JP2001004442A - 赤外線センサー及びその製造方法 - Google Patents

赤外線センサー及びその製造方法

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JP2001004442A
JP2001004442A JP11180250A JP18025099A JP2001004442A JP 2001004442 A JP2001004442 A JP 2001004442A JP 11180250 A JP11180250 A JP 11180250A JP 18025099 A JP18025099 A JP 18025099A JP 2001004442 A JP2001004442 A JP 2001004442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来品と比べて、赤外線透過率の高い赤外線
透過部を備え、感度を向上させることができ、且つ低コ
ストで製造できる赤外線センサー及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 赤外線透過部1と赤外線検出部2を備え
た赤外線センサーにおいて、赤外線透過部1の使用する
赤外線波長λに対する屈折率をnとすると、赤外線透過
部1の外面1cに高さHが使用する赤外線波長λの略1
/(4n1/2)倍の凸部3を、使用する赤外線波長λの
0.2〜0.4倍のピッチPで設けて、赤外線透過部1
の外面1cを凹凸面4にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線センサー及
び赤外線センサーの製造方法に関し、特に赤外線センサ
ーの赤外線透過部となる透過カバーや赤外線検出素子の
透過窓等の部品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤外線センサーは、例えば人体から放射
される赤外線を非接触で検知することのできるセンサー
で、一般に赤外線検出素子とこれを覆う透過カバーから
構成されている。近年、赤外線検出素子の小型化に伴
い、センサー全体のサイズが小さくなり、赤外線透過部
である透過カバー及び赤外線検出素子の透過窓も小型化
されている。このため、赤外線検出素子には微弱な赤外
線を検出する感度が要求され、また、一方の赤外線透過
部である透過カバー及び赤外線検出素子の透過窓には効
率よく赤外線を透過することが要求される。これらの条
件を満たし、さらにはマイクロレンズで赤外線を効率よ
く赤外線検出素子の赤外線受光部に集束させる赤外線検
出素子及びその製造方法が、特開平9−113352号
公報に開示されている。しかしながら、これは、赤外線
透過部であるマイクロレンズの製造において、エッチン
グやフォトリソグラフィなどを用いた複雑な製造工程を
必要とするため、非常にコストのかかるものであった。
【0003】これに対し、赤外線透過部をより低コスト
に抑える方法として、透過カバーを樹脂にて成形する方
法が挙げられる。しかし、樹脂の場合、赤外線透過率t
が高いポリエチレンであっても、例えば、波長10μm
の赤外線に対して、厚さ1mmで約55%、厚さ2mm
で約34%、厚さ3mmで約20%と、非常に赤外線透
過率tが低い。このため、透過カバーの肉厚を極力薄く
することが、赤外線透過率tを高くする上で必要にな
る。しかし、透過カバーにはある程度の強度も要求され
るため、透過カバーの肉厚が赤外線センサーの設計上の
ネックになっていた。そして、この透過カバーの肉厚を
薄くする手段として、透過カバーのレンズ部をフレネル
レンズで構成する方法も考えられるが、微小なフレネル
レンズの場合、その形状によっては逆に集光効率が落ち
てしまう場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みて為されたものであり、従来品と比べて、赤外線透過
率の高い赤外線透過部を備え、感度を向上させることが
でき、且つ低コストで製造できる赤外線センサー及びそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
赤外線センサーは、赤外線透過部1と赤外線検出部2を
備えた赤外線センサーにおいて、赤外線透過部1の使用
する赤外線波長λに対する屈折率をnとすると、赤外線
透過部1の外面1cに高さHが使用する赤外線波長λの
略1/(4n1/2)倍の凸部3を、使用する赤外線波長
λの0.2〜0.4倍のピッチPで設けて、赤外線透過
部1の外面1cを凹凸面4にしたことを特徴とするもの
である。
【0006】また、本発明の請求項2に係る赤外線セン
サーは、請求項1の構成に加えて、赤外線透過部1の裏
面1bにも表面1aと同じように凸部3を設け、赤外線
透過部1の表裏両面1a,1bを凹凸面4にしたことを
特徴とするものである。
【0007】また、本発明の請求項3に係る赤外線セン
サーは、請求項1又は2の構成に加えて、赤外線透過部
1の外面1cに撥水性処理を施したことを特徴とするも
のである。
【0008】また、本発明の請求項4に係る赤外線セン
サーは、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、使
用する赤外線波長λが5〜15μmの範囲の赤外線であ
ることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項5に係る赤外線セン
サーの製造方法は、赤外線透過性を有する均一粒径の球
形微粒子5を感光性及び赤外線透過性を有する素材6の
外面6cに一層に敷き詰めて微粒子層7を形成し、該微
粒子層7をレンズアレイ8として、微粒子層7の外側よ
り素材6の外面6cを露光した後、該微粒子層7を除去
することで、赤外線検出部2に至る光路に配設する赤外
線透過部1の外面1cに凹凸面4を形成したことを特徴
とするものである。
【0010】また、本発明の請求項6に係る赤外線セン
サーの製造方法は、ある光に対して一方が透過性を有
し、他方が吸収性を有する粒径の略等しい2種類の球形
微粒子5a,5bを混合して感光性及び赤外線透過性を
有する素材6の外面6cに一層に敷き詰めて微粒子層7
を形成し、前記光で該微粒子層7を通じて素材6の外面
6cを露光した後、微粒子層7を除去することで、赤外
線検出部2に至る光路に配設する赤外線透過部1の外面
1cに凹凸面4を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0011】また、本発明の請求項7に係る赤外線セン
サーの製造方法は、粒径の略等しい2種類の球形微粒子
5c,5dを混合して感光性及び赤外線透過性を有する
素材6の外面6cに一層に敷き詰めて微粒子層7を形成
した後、2種類の球形微粒子5c,5dのうちのいずれ
か一方の球形微粒子5c(5d)のみを除去し、残った
球形微粒子5d(5c)をマスクとして素材6の外面6
cにアブレーション加工を施した後、残った球形微粒子
5d(5c)を除去することで、赤外線検出部2に至る
光路に配設する赤外線透過部1の外面1cに凹凸面4を
形成したことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項8に係る赤外線セン
サーの製造方法は、ダイヤモンドバイト17による精密
切削で赤外線透過性を有する素材16の外面16cに凹
凸面4を形成したことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項9に係る赤外線セン
サーの製造方法は、赤外線透過性を有する素材16の外
面16cを加熱して軟化させた状態で均一粒径の球形微
粒子18を素材16の外面16cに吹き付けて固着させ
た後、該球形微粒子18を除去することで、赤外線検出
部2に至る光路に配設する赤外線透過部1の外面1cに
凹凸面4を形成したことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項10に係る赤外線セ
ンサーの製造方法は、請求項5乃至9のいずれかに記載
の赤外線センサーの製造方法において製造された赤外線
透過部1をマスターとして凹凸面4を転写した金型9を
作製し、該金型9を用いて成形加工することで、赤外線
検出部2に至る光路に配設する赤外線透過部1の外面1
cに凹凸面4を形成したことを特徴とするものである。
【0015】また、本発明の請求項11に係る赤外線セ
ンサーの製造方法は、3次元形状の元型12を作製し、
バインダを添加した溶液10にSiO2の球形微粒子1
1を分散させたものを元型12内に満たしてSiO2の
球形微粒子11を堆積させ、これを乾燥させて残った堆
積物13を加熱してバインダを除去して固化させた後、
元型12を除去することにより型35を作製し、該型3
5を用いて赤外線透過性を有する素材16を成形加工す
ることで、赤外線検出部2に至る光路に配設する赤外線
透過部1の外面1cに凹凸面4を形成したことを特徴と
するものである。
【0016】また、本発明の請求項12に係る赤外線セ
ンサーの製造方法は、請求項11に記載の赤外線センサ
ーの製造方法において作製された型35を赤外線透過性
を有する素材16の外面16cに加熱プレスすること
で、赤外線検出部2に至る光路に配設する赤外線透過部
1の外面1cに凹凸面4を形成したことを特徴とするも
のである。
【0017】また、本発明の請求項13に係る赤外線セ
ンサーの製造方法は、赤外線透過性を有し、結晶方位が
(111)面37の素材14をエッチングすることで、
素材14の外面14cに凹凸面4を形成し、該素材14
をマスターとして凹凸面4を転写した金型9を作製し、
該金型9を用いて成形加工することで、赤外線検出部2
に至る光路に配設する赤外線透過部1の外面1cに凹凸
面4に形成したことを特徴とするものである。
【0018】また、本発明の請求項14に係る赤外線セ
ンサーの製造方法は、請求項10,11,13のいずれ
かに記載の赤外線センサーの製造方法において作製され
た金型9或いは型35にて赤外線透過性を有するフィル
ム15を成形加工し、赤外線透過性を有する素材16の
外面16cに貼り付けることで、赤外線検出部2に至る
光路に配設する赤外線透過部1の外面1cに凹凸面4を
形成したことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1乃至図
13に基づいて説明する。
【0020】本発明の実施の形態の一例を図1に示す。
この赤外線センサーは図1(a)に示すように赤外線透
過部1である透過カバー19と赤外線検出部2である赤
外線検出素子20とから主に構成される。尚、透過カバ
ー19はポリエチレン等の赤外線透過率tの高い樹脂で
形成する。既述の通り、赤外線センサーには、その小型
化に伴って、微弱な赤外線を検出する感度が要求され、
赤外線透過部1について言えば、赤外線透過率tの向上
が求められている。そこで、本発明の赤外線センサーの
透過カバー19の表面19aには図1(b)に示すよう
な凹凸面4を施し、赤外線透過率tの向上を図ってい
る。これは、透過カバー19に赤外線が入射する際の反
射ロス、即ち、透過カバー19内に入射せずに透過カバ
ー19の表面19aで反射される赤外線の割合を低減し
ようというものである。この反射ロスは透過カバー19
に使用する素材16の、使用する赤外線波長λに対する
屈折率nによって決まり、使用する赤外線波長λに対す
る屈折率nが大きいほど反射ロスも大きくなる。したが
って、空気(屈折率na=1)との屈折率差が小さい界
面にすれば、反射ロスが低減し、赤外線透過率tは向上
する。図1(b)に示す凹凸面4は、透過カバー19の
表面19aに、ある一定の寸法比からなる略正四角錐2
1の凸部3を、使用する赤外線波長λに対してある一定
の比のピッチPを以って連続的に構成したものである。
この凹凸面4を規定する具体的な指針としては、まず略
正四角錐21の高さHを使用する赤外線波長λの0.1
7〜0.23倍(素材16の使用する赤外線波長λに対
する屈折率nを1.5とした場合)の範囲内の値に設定
し、次にピッチP(略正四角錐21の底辺の長さBと同
値である)が使用する赤外線波長λに対して0.2〜
0.4λの範囲内になるようにピッチPを決定する。こ
のようにして規定される略正四角錐21の凸部3を連続
的に構成して形成される凹凸面4は、屈折率nが連続的
に変化する界面となり、この界面では空気との屈折率差
が漸次変化するため、反射ロスが低減し、赤外線透過率
tを向上させることができる。尚、この効果は、実際に
使用する赤外線波長λが10μmに対して、高さHが2
μmで、ピッチPが3.2μmの略正四角錐を連続的に
構成して形成される凹凸面をポリエチレン板の表面に施
して試験をしたところ、この凹凸面を表面に施さない普
通のポリエチレン板の赤外線透過率tが16%だったの
に対して、凹凸面を表面に施したポリエチレン板の方は
赤外線透過率tが19.5%となり、赤外線透過率tが
3.5%向上したことによっても確認された。また、凹
凸面4が曲面で形成されても同様の効果を得ることが可
能である。例えば、曲面の稜線が正弦波形をしている曲
面で凹凸面4を構成する場合では、正弦波の振幅が上記
略正四角錐21の高さHに相当し、正弦波の周期が略正
四角錐21の底辺の長さB(=ピッチP)に相当するの
で、ピッチPが規定され、上記例と同じ効果を有する凹
凸面4を形成することができる。また、上記例は凹凸面
4を透過カバー19の表面19aに施した例であるが、
透過カバー19のみに限らず、赤外線検出部2に至る光
路に配設される赤外線透過部品についても表面を上記凹
凸面4にすることで上記例と同じ効果を期待できる。
【0021】このように赤外線透過部1の表面1aに高
さHが略λ/(4n1/2)の略正四角錐21の凸部3を
0.2〜0.4λのピッチPで設けて、赤外線透過部1
の表面1aを凹凸面4にすることで、凹凸面4が、屈折
率nが連続的に変化する界面となり、この界面では空気
との屈折率差が漸次変化するため、反射ロスが低減し、
赤外線透過率tを向上させることができ、その結果、赤
外線検出部2に届く赤外線量が増え、赤外線センサーの
感度を向上させることができる。また、赤外線検出部2
に届く赤外線量が増えるので、赤外線検出部2に必要な
増幅器のゲインを小さくすることができ、S/N比を向
上させることができる。また、上記凹凸面4からなる赤
外線透過部2は、反射防止膜と同じ効果があるので、界
面での多重反射によるゴースト光を抑えることができ、
高感度の微動検知センサーとして用いることができる。
また、赤外線透過部1である透過カバー19の表面19
aを凹凸面4にすることによって反射ロスを低減させる
ため、赤外線透過部1への真空成膜プロセス等が不要
で、低コストで赤外線センサーを製造することが可能と
なる。尚、上記赤外線センサーの使用する赤外線波長λ
を5〜15μmの範囲の赤外線とすることで、人体から
放射される赤外線波長は上記波長帯域に入るので、高感
度の人体検知用センサーとして用いることができる。
【0022】次に本発明の実施の形態の他の例を図2に
示す。図2は赤外線センサーの赤外線透過部1の部分断
面図を示すものである。この例は、表面1aに高さHが
略λ/(4n1/2)、ピッチPが0.2〜0.4λの略
正四角錐21の凸部3を設けて、表面1aに凸部3で構
成される凹凸面4(図示略)を形成するとともに、裏面
1bにも表面1aと同じように凸部3で構成される凹凸
面4(図示略)を形成した赤外線透過部1に対して赤外
線が垂直に入射する場合を示すものである。ここで赤外
線が赤外線透過部1を透過する際の反射ロスとしては、
入射光22が赤外線透過部1の表面1aに入射する際、
表面反射する光(表面反射光25とする)と、赤外線透
過部1を透過する光、即ち、透過光23が赤外線透過部
1の裏面1bを透過する際、裏面反射する光(裏面反射
光26とする)とがある。そして、この例の場合、入射
界面1d及び出射界面1eでの反射率Rは共に、R=
(n−1/n+1)2で表せ、使用する赤外線波長に対
する屈折率nが大きいほど反射ロスは大きいことにな
る。このように赤外線透過部1の表裏両面1a,1bで
入射光22及び透過光23に上記反射率Rを乗じた量の
反射ロスが生じることになる。そこで、本例のように赤
外線透過部1の表面1aに高さHが略λ/(4
1/2)、ピッチPが0.2〜0.4λの略正四角錐2
1の凸部3を設けて、表面1aに凸部3で構成される凹
凸面4を形成するとともに、赤外線透過部1の裏面1b
にも表面1aと同じように凸部3で構成される凹凸面4
を形成することで、赤外線(入射光22)が赤外線透過
部1の表面1aに入射する時の反射ロス及び赤外線(透
過光23)が赤外線透過部1の裏面1bから出射する時
の反射ロスの両方を低減させることができるので、赤外
線透過率tをさらに向上させることができ、その結果、
赤外線検出部2に届く赤外線量がさらに増え、赤外線セ
ンサーの感度をより向上させることができる。尚、赤外
線透過部1にポリエチレン樹脂を使用した場合、ポリエ
チレンの屈折率nは、n=1.5であるので、垂直入射
に対する反射率Rは、R=4%となり、入射する赤外線
(入射光22)を100とすれば96の赤外線が赤外線
透過部1内を進行し、この96の赤外線が赤外線透過部
1内で赤外線透過部1の厚みに比例して吸収され、96
の赤外線のうち赤外線透過部1にて吸収された量を差し
引いた量が赤外線透過部1の裏面1bに到達する赤外線
(透過光23)となり、このうちの96%が裏面1bを
透過して出射光24として外部に出ることになる。
【0023】ところで、実際の赤外線透過率t´は、使
用する素材の赤外線透過率tに使用環境における因子が
影響したものとなる。特に透過カバー19(図1を参
照)の表面19aの汚れによる実際の赤外線透過率t´
の低下は赤外線センサーの感度に著しく影響を及ぼす。
したがって、透過カバー19の表面19aに汚れがつき
にくい処理、或いは汚れを除去しやすい処理を施してお
くと、透過カバー19の表面19aの汚れによる実際の
赤外線透過率t´の低下を極力抑えることができる。特
に透過カバー19の表面19aに付きやすい汚れとして
は、透過カバー19の表面19aに水分が付着後、乾燥
する際に残渣として残る汚れである。このため、赤外線
透過部1の表面1aに撥水性処理を施しておけば、赤外
線透過部1の表面1aに水分が付着してもそのまま流れ
落ちてしまい、汚れが付きにくくなるので、赤外線透過
率t´の低下を防止することができる。
【0024】次に本発明の実施の形態の他の例を図3に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、感光性及び赤外線透過性を有した素材
6を用意する(図3(a))。次に赤外線透過性を有す
る均一粒径の球形微粒子5を素材6の表面6aに一層に
敷き詰めて微粒子層7を形成する(図3(b))。続い
て微粒子層7をレンズアレイ8として、微粒子層7の外
側より素材6の表面6aを露光する(図3(c))。こ
の時、微粒子層7を形成する個々の球形微粒子5は光を
レンズのように集光するため、露光時における素材6の
表面6aの光強度分布は、均一粒径の球形微粒子5の粒
径と同じピッチPで繰り返されたものとなり、その結
果、この光強度分布に対応した凹凸面4が素材6の表面
6aに形成される。尚、凹凸面4のピッチPは使用する
赤外線波長λに応じて都度変わるため、これに合わせて
球形微粒子5の粒径を選定して、凹凸面4のピッチPを
適宜調節する。このように本例に示す赤外線透過部1の
製造方法によれば、使用する球形微粒子5の粒径を任意
に選定することにより、赤外線透過部1の表面1aに凹
凸面4を任意のピッチPで設けることが容易にでき、ま
た、凹凸面4の形成を一括して行うことができる。
【0025】次に本発明の実施の形態の他の例を図4に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、感光性及び赤外線透過性を有した素材
6を用意する(図4(a))。次に赤外線透過性を有す
る均一粒径の球形微粒子5を素材6の表面6aに一層に
敷き詰めて微粒子層7を形成するとともに、微粒子層7
の上に、裏面27bに接着剤を塗布した赤外線透過性を
有する透明基材27を積層する(図4(b))。続いて
透明基材27の裏面27bに接着した微粒子層7をレン
ズアレイ8として、透明基材27の外側より素材6の表
面6aを露光する(図4(c))。これによって、図3
の例と同じく露光時における素材6の表面6aの光強度
分布は、均一粒径の球形微粒子5の粒径と同じピッチP
で繰り返されたものとなり、その結果、この光強度分布
に対応した凹凸面4が素材6の表面6aに形成される。
このように本例に示す赤外線透過部1の製造方法によっ
ても、図3の例と同じ効果を期待できる。
【0026】次に本発明の実施の形態の他の例を図5に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、感光性及び赤外線透過性を有した素材
6を用意する(図5(a))。次に粒径が互いに略等し
く、ある光に対して透過性を有する球形微粒子5aと、
前記光に対して吸収性を有する球形微粒子5bとを混合
して素材6の表面6aに一層に敷き詰めて微粒子層7を
形成する(図5(b))。続いて前記光で微粒子層7を
通じて素材6の表面6aを露光する(図5(c))。こ
の時、微粒子層7を形成する2種類の球形微粒子5a,
5bのうち、露光に用いた光に対して透過性を有する球
形微粒子5aは、光をレンズのように集光するため、素
材6の表面6aに凹部28を形成する一方、露光に用い
た光に対して吸収性を有する球形微粒子5bは、光を吸
収し、マスクの役割をするため、素材6の表面6aは露
光されない。この結果、素材6の表面6aには露光に用
いた光に対して透過性を有する球形微粒子5aを配した
箇所だけ凹部28が形成されることになり、2種類の球
形微粒子5a,5bが略均一に混合しているとすれば、
素材6の表面6aに凹部28が略等ピッチで形成され
る。この後、微粒子層7を除去すれば、素材6の表面6
aに略規則的な凹凸面4を得ることができる(図5
(d))。このように本例に示す赤外線透過部1の製造
方法によれば、赤外線透過部1の表面1aに微細なマス
ク加工を容易に行うことができ、また、凹凸面4の形成
を一括して行うことができる。
【0027】次に本発明の実施の形態の他の例を図6に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、感光性及び赤外線透過性を有した素材
6を用意する(図6(a))。次に粒径の略等しい2種
類の球形微粒子5c,5dを混合して素材6の表面6a
に一層に敷き詰めて微粒子層7を形成する(図6
(b))。続いて2種類の球形微粒子5c,5dのう
ち、球形微粒子5dのみを除去する(図6(c))。こ
の後、残った球形微粒子5cをマスクとして素材6の表
面6aにアブレーション加工を施す(図6(d))。こ
れによって素材6の表面6aの球形微粒子5cを配した
箇所を除く場所には凹部28が形成され、2種類の球形
微粒子5c,5dが略均一に混合しているとすれば、素
材6の表面6aに凹部28が略等ピッチで形成される。
この後、球形微粒子5cを除去すれば、素材6の表面6
aに略規則的な凹凸面4を得ることができる(図6
(e))。このように本例に示す赤外線透過部1の製造
方法によれば、赤外線透過部1の表面1aに微細なマス
ク加工を容易に行うことができ、また、凹凸面4の形成
も一括して行うことができる。
【0028】次に本発明の実施の形態の他の例を図7に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すもので、ダイヤモンドバイ
ト17による精密切削加工による方法を示すものであ
る。まず、赤外線透過部1となる、赤外線透過性を有し
た素材16を用意する(図7(a))。次に精密切削加
工の加工ピッチと加工深さを決め、これに基づいて決ま
る先端角度になるように研磨したダイヤモンドバイト1
7を用いて、前記加工深さで素材16を縦方向に切削
し、前記加工ピッチでダイヤモンドバイト17を順次横
方向に送ることで、素材16の表面16aの縦方向に幾
条もの溝29を形成する(図7(b))。続いて前記加
工深さで素材16を横方向に切削し、前記加工ピッチで
ダイヤモンドバイト17を順次縦方向に送ることで、素
材16の表面16aの横方向に幾条もの溝29を形成す
ることによって(図7(c))、図7(d)に示す略正
四角錐21の凸部3を連続的に構成して形成される凹凸
面4が得られる。尚、既述の通り、略正四角錐21の凸
部3の高さHは略λ/(4n1/2)とし、略正四角錐2
1の凸部3を配するピッチPは0.2〜0.4λとなる
ようにする。このように本例に示す赤外線透過部1の製
造方法によれば、赤外線透過部1の表面1aに略正四角
錐21の凸部3を一定のピッチPで連続的に形成できる
ので、凹凸面4の形成を高精度で容易に行うことができ
る。
【0029】次に本発明の実施の形態の他の例を図8に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、赤外線透過性を有した素材16を用意
する(図8(a))。次にこの素材16を加熱して軟化
させた状態で均一粒径の球形微粒子18を素材16の表
面16aに吹き付ける。この時、軟化した素材16には
球形微粒子18が埋め込まれるようにして固着され、素
材16の表面16aが球形微粒子18で覆われると、そ
れ以降吹き付けた球形微粒子18は固着されずに落下す
るので、素材16の表面16aには固着した球形微粒子
18からなる一層の微粒子層30が形成される(図8
(b))。続いてこの球形微粒子18からなる一層の微
粒子層30を除去すると、球形微粒子18の外周面が転
写されて凹部28が素材16の表面16aの全面に亘っ
て形成され、これによって、素材16の表面16aに凹
凸面4が形成される(図8(c))。尚、本例において
も使用する赤外線波長λに合わせて球形微粒子18の粒
径を選定して、形成される凹凸面4のピッチPを適宜調
節することができる。また、素材16の表面16aで凹
凸面4が要らない部分は予めマスクしておくことで、所
要の凹凸面4を形成することができる。このように本例
に示す赤外線透過部1の製造方法によれば、赤外線透過
部1の表面1aに凹凸面4を任意のピッチPで設けるこ
とが容易にでき、また、凹凸面4の形成を一括して行う
ことができる。
【0030】次に本発明の実施の形態の他の例を図9に
示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤外
線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外線
透過部1となる、赤外線透過性を有した素材16を用意
する(図9(a))。次にこの素材16の表面16aを
レーザー41でスキャンしながら素材16の表面16a
を加熱、軟化させると同時に、均一粒径の球形微粒子1
8を素材16の表面16aに吹き付ける(図9
(b))。この時、軟化した素材16には球形微粒子1
8が埋め込まれるようにして固着され、素材16の表面
16aが球形微粒子18で覆われると、それ以降吹き付
けた球形微粒子18は固着されずに落下するので、素材
16の表面16aには固着した球形微粒子18からなる
一層の微粒子層30が形成される(図9(c))。続い
てこの球形微粒子18からなる一層の微粒子層30を除
去すると、球形微粒子18の外周面が転写されてできた
凹部28が素材16の表面16aに形成され、これによ
って、素材16の表面16aに凹凸面4が形成される
(図9(d))。尚、本例においても使用する赤外線波
長λに合わせて球形微粒子18の粒径を選定して、形成
される凹凸面4のピッチPを適宜調節することができ
る。このように本例に示す赤外線透過部1の製造方法に
よれば、赤外線透過部1の表面1aに凹凸面4を任意の
ピッチPで設けることが容易にでき、また、凹凸面4の
形成を一括して行うことができる。そして、凹凸面4が
必要な部分だけ素材16の表面16aをレーザー41で
スキャンして球形微粒子18を吹き付ければ良いので、
凹凸面4の形成を自在に行うことができる。
【0031】尚、上記図3乃至図9の例で述べた製造方
法によって赤外線透過部1の裏面1bにも凹凸面4を形
成することができるのは明らかである。
【0032】ところで、上述の図3乃至図9の例で示し
た赤外線透過部1の製造方法は全て金型を用いた成形加
工によらない方法であって、本発明の赤外線透過部1の
製造に金型を用いた成形加工による方法を適用しようと
した場合、本発明の赤外線透過部1の表面1aには微細
な形状の加工を必要とするため、通常の金型を用いた成
形加工による方法では実現が難しい。そこで、図10に
示す赤外線透過部1の製造方法は、図3乃至図9の例で
示した赤外線透過部1の製造方法のいずれかによって得
られた赤外線透過部1をマスター31として(図10
(a))、これに電鋳を行って電鋳転写金型32を作製
し(図10(b))、この電鋳転写金型32を金型9と
して赤外線透過性を有する素材16を成形加工すること
で(図10(c))、表面1aに凹凸面4が形成された
赤外線透過部1を製造するものである(図10
(d))。このように電鋳であれば、マスター31の表
面31aの凹凸面4も十分転写できるため、精密な型加
工が実現でき、本発明の赤外線透過部1の表面1aの凹
凸面4の加工も可能となる。
【0033】次に本発明の実施の形態の他の例を図11
に示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤
外線透過部1の製造方法を示すもので、前記例が電鋳に
て金型9を作製する方法であったのに対し、本例はSi
O2の球形微粒子11にて型35を作製する方法であ
る。まず、型枠として3次元形状の元型12を作製し、
この元型12内にバインダーを添加した溶液10にSi
O2の球形微粒子11を分散させた液33を流し込む
(図11(a))。尚、バインダーには、例えばアルコ
キシシラン化合物、フルオロアルキルキシラン化合物等
を用いる。次に時間の経過とともにSiO2の球形微粒
子11が元型12の底部に堆積するので(図11
(b))、SiO2の球形微粒子11が元型12の底部
に十分に堆積した状態で、これを乾燥させ、バインダー
を添加した溶液10中のバインダーを除く液体分を蒸発
させ、さらに残った堆積物13を加熱することにより、
堆積物13中のバインダーを加水分解させて、元型12
の底部にシロキサン結合したSiO2の球形微粒子11
が固化したもの39のみが残るようにする(図11
(c))。さらに元型12を除去すれば、SiO2の球
形微粒子11が固化してできた型35が出来上がる(図
11(d))。この型35を用いて赤外線透過性を有す
る素材16を成形加工することで(図11(e))、表
面1aに凹凸面4が形成された赤外線透過部1を製造す
ることができる(図11(f))。尚、より複雑な3次
元形状の型35を加工する例を図12に示す。この例
は、型35の型枠となる3次元形状の元型12を複雑な
3次元形状をした型35が得られるように作製したもの
であり、図12(a)〜図12(f)の各工程は図11
の例と同じである。この例にも示す通り、本例に示す赤
外線透過部1の製造方法によれば、微細な凹凸面を有し
た複雑な形状の型の加工も容易に行うことができるた
め、赤外線透過部の多様な形成を可能にする。
【0034】次に本発明の実施の形態の他の例を図13
に示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤
外線透過部1の製造方法を示すものである。まず、図1
1及び図12の例で示した製造方法にて型35を作製す
るとともに、赤外線透過性を有する素材16を用意する
(図13(a))。次に型35を素材16の表面16a
に加熱プレスすることで(図13(b))、型35の押
し付け面36の凹凸形状が素材16の表面16aに転写
され、表面1aに凹凸面4が形成された赤外線透過部1
を製造することができる(図13(c))。尚、表面1
aに凹凸面4を形成する赤外線透過部1が平面で構成さ
れる場合は、押し付け面36が平面状の型35を用いれ
ばよいため、容易に製造することができ、また、赤外線
透過部1が曲面で構成される場合でも、図11及び図1
2の例で示した製造方法において、曲面を有する元型1
2を作製し、これを用いて押し付け面36が曲面状とな
る型35を作製することで、上述の方法と同じように表
面1aに凹凸面4を形成する赤外線透過部1が得られ
る。このように本例に示す赤外線透過部1の製造方法に
よれば、金型9による成形加工に比べ転写に要する時間
が短くて済むため、製造サイクルを短縮でき、生産性を
向上させることができる。
【0035】次に本発明の実施の形態の他の例である、
表面1aに凹凸面4が形成された赤外線透過部1の製造
方法を説明する。まず、結晶方位が(111)面37に
ある素材14としてシリコンウェハを用意する。次にこ
のシリコンウェハをKOH、NaOH等の溶液でエッチ
ングし、シリコンの結晶格子34の(111)面37を
表出させることにより(図14はシリコンの結晶格子3
4を示す)、シリコンウェハの表面に規則正しい三角錐
38を連続的に構成して形成される凹凸面(図示せず)
を得ることができる。尚、この凹凸面のピッチを制御し
たい場合、レジスト露光によりパターンマスクを作製す
る方法や、図5及び図6の例で示した製造方法を用いて
もよい。続いてこのシリコンウェハをマスター31とし
て(以下、図10を参照)、これに電鋳を行って電鋳転
写金型32を作製し、この電鋳転写金型32を金型9と
して赤外線透過性を有する素材16を成形加工すること
で、表面1aに凹凸面4が形成された赤外線透過部1を
製造することができる。このように本例に示す赤外線透
過部1の製造方法によれば、規則正しい凹凸面4の形成
を容易に行うことができる。
【0036】次に本発明の実施の形態の他の例を図15
に示す。この例は、表面1aに凹凸面4が形成された赤
外線透過部1の製造方法を示すものである。まず、赤外
線透過性を有するフィルム15を用意し、これを図10
又は図14の例で示した製造方法のいずれかによって作
製される金型9にて成形加工することで、フィルム15
の表面15aに凹凸面4を形成する(図15(a))。
そして、このフィルム15の表面15aが表となるよう
に赤外線透過性を有する素材16の表面16aに貼り付
ける(図15(b))。これにより、表面1aに凹凸面
4が形成された赤外線透過部1を製造することができ
る。尚、本例では図10又は図14の例で示した製造方
法のいずれかによって作製される金型9を用いたが、図
11及び図12の例で示した製造方法によって作製され
る型35を用いることも可能である。このように本例に
示す赤外線透過部1の製造方法によれば、様々な形状の
赤外線透過部1にも上記フィルム15を貼り付けること
ができるので、赤外線透過部1の形状に合わせて自在に
凹凸面4を形成することができ、赤外線透過率tを向上
させることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、赤外線透過部と赤外線検出部を備えた赤外線センサ
ーにおいて、赤外線透過部の使用する赤外線波長に対す
る屈折率をnとすると、赤外線透過部の外面に高さが使
用する赤外線波長の略1/(4n 1/2)倍の凸部を、使
用する赤外線波長の0.2〜0.4倍のピッチで設け
て、赤外線透過部の外面を凹凸面にすることで、凹凸面
が、屈折率が連続的に変化する界面となり、この界面で
は空気との屈折率差が漸次変化するため、反射ロスが低
減し、赤外線透過率を向上させることができ、その結
果、赤外線検出部に届く赤外線量が増え、赤外線センサ
ーの感度を向上させることができる。また、赤外線検出
部に届く赤外線量が増えるので、赤外線検出部に必要な
増幅器のゲインを小さくすることができ、S/N比を向
上させることができる。また、上記凹凸面からなる赤外
線透過部は、反射防止膜と同じ効果があるので、界面で
の多重反射によるゴースト光を抑えることができ、高感
度の微動検知センサーとして用いることができる。ま
た、赤外線透過部である透過カバーの外面を凹凸面にす
ることによって反射ロスを低減させるため、赤外線透過
部への真空成膜プロセス等が不要で、低コストで赤外線
センサーを製造することが可能となる。
【0038】また、本発明の請求項2記載の発明にあっ
ては、請求項1記載の発明の効果に加えて、赤外線透過
部の裏面にも表面と同じように凸部を設け、赤外線透過
部の表裏両面を凹凸面にすることで、赤外線が赤外線透
過部の表面に入射する時の反射ロス及び赤外線が赤外線
透過部の裏面から出射する時の反射ロスの両方を低減さ
せることができるので、赤外線透過率をさらに向上させ
ることができ、その結果、赤外線検出部に届く赤外線量
がさらに増え、赤外線センサーの感度をより向上させる
ことができる。
【0039】また、本発明の請求項3記載の発明にあっ
ては、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、赤
外線透過部の外面に撥水性処理を施すことで、赤外線透
過部の表面に水分が付着してもそのまま流れ落ちてしま
い、汚れを付きにくくするため、赤外線透過率の低下を
防止することができる。
【0040】また、本発明の請求項4記載の発明にあっ
ては、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に
加えて、使用する赤外線波長を5〜15μmの範囲の赤
外線とすることで、人体から放射される赤外線波長は上
記波長帯域に入るので、高感度の人体検知用センサーと
して用いることができる。
【0041】また、本発明の請求項5記載の発明にあっ
ては、赤外線透過性を有する均一粒径の球形微粒子を感
光性及び赤外線透過性を有する素材の外面に一層に敷き
詰めて微粒子層を形成し、該微粒子層をレンズアレイと
して、微粒子層の外側より素材の外面を露光した後、該
微粒子層を除去することにより、赤外線検出部に至る光
路に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成するこ
とで、使用する球形微粒子の粒径を任意に選定すること
により、赤外線透過部の外面に凹凸面を任意のピッチで
設けることが容易にでき、また、凹凸面の形成を一括し
て行うことができる。
【0042】また、本発明の請求項6記載の発明にあっ
ては、ある光に対して一方が透過性を有し、他方が吸収
性を有する粒径の略等しい2種類の球形微粒子を混合し
て感光性及び赤外線透過性を有する素材の外面に一層に
敷き詰めて微粒子層を形成し、前記光で該微粒子層を通
じて素材の外面を露光した後、微粒子層を除去すること
により、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過
部の外面に凹凸面を形成することで、赤外線透過部の外
面に微細なマスク加工を容易に行うことができ、また、
凹凸面の形成を一括して行うことができる。
【0043】また、本発明の請求項7記載の発明にあっ
ては、粒径の略等しい2種類の球形微粒子を混合して感
光性及び赤外線透過性を有する素材の外面に一層に敷き
詰めて微粒子層を形成した後、2種類の球形微粒子のう
ちのいずれか一方の球形微粒子のみを除去し、残った球
形微粒子をマスクとして素材の外面にアブレーション加
工を施した後、残った球形微粒子を除去することによ
り、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部の
外面に凹凸面を形成することで、赤外線透過部の外面に
微細なマスク加工を容易に行うことができ、また、凹凸
面の形成も一括して行うことができる。
【0044】また、本発明の請求項8記載の発明にあっ
ては、ダイヤモンドバイトによる精密切削で赤外線透過
性を有する素材の外面に凹凸面を形成することで、赤外
線透過部の外面に略正四角錐の凸部を一定のピッチで連
続的に形成できるので、凹凸面の形成を高精度で容易に
行うことができる。
【0045】また、本発明の請求項9記載の発明にあっ
ては、赤外線透過性を有する素材の外面を加熱して軟化
させた状態で均一粒径の球形微粒子を素材の外面に吹き
付けて固着させた後、該球形微粒子を除去することによ
り、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部の
外面に凹凸面を形成することで、赤外線透過部の外面に
凹凸面を任意のピッチで設けることが容易にでき、ま
た、凹凸面の形成を一括して行うことができる。
【0046】また、本発明の請求項10記載の発明にあ
っては、請求項5乃至9のいずれかに記載の赤外線セン
サーの製造方法において製造された赤外線透過部をマス
ターとして凹凸面を転写した金型を作製し、該金型を用
いて成形加工することにより、赤外線検出部に至る光路
に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成すること
で、直接金型を製作することが困難な場合でも、既に他
の製造方法で製造された赤外線透過部をマスターとする
ことにより、金型を容易に加工でき、赤外線透過部の微
細な凹凸面の型成形が可能となる。
【0047】また、本発明の請求項11記載の発明にあ
っては、3次元形状の元型を作製し、バインダを添加し
た溶液にSiO2の球形微粒子を分散させたものを元型
内に満たしてSiO2の球形微粒子を堆積させ、これを
乾燥させて残った堆積物を加熱してバインダを除去して
固化させた後、元型を除去することにより型を作製し、
該型を用いて赤外線透過性を有する素材を成形加工する
ことにより、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線
透過部の外面に凹凸面を形成することで、微細な凹凸面
を有した複雑な形状の型の加工も容易に行うことができ
るため、赤外線透過部の多様な形成を可能にする。
【0048】また、本発明の請求項12記載の発明にあ
っては、請求項11に記載の赤外線センサーの製造方法
において作製された型を赤外線透過性を有する素材の外
面に加熱プレスすることにより、赤外線検出部に至る光
路に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成するこ
とで、金型による成形加工に比べ転写に要する時間が短
くて済むため、製造サイクルを短縮でき、生産性を向上
させることができる。
【0049】また、本発明の請求項13記載の発明にあ
っては、赤外線透過性を有し、結晶方位が(111)面
の素材をエッチングすることで、素材の外面に凹凸面を
形成し、該素材をマスターとして凹凸面を転写した金型
を作製し、該金型を用いて成形加工することにより、赤
外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部の外面に
凹凸面を形成することで、規則正しい凹凸面の形成を容
易に行うことができる。
【0050】また、本発明の請求項14記載の発明にあ
っては、請求項10,11,13のいずれかに記載の赤
外線センサーの製造方法において作製された金型或いは
型にて赤外線透過性を有するフィルムを成形加工し、赤
外線透過性を有する素材の外面に貼り付けることによ
り、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部の
外面に凹凸面を形成することで、様々な形状の赤外線透
過部にも上記フィルムを貼り付けることができるので、
赤外線透過部の形状に合わせて自在に凹凸面を形成する
ことができ、赤外線透過率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は赤
外線センサーの主要部の斜視図、(b)は赤外線センサ
ーの赤外線透過部の表面に施した凹凸面の斜視図、
(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の表面に設けた
凸部の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の他の例を示し、赤外線セ
ンサーの赤外線透過部の部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(d)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(e)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図、
(d)は赤外線透過部の表面に施した凹凸面の斜視図で
ある。
【図8】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図9】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)〜
(d)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図で
ある。
【図10】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)
〜(d)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図
である。
【図11】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)
〜(f)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図
である。
【図12】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)
〜(f)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図
である。
【図13】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)
〜(c)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図
である。
【図14】シリコンの結晶格子を表す図である。
【図15】本発明の実施の形態の他の例を示し、(a)
〜(b)は赤外線センサーの赤外線透過部の製造工程図
である。
【符号の説明】
1 赤外線透過部 1a 表面 1b 裏面 1c 外面 2 赤外線検出部 3 凸部 4 凹凸面 5 球形微粒子 5a 球形微粒子 5b 球形微粒子 5c 球形微粒子 5d 球形微粒子 6 素材 6c 外面 7 微粒子層 8 レンズアレイ 9 金型 10 バインダを添加した溶液 11 SiO2の球形微粒子 12 元型 13 堆積物 14 素材 15 フィルム 16 素材 16c 外面 18 球形微粒子 21 略正四角錐 35 型 37 (111)面 λ 赤外線波長 n 使用する赤外線波長に対する屈折率 H 高さ P ピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/00 G02B 5/02 C 5/02 1/10 A (72)発明者 朝日 信行 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 内田 雄一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2G065 AB02 AB03 BA14 BA37 BB06 BB09 BB19 CA03 DA20 2H042 BA03 BA05 BA12 BA15 BA16 2K009 AA12 BB24 DD05 DD15 FF02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線透過部と赤外線検出部を備えた赤
    外線センサーにおいて、赤外線透過部の使用する赤外線
    波長に対する屈折率をnとすると、赤外線透過部の外面
    に高さが使用する赤外線波長の略1/(4n1/2)倍の
    凸部を、使用する赤外線波長の0.2〜0.4倍のピッ
    チで設けて、赤外線透過部の外面を凹凸面にしたことを
    特徴とする赤外線センサー。
  2. 【請求項2】 赤外線透過部の裏面にも表面と同じよう
    に凸部を設け、赤外線透過部の表裏両面を凹凸面にした
    ことを特徴とする請求項1記載の赤外線センサー。
  3. 【請求項3】 赤外線透過部の外面に撥水性処理を施し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線セン
    サー。
  4. 【請求項4】 使用する赤外線波長が5〜15μmの範
    囲の赤外線であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の赤外線センサー。
  5. 【請求項5】 赤外線透過性を有する均一粒径の球形微
    粒子を感光性及び赤外線透過性を有する素材の外面に一
    層に敷き詰めて微粒子層を形成し、該微粒子層をレンズ
    アレイとして、微粒子層の外側より素材の外面を露光し
    た後、該微粒子層を除去することで、赤外線検出部に至
    る光路に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成し
    たことを特徴とする赤外線センサーの製造方法。
  6. 【請求項6】 ある光に対して一方が透過性を有し、他
    方が吸収性を有する粒径の略等しい2種類の球形微粒子
    を混合して感光性及び赤外線透過性を有する素材の外面
    に一層に敷き詰めて微粒子層を形成し、前記光で該微粒
    子層を通じて素材の外面を露光した後、微粒子層を除去
    することで、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線
    透過部の外面に凹凸面を形成したことを特徴とする赤外
    線センサーの製造方法。
  7. 【請求項7】 粒径の略等しい2種類の球形微粒子を混
    合して感光性及び赤外線透過性を有する素材の外面に一
    層に敷き詰めて微粒子層を形成した後、2種類の球形微
    粒子のうちのいずれか一方の球形微粒子のみを除去し、
    残った球形微粒子をマスクとして素材の外面にアブレー
    ション加工を施した後、残った球形微粒子を除去するこ
    とで、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部
    の外面に凹凸面を形成したことを特徴とする赤外線セン
    サーの製造方法。
  8. 【請求項8】 ダイヤモンドバイトによる精密切削で赤
    外線透過性を有する素材の外面に凹凸面を形成したこと
    を特徴とする赤外線センサーの製造方法。
  9. 【請求項9】 赤外線透過性を有する素材の外面を加熱
    して軟化させた状態で均一粒径の球形微粒子を素材の外
    面に吹き付けて固着させた後、該球形微粒子を除去する
    ことで、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過
    部の外面に凹凸面を形成したことを特徴とする赤外線セ
    ンサーの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至9のいずれかに記載の赤
    外線センサーの製造方法において製造された赤外線透過
    部をマスターとして凹凸面を転写した金型を作製し、該
    金型を用いて成形加工することで、赤外線検出部に至る
    光路に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成した
    ことを特徴とする赤外線センサーの製造方法。
  11. 【請求項11】 3次元形状の元型を作製し、バインダ
    を添加した溶液にSiO2の球形微粒子を分散させたも
    のを元型内に満たしてSiO2の球形微粒子を堆積さ
    せ、これを乾燥させて残った堆積物を加熱してバインダ
    を除去して固化させた後、元型を除去することにより型
    を作製し、該型を用いて赤外線透過性を有する素材を成
    形加工することで、赤外線検出部に至る光路に配設する
    赤外線透過部の外面に凹凸面を形成したことを特徴とす
    る赤外線センサーの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の赤外線センサーの
    製造方法において作製された型を赤外線透過性を有する
    素材の外面に加熱プレスすることで、赤外線検出部に至
    る光路に配設する赤外線透過部の外面に凹凸面を形成し
    たことを特徴とする赤外線センサーの製造方法。
  13. 【請求項13】 赤外線透過性を有し、結晶方位が(1
    11)面の素材をエッチングすることで、素材の外面に
    凹凸面を形成し、該素材をマスターとして凹凸面を転写
    した金型を作製し、該金型を用いて成形加工すること
    で、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部の
    外面に凹凸面を形成したことを特徴とする赤外線センサ
    ーの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項10,11,13のいずれかに
    記載の赤外線センサーの製造方法において作製された金
    型或いは型にて赤外線透過性を有するフィルムを成形加
    工し、赤外線透過性を有する素材の外面に貼り付けるこ
    とで、赤外線検出部に至る光路に配設する赤外線透過部
    の外面に凹凸面を形成したことを特徴とする赤外線セン
    サーの製造方法。
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