JP2001007779A - 通信装置および通信方法 - Google Patents

通信装置および通信方法

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JP2001007779A
JP2001007779A JP11171714A JP17171499A JP2001007779A JP 2001007779 A JP2001007779 A JP 2001007779A JP 11171714 A JP11171714 A JP 11171714A JP 17171499 A JP17171499 A JP 17171499A JP 2001007779 A JP2001007779 A JP 2001007779A
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imaginary axis
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Koshin Ando
康臣 安藤
Wataru Matsumoto
渉 松本
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模およびコストの削減を実現するとと
もに、トーンセットを最適な帯域に移動可能とすること
より、ノイズの影響の受ける帯域や既に使用されている
帯域を回避可能な通信装置および通信方法を得ること。 【解決手段】 マルチキャリア変復調方式によりデータ
通信を行う通信装置において、トーンセット単位に各搬
送波周波数を任意の周波数位置に移動させ、移動後のデ
ータを受信側に送信する送信部と、トーンセット単位に
送信側から受け取ったデータの各搬送波周波数を任意の
周波数位置に移動させる受信部と、を備える構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチキャリア変
復調方式によりデータ通信を行う通信装置に関するもの
であり、特に、DMT(Discrete Multi Tone)変復調
方式により、既存の電力線を用いてデータ通信を行う通
信装置および通信方法に関するものである。ただし、本
発明は、DMT変復調方式により電力線通信を行う通信
装置に限らず、マルチキャリア変復調方式およびシング
ルキャリア変復調方式により、通常の通信回線を介した
有線通信および無線通信を行うすべての通信装置に適用
可能である。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の通信装置を、電力線通信装
置を一例に説明する。近年、コスト削減や既存の設備を
有効利用のため、新たな通信線を増設することなく、既
存の電力線を利用して通信を行う「電力線モデム」が注
目されている。この電力線モデムは、電力線により接続
されている家庭内外、ビル、工場、および店舗等の電気
製品をネットワーク化することにより、その製品の制御
やデータ通信等のさまざまな処理を行うことができる。
【0003】現在、このような電力線モデムとしては、
SS(Spread Spectrum)方式を用いたものが考えられ
ているが、この方式を用いた場合、たとえば、与えられ
た帯域を埋め尽くすスペクトラムを送出してしまうため
他の通信方式との共存が難しいこと、使用帯域に対する
転送レートが低いこと、等の問題がある。
【0004】そこで、上記のような問題を解決する既存
の電力線を利用した電力線モデム、すなわち、電力線通
信装置として、たとえば、マルチキャリア変復調方式を
採用するシステムが検討されている。このマルチキャリ
ア変復調方式では、複数のトーン(キャリア)毎に帯域
あたりの効率の高い伝送が可能であるとともに、他の通
信方式との共存が容易である、すなわち、他の通信方式
で使用している帯域を避けて通信を行うことができる、
というメリットがある。
【0005】このような電力線通信装置としては、たと
えば、本件出願人が平成11年3月10日に出願済みの
特願平11−062744号にて開示した電力線通信装
置がある。したがって、当該電力線通信装置は、本件出
願時、未公開なものである。なお、図11は、上述の出
願において開示した送信側の電力線通信装置の構成を示
すものであり、図14は、上述の出願において開示した
受信側の電力線通信装置の構成を示すものである。ここ
で、マルチキャリア変復調方式を採用する上記電力線通
信装置について説明する。
【0006】まず、図11に示す送信側の電力線通信装
置について説明する。図11において、101はデータ
分割器であり、102は16キャリア(トーン)出力の
QAM(Quadrature Amplitude Modulation)エンコー
ダであり、103はキャリア選択器であり、104はI
FFT(Inverse Fast Fourier Transform)であり、1
05はパラレル−シリアル変換回路(以降、P/S変換
器と呼ぶ)であり、106はシンボルクロック発生器で
あり、107は32倍速器である。なお、上記101〜
105は、シンボルクロック発生器106のタイミング
に同期して動作するものとし、ここでは、4,3125
KHzにて動作する。
【0007】以下、送信側の電力線通信装置の動作を図
面にしたがって説明する。まず、この装置にデータが入
力されると、データ分割器101では、その入力データ
を複数のビット列に分割する。分割されたビット列を受
け取ったQAMエンコーダ102では、そのビット列を
QAMコード化し、たとえば、キャリア数N=16のキ
ャリアで構成されるマルチキャリアに符号化する(図1
2(a)参照)。
【0008】このとき、キャリア選択器103では、ノ
イズによる影響が大きい帯域や他のシステムにより使用
されている帯域(図12(b)参照)以外にデータを設
定して出力する。すなわち、図12(c)のようなマル
チキャリアとなり、前記のような帯域では‘0’を出力
することになる。この例では、トーン0〜トーン4およ
びトーン12〜トーン14では“0”を出力する。
【0009】その後、キャリア選択器103からのマル
チキャリアデータを受け取ったIFFT1104では、
逆フーリエ変換を実施し、そのデータを周波数軸データ
から時間軸データに変換して出力する。時間軸データを
受け取ったP/S変換器105では、32倍速器107
により32倍速にされたサンプリングクロック(シンボ
ルクロック:4.3125KHz)に基づいて、パラレ
ルデータをシリアルデータに変換して、そのシリアルデ
ータを図示していない電力線結合回路等を介して電力線
上へ送信する。
【0010】このように、上記送信側の電力線通信装置
は、ノイズが特定の周波数帯に集中する場合や、特定の
周波数帯域がすでに使用されているような場合でも、キ
ャリア選択器103により、それらの帯域にあるキャリ
アを回避することにより精度の高い通信を実現してい
る。
【0011】なお、上記の説明では、各キャリアにデー
タを分散させることとしたが、本来は、Δf毎に配置さ
れた5本のキャリアに同一のデータをのせて送信してい
る。すなわち、5本の狭帯域搬送波周波数のトーンセッ
トを予め定義しておき、さらに、最適な3本一組のトー
ンポジション(図示のLowポジション,Center
ポジション,Highポジション)を少なくとも1つ選
択することにより、受信側では、最もノイズレベルの少
ないより良いトーンポジションのデータを得ることがで
きる(図13参照)。なお、トーンポジションを選択す
る上記方式を分散トーン方式と呼ぶ。
【0012】つぎに、図14に示す受信側の電力線通信
装置について説明する。図14において、111はシリ
アル−パラレル変換器(以降、S/P変換器と呼ぶ)で
あり、112は加算回路であり、113はFFT(Fast
Fourier Transform)であり、114はQAMデコーダ
であり、115はデータ合成器であり、116はシンボ
ルクロック発生器であり、117は16倍速器であり、
118は128倍速器である。なお、上記111,11
3,114は、シンボルクロック発生器106のタイミ
ングに同期して動作するものとする。
【0013】以下、受信側の電力線通信装置の動作を図
面にしたがって説明する。なお、図15は、従来の電力
線通信装置の受信部で抽出するマルチキャリアを示す。
ここでは、たとえば、トーン0〜トーン127の128
個のマルチキャリアのうちから、帯域除去型のフィルタ
を備えずに、16の倍数であるトーン16、トーン3
2、およびトーン48のマルチキャリアを抽出するもの
であり、図示のトーン14、トーン18、およびトーン
63のマルチキャリアは抽出しないようにする(除去す
る)ものである。
【0014】また、図15において、マルチキャリアに
おける各キャリアのシンボル周波数は、シンボルクロッ
ク周波数の4.3125KHzであり、キャリア間の間
隔も4.3125KHzである。したがって、サンプル
周波数は、4.3125×128(128点サンプル)
=552KHzとなる。
【0015】まず、8点出力のS/P変換器111で
は、128倍速した552KHzをサンプリングクロッ
クとし、1シンボルのシリアルデータを128点でサン
プリングして取り込むとともに、さらに、16倍速した
サンプリングトリガに基づいて、8点毎のパラレルデー
タに変換する。そして、その8点を1セットとしたパラ
レルデータを16回連続して加算回路112に出力す
る。
【0016】連続するパラレルデータを受け取った加算
回路112では、その16セットを加算することにより
平均し、出力する。ここで、加算回路112の動作を詳
細に説明する。たとえば、図15のような場合、トーン
16、32、および48は、性質上、8点毎の16セッ
ト(4.3125×16=69KHz)がそれぞれ同一
内容であるのに対し、他のトーン(16の倍数以外のト
ーン)は、同一内容を繰り返さない。そのため、図16
に示すように、1シンボル分の16セットを加算する
と、トーン16、32、および48は、その出力が強調
されることになり、その他のトーンは、平均化され、そ
の結果キャンセルされてしまう(図17参照)。これに
