JP2001003083A - 漂白剤組成物 - Google Patents
漂白剤組成物Info
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- JP2001003083A JP2001003083A JP11177045A JP17704599A JP2001003083A JP 2001003083 A JP2001003083 A JP 2001003083A JP 11177045 A JP11177045 A JP 11177045A JP 17704599 A JP17704599 A JP 17704599A JP 2001003083 A JP2001003083 A JP 2001003083A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 貯蔵安定性に優れ、樹脂製の容器に保存して
も分解ガスの発生による容器の変形等が発生することの
ない次亜塩素酸アルカリ金属塩を含む漂白剤組成物を提
供すること。 【解決手段】 本発明は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、
及びリン酸エステル系界面活性剤を含有し、組成物中の
有効塩素濃度が、0.1〜13重量%である貯蔵安定性
に優れた漂白剤組成物を提供する。リン酸エステル系界
面活性剤は、次の一般式で表わされるものが好ましい。 【化1】 (式中、R1は炭化水素基を表わし、R2はアルキレン基
を表わし、M及びM’は水素原子、金属原子又はアンモ
ニウムを表わし、mは1〜2の数を表わし、nは0又は
1以上の数を表わす。)
も分解ガスの発生による容器の変形等が発生することの
ない次亜塩素酸アルカリ金属塩を含む漂白剤組成物を提
供すること。 【解決手段】 本発明は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、
及びリン酸エステル系界面活性剤を含有し、組成物中の
有効塩素濃度が、0.1〜13重量%である貯蔵安定性
に優れた漂白剤組成物を提供する。リン酸エステル系界
面活性剤は、次の一般式で表わされるものが好ましい。 【化1】 (式中、R1は炭化水素基を表わし、R2はアルキレン基
を表わし、M及びM’は水素原子、金属原子又はアンモ
ニウムを表わし、mは1〜2の数を表わし、nは0又は
1以上の数を表わす。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、次亜塩素酸ナトリ
ウム等を含有する貯蔵安定性に優れた漂白剤組成物に関
する。
ウム等を含有する貯蔵安定性に優れた漂白剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩
を含有する水溶液は、茶渋等の落ちにくい汚れを落とす
ための台所用漂白剤や、油汚れ等が付着した衣類の漂白
剤、トイレ用洗浄剤、浴室用洗浄剤、カビ取り剤等とし
て広く利用されている。しかし、次亜塩素酸塩は、水溶
液中で下記の式に示すように分解し、酸素を発生するこ
とが知られている。 2ClO- → 2Cl- + O2 ↑ 上式による次亜塩素酸イオンの分解による酸素の発生
は、水溶液中に混在する微量の金属原子や有機物によっ
て促進されるが、これらのものが混在していなくても自
然に進行する。従って、次亜塩素酸塩水溶液を漂白剤と
して樹脂製の容器に収容して販売する場合、次亜塩素酸
イオンの分解によって発生する酸素により容器の内部圧
力が上昇し、容器が膨張し破損したり、蓋を開けたとき
に内容物が噴出するという問題があった。このような問
題に対して、まず考えられる対処方法は、樹脂製の容器
の肉厚を大きくしてすることで容器の膨張を防ぐことで
ある。しかし、この方法は容器にかかる費用や輸送にか
かる費用を増加させる結果となり、非経済的である。
を含有する水溶液は、茶渋等の落ちにくい汚れを落とす
ための台所用漂白剤や、油汚れ等が付着した衣類の漂白
剤、トイレ用洗浄剤、浴室用洗浄剤、カビ取り剤等とし
て広く利用されている。しかし、次亜塩素酸塩は、水溶
液中で下記の式に示すように分解し、酸素を発生するこ
とが知られている。 2ClO- → 2Cl- + O2 ↑ 上式による次亜塩素酸イオンの分解による酸素の発生
は、水溶液中に混在する微量の金属原子や有機物によっ
て促進されるが、これらのものが混在していなくても自
然に進行する。従って、次亜塩素酸塩水溶液を漂白剤と
して樹脂製の容器に収容して販売する場合、次亜塩素酸
イオンの分解によって発生する酸素により容器の内部圧
力が上昇し、容器が膨張し破損したり、蓋を開けたとき
に内容物が噴出するという問題があった。このような問
題に対して、まず考えられる対処方法は、樹脂製の容器
の肉厚を大きくしてすることで容器の膨張を防ぐことで
ある。しかし、この方法は容器にかかる費用や輸送にか
かる費用を増加させる結果となり、非経済的である。
【0003】そこで、これまでに次亜塩素酸イオンの分
解を妨げることで酸素の発生を抑制したり、発生した酸
素を捕捉することでこれらの問題を解決する方法が提案
されている。例えば、特開昭62−205199号公報
では、特定の油性化合物と界面活性剤を次亜塩素酸ナト
リウム水溶液に配合することにより、次亜塩素酸イオン
の分解によって発生した酸素を捕捉し、容器の膨張の問
題を解決することが開示されている。又、特開昭63−
110298号公報では、特定の構造を有するアニオン
性界面活性剤を次亜塩素酸ナトリウム水溶液に配合する
ことにより、発生した酸素を捕捉し、容器の膨張の問題
を解決することが開示されている。
解を妨げることで酸素の発生を抑制したり、発生した酸
素を捕捉することでこれらの問題を解決する方法が提案
されている。例えば、特開昭62−205199号公報
では、特定の油性化合物と界面活性剤を次亜塩素酸ナト
リウム水溶液に配合することにより、次亜塩素酸イオン
の分解によって発生した酸素を捕捉し、容器の膨張の問
題を解決することが開示されている。又、特開昭63−
110298号公報では、特定の構造を有するアニオン
性界面活性剤を次亜塩素酸ナトリウム水溶液に配合する
ことにより、発生した酸素を捕捉し、容器の膨張の問題
を解決することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
