JP2001013183A - 電磁波妨害源探査方法、及び電磁波妨害源探査装置 - Google Patents

電磁波妨害源探査方法、及び電磁波妨害源探査装置

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JP2001013183A
JP2001013183A JP11185853A JP18585399A JP2001013183A JP 2001013183 A JP2001013183 A JP 2001013183A JP 11185853 A JP11185853 A JP 11185853A JP 18585399 A JP18585399 A JP 18585399A JP 2001013183 A JP2001013183 A JP 2001013183A
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JP
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electromagnetic wave
measured
antenna probe
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electromagnetic
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JP11185853A
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Yoshinori Horiguchi
義則 堀口
Hiroki Iwahara
弘樹 岩原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、不要電磁妨害波源の探査に於いて、
測定場所を限られた場所に特定することなく、屋外又は
屋内の任意の場所で効率よく高い精度で測定探査できる
電磁波妨害源探査方法、及び電磁波妨害源探査装置を提
供することを課題とする。 【解決手段】演算装置17は、記憶装置16に蓄えられ
た測定データ(D1)と測定データ(D2)との差分を
演算することにより、両測定データから外来電磁波成分
のみが打ち消され、プリント基板から放射された電磁波
成分のみを得ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子回路基
板等から放射される電磁波を測定し不要電磁波源を探査
する際、又は各種電子装置へ施した妨害波低減対策を確
認する際等に適用して好適な電磁波妨害源探査方法、及
び電磁波妨害源探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器に於ける電磁妨害波を観測する
従来の技術として、特開平8−220164(電磁妨害
波対策効果評価方法)が知られている。この従来技術
は、電子装置の設置場所に於いて行なわれる電子装置の
放射妨害波を低減させる際の電磁妨害波対策の効果を評
価するもので、電子装置から放射される妨害波を屋外に
於いて測定し、その測定データをメモリに記録する。次
に電子装置に妨害波低減対策を施した後に同様の測定を
行ない、このデータを前記メモリに記録されたデータと
比較して妨害波低減対策の効果を確認するものである。
【0003】しかしながら上記した評価方法は、妨害波
低減対策の効果を屋外での測定並びに確認作業により行
うもので、外来電磁波の影響に対して配慮がなされてお
らず信頼性の面で問題があった。即ち、屋外に於いて
は、例えば放送局から放射される放送電波や、エンジ
ン、モータ、航空機、送電設備等から放射される電磁波
等、様々な不要電磁波が飛び交っており、これらの外来
電磁波を上記評価作業の際に電子装置から放射される電
磁波とともに拾ってしまい、従って観測精度が低く信頼
性の面で問題があった。
【0004】また、電磁波放射が規制される各種電子機
器に於いて不要電磁妨害波源の探査を行う際、従来で
は、電磁シールドを施した検査室を予め用意し、外来電
磁波の影響を受けない観測環境下で観測を行っていた。
従って従来では電磁シールドを施した大規模かつ高価な
固定構造物を必要とし、観測(測定)場所が上記検査室
のみに特定されるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
技術による電磁妨害波対策効果評価方法に於いては、屋
