JP2001008951A - 歯科用色調ガイド - Google Patents

歯科用色調ガイド

Info

Publication number
JP2001008951A
JP2001008951A JP11224378A JP22437899A JP2001008951A JP 2001008951 A JP2001008951 A JP 2001008951A JP 11224378 A JP11224378 A JP 11224378A JP 22437899 A JP22437899 A JP 22437899A JP 2001008951 A JP2001008951 A JP 2001008951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
guide
dental
tone
tooth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11224378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4130280B2 (ja
Inventor
Noriyuki Negoro
紀行 根来
Isao Kadobayashi
勇生 門林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shofu Inc
Original Assignee
Shofu Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shofu Inc filed Critical Shofu Inc
Priority to JP22437899A priority Critical patent/JP4130280B2/ja
Publication of JP2001008951A publication Critical patent/JP2001008951A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4130280B2 publication Critical patent/JP4130280B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の歯と装填後の歯科修復物との色調を容
易に且つ正確に色調適合性評価のために使用できる歯科
用色調ガイドを提供するものである。 【解決手段】 修復材料と修復を行うべき天然歯との色
調適合性評価のために使用されるガイド部およびハンド
ル部を備えた歯科用色調ガイドにおいて、ガイド部の縦
または横のいずれかの長さを修復の対象となる天然歯の
幅の約半分とし、または更に、ガイド部を構成する色見
本部材の厚さを縦または横のいずれか長い方の長さ方向
に沿って勾配を付けたことを特徴とする歯科用色調ガイ
ド。ガイド部が、色見本部材またはハンドル部の先端部
に一体的に形成されたセル中に保持された色見本部材で
構成される上記歯科用色調ガイド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科領域において
歯科医師師や歯科技工士が人工歯または歯冠修復材の色
調を決める際に用いる歯科用色調ガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】損傷を受けた歯や、無くなった歯を復元
するためには、修復材料を使用して充填を施されること
が今日多くなってきている。これらの歯科用複合材料に
よって、損傷を受けた歯の一部分の組織は治療された
り、また置換される。また、ある種の復元、例えば、歯
冠やブリッジや移植や義歯などは、口腔内に適切に確保
される人工材料、補綴材料(修復材料)を使用して修復
される。歯科医師師は、上記のような治療や処置に当た
って、当該歯または隣接歯の色調に合った修復材料を調
製して歯を復元するべく歯科用色調ガイドを使用して適
切なカラーを選択する。一般的には、それぞれ異なった
歯科用色調ガイドの中から1種類の適切な歯科用色調ガ
イドを選び出し、それと同じ色調の修復材料を使用す
る。この歯科用色調ガイドは、患者の歯のカラーに最も
よく合ったカラーを有する歯科用色調ガイドの選択を可
能にするために歯に隣接して保持される。一旦ひとつの
ガイドが選択されると、そのガイドの種類によって、歯
科医師は、適切に着色された修復材料を選択できるよう
になっている。
【0003】ある種の従来式歯科用色調ガイドは、歯型
に形成されており、またその色調ガイドを患者の歯の隣
接位置に保持するためのハンドルを有しているか、ワイ
アまたはチェーン状の部材が多数の色調ガイドのハンド
ルに形成された穴に通されており、これらの色調ガイド
がばらつかないように、また所望の個々の色調ガイドを
保持することができるようにしている。しかしながら、
一方の色調ガイドのカラーを他方の色調ガイドのカラー
と比較する際には、通常両手が必要となる。
【0004】またある種の従来式歯科用色調ガイドは、
一列に配置された多数のガイド受けを備えたホルダを有
している。各ガイド受けは、色調ガイドの部分がホルダ
上に突出し且つ該部分を視認できるように、色調ガイド
を取り替え自在に収納するように構成されている。歯科
医師は、一方の手を使ってそのホルダを患者の歯に隣接
した位置に支持することができ、これによって、多数の
色調ガイドを同時に観察できる(必要時には、更によく
見ることができるように、1個またはそれ以上のガイド
をホルダから取りはずすこともできる)。しかしなが
ら、そのホルダに組み込むことのできる色調ガイドは、
種類の限られたガイドのみが保持できるだけである。付
加的なガイド受けを備えたより大きなホルダが提供され
たとしても、大きなホルダが邪魔になるような場合や、
色調ガイド選択時においてそれ程多くの色調ガイドを必
要としない場合には、それらのホルダの取り扱いには不
便さを感じる。
【0005】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、ハンドル付き歯科用色調ガイドのみでの使用、また
はハンドル付き歯科用色調ガイドのハンドルをホルダに
挿し込んで使用していた。これは販売・輸送時に破損等
を防ぐためのもので、ハンドル付き歯科用色調ガイドを
患者の口腔内に挿入して色調を判断するときの目視によ
る色の誤差が大きく、技工した人工歯または歯冠修復材
を実際に口腔内に装着したときに天然歯と色調が合わな
いことがあった。また、技工した人工歯または歯冠修復
材をハンドル付き歯科用色調ガイドとして試験するとき
にホルダに並べたものと見比べたり、ハンドル付き人工
歯と直接較べていたが、目視による色の誤差が大きく、
実際にこれを口腔内に装着したときに天然歯と色調が合
わないことがあった。
【0006】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、ハンドル付き歯科用色調ガイド間やハンドル付き歯
科用色調ガイドとホルダとの間に空間があると、その後
方の色調およびハンドルの部分の色調等が反映し、患者
の口腔内での色調を決める際、色対比効果により正しい
色調を決めることが困難であり、誤差を生じる問題点が
あった。
【0007】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、人工歯の形をしているか、またはそれに近い形をし
ていることが多く、口腔内で天然歯と見比べる場合、欠
損した歯全体を覆い、隣接した歯と色調を見比べるかま
たは欠損した歯と見比べ、色調を判断し充填する修復材
料を選択していた。しかしながら、欠損した歯全体を覆
い隣接した歯と色調を見比べるかまたは欠損した歯と見
比べることしかできなかった。欠損した部分を補いなが
ら、修復する歯と見比べることが求められている。
【0008】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、歯頚部に歯肉色を装備することにより、天然歯と同
じ環境にして見比べることにより、錯覚や誤差を少なく
して人工歯や天然歯との色調を判断し充填する修復材料
を選択していた。しかしながら、歯頚部に歯肉色を設け
たとしても、歯肉色には個人差があり、同じ環境になっ
たとは言い難かった。更に、欠損した歯と見比べる場
合、人工歯や天然歯と同一形状をしていても誤差を少な
くすることができなかった。
【0009】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、インジケーターと呼ばれ、円盤状やテーブル状の板
に張り付けられており、口腔内で色調を判断する場合、
天然歯等に隣接して色調を確かめることができない。更
に、板の色調が不適切であるため、口腔内での色調の確
認をすることができない。
【0010】また、ある種の従来式歯科用色調ガイド
は、複数の層から作成された人工歯形態をしていること
から、選択した色調の修復材料にて修復しても満足ので
きる色調にならなかった。天然歯の欠損の大きさや深さ
によって、充填した修復材料の発色が変化するため、欠
損の大きさや深さを考慮して修復材料を選択することが
できなかった。
【0011】更に、従来の歯科用色調ガイドは、複数の
層から作成された人工歯形態をしていることから、色調
の異なる2種類の修復材料で修復を行う場合、1色目の
修復材料を築盛後、途中で色調を確認することができ
ず、術者の感に頼ることが多かった。
【0012】更に、最近の色調確認方法としては、器械
測色法が行われているが、この方法では測色範囲が広い
ため健全な歯や人工歯を測色することができたとして
も、欠損した部分が大きい場合、測色が不可能である。
更に正確に測色ができたとしても、器械による測色は熟
練した技術士の域には達していない。
【0013】更に、ホルダにおいては、専用の歯科用色
調ガイドのみをホールドするように設計されている。し
かしながら、歯科界でスタンダードとされているビンテ
ージハローのシェードガイドを同時にホールドすること
ができなかったため、術者は標準品との確認をする際
に、別のホルダでホールドするか、シェードガイドを手
で持ち、両手で見比べなければならなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、患者の歯と
装填後の歯科修復物との色調を容易に且つ正確に色調合
わせすることのできる歯科用色調ガイドを提供するもの
である。特に隣接歯との色調適合性だけでなく、欠損部
を有する歯の正常部との色調合わせが正確になし得、ま
た周辺部の色調を考慮に入れながら対象歯部との正確な
色調合わせが容易な歯科用色調ガイドを提供することを
目的とする。特に修復部の深さを考慮した色調合わせが
可能な歯科用色調ガイドを提供することをも目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、修復材料と修
復を行うべき天然歯との色調適合性評価のために使用さ
れるガイド部およびハンドル部を備えた歯科用色調ガイ
ドにおいて、ガイド部の縦または横のいずれかの長さを
修復の対象となる天然歯の幅の約半分としたことを特徴
とする歯科用色調ガイドに関する。また、本発明は、修
復材料と修復を行うべき天然歯との色調適合性評価のた
めに使用されるガイド部およびハンドル部を備えた歯科
用色調ガイドにおいて、ガイド部の縦または横のいずれ
かの長さを修復の対象となる天然歯の幅の約半分とし、
且つガイド部の厚さを縦または横のいずれか長い方の長
さ方向に沿って勾配を付けたことを特徴とする歯科用色
調ガイドに関する。詳しくは、本発明は、ガイド部が、
色見本部材またはハンドル部の先端部に一体的に形成さ
れたセル中に保持された色見本部材で構成される請求項
1または2に記載の歯科用色調ガイドに関する。また詳
しくは、色見本部材の縦または横方向のうち短い方の長
さが2〜6mm、長い方の長さが7〜15mmであり、
且つ縦または横のいずれか長い方の長さ方向に沿って形
成した厚さの勾配が、厚さ0〜3.0mmから1.0〜
7.0mmへと連続的に変化する上記歯科用色調ガイド
に関する。更に、本発明は、ガイド部の側面に色見本部
材の厚さを表示する尺度を設けた上記の歯科用色調ガイ
ドに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の歯科用色調ガイドは、色
見本部材の幅が修復の対象となる歯とほぼ同じである従
来のものと異なり、常識的には想到し得ないはるかに小
さなものとしたところに特徴があり、これによって変色
や欠損を有するため修復を要する当該歯の修復部の上に
本発明歯科用色調ガイドを当てることによりガイド部と
当該歯の色調を従来以上に正確に比較することができ
る。即ち変色や欠損の部分の上にガイド部を置くことに
よって色調適合性の評価の妨害となる変色や欠損部分を
被覆しつつ正常部の色調と比較できるため正常部の色調
を正確に読みとることができる。更に、本発明の歯科用
色調ガイドの特徴は、ガイドの縦または横のいずれかの
長さを天然歯の幅の約半分小さくするとともに、ガイド
部の厚さ、詳しくはガイド部を構成する色見本部材の厚
さが連続的に変化するように縦または横方向に勾配を設
けたことにある。したがってガイド部はその中に種々の
厚さ部分を有することになり、その中から修復すべき欠
損部に相当する厚さ部分を選んで色調合わせに使用する
ことができる。このように修復すべき部分に使用する修
復材料の色調を、使用する厚さも加味して決定すること
ができるため、実際に修復した後の色調適合性は従来よ
り向上したものとすることができる。厚さの変化は直線
的勾配を持つことが好ましい。
【0017】上記においてガイド部とは色見本部材その
ものである場合もあるが、後述するように色見本部材と
それを充填しているセルとから構成される場合がある。
また、本発明の歯科用色調ガイドには、ガイド部の側面
にガイド部の厚さ勾配に沿って、図4にその例を示すよ
うに、その厚さが一目して分かるように厚さ表示目盛を
とり付けてもよい。
【0018】本発明の歯科用色調ガイドは、ガイド部お
よびハンドル部からなる。ハンドル部は、歯科医師師等
使用者が歯科用色調ガイドを取り扱い易いようにその一
部を構成するものである。ハンドル部は色調適合性の評
価の妨害とならないように無色透明であり、且つ色見本
部材と同じ材料でできていることが好ましく、例えばア
クリル樹脂やスチレン樹脂などのプラスチックを用いて
成形される。ハンドル部の幅、長さおよび厚さは使用者
が取り扱い易い大きさであれば、更にホルダーに保持で
きる大きさであれば特に限定されないが、ガイド部の幅
と同じかまたは同等であることが好ましい。長さも特に
限定はなく取り扱い性の観点から選べばよく、同様の用
途の従来の商品と同等の長さでよい。ハンドル部の幅は
ガイド部と同一とすることで二色のガイド部を図7に示
すように同時に同一の平面に並べて置くことができ、修
復すべき歯の色調適合性を判断できる。ハンドル部の好
ましい形態では、ガイド部と一体になっており、このよ
うな形態ではハンドル部の先端にはガイド部の色見本部
材を保持することのできるセルが形成されている(図1
(b)に表示)。セルは色見本部材が充填できるように
上面が開放された形に成形され、セルの深さは充填した
色見本部材が上記したように所定の厚みと勾配を持つこ
とができるように勾配が形成される。ここで「上面」と
はガイド部の色調適合性の評価に用いられる色見本部材
の表面側を言う。したがってセルの大きさは充填される
色見本部材が上記した本発明で規定する大きさになるよ
うに形成され、セルの厚さは色見本部材が保持される強
度を有する程度の大きさであればよく、その範囲ででき
るだけ薄いことが好ましい。
【0019】ガイド部は、歯科用色調ガイドのうち種々
の色の色見本部材が取り付けられた部分であり、対象と
する歯との色調合わせを行う部分である。本発明のガイ
ド部は、通常上記のセルとそこに充填された色見本部材
とから構成される。この場合、ガイド部は種々の色調に
調合した実際に使用される組成物である修復材料をセル
の中へ充填し硬化させるだけで作成することができる。
しかし、本発明のガイド部はセルを使用することなく、
色見本部材単独で構成することもできる。この場合は、
種々の色調に調合した実際に使用される組成物である修
復材料を成形型を用いるなどして色見本部材を成形し、
これをハンドル部の先端に接着剤等によりまたは機械的
な手段で取り付けることにより作成することができる。
【0020】色見本部材の大きさは、縦または横方向の
うち短い方の寸法は2.0〜6.0mm、好ましくは
2.5〜4.0mm、更に好ましくは3.0mmであ
り、長い方の寸法は7.0〜15.0mm、好ましくは
8.0〜12.0mm、更に好ましくは10.0mmで
ある。また、色見本部材は縦または横方向のうち長い方
の長さ方向に沿って厚さ勾配を持ち、その厚さは、薄い
方で0〜3.0mm、好ましくは0〜2.0mm、厚い
方で1.0〜7.0mm好ましくは1.5〜4.5mm
である。色見本部材は半透明材料からなることが好まし
い。特に好ましくは、色調適合性の確認後に修復部に充
填するコンポジットと同等の透明性を有するものが好ま
しい。この半透明性とは日歯保誌、38(1),p.1
58−171(1995)に記載の透明性測定法で測定
した数値が0.30〜0.90、好ましくは0.50〜
0.70、より好ましくは0.50〜0.65であるも
のをいう。色見本部材の材料は、色調適合性の確認後に
充填する材料と、同色調を有する材料がよく、同一材料
であることがより好ましい。更に好ましくは、充填後の
窩洞形状や修復歯の色調を考慮に入れて調色を行った材
料がよい。材質としては、硬質ポリ塩化ビニル、スチロ
ール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポー
セレンまたはこれらの混合物等いずれでもよいが、酢酸
ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂がよ
り好ましい。
【0021】本発明の歯科用色調ガイドの構成に由来す
るもう一つの利点は、色見本部材として実際に使用され
る修復材料を使用できることである。修復材料は通常高
価な原料が使用されているため色見本部材として多量の
修復材料が使用されると歯科用色調ガイドの価格が高く
なるという問題があり、そのため実際の修復材料が使用
されず、代替物としてアクリル樹脂等が使用される場合
が多かった。代替品を使用すると、色見本の段階では対
象となる歯とよく一致した色調を選択できたとしても、
それを実用の修復材料と置きかえる段階では色調の誤差
が生じることになりがちである。本発明の歯科用色調ガ
イドの場合は色見本部材として用いる材料は少量である
ため価格上昇を気にすることなく実際の修復材料を用い
ることができる。
【0022】更に、本発明の歯科用色調ガイドは、色調
の異なる2種類の修復材料で積層修復を行う場合、1層
目の修復材料を築盛後、途中で2層目の修復材料を築盛
する前に、2層目の修復材料を築盛した色調の確認にも
使用できるという利点がある。
【0023】本発明の歯科用色調ガイドは、近似する色
調をもった複数のものをホルダーに並べて色調適合性評
価を行うのが便利であり、且つ色調適合性評価の精度は
より向上する。このようなホルダーとしては、歯科用色
調ガイドのハンドル部分を挿し込む穴を備えた市販され
ている各種ホルダーと同様のものが使用できる。これら
のタイプのホルダーは一般にはそれぞれの歯科用色調ガ
イドに合わせて専用に作成されており、したがってひと
つのホルダーには他のメーカーの歯科用色調ガイドを同
時に挿し込んで使用しても満足な利用ができない。例え
ば他のメーカーのガイドが大きくて挿し込めない、挿し
込んでもガイド部の高さが不揃いとなり色調合わせが行
いにくい、挿し込んだものが落下しやすい等の問題あ
る。
【0024】本発明の歯科用色調ガイドを使用する場合
に限らず、タイプの異なる歯科用色調ガイドをひとつの
ホルダーに保持して色調合わせを行うには、例えばホル
ダーの各ハンドル保持部の穴の底部に貫通孔を有し、穴
の壁面にはその上、中、下の部分に左右(または前後)
の方向から交互に突出した押えを設けてハンドルを3点
で固定する手段を設けたものを使用することが便利であ
る。この例を図11に示す。このようなホルダーを使用
すると各種の色調ガイド、例えば本発明の色調ガイドと
ビンテージハロー((株)松風製)のシェードガイドを
任意の保持高さに保って同じホルダーに保持することが
でき、歯科用色調ガイドをより有効に使用することがで
きる。このようなホルダーの使用例を図12に示す。
【0025】以下、実施例により本発明をより具体的に
説明する。 実施例1 本発明の歯科用色調ガイドのひとつの態様を図1に示
す。図1(a)はハンドル2の先端に設けたセル3の部
分に色見本部材4となる修復材料コンポジットを充填し
て硬化した歯科用色調ガイドである。セルの内部幅は
3.0mmであり、セル内部の深さは先端部で0.5m
m、手前ハンドル側で2.5mmの勾配を有している。
セルの内部の長さは10mmである。セルを含めて1体
に成形されたハンドル部は無色透明のアクリル樹脂製で
あり、セル部分の壁の厚さは0.5mmである。図1
(b)は色見本部材を充填する前のハンドル部全体を示
す。
【0026】実施例2 図2は、実施例1においてセル内部の深さが先端部で0
mmである本発明の歯科用色調ガイドの別の態様を示し
ている。図2(b)は色見本部材を充填する前のハンド
ル部全体を示す。
【0027】実施例3 ハンドル部にセルがなく、色見本部材の成形体がハンド
ル部先端に直接取り付けられた例を図3に示す。
【0028】実施例4 窩洞が1、2、3、5級窩洞などのエナメル層である場
合の本発明の歯科用色調ガイドの使用方法を、例として
図5、図6および図7を用いて説明する。修復は次のよ
うな段階を追って行われる。 (1)歯面上に図5に示すように窩洞形成を行い、窩洞
の深さを測定する。測定方法は、治具を使用してもよい
し、目視で行ってもよい。 (2)窩洞を覆うように本発明の歯科用色調ガイドを保
持する(図6)。充填すべき窩洞の上に歯科用色調ガイ
ドを宛がうことで、充填後の色調が歯科用色調ガイドを
通して再現される。 (3)窩洞の深さに合わせた歯科用色調ガイドの色調と
修復歯の色調を見比べて、歯と最もよく一致する歯科用
色調ガイドを選び、これの相当する修復材料を決定する
ことができる。 (4)対象とする歯の色調に近い歯科用色調ガイドが2
個選ばれる場合は、図7に示すように2個の歯科用色調
ガイドを並べて修復歯の上におき、より適切な方を採択
する。 (5)こうして選ばれた修復材料を用いて窩洞部を充填
し修復を行う。
【0029】実施例5 窩洞が4級窩洞であり、窩洞が深い症例において、デン
チン色を築盛した上にエナメル色を築盛する積層盛を行
う場合の本発明の歯科用色調ガイドの使用方法を、例と
して図8、図9および図10を用いて説明する。修復は
次のような段階を追って行われる。 (1)口腔内に図8に示すような窩洞形成を行う。 (2)デンチン色を決定するために、図9に示すように
窩洞の上に窩洞部を覆うように本発明の歯科用色調ガイ
ドを保持する。 (3)充填する窩洞の上に歯科用色調ガイドを宛がうこ
とで、デンチン色修復後の色調が歯科用色調ガイドを通
して再現される。 (4)デンチン色の色調確認はエナメル色上で行うより
も、デンチン色そのものの上で行うのが好ましいが、本
発明の歯科用色調ガイドを使用する場合には図10に示
すようにして歯科用色調ガイドを用いることによるそれ
が可能となる。 (5)次にデンチン色の上に載るエナメル色の色調確認
を行うが、これは実施例4と同様にして行えばよい。先
ずエナメル色の厚さを測定する。 (6)デンチン色の上を覆うように本発明の歯科用色調
ガイドを保持する。充填するデンチン色の上に歯科用色
調ガイドを宛がうことで、充填後の色調が歯科用色調ガ
イドを通して再現される。 (7)エナメル層の厚さに合わせた歯科用色調ガイドの
色調と修復されるべき歯の色調を見比べて、一致する修
復材料を選び出す。 (8)色調の近い歯科用色調ガイドが2個選ばれる場合
は、2個の歯科用色調ガイドを並べて修復歯の上にお
き、より適切な方を採択する。 (9)各修復材料の選定が終わったら、修復材料の築盛
を行う。デンチン色複合材料の築盛は、その築盛途中で
あっても、エナメル色の厚さを考慮するために歯科用色
調ガイドをデンチン修復材料の上を覆うように保持す
る。充填するデンチン部の上に歯科用色調ガイドを宛が
うことで、充填後の色調が歯科用色調ガイドを通して再
現される。 (10)築盛後の色調を確認しながら、デンチン色の修
復を行う。 (11)エナメル色の修復は、エナメル色の修復材料を
充填するに当たり、もう一度色調の確認を行う。色調再
現性をより正確に行うために好ましくは、(5)〜
(8)の操作をもう一度行う。 (12)色調に適合した修復材料を用いて充填を行う。
【0030】
【発明の効果】本発明の歯科用色調ガイドにより、隣接
歯との色調適合性だけでなく、欠損部を有する歯の正常
部との色調合わせが正確になし得、また周辺部の色調に
影響を受けることなく対象歯部との正確な色調合わせを
容易に行なうことができる。特に修復部の深さを考慮し
た色調合わせが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の歯科用色調ガイドの外観図: (a)歯科用色調ガイド、(b)歯科用色調ガイドのハ
ンドル部。
【図2】 厚さ勾配を持つ色見本部材の先端部の厚さが
0である本発明の歯科用色調ガイドの別の例を示す外観
図: (a)歯科用色調ガイド、(b)歯科用色調ガイドのハ
ンドル部。
【図3】 ガイド部がセルを有さず、色見本部材が直接
ハンドル部先端に取り付けられた歯科用色調ガイドの例
を示す外観図。
【図4】 色見本部材にその各部の厚さを表示する目盛
が設けられた歯科用色調ガイドの例: (a)目盛線がハンドルの長さ方向に平行、(b)目盛
線がハンドルの長さ方向に垂直。
【図5】 形成された窩洞の1例。
【図6】 色調適合性評価作業における歯科用色調ガイ
ドの使用方法を示す模式図。
【図7】 色調適合性評価作業における歯科用色調ガイ
ドの別の使用方法を示す模式図(歯科用色調ガイドを2
個並列して使用)。
【図8】 形成された窩洞の別の1例(窩洞が深い4級
窩洞)。 (a)斜視図、 (b)X方向からの平
面図。
【図9】 図8の窩洞修復の場合の色調適合性評価作業
における歯科用色調ガイドの使用方法を示す模式図。 (a)斜視図、 (b)X方向からの平
面図。
【図10】 図8の窩洞修復の場合の色調適合性評価作
業における歯科用色調ガイドの別の使用方法を示す模式
図。 (a)斜視図、 (b)X方向からの平
面図。
【図11】 本発明の歯科用色調ガイドおよび従来の歯
科用色調ガイドに共用可能なホルダーの1例。 (a)タイプ1、 (b)タイプ2
【図12】 図11のホルダーに歯科用色調ガイドを保
持した状況を示す模式図。
【符号の説明】
1:歯科用色調ガイド、 2:歯科用色調ガイドのハンドル部、 3:ハンドル部のセル、 4:色見本部材、 5:ガイド部、 6:色見本部の厚さを表示する目盛、 7、7’:修復されるべき歯、 8、8’:形成された窩洞、 9:窩洞上に築盛されたデンチン部修復材料、 10、10’:ホルダーの3点保持部分、 11、11’:ホルダーの3点保持部分、 12、12’:ホルダーの3点保持部分、 13:ホルダー、 14:異なる型の歯科用色調ガイド、 15:異なる型の更に別の歯科用色調ガイド。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 修復材料と修復を行うべき天然歯との色
    調適合性評価のために使用されるガイド部およびハンド
    ル部を備えた歯科用色調ガイドにおいて、ガイド部の縦
    または横のいずれかの長さを天然歯の幅の約半分とした
    ことを特徴とする歯科用色調ガイド。
  2. 【請求項2】 修復材料と修復を行うべき天然歯との色
    調適合性評価のために使用されるガイド部およびハンド
    ル部を備えた歯科用色調ガイドにおいて、ガイド部の縦
    または横のいずれかの長さを天然歯の幅の約半分とし、
    且つガイド部の厚さを縦または横のいずれか長い方の長
    さ方向に沿って勾配を付けたことを特徴とする歯科用色
    調ガイド。
  3. 【請求項3】 色調適合性評価の妨害となる修復部分を
    被覆するように宛がって使用することを特徴とする請求
    項1〜2のいずれかに記載の歯科用色調ガイド。
JP22437899A 1999-06-30 1999-06-30 歯科用色調ガイド Expired - Fee Related JP4130280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22437899A JP4130280B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 歯科用色調ガイド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22437899A JP4130280B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 歯科用色調ガイド

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008111891A Division JP4587235B2 (ja) 2008-04-22 2008-04-22 歯科用色調ガイドホルダー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001008951A true JP2001008951A (ja) 2001-01-16
JP4130280B2 JP4130280B2 (ja) 2008-08-06

Family

ID=16812827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22437899A Expired - Fee Related JP4130280B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 歯科用色調ガイド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4130280B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005532561A (ja) * 2002-07-11 2005-10-27 ソプロ (ソシエテ アノニム) 色識別リングの暗度を選択する方法と装置
JP2007014375A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Gc Corp 歯科用シェードガイドホルダ
JP2010274121A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Ivoclar Vivadent Ag 歯科用カラーキー
