JP2751886B2 - 乳ガン細胞の検出方法 - Google Patents

乳ガン細胞の検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被験ヒト細胞中
の、第1染色体及び第11染色体、第1染色体及び第
17染色体、または第1染色体及び第11染色体及び第17
染色体の数的異常・異数性(Aneusomy)を検出すること
により、被験細胞が乳ガン細胞か否かを識別することを
特徴としており、第1染色体及び第11染色体のいずれ
か一方または両方、第1染色体及び第17染色体のいず
れか一方または両方、または第1染色体及び第11染色
体及び第17染色体の少なくとも1種類に数的異常・異数
性(Aneusomy)が検出された場合に乳ガン細胞であると
判定することを特徴とする、乳ガン細胞の検出方法、及
び該方法の実施に使用するキットに関する。なお、本明
細書において、数的異常・異数性(Aneusomy)とは、モ
ノソミー(Monosomy/染色体の1本が欠失すること/そ
の結果細胞内の特定の種類の染色体は1本になる)また
はポリソミー(Polysomy/染色体が1本以上増加するこ
と/その結果細胞内の特定の種類の染色体は3本以上に
なる)を意味する。
【0002】
【従来の技術】我が国における乳ガンの罹患率及び死亡
率は、食生活を中心とする生活環境の欧米化などにより
年々増加しつつあり、現在乳ガンによる死亡数は子宮ガ
ンの死亡数を超え、近い将来日本人女性のガンによる死
亡原因の第1位を占めることが予想されている。
【0003】乳ガンを診断する際には、まず視触診を行
い、腫瘍等の異常が認められた場合は、マンモグラフ
ィ、超音波、サーモグラフィ等による画像診断、乳頭分
泌液・穿刺吸引材料・乳管洗浄液・乳頭及び乳輪部びら
ん面の擦過材料・手術摘出材料の捺印スメア等の検体を
用いる細胞診や生検といった病理診断や腫瘍マーカー等
による免疫学的診断等を行うのが一般的である。
【0004】画像診断並びに腫瘍マーカー診断はあくま
で間接的、補助的であり、被験細胞の良性・悪性の正確
な判断を下すことは困難である。従って、現在では穿刺
吸引材料等の検体を用いる細胞診による異型性、浸潤性
等の診断結果が重要視されている。
【0005】しかしながら細胞診による悪性度診断の解
釈は人によって若干異なるために客観性に欠ける。従っ
て一握りの熟練者の経験に頼るところが大きく、ガン細
胞の検出精度は必ずしも高くはない。穿刺吸引材料を用
いる細胞診の偽陰性率は10%以上にも上ると言われてい
る(H.Strawbridgeら、Surg.Genecol.Obstet.、152
1、1981)。実際悪性度クラスII〜IIIと判定された場
合、医師がその後の処置についての適切な判断を行うこ
とが極めて困難であるのが実情である。
【0006】一方、発ガンの過程で複数の遺伝子異常が
多段階的に起こり、その蓄積がガンを生物的にも臨床的
にもより悪性の形質獲得へと導くことが明らかにされて
きている。これらの知見は、既知のガン遺伝子の増幅や
遺伝子産物の過剰発現、ガン抑制遺伝子の存在が推定さ
れている染色体領域の欠失、さらに多彩な染色体の過剰
変化を捉えることで、正確なガン細胞の検出のみなら
ず、ガン細胞が多段階発ガン過程の「どのステージにあ
るか」を知り、その悪性度判定も可能であることを示唆
している。
【0007】乳ガンにかかわるガン遺伝子としては、c-
myc、erbB、erbB2、PRAD1 等が知られている。乳ガン組
織ではこれらの遺伝子の増幅や遺伝子産物の過剰発現が
認められ、これらの遺伝子変異がガンの悪性度や疾患の
予後と深くかかわっていることが示唆されている。ま
た、乳ガンに関与するガン抑制遺伝子の候補のうちです
でに単離されているものとして、p53、Rb、NM23、プロ
ヒビチン(prohibitin)、BRCA1等がある。(滝田賢一
ら、蛋白質 核酸 酵素、38、305、1993;Miki Y.,et a
l.、Science、266、66、1994)
【0008】また現在までに乳ガンでは、1p、1q、3p、
11p、13q、16q、17p 等でヘテロ接合性消失(Loss of h
eterozygosity、LOH)が報告されている。(T.Satoら、
Cancer Res.、50、7184、1990;K.Takitaら、Cancer Re
s.、52、3914、1992;I.Biecheら、Cancer Res.、53、1
990、1993;R.Winqvistら、Cancer Res.、53、4486、19
93;L.C.Chenら、Cancer Res.、54、3021、1994)また1
1p と17p の欠失とリンパ節転移との相関も示唆されて
いる。(K.Takitaら、Cancer Res.、52、3914、1992)1
7p では p53 の領域よりもテロメア側(17p13.3)の欠
失がリンパ節転移と関係している。また、連鎖解析によ
り早発型遺伝性乳ガンの原因遺伝子が第17染色体長腕
(17q21)に存在することが明らかになっている。(滝
田賢一ら、蛋白質 核酸 酵素、38、305、1993;Miki Y.
ら、Science、266、66、1994)しかしながらそれぞれの
染色体異常と乳ガンとの相関は必ずしも充分に高いとは
言えず(高くても50数パーセント程度)、個々の遺伝子
異常を一つ一つ症例毎に検出することにより被験細胞が
良性か悪性かを正確に判定することはできないため、乳
ガン細胞の高精度の検出法として実用化されているもの
はない。従って、 実地の乳ガンの臨床に応用可能な、
簡便で高精度な乳ガン細胞の検出方法の確立が強く望ま
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実地の乳ガ
ン細胞の臨床検査に応用可能な、簡便で迅速で高精度な
乳ガン細胞の検出方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】患者乳腺腫瘤より穿刺吸
引法にて回収した検体を用いて、既にリンパ節転移との
相関が報告されている第17染色体短腕 17p13.3 の欠失
の有無を、20症例(良性腫瘤7例、悪性腫瘍13例)
で検討した。腫瘤径は、最小12×12mm、最大50×30mmで
あった。YNZ22のコスミッドマーカー(17p13.3)を新た
に単離し(M.Isomuraら、 Genes Chromosomes Cancer、
9、173、1994)、これと17q11(cCI17-321)マーカー
(J.Inazawaら、Genomics、17、153、1993)とをプロー
ブに用いたダブルターゲット・マルチカラーFISH
(細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ「FISH
実験プロトコール」、128ページ、 松原謙一他監修、秀
潤社、1994)を行い、シグナルを観察した。良性腫瘤に
ついては 17p13.3 の欠失は全く見られなかった。悪性
腫瘍については、17p13.3 の欠失は13例中8例(67%)
と高頻度に検出され、内6例(75%)はリンパ節転移が
あった。 一方17p13.3欠失なしと判定された4例中2例
(50%)においてもリンパ節転移が認められた。また、
これらの症例の一部でマイクロサテライトマーカーのTP
53(17p13.1)(M.H.Jonesら、Genes Chromosomes Canc
er、5、89、1992)及び AFM207Xa11(17p13.3)(G.Gra
payら、 Nat. Genetics、7、246、1994)を用いてLO
Hの検索を行った。情報が得られたもののうち、FIS
H法で欠失なしと判定した症例ではLOHはなく、欠失
有りと判定した症例においては、いずれかのマーカーで
LOHを確認することができた。このことは、穿刺吸引
法で腫瘤より直接採取した微量のサンプルを検体とし
て、FISH法で染色体欠失の判定が正確に行えること
を意味している。
【0011】次に同様の穿刺吸引検体(前述の良性腫瘤
7例、悪性腫瘍13例に、良性腫瘤15例、悪性腫瘍6
0例を加えた、良性腫瘤計22例、悪性腫瘍計73例、
表1〜6の症例に相当)について、第1及び第11及び第
17染色体の数的異常・異数性(Aneusomy)の有無につい
て、各染色体のセントロメア領域特異的プローブ(pUC
1.77、cCR11、cCI17-321)を用いたFISH法によって
調べた。その結果、驚くべきことに、良性腫瘤について
はこれら3種類の染色体について数的異常・異数性(An
eusomy)は全く検出されなかったのに対して、乳ガン73
症例中68例(93.2%)に、第1染色体、第11染色体のい
ずれか一方または両方に異常があること、乳ガン73症例
中67例(91.8%)に、第1染色体、第17染色体のいずれ
か一方または両方に異常があることを見い出した。即
ち、本発明者は、被験細胞中のヒト第1染色体、第11染
色体のいずれか一方または両方、または第1染色体、第
17染色体のいずれか一方または両方に数的異常・異数性
が検出された場合に乳ガン細胞であると判定できること
を見いだして本発明を完成した。なお、本発明者らは、
73症例中70例(95.9%)に、被験細胞中のヒト第1染色
体及び第11染色体及び第17染色体の少なくとも1種類に
異常があることも見い出した。即ち、本発明者は、被験
細胞中のヒト第1染色体及び第11染色体及び第17染色体
の少なくとも1種類に数的異常・異数性が検出された場
合に乳ガン細胞であると判定できることも見い出した。
なお、第1染色体については、乳ガン73症例中64例(8
7.7%)に数的異常・異数性(Aneusomy)が見られた。
第11染色体については、乳ガン73症例中48例(65.8%)
に数的異常・異数性(Aneusomy)が見られた。第17染色
体については、乳ガン73症例中38例(52.1%)に数的異
常・異数性(Aneusomy)が見られた。これらのことは、
各染色体単独の数的異常・異数性(Aneusomy)を調べる
だけでは、正確な乳ガン細胞の検出ができないことを示
している。
【0012】手術前に従来の細胞診によってクラスIII
と判断された3症例(実施例1中の乳ガン症例No.2、
4および5)についても、本検出システムにより乳ガン
細胞が検出された。また手術前には最も判断が難しいと
されている乳管内乳頭腫(intraductal papilloma)2
症例(実施例1中の良性腫瘤例No.6および7)につい
ても、従来の細胞診ではクラスIVと判断されたが、本検
出システムにより正確に良性細胞と判断できた。
【発明の実施の形態】
【0013】本発明をFISH法で実施するための検体
としては、乳頭分泌液、穿刺吸引材料、乳管洗浄液、乳
頭及び乳輪部びらん面の擦過材料、手術摘出材料の捺印
スメア等が用いられ得る。これらの検体中には少なくと
も100個以上の細胞が含まれているのが望ましい。液状
の検体の場合は必要に応じて検体に含まれている細胞を
遠心分離操作等によりあらかじめ回収する。次に定法に
より有機溶媒(メタノールやエタノール等のアルコー
ル)、酸(酢酸)または架橋剤(ホルマリン、パラホル
ムアルデヒド、グルタルアルデヒド等)などにより固定
する。酢酸/メタノール液(1:3)で固定するのが好
ましい。固定する前に定法により 0.075M KCl 溶液等で
低張処理してもよい。固定された細胞は、溶液中か、ま
たはスライドグラス上に展開した後に種々のインサイチ
ュハイブリダイゼーション反応に供することができる。
蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)
法が好ましいが、それぞれ異なるリガンドもしくは標識
を有する、第1染色体及び第11染色体、第1染色体
及び第17染色体、または第1染色体及び第11染色体及
び第17染色体に特異的配列を有するプローブを用いるマ
ルチカラー蛍光インサイチュハイブリダイゼーション
(FISH)法で同時に検出するのが簡便である。マル
チカラーFISH法を含むいろいろなFISHの手法に
ついては、細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ
「FISH実験プロトコール」(松原謙一他監修、秀潤
社、1994)に詳しく記載されている。
【0014】本発明をFISH法で実施するために使用
されるプローブとしては、特に制限はなく、第1染色
体、第11染色体、第17染色体にそれぞれ特異的な配列を
有するプローブが用いられる。例えばそれぞれの染色体
に特異的なペインティングプローブ(例えばBRL社
製、Whole Chromosome Painting System)、各種サテラ
イトDNA(I、II、III、IV、α、β等)やテロメア配
列を含むプローブ(例えばONCOR社製他)やその他の部
位特異的プローブ(locus specific probe)が使用され
得る。第1染色体特異的プローブとしては第1染色体特
異的サテライトIIIDNA配列を含むプラスミドである
pUC1.77(H.J.Cookeら、Nucleic.Acids Res.、6、317
7、1979)や、第1染色体特異的αサテライトDNAを
含むプラスミドpSD1-1(J.S.Wayeら、Genomics、1、4
3、1987)から調製したプローブが好ましい。第11染色
体特異的プローブとしてはcCR11(実施例1参照)や、
第11染色体特異的αサテライトDNAを含むプラスミド
pLC11A(J.S.Wayeら、Chromosoma、95、182、1987)か
ら調製したプローブが好ましい。第17染色体特異的プロ
ーブとしてはcCI17-321(J.Inazawaら、Genomics、17
153、1993)や、第17染色体特異的αサテライトDNA
を含むプラスミドp17H8(J.S.Wayeら、Mol.Cell.Bio
l.、6、3156、1986)から調製したプローブが好まし
い。
【0015】リガンドまたは標識を有するプローブを調
製するためには、ニックトランスレーション法やランダ
ムプライム法などの公知の方法が用いられる。特異的な
リポーター分子と結合できるリガンドとしては、ビオチ
ン、ジゴキシゲニンや両者(ビオチンとジゴキシゲニ
ン)の混合物の使用が好ましい。あるいはビオチンを有
するプローブと、ジゴキシゲニンを有するプローブとを
あらかじめ別々に調製し、これらを混合してビオチンと
ジゴキシゲニンとの両方を有するプローブとして使用す
ることもできる。(細胞工学別冊・実験プロトコールシ
リーズ「FISH実験プロトコール」、128ページ、松
原謙一他監修、秀潤社、1994)これらのリガンドを有す
るプローブを使用する場合には、ハイブリダイゼーショ
ンの後に適当な蛍光物質を結合させたアビジン、ストレ
プトアビジンや抗ジゴキシゲニン抗体を反応させて検出
する。またそれぞれのプローブは別々に、フルオレセイ
ンイソチオシアネート、カルボキシメチルインドシアニ
ンサクシニミジルエステル、ローダミン、テキサスレッ
ド(スルフォローダミン)、テトラメチルローダミンイ
ソチオシアネート、または7−アミノ−4−メチルクマ
リン−3−酢酸等の種々の蛍光標識で直接標識されてい
てもよい。
【0016】また、本発明は上記検体中に含まれる固定
前の細胞から定法によりDNAを抽出し、第1染色体
及び第11染色体、第1染色体及び第17染色体、または
第1染色体及び第11染色体及び第17染色体に異常・異
数性(Aneusomy)を検出するのに適した多型性マーカー
を利用したサザンハイブリダイゼーションによっても実
施することができる。さらに、 本発明は上記検体中に
含まれる固定前の細胞から定法によりDNAを抽出し、
第1染色体及び第11染色体、第1染色体及び第17染
色体、または第1染色体及び第11染色体及び第17染色
体に数的異常・異数性(Aneusomy)を検出するのに適し
たミニサテライトまたはマイクロサテライトマーカーを
利用することによっても実施することができる。
【0017】しかしながら本発明の過程で、 FISH
法による解析では例えば 17p13.3 欠失ありと判定され
た症例で、マイクロサテライトマーカーによるLOHの
検出では、摘出腫瘍より抽出したDNAをテンプレート
にした場合、正常細胞の混入から欠失の有無の判定が困
難な場合が多く、欠失なしと判定される場合があった。
このため同一腫瘍でヘマトキシリン・エオジン染色標本
を作成し、腫瘍成分の密な場所を同定し、腫瘍組織をパ
ラフィンブロックより正確に回収した後これを材料にL
OHを再確認したところ 17p13.3 欠失ありと正確に判
定できた。現在、マイクロサテライト多型によるLOH
の検索法は、従来のサザンハイブリダイゼーション法よ
り簡便であることから遺伝子診断技術として導入されつ
つある。しかし、採取した腫瘍検体中に正常細胞が混入
することにより、LOHの判定は困難となり、「欠失な
し」と偽陰性の判定がなされる場合も生じてくる。この
ことは、日常のガン臨床でルーチン化して得られてくる
微量腫瘍サンプルを利用して解析する場合、マイクロサ
テライトマーカーによる染色体異常の解析法では、その
精度に問題が残ることを意味している。FISH法によ
るガン細胞検出法はこの問題点を充分に克服するもので
ある。
【0018】本発明はまた、簡便で迅速で高精度な乳ガ
ン細胞検出用キットに関する。本発明によるキットは、
例えば以下のような試薬を包含し得る: (1)第1染色体特異的プローブ;(2)第11染色体特
異的プローブ;(3)ハイブリダイゼーション溶液;
(4)洗浄液;(5)染色液。 (1)第1染色体特異的プローブ;(2)第17染色体特
異的プローブ;(3)ハイブリダイゼーション溶液;
(4)洗浄液;(5)染色液。 (1)第1染色体特異的プローブ;(2)第11染色体特
異的プローブ;(3)第17染色体特異的プローブ;
(4)ハイブリダイゼーション溶液;(5)洗浄液;
(6)染色液。
【0019】
【実施例】本発明を説明するために以下に実施例を示
す。これらの実施例は、本発明の例示であり、本発明を
限定するものではない。 [実施例1] (1)検体の調製方法 表1及び表2にそれぞれ示す良性腫瘤7例および悪性腫
瘍14例の計21症例について、21ゲージの注射針を使
用して定法により穿刺吸引を行い、得られた穿刺吸引材
料を、0.1mlの75mM KCl 溶液の入ったエッペンドルフチ
ューブに移して室温で30分間インキュベートした。そし
て等量のカルノア液(酢酸:メタノール液=1:3)を
加えて細胞を固定した。遠心分離後上清を除去し、再び
カルノア液に細胞を懸濁してからスライドグラス上に滴
下した。火焔あるいは風乾にて固定後、70℃で5時間乾
燥させた。
【0020】(2)第11染色体セントロメア領域特異的
配列を含むコスミドクローンcCR11の単離 第11染色体セントロメア領域特異的配列を含むコスミド
クローンcCR11を、谷上らの方法(A.Tanigamiら、Am.J.
Hum.Genet.、50、56、1992;谷上ら、蛋白質核酸 酵
素、38、244、1993;ラボマニュアルヒトゲノムマッピ
ング、41ページ、堀 雅明・中村 祐輔編、丸善(株)、
1991)に準じて単離した。
【0021】まず、ヒトのDNAとして第11染色体のみ
を有するチャイニーズハムスター×ヒト雑種細胞よりコ
スミドライブラリーを作成した。(T.Tokinoら、Am.J.H
um.Genet.、48、258、1991)すなわち、該細胞よりジェ
ノミックDNAを抽出し、制限酵素 Sau3AIで部分切断
した後、10%〜38%のショ糖密度勾配遠心により、35〜45
kbのDNA断片を含む分画を得た。その切断端を dATP
及び dGTP 存在下でクレノウ(Klenow)酵素の作用によ
り部分的にフィルインした。得られたDNA断片を、制
限酵素 XhoI で切断して、その切断端を dCTP 及び dTT
P 存在下でクレノウ酵素の作用により部分的にフィルイ
ンしたコスミドベクター pWEX15 にライゲーション反応
にて挿入した。
【0022】GIGAPACK II GOLD(Strategene社製)を用
いて得られたライゲーション後のDNAのパッケージン
グを行って、コスミドライブラリーを作成した。得られ
たコスミドを感染させた大腸菌 490A 株を 50μg/ml の
アンピシリンを含むLB寒天培地に播き、37℃で一晩
培養した。(プレートあたり約2×104個のコロニー
が出現するように調製した。)ヒト第11染色体由来の挿
入DNAを有するクローンを、32Pで標識したヒトジェ
ノミックDNA(Cot1 DNA/GIBCO BRL社製)をプロー
ブとして用いたコロニーハイブリダイゼーション法によ
って選別した。陽性クローンを取り、96穴のマイクロプ
レート中で培養した。得られたヒト第11染色体由来の挿
入DNAを有するコスミドクローンは、常法(J.Sambro
okら、"Molecular Cloning:A Laboratory Manual" 、第
2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1989)
により単離、純化した。
【0023】得られたコスミドクローンに含まれる第11
染色体由来のDNA断片の局在を、稲澤らの方法(J.In
azawaら、Genomics、10、1075、1991;J.Inazawaら、Ge
nomics、17、153、1993)によるFISH法で解析し
た。まずチミジン同調/BrdUリリース法(E.Takahachi
ら、Hum.Genet.、86、14、1990)によって複製前中期R
分染染色体標本を作成した。次にスライドを70%ホルム
アミド/2×SSC(0.3M NaCl; 0.03M クエン酸ナト
リウム)中で75℃、2〜5分間変性させた。-20℃の70%
エタノール溶液に3分間浸した後に、エタノールシリー
ズにより脱水した。
【0024】得られた多数のコスミドDNAプローブ
は、常法(細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ
「FISH実験プロトコール」、第2部、第2章、松原
謙一他監修、秀潤社、1994)によりbiotin-16-dUTP(ベ
ーリンガー社製)を用いてニックトランスレーション法
でラベルした。ラベルしたコスミドプローブに短鎖化サ
ケ精子DNAと大腸菌tRNAとを加えて、エタノール沈殿
で回収した後、ホルムアミドに溶解させた。
【0025】ビオチンラベルしたそれぞれのコスミドプ
ローブ溶液(50ng/ml)9μlに対して、Cot-1DNA(GIBC
O BRL社製)(5mg/ml)を1.0μl加えた。得られた混合
物を70℃で10分間変性させてから氷上で5分間冷却後、
等量の20%デキストラン硫酸/4×SSCを加えた。37
℃で20分間プレハイブリダイゼーションさせた後、この
ハイブリダイゼーション液を先に変性させておいたスラ
イド上にのせた。パラフィルムを被せてから37℃で16〜
48時間密閉湿箱中でハイブリダイゼーションさせた。50
%ホルムアミド/2×SSC、2×SSC、1×SSC
でそれぞれ42℃、15分間洗浄した後、スライドをアビジ
ン−FITC(5μg/ml)(ベーリンガー社製)を含む
1%ブロックエースTM(大日本製薬社製)/4×SSC
中で37℃40分間インキュベートした。次に4×SSC、
4×SSC/0.05%トライトン(Triton)X-100、4×S
SCでそれぞれ10分間づつ室温で洗浄した。ビオチン化
抗アビジン抗体及びアビジン−FITCを用いたシグナ
ル増幅(D.Pinkelら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、83、29
34、1986)を行った後に、PI(propidium iodide)
(1μg/ml)を溶解させた、1%DABCO(1,4-diaza
bicyclo[2,2,2]octane)(シグマ社製)を含む抗退色試
薬を添加し、カバーグラスを被せてから蛍光顕微鏡 FXA
(ニコン社製)で検出した。PI染色された染色体上の
RバンドとFITCのシグナルは、Nicon B-2Aフィルタ
ーを通して観察した。
【0026】このようなFISH法による解析により、
第11染色体セントロメア領域特異的DNA配列を含むコ
スミドクローン cCR11 を単離した。また、常法により
cCR11 をプローブにしてヒトジェノミックDNAを用い
たサザンハイブリダイゼーションを行った結果、cCR11
は反復配列を有することが判明した。
【0027】(3)プローブの調製 第1染色体セントロメア特異的領域を含む pUC1.77(H.
J.Cookeら、 Nucleic.Acids Res.、 6、 3177、1979)
と第11染色体セントロメア特異的領域を含む cCR11 は
定法(細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ「FI
SH実験プロトコール」、 第2部、第2章及び第11
章、 松原謙一他監修、秀潤社、1994)によりbiotin-16
-dUTP(ベーリンガー社製)を用いてニックトランスレ
ーション法でラベルした。 また同様に cCR11 と第17染
色体セントロメア特異的領域を含む cCI17-321 を digo
xigenin-11-dUTP(ベーリンガー社製)を用いてニック
トランスレーション法でラベルした。ラベルしたプロー
ブに短鎖化サケ精子DNAと大腸菌tRNAを加えて、
エタノール沈殿で回収した後、ホルムアミドに溶解させ
た。
【0028】(4)インサイチュハイブリダイゼーショ
ン(マルチカラーFISH) 細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ「FISH実
験プロトコール」、第2部、第2章及び第11章(松原謙
一他監修、秀潤社、1994)に準じて行った。(1)で得
られたスライドを70%ホルムアミド/2×SSC中で75
℃、4分間変性させた。-20℃の70%エタノール溶液に-
20℃で2〜5分間浸した後に、エタノールシリーズによ
り脱水した。
【0029】ビオチンラベルした cCR11 プローブ溶液
(50ng/μl)とジゴキシゲニンラベルした cCR11 プロ
ーブ溶液(50ng/μl)とを7:3の割合で混合した。
(cCR11ビオチン/ジゴキシゲニン混合液)ビオチンラ
ベルした pUC1.77プローブ溶液(50ng/μl)、ジゴキシ
ゲニンラベルしたcCI17-321 プローブ溶液(50ng/μl)
とcCR11ビオチン/ジゴキシゲニン混合液(50ng/μl)
を2:4:3(V/V)の割合で混合した。これらの混
合液 9.0μl に対してCot-1DNA(5mg/ml)を1.0μl
加えた。 最終混合物を70℃で10分間変性させてから氷
上で5分間冷却後、等量の20%デキストラン硫酸/4×
SSCを加えた。37℃で20分間プレハイブリダイゼーシ
ョンさせた後、このハイブリダイゼーション液を先に変
性させておいたスライド上にのせた。パラフィルムを被
せてから37℃で24〜48時間密閉湿箱中でハイブリダイゼ
ーションさせた。50%ホルムアミド/2×SSC、2×
SSC、1×SSCでそれぞれ42℃、15分間ずつ洗浄し
た後、スライドをアビジン−FITC(5μg/ml)(ベ
ーリンガー社製)とローダミン抗ジゴキシゲニン抗体
(1μg/ml)(ベーリンガー社製)を含む1%ブロックエ
ースTM(大日本製薬社製)/4×SSC中で37℃40分間
インキュベートした。次に4×SSC、4×SSC/0.
05%トライトン(Triton)X-100、4×SSCでそれぞ
れ10分間ずつ室温で洗浄した。
【0030】DAPI(4,6-diamidino-2-phenylindol
e)(1μg/ml)を溶解させた、1%DABCO(1,4-d
iazabicyclo[2,2,2]octane)(シグマ社製)を含む抗退
色試薬を添加し、カバーグラスを被せてから蛍光顕微鏡
FXA(ニコン社製)で検出した。 UV-2Aフィルターを通
してDAPIで染色された、物理的損傷を受けておら
ず、互いに接していない間期核をスクリーニングし、10
0個以上の完全な間期核について、ダブルバンドパスフ
ィルター(Omega Optical社製)を用いてこれら3種類
のプローブ由来のシグナル数をカウントした。第1染色
体セントロメア領域由来のシグナルは緑色(FIT
C)、第17染色体セントロメア領域由来のシグナルは赤
色(ローダミン)、第11染色体セントロメア領域由来の
シグナルは黄色(FITCとローダミンの蛍光により合
成される偽似カラー)のスポットとして検出される。そ
れぞれのプローブ由来のシグナル数が異常である間期核
が20%以上存在する場合に数的異常・異数性(Aneusom
y)ありと判定した。結果を表1、表2に示す。表1に
は良性腫瘤細胞に関する結果を、表2には乳ガン細胞に
関する結果を示す。
【0031】
【表1】 《良性腫瘤》 症例 Histology1) 細胞診2) 数的異常・異数性の有無 (第1/第11/第17染色体)3) 1 [Mastopathy、 乳腺症] クラスI (−/−/−) 2 [Fibroadenoma、 線維腺腫] クラスII (−/−/−) 3 [Fibroadenoma、 線維腺腫] クラスIII (−/−/−) 4 [Fibroadenoma、 線維腺腫] クラスII (−/−/−) 5 [Fibroadenoma、 線維腺腫] クラスIII (−/−/−) 6 [Intraductal papilloma、 クラスIV (−/−/−) 乳管内乳頭腫] 7 [Intraductal papilloma、 クラスIV (−/−/−) 乳管内乳頭腫]
【0032】
【表2】 《乳ガン》 症例 TNM4) リンパ節5) 細胞診 Histology 数的異常・異数性の有無 転移 (第1/第11/第17染色体) 1 T2 n(+) クラスV Pt6) (+/+/+) 2 T2 n(-) クラスIII Pt (+/−/−) 3 T2 n(-) クラスV M7) (+/−/+) 4 T3 n(-) クラスIII Pt (+/−/−) 5 T1 n(+) クラスIII Sci8) (+/−/+) 6 T1 n(+) クラスIV Pt (+/+/+) 7 T2 n(-) クラスV Pt (+/+/−) 8 T2 n(+) − Sci (+/+/−) 9 T2 n(+) クラスV Lo9) (+/−/+) 10 T1 n(+) クラスV Sci (−/+/−) 11 T1 n(+) クラスV Sci (+/+/+) 12 T2 n(+) クラスV St10) (+/+/−) 13 T2 n(-) クラスV St (+/+/+) 14 T1 n(-) クラスV St (+/−/+)
【0033】なお、表1、表2中の添字の付いた記号の
意味は以下の通りである。 1):外科摘出材料の病理組織診断結果。本診断によって
最終的に良性であると診断されたものを”良性腫瘤”、
悪性であると診断されたものを”乳ガン”と表記した。 2):穿刺吸引材料を用いた細胞診結果。 3):「+」は数的異常・異数性有り。「−」は数的異常
・異数性無し。 4):UICC(国際対ガン連合)による病期分類(TNM分
類) 5):「n(+)」はリンパ節転移有り。「n(-)」はリン
パ節転移無し。 6):Papillotublar carcinoma、乳頭腺管ガン 7):Medullary carcinoma、髄様ガン 8):Scirrhous carcinoma、硬ガン 9):Invasive lobular carcinoma、浸潤性小葉ガン 10):Solidtublar carcinoma、充実腺管ガン
【0034】[実施例2] (1)検体の調製方法 実施例1に含まれていない良性腫瘤15例(表3)及び
悪性腫瘍59例(表4〜6)の計74症例について、実
施例1と同様にして、1症例につき2枚のスライドを調
製した。
【0035】(2)プローブの調製 第1染色体セントロメア特異的領域を含む pUC1.77(H.
J.Cookeら、Nucleic.Acids Res.、6、3177、1979)と第
17染色体セントロメア特異的領域を含む cCI17-321は、
常法(細胞工学別冊・実験プロトコールシリーズ「FI
SH実験プロトコール」、第2部第2章及び第11章、松
原謙一他監修、秀潤社、1994)によりbiotin-16-dUTP
(ベーリンガー社製)を用いてニックトランスレーショ
ン法でラベルした。また同様に第11染色体セントロメア
特異的領域を含むcCR11をdigoxigenin-11-dUTP(ベーリ
ンガー社製)を用いてニックトランスレーション法でラ
ベルした。ラベルしたプローブに短鎖化サケ精子DNA
と大腸菌tRNAを加えて、エタノール沈殿で回収した
後、ホルムアミドに溶解させた。
【0036】(3)インサイチュハイブリダイゼーショ
ン 実施例1の(4)とほぼ同様にして行ったが、今回は1
度に3種類のプローブを用いる3色FISH法は実施し
なかった。(1)で調製した1検体当たり2枚のスライ
ドの内の1枚のスライドについてまず第1及び第11染色
体特異的プローブを用いる2色FISH法を行い、第1
及び第11染色体の数的異常・異数性(Aneusomy)の有無
を調べてから、もう1枚のスライドについて第17染色体
特異的プローブを用いるFISH法を行って第17染色体
の数的異常・異数性(Aneusomy)の有無を調べた。
【0037】(1)で得られた1検体当たり2枚のスラ
イドの内の1枚のスライドを、70%ホルムアミド/2×
SSC中で75℃、2〜5分間変性させた。−20℃の70%
エタノール溶液に3分間浸した後に、エタノールシリー
ズにより脱水した。ビオチンラベルしたpUC1.77プロー
ブ溶液(30ng/μl)とジゴキシゲニンラベルしたcCR11
プローブ溶液(30ng/μl)を2:7(V/V)の割合で
混合した。この混合液 9.0μlに対してCot-1DNA(5m
g/ml)を1.0μl加えた。最終混合物を70℃で10分間変
性させてから氷上で5分間冷却後、等量の20%デキスト
ラン硫酸/4×SSCを加えた。37℃で10〜20分間プレ
ハイブリダイゼーションさせた後、このハイブリダイゼ
ーション液を先に変性させておいたスライド上にのせ
た。パラフィルムを被せてから37℃で24〜48時間密閉湿
箱中でハイブリダイゼーションさせた。50%ホルムアミ
ド/2×SSCで37℃、15分間洗浄してから、2×SS
C、1×SSCでそれぞれ室温、15分間ずつ洗浄した
後、スライドをアビジン−FITC(5μg/ml)(ベーリ
ンガー社製)とローダミン抗ジゴキシゲニン抗体(1μg
/ml)(ベーリンガー社製)を含む1%ブロックエースTM
(大日本製薬社製)/4×SSC中で37℃40分間インキ
ュベートした。次に4×SSC、4×SSC/0.05%Tr
itonX-100、4×SSCでそれぞれ10分間ずつ室温で洗
浄した。DAPI(4,6-diamidino-2-phenylindole)
(1μg/ml)を溶解させた、1%DABCO(1,4-diaz
abicyclo[2,2,2]octane)(シグマ社製)を含む抗退色
試薬を添加し、カバーグラスを被せてからニコン社製蛍
光顕微鏡 FXAで検出した。UV-2Aフィルターを通してD
APIで染色された、物理的に損傷を受けておらず、互
いに接していない間期核をスクリーニングし、100個以
上の完全な間期核について、ダブルバンドパスフィルタ
ー(Omega Optical社製)を用いてこれら2種類のプロ
ーブ由来のシグナル数を計数した。第1染色体セントロ
メア領域由来のシグナルは緑色(FITC)、第11染色
体セントロメア領域由来のシグナルは赤色(ローダミ
ン)のスポットとして検出される。それぞれのプローブ
由来のシグナル数が異常である間期核が20%以上存在す
る場合に数的異常・異数性(Aneusomy)ありと判定し
た。
【0038】次にもう1枚のスライドを70%ホルムアミ
ド/2×SSC中で75℃、2〜5分間変性させた。−20
℃の70%エタノール溶液に3分間浸した後に、エタノー
ルシリーズにより脱水した。ビオチンラベルしたcCI17-
321プローブ溶液(30ng/μl)3.0μlにホルムアミド6.0
μlを加えた。この混合液9.0μlにCot-1DNA(5mg/m
l)を1.0μl 加えた。混合物を70℃で10分間変性させて
から氷上で5分間冷却後、等量の20%デキストラン硫酸
/4×SSCを加えた。37℃で10〜20分間プレハイブリ
ダイゼーションさせた後、このハイブリダイゼーション
液を先に変性させておいたスライド上にのせた。パラフ
ィルムを被せてから37℃で24〜48時間密閉湿箱中でハイ
ブリダイゼーションさせた。50%ホルムアミド/2×S
SCで37℃、15分間洗浄してから、2×SSC、1×S
SCでそれぞれ室温、15分間ずつ洗浄した後、スライド
をアビジン−FITC(5μg/ml)(ベーリンガー社製)
を含む1%ブロックエースTM(大日本製薬社製)/4×
SSC中で37℃40分間インキュベートした。次に4×S
SC、4×SSC/0.05%TritonX-100、4×SSCで
それぞれ10分間ずつ室温で洗浄した。DAPI(4,6-di
amidino-2-phenylindole)(1μg/ml)を溶解させた、
1%DABCO(1,4-diazabicyclo[2,2,2]octane)
(シグマ社製)を含む抗退色試薬を添加し、カバーグラ
スを被せてからニコン社製蛍光顕微鏡 FXA で検出し
た。UV-2Aフィルターを通してDAPIで染色された、
物理的に損傷を受けておらず、互いに接していない間期
核をスクリーニングし、100個以上の完全な間期核につ
いて、B-2Eフィルターを用いてcCI17-321プローブ由来
のシグナル数を計数した。第17染色体セントロメア領域
由来のシグナルは緑色(FITC)のスポットとして検
出される。cCI17-321プローブ由来のシグナル数が異常
である間期核が20%以上存在する場合に数的異常・異数
性(Aneusomy)ありと判定した。
【0039】これらの2枚のスライドについてのFIS
H法による解析結果を表3〜6に示す。表3には良性腫
瘤細胞に関する結果を、表4〜6には乳ガン細胞に関す
る結果を示す。
【0040】
【表3】 《良性腫瘤》 数的異常・異数性の有無 症例 [Histology] (第1/第11/第17染色体) 1 [Fibrocystic desease、 乳腺症] (−/−/−) 2 [Mastopathy、 乳腺症] (−/−/−) 3 [Fat necrosis、 脂肪組織壊死] (−/−/−) 4 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 5 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 6 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 7 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 8 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 9 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 10 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 11 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 12 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 13 [Fibroadenoma、 線維腺腫] (−/−/−) 14 [Adenoma、 腺腫] (−/−/−) 15 [Papillary hyperplasia、 乳頭状異形成] (−/−/−)
【0041】
【表4】 《乳ガン》 症例 TNM4) リンパ節5) Histology1) 数的異常・異数性の有無 転移 (第1/第11/第17染色体)3) 1 T1 n(-) Pt6) (+/−/+) 2 T1 n(-) Pt (+/+/+) 3 T2 n(-) St10) (+/+/+) 4 T1 n(-) Sci8) (+/−/−) 5 T2 n(-) Sci (+/+/−) 6 T2 n(-) Pt (+/−/−) 7 T4 n(+) Sci (−/−/+) 8 T2 n(-) Pt (+/+/+) 9 T2 n(-) Pt (+/−/−) 10 T3 n(+) St (+/+/+) 11 T1 n(-) Pt (−/+/−) 12 T1 n(+) Sci (+/−/−) 13 T1 n(+) St (−/−/+) 14 T2 n(+) St (+/+/−) 15 T1 n(+) St (+/+/+) 16 T3 n(+) Pt (+/+/+) 17 T1 n(-) St (+/+/+) 18 T2 n(+) Pt (+/−/+) 19 T1 n(-) Sci (+/−/−) 20 T4 n(-) Pt (+/+/−) 21 T2 n(-) Sci (+/+/−) 22 T2 n(-) M7) (+/+/−) 23 T1 n(-) St (−/−/−)
【0042】
【表5】 症例 TNM リンパ節 Histology 数的異常・異数性の有無 転移 (第1/第11/第17染色体) 24 T1 n(-) Pt (+/−/−) 25 T2 n(+) St (+/−/−) 26 T2 n(+) Pt (+/−/−) 27 T4 n(+) Pt (+/+/−) 28 T2 n(-) Sci (+/−/−) 29 T2 n(+) Pt (+/+/+) 30 T2 n(+) Pt (−/−/−) 31 T1 n(-) Sci (+/−/−) 32 T2 n(+) Pt (+/+/+) 33 T2 n(+) St (+/+/+) 34 T2 n(-) St (+/+/+) 35 T1 n(+) St (+/+/+) 36 T1 n(+) Sci (+/+/+) 37 T2 n(-) Pt (+/+/−) 38 T2 n(+) St (+/+/−) 39 T1 n(-) Pt (−/+/+) 40 T4 n(+) Pt (+/+/+) 41 T4 n(+) Sci (+/+/+) 42 T1 n(+) Sci (+/+/+) 43 T2 n(-) St (+/+/+) 44 T2 n(+) Sci (+/+/+) 45 T4 n(+) Pt (+/+/+) 46 T4 n(+) M (+/+/+) 47 T1 n(-) Pt (−/−/−) 48 T2 n(-) Pt (+/+/+)
【0043】
【表6】 症例 TNM リンパ節 Histology 数的異常・異数性の有無 転移 (第1/第11/第17染色体) 49 T2 n(-) Sci (+/+/−) 50 T2 n(+) Pt (+/+/+) 51 T2 n(+) Pt (+/+/+) 52 T2 n(-) Mu11) (−/+/−) 53 T2 n(-) St (+/+/−) 54 T2 n(-) Sci (+/+/−) 55 T2 n(+) Sci (+/+/+) 56 T1 n(-) Sci (+/−/−) 57 T1 n(-) Pt (+/+/+) 58 T1 n(+) Mu (+/+/−) 59 T1 n(+) St (+/−/−)
【0044】なお、表4〜6中の添字の付いた記号の意
味は、表1、2に示したものと同じであるが、以下の記
号が追加される。 11):Mucinous carcinoma、 粘液ガン
【0045】表1〜6までの結果を総合すると、良性腫
瘤細胞22例についてはこれら3種類の染色体について
数的異常・異数性(Aneusomy)は全く検出されなかった
のに対して、乳ガン73症例中68例(93.2%)に、第1染
色体、第11染色体のいずれか一方または両方に異常があ
ること、乳ガン73症例中67例(91.8%)に、第1染色
体、第17染色体のいずれか一方または両方に異常がある
ことが判明した。従って、被験細胞中の第1染色体、第
11染色体のいずれか一方または両方、または第1染色
体、第17染色体のいずれか一方または両方に数的異常・
異数性が検出された場合に乳ガン細胞であると判定でき
ることが確認された。また、乳ガン73症例中70例(95.9
%)に、被験細胞中の第1染色体及び第11染色体及び第
17染色体の少なくとも1種類に異常があることが判明し
た。従って、被験細胞中の第1染色体及び第11染色体及
び第17染色体の少なくとも1種類に数的異常・異数性が
検出された場合は、乳ガン細胞であると判定できること
も確認された。
【0046】
【発明の効果】本発明によって、乳頭分泌液、穿刺吸引
材料、乳管洗浄液、乳頭及び乳輪部びらん面の擦過材料
または手術摘出材料の捺印スメア等の検体に含まれる細
胞中の第1染色体及び第11染色体、第1染色体及び
第17染色体、または第1染色体及び第11染色体及び第
17染色体の数的異常・異数性(Aneusomy)を検出するこ
とにより、被験細胞が乳ガン細胞か否かを検出すること
が可能になった。すなわち、本発明によって、被験細胞
中の、第1染色体、第11染色体のいずれか一方または
両方、第1染色体、第17染色体のいずれか一方または
両方、または第1染色体及び第11染色体及び第17染色
体の少なくとも1種類に数的異常・異数性(Aneusomy)
が検出された場合に被験細胞は乳ガン細胞であると判定
することにより、従来の細胞診と同等の簡便性、非侵襲
性を有しながら、細胞診よりもはるかに高精度で客観的
な乳ガン細胞の検出が可能になった。
フロントページの続き (56)参考文献 国際公開94/13834(WO,A) CANCER GENET.CYTO GENET.,VOL.55〜2! (1991)P.243−247 JOURNAL OF PATHOL OGY,VOL.175(1995−MAR) P.303−309 HUMAN PATHOLOGY,V OL.25〜1!(1994)P.29−35 HISTOCHEMICAL JOU RNAL,VOL.27(1995−JAN) P.79−88 INT.J.CANCER,VOL. 64(1995−FEB)P.18−26 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12Q 1/68 WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験ヒト細胞を、第1染色体及び第11
    染色体、または第1染色体及び第17染色体にそれぞれ
    特異的な配列を有するプローブとハイブリダイズせし
    め、被験ヒト細胞中の第1染色体、第11染色体のいず
    れか一方または両方、または第1染色体、第17染色体
    のいずれか一方または両方に数的異常・異数性が検出さ
    れた場合に乳ガン細胞であると判定することを特徴とす
    る、乳ガン細胞の検出方法。
  2. 【請求項2】 被験ヒト細胞を、第1染色体及び第11
    染色体及び第17染色体にそれぞれ特異的な配列を有す
    るプローブとハイブリダイズせしめ、被験ヒト細胞中の
    第1染色体及び第11染色体及び第17染色体の少なく
    とも1種類に数的異常・異数性が検出された場合に乳ガ
    ン細胞であると判定することを特徴とする、乳ガン細胞
    の検出方法。
  3. 【請求項3】 被験細胞が、乳頭分泌液、穿刺吸引材
    料、乳管洗浄液、乳頭及び乳輪部びらん面の擦過材料ま
    たは手術摘出材料の捺印スメア由来である請求項1また
    は2に記載の検出方法。
  4. 【請求項4】 インサイチュハイブリダイゼーション
    (ISH)法を用いることを特徴とする請求項1または
    2に記載の検出方法。
  5. 【請求項5】 リガンドまたは標識を有するプローブを
    用いた蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FI
    SH)法を用いることを特徴とする請求項4に記載の検
    出方法。
  6. 【請求項6】 リガンドがビオチン、ジゴキシケニンま
    たは両者の混合物であり、ハイブリダイゼーションの後
    に適当な蛍光物質を結合させたアビジンまたは抗ジゴキ
    シゲニン抗体を反応させることを特徴とする請求項5に
    記載の検出方法。
  7. 【請求項7】 標識が、フルオレセインイソチオシアネ
    ート、カルボキシメチルインドシアニンサクシニミジル
    エステル、ローダミン、テキサスレッド(スルフォロー
    ダミン)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート
    または7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸から
    なる群から選択される蛍光標識であることを特徴とす
    る、請求項5に記載の検出方法。
  8. 【請求項8】 被験細胞中の第1染色体及び第11染色
    にそれぞれ特異的な配列を有し、前記2つの染色体の
    いずれか一方または両方の数的異常・異数性をそれぞれ
    検出することができるプローブを含むことを特徴とす
    る、乳ガン細胞検出用キット。
  9. 【請求項9】 被験細胞中の第1染色体及び第17染色
    にそれぞれ特異的な配列を有し、前記2つの染色体の
    いずれか一方または両方の数的異常・異数性をそれぞれ
    検出することができるプローブを含むことを特徴とす
    る、乳ガン細胞検出用キット。
  10. 【請求項10】被験細胞中の第1染色体、第11染色体
    及び第17染色体にそれぞれ特異的な配列を有し、前記
    3つの染色体の少なくとも1種類の数的異常・異数性を
    それぞれ検出することができるプローブを含むことを特
    徴とする、乳ガン細胞検出用キット。
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