JP2001011665A - 異種金属接触腐食の防止構造 - Google Patents

異種金属接触腐食の防止構造

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JP2001011665A JP11179245A JP17924599A JP2001011665A JP 2001011665 A JP2001011665 A JP 2001011665A JP 11179245 A JP11179245 A JP 11179245A JP 17924599 A JP17924599 A JP 17924599A JP 2001011665 A JP2001011665 A JP 2001011665A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム基複合材料からなる第1部材、及
び鉄鋼材料からなる第2部材の異種金属間における接触
腐食を防止して、それらの耐久性及び信頼性の向上を図
ることのできる異種金属接触腐食の防止構造を提供す
る。 【解決手段】異種金属接触腐食の防止構造は、ディスク
ロータ11、ハブ12、ホイール13、メッキ層14、
ボルト15及びナット16を備えている。ディスクロー
タ11とハブ12との間にはZn−Al−Mg合金のメ
ッキ層14が介在されている。メッキ層14により、デ
ィスクロータ11及びハブ12間に流れる接触腐食電流
が長期に渡って安定すると共に、その接触腐食電流が小
さなものとなる。従って、ディスクロータ11及びハブ
12の異種金属間における接触腐食の進行速度が遅くな
り、その接触腐食が進行しにくくなるため、ディスクロ
ータ11及びハブ12の異種金属間における接触腐食が
効果的に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム基複
合材料からなる第1部材、及び鉄鋼材料からなる第2部
材間における異種金属接触腐食(ガルバニ腐食)の防止
効果に優れた異種金属接触腐食の防止構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば車両等の足回りの強度部
品は主に鉄鋼材料から形成されており、その強度部品に
接触する金属部品も前記強度部品と同様に鉄鋼材料から
形成されている。このように、強度部品及び金属部品が
鉄鋼材料から形成されると共に、鉄鋼材料同士が接触し
ているため、例えば鉄鋼材料からなる強度部品と鉄鋼材
料以外の金属材料からなる金属部品との異種金属間にお
ける接触腐食を考慮する必要はなかった。
【0003】ところが、近年では車両等の軽量化の要請
が強まってきており、それに対応して鉄鋼材料に代わっ
てアルミニウム又はアルミニウム合金が強度部品用材料
として採用されるようになってきた。このため、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金からなる金属部品と鉄鋼材
料からなる金属部品との異種金属間における接触腐食の
問題を考慮する必要が生じた。
【0004】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
からなる金属部品は、鉄鋼製部品と比較して強度の点で
劣るため、そのままの状態で長期に渡って強度部品とし
て使用するには十分でなかった。そのため、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金中に補強材等を添加してアルミ
ニウム基複合材料とし、そのアルミニウム基複合材料か
ら部品を形成することで部品強度を高めると同時に、そ
の耐久性等を向上させるように図っている。
【0005】ここで従来、アルミニウム基複合材料から
なる第1部材と鉄鋼材料からなる第2部材との異種金属
間における接触腐食を防止すべく、第1部材と第2部材
との間にアルミニウム基複合材料及び鉄鋼材料よりも卑
な金属(電位の低い金属)を介在させる異種金属接触腐
食の防止構造が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術における異種金属接触腐食の防止構造のよう
に、アルミニウム基複合材料からなる第1部材と鉄鋼材
料からなる第2部材との間にアルミニウム基複合材料及
び鉄鋼材料よりも卑な金属を介在させても、第1部材及
び第2部材間の異種金属接触腐食を効果的に防止できな
いおそれがあった。すなわち、従来技術の防止構造を長
期に渡って使用した場合には、第1部材及び第2部材間
に流れる接触腐食電流は安定せず、しかも過大となるこ
とがあるため、異種金属間における接触腐食の進行速度
が増大して、異種金属接触腐食の防止効果を安定した状
態で維持できなくなるおそれがあった。そして、異種金
属間の接触腐食が進行した部分に外力等が作用すると、
当該部分から亀裂や破損等が容易に生じることとなり、
その耐久性及び信頼性が著しく低下することともなる。
【0007】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、アルミニウム基複合材料から
なる第1部材、及び鉄鋼材料からなる第2部材の異種金
