JP2001018190A - 断裁刃及び断裁方法 - Google Patents
断裁刃及び断裁方法Info
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Abstract
くすることを課題とする。 【解決手段】 断裁片刃10には、背面26に対して、
刃先22からθ1で傾斜する一番刃先面28が、また、
一番刃先面28の終端から背面26に対して、θ2で傾
斜する2番刃先面30が設けられている。一番刃先面2
8がシート材12、合紙14、厚紙16の製品束34を
カットすると、これに続く二番刃先面30がカットされ
た製品束34を外側に押しやるので、一番刃先面28に
掛かる負荷が小さくなり、断裁片刃10の寿命が長くな
り、また、刃先面に切り屑が付着し難い。刃先22に刃
先殺し面26Aが形成されており、当初より安定した状
態で断裁することができる。
Description
版印刷版等のシート材を断裁する際に使用する断裁刃と
断裁方法に関する。
ム製のシート材を積み重ねて断裁するとき、断裁刃の刃
先面の背面に潤滑剤を塗布し、背面に切り屑が付着しな
いようにして、シート材の断裁面に筋が発生しないよう
にする断裁方法がある(特開平2−109699号)。
とが難しく、さらに、潤滑剤がシート材を変質させる場
合もある。また、潤滑剤が塗布されていない刃先面に切
り屑が付着し、断裁面の質を悪化させることがある。
ィングを施した断裁刃もあるが(特開平2−83197
号)、刃先の条件によっては、シート材の切り屑が刃先
面に付着して断裁面の質を悪化させる。
背面72に逃げ面74を形成し、この逃げ面74を断裁
刃76の押し込み方向に対してθ=1°〜7°傾斜させ
たものがある(特開平5−27798号)。この断裁刃
76でも、刃先の条件により、シート材78(シート材
78の間には合紙80が挟まれている)の切り屑が刃先
面70に付着して断裁面の面の質を悪化させる。
ねて断裁する際、間に合紙がないと、断裁刃でシート材
を断裁することができない。そして、合紙が断裁面に付
着することを防止するために、表面にポリエチレンラミ
ネートを施した合紙や、ポリエチレンから作られた合成
パルプを混抄した合紙が提案されている(特開平2−2
5845号)。
で高価となり、また、ラミネートを施したものは資源回
収ができず、焼却処分しなければならない。
慮し、パルプ100%の合紙を使用してもシート材の断
裁品質が悪くならず、刃先の両面にシート材の主原料の
切り屑が付着し難く、断裁面の質を良好とし、断裁刃の
寿命を長くすることを課題とする。
は、積み重ねられたシート材を押し切って断裁する。こ
の断裁刃には、研磨基準面に対して、刃先から第1角度
で傾斜する一番刃先面が設けられている。また、一番刃
先面の終端から研磨基準面に対して、第1角度より小さ
い第2角度で傾斜する2番刃先面が設けられている。
ットすると、これに続く二番刃先面がカットされたシー
ト材を外側に押しやるので、一番刃先面に掛かる負荷が
小さくなる。このため、断裁刃の寿命が長くなり、ま
た、刃先面に切り屑が付着し難い。
5〜20mm程度突出させた状態で、背面を研磨台の上
に載せたときの接線面をいう。
先面と反対側に傾斜し、一番刃先面と連続する刃先殺し
面が形成されている。このような刃先殺し面を形成する
ことで、研磨したての断裁刃でも刃こぼれがし難く、当
初より安定した状態で使うことができ、また、シート材
の断裁面の角部にバリを発生させない。逆に言えば、研
磨したての断裁刃は鋭利であるため刃こぼれしやすく、
また、ある回数使用して刃先が摩耗しないと、安定した
断裁面とならない。すなわち、刃先殺し面を形成するこ
とで、上記のような不都合を解消できる。
曲して凹設されたすくい面が形成されている。このすく
い面から切り屑が逃げて刃先面に切り屑が付着しにくく
なり、また、パルプ100%の合紙を使用したシート材
でも断裁品質が悪くならない。
から研磨基準面に対して1番刃先面側へオフセットされ
た逃げ面が形成されている。これにより、背面側に切り
