に応答してインク画像を形成するための手
    段と、上記第１のインクジェットプリントヘッドによっ
    て形成された上記画素上にポリマー流体を塗布するため
    の上記第２の流体射出ヘッドを動作させ、上記ポリマー
    流体は上記インク画像を保護するための透明な固体の連
    続なポリマー保護フィルムを形成する手段とを備えたこ
    とを特徴とするインクジェット印刷装置。
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