JP2001004788A - 原子炉の自動減圧弁システム - Google Patents

原子炉の自動減圧弁システム

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JP2001004788A
JP2001004788A JP11174142A JP17414299A JP2001004788A JP 2001004788 A JP2001004788 A JP 2001004788A JP 11174142 A JP11174142 A JP 11174142A JP 17414299 A JP17414299 A JP 17414299A JP 2001004788 A JP2001004788 A JP 2001004788A
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pressure
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relief
valve
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Koji Nishino
浩二 西野
Takashi Tokunaga
隆志 徳永
Fumihiko Ishibashi
文彦 石橋
Satoshi Mimura
聡 三村
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の簡素化を図るとともに十分な減圧能力
を有する原子炉の自動減圧弁システムを提供する。 【解決手段】 本発明は、複数の主蒸気管に接続された
主蒸気逃がし安全弁の逃がし弁機能に基づく作動設定圧
力を、複数の主蒸気管に接続された安全弁機能に基づく
主蒸気安全弁の作動設定圧力以下にする。また、主蒸気
逃がし安全弁の安全弁機能に基づく作動設定圧力を主蒸
気安全弁の安全弁機能に基づく作動設定圧力以上にする
ことを特徴とする原子炉の自動減圧弁システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子力発
電プラント等の主蒸気管に原子炉系の過圧防止の為に設
けられる原子炉の自動減圧弁システムに係り、特に逃が
し弁機能および安全弁機能により原子炉の減圧能力を十
分に確保しつつ、構成の簡素化を図った原子力発電プラ
ントの原子炉の自動減圧弁システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に沸騰水型原子力発電プラントで
は、原子炉圧力容器で発生した蒸気を、主蒸気管を介し
てタービン系に送給し、タービンに連結された発電機を
駆動して発電を行っている。
【0003】このようなプラントにおいては、原子炉圧
力容器内の圧力が過度に上昇することを防止するため、
主蒸気管に主蒸気逃がし安全弁、主蒸気安全弁等の複数
種類の弁が設置され、これにより、過圧防止のための弁
システムが構成されている。
【0004】図7は、従来の沸騰水型原子力発電プラン
トにおける主蒸気管の弁システムを示したものである。
【0005】同図に示すように、原子炉圧力容器1に接
続された主蒸気管2には、主蒸気逃がし安全弁3および
主蒸気安全弁4が設置されている。主蒸気逃がし安全弁
3は、1つの弁で逃がし弁機能および安全弁機能の2つ
の機能を有し、主蒸気安全弁4は安全弁機能のみを有す
る。
【0006】主蒸気逃がし安全弁3の逃がし弁機能と
は、原子炉圧力容器1内の圧力が予め設定した圧力以上
になった場合に、図示しない圧力計で過圧検知を行って
電気信号を出力し、この電気信号を、電磁弁5およびエ
アシリンダ6等で構成される強制作動装置7に送り、主
蒸気逃がし安全弁3を開方向に作動させる機能をいう。
【0007】また、主蒸気逃がし安全弁3および主蒸気
安全弁4の安全弁機能とは、強制作動装置7が何等かの
原因で不作動の場合に、主蒸気逃がし安全弁3および主
蒸気安全弁4自体が、その設置箇所の主蒸気の過圧状態
を感知して自動的に開方向に作動する機能をいう。
【0008】したがって、主蒸気逃がし安全弁3は強制
作動装置7を有する構成のものであり、主蒸気安全弁4
は主蒸気逃がし安全弁3から強制作動装置7を除去した
構成のものである。これら主蒸気逃がし安全弁3および
主蒸気安全弁4の各機能によって、原子炉圧力容器1お
よび主蒸気管2等により構成される主蒸気供給系統内部
の圧力が過度に上昇する状態を防止している。
【0009】系統内部の圧力が過度に上昇した場合、逃
がし弁機能および安全弁機能により主蒸気逃がし安全弁
3または主蒸気安全弁4が作動し、蒸気を排出して系内
の減圧を行なう。
【0010】排出された蒸気は、主蒸気逃がし安全弁3
および主蒸気安全弁4それぞれの2次側に接続された排
気管8を通してサプレッションプール9内に導かれ、サ
プレッションプール9内に設置された排気管8先端の排
気クエンチャ10を介してプール水中に排出・凝縮され
る。
【0011】図8は、従来の原子炉自動減圧弁システム
における作動設定圧力の振り分けを説明したものであ
る。例えば18個の主蒸気逃がし安全弁3がある場合、
その作動設定圧力値は、大きく安全弁機能による作動設
定圧力群と逃がし弁機能による作動設定圧力群に二分さ
れる。
【0012】同図に示すように、全ての安全弁機能によ
る作動設定圧力群が、逃がし弁機能による作動設定圧力
群よりも一定以上の高圧に設定されている。さらに、各
設定群の内でも幾つかの設定段に分けられ、低圧側から
順次作動することにより系内圧力の急激な変化を防ぐよ
うになっている。また、図示しないが主蒸気安全弁4の
作動圧力条件については、主蒸気逃がし安全弁3の安全
弁機能に基づく開作動圧力と同等以上とされている。
【0013】主蒸気逃がし安全弁3のうちの幾つかの弁
については、逃がし弁機能と安全弁機能とは別に、原子
炉圧力に拘わらない別の作動信号により、強制作動装置
7を作動させ原子炉圧力を低下させる自動作動ロジック
である自動減圧機能が組込まれており、プラントの非常
用炉心冷却系の一つである自動減圧機能を構成してい
る。
【0014】さらに、近年ではプラントの苛酷事故対策
として、自動減圧機能を有する主蒸気逃がし安全弁3の
中のさらに幾つかの弁に対し、自動減圧機能とは別の自
動作動ロジックが組込まれ、原子炉の減圧機能を強化し
ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】プラント運転中におけ
る殆どの事象では、作動圧力条件を低圧に設定した数個
の主蒸気逃がし安全弁3が逃がし弁機能によって作動す
るのみであり、全ての主蒸気逃がし安全弁3および主蒸
気安全弁4が安全弁機能によって作動することはない。
【0016】また、通商産業省告示501号の発電用原
子力設備に関する構造等の技術基準によれば、安全弁の
みについて規定されていることから、一般的には原子炉
圧力容器の過圧が安全弁機能のみによって最高使用圧力
の1.1倍以下に抑えるように設計されている。
【0017】このような状況を踏まえて、例えば特開平
9−304584号に記載の安全弁システムでは、逃が
し弁機能および安全弁機能に基づく作動圧力条件を改善
することによって、主蒸気逃がし安全弁3の一部を主蒸
気安全弁4に置き換えた弁システムを提供し、構成の簡
素化を図るものが提案されている。
【0018】作動圧力条件の改善内容は、それまで最も
高圧段に設定されていた主蒸気安全弁4の作動設定圧力
を、主蒸気逃がし安全弁3の安全弁機能による作動設定
圧力群のうちで最も低圧側まで引き下げた程度のもので
あり、主蒸気逃がし安全弁3の逃がし弁機能による作動
設定圧力の一群については、主蒸気逃がし安全弁3を逃
がし弁機能を有しない主蒸気安全弁4に置換えた分だけ
数が減った結果となっている。安全弁機能による作動の
みで最高使用圧力の1.1倍以下に抑えられる能力は有
しているため、プラント性能上問題となるものではない
が、幾つかのプラント過渡事象においては原子炉圧力の
上昇幅がこれまでより大きくなることは歪めないもので
ある。
【0019】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、逃がし弁機能および安全弁機能による作動圧
力条件を改善し、プラントの過渡事象においても安全弁
機能による弁の作動を考慮した設定とすることにより、
主蒸気逃がし安全弁の一部を主蒸気安全弁に置き換える
ことを可能とし、構成の簡素化を図るとともに十分な減
圧能力を有する原子炉の自動減圧弁システムを提供する
ことを目的とする。
【0020】また、一般に、複数の主蒸気逃がし安全弁
3および主蒸気安全弁4が複数の主蒸気管2に設置され
ており、さらに、主蒸気逃がし安全弁3および主蒸気安
全弁4の逃がし弁機能および安全弁機能に基づく作動設
定圧力は、急激な圧力変化を避けるため、複数の段階に
分けられ、各設定圧力には1〜4弁程度の弁が振り分け
られている。
【0021】主蒸気逃がし安全弁3および主蒸気安全弁
4が作動する際には、内部流体により発生する作動反力
が、主蒸気管2および原子炉圧力容器1等の配管系に負
荷される。また、吹出し作動中には吹出し流による振動
が発生し、系に負荷されることとなる。
【0022】そこで、本発明の別の目的としては、主蒸
気管1本あたりに設置される弁個数および作動設定段数
が均等になるように考慮し、弁動作時および吹出し作動
中に系へ加わる負荷を均等化し、影響を低減させた原子
炉の自動減圧弁システムを提供することにある。
【0023】さらに、弁作動時に吹出された蒸気は、サ
プレッションプール9内で凝縮するが、排気クエンチャ
10より吹き出る蒸気により、その周辺のプール水温が
上昇する。前述のとおり主蒸気逃がし安全弁3および主
蒸気安全弁4の作動設定圧力は、複数の段階に分けられ