外で行う評価作業の際に電子装置から放射される電磁波
とともに外来電磁波を拾ってしまい信頼性の面で問題が
あった。
【0006】また、電磁波放射が規制される各種電子機
器に於いて不要電磁妨害波源の探査を行う際、従来で
は、外来電磁波の受けない観測環境下で観測を行うため
に、電磁シールドを施した検査室を予め用意しなければ
ならないことことから、電磁シールドを施した大規模か
つ高価な固定構造物を必要とし、かつ観測(測定)場所
が上記検査室のみに特定されるという問題があった。
【0007】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
電磁波放射が規制される各種電子機器の不要電磁妨害波
源探査に於いて、経済的に有利な構成で、測定場所を限
られた場所に特定することなく、屋外又は屋内の任意の
場所で効率よく高い精度で測定探査できる電磁波妨害源
探査方法、及び電磁波妨害源探査装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被測定物を対
象とした電磁波測定と、外来電磁波のみを対象とした電
磁波測定とを行ない、その各測定データの差分を演算す
ることにより、外来電磁波の影響を打ち消すことをこと
を特徴とする。これにより、妨害波低減対策の効果を屋
外で再現性良く確認できるとともに、例えばパーソナル
コンピュータ等に於ける電子回路のプリント基板等から
放射される不要電磁妨害波源の探査を屋外を含めた任意
の場所で容易に行うことができる。
【0009】更に本発明は上記目的を実現する手段とし
て、被測定物から放射される電磁妨害波を外来電磁波を
含んで測定したデータと、外来電磁波のみを測定したデ
ータとを複数回の走査で又は同時に又は時分割にて得、
各測定データの差分を計算して、屋外外来電磁波の影響
を打ち消すことをことを特徴とする。
【0010】その第1の実現手段は、同一測定条件下で
の異時刻測定データにより外来電磁波に対しての補償を
行うもので、この際は、アンテナブローブを1本のみ使
用して、先ず、被測定物から放射される電磁妨害波を屋
外の外来電磁波含んだ状態で測定し、次に、時刻を異に
して屋外の外来電磁波のみを測定して、その両測定デー
タの差分を計算し、屋外外来電磁波の影響を打ち消す。
【0011】第2の実現手段は、時分割解析による略同
時刻測定データにより外来電磁波に対しての補償を行う
もので、この際は、アンテナブローブを2本使用して、
一方のアンテナプローブを用いて被測定物から放射され
る電磁妨害波を屋外の外来電磁波含んだ状態で測定し、
他方のアンテナプローブを用いて屋外の外来電磁波のみ
を測定して、時分割で解析し、その両測定データの差分
を計算して、屋外外来電磁波の影響を打ち消す。
【0012】第3の実現手段は、同時刻並行測定データ
(同期化された測定データ)により外来電磁波に対して
の補償を行うもので、この際は、アンテナブローブ及び
スペクトルアナライザを2組用意して、一方のアンテナ
プローブ及びスペクトルアナライザで被測定物から放射
される電磁妨害波を屋外の外来電磁波含んだ状態で測定
し、他方のアンテナプローブ及びスペクトルアナライザ
で屋外の外来電磁波のみを測定して、その両測定データ
の差分を計算して、屋外外来電磁波の影響を打ち消す。
【0013】即ち、本発明は、アンテナプローブを設定
された範囲で走査して被測定物から放射される電磁波を
測定し解析する電磁波妨害源探査方法に於いて、被測定
物を動作させた状態と動作させない状態との2回に分け
て測定し、当該2回の測定で得た測定データ相互の差分
を演算して、被測定物から放射される電磁波の測定デー
タを得ることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、被測定物から放射される
電磁波を設定された範囲で走査して測定する第1のアン
テナプローブと、被測定物から放射される電磁波に影響
されない位置で電磁波を測定する第2のアンテナプロー
ブとを有し、第1のアンテナプローブで測定した測定デ
ータと前記第2のアンテナプローブで測定した測定デー
タとの差分を演算して、被測定物から放射される電磁波
の測定データを得ることを特徴とする。
【0015】また、本発明は、アンテナプローブを設定
された範囲で走査して被測定物から放射される電磁波を
測定し解析する電磁波妨害源探査方法に於いて、被測定
物から放射される電磁波に影響されない位置で電磁波を
測定する手段を有し、アンテナプローブを設定された範
囲で走査して被測定物から放射される電磁波の測定と、
被測定物から放射される電磁波に影響されない位置に於
ける電磁波の測定とを同時に実行し、アンテナプローブ
を設定された範囲で走査して被測定物から放射される電
磁波を測定した測定データと、被測定物から放射される
電磁波に影響されない位置で電磁波を測定した測定デー
タとの差分を演算して、被測定物から放射される電磁波
の測定データを得ることを特徴とする。
【0016】また、本発明は、電子機器の電磁波妨害源
探査装置に於いて、電磁波を受信するアンテナプローブ
と、このアンテナプローブを設定された範囲で走査する
駆動手段と、アンテナプローブより得られた信号を解析
するスペクトルアナライザと、被測定物を動作させた状
態で測定した第1の測定データと被測定物を動作させな
い状態で測定した第2の測定データとを記憶する記憶手
段と、この記憶手段に記憶された第1の測定データと第
2の測定データとの差分を演算し被測定物から放射され
る電磁波の測定データを得る演算手段とを具備してなる
ことを特徴とする。
【0017】また、本発明は、電子機器の電磁波妨害源
探査装置に於いて、被測定物より放射された電磁波を受
信する第1のアンテナプローブと、被測定物より放射さ
れる電磁波の影響を受けない位置で電磁波を受信する第
2のアンテナプローブと、第1のアンテナプローブを設
定された範囲で走査する駆動手段と、第1のアンテナプ
ローブで得た信号と第2のアンテナプローブで得た信号
とをそれぞれ時分割で解析し、第1のアンテナプローブ
で得た信号の測定データと第2のアンテナプローブで得
た信号の測定データとを得るスペクトルアナライザと、
このスペクトルアナライザで得た各測定データを記憶す
る記憶装置と、この記憶装置に記憶された各測定データ
の差分を演算し被測定物から放射される電磁波の測定デ
ータを得る演算手段とを具備してなることを特徴とす
る。
【0018】また、本発明は、電子機器の電磁波妨害源
探査装置に於いて、被測定物より放射された電磁波を受
信する第1のアンテナプローブと、被測定物より放射さ
れる電磁波の影響を受けない位置で電磁波を受信する第
2のアンテナプローブと、第1のアンテナプローブを設
定された範囲で走査する駆動手段と、第1のアンテナプ
ローブで得た信号を解析する第1のスペクトルアナライ
ザと、第2のアンテナプローブで得た信号を解析する第
2のスペクトルアナライザと、これら各解析手段で解析
した測定データを記憶する記憶手段と、この記憶手段に
記憶された測定データ相互の差分を演算し被測定物から
放射される電磁波の測定データを得る演算手段とを具備
してなることを特徴とする。
【0019】上記したような電磁波妨害源探査方法又は
電磁波妨害源探査装置を適用することにより、電磁波放
射が規制される各種電子機器の不要電磁妨害波源探査に
於いて、経済的に有利な構成で、測定場所を限られた場
所に特定することなく、屋外又は屋内の任意の場所で効
率よく高い精度で測定探査できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態を説明する。先ず図1及び図2を参照して本発明の
第1の実施形態を説明する。図1は本発明の第1の実施
形態による装置の構成を示すブロック図である。
【0021】図1に於いて、11はプローブ駆動装置、
12はアンテナプローブ、14はスペクトルアナライ
ザ、16は記憶装置、17は演算装置である。
【0022】プローブ駆動装置11は、図示しない中央
処理演算器からの指令に従いアンテナプローブ12を例
えばプリント基板等の被測定物に対し二次元走査制御す
る。この際の被測定物に対するプローブ駆動例を図2を
参照して説明する。図2に於いて、11は図1に示した
プローブ駆動装置、12は同アンテナプローブである。
18は被測定物であり、ここでは電子機器のプリント基
板を例に示している。アンテナプローブ12と被測定物
18との間には空間が存在しており、アンテナプローブ
12は被測定物18から放射される電磁波をこの空間を
介して受信している。ここで、被測定物18に電子回路
が搭載されたプリント基板を想定し、これに通電を行な
えば、プリント基板に供給された電力の一部は不要電磁
波となりプリント基板面から放射される。つまり、被測
定物18から放射される電磁波強度を被測定物18に対
する相対位置と関連付けて測定することにより、被測定
物18全面に渡る電磁波強度の分布を把握することがで
