JP2001010105A - 光プリントヘッド - Google Patents

光プリントヘッド

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JP2001010105A
JP2001010105A JP18782799A JP18782799A JP2001010105A JP 2001010105 A JP2001010105 A JP 2001010105A JP 18782799 A JP18782799 A JP 18782799A JP 18782799 A JP18782799 A JP 18782799A JP 2001010105 A JP2001010105 A JP 2001010105A
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Yukihiko Shimizu
幸彦 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で簡単な構造でありながら解像度が高い光
プリントヘッドを提供する。 【解決手段】光プリントヘッド30は2つのユニット3
1、31からなる。ユニットは、赤青緑の各色の発光ド
ット7がそれぞれ同一ピッチで並んだ3つの蛍光発光管
2,3,32を有する。ユニット内において3つの蛍光
発光管の発光ドットは主走査方向の位置が一致する。等
倍結像素子11は3本の発光管に共通である。2つのユ
ニットは、発光ドットの主走査方向の位置が半ピッチ分
異なる。記録媒体8とヘッド30を副走査方向に相対移
動させ、同期して各ユニットを駆動する。蛍光発光管の
発光ドットの半分のピッチでドット光を媒体上に主走査
方向に沿って結像させることができ、解像度の高いカラ
ー画像を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の発光ドット
が列設された発光素子を複数個備え、記録媒体に光で画
像等を記録する光プリントヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】感光ドラムや印画紙等の記録媒体に光エ
ネルギーで画像(又は潜像)を形成する光プリントヘッ
ドとしては、多数の発光ドットを所定のピッチで配列さ
せた構造のものが知られている。例えば、蛍光発光管の
原理を応用した光プリントヘッドは、内部が高真空とさ
れた外囲器を有しており、外囲器の一部を構成する基板
の内面に多数の発光ドットが形成されている。発光ドッ
トは所定の形状とされており、所定のピッチで例えば一
列に配設されている。
【0003】各発光ドットは蛍光体が被着された陽極で
あり、これらを囲んで基板上には平面状の制御電極が形
成され、これらの上方には電子源としてのフィラメント
状の陰極が張設されている。発光ドットは、陽極導体に
与えられる駆動信号により選択的に発光駆動され、外囲
器の外にドット状の光を照射する。
【0004】光プリントヘッドの外には、等倍率レンズ
アレイ等の光学系が近接して配置され、光プリントヘッ
ドから出た光はこの光学系を経て記録媒体上に結像し、
画像を形成する。
【0005】このような光プリントヘッドにおいて、発
光ドットが一列に並んでいる方向(光プリントヘッドの
長手方向)及び記録媒体の幅方向を主走査方向とし、こ
れに直交する記録媒体の縦方向を副走査方向とする。そ
して、この光プリントヘッドを用いて記録媒体に記録す
る場合には、発光ドットを選択的に発光駆動しながら、
光プリントヘッドと記録媒体を副走査方向に沿って相対
的に平行移動させればよい。
【0006】記録媒体に形成される画像等の画質を向上
させるには、前記光プリントヘッドの発光ドットを小さ
くするとともに、その配設のピッチをなるべく小さくす
ればよい。さらに発光ドットを一列に配設する代わり
に、発光ドットを副走査方向の位置を交互に変えながら
主走査方向に並べて千鳥状に配置してもよい。その場
合、駆動時には副走査方向の位置の違いに相当する時間
的な発光タイミングの調整を行い、主走査方向に各発光
ドットが継ぎ目なく並んで列を構成しうるようにする。
この千鳥状の配置パターンを採用した場合には、発光ド
ットの配置密度として300dpi程度が達成できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の光
プリントヘッドにおいては、形成しうる像を高解像度化
するため、発光ドットの寸法を小さくして一本のヘッド
の中に発光ドットを千鳥配設していたが、前述したよう
に従来の光プリントヘッドの構造では、基板上において
