JP2001005126A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001005126A
JP2001005126A JP11298165A JP29816599A JP2001005126A JP 2001005126 A JP2001005126 A JP 2001005126A JP 11298165 A JP11298165 A JP 11298165A JP 29816599 A JP29816599 A JP 29816599A JP 2001005126 A JP2001005126 A JP 2001005126A
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image forming
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JP11298165A
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English (en)
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Yukiko Mizuguchi
由紀子 水口
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 解像度の高いシャープな画像が得られるとと
もに、階調性を向上させた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 可逆的に光異性化して濡れ性変化を起こ
す光異性化層12bを像担持ドラム12上に設け、この
像担持ドラム12上の光異性化層12bに選択的に露光
することにより濡れ性をもつ潜像を形成し、この潜像に
インクを付着させて現像し、現像されたインク画像を記
録媒体に転写して画像を印刷する画像形成装置におい
て、上記光異性化層12bが、所定パターンに配置され
た光異性化部42と、この光異性化部42以外の部分を
占める空間部40とで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光異性化材料が露
光により濡れ性をもつ性質を利用して、像担持体上の光
異性化層を選択的に露光して濡れ潜像を形成し、この濡
れ潜像をインクで現像した後に記録媒体に転写して画像
を印刷する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平1−255857号公報に
おいて、例えばアゾベンゼンを含む光異性化層を設けた
像形成体を有する画像形成装置が開示されている。この
画像形成装置では、像形成体表面の光異性化層に対して
画像情報に応じて選択的に露光し、これにより露光部の
濡れ性を増大させて化学的に潜像を形成し、その後、こ
の潜像をインクで現像してインク画像を形成し、このイ
ンク画像を像形成体から記録媒体に転写して画像印刷を
行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この画
像形成装置では、像形成体の表面全体に光異性化層が均
一に形成されており、しかも露光部と非露光部との濡れ
性の変化がそれほど大きくないため、ドット状の露光部
にインクが付着する際にその露光部の周囲の非露光部に
までかかる程度にインクが露光部に多く付着してしま
う。これにより、記録媒体上に形成される画像のドット
も大きくなるため、解像度が低下してシャープさに欠け
る画像になるとともに、階調を出しにくいという問題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、上記問題を解決
するために本発明は、可逆的に光異性化して濡れ性変化
を起こす光異性化層を像担持体上に設け、この像担持体
上の光異性化層に選択的に露光することにより濡れ性を
もつ潜像を形成し、この潜像にインクを付着させて現像
し、現像されたインク画像を記録媒体に転写して画像を
印刷する画像形成装置において、上記光異性化層が、所
定パターンに配置された光異性化部と、この光異性化部
以外の部分を占める空間部とで構成されていることを特
徴とするものである。
【0005】本発明の画像形成装置では、上記光異性化
部を上記像担持体の基体上にメッシュ状に配置するとと
もに上記基体にインクが触れない程度の高さに隆起させ
てもよいし、上記光異性化部を上記像担持体の基体上に
ドット状に配置するとともに上記基体にインクが触れな
い程度の高さに隆起させてもよいし、あるいは、上記光
異性化層が上記像担持体の基体の表面を覆った多孔質の
可逆的濡れ性変化材料層で構成されていてもよい。この
場合、上記光異性化部または上記可逆的濡れ性変化材料
層が少なくとも2種類の可逆的濡れ性変化物質を含んで
構成されていてもよい。
【0006】また、本発明の画像形成装置では、上記光
異性化部が1種類以上の微粒子を含んでいてもよい。こ
の場合、上記微粒子の粒径は0.005〜20μmであ
ることが好ましく、上記微粒子の含有量は上記光異性化
部を構成する微粒子以外の材料に対して10〜200w
t%であることが好ましい。
【0007】
【発明の効果】本発明の画像形成装置によれば、像担持
体上の光異性化層が所定パターンに配置された光異性化
部とこの光異性化部以外の部分を占める空間部とで構成
されているため、露光により濡れ性が増大した光異性化
部にはインクが付着するが、それに隣接する空間部にイ
ンクが付着することはない。これにより、光異性化部が
濡れ性変化の小さい材料で形成されている場合であって
も、光異性化層にインク薄層を接触させて露光部の光異
性化部にインクを付着させる際のインク切れがよくな
り、上記露光部の光異性化部の大きさに対応する適量の
インクを付着させることができる。その結果、形成され
る画像のドットが小さくなるので、解像度の高いシャー
プな画像が得られるとともに、階調性を向上させること
ができる。
【0008】また、上記光異性化部に1種類以上の微粒
子を含ませた場合には、光異性化部の表面がフラクタル
状に荒れることによって、露光により濡れ性が増大した
光異性化部の部分にはインクがより付着しやすくなる一
方、露光されていない光異性化部の部分はインクをより
はじきやすくなるため、印刷画像のシャープさと階調性
をより一層向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実
施形態である画像形成装置10の概略構成を示す。画像
形成装置10は、像担持ドラム(像担持体)12を備え
ている。像担持ドラム12は矢印14方向に回転駆動可
能になっている。像担持ドラム12の周囲には、その回
転方向に沿って順に、露光装置16、インク現像装置1
8、転写ローラ20、クリーニング装置22およびイレ
ーズランプ24がそれぞれ配置されている。
【0010】図2に示すように、像担持ドラム12は、
金属等からなるローラ状または円筒状の基体12aと、
この基体12aの外周に設けた光異性化層12bとから
なる。光異性化層12bは、図2の部分拡大図に示すよ
うに、メッシュ状パターンに配置された光異性化部42
と、この光異性化部42以外の部分を占める空間部40
とで構成されている。光異性化部42は、可逆的に濡れ
性が変化する物質を高分子材料中に分散したもの、また
は、可逆的に濡れ性が変化する物質を高分子材料の主鎖
や側鎖に化学的に結合させたもので構成されている。
【0011】なお、光異性化部42の配置パターンは、
図2に示すような直交格子状パターンに限定されるもの
ではなく、例えば図3(a)に示すような斜交格子状パ
ターンでもよいし、図3(b)に示すように光異性化部
42の縦筋が横筋に対してジグザグに交差する変形格子
状パターンでもよいし、これら以外のパターンであって
もよい。
【0012】図2のIV−IV線断面図である図4
(a)に示すように、矩形断面を有する光異性化部42
は基体12a上に突出して設けてある。光異性化部42
は、光異性化層12bにインク薄層を接触させたときに
空間部40の底部をなす基体12aにインクが触れない
程度の高さに隆起させてある。
【0013】なお、光異性化部42の断面は、矩形状に
限られず、例えば図4(b)に示すように丸みを帯びた
形状としてもよい。また、光異性化部42において非露
光時にはインクをよりはじきやすくするとともに露光時
にはインクの濡れ性をより良くするために、光異性化部
42の表面を適当な粗さに荒らしてもよい。
【0014】上記のように構成される光異性化層12b
の表面では、光異性化部42が通常は疎水性を有するた
めインクが付着することはなく、空間部40にも当然に
インクが付着することはない。ところが、光異性化部4
2は所定の光(例えば、紫外線)の照射を受けると化学
的変化により濡れ性が増大してその露光部にインクが付
着可能になるという性質を有する。一方、上記のように
濡れ性が増大した光異性化部42に可視光を照射する
と、元の性質すなわち表面が疎水性の状態に戻る。この
ような光異性化部42の可逆的な濡れ性の変化が「光異
性化」と言われる。
【0015】光異性化部42を構成する可逆的に濡れ性
が変化する材料としては、イオン解離するトリフェニル
メタン系色素、シス−トランス異性化するアゾベンゼン
系、インジゴ系またはスチルベン系の化合物、ケト−エ
ノール互変異性するアゾヒドラゾン系化合物、開閉環反
応するフルギド系、ジアリールエテン系、スピロピラン
系またはスピロオキサジン系の化合物などを好適に用い
ることができるが、これらに限定されるものではない。
また、光触媒反応により疎水性と親水性の可逆変化を起
こす酸化チタン、酸化鉄、硫化カドミウム、硫化モリブ
デン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化ジルコニウム、
酸化タングステンなどもまた、可逆的に濡れ性が変化す
る材料として用いることができる。
【0016】光異性化部42を構成する高分子材料とし
ては、可逆的に濡れ性が変化する材料の官能基の光異性
化が十分に行えれば特に制限されないが、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、セルロース、
ポリビニルブチラール、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリカーボネー
トなどが好ましい。可逆的に濡れ性が変化する材料が酸
化チタン等の光触媒反応を起こす化合物の場合には、樹
脂と混合せずにそのまま用いる(例えば、チタニウムア
ルコキシドなどの形で塗布する。)が、光触媒性の化合
物を混合しても劣化や分解の起こらないテフロン等のフ
ッ素樹脂、シロキサン結合をもったシリコン系樹脂、ま
たはシリカや水ガラスのような無機系化合物などをバイ
ンダーとして用いてもよい。
【0017】図1を再び参照すると、露光装置16は、
入力される画像情報に応じて像担持ドラム12の表面を
選択的に露光する。これにより、露光部の光異性化部4
2の濡れ性が増大して濡れ潜像が形成される。インク現
像装置18は、内部にインク28を収容するとともに、
矢印30方向に回転駆動される現像ローラ32を備えて
おり、現像ローラ32の外周に薄層状態で保持されたイ
ンク28が像担持ドラム12との対向部へと供給される
ようになっている。
【0018】転写ローラ20は、図示しない給紙トレイ
から送られて来た記録紙等のシート(記録媒体)Sを像
担持ドラム12との間に挟持しながら矢印34方向に回
転駆動されることによりシートSを矢印36方向に搬送
する。なお、転写ローラ20に対してシート搬送方向下
流側に、図示しないインク定着装置を必要に応じて設け
てもよい。
【0019】クリーニング装置22は、像担持ドラム1
2の表面に残留付着するインクやゴミを簡易に回収する
ものである。
【0020】イレーズランプ24は、像担持ドラム12
上の光異性化層12bに可視光を一様に照射して潜像を
消去する。イレーズランプ24の光源には、ハロゲンラ
ンプ、キセノンランプ、白熱光源、蛍光灯、発光ダイオ
ード、レーザなどが使用できる。また、潜像消去は加熱
によっても促進されるため、イレーズランプ24と共に
加熱装置を併設してもよい。
【0021】次に、上記構成からなる画像形成装置10
の動作について説明する。矢印14方向に回転駆動され
る像担持ドラム12の表面に、露光装置16から例えば
紫外線が画像情報に応じて選択的に露光される。このと
き、光異性化層12bの露光部に位置する光異性化部4
2は化学的に変化してその表面の濡れ性が増大し、これ
により濡れ潜像が形成される。
【0022】上記濡れ潜像は像担持ドラム12の回転に
したがってインク現像装置18の対向部に移動し、そこ
で現像ローラ32の外周に保持されているインク薄層と
接触する。このとき、インクは空間部40と非露光部の
光異性化部42の表面には付着せず、濡れ性の大きい濡
れ潜像にのみインクが付着する。これにより、濡れ潜像
がインクで現像されてインク画像となる。インク画像は
像担持ドラム12の回転にしたがって転写ローラ34の
対向部に移動し、そこでシートSに転写されて画像が印
刷される。画像が印刷されたシートSは、図示しない排
紙トレイ上に排出される。
【0023】上記濡れ潜像へのインク付着時において、
潜像を構成する光異性化部42にはインクが付着する
が、該光異性化部42に隣接する空間部40にインクが
付着することはなく、インク薄層を接触させて露光部の
光異性化部42にインクが付着するときのインク切れが
よくなる。これにより、光異性化部42が濡れ性変化の
小さい材料で形成されている場合であっても、露光部の
光異性化部42の大きさに対応する適量のインクを付着
させることができる。その結果、形成される画像のドッ
トが小さくなるので、解像度の高いシャープな画像を得
ることができると共に、階調性を向上させることができ
る。
【0024】インク画像が転写された後に像担持ドラム
12上に残留して付着したインクやゴミは、クリーニン
グ装置22により除去される。その後、濡れ潜像は像担
持ドラム12の回転にしたがってイレーズランプ24の
対向部に移動し、そこで可視光が一様に照射されること
により消去される。これにより、次の印刷工程の準備が
完了する。
【0025】次に、上記像担持ドラム12の各種変形例
について説明する。上記像担持ドラム12の光異性化層
12bでは、1種類の可逆的濡れ性変化物質を含む材料
で光異性化部42を形成したが、2種類以上の可逆的濡
れ性変化物質を含む材料で光異性化部42を形成しても
よい。また、異なる可逆的濡れ性変化物質をそれぞれ含
む材料で2種類以上の光異性化部を形成してもよい。例
えば、図5に示すように可逆的濡れ性変化物質Aを含む
光異性化部42Aと可逆的濡れ性変化物質Bを含む光異
性化部42Bとを形成してもよい。なお、図5(a),
(b),(c)に示す光異性化部42A,42Bの配置
パターンは、図2,図3(a),(b)にそれぞれ対応
する。
【0026】また、上記像担持ドラム12の光異性化層
12bでは、光異性化部42をメッシュ状に配置した
が、図2と同様の部分拡大図である図6に示すように、
光異性化部42をドット状に形成してもよい。この場
合、矩形断面を有する円柱状の光異性化部42は基体1
2a上に突出して設けてある。また、光異性化部42
は、光異性化層12bにインク薄層を接触させたときに
空間部40の底部をなす基体12aにインクが触れない
程度の高さに隆起させてある。ドット状光異性化部42
は、図6(a)に示すようにマトリックスパターンに配
置されてもよいし、図6(b)に示すように千鳥パター
ンに配置されてもよいし、または図6(c)に示すよう
にランダムパターンに配置されていてもよい。なお、図
6(a)のVI−VI線断面は、図4(a)または図4
(b)と同様である。また、ドット状に配置された光異
性化部42は、円柱状に限らず、角柱状をなしていても
よい。
【0027】また、図7に示すように、ドット状の光異
性化部42を、可逆的濡れ性変化物質Aを含む光異性化
部42Aと、可逆的濡れ性変化物質Bを含む光異性化部
42Bの2種類で構成してもよい。なお,図7(a),
(b),(c)に示す配置パターンは、図6(a),
(b),(c)にそれぞれ対応する。
【0028】さらに、図8に示すように、像担持ドラム
12の基体12aの表面を覆った多孔質の可逆的濡れ性
変化材料層で光異性化層12bを構成してもよい。この
場合、可逆的濡れ性変化材料層に含まれる気泡部44の
うち表面に露出して陥没している部分が空間部40とな
り、この空間部以外の平らな表面部分が光異性化部42
となる。また、可逆的濡れ性変化材料層には、少なくと
も2種類の可逆的濡れ性変化物質が混合して含まれてい
てもよい。
【0029】ここで、上記画像形成装置10を用いて第
1の印刷実験を行った。この実験では、像担持ドラム1
2の基体12a上に光異性化部42を図4(b)および
図6(a)に示すように形成した。光異性化部42の形
成は、スピロピラン(1,3,3-Trimetylindolino-6'-nitr
obenzopyrylospiran)とポリカーボネートとを重量比で
1:1の割合で溶剤であるテトラヒドロフラン(TH
F)中で混合したものをアルミニウム製基体12a上に
マトリックスパターンの孔のあいたマスクを介してドッ
ト状にスクリーン印刷することにより行った。このとき
の円柱状の光異性化部42の寸法は、直径20μm、高
さ50μm、縦横のピッチ35μmとした。
【0030】一方、露光装置16の光源に紫外線ランプ
を用い、このランプから照射された紫外線をキノ・メレ
スグリオ(株)社製のフィルタ(03FIU012)を通
して波長360nmの紫外線で潜像形成を行った。
【0031】これらの条件の下で可逆的光異性化反応を
1000回行なった後に画像を印刷したところ、表面に
光異性化層をディップコートにより均一に形成した像担
持ドラムを用いて同様の条件で画像印刷を行なった場合
に比べて、かぶりがなく、濃度ムラが抑えられ、エッジ
がシャープで、しかも、階調性に優れた画像を得ること
ができた。
【0032】また、像担持ドラム12のさらに別の変形
例として、図2〜8に示す光異性化部42または可逆的
濡れ性変化材料層に1種類以上の微粒子を含ませてもよ
い。図9に、図4における光異性化部42に微粒子46
を分散した場合の例を示す。このようにすれば、光異性
化部42の表面がフラクタル状に荒れることによって、
露光により濡れ性が増大した光異性化部42の部分には
インクがより付着しやすくなる一方、露光されていない
光異性化部42の部分はインクをよりはじきやすくなる
ため、印刷画像のシャープさと階調性をより一層向上さ
せることができる。
【0033】上記微粒子46としては、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、チタン
酸カルシウム、ガラス等の無機微粒子やそれらの表面を
有機処理した微粒子、ポリスチレン、メタクリル系樹
脂、フッ素樹脂等からなる有機微粒子などが考えられる
が、これらに限定されない。
【0034】上記微粒子46の含有量が、光異性化部4
2を構成する微粒子46以外の材料に対して、10wt
%(光異性化部42を構成する微粒子46以外の材料:
微粒子46=1:0.1)より少ないと光異性化部42
の表面に凹凸を形成するのが困難であり、一方、200
wt%(光異性化部42を構成する微粒子46以外の材
料:微粒子46=1:2)より多くなると光異性化部4
2の可逆的に濡れ性変化する作用が阻害されることにな
る。したがって、微粒子46の含有量は、光異性化部4
2を構成する微粒子46以外の材料に対して、10〜2
00wt%が好ましく、さらに好ましくは30〜120
wt%が適当である。
【0035】また、上記微粒子46の粒径が、0.00
5μmより小さいと光異性化部42の表面に凹凸を形成
するのが困難であり、一方、20μmを越えると凹凸が
大きくなりすぎて濡れ性変化を起こすのに適当な荒れを
形成できない。したがって、微粒子46の粒径は、0.
005〜20μmであることが好ましく、さらに好まし
くは0.015〜5μmが適当である。
【0036】さらに、上記微粒子46は1種類でもよい
が、フラクタル状の表面を形成するためには2種類以上
であることが好ましい。この場合、最も小さい微粒子の
平均粒径は最も大きい微粒子の平均粒径の1/2〜1/
10000であることが好ましい。
【0037】ここで、微粒子46を含む光異性化部42
を形成した像担持ドラム12を有する画像形成装置10
を用いて第2の印刷実験を行った。この実験では、像担
持ドラム12の光異性化層12bを図4(a)および図
6(a)に示すように形成した。低表面エネルギー材料
40には、ポリテトラフルオロエチレンを用い、光異性
化部42を配置する部分にプラズマ処理を予め施した。
光異性化部42の形成は、スピロピラン(1',3'-Dihydro
-3',3'-dimethyl-6-nitro-1'-octadecylspiro[2H-1-ben
zopiran-2,2'-[2H]indole])と、ポリスチレンと、粒径
0.016μmの微粒子A(化学的に表面をCH3基で
覆って疎水化したSiO2(日本アエロジル社製R97
2))と、粒径1〜2μmの有機微粒子B(ポリメタク
リル酸メチル・メタクリル系架橋物(日本触媒社製エポ
スターMA1001))とを重量比で1.5:1:0.
6:0.6の割合で溶剤であるテトラヒドロフラン(T
HF)中で混合したものを像担持ドラム12のポリテト
ラフルオロエチレン層上にドット状にスクリーン印刷す
ることにより行った。このときの光異性化部42の寸法
は、直径20μm、高さ50μm、縦横のピッチ35μ
mとした。
【0038】一方、露光装置16の光源に紫外線ランプ
を用い、このランプから照射された紫外線をキノ・メレ
スグリオ(株)社製のフィルタ(03FIU012)を通
して波長360nmの紫外線で潜像形成を行った。
【0039】これらの条件の下で可逆的光異性化反応を
1000回行なった後に画像を印刷したところ、微粒子
を含む光異性化層をディップコートにより均一に形成し
た像担持ドラムを用いて同様の条件で画像印刷を行なっ
た場合に比べて、かぶりがなく、濃度ムラが抑えられ
た。また、微粒子混合で光異性化部42の表面をフラク
タル状にしたことで、第1の印刷実験の場合よりも一層
鮮明でかつ階調性に優れた画像が得られた。
【0040】なお、上記画像形成装置10では、像担持
体12をドラム状としたが、これに限らず、例えばベル
ト状にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる画像形成装置の概略構成図。
【図2】 像担持ドラムの表面の部分拡大図。
【図3】 光異性化部の配置パターンの変形例を示す部
分拡大図。
【図4】 図2のIV−IV線断面図。
【図5】 異なる可逆的濡れ性変化材料をそれぞれ含む
2種類の光異性化部を配置した変形例を示す部分拡大平
面図。
【図6】 光異性化部をドット状に配置した3つのパタ
ーンを示す部分拡大平面図。
【図7】 2種類の光異性化部をドット状に配置した3
つのパターンを示す部分拡大平面図。
【図8】 光異性化層を多孔質の可逆的濡れ性変化材料
層で形成した例を示す部分拡大断面図。
【図9】 光異性化部に微粒子を分散した場合の部分拡
大図。
【符号の説明】
10…画像形成装置、12…像担持ドラム(像担持
体)、12a…基体、12b…光異性化層、16…露光
装置、18…インク現像装置、20…転写ローラ、22
…クリーニング装置、24…イレーズランプ、40…空
間部、42…光異性化部、46…微粒子。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆的に光異性化して濡れ性変化を起こ
    す光異性化層を像担持体上に設け、この像担持体上の光
    異性化層に選択的に露光することにより濡れ性をもつ潜
    像を形成し、この潜像にインクを付着させて現像し、現
    像されたインク画像を記録媒体に転写して画像を印刷す
    る画像形成装置において、 上記光異性化層が、所定パターンに配置された光異性化
    部と、この光異性化部以外の部分を占める空間部とで構
    成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 上記光異性化部を上記像担持体の基体上
    にメッシュ状に配置するとともに上記基体にインクが触
    れない程度の高さに隆起させてあることを特徴とする請
    求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記光異性化部を上記像担持体の基体上
    にドット状に配置するとともに上記基体にインクが触れ
    ない程度の高さに隆起させてあることを特徴とする請求
    項1の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記光異性化層が上記像担持体の基体の
    表面を覆った多孔質の可逆的濡れ性変化材料層で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記光異性化部または上記可逆的濡れ性
    変化材料層が少なくとも2種類の可逆的濡れ性変化物質
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1から
    4のいずれかの画像形成装置。
  6. 【請求項6】 上記光異性化部が1種類以上の微粒子を
    含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかの画像形
    成装置。
  7. 【請求項7】 上記微粒子の粒径が0.005〜20μ
    mであることを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 上記微粒子の含有量が、上記光異性化部
    を構成する微粒子以外の材料に対して10〜200wt
    %であることを特徴とする請求項6または7の画像形成
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012190563A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Kobe Univ 有機薄膜積層体の製造方法および有機薄膜積層体
JP2015063128A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 水性転写固定ブランケットのための光によってスイッチング可能な組成物
US10335955B2 (en) 2014-09-29 2019-07-02 Abb Schweiz Ag Proximity sensor arrangement

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