JP2001009656A - 2面拘束型工具ホルダ - Google Patents

2面拘束型工具ホルダ

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JP2001009656A
JP2001009656A JP11178337A JP17833799A JP2001009656A JP 2001009656 A JP2001009656 A JP 2001009656A JP 11178337 A JP11178337 A JP 11178337A JP 17833799 A JP17833799 A JP 17833799A JP 2001009656 A JP2001009656 A JP 2001009656A
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JP
Japan
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tool
shank
hole
straight
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JP11178337A
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English (en)
Inventor
Hajime Tejima
一 手島
Makoto Suzuki
鈴木  誠
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Fuji Bellows Co Ltd
Original Assignee
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工工具を工具保持軸に高い保持剛性で保持さ
せる工具ホルダを得る。 【解決手段】工具ホルダ10のホルダ本体24とテーパ
シャンク26とを分離する。テーパシャンク26のスト
レート嵌合部80をホルダ本体24のストレート穴70
に摺動可能に嵌合し、両部材の間にばね部材100を設
けて接近方向に付勢する。加工工具を保持した工具ホル
ダ10を主軸16に取り付ける際には、テーパシャンク
26を主軸16のテーパ穴154に挿入し、プルスタッ
ド28に引き込ませる。ホルダ本体24の後端面34が
主軸16の先端面150に当接する。さらにテーパシャ
ンク26をばね部材100の付勢力に抗して引き込ませ
れば、テーパシャンク26がホルダ本体24に対して移
動し、テーパ嵌合部84がテーパ穴154にしまり嵌合
するとともに、後端面34が先端面150に強く引き付
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の工具主
軸等の工具保持軸に、加工工具を取り付けるための工具
ホルダに関するものであり、特に、取付状態において
は、工具保持部の後端面とテーパシャンク部のテーパ外
周面との両方が、工具保持軸の先端面とテーパ内周面と
に密着する2面拘束型工具ホルダの改善に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】2面拘束型工具ホルダは既に知られてい
る。例えば、工具保持部とテーパシャンク部とを完全に
一体に構成し、加工精度の管理により、工具保持部の後
端面とテーパシャンク部のテーパ外周面との両方が工具
保持軸の対応する面に密着するようにすることや、工具
保持部の中央部からストレート軸部を突出させ、そのス
トレート軸部の外周面にテーパ部材を嵌合し、ばねによ
りテーパ部材を工具保持部から遠ざかる向きに付勢する
ことが知られているのである。
【0003】前者は構造が簡単で剛性が高い利点はある
が、工具ホルダの加工寸法精度を非常に高くすることが
必要であり、また、摩耗により寿命が短くなり易いとい
う問題がある。後者は、工具保持部の後端面に対するテ
ーパ外周面の相対位置が可変であるため、前者ほど加工
精度を高くする必要がない利点があるが、テーパシャン
クがストレート軸部とテーパ部材との二重構造となるた
め、ストレート軸部の直径が比較的小さく制限され、工
具保持軸による加工工具の保持剛性を十分に高くするこ
とが困難である問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明は、以上の事情を背景として、加工が容易
で、かつ、加工工具の保持剛性を高くすることが容易な
2面拘束型工具ホルダを得ることを課題としてなされた
ものであり、本発明によって、下記各態様の2面拘束型
工具ホルダが得られる。各態様は請求項と同様に、項に
区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号
を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明
の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術
的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のも
のに限定されると解釈されるべきではない。また、1つ
の項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の
事項を常に一緒に採用しなければならないわけではな
く、一部の事項のみを取り出して採用することも可能で
ある。 (1)後端面を備えた工具保持部と、その工具保持部の
後端面から軸方向に延び、後端面から遠ざかるにつれて
直径が漸減するテーパシャンク部とを備え、そのテーパ
シャンク部が工具保持軸のテーパ穴にしまり嵌合される
とともに、前記工具保持部が前記後端面において工具保
持軸の先端面に当接する2面拘束型工具ホルダであっ
て、前記工具保持部と前記テーパシャンク部とが本体部
材とシャンク部材とに分離され、本体部材の前記後端面
にストレート穴が形成される一方、シャンク部材にその
ストレート穴に丁度嵌合可能なストレート嵌合部が設け
られ、かつ、それら本体部材とシャンク部材との間に、
本体部材とシャンク部材とを前記ストレート嵌合部の前
記ストレート穴への嵌合深さが増す向きに付勢する付勢
装置が設けられたことを特徴とする2面拘束型工具ホル
ダ(請求項1)。本2面拘束型工具ホルダが工具保持軸
に取り付けられる際には、シャンク部材が工具保持軸の
テーパ穴に挿入される。工具保持軸の内部には引込装置
が配設されており、この引込装置がシャンク部材のプル
スタッド,雌ねじ穴等の被係合部に係合し、シャンク部
材を工具保持軸内に引き込む。すると、まず本体部材の
後端面が工具保持軸の先端面に当接し、さらにシャンク
部材が引き込まれれば、付勢装置の付勢力に抗してシャ
ンク部材が本体部材から離間する向きに移動し、それの
テーパ外周面が工具保持軸のテーパ穴のテーパ内周面に
しまり嵌合される。シャンク部材が工具保持軸に、遊び
がない状態で強固に固定されるのである。この状態で
は、本体部材は、ストレート穴の内周面においてシャン
ク部材のストレート嵌合部に嵌合されるとともに、付勢
装置の付勢力により工具保持軸の先端面に強く引き付け
られている。したがって、本体部材の工具保持部に保持
された加工工具が切削,研削等の機械加工を行う際に加
工工具が受ける加工抵抗は、本体部材の後端面に当接し
ている工具保持軸の先端面と、ストレート穴に嵌合して
いるシャンク部材のストレート嵌合部とによって受けら
れる。シャンク部材は上記のように工具保持軸に強固に
固定されているため、加工抵抗を受けても工具保持軸に
対して相対移動することはなく、また、従来のように、
工具保持部の中央部から突出させたストレート軸部にテ
ーパ部材を嵌合する場合のように、二重構造にする必要
がないため、シャンク部材自体の剛性も高くすることが
でき、結局、本体部材は工具保持軸に直接、あらゆる方
向に相対移動不能に固定されているに近いこととなり、
本体部材による加工工具の保持剛性を十分に大きくする
ことができる。なお、本発明に係る工具ホルダにおいて
も、本体部材のストレート穴がシャンク部材のストレー
ト嵌合部と嵌合されており、この嵌合箇所において摺動
を許容するため、加工工具の保持剛性が低下することを
避け得ないが、その点は、工具保持部の中央部から突出
させたストレート軸部にテーパ部材を嵌合する従来の工
具ホルダにおいても同様である。しかも、摺動する嵌合
箇所における保持剛性の低下が、主として嵌合箇所より
加工工具側の部分の傾きに基づくものであり、本発明に
係る工具ホルダにおいては従来の工具ホルダに比較して
加工工具に近いため、傾き角度が同じであっても加工工
具自体の半径方向の移動量が小さくて済むことを考えれ
ば、本発明に係る工具ホルダの方が有利である。 (2)前記シャンク部材の後端部に、前記工具保持軸内
に設けられたドローバー等の引込装置に係合される被係
合部が設けられた (1)項に記載の2面拘束型工具ホル
ダ。 (3)前記本体部材の外周面の軸方向の中間部に円環状
溝が形成され、かつ、外周面の少なくとも2箇所に、前
記後端面から軸方向に延びる係合凹部が形成された (1)
項または (2)項に記載の2面拘束型工具ホルダ。本項に
記載の本体部材を備えた工具ホルダは、自動工具交換装
置の工具保持アームに保持させて自動で工具保持軸に着
脱することができる。 (4)前記付勢装置が、前記本体部材の前記ストレート
穴と、前記シャンク部材の前端面から軸方向に延びる中
心穴との内部に組み込まれており、前記ストレート穴の
底面の中央部から前記中心穴内に延び、ストレート穴の
底面から離れた位置に大径部を有するばね受け軸と、そ
のばね受け軸の大径部と、前記ストレート穴の開口近傍
の内周面から半径方向内向きに突出したばね受け突部と
の間に配設されたばねとを含む (1)項ないし (3)項のい
ずれか1つに記載の2面拘束型工具ホルダ(請求項
2)。本態様の工具ホルダにおいては、付勢装置のばね
を長いものとすることが容易であり、例えば、シャンク
部材のテーパ外周面が摩耗した場合にも付勢力の変化が
殆どないようにすることができ、寿命の長い工具ホルダ
が得られる。 (5)前記ばね受け軸が、前記本体部材のストレート穴
の底面に形成された雌ねじ穴と螺合する雄ねじ部と、前
記大径部の雄ねじ部側とは反対側の頂面に形成された断
面形状が非円形の工具係合部とを備えた (4)項に記載の
2面拘束型工具ホルダ。本態様によれば、ばね受け軸を
容易に本体部材に固定することができる。 (6)前記シャンク部材の後端面から前記中心穴に達す
る工具挿入穴が形成された (5)項に記載の2面拘束型工
具ホルダ。本態様によれば、シャンク部材の中心穴から
六角棒スパナ,ソケットレンチ等のレンチ工具を挿入し
てばね受け軸を本体部材に螺合させ、その螺合に伴って
ばねを自由状態から弾性変形状態とすることができ、組
立作業が容易になる効果が得られる。 (7)前記工具挿入穴の内面に雌ねじが形成されて、前
記シャンク部材にプルスタッドの雄ねじ部を螺合するた
めの雌ねじ穴を兼ねている (6)項に記載の2面拘束型工
具ホルダ。プルスタッド取付用の雌ねじ穴と回転工具挿
入穴とを兼用にすることができ、合理的な工具ホルダが
得られる。 (8)前記ばね受け突部が、前記シャンク部材の中心穴
の開口近傍部に円環状部材が嵌合され、その円環状部材
とシャンク部材とに形成された半径方向のピン穴にピン
が嵌合されることにより、円環状部材がシャンク部材に
固定されて成る (4)項ないし (7)項のいずれか1つに記
載の2面拘束型工具ホルダ。本態様によれば、シャンク
部材のばね受け突部を容易に形成することができる。 (9)前記ばねが、複数の皿ばねが直列に重ねられたも
のである (4)項ないし (8)項のいずれか1つに記載の2
面拘束型工具ホルダ。圧縮コイルスプリング等他のばね
部材を採用することも可能であるが、皿ばねを使用すれ
ば、大きな付勢力を容易に得ることができる。 (10)前記ばね受け軸の大径部と前記ばねとの間に、
転がりスラスト軸受が配設された (4)項ないし (9)項の
いずれか1つに記載の2面拘束型工具ホルダ。本態様に
よれば、ばね受け軸を本体部材に螺合させるための回転
操作が容易になるとともに、ばねと、ばね受け軸の大径
部や本体部材のばね受け面とが大きな面圧下に滑って損
傷することを回避することができる。 (11)前記シャンク部材の前記ストレート嵌合部の直
径が、シャンク部材のテーパ外周面の最大直径より小さ
い (1)項ないし(10)項に記載の2面拘束型工具ホルダ。
ストレート嵌合部の直径を小さくすれば、ストレート穴
の内径を小さくすることができ、その分だけ本体部材を
小径化することができる。なお、ストレート嵌合部の直
径をシャンク部材のテーパ外周面の最大直径より小さく
する場合でも、工具保持部の中央部から突出させたスト
レート軸部にテーパ部材を嵌合する従来の工具ホルダに
おいては、ストレート軸部の直径をテーパ外周面の最小
直径より小さくしなければならなかったのに比較すれ
ば、ストレート嵌合部の直径を大きくすることができ
る。ただし、ストレート嵌合部の直径をストレート軸部
の直径より大きくすることは不可欠ではない。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態として