屑が付着する力を減らすことができる。
背面側にシート材の断裁面との金属親和力を下げるコー
ティングが施されている。これにより、背面に切り屑が
付着し難くなるので、断裁面の質が良好となり、断裁刃
の寿命が長くなる。
しいが、次に研磨するとき刃先面のコーティングは落と
され、背面側は研磨されないので残る。すなわち、背面
側だけのコーティングが、経済的な面から有利である。
ングさせながら押し下げ、刃先の長手方向両端の角部を
当てずにシート材を断裁する。すなわち、刃先の略中央
部分(中央よりどちらかに片寄ることもある)でシート
材を断裁し、安定した断裁を保証している。
刃先面で断裁されて傾斜した逃げ側の断裁面が、落し代
として逃げ側となるようにセットして、再度を化粧断裁
する。
着しやすい一番刃先面側(逃げ側)の断裁面を切り落と
すことで、シート材の断裁面の質を保証することができ
る。
施の形態を説明する。
断裁刃10の全体寸法は、長さL:2190mm、高さ
h1:149mm、厚さt1:12mmとなっており、
断裁装置(図示は省略するが、ドイツ、シュナイダー製
セネクター185型のギロチンを使用)に取付けられ、
スイングしながら下降して、交互に積み重ねられたシー
ト材12と合紙14及び厚紙16を断裁する。
支点が右側上支点より少し低くく、断裁刃10の下降量
が左側と右側とで異なり、刃先の移動軌跡が若干の円弧
状を描いて移動する動作をいい、被断裁物の条件によっ
て左右の上支点を調整して移動軌跡を変え、切断面の品
質が最適となるように設定される。
合上、各部位の縮尺は無視しており、正確な値は図10
の表を参照されたい。また、厚紙16は、シート材12
と合紙14が5〜200枚積重ねられた束の上下に各1
枚(特殊な場合は2枚)入っており、この厚紙で挟まれ
た束を1〜10束積重ねて断裁する作業が一般的であ
る。
炭素鋼鋼材S45C/S55C(JISG4051)又
は一般構造用圧延鋼材SS400(JISG3101)
で作られており、また、鋼20の材質は、高速度工具鋼
SKH51(JISG4403)又は合金工具鋼SKD
11(JISG4404)の鋼で、鋼20は、銀又は銅
等の金属を主成分とした蝋付け材で母材18に蝋付けさ
れている。さらに、鋼20の材質としては、粉末状の金
属原料を混合後、粉末冶金法により製造(燒結)され
た、均一で微細な炭化物組織を有する超硬合金、粉末高
速度工具鋼、粉末合金工具鋼等であっても良い。特に超
硬合金は、超硬工具協会CIS019C”耐摩耐衝撃工
具用超硬合金の材種選択基準”に記載されたV10〜V
60や、粉末合金工具鋼では、一般の合金工具鋼SKD
11と類似した化学成分でクロム量がより多い組成のも
のであっても良い。
ISZ2246)で73〜95とされ、粉末原料を燒結
した鋼では、ピッカース硬さ(JISZ2244)でH
V600〜1800とされ、寸法は、高さh2=20〜
80mm、厚さt2=2〜6mm(主に3mm)とされ
ている。
される毎に0.2〜1mm位づつ低くなり、高さが低く
なると鋼と母材の蝋付け面積が減少することから蝋付け
強度も減少し、最終的には高さが7mm位で使用不能
(鋼が剥がれる現象が発生)となる。
され(図7参照)、背面26側に微少に傾斜する刃先殺
し面26Aは特殊な砥石で手研磨される(特殊な砥石と
は刃先殺し面26Aを形成する角度を有した形状の砥石
をいう)。このように、刃先殺し面26Aを構成するこ
とで、研磨したての鋼20でも刃こぼれがし難く、当初
より安定した状態で断裁でき、さらに、シート材12の
断裁面の角部にバリが少なくなる。
B1及び下バリB2の大きさ(高さ)L1は0〜70μ
m、図13(B)に示す返りB3の大きさL2は0〜2
00μmとなっており、安全上及び品質上で好ましい数
値となっている。ここで、図13(A)の左側のシート
材12はクランプ側を、右側のシート材12は逃げ側を
示している。また、図13(B)は束となったシート材
12の厚紙の直ぐ上にあるシート材12を示すもので、
シート材12の返りB3は、通常厚紙の上の2枚目から