発光ドットの間にグリッドのパターンを引き回し、かつ
両者間に確実な絶縁性を確保しなければならないという
構造上あるいは製造上困難な問題があり、この引き回し
のための線間ギャップと線幅は解像度300dpiあたりが限
界と見られている。
【0008】近年、パーソナルコンピュータの性能向上
が目覚しく、大量のデータを短時間で処理できるように
なった。デジタル画像においても容量の大きい画像を気
軽に取り扱えるようになっている。パーソナルコンピュ
ータの周辺機器においても、より大きなデータを取り込
めるようになり、画像の入力系においてはスキャナーが
600dpi、デジタルカメラの画像をはがきサイズに出力す
ると400dpi以上のものが市販されている。このような解
像度を有するデジタル画像をプリントするのに、当然な
がらプリントヘッドの解像度もそれに合わせて今後もよ
り高くなる方向に改善されていくことが期待される。一
方、出力するメディア、例えば印画紙においては2000dp
i 以上に解像する能力を有しており、高解像度化には十
分耐えうる。よって、高解像度プリントヘッドの必要性
については、今後益々増大するものと考えられる。
【0009】本発明は、小型で簡単な構造でありながら
解像度が高い光プリントヘッド、特にカラーによる記録
が行える光プリントヘッド(カラープリントヘッド)を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された光
プリントヘッド(20,30,50,60)は、所定の
ピッチで所定の列パターンに配置された所定形状の複数
の発光ドット(7)をそれぞれ有する複数の光源(蛍光
発光管2,3,32,62,63,64)と、前記複数
の光源について共通に使用される1つの等倍結像素子
(11)と、前記複数の光源からのドット状の光を前記
等倍結像素子に導入する光学素子(ハーフミラー9又は
ダイクロイックミラー、ハーフミラープリズム13、ハ
ーフミラー15、全反射ミラー44又はダイクロイック
ミラー、ミラー68)とを有し、前記複数の光源の各発
光ドットからの光が記録媒体(8)上において主走査方
向について交互に並んで前記所定の列パターンを構成し
うるように前記複数の光源が配置されてなる光源ユニッ
ト(1,12,14,31,40,61)を備えたこと
を特徴としている。
【0011】請求項2に記載された光プリントヘッド
(30,60)は、発光色が異なる複数の光源(蛍光発
光管2,3,32,62,63,64)と、前記複数の
光源について共通に使用される1つの等倍結像素子(1
1)と、前記複数の光源からのドット状の光を前記等倍
結像素子に導入する光学素子(ハーフミラー15又はダ
イクロイックミラー、ミラー68)とを有する光源ユニ
ット(31,61)を、2以上備えていることを特徴と
している。
【0012】請求項3に記載された光プリントヘッド
(20,50)は、発光色が同一である複数の光源(蛍
光発光管2,3)と、前記複数の光源について共通に使
用される1つの等倍結像素子(11)と、前記複数の光
源からのドット状の光を前記等倍結像素子に導入する光
学素子ハーフミラー9、全反射ミラー44又はダイクロ
イックミラー)とを有する光源ユニット(1,40)を
2以上備え、前記各光源ユニットごとに異なる色のカラ
ーフィルタ(10,42,43)が設けられたことを特
徴としている。
【0013】請求項4に記載された光プリントヘッド
は、発光色が同一である複数の光源(2,3)と、前記
複数の光源について共通に使用される1つの等倍結像素
子(11)と、前記複数の光源からのドット状の光を前
記等倍結像素子に導入する光学素子(ハーフミラー9)
とを有する光源ユニット(1)を2以上備え、前記各光
源ごとに異なる色のカラーフィルタが設けられたことを
特徴としている。
【0014】請求項5に記載された光プリントヘッド
は、請求項2または3または4記載の光プリントヘッド
(30,60)において、前記各光源は所定のピッチで
列設された所定形状の複数の発光ドット(7)を有して
おり、前記各光源ユニットにおいて前記複数の各光源の
発光ドットからの光は記録媒体(8)の主走査方向につ
いて同一の位置に結像し、前記各光源ユニットからの光
は記録媒体の主走査方向について所定の順序に並んで結
像するように構成されたことを特徴としている。
【0015】請求項6に記載された光プリントヘッド
は、請求項2又は3又は4記載の光プリントヘッド(2
0,50)において、前記各光源は所定のピッチで列設
された所定形状の複数の発光ドット(7)を有してお
り、前記各光源ユニットにおいて前記複数の光源の各発