属間における接触腐食を防止して、それらの耐久性及び
信頼性の向上を図ることのできる異種金属接触腐食の防
止構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した実
情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム基複合
材料からなる第1部材と鉄鋼材料からなる第2部材との
間にZn−Al−Mg合金を介在させることにより、第
1部材及び第2部材間の異種金属接触腐食を効果的に防
止できることを見出し、本発明の異種金属接触腐食の防
止構造を完成するに至った。
【0009】すなわち、請求項1に記載の発明における
異種金属接触腐食の防止構造は、アルミニウム基複合材
料からなる第1部材と鉄鋼材料からなる第2部材との間
にZn−Al−Mg合金を介在させたことを要旨とす
る。
【0010】周知のように、アルミニウム基複合材料か
らなる第1部材と鉄鋼材料からなる第2部材とを直接的
に接触させた状態で使用すると、第1部材及び第2部材
の異種金属間には接触腐食が起こって、それらの耐久性
及び信頼性が著しく低下することとなる。そこで従来、
第1部材と第2部材との間にアルミニウム基複合材料及
び鉄鋼材料よりも卑な金属(電位の低い金属)を介在さ
せるようにしたが、この場合でも第1部材及び第2部材
間の異種金属接触腐食を効果的に防止できないおそれが
あった。
【0011】しかしながら、上記請求項1に記載の発明
によれば、第1部材及び第2部材間にZn−Al−Mg
合金が介在されているため、このZn−Al−Mg合金
によって第1部材及び第2部材間に流れる接触腐食電流
が長期に渡って安定すると共に、その接触腐食電流が極
めて小さなものとされる。換言すれば、Zn−Al−M
g合金の存在により、第1部材及び第2部材の異種金属
間における接触腐食の進行速度が遅くされて、その接触
腐食が進行しにくくなる(起こりにくくなる)ため、第
1部材及び第2部材の異種金属間における接触腐食が効
果的に防止される。
【0012】また、第1部材及び第2部材の異種金属間
における接触腐食が生じた部分に外力等が作用したとし
ても、従来の場合と比較して異種金属間における接触腐
食の状態が進行していないため、当該部分から亀裂や破
損等が容易に生じることはなく、それらの耐久性及び信
頼性が著しく低下することもない。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の異種金属接触腐食の防止構造において、前記Zn−A
l−Mg合金中の各成分の重量%は、Znが40重量%
以上94重量%以下であり、Alが5重量%以上55重
量%以下であり、Mgが1重量%以上5重量%以下であ
ることを要旨とする。
【0014】上記請求項2に記載の発明によれば、Zn
−Al−Mg合金中の各成分の重量%において、Znが
40重量%以上94重量%以下、Alが5重量%以上5
5重量%以下、Mgが1重量%以上5重量%以下に設定
されているため、請求項1に記載の発明の作用が確実に
奏される。
【0015】ここで、Zn−Al−Mg合金中の各成分
が上記数値範囲に設定されているのは、Znが94重量
%を超える場合(Alが5重量%、又はMgが1重量%
未満の場合)には、第1部材及び第2部材間における異
種金属接触腐食の防止効果が十分に得られないおそれが
あり、Znが40重量%未満の場合(Alが55重量
%、又はMgが5重量%を超える場合)には、Zn−A
l−Mg合金の安定した犠牲被膜が得られないおそれが
あるからである。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の異種金属接触腐食の防止構造において、
前記第1部材及び前記第2部材を締結する締結部材がZ
n−Al−Mg合金でコーティングされ、該締結部材に
より前記第1部材及び前記第2部材が固定されているこ
とを要旨とする。
【0017】上記請求項3に記載の発明によれば、第1
部材及び第2部材間の異種金属接触腐食が効果的に防止
されるだけでなく、第1部材及び第2部材を締結固定す
る締結部材がZn−Al−Mg合金でコーティングされ
ているため、第1部材及び第2部材並びに締結部材の異
種金属間における接触腐食も効果的に防止され、請求項
1又は請求項2に記載の発明の作用がより一層確実に奏
されることとなる。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3のいずれかに記載の異種金属接触腐食の防止構造
において、前記アルミニウム基複合材料はアルミニウム
又はアルミニウム合金中に炭化ケイ素を含有したもので
あり、前記鉄鋼材料は炭素鋼であることを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3
のいずれかに記載の発明の作用に加えて、アルミニウム
又はアルミニウム合金中に炭化ケイ素が含有されている
ため、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材
の強度よりも第1部材の強度が高められると共に、第1
部材の耐久性が向上される。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1から請
求項4のいずれかに記載の異種金属接触腐食の防止構造
において、前記第1部材はディスクロータであり、前記
第2部材はハブであることを要旨とする。
【0020】上記請求項5に記載の発明によれば、請求
項1から請求項4のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、第1部材のディスクロータ及び第2部材のハブはデ
ィスクブレーキの一部を構成するものであるため、異種
金属接触腐食の防止効果に優れたディスクロータ及びハ
ブを備えたディスクブレーキが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図1,図2に従って
説明する。図1は本発明を具体化した第1の実施の形態
を模式的に示す断面図であり、図2は図1の一部分を拡
大して示す断面図である。
【0022】図1,図2に示すように、異種金属接触腐
食(ガルバニ腐食)の防止構造は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金中に炭化ケイ素を含有したもの(アルミ
ニウム基複合材料)からなるディスクロータ(第1部
材)11と、炭素鋼(鉄鋼材料)からなるハブ(第2部
材)12と、アルミニウム又はアルミニウム合金からな
るホイール13と、Zn−Al−Mg合金のメッキ層1
4と、ボルト(締結部材)15及びナット(締結部材)
16とを備えて構成されている。なお。本実施の形態に
おけるディスクロータ11及びハブ12等は、車両(図
示略)のディスクブレーキ(図示略)の一部を構成する
ものである。
【0023】本実施の形態のアルミニウム基複合材料に
おいて、アルミニウム又はアルミニウム合金は70重量
%〜90重量%となっており、炭化ケイ素は10重量%
〜30重量%となっている。アルミニウム又はアルミニ
ウム合金中に補強材である炭化ケイ素を添加することに
より、その強度が高められて補強される。
【0024】ディスクロータ11の中央部分には1つの
孔17が円孔状に透設されており、その孔17にはハブ
12の一部が収容されるようになっている。また、ディ
スクロータ11の中央部分には前記孔17を包囲するよ
うに複数の挿通孔18がそれぞれ所定間隔をおいて透設
され、各挿通孔18にはそれぞれボルト15が挿通され
ている。
【0025】ハブ12の中央部分には、突出部19が突
出形成されると共に、その突出部19の一部がディスク
ロータ11の孔17に収容されている。ハブ12の前記
挿通孔18に対応する部分には、ボルト15を挿通する
ための貫通孔20が複数透設されており、これらの貫通
孔20にも各ボルト15が挿通されている。
【0026】ホイール13の前記孔17に対応する部分
には、収容孔21が透設されており、その収容孔21に
は突出部19の先端部が収容されている。また、ホイー
ル13の前記挿通孔18及び前記貫通孔20に対応する
部分には、ボルト15を挿通するための透孔22が複数
透設されており、これらの透孔22にも前記挿通孔18
及び前記貫通孔20と同様に各ボルト15が挿通されて
いる。
【0027】メッキ層14は、ハブ12の突出部19等
の表面に形成されており、ハブ12の突出部19とホイ
ール13の収容孔21との間に介在されている。このメ
ッキ層14により、ハブ12及びホイール13の異種金
属間における接触腐食が効果的に防止されるようになっ
ている。
【0028】ボルト15及びナット16は炭素鋼から形
成されており、これらのボルト15及びナット16の螺
合手段により、図1,図2に示される態様でディスクロ
ータ11、ハブ12及びホイール13等が締結固定され
ている。
【0029】本実施の形態にあっては、ディスクロータ
11及びハブ12間における異種金属接触腐食の防止効
果を高めるべく、次のような構造を採用している。
【0030】すなわち、ディスクロータ11とハブ12
との間(ディスクロータ11の孔17とハブ12の突出
部19との間も含む)にはZn−Al−Mg合金のメッ
キ層14が介在されている。このZn−Al−Mg合金
は、炭化ケイ素を含有したアルミニウム基複合材料及び
炭素鋼よりも卑な金属(電位の低い金属)であり、Zn
−Al−Mg合金の各成分の重量%は、Znが40重量
%以上94重量%以下、Alが5重量%以上55重量%
以下、Mgが1重量%以上5重量%以下となるように設
定されている。
【0031】ここで、Zn−Al−Mg合金中の各成分
が上記数値範囲に設定されているのは、Znが94重量
%を超える場合(Alが5重量%、又はMgが1重量%
未満の場合)には、第1部材及び第2部材間における異
種金属接触腐食の防止効果が十分に得られないおそれが
あり、Znが40重量%未満の場合(Alが55重量
%、又はMgが5重量%を超える場合)には、Zn−A
l−Mg合金の安定した犠牲被膜(水酸化亜鉛)が得ら
れないおそれがあるからである。
【0032】より詳しく説明すると、ディスクロータ1
1と接触する側のハブ12にはメッキ処理によって厚さ
約100μmのメッキ層14が形成されており、このメ
ッキ層14が犠牲電極の役割を果たすようになってい
る。また、このメッキ層14には水酸化亜鉛からなる犠
牲被膜が安定した状態で形成されており、この犠牲被膜
によって異種金属接触腐食の防止効果が高められるよう
になっている。
【0033】さて、ディスクロータ11及びハブ12間
における異種金属接触腐食の防止方法及び作用について
説明する。
【0034】まず、図1,図2に示されるように、ディ
スクロータ11及びハブ12間にZn−Al−Mg合金
のメッキ層14を介在させると共に、その状態でディス
クロータ11、ハブ12及びホイール13等をボルト1
5及びナット16で締結固定する。そして、このような
状態で長期に渡って使用すると、ディスクロータ11及
びハブ12間にはメッキ層14を介して接触腐食電流が
流れて、異種金属接触腐食が生じることとなる。このと
き、Zn−Al−Mg合金のメッキ層14により、ディ
スクロータ11及びハブ12間に流れる接触腐食電流が
長期に渡って安定すると共に、その接触腐食電流が極め
て小さなものとなる。
【0035】換言すれば、このZn−Al−Mg合金の
メッキ層14の存在により、ディスクロータ11及びハ
ブ12の異種金属間における接触腐食の進行速度が遅く
なり、その接触腐食が進行しにくくなる(起こりにくく
なる)。以上のようにして、本実施の形態にかかるディ
スクロータ11及びハブ12等の異種金属間における接
触腐食が効果的に防止される。
【0036】また、本実施の形態においては、Zn−A
l−Mg合金のメッキ層14により、炭素鋼からなるハ
ブ12及びアルミニウム又はアルミニウム合金からなる
ホイール13の異種金属間における接触腐食も、前記デ
ィスクロータ11及び前記ハブ12の異種金属間におけ
る接触腐食と同様に効果的に防止される。
【0037】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られるようになる。
【0038】・本実施の形態では、ディスクロータ11
とハブ12との間にZn−Al−Mg合金のメッキ層1
4を介在させることとした。このため、ディスクロータ
11及びハブ12間に流れる接触腐食電流を長期に渡っ
て安定させることができると共に、極めて小さなものと
することができる。換言すれば、異種金属間における接
触腐食の進行速度を遅くすることができるため、ディス
クロータ11及びハブ12の異種金属間における接触腐
食を効果的に防止できるようになる。
【0039】・本実施の形態では、ハブ12とホイール
13との間にZn−Al−Mg合金のメッキ層14を介
在させることとした。このため、ハブ12及びホイール
13間に流れる接触腐食電流を長期に渡って安定させる
ことができると共に、極めて小さなものとすることがで
きる。換言すれば、異種金属間における接触腐食の進行
速度を遅くすることができるため、ハブ12及びホイー
ル13の異種金属間における接触腐食も効果的に防止で
きるようになる。
【0040】・本実施の形態では、メッキ層14を形成
するZn−Al−Mg合金の各成分の重量%において、
Znを40重量%以上94重量%以下、Alを5重量%
以上55重量%以下、Mgを1重量%以上5重量%以下
となるように設定することとした。このため、ディスク
ロータ11及びハブ12間等における異種金属接触腐食
の防止効果を十分に得ることができると共に、Zn−A
l−Mg合金の水酸化亜鉛からなる犠牲被膜を安定した
状態で確実に得ることができる。
【0041】・本実施の形態によれば、Zn−Al−M
g合金の水酸化亜鉛からなる犠牲被膜を安定した状態で
形成することができるため、ディスクロータ11及びハ
ブ12間等における異種金属接触腐食の防止効果を高め
ることができる。
【0042】・本実施の形態における異種金属接触腐食
の防止構造及び防止方法によれば、その防止構造及び防
止方法を長期に渡って使用した場合でも、異種金属接触
腐食の防止効果を安定した状態で維持することができ
る。
【0043】・本実施の形態によれば、異種金属接触腐
食の防止効果を安定した状態で維持できるため、異種金
属間における接触腐食は進行しにくくなる(起こりにく
くなる)。従って、異種金属間の接触腐食が生じた部分
に外力等が作用したとしても、従来の場合と比較して異
種金属間における接触腐食の状態が進行していないた
め、当該部分から亀裂や破損等が容易に生じることはな
く、それらの耐久性及び信頼性が著しく低下することも
ない。
【0044】・本実施の形態のディスクロータ11は、
炭化ケイ素を含有したアルミニウム基複合材料から形成
されているため、アルミニウム又はアルミニウム合金か
らなるディスクロータの部品強度よりもその部品強度を
高めることができると同時に、その耐久性等を向上させ
ることができる。
【0045】・本実施の形態によれば、異種金属接触腐
食の防止効果に優れたディスクロータ11及びハブ12
等を備えたディスクブレーキを得ることができる。
【0046】ここで、ディスクロータ11とハブ12と
の間に介在されたZn−Al−Mg合金のメッキ層14
による異種金属接触腐食の防止効果を確認すべく、以下
に示すような実験を行った。図3は、異種金属間の接触
腐食電流と時間との関係を示すグラフである。
【0047】まず、本実施の形態のディスクロータ11
及びハブ12と同等のものを用意した。そして、それら
を同じ大きさとなるように切断して縦10mm×横10
mmの金属板とし、ディスクロータ11及びハブ12に
相当する金属板をそれぞれ4枚ずつ用意した。なお、デ
ィスクロータ11に相当する金属板を以下に、「アルミ
ニウム基複合板」といい、ハブ12に相当する金属板を
以下に、「炭素鋼板」ということとする。
【0048】次に、4枚の炭素鋼板にそれぞれ次のよう
な処理を施した。すなわち、1枚目にはZn−Al−M
g合金のメッキ処理を施し、2枚目にはZn−Fe合金
のメッキ処理を施し、3枚目にはZnのメッキ処理を施
し、4枚目には何の処理も施さなかった。
【0049】そして、接触腐食電流測定装置を用いて、
それぞれの処理を施した炭素鋼板とアルミニウム基複合
板との異種金属間における接触腐食電流をそれぞれ測定
して評価した。このときの測定条件は、試験液としてp
H6.2の5%食塩水を用い、試験面を1cm2、極間
距離を5cm、測定温度を25℃とした。そのときの結
果を図3に示す。
【0050】なお、図3の試験No.1のグラフは、ア
ルミニウム基複合板とZn−Al−Mgメッキ処理した
炭素鋼板との実験結果を示すものであり、試験No.2
のグラフは、アルミニウム基複合板とZn−Feメッキ
処理した炭素鋼板との実験結果を示すものであり、試験
No.3のグラフは、アルミニウム基複合板とZnメッ
キ処理した炭素鋼板との実験結果を示すものであり、試
験No.4のグラフは、アルミニウム基複合板と無処理
の炭素鋼板との実験結果を示すものである。また、図3
のグラフでは、正負の数値が混在しているが、これは接
触腐食電流の流れる方向の相違によるものである。
【0051】図3に示すように、試験No.2のグラ
フ、試験No.3のグラフ及び試験No.4のグラフで
は、異種金属間における接触腐食電流が長期に渡って安
定せず、しかも接触電流が過大となる部分があることが
わかった。一方、試験No.1のグラフでは、接触腐食
電流が長期に渡って安定すると共に、その接触腐食電流
が極めて小さくなることがわかった。
【0052】このように、接触腐食電流測定装置で測定
された接触腐食電流は、あくまで異種金属接触腐食によ
る腐食進行の程度を表すものであり、これにより異種金
属接触腐食の進行速度を知ることができる。換言すれ
ば、接触腐食電流が大きければ大きいほど、異種金属間
における接触腐食の進行速度は速くなって腐食が進行
し、逆に接触腐食電流が小さければ小さいほど、異種金
属間における接触腐食の進行速度は遅くなって腐食が進
行しにくくなるといえる。
【0053】従って、試験No.1では、異種金属間に
おける接触腐食電流が長期に渡って安定して極めて小さ
く、異種金属間における接触腐食の進行速度も試験N
o.2〜試験No.4の進行速度と比較して遅いため、
異種金属間における接触腐食が進行しにくくなってお
り、アルミニウム基複合板とZn−Al−Mgメッキ処
理した炭素鋼板との異種金属間における接触腐食を効果
的に防止することができるといえる。
【0054】また、ディスクロータ11とハブ12との
間にZn−Al−Mg合金のメッキ層13を介在させた
異種金属接触腐食の防止構造を評価すべく、以下に示す
ような実験も行った。図4は、アルミニウム基複合材料
からなる種々の状態のディスクロータと破壊トルクとの
関係を示すグラフである。
【0055】まず、図1に示される本実施の形態におけ
る異種金属接触腐食の防止構造を4つ用意すると共に、
そのうちの3つにおいてハブ12を別の処理状態が施さ
れたハブ(炭素鋼からなるハブ)と交換した。なお、こ
の実験では、異種金属接触腐食の防止構造を単に「構造
体」ということとする。
【0056】そして、本実施の形態における構造体を構
造体No.1とし、他の3つの構造体をそれぞれ構造体
No.2〜No.4とした。構造体No.2のハブは、
Zn−Fe合金のメッキ処理が施されたものであり、構
造体No.3のハブは、Znのメッキ処理が施されたも
のであり、構造体No.4のハブは、何も処理が施され
なかった無処理のものである。なお、構造体No.2及
び構造体No.3のハブにおいて、メッキ処理によって
形成されたメッキ層の厚さは、本実施の形態におけるZ
n−Al−Mg合金のメッキ層14の厚さ約100μm
と同等となるように設定されている。
【0057】次に、腐食試験後の構造体No.1〜N
o.4のディスクロータと比較するために、本実施の形
態と同等の2つのディスクロータを用意した。そして、
一方のディスクロータには何も処理を施さずに無処理と
し、他方のディスクロータには後述する腐食試験をそれ
自体に60サイクル行った。
【0058】以下に、腐食試験及びディスクロータの評
価方法について説明する。
【0059】それぞれの構造体No.1〜No.4に対
して塩水を噴霧した後に、構造体No.1〜No.4を
強制乾燥し、さらに構造体No.1〜No.4を塩水中
に浸漬した後、構造体No.1〜No.4を自然乾燥す
