JP2001009613A - 小径ドリル - Google Patents

小径ドリル

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JP2001009613A
JP2001009613A JP18485899A JP18485899A JP2001009613A JP 2001009613 A JP2001009613 A JP 2001009613A JP 18485899 A JP18485899 A JP 18485899A JP 18485899 A JP18485899 A JP 18485899A JP 2001009613 A JP2001009613 A JP 2001009613A
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JP
Japan
Prior art keywords
discharge groove
chip discharge
drill
wall surface
tool body
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Application number
JP18485899A
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English (en)
Inventor
Manabu Mochizuki
望月  学
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板の小径穴加工において、切り
くず排出性の向上を図る。 【解決手段】 切りくず排出溝を画設する壁面を、軸直
角の断面視、工具本体の中心部分が窪む中凹状とし、そ
の芯厚tを0.08D〜0.18Dに形成する。また、
切れ刃に隣接して回転方向を向く切りくず排出溝の壁面
を直線状又は緩やかな凸形状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
穴明け加工に使用される小径ドリルに関し、その断面形
状を改良することにより、切りくず排出性を向上させた
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の発展はめざましく、プ
リント配線板は量的に拡大し、質的に向上した。このプ
リント配線板の小径穴加工においては、ドリルの性能上
重要視される主な項目として、ドリルが折れにくいこ
と、穴位置精度が良いこと、穴内壁面あらさが滑らかで
あること、樹脂の軟化が少ないことなどがあげられる。
この加工は、相対的に穴のアスペクト比(穴深さ/穴
径)が大きい加工となるため、特に、ドリルの折損は最
も大きな問題とされている。これらの問題の本質的解決
を図るためには、工具だけでなく工作機械、要素技術な
どを含めて総合的に検討しなければならない。しかしこ
こでは、工具の断面形状と切りくず排出性との関係につ
いて明らかにし、工具の実用的な改良・発展を図ること
を目的としている。
【0003】この種の小径ドリルとしては、例えば図5
に示すようなものが知られている。この小径ドリルは、
超硬合金製の丸棒状体をなし、その先端部には切れ刃1
2が形成され、工具本体の外周には、所定のねじれ角を
有する切りくず排出溝13が備わっている。切りくず排
出溝13は、軸直角断面視、半径方向に真っ直ぐに伸び
る平面状の壁面14により形成されている。この小径ド
リルは、工具本体の剛性が高く、切りくず排出性も概ね
良好であり、プリント配線板の加工に適した工具である
が、次に記す課題を有し、改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、以下に従来技
術の問題点を記述する。
【0005】この種のドリルの構成材料である超硬合金
は、高硬度のため耐摩耗性が高く、熱的性質に優れる工
具材料であるが、強度や靱性が低いという欠点を有して
いる。また、プリント配線板の穴明け加工は、アスペク
ト比が大きいため、工具本体の折損を生じやすい加工で
ある。したがって、超硬合金を構成材料とする小径ドリ
ルにおいては、特に、折損が問題とされている。そこ
で、工具剛性を高めるために、芯厚を厚くした場合に
は、溝容積や溝幅比が小さくなり、切りくず排出性が悪
くなるという問題を生じる。このように、従来の技術常
識は、小径ドリルの断面形状を芯厚と溝幅比とのバラン
スにより設定していたため、切りくず排出溝の容積を大
きくするには、制限があった。
【0006】しかし、今日では、生産性・経済性の向上
を図るために、プリント配線板の多層化が進んでおり、
アスペクト比の大きい加工条件にあって切りくず排出性
・放熱性のよい小径ドリルが要求されている。切りくず
が穴内部に堆積すると、切削温度が上昇し、樹脂の軟化
を引き起こすことがあるからである。また、加工速度も
高速化しており、回転バランスのよい小径ドリルが求め
られている。高速加工では、振動の発生により、折損を
生じたり、加工面品質を低下させたりすることがあるか
らである。
【0007】そこで、本発明は、ドリルの折損等を生ず
ることなく、切りくず排出性を向上させることを目的と
して、従来の小径ドリルに実用的な改良を加えたもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の如き
課題に鑑みなされたもので、丸棒状体をなす工具本体の
刃部先端には、2枚刃形式の切れ刃が回転軸対称の位置
に形成され、工具本体の刃部外周には、切りくず排出溝
が所定のねじれ角を有して形成されたプリント配線板の
加工に使用される超硬合金製の小径ドリルにおいて、前
記小径ドリルのドリル直径は0.6mm以下にあり、前
記切りくず排出溝を画設する壁面は、軸直角の断面視、
工具本体の中心部分が窪む中凹状に形成され、その芯厚
tは0.08D〜0.18Dをなし、また、切れ刃に隣
接して回転方向を向く前記切りくず排出溝の壁面が直線
状又は緩やかな凸形状に形成されていることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図を参照しながら説明する。
【0010】図1は、本発明による小径ドリルの工具本
体1を示したものである。工具本体1は、炭化タングス
テン基超硬合金から構成される段付きの丸棒状体をな
し、シャンク部2と刃部3とにより構成されている。シ