方法によっても、次亜塩素酸塩水溶液を収容した容器に
おける膨張の問題は解決したとは言いがたい状況であっ
た。そこで本発明者らは鋭意検討した結果、次亜塩素酸
塩水溶液にリン酸エステル系の界面活性剤を配合するこ
とにより、従来提案されていた方法より容器の膨張を抑
制することができ、なおかつ漂白力も向上することを見
出した。従って本発明の目的は、樹脂製の容器に収容し
た場合でもその容器を膨張させることがなく、漂白力に
優れた漂白剤組成物を提供することにある。
方法によっても、次亜塩素酸塩水溶液を収容した容器に
おける膨張の問題は解決したとは言いがたい状況であっ
た。そこで本発明者らは鋭意検討した結果、次亜塩素酸
塩水溶液にリン酸エステル系の界面活性剤を配合するこ
とにより、従来提案されていた方法より容器の膨張を抑
制することができ、なおかつ漂白力も向上することを見
出した。従って本発明の目的は、樹脂製の容器に収容し
た場合でもその容器を膨張させることがなく、漂白力に
優れた漂白剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
成分として、次亜塩素酸アルカリ金属塩;(B)成分と
して、リン酸エステル系界面活性剤を含有し、組成物中
の有効塩素濃度が、0.1〜13重量%である漂白剤組
成物である。又、本発明は前記(A)成分及び(B)成
分に加えて、更に(C)成分としてアルカリ金属水酸化
物を含有し、組成物中の有効塩素濃度が、0.1〜13
重量%である漂白剤組成物である。又、本発明は前記
(A)成分、(B)成分及び(C)成分に加えて、更に
(D)成分としてアミンオキサイド系界面活性剤を含有
し、組成物中の有効塩素濃度が、0.1〜13重量%で
ある漂白剤組成物である。
成分として、次亜塩素酸アルカリ金属塩;(B)成分と
して、リン酸エステル系界面活性剤を含有し、組成物中
の有効塩素濃度が、0.1〜13重量%である漂白剤組
成物である。又、本発明は前記(A)成分及び(B)成
分に加えて、更に(C)成分としてアルカリ金属水酸化
物を含有し、組成物中の有効塩素濃度が、0.1〜13
重量%である漂白剤組成物である。又、本発明は前記
(A)成分、(B)成分及び(C)成分に加えて、更に
(D)成分としてアミンオキサイド系界面活性剤を含有
し、組成物中の有効塩素濃度が、0.1〜13重量%で
ある漂白剤組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分である次亜塩
素酸アルカリ金属塩としては、例えば、次亜塩素酸ナト
リウム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられるが、次亜塩
素酸ナトリウムが最も好ましい。組成物中の次亜塩素酸
アルカリ金属塩の含有量は、通常、有効塩素濃度として
表される。有効塩素(濃度)とは、次亜塩素酸アルカリ
金属塩を含有する組成物において、漂白に有効な成分で
ある次亜塩素酸イオンの持つ酸化力を当量の塩素の量に
換算して表わしたものであり、組成物の漂白力の強さの
目安となる。本発明の漂白剤組成物においては、(A)
成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩は、組成物中に有効塩
素濃度として0.1〜13重量%、好ましくは1〜10
重量%含有される。組成物中の有効塩素濃度が0.1重
量%未満であると、漂白、殺菌、防臭等の漂白剤として
の効果が不十分であり、13重量%を超えると、漂白剤
組成物の貯蔵安定性が低下するためである。組成物中の
有効塩素濃度は、通常、ヨウ素滴定(JIS−K−01
02の変法)によって測定することができる。
素酸アルカリ金属塩としては、例えば、次亜塩素酸ナト
リウム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられるが、次亜塩
素酸ナトリウムが最も好ましい。組成物中の次亜塩素酸
アルカリ金属塩の含有量は、通常、有効塩素濃度として
表される。有効塩素(濃度)とは、次亜塩素酸アルカリ
金属塩を含有する組成物において、漂白に有効な成分で
ある次亜塩素酸イオンの持つ酸化力を当量の塩素の量に
換算して表わしたものであり、組成物の漂白力の強さの
目安となる。本発明の漂白剤組成物においては、(A)
成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩は、組成物中に有効塩
素濃度として0.1〜13重量%、好ましくは1〜10
重量%含有される。組成物中の有効塩素濃度が0.1重
量%未満であると、漂白、殺菌、防臭等の漂白剤として
の効果が不十分であり、13重量%を超えると、漂白剤
組成物の貯蔵安定性が低下するためである。組成物中の
有効塩素濃度は、通常、ヨウ素滴定(JIS−K−01
02の変法)によって測定することができる。
【0007】又、次亜塩素酸アルカリ金属塩は、通常、
副生成物としてアルカリ金属塩化物、例えば、塩化ナト
リウムや塩化カリウム等を含有する。しかし、これらの
アルカリ金属塩化物は次亜塩素酸イオンの分解を促進す
る作用があるので、本発明の漂白剤組成物においては、
これらのアルカリ金属塩化物の含有量はできるだけ少な
いほうが貯蔵安定性が優れている。従って、本発明の漂
白剤組成物に含有される上記アルカリ金属塩化物の量
は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量
%以下、最も好ましくは1重量%以下であることが良
い。
副生成物としてアルカリ金属塩化物、例えば、塩化ナト
リウムや塩化カリウム等を含有する。しかし、これらの
アルカリ金属塩化物は次亜塩素酸イオンの分解を促進す
る作用があるので、本発明の漂白剤組成物においては、
これらのアルカリ金属塩化物の含有量はできるだけ少な
いほうが貯蔵安定性が優れている。従って、本発明の漂
白剤組成物に含有される上記アルカリ金属塩化物の量
は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量
%以下、最も好ましくは1重量%以下であることが良
い。
【0008】本発明に使用する(B)成分であるリン酸
エステル系界面活性剤としては、次の一般式(1)で表
わされる構造の界面活性剤が好ましい。
エステル系界面活性剤としては、次の一般式(1)で表