ているが、同じ設定段に属する弁の排気クエンチャ10
が、比較的近傍に設置されていたとすると、吹出し蒸気
による水温上昇が集中し、プール水温度に分布が生じ、
プール構造物に熱応力が発生するとともに、排気クエン
チャ10から吹出し時に発生する動荷重が特定方向に集
中することとなる。
【0024】そこで、本発明の別の目的としては、各作
動設定段に属する主蒸気逃がし安全弁3および主蒸気安
全弁4に対応する排気クエンチャ10をサプレッション
プール9内で均等に配置し、吹き出し蒸気のサプレッシ
ョンプール9水中での局部集中を抑えた原子炉の自動減
圧弁システムを提供することにある。
【0025】さらに、主蒸気逃がし安全弁3のうちの幾
つかの弁については、自動減圧機能または苛酷事故対策
のうちの原子炉減圧機能強化策として、原子炉圧力に拘
わらない別の作動信号により強制的に開作動させるロジ
ックが組込まれている。
【0026】一般に、主蒸気逃がし安全弁3の強制作動
装置7は、高圧ガス(通常は窒素)をエアシリンダ6に
供給し、雰囲気圧力との差圧によって生じる力を利用し
たものであり、弁の閉止力(スプリングの圧縮力)、弁
一次側入口部の蒸気圧力(原子炉圧力)との兼ね合いに
より、開作動が行われる。
【0027】すなわち、弁駆動用ガス圧力の低下、雰囲
気圧力の上昇、入口圧力の低下により、弁の開作動力量
が低下することとなり、これらがある値を超えた場合に
は弁の強制開作動が出来なくなるが、安全弁機能による
作動設定圧力が低圧側に設定されている弁は、スプリン
グによる弁閉止力が比較的小さいため、他の弁に比べて
雰囲気圧力の上昇等の他の影響因子に対する作動力量の
余裕が大きい。
【0028】そこで本発明の別の目的として、弁の開保
持性能を最も維持できる様、安全弁機能による作動設定
圧力を作動設定圧力群の中でも低圧側に設定した弁に対
し、苛酷事故時における自動開作動機能を持たせること
を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上述した技術基準におい
ても規定されているように、原子炉圧力容器は安全弁機
能のみによって最高使用圧力の1.1倍以下に抑えるこ
とが十分可能であり、それに応じた吹き出し容量を確保
すればよい。
【0030】主蒸気逃がし安全弁に関しては、逃がし弁
機能と安全弁機能とは別に原子炉圧力に拘らず、強制作
動装置によって作動して原子炉圧力を低下させる機能
(自動減圧機能)が一定の個数に要求されている。この
ことは換言すれば、主蒸気逃がし安全弁のうち、自動減
圧機能として必要な個数以外は逃がし弁機能の削除が可
能であることを意味する。すなわち、従来では主蒸気逃
がし安全弁とされていた弁のうち、自動減圧機能を要求
されない弁については逃がし弁機能が削除された安全弁
とすることが可能であり、逃がし弁機能に基づく動作に
必要とされる強制作動装置も削除することが可能であ
る。
【0031】したがって、まず、上記目的を達成するた
めに、本発明の第1の発明によれば、原子炉の圧力容器
に接続された複数の主蒸気管と、前記複数の主蒸気管に
設けられ、前記原子炉の圧力容器内の圧力が第1の設定
圧力範囲になった場合に外部からの制御信号に基づい
て、前記圧力容器内の圧力を減圧するために開動作を行
なう逃がし弁機能と、その設置箇所の主蒸気の圧力が第
2の設定圧力範囲になった場合に前記圧力容器内の圧力
を減圧するために開動作を行なう安全弁機能とを有する
複数の主蒸気逃がし安全弁と、前記複数の主蒸気管に設
けられ、その設置箇所の主蒸気の圧力が第3の設定圧力
範囲になった場合に前記圧力容器内の圧力を減圧するた
めに開動作を行なう安全弁機能を有する複数の主蒸気安
全弁とを具備し、前記複数の主蒸気安全弁の第3の設定
圧力範囲を前記複数の主蒸気逃がし安全弁の第1の設定
圧力範囲以上、かつ前記複数の主蒸気逃がし安全弁の第
2の設定圧力範囲以下に設定した原子炉の自動減圧弁シ
ステムである。
【0032】上記の構成によれば主蒸気安全弁の安全弁
機能に基づく開作動の圧力条件を、主蒸気逃がし安全弁
の逃がし弁機能に基づく開作動の圧力条件以下に設定
し、削除された主蒸気逃がし安全弁の逃がし弁機能によ
る作動の代わりに主蒸気安全弁を作動させることによっ
て、原子炉自動減圧弁システムとしての減圧能力、例え
ばプラント過渡状態における原子炉圧力の上昇を、従来
と同程度に抑えることが出来る。
【0033】また、主蒸気逃がし安全弁の逃がし弁機能
に基づく開作動圧力条件を最も低く設定したことで強制
作動装置によって原子炉圧力を低下させる自動減圧機能
の要求にも十分に対応することができる。
【0034】そして、このような逃がし弁機能および安
全弁機能に基づく作動圧力条件の改善により、主蒸気管
に設けられる主蒸気逃がし安全弁の一部を主蒸気安全弁
に置き換える構成を可能としたことで、逃がし弁機能に
基づく動作に必要とされる強制作動装置も削除すること
が可能となり、構成の簡素化が図れるものとなる。
【0035】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、前記複数の主蒸気逃がし安全弁のそれ
ぞれの開動作を行なう作動圧力範囲は、前記逃がし弁機
能においては前記第1の設定圧力範囲内のうちのいずれ
かの範囲内に設定され、かつ前記主蒸気安全弁機能にお
いては前記第2の設定圧力範囲内のうちのいずれかの範
囲内に設定され、前記複数の主蒸気安全弁のそれぞれの
開動作を行なう作動圧力範囲は、前記第3の設定圧力範
囲内のうちのいずれかの範囲内に設定され、前記複数の
主蒸気管に設けられた同一の作動圧力範囲の主蒸気逃が
し安全弁は、各主蒸気管の前記同一の作動圧力範囲内に
設定された主蒸気逃がし安全弁の数の差が少なくとも1
つ以下となるように前記複数の主蒸気管に設けられ、前
記複数の主蒸気管に設けられた同一の作動圧力範囲の主
蒸気安全弁は、各主蒸気管の前記同一の作動圧力範囲内
に設定された安全弁の数の差が1以下となるように前記
複数の主蒸気管に設けられていることを特徴とする原子
炉の自動減圧弁システムである。
【0036】このような発明によれば、主蒸気逃がし安
全弁および主蒸気安全弁の吹き出し時に発生する作動反
力が特定の主蒸気管に集中することがなく、系全体に均
等に加えられるため、負荷が軽減する。
【0037】さらに、本発明の第3の発明によれば、第
2の発明において、前記各複数の主蒸気管に設けられる
主蒸気逃がし安全弁及び主蒸気安全弁の総数の差は、1
以下であることを特徴とする原子炉の自動減圧弁システ
ムである。
【0038】このような発明によれば、主蒸気逃がし安
全弁および主蒸気安全弁の作動中に発生する吹き出し蒸
気による流体振動が特定の主蒸気管に集中することがな
く、系全体に均等に加えられるため、負荷が軽減する。
【0039】さらに、本発明の第4の発明によれば、第
2の発明において、前記複数の主蒸気逃がし安全弁にそ
れぞれ排気管を介して接続された第1のクエンチャと、
前記複数の主蒸気安全弁にそれぞれ排気管を介して接続
された第2のクエンチャと、前記第1のクエンチャと第
2のクエンチャとを配置するためのサプレッションプー
ルとをさらに具備し、前記第1のクエンチャのうち、同
一の作動圧力範囲内に設定された主蒸気逃がし安全弁に
接続された第1のクエンチャは、前記第1のクエンチャ
から排出される蒸気の動荷重が前記サプレッションプー
ルに均等にかかるように配置され、前記第2のクエンチ
ャのうち、同一の作動圧力範囲内に設定された主蒸気安
全弁に接続された第2のクエンチャは、前記第1のクエ
ンチャから排出される蒸気の動荷重が前記サプレッショ
ンプールに均等にかかるように配置されていることを特
徴とする原子炉の自動減圧弁システムである。
【0040】このような発明によれば、各圧力段で吹き
出された蒸気が、特定方向に偏ることがないため、サプ
レッションプール水温度に分布が生じず、プール構造物
に発生する熱応力を抑えられ、排気クエンチャ吹出し時
に発生する動荷重についてもプール構造物に均等に加え
られるため、負荷が軽減する。
【0041】さらに、本発明の第5の発明によれば、第
2の発明において、前記複数の主蒸気逃がし安全弁のう
ちの所定の主蒸気逃がし安全弁は、前記原子炉の圧力容
器内の圧力にかかわらず強制的に開動作を行なう強制作
動装置を有し、この強制差動装置付きの主蒸気逃がし安
全弁の作動圧力範囲は、前記逃がし弁機能においては前
記第1の設定圧力範囲内のうちの最も低圧側の範囲に設
定され、かつ前記安全弁機能においては前記第2の設定
圧力範囲内のうちの最も低圧側の範囲に設定されること
を特徴とする原子炉の自動減圧弁システムである。
【0042】このような発明によれば、安全弁機能によ
る作動設定圧力値が低い主蒸気逃がし安全弁の場合、弁
開作動の抗力となるスプリングによる弁閉止力が小さく
なるため、開作動能力のポテンシャルが高いものとな
る。従って本構成によれば、弁入口圧力の低下や雰囲気
圧力の上昇等、他の弁開作動力量の低下要素に対し、作
動力量の余裕が大きく開保持の性能が高いものとなり、
原子炉強制減圧機能の信頼性が向上する。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係る原子力発電プラントにおける原子炉の自動減圧弁
システムについて、図面を参照して説明する。
【0044】図1および図2は、本発明に係る原子の炉
自動減圧弁システムの第1の実施形態を示したものであ
る。
【0045】図1は、本実施形態の原子力発電プラント
の原子炉自動減圧弁システムを示す図である。なお、こ
の図1においては、1系統の主蒸気管と各1個の主蒸気
逃がし安全弁および主蒸気安全弁を代表的に示してお
り、複数の主蒸気管それぞれに複数の主蒸気逃がし安全
弁および主蒸気安全弁を設置する場合も同様である。
【0046】図2は主蒸気逃がし安全弁および主蒸気安
全弁に対する作動設定圧力を示す図である。
【0047】図1に示すように、本実施形態の原子力発
電プラント主蒸気管の減圧弁システムでは、原子炉圧力
容器21に接続された一つの(一群の)主蒸気管22に
主蒸気逃がし安全弁23および主蒸気安全弁24が設置
されている。
【0048】主蒸気逃がし安全弁23は、1つの弁で逃
がし弁可能および安全弁機能の2つの機能を有する。す
なわち、主蒸気逃がし安全弁23は、原子炉圧力容器2
1内の圧力が予め設定した圧力以上になった場合に、図
示しない圧力計から過圧検知によって出力される電気信
号を受けて動作する電磁弁25およびエアシリンダ26
等で構成される強制作動装置27によって、開作動する
ようになっている。
【0049】さらに、主蒸気逃がし安全弁23は、強制
作動装置27が何等かの原因で不作動の場合に、その設
置箇所の主蒸気の過圧状態を感知して自動的に開作動す
ることができる。また、主蒸気安全弁24は安全弁機能
のみを有し、設置箇所の主蒸気の過圧状態を感知して自
動的に開作動することができる。
【0050】そして、図2に示すように、主蒸気逃がし
安全弁23の逃がし弁機能に基づく開作動の圧力条件が
最も低く設定されるとともに、主蒸気安全弁24の安全
弁機能に基づく開作動の圧力条件が、前述の主蒸気逃が
し安全弁23の逃がし弁機能に基づく開作動圧力と同等
または若干高く設定されている。
【0051】さらに、主蒸気逃がし安全弁23の安全弁
機能に基づく開作動の圧力条件は、主蒸気安全弁24の
安全弁機能に基づく開作動の圧力条件の最も高圧のもの
よりも更に高圧側において段階を設けた設定されてい
る。
【0052】すなわち、作動設定圧力は、最も低圧側が
主蒸気逃がし安全弁23の逃がし弁機能であり、それに
同等または若干高い程度の圧力に主蒸気安全弁24を段
階的に設定し、最も高圧側は主蒸気逃がし安全弁23の
安全弁機能となる。
【0053】なお、本実施形態では図2に白丸で示すよ
うに、主蒸気逃がし安全弁23が8個、主蒸気安全弁2
4が10個であり、総設置弁数は前記従来例に対応して
全部で18個の場合を示している。
【0054】本システムにおいて、原子炉圧力容器21
の圧力が設定圧以上となった場合には、まず、主蒸気逃
がし安全弁23の逃がし弁機能に基づく開作動および主
蒸気安全弁24の安全弁機能に基づく開作動が行われ、
蒸気を排出して系内の減圧を行なう。
【0055】排出された蒸気は、主蒸気逃がし安全弁2
3および主蒸気安全弁24それぞれの2次側に接続され
た排気管28を通してサプレッションプール29内に導
かれ、サプレッションプール29内に設置された排気管
28先端の排気クエンチャ30を介してプール水中に排
出・凝縮される。
【0056】また、何等かの原因によって強制作動装置
27が不作動である場合には、初めに主蒸気安全弁24
が開作動し、それ以上高圧となった場合に主蒸気逃がし
安全弁23が安全弁機能により開作動する。
【0057】したがって、本実施形態によれば、主蒸気
安全弁24の安全弁機能に基づく開作動の圧力条件を、
主蒸気逃がし安全弁23の逃がし弁機能に基づく閉作動
の圧力条件と同等または若干高く設定したことによっ
て、安全弁として要求される機能、例えば原子炉圧力容
器21の最高使用圧力の1.1倍以下に抑える性能を十
分に有し、従来と同等の過圧防護性能を発揮することが
できる。
【0058】また、主蒸気逃がし安全弁23の逃がし弁
機能に基づく開作動の圧力条件を最も低く設定したこと
で、強制作動装置27によって原子炉圧力を低下させる
自動減圧機能の要求にも十分に対応することができる。
【0059】そして、このような逃がし弁機能および安
全弁機能に基づく作動圧力条件の改善により、主蒸気管
22に設けられる主蒸気逃がし安全弁23の一部を主蒸
気安全弁24に置き換えることができ、その結果、逃が
し弁機能に基づく動作に必要とされる強制作動装置27
も削除することが可能となり、構成の簡素化が図れるも
のとなる。
【0060】なお、本発明は以上で説明した沸騰水型原
子力発電プラントの他、加圧水型原子力発電プラント
等、種々の原子力発電プラントの主蒸気管に設けられる
減圧弁システムとして適用することが可能である。
【0061】図3は、本発明の第2の実施の形態に係る
原子炉の自動減圧弁システムの主蒸気管の弁の配置を示
す図である。なお、この図3においては、4系統の主蒸
気管に8個の主蒸気逃がし安全弁と10個の主蒸気安全
弁を設置した場合を示している。
【0062】この実施形態に示された原子炉自動減圧弁
システムは、各主蒸気管ごとの主蒸気逃がし安全弁およ
び主蒸気安全弁の配分数を改良したものであり、他の構
成および作用は、図1及び図2で示された原子炉自動減
圧弁システムと実質的に変わらないので説明を省力す
る。
【0063】図3に示すように、本実施形態の原子力発
電プラントの原子炉の自動減圧弁システムでは、原子炉
圧力容器21に接続された4つの主蒸気管22a,22
b,22c,22dに、図中白二重丸で表される主蒸気
逃がし安全弁23が8個、白丸で表わされる主蒸気安全
弁24が10個設置されている。また丸中の数字はその
弁が属する作動設定圧力段を示している。
【0064】本システムにおいて、5段階の作動設定圧
力段に分けられた合計18個の主蒸気逃がし安全弁23
および主蒸気安全弁24を、図4に示すとおり4系統の
主蒸気管22a,22b,22c,22dに分配して配
置されている。
【0065】このように、本実施形態によれば、任意の
設定圧力段に属する主蒸気逃がし安全弁23または主蒸
気安全弁24の設置数は各主蒸気管22a,22b,2
2c,22d各1系統あたり1個ずつであり、各主蒸気
管22a,22b,22c,22d毎の合計設置数もそ
れぞれ略同等の弁数となっている。
【0066】すなわち、本実施の形態においては、各主
蒸気管22a〜22dに設けられる同一の設定圧力の弁
の数は、その差が1つ以下となるように設けられ、ま
た、各主蒸気管22a〜22dに設けられる主蒸気逃が
し安全弁23及び主蒸気安全弁24の総数は、その差が
1つ以下となるように設けられている。
【0067】したがって、何らかの要因により原子炉圧
力が任意の値まで上昇した場合でも、各主蒸気管22
a,22b,22c,22dの主蒸気逃がし安全弁23
および主蒸気安全弁24の作動弁数はほぼ同等である。
【0068】すなわち、弁作動時に発生する作動反力、
および作動中に発生する流体振動が、特定の主蒸気管に
集中することはなく、常に均等に系に加えられることと
なり、負荷が軽減できるものである。
【0069】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る
原子炉の自動減圧弁システムのサプレッションプール内
の排気クエンチャの配置を示す図である。
【0070】なお、この図5においては、合計18個の
主蒸気逃がし安全弁および主蒸気安全弁に対応する排気
クエンチャを設置した場合で、主蒸気逃がし安全弁用排
気クエンチャと主蒸気安全弁用排気クエンチャについて
両者の間に大きな相違はない場合を示す。
【0071】また、図中の丸数字は、その排気クエンチ
ャが対応する主蒸気逃がし安全弁または主蒸気安全弁が
属する作動設定圧力段を示している。
【0072】この実施形態に示された原子炉自動減圧弁
システムは、サプレッションプール内における主蒸気逃
がし安全弁および主蒸気安全弁の排気クエンチャの配置
方法を改良したものであり、他の構成および作用は図1
および図2で示された原子炉自動減圧弁システムと実質
的に変わらないので説明を省略する。
【0073】図5に示すように、本実施形態によれば、
主蒸気逃がし安全弁23および主蒸気安全弁24の排気
クエンチャ30は、サプレッションプール29内で均等
に配置されているとともに、任意の作動設定圧力段に属
する弁の排気クエンチャ30はそれぞれがほぼ等間隔と
なるように(1つの作動設定圧力群に4弁が属している
場合約90°程度の設置間隔)配置されている。
【0074】従って、何らかの要因により原子炉圧力が
任意の値まで上昇し主蒸気逃がし安全弁23または主蒸
気安全弁24が作動した場合でも、蒸気を噴出する排気
クエンチャ30の設置場所がサプレッションプール29
内で特定の方向に集中することはなく、吹き出し時の動
荷重が均等にプール構造物に加えられることとなる。ま
た、プール水の温度分布が小さく、プール構造物に発生
する熱応力を低減できるものである。
【0075】図6は、本発明の第4の実施の形態に係る
主蒸気逃がし安全弁および主蒸気安全弁に対する作動設
定圧力を示す図である。なお、図6では8個の主蒸気逃
がし安全弁と10個の主蒸気安全弁を設置した場合を示
している。
【0076】この実施形態に示された原子炉自動減圧弁
システムは、苛酷事故時の自動強制開機能を有する主蒸
気逃がし安全弁の、安全弁機能による作動設定圧力の設
定方法を改良したものであり、他の構成および作用は図
1および図2で示された原子炉自動減圧弁システムと実
質的に変わらないので説明を省略する。
【0077】図6に示すように、本実施形態の原子力発
電プラントの原子炉自動減圧弁システムでは、主蒸気逃
がし安全弁23が8個、主蒸気安全弁24が10個設置
されており、主蒸気逃がし安全弁23は全て非常用炉心
冷却系としての自動減圧機能を有している。同図におい
て、二重丸で示された主蒸気逃がし安全弁23aについ
ては、前記自動減圧機能の他に、苛酷事故対策としての
自動強制開機能が付加されている。
【0078】本システムにおいて、苛酷事故対策として
の自動強制開機能が付加されている主蒸気逃がし安全弁
23aの安全弁機能による作動設定圧力は、作動設定圧
力群の中でも最も低圧側の2弁に設定されている。
【0079】当該主蒸気逃がし安全弁23aのスプリン
グによる弁閉止力は、残りの主蒸気逃がし安全弁23に
比べて小さく、弁入口圧力の低下や雰囲気圧力の上昇
等、他の弁開作動力量の低下要素に対し、作動力量の余
裕が大きく開保持の性能が高いものとなっている。
【0080】従って本実施の形態の原子炉の自動減圧弁
システムによれば、弁入口圧力の低下や雰囲気圧力の上
昇等、他の弁開作動力量の低下要素に対し、作動力量の
余裕が大きく開保持の性能が高いものとなり、原子炉強
制減圧機能の信頼性が向上する。
【0081】
【発明の効果】以上のように、本発明の原子炉自動減圧
弁システムによれば、主蒸気安全弁の開作動設定圧力を
従来の主蒸気逃がし安全弁の逃がし弁機能に基づく開作
動設定圧力と同程度まで引き下げることにより、従来と
同等の原子炉減圧性能を保ちつつ、かつ主蒸気管に設け
られている主蒸気逃がし安全弁の一部を主蒸気安全弁に
置き換えることができ、それによりエアシリンダ、電磁
弁等を必要とする強制作動装置の設置数が減少できるた
め、構成の簡素化が図れるようになる。
【0082】また、任意の作動設定圧力段に属する主蒸
気逃がし安全弁および主蒸気安全弁を複数の主蒸気管に
均等に配分することにより、弁吹き出し時に発生する作
動反力が、特定の主蒸気管に集中することがないため、
系への負荷を軽減できる。
【0083】さらに、主蒸気安全弁および主蒸気逃がし
安全弁の設置数を、複数の主蒸気管に均等に配分するこ
とにより、弁作動中に発生する吹き出し蒸気による流体
振動が、特定の主蒸気管に集中することがないため、系
への負荷を軽減できる。
【0084】さらに、サプレッションプール内に設置さ
れる主蒸気逃がし安全弁および主蒸気安全弁からの排気
クエンチャを、サプレッションプール内で均等に配置す
ることにより、サプレッションプール水温の局所的な上
昇を抑えるとともに、吹き出しの動荷重が特定方向へ集
中することもないため、プール構造物への負荷を軽減で
きる。
【0085】さらに、原子炉圧力に拘わらない別の作動
信号により原子炉を強制減圧させるための強制作動装置
付きの主蒸気逃がし安全弁を、主蒸気逃がし安全弁の安
全弁機能による作動設定圧力群の中でも低圧側になるよ
うに設定したことにより、弁の開作動力量の余裕が増
え、開保持性能の向上が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る原子力発電プ
ラントの原子炉の自動減圧弁システムを示す図。
【図2】同第1の実施の形態における主蒸気逃がし安全
弁および主蒸気安全弁に対する作動設定圧力を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る原子炉の自動
減圧弁システムの主蒸気管の弁の配置を示す図。
【図4】同第2の実施の形態に係る原子炉の自動減圧弁
システムの主蒸気管に設置される弁の数を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る原子炉の自動
減圧弁システムのサプレッションプール内の排気クエン
チャの配置を示す図。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る主蒸気逃がし
安全弁および主蒸気安全弁に対する作動設定圧力を示す
図。
【図7】従来の沸騰水型原子力発電プラントにおける主
蒸気管の弁システムを示す図。
【図8】従来の沸騰水型原子力発電プラントにおける主
蒸気管の弁システムにおける作動設定圧力を示す図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、 2…主蒸気管、 3…主蒸気逃がし安全弁、 4…主蒸気安全弁、 5…電磁弁、 6…エアシリンダ、 7…強制作動装置、 8…排気管、 9…サプレッションプール、 10…排気クエンチャ、 21…原子炉圧力容器、 22,22a,22b,22c,22d…主蒸気管、 23,23a…主蒸気逃がし安全弁、 24…主蒸気安全弁、 25…電磁弁、 26…エアシリンダ、 27…強制作動装置、 28…排気管、 29…サプレッションプール、 30…排気クエンチャ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 文彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 三村 聡 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の圧力容器に接続された複数の主
    蒸気管と、 前記複数の主蒸気管に設けられ、前記原子炉の圧力容器
    内の圧力が第1の設定圧力範囲になった場合に外部から
    の制御信号に基づいて、前記圧力容器内の圧力を減圧す
    るために開動作を行なう逃がし弁機能と、その設置箇所
    の主蒸気の圧力が第2の設定圧力範囲になった場合に前
    記圧力容器内の圧力を減圧するために開動作を行なう安
    全弁機能とを有する複数の主蒸気逃がし安全弁と、 前記複数の主蒸気管に設けられ、その設置箇所の主蒸気
    の圧力が第3の設定圧力範囲になった場合に前記圧力容
    器内の圧力を減圧するために開動作を行なう安全弁機能
    を有する複数の主蒸気安全弁とを具備し、 前記複数の主蒸気安全弁の第3の設定圧力範囲を前記複
    数の主蒸気逃がし安全弁の第1の設定圧力範囲以上、か
    つ前記複数の主蒸気逃がし安全弁の第2の設定圧力範囲
    以下に設定したことを特徴とする原子炉の自動減圧弁シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記複数の主蒸気逃がし安全弁のそれぞ
    れの開動作を行なう作動圧力範囲は、前記逃がし弁機能
    においては前記第1の設定圧力範囲内のうちのいずれか
    の範囲内に設定され、かつ前記安全弁機能においては前
    記第2の設定圧力範囲内のうちのいずれかの範囲内に設
    定され、 前記複数の主蒸気安全弁のそれぞれの開動作を行なう作
    動圧力範囲は、前記第3の設定圧力範囲内のうちのいず
    れかの範囲内に設定され、 前記複数の主蒸気管に設けられた同一の作動圧力範囲の
    主蒸気逃がし安全弁は、各主蒸気管の前記同一の作動圧
    力範囲内に設定された主蒸気逃がし安全弁の数の差が少
    なくとも1つ以下となるように前記複数の主蒸気管に設
    けられ、 前記複数の主蒸気管に設けられた同一の作動圧力範囲の
    主蒸気安全弁は、各主蒸気管の前記同一の作動圧力範囲
    内に設定された主蒸気安全弁の数の差が1以下となるよ
    うに前記複数の主蒸気管に設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の原子炉の自動減圧弁システム。
  3. 【請求項3】 前記各複数の主蒸気管に設けられる主蒸
    気逃がし安全弁及び主蒸気安全弁の総数の差は、1以下
    であることを特徴とする請求項2記載の原子炉の自動減
    圧弁システム。
  4. 【請求項4】 前記複数の主蒸気逃がし安全弁にそれぞ
    れ排気管を介して接続された第1のクエンチャと、 前記複数の主蒸気安全弁にそれぞれ排気管を介して接続
    された第2のクエンチャと、 前記第1のクエンチャと第2のクエンチャとを配置する
    ためのサプレッションプールとをさらに具備し、 前記第1のクエンチャのうち、同一の作動圧力範囲内に
    設定された主蒸気逃がし安全弁に接続された第1のクエ
    ンチャは、前記第1のクエンチャから排出される蒸気の
    動荷重が前記サプレッションプールに均等にかかるよう
    に配置され、 前記第2のクエンチャのうち、同一の作動圧力範囲内に
    設定された主蒸気安全弁に接続された第2のクエンチャ
    は、前記第1のクエンチャから排出される蒸気の動荷重
    が前記サプレッションプールに均等にかかるように配置
    されていることを特徴とする請求項2記載の原子炉の自
    動減圧弁システム。
  5. 【請求項5】 前記複数の主蒸気逃がし安全弁のうちの
    所定の主蒸気逃がし安全弁は、前記原子炉の圧力容器内
    の圧力にかかわらず強制的に開動作を行なう強制作動装
    置を有し、この強制差動装置付きの主蒸気逃がし安全弁
    の作動圧力範囲は、前記逃がし弁機能においては前記第
    1の設定圧力範囲内のうちの最も低圧側の範囲に設定さ
    れ、かつ前記安全弁機能においては前記第2の設定圧力
    範囲内のうちの最も低圧側の範囲に設定されることを特
    徴とする請求項2記載の原子炉の自動減圧弁システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6980621B2 (en) 2003-03-13 2005-12-27 Hitachi, Ltd. Main steam system around nuclear reactor
EP2765579A3 (en) * 2013-02-12 2016-07-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Reactor pressure vessel depressurization system and main steam safety relief valve drive apparatus
JP7504309B2 (ja) 2021-03-22 2024-06-21 上▲海▼核工程研究▲設▼▲計▼院股▲ふん▼有限公司 減圧バルブシステムおよび減圧方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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