きる。この際の被測定物18に対するアンテナプローブ
12の走査例を符号(S)で示している。
【0023】プローブ駆動装置11は、この被測定物1
8に対してアンテナプローブ12を相対的に移動させる
装置であり、例えば被測定物18に対して図2に(S)
で示すようにx,y走査させるものである。但しこの走
査は定速移動ではなく、図示しない中央演算器の制御に
従い設定した任意の距離を移動する度に停止動作を繰り
返す。この走査によって被測定物18に対する相対位置
の各停止点に於いて、アンテナプローブ12で受信した
電磁波強度を測定することが可能となる。
【0024】以上のようにして計測されたアンテナプロ
ーブ出力信号は、その信号成分を解析するスペクトルア
ナライザ14に入力される。スペクトルアナライザ14
は、被測定物18に対する相対位置の各停止点に於い
て、アンテナプローブ出力信号に含まれる周波数対電磁
波強度を測定する。スペクトルアナライザ14は、この
解析結果をデータとして記憶装置16に出力し、記憶装
置16はこのデータ(測定データ)を記憶する。つまり
記憶装置16には、被測定物上の計測設定範囲全体を1
回走査して得られた周波数対電磁波強度のデータが1回
分の測定データ(D1)として記憶されることになる。
この測定時に於いて被測定物18に想定したプリント基
板へ通電する動作用電源を図2に符号PSで示してい
る。
【0025】ここで、被測定物18に想定したプリント
基板への通電を止め(図2に於いて動作用電源PSの電
源供給を断ち)、再度測定することを考える。測定手順
は上述した場合と同様であるが、記憶装置16には2回
目の走査による測定データ(D2)として記憶される。
【0026】上記1回目の走査で得た測定データ(D
1)と、2回目の走査で得た測定データ(D2)とは、
計測時刻及び被測定物18への電源供給の有無の点で異
なる。仮に、1回目と2回目の測定間隔が短く、アンテ
ナプローブ12で受信される外来電磁波の時間的変化が
無いに等しければ、1回目と2回目の測定データの違い
は被測定物18への電源供給の有無だけに起因すること
になる。
【0027】よって、これら記憶装置16に蓄えられた
測定データ(D1)と測定データ(D2)とを演算装置
17に送り、演算装置17に於いて各測定データ(D
1,D2)の差分を演算すれば、両測定データから外来
電磁波成分のみが打ち消され、プリント基板から放射さ
れた電磁波成分のみを得ることが可能となる。
【0028】次に、図3を参照して本発明の第2実施形
態を説明する。
【0029】図3は本発明の第2実施形態による装置の
構成を示すブロック図である。
【0030】図3に於いて、21はプローブ駆動装置、
22は第1のアンテナプローブ、23は第2のアンテナ
プローブ、24はスペクトルアナライザ、26は記憶装
置、27は演算装置である。
【0031】図示しない中央処理演算器によって制御さ
れるプローブ駆動装置21は、上述した第1の実施形態
と同様に第1のアンテナプローブ22を被測定物28に
対して走査する。この操作によって、被測定物28に対
する相対位置の各停止点に於いて、第1のアンテナプロ
ーブ22で受信した電磁波強度を測定することが可能と
なる。
【0032】一方、第2のアンテナプローブ23は、第
1のアンテナプローブ22とは距離を隔てた位置に固定
されている。ここで言う距離とは、被測定物28の放射
する不要電磁妨害波の影響を第2のアンテナプローブ2
3が電磁波的に受けない距離を意味している。しかしな
がら、第2のアンテナプローブ23に対して、被測定物
28を起因とする不要電磁妨害波の影響を零にすること
は非現実的である。また、アンテナプローブ23とスペ
クトルアナライザ24との間を結ぶケーブル長も長くな
り伝送損失を招く結果となる。そこで実用上は、被測定
物28から放射される不要電磁妨害波の直接波が第2の
アンテナプローブ23に入射しないよう、第1のアンテ
ナプローブ22と第2のアンテナプローブ23との間に
電磁波シールド板等を設けることが妥当である。これに
よって第2のアンテナプローブ23は、外来電磁波を主
に受信することになる。
【0033】つまり、第1のアンテナプローブ22は、
被測定物28上の測定範囲を走査しながら、走査の各停
止点に於いて被測定物28から放射される不要電磁妨害
波と外来電磁波を受信する。一方、第2のアンテナプロ
ーブ23は、被測定物28から放射される不要電磁妨害
波の影響をほとんど受ける事無く外来電磁波のみを受信
する。
【0034】ここで、第1のアンテナプローブ22と第
2のアンテナプローブ23の出力信号は、それらの信号
成分を解析するスペクトルアナライザ24に入力され
る。スペクトルアナライザ24は、被測定物28に対す
る相対位置の各停止点に於いて、第1のアンテナプロー
ブ22の出力信号に含まれる周波数対電磁波強度を測定
し、第1のアンテナプローブ22が走査中の時は第2の
アンテナプローブ23から得られる電磁波強度を測定す
る。つまり、第1のアンテナプローブ22の移動と停止
に応じてアンテナプローブ(22−23)を切り替え、
両アンテナプローブ(22,23)から得られる電磁波
強度を時分割にて測定している。
【0035】スペクトルアナライザ24は、これら解析
結果のそれぞれを測定データとして記憶装置26に出力
し、記憶装置26はこの各測定データを記憶する。つま
り記憶装置26には、第1のアンテナプローブ22から
得られた周波数対電磁波強度の測定データ(D1)が記
憶されると同時に、第2のアンテナプローブ23から得
られた周波数対電磁波強度の測定データ(D2)も記憶
されることになる。
【0036】上記第1のアンテナプローブ22で受信さ
れ解析された測定データ(D1)と第2のアンテナプロ
ーブ23で受信され解析された測定データ(D2)との
違いは、計測時刻と両アンテナプローブ(22,23)
が受信する電磁波のエネルギである。ここで両アンテナ
プローブ(22,23)は、第1のアンテナプローブ2
2の移動と停止のごく僅かな時間差で切り替えられてい
るから、両アンテナプローブ(22,23)に入射され
る外来電磁波の時間的変化はほぼ無いに等しい。よっ
て、両アンテナプローブ(22,23)から得られたそ
れぞれのデータの違いは、非測定物から放射された不要
電磁妨害波の有無だけに起因することになる。
【0037】よって、これら記憶装置26に蓄えられた
両測定データ(D1,D2)を演算装置27に送り、演
算装置27に於いて両測定データ(D1,D2)の差分
を演算すれば、両測定データ(D1,D2)から外来電
磁波成分のみが打ち消され、プリント基板から放射され
た電磁波成分のみを得ることが可能となる。
【0038】次に、図4を参照して本発明の第3実施形
態を説明する。
【0039】図4は本発明の第3実施形態による装置の
構成を示すブロック図である。
【0040】図4に於いて、31はプローブ駆動装置、
32は第1のアンテナプローブ、33は第2のアンテナ
プローブ、34は第1のスペクトルアナライザ、35は
第2のスペクトルアナライザ、36は記憶装置、37は
演算装置である。
【0041】図示しない中央処理演算器によって制御さ
れるプローブ駆動装置31は、第1の実施形態と同様に
第1のアンテナプローブ32を被測定物38に対して走
査する。この操作によって、被測定物38に対する相対
位置の各停止点に於いて、第1のアンテナプローブ32
で受信した電磁波強度を測定することが可能となる。
【0042】一方、第2のアンテナプローブ33は、第
1のアンテナプローブ32とは距離を隔てた位置に固定
されている。ここで言う距離とは、被測定物38の放射
する不要電磁妨害波の影響を第2のアンテナプローブ3
3が電磁波的に受けない距離を意味している。しかしな
がら、第2のアンテナプローブ33に対して、被測定物
38を起因とする不要電磁妨害波の影響を零にすること
は非現実的である。また、アンテナプローブ33とスペ
クトルアナライザ34間を結ぶケーブル長も長くなり、
伝送損失を招く結果となる。そこで実用上は、被測定物
38から放射される不要電磁妨害波の直接波が第2のア
ンテナプローブ33に入射しないよう、第1のアンテナ
プローブ32と第2のアンテナプローブ33間に電磁波
シールド板等を設けることが妥当である。これによって
第2のアンテナプローブ33は、外来電磁波を主に受信
することになる。
【0043】つまり、第1のアンテナプローブ32は、
被測定物38上の測定範囲を走査しながら、走査の各停
止点に於いて被測定物38から放射される不要電磁妨害
波と外来電磁波を受信する。一方、第2のアンテナプロ
ーブ33は、被測定物38から放射される不要電磁妨害
波の影響をほとんど受けること無く外来電磁波のみを受
信する。
【0044】ここで、第1のアンテナプローブ32の出
力信号は第1のスペクトルアナライザ34に入力され、
第2のアンテナプローブ33の出力信号は第2のスペク
トルアナライザ35に入力されて、それぞれ信号成分が
解析される。
【0045】第1のスペクトルアナライザ34は、被測
定物38に対する相対位置の各停止点に於いて、第1の
アンテナプローブ32の出力信号に含まれる周波数対電
磁波強度を測定し、第2のスペクトルアナライザ35
は、固定された第2のアンテナプローブ33の出力信号
に含まれる周波数対電磁波強度を測定する。
【0046】ここで記憶装置36には、上記各スペクト
ルアナライザ(34,35)から得られるそれぞれの解
析結果を測定データ(D1,D2)として、第1のアン
テナプローブ32の停止動作と同期して記憶させる。こ
れによって記憶装置36には、上記各アンテナプローブ
(32,33)から同時刻に得られた周波数対電磁波強
度の測定データ(D1,D2)がそれぞれ記憶されたこ
とになる。
【0047】上記第1のアンテナプローブ32で受信さ
れ解析された測定データ(D1)と第2のアンテナプロ
ーブ33で受信され解析された測定データ(D2)の違
いは、上記各アンテナプローブ(32,33)が受信す
る電磁波のエネルギのみとなる。つまり、非測定物から
放射された不要電磁妨害波の有無だけに起因することに
なる。
【0048】よって、これら記憶装置36に蓄えられた
上記各測定データ(D1,D2)を演算装置37に送
り、演算装置37に於いて上記各測定データ(D1,D
2)の差分を演算することにより、上記各測定データ
(D1,D2)からは外来電磁波成分のみが打ち消さ
れ、プリント基板から放射された電磁波成分のみを得る
ことが可能となる。
【0049】以上説明したように本発明の実施形態によ
れば、被測定物を対象とした測定と外来電磁波のみを対
象とした測定とを行ない、両測定データの差分を演算す
ることにより屋外を飛び交っている外来電磁波の影響を
打ち消すことを可能としている。
【0050】即ち、第1の実施形態によれば、上記各測
定データ(D1,D2)の計測時刻は異なるものの、上
記各測定データ(D1,D2)に含まれる外来電磁波の
短周期にフェージング波が存在しなければ、外来電磁波
の影響を大部分打ち消すことが可能である。
【0051】また、第2の実施形態によれば、上記各測
定データ(D1,D2)の計測時刻差が極めて小さいた
め、上記各測定データ(D1,D2)に含まれる外来電
磁波には時間的相関があり、外来電磁波の影響をほとん
ど打ち消すことが可能である。
【0052】さらに、第3の実施形態によれば、上記各
測定データ(D1,D2)の計測時刻が同一であるた
め、両データに含まれる外来電磁波は同一となり、外来
波の影響を完全に打ち消すことが可能である。
【0053】よって、電磁波的なシールドの無い環境に
於いても、プリント基板等から放射される電磁妨害波源
の探査並びに各種電子装置に施した電磁妨害波低減対策
の効果の確認を再現性良く可能としている。
【0054】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、電
磁波放射が規制される各種電子機器の不要電磁妨害波源
探査に於いて、経済的に有利な構成で、測定場所を限ら
れた場所に特定することなく、屋外又は屋内の任意の場
所で効率よく高い精度で測定探査できる電磁波妨害源探
査方法、及び電磁波妨害源探査装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による装置の構成を示
すブロック図。
【図2】上記実施形態に於ける被測定物に対するプロー
ブ駆動例を説明するための動作説明図。
【図3】本発明の第2の実施形態による装置の構成を示
すブロック図。
【図4】本発明の第2の実施形態による装置の構成を示
すブロック図。
【符号の説明】
11…プローブ駆動装置 12…アンテナプローブ 14…スペクトルアナライザ 16…記憶装置 17…演算装置 18…被測定物 21…プローブ駆動装置 22…第1のアンテナプローブ 23…第2のアンテナプローブ 24…スペクトルアナライザ 26…記憶装置 27…演算装置 28…被測定物 31…プローブ駆動装置 32…第1のアンテナプローブ 33…第2のアンテナプローブ 34…第1のスペクトルアナライザ 35…第2のスペクトルアナライザ 36…記憶装置 37…演算装置 38…被測定物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナプローブを設定された範囲で走
    査して被測定物から放射される電磁波を測定し解析する