光ドットからの光は記録媒体(8)の主走査方向につい
て所定の順序に並んで結像し、前記各光源ユニットから
の光は記録媒体の主走査方向について同一の位置に結像
するように構成されたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の光プリントヘッドの構成
を説明する。第1の例の光プリントヘッドは、図1及び
図2に示す光源ユニット1を有している。この光源ユニ
ット1は、図中横方向に光を照射する第1の光源である
第1の蛍光発光管2と、第1蛍光発光管2の光照射方向
と直交する図中下方向に光を照射する第2の光源である
第2の蛍光発光管3を有している。
【0017】本例の蛍光発光管2,3は、ガラス製の陽
極基板4に箱型の容器部5を封着してなる外囲器6を備
えている。外囲器6内の陽極基板4上には、透光性の陽
極導体と、陽極導体の上に被着された蛍光体からなる陽
極7(R,G,B)が形成されている。陽極7は、図1
において紙面に垂直な方向(主走査方向)に沿って所定
間隔で一列に並んだ多数の発光ドット7である。図2に
示すように、2つの蛍光発光管は主走査方向について発
光ドット7の幅の寸法分だけずれた位置にある。そし
て、2つの蛍光発光管2、3の発光ドット7のサイズは
同一であり、発光ドット7の配設ピッチとパターンが同
一である。さらに2つの蛍光発光管2,3と記録媒体8
は主走査方向と直交する副走査方向(図1において左右
方向)に沿って相対的に移動する。
【0018】第2蛍光発光管3の下方又は第1蛍光発光
管2の光照射方向(横方向)には、2つの蛍光発光管に
共通な反射素子としてのハーフミラー9(又はダイクロ
イックミラー)が設けられている。両蛍光発光管2,3
の光照射方向とハーフミラー9の反射面との角度は45
度である。第1の蛍光発光管2からの光はハーフミラー
9で下方に反射され、第2の蛍光発光管3からの光はハ
ーフミラー9を透過して第1の蛍光発光管2からの光と
平行に下方に進む。図2に示すように各蛍光発光管2,
3の各発光ドット7からの光は、記録媒体8上で主走査
方向について交互に並んで1列のパターンを構成する。
各蛍光発光管2,3ごとに、各発光ドット7はそれぞれ
独立に駆動される。
【0019】ハーフミラー9の下にはフィルター10が
ある。フィルター10の下には、2つの蛍光発光管2,
3に共通な等倍結像素子11が設けられている。この等
倍結像素子11の光軸は、両蛍光発光管2,3からのド
ット状の光の照射方向に合致しており、図1中下向きで
記録媒体8の面に対して直交している。
【0020】第1蛍光発光管2からのドット状の光は、
ハーフミラー9の下面である反射面で45°反射されて
下方に向かい、フィルタ10と等倍結像素子11を通過
して記録媒体8上に結像する。第2蛍光発光管3からの
ドット状の光は、ハーフミラー9を透過して下方に向か
い、フィルタ10と等倍結像素子11を通過して記録媒
体8上に結像する。
【0021】図2に示すように、2つの蛍光発光管から
のドット状の光は、記録媒体8上で交互に連続して並ぶ
ように結像し、1本の連続した列を構成することができ
る。即ち、2つの蛍光発光管の発光ドット7の各列は、
各列における発光ドット7のピッチの半分だけ相対的に
主走査方向にずれて記録媒体8に結像し、主走査方向に
連続した1本の列を構成することができる。
【0022】本光プリントヘッドの光源ユニット1で
は、2つの蛍光発光管2,3の各発光ドット7の列を記
録媒体8上で交互に並べて1列のラインを構成したが、
3つ以上の蛍光発光管についても同様の構成とすること
ができる。即ち、発光ドットのピッチがmの蛍光発光管
をn本有する光源ユニットにおいて、各蛍光発光管から
のドット状の光が所定の順序で交互に並んでピッチがm
/nの1本の列を構成できるようにしてもよい。
【0023】図1及び図2に示した第1の例の光源ユニ
ットを用いて、次のような光プリントヘッドを構成する
ことができる。第1の例の光源ユニットにおいて、2 つ
の光源を白色光源、例えばZnO:Zn蛍光体を使用した蛍光
発光管とする。このような光源ユニットを複数用意し、
各光源ユニットごとに異なる色のフィルタ10を設け
る。例えば、このような白色光源の光源ユニットを3つ
用意し、R(赤)、G(緑)、B(青)の3種類の透過
色の異なるフィルタを各光源ユニットにそれぞれ設け
る。このような透過色が異なるフィルタをそれぞれ備え
た3つの光源ユニットを、主走査方向について発光ドッ
トの位置が一致するとともに副走査方向について異なる
位置を占めるように配置する。このような構成におい
て、フルカラーの画像信号をR(赤)、G(緑)、B
(青)の3種類の色画像信号に分け、それぞれ対応する
色のフィルタを有する光源ユニットに与える。各光源ユ
ニットの副走査方向の位置の違いを考慮して各光源ユニ
ットに信号を与えるタイミングを適当に設定すれば、各
光源ユニットからの光は記録媒体8上で適当に重なり、
フルカラーの画像を形成することができる。
【0024】図3は、第2の例の光プリントヘッドにお
ける光源ユニット12を示す。この光源ユニット12
は、第1の例のハーフミラー9の代わりにハーフミラー
プリズム13を用いている。このハーフミラープリズム
13は、同形の4本の三角柱形の素子を組み合わせた光
学素子であり、各素子の接触面がハーフミラー面となっ
ている。蛍光発光管2,3、フィルタ10、等倍結像素
子11の構成と、2つの蛍光発光管2,3の発光ドット
7の配置関係の構成は、第1の例と略同一である。
【0025】本例では、2つの蛍光発光管2,3を、図
3のようにハーフミラープリズム13を間に挟んだ両側
に対向して配置してもよいし、図1と略同様に配置して
もよい。従って、機器設計上の自由度が高い。しかしな
がら、ハーフミラープリズム13の場合、光はハーフミ
ラーを2回通過することになるので、光量は25%に減
衰する。
【0026】図4は、第3の例の光プリントヘッドにお
ける光源ユニット14を示す。この光源ユニット14
は、直角に組合わせた2枚のハーフミラー15(又はダ
イクロイックミラー)を用いている。2枚のハーフミラ
ー15,15の各々に対して45°の角度で光を入射さ
せるように、2つの蛍光発光管2,3が対面して配置さ
れている。蛍光発光管2,3、フィルタ10、等倍結像
素子11の構成と、2つの蛍光発光管2,3の発光ドッ
ト7の配置関係の構成は、第1の例と略同一である。図
3の第2の例と同様、光量は25%に減衰する。
【0027】図5に示す第4の例の光プリントヘッド2
0は、図1に示した第1の例の光源ユニット1を副走査
方向に3つ並べてカラープリントヘッドとしたものであ
る。図1に示した第1の例の構造、即ち発光色が同一で
ある2本の蛍光発光管2,3と、共通の等倍結像素子1
1と、ハーフミラー9を組み合わせた光源ユニット1を
構成単位とし、3つのユニット1の各々にRGBの色の
異なる3種類のフィルタ(9R,9G,9B)を用いて
RGBヘッドモジュールとした。
【0028】本例によれば、各蛍光発光管2,3のドッ
トピッチよりも細かいドットピッチの画像が各ユニット
1ごとに異なる各色で形成される。そして、赤青緑の各
画像が互いに重ねて記録媒体8上に記録され、カラー画
像が形成される。
【0029】図6に示す第5の例の光プリントヘッド3
0は、図4に示した第3の例に似た構造の光源ユニット
31を副走査方向に2つ並べてカラープリントヘッドの
モジュールとしたものである。略対向する第1及び第2
の蛍光発光管2,3の配置は第3の例と同一である。そ
して本例では、第1及び第2の蛍光発光管2,3に加
え、さらに等倍結像素子11の光軸に平行な下向きの光
照射方向を有する第3の蛍光発光管32が各ユニット3
1に配置されている。各蛍光発光管2,3,32の構造
は前述した各例と同一であるが、第1の蛍光発光管2の
発光色は赤(R) 、第2の蛍光発光管3の発光色は青(B)
、第3の蛍光発光管32の発光色は緑(G)となってい
る。等倍結像素子11の構造と配置は第3の例と同一で
ある。
【0030】本例では、各蛍光発光管からの光に対して
45度の傾斜角度を有する2枚のハーフミラーが設けら
れているが、一方は青色光を反射する青色ハーフミラー
15Bであり、他方は赤色光を反射する赤色ハーフミラ
ー15Rである。
【0031】本例では、2つの光源ユニット31を構成
する合計6つの蛍光発光管の発光ドット7は同一寸法、
同一形状、同一ピッチである。そして、各ユニット31
において、3つの蛍光発光管2,3,32は、RGB3
色のドット状の光が主走査方向について記録媒体8上の
同一の位置に結像するように配置されている。即ち図6
に示すように、各ユニット31において3つの蛍光発光
管2,3,32からそれぞれ放出されたドット状の光は
記録媒体8上で重なることができる。従って、各ユニッ
ト31において3色のドット状の光を組み合わせて照射
することにより、記録媒体8上に形成するドットの色を
選択できる。例えば、3色の光が重なった場合には白色
のドットになる。そして、隣り合う2つの光源ユニット
31,31は、記録媒体8上に結像した発光ドット7の
位置が主走査方向について半ピッチずれているので、光
プリントヘッド30と記録媒体8の副走査方向に関する