5枚目位で発生しなくなる。
材の断裁面と摺動する垂直面)に対する傾斜角度:θ0
及び幅:b0は、図10の表に示すように、本形態で
は、θ0=2°、幅b0=0.01〜0.05mmとさ
れ、また、JISB0601の最大高さRyを適用し、
東京精密製のサーフコムにて表面粗さを測定したが、幅
寸法が微少なので、測定不能であった。
に対して、刃先殺し面26Aと反対側に傾斜角度:θ1
で傾斜する一番刃先面28が正面側に形成されている。
また、一番刃先面28の終端から背面26に対して、傾
斜角度:θ2で傾斜する二番刃先面30が母材及び鋼に
形成されている。
斜角度:θ1=31°、幅b1=0.5〜1.0mm、
表面粗さ=0.3〜0.5μmとされ、また、二番刃先
面30の傾斜角度:θ2=28°、幅b2=22mm、
表面粗さ=0.3〜1.5μmとされている。なお、図
10の表に示す可能値とは、使用可能な範囲を示すもの
である。
硬さ(JISZ2244)3000〜5000のアモル
ファス構造の炭素膜がイオンプレーティングにより蒸着
されており(図示省略)、膜厚が0.3〜3μmの通称
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)と呼ばれるコー
ティング膜が形成されている。
の断裁面との金属親和力を下げることで、鋼20に切り
屑が付着し難くなるので(構成刃先が発生し難くなるの
で)、断裁面の質が良好となり、断裁刃の寿命が長くな
る。なお、一番刃先面28にもコーティングすることが
断裁という側面からは好ましいが、この部分は研磨され
るので、研磨する度にコーティングする必要があり、経
済的な側面からは好ましくない。
交互に密着され10枚〜100枚程度積み重ねられてい
る。ここで、シート材12は、0.3mm×1310m
m×1050mmのアルミ板に感光層が塗布された平版
印刷版である。また、合紙14は、漂白クラフトパルプ
から抄造した坪量30〜45g/m2、密度0.7〜
0.85g/m3、水分4〜6%、ベック平滑度50〜
200秒、PH4〜6である。
400〜1500g/m2 、密度0.7〜0.85g/
m3 、水分4〜8%、ベック平滑度3〜20秒、PH4
〜6の保護用の厚紙16が配置されている。
品束34が1〜10束積み重ねられ、4〜6トンの力が
加えられたクランプ36で製品束34を押え、断裁刃1
0を左上から右斜め下へ下降しながら(スイングしなが
ら)押し切る。このとき、刃先22の角部22Aは製品
束34に当たることなく、刃先22の中央部分が押し込
まれる。なお、断裁刃10が右上から左斜め下へ動く場
合もある。
ピレン製、ナイロン製)に当たるまで押し込まれると、
図3に示すように、一番刃先面28にカットされなが
ら、ニ番刃先面30によって逃げ側(クランプ36で拘
束されていない方)の製品束34の断裁面が押しやられ
斜めになる。
束34の断裁面34Aの質が悪い場合(例えば、バリ・
返りが大きい、紙粉が版面に付着している等)、逃げ側
の製品束34の断裁面34Aと反対側の耳部を揃え、図
4に示すように、製品束34をクランプ36で押さえ、
断裁面34Aが0.5mm以上の落し代34Cとなるよ
うにセットして、再度化粧断裁する。これにより、逃げ
側の製品束34の断裁面34B品質を保証することがで
きる。
する。
は、鋼20の一番刃先面に湾曲したすくい面40(凹
面)が形成されている。これにより、すくい面40から
アルミの切り屑が逃げて刃先面に付着しにくくなり、パ
ルプ100%の合紙を使用したシート材でも断裁品質が
悪くならない。このすくい面40の最大窪み深さdは
0.3〜26μmである(図7参照)。
る。
24を、一番刃先面28に対して研磨方向へ(断裁刃の
長手方向へ)α傾ける。すると、砥石24の外周部は、
楕円状の軌跡を描いて一番刃先面28を研磨し、湾曲し
た凹面が形成される。
はD=50mm、砥石24の傾斜角度α、=35°、一
番刃先面の背面に対する傾斜角度はθ1=31°、すく
い幅W=0.5mm〜1.0mm、すくい深さd=0.
7μm〜2.8μmとされてる。
α{D−(D2−W2)1/2}で表され、すくい幅Wとす
くい深さHとの関係を示したものが図11に示すグラフ
である。このグラフにより、一番刃先面の幅から形成さ
れるすくい面の深さを大体把握できる。
に、背面側に逃がし面42が形成された断裁刃46があ
る。
1900mm、高さ165mm、母材の厚さt4=14
mm、刃金44の厚みt5=6mmで、第1形態及び第
2形態と比較して剛性が高くなっている。また、逃がし
面42の背面48に対する傾斜角度θ3は0.5°〜5
°とされている。
で、この部分が断裁面をこすることがなく、構成刃先
(刃先にアルミが付着してアルミでものを切るようにな
ること)が発生し難くなる。なお、図12には、図示さ
れていないが、他の形態と同様に、1番刃先面、2番刃
先面、及び刃先殺し面が形成されている。
状等は任意に組み合わせ可能であり、本形態で記載した
ものに限定されない。
鋼90の厚さTは、実用範囲として3〜6mmで、厚い
程刃の剛性が大きくなり刃欠けしにくい。また、鋼90
の高さLは、初期値での実用範囲では20〜75mm
で、高いほど再研磨回数が増やせ、剛性が大きくなり有
利となる。背面の逃がし面92は深さDを1mmを実用
しているが、0.5〜3mmまでの範囲で増減できる。
但し、深くなるほど、刃の剛性が減り、欠けやすくな
る。
け角度)により、図16に示すように、背面の逃げ面9
4が平面の場合、又は逃げ面96が円弧の場合がある。
すように、背面が平面の断裁刃122の場合、研磨機の
研磨台120に載せ、刃先122Aを研磨台120の角
から5〜20mm程度突出させた状態での接線面122
Cをいい、また、図17(B)に示すように、背面が円
弧の断裁刃124の場合は、研磨台120の研磨面12
0Aをいう。
き、研磨台120を必要角度A傾けて、砥石を水平移動
させる(紙面の奥方向)。
00%の合紙を使用してもシート材の断裁品質が悪くな
らない。また、刃先面にシート材の主原料の切り屑が付
着し難く、断裁面の質が良好となる。さらに、断裁刃の
寿命を長くすることができるので、刃交換の手間を減ら
すことができる。
である。
である。
である。
面図である。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
図である。
る。
る。
る。
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 積み重ねられたシート材を押し切る断裁
刃において、 研磨基準面に対して、刃先から背面と反対側へ第1角度
で傾斜する一番刃先面と、前記一番刃先面の終端から押
し切り方向に対して、前記第1角度より小さい第2角度
で傾斜する2番刃先面と、を有することを特徴とする断
裁刃。 - 【請求項2】 前記刃先に前記一番刃先面と反対側に傾
斜し、前記一番刃先面と連続する刃先殺し面を形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の断裁刃。 - 【請求項3】 前記一番刃先面に湾曲して凹設されたす
くい面を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の断裁刃。 - 【請求項4】 前記背面側に前記刃先から研磨基準面に
対して前記1番刃先面側へオフセットされた逃げ面を形
成したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに
記載の断裁刃。 - 【請求項5】 少なくとも、前記背面側に前記シート材
の断裁面との金属親和力を下げるコーティングを施した
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の
断裁刃。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れかの断裁刃
を用い、シート材を断裁する断裁方法において、 断裁刃をスイングさせながら押し下げ、刃先の長手方向
両端の角部を当てずにシート材を断裁することを特徴と
する断裁方法。 - 【請求項7】 請求項1から請求項5の何れかの断裁刃
を用い、シート材を断裁する断裁方法において、 断裁刃の一番刃先面で断裁されて傾斜した逃げ側の断裁
面が、落し代として逃げ側となるようにセットして、再
度を化粧断裁する断裁方法。
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JP19339199A JP4226731B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 断裁刃及び断裁方法 |
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- 1999-07-07 JP JP19339199A patent/JP4226731B2/ja not_active Expired - Fee Related
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