ャンク部2はスピンドルに把持される部分であり、その
シャンク径は標準仕様でφ3.175mmとなってい
る。刃部3は、切削作用を行う切れ刃4を備える部分で
あり、切れ刃4は刃部3先端の回転軸対称の位置に所定
の先端角、所定の芯厚tをなして形成されている。ドリ
ル直径は、切れ刃4の最外径を示しており、本発明で
は、φ0.6mm以下が採用されている。φ0.6mm
以下としたのは、アスペクト比が大きくなり、切りくず
排出性の向上が望まれるからである。なお、φ0.6m
mを越える小径ドリルに本発明の構成を適用しても問題
はない。
【0011】先端角は、小さい程喰い付き性が良い反
面、小さすぎると銅箔の切りくず長さが長くなり、ドリ
ル本体の切りくずの巻き付きを起こしてしまう。したが
って、一般的な角度である130°を採用している。刃
部3の外周部分には、所定のねじれ角を有する切りくず
排出溝5が回転軸対称の位置に、刃部3後端側に延在し
て形成されている。ねじれ角は切れ味、切りくず排出性
に影響を与える切削諸元であり、ねじれ角が大きいほど
切削抵抗は小さくなり、ねじれ角が小さいほど切りくず
排出性は良好となる。一般的には、30°〜35°が採
用されているが、本実施形態では、切削抵抗を低減する
ことを優先して40°に設定している。
【0012】図2及び図3は、本発明の特徴部分を示す
実施形態である。図2は刃部の軸直角断面図を、図3は
先端視正面図を示す。切りくず排出溝5を画設する壁面
は、工具本体1中心部分がくぼむ中凹状に形成されてい
る。切れ刃4に隣接して回転方向を向く壁面は、直線状
又は緩やかな凸形状に形成されている。このような断面
形状としたのは、切りくず排出溝の容積を増加して、切
りくず排出性を向上させるためである。また、プリント
配線板を複数枚に重ねたアスペクト比の大きい深穴加工
では、切削熱による穴内部の温度上昇が顕著になるため
に、切りくずの排出を促進し、同時に放熱を十分に行う
必要があるからである。また、本実施形態の断面構成
は、断面2次モーメントの性質より、回転バランスに優
れ、喰い付き性のよいことも特徴の一つである。したが
って、ねじり剛性が高く、曲げ剛性に異方性がなく、ま
た、ドリル先端の振れ回りが防止され、穴位置精度が向
上する利点がある。
【0013】芯厚tは、厚いほど工具剛性が向上するも
のであるが、本発明は従来よりアスペクト比の大きい加
工における切りくず処理性を向上させるため、芯厚tを
0.08D〜0.18Dに設定している。加工速度の高
速化により切削抵抗が低くなることを考慮すれば、芯厚
tは、従来のように厚肉に形成することを要しないから
であり、また、切りくず排出溝を十分に確保するためで
ある。なお、芯厚tが0.08Dより小さくなると、折
損を生ずる場合があり、芯厚tが0.18Dより大きく
なると本発明による効果の得られない場合があるため、
好ましくは前記数値範囲が適当である。
【0014】図4は、上側の当て板9と下側の捨て板1
0との間にプリント配線板11を挟み、穴明け加工して
いる状態を示す図である。当て板9には、主に、配線板
の銅箔の保護、穴入口のバリの発生防止、切れ刃4の喰
い付き性向上等を目的として、アルミ箔やベーク材等が
使用される。捨て板10には、配線板貫通時における穴
あけ機テーブルからのドリル刃先保護を目的としてお
り、ベーク材等が使用される。挟まれるプリント配線板
11の枚数が多くなるほど、生産能率を高めることがで
きるが、アスペクト比が大きくなると、前述した不都合
な問題を生ずるため、現状ではアスペクト比6〜7に制
限されている。本発明品によれば、切りくず排出溝5の
容積が大きく形成されており、従来品に比べ円滑に切り
くずを排出することができるとともに、従来より深穴の
加工を行うことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、アスペクト比の大きい
深穴加工において、工具本体の折損を生ずることなく、
円滑に切りくずを排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる小径ドリルの工具本体全体を示
す側面図である。
【図2】本発明の実施形態を示す小径ドリルの軸直角断
面図である。
【図3】図2に示す小径ドリルの先端視正面図である。
【図4】小径ドリルによる穴明け加工の状態を説明する
図である。
【図5】従来の一例を示す小径ドリルの軸直角断面図で
ある。
【符号の説明】
1 工具本体 3 刃部 4 切れ刃 5 切りくず排出溝 6 凹部 7 凸部 t 芯厚

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸棒状体をなす工具本体の刃部先端に
    は、2枚刃形式の切れ刃が回転軸対称の位置に形成さ
    れ、工具本体の刃部外周には、切りくず排出溝が所定の
    ねじれ角を有して形成されたプリント配線板の加工に使
    用される超硬合金製の小径ドリルにおいて、前記小径ド
    リルのドリル直径は0.6mm以下にあり、前記切りく
    ず排出溝を画設する壁面は、軸直角の断面視、工具本体
    の中心部分が窪む中凹状に形成され、その芯厚tは0.
    08D〜0.18Dをなし、また、切れ刃に隣接して回
    転方向を向く前記切りくず排出溝の壁面が直線状又は緩
    やかな凸形状に形成されていることを特徴とする小径ド
    リル。
JP18485899A 1999-06-30 1999-06-30 小径ドリル Pending JP2001009613A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7147411B2 (en) * 2002-11-11 2006-12-12 Ford Global Technologies, Llc Gundrill
US7195428B2 (en) 2002-11-11 2007-03-27 Ford Global Technologies, Llc Gundrill

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7147411B2 (en) * 2002-11-11 2006-12-12 Ford Global Technologies, Llc Gundrill
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