相対移動に同期して両ユニット31を適宜のタイミング
で発光させれば、主走査方向について連続した発光ドッ
ト7の列を構成できる。これによって、蛍光発光管2,
3,32の発光ドット7のピッチよりも高精細な画像を
形成できる。
【0032】このように、本例によれば各ユニット31
ごとに所定ピッチで間隔を置いて並んだ発光ドット7の
列が必要に応じてフルカラーで得られ、記録媒体8に対
してヘッド30を適当なタイミングで相対移動しながら
駆動すれば、記録媒体8上に高精細なフルカラー画像を
任意に形成できる。
【0033】図7は、第6の例の光プリントヘッドに用
いられる光源ユニット40である。この光源ユニット4
0は、等倍結像素子11を保持するホルダー41に、光
照射方向が等倍結像素子11の光軸に直交する2つの蛍
光発光管2,3を、対面するように取り付けたものであ
る。各蛍光発光管2,3はカラーフィルター42,43
を有している。ホルダー40の内部には、2つの蛍光発
光管2,3からの光を90°反射して下方の等倍結像素
子11に導入する全反射ミラー44(又はダイクロイッ
クミラー)が設けられている。全反射ミラー44で反射
された光は共通の等倍結像素子11を透過し、記録媒体
8に照射されて感材面に像を形成する。
【0034】2つの蛍光発光管2,3の発光ドット7の
寸法と配設ピッチは同一である。2つの蛍光発光管2,
3の各発光ドット列は主走査方向に関する位置が半ピッ
チ異なっている。また本例では、2つの蛍光発光管2,
3からの光路が一致していないので、2つの蛍光発光管
2,3の各発光ドット列の副走査方向の位置は実際には
若干異なっている。この副走査方向のずれを補正するた
めに、ユニット40と記録媒体8の相対移動に同期して
2つの蛍光発光管2,3に適当な時間差を与えて駆動す
れば、主走査方向に隙間なく並ぶとともに副走査方向の
位置も揃った発光ドット7の列を記録媒体8上に得るこ
とができる。
【0035】但し本例では、全反射ミラー44で反射さ
れた2本の光路の間の距離が短ければ、前述した補正を
行わなくても、2つの蛍光発光管2,3からのドット状
の光は記録媒体8上では主走査方向に1列となってほぼ
連続し、実用上問題なく使用できる場合もある。
【0036】図8は、図7で示した光源ユニット40を
3つ副走査方向に並べてなるカラーの光プリントヘッド
50である。本例では、第1のユニット40(R)が赤
の発光ドット7(R)、第2のユニット40(G)が緑
の発光ドット7(G)、そして第3のユニット40
(B)が青の発光ドット7(B)をそれぞれ有してい
る。
【0037】本例によれば、各蛍光発光管2,3のドッ
トピッチよりも細かいドットピッチの画像が各ユニット
において各色で形成される。そして、赤青緑の各画像
は、互いに重ねて記録媒体8上に記録され、カラー画像
が形成される。
【0038】図9に示すカラーの光プリントヘッド60
は、2つの光源ユニット61,61を有している。各光
源ユニット61は、赤緑青の各色にそれぞれ発光する3
つの蛍光発光管62(R),63(G),64(B)を
有している。各蛍光発光管の構造は前述した各例と同一
であり、その発光ドットの寸法、発光ドットの配置(ピ
ッチ)等は互いに同一である。
【0039】各光源ユニット61においては、赤色発光
の第1の蛍光発光管62と、青色発光の第2の蛍光発光
管64が、光の照射方向を水平方向にして互いに対面す
るように配置されている。両蛍光発光管62,64から
の光は、フィルタ65,66を通過してミラー68に反
射されて下方に向かい、等倍結像素子11を通過して記
録媒体8に結像する。緑色発光の第3の蛍光発光管63
は、光の照射方向を真下に向けており、緑色のドット状
の光はフィルタ67を透過して等倍結像素子11に入
り、記録媒体8に結像する。
【0040】各光源ユニット61において、赤緑青の各
蛍光発光管62,63,64からのドット状の光は、記
録媒体8上の主走査方向について同一の位置に所定のピ
ッチで結像する。各光源ユニット61,61において、
各蛍光発光管62,63,64の光路は完全には一致し
ていないので、各蛍光発光管の副走査方向に関する結像
位置は厳密には一致しない。そこで、ヘッド60と記録
媒体8の副走査方向に関する相対的な移動に同期して各
ユニット61において各蛍光発光管62,63,64の
駆動タイミングを調整すれば、各光源ユニット61にお
いて各蛍光発光管62,63,64の主走査方向の位置
とともに副走査方向に関する結像位置も一致させること
ができる。
【0041】光源ユニット61、61同士の間において
は、所定ピッチで並んだ発光ドット7の各列は、主走査
方向について半分のピッチだけずれている。即ち、一方
の光源ユニットの発光ドットの列と、他方の光源ユニッ
トの発光ドットの列は、発光ドットの幅だけ主走査方向
に位置がずれている。
【0042】従って、ヘッド60と記録媒体8を副走査
方向に相対的に移動させるとともに、2つの光源ヘッド
61,61を適当なタイミングで駆動すれば、主走査方
向について隙間なく並んだドット状の光の列を形成する
ことができる。
【0043】本例によれば、各蛍光発光管62,63,
64のドットピッチと同じピッチでフルカラーの発光ド
ット列を形成し、これを各ユニット間で組み合わせるこ
とによって単独の蛍光発光管よりも高い精細度のフルカ
ラー画像を形成できる。
【0044】以上説明した各例においては、発光ドット
の寸法とピッチが等しい例えば2つの蛍光発光管を用
い、両蛍光発光管の発光ドットが交互に連続して並ぶこ
とにより互いに繋がって一本のラインを構成するように
なっていたが、もちろん連続した一本のラインにならな
くてもよい。例えば、異なる蛍光発光管から照射された
発光ドットが微小な隙間をおいて互いに交互に並んだ結
果、一本の蛍光発光管における発光ドットのピッチより
も小さい配設ピッチが得られればよい。また、記録媒体
8上で隣接する発光ドットは若干の重ね代を持ってもっ
て重なってもよいし、実施の形態で説明したように隙間
なく接した状態であってもよい。
【0045】以上説明した各例においては、一つの光プ
リントヘッド(カラープリントヘッド)が有する光源ユ
ニットは2乃至3であり、各光源ユニットが有する蛍光
発光管の数も2乃至3であったが、これらの数値は、例
えば各蛍光発光管の発光ドットの大きさやピッチ、記録
媒体8上で必要とされる光の強度等の条件に応じて任意
に設定することができる。
【0046】以上説明したように、本発明の光プリント
ヘッドは、(1)発光色が異なる複数の光源を有する光
源ユニットを複数有するもの、(2)発光色が同一であ
る複数の光源を有する光源ユニットを複数備え、各光源
ユニットごとに異なる色のカラーフィルタを有するも
の、(3)発光色が同一である複数の光源を有する光源
ユニットを複数備え、各光源ごとに異なる色のカラーフ
ィルタを設けたもの、である。
【0047】これらの各光プリントヘッドにおける複数
のユニットの配置については前述した通りであるが、一
般に各光源が所定のピッチで列設された所定形状の複数
の発光ドットを有している場合、各光源ユニットにおい
て複数の各光源の発光ドットからの光が記録媒体の主走
査方向について同一の位置に結像し、各光源ユニットか
らの光が記録媒体の主走査方向について所定の順序に並
んで結像するように構成することができる。
【0048】また、各光源が同様の発光ドットを有して
いる場合、各光源ユニットにおいて複数の光源の各発光
ドットからの光が記録媒体の主走査方向について所定の
順序に並んで結像し、各光源ユニットからの光が記録媒
体の主走査方向について同一の位置に結像するように構
成することもできる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 複数の光源を1本の光学素子(レンズ)で共有するこ
とによって装置全体を小型化できた。 複数の光源の光路が1本の光学素子(レンズ)に入射
する際に同一光路を通って合成されるため、光学素子
(レンズ)に光学的な歪みがあっても従来のようなドッ
ト光の位置合わせの問題(ドット光の位置ずれ)が生じ
ず、また得られる像が鮮明になる。 複数の光源からの光を光学的に合成する構成であるた
め、ドット光の位置合わせが簡単になり、光学素子(レ
ンズ)の使用本数が減り、コストを低減できた。 複数の光源からの光を光学素子(レンズ)で光学的に
合成する構成であるため、従来空間的に離れて配置され
ていた発光色の異なる光源をコンパクトにまとめること
ができ、データの遅延処理およびヘッドの移動空間を減
らすことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例における光源ユ
ニットを示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の第1の例における光源ユ
ニットの構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例における光源ユ
ニットを示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の第3の例における光源ユ
ニットを示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の第4の例を示す図であっ
て、記録媒体8の平面及び主走査方向に直交する面にお
ける光プリントヘッドの断面図と、各蛍光発光管の発光
ドットが記録媒体8上に結像する状態を模式的に示す記
録媒体8の平面に垂直な視点から見た模式図である。
【図6】本発明の実施の形態の第5の例を示す図であっ
て、記録媒体8の平面及び主走査方向に直交する面にお
ける光プリントヘッドの断面図と、各光源ユニットの発
光ドットが記録媒体8上に結像する状態を模式的に示す
記録媒体8の平面に垂直な視点から見た模式図である。
【図7】第6の例の光プリントヘッドに用いられる光源
ユニットの断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の第6の例を示す図であっ
て、記録媒体8の平面及び主走査方向に直交する面にお
ける光プリントヘッドの断面図と、各蛍光発光管の発光
ドットが記録媒体8上に結像する状態を模式的に示す記
録媒体8の平面に垂直な視点から見た模式図である。
【図9】第7の例の光プリントヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1,12,14,31,40,61 光源ユニット 2,3,32,62,63,64 蛍光発光管 7 発光ドット 8 記録媒体 9 光学素子としてのハーフミラー 10,65、66、67 カラーフィルタ 11 等倍結像素子 13 光学素子としてのハーフミラープリズム(合成プ
リズム) 15 光学素子としてのハーフミラー 20,30,50,60 光プリントヘッド 44 光学素子としての全反射ミラー 68 光学素子としてのミラー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のピッチで所定の列パターンに配置
    された所定形状の複数の発光ドットをそれぞれ有する複
    数の光源と、前記複数の光源について共通に使用される
    1つの等倍結像素子と、前記複数の光源からのドット状
    の光を前記等倍結像素子に導入する光学素子とを有し、
    前記複数の光源の各発光ドットからの光が記録媒体上に
    おいて主走査方向について交互に並んで前記所定の列パ
    ターンを構成しうるように前記複数の光源が配置されて
    なる光源ユニットを備えた光プリントヘッド。
  2. 【請求項2】 発光色が異なる複数の光源と、前記複数
    の光源について共通に使用される1つの等倍結像素子
    と、前記複数の光源からのドット状の光を前記等倍結像
    素子に導入する光学素子とを有する光源ユニットを2以
    上備えた光プリントヘッド。
  3. 【請求項3】 発光色が同一である複数の光源と、前記
    複数の光源について共通に使用される1つの等倍結像素
    子と、前記複数の光源からのドット状の光を前記等倍結
    像素子に導入する光学素子とを有する光源ユニットを2
    以上備え、前記各光源ユニットごとに異なる色のカラー
    フィルタが設けられた光プリントヘッド。
  4. 【請求項4】 発光色が同一である複数の光源と、前記
    複数の光源について共通に使用される1つの等倍結像素
    子と、前記複数の光源からのドット状の光を前記等倍結
    像素子に導入する光学素子とを有する光源ユニットを2
    以上備え、前記各光源ごとに異なる色のカラーフィルタ
    が設けられた光プリントヘッド。
  5. 【請求項5】 前記各光源は所定のピッチで列設された
    所定形状の複数の発光ドットを有しており、前記各光源
    ユニットにおいて前記複数の各光源の発光ドットからの
    光は記録媒体の主走査方向について同一の位置に結像
    し、前記各光源ユニットからの光は記録媒体の主走査方
    向について所定の順序に並んで結像するように構成され
    た請求項2又は3又は4記載の光プリントヘッド。
  6. 【請求項6】 前記各光源は所定のピッチで列設された
    所定形状の複数の発光ドットを有しており、前記各光源
    ユニットにおいて前記複数の光源の各発光ドットからの
    光は記録媒体の主走査方向について所定の順序に並んで
    結像し、前記各光源ユニットからの光は記録媒体の主走
    査方向について同一の位置に結像するように構成された
    請求項2又は3又は4記載の光プリントヘッド。
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