の工具ホルダを図面に基づいて詳細に説明する。図1に
本実施形態の工具ホルダ10が工作機械の工具保持軸と
しての主軸16に取り付けられた状態を示す。主軸16
には、キー部材たるドライブキー20が取り付けられて
いる。これら主軸16とドライブキー20とは、図1に
二点鎖線で示されている。工具ホルダ10は、ホルダ本
体24,テーパシャンク26およびプルスタッド28等
を備えている。ホルダ本体24は、図2に示すように、
段付円筒状を成し、フランジ部30と、フランジ部30
の一端面から同心に延び出す小径の円筒状突部32とを
備えている。フランジ部30の円筒状突部32側とは反
対側の後端面34は、軸線に対して直角な平面とされて
いる。フランジ部30には、後端面34と外周面とに開
口し、軸方向に延びる係合凹部36が直径方向に隔たっ
た2箇所に形成されている。また、フランジ部30の軸
方向中間部には、断面形状がV字形の円環状溝38が形
成されている。工具ホルダ10を円環状溝38において
自動工具交換装置の工具保持アームに保持させることに
より、工具ホルダ10を自動で主軸16に着脱すること
ができる。
【0006】図2に示すように、円筒状突部32の外周
側には、直径方向に隔たった2箇所にキー42が設けら
れている。キー42は、フランジ部30において係合凹
部36と同位相で設けられたキー溝44にボルト46に
より固定されている。円筒状突部32には、中心を通る
雌ねじ穴48が形成されている。本実施形態における円
筒状突部32は、加工工具としての正面フライス50
(二点鎖線で図示)を保持するのに適したものとされ、
正面フライス50に形成された貫通穴52と円筒状突部
32とが嵌合されるとともに、キー42と正面フライス
50に形成されたキー溝54とが嵌合された状態で、セ
ットボルト56の雄ねじ部58が雌ねじ穴48に螺合さ
れる。セットボルト56のフランジ部60が正面フライ
ス50の座ぐり穴底面62に当接し、正面フライス50
が工具ホルダ10に固定される。なお、セットボルト5
6は、フランジ部60の雄ねじ部58とは反対側の端面
に設けられた六角穴(図示省略)に図示しない六角レン
チを係合させて回転させられる。ホルダ本体24の後端
面34には、中心軸線を通るストレート穴70が形成さ
れている。ストレート穴70の底面には、中心軸線上に
雌ねじ穴72が形成され、雌ねじ穴48に連通してい
る。
【0007】テーパシャンク26は、ストレート穴70
に軸方向に摺動可能に嵌合されるストレート嵌合部80
と、テーパ外周面82を有するテーパ嵌合部84とを備
えている。テーパ嵌合部84は、ストレート嵌合部80
に近い側がテーパ嵌合部84の最大直径とされてストレ
ート嵌合部80より大径とされており、ストレート嵌合
部80より遠ざかるにつれて直径が漸減している。テー
パ嵌合部84の前端面86と、ホルダ本体24の後端面
34とにより、テーパシャンク26のホルダ本体24へ
の嵌入限度が規定される。ストレート穴70とストレー
ト嵌合部80との嵌合クリアランスは0近傍の値とされ
ることが望ましく、負の値とされることが特に望まし
い。嵌合クリアランスを負としてで締まり嵌合させて
も、テーパシャンク26に大きな力を加えれば、ストレ
ート嵌合部80をストレート穴70内で摺動させること
ができる。
【0008】テーパシャンク26には、ストレート嵌合
部80の前端面88から中心を通り軸方向に延びる中心
穴90が形成されている。テーパシャンク26の後端面
92には、中心を通り中心穴90に達する雌ねじ穴94
が形成され、プルスタッド28の雄ねじ部96が螺合さ
れている。
【0009】ホルダ本体24とテーパシャンク26との
間には、ばね部材100が設けられ、ホルダ本体24と
テーパシャンク26とが互いに接近する向きに付勢され
ている。本実施形態におけるばね部材100は、複数の
皿ばね102が交互に逆向きとなるように直列に重ね合
わされて構成されている。ばね部材100は、その一端
がばね受け軸108を介してホルダ本体24に受けられ
るとともに、他端がばね受け部材110を介してテーパ
シャンク26に受けられている。本実施形態におけるば
ね受け軸108は、段付ボルトであり、雄ねじ部114
においてホルダ本体24の雌ねじ穴72に螺合され、大
径部としての頭部116の端面118において、転がり
スラスト軸受120を介してばね部材100を受けてい
