JP2001004025A - 基布入りゴム製ベローズおよびその製造方法 - Google Patents
基布入りゴム製ベローズおよびその製造方法Info
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Abstract
強く要望される仕様に十分な対応がとれ、深い山谷を持
つ蛇腹形状への変形がスムースに行え、また、ベローズ
仕様のニーズに対して希望の剛性を持つ基布を選択の幅
を持ってある程度自由に設定(設計)することができる
基布入りゴム製ベローズを提供する。 【解決手段】 相対向するように配置された一対のリン
グ状の対向面部と、該対向面部の外周縁部を相互に連接
するように設けられた2以上の山部および1以上の谷部
を有する蛇腹状壁面部と、前記対向面部および蛇腹状壁
面部の中に一体的に埋め込まれた基布を備えてなる基布
入りゴム製ベローズであって、前記基布をたて糸、よこ
糸、および斜糸を含む四軸織物から構成する。
Description
ーズおよびその製造方法に係り、特に、形態の保持性お
よび剛性に優れる基布入りゴム製ベローズおよびその製
造方法に関する。
されており、高い耐圧性を付与する目的で基布をゴム内
に埋め込んだ基布入りのベローズが開発されている。ま
た、例えば、精密測定装置の振動吸収部材等の使用目的
において応答性を向上させるために、ゴムの厚みの薄
い、所謂薄肉ベローズの要望も高まっている。ベローズ
の構造は、一般に、相対向する1組のリング状の対向面
部と、これら対向面部の外周縁部を相互に連接するよう
に設けられた蛇腹状の壁面部(蛇腹状壁面部)とを備え
るものであり、壁面部には複数の山部が形成されてい
る。このような構造からなるベローズを、基布入りベロ
ーズとして製造する場合、まず、加硫前のゴムを使用し
て金型でベローズのプレフォームを成形する。次いで、
このプレフォームの外側に基布を巻きつけ、その後、金
型内で加熱、加圧することにより加硫を行う。この加硫
の際、一時的に軟化したゴム材が基布に浸透するので、
加硫成形後のベローズは内部に基布が埋め込まれた構造
となる。
り用いられているベローズ製造用基布は、いわゆるたて
糸とよこ糸で織られた平織りの基布が一般的である。こ
のような平織りの基布は、たて方向およびよこ方向に対
する強度が有り、しかも製造が簡易なために安価である
ものの、バイアス(斜め)方向の強度が十分でない。従
って、平織りの基布をベローズ製造用基布に用いる場
合、特に、設計上、耐圧等の機械的強度が極端に強く要
望される仕様には十分な対応がとれない場合がある。ま
た、平織りの基布は、変形の際、等方性が乏しいために
深い山谷を持つ蛇腹形状への変形がスムースに行えない
場合もある。また、ベローズ仕様のニーズに対して希望
の剛性を持つ基布を選択の幅を持ってある程度自由に設
定(設計)したいという要望もある。
るために、本出願に係る本発明者が基布入りゴム製ベロ
ーズの基布仕様について鋭意研究した結果、ベローズ製
造用の基布として四軸織物からなる基布が上記の課題を
解決するために極めて有効な手段であることを見出し、
本発明に想到したのである。
置された一対のリング状の対向面部と、該対向面部の外
周縁部を相互に連接するように設けられた2以上の山部
および1以上の谷部を有する蛇腹状壁面部と、前記対向
面部および蛇腹状壁面部の中に一体的に埋め込まれた基
布を備えてなる基布入りゴム製ベローズであって、前記
基布がたて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸織物から
構成されてなるように構成される。
四軸織物からなる基布の斜糸は、互いに交差する右斜糸
および左斜糸から構成される。
四軸織物からなる基布の斜糸は、たて糸およびよこ糸に
対して実質的に45度の角度で交差するように配置され
てなるように構成される。
四軸織物からなる基布のたて糸またはよこ糸の方向が、
蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質的に同じ方向に配置
されてなるように構成される。
製造方法は、たて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸織
物からなる帯状の基布を準備する工程と、相対向するよ
うに配置された一対のリング状の対向面部と、該対向面
部の外周縁部を相互に連接するように設けられた2以上
の山部および1以上の谷部を有する蛇腹状壁面部とを備
える、未加硫ゴムのベローズゴムプレフォームを金型に
て成形するプレフォーム成形工程と、プレフォーム成形
工程により形成されたベローズゴムプレフォームのベロ
ーズの壁面部に前記準備された四軸織物からなる帯状の
基布を巻付けて被着させる工程と、前記被着させられた
基布を金型にて未加硫ゴムのベローズプレフォームに押
し込むとともに未加硫ゴムを加硫する加硫成形工程と
を、有するように構成される。
四軸織物からなる基布のたて糸またはよこ糸の方向が、
蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質的に同じ方向となる
ように帯状の基布が巻きつけられて構成される。
製造方法は、たて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸織
物からなる帯状の基布を、ベローズの壁面部の断面形状
に合わせて予め予備成形する基布成形工程と、相対向す
るように配置された一対のリング状の対向面部と、該対
向面部の外周縁部を相互に連接するように設けられた2
以上の山部および1以上の谷部を有する蛇腹状壁面部と
を備える、未加硫ゴムのベローズゴムプレフォームを金
型にて成形するプレフォーム成形工程と、プレフォーム
成形工程により形成されたベローズゴムプレフォームの
ベローズの壁面部に前記予備成形された四軸織物からな
る帯状の基布を巻付けて被着させる工程と、前記被着さ
せられた基布を金型にて未加硫ゴムのベローズプレフォ
ームに押し込むとともに未加硫ゴムを加硫する加硫成形
工程とを、有するように構成される。
基布成形工程は、ベローズの壁面部の断面形状を有する
基布成形金型により、基布がプレス成形されることによ
り行われる。
四軸織物からなる基布のたて糸またはよこ糸の方向が、
蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質的に同じ方向となる
ようにプレス成形される。
て図面を参照して説明する。
す斜視図であり、図2は図1に示されるベローズの平面
図であり、図3は図2に示されるベローズのA−A矢視
半片断面図である。図1乃至図3において、本発明のベ
ローズ1は、相対向する1組のリング状のゴム製の対向
面部2A,2Bと、対向面部2A,2Bの各外周縁部を
相互に連接するように設けられたゴム製の蛇腹状壁面部
3とを備えている。
の平板形状をなし、中心部により好ましい態様として開
口部4を備えるとともに、内周縁部の内側にビード部5
が形成されている。さらにこの実施の形態では、ビード
部5の最内面上には糸ビート5aが形成されている。原
理的には開口部4がなくとも、例えば、他の部品(金属
部分)と結合できるが、具体的に加工性、組立性、構造
等を考えると、開口部4が必要となる。開口部4が有る
と、組立後に特にシール性を確保したり、ベローズと他
の部品との同芯度を確保するためにそれに応じた形態が
必要になる。
は、かかる配慮がなされた構造となっており、内側に向
いたビード部5の先端まで後述する基布10が入り込ん
でいるために、加圧された時にテンションによる布が抜
けにくくなる。この点、シール性、同芯度等は満足でき
る。さらによりシール性を増加、つまりビード部の部分
面圧を増加させるために糸ビート5aが形成されてい
る。
複数の山部3a(図示の例では3つの山部)と、山部3
aの間に位置する谷部3b(図示の例では2つの谷部)
を有している。そして、このべローズ1は、対向面部2
A,2Bおよび蛇腹状壁面部3に連続した基布10が埋
め込まれている(図3)。
ローズ1に装着前の状態において、図4に示されるよう
な、たて糸10a、よこ糸10b、および斜糸10c,
10dを含む四軸織物から構成される。また、図面から
明らかなように斜糸10c,10dは、互いに交差する
右斜糸10c(図面の左上から右下に傾斜する糸)およ
び左斜糸10d(図面の右上から左下に傾斜する糸)か
ら構成され、これらの右斜糸10cおよび左斜糸10d
は、それぞれ、たて糸10aおよびよこ糸10bに対し
て実質的に45度の角度で交差するように配置される。
実質的に45度の角度とは、本発明の作用効果を逸脱し
ない範囲での角度であり、具体的には、45度±15度
範囲の角度(好ましくは、45度±5度)をいう。
基布のたて糸10aまたはよこ糸10bの方向が、蛇腹
状壁面部の谷部の括れライン(山部の頂部ラインにおき
かえても同じ)と実質的に同じ方向に配置される。この
ような糸の配置でベローズ用の基布を用いることによ
り、斜糸10c,10dがベローズに対して有効に働
き、耐圧性等の機械的強度が向上する。
物のたて糸を取り巻くように多数のボビンまたは整列ビ
ームを円形状に配置し、斜糸とたて糸を同時に開口させ
てよこ糸を挿入する。よこ糸1本を挿入するごとに斜糸
を左右に移送させることにより、織物作成が可能とな
る。
みが、例えば、0.15〜1.8mm程度の範囲であ
り、蛇腹状壁面部3の長さ(図3では対向面部2Aと対
向面部2Bの距離)、山部3aの数(段数)、形状、寸
法等には特に制限はなく、ベローズ1の使用目的、要求
される特性等を考慮して適宜設定することができる。例
えば、山部3aの断面形状は、半円形状、三角形状等と
することができ、また、複数の山部3aの形状、寸法は
同一であってもよく、あるいは、2種以上からなってい
てもよい。
対向する1組のリング状の対向面部2A,2Bと蛇腹状
壁面部3を備え、応答性に優れるとともに、対向面部2
A,2Bおよび蛇腹状壁面部3に埋め込まれている四軸
織物から構成される基布10により優れた耐圧性(剛
性)が付与されている。
るために、谷部3bには、その周方向に沿ってぐるりと
補強リング等を被着させるようにしてもよい。
れるゴムは、従来公知の合成ゴムおよび天然ゴムでよ
く、特に制限はない。本発明で使用可能な合成ゴムとし
ては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレン
ゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル
−イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エ
チレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、
エーテル−チオエーテルゴム、多硫化系ゴム、ウレタン
ゴム、シリコンゴム等を挙げることができる。このよう
なゴム材に必要に応じて後述するような加硫剤、加硫促
進剤等の添加剤を加えた後、混練機により混練し、得ら
れたゴム混合物をロールによって予めシート状に成形
し、カレンダーにて厚さ調整してシート状成形物(小
片)を作製し、その後、このシート状成形物を適宜使用
してベローズ1を製造することができる。
鉛、酸化マグネシウム、芳香族ニトロ化合物、有機過酸
化物等から使用するゴムに対応して適宜選定することが
できる。
ベンゾチアゾール(MBT)等のチアゾール系化合物、
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アミド(CZ)等のスルフェンアミド系化合物、2−メ
ルカプトチアゾリン等のチアゾリン系化合物、テトラメ
チルチウラムモノスルフィド(TT)、テトラエチルチ
ウラムジスルフィド(TET)等のチウラム系化合物、
ジメチルジチオカルバミン酸等のジチオカルバメート系
化合物、ヘキサメチレンテトラミン等のアルデヒドアミ
ン系化合物、ジフェニルグアニジン等のグアニジン系化
合物、N,N―ジエチルカルバモイル−2−ベンゾチア
ジルスルフィド等のチアゾール系化合物等を使用するこ
とができる。
リン酸等の有機脂肪酸、カーボンブラック等の充填剤を
含有してもよい。このような添加剤は、ゴム100重量
部に対して1〜150重量部の範囲で含有することが好
ましい。
としては、ポリアミド(6ナイロン、66ナイロン
等)、アラミド、ポリエステル、綿等の糸を用いて前述
のごとく四軸織物に織られたものが用いられる。用いる
四軸織物に関しては、当該四軸織物を構成する各々の糸
の太さ、糸の強度、糸密度等を適宜変えることによっ
て、希望する剛性を持つベローズを製造することができ
る。糸の太さ、糸の強度に関しては、たて糸10a、よ
こ糸10b、および斜糸(右斜糸10cおよび左斜糸1
0d)の4種について変えることもできる。さらに、よ
こ糸10bにあっては、ベローズの山部、谷部の位置を
も考慮しつつ糸の太さ、糸の強度をベローズの高さ方向
に一定の間隔をもって適宜変えることもできる。また、
さらに、よこ糸10bにあっては、ベローズの山部、谷
部の位置をも考慮しつつ、糸の熱収縮率や伸張率を適宜
変えるようにしてもよい。
し、好適な一製造例を以下に挙げて説明する。
物からなる帯状の基布が準備される。この準備に際して
は、ベローズに要求される機能(ベローズ仕様)に応じ
て、四軸織物を構成する各々の糸の太さ、糸の強度、糸
密度等を適宜設定することが望ましい。
状の基布は、その帯状のまま使用することもできるが、
図6に示されるようにベローズの壁面部の断面形状に合
わせて予め予備成形されることが望ましい。基布の装着
に伴うしわの発生や、ゴム削れや、ゴム引っ掻きの発生
を少なくして、製品歩留および作業能率の向上を図るた
めである。
例が図5に示され、成形後の基布10の形状が図6に示
されている。図5は、予備成形に用いられる好適な金型
構造の断面を模式的に示したものであり、この成形金型
50は、ベローズの壁面部の断面形状に応じた成形凹部
51aを備える雌型51と、ベローズの壁面部の断面形
状に応じた成形凸部55aを備える雄型55とを備え、
図示の状態で基布10がプレス成形された状態にある。
成形金型50は、成形される帯状の基布の長さに対応し
て、図5の紙面の奥行き方向に帯状の長さに相当する金
型長を備えて構成される。実際の基布10の成形に際し
ては、型開きされた雌型51と雄型55の間に成形前の
帯状の基布がセットされ、しかる後、図5に示されるよ
うに雌型51と雄型55とが型締めされることにより、
基布10が所定形状に成形される。成形を容易かつ確実
にするために、金型は、通常、130〜180℃程度に
加熱しておくことが望ましい。
は、ベローズの壁面部の断面形状(山部および谷部を備
える形状)に応じた形態を備えているために、後述する
ベローズの製造過程におけるゴムプレフォームへの基布
の巻付けが極めて効率よくしかも確実に行うことができ
る。また、基布10の成形収縮を利用して、基布の巻付
けの湾曲に応じた若干のカール(図6の矢印(α)方
向)を予備成形時に意図的に設けることも好ましい態様
である。
の一例が図7(a),(b)に示される。図7(a)は
基布成形の状態を示す側面図であり、図7(b)は、図
7(a)の正面図である。図7(a)に示されるよう
に、連続搬送される成形前の基布10´は、成形金型6
0を通過していくことにより、所定形状の基布10(例
えば、図5に示される)に成形される。つまり、成形金
型60は、所定の凸部65aを備える円盤状の回転する
回転雄型65と、固定され所定の凹部61aを備える雌
型61とから構成され、連続搬送される成形前の基布1
0´は、金型60を通過する際に、雌型61と回転雄型
65とにより挟み込まれ成形され、成形基布10として
取り出されるようになっている。成形を容易かつ確実に
するために、金型は、通常、130〜180℃程度に加
熱しておくことが望ましい。このような成形品は、通
常、巻物形状に一旦巻き取られた後、使用に際して適当
な長さに引き出され切断され、帯状の基布として使用さ
れる。
らなる基布10は、そのたて糸10aまたはよこ糸10
bの方向が、蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質的に同
じ方向となるようにプレス成形されることが好ましい。
斜糸10c,10dをベローズ強度向上のために有効に
用いるためである。
ムのベローズゴムプレフォームが金型にて成形される。
図8はプレフォーム成形工程において使用する金型の例
を示す半片断面図である。図8において、プレフォーム
用の金型21は、中子22、中型23、上型24および
下型25の各部材から構成されている。
内周面形状を有する外周部22aを備え、ビード部5用
の凹部22bと余分なゴムを逃がすための溝部22cが
リング状に形成されている。
の形状を有する内周部23aをもち、2以上に分割可能
とされている。図示の例では、中型23の内周部23a
の上下端部は、蛇腹状壁面部3を構成する上下2個の山
部の頂点に、それぞれ一致している。
2と中型23とが図示のように係合した状態で、中子2
2の外周部22aと中型23の内周部23aとの間に、
蛇腹状壁面部3成形用の間隙(キャビティ)が形成され
るように構成されている。また、上型24および下型2
5には、蛇腹状壁面部3の一部と対向面部2A,2Bを
成形するための凹部24aが形成されており、中子22
との間に間隙(キャビティ)が形成されるように構成さ
れている。
は、中子22、中型23、上型24および下型25の各
部材が、図示のように係合した状態で形成される。
使用した未加硫ゴムのベローズゴムプレフォームの成形
は、図9(a)に示されているように、例えば、未加硫
ゴムのシート状成形物を中子22の外周面22aに巻き
つけ、また、中子22の上面、および、下型25の凹部
25aに未加硫ゴムのシート状成形物(小片)を複数載
置した状態で、各金型部材を係合し加圧して行うことが
できる。
ムが完全に加硫しない範囲で設定することが必要であ
る。また、加圧は、例えば、数回のバンピングの後に3
〜90秒間程度の範囲で行うようにしてもよい。
てプレフォーム成形工程で成形されたベローズゴムプレ
フォームの例を示す半片断面図であり、図3に相当する
図面である。
ムプレフォーム11は、相対向する1組のリング状平板
の対向面部12A,12Bと、対向面部の外周縁部を相
互に連接するように設けられた3つの山部13aおよび
2つの谷部13bからなる蛇腹状壁面部13と、対向面
部12A,12Bの内周縁部にビード部15(糸ビード
15a)を備えている。
態で取り出したベローズゴムプレフォーム11にバリが
存在する場合には、このバリを除去する。また、成形し
たベローズゴムプレフォーム11の対向面部12A,1
2B等にゴム厚みの不足がある場合には、該当箇所に上
述のような未加硫ゴムのシート状成形物(小片)を付け
足してもよい。
ず、図9(b)に示されているように、上述のプレフォ
ーム成形工程において成形されたベローズゴムプレフォ
ーム11の対向面部12A,12Bおよび蛇腹状壁面部
13を覆うように前記予備成形された帯状の基布10
(例えば、図6に示される)を巻付けて被着させる。
おいて金型21から中子22に装着されたままの状態で
取り出したベローズゴムプレフォーム11の上に、図6
に示されるごとく予備成形された基布10を被着させて
いる。この基布10の被着は、例えば、ベローズゴムプ
レフォーム11の側面をぐるりと巻つけるようにして行
われる。この基布10は、例えば図6に示されるごと
く、ベローズの壁面部の断面形状(山部および谷部を備
える形状)に応じた形態を備えるように予め予備成形さ
れているために、ゴムプレフォームへの基布の巻付けが
極めて効率よくしかも確実に行うことができる。つま
り、図9(c)に示されるようにベローズゴムプレフォ
ーム11の蛇腹状壁面部13における山部13aおよび
谷部13bに基布10を確実に沿わせることができる。
これにより、作業性および製品の歩留は格段と向上す
る。
ム11の対向面部12A,12B等に接着するときは、
上記の未加硫のゴム材の小片を用いて接着することがで
きる。このような基布10の被着が完了した後、余分な
基布を除去し、さらに、基布10をベローズゴムプレフ
ォーム11に押し付けて、しわを生じないようになじま
せるのがよい。
けられたベローズゴムプレフォーム11の加硫が行なわ
れる。図9(d)に示されているように、最終成形用の
金型41は、中子22、中型43、上型44および下型
45の各部材から構成されている。
において使用するプレフォーム成形用の金型21を構成
する中子22と共用するものである。
の形状を有する内周部43aをもち、2以上に分割可能
とされている。図示の例では、中型43の内周部43a
の上下端部は、蛇腹状壁面部3を構成する上下2個の山
部の頂点にそれぞれ一致している。
たベローズ1の成形は、上述のように基布10が被着さ
れたベローズゴムプレフォーム11を周囲に装着した中
子22と、中型43、上型44および下型45の各部材
を係合し加圧、加熱して行う。加圧は、例えば、数回の
バンピングの後に行うことができ、加硫時の温度、時間
は使用するゴム材等に応じて適宜設定することができ
る。
った後、金型41からベローズ1を取り出し、バリが存
在する場合には、このバリを除去することにより、ベロ
ーズ1の製造が完了する。
レフォーム成形工程において使用する金型21の中子2
2は、第2の工程において使用する金型41の中子22
と共用するものであるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。例えば、プレフォーム成形工程で成形した
ベローズゴムプレフォーム11を金型41専用の中子に
装着した後に基布10の装着を行ってもよい。
る3段のベローズ(例えば、防振用に使用)を例にとっ
て説明してきたが、これに限定されることなく、数段〜
数十段からなるベローズの製造にももちろん適用可能で
ある。数十段からなるベローズの一例としては、伸縮部
材を覆うように用いられる長物の保護用ベローズが挙げ
られる。
相対向するように配置された一対のリング状の対向面部
と、該対向面部の外周縁部を相互に連接するように設け
られた2以上の山部および1以上の谷部を有する蛇腹状
壁面部と、前記対向面部および蛇腹状壁面部の中に一体
的に埋め込まれた基布を備えてなる基布入りゴム製ベロ
ーズであって、前記基布は、たて糸、よこ糸、および斜
糸を含む四軸織物から構成されているので、耐圧等の機
械的強度が極端に強く要望される仕様に十分な対応がと
れる。また、基布を変形させる際、等方性が良いために
深い山谷を持つ蛇腹形状への変形がスムースに行える。
さらには、ベローズ仕様のニーズに対して希望の剛性を
持つ基布を選択の幅を持ってある程度自由に設定(設
計)することができる。
ある。
の平面図である。
る好適な金型構造の断面を模式的に示したものである。
面図であり、(b)は、(a)の正面図である。
形工程において使用する金型の例を示す半片断面図であ
る。
明する図であり、(a)はプレフォーム成形工程でベロ
ーズゴムプレフォームを成形する状況を示す半片断面図
であり、(b)はベローズゴムプレフォームに基布を装
着する状況を示す半片断面図であり、(c)は基布を被
着したベローズゴムプレフォームを示す半片断面図であ
り、(d)は加硫成形工程を示す半片断面図である。
成形工程により成形したベローズゴムプレフォームを示
す図であり、図3に相当する図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 相対向するように配置された一対のリン
グ状の対向面部と、該対向面部の外周縁部を相互に連接
するように設けられた2以上の山部および1以上の谷部
を有する蛇腹状壁面部と、前記対向面部および蛇腹状壁
面部の中に一体的に埋め込まれた基布を備えてなる基布
入りゴム製ベローズであって、 前記基布がたて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸織物
から構成されることを特徴とする基布入りゴム製ベロー
ズ。 - 【請求項2】 前記四軸織物からなる基布の斜糸は、互
いに交差する右斜糸および左斜糸から構成される請求項
1に記載の基布入りゴム製ベローズ。 - 【請求項3】 前記四軸織物からなる基布の斜糸は、た
て糸およびよこ糸に対して実質的に45度の角度で交差
するように配置される請求項2に記載の基布入りゴム製
ベローズ。 - 【請求項4】 前記四軸織物からなる基布のたて糸また
はよこ糸の方向が、蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質
的に同じ方向に配置されてなる請求項1ないし請求項3
のいずれかに記載の基布入りゴム製ベローズ。 - 【請求項5】 たて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸
織物からなる帯状の基布を準備する工程と、 相対向するように配置された一対のリング状の対向面部
と、該対向面部の外周縁部を相互に連接するように設け
られた2以上の山部および1以上の谷部を有する蛇腹状
壁面部とを備える、未加硫ゴムのベローズゴムプレフォ
ームを金型にて成形するプレフォーム成形工程と、 プレフォーム成形工程により形成されたベローズゴムプ
レフォームのベローズの壁面部に前記準備された四軸織
物からなる帯状の基布を巻付けて被着させる工程と、 前記被着させられた基布を金型にて未加硫ゴムのベロー
ズプレフォームに押し込むとともに未加硫ゴムを加硫す
る加硫成形工程とを、有することを特徴とする基布入り
ゴム製ベローズの製造方法。 - 【請求項6】 前記四軸織物からなる基布のたて糸また
はよこ糸の方向が、蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質
的に同じ方向となるように帯状の基布が巻きつけられる
請求項5に記載の基布入りゴム製ベローズの製造方法。 - 【請求項7】 たて糸、よこ糸、および斜糸を含む四軸
織物からなる帯状の基布を、ベローズの壁面部の断面形
状に合わせて予め予備成形する基布成形工程と、 相対向するように配置された一対のリング状の対向面部
と、該対向面部の外周縁部を相互に連接するように設け
られた2以上の山部および1以上の谷部を有する蛇腹状
壁面部とを備える、未加硫ゴムのベローズゴムプレフォ
ームを金型にて成形するプレフォーム成形工程と、 プレフォーム成形工程により形成されたベローズゴムプ
レフォームのベローズの壁面部に前記予備成形された四
軸織物からなる帯状の基布を巻付けて被着させる工程
と、 前記被着させられた基布を金型にて未加硫ゴムのベロー
ズプレフォームに押し込むとともに未加硫ゴムを加硫す
る加硫成形工程とを、有することを特徴とする基布入り
ゴム製ベローズの製造方法。 - 【請求項8】 前記基布成形工程は、ベローズの壁面部
の断面形状を有する基布成形金型により、基布がプレス
成形されることにより行われる請求項7に記載の基布入
りゴム製ベローズの製造方法。 - 【請求項9】 前記四軸織物からなる基布のたて糸また
はよこ糸の方向が、蛇腹状壁面部の谷部のラインと実質
的に同じ方向となるようにプレス成形される請求項8に
記載の基布入りゴム製ベローズの製造方法。
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JP17186899A JP4249848B2 (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 基布入りゴム製ベローズの製造方法 |
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WO2012023431A1 (ja) * | 2010-08-17 | 2012-02-23 | 藤倉ゴム工業株式会社 | 車両ブレーキ用ダイヤフラム |
JP2014001836A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 撹拌装置のシール材 |
-
1999
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WO2012023431A1 (ja) * | 2010-08-17 | 2012-02-23 | 藤倉ゴム工業株式会社 | 車両ブレーキ用ダイヤフラム |
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