より、加算回路112から出力される信号は、トーン1
6、32、および48のデータだけとなる。
【0017】その後、FFT113では、受け取ったト
ーン16、32、および48のパラレルデータをフーリ
エ変換し、各キャリア毎に時間軸のデータを周波数軸の
データに変換する。周波数軸のデータに変換されたデー
タを受け取ったQAMデコーダ114では、このデータ
をQAMデコードにより復号する。そして、最後に、デ
ータ合成器115では、復号されたデータを合成して受
信データを得る。
【0018】このように、上記受信側の電力線通信装置
は、FFT113の前段に加算回路112を設け、12
8点でサンプリングされた1シンボルのシリアルデータ
を、8点毎に16回加算することにより、16の倍数の
キャリアのデータだけを抽出し、それ以外(16の倍数
トーン以外)のデータを除去する。これにより、16の
倍数以外のキャリアにデータがのっている場合において
も、フィルタ回路なしに、たとえば、所望のトーン1
6、32、および48のデータだけを抽出することがで
きる。
【0019】したがって、先に説明したように、Δf毎
に配置された5本のキャリアに同一のデータをのせて送
信するような本来の動作を行う場合には、送信側では、
16の倍数のトーン(キャリア)にデータをのせて出力
する。そして、受信側では、5本の狭帯域搬送波周波数
のトーンセットの中から、最適なトーンポジション(図
示のLowポジション,Centerポジション,Hi
ghポジション)を選択することにより、最もノイズレ
ベルの少ないトーンポジションのデータを得る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
力線通信装置は、たとえば、ノイズレベルが5本の狭帯
域搬送波周波数のトーンセットの電力レベルを超えてお
り、かつノイズレベルの低いその他のトーンが存在する
場合においても、16の倍数以外におけるトーンのデー
タが加算回路によりキャンセルされてしまうため、上記
トーンセットを移動することができない。そのため、ノ
イズレベルがトーンセットの電力レベル以上の場合は、
伝送路特性が劣化し、通信ができなくなる、という問題
があった。
【0021】また、加算回路のかわりに、たとえば、帯
域除去型のフィルタを設けた場合には、上記のような問
題が発生しないが、逆にIFFTおよびフィルタ回路用
の回路規模およびコストが増加する、という問題があっ
た。
【0022】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、回路規模およびコストの削減を実現するととも
に、トーンセットおよびトーンポジションを最適な帯域
に移動可能とすることより、ノイズの影響の受ける帯域
や既に使用されている帯域を回避可能な通信装置および
通信方法を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明にかかる通信装置にあっ
ては、マルチキャリア変復調方式によりデータ通信を行
う構成とし、複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをの
せたトーンセット単位に、各搬送波周波数を任意の周波
数位置に移動させ、移動後のデータを受信側に送信する
送信部(後述する図1および図6に示す実施の形態の送
信部に相当)を備えることを特徴とする。
【0024】この発明によれば、各搬送波周波数を任意
の周波数位置に移動させ、移動後のデータを受信側に送
信する送信部を備えることにより、たとえば、同一のデ
ータをのせたトーンセット単位に、ノイズの影響を受け
る帯域や既に使用されている帯域を回避する。これによ
り、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくなり、
常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型のフィ
ルタを設ける必要がないため、IFFTおよびフィルタ
回路の回路規模およびコストが大幅に削減可能となる。
【0025】つぎの発明にかかる通信装置において、前
記送信部は、複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め
定義しておき、その中から最適な前記トーンセットを選
択する分散トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトー
ンセットを選択する選択手段(送信8点IFFT1、1
6回繰り返し回路2に相当)と、インターポレート処理
により前記トーンセットの表現帯域を広げるインターポ
レート手段(×4インターポレータ3に相当)と、前記
トーンセットに所定の第1トーンを乗算することによ
り、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセッ
トと虚軸上のトーンセットとを生成し、元のトーンセッ
トを虚軸上のトーンセットに反転させる第1の乗算手段
(乗算器4に相当)と、第1のフィルタリング処理を行
うことにより、前記実軸上のトーンセットを除去する第
1の除去手段(LPF5に相当)と、前記第1のフィル
タリング処理を通過した前記虚軸上のトーンセットに、
所定の第2トーンを乗算することにより、再度、実軸上
のトーンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する第
2の乗算手段(乗算器6に相当)と、第2のフィルタリ
ング処理を行うことにより、前記虚軸上のトーンセット
を除去する第2の除去手段(BPF7に相当)と、前記
第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトーンセ
ットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行う
ことにより、前記インターポレート処理以前の状態に帯
域を戻すデシメーション手段(1/2デシメータに相
当)と、を備えることを特徴とする。
【0026】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超えている場合においても、ノイズレベルの低いその
他のトーンが存在する場合に、従来より、小規模な回路
構成で、その帯域にトーンセットを移動させることがで
きる。
【0027】つぎの発明にかかる通信装置において、前
記送信部は、複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め
定義しておき、その中から最適な前記トーンセットを選
択する分散トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトー
ンセットを選択する選択手段(送信8点IFFT21、
16回繰り返し回路22に相当)と、インターポレート
処理により前記トーンセットの表現帯域を広げるインタ
ーポレート手段(×4インターポレータ23に相当)
と、前記トーンセットに所定のトーンを乗算することに
より、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセ
ットと虚軸上のトーンセットとを生成する乗算手段(乗
算器24に相当)と、フィルタリング処理を行うことに
より、前記実軸上のトーンセットを除去する除去手段
(BPF25に相当)と、前記フィルタリング処理を通
過した前記虚軸上のトーンセットに基づいて、表現帯域
のデシメーション処理を行うことにより、前記インター
ポレート処理以前の状態に帯域を戻すデシメーション手
段(1/2デシメータ26に相当)と、を備えることを
特徴とする。
【0028】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超えている場合においても、ノイズレベルの低いその
他のトーンが存在する場合に、さらに小規模な回路構成
で、その帯域にトーンセットを移動させることができ
る。
【0029】つぎの発明にかかる通信装置にあっては、
マルチキャリア変復調方式によりデータ通信を行う構成
とし、複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせたト
ーンセット単位に、送信側から受け取ったデータの各搬
送波周波数を任意の周波数位置に移動させる受信部(後
述する図1および図6に示す実施の形態の受信部に相
当)を備えることを特徴とする。
【0030】この発明によれば、送信側から受け取った
データの各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動させ
る受信部を備えることにより、たとえば、ノイズの影響
を受ける帯域や既に使用されている帯域を回避し、送信
側で生成した元のトーンセットを再生(図2(a)、図
4(a)に相当)する。これにより、特性の劣化した伝
送路を使用する必要がなくなり、常に良好な通信が可能
となる。また、帯域除去型のフィルタを設ける必要がな
いため、FFTおよびフィルタ回路の回路規模およびコ
ストが大幅に削減可能となる。
【0031】つぎの発明にかかる通信装置において、前
記受信部は、インターポレート処理により、前記送信側
から受け取ったトーンセットの表現帯域を広げるインタ
ーポレート手段(×2インターポレータ11に相当)
と、前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算するこ
とにより、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトー
ンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する第1の乗
算手段(乗算器13に相当)と、第1のフィルタリング
処理を行うことにより、前記実軸上のトーンセットを除
去する第1の除去手段(LPF14に相当)と、前記第
1のフィルタリング処理を通過した前記虚軸上のトーン
セットに、所定の第2トーンを乗算することにより、再
度、実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセットとを
生成し、元の虚軸上のトーンセットを実軸上のトーンセ
ットに反転させる第2の乗算手段(乗算器15に相当)
と、第2のフィルタリング処理を行うことにより、前記
虚軸上のトーンセットを除去する第2の除去手段(LP
F16に相当)と、前記第2のフィルタリング処理を通
過した実軸上のトーンセットに基づいて、表現帯域のデ
シメーション処理を行うことにより、前記インターポレ
ート処理以前の状態に帯域を戻すデシメーション手段
(1/4デシメータ17に相当)と、を備えることを特
徴とする。
【0032】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセッ
トを移動させて送信した場合でも、従来より小規模な回
路構成による受信部で、元のトーンセット(図2(a)
に相当)を再生できる。
【0033】つぎの発明にかかる通信装置において、前
記受信部は、インターポレート処理により、送信側から
受け取った虚軸上のトーンセットの表現帯域を広げるイ
ンターポレート手段(×2インターポレータ31に相
当)と、前記虚軸上のトーンセットに所定のトーンを乗
算することにより、前記広げられた帯域に、新たな実軸
上のトーンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する
乗算手段(乗算器33に相当)と、フィルタリング処理
を行うことにより、前記虚軸上のトーンセットを除去す
る除去手段(LPF34に相当)と、前記フィルタリン
グ処理を通過した前記実軸上のトーンセットに基づい
て、表現帯域のデシメーション処理を行うことにより、
前記インターポレート処理以前の状態に帯域を戻すデシ
メーション手段(1/4デシメータ35に相当)と、を
備えることを特徴とする。
【0034】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセッ
トを移動させて送信した場合でも、さらに小規模な回路
構成による受信部で、元のトーンセット(図4(a)に
相当)を再生できる。
【0035】つぎの発明にかかる通信方法にあっては、
マルチキャリア変復調方式によりデータ通信を行うステ
ップに、複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせた
トーンセット単位に、各搬送波周波数を任意の周波数位
置に移動させ、移動後のデータを受信側に送信する送信
ステップ(後述する実施の形態の図2、図4、図7、図
9に相当)を含むことを特徴とする。
【0036】この発明によれば、各搬送波周波数を任意
の周波数位置に移動させ、移動後のデータを受信側に送
信する送信ステップを含むことにより、たとえば、同一
のデータをのせたトーンセット単位に、ノイズの影響を
受ける帯域や既に使用されている帯域を回避する。これ
により、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくな
り、常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型の
フィルタを設ける必要がないため、IFFTおよびフィ
ルタ回路の回路規模およびコストが大幅に削減可能とな
る。
【0037】つぎの発明にかかる通信方法において、前
記送信ステップは、複数の狭帯域搬送波周波数のトーン
を予め定義しておき、その中から最適な前記トーンセッ
トを選択する分散トーン方式にて、ある特定トーン間隔
のトーンセットを選択する選択ステップ(図2(a)、
図4(a)に相当)と、インターポレート処理により前
記トーンセットの表現帯域を広げるインターポレートス
テップ(図2(b)、図4(b)に相当)と、前記トー
ンセットに所定の第1トーンを乗算することにより、前
記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセットと虚
軸上のトーンセットとを生成し、元のトーンセットを虚
軸上のトーンセットに反転させる第1の乗算ステップ
(図2(c)、図4(c)に相当)と、第1のフィルタ
リング処理を行うことにより、前記実軸上のトーンセッ
トを除去する第1の除去ステップ(図2(d)、図4
(d)に相当)と、前記第1のフィルタリング処理を通
過した前記虚軸上のトーンセットに、所定の第2トーン
を乗算することにより、再度、実軸上のトーンセットと
虚軸上のトーンセットとを生成する第2の乗算ステップ
(図2(e)、図4(e)に相当)と、第2のフィルタ
リング処理を行うことにより、前記虚軸上のトーンセッ
トを除去する第2の除去ステップ(図2(f)、図4
(f)に相当)と、前記第2のフィルタリング処理を通
過した実軸上のトーンセットに基づいて、表現帯域のデ
シメーション処理を行うことにより、前記インターポレ
ート処理以前の状態に帯域を戻すデシメーションステッ
プ(図2(g)、図4(g)に相当)と、を含むことを
特徴とする。
【0038】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超えている場合においても、ノイズレベルの低いその
他のトーンが存在する場合に、従来より、簡単な方法
で、その帯域にトーンセットを移動させることができ
る。
【0039】つぎの発明にかかる通信方法において、前
記送信ステップは、複数の狭帯域搬送波周波数のトーン
を予め定義しておき、その中から最適な前記トーンセッ
トを選択する分散トーン方式にて、ある特定トーン間隔
のトーンセットを選択する選択ステップ(図7(a)、
図9(a)に相当)と、インターポレート処理により前
記トーンセットの表現帯域を広げるインターポレートス
テップ(図7(b)、図9(b)に相当)と、前記トー
ンセットに所定のトーンを乗算することにより、前記広
げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセットと虚軸上
のトーンセットとを生成する乗算ステップ(図7
(c)、図9(c)に相当)と、フィルタリング処理を
行うことにより、前記実軸上のトーンセットを除去する
除去ステップ(図7(d)、図9(d)に相当)と、前
記フィルタリング処理を通過した前記虚軸上のトーンセ
ットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行う
ことにより、前記インターポレート処理以前の状態に帯
域を戻すデシメーションステップ(図7(e)、図9
(e)に相当)と、を含むことを特徴とする。
【0040】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超えている場合においても、ノイズレベルの低いその
他のトーンが存在する場合に、さらに簡単な方法で、そ
の帯域にトーンセットを移動させることができる。
【0041】つぎの発明にかかる通信方法にあっては、
マルチキャリア変復調方式によりデータ通信を行うステ
ップに、複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせた
トーンセット単位に、送信側から受け取ったデータの各
搬送波周波数を任意の周波数位置に移動させる受信ステ
ップ(後述する実施の形態の図3、図5、図8、図10
に相当)を含むことを特徴とする。
【0042】この発明によれば、送信側から受け取った
データの各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動させ
る受信ステップを含むことにより、たとえば、ノイズの
影響を受ける帯域や既に使用されている帯域を回避し、
送信側で生成した元のトーンセットを再生(図2
(a)、図4(a)に相当)する。これにより、特性の
劣化した伝送路を使用する必要がなくなり、常に良好な
通信が可能となる。また、帯域除去型のフィルタを設け
る必要がないため、FFTおよびフィルタ回路の回路規
模およびコストが大幅に削減可能となる。
【0043】つぎの発明にかかる通信方法において、前
記受信ステップは、インターポレート処理により、前記
送信側から受け取ったトーンセットの表現帯域を広げる
インターポレートステップ(図3(b)、図5(b)に
相当)と、前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算
することにより、前記広げられた帯域に、新たな実軸上
のトーンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する第
1の乗算ステップ(図3(d)、図5(d)に相当)
と、第1のフィルタリング処理を行うことにより、前記
実軸上のトーンセットを除去する第1の除去ステップ
(図3(e)、図5(e)に相当)と、前記第1のフィ
ルタリング処理を通過した前記虚軸上のトーンセット
に、所定の第2トーンを乗算することにより、再度、実
軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセットとを生成
し、元の虚軸上のトーンセットを実軸上のトーンセット
に反転させる第2の乗算ステップ(図3(f)、図5
(f)に相当)と、第2のフィルタリング処理を行うこ
とにより、前記虚軸上のトーンセットを除去する第2の
除去ステップ(図3(g)、図5(g)に相当)と、前
記第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトーン
セットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行
うことにより、前記インターポレート処理以前の状態に
帯域を戻すデシメーションステップ(図3(h)、図5
(h)に相当)と、を含むことを特徴とする。
【0044】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセッ
トを移動させて送信した場合でも、従来より簡単な方法
で、元のトーンセット(図2(a)に相当)を再生でき
る。
【0045】つぎの発明にかかる通信方法において、前