る。頭部116のばねを受ける端面118とは反対側の
頂面122には、工具係合部としての六角穴124が形
成され、雌ねじ穴94側から挿入される図示しない六角
レンチを係合させて回転させられる。雌ねじ穴94は、
工具挿入穴としても機能するのである。
【0010】テーパシャンク26の中心穴90の開口近
傍には、円環状のばね受け部材110が嵌合されてい
る。図3に示すように、ストレート嵌合部80とばね受
け部材110とに半径方向に貫通して形成された半径方
向穴130,132に跨がってピン134が嵌合される
ことにより、ばね受け部材110が中心穴90内を移動
不能とされる。ばね受け部材110には、中心を通る貫
通穴138が形成されており、この貫通穴138をばね
受け軸108が貫通している。したがって、ばね受け部
材110を設けることにより、中心穴90の内周面から
半径方向内向きに突出する円環状の突部が形成されてい
ることになる。ばね受け部材110のばね受け軸108
の頭部116と対向する端面140にばね部材100が
受けられている。ばね受け軸108は、ホルダ本体24
に固定されておらず、ばね部材100が自由状態にある
ときには、図1に二点鎖線で示す位置にある。
【0011】この状態において、雌ねじ穴94から六角
レンチが挿入され、ばね受け軸108が回転操作される
ことにより、雄ねじ部114が雌ねじ穴72にねじ込ま
れ、ばね受け軸108がばね部材100の付勢力に抗し
てホルダ本体24側へ移動させられる。ばね受け軸10
8の回転は転がりスラスト軸受120によりばね部材1
00側には伝達されず、軸方向の移動のみが伝達され
る。ばね受け軸108がホルダ本体24に固定された後
は、ばね部材100が弾性変形状態となって、その付勢
力はテーパシャンク26のストレート嵌合部80のホル
ダ本体24のストレート穴70への嵌入深さを増す向き
に作用する。テーパシャンク26がホルダ本体24に取
り付けられた後、プルスタッド28の雄ねじ部96がテ
ーパシャンク26の雌ねじ穴94に螺合されて、工具ホ
ルダ10の組立てが完了する。
【0012】本実施形態の工具ホルダ10が取り付けら
れる工作機械の主軸16の内部には、図示しない引込装
置としてのドローバーが設けられており、被係合部とし
てのプルスタッド28に係合して、テーパシャンク26
を主軸16内に引き込む。図1に二点鎖線で示すよう
に、テーパシャンク26がホルダ本体24に対してばね
部材100の付勢力に抗して主軸16側へ引き込まれ
る。ばね部材100の付勢力は、このドローバーにより
プルスタッド28に加えられる引込力より小さく設定さ
れている。
【0013】工具ホルダ10の主軸16への取付けを説
明する。工具保持アームに保持された工具ホルダ10
が、工具ホルダ10の係合凹部36と主軸16のドライ
ブキー20との位相が一致した状態でテーパ穴152に
挿入される。そして、主軸16内に設けられたドローバ
ーがテーパシャンク26のプルスタッド28に係合させ
られ、テーパシャンク26が引き込まれる。まず、ホル
ダ本体24の後端面34が主軸16の先端面150に当
接するが、この状態では、テーパシャンク26と主軸1
6のテーパ穴152との間には僅かに隙間が残ってい
る。テーパシャンク26が図1に二点鎖線で示すように
さらに引き込まれれば、テーパシャンク26のストレー
ト嵌合部80がホルダ本体24のストレート穴70内を
摺動させられ、テーパシャンク26がばね部材100の
付勢力に抗してホルダ本体24から離れる向きに移動さ
せられ、テーパ外周面82がテーパ穴152のテーパ内
周面154と締まり嵌合させられる。また、ばね部材1
00の付勢力により、ホルダ本体24の後端面34が主
軸16の先端面150に強く引き付けられる。このよう
にしてテーパ穴152,テーパシャンク26等の寸法誤
差が吸収されて二面拘束が実現され、工具ホルダ10が
主軸16に強固に保持される。
【0014】工具ホルダ10を介して主軸16に取り付
けられた正面フライス50による切削加工時には、主軸
16に設けられたドライブキー20がフランジ部30に
形成された係合凹部36と係合することによって、主軸
16の回転トルクが確実に工具ホルダ10に伝達され
る。加工時の加工抵抗は、ホルダ本体24の後端面34
と当接する主軸16の先端面150と、ホルダ本体24
に嵌合されたテーパシャンク26のストレート嵌合部8
0とによって受けられるが、後端面34は先端面150
