JP2001018069A - アーク溶接機のトーチ用チップ - Google Patents

アーク溶接機のトーチ用チップ

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JP2001018069A
JP2001018069A JP11188417A JP18841799A JP2001018069A JP 2001018069 A JP2001018069 A JP 2001018069A JP 11188417 A JP11188417 A JP 11188417A JP 18841799 A JP18841799 A JP 18841799A JP 2001018069 A JP2001018069 A JP 2001018069A
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coil
tip
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torch
welding machine
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JP11188417A
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Seikichi Nakajima
清吉 中嶋
Kazunobu Nakajima
和伸 中嶋
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N & S Kk
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CAT KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間に亘って使用でき、コスト的に有利と
なるアーク溶接機のトーチ用チップを提供すること。 【解決手段】 チップ本体7の内部に形成された貫通孔
11に導電性のコイル8が収納され、コイル8の中心孔
8Dに溶接ワイヤ16が挿通されるトーチ用チップにお
いて、コイル8を溶接ワイヤ挿通方向と直交する断面に
おいて非円形である四角形とし、コイル8と溶接ワイヤ
16との間にできる隙間18にスラッジ等が退避移動で
きるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接機に使
用されるトーチ用チップに係り、特に、チップ本体の内
部に導電性のコイルが収納され、このコイルの中心孔に
溶接ワイヤが挿通されるようになっているトーチ用チッ
プの改良に関する。
【0002】
【背景技術】アーク溶接機のトーチは、炭酸ガスなどの
シールドガスを噴射するノズルと、このノズルの内部に
挿入配置されたチップとを含んで構成され、このチップ
の内部の貫通孔に溶接ワイヤが挿通される。溶接ワイヤ
供給装置のボビンに巻回収容されている溶接ワイヤは、
送給ローラを有する送給装置によってボビンから繰り出
され、チップの先端から導出された溶接ワイヤと被溶接
物との間に、チップから供給された電力によるアークが
発生することにより、ノズルから噴射したシールドガス
で大気と遮断されたシールドガス雰囲気中において、溶
接ワイヤ及び被溶接物の溶接面が溶融され、溶接がなさ
れる。
【0003】溶接ワイヤはボビンからトーチ側へ送られ
るときに送給装置の送給ローラで直線状に矯正される
が、ボビンに巻回収容されていた溶接ワイヤを完全に直
線状に矯正することはできず、スプリングバックにより
多少湾曲状態になってチップに送られる。これによる
と、チップの内部の貫通孔の内面やチップ先端のワイヤ
導出孔の内面に溶接ワイヤが接触するため、この接触が
生ずるチップの箇所が摩耗、変形してしまい、この結
果、所定の溶接部位へ溶接ワイヤを適正に誘導すること
ができず、頻繁にチップを交換しなければならなくな
る。。
【0004】このような問題を解決するための従来技術
として、トーチ用チップを、チップ本体と、このチップ
本体の内部の貫通孔に収納したコイルとを有するものと
し、このコイルの中心孔に溶接ワイヤを挿通させるよう
にした構成が知られており、導電性を有するコイルを介
してチップから溶接ワイヤへアーク用の電力が供給され
るとともに、溶接ワイヤがスプリングバックで湾曲して
も、これに追従して弾性変形するコイルによって溶接ワ
イヤがチップの内部を通過し易くし、所定どおり溶接ワ
イヤを誘導できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】各種の溶接ワイヤに
は、素材に脱酸効果を有するSi、Mn金属を含有した
ソリッドワイヤ、アーク安定剤、脱酸剤、スラグ形成剤
などがワイヤ内部に埋め込まれたコアードワイヤ、及び
ワイヤ表面にCuメッキが施されたメッキワイヤがあ
る。
【0006】例えば、フラックス入りコアードワイヤを
使用した場合、チップ本体の内部の貫通孔にコイルを収
納したトーチ用チップを使用しても、溶接時に気化した
フラックス等が残留酸素や遊離酸素で酸化されることに
より生ずるスラッジがコイルやチップ本体と溶接ワイヤ
との間に短時間の溶接作業の実施で固着してしまう。こ
のため、被溶接物側への溶接ワイヤの誘導が困難にな
り、長期間に亘るチップの使用が難しくなる。これと同
様な問題はメッキワイヤを使用した場合にも生じ、溶接
ワイヤから剥離したメッキがコイルやチップ本体と溶接
ワイヤとの間に固着することにより、被溶接物への溶接
ワイヤの誘導が困難になる。
【0007】また、上記のいずれの溶接ワイヤを使用し
た場合にも、コイルと溶接ワイヤとの間には溶接工場で
発生する塵埃が溜まり、この塵埃のためにチップ本体の
内部でスパークが生じ、このため、チップ本体の内面が
荒れてしまってチップの寿命が低下することもあり、こ
れによってもチップの長期間に亘る使用が困難になるこ
とがある。
【0008】また、チップ本体の内部の貫通孔に中心孔
で溶接ワイヤを誘導するコイルを収納しても、スプリン
グバックで湾曲しようとする溶接ワイヤを被溶接物側へ
直線状に誘導するためのコイルの先端部は、コイルの他
の部分よりも大きく摩耗してしまい、この摩耗によって
もコイルが構成部品となっているチップを長期間に亘っ
て使用することは困難になる。
【0009】本発明の目的は、長期間に亘って使用でき
るようになり、コスト的に有利となるアーク溶接機のト
ーチ用チップを提供するところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアーク溶接
機のトーチ用チップは、チップ本体と、このチップ本体
の内部の貫通孔に収納された導電性のコイルとを有し、
このコイルの中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶
接機のトーチ用チップにおいて、コイルにおける溶接ワ
イヤ挿通方向と直交する断面でのコイル内周面が非円形
となっていることを特徴とするものである。
【0011】このトーチ用チップによると、コイルにお
ける溶接ワイヤ挿通方向と直交する断面でのコイル内周
面が非円形となっているため、コイル内周面と断面円形
の溶接ワイヤとの間に隙間ができる。このため、溶接時
に発生するスラッジやメッキワイヤから剥がれたメッ
キ、さらには工場の塵埃は、溶接ワイヤとコイルの間に
侵入しても、溶接ワイヤの送給移動によりこの隙間へ退
避移動し、さらにこれらは溶接ワイヤの送給移動により
コイル先端側へと移行して、コイル巻き線間からチップ
本体とコイルとの間やチップ外部へ移動する。このた
め、上記スラッジ等は溶接ワイヤとコイルとの間に溜ま
らず、コイルによる溶接ワイヤの所定どおりの誘導は確
保されるため、チップを長期間に亘って使用できるよう
になる。
【0012】以上において、コイルにおける溶接ワイヤ
挿通方向と直交する断面でのコイル内周面を非円形と
し、これによって断面円形の溶接ワイヤとの間に隙間を
設けることは、例えば、コイル内周面を多角形とするこ
とや、コイル内周面を楕円形とすることにより実現でき
る。
【0013】コイル内周面を多角形にする場合には、そ
の多角形は四角形でもよく、三角形や五角形、六角形で
もよく、その他の多角形でもよい。また、コイル外周面
は通常のコイルと同じく円形でもよいが、コイル内周面
の成形加工の都合等に応じて、コイル外周面も多角形と
してもよい。
【0014】また、本発明に係るアーク溶接機のトーチ
用チップは、チップ本体と、このチップ本体の内部の貫
通孔に収納された導電性のコイルとを有し、このコイル
の中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶接機のトー
チ用チップにおいて、コイルが時効処理されていること
を特徴とするものである。
【0015】このトーチ用チップによると、コイルは時
効処理されて硬度が大きくなっているため、コイルの中
心孔に溶接ワイヤが挿通され、溶接ワイヤの誘導が行わ
れても、コイルの摩耗量を少なくできる。このため、コ
イルの寿命が長くなり、チップを長期間に亘って使用で
きるようになる。
【0016】さらに、本発明に係るアーク溶接機のトー
チ用チップは、チップ本体と、このチップ本体の内部の
貫通孔に収納された導電性のコイルとを有し、このコイ
ルの中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶接機のト
ーチ用チップにおいて、コイルにおける溶接ワイヤ挿通
方向の少なくとも先端側の端部が密巻きとなっているこ
とを特徴とするものである。
【0017】このトーチ用チップによると、コイルにお
ける溶接ワイヤ挿通方向の少なくとも先端側の端部が密
巻きとなっているため、ボビンから繰り出され、チップ
先端から被溶接物側へ導出される溶接ワイヤのスプリン
グバックによる湾曲は、溶接ワイヤを直線状にして被溶
接物へ誘導しようとするチップ先端に位置するコイルの
密巻き部で抑えられることになり、このため、このコイ
ルの密巻き部によってコイル先端部の摩耗を少なくで
き、これにより、チップを長期間に亘り使用することが
可能になる。
【0018】このトーチ用チップにおいて、コイルにお
ける溶接ワイヤ挿通方向の先端側の端部だけを密巻きと
してもよいが、両方の端部を密巻きとし、中間部を粗巻
きとすることがより好ましい。
【0019】このようにすると、一方の端部の密巻き部
の摩耗が進行し、その密巻き部で溶接ワイヤを被溶接物
の所定部位へ適正に誘導することが難しくなったときに
は、コイルをチップ本体から取り出し、前後を逆にして
コイルを再度チップ本体内に収納することにより、コイ
ルを再使用できるようになり、1個のコイルの使用期間
を倍にできる。
【0020】このように1個のコイルを再使用できるよ
うにした場合であって、コイルが収納されるチップ本体
の内部の貫通孔の両端部がコイルの溶接ワイヤ挿通方向
への移動を阻止するコイル受け壁となっている場合に
は、チップ本体を、これらのコイル受け壁が個別に形成
されて結合、分離自在になっているカプセルとホルダー
とを含んで構成することが好ましい。
【0021】このようにすると、チップ本体の内部の貫
通孔の両端部がコイルの溶接ワイヤ挿通方向への移動を
阻止するコイル受け壁となっていても、コイルを前後を
逆にしてチップ本体内に収納するための作業は、カプセ
ルとホルダーを分離し、そして結合することにより行え
るようになる。
【0022】チップ本体はカプセルとホルダーだけで構
成してもよく、必要に応じてこれ以外の部材、例えばカ
プセルとホルダーの間に介在させた中間部材を含んで構
成してもよい。
【0023】以上説明したそれぞれの本発明は、個別に
実施することもできるし、複数の発明を組み合わせて同
時に実施することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るアーク
溶接機のトーチの分解斜視図である。トーチは、トーチ
ホルダー1の先端に結合されたトーチボディ2と、絶縁
継ぎ手3と、オリフィス4と、チップ5と、ノズル6と
を含んで構成されている。継ぎ手3はトーチボディ2と
ノズル6の間を絶縁するためのもので、オリフィス4は
トーチボディ2を介して供給される炭酸ガス等のシール
ドガスを整流してノズル6に供給するためのものであ
る。また、このオリフィス4はセラミック等の絶縁材料
で形成され、溶接時にノズル6内に付着したスパッタに
よりトーチボディ2とノズル6との間で電気的短絡が生
ずるのを防止するための部材にもなっている。
【0025】図2は、ノズル6の内部に挿入配置される
チップ5だけを示す溶接時の断面図である。チップ5
は、導電性材料で形成された筒状のチップ本体7と、同
じく導電性材料で形成され、チップ本体7の内部に収納
されたコイル8とで構成され、チップ本体7は、前後の
部材であるカプセル9とホルダー10とからなり、これ
らは雌ねじ部9Aと雄ねじ部10Aとで結合、分離自在
である。
【0026】チップ本体7の内部には、カプセル9とホ
ルダー10に跨る貫通孔11が形成され、貫通孔11の
前部はカプセル9の先端のワイヤ導出孔12になってお
り、貫通孔11の後部はホルダー10の内部に形成され
た小径の誘導孔13になっている。貫通孔11に上記コ
イル8が収納され、このコイル8は、貫通孔11の両端
部を形成し、かつワイヤ導出孔12、誘導孔13が連続
して開口形成されている壁14,15の間に配置されて
いるため、貫通孔11の前後方向へのコイル8の移動は
阻止されており、壁14,15はコイル受け壁となって
いる。
【0027】コイル8の先端部と後端部は密巻き部8
A,8Bとなっており、中間部は粗巻き部8Cとなって
いる。また、貫通孔11は、前側の小径部11Aと、後
側の大径部11Bとからなり、コイル8の先端部の密巻
き部8Aは小径部11Aに挿入されている。
【0028】また、図2のIII−III線断面図である図3
に示すように、コイル8は、コイル長さ方向と直交する
断面において、言い換えると、後述する溶接ワイヤの挿
通方向と直交する断面において、非円形である四角形に
形成され、コイル8の内周面と外周面の両方が四角形に
なっている。
【0029】また、コイルは熱処理である時効処理され
ており、その硬度は大きくなっている。
【0030】図示しないワイヤ供給装置のボビンに巻回
収容されている溶接ワイヤ16は、送給ローラを有する
送給装置でトーチ側へ送られ、さらにのトーチのチップ
本体7の誘導孔13、コイル8の中心孔8D(図3参
照)に挿通され、導出孔12を通って図2で示す被溶接
物17へ誘導される。コイル8の密巻き部8Aには、チ
ップ本体7と被溶接物17との間に印加されている電源
の電力がチップ本体7の貫通孔11の小径部11Aを経
て供給され、これにより溶接ワイヤ8の先端と被溶接物
17との間でアークが生じ、溶接がなされる。
【0031】チップ本体7の内部を溶接ワイヤ16が誘
導されるとき、ボビンに巻回されていた溶接ワイヤ16
はスプリングバックにより湾曲しようとするが、貫通孔
11の大径部11Bに収納されていて中心孔8Dに溶接
ワイヤ16が挿通されているコイル8の粗巻き部8Cが
この湾曲に追従して弾性変形する。これにより、溶接ワ
イヤ16はチップ本体7の内部を通過し易くなり、溶接
ワイヤ16の誘導が所定どおり行われる。
【0032】以上において、一例として、コイル8は、
直径1.0mmのワイヤを巻き線機により外径3.5m
m、長さ30.0mmに巻き線加工した後、プレス加工
により前述のとおり断面四角形に形成し、次いで、時効
処理を行うことによって得ることができる。断面四角形
にすることは、例えば、内周面の形状が四角形になって
いる外型の内部にコイルを収納し、さらにコイルの中心
孔に外形状が四角形になっている内型を挿入し、この状
態でパンチによりコイルを圧縮加工することにより、実
施できる。
【0033】また、時効処理は、コイル8の材料が析出
硬化型の銅合金の場合には、ビッカース硬度で通常13
0程度まで、各種条件が揃えば190程度まで硬化させ
ることができる。
【0034】上記寸法のコイル8を用いる場合の溶接ワ
イヤ16は直径1.2mmのものであり、その溶接ワイ
ヤ16は、フラックス入りコアードワイヤでもよく、メ
ッキワイヤ等でもよい。
【0035】コイル8の内周面を四角形とした本実施形
態では、図3に示すように、断面円形の溶接ワイヤ16
とコイル内周面との間に4個の隙間18ができる。この
ため、溶接ワイヤ16の表面やコイル内周面に、溶接時
に生じたスラッジやメッキワイヤから剥離したメッキ、
さらには工場の塵埃が付着しても、溶接ワイヤ16がコ
イル8の中心孔8Dを挿通、誘導されると、これらは隙
間18へと退避移動することになる。この後、上記スラ
ッジ等は溶接ワイヤ16の移動に伴ってコイル8の巻き
線間に移動して、コイル8とチップ本体7との間やコイ
ル先端側へ移動し、コイル先端側へ移動したスラッジ等
はチップ本体7から排出される。
【0036】このため、コイル8と溶接ワイヤ16との
間にスラッジ等が溜まったり固着したりすることはな
く、したがってコイル8による溶接ワイヤ16の所定ど
おりの誘導は確保され、チップ5を長期間に亘って使用
できる。
【0037】また、コイル8は時効処理により硬度が大
きくなっているため、溶接ワイヤ16を誘導しても、そ
の摩耗量は小さい。このため、この点でもチップ5を長
期間に亘って使用できるようになる。
【0038】さらに、コイル8の先端部は、スプリング
バックで湾曲しようとする溶接ワイヤ16を被溶接物1
7へ向けて直線状に矯正しようとする箇所であり、この
ため、このコイル8の先端部は被溶接物17に向かって
移動する溶接ワイヤ16から大きな摩擦力を受ける。し
かし、本実施形態によると、この箇所は密巻き部8Aと
なっているため、前記時効処理と併せ、短期間で摩耗量
は大きくならない。このため、溶接ワイヤ16を直線状
に矯正しようとする機能は長期間維持され、この長期間
中、溶接ワイヤ16を被溶接物17の所定部位へ送るこ
とができる。
【0039】また、コイル8の密巻き部8Aの箇所は、
巻き線機でコイル8を生産した際にできあがるコイルの
外径を正確にできる箇所であり、密巻き部8Aは、チッ
プ本体7の貫通孔11の小径部11Aを介してアーク用
電力が供給される部分であるため、この密巻き部8Aの
外径を小径部11Aと対応した正確な大きさにできるこ
とは有効なことである。また、本実施形態において、前
述したように、コイル8を断面四角形とするために型を
使用したプレス加工を行う場合には、密巻き8Aの外径
を一層正確に設定でき、密巻き部8Aを介した電力供給
をより確実に行えるようになる。
【0040】さらに、本実施形態では、コイル8の両端
部が密巻き部8A,8Bとなっており、チップ本体7
は、コイル8が収納される貫通孔11のコイル受け壁1
4,15を個別に有するカプセル9とホルダー10とか
らなり、これらのカプセル9とホルダー10は雌ねじ部
9Aと雄ねじ部10Aで結合、分離自在となっている。
このため、密巻き部11Aの摩耗量が大きくなったとき
には、溶接作業を中止してからカプセル9とホルダー1
0を分離し、この後、貫通孔11にコイル8を前後を逆
して収納し、次いでカプセル9とホルダー10を再度結
合することにより、同じコイル8をコイル受け壁14、
15で溶接ワイヤ挿通方向の移動を阻止しながら再使用
することができる。
【0041】このため、本実施形態によると、コイル8
は2倍の期間に亘って使用でき、コイル8を含めて構成
されるチップ5の一層長期間の使用が可能になる。
【0042】図4は、内周面と外周面を五角形としたコ
イル28の実施形態を、図5は、内周面と外周面を六角
形としたコイル38の実施形態をそれぞれ示す。これら
によっても、図3で示した隙間18と同様な作用効果を
発揮する隙間を溶接ワイヤ16とコイル28,38との
間に形成することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、アーク溶接機のトーチ
用チップを長期間に亘って使用できるようになり、した
がってコスト的に有利となる利点を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るアーク溶接機のトー
チを分解して示した斜視図である。
【図2】図1で示されたチップだけを示す溶接時の断面
図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】断面を五角形としたコイルの実施形態を示す図
3と同様の図である。
【図5】断面を六角形としたコイルの実施形態を示す図
3と同様の図である。
【符号の説明】
5 チップ 7 チップ本体 8,28,38 コイル 8A,8B 密巻き部 8C 粗巻き部 9 カプセル 10 ホルダー 11 貫通孔 14,15 コイル受け壁 16 溶接ワイヤ 17 被溶接物 18 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 和伸 埼玉県川越市大字府川755番地1 有限会 社エヌアンドエス内 Fターム(参考) 4E001 LH03 MB04 MC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ本体と、このチップ本体の内部の
    貫通孔に収納された導電性のコイルとを有し、このコイ
    ルの中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶接機のト
    ーチ用チップにおいて、前記コイルにおける溶接ワイヤ
    挿通方向と直交する断面でのコイル内周面が非円形とな
    っていることを特徴とするアーク溶接機のトーチ用チッ
    プ。
  2. 【請求項2】 チップ本体と、このチップ本体の内部の
    貫通孔に収納された導電性のコイルとを有し、このコイ
    ルの中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶接機のト
    ーチ用チップにおいて、前記コイルが時効処理されてい
    ることを特徴とするアーク溶接機のトーチ用チップ。
  3. 【請求項3】 チップ本体と、このチップ本体の内部の
    貫通孔に収納された導電性のコイルとを有し、このコイ
    ルの中心孔に溶接ワイヤが挿通されるアーク溶接機のト
    ーチ用チップにおいて、前記コイルにおける溶接ワイヤ
    挿通方向の少なくとも先端側の端部が密巻きとなってい
    ることを特徴とするアーク溶接機のトーチ用チップ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のアーク溶接機のトーチ
    用チップにおいて、前記コイルにおける溶接ワイヤ挿通
    方向の両方の端部が密巻きとなっているとともに、中間
    部が粗巻きになっていることを特徴とするアーク溶接機
    のトーチ用チップ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のアーク溶接機のトーチ
    用チップにおいて、前記コイルが収納された前記チップ
    本体の内部の前記貫通孔の両端部が、前記コイルの溶接
    ワイヤ挿通方向への移動を阻止するコイル受け壁となっ
    ており、前記チップ本体は、これらのコイル受け壁が個
    別に形成されて結合、分離自在になっているカプセルと
    ホルダーとを含んで構成されていることを特徴とするア
    ーク溶接機のトーチ用チップ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7381923B2 (en) 2001-11-07 2008-06-03 Migfast Pty Ltd Consumable electrode arc welding

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7381923B2 (en) 2001-11-07 2008-06-03 Migfast Pty Ltd Consumable electrode arc welding

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