記受信ステップは、インターポレート処理により、送信
側から受け取った虚軸上のトーンセットの表現帯域を広
げるインターポレートステップ(図8(b)、図10
(b)に相当)と、前記虚軸上のトーンセットに所定の
トーンを乗算することにより、前記広げられた帯域に、
新たな実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセットと
を生成する乗算ステップ(図8(d)、図10(d)に
相当)と、フィルタリング処理を行うことにより、前記
虚軸上のトーンセットを除去する除去ステップ(図8
(e)、図10(e)に相当)と、前記フィルタリング
処理を通過した前記実軸上のトーンセットに基づいて、
表現帯域のデシメーション処理を行うことにより、前記
インターポレート処理以前の状態に帯域を戻すデシメー
ションステップ(図8(f)、図10(f)に相当)
と、を含むことを特徴とする。
【0046】この発明によれば、ノイズレベルが、たと
えば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベル
を超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセッ
トを移動させて送信した場合でも、さらに簡単な方法
で、元のトーンセット(図4(a)に相当)を再生でき
る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる通信装置
および通信方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0048】実施の形態1.図1は、本発明にかかる通
信装置における実施の形態1の構成を示す図である。な
お、本実施の形態においては、電力線通信を行う電力線
通信装置を一例として説明するが、これに限らず、マル
チキャリア変復調方式およびシングルキャリア変復調方
式を採用するすべての通信装置に適用可能である。図1
において、1は周波数軸データを8点でサンプリングさ
れた時間軸データに変換する送信8点IFFTであり、
2は時間軸データを16回繰り返して1シンボルのデー
タを生成する16回繰り返し回路であり、3はサンプリ
ングポイントを4倍にする×4インターポレータであ
り、4は所定のトーンセットに任意のトーンを乗算する
ための乗算器であり、5はLPF(Low Pass Filter)
であり、6はフィルタリング後のトーンセットに任意の
トーンを乗算する乗算器であり、7はBPF(BandPass
Filter)であり、8はサンプリングポイントを1/2
にする1/2デシメータであり、これらで実施の形態1
にかかる電力線通信装置の送信部を構成する。なお、送
信8点IFFT1以前の構成は、先に従来技術で説明し
た送信側の装置と同様である。
【0049】また、図1において、11はサンプリング
ポイントを2倍にする×2インターポレータであり、1
2はBPFであり、13は乗算器6と同一のトーンを乗
算する乗算器であり、14はLPFであり、15は乗算
器4と同一のトーンを乗算する乗算器であり、16はL
PFであり、17はサンプリングポイントを1/4にす
る1/4デシメータであり、18はノイズ成分を除去す
る16回加算平均回路であり、19は8点でサンプリン
グされた時間軸データを周波数軸データに変換する受信
8点FFTであり、これらで実施の形態1にかかる電力
線通信装置の受信部を構成する。なお、受信8点FFT
19以降の構成は、先に従来技術で説明した受信側の装
置と同様である。
【0050】このように構成される本実施の形態の電力
線通信装置は、ノイズの影響を受ける帯域や既に他の通
信方式において使用されている帯域を回避するため、ト
ーンセット(トーンポジション)単位に、各キャリアを
任意の周波数位置に移動させる。なお、マルチキャリア
変復調方式における各トーンの間隔、およびシンボルク
ロックは、従来技術(4.3125KHz)と同様であ
るものとして説明する。
【0051】以下、上記のように構成される電力線通信
装置における通信方法を図面に基づいて詳細に説明す
る。まず、トーンセットを任意の周波数位置に移動さ
せ、移動後の帯域で通信を行う方法について説明する。
図2は送信部の動作を示す。
【0052】本実施の形態では、たとえば、図2(a)
に示すように、4.3125×128=552KHz帯
域で、先に説明した分散トーン方式にて16トーン間隔
にトーンセット(A,B,C)を選択する。なお、ここ
では、従来技術にて説明したとおり、16の倍数である
トーン、すなわち、トーン16,トーン32,トーン4
8が(A,B,C)にそれぞれ対応する。
【0053】つぎに、×4インターポレータ3では、図
2(b)に示すように、552KHz帯域を2.208
MHz帯域に広げる。これにより、トーン64まで表現
可能であった帯域が、トーン256まで表現可能とな
る。なお、ここで帯域を広げる理由は、後述の乗算によ
り、トーン64以上を表現する必要があるからである。
【0054】つぎに、乗算器4では、トーンセット
(A,B,C)に、たとえば、トーン64を乗算するこ
とにより、各トーンの反転処理を行う。この乗算は、
(1)式のように表すことができ、これにより、実軸お
よび虚軸のトーンが現れることになる。 cos2πf1×cos2πf2 =(1/2)×{cos2π(f1+f2)+cos2π(f1−f2)} (1)式 ただし、f1およびf2は、各トーンの周波数を表す。こ
こでは、図2(c)に示すように、トーン16,32,
48に対応するトーンセット(C*,B*,A*)と、ト
ーン80,96,112に対応するトーンセット(A,
B,C)が表現される。なお、*は複素共役を表す。
【0055】つぎに、LPF5では、図2(d)に示す
ように、フィルタリング処理を行うことにより、トーン
80,96,112に対応するトーンセット(A,B,
C)を除去する。さらに、乗算器6では、このフィルタ
を通過したトーン16,32,48に対応するトーンセ
ット(C*,B*,A*)に、たとえば、トーン112を
乗算する。ここでは、図2(e)に示すように、トーン
64,80,96に対応するトーンセット(A,B,
C)と、トーン128,144,160に対応するトー
ンセット(C*,B*,A*)が表現される。
【0056】つぎに、BPF7では、図2(f)に示す
ように、フィルタリング処理を行うことにより、トーン
128,144,160に対応するトーンセット
(C*,B*,A*)を除去する。最後に、移動したトー
ンセット(A,B,C)は、トーン128までで表現可
能となるので、1/2デシメータ8を用いて、デシメー
ション処理を行い、図2(g)に示すように、2.20
8MHz帯域を1.104MHz帯域にする。
【0057】このように、本実施の形態では、送信部に
てデータ送信する際に、任意の周波数位置にトーンセッ
トを移動させることができる。なお、ここでは、初期状
態のトーン16,32,48に対応するトーンセット
(A,B,C)が、トーン64,80,96に移動され
ている。
【0058】これに対し、受信部では以下の動作を行
う。図3は受信部の動作を示す。まず、受信部で、図3
(a)に示すトーン64,80,96に対応するトーン
セット(A,B,C)を受信すると、×2インターポレ
ータ11では、図3(b)に示すように、1.104M
Hz帯域を2.208MHz帯域に広げる。これによ
り、トーン128まで表現可能であった帯域が、トーン
256まで表現可能となる。なお、ここで帯域を広げる
理由は、後述の乗算により、トーン128以上を表現す
る必要があるからである。
【0059】つぎに、BPF12では、図3(c)に示
すように、フィルタリング処理を行う。なお、ここで
は、本来、後述するデフォルトトーンセットの除去を行
う。つぎに、乗算器13では、先に計算した乗算器6と
逆の動作を行い、すなわち、このBPF12を通過した
トーン64,80,96に対応するトーンセット(A,
B,C)に、トーン112を乗算する。ここでは、図3
(d)に示すように、トーン176,192,208に
対応するトーンセット(A,B,C)と、トーン16,
32,48に対応するトーンセット(C*,B*,A*
が表現される。
【0060】つぎに、LPF14では、図3(e)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン176,192,208に対応するトーンセット
(A,B,C)を除去する。さらに、乗算器15では、
このフィルタを通過したトーン16,32,48に対応
するトーンセット(C*,B*,A*)に、たとえば、ト
ーン64を乗算する。ここでは、図3(f)に示すよう
に、トーン16,32,48に対応するトーンセット
(A,B,C)と、トーン80,96,112に対応す
るトーンセット(C*,B*,A*)が表現される。
【0061】つぎに、LPF16では、図3(g)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン80,96,112に対応するトーンセット(C*
*,A*)を除去する。最後に、受信したトーンセット
(A,B,C)は、トーン64までで表現可能となるの
で、1/4デシメータ17を用いて、デシメーション処
理を行い、図3(h)に示すように、2.208MHz
帯域を552KHz帯域にする。
【0062】このように、本実施の形態では、受信部に
て受け取ったトーンセットを、送信部にて生成したもと
のトーンセット位置にもどすことができる。なお、ここ
では、受信時のトーン64,80,96に対応するトー
ンセット(A,B,C)が、トーン16,32,48に
戻されている。
【0063】したがって、本実施の形態によれば、ノイ
ズレベルが、たとえば、5本の狭帯域搬送波周波数のト
ーンセットの電力レベルを超えている場合においても、
ノイズレベルの低いその他のトーンが存在する場合に、
その帯域にトーンセットを移動させることができる。そ
のため、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくな
り、常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型の
フィルタを設ける必要がないため、IFFTおよびフィ
ルタ回路の回路規模およびコストが大幅に削減可能とな
る。なお、本実施の形態におけるトーンセットの移動は
単なる一例であって、この限りではない。
【0064】つぎに、移動後のトーンセットがデフォル
トトーンに重なっている場合の通信方法について説明す
る。図4は送信部の動作を示す。なお、図4(a)〜
(d)の動作については、先に説明した図2(a)〜
(d)と同様のため説明を省略する。
【0065】たとえば、LPF5にてフィルタリング処
理を行うことにより、トーン80,96,112に対応
するトーンセット(A,B,C)を除去後、乗算器6で
は、このフィルタを通過したトーン16,32,48に
対応するトーンセット(C*,B*,A*)に、たとえ
ば、トーン65を乗算する。ここでは、図4(e)に示
すように、トーン17,33,49に対応するトーンセ
ット(A,B,C)と、トーン81,97,113に対
応するトーンセット(C*,B*,A*)が表現される。
【0066】つぎに、BPF7では、図4(f)に示す
ように、フィルタリング処理を行うことにより、トーン
81,97,113に対応するトーンセット(C*
*,A *)を除去する。そして、移動したトーンセット
(A,B,C)は、トーン128までで表現可能となる
ので、1/2デシメータ8を用いて、デシメーション処
理を行い、図4(g)に示すように、2.208MHz
帯域を1.104MHz帯域にする。最後に、1/2デ
シメータ8は、トーンセット(A,B,C)とともに、
デフォルトトーンセット(da,db,dc)をトーン
48、64、80に加算して出力する。なお、デフォル
トトーンセット(da,db,dc)は、今現在の通信
情報を送受信するためのセットであり、特に、新しく通
信に加わった機器が現在の通信状況を認識するためのセ
ットである。
【0067】このように、本実施の形態では、送信部に
てデータ送信する際に、任意の周波数位置にトーンセッ
トを移動させ、さらに、所定の周波数位置にデフォルト
トーンセットを加算する。なお、ここでは、初期状態の
トーン16,32,48に対応するトーンセット(A,
B,C)が、トーン17,33,49に移動されてい
る。
【0068】これに対し、受信部では以下の動作を行
う。図5は受信部の動作を示す。まず、受信部で、図5
(a)に示すトーン17,33,49に対応するトーン
セット(A,B,C)と、トーン48、64、80に対
応するデフォルトトーンセット(da,db,dc)を
受信すると、×2インターポレータ11では、図5
(b)に示すように、1.104MHz帯域を2.20
8MHz帯域に広げる。これにより、トーン128まで
表現可能であった帯域が、トーン256まで表現可能と
なる。
【0069】つぎに、BPF12では、図5(c)に示
すように、フィルタリング処理を行い、デフォルトトー
ンセットのdbおよびdcを除去する。つぎに、乗算器
13では、先に計算した乗算器6と逆の動作を行い、す
なわち、このBPF12を通過したトーン17,33,
49に対応するトーンセット(A,B,C)とデフォル
トトーンdaに、トーン65を乗算する。ここでは、図
5(d)に示すように、トーン82,98,114に対
応するトーンセット(A,B,C)およびデフォルトト
ーンdaと、トーン16,32,48に対応するトーン
セット(C*,B*,A*)およびデフォルトトーンda*
が表現される。
【0070】つぎに、LPF14では、図5(e)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン82,98,114に対応するトーンセット(A,
B,C)およびデフォルトトーンdaを除去する。さら
に、乗算器15では、このフィルタを通過したトーン1
6,32,48に対応するトーンセット(C*,B*,A
*)およびデフォルトトーンda*に、たとえば、トーン
64を乗算する。ここでは、図5(f)に示すように、
トーン16,32,48に対応するトーンセット(A,
B,C)およびデフォルトトーンdaと、トーン80,
96,112に対応するトーンセット(C*,B*
*)およびデフォルトトーンda*が表現される。
【0071】つぎに、LPF16では、図5(g)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン80,96,112に対応するトーンセット(C*
*,A*)およびデフォルトトーンda*を除去する。
最後に、受信したトーンセット(A,B,C)は、トー
ン64までで表現可能となるので、1/4デシメータ1
7を用いて、デシメーション処理を行い、図5(h)に
示すように、2.208MHz帯域を552KHz帯域
にする。
【0072】このように、本実施の形態では、受信部に
て受け取ったトーンセットを、送信部にて生成したもと
のトーンセット位置にもどすことができる。なお、ここ
では、受信時のトーン17,33,49に対応するトー
ンセット(A,B,C)が、トーン16,32,48に
戻されている。また、図示のとおり、トーン47とトー
ン48が重なっているが、先に説明した図1の加算平均
回路18により、トーン18、32、および48のみが
強調され、それ以外のトーンについては減衰するため、
通信特性が劣化することはない。また、デフォルトトー
ンを復調する場合には、上記と同様の方法でトーンセッ
トの移動を行うことにより、デフォルトトーンだけを強
調して受信できる。
【0073】したがって、本実施の形態によれば、ノイ
ズレベルが、たとえば、5本の狭帯域搬送波周波数のト
ーンセットの電力レベルを超えている場合においても、
ノイズレベルの低いその他のトーンが存在する場合に、
その帯域にトーンセットを移動させることができる。そ
のため、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくな
り、常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型の
フィルタを設ける必要がないため、IFFT,FFTお
よびフィルタ回路の回路規模およびコストが大幅に削減
可能となる。なお、本実施の形態におけるトーンセット
の移動は、マルチキャリア通信に限らず、たとえば、シ
ングルキャリア通信においても適用可能である。
【0074】実施の形態2.図6は、本発明にかかる通
信装置における実施の形態2の構成を示す図である。な
お、本実施の形態においては、電力線通信を行う電力線
通信装置を一例として説明するが、これに限らず、マル
チキャリア変復調方式およびシングルキャリア変復調方
式を採用するすべての通信装置に適用可能である。図6
において、21は周波数軸データを8点でサンプリング
された時間軸データに変換する送信8点IFFTであ
り、22は時間軸データを16回繰り返して1シンボル
のデータを生成する16回繰り返し回路であり、23は
サンプリングポイントを4倍にする×4インターポレー
タであり、24は所定のトーンセットに任意のトーンを
乗算するための乗算器であり、25はBPF(Band Pas
s Filter)であり、26はサンプリングポイントを1/
2にする1/2デシメータであり、これらで実施の形態
2にかかる電力線通信装置の送信部を構成する。なお、
以降の説明において、先に説明した実施の形態1の送信
部と同様の動作については簡単のため説明を省略する。
【0075】また、図6において、31はサンプリング
ポイントを2倍にする×2インターポレータであり、3
2はBPFであり、33は乗算器24と同一のトーンを
乗算する乗算器であり、34はLPFであり、35はサ
ンプリングポイントを1/4にする1/4デシメータで
あり、36はノイズ成分を除去する16回加算平均回路
であり、37は8点でサンプリングされた時間軸データ
を周波数軸データに変換する受信8点FFTであり、こ
れらで実施の形態2にかかる電力線通信装置の受信部を
構成する。なお、以降の説明において、先に説明した実
施の形態1の受信部と同様の動作については簡単のため
説明を省略する。
【0076】このように構成される本実施の形態の電力
線通信装置は、先に説明した実施の形態1よりも小規模
の回路で、すなわち、さらに回路規模の削減を実現した
送信部を用いて、ノイズの影響を受ける帯域や既に他の
通信方式において使用されている帯域を回避し、トーン
セット(トーンポジション)単位に各キャリアを任意の
周波数位置に移動させる。また、本実施の形態の送受信
に用いられる信号が虚軸上の信号であるため、受信部で
は、受け取る信号が虚軸上の信号であることを前提とし
て復調処理を行う。なお、ここでは、マルチキャリア変
復調方式における各トーンの間隔、およびシンボルクロ
ックは、従来技術(4.3125KHz)と同様である
ものとして説明する。
【0077】以下、上記のように構成される電力線通信
装置における通信方法を図面に基づいて詳細に説明す
る。まず、実施の形態2における構成を用いて、トーン
セットを任意の周波数位置に移動させ、移動後の帯域で
通信を行う方法について説明する。図7は送信部の動作
を示す。なお、図7(a)および(b)の動作について
は、先に説明した図2(a)および(b)の動作と同様
であるため、説明を省略する。
【0078】本実施の形態において、乗算器24では、
トーンセット(A,B,C)に、たとえば、トーン11
2を乗算する。この乗算では、前述の(1)式のよう
に、実軸および虚軸のトーンが現れることになる。ここ
では、図7(c)に示すように、トーン64,80,9
6に対応するトーンセット(C*,B*,A*)と、トー
ン128,144,160に対応するトーンセット
(A,B,C)が表現される。なお、*は複素共役を表
す。
【0079】つぎに、BPF25では、図7(d)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン128,144,160に対応するトーンセット
(A,B,C)を除去する。したがって、本実施の形態
では、虚軸上の信号が送信されることになる。最後に、
移動後に送信されるトーンセット(C*,B*,A*
は、トーン128までで表現可能となるので、1/2デ
シメータ26を用いて、デシメーション処理を行い、図
7(e)に示すように、2.208MHz帯域を1.1
04MHz帯域にする。
【0080】このように、本実施の形態では、送信部に
てデータ送信する際に、実施の形態1よりも簡単な構成
で、任意の周波数位置にトーンセットを移動させ、その
後、受信部に送信することができる。なお、ここでは、
初期状態のトーン16,32,48に対応するトーンセ
ット(A,B,C)が、トーン64,80,96に対応
する(C*,B*,A*)に移動されている。
【0081】これに対し、受信部では以下の動作を行
う。図8は受信部の動作を示す。なお、図8(e)およ
び(f)の動作については、先に説明した図3(g)お
よび(h)の動作と同様であるため、説明を省略する。
【0082】まず、受信部で、図8(a)に示すトーン
64,80,96に対応するトーンセット(C*,B*
*)を受信すると、×2インターポレータ31では、
図8(b)に示すように、1.104MHz帯域を2.
208MHz帯域に広げる。これにより、トーン128
まで表現可能であった帯域が、トーン256まで表現可
能となる。
【0083】つぎに、BPF32では、図8(c)に示
すように、フィルタリング処理を行う。なお、ここで
は、本来、デフォルトトーンセットの除去を行う。つぎ
に、乗算器33では、先に計算した乗算器24と逆の動
作を行い、すなわち、このBPF32を通過したトーン
64,80,96に対応するトーンセット(C*,B*
*)に、トーン112を乗算する。ここでは、図8
(d)に示すように、トーン16,32,48に対応す
るトーンセット(A,B,C)と、トーン176,19
2,208に対応するトーンセット(C*,B*,A*
が表現される。そして、LPF34にてフィルタリング
処理を行い、最後に、1/4デシメータ35を用いてデ
シメーション処理を行い、図8(f)の信号を得る。
【0084】このように、本実施の形態では、先に説明
した実施の形態1よりも小規模の回路で、すなわち、さ
らに回路規模の削減を実現した受信部を用いて、受け取
ったトーンセットを送信部にて生成したもとのトーンセ
ット位置にもどすことができる。なお、ここでは、受信
時のトーン64,80,96に対応するトーンセット
(C*,B*,A*)が、トーン16,32,48に対応
するトーンセット(A,B,C)戻されている。
【0085】したがって、本実施の形態によれば、ノイ
ズレベルが、たとえば、5本の狭帯域搬送波周波数のト
ーンセットの電力レベルを超えている場合においても、
ノイズレベルの低いその他のトーンが存在する場合に、
その帯域にトーンセットを移動させることができる。そ
のため、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくな
り、常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型の
フィルタを設ける必要がないため、IFFTおよびフィ
ルタ回路の回路規模およびコストが大幅に削減可能とな
るとともに、虚軸上の信号を送受信することにより、さ
らに、回路規模およびコストが削減できる。なお、本実
施の形態におけるトーンセットの移動は単なる一例であ
って、この限りではない。
【0086】つぎに、移動後のトーンセットがデフォル
トトーンに重なっている場合の通信方法について説明す
る。図9は送信部の動作を示す。なお、図9(a)およ
び(b)の動作については、先に説明した図7(a)お
よび(b)と同様の動作であるため説明を省略する。
【0087】本実施の形態において、乗算器24では、
トーン16,32,48に対応するトーンセット(A,
B,C)に、たとえば、トーン65を乗算する。ここで
は、図9(c)に示すように、トーン17,33,49
に対応するトーンセット(C *,B*,A*)と、トーン
81,97,113に対応するトーンセット(A,B,
C)が表現される。
【0088】つぎに、BPF25では、図9(d)に示
すように、フィルタリング処理を行うことにより、トー
ン81,97,113に対応するトーンセット(A,
B,C)を除去する。そして、移動後のトーンセット
(C*,B*,A*)は、トーン128までで表現可能と
なるので、1/2デシメータ26を用いて、デシメーシ
ョン処理を行い、図9(e)に示すように、2.208
MHz帯域を1.104MHz帯域にする。最後に、1
/2デシメータ26は、トーンセット(C*,B*
*)とともに、デフォルトトーンセット(da,d
b,dc)をトーン48、64、80に加算して出力す
る。
【0089】このように、本実施の形態では、送信部に
てデータ送信する際に、実施の形態1よりも小規模な構
成で、任意の周波数位置にトーンセットを移動させ、さ
らに、所定の周波数位置にデフォルトトーンセットを加
算する。なお、ここでは、初期状態のトーン16,3
2,48に対応するトーンセット(A,B,C)が、ト
ーン17,33,49に対応する(C*,B*,A*)に
移動されている。
【0090】これに対し、受信部では以下の動作を行
う。図10は受信部の動作を示す。まず、受信部で、図
10(a)に示すトーン17,33,49に対応するト
ーンセット(C*,B*,A*)と、トーン48、64、
80に対応するデフォルトトーンセット(da,db,
dc)を受信すると、×2インターポレータ31では、
図10(b)に示すように、1.104MHz帯域を
2.208MHz帯域に広げる。
【0091】つぎに、BPF32では、図10(c)に
示すように、フィルタリング処理を行い、デフォルトト
ーンセットのdbおよびdcを除去する。つぎに、乗算
器33では、先に計算した乗算器24と逆の動作を行
い、すなわち、このBPF32を通過したトーン17,
33,49に対応するトーンセット(C*,B*,A*
とデフォルトトーンdaに、トーン65を乗算する。こ
こでは、図10(d)に示すように、トーン82,9
8,114に対応するトーンセット(C*,B*,A *
およびデフォルトトーンdaと、トーン16,32,4
8に対応するトーンセット(A,B,C)およびデフォ
ルトトーンda*が表現される。
【0092】つぎに、LPF34では、図10(e)に
示すように、フィルタリング処理を行うことにより、ト
ーン82,98,114に対応するトーンセット
(C*,B*,A*)およびデフォルトトーンdaを除去
する。そして、最後に、受信したトーンセット(A,
B,C)がトーン64までで表現可能となるので、1/
4デシメータ35を用いて、デシメーション処理を行
い、図10(f)に示すように、2.208MHz帯域
を552KHz帯域にする。
【0093】このように、本実施の形態では、受信部に
て受け取ったトーンセットを、実施の形態1よりも小規
模な構成で、送信部にて生成したもとのトーンセット位
置にもどすことができる。なお、ここでは、受信時のト
ーン17,33,49に対応するトーンセット(C*
*,A*)が、トーン16,32,48に対応するトー
ンセット(A,B,C)に戻されている。また、図示の
とおり、トーン47とトーン48が重なっているが、先
に説明した図6の加算平均回路36により、トーン1
8、32、および48のみが強調され、それ以外のトー
ンについては減衰するため、通信特性が劣化することは
ない。また、デフォルトトーンを復調する場合には、上
記と同様の方法でトーンセットの移動を行うことによ
り、デフォルトトーンだけを強調して受信できる。
【0094】したがって、本実施の形態によれば、ノイ
ズレベルが、たとえば、5本の狭帯域搬送波周波数のト
ーンセットの電力レベルを超えている場合においても、
ノイズレベルの低いその他のトーンが存在する場合に、
その帯域にトーンセットを移動させることができる。そ
のため、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなくな
り、常に良好な通信が可能となる。また、帯域除去型の
フィルタを設ける必要がないため、IFFT,FFTお
よびフィルタ回路の回路規模およびコストが大幅に削減
可能となるとともに、虚軸上の信号を送受信することに
より、さらに、回路規模およびコストが削減できる。な
お、本実施の形態におけるトーンセットの移動は、マル
チキャリア通信に限らず、たとえば、シングルキャリア
通信においても適用可能である。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明によれ
ば、各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動させ、移
動後のデータを受信側に送信する送信部を備えることに
より、たとえば、同一のデータをのせたトーンセット単
位に、ノイズの影響を受ける帯域や既に使用されている
帯域を回避する。これにより、特性の劣化した伝送路を
使用する必要がなくなり、常に良好な通信を行える通信
装置を得ることができる、という効果を奏する。また、
帯域除去型のフィルタを設ける必要がないため、IFF
Tおよびフィルタ回路の回路規模およびコストを大幅に
削減可能な通信装置を得ることができる、という効果を
奏する。
【0096】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超えている場合においても、ノイズレベルの低いそ
の他のトーンが存在する場合に、従来より、小規模な回
路構成で、その帯域にトーンセットを移動させることが
できる、という効果を奏する。
【0097】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超えている場合においても、ノイズレベルの低いそ
の他のトーンが存在する場合に、さらに小規模な回路構
成で、その帯域にトーンセットを移動させることができ
る、という効果を奏する。
【0098】つぎの発明によれば、送信側から受け取っ