わされる構造の界面活性剤が好ましい。
【0009】
【化2】
【0010】式中、R1は炭化水素基を表わし、R2はア
ルキレン基を表わし、M及びM’は水素原子、金属原子
又はアンモニウムを表わし、mは1〜2の数を表わし、
nは0又は1以上の数を表わす。
ルキレン基を表わし、M及びM’は水素原子、金属原子
又はアンモニウムを表わし、mは1〜2の数を表わし、
nは0又は1以上の数を表わす。
【0011】前記一般式(1)において、R1は炭化水
素基を表わし、例えば、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等で
ある。アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチ
ル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、2級
ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシ
ル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル、2級オクチル、ノニル、2級
ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシル、2級ウンデ
シル、ドデシル、2級ドデシル、トリデシル、イソトリ
デシル、2級トリデシル、テトラデシル、2級テトラデ
シル、ヘシサデシル、2級ヘキサデシル、ステアリル、
イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、
2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシル
オクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、
2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デ
シルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−ヘ
キサデシルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシ
ル、モノメチル分岐−イソステアリル等が挙げられる。
素基を表わし、例えば、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等で
ある。アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチ
ル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、2級
ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシ
ル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル、2級オクチル、ノニル、2級
ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシル、2級ウンデ
シル、ドデシル、2級ドデシル、トリデシル、イソトリ
デシル、2級トリデシル、テトラデシル、2級テトラデ
シル、ヘシサデシル、2級ヘキサデシル、ステアリル、
イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、
2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシル
オクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、
2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デ
シルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−ヘ
キサデシルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシ
ル、モノメチル分岐−イソステアリル等が挙げられる。
【0012】アルケニル基としては例えば、ビニル、ア
リル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニ
ル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテ
ニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニ
ル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。アリー
ル基としては例えば、フェニル、トルイル、キシリル、
クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリ
ル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフ
ェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチル
フェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オク
チルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウン
デシルフェニル、ドデシルフェニル、フェニルフェニ
ル、ベンジルフェニル、スチレン化フェニル、p−クミ
ルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げら
れる。シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては
例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、
メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキ
セニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、
メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等
が挙げられる。
リル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニ
ル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテ
ニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニ
ル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。アリー
ル基としては例えば、フェニル、トルイル、キシリル、
クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリ
ル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフ
ェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチル
フェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オク
チルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウン
デシルフェニル、ドデシルフェニル、フェニルフェニ
ル、ベンジルフェニル、スチレン化フェニル、p−クミ
ルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げら
れる。シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては
例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、
メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキ
セニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、
メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等
が挙げられる。
【0013】これらの中でも、R1として好ましい基は
アルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、炭素
数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はアリール基
であることがより好ましく、炭素数6〜18のアルキル
基であることが最も好ましい。R1の炭素数があまりに
も小さいと漂白剤組成物の浸透力が低下し、一方あまり
にも炭素数が大きいと水に対する溶解性が悪くなるため
である。
アルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、炭素
数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はアリール基
であることがより好ましく、炭素数6〜18のアルキル
基であることが最も好ましい。R1の炭素数があまりに
も小さいと漂白剤組成物の浸透力が低下し、一方あまり
にも炭素数が大きいと水に対する溶解性が悪くなるため
である。
【0014】又、前記一般式(1)において、R2はア
ルキレン基を表わすが、炭素数2〜4のアルキレン基で
あることが好ましい。一般式(1)の(R2−O)nの部
分は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、スチレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイド等を付加重合す
ることにより得ることができる。アルキレンオキサイド
等を付加することによって(R2−O)nの部分を形成す
る場合は、付加させるアルキレンオキサイド等の種類に
よりR2が決定される。付加させるアルキレンオキサイ
ド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレン
オキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキ
サイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダ
ム/ブロック共重合等であってよい。R2としてはエチ
レン基又はプロピレン基が最も好ましく、R2が2種以
上の基である場合はそのうちの少なくとも1種はエチレ
ン基であることが好ましい。アルキレンオキサイドの重
合度nは0又は1以上の数であり、好ましくは1〜10
0、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20
である。
ルキレン基を表わすが、炭素数2〜4のアルキレン基で
あることが好ましい。一般式(1)の(R2−O)nの部
分は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、スチレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイド等を付加重合す
ることにより得ることができる。アルキレンオキサイド
等を付加することによって(R2−O)nの部分を形成す
る場合は、付加させるアルキレンオキサイド等の種類に
よりR2が決定される。付加させるアルキレンオキサイ
ド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレン
オキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキ
サイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダ
ム/ブロック共重合等であってよい。R2としてはエチ
レン基又はプロピレン基が最も好ましく、R2が2種以
上の基である場合はそのうちの少なくとも1種はエチレ
ン基であることが好ましい。アルキレンオキサイドの重
合度nは0又は1以上の数であり、好ましくは1〜10
0、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20
である。
【0015】又、一般式(1)において、M及びM’は
水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。M及び
M’は同一であっても異なってもよい。金属原子として
は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ
土類金属原子等が挙げられる。アンモニウムとしては、
例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミ
ン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミ
ン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールア
ミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチ
ル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,
3−プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラキス(ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキ
ス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のア
ンモニウムが挙げられるが、水素原子又はアルカリ金属
原子が最も好ましい。尚、M及びM’の一方が水素原子
であり、他方がアルカリ金属原子である場合、一般式
(1)で表わされるリン酸エステル系界面活性剤は、部
分的に中和されていることを表わす。
水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。M及び
M’は同一であっても異なってもよい。金属原子として
は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ
土類金属原子等が挙げられる。アンモニウムとしては、
例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミ
ン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミ
ン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールア
ミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチ
ル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,
3−プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラキス(ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキ
ス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のア
ンモニウムが挙げられるが、水素原子又はアルカリ金属
原子が最も好ましい。尚、M及びM’の一方が水素原子
であり、他方がアルカリ金属原子である場合、一般式
(1)で表わされるリン酸エステル系界面活性剤は、部
分的に中和されていることを表わす。
【0016】一般式(1)で表わされるリン酸エステル
系界面活性剤は、通常、m=1であるモノエステルと、
m=2であるジエステルの混合物として製造され使用さ
れる。モノエステルとジエステルの混合比は、製造時の
原料比や、工程中で添加される水の量により適宜選択す
ることができる。又、これらのリン酸エステルは、その
製造工程中で生じてしまうピロ型化合物やポリ型化合物
を含んでいてもよい。本発明においては、これらのリン
酸エステルの中で、入手の容易さ等の点からモノエステ
ルとジエステルのほぼ等モルの混合物のリン酸エステル
が好ましい。
系界面活性剤は、通常、m=1であるモノエステルと、
m=2であるジエステルの混合物として製造され使用さ
れる。モノエステルとジエステルの混合比は、製造時の
原料比や、工程中で添加される水の量により適宜選択す
ることができる。又、これらのリン酸エステルは、その
製造工程中で生じてしまうピロ型化合物やポリ型化合物
を含んでいてもよい。本発明においては、これらのリン
酸エステルの中で、入手の容易さ等の点からモノエステ
ルとジエステルのほぼ等モルの混合物のリン酸エステル
が好ましい。
【0017】(B)成分であるリン酸エステル系界面活
性剤の含有量は特に限定されない。しかし、含有量があ
まりにも少ないと、次亜塩素酸アルカリ金属塩の分解に
よって発生する酸素を十分に捕捉することが難しくなる
場合があり、含有量があまりにも多いと、漂白剤組成物
の貯蔵安定性が劣る場合があることから、含有量は漂白
剤組成物全量に対して0.01〜10重量%の範囲が好
ましく、0.01〜5重量%の範囲がより好ましく、
0.05〜3重量%の範囲が最も好ましい。
性剤の含有量は特に限定されない。しかし、含有量があ
まりにも少ないと、次亜塩素酸アルカリ金属塩の分解に
よって発生する酸素を十分に捕捉することが難しくなる
場合があり、含有量があまりにも多いと、漂白剤組成物
の貯蔵安定性が劣る場合があることから、含有量は漂白
剤組成物全量に対して0.01〜10重量%の範囲が好
ましく、0.01〜5重量%の範囲がより好ましく、
0.05〜3重量%の範囲が最も好ましい。
【0018】本発明で使用することができる一般式
(1)で表わされるリン酸エステル系界面活性剤を製造
する方法は、R1−OHで表わされる基を有するアルコ
ールや、このアルコールにアルキレンオキサイドを付加
したR1O−(R2−O)n−Hで表わされる化合物を、
リン酸化剤によって公知の方法でリン酸エステル化すれ
ばよい。リン酸化剤としては、五酸化二リン、オルソリ
ン酸、ポリリン酸等が挙げられる。リン酸エステル化し
た後は、必要に応じて水酸化ナトリウムやアミン等の塩
基で中和すればよい。
(1)で表わされるリン酸エステル系界面活性剤を製造
する方法は、R1−OHで表わされる基を有するアルコ
ールや、このアルコールにアルキレンオキサイドを付加
したR1O−(R2−O)n−Hで表わされる化合物を、
リン酸化剤によって公知の方法でリン酸エステル化すれ
ばよい。リン酸化剤としては、五酸化二リン、オルソリ
ン酸、ポリリン酸等が挙げられる。リン酸エステル化し
た後は、必要に応じて水酸化ナトリウムやアミン等の塩
基で中和すればよい。
【0019】本発明の漂白剤組成物は、上記(A)及び
(B)成分からなるが、更に(C)成分としてアルカリ
金属水酸化物を含有すると、(A)成分の次亜塩素酸ア
ルカリ金属塩の分解を抑制することができるために好ま
しい。アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。(C)成
分の含有量は特に限定されないが、上記次亜塩素酸アル
カリ金属塩の分解抑制効果を有効に発揮できる範囲とし
ては、漂白剤組成物全量に対して好ましくは0.01〜
10重量%の範囲、より好ましくは0.05〜5重量%
の範囲、最も好ましくは0.1〜4重量%の範囲であ
る。
(B)成分からなるが、更に(C)成分としてアルカリ
金属水酸化物を含有すると、(A)成分の次亜塩素酸ア
ルカリ金属塩の分解を抑制することができるために好ま
しい。アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。(C)成
分の含有量は特に限定されないが、上記次亜塩素酸アル
カリ金属塩の分解抑制効果を有効に発揮できる範囲とし
ては、漂白剤組成物全量に対して好ましくは0.01〜
10重量%の範囲、より好ましくは0.05〜5重量%
の範囲、最も好ましくは0.1〜4重量%の範囲であ
る。
【0020】又、本発明の漂白剤組成物は、更に(D)
成分としてアミンオキサイド系界面活性剤を含有する
と、一層優れた漂白効果を発揮する。アミンオキサイド
系界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサ
イド、ヤシアルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げ
られる。含有量は特に限定されないが、漂白剤組成物全
量に対して0.001〜3重量%の範囲が好ましく、
0.005〜2重量%の範囲がより好ましく、0.01
〜1重量%の範囲が最も好ましい。
成分としてアミンオキサイド系界面活性剤を含有する
と、一層優れた漂白効果を発揮する。アミンオキサイド
系界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサ
イド、ヤシアルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げ
られる。含有量は特に限定されないが、漂白剤組成物全
量に対して0.001〜3重量%の範囲が好ましく、
0.005〜2重量%の範囲がより好ましく、0.01
〜1重量%の範囲が最も好ましい。
【0021】本発明の漂白剤組成物は、次亜塩素酸アル
カリ金属塩水溶液中で安定な他の成分と併用することが
できる。他の成分としては、例えば、アルコールエトキ
シレート、アルキルフェノールエトキシレート、グリセ
リルエーテル、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピ
レンブロックコポリマー等の非イオン性界面活性剤;ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、
アルキルエーテルサルフェート、α―オレフィンスルホ
ネート、アシル化イセチオネート、脂肪酸石鹸、アルキ
ルエーテルカルボキシレート等のアニオン性界面活性
剤;アルキルカルボベタイン、アミドプロピルカルボベ
タイン、イミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性
剤;硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、炭酸
ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナ
トリウム、珪酸カリウム等のアルカリビルダー;オルト
リン酸又はその塩、トリポリリン酸又はその塩、ヘキサ
メタリン酸又はその塩等の緩衝作用のあるリン酸又はそ
の塩;ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウ
ム−オレフィン共重合体等の分散剤;増粘剤等と併用す
ることができる。
カリ金属塩水溶液中で安定な他の成分と併用することが
できる。他の成分としては、例えば、アルコールエトキ
シレート、アルキルフェノールエトキシレート、グリセ
リルエーテル、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピ
レンブロックコポリマー等の非イオン性界面活性剤;ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、
アルキルエーテルサルフェート、α―オレフィンスルホ
ネート、アシル化イセチオネート、脂肪酸石鹸、アルキ
ルエーテルカルボキシレート等のアニオン性界面活性
剤;アルキルカルボベタイン、アミドプロピルカルボベ
タイン、イミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性
剤;硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、炭酸
ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナ
トリウム、珪酸カリウム等のアルカリビルダー;オルト
リン酸又はその塩、トリポリリン酸又はその塩、ヘキサ
メタリン酸又はその塩等の緩衝作用のあるリン酸又はそ
の塩;ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウ
ム−オレフィン共重合体等の分散剤;増粘剤等と併用す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載が無
い限り重量基準である。又、以下の構造式中、「EO」
はオキシエチレン基を表わす。下記の表1乃至表3に示
す組成からなる本発明の実施例及び比較例の漂白剤組成
物を調製した。ここで界面活性剤としては、以下に記す
ものを使用した。又、漂白剤組成物中の次亜塩素酸ナト
リウムの量は、組成物中での有効塩素濃度(重量%)で
表わした。 <リン酸エステル系界面活性剤1>
明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載が無
い限り重量基準である。又、以下の構造式中、「EO」
はオキシエチレン基を表わす。下記の表1乃至表3に示
す組成からなる本発明の実施例及び比較例の漂白剤組成
物を調製した。ここで界面活性剤としては、以下に記す
ものを使用した。又、漂白剤組成物中の次亜塩素酸ナト
リウムの量は、組成物中での有効塩素濃度(重量%)で
表わした。 <リン酸エステル系界面活性剤1>
【0023】
【化3】
【0024】(m=1のモノエステルとm=2のジエス
テルの1:1混合物) <リン酸エステル系界面活性剤2>
テルの1:1混合物) <リン酸エステル系界面活性剤2>
【0025】
【化4】
【0026】(R:C12〜C15の混合アルキル基、m=
1のモノエステルとm=2のジエステルの1:1混合
物) <リン酸エステル系界面活性剤3>
1のモノエステルとm=2のジエステルの1:1混合
物) <リン酸エステル系界面活性剤3>
【0027】
【化5】
【0028】(m=1のモノエステルとm=2のジエス
テルの1:1混合物) <リン酸エステル系界面活性剤4>
テルの1:1混合物) <リン酸エステル系界面活性剤4>
【0029】
【化6】
【0030】(m=1のモノエステルとm=2のジエス
テルの1:1混合物) <スルホネート系界面活性剤>
テルの1:1混合物) <スルホネート系界面活性剤>
【0031】
【化7】
【0032】(R:C9〜C12の混合アルキル基) <アルコールエトキシレート系界面活性剤> C12H25O―(EO)8−H 表1乃至表3に示す実施例1〜実施例16、及び比較例
1〜比較例8の各漂白剤組成物について、以下のように
貯蔵安定性、漂白力の試験を行い、各組成物の貯蔵安定
性、漂白力を評価した。
1〜比較例8の各漂白剤組成物について、以下のように
貯蔵安定性、漂白力の試験を行い、各組成物の貯蔵安定
性、漂白力を評価した。
【0033】(試験1:貯蔵安定性試験1)実施例又は
比較例の各漂白剤組成物650gをそれぞれポリエチレ
ン製の700mLの容器(肉厚3mm)に入れ密閉し、
40℃の恒温室に40日間保存した。この保存後の容器
の膨らみの状態を目視により観察し、以下の基準で評価
した。 ○:水平面に置いた時に、容器の座りが良い。 △:水平面に置いた時に、容器の座りが若干悪い。 ×:水平面に置いた時に、容器の座りが悪い。
比較例の各漂白剤組成物650gをそれぞれポリエチレ
ン製の700mLの容器(肉厚3mm)に入れ密閉し、
40℃の恒温室に40日間保存した。この保存後の容器
の膨らみの状態を目視により観察し、以下の基準で評価
した。 ○:水平面に置いた時に、容器の座りが良い。 △:水平面に置いた時に、容器の座りが若干悪い。 ×:水平面に置いた時に、容器の座りが悪い。
【0034】(試験2:貯蔵安定性試験2)実施例又は
比較例の各漂白剤組成物650gを、組成物中の微量の
金属や不純物を除去するために、孔径3μmのメンブラ
ンフィルター(ミリポア製)で精密ろ過し、試験1と同
様の試験を行い、この保存後の容器の膨らみの状態を目
視により観察し、試験1と同様の基準で評価した。
比較例の各漂白剤組成物650gを、組成物中の微量の
金属や不純物を除去するために、孔径3μmのメンブラ
ンフィルター(ミリポア製)で精密ろ過し、試験1と同
様の試験を行い、この保存後の容器の膨らみの状態を目
視により観察し、試験1と同様の基準で評価した。
【0035】(試験3:漂白力試験)紅茶の葉80gを
イオン交換水3Lにて15分間煮沸した後、糊抜きした
サラシ木綿布でろ過し、このろ液に木綿布を浸漬し、更
に15分間煮沸した。放冷後、木綿布を乾燥、水洗、脱
水プレスを行い、5×5cmの大きさに調製した。この
木綿布に、ラー油0.25mLを均一に塗布し、一晩放
置して汚染布として漂白力実験に供した。実施例又は比
較例の各漂白剤組成物を水で0.5%に希釈し、この希
釈した各漂白液のそれぞれについて、上記汚染布5枚を
25℃で30分間浸漬して漂白処理した。汚染前の木綿
布、漂白前及び漂白後の汚染布について、その反射率を
測定し、以下の式によって漂白率(%)を求めた。
イオン交換水3Lにて15分間煮沸した後、糊抜きした
サラシ木綿布でろ過し、このろ液に木綿布を浸漬し、更
に15分間煮沸した。放冷後、木綿布を乾燥、水洗、脱
水プレスを行い、5×5cmの大きさに調製した。この
木綿布に、ラー油0.25mLを均一に塗布し、一晩放
置して汚染布として漂白力実験に供した。実施例又は比
較例の各漂白剤組成物を水で0.5%に希釈し、この希
釈した各漂白液のそれぞれについて、上記汚染布5枚を
25℃で30分間浸漬して漂白処理した。汚染前の木綿
布、漂白前及び漂白後の汚染布について、その反射率を
測定し、以下の式によって漂白率(%)を求めた。
【0036】
【数1】
【0037】以上の評価試験の結果を以下の表1乃至表
3に示す。
3に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】これらの結果から、リン酸エステル系界面
活性剤を使用した本発明の漂白剤組成物は、スルフォネ
ート系界面活性剤やアルコールエトキシレ−ト系界面活
性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等を使用した従来
のものに比べて、そのままの貯蔵安定性及び、精密濾過
により不純物等を除去した場合の何れについても容器の
変形等が見られず、貯蔵安定性に優れ、次亜塩素酸ナト
リウムの分解が少ないことが分かる。又、漂白力の評価
においても比較例のものに比べて優れている。
活性剤を使用した本発明の漂白剤組成物は、スルフォネ
ート系界面活性剤やアルコールエトキシレ−ト系界面活
性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等を使用した従来
のものに比べて、そのままの貯蔵安定性及び、精密濾過
により不純物等を除去した場合の何れについても容器の
変形等が見られず、貯蔵安定性に優れ、次亜塩素酸ナト
リウムの分解が少ないことが分かる。又、漂白力の評価
においても比較例のものに比べて優れている。
【0042】(試験4:食塩濃度の差異による貯蔵安定
性試験)表4に示す組成の各漂白剤組成物について、そ
の180gをサンプルビンに入れ密封し、40℃で30
日間及び60日間貯蔵した。貯蔵後の各サンプルについ
て、ヨウ素滴定(JIS−K−0102の変法)によっ
て有効塩素量を測定した。ヨウ素滴定は、適量の試料に
水70mL、10%KI水溶液25mL、酢酸:水=
1:1溶液5mLを加え、0.1mol/Lのチオ硫酸
ナトリウム水溶液で自動滴定装置により行った。尚、次
亜塩素酸ナトリウムとしては、塩化ナトリウムを10
%、4%又は1%含有する、有効塩素濃度12%の水溶
液を使用し、これをそれぞれ次亜塩素酸ナトリウム1、
2又は3とした。従って、表4の各次亜塩素酸ナトリウ
ムの使用量は、この水溶液としての使用量を表わしてい
る。試験開始前の有効塩素濃度、30日及び60日貯蔵
後の各サンプルについて測定した有効塩素濃度を表4に
示す。
性試験)表4に示す組成の各漂白剤組成物について、そ
の180gをサンプルビンに入れ密封し、40℃で30
日間及び60日間貯蔵した。貯蔵後の各サンプルについ
て、ヨウ素滴定(JIS−K−0102の変法)によっ
て有効塩素量を測定した。ヨウ素滴定は、適量の試料に
水70mL、10%KI水溶液25mL、酢酸:水=
1:1溶液5mLを加え、0.1mol/Lのチオ硫酸
ナトリウム水溶液で自動滴定装置により行った。尚、次
亜塩素酸ナトリウムとしては、塩化ナトリウムを10
%、4%又は1%含有する、有効塩素濃度12%の水溶
液を使用し、これをそれぞれ次亜塩素酸ナトリウム1、
2又は3とした。従って、表4の各次亜塩素酸ナトリウ
ムの使用量は、この水溶液としての使用量を表わしてい
る。試験開始前の有効塩素濃度、30日及び60日貯蔵
後の各サンプルについて測定した有効塩素濃度を表4に
示す。
【0043】
【表4】
【0044】試験4の結果から、塩化ナトリウムの含有
量が少ない漂白剤組成物ほど、貯蔵安定性に優れている
ことがわかる。
量が少ない漂白剤組成物ほど、貯蔵安定性に優れている
ことがわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明の効果は、貯蔵安定性及び漂白力
に優れた次亜塩素酸アルカリ金属塩を有効成分とする漂
白剤組成物を提供したことにある。
に優れた次亜塩素酸アルカリ金属塩を有効成分とする漂
白剤組成物を提供したことにある。
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)成分として、次亜塩素酸アルカリ
金属塩;(B)成分として、リン酸エステル系界面活性
剤を含有し、組成物中の有効塩素濃度が、0.1〜13
重量%である漂白剤組成物。 - 【請求項2】 更に、(C)成分として、アルカリ金属
水酸化物を含有する請求項1に記載の漂白剤組成物。 - 【請求項3】 組成物中のアルカリ金属塩化物の含有量
が、0を超え10重量%以下である請求項1又は2に記
載の漂白剤組成物。 - 【請求項4】 リン酸エステル系界面活性剤が、下記の
一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭化水素基を表わし、R2はアルキレン基
を表わし、M及びM’は水素原子、金属原子又はアンモ
ニウムを表わし、mは1〜2の数を表わし、nは0又は
1以上の数を表わす。)で表わされるものである請求項
1乃至3の何れか1項に記載の漂白剤組成物。 - 【請求項5】 更に、(D)成分として、アミンオキサ
イド系界面活性剤を含有する請求項1乃至4の何れか1
項に記載の漂白剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177045A JP2001003083A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 漂白剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177045A JP2001003083A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 漂白剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001003083A true JP2001003083A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16024185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11177045A Withdrawn JP2001003083A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 漂白剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001003083A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107255A (ja) * | 2012-02-22 | 2012-06-07 | Ecolab Inc | アルミニウム表面を洗浄するためのアルカリ洗浄剤 |
WO2015114994A1 (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-06 | 株式会社ネオス | バイオフィルム除去剤および除去方法 |
-
1999
- 1999-06-23 JP JP11177045A patent/JP2001003083A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107255A (ja) * | 2012-02-22 | 2012-06-07 | Ecolab Inc | アルミニウム表面を洗浄するためのアルカリ洗浄剤 |
WO2015114994A1 (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-06 | 株式会社ネオス | バイオフィルム除去剤および除去方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060203 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |