JP2001009514A - タンデム圧延機のバランス制御装置 - Google Patents
タンデム圧延機のバランス制御装置Info
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Abstract
ス制御を行う従来のタンデム圧延機のバランス制御装置
では,各圧延スタンドに対して個別に設けられた板厚・
張力制御系と各圧延スタンドとを含む制御対象に対して
応答遅れが考慮されておらず,安定性を保証することが
できず,また定常偏差を解消することもできなかった。 【解決手段】 本発明は,板厚・張力制御系の目標量を
修正するための操作量を,制御対象を動的にモデル化し
た動特性モデルを用いて設定された制御則に従って演算
し,またバランス制御の制御量と当該制御量に対するバ
ランス制御目標値との制御偏差を積分演算する積分特性
を有することにより,上記バランス制御の安定性を保証
しながら,定常偏差も解消することを図ったものであ
る。
Description
バランス制御装置に係り,詳しくは,複数の圧延スタン
ドと,各圧延スタンドについて個別に設定された目標板
厚や目標張力を得るように各圧延スタンドをそれぞれ制
御する圧延スタンド制御装置とを含む系を制御対象と
し,上記制御対象から得られる圧延状態量のうち選択さ
れた制御量に基づいて操作量を演算する操作量演算部を
具備し,該操作量演算部により演算した操作量を,上記
制御対象の上記圧延スタンド制御装置に供給して,各圧
延スタンドのバランスを保つバランス制御を行うタンデ
ム圧延機のバランス制御装置に関するものである。
の圧延スタンドが連続して配置されたタンデム圧延機に
おいて,原板板厚の変動,変形抵抗の変化,摩擦係数の
変化等が存在すると,圧延荷重や,モータトルク,モー
タ電流,モータパワーを含む圧延トルク(以下,単に圧
延トルクという)などの各スタンドの状態量が変化して
スタンド毎のバランスが崩れ,特定のスタンドに関する
状態量が大きく変化し,板厚精度や板形状に悪影響を及
ぼしたり,また,安定操業の障害となったりすることが
ある。これに対して,主としてオペレータが目標板厚を
変更したり,ギャップ量を変更したりしてバランスの修
正を行う手介入が従来行われていた。図12(b)に示
す如く,定常圧延状態で,各スタンド毎の圧延荷重分
布,即ちバランスが実現されており,望ましい状態であ
ったとする。その後変形抵抗変動等の外乱が印加して,
図12(c)に示す如く,スタンド#5の圧延荷重のみ
が減少したとする。このとき,オペレータが,主にスタ
ンド#4とスタンド#5との間の張力を減少させるなど
すれば,図12(d)に示す如く,圧延荷重をもとの状
態に戻すことができる。しかし,手介入によってバラン
スの修正を行う場合,オペレータに対する負担が大き
く,また手介入が急激かつ大きい場合には,板厚精度や
圧延材の品質が劣化するなどの問題があった。そこで,
上記の手介入を自動的に行う装置(以下,タンデム圧延
機のバランス制御装置という)が,種々開発されてお
り,特開昭56−19918号公報や,特開昭56−1
09107号公報,特開平7−80522号公報などに
開示されている。例えば特開昭56−109107号公
報に記載の技術では,多段式連続圧延機に備えられた各
段スタンド毎に,自動板厚制御装置が設けられている。
上記自動板厚制御装置には,圧延力検出器の検出出力が
与えられており,上記自動板厚制御装置は,ロール開度
自動位置決め装置を制御して,各スタンドの出側板厚を
通板初期の記憶値(ロックオン値)に維持する。また,
仕上圧延機出側には,成品板厚検出器が設けられてお
り,その出力によって前半のスタンドのロール開度自動
位置決め装置に対してモニタAGC装置から制御信号が
与えられ,また後半のスタンドの位置決め装置に対して
高速X線AGC装置から制御信号が与えられる。ストリ
ップが成品板厚検出器に達すると,モニタAGC及び高
速X線AGCが動作して最終成品の板厚が所定の値に制
御される。また,各段スタンドの圧延力のバランスを制
御するための装置として,負荷バランス制御装置が設け
られている。上記負荷バランス制御装置には,各段の圧
延力検出器の検出出力,成品板厚検出器の検出出力が与
えられ,上記負荷バランス制御装置は,各段の自動板厚
制御装置によって制御される上記ロール開度自動位置決
め装置に,圧下位置修正量を供給して各段スタンドの圧
延力を修正し,各段スタンドのバランス制御を行う。
延機や,各段の板厚や張力の制御系には,それぞれ応答
遅れが存在する。このため,タンデム圧延機のみなら
ず,各段の板厚・張力制御系を含めた制御対象の応答遅
れを考慮しなければ,上記制御対象に対するバランス制
御は,必ずしも安定性を保証しない。しかしながら,上
記した特開昭56−109107号公報に記載の装置を
含む従来のタンデム圧延機のバランス制御装置では,こ
の応答遅れを考慮していないモデルを用いたり,知識デ
ータベースを用いてバランス制御が行われているため,
バランス制御に対する安定性は保証されていなかった。
また,従来のタンデム圧延機のバランス制御装置は,積
分特性を有しておらず,バランス制御の目標値と制御量
の定常偏差が0となるサーボ特性を有していなかった。
本発明は,このような従来の技術における課題を解決す
るために,タンデム圧延機のバランス制御装置を改良
し,各目標板厚や目標張力を修正するための操作量を,
制御対象を動的にモデル化した動特性モデルを用いて設
定された制御則に従って演算し,またバランス制御の制
御量と当該制御量に対するバランス制御目標値との制御
偏差を積分演算する積分特性を有することにより,上記
バランス制御の安定性を保証しながら,定常偏差も解消
することができるタンデム圧延機のバランス制御装置を
提供することを目的とするものである。
に,請求項1に係る発明は,複数の圧延スタンドと,各
圧延スタンドについて個別に設定された目標板厚,若し
くは目標張力,又はこれら両方(以下,目標量という)
を得るように各圧延スタンドをそれぞれ制御する圧延ス
タンド制御装置とを含む系を制御対象とし,上記制御対
象から得られる圧延状態量のうち選択された制御量に基
づいて操作量を演算する操作量演算部を具備し,該操作
量演算部により演算した操作量を,上記制御対象の上記
圧延スタンド制御装置に供給して,各圧延スタンドのバ
ランスを保つバランス制御を行うタンデム圧延機のバラ
ンス制御装置であって,上記操作量演算部が,上記制御
対象を動的にモデル化した動特性モデルを用いて設計さ
れた制御則に従うと共に,上記制御量と当該制御量に対
するバランス制御目標値との制御偏差を積分演算する積
分特性を有してなることを特徴とするタンデム圧延機の
バランス制御装置として構成されている。また,請求項
2に係る発明は,上記請求項1に記載のタンデム圧延機
のバランス制御装置において,上記操作量演算部が,積
分型最適制御(LQI制御)に基づくものであることを
その要旨とする。また,請求項3に係る発明は,上記請
求項2に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置にお
いて,上記制御則の導出に,ILQ最適サーボ系設計法
が用いられてなることをその要旨とする。また,請求項
4に係る発明は,上記請求項3に記載のタンデム圧延機
のバランス制御装置において,上記動特性モデルが,上
記制御対象の静特性モデルに対して応答が一次遅れであ
ると近似して求めたものであることをその要旨とする。
また,請求項5に係る発明は,上記請求項4に記載のタ
ンデム圧延機のバランス制御装置において,上記一次遅
れの時定数に,上記制御対象の応答の支配的な時定数以
上の時定数を用いてなることをその要旨とする。
1〜5のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のバラン
ス制御装置において,上記圧延状態量,外乱,上記操作
量,上記制御量,若しくは上記圧延スタンド制御装置の
特性,又はこれらの組合せから定まる特徴にそれぞれ応
じた上記操作量演算部を複数具備し,上記特徴により各
操作量演算部を切り換えて上記バランス制御を行うこと
をその要旨とする。また,請求項7に係る発明は,上記
請求項1〜5のいずれか1項に記載のタンデム圧延機の
バランス制御装置において,上記圧延状態量,外乱,上
記操作量,上記制御量,若しくは上記圧延スタンド制御
装置の特性,又はこれらの組合せから定まる特徴に応じ
て,上記操作量演算部の制御則を適応させてなることを
その要旨とする。また,請求項8に係る発明は,上記請
求項6又は7に記載のタンデム圧延機のバランス制御装
置において,上記操作量演算部に含まれるゲイン調整パ
ラメータを,上記特徴により切り換え,又は適応させて
なることをその要旨とする。また,請求項9に係る発明
は,上記請求項3〜8のいずれか1項に記載のタンデム
圧延機のバランス制御装置において,ILQ最適サーボ
設計法におけるバランス制御の応答で指定する時定数
を,圧延速度に応じて変更してなることをその要旨とす
る。また,請求項10に係る発明は,上記請求項3〜9
のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御
装置において,上記操作量演算部に含まれるゲイン調整
パラメータを,圧延速度に応じて変更してなることをそ
の要旨とする。また,請求項11に係る発明は,上記請
求項1〜10のいずれか1項に記載のタンデム圧延機の
バランス制御装置において,上記操作量演算部により演
算した操作量に従って上記目標量を修正した後,上記圧
延スタンドを用いて異なる圧延材をあらたに圧延する場
合に,あらたに圧延する圧延材に対して上記目標量をセ
ットアップ計算する際に,以前の圧延材に対して修正さ
れた目標量を用いて,あらたに圧延する圧延材に対する
目標量を予め修正してなることをその要旨とする。ま
た,請求項12に係る発明は,上記請求項1〜11のい
ずれか1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置
において,上記圧延スタンド制御装置が,上記目標板厚
及び目標張力を得るように上記圧延スタンドを制御する
ものである場合に,上記操作量として目標板厚又は目標
張力を用いてなることをその要旨とする。また,請求項
13に係る発明は,上記請求項1〜11のいずれか1項
に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置において,
上記圧延スタンド制御装置が,上記目標板厚を得るよう
に上記圧延スタンドを制御するものである場合に,上記
操作量として目標板厚,ギャップ量,又はロール速度を
用いてなることをその要旨とする。また,請求項14に
係る発明は,上記請求項1〜13のいずれか1項に記載
のタンデム圧延機のバランス制御装置において,上記バ
ランス制御目標値の項目の選択及び上記バランス制御目
標値の値の決定は,圧延材,圧延スタンドの特性,圧延
条件,若しくは圧延状態量,又はこれらの組合せに基づ
いてなされることをその要旨とする。また,請求項15
に係る発明は,上記請求項14に記載のタンデム圧延機
のバランス制御装置において,上記バランス制御目標値
の項目が,圧延荷重,圧延トルク,又は張力の線形結合
により表現されてなることをその要旨とする。
のタンデム圧延機のバランス制御装置によれば,複数の
圧延スタンドと圧延スタンド制御装置とを含む制御対象
を動的にモデル化した動特性モデルを用いて,各目標量
を修正するための操作量が演算されるため,圧延スタン
ドや圧延スタンド制御装置において生じる応答遅れに対
しても,安定性を保証したバランス制御を行うことがで
きる。また,制御量とバランス制御目標値との制御偏差
を積分演算する積分特性を有しており,バランス制御目
標値に対して定常偏差を解消することができる。しか
も,上記請求項4に記載のタンデム圧延機のバランス制
御装置によれば,上記制御対象の静特性モデルに対して
応答が一次遅れであると近似して上記動特性モデルが設
計されるため,既存のセットアップ計算の値をそのまま
利用することができ,LQI制御特にILQ設計法を用
いる場合には動特性の設計が容易なものとなる。また,
上記請求項6に記載のタンデム圧延機のバランス制御装
置によれば,バランス制御を行う操作量演算部(コント
ローラ)が一つだけでなく,圧延状態量,外乱,操作
量,制御量,若しくは圧延スタンド制御装置の特性,又
はこれらの組合せから定まる特徴にそれぞれ応じて複数
設けられ,上記特徴により各操作量演算部を切り換えて
上記バランス制御が行われるため,モデル化誤差や,制
御対象の変動,また制御目的の変更などがあっても,そ
の変更に柔軟に対応することができる。さらに,上記請
求項7に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置によ
れば,バランス制御を行う操作量演算部の制御則が,上
記特徴に応じて適応させられるため,モデル化誤差や,
制御対象の変動,また制御目的の変更などがあっても,
その変更に柔軟に対応することができる。また,上記請
求項11に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置に
よれば,上記操作量演算部により演算した操作量に従っ
て上記目標量が修正された後,上記圧延スタンドを用い
て異なる圧延材をあらたに圧延する場合に,あらたに圧
延する圧延材に対して上記目標量をセットアップ計算す
る際に,以前の圧延材に対して修正された目標量を用い
て,あらたに圧延する圧延材に対する目標量が予め修正
されるため,あらたに圧延する圧延材についてはほとん
ど上記目標量の修正を行う必要がなくなり,定常圧延状
態のはじめからバランスを保持することができる。さら
に,上記請求項1〜14のいずれか1項に記載のタンデ
ム圧延機のバランス制御装置では,上記バランス制御目
標値の項目を,圧延荷重,圧延トルク,張力などの線形
結合により表すことができ,重み,ルール,関数の設定
が不要で調整を容易にすることができる。
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明の具体的な一例であっ
て,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の実施の形態に係るタンデム
圧延機のバランス制御装置の概略構成を示す図,図2は
上記タンデム圧延機のバランス制御装置の構成例を示す
制御ブロック図である。本発明の実施の形態に係るタン
デム圧延機のバランス制御装置A1は,図1及び図2に
示す如く,例えば5段の冷間圧延機(圧延スタンドに相
当)#1〜#5と,各圧延機(以下,スタンドという)
#1〜#5について個別に設定された目標板厚及び目標
張力(目標量の一例)を得るように各スタンド#1〜#
5をそれぞれ制御する板厚・張力制御装置10(圧延ス
タンド制御装置の一例)とを含む系を制御対象11と
し,上記制御対象11から得られる圧延状態量のうち,
圧延荷重や圧延トルクなどの選択された制御量に基づい
て,各目標板厚及び目標張力を修正するための操作量を
演算する操作量演算部12を具備し,該操作量演算部1
2により演算した操作量を,上記制御対象11の上記板
厚・張力制御装置10に供給して,各スタンド#1〜#
5のバランスを保つバランス制御を行うタンデム圧延機
のバランス制御装置として具体化される。本発明の実施
の形態に係るタンデム圧延機のバランス制御装置A1
が,特徴とするところは,上記操作量演算部12が,上
記制御対象11を動的にモデル化した動特性モデルを用
いて設計された制御則に従うと共に,上記制御量と当該
制御量に対するバランス制御目標値との制御偏差を積分
演算する積分演算手段121を有した点である。
1において,上記操作量演算部12は,例えば図2に示
す如く,基準最適ゲインKI 0 及び積分要素(1/s)
を含む積分演算手段121と,基準最適ゲインKF 0 1
22と,両ゲインを調整するためのゲイン調整パラメー
タσi を対角要素に持つ対角行列Σからなるゲイン調整
手段123とを含む積分型最適サーボ系に基づくもので
あり,目標板厚や目標張力などの目標量を修正するため
の操作量を演算する。上記基準最適ゲインKF 0 ,基準
最適ゲインKI 0 ,及びゲイン調整パラメータσi から
なるバランス制御則の計算(設計)は,本実施の形態に
おいては図3の手順の通り行われる。上記制御則の設計
手順は,大きく分けると,<1>定常圧延状態の特定,
<2>バランス制御の目標値となる項目とその値の決
定,及び操作量の項目を決定<3>制御対象の動特性モ
デルの作成<4>バランス制御則の計算の4つの手順か
らなる。
れる。定常状態は,加減速後に現実に定常圧延状態に入
ってから,圧延状態量をロックオンしてもよいし,各ス
タンド#1〜#5間の目標板厚,目標張力等を決定する
セットアップ計算によって決定される定常圧延状態の状
態量を用いてもよい。ここで,セットアップ計算自体は
周知であるが,参考のためその手順の一例を図4に示
す。セットアップ計算を行う場合には,まず圧延仕様が
入力され,ドラフトスケジュール(目標板厚)が計算さ
れる。次に変形抵抗計算が行われ,続いて張力設定値
(目標張力)が計算される。さらに,圧延荷重計算,ロ
ールペンディング力,中間ロール位置の設定値が計算さ
れた後,バネ定数が計算され,ロールギャップ,ロール
速度の設定値が計算され,セットアップ計算が終了す
る。 <2>バランス制御の目標値(バランス制御目標値に相
当)となる項目とその値の決定,及び操作量の項目の決
定 バランス制御の目標値の項目は,上記板厚・張力制御装
置の目標値となる状態量,及び不可制御となる状態量を
除いた状態量の線形結合として任意に選ぶことができ
る。このため,重み,関数の設定が不要で調整が容易で
ある。ただし,可制御・可観測を保証するために,互い
に独立である必要がある。上記バランス制御の目標値の
項目としては,例えば圧延荷重偏差と圧延トルク偏差を
選ぶ。また,バランス制御の目標値の値としては,スタ
ンド#1とスタンド#5の圧延荷重偏差及び圧延トルク
偏差の値が0であり,かつスタンド#2,#3,#4
(中間スタンド)の圧延荷重偏差と圧延トルク偏差のそ
れぞれの差が0,即ち中間スタンドの圧延荷重,及び圧
延トルクの比を保つ値を用いることができる。さらに,
バランス制御の操作量の項目も決定する。サーボ系とす
るため,操作量の数は,制御量の数に一致させる必要が
ある。ここでは,例えばスタンド#1〜#4のスタンド
目標出側板厚,及びスタンド目標出側張力の8つの項目
を用いるものとする。
>定常圧延状態での外乱と定常圧延状態の関係(静特
性)を求め,<3−2>求めた静特性に動的な要素を付
加し,状態方程式(動特性)を求めるという2つの手順
に分けて行われる。静特性に動的な要素を付加して動特
性に対応する状態方程式を求める場合,既存のセットア
ップ計算(各スタンド#1〜#5間の目標板厚,目標張
力等を決定する計算)を利用できるという利点がある。
さらに,状態方程式の状態変数の数が,圧延の状態量の
数を越えて増えないようにすることができ,状態方程式
が簡単になるという利点もある。後記する式(1)乃至
(16)で用いられる記号は,次の通りである。 νi :スタンド出側板速 hi :スタンド出側板厚 b :材料幅 U :体積速度 fi :先進率 fi :ロール速度 νRi:ロール速度 Si :ロールギャップ Pi :圧延荷重 Mi :ミル剛性係数 Qi :塑性係数 Ri :ロール半径 Ni :ロール速度設定値 Gi :圧延トルク Hl :原板板厚 hi :スタンド出側板厚 Hi :スタンド入側板厚 qfi:スタンド出側張力 qbi:スタンド入側張力 μi :摩擦係数 ki :材料変形抵抗 Ki :モニタAGCのゲイン Zi * :圧延トルク増分によるモータ速度低下係数 また,*SVは,定常状態での設定値を表す。 <3−1>静特性モデルの設計 まず,冷間圧延の基本方程式は,次の通りである。詳し
くは,例えば「板圧延の理論と実際」(昭和59年9月
1日(社)日本鉄鋼協会発行)pp.112〜114 を参照され
たい。 ・体積速度一定の式 νi hi b=U (i=1,2,…,5) (1) ・スタンド出側板速の式 νi =(1+fi )νRi (i=1,2,…,5) (2) ・スタンド出側板厚の式 hi =Si +Pi /Mi (i=1,2,…,5) (3) ・ロール速度の式 (ΔνR /νR )i =(Δ(Ri Ni )/Ri Ni )+Zi * ΔGi (i=1,2,…,5) (4) ・先進率,圧延荷重,圧延トルクの式 fi =fi (Hl ,Hi ,hi ,qfi,qbi,μi ,ki ) (i=1,2,…,5) (5) Pi =Pi (Hl ,Hi ,hi ,qfi,qbi,μi ,ki ,b) (i=1,2,…,5) (6) Gi =Gi (Hl ,Hi ,hi ,qfi,qbi,μi ,ki ,b) (i=1,2,…,5) (7) ・タンデム圧延機の性質 hi =Hi+1 (i=1,2,…,5) (8) qfi=qbi+1 (i=0,1,…,4) (9) また,変形抵抗・摩擦の式は次のように表されるとす
る。 ・変形抵抗・摩擦の式 ki =ki (h0 ,hi-1 ,hi ,νi ) (10) μi =μi (νi ) (11) さらに,板厚制御系と張力制御系が存在するので,定常
状態では偏差が0となり次式(12),(13)を得
る。尚,張力制御がバンド幅を有する場合は,バンド幅
内の張力変動を0とみなせばよい。 ・板厚・張力制御系 hi =hi-SV (i=1,2,…,5) (12) qfi=qfi-SV (i=1,2,…,4)) (13) 圧延機では,原板板厚,ペイオフリールとスタンド#1
間張力等の制御できない量が存在する。これらの値は一
定のはずであるので(一定でない場合には,外乱に含ま
れることになる),不可制御量は次の式(14),(1
5),(16)の通りになる。 hi =hi-SV(i=0) (14) qfi=qfi-SV (i=0,5) (15) Ni =Ni-SV(i=5) (16)
(1)乃至(3),式(12)乃至(16)を,バラン
ス制御を動作させる定常圧延状態まわりでTaylor
展開すると,次の連立方程式を得ることができる。尚,
圧延荷重,圧延トルクをバランス制御において使用しな
いときは,式(6),(7)を用いてなくてもよい。次
式(17)は,外乱dに対して圧延状態がどう変化する
かを表す。即ち,定常圧延状態にある場合に,原板の板
厚変動や変形抵抗変動など外部から作用する外乱の他,
目標板厚,目標張力等の変更による意図的な操作によっ
て生じる外乱(モデル化誤差等はこの外乱に含まれる)
が印加されると,定常圧延状態から別の圧延状態に移行
するが,この別の圧延状態がどのようなものであるかを
表している。 Am&c xm&c =d (17) Am&c (38×38):制御対象の静特性を表す行列 xm&c (38× 1):制御対象の状態量を表すベクト
ル d (38× 1):外乱ベクトル(外乱がないとき
は0) ただし,xm&c =(x1 ,x2 ,…,x38)T の各要素
のうち,x1 〜x6 は,原板板厚偏差及びスタンド出側
板厚偏差Δhk /hk (k=0,1,…,5)であり,
x7 〜x12は,#1スタンド入側張力偏差及びスタンド
間張力偏差Δq fk/Δqfk(k=0,1,…,5)であ
り,x13〜x17は,スタンド出側板速偏差Δνk /Δν
k (k=1,2,…,5)であり,x18〜x22は,ロー
ル速度設定値偏差ΔNk /Nk (k=1,2,…,5)
であり,x23〜x27は,ロールギャップ偏差ΔSk /h
k (k=1,2,…,5)であり,x28は,体積速度偏
差ΔU/Uであり,x29〜x33は,圧延荷重偏差ΔPk
/Pk (k=1,2,…,5)であり,x34〜x38は,
圧延トルクΔGk /Gk (k=1,2,…,5)であ
る。また,Am&c は,次式の通りである。
等から成る値が入る。例えば,Am&c の6行,7列目の
要素a6,7 は,次式であらわされる。
あれば上記Am&c から相当する部分を取り除けばよい。
上記式(17)は,変数38個,式38本の線形連立方
程式であり,Am&c がフルランクであり,かつ外乱が既
知であれば,解は次式から一意に求められる(尚,通常
の圧延では,Am&c はフルランクである)。 xm&c =Am&c -1d (20) ただし,dは外乱である。
変動などのミルの外部からの外乱d ext と,バランス制
御の操作量による外乱dmbc とが含まれていると考える
ことができる。即ち,外乱dは, d=dext +dmbc (21) 上記バランス制御の操作量は,上記した手順<2>にお
いて定められた例えば8つの量である。このときバラン
ス制御の操作量による外乱dmbc は次の式(22)のよ
うに表される。 dmbc =Apartu (22) ただし, Apart(38×8):制御対象の静特性を表す行列A
m&c から,上記バランス制御の操作量の拘束条件に相当
する行のみを抜き出し,他の行の成分はすべて0とし,
さらにバランス制御の操作量に相当する列のみを取り出
したものである。具体的には上記(18)式のAm&c の
16〜19行及び21〜24行を抜き出し,他の行の成
分はすべて0とし,さらに2〜5列及び8〜11列のみ
を取り出したものである。 u (8×1):バランス制御の操作量を表すベク
トルであり,上記<2>において記載したように, 例えばu1 :スタンド#1の目標出側板厚 u2 :スタンド#2の目標出側板厚 u3 :スタンド#3の目標出側板厚 u4 :スタンド#4の目標出側板厚 例えばu5 :スタンド#1の目標出側張力 u6 :スタンド#2の目標出側張力 u7 :スタンド#3の目標出側張力 u8 :スタンド#4の目標出側張力 である。 従って,上記制御対象の状態量の変化は,次式(23)
のようになる。 xm&c =Am&c -1Apartu+A-1 m&c dext (23) また,出力方程式を次式(24)のように定義する。 ym&c =Cxm&c (24) ただし, C (8×38):制御対象の状態方程式の係数 ym&c (8×1):制御対象の出力=バランス制御の制
御量 上記手順<2>で選んだ目標値と同じ項目が制御量とな
るので,この例ではCはおおよそ次の式(25)の通り
となる。
数のうち,圧延荷重関係の係数は, 圧延トルク関係の係数は, である。また,出力ym&c は, y1 : ΔP1 /P1 (スタンド#1の圧延荷重偏
差) y2 : ΔP2 /P2 −ΔP3 /P3(スタンド#2
の圧延荷重偏差−スタンド#3の圧延荷重偏差) y3 : ΔP3 /P3 −ΔP4 /P4(スタンド#3
の圧延荷重偏差−スタンド#4の圧延荷重偏差) y4 : ΔP4 /P4 −ΔP5 /P5(スタンド#4
の圧延荷重偏差−スタンド#5の圧延荷重偏差) y5 : ΔG1 /G1 (スタンド#1の圧延トルク偏
差) y6 : ΔG2 /G2 −ΔG3 /G3(スタンド#2
の圧延トルク偏差−スタンド#3の圧延トルク偏差) y7 : ΔG3 /G3 −ΔG4 /G4(スタンド#3
の圧延トルク偏差−スタンド#4の圧延トルク偏差) y8 : ΔG5 /G5 (スタンド#5の圧延トルク偏
差) 尚,上記係数Cは,一例であり,出力ym&c が,板厚・
張力制御装置10の目標値となる変数及び不可制御とな
る変数を除いた38の変数から組み合わせた互いに独立
な値となるならば,それらの線形結合として任意に選ぶ
ことができるのは既に述べた通りである。上記式(2
3),(24)が,上記制御対象の静特性の状態方程式
である。この場合,スタンド#1の圧延荷重とスタンド
#5の圧延荷重及び圧延トルクを一定に保ち,スタンド
#2,#3,#4の圧延荷重及び圧延トルクの比を一定
に保つバランス制御を行うことになる。
することにより,動特性モデルの設計を行う。この動特
性の付加分は,圧延材のスタンドでの移送による遅れ,
板厚・張力制御装置の応答(圧下系及び速度系の応答を
含む)などである。そして,得られた動特性に対して,
安定性を保証するサーボ系を構成する。例えば,上記制
御対象におけるすべての応答を一次遅れと近似し,さら
に応答の最も遅い時定数に対応して,即ち最悪の場合を
考えて,支配的な時定数Tm&cを決定し,これを上記制
御対象全体の時定数と定める。応答の最も遅い時定数
は,上記圧延材のスタンドでの移送による遅れ,板厚及
び張力制御系の応答(圧下系及び速度系の応答を含む)
等全てを含んだ上記制御対象の応答から決定する。ここ
で,上記制御対象の応答に含まれる移送による遅れは,
本来,むだ時間であり,一次遅れで表されるものではな
い。しかしながら,上記制御対象の応答に含まれる移送
による遅れを一次遅れとみなしても問題はない。これ
は,バランス制御が板厚・張力制御装置10による板厚
・張力制御系の外側のループであり,その応答は内側の
板厚・張力制御系の応答とくらべて,必然的に遅くなる
ためである。即ち,板厚・張力制御は圧延材がスタンド
を抜けきって初めて定常状態に達するため,板厚・張力
制御系の応答は,移送の遅れに比べて遅いものになる。
さらに,バランス制御の応答は板厚・張力制御系の応答
よりも遅くなるので,結果として,バランス制御の応答
は移送の遅れに比べて極めて遅くなる。従って,バラン
ス制御の安定性を考慮して設計した場合,制御帯域は移
送の遅れが問題となる周波数帯域より狭くなり,通常移
送遅れのむだ時間は無視できる。このように最悪の応答
の場合を考えて時定数Tm&c を設定すれば,その時定数
Tm&c に対して安定に設定されたバランス制御装置は安
定となる。また,一次遅れとしたことによって,二次遅
れなどとする場合と比べて,状態方程式の状態変数の数
が,圧延状態の状態量の数を越えず,また,後述のIL
Q設計法の仮定を容易に満たすことができる等の利点が
ある。上記(24)式に動特性を付加すれば,次の式
(26)の通りとなる。 xm&c ′=Axm&c +Bu+dext (26) ここで,xm&c ′はxm&c の時間微分を表し, A(38×38):上記制御対象の状態方程式の係数 B(38× 8):上記制御対象の状態方程式の係数 であり,上記A,Bはそれぞれ次式であらさわれる。 A=−(1/Tm&c )I (27) B=(1/Tm&c )Am&c -1Apart (28) 即ち,上記制御対象の動特性の状態方程式は,上記式
(26),(25)により与えられる。
スを保ち,安定性を保つようなサーボ系を設計する。例
えば安定性を保証し,定常偏差を0にする公知の積分型
最適制御を適用することができる。ここでは,上記積分
型最適制御の設計法として,ILQ設計法を用いた場合
を説明する。ILQ設計法により得られる制御装置は,
ゲイン調整パラメータを大きくとると,各制御量の応答
を非干渉化でき,また各制御量の応答を指定でき,さら
にその指定応答への漸近の度合いをゲイン調整パラメー
タにより調整することができるという利点があり,この
利点を本実施の形態に係るタンデム圧延機のバランス制
御装置に利用することができる。バランス制御のよう
に,多入出力系で干渉が大きく,また調整が困難な制御
対象に対しては有効な手法である。詳しくは,例えば
「ロバスト制御」(木村他,コロナ社)を参照された
い。上記制御対象の動特性モデルでは,非干渉化行列D
の正則性が確保されている。上記(27)式のようにA
を選ぶと,零点は38−8=30個存在し,その値は全
て−(1/Tm&c )となり,安定となる。基準最適ゲイ
ンKI 0 ,基準最適ゲインKF 0 が周知のILQ設計法
に従って計算される。例えば基準最適ゲインKI 0 ,基
準最適ゲインKF 0 122は次式(29),(30)に
より与えられる。 KI 0 =D-1Φ0 ,Φ0 =diag{φi (0) } (29) ただし,φi (s) は非干渉化行列Dで定義される制御対
象の相対次数di (1≦i≦m=8)と同じ次数をもつ
任意の安定多項式である。 KF 0 =D-1Nψ (30) ただし,Nψ=(c1 ψ1 (A),…,cm ψ
m (A))T ψi (s) =(φi (s) −φi (0) )/s このようにして設計された操作演算部12が,図2に示
したものである。ゲイン調整パラメータσi を対角要素
に持つ対角行列Σからなるゲイン調整手段123は,両
ゲインを調整するためのものである。σi をある下限値
よりも大きく選べば,安定性が保証される。尚,σi を
大きくすると,制御量が減少し性能が向上するが,操作
量が増大しまたモデル化誤差等に対して不安定化しやす
いので,σi には現実的には上限がある。上記バランス
制御の手順は例えば図5の通りである。バランス制御が
開始されると,上記のようにバランス制御則が計算さ
れ,その後バランス制御がオンされる。そして,バラン
ス制御によって各スタンドのバランスが保たれる。尚,
上記バランス制御則の計算において,基準最適ゲインK
F 0 は8×38の行列であるが,0でないのは,8×1
0の部分にすぎず,基準最適ゲインKF 0は圧延荷重5
+トルク5の10項目をフィードバックするにすぎな
い。したがって計算量が膨大になることはない。ここ
で,図6に上記バランス制御の結果を示す。図6におい
て縦軸は圧延荷重偏差であり,横軸は時間である。図6
に示す如く,外乱の印加によって,開始時に0であった
圧延荷重偏差が各スタンド#1〜#5において増加する
が,バランス制御が動作すると,各スタンド#1乃至#
5に対する板厚・張力制御装置10の目標板厚・目標張
力が修正されて,スタンド#1,スタンド#5の圧延荷
重偏差はもとの値に,また中間スタンドであるスタンド
#2〜#4の圧延荷重偏差はそれぞれ同じ値に,すなわ
ち同じ比を保った値に収束させられる。このように本実
施の形態に係るタンデム圧延機のバランス制御装置によ
れば,各目標板厚や目標張力を修正するための操作量
を,制御対象を動的にモデル化した動特性モデルを用い
て設定された制御則に従って演算し,またバランス制御
の制御量と当該制御量に対するバランス制御目標値との
制御偏差を積分演算する積分特性を有することにより,
上記バランス制御の安定性を保証しながら,定常偏差も
解消することができる。しかも,上記制御対象の静特性
モデルに対して応答が一次遅れであると近似して上記動
特性モデルが設計されるため,既存のセットアップ計算
の値をそのまま利用することができ,LQI制御特にI
LQ設計法を用いる場合には動特性の設計が容易なもの
となる。さらに,上記バランス制御目標値の項目を,圧
延荷重,圧延トルク,張力などの線形結合により表すこ
とができ,重み,ルール,関数の設定が不要で調整を容
易にすることができる。
むだ時間を無視して動特性を導出していたが,圧延材の
移送の遅れを考慮して動特性を導出することも可能であ
る。この場合,静特性をまず求めその後動特性を求める
という手順で動特性を求ず,1つの手順で動特性を求め
ることになる。例えば移送の遅れによるむだ時間L
i を,周知のパデー近似(例えば「現代制御工学」稲葉
他(オーム社)参照)を用いて,次式のように2次で近
似するものとする。尚,次数をさらに上げた場合でも,
以下の手順は同様に適用でき,次数を上げれば上げるほ
ど精度は向上する。
は,次式(31)乃至(34)であらわされるものであ
る。 qfi′=qfi′(νi ,νin-i) (i=1,…,4) (31) Hi ′=Hi ′(hi ,νi ) (i=0,…,5) (32) Hi ”=Hi ” (i=0,…,5) (33) xci′=xci′(Hi ,hi ,qfi,qbi) (i=1,…,9) (34) ただし,νin-iはスタンド入側板速であり,xciは板厚
・張力制御系の状態変数すなわち積分器の値を意味
し,′及び”はそれぞれ1階時間微分,2階時間微分を
表す。ここでは,圧下系及び速度系の応答は無視してい
る。なお,無視しない場合はさらに状態量を加えればよ
い。そうすると,状態方程式の状態変数は,4+6+6
+9=25個である。また,圧延状態を示す変数は上述
の38個から,一定でなくなる体積速度Uを覗き,q
bi+l,νin-i,Hi ,Hi ′を加える。従って,圧延状
態を示す変数は,38−1+6+5+6+6=60個と
なる。よって,60−25=35本の独立の代数方程式
があれば,上記25個の状態量について状態方程式を得
ることができる。この独立の代数方程式には,例えば上
記式(2),(3),(6),(7)を用いることがで
きる。これらは,それぞれ5本の方程式であるから,こ
のほか15本必要である。ここで,上記した「板圧延の
理論と実際」における,ロールバイト中での体積速度一
定の式〔(5.40),(5.41)〕(5本),スタ
ンド入側張力,スタンド出側張力の関係式〔(5.4
5)ただし,ペイオフリールとスタンド#1間,及びス
タンド#5とテンションリール間を含む〕(6本),不
可制御量(原板板厚,スタンド#5ロール設定速度,ペ
イオフリールとスタンド#1間張力,及びスタンド#5
とテンションリール間張力)(4本)の方程式を採用す
ることができる。上記のような35本の方程式を用い
て,圧延材の移送の遅れを無視しない場合でも動特性を
得ることは可能である。
目標張力を得るような圧延スタンド制御装置を用いた
が,これに限られるものではなく,目標板厚のみを得る
ような圧延スタンド制御装置を備えたタンデム圧延機に
ついても本発明を適用することは可能である。この場
合,上記バランス制御の操作量としては,目標張力,又
は例えばギャップ速度,ロール速度を用いることが可能
である。設計手法は,上記実施の形態とほぼ同様の手順
である。異なる点を以下に列挙する。 ・上記式(12),(13)の代わりに次式(35),
(36)を用いる。 hi =hi-SV (i=5) (35) (1/Ki /K4 )(ΔNi /Ni )=ΔN4 /N4 (i=1,2,3) (36) なお,式(36)はTaylor展開する必要はない。 ・式(14)乃至(16)の代わりに次式(37)乃至
(40)を用いる。 hi =hi-SV (i=0) (37) qfi=qfi-SV (i=0,5) (38) Ni =Ni-SV (i=5) (39) Si =Si-SV (i=1,…,5) (40) ・バランス制御の操作量を表すベクトルu=(u1 ,u
2 ,…,u8 )T の要素ui には,次のものを用いる。 u1 :スタンド#1ロール速度 u2 :スタンド#2ロール速度 u3 :スタンド#3ロール速度 u4 :スタンド#1ギャップ u5 :スタンド#2ギャップ u6 :スタンド#3ギャップ u7 :スタンド#4ギャップ u8 :スタンド#5ギャップ ・式(25)の代わりに,次式(41)を用いる。
数のうち,圧延荷重関係の係数は, C1,8 =1 C2,9 =1 C3,9 =1 C4,11=1 圧延トルク関係の係数は, である。また,出力yは, y1 : Δqf1/qf1(スタンド#1,#2間張力偏
差) y2 : Δqf2/qf2(スタンド#2,#3間張力偏
差) y3 : Δqf3/qf3(スタンド#3,#4間張力偏
差) y4 : Δqf4/qf4(スタンド#4,#5間張力偏
差) y5 : ΔG1 /G1 (スタンド#1の圧延トルク偏
差) y6 : ΔG2 /G2 −ΔG3 /G3(スタンド#2
の圧延トルク偏差−スタンド#3の圧延トルク偏差) y7 : ΔG3 /G3 −ΔG4 /G4(スタンド#3
の圧延トルク偏差−スタンド#4の圧延トルク偏差) y8 : ΔG5 /G5 (スタンド#5の圧延トルク偏
差) これらの相違点に基づいて上記実施の形態と同様に操作
量演算部を設計すれば,目標板厚のみを得るような圧延
スタンド制御装置について本発明を適用することができ
る。ここで,すべてのスタンドにおいて目標板厚を得る
ような制御装置を設けてもよいし,あるいはスタンド#
5のみで目標板厚を得るような制御を行うような構成と
してもかまわない。後者の場合,スタンド#1〜#4で
は上記のように張力やトルクの制御は行われるが,目標
板厚を得るような制御はおこなわれない。
ローラによって,バランス制御を行っていたが,モデル
化誤差,制御対象の変動,また制御目的の変更に柔軟に
対応できない場合がある。このため,圧延状態量,外
乱,上記操作量,上記制御量,若しくは上記圧延スタン
ド制御装置の特性,又はこれらの組合せから定まる特徴
に応じてコントローラの構成を変更するようにしてもよ
い。例えば図7(a)に示すのは,コントローラKmbc
を適応させる例であり,図7(b)に示すのは,コント
ローラKmbc に対する選択制御を行う場合の例である。
このような実施例に係るタンデム圧延機のバランス制御
装置は,評価量演算部201a,201bを具備する。
上記評価量演算部201a,201bにおいて演算され
るのが上記特徴である。上記特徴(以下,評価量とい
う)の例としては操作量,状態量,制御量のそのものの
値,偏差,振幅,周波数,微分値,2乗値,平均,フィ
ルタ処理をした値,又はそれぞれの線形和がある。ま
た,計算された外乱のそのものの値,偏差,振幅,周波
数,微分値,2乗値,平均,フィルタ処理をした値,又
はそれぞれの線形和も用いることができる。ここで,外
乱としては,上記式(26)によって定まる動的なもの
の他,次式(42)で表される静的な外乱を用いること
もできる。 dext =Am&c xm&c −Apartu (42) 上記評価量演算部201a,201bにおいて計算され
た評価量に従って,コントローラKmbc の適応を行うか
否か又は目標値・制御系を選択するか否かを判断するの
が,適応判断部202a,選択判断部202bである。
上記適応判断部202aにおける判断の基準としては,
例えば一定時間における板厚偏差の2乗値の和が,又は
板厚偏差の微分値の2乗和が,予め設定した値より大き
いか否かを用いることができる。大きい場合にはハンチ
ング等が生じてバランス制御系が振動的になっていると
判断できる。また,板厚偏差の周波数が,予め設定した
周波数より高いか否かという基準を用いることもでき
る。この場合も,ハンチング等が生じてバランス制御系
が振動的になっているか否かが判断できる。上記適応判
断部202aによってコントローラの適応を行うと判断
された場合には,適応量決定部203aにより適応させ
る量が決定される。例えばモデル化誤差などによりハン
チング等が生じてバランス制御系が振動的になっている
場合に,コントローラKmbc のゲインをより低くする
が,その量を決定する。例えば振動的な場合にはゲイン
を半分程度まで小さくし,振動的でない場合には予め設
定されたゲインを上限としてゲインを2倍程度大きくす
る。また,ゲインの変更は,例えば図8に示す如く,ゲ
イン調整パラメータσi を用いても行うことができる。
バランス制御系が振動的なときにはσi を小さくし,振
動的でない場合には,予め設定されたσi を上限として
σi を大きくする。これにより安定した圧延が可能とな
る。
ては,例えば圧延された板の形状を保つ観点から圧延荷
重は大きすぎてはいけないので,各スタンドの圧延荷重
が予め設定された基準値よりも大きいか否かを判断し,
大きいときには圧延荷重が大きすぎると判断する。この
他,板厚・張力制御系が変更されたときにも,制御量・
制御系を選択することが可能である。これは,鋼種等に
より,板厚・張力制御系の構成が変更されるとき(例え
ば板厚及び張力制御系から,板厚制御系のみに変更され
る場合など)に有効である。そして,圧延荷重が大きす
ぎるなどして上記選択判断部202bにおいて,目標値
・制御系の選択を行うことが判断されると,目標値・ゲ
イン・制御系に対して予め複数用意されている異なる組
合せから,いずれか一つが選択される。これにより安定
した圧延が可能となる。さらに,例えば図9に示す如
く,ILQ最適サーボ設計法におけるバランス制御の応
答を指定する時定数Tm&c&mbc を圧延速度に応じて変更
してもよい。圧延速度が低いときには,板圧・張力制御
系の応答も遅くなるので,バランス制御の指定応答も遅
らせるのである。例えば圧延速度に反比例して,時定数
を変化させるとよい。さらに,図10に示す如く,上記
ゲイン調整パラメータσi を圧延速度に応じて変更して
もよい。圧延速度が低いときには,板圧・張力制御系の
応答も遅くなるので,バランス制御のゲインを小さくす
るものである。例えば圧延速度に比例して,ゲイン調整
パラメータを変化させるとよい。また,上記操作量演算
部12により演算した操作量に従って上記目標量を修正
した後,上記圧延スタンド#1〜#5を用いて異なる圧
延材をあらたに圧延する場合に,あらたに圧延する圧延
材に対して上記目標量をセットアップ計算する際に,以
前の圧延材に対して修正された目標量を用いて,あらた
に圧延する圧延材に対する目標量を予め修正するように
してもよい。例えば図11に示す如く,コイル1cに対
して,圧延仕様入力,ドラフトスケジュール計算,変形
抵抗計算,張力設定値計算,圧延荷重計算,ロールベン
ディング力,中間ロール位置の設定値算出,バネ定数計
算,ロールギャップ,ロール速度の設定値計算などのス
テップを経てセットアップ計算を行った後,バランス制
御を行って,目標板厚(ドラフトスケジュール),目標
張力が変更されたら,次の圧延材であるコイル2cに対
しては,セットアップ計算のドラフトスケジュール計算
や張力設定値計算の際に,上記コイル1cに対するバラ
ンス制御の結果を利用する。これによりコイル2cに対
しては,目標板厚・目標張力の変更はほとんど行う必要
がなくなり,定常圧延状態のはじめから,バランスが保
持される。尚,上記実施の形態及び実施例では,本発明
を5段の圧延スタンドを備えた冷間タンデム圧延機につ
いて適用していたが,圧延スタンドの段数はこれに限定
されるものではない。また,タンデム圧延機の一部のス
タンドのみに適用することもできる。すなわち,目標板
厚あるいは目標張力を得るような圧延スタンド制御装置
を有するスタンドはタンデム圧延機のスタンドのうちの
一部であってもかまわないし,バランス制御装置で演算
された操作量が供給されるスタンドがタンデム圧延機の
スタンドのうちの一部であってもかまわない。さらに,
熱間圧延機に対しても適用可能である。また,上記実施
の形態及び実施例におけるモデル式,バランス制御の操
作量及び制御量の選び方は,その記載に限定されるもの
ではなく,他のモデル式等を用いることも可能である。
のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御
装置によれば,複数の圧延スタンドと圧延スタンド制御
装置とを含む制御対象を動的にモデル化した動特性モデ
ルを用いて,各目標量を修正するための操作量が演算さ
れるため,圧延スタンドや圧延スタンド制御装置におい
て生じる応答遅れに対しても,安定性を保証したバラン
ス制御を行うことができる。また,制御量とバランス制
御目標値との制御偏差を積分演算する積分特性を有して
おり,バランス制御目標値に対して定常偏差を解消する
ことができる。しかも,上記請求項4に記載のタンデム
圧延機のバランス制御装置によれば,上記制御対象の静
特性モデルに対して応答が一次遅れであると近似して上
記動特性モデルが設計されるため,既存のセットアップ
計算の値をそのまま利用することができ,LQI制御特
にILQ設計法を用いる場合には動特性の設計が容易な
ものとなる。また,上記請求項6に記載のタンデム圧延
機のバランス制御装置によれば,バランス制御を行う操
作量演算部(コントローラ)が一つだけでなく,圧延状
態量,外乱,操作量,制御量,若しくは圧延スタンド制
御装置の特性,又はこれらの組合せから定まる特徴にそ
れぞれ応じて複数設けられ,上記特徴により各操作量演
算部を切り換えて上記バランス制御が行われるため,モ
デル化誤差や,制御対象の変動,また制御目的の変更な
どがあっても,その変更に柔軟に対応することができ
る。さらに,上記請求項7に記載のタンデム圧延機のバ
ランス制御装置によれば,バランス制御を行う操作量演
算部の制御則が,上記特徴に応じて適応させられるた
め,モデル化誤差や,制御対象の変動,また制御目的の
変更などがあっても,その変更に柔軟に対応することが
できる。また,上記請求項11に記載のタンデム圧延機
のバランス制御装置によれば,上記操作量演算部により
演算した操作量に従って上記目標量が修正された後,上
記圧延スタンドを用いて異なる圧延材をあらたに圧延す
る場合に,あらたに圧延する圧延材に対して上記目標量
をセットアップ計算する際に,以前の圧延材に対して修
正された目標量を用いて,あらたに圧延する圧延材に対
する目標量が予め修正されるため,あらたに圧延する圧
延材についてはほとんど上記目標量の修正を行う必要が
なくなり,定常圧延状態のはじめからバランスを保持す
ることができる。さらに,上記請求項1〜14のいずれ
か1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置で
は,上記バランス制御目標値の項目を,圧延荷重,圧延
トルク,張力などの線形結合により表すことができ,重
み,ルール,関数の設定が不要で調整を容易にすること
ができる。
バランス制御装置の構成例を説明するための図。
御ブロック図。
設計手順を説明するためのフローチャート。
めのフローチャート。
めのフローチャート。
果の一例を示す図。
ランス制御装置の制御ブロック図。
ンス制御装置のより具体的な制御ブロック図。
バランス制御装置におけるバランス制御の時定数と圧延
速度との関係を示す図。
のバランス制御装置におけるバランス制御のゲイン調整
パラメータと圧延速度との関係を示す図。
ることを説明するための図。
念的に説明するための図。
Claims (15)
- 【請求項1】 複数の圧延スタンドと,各圧延スタンド
について個別に設定された目標板厚,若しくは目標張
力,又はこれら両方(以下,目標量という)を得るよう
に各圧延スタンドをそれぞれ制御する圧延スタンド制御
装置とを含む系を制御対象とし,上記制御対象から得ら
れる圧延状態量のうち選択された制御量に基づいて操作
量を演算する操作量演算部を具備し,該操作量演算部に
より演算した操作量を,上記制御対象の上記圧延スタン
ド制御装置に供給して,各圧延スタンドのバランスを保
つバランス制御を行うタンデム圧延機のバランス制御装
置であって,上記操作量演算部が,上記制御対象を動的
にモデル化した動特性モデルを用いて設計された制御則
に従うと共に,上記制御量と当該制御量に対するバラン
ス制御目標値との制御偏差を積分演算する積分特性を有
してなることを特徴とするタンデム圧延機のバランス制
御装置。 - 【請求項2】 上記操作量演算部が,積分型最適制御
(LQI制御)に基づくものである請求項1に記載のタ
ンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項3】 上記制御則の導出に,ILQ最適サーボ
系設計法が用いられてなる請求項2に記載のタンデム圧
延機のバランス制御装置。 - 【請求項4】 上記動特性モデルが,上記制御対象の静
特性モデルに対して応答が一次遅れであると近似して求
めたものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のタ
ンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項5】 上記一次遅れの時定数に,上記制御対象
の応答の支配的な時定数以上の時定数を用いてなる請求
項4に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項6】 上記圧延状態量,外乱,上記操作量,上
記制御量,若しくは上記圧延スタンド制御装置の特性,
又はこれらの組合せから定まる特徴にそれぞれ応じた上
記操作量演算部を複数具備し,上記特徴により各操作量
演算部を切り換えて上記バランス制御を行う請求項1〜
5のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のバランス制
御装置。 - 【請求項7】 上記圧延状態量,外乱,上記操作量,上
記制御量,若しくは上記圧延スタンド制御装置の特性,
又はこれらの組合せから定まる特徴に応じて,上記操作
量演算部の制御則を適応させてなる請求項1〜5のいず
れか1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項8】 上記操作量演算部に含まれるゲイン調整
パラメータを,上記特徴により切り換え,又は適応させ
てなる請求項6又は7に記載のタンデム圧延機のバラン
ス制御装置。 - 【請求項9】 ILQ最適サーボ設計法におけるバラン
ス制御の応答を指定する時定数を,圧延速度に応じて変
更してなる請求項3〜8のいずれか1項に記載のタンデ
ム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項10】 上記操作量演算部に含まれるゲイン調
整パラメータを,圧延速度に応じて変更してなる請求項
3〜9のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のバラン
ス制御装置。 - 【請求項11】 上記操作量演算部により演算した操作
量に従って上記目標量を修正した後,上記圧延スタンド
を用いて異なる圧延材をあらたに圧延する場合に,あら
たに圧延する圧延材に対して上記目標量をセットアップ
計算する際に,以前の圧延材に対して修正された目標量
を用いて,あらたに圧延する圧延材に対する目標量を予
め修正してなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の
タンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項12】 上記圧延スタンド制御装置が,上記目
標板厚及び目標張力を得るように上記圧延スタンドを制
御するものである場合に,上記操作量として目標板厚又
は目標張力を用いてなる請求項1〜11のいずれか1項
に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項13】 上記圧延スタンド制御装置が,上記目
標板厚を得るように上記圧延スタンドを制御するもので
ある場合に,上記操作量として目標板厚,ギャップ量,
又はロール速度を用いてなる請求項1〜11のいずれか
1項に記載のタンデム圧延機のバランス制御装置。 - 【請求項14】 上記バランス制御目標値の項目の選択
及び上記バランス制御目標値の値の決定は,圧延材,圧
延スタンドの特性,圧延条件,若しくは圧延状態量,又
はこれらの組合せに基づいてなされることを特徴とする
請求項1〜13のいずれか1項に記載のタンデム圧延機
のバランス制御装置。 - 【請求項15】 上記バランス制御目標値の項目が,圧
延荷重,圧延トルク,又は張力の線形結合により表現さ
れてなる請求項14に記載のタンデム圧延機のバランス
制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18554899A JP3457219B2 (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | タンデム圧延機のバランス制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18554899A JP3457219B2 (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | タンデム圧延機のバランス制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001009514A true JP2001009514A (ja) | 2001-01-16 |
JP3457219B2 JP3457219B2 (ja) | 2003-10-14 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18554899A Expired - Lifetime JP3457219B2 (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | タンデム圧延機のバランス制御装置 |
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JP (1) | JP3457219B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112792140A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-05-14 | 太原科技大学 | 一种基于逆线性二次型的带钢厚度和板凸度控制方法 |
CN114253132A (zh) * | 2021-12-07 | 2022-03-29 | 吴会霞 | 一种举升装置的升降平衡控制方法 |
-
1999
- 1999-06-30 JP JP18554899A patent/JP3457219B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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CN112792140A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-05-14 | 太原科技大学 | 一种基于逆线性二次型的带钢厚度和板凸度控制方法 |
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