JP2001012147A

JP2001012147A - 車両用電動スライドドア装置

Info

Publication number: JP2001012147A
Application number: JP11181153A
Authority: JP
Inventors: Kenji Kato; 健二加藤
Original assignee: Toyota Auto Body Co Ltd
Current assignee: Toyota Auto Body Co Ltd
Priority date: 1999-06-28
Filing date: 1999-06-28
Publication date: 2001-01-16

Abstract

(57)【要約】【課題】ステップレス構造の車両に容易に搭載するこ
とができる。【解決手段】ベルト４はメインプーリ３等に懸架され
平面内に環状に配設されて循環移動させられ、その正逆
移動に伴ってスライドドアＳＤが開閉操作される。上記
ベルト４およびメインプーリ３等はベースプレート１上
に設けられて操作ユニットＯＵを構成している。駆動モ
ータ８２およびマグネットクラッチ８１はベースプレー
ト２上に設けられて駆動ユニットＤＵを構成している。
操作ユニットＯＵのみがステップパネルの下方に配置さ
れ、クォータトリムの内側等に配設された駆動ユニット
ＤＵのマグネットクラッチ８１に設けた歯車８３から操
作ユニットＯＵのメインプーリ３に設けた歯車３３へギ
アドケーブル７によって回転力が伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は車両用電動スライド
ドア装置に関し、特に、上方への突出高を低くしてステ
ップレス構造の車両への搭載を可能にした車両用電動ス
ライドドア装置の構造改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に従来の車両用電動スライドドア装
置を示す。装置は全体として単一のベースプレート９１
上にユニット化されており、ベースプレート９１の長手
方向の各所に配設されたプーリ９２，９３，９４，９
５，９６に環状の主ベルト９７が懸架されている。主ベ
ルト９７には結合片６３によってスライドドアＳＤの下
縁に突設されたローラブラケット６が結合されており、
ローラブラケット６には垂直ローラ６２とその前後に水
平ローラ６１が設けられている。なお、水平ローラ６１
はガイドレール５（図５、図６参照）内に位置してその
移動が案内されている。

【０００３】メインプーリとしてのプーリ９５は、大径
の下半部９５１と小径の上半部９５２より構成されてお
り、下半部９５２に主ベルト９７が懸架されるととも
に、上半部９５には副ベルト９８が懸架されている。ベ
ースプレート９１上にはマグネットクラッチ８１が突設
されており、これに減速機構８２１を付設した駆動モー
タ８２が結合されている。そして、マグネットクラッチ
８１の出力軸に設けたプーリ（図示略）に、上記副ベル
ト９８が懸架されている。これにより、駆動モータ８２
の正逆転に伴ってマグネットクラッチ８１を介してメイ
ンプーリ９５が回転させられて主ベルト９７が正逆方向
へ移動し、これに結合されたスライドドアＳＤが開閉操
作される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで近年、車両の
側部乗降口の構造として、図５に示すようなフロアパネ
ルＦＰに段付きに低いステップパネルＳＰを設ける従来
のものに対して、図６に示すようなステップパネルＳＰ
とフロアパネルＦＰを同一高にした、いわゆるステップ
レスのものが採用されつつある。しかし、このようなス
テップレス構造の車両に上記従来の電動スライド装置を
設けようとしても、駆動モータ８２やマグネットクラッ
チ８１が上方へ大きく突出しているために実際上搭載で
きないという問題があった。

【０００５】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るもので、ステップレス構造の車両に容易に搭載するこ
とができる車両用電動スライドドア装置を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本第１発明では、複数の回転体（２１，２２，２
３，２４，３）および該回転体に懸架されるとともにス
ライドドア（ＳＤ）が連結される環状部材（４）を備え
て該環状部材（４）の正逆転循環移動に伴ってスライド
ドア（ＳＤ）を開閉操作する操作ユニット（ＯＵ）を、
車両側部乗降口のステップパネル（ＳＰ）下に設けると
ともに、駆動モータ（８２）を含む駆動ユニット（Ｄ
Ｕ）をステップパネル（ＳＰ）下以外の車両ボデー内に
設け、駆動ユニット（ＤＵ）の駆動モータ（８２）から
操作ユニット（ＯＵ）の回転体（３）へ回転力を伝達す
る回転力伝達手段（７）を設ける。

【０００７】本第１発明において、駆動モータを正逆回
転させると、回転力伝達手段を介して回転体が回転させ
られ、環状部材が正逆転循環移動してスライドドアが開
閉操作される。本第１発明においては、ステップパネル
下には上方突出量の小さい操作ユニットのみをコンパク
トに配置するとともに、上方へ大きく突出する駆動ユニ
ットはステップパネル下以外の車両ボデー内に設けてい
るから、ステップレス構造の車両に電動スライドドア装
置を容易に搭載することが可能である。

【０００８】本第２発明では、複数の回転体（２１，２
２，２３，２４，３）および該回転体に懸架されるとと
もにスライドドア（ＳＤ）が連結される環状部材（４）
を備えて該環状部材（４）の正逆転循環移動に伴ってス
ライドドア（ＳＤ）を開閉操作する操作ユニット（Ｏ
Ｕ）と、駆動モータ（８２）を含む駆動ユニット（Ｄ
Ｕ）とを分離して設け、駆動ユニット（ＤＵ）に駆動モ
ータ（８２）により回転駆動される第１のギア体（８
３）を設けるとともに、操作ユニット（ＯＵ）に回転体
（３）と一体に回転する第２のギア体（３３）を設け、
ギアドケーブル（７）の一端と他端をそれぞれ第１のギ
ア体（８３）および第２のギア体（３３）に噛み合せ
て、駆動モータ（８２）によるギアドケーブル（７）の
押し引きにより回転体（３）を正逆回転させる。

【０００９】本第２発明において、駆動モータを正逆回
転させると、第１ギア体に一端が噛み合うギアドケーブ
ルが押し引きされ、その他端に噛み合う第２のギア体を
介して回転体が回転させられて、環状部材が正逆転循環
移動し、スライドドアが開閉操作される。本第２発明に
おいては、ギアドケーブルによって回転力が効率的かつ
確実に伝達されるとともに、十分な長さのギアドケーブ
ルを使用すれば、ステップパネル下には上方突出量の小
さい操作ユニットのみをコンパクトに配置するととも
に、上方へ大きく突出する駆動ユニットはステップパネ
ル下以外の車両ボデー内に設けることができ、ステップ
レス構造の車両に電動スライドドア装置を容易に搭載す
ることが可能である。

【００１０】なお、上記カッコ内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１には電動スライドドア装置の
全体平面図を示し、図２にはその全体斜視図を示す。図
において、装置はベースプレート１上の操作ユニットＯ
Ｕとベースプレート２上の駆動ユニットＤＵに分離され
ており、車両前後方向（各図の左右方向）へ延びる横長
のベースプレート１上には両端部にガイドプーリ２１，
２２が設けられ、中央にはアイドルプーリ２３，２４を
隣接させたメインプーリ３が設けられている。そして、
ガイドプーリ２１，２２間に懸架されたベルト４がアイ
ドルプーリ２３，２４とメインプーリ３の間に通されて
いる。また、メインプーリ３に設けられた着磁プレート
３１（図３）の外周に近接して磁気回転センサ３２が設
けられて、メインプーリ３の回転を検出している。

【００１２】ベースプレート１上のガイドプレート１１
（図１）に案内されて湾曲する上記ベルト４の外側（各
図の下側）半部に沿ってガイドレール５が位置し、この
ガイドレール５は車両フロアと面一に位置するステップ
パネルＳＰ（図３）の下面に固定されている。そして、
スライドドアＳＤ（図１）の下縁に突設されたローラブ
ラケット６に設けた水平ローラ６１がガイドレール５内
に位置してその移動が案内されている。水平ローラ６１
の間には垂直ローラ６２が位置してスライドドアＳＤの
荷重を受けている。また、ローラブラケット６は結合片
６３によってベルト４に結合され、ベルト４の正逆移動
に伴ってスライドドアＳＤが開閉操作される。

【００１３】メインプーリ３には上面中心にギア３３が
一体に設けられており、このギア３３にガイドチューブ
７１から露出したギアドケーブル７の一端部が噛合して
いる。ギアドケーブル７に面する側を弧状の凸面とした
ガイド片７２がステップパネルＳＰの下面に設けられて
（図３）ギア３３との間でギアドケーブル７を挟んでい
る。ギアドケーブル７は車両ボデー内に配設されたガイ
ドチューブ７１（図１、図２）内を経てクォータトリム
の内側等に配設された駆動ユニットＤＵへ至っている。

【００１４】駆動ユニットＤＵにはマグネットクラッチ
８１が設けられ、これは減速機構８２１（図２）を付設
した駆動モータ８２に連結されている。そして、マグネ
ットクラッチ８１の出力軸に設けたギア８３に、ガイド
チューブ７１から露出したギアドケーブル７の他端部が
噛合している。マグネットクラッチ８１のケーシング底
面にはギアドケーブル７に面する側を弧状の凸面とした
ガイド片７３が設けられて（図１）ギア８３との間でギ
アドケーブル７を挟んでいる。

【００１５】このような構造により、駆動モータ８２を
正逆回転させると、マグネットクラッチ８１を介してギ
アドケーブル７が正逆直線移動させられ、これに応じて
メインプーリ３が回転してベルト４の移動に伴いスライ
ドドアＳＤが開閉移動させられる。本実施形態では、上
方へ大きく突出するマグネットクラッチ８１および駆動
モータ８２を駆動ユニットＤＵとして操作ユニットＯＵ
から分離して、両ユニットＤＵ，ＯＵをギアドケーブル
７で連結する構造としたから、図３に示すようにステッ
プパネルＳＰの下方には上方突出量の小さい操作ユニッ
トＯＵのみをコンパクトに配置することが可能であり、
ステップレス構造の車両に容易に電動スライドドア装置
を設けることができる。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、本発明の車両用電動スラ
イドドア装置によれば、ステップレス構造の車両に容易
に搭載してスライドドアの電動化を実現することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す、車両用電動スライ
ドドア装置の全体概略平面図である。

【図２】車両用電動スライドドア装置の全体斜視図であ
る。

【図３】車両用電動スライドドア装置の要部断面図であ
る。

【図４】従来の車両用電動スライドドア装置の全体斜視
図である。

【図５】車両の側部開口の概略断面図である。

【図６】車両の側部開口の概略断面図である。

【符号の説明】

１，２…ベースプレート、２１，２２…ガイドプーリ、
２３，２４…ガイドプーリ、３…メインプーリ、３３…
ギア、４…ベルト、５…ガイドレール、６…ローラブラ
ケット、７…ギアドケーブル、８１…マグネットクラッ
チ、８２…駆動モータ、８３…ギア、ＤＵ…駆動ユニッ
ト、ＯＵ…操作ユニット、ＳＤ…スライドドア、ＳＰ…
ステップパネル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の回転体および該回転体に懸架され
るとともにスライドドアが連結される環状部材を備えて
該環状部材の正逆転循環移動に伴ってスライドドアを開
閉操作する操作ユニットを、車両側部乗降口のステップ
パネル下に設けるとともに、駆動モータを含む駆動ユニ
ットを前記ステップパネル下以外の車両ボデー内に設
け、前記駆動ユニットの駆動モータから前記操作ユニッ
トの回転体へ回転力を伝達する回転力伝達手段を設けた
ことを特徴とする車両用電動スライドドア装置。
【請求項２】複数の回転体および該回転体に懸架され
るとともにスライドドアが連結される環状部材を備えて
該環状部材の正逆転循環移動に伴ってスライドドアを開
閉操作する操作ユニットと、駆動モータを含む駆動ユニ
ットとを分離して設け、前記駆動ユニットに前記駆動モ
ータにより回転駆動される第１のギア体を設けるととも
に、前記操作ユニットに前記回転体と一体に回転する第
２のギア体を設け、ギアドケーブルの一端と他端をそれ
ぞれ前記第１のギア体および前記第２のギア体に噛み合
せて、前記駆動モータによる前記ギアドケーブルの押し
引きにより前記回転体を正逆回転させるようにしたこと
を特徴とする車両用電動スライドドア装置。