たデータの各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動さ
せる受信部を備えることにより、たとえば、ノイズの影
響を受ける帯域や既に使用されている帯域を回避し、送
信側で生成した元のトーンセットを再生(図2(a)、
図4(a)に相当)する。これにより、特性の劣化した
伝送路を使用する必要がなくなり、常に良好な通信を行
える通信装置を得ることができる、という効果を奏す
る。また、帯域除去型のフィルタを設ける必要がないた
め、FFTおよびフィルタ回路の回路規模およびコスト
を大幅に削減可能な通信装置を得ることができる、とい
う効果を奏する。
【0099】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセ
ットを移動させて送信した場合でも、従来より小規模な
回路構成による受信部で、元のトーンセット(図2
(a)に相当)を再生できる、という効果を奏する。
【0100】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセ
ットを移動させて送信した場合でも、さらに小規模な回
路構成による受信部で、元のトーンセット(図4(a)
に相当)を再生できる、という効果を奏する。
【0101】つぎの発明によれば、各搬送波周波数を任
意の周波数位置に移動させ、移動後のデータを受信側に
送信する送信ステップを含むことにより、たとえば、同
一のデータをのせたトーンセット単位に、ノイズの影響
を受ける帯域や既に使用されている帯域を回避する。こ
れにより、特性の劣化した伝送路を使用する必要がなく
なり、常に良好な通信を行える通信方法を得ることがで
きる、という効果を奏する。また、帯域除去型のフィル
タを設ける必要がないため、IFFTおよびフィルタ回
路の回路規模およびコストを大幅に削減可能な通信方法
を得ることができる、という効果を奏する。
【0102】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超えている場合においても、ノイズレベルの低いそ
の他のトーンが存在する場合に、従来より、簡単な方法
で、その帯域にトーンセットを移動させることができ
る、という効果を奏する。
【0103】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超えている場合においても、ノイズレベルの低いそ
の他のトーンが存在する場合に、さらに簡単な方法で、
その帯域にトーンセットを移動させることができる、と
いう効果を奏する。
【0104】つぎの発明によれば、送信側から受け取っ
たデータの各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動さ
せる受信ステップを含むことにより、たとえば、ノイズ
の影響を受ける帯域や既に使用されている帯域を回避
し、送信側で生成した元のトーンセットを再生(図2
(a)、図4(a)に相当)する。これにより、特性の
劣化した伝送路を使用する必要がなくなり、常に良好な
通信を行える通信方法を得ることができる、という効果
を奏する。また、帯域除去型のフィルタを設ける必要が
ないため、FFTおよびフィルタ回路の回路規模および
コストを大幅に削減可能な通信方法を得ることができ
る、という効果を奏する。
【0105】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセ
ットを移動させて送信した場合でも、従来より簡単な方
法で、元のトーンセット(図2(a)に相当)を再生で
きる、という効果を奏する。
【0106】つぎの発明によれば、ノイズレベルが、た
とえば、狭帯域搬送波周波数のトーンセットの電力レベ
ルを超え、ノイズレベルの低いその他の帯域にトーンセ
ットを移動させて送信した場合でも、さらに簡単な方法
で、元のトーンセット(図4(a)に相当)を再生でき
る、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる通信装置における実施の形態
1の構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1における送信部の動作を示す図
である。
【図3】 実施の形態1における受信部の動作を示す図
である。
【図4】 実施の形態1における送信部の動作を示す図
である。
【図5】 実施の形態1における受信部の動作を示す図
である。
【図6】 本発明にかかる通信装置における実施の形態
2の構成を示す図である。
【図7】 実施の形態2における送信部の動作を示す図
である。
【図8】 実施の形態2における受信部の動作を示す図
である。
【図9】 実施の形態2における送信部の動作を示す図
である。
【図10】 実施の形態2における受信部の動作を示す
図である。
【図11】 送信側の電力線通信装置の構成を示す図で
ある。
【図12】 マルチキャリアの周波数スペクトルを説明
するための図である。
【図13】 分散トーン方式を示す図である。
【図14】 受信側の電力線通信装置の構成を示す図で
ある。
【図15】 受信側の電力線通信装置で抽出するマルチ
キャリアを示す図である。
【図16】 加算回路の構成を示す図である。
【図17】 加算回路の動作を示す図である。
【符号の説明】
1,21 送信8点IFFT、2,22 16回繰り返
し回路、3,23 ×4インターポレータ、4,6,1
3,15,24,33 乗算器、5,14,16,34
LPF、7,12,25,32 BPF、8,26
1/2デシメータ、11,31 ×2インターポレー
タ、17,35 1/4デシメータ、18,36 16
回加算平均回路、19,37 受信8点FFT。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 AA01 AA16 AA26 5K051 AA02 BB02 CC08 HH01 HH25 JJ10 5K101 KK20 LL00 SS03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチキャリア変復調方式によりデータ
    通信を行う通信装置において、 複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせたトーンセ
    ット単位に、各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動
    させ、移動後のデータを受信側に送信する送信部を備え
    ることを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記送信部は、 複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め定義してお
    き、その中から最適な前記トーンセットを選択する分散
    トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトーンセットを
    選択する選択手段と、 インターポレート処理により前記トーンセットの表現帯
    域を広げるインターポレート手段と、 前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算することに
    より、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセ
    ットと虚軸上のトーンセットとを生成し、元のトーンセ
    ットを虚軸上のトーンセットに反転させる第1の乗算手
    段と、 第1のフィルタリング処理を行うことにより、前記実軸
    上のトーンセットを除去する第1の除去手段と、 前記第1のフィルタリング処理を通過した前記虚軸上の
    トーンセットに、所定の第2トーンを乗算することによ
    り、再度、実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセッ
    トとを生成する第2の乗算手段と、 第2のフィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸
    上のトーンセットを除去する第2の除去手段と、 前記第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトー
    ンセットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を
    行うことにより、前記インターポレート処理以前の状態
    に帯域を戻すデシメーション手段と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 前記送信部は、 複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め定義してお
    き、その中から最適な前記トーンセットを選択する分散
    トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトーンセットを
    選択する選択手段と、 インターポレート処理により前記トーンセットの表現帯
    域を広げるインターポレート手段と、 前記トーンセットに所定のトーンを乗算することによ
    り、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセッ
    トと虚軸上のトーンセットとを生成する乗算手段と、 フィルタリング処理を行うことにより、前記実軸上のト
    ーンセットを除去する除去手段と、 前記フィルタリング処理を通過した前記虚軸上のトーン
    セットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行
    うことにより、前記インターポレート処理以前の状態に
    帯域を戻すデシメーション手段と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 【請求項4】 マルチキャリア変復調方式によりデータ
    通信を行う通信装置において、 複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせたトーンセ
    ット単位に、送信側から受け取ったデータの各搬送波周
    波数を任意の周波数位置に移動させる受信部を備えるこ
    とを特徴とする通信装置。
  5. 【請求項5】 前記受信部は、 インターポレート処理により、前記送信側から受け取っ
    たトーンセットの表現帯域を広げるインターポレート手
    段と、 前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算することに
    より、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセ
    ットと虚軸上のトーンセットとを生成する第1の乗算手
    段と、 第1のフィルタリング処理を行うことにより、前記実軸
    上のトーンセットを除去する第1の除去手段と、 前記第1のフィルタリング処理を通過した前記虚軸上の
    トーンセットに、所定の第2トーンを乗算することによ
    り、再度、実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセッ
    トとを生成し、元の虚軸上のトーンセットを実軸上のト
    ーンセットに反転させる第2の乗算手段と、 第2のフィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸
    上のトーンセットを除去する第2の除去手段と、 前記第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトー
    ンセットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を
    行うことにより、前記インターポレート処理以前の状態
    に帯域を戻すデシメーション手段と、 を備えることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 前記受信部は、 インターポレート処理により、送信側から受け取った虚
    軸上のトーンセットの表現帯域を広げるインターポレー
    ト手段と、 前記虚軸上のトーンセットに所定のトーンを乗算するこ
    とにより、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトー
    ンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する乗算手段
    と、 フィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸上のト
    ーンセットを除去する除去手段と、 前記フィルタリング処理を通過した前記実軸上のトーン
    セットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行
    うことにより、前記インターポレート処理以前の状態に
    帯域を戻すデシメーション手段と、 を備えることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  7. 【請求項7】 マルチキャリア変復調方式によりデータ
    通信を行う通信方法にあっては、 複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせたトーンセ
    ット単位に、各搬送波周波数を任意の周波数位置に移動
    させ、移動後のデータを受信側に送信する送信ステップ
    を含むことを特徴とする通信方法。
  8. 【請求項8】 前記送信ステップは、 複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め定義してお
    き、その中から最適な前記トーンセットを選択する分散
    トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトーンセットを
    選択する選択ステップと、 インターポレート処理により前記トーンセットの表現帯
    域を広げるインターポレートステップと、 前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算することに
    より、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセ
    ットと虚軸上のトーンセットとを生成し、元のトーンセ
    ットを虚軸上のトーンセットに反転させる第1の乗算ス
    テップと、 第1のフィルタリング処理を行うことにより、前記実軸
    上のトーンセットを除去する第1の除去ステップと、 前記第1のフィルタリング処理を通過した前記虚軸上の
    トーンセットに、所定の第2トーンを乗算することによ
    り、再度、実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセッ
    トとを生成する第2の乗算ステップと、 第2のフィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸
    上のトーンセットを除去する第2の除去ステップと、 前記第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトー
    ンセットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を
    行うことにより、前記インターポレート処理以前の状態
    に帯域を戻すデシメーションステップと、 を含むことを特徴とする請求項7に記載の通信方法。
  9. 【請求項9】 前記送信ステップは、 複数の狭帯域搬送波周波数のトーンを予め定義してお
    き、その中から最適な前記トーンセットを選択する分散
    トーン方式にて、ある特定トーン間隔のトーンセットを
    選択する選択ステップと、 インターポレート処理により前記トーンセットの表現帯
    域を広げるインターポレートステップと、 前記トーンセットに所定のトーンを乗算することによ
    り、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセッ
    トと虚軸上のトーンセットとを生成する乗算ステップ
    と、 フィルタリング処理を行うことにより、前記実軸上のト
    ーンセットを除去する除去ステップと、 前記フィルタリング処理を通過した前記虚軸上のトーン
    セットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行
    うことにより、前記インターポレート処理以前の状態に
    帯域を戻すデシメーションステップと、 を含むことを特徴とする請求項7に記載の通信方法。
  10. 【請求項10】 マルチキャリア変復調方式によりデー
    タ通信を行う通信方法にあっては、 複数の狭帯域搬送波周波数上にデータをのせたトーンセ
    ット単位に、送信側から受け取ったデータの各搬送波周
    波数を任意の周波数位置に移動させる受信ステップを含
    むことを特徴とする通信方法。
  11. 【請求項11】 前記受信ステップは、 インターポレート処理により、前記送信側から受け取っ
    たトーンセットの表現帯域を広げるインターポレートス
    テップと、 前記トーンセットに所定の第1トーンを乗算することに
    より、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトーンセ
    ットと虚軸上のトーンセットとを生成する第1の乗算ス
    テップと、 第1のフィルタリング処理を行うことにより、前記実軸
    上のトーンセットを除去する第1の除去ステップと、 前記第1のフィルタリング処理を通過した前記虚軸上の
    トーンセットに、所定の第2トーンを乗算することによ
    り、再度、実軸上のトーンセットと虚軸上のトーンセッ
    トとを生成し、元の虚軸上のトーンセットを実軸上のト
    ーンセットに反転させる第2の乗算ステップと、 第2のフィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸
    上のトーンセットを除去する第2の除去ステップと、 前記第2のフィルタリング処理を通過した実軸上のトー
    ンセットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を
    行うことにより、前記インターポレート処理以前の状態
    に帯域を戻すデシメーションステップと、 を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
  12. 【請求項12】 前記受信ステップは、 インターポレート処理により、送信側から受け取った虚
    軸上のトーンセットの表現帯域を広げるインターポレー
    トステップと、 前記虚軸上のトーンセットに所定のトーンを乗算するこ
    とにより、前記広げられた帯域に、新たな実軸上のトー
    ンセットと虚軸上のトーンセットとを生成する乗算ステ
    ップと、 フィルタリング処理を行うことにより、前記虚軸上のト
    ーンセットを除去する除去ステップと、 前記フィルタリング処理を通過した前記実軸上のトーン
    セットに基づいて、表現帯域のデシメーション処理を行
    うことにより、前記インターポレート処理以前の状態に
    帯域を戻すデシメーションステップと、 を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
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