るという腐食試験の一連の作業(24時間)を1サイク
ルとし、60サイクル後に構造体No.1〜No.4の
ディスクロータを評価した。なお、この評価時には、構
造体No.1〜No.4から各ディスクロータを取り外
した。
【0060】構造体No.1〜No.4のディスクロー
タの評価は、ハブと接触する側のディスクロータに対し
て外力を付与し、それらのディスクロータが破壊される
のに必要な破壊トルクを測定することによって行った。
また、無処理のディスクロータ及び腐食試験60サイク
ル後のディスクロータにも前記と同様に外力を付与する
と共に、それらの破壊トルクを測定して各ディスクロー
タを評価した。そのときの結果を図4に示す。なお、図
4のグラフ中の%は、無処理のディスクロータの破壊ト
ルクに対する各ディスクロータの破壊トルクの比率を表
している。
【0061】図4に示すように、構造体No.1〜N
o.4のディスクロータを比較すると、構造体No.2
〜No.4のディスクロータよりも構造体No.1のデ
ィスクロータが破壊されにくいことがわかった。すなわ
ち、構造体No.2〜No.4よりも構造体No.1の
方が、異種金属間における接触腐食が効果的に防止さ
れ、その耐久性及び信頼性が向上しているといえる。
【0062】また、腐食試験60サイクル後のディスク
ロータと腐食試験60サイクル後の構造体No.1のデ
ィスクロータとを比較した場合、破壊トルクの大きさは
ほとんど変わらないことがわかった。すなわち、異種金
属と接触させなかった腐食試験60サイクル後のディス
クロータと、異種金属と接触させた腐食試験60サイク
ル後の構造体No.1のディスクロータとが、腐食進行
の程度が略同等の状態であるということとなる。
【0063】さらに、構造体No.1〜No.4におけ
る異種金属接触腐食の進行速度を調べたところ、構造体
No.1では0.47(g/m2・day)であり、構
造体No.2では0.58(g/m2・day)であ
り、構造体No.3では4.91(g/m2・day)
であり、構造体No.4では16.27(g/m2・d
ay)であった。従って、炭化ケイ素を含有したアルミ
ニウム基複合材料からなるディスクロータと炭素鋼から
なるハブとの間にZn−Al−Mg合金を介在させるこ
とは、異種金属接触腐食を効果的に防止する上で、極め
て有効であるということがいえる。
【0064】以上のことから、本実施の形態において、
ディスクロータ11とハブ12との間にZn−Al−M
g合金からなるメッキ層14を介在させることにより、
アルミニウム基複合材料からなるディスクロータ11及
び炭素鋼からなるハブ12の異種金属間における接触腐
食を効果的に防止できると共に、それらの耐久性及び信
頼性の向上を図ることができるということを確認でき
た。 (第2の実施の形態)次に、本発明を具体化した第2の
実施の形態を図5に従って説明する。但し、本実施の形
態の構成等においては、上述した第1の実施の形態と同
等である部分については同一の符号を付してその説明を
省略する。そして、以下には、第1の実施の形態との相
違点を中心として説明することとする。図5は、本発明
を具体化した第2の実施の形態における一部分を拡大し
て模式的に示す断面図である。
【0065】図5に示すように、本実施の形態では、ボ
ルト15及びナット16の構成において、上記第1の実
施の形態とは異なっている。すなわち、ボルト15及び
ナット16はZn−Al−Mg合金でそれぞれコーティ
ングされており、ボルト15及びナット16の表面上に
はそれぞれメッキ層23,24が形成されている。な
お、メッキ層23,24を形成するZn−Al−Mg合
金の各成分の重量%は、前記メッキ層14と同様に、Z
nが40重量%以上94重量%以下、Alが5重量%以
上55重量%以下、Mgが1重量%以上5重量%以下と
なるように設定されている。
【0066】本実施の形態では、炭素鋼からなるボルト
15及びナット16がZn−Al−Mg合金からなるメ
ッキ層23,24でコーティングされているため、ディ
スクロータ11及びハブ12並びにハブ12及びホイー
ル13並びにボルト15及びナット16の異種金属間に
おける接触腐食も効果的に防止されるようになる。
【0067】以上のように、本実施の形態でも、前記第
1の実施の形態における効果に準じた効果を奏すること
ができる。 (第3の実施の形態)次に、本発明を具体化した第3の
実施の形態を図6に従って説明する。但し、本実施の形
態の構成等においては、前記第2の実施の形態との相違
点を中心として説明することとする。図6は、本発明を
具体化した第3の実施の形態における一部分を拡大して
模式的に示す断面図である。
【0068】図6に示すように、本実施の形態では、ハ
ブ12の構成において、上記第2の実施の形態とは異な
っている。すなわち、前記第2の実施の形態ではハブ1
2がディスクロータ11と接触する側だけにメッキ層1
4が形成されているが、本実施の形態ではハブ12の表
面全てを被覆するように厚さ100μmのメッキ層25
が形成されている。なお、メッキ層25を形成するZn
−Al−Mg合金の各成分の重量%は、前記実施の形態
のメッキ層14と同様に、Znが40重量%以上94重
量%以下、Alが5重量%以上55重量%以下、Mgが
1重量%以上5重量%以下となるように設定されてい
る。
【0069】本実施の形態では、ハブ12の表面全てが
Zn−Al−Mg合金からなるメッキ層25で被覆され
ているため、ディスクロータ11及びハブ12並びにハ
ブ12及びホイール13並びにボルト14及びナット1
5の異種金属間における接触腐食がより一層確実、か
つ、効果的に防止されるようになる。
【0070】以上のように、本実施の形態でも、前記第
2の実施の形態における効果に準じた効果を奏すること
ができる。
【0071】なお、前記各実施の形態を次にように変更
して実施することもできる。
【0072】・前記各実施の形態では、ディスクロータ
11とハブ12との間にZn−Al−Mg合金のメッキ
層14,25を介在させたが、そのメッキ層14,25
に代えてZn−Al−Mg合金板を介在させるようにし
てもよい。要は、ディスクロータ11とハブ12との間
にZn−Al−Mg合金を介在させるような構成であれ
ばよい。
【0073】・前記各実施の形態では、アルミニウム基
複合材料として、アルミニウム又はアルミニウム合金中
に炭化ケイ素を含有したものを採用したが、炭化ケイ素
に代えて例えばアルミナ、炭素及びホウ素等を採用して
もよく、特に前記各実施の形態の炭化ケイ素に限定され
るものではない。
【0074】・前記各実施の形態では、ハブ12を炭素
鋼から形成したが、例えば鋳鉄等から形成してもよく、
前記各実施の形態のように特に炭素鋼からハブ12を形
成する必要はない。
【0075】・前記各実施の形態では、ボルト15及び
ナット16を炭素鋼から形成したが、例えばマンガン鋼
やクロム−モリブデン鋼等から形成してもよく、特に炭
素鋼に限定されるものではない。
【0076】・前記各実施の形態では、Zn−Al−M
g合金のメッキ層14,23,2425中における各成
分の重量%において、Znを40重量%以上94重量%
以下とし、Alを5重量%以上55重量%以下とし、M
gを1重量%以上5重量%以下としたが、特に前記各実
施の形態における数値範囲に限定されるものではない。
要は、異種金属間における接触腐食を効果的に防止でき
る数値であればよい。
【0077】・前記各実施の形態では、締結部材として
ボルト15及びナット16を用いたが、ボルト15及び
ナット16間に締結部材として座金を介在させるように
してもよい。この場合、座金をZn−Al−Mg合金で
コーティングすることが望ましい。また、ボルト15及
びナット16以外の締結部材を用いても何ら差し支えな
い。
【0078】・前記第2の実施の形態及び前記第3の実
施の形態では、ボルト15及びナット16をZn−Al
−Mg合金でコーティングしてメッキ層23,24を形
成するようにしたが、それらの一部のメッキ層を省略す
るような構成としてもよい。
【0079】・前記各実施の形態では、異種金属接触腐
食の防止構造及び防止方法として、車両のディスクブレ
ーキの一部を構成するディスクロータ11及びハブ12
に適用したが、例えばディスクブレーキ以外の車両部品
や建築部品等に適用するようにしてもよい。
【0080】更に、特許請求の範囲の各請求項に記載さ
れないものであって、上記各実施の形態から把握できる
技術的思想について以下にその効果と共に記載する。
【0081】(a) アルミニウム基複合材料からなる
第1部材と鉄鋼材料からなる第2部材との間にZn−A
l−Mg合金を介在させることを特徴とする異種金属接
触腐食の防止方法。
【0082】このようにすれば、アルミニウム基複合材
料からなる第1部材、及び鉄鋼材料からなる第2部材の
異種金属間における接触腐食を防止して、それらの耐久
性及び信頼性の向上を図ることができる。
【0083】(b) 上記(a)に記載の異種金属接触
腐食の防止方法において、前記Zn−Al−Mg合金中
の各成分の重量%は、Znが40重量%以上94重量%
以下であり、Alが5重量%以上55重量%以下であ
り、Mgが1重量%以上5重量%以下であることを特徴
とする異種金属接触腐食の防止方法。
【0084】このようにすれば、上記(a)に記載の発
明の効果を確実に奏することができる。
【0085】(c) 上記(a)又は上記(b)に記載
の異種金属接触腐食の防止方法において、前記第1部材
及び前記第2部材を締結する締結部材をZn−Al−M
g合金でコーティングし、該締結部材により前記第1部
材及び前記第2部材を固定することを特徴とする異種金
属接触腐食の防止方法。
【0086】このようにすれば、第1部材及び第2部材
間の異種金属接触腐食を効果的に防止できるだけでな
く、第1部材及び第2部材を締結固定する締結部材がZ
n−Al−Mg合金でコーティングされているため、第
1部材及び第2部材並びに締結部材間の異種金属間にお
ける接触腐食も効果的に防止できて、上記(a)又は上
記(b)に記載の発明の効果をより一層確実に奏するこ
とができる。
【0087】(d) 上記(a)から上記(c)のいず
れかに記載の異種金属接触腐食の防止方法において、前
記アルミニウム基複合材料はアルミニウム又はアルミニ
ウム合金中に炭化ケイ素を含有したものであり、前記鉄
鋼材料は炭素鋼であることを特徴とする異種金属接触腐
食の防止方法。
【0088】このようにすれば、上記(a)から上記
(c)のいずれかに記載の発明の効果に加えて、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金中に炭化ケイ素を含有して
いるため、従来の場合と比較して第1部材の強度を高め
ることができると共に、第1部材の耐久性を向上させる
ことができる。
【0089】(e) 上記(a)から上記(d)のいず
れかに記載の異種金属接触腐食の防止方法において、前
記第1部材はディスクロータであり、前記第2部材はハ
ブであることを特徴とする異種金属接触腐食の防止方
法。
【0090】このようにすれば、上記(a)から上記
(d)のいずれかに記載の発明の効果に加えて、異種金
属接触腐食の防止効果に優れたディスクロータ及びハブ
を備えたディスクブレーキを得ることができる。
【0091】
【発明の効果】請求項1に記載の発明における異種金属
接触腐食の防止構造によれば、アルミニウム基複合材料
からなる第1部材、及び鉄鋼材料からなる第2部材の異
種金属間における接触腐食を防止して、それらの耐久性
及び信頼性の向上を図ることができる。
【0092】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果を確実に奏することができる。
【0093】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の効果をより一層確実に奏す
ることができる。
【0094】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
アルミニウム又はアルミニウム合金中に炭化ケイ素を含
有しているため、アルミニウム又はアルミニウム合金か
らなる部材の強度よりも第1部材の強度を高めることが
できると共に、第1部材の耐久性を向上させることがで
きる。
【0095】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
異種金属接触腐食の防止効果に優れたディスクロータ及
びハブを備えたディスクブレーキを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1の実施の形態を模式的
に示す断面図である。
【図2】図1の一部分を拡大して示す断面図である。
【図3】異種金属間の接触腐食電流と時間との関係を示
すグラフである。
【図4】アルミニウム基複合材料からなる種々の状態の
ディスクロータと破壊トルクとの関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明を具体化した第2の実施の形態における
一部分を拡大して模式的に示す断面図である。
【図6】本発明を具体化した第3の実施の形態における
一部分を拡大して模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
11 ディスクロータ 12 ハブ 14 メッキ層 15 ボルト 16 ナット 23 メッキ層 24 メッキ層 25 メッキ層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム基複合材料からなる第1部
    材と鉄鋼材料からなる第2部材との間にZn−Al−M
    g合金を介在させたことを特徴とする異種金属接触腐食
    の防止構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の異種金属接触腐食の防
    止構造において、前記Zn−Al−Mg合金中の各成分
    の重量%は、Znが40重量%以上94重量%以下であ
    り、Alが5重量%以上55重量%以下であり、Mgが
    1重量%以上5重量%以下であることを特徴とする異種
    金属接触腐食の防止構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の異種金属
    接触腐食の防止構造において、前記第1部材及び前記第
    2部材を締結する締結部材がZn−Al−Mg合金でコ
    ーティングされ、該締結部材により前記第1部材及び前
    記第2部材が固定されていることを特徴とする異種金属
    接触腐食の防止構造。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の異種金属接触腐食の防止構造において、前記アルミニ
    ウム基複合材料はアルミニウム又はアルミニウム合金中
    に炭化ケイ素を含有したものであり、前記鉄鋼材料は炭
    素鋼であることを特徴とする異種金属接触腐食の防止構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の異種金属接触腐食の防止構造において、前記第1部材
    はディスクロータであり、前記第2部材はハブであるこ
    とを特徴とする異種金属接触腐食の防止構造。
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