JP2001017169A - 染色体異常の検出による膵臓癌の診断方法 - Google Patents
染色体異常の検出による膵臓癌の診断方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 膵臓癌における染色体の特異的な構造変化を
検出し、膵臓癌を診断する方法を提供すること。 【解決手段】 膵臓癌の細胞の染色体には、特異的な部
位にDNAの増幅や欠失があることを明らかにしたうえ
で、膵臓癌に特異的な染色体部位の増幅や欠失を検出す
ることによって膵臓癌を診断する方法を提供した。
検出し、膵臓癌を診断する方法を提供すること。 【解決手段】 膵臓癌の細胞の染色体には、特異的な部
位にDNAの増幅や欠失があることを明らかにしたうえ
で、膵臓癌に特異的な染色体部位の増幅や欠失を検出す
ることによって膵臓癌を診断する方法を提供した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膵臓癌の診断方法
に関する。より具体的には、本発明は、患者由来の染色
体の特定部位における増幅と欠失を検出することによっ
て膵臓癌を診断する方法を提供する。
に関する。より具体的には、本発明は、患者由来の染色
体の特定部位における増幅と欠失を検出することによっ
て膵臓癌を診断する方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】癌は、細胞の一部が異常増殖しながら周
囲の正常組織を浸潤し、正常な機能を破壊する疾患であ
る。1981年以来、癌は我国の死因の第1位を占めて
おり、その効果的な診断法と治療法を確立することが社
会的な急務とされている。今日までに、癌を対象とした
さまざまな遺伝子レベルの研究がなされてきた。その結
果、染色体の一部の欠失または増幅が癌の発生に関係し
ていることが明らかにされた。たとえば、網膜芽細胞腫
ではヒト13番染色体のRb遺伝子が常に欠失している
ことが確認されており、多くの癌ではヒト17番染色体
短腕のp53遺伝子が欠失していることが見出されてい
る。これらの遺伝子は癌抑制遺伝子であり、その欠失が
癌化を引き起こすものと考えられている。また、ある種
の癌では染色体の特定の部位が増幅することが確認され
ている。最近では、ゲノム中の1つの遺伝子ではなく、
複数の遺伝子が欠失や増幅を起こして多段階変異するこ
とによって癌が発生するという考え方も提唱されてい
る。
囲の正常組織を浸潤し、正常な機能を破壊する疾患であ
る。1981年以来、癌は我国の死因の第1位を占めて
おり、その効果的な診断法と治療法を確立することが社
会的な急務とされている。今日までに、癌を対象とした
さまざまな遺伝子レベルの研究がなされてきた。その結
果、染色体の一部の欠失または増幅が癌の発生に関係し
ていることが明らかにされた。たとえば、網膜芽細胞腫
ではヒト13番染色体のRb遺伝子が常に欠失している
ことが確認されており、多くの癌ではヒト17番染色体
短腕のp53遺伝子が欠失していることが見出されてい
る。これらの遺伝子は癌抑制遺伝子であり、その欠失が
癌化を引き起こすものと考えられている。また、ある種
の癌では染色体の特定の部位が増幅することが確認され
ている。最近では、ゲノム中の1つの遺伝子ではなく、
複数の遺伝子が欠失や増幅を起こして多段階変異するこ
とによって癌が発生するという考え方も提唱されてい
る。
【0003】このように、癌の発生と染色体異常の関係
について活発な研究活動が繰り広げられているが、両者
の関係についてはいまだ解明すべき点が多く、癌発生の
メカニズムは明らかにされていない。
について活発な研究活動が繰り広げられているが、両者
の関係についてはいまだ解明すべき点が多く、癌発生の
メカニズムは明らかにされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、膵
臓癌における染色体の特異的な構造変化を明らかにする
ことを解決すべき課題とした。また、本発明は、膵臓癌
における染色体の特異的な構造変化を検出することによ
って、膵臓癌を診断する方法を提供することを課題とし
た。さらに、本発明は、この診断を1回の操作で簡便に
行うことができる方法を提供することも課題とした。
臓癌における染色体の特異的な構造変化を明らかにする
ことを解決すべき課題とした。また、本発明は、膵臓癌
における染色体の特異的な構造変化を検出することによ
って、膵臓癌を診断する方法を提供することを課題とし
た。さらに、本発明は、この診断を1回の操作で簡便に
行うことができる方法を提供することも課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは膵臓癌の癌細胞のDNAをCGH(コ
ンパラティブゲノミックハイブリダイゼーション)法を
利用して分析した。その結果、癌細胞の染色体には癌に
特異的な部位にDNAの増幅や欠失があることが判明
し、染色体の構造変化と癌の発生とを具体的に相関付け
ることができることが明らかになった。本発明者らは、
この事実に基づいて、癌に特異的な増幅や欠失を検出す
ることによって膵臓癌を診断する方法を開発し、本発明
を提供するに至った。
に、本発明者らは膵臓癌の癌細胞のDNAをCGH(コ
ンパラティブゲノミックハイブリダイゼーション)法を
利用して分析した。その結果、癌細胞の染色体には癌に
特異的な部位にDNAの増幅や欠失があることが判明
し、染色体の構造変化と癌の発生とを具体的に相関付け
ることができることが明らかになった。本発明者らは、
この事実に基づいて、癌に特異的な増幅や欠失を検出す
ることによって膵臓癌を診断する方法を開発し、本発明
を提供するに至った。
【0006】本発明によれば、患者由来の癌細胞の染色
体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト
5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕
14−長腕23、ヒト1番染色体長腕、ヒト13番染色
体長腕、ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番
染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−
長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト
12番染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長
腕13−長腕14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染
色体長腕21−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−3
2、ヒト11番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14
−長腕22、ヒト15番染色体長腕23−長腕ter、
ヒト17番染色体長腕21−長腕22、ヒト18番染色
体短腕、ヒトX染色体長腕25−長腕ter、ヒト20
番染色体長腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト20番
染色体短腕12−短腕terの増幅、または、ヒト3番
染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11
−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒ
ト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番
染色体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長
腕23−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕1
4、ヒトX染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒ
ト5番染色体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長
腕22−長腕ter、ヒト22番染色体長腕12−長腕
terヒト1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22
−長腕ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短
腕、ヒト9番染色体長腕もしくはヒトX染色体短腕の欠
失を検出することを含む膵臓癌の診断方法が提供され
る。
体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト
5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕
14−長腕23、ヒト1番染色体長腕、ヒト13番染色
体長腕、ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番
染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−
長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト
12番染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長
腕13−長腕14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染
色体長腕21−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−3
2、ヒト11番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14
−長腕22、ヒト15番染色体長腕23−長腕ter、
ヒト17番染色体長腕21−長腕22、ヒト18番染色
体短腕、ヒトX染色体長腕25−長腕ter、ヒト20
番染色体長腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト20番
染色体短腕12−短腕terの増幅、または、ヒト3番
染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11
−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒ
ト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番
染色体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長
腕23−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕1
4、ヒトX染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒ
ト5番染色体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長
腕22−長腕ter、ヒト22番染色体長腕12−長腕
terヒト1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22
−長腕ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短
腕、ヒト9番染色体長腕もしくはヒトX染色体短腕の欠
失を検出することを含む膵臓癌の診断方法が提供され
る。
【0007】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染
色体長腕14−長腕23、ヒト3番染色体長腕22−長
腕25、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番
染色体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−
長腕ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒ
ト12番染色体長腕13−長腕14、ヒト19番染色体
長腕もしくはヒト20番染色体長腕の増幅、または、ヒ
ト3番染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短
腕11−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕te
r、ヒト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト
19番染色体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト18番
染色体長腕21、ヒト1番染色体短腕もしくはヒト12
番染色体長腕22−長腕terの欠失を検出することを
含む膵臓癌の診断方法が提供される。
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染
色体長腕14−長腕23、ヒト3番染色体長腕22−長
腕25、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番
染色体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−
長腕ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒ
ト12番染色体長腕13−長腕14、ヒト19番染色体
長腕もしくはヒト20番染色体長腕の増幅、または、ヒ
ト3番染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短
腕11−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕te
r、ヒト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト
19番染色体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト18番
染色体長腕21、ヒト1番染色体短腕もしくはヒト12
番染色体長腕22−長腕terの欠失を検出することを
含む膵臓癌の診断方法が提供される。
【0008】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染
色体長腕14−長腕23、ヒト1番染色体長腕もしくは
ヒト13番染色体長腕の増幅、または、ヒト3番染色体
短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短腕
22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6番
染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色体
短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕23
−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕14もしく
はヒトX染色体長腕の欠失を検出することを含むステー
ジIまたはIIの膵臓癌の診断方法が提供される。
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕ter、ヒト5番染
色体長腕14−長腕23、ヒト1番染色体長腕もしくは
ヒト13番染色体長腕の増幅、または、ヒト3番染色体
短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短腕
22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6番
染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色体
短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕23
−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕14もしく
はヒトX染色体長腕の欠失を検出することを含むステー
ジIまたはIIの膵臓癌の診断方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕terもしくはヒト
5番染色体長腕14−長腕23の増幅、または、ヒト3
番染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕1
1−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、
ヒト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19
番染色体短腕もしくはヒト19番染色体長腕の欠失を検
出することを含むステージIまたはIIの膵臓癌の診断
方法が提供される。
の染色体において、ヒト1番染色体長腕23−長腕2
5、ヒト5番染色体短腕14−短腕terもしくはヒト
5番染色体長腕14−長腕23の増幅、または、ヒト3
番染色体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕1
1−短腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、
ヒト6番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19
番染色体短腕もしくはヒト19番染色体長腕の欠失を検
出することを含むステージIまたはIIの膵臓癌の診断
方法が提供される。
【0010】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト3番染色体長腕22−長腕2
5、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色
体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕
ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒト1
2番染色体長腕13−長腕14、ヒト19番染色体長
腕、ヒト4番染色体長腕21−長腕25、ヒト7番染色
体長腕31−32、ヒト11番染色体短腕、ヒト11番
染色体長腕14−長腕22、ヒト13番染色体長腕、ヒ
ト15番染色体長腕23−長腕ter、ヒト17番染色
体長腕21−長腕22、ヒト18番染色体短腕もしくは
ヒトX染色体長腕25−長腕terの増幅、または、ヒ
ト3番染色体短腕21−短腕ter、ヒト18番染色体
長腕21、ヒト5番染色体長腕15−長腕22、ヒト2
1番染色体長腕22−長腕terもしくはヒト22番染
色体長腕12−長腕terの欠失を検出することを含む
ステージIIIの膵臓癌の診断方法が提供される。
の染色体において、ヒト3番染色体長腕22−長腕2
5、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色
体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕
ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒト1
2番染色体長腕13−長腕14、ヒト19番染色体長
腕、ヒト4番染色体長腕21−長腕25、ヒト7番染色
体長腕31−32、ヒト11番染色体短腕、ヒト11番
染色体長腕14−長腕22、ヒト13番染色体長腕、ヒ
ト15番染色体長腕23−長腕ter、ヒト17番染色
体長腕21−長腕22、ヒト18番染色体短腕もしくは
ヒトX染色体長腕25−長腕terの増幅、または、ヒ
ト3番染色体短腕21−短腕ter、ヒト18番染色体
長腕21、ヒト5番染色体長腕15−長腕22、ヒト2
1番染色体長腕22−長腕terもしくはヒト22番染
色体長腕12−長腕terの欠失を検出することを含む
ステージIIIの膵臓癌の診断方法が提供される。
【0011】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト3番染色体長腕22−長腕2
5、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色
体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕
ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒト1
2番染色体長腕13−長腕14もしくはヒト19番染色
体長腕の増幅、または、ヒト3番染色体短腕21−短腕
terもしくはヒト18番染色体長腕21の欠失を検出
することを含むステージIIIの膵臓癌の診断方法が提
供される。
の染色体において、ヒト3番染色体長腕22−長腕2
5、ヒト7番染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色
体長腕11−長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕
ter、ヒト12番染色体短腕11−短腕12、ヒト1
2番染色体長腕13−長腕14もしくはヒト19番染色
体長腕の増幅、または、ヒト3番染色体短腕21−短腕
terもしくはヒト18番染色体長腕21の欠失を検出
することを含むステージIIIの膵臓癌の診断方法が提
供される。
【0012】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト20番染色体長腕、ヒト4番染
色体短腕もしくはヒト20番染色体短腕12−短腕te
rの増幅、または、ヒト1番染色体短腕、ヒト12番染
色体長腕22−長腕ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト
6番染色体短腕、ヒト9番染色体長腕、ヒトX染色体短
腕の欠失を検出することを含むステージIVの膵臓癌の
診断方法が提供される。
の染色体において、ヒト20番染色体長腕、ヒト4番染
色体短腕もしくはヒト20番染色体短腕12−短腕te
rの増幅、または、ヒト1番染色体短腕、ヒト12番染
色体長腕22−長腕ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト
6番染色体短腕、ヒト9番染色体長腕、ヒトX染色体短
腕の欠失を検出することを含むステージIVの膵臓癌の
診断方法が提供される。
【0013】また、本発明によれば、患者由来の癌細胞
の染色体において、ヒト20番染色体長腕の増幅、また
は、ヒト1番染色体短腕もしくはヒト12番染色体長腕
22−長腕terの欠失を検出することを含むステージ
IVの膵臓癌の診断方法が提供される。
の染色体において、ヒト20番染色体長腕の増幅、また
は、ヒト1番染色体短腕もしくはヒト12番染色体長腕
22−長腕terの欠失を検出することを含むステージ
IVの膵臓癌の診断方法が提供される。
【0014】本発明により提供される診断方法を実施す
るための一態様として、正常細胞の染色体に、第1標識
で標識化した患者由来の癌細胞のDNAと、第2標識で
標識化した正常細胞のDNAとを競合的にハイブリダイ
ズさせ、癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色体部
位が第1標識によって観察され、正常細胞のDNAがハ
イブリダイズした染色体部位が第2標識によって観察さ
れ、両者がハイブリダイズした染色体部位が第1標識と
第2標識が混合して観察されるようにして、それぞれの
部位の標識を識別することによって、前記増幅または前
記欠失を検出する診断方法が提供される。
るための一態様として、正常細胞の染色体に、第1標識
で標識化した患者由来の癌細胞のDNAと、第2標識で
標識化した正常細胞のDNAとを競合的にハイブリダイ
ズさせ、癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色体部
位が第1標識によって観察され、正常細胞のDNAがハ
イブリダイズした染色体部位が第2標識によって観察さ
れ、両者がハイブリダイズした染色体部位が第1標識と
第2標識が混合して観察されるようにして、それぞれの
部位の標識を識別することによって、前記増幅または前
記欠失を検出する診断方法が提供される。
【0015】本発明により提供される診断方法を実施す
るための別の一態様として、正常細胞の染色体に、第1
の色として検出できるように標識化した患者由来の癌細
胞のDNAと、第2の色として検出できるように標識化
した正常細胞のDNAとを競合的にハイブリダイズさ
せ、癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色体部位が
第1の色として観察され、正常細胞のDNAがハイブリ
ダイズした染色体部位が第2の色として観察され、両者
がハイブリダイズした染色体部位が第1の色と第2の色
とが混ざってなる第3の色として観察されるようにし
て、それぞれの部位の色を識別することによって、前記
増幅または前記欠失を検出する診断方法が提供される。
この態様では、第1の色と第2の色の強度比を染色体各
部位において測定することによって、増幅または欠失を
検出することができる。
るための別の一態様として、正常細胞の染色体に、第1
の色として検出できるように標識化した患者由来の癌細
胞のDNAと、第2の色として検出できるように標識化
した正常細胞のDNAとを競合的にハイブリダイズさ
せ、癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色体部位が
第1の色として観察され、正常細胞のDNAがハイブリ
ダイズした染色体部位が第2の色として観察され、両者
がハイブリダイズした染色体部位が第1の色と第2の色
とが混ざってなる第3の色として観察されるようにし
て、それぞれの部位の色を識別することによって、前記
増幅または前記欠失を検出する診断方法が提供される。
この態様では、第1の色と第2の色の強度比を染色体各
部位において測定することによって、増幅または欠失を
検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための方
法を具体的に説明する。本発明の膵臓癌の診断方法は、
膵臓癌に特異的な染色体部位の異常を検出することを特
徴とするものである。したがって、本発明の診断は、異
常を検出しようとしている染色体部位の変化を確認する
ことができる手段であればいかなる手段を利用して行っ
てもよい。たとえば、患者由来の癌細胞の染色体におい
て、ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色
体短腕14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕14−長
腕23、ヒト1番染色体長腕、ヒト13番染色体長腕、
ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色体短
腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕1
3、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12番
染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕13
−長腕14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長
腕21−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−32、ヒ
ト11番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14−長腕
22、ヒト15番染色体長腕23−長腕ter、ヒト1
7番染色体長腕21−長腕22、ヒト18番染色体短
腕、ヒトX染色体長腕25−長腕ter、ヒト20番染
色体長腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト20番染色
体短腕12−短腕terの増幅、または、ヒト3番染色
体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短
腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6
番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色
体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕2
3−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕14、ヒ
トX染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒト5番
染色体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長腕22
−長腕ter、ヒト22番染色体長腕12−長腕ter
ヒト1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22−長腕
ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短腕、ヒ
ト9番染色体長腕もしくはヒトX染色体短腕の欠失を検
出することができる手段であればいかなる方法を利用し
てもよい。
法を具体的に説明する。本発明の膵臓癌の診断方法は、
膵臓癌に特異的な染色体部位の異常を検出することを特
徴とするものである。したがって、本発明の診断は、異
常を検出しようとしている染色体部位の変化を確認する
ことができる手段であればいかなる手段を利用して行っ
てもよい。たとえば、患者由来の癌細胞の染色体におい
て、ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色
体短腕14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕14−長
腕23、ヒト1番染色体長腕、ヒト13番染色体長腕、
ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色体短
腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕1
3、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12番
染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕13
−長腕14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長
腕21−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−32、ヒ
ト11番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14−長腕
22、ヒト15番染色体長腕23−長腕ter、ヒト1
7番染色体長腕21−長腕22、ヒト18番染色体短
腕、ヒトX染色体長腕25−長腕ter、ヒト20番染
色体長腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト20番染色
体短腕12−短腕terの増幅、または、ヒト3番染色
体短腕21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短
腕22、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6
番染色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色
体短腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕2
3−長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕14、ヒ
トX染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒト5番
染色体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長腕22
−長腕ter、ヒト22番染色体長腕12−長腕ter
ヒト1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22−長腕
ter、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短腕、ヒ
ト9番染色体長腕もしくはヒトX染色体短腕の欠失を検
出することができる手段であればいかなる方法を利用し
てもよい。
【0017】このような染色体異常を検出する方法とし
て、in situハイブリダイゼーション法を利用す
ることができる。in situハイブリダイゼーショ
ン法は、標識化した核酸プローブを染色体にDNA−D
NAハイブリダイズまたはRNA−DNAハイブリダイ
ズさせ、その後に標識を検出することによって核酸プロ
ーブがハイブリダイゼーションした染色体部位を明らか
にする方法である。この方法を利用すれば、患者の癌部
組織の細胞から調製したゲノムDNAを標識化して調製
したプローブを正常細胞の染色体にハイブリダイズさせ
ることができる。このとき、プローブがハイブリダイズ
しなかった正常細胞の染色体部位は、癌細胞の染色体で
は欠失していることを示している。また、正常細胞から
調製したゲノムDNAを標識化して調製したプローブを
患者の癌部組織から調製した染色体にハイブリダイズさ
せることもできる。このとき、プローブがハイブリダイ
ズしなかった癌細胞の染色体部位は、癌細胞の染色体が
増幅した部位を示す。このように、癌細胞の染色体の欠
失か増幅のいずれか一方を検出する場合には、in s
ituハイブリダイゼーション法を効果的に応用するこ
とができる。
て、in situハイブリダイゼーション法を利用す
ることができる。in situハイブリダイゼーショ
ン法は、標識化した核酸プローブを染色体にDNA−D
NAハイブリダイズまたはRNA−DNAハイブリダイ
ズさせ、その後に標識を検出することによって核酸プロ
ーブがハイブリダイゼーションした染色体部位を明らか
にする方法である。この方法を利用すれば、患者の癌部
組織の細胞から調製したゲノムDNAを標識化して調製
したプローブを正常細胞の染色体にハイブリダイズさせ
ることができる。このとき、プローブがハイブリダイズ
しなかった正常細胞の染色体部位は、癌細胞の染色体で
は欠失していることを示している。また、正常細胞から
調製したゲノムDNAを標識化して調製したプローブを
患者の癌部組織から調製した染色体にハイブリダイズさ
せることもできる。このとき、プローブがハイブリダイ
ズしなかった癌細胞の染色体部位は、癌細胞の染色体が
増幅した部位を示す。このように、癌細胞の染色体の欠
失か増幅のいずれか一方を検出する場合には、in s
ituハイブリダイゼーション法を効果的に応用するこ
とができる。
【0018】一方、癌細胞の染色体の欠失と増幅を一度
の操作で同時に検出する必要があるときには、CGH法
を利用するのが好ましい。CGH法は、第1標識で標識
化したDNAと第2標識で標識化した別のDNAを同時
に染色体上にハイブリダイズさせて、2つの標識をそれ
ぞれ検出することによって各DNAがハイブリダイズし
た染色体部位を明らかにする方法である(Du Manoir, S
他、Hum.Genet., 90; 590-610, 1993)。本発明の診断
方法では、第1標識で標識化した患者由来の癌細胞のD
NAより作製したDNAプローブと第2標識で標識化し
た正常細胞のDNAより調製したDNAプローブとを正
常細胞の染色体上に同時にハイブリダイズさせる。染色
体のうち、癌細胞において増幅されている部位は癌細胞
のDNAが主としてハイブリダイズするために第1標識
が観察される。また、癌細胞において欠失している部位
は正常細胞のDNAのみがハイブリダイズするために第
2標識が観察される。さらに、正常細胞でも癌細胞でも
変化せず共通している部位には、両者が競合的にハイブ
リダイズするために第1標識と第2標識が混合して観察
される。こうして、癌による染色体の欠失と増幅を1回
の操作で検出することができる。以下において、本発明
の好ましい実施態様であるCGH法を用いた本発明の診
断方法を具体的に順を追って説明する。
の操作で同時に検出する必要があるときには、CGH法
を利用するのが好ましい。CGH法は、第1標識で標識
化したDNAと第2標識で標識化した別のDNAを同時
に染色体上にハイブリダイズさせて、2つの標識をそれ
ぞれ検出することによって各DNAがハイブリダイズし
た染色体部位を明らかにする方法である(Du Manoir, S
他、Hum.Genet., 90; 590-610, 1993)。本発明の診断
方法では、第1標識で標識化した患者由来の癌細胞のD
NAより作製したDNAプローブと第2標識で標識化し
た正常細胞のDNAより調製したDNAプローブとを正
常細胞の染色体上に同時にハイブリダイズさせる。染色
体のうち、癌細胞において増幅されている部位は癌細胞
のDNAが主としてハイブリダイズするために第1標識
が観察される。また、癌細胞において欠失している部位
は正常細胞のDNAのみがハイブリダイズするために第
2標識が観察される。さらに、正常細胞でも癌細胞でも
変化せず共通している部位には、両者が競合的にハイブ
リダイズするために第1標識と第2標識が混合して観察
される。こうして、癌による染色体の欠失と増幅を1回
の操作で検出することができる。以下において、本発明
の好ましい実施態様であるCGH法を用いた本発明の診
断方法を具体的に順を追って説明する。
【0019】本発明の診断方法で使用する癌細胞のDN
Aは、膵臓癌の疑いがある患者の癌部組織から細胞を採
取して調製する。本明細書でいう患者の「癌細胞」や
「癌部組織」は、すでに癌化した細胞や組織のみなら
ず、将来癌化するかも知れない細胞や組織も含む概念で
ある。また、本発明の診断方法で使用する正常細胞のD
NAは、癌を有しない健常人に由来する細胞のDNAで
ある。取得する組織や細胞の種類は特に限定されない。
用意すべき癌細胞のDNAと正常細胞のDNAには、欠
失や増幅を検出したい染色体部位に対応する部分が含ま
れていれば本発明の診断方法の実施に際して支障はな
い。しかし、特定の染色体部位のDNAを選択する煩雑
さを回避するために、通常はゲノムDNAを使用する。
ゲノムDNAは、全長のゲノムを使用できるが、採取し
た細胞から当業者に既知の方法にしたがって適切な制限
酵素を用いて調製したDNAを使用することができる。
ゲノムから調製するDNAは10〜1000kbの範囲
内の大きさにするのが好ましい。ハイブリダイゼーショ
ンにプローブとして使用する各DNAの長さは、200
〜1000bpであることが好ましい。しかし、この範
囲外の長さのDNAを用いることもできる。
Aは、膵臓癌の疑いがある患者の癌部組織から細胞を採
取して調製する。本明細書でいう患者の「癌細胞」や
「癌部組織」は、すでに癌化した細胞や組織のみなら
ず、将来癌化するかも知れない細胞や組織も含む概念で
ある。また、本発明の診断方法で使用する正常細胞のD
NAは、癌を有しない健常人に由来する細胞のDNAで
ある。取得する組織や細胞の種類は特に限定されない。
用意すべき癌細胞のDNAと正常細胞のDNAには、欠
失や増幅を検出したい染色体部位に対応する部分が含ま
れていれば本発明の診断方法の実施に際して支障はな
い。しかし、特定の染色体部位のDNAを選択する煩雑
さを回避するために、通常はゲノムDNAを使用する。
ゲノムDNAは、全長のゲノムを使用できるが、採取し
た細胞から当業者に既知の方法にしたがって適切な制限
酵素を用いて調製したDNAを使用することができる。
ゲノムから調製するDNAは10〜1000kbの範囲
内の大きさにするのが好ましい。ハイブリダイゼーショ
ンにプローブとして使用する各DNAの長さは、200
〜1000bpであることが好ましい。しかし、この範
囲外の長さのDNAを用いることもできる。
【0020】前記に拘わらず、用意すべき癌細胞のDN
Aと正常細胞のDNAには、増幅を検出したい染色体部
位に対応する部分が含まれていれば本発明の診断方法の
実施に際して支障はない。実際には、プローブとするD
NAを選択することは煩雑であるので、プローブをハイ
ブリダイズさせる正常細胞由来の染色体(以下標的DN
Aという)を選択する方が実用的である。例えば、ヒト
1番染色体長腕23−長腕25の増幅を検出するために
は、染色体のそれらの部位を標的DNAとして使用すれ
ばよい。標的DNAを限定する方が、全染色体を標的D
NAとするよりも、プローブの標識を測定する時にバッ
クグラウンドの影響が少なくなるので、精度のよい測定
が行える。
Aと正常細胞のDNAには、増幅を検出したい染色体部
位に対応する部分が含まれていれば本発明の診断方法の
実施に際して支障はない。実際には、プローブとするD
NAを選択することは煩雑であるので、プローブをハイ
ブリダイズさせる正常細胞由来の染色体(以下標的DN
Aという)を選択する方が実用的である。例えば、ヒト
1番染色体長腕23−長腕25の増幅を検出するために
は、染色体のそれらの部位を標的DNAとして使用すれ
ばよい。標的DNAを限定する方が、全染色体を標的D
NAとするよりも、プローブの標識を測定する時にバッ
クグラウンドの影響が少なくなるので、精度のよい測定
が行える。
【0021】標的DNAには、正常細胞の染色体または
その一部の部位が組み込まれたYACベクターやBAC
ベクター等に各プローブをハイブリダイズさせ、あるい
は、前記YACベクターやBACベクターから切り出し
た染色体またはその一部の部位に各プローブをハイブリ
ダイズさせ、増幅または欠失の程度を検出する方法もあ
る。YACベクターやBACベクターはヒトの染色体が
組み込まれたものが市販されているので、それを使用で
きる。ただし、所望する染色体部位全体が一つのYAC
ベクター等に組み込まれているとは限らないので、所望
する染色体部位全体が得られるように複数のYACベク
ター等を選択して使用する。
その一部の部位が組み込まれたYACベクターやBAC
ベクター等に各プローブをハイブリダイズさせ、あるい
は、前記YACベクターやBACベクターから切り出し
た染色体またはその一部の部位に各プローブをハイブリ
ダイズさせ、増幅または欠失の程度を検出する方法もあ
る。YACベクターやBACベクターはヒトの染色体が
組み込まれたものが市販されているので、それを使用で
きる。ただし、所望する染色体部位全体が一つのYAC
ベクター等に組み込まれているとは限らないので、所望
する染色体部位全体が得られるように複数のYACベク
ター等を選択して使用する。
【0022】癌細胞のDNAと正常細胞のDNAは、ハ
イブリダイズさせる前に、それぞれ異なる標識(第1の
標識と第2の標識)によって標識化しておく。標識の種
類は、ハイブリダイゼーション後に互いに区別して検出
しうるものであれば特に制限されない。したがって、分
光学的、生化学的、化学的、免疫学的に検出しうる標識
を広く用いることができる。例えば、蛍光色素、電子密
度試薬、酵素、ビオチン、ジゴキシゲニンなどを使用す
ることが可能である。好ましい標識は、発色するために
視覚的に認識することが可能な標識である。中でも、第
1の標識の色と第2の標識の色が混合することによっ
て、これら2色と区別しうる第3の色になるように標識
を組み合わせて選択することが特に好ましい。例えば、
第1の標識として緑色に発色する標識を選択し、第2の
標識として赤色に発色する標識を選択することによっ
て、混合したときに黄色にすることができる。このよう
に互いに区別しうる3色が形成されるように標識を選択
したうえでハイブリダイズさせることによって、癌で欠
損する部位、癌で増幅する部位および癌によって変化し
ない部位を視覚的に容易に区別することができる。本発
明で使用することができる緑色の蛍光色素として、FI
TC(フルオレセインイソチオシアネート)を例示する
ことができる。また、赤色の蛍光色素として、TRIT
C(テトラメチルローダミンイソチオシアネート)、ロ
ーダミン、テキサスレッドを例示することができる。
イブリダイズさせる前に、それぞれ異なる標識(第1の
標識と第2の標識)によって標識化しておく。標識の種
類は、ハイブリダイゼーション後に互いに区別して検出
しうるものであれば特に制限されない。したがって、分
光学的、生化学的、化学的、免疫学的に検出しうる標識
を広く用いることができる。例えば、蛍光色素、電子密
度試薬、酵素、ビオチン、ジゴキシゲニンなどを使用す
ることが可能である。好ましい標識は、発色するために
視覚的に認識することが可能な標識である。中でも、第
1の標識の色と第2の標識の色が混合することによっ
て、これら2色と区別しうる第3の色になるように標識
を組み合わせて選択することが特に好ましい。例えば、
第1の標識として緑色に発色する標識を選択し、第2の
標識として赤色に発色する標識を選択することによっ
て、混合したときに黄色にすることができる。このよう
に互いに区別しうる3色が形成されるように標識を選択
したうえでハイブリダイズさせることによって、癌で欠
損する部位、癌で増幅する部位および癌によって変化し
ない部位を視覚的に容易に区別することができる。本発
明で使用することができる緑色の蛍光色素として、FI
TC(フルオレセインイソチオシアネート)を例示する
ことができる。また、赤色の蛍光色素として、TRIT
C(テトラメチルローダミンイソチオシアネート)、ロ
ーダミン、テキサスレッドを例示することができる。
【0023】癌細胞のDNAと正常細胞のDNAを染色
体にハイブリダイズさせる条件は、特に制限されない。
癌細胞のDNAと正常細胞のDNAをハイブリダイズさ
せる染色体には、例えばリンパ球などの細胞から作製し
た染色体標本を用いることができる。ただし、固定化し
ていない染色体を用いてハイブリダイゼーションを行
い、その後にスライドガラス等に滴下して固定化するこ
ともできる。
体にハイブリダイズさせる条件は、特に制限されない。
癌細胞のDNAと正常細胞のDNAをハイブリダイズさ
せる染色体には、例えばリンパ球などの細胞から作製し
た染色体標本を用いることができる。ただし、固定化し
ていない染色体を用いてハイブリダイゼーションを行
い、その後にスライドガラス等に滴下して固定化するこ
ともできる。
【0024】ハイブリダイゼーション後の分析方法は、
標識の種類に応じて適宜決定する。標識として蛍光色素
を用いた場合は、分解能が高い蛍光顕微鏡等を用いて視
覚的に観察しながら分析することができる。また、蛍光
顕微鏡で観察された画像を、カラーイメージスキャナで
読み込み、各点における色を3色に分解して、各点がど
ちらにより多く染められているかを定量化すること(即
ち、各点の標識化物質比を求めること)もできる。
標識の種類に応じて適宜決定する。標識として蛍光色素
を用いた場合は、分解能が高い蛍光顕微鏡等を用いて視
覚的に観察しながら分析することができる。また、蛍光
顕微鏡で観察された画像を、カラーイメージスキャナで
読み込み、各点における色を3色に分解して、各点がど
ちらにより多く染められているかを定量化すること(即
ち、各点の標識化物質比を求めること)もできる。
【0025】このように、本発明を利用して患者に由来
する組織の染色体における欠失と増幅を検出することに
よって、該組織が膵臓癌であるか否かを容易に診断する
ことができる。これによって、早期の癌診断や癌治療の
途が開かれるものと期待される。また、本発明を利用し
て、膵臓癌の進行度を診断することができる。これによ
って、癌の進行度に応じたより適正な処置を行うことが
できる。
する組織の染色体における欠失と増幅を検出することに
よって、該組織が膵臓癌であるか否かを容易に診断する
ことができる。これによって、早期の癌診断や癌治療の
途が開かれるものと期待される。また、本発明を利用し
て、膵臓癌の進行度を診断することができる。これによ
って、癌の進行度に応じたより適正な処置を行うことが
できる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によっ
て限定的に解釈されるものではない。 <実施例1> (1)染色体標本の作製 正常染色体を有する細胞(正常人の血液細胞)から、以
下の手順にしたがって染色体標本を作製した。各人から
10mlの血液を採取し、培養液(RPMI1640、
10%FCS、PHA(20μl/ml))で約1.5
倍に希釈した。この希釈血液をチューブ(Ficol Paque;
ファルマシア社製)に静かに流し込み、2,000r
pmで20分間遠心した。白血球の層を取り出し、上記
培養液を用いて1,200rpmで5分間遠心する操作
を2回繰り返した。さらに上記培養液を加えて十分に攪
拌した後、2枚の10cmシャーレに15mlずつ入れ
て培養を開始した。
的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によっ
て限定的に解釈されるものではない。 <実施例1> (1)染色体標本の作製 正常染色体を有する細胞(正常人の血液細胞)から、以
下の手順にしたがって染色体標本を作製した。各人から
10mlの血液を採取し、培養液(RPMI1640、
10%FCS、PHA(20μl/ml))で約1.5
倍に希釈した。この希釈血液をチューブ(Ficol Paque;
ファルマシア社製)に静かに流し込み、2,000r
pmで20分間遠心した。白血球の層を取り出し、上記
培養液を用いて1,200rpmで5分間遠心する操作
を2回繰り返した。さらに上記培養液を加えて十分に攪
拌した後、2枚の10cmシャーレに15mlずつ入れ
て培養を開始した。
【0027】培養を開始してから48時間後にチミジン
(シグマ社製)を最終濃度300μg/mlになるよう
に添加した。さらに18時間培養後に、上記培養液を用
いて1,200rpmで5分間遠心する洗浄操作を3回
繰り返した。さらに、6時間培養後、コルセミド(ギブ
コ社製)を最終濃度0.05μg/mlになるように添
加した。1時間後、細胞に上記培養液を添加して1,2
00rpmで5分間遠心して洗浄し、0.075M K
Clを3〜5ml添加して室温で30分間低張処理し
た。その後、赤血球の色が消えるまで数回に分けてカル
ノア固定液(メタノール:酢酸=3:1)を加え、細胞
を固定した。固定した細胞をスライドに滴下して、使用
するまで−80℃で保存した。
(シグマ社製)を最終濃度300μg/mlになるよう
に添加した。さらに18時間培養後に、上記培養液を用
いて1,200rpmで5分間遠心する洗浄操作を3回
繰り返した。さらに、6時間培養後、コルセミド(ギブ
コ社製)を最終濃度0.05μg/mlになるように添
加した。1時間後、細胞に上記培養液を添加して1,2
00rpmで5分間遠心して洗浄し、0.075M K
Clを3〜5ml添加して室温で30分間低張処理し
た。その後、赤血球の色が消えるまで数回に分けてカル
ノア固定液(メタノール:酢酸=3:1)を加え、細胞
を固定した。固定した細胞をスライドに滴下して、使用
するまで−80℃で保存した。
【0028】(2)癌部組織由来ゲノムDNAの調製 膵臓癌患者(25症例)の癌部組織から、以下の手順に
したがってゲノムDNAを調製した。5mm角以上の固
形腫瘍組織をPBSで少し湿らせ、眼科用はさみで細切
した。細胞懸濁液を注射器(1ml)に吸入して排出す
る操作を数回繰り返した後、ナイロンメッシュで濾過し
た。細胞懸濁液を遠沈チューブに入れ、0.2%のNa
Clを添加して数分間静置した。2,000rpmで5
分間遠心した後、上清を捨て、微量のPBS中に再懸濁
した。この細胞懸濁液をマイクロチューブに入れ、2,
000rpmで5分間遠心した後、上清を捨てた。以
下、核酸抽出剤セパジーン(登録商標、三光純薬(株)
製)を使用して、その使用説明書に従ってDNAを調製
した。
したがってゲノムDNAを調製した。5mm角以上の固
形腫瘍組織をPBSで少し湿らせ、眼科用はさみで細切
した。細胞懸濁液を注射器(1ml)に吸入して排出す
る操作を数回繰り返した後、ナイロンメッシュで濾過し
た。細胞懸濁液を遠沈チューブに入れ、0.2%のNa
Clを添加して数分間静置した。2,000rpmで5
分間遠心した後、上清を捨て、微量のPBS中に再懸濁
した。この細胞懸濁液をマイクロチューブに入れ、2,
000rpmで5分間遠心した後、上清を捨てた。以
下、核酸抽出剤セパジーン(登録商標、三光純薬(株)
製)を使用して、その使用説明書に従ってDNAを調製
した。
【0029】また、以下の手順にしたがって、健常人の
血液のリンパ球から正常細胞のDNAとして使用するた
めのゲノムDNAを調製した。健常人から20mlの血
液を採取し、ヘパリンで抗凝固してPBSで2倍に希釈
した。この希釈血液を、30mlのフィコール液を入れ
た遠心管に静かに重層し、そのまま10分間静置した。
その後、2,000rpmで20分間遠心すると、淡黄
色の層の下に乳白色のリンパ球の層が形成した。その乳
白色の層を、30mlのフィコール液を入れた別の遠心
管に採取してPBSを添加した。2,000rpmで5
分間遠心し、アスピレーターで上清を除去した。0.2
%のNaClを3ml添加して溶血させた後、2,00
0rpmで5分間遠心し、アスピレーターで上清を除去
した。以下、核酸抽出剤セパジーン(登録商標、三光純
薬(株)製)を使用して、その使用説明書に従ってDN
Aを調製した。
血液のリンパ球から正常細胞のDNAとして使用するた
めのゲノムDNAを調製した。健常人から20mlの血
液を採取し、ヘパリンで抗凝固してPBSで2倍に希釈
した。この希釈血液を、30mlのフィコール液を入れ
た遠心管に静かに重層し、そのまま10分間静置した。
その後、2,000rpmで20分間遠心すると、淡黄
色の層の下に乳白色のリンパ球の層が形成した。その乳
白色の層を、30mlのフィコール液を入れた別の遠心
管に採取してPBSを添加した。2,000rpmで5
分間遠心し、アスピレーターで上清を除去した。0.2
%のNaClを3ml添加して溶血させた後、2,00
0rpmで5分間遠心し、アスピレーターで上清を除去
した。以下、核酸抽出剤セパジーン(登録商標、三光純
薬(株)製)を使用して、その使用説明書に従ってDN
Aを調製した。
【0030】(3)標識化DNAの作製 膵臓癌組織のDNAを緑色の蛍光を発するFITCで標
識し、正常細胞のDNAを赤色の蛍光を発するTRIT
Cで標識した。DNAの標識は、ニックトランスレーシ
ョンキット(Vysis社製)の使用説明書にしたがっ
て、dTTP、dNTP混合物、標識化d−UTP、鋳
型DNA、ニックトランスレーション緩衝液、ニックト
ランスレーション酵素、水を混合して適当な時間インキ
ュベートすることにより行った。
識し、正常細胞のDNAを赤色の蛍光を発するTRIT
Cで標識した。DNAの標識は、ニックトランスレーシ
ョンキット(Vysis社製)の使用説明書にしたがっ
て、dTTP、dNTP混合物、標識化d−UTP、鋳
型DNA、ニックトランスレーション緩衝液、ニックト
ランスレーション酵素、水を混合して適当な時間インキ
ュベートすることにより行った。
【0031】(4)ハイブリダイゼーション(FISH
法) (A)DNAブローブの一本鎖化 ヒトCOT−1DNA(20μl)、TRITCで標識
化した正常細胞のDNA(10μl)、FITCで標識
化した膵臓癌組織のDNA(10μl)、酢酸ナトリウ
ム(4μl)および100%エタノール(1ml)を混
合し、4℃にて14,000rpmで30分間遠心し
た。デカンテーションによって上清を捨て、遮光して十
分に乾燥させた。その後、マスターミックス#1を10
μl添加して、十分にピペッティングした。次いで75
℃で5分間処理することによって一本鎖化した。
法) (A)DNAブローブの一本鎖化 ヒトCOT−1DNA(20μl)、TRITCで標識
化した正常細胞のDNA(10μl)、FITCで標識
化した膵臓癌組織のDNA(10μl)、酢酸ナトリウ
ム(4μl)および100%エタノール(1ml)を混
合し、4℃にて14,000rpmで30分間遠心し
た。デカンテーションによって上清を捨て、遮光して十
分に乾燥させた。その後、マスターミックス#1を10
μl添加して、十分にピペッティングした。次いで75
℃で5分間処理することによって一本鎖化した。
【0032】(B)染色体標本の一本鎖化 染色体標本のDNAを、70%ホルムアミド/2×SS
C(pH7.0)を用いて75℃で2.5分間処理する
ことによって一本鎖化した。次いで、70%エタノー
ル、85%エタノール、100%エタノールで順次2分
間ずつ処理して脱水し、標本を風乾した。染色体上に現
れるバンドの位置および数により、該染色体が正常染色
体であることを確認した。
C(pH7.0)を用いて75℃で2.5分間処理する
ことによって一本鎖化した。次いで、70%エタノー
ル、85%エタノール、100%エタノールで順次2分
間ずつ処理して脱水し、標本を風乾した。染色体上に現
れるバンドの位置および数により、該染色体が正常染色
体であることを確認した。
【0033】(C)ハイブリダイゼーション 染色体標本のスライドグラスに一本鎖化したプローブミ
ックスを9.5μlずつ載せた。18×18の大きさの
カバーグラスをかけ、ペーパーボンドで周りを貼り付け
た。約10分間ホットプレート上に置き、37℃のCO
2 インキュベーターにて2〜3日間ハイブリダイゼーシ
ョンを行った。ハイブリダイゼーション後、50%ホル
ムアミド/2×SSC(pH7.0)を用いて45℃で
12分間洗浄する操作を3回繰り返した。次いで、2×
SSCを用いて45℃で10分間洗浄し、PN緩衝液を
用いて室温で10分間洗浄する操作を2回繰り返し、蒸
留水を用いて室温で5分間洗浄する操作を2回繰り返し
た。その後、0.1〜0.2mg/mlのDAPI−a
ntifadeを8μl載せて、18×18のカバーグ
ラスで封入した。
ックスを9.5μlずつ載せた。18×18の大きさの
カバーグラスをかけ、ペーパーボンドで周りを貼り付け
た。約10分間ホットプレート上に置き、37℃のCO
2 インキュベーターにて2〜3日間ハイブリダイゼーシ
ョンを行った。ハイブリダイゼーション後、50%ホル
ムアミド/2×SSC(pH7.0)を用いて45℃で
12分間洗浄する操作を3回繰り返した。次いで、2×
SSCを用いて45℃で10分間洗浄し、PN緩衝液を
用いて室温で10分間洗浄する操作を2回繰り返し、蒸
留水を用いて室温で5分間洗浄する操作を2回繰り返し
た。その後、0.1〜0.2mg/mlのDAPI−a
ntifadeを8μl載せて、18×18のカバーグ
ラスで封入した。
【0034】(5)蛍光顕微鏡観察 このスライドグラスを蛍光顕微鏡で観察し、蛍光顕微鏡
写真(カラー写真)を撮影した。各染色体において、緑
色が観察されて、膵臓癌に特異的なDNAの増幅が認め
られた部位、および各染色体において、赤色が観察され
て、膵臓癌に特異的なDNA欠失が認められた部位を表
1および表2に示す。
写真(カラー写真)を撮影した。各染色体において、緑
色が観察されて、膵臓癌に特異的なDNAの増幅が認め
られた部位、および各染色体において、赤色が観察され
て、膵臓癌に特異的なDNA欠失が認められた部位を表
1および表2に示す。
【0035】20%を越える症例に認められた部位を表
1に示す。また、20%以下の症例に認められた部位を
表2に示す。表1および表2において、数字は染色体の
番号を表し、pは短腕、qは長腕を示す。例えば、1p
はヒト1番染色体の短腕を表す。各染色体部位の右横に
は、遺伝子の変化が見られた頻度を百分率で表示した。
1に示す。また、20%以下の症例に認められた部位を
表2に示す。表1および表2において、数字は染色体の
番号を表し、pは短腕、qは長腕を示す。例えば、1p
はヒト1番染色体の短腕を表す。各染色体部位の右横に
は、遺伝子の変化が見られた頻度を百分率で表示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】癌の進行度と癌特異的に増幅または欠失す
る染色体部位との相関を調べた。癌の進行度は、ステー
ジI及びII、ステージIII、ステージIVの3群に
分け、各群で観察された膵臓癌特異的に増幅または欠失
する染色体部位をまとめた。
る染色体部位との相関を調べた。癌の進行度は、ステー
ジI及びII、ステージIII、ステージIVの3群に
分け、各群で観察された膵臓癌特異的に増幅または欠失
する染色体部位をまとめた。
【0039】ステージIおよびIIで、20%を越える
症例に認められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を
以下に挙げる。ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒ
ト5番染色体短腕14−短腕terもしくはヒト5番染
色体長腕14−長腕23。
症例に認められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を
以下に挙げる。ヒト1番染色体長腕23−長腕25、ヒ
ト5番染色体短腕14−短腕terもしくはヒト5番染
色体長腕14−長腕23。
【0040】ステージIおよびIIで、20%を越える
症例に認められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を
以下に挙げる。ヒト3番染色体短腕21−短腕ter、
ヒト8番染色体短腕11−短腕22、ヒト9番染色体短
腕21−短腕ter、ヒト6番染色体長腕、ヒト17番
染色体短腕、ヒト19番染色体短腕またはヒト19番染
色体長腕。
症例に認められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を
以下に挙げる。ヒト3番染色体短腕21−短腕ter、
ヒト8番染色体短腕11−短腕22、ヒト9番染色体短
腕21−短腕ter、ヒト6番染色体長腕、ヒト17番
染色体短腕、ヒト19番染色体短腕またはヒト19番染
色体長腕。
【0041】ステージIIIで、20%を越える症例に
認められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を以下に
挙げる。ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番
染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−
長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト
12番染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長
腕13−長腕14もしくはヒト19番染色体長腕。これ
らの染色体部位の少なくとも一つが増幅している患者は
ステージIIIの膵臓癌であると判定される。
認められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を以下に
挙げる。ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番
染色体短腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−
長腕13、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト
12番染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長
腕13−長腕14もしくはヒト19番染色体長腕。これ
らの染色体部位の少なくとも一つが増幅している患者は
ステージIIIの膵臓癌であると判定される。
【0042】ステージIIIで、20%を越える症例に
認められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を以下に
挙げる。ヒト3番染色体短腕21−短腕terまたはヒ
ト18番染色体長腕21。これらの染色体部位の少なく
とも一つが欠失している患者はステージIIIの膵臓癌
であると判定される。
認められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を以下に
挙げる。ヒト3番染色体短腕21−短腕terまたはヒ
ト18番染色体長腕21。これらの染色体部位の少なく
とも一つが欠失している患者はステージIIIの膵臓癌
であると判定される。
【0043】ステージIVで、20%を越える症例に認
められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を以下に挙
げる。ヒト20番染色体長腕。この染色体部位が増幅し
ている患者はステージIIIの膵臓癌であると判定され
る。
められた膵臓癌特異的に増幅する染色体部位を以下に挙
げる。ヒト20番染色体長腕。この染色体部位が増幅し
ている患者はステージIIIの膵臓癌であると判定され
る。
【0044】ステージIVで、20%を越える症例に認
められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を以下に挙
げる。ヒト1番染色体短腕またはヒト12番染色体長腕
22−長腕ter。これらの染色体部位の少なくとも一
つが欠失している患者はステージIIIの膵臓癌である
と判定される。
められた膵臓癌特異的に欠失する染色体部位を以下に挙
げる。ヒト1番染色体短腕またはヒト12番染色体長腕
22−長腕ter。これらの染色体部位の少なくとも一
つが欠失している患者はステージIIIの膵臓癌である
と判定される。
【0045】膵臓癌の進行につれて各ステージで特異的
に増幅または欠失する染色体部位を図1に示す。
に増幅または欠失する染色体部位を図1に示す。
【0046】診断に用いる染色体の特異的な部位として
は、より限定された部位(ローカス)であることが好ま
しい。例えば、3番染色体長腕の増幅を診断に用いるよ
りは、3番染色体26の増幅を診断に用いる方が、バッ
クグラウンドの影響がより少なく、結果としてより確度
の高い診断を行うことが可能である。また、染色体上の
ローカスを限定することにより、YACベクター等を利
用して、当該ローカスのDNAを効率的に増幅すること
が可能となる。すなわち、染色体上のローカスを限定す
ることは、染色体の短腕、長腕のいずれかを指定するの
とは質的な違いがあるといえる。したがって、本発明で
は、表1または表2に示した各ローカスの増幅または欠
失を膵臓癌の診断に用いることが好ましい。
は、より限定された部位(ローカス)であることが好ま
しい。例えば、3番染色体長腕の増幅を診断に用いるよ
りは、3番染色体26の増幅を診断に用いる方が、バッ
クグラウンドの影響がより少なく、結果としてより確度
の高い診断を行うことが可能である。また、染色体上の
ローカスを限定することにより、YACベクター等を利
用して、当該ローカスのDNAを効率的に増幅すること
が可能となる。すなわち、染色体上のローカスを限定す
ることは、染色体の短腕、長腕のいずれかを指定するの
とは質的な違いがあるといえる。したがって、本発明で
は、表1または表2に示した各ローカスの増幅または欠
失を膵臓癌の診断に用いることが好ましい。
【0047】
【発明の効果】以上の試験によって、膵臓癌細胞の染色
体には特異的な部位にDNAの増幅や欠失があることが
明らかにされた。このような染色体の構造変化と癌の発
生との関係を応用した本発明を利用すれば、患者が膵臓
癌に罹患しているかどうか的確に診断することができ
る。これによって、早期の癌診断や癌治療の途が開かれ
るものと期待される。
体には特異的な部位にDNAの増幅や欠失があることが
明らかにされた。このような染色体の構造変化と癌の発
生との関係を応用した本発明を利用すれば、患者が膵臓
癌に罹患しているかどうか的確に診断することができ
る。これによって、早期の癌診断や癌治療の途が開かれ
るものと期待される。
【0048】また、本発明によれば膵臓癌の進行度を客
観的に推測することができるために、それぞれの患者に
対して最適と考えられる治療を選択することが可能とな
る。このことは、癌患者のQOLを高めるばかりではな
く、医療経済学の上からも大きな利益をもたらすもので
ある。
観的に推測することができるために、それぞれの患者に
対して最適と考えられる治療を選択することが可能とな
る。このことは、癌患者のQOLを高めるばかりではな
く、医療経済学の上からも大きな利益をもたらすもので
ある。
【図1】膵臓癌の進行につれて各ステージで特異的に増
幅または欠失する染色体部位を示す図である。
幅または欠失する染色体部位を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 G01N 33/566 33/58 33/58 A (72)発明者 岸本 利彦 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 佐々木 功典 山口県宇部市南小串1丁目1番1号 山口 大学医学部病理学教室第二講座内 Fターム(参考) 2G045 AA24 AA26 AA35 CB02 DA13 FB02 FB07 GC12 JA06 4B024 AA11 CA01 CA09 HA13 HA14 4B063 QA17 QA19 QQ08 QQ20 QQ43 QR56 QS34 QX01 QX10
Claims (11)
- 【請求項1】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色体短腕
14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕14−長腕2
3、ヒト1番染色体長腕、ヒト13番染色体長腕、ヒト
3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色体短腕1
2−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕13、ヒ
ト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12番染色体
短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕13−長腕
14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕21
−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−32、ヒト11
番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14−長腕22、
ヒト15番染色体長腕23−長腕ter、ヒト17番染
色体長腕21−長腕22、ヒト18番染色体短腕、ヒト
X染色体長腕25−長腕ter、ヒト20番染色体長
腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト20番染色体短腕
12−短腕terの増幅、または、ヒト3番染色体短腕
21−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短腕2
2、ヒト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6番染
色体長腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色体短
腕、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕23−
長腕32、ヒト5番染色体長腕13−長腕14、ヒトX
染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒト5番染色