    電磁波妨害源探査方法に於いて、被測定物を動作させた
    状態と動作させない状態との2回に分けて測定し、当該
    2回の測定で得た測定データ相互の差分を演算して、被
    測定物から放射される電磁波の測定データを得ることを
    特徴とする電磁波妨害源探査方法。
  2. 【請求項2】 被測定物から放射される電磁波を設定さ
    れた範囲で走査して測定する第1のアンテナプローブ
    と、前記被測定物から放射される電磁波に影響されない
    位置で電磁波を測定する第2のアンテナプローブとを有
    し、前記第1のアンテナプローブで測定した測定データ
    と前記第2のアンテナプローブで測定した測定データと
    の差分を演算して、被測定物から放射される電磁波の測
    定データを得ることを特徴とする電磁波妨害源探査方
    法。
  3. 【請求項3】 アンテナプローブを設定された範囲で走
    査して被測定物から放射される電磁波を測定し解析する
    電磁波妨害源探査方法に於いて、被測定物から放射され
    る電磁波に影響されない位置で電磁波を測定する手段を
    有し、前記アンテナプローブを設定された範囲で走査し
    て被測定物から放射される電磁波の測定と、前記被測定
    物から放射される電磁波に影響されない位置に於ける電
    磁波の測定とを同時に実行し、前記アンテナプローブを
    設定された範囲で走査して被測定物から放射される電磁
    波を測定した測定データと、前記被測定物から放射され
    る電磁波に影響されない位置で電磁波を測定した測定デ
    ータとの差分を演算して、被測定物から放射される電磁
    波の測定データを得ることを特徴とする電磁波妨害源探
    査方法。
  4. 【請求項4】 電磁波を受信するアンテナプローブと、 前記アンテナプローブを設定された範囲で走査する駆動
    手段と、 前記アンテナプローブより得られた信号を解析する解析
    手段と、 前記被測定物を動作させた状態で測定した第1の測定デ
    ータと、前記被測定物を動作させない状態で測定した第
    2の測定データとを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された第1の測定データと第2の測
    定データとの差分を演算し被測定物から放射される電磁
    波の測定データを得る演算手段とを具備してなることを
    特徴とする電磁波妨害源探査装置。
  5. 【請求項5】 被測定物より放射された電磁波を受信す
    る第1のアンテナプローブと、 前記被測定物より放射される電磁波の影響を受けない位
    置で電磁波を受信する第2のアンテナプローブと、 前記第1のアンテナプローブを設定された範囲で走査す
    る駆動手段と、 前記第1のアンテナプローブで得た信号と前記第2のア
    ンテナプローブで得た信号とをそれぞれ時分割で解析
    し、前記第1のアンテナプローブで得た信号の測定デー
    タと前記第2のアンテナプローブで得た信号の測定デー
    タとを得る解析手段と、 前記解析手段で得た各測定データを記憶する記憶装置
    と、前記記憶装置に記憶された各測定データの差分を演
    算し被測定物から放射される電磁波の測定データを得る
    演算手段とを具備してなることを特徴とする電磁波妨害
    源探査装置。
  6. 【請求項6】 被測定物より放射された電磁波を受信す
    る第1のアンテナプローブと、 前記被測定物より放射される電磁波の影響を受けない位
    置で電磁波を受信する第2のアンテナプローブと、 前記第1のアンテナプローブを設定された範囲で走査す
    る駆動手段と、 前記第1のアンテナプローブで得た信号を解析する第1
    の解析手段と、 前記第2のアンテナプローブで得た信号を解析する第2
    の解析手段と、 前記各解析手段で解析した測定データを記憶する記憶手
    段と、 前記記憶手段に記憶された測定データ相互の差分を演算
    し被測定物から放射される電磁波の測定データを得る演
    算手段とを具備してなることを特徴とする電磁波妨害源
    探査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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