に密着させられ、テーパシャンク26は主軸16に強固
に保持されているため、ホルダ本体24の主軸16に対
する相対移動が良好に抑制され、主軸16による正面フ
ライス50の保持剛性が向上する。工具ホルダ10を主
軸16から取り外す際には、ドローバーを前進させ、プ
ルスタッド28との係合を解けば、テーパシャンク26
がばね部材100の付勢力によりホルダ本体24側に戻
されて主軸16との密着から開放され、工具ホルダ10
を取り外すことができる。
【0015】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、ホルダ本体24が本体部材(工具保持
部)を、テーパシャンク26がシャンク部材(テーパシ
ャンク部)をそれぞれ構成している。また、ばね受け部
材110がばね受け突部を構成し、ばね受け軸108,
上記ばね受け突部,ばね部材100が付勢装置を構成し
ている。
【0016】なお、本体部材(工具保持部)の構成は種
々に変更することが可能であり、ドリル,エンドミル,
中ぐり工具等、他の加工工具を保持するコレットチャッ
ク,ハイドロリックチャック等を有する本体部材(工具
保持部)とすることが可能である。以上、本発明の一実
施形態を詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本発
明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手
段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である工具ホルダを示す正
面断面図である。
【図2】上記工具ホルダのホルダ本体を示す平面図であ
る。
【図3】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
10:工具ホルダ 16:主軸 24:ホルダ本体
26:テーパシャンク 32:円筒状突部 3
4:後端面 70:ストレート穴 80:ストレー
ト嵌合部 84:テーパ嵌合部 90:中心穴
100:ばね部材 108:ばね受け軸 110:ばね受け部材 11
6:頭部 150:先端面 152:テーパ穴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端面を備えた工具保持部と、その工具
    保持部の後端面から軸方向に延び、後端面から遠ざかる
    につれて直径が漸減するテーパシャンク部とを備え、そ
    のテーパシャンク部が工具保持軸のテーパ穴にしまり嵌
    合されるとともに、前記工具保持部が前記後端面におい
    て工具保持軸の先端面に当接する2面拘束型工具ホルダ
    であって、 前記工具保持部と前記テーパシャンク部とが本体部材と
    シャンク部材とに分離され、本体部材の前記後端面にス
    トレート穴が形成される一方、シャンク部材にそのスト
    レート穴に丁度嵌合可能なストレート嵌合部が設けら
    れ、かつ、それら本体部材とシャンク部材との間に、本
    体部材とシャンク部材とを前記ストレート嵌合部の前記
    ストレート穴への嵌合深さが増す向きに付勢する付勢装
    置が設けられたことを特徴とする2面拘束型工具ホル
    ダ。
  2. 【請求項2】 前記付勢装置が、前記本体部材の前記ス
    トレート穴と、前記シャンク部材の前端面から軸方向に
    延びる中心穴との内部に組み込まれており、 前記ストレート穴の底面の中央部から前記中心穴内に延
    び、ストレート穴の底面から離れた位置に大径部を有す
    るばね受け軸と、 そのばね受け軸の大径部と、前記ストレート穴の開口近
    傍の内周面から半径方向内向きに突出したばね受け突部
    との間に配設されたばねとを含むことを特徴とする請求
    項1に記載の2面拘束型工具ホルダ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102886704A (zh) * 2012-09-25 2013-01-23 上海三一精机有限公司 弹性锥柄结构及机床
CN110181312A (zh) * 2019-05-28 2019-08-30 深圳市爱贝科精密机械有限公司 一种基于刀柄的拉钉密封结构

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