体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長腕22−長
腕ter、ヒト22番染色体長腕12−長腕terヒト
1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22−長腕te
r、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短腕、ヒト9
番染色体長腕もしくはヒトX染色体短腕の欠失を検出す
ることを含む膵臓癌の診断方法。 - 【請求項2】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色体短腕
14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕14−長腕2
3、ヒト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色
体短腕12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕
13、ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12
番染色体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕1
3−長腕14、ヒト19番染色体長腕もしくはヒト20
番染色体長腕の増幅、または、ヒト3番染色体短腕21
−短腕ter、ヒト8番染色体短腕11−短腕22、ヒ
ト9番染色体短腕21−短腕ter、ヒト6番染色体長
腕、ヒト17番染色体短腕、ヒト19番染色体短腕、ヒ
ト19番染色体長腕、ヒト18番染色体長腕21、ヒト
1番染色体短腕もしくはヒト12番染色体長腕22−長
腕terの欠失を検出することを含む膵臓癌の診断方
法。 - 【請求項3】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色体短腕
14−短腕ter、ヒト5番染色体長腕14−長腕2
3、ヒト1番染色体長腕もしくはヒト13番染色体長腕
の増幅、または、ヒト3番染色体短腕21−短腕te
r、ヒト8番染色体短腕11−短腕22、ヒト9番染色
体短腕21−短腕ter、ヒト6番染色体長腕、ヒト1
7番染色体短腕、ヒト19番染色体短腕、ヒト19番染
色体長腕、ヒト4番染色体長腕23−長腕32、ヒト5
番染色体長腕13−長腕14もしくはヒトX染色体長腕
の欠失を検出することを含むステージIまたはIIの膵
臓癌の診断方法。 - 【請求項4】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト1番染色体長腕23−長腕25、ヒト5番染色体短腕
14−短腕terもしくはヒト5番染色体長腕14−長
腕23の増幅、または、ヒト3番染色体短腕21−短腕
ter、ヒト8番染色体短腕11−短腕22、ヒト9番
染色体短腕21−短腕ter、ヒト6番染色体長腕、ヒ
ト17番染色体短腕、ヒト19番染色体短腕もしくはヒ
ト19番染色体長腕の欠失を検出することを含むステー
ジIまたはIIの膵臓癌の診断方法。 - 【請求項5】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色体短腕
12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕13、
ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12番染色
体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕13−長
腕14、ヒト19番染色体長腕、ヒト4番染色体長腕2
1−長腕25、ヒト7番染色体長腕31−32、ヒト1
1番染色体短腕、ヒト11番染色体長腕14−長腕2
2、ヒト13番染色体長腕、ヒト15番染色体長腕23
−長腕ter、ヒト17番染色体長腕21−長腕22、
ヒト18番染色体短腕もしくはヒトX染色体長腕25−
長腕terの増幅、または、ヒト3番染色体短腕21−
短腕ter、ヒト18番染色体長腕21、ヒト5番染色
体長腕15−長腕22、ヒト21番染色体長腕22−長
腕terもしくはヒト22番染色体長腕12−長腕te
rの欠失を検出することを含むステージIIIの膵臓癌
の診断方法。 - 【請求項6】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト3番染色体長腕22−長腕25、ヒト7番染色体短腕
12−短腕15、ヒト8番染色体長腕11−長腕13、
ヒト8番染色体長腕23−長腕ter、ヒト12番染色
体短腕11−短腕12、ヒト12番染色体長腕13−長
腕14もしくはヒト19番染色体長腕の増幅、または、
ヒト3番染色体短腕21−短腕terもしくはヒト18
番染色体長腕21の欠失を検出することを含むステージ
IIIの膵臓癌の診断方法。 - 【請求項7】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト20番染色体長腕、ヒト4番染色体短腕もしくはヒト
20番染色体短腕12−短腕terの増幅、または、ヒ
ト1番染色体短腕、ヒト12番染色体長腕22−長腕t
er、ヒト4番染色体短腕、ヒト6番染色体短腕、ヒト
9番染色体長腕、ヒトX染色体短腕の欠失を検出するこ
とを含むステージIVの膵臓癌の診断方法。 - 【請求項8】 患者由来の癌細胞の染色体において、ヒ
ト20番染色体長腕の増幅、または、ヒト1番染色体短
腕もしくはヒト12番染色体長腕22−長腕terの欠
失を検出することを含むステージIVの膵臓癌の診断方
法。 - 【請求項9】 正常細胞の染色体に、第1標識で標識化
した患者由来の癌細胞のDNAと、第2標識で標識化し
た正常細胞のDNAとを競合的にハイブリダイズさせ、 癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色体部位が第1
標識によって観察され、正常細胞のDNAがハイブリダ
イズした染色体部位が第2標識によって観察され、両者
がハイブリダイズした染色体部位が第1標識と第2標識
が混合して観察されるようにして、それぞれの部位の標
識を識別することによって、前記増幅または前記欠失を
検出する請求項1ないし9のいずれか一項に記載の診断
方法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記第1標識で標
識化した患者由来の癌細胞のDNAを第1の色として検
出できるように標識化した患者由来の癌細胞のDNAと
し、前記第2標識で標識化した正常細胞のDNAを第2
の色として検出できるように標識化した正常細胞のDN
Aとし、前記癌細胞のDNAがハイブリダイズした染色
体部位が第1の色として観察され、前記正常細胞のDN
Aがハイブリダイズした染色体部位が第2の色として観
察され、両者がハイブリダイズした染色体部位が第1の
色と第2の色とが混ざってなる第3の色として観察され
るようにして、それぞれの部位の色を識別することによ
って、前記増幅または前記欠失を検出する請求項9に記
載の診断方法。 - 【請求項11】 第1の色と第2の色の強度比を染色体
各部位において測定することによって、前記増幅または
前記欠失を検出する請求項10の診断方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11196877A JP2001017169A (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 染色体異常の検出による膵臓癌の診断方法 |
PCT/JP2000/004657 WO2001004353A1 (fr) | 1999-07-12 | 2000-07-12 | Methodes de diagnostic du cancer par la detection d'anomalies chromosomiques |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11196877A JP2001017169A (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 染色体異常の検出による膵臓癌の診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001017169A true JP2001017169A (ja) | 2001-01-23 |
Family
ID=16365146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11196877A Pending JP2001017169A (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 染色体異常の検出による膵臓癌の診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001017169A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009136506A1 (ja) | 2008-05-09 | 2009-11-12 | 住友ベークライト株式会社 | N結合型糖鎖を利用した膵臓癌の診断方法 |
-
1999
- 1999-07-12 JP JP11196877A patent/JP2001017169A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009136506A1 (ja) | 2008-05-09 | 2009-11-12 | 住友ベークライト株式会社 | N結合型糖鎖を利用した膵臓癌の診断方法 |
US8372647B2 (en) | 2008-05-09 | 2013-02-12 | Sumitomo Bakelite Company Limited | Method of diagnosing pancreatic cancer with the use of N-binding type sugar chains |
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