JP2012050745A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Tokuyama Dental Corp 歯科用色見本の成型器具及びそれを用いた成型方法
US9931188B2 (en) 2009-05-29 2018-04-03 Ivoclar Vivadent Ag Dental color key

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005532561A (ja) * 2002-07-11 2005-10-27 ソプロ (ソシエテ アノニム) 色識別リングの暗度を選択する方法と装置
JP2007014375A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Gc Corp 歯科用シェードガイドホルダ
JP4515977B2 (ja) * 2005-07-05 2010-08-04 株式会社ジーシー 歯科用シェードガイドホルダ
JP2010274121A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Ivoclar Vivadent Ag 歯科用カラーキー
US9931188B2 (en) 2009-05-29 2018-04-03 Ivoclar Vivadent Ag Dental color key
JP2012050745A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Tokuyama Dental Corp 歯科用色見本の成型器具及びそれを用いた成型方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4130280B2 (ja) 2008-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7623942B2 (en) Method and apparatus for selecting non-opacious dental materials
CA2592692C (en) Method and apparatus for selecting non-opacious dental materials
US8483857B2 (en) Blank and database of prefabricated partial surfaces of dental prosthetics
US10123856B2 (en) Dental framework and prosthesis
KR101597268B1 (ko) 제어된 색조를 갖춘 비니어 치아 수복물
US4970032A (en) Processes for the manufacture of artificial teeth and crowns
US10980618B2 (en) Dental framework and prosthesis
Vág et al. The effect of software updates on the trueness and precision of intraoral scanners
US10426711B2 (en) Dental implant framework
JP5394988B2 (ja) 歯科用カラー分析装置
US6499998B2 (en) Shade determination apparatus and method for specifying and determining colors for teeth and dental restorations
CA3017503C (en) Dental framework and prosthesis
US11364101B2 (en) Dental implant framework
JP4130280B2 (ja) 歯科用色調ガイド
US6540513B2 (en) Apparatus for simulating the ambient color and translucence conditions in the oral cavity of a patient
JP4587235B2 (ja) 歯科用色調ガイドホルダー
US20210251733A1 (en) Systems and Methods of Simulating Colors, Opacities and Other Optical Variables in Dental Restoration
US6623271B2 (en) Mouth simulator apparatus
JP2520715Y2 (ja) 歯肉の光透過性測定具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080502

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4130280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees