JP2001001325A - U型pc部材の型枠装置およびこれを用いたu型pc部材の製造方法 - Google Patents
U型pc部材の型枠装置およびこれを用いたu型pc部材の製造方法Info
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- JP2001001325A JP2001001325A JP17237499A JP17237499A JP2001001325A JP 2001001325 A JP2001001325 A JP 2001001325A JP 17237499 A JP17237499 A JP 17237499A JP 17237499 A JP17237499 A JP 17237499A JP 2001001325 A JP2001001325 A JP 2001001325A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 転用が可能となったU型の内型枠を上下逆に
配置して、これの底側からコンクリートを打設すること
によりコンクリートの充填性を向上するようにしたU型
PC部材の型枠装置およびこれを用いたU型PC部材の
製造方法を提供する。 【解決手段】 内型枠18は、1対の内側板14,14
aおよびこれら内側板の上端部間に分離可能な底板16
によって断面逆U字状に形成する。内側板の側方に隙間
δを設けて、これら内側板より高く形成される1対の外
側板20,20aを配置する。内側板と外側板の成形端
部間を木口板21で閉止する。内側板と外側板の下端部
間を閉止部24で閉止する。内側板の下端部間に間隔可
変手段26を配置し、端部間の間隔をコンクリートC打
設時に保持するとともに、脱型時に端部間距離を強制的
に狭める。外側板上端部間の開放部分28に、底板16
上から内,外型枠間の隙間にわたってコンクリートCを
打設する。
配置して、これの底側からコンクリートを打設すること
によりコンクリートの充填性を向上するようにしたU型
PC部材の型枠装置およびこれを用いたU型PC部材の
製造方法を提供する。 【解決手段】 内型枠18は、1対の内側板14,14
aおよびこれら内側板の上端部間に分離可能な底板16
によって断面逆U字状に形成する。内側板の側方に隙間
δを設けて、これら内側板より高く形成される1対の外
側板20,20aを配置する。内側板と外側板の成形端
部間を木口板21で閉止する。内側板と外側板の下端部
間を閉止部24で閉止する。内側板の下端部間に間隔可
変手段26を配置し、端部間の間隔をコンクリートC打
設時に保持するとともに、脱型時に端部間距離を強制的
に狭める。外側板上端部間の開放部分28に、底板16
上から内,外型枠間の隙間にわたってコンクリートCを
打設する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内,外型枠間にコ
ンクリートを打設してU型PC部材を成形するための型
枠装置およびその製造方法に関し、とりわけ、断面U字
状に構成される内型枠に寸法変化の許容性を持たせて転
用を可能とするとともに、該内型枠を逆U字状にセット
するようにしたU型PC部材の型枠装置およびこれを用
いたU型PC部材の製造方法に関する。
ンクリートを打設してU型PC部材を成形するための型
枠装置およびその製造方法に関し、とりわけ、断面U字
状に構成される内型枠に寸法変化の許容性を持たせて転
用を可能とするとともに、該内型枠を逆U字状にセット
するようにしたU型PC部材の型枠装置およびこれを用
いたU型PC部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のRC造建物は、PC(プレキャス
トコンクリート)型枠を用いて柱や梁および壁等の構造
部材が構築される。RC梁を構築するPC梁型枠は、断
面U字状のPC部材として成形され、これを現場に建て
込んだ後にU型内部にコンクリートが打設される。この
ようなU型PC部材の一般的な成形方法は、U型の外型
枠内に、その両側面および底面との間に適宜間隔を設け
てU型の内型枠を配置し、これら内,外型枠間に設けら
れるU字状の空間部内にコンクリートを打設するように
なっており、そして、コンクリートの養生後に脱型して
製品を得るようになっている。
トコンクリート)型枠を用いて柱や梁および壁等の構造
部材が構築される。RC梁を構築するPC梁型枠は、断
面U字状のPC部材として成形され、これを現場に建て
込んだ後にU型内部にコンクリートが打設される。この
ようなU型PC部材の一般的な成形方法は、U型の外型
枠内に、その両側面および底面との間に適宜間隔を設け
てU型の内型枠を配置し、これら内,外型枠間に設けら
れるU字状の空間部内にコンクリートを打設するように
なっており、そして、コンクリートの養生後に脱型して
製品を得るようになっている。
【0003】ところで、このようなU型PC部材を成型
するための型枠装置では、内型枠は断面U字状となるよ
うに一体に形成されたものが一般に使用されるが、この
一定寸法の内型枠では、大きさの異なる複数種類のU型
PC部材を形成する場合に、その種類に応じた数だけ内
型枠を用意しておく必要がある。つまり、内型枠の転用
が不可能なため、型枠費が嵩んで製品のコストアップが
余儀なくされる。
するための型枠装置では、内型枠は断面U字状となるよ
うに一体に形成されたものが一般に使用されるが、この
一定寸法の内型枠では、大きさの異なる複数種類のU型
PC部材を形成する場合に、その種類に応じた数だけ内
型枠を用意しておく必要がある。つまり、内型枠の転用
が不可能なため、型枠費が嵩んで製品のコストアップが
余儀なくされる。
【0004】そこで、1つの内型枠を複数種類のU型P
C部材に転用可能とすることにより安価な製品を提供で
きるようにした型枠装置が、実用新案登録第25284
36号として知られている。即ち、この型枠装置は両側
にL形型枠を配置するとともに、これらL形型枠の底辺
間に平板型枠を配置して、この平板型枠の幅を変化させ
ることにより、内型枠の幅を容易に変化できるようにな
っている。
C部材に転用可能とすることにより安価な製品を提供で
きるようにした型枠装置が、実用新案登録第25284
36号として知られている。即ち、この型枠装置は両側
にL形型枠を配置するとともに、これらL形型枠の底辺
間に平板型枠を配置して、この平板型枠の幅を変化させ
ることにより、内型枠の幅を容易に変化できるようにな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のU型PC部材の型枠装置は、U型の内型枠を外型
枠内に正立させて、つまり底辺が下方となるように配置
してこれら内,外型枠間に断面U字状の空間を形成し、
このU型空間内に内,外型枠の狭隘な上端開口部からコ
ンクリートを打設するようになっている。このとき、上
端開口部は成型しようとするU型PC部材の肉厚で左右
に2箇所分離して設けられることになり、この場合例え
ば、一方の開口部からU型空間に打設したコンクリート
は、これがU型空間の底部を通過した後に他方の開口部
側に回り込んで充填されてはじめて型枠内がコンクリー
トで充満されることになる。
従来のU型PC部材の型枠装置は、U型の内型枠を外型
枠内に正立させて、つまり底辺が下方となるように配置
してこれら内,外型枠間に断面U字状の空間を形成し、
このU型空間内に内,外型枠の狭隘な上端開口部からコ
ンクリートを打設するようになっている。このとき、上
端開口部は成型しようとするU型PC部材の肉厚で左右
に2箇所分離して設けられることになり、この場合例え
ば、一方の開口部からU型空間に打設したコンクリート
は、これがU型空間の底部を通過した後に他方の開口部
側に回り込んで充填されてはじめて型枠内がコンクリー
トで充満されることになる。
【0006】すなわち、打設したコンクリートは狭いU
型空間を一方の開口部側から底部を通って他方の開口部
側へと到達する必要があり、また、コンクリートの打設
側となる一方の開口部側とコンクリートが到達する他方
の開口部側とは最終的に同一レベルとなり、従って通路
抵抗が大きいことや打設始点と終点との間に圧力差が無
いこと等によって、コンクリートの充填性が著しく悪
く、延いては内部に巣が発生し易くなってしまう。
型空間を一方の開口部側から底部を通って他方の開口部
側へと到達する必要があり、また、コンクリートの打設
側となる一方の開口部側とコンクリートが到達する他方
の開口部側とは最終的に同一レベルとなり、従って通路
抵抗が大きいことや打設始点と終点との間に圧力差が無
いこと等によって、コンクリートの充填性が著しく悪
く、延いては内部に巣が発生し易くなってしまう。
【0007】これを考慮して、コンクリートの充填性を
少しでも高めるために、一方の開口部からコンクリート
をある程度打設した後に、他方の開口部からコンクリー
トを追って打設することが考えられる。この場合は、複
数回に分けてコンクリートを打設する必要性から、コン
クリートの打設作業が複雑化したり、一次打設コンクリ
ートと二次打設コンクリートとの間に境界面が形成され
たり、空気を巻き込んだりするおそれなどがあってPC
部材全体の一体化が損なわれたりする。
少しでも高めるために、一方の開口部からコンクリート
をある程度打設した後に、他方の開口部からコンクリー
トを追って打設することが考えられる。この場合は、複
数回に分けてコンクリートを打設する必要性から、コン
クリートの打設作業が複雑化したり、一次打設コンクリ
ートと二次打設コンクリートとの間に境界面が形成され
たり、空気を巻き込んだりするおそれなどがあってPC
部材全体の一体化が損なわれたりする。
【0008】さらに、コンクリートに高流動性のものを
用いることにより、一方の開口部からコンクリートを打
設する場合であっても、型枠内への充填性を高めること
ができるが、この場合には高流動性コンクリートを用い
たことにより製品のコストが上昇してしまうという課題
があった。
用いることにより、一方の開口部からコンクリートを打
設する場合であっても、型枠内への充填性を高めること
ができるが、この場合には高流動性コンクリートを用い
たことにより製品のコストが上昇してしまうという課題
があった。
【0009】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、転用が可能となったU型の内型枠を
上下逆に配置して、これの底側からコンクリートを打設
することによりコンクリートの充填性を向上するように
したU型PC部材の型枠装置およびこれを用いたU型P
C部材の製造方法を提供することを目的とする。
て成されたもので、転用が可能となったU型の内型枠を
上下逆に配置して、これの底側からコンクリートを打設
することによりコンクリートの充填性を向上するように
したU型PC部材の型枠装置およびこれを用いたU型P
C部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明のU型PC部材の型枠装置は、間隔を隔てて
対峙される1対の内側板および内側板の上端部間に分離
可能に配置される底板からなる断面逆U字状の内型枠
と、上記内側板の側方に隙間を隔てて配置される1対の
外側板およびこの隙間を下方から閉止する閉止部とから
なる外型枠と、上記内側板の下端部間に配置され、これ
ら下端部間の間隔を拡縮する間隔可変手段とを備え、上
記外側板間に、上記底板上から内側板と外側板の上記隙
間にわたって打設されるコンクリートでU型PC部材を
製造することを特徴とする。
めに本発明のU型PC部材の型枠装置は、間隔を隔てて
対峙される1対の内側板および内側板の上端部間に分離
可能に配置される底板からなる断面逆U字状の内型枠
と、上記内側板の側方に隙間を隔てて配置される1対の
外側板およびこの隙間を下方から閉止する閉止部とから
なる外型枠と、上記内側板の下端部間に配置され、これ
ら下端部間の間隔を拡縮する間隔可変手段とを備え、上
記外側板間に、上記底板上から内側板と外側板の上記隙
間にわたって打設されるコンクリートでU型PC部材を
製造することを特徴とする。
【0011】従って、このU型PC部材の型枠装置で
は、内,外型枠をセットした状態で内型枠の内側板の側
方に外型枠の外側板が配置されて、これら内,外側板間
に隙間が形成されるとともに、これら内,外側板間の隙
間は下方から閉止部によって閉止される。一方、上記外
側板の上端部間は大きく開放されており、この開放部分
に上記内側板の上端部間に配置される底板が面してい
る。そして、この開放部分からコンクリートを打設する
ことにより、このコンクリートは上記内,外側板間の隙
間に充填された後、上記底板上に充満される。そして、
この状態で養生してコンクリートが硬化した段階で脱型
する。この脱型時、外型枠は外側板が外方に配置される
ことから容易に取り外すことができる一方、内型枠は間
隔可変手段によって内側板の下端部間距離を狭めること
により、内側板をコンクリートから剥がすとともに、底
板から内側板を分離し、さらに底板をコンクリートから
剥がして取り外す。このように脱型した状態では、U型
PC部材は上下反転された状態となっている。
は、内,外型枠をセットした状態で内型枠の内側板の側
方に外型枠の外側板が配置されて、これら内,外側板間
に隙間が形成されるとともに、これら内,外側板間の隙
間は下方から閉止部によって閉止される。一方、上記外
側板の上端部間は大きく開放されており、この開放部分
に上記内側板の上端部間に配置される底板が面してい
る。そして、この開放部分からコンクリートを打設する
ことにより、このコンクリートは上記内,外側板間の隙
間に充填された後、上記底板上に充満される。そして、
この状態で養生してコンクリートが硬化した段階で脱型
する。この脱型時、外型枠は外側板が外方に配置される
ことから容易に取り外すことができる一方、内型枠は間
隔可変手段によって内側板の下端部間距離を狭めること
により、内側板をコンクリートから剥がすとともに、底
板から内側板を分離し、さらに底板をコンクリートから
剥がして取り外す。このように脱型した状態では、U型
PC部材は上下反転された状態となっている。
【0012】そして、該U型PC部材を成形するにあた
って、コンクリートを外側板間の大きな開放部分から打
設できるようになり、かつ、内,外側板間に形成される
狭い隙間は、折曲部分がなく鉛直に向いていて上方から
コンクリートが充填されるのみであり、その充填が容易
かつ確実に行われる。次に、内、外側板間の狭い隙間が
コンクリートで充満された後、内型枠の底板上にわたっ
てコンクリートが打設されることにより、U型PC部材
の底部が形成されることになる。このとき、底板の上側
を覆うコンクリートの深さは、U型PC部材の底部の肉
厚となるようにコンクリートの打設量が調節される。こ
のようにコンクリートを充填する際に流動抵抗が大きく
なる部分を無くすことができるため、該コンクリートの
充填性が向上し、高流動性のコンクリートを用いる必要
性が無くなる。また、上記内型枠は1対の内側板と、こ
れら内側板の上端部間に分離可能に配置される底板とに
よって断面逆U字状に構成されるため、幅の異なる底板
に取り換えることにより、内型枠の幅寸法を可変として
大きさの異なる各種のU型PC部材の製造に転用するこ
とができる。
って、コンクリートを外側板間の大きな開放部分から打
設できるようになり、かつ、内,外側板間に形成される
狭い隙間は、折曲部分がなく鉛直に向いていて上方から
コンクリートが充填されるのみであり、その充填が容易
かつ確実に行われる。次に、内、外側板間の狭い隙間が
コンクリートで充満された後、内型枠の底板上にわたっ
てコンクリートが打設されることにより、U型PC部材
の底部が形成されることになる。このとき、底板の上側
を覆うコンクリートの深さは、U型PC部材の底部の肉
厚となるようにコンクリートの打設量が調節される。こ
のようにコンクリートを充填する際に流動抵抗が大きく
なる部分を無くすことができるため、該コンクリートの
充填性が向上し、高流動性のコンクリートを用いる必要
性が無くなる。また、上記内型枠は1対の内側板と、こ
れら内側板の上端部間に分離可能に配置される底板とに
よって断面逆U字状に構成されるため、幅の異なる底板
に取り換えることにより、内型枠の幅寸法を可変として
大きさの異なる各種のU型PC部材の製造に転用するこ
とができる。
【0013】また、上記型枠装置を用いたU型PC部材
の製造方法は、間隔を隔てて1対の内側板を対峙し、こ
れら内側板の上端部間に分離可能に底板を配置して断面
逆U字状の内型枠を形成するとともに、内側板の下端部
間の間隔を間隔可変手段で一定に保持する内型枠設置工
程と、各内側板の側方に隙間を隔てて1対の外側板を配
置するとともに、この隙間を閉止部で下方から閉止する
外型枠設置工程と、これら外側板間に、底板上から内側
板と外側板の上記隙間にわたってコンクリートを打設す
るコンクリート打設工程と、コンクリートの硬化後に、
上記間隔可変手段によって上記内側板の下端部間距離を
狭めた後、内型枠および外型枠から脱型する脱型工程
と、を備えたことを特徴とする。
の製造方法は、間隔を隔てて1対の内側板を対峙し、こ
れら内側板の上端部間に分離可能に底板を配置して断面
逆U字状の内型枠を形成するとともに、内側板の下端部
間の間隔を間隔可変手段で一定に保持する内型枠設置工
程と、各内側板の側方に隙間を隔てて1対の外側板を配
置するとともに、この隙間を閉止部で下方から閉止する
外型枠設置工程と、これら外側板間に、底板上から内側
板と外側板の上記隙間にわたってコンクリートを打設す
るコンクリート打設工程と、コンクリートの硬化後に、
上記間隔可変手段によって上記内側板の下端部間距離を
狭めた後、内型枠および外型枠から脱型する脱型工程
と、を備えたことを特徴とする。
【0014】従って、上記型枠装置を用いたU型PC部
材の製造方法では、内型枠設置工程によって内型枠が1
対の内側板と底板とによって逆U字状に形成され、ま
た、外型枠設置工程によって外側板と内型枠との間に隙
間が形成される。そして、コンクリート打設工程におい
ては、大きく開放された外側板間の開放部分から上記隙
間へと簡単にコンクリートを打設することができる。次
に、打設したコンクリートが硬化することにより脱型工
程に移り、特に、間隔可変手段により内側板の下端部間
距離を強制的に狭めた後に、内、外型枠から脱型するこ
とにより、上下反転した状態のU型PC部材を容易に取
り出すことができる。
材の製造方法では、内型枠設置工程によって内型枠が1
対の内側板と底板とによって逆U字状に形成され、ま
た、外型枠設置工程によって外側板と内型枠との間に隙
間が形成される。そして、コンクリート打設工程におい
ては、大きく開放された外側板間の開放部分から上記隙
間へと簡単にコンクリートを打設することができる。次
に、打設したコンクリートが硬化することにより脱型工
程に移り、特に、間隔可変手段により内側板の下端部間
距離を強制的に狭めた後に、内、外型枠から脱型するこ
とにより、上下反転した状態のU型PC部材を容易に取
り出すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1〜図4は本発明のU
型PC部材の型枠装置の一実施形態を示し、図1は型枠
装置の一般部分の断面図、図2は図1中A部の拡大断面
図、図3は図1中B部の拡大断面図、図4は型枠装置の
端部を示す斜視図である。
面を参照して詳細に説明する。図1〜図4は本発明のU
型PC部材の型枠装置の一実施形態を示し、図1は型枠
装置の一般部分の断面図、図2は図1中A部の拡大断面
図、図3は図1中B部の拡大断面図、図4は型枠装置の
端部を示す斜視図である。
【0016】本発明のU型PC部材10の型枠装置12
の基本的な構造は、所定間隔S1を設けて対峙される1
対の内側板14,14a、およびこれら内側板14,1
4aの上端部間に分離可能に配置される底板16からな
る断面逆U字状の内型枠18と、上記内側板14,14
aの側方に適宜間隔を設けて配置され、これら内側板1
4,14aより高く形成されてそれらの上端間が開放さ
れる1対の外側板20,20aおよび上記内側板14,
14aと上記外側板20,20aの下端部間を閉止する
閉止部24からなる外型枠22と、これら内側板14,
14aと外側板20,20aの成形端部間を閉止する木
口板21と、上記内側板14,14aの下端部間に配置
され、これら下端部間の間隔をコンクリートC打設時に
保持するとともに、脱型時に当該下端部間距離を強制的
に狭める間隔可変手段26とを備え、上記外側板20,
20aの上端開放部分28から内,外型枠18,22間
にコンクリートCを打設し、このコンクリートCで上記
底板16の上方を覆う。
の基本的な構造は、所定間隔S1を設けて対峙される1
対の内側板14,14a、およびこれら内側板14,1
4aの上端部間に分離可能に配置される底板16からな
る断面逆U字状の内型枠18と、上記内側板14,14
aの側方に適宜間隔を設けて配置され、これら内側板1
4,14aより高く形成されてそれらの上端間が開放さ
れる1対の外側板20,20aおよび上記内側板14,
14aと上記外側板20,20aの下端部間を閉止する
閉止部24からなる外型枠22と、これら内側板14,
14aと外側板20,20aの成形端部間を閉止する木
口板21と、上記内側板14,14aの下端部間に配置
され、これら下端部間の間隔をコンクリートC打設時に
保持するとともに、脱型時に当該下端部間距離を強制的
に狭める間隔可変手段26とを備え、上記外側板20,
20aの上端開放部分28から内,外型枠18,22間
にコンクリートCを打設し、このコンクリートCで上記
底板16の上方を覆う。
【0017】また、上記型枠装置12を用いたU型PC
部材10の製造方法は、所定間隔S1を設けて1対の内
側板14,14aを対峙し、これら内側板14,14a
の上端部間に分離可能に底板16を配置して構成した断
面逆U字状の内型枠18を、サポート部材30で支持す
るとともに、内側板14,14aの下端部間の間隔を間
隔可変手段26で一定に保持する内型枠設置工程と、上
記内側板14,14aの成形端部位置に木口板21を取
り付けるとともに、各内側板14,14aの側方に適宜
間隔を設けて1対の外側板20,20aを配置し、これ
ら内側板14,14aと外側板20,20aの下端部間
を閉止部24で閉止する外型枠設置工程と、これら外側
板20,20aの上端開放部分28から、内型枠14,
14aと外型枠20,20aとの間に上記底板16の上
方を覆うようにしてコンクリートCを打設するコンクリ
ート打設工程と、コンクリートCの硬化後に、上記木口
板21および上記外側板20,20aを脱型し、その後
U型PC部材10を吊り上げた状態で、上記間隔可変手
段26によって上記内側板14,14aの下端部間の距
離を強制的に狭めてこの内側板14,14aを脱型する
とともに、内側板14,14a間の上記底板16を脱型
する脱型工程と、を備える。
部材10の製造方法は、所定間隔S1を設けて1対の内
側板14,14aを対峙し、これら内側板14,14a
の上端部間に分離可能に底板16を配置して構成した断
面逆U字状の内型枠18を、サポート部材30で支持す
るとともに、内側板14,14aの下端部間の間隔を間
隔可変手段26で一定に保持する内型枠設置工程と、上
記内側板14,14aの成形端部位置に木口板21を取
り付けるとともに、各内側板14,14aの側方に適宜
間隔を設けて1対の外側板20,20aを配置し、これ
ら内側板14,14aと外側板20,20aの下端部間
を閉止部24で閉止する外型枠設置工程と、これら外側
板20,20aの上端開放部分28から、内型枠14,
14aと外型枠20,20aとの間に上記底板16の上
方を覆うようにしてコンクリートCを打設するコンクリ
ート打設工程と、コンクリートCの硬化後に、上記木口
板21および上記外側板20,20aを脱型し、その後
U型PC部材10を吊り上げた状態で、上記間隔可変手
段26によって上記内側板14,14aの下端部間の距
離を強制的に狭めてこの内側板14,14aを脱型する
とともに、内側板14,14a間の上記底板16を脱型
する脱型工程と、を備える。
【0018】即ち、本実施形態のU型PC部材の型枠装
置12は、U型PC部材としてPC梁型枠10を成形す
る場合に例をとって説明し、図1,図4に示すように内
型枠18と、これの外側に配置される外型枠22とを備
える。内型枠18は、左右一対の内側板14,14a
と、これら内側板14,14aの上端部間を閉止する底
板16とによって断面逆U字状に構成される。外型枠2
2は主に左右一対の外側板20,20aによって構成さ
れ、内側板14,14aと外側板20,20aの下端部
間は定盤34によって閉止される。上記内側板14,1
4aおよび上記底板16には、チェッカープレート等の
凹凸板が用いられ、これの凹凸部17が表面(コンクリ
ートC打設側)に配置される。
置12は、U型PC部材としてPC梁型枠10を成形す
る場合に例をとって説明し、図1,図4に示すように内
型枠18と、これの外側に配置される外型枠22とを備
える。内型枠18は、左右一対の内側板14,14a
と、これら内側板14,14aの上端部間を閉止する底
板16とによって断面逆U字状に構成される。外型枠2
2は主に左右一対の外側板20,20aによって構成さ
れ、内側板14,14aと外側板20,20aの下端部
間は定盤34によって閉止される。上記内側板14,1
4aおよび上記底板16には、チェッカープレート等の
凹凸板が用いられ、これの凹凸部17が表面(コンクリ
ートC打設側)に配置される。
【0019】定盤34は外側板20,20aに対応して
1対設けられ、作業床32上に所定幅S2をもって平行
に配置されるとともに、この定盤34の上面が閉止部2
4となっている。即ち、定盤34は上,下フランジ34
a,34bおよびウェブ34cからなるH型鋼によって
形成され、上方フランジ34aの上面が上記閉止部24
となる。上記外側板20,20aは上記内側板14,1
4aより十分に高く形成され、これら外側板20,20
aの上端部間は繋ぎ部材36によって連結されるととも
に、これら外側板20,20aの間隔は該繋ぎ部材36
によって保持される。
1対設けられ、作業床32上に所定幅S2をもって平行
に配置されるとともに、この定盤34の上面が閉止部2
4となっている。即ち、定盤34は上,下フランジ34
a,34bおよびウェブ34cからなるH型鋼によって
形成され、上方フランジ34aの上面が上記閉止部24
となる。上記外側板20,20aは上記内側板14,1
4aより十分に高く形成され、これら外側板20,20
aの上端部間は繋ぎ部材36によって連結されるととも
に、これら外側板20,20aの間隔は該繋ぎ部材36
によって保持される。
【0020】上記内側板14,14aの上端部は内方に
向かって折曲代38が形成され、この折曲代38の先端
部下面にはアングル材で形成される延長部材40が固定
される。そして、図2に示すように該延長部材40の上
面に底板16が脱着自在に載置され、この底板16によ
って内側板14,14aの上端部間を閉塞するととも
に、この閉塞状態で底板16の上面と折曲代38の上面
とは面一になる。また、上記内側板14,14aの裏面
(対向面)には、上下方向に延びるリブ42が内側板1
4,14aの長さ方向に所定間隔をもって形成されると
ともに、さらに内側板14,14aの下端にもリブ43
が形成され、これらリブ42,43によってコンクリー
トCの圧力で内側板14,14aが撓むのを防止する。
更に、上記底板16の下面には上記延長部材40間に、
底板16の長さ方向に所定間隔をもってアングル材を用
いた補強リブ44が複数固定され、これによって底板1
6の撓みが防止されるが、この補強リブ44は底板16
の幅が小さくてコンクリートCの荷重に十分に耐えられ
る場合には省略することもできる。
向かって折曲代38が形成され、この折曲代38の先端
部下面にはアングル材で形成される延長部材40が固定
される。そして、図2に示すように該延長部材40の上
面に底板16が脱着自在に載置され、この底板16によ
って内側板14,14aの上端部間を閉塞するととも
に、この閉塞状態で底板16の上面と折曲代38の上面
とは面一になる。また、上記内側板14,14aの裏面
(対向面)には、上下方向に延びるリブ42が内側板1
4,14aの長さ方向に所定間隔をもって形成されると
ともに、さらに内側板14,14aの下端にもリブ43
が形成され、これらリブ42,43によってコンクリー
トCの圧力で内側板14,14aが撓むのを防止する。
更に、上記底板16の下面には上記延長部材40間に、
底板16の長さ方向に所定間隔をもってアングル材を用
いた補強リブ44が複数固定され、これによって底板1
6の撓みが防止されるが、この補強リブ44は底板16
の幅が小さくてコンクリートCの荷重に十分に耐えられ
る場合には省略することもできる。
【0021】上記内側板14,14aは、これの下端部
が定盤34の内側に位置するように配置され、そして、
これら内側板14,14aの下端部が上記閉止部24よ
り若干下方に突出されるようにして、内型枠18はサポ
ート部材30によって所定高さに支持される。サポート
部材30は、脚部30aの上端部に載置部材30bを設
けて構成され、この載置部材30bに上記延長部材40
が載置されることにより、内型枠18の荷重が該サポー
ト部材30に支持される。
が定盤34の内側に位置するように配置され、そして、
これら内側板14,14aの下端部が上記閉止部24よ
り若干下方に突出されるようにして、内型枠18はサポ
ート部材30によって所定高さに支持される。サポート
部材30は、脚部30aの上端部に載置部材30bを設
けて構成され、この載置部材30bに上記延長部材40
が載置されることにより、内型枠18の荷重が該サポー
ト部材30に支持される。
【0022】また、上記内側板14,14aの下端部間
には間隔可変手段としてのジャッキ26が取り付けられ
る。このジャッキ26は両端部から伸縮ロッド26aが
突出され、これら伸縮ロッド26aの先端部が、内側板
14,14a裏面のリブ42に回動自在にピン結合され
る。上記ジャッキ26は、内型枠18のセット状態で内
側板14,14aの上,下端部の間隔が等しくなる長さ
に設定される。ジャッキ26の代わりに、押圧部材など
で定盤34に反力をとる方法で、内側板14,14aの
下端部分の間隔可変手段とすることもできる。
には間隔可変手段としてのジャッキ26が取り付けられ
る。このジャッキ26は両端部から伸縮ロッド26aが
突出され、これら伸縮ロッド26aの先端部が、内側板
14,14a裏面のリブ42に回動自在にピン結合され
る。上記ジャッキ26は、内型枠18のセット状態で内
側板14,14aの上,下端部の間隔が等しくなる長さ
に設定される。ジャッキ26の代わりに、押圧部材など
で定盤34に反力をとる方法で、内側板14,14aの
下端部分の間隔可変手段とすることもできる。
【0023】そして、上記内,外型枠18,22を用い
てPC梁型枠10を成形する際には、まずジャッキ26
で内側板14,14aの下端部間隔を保持した状態で、
この内側板14,14aをサポート部材30に支持し、
そして、底板16を被せて内型枠18をセットする。こ
の内型枠18のセットが完了されると、これの上端に複
数の補助筋46を型枠装置12の長さ方向に沿って平行
配置する。このとき、補助筋46の代わりに下端主筋を
用いても良い。これら補助筋46や下端主筋はPC梁型
枠10の梁端から突出しない長さに設定される。この補
助筋46が配筋された後、逆U字状に折曲された多数の
スターラップ48を内型枠18の端部から順次送り込ん
で、この内型枠18の長さ方向に所定間隔をもって配置
する。このとき、ジャッキ26の伸縮ロッド26aを若
干縮めて内側板14,14aの間隔を狭くすることによ
り、スターラップ48の送り込みが容易になる。そして
さらに、スターラップ48の側面に補助筋47を配筋
し、これら補助筋46,47と上記スターラップ48と
は結束線により結合される。
てPC梁型枠10を成形する際には、まずジャッキ26
で内側板14,14aの下端部間隔を保持した状態で、
この内側板14,14aをサポート部材30に支持し、
そして、底板16を被せて内型枠18をセットする。こ
の内型枠18のセットが完了されると、これの上端に複
数の補助筋46を型枠装置12の長さ方向に沿って平行
配置する。このとき、補助筋46の代わりに下端主筋を
用いても良い。これら補助筋46や下端主筋はPC梁型
枠10の梁端から突出しない長さに設定される。この補
助筋46が配筋された後、逆U字状に折曲された多数の
スターラップ48を内型枠18の端部から順次送り込ん
で、この内型枠18の長さ方向に所定間隔をもって配置
する。このとき、ジャッキ26の伸縮ロッド26aを若
干縮めて内側板14,14aの間隔を狭くすることによ
り、スターラップ48の送り込みが容易になる。そして
さらに、スターラップ48の側面に補助筋47を配筋
し、これら補助筋46,47と上記スターラップ48と
は結束線により結合される。
【0024】そして、配筋が完了した後、図4に示すよ
うに該内型枠18の成形端部にこの内型枠18の外周を
覆うようにして木口板21を取り付けるとともに、外側
板20,20aを、内側板14,14aとの間に隙間δ
を設けつつ定盤34上に載置固定し、対向する外側板2
0,20aの上端間を繋ぎ部材36で固定する。
うに該内型枠18の成形端部にこの内型枠18の外周を
覆うようにして木口板21を取り付けるとともに、外側
板20,20aを、内側板14,14aとの間に隙間δ
を設けつつ定盤34上に載置固定し、対向する外側板2
0,20aの上端間を繋ぎ部材36で固定する。
【0025】ところで、上記スターラップ48は両側の
下端部が内側板14,14aと定盤34との間を通って
閉止部24より下方に突出されるが、本実施形態では図
3に示すように弾性発泡体50を用いて当該部分を密閉
するようになっている。即ち、定盤34から内側板1
4,14aとの対向面を形成するアングル材52を垂設
する一方、内側板14,14aの表面には対向面52と
対向する位置に当て板54を点溶接する。従って、これ
らアングル材52と当て板54との間にスターラップ4
8が位置することになり、これら対向面52と当て板5
4との間に上記弾性発泡体50を設けて、スターラップ
48の挿通部分を密閉するようになっている。上記弾性
発泡体50としては、耐アルカリ耐油性の剛性ゴム系の
ものが用いられる。
下端部が内側板14,14aと定盤34との間を通って
閉止部24より下方に突出されるが、本実施形態では図
3に示すように弾性発泡体50を用いて当該部分を密閉
するようになっている。即ち、定盤34から内側板1
4,14aとの対向面を形成するアングル材52を垂設
する一方、内側板14,14aの表面には対向面52と
対向する位置に当て板54を点溶接する。従って、これ
らアングル材52と当て板54との間にスターラップ4
8が位置することになり、これら対向面52と当て板5
4との間に上記弾性発泡体50を設けて、スターラップ
48の挿通部分を密閉するようになっている。上記弾性
発泡体50としては、耐アルカリ耐油性の剛性ゴム系の
ものが用いられる。
【0026】そして、このようにして内,外型枠18,
22の設置が完了した状態では、これら両者間にコンク
リートCの打設空間Sが形成され、外側板20,20a
の上端開放部分28からコンクリートCを打設すること
により、このコンクリートCは補助筋46,47および
スターラップ48を埋設しつつ打設空間Sを充満する。
このとき、打設したコンクリートCが内型枠18の底板
16上方を、半PC梁型枠10の底部厚さと等しい深さ
をもって覆うように、その打設量が調節される。そし
て、打設したコンクリートCの上面を均した後に養生
し、コンクリートCが硬化するのを待つ。
22の設置が完了した状態では、これら両者間にコンク
リートCの打設空間Sが形成され、外側板20,20a
の上端開放部分28からコンクリートCを打設すること
により、このコンクリートCは補助筋46,47および
スターラップ48を埋設しつつ打設空間Sを充満する。
このとき、打設したコンクリートCが内型枠18の底板
16上方を、半PC梁型枠10の底部厚さと等しい深さ
をもって覆うように、その打設量が調節される。そし
て、打設したコンクリートCの上面を均した後に養生
し、コンクリートCが硬化するのを待つ。
【0027】この養生によってコンクリートCが硬化す
ると、まず、外側板20,20aと木口板21を打撃等
により衝撃を与えつつ脱型した後、PC梁型枠10を天
井クレーン等によって数cmだけ吊上げる。この吊上げ
状態ではPC梁型枠10は閉止部24から持ち上げられ
るとともに、内側板14,14aの下端部は自由に移動
できる状態となり、これら内側板14,14aを打撃し
つつジャッキ26を作動して伸縮ロッド26aを短縮す
る。すると、内側板14,14aの下端部間の距離が強
制的に狭められることにより、内側板14,14aとコ
ンクリートとの剥離が下部から進行し、折曲代38まで
達して脱型される。そして、脱型した内側板14,14
aはPC梁型枠10の吊上げを邪魔しないように内側に
寄せておく。最後に、底板16を打撃しつつ脱型する。
この状態でPC梁型枠10は完全に脱型され、これを吊
り出して上下反転してストックヤードに運搬する。以上
は、PC梁型枠10を数cm吊り上げて内型枠18を解
体する方法を述べたが、サポート部材30の脚部30a
を数cm縮めて解体するようにしても良い。
ると、まず、外側板20,20aと木口板21を打撃等
により衝撃を与えつつ脱型した後、PC梁型枠10を天
井クレーン等によって数cmだけ吊上げる。この吊上げ
状態ではPC梁型枠10は閉止部24から持ち上げられ
るとともに、内側板14,14aの下端部は自由に移動
できる状態となり、これら内側板14,14aを打撃し
つつジャッキ26を作動して伸縮ロッド26aを短縮す
る。すると、内側板14,14aの下端部間の距離が強
制的に狭められることにより、内側板14,14aとコ
ンクリートとの剥離が下部から進行し、折曲代38まで
達して脱型される。そして、脱型した内側板14,14
aはPC梁型枠10の吊上げを邪魔しないように内側に
寄せておく。最後に、底板16を打撃しつつ脱型する。
この状態でPC梁型枠10は完全に脱型され、これを吊
り出して上下反転してストックヤードに運搬する。以上
は、PC梁型枠10を数cm吊り上げて内型枠18を解
体する方法を述べたが、サポート部材30の脚部30a
を数cm縮めて解体するようにしても良い。
【0028】従って、本実施形態のPC梁型枠10の型
枠装置12にあっては、内型枠18を上下反転して逆U
字状に設置することにより、PC梁型枠10を成形する
にあたって、コンクリートCを外側板20,20a間の
上端部に形成される大きな開放部分28から打設するこ
とができ、かつ、内側板14,14aと外側板20,2
0aとの間に形成される狭い隙間δは折曲部分がなく鉛
直に向いていて上方からコンクリートCが充填されるの
みであり、その充填が容易かつ確実に行われる。
枠装置12にあっては、内型枠18を上下反転して逆U
字状に設置することにより、PC梁型枠10を成形する
にあたって、コンクリートCを外側板20,20a間の
上端部に形成される大きな開放部分28から打設するこ
とができ、かつ、内側板14,14aと外側板20,2
0aとの間に形成される狭い隙間δは折曲部分がなく鉛
直に向いていて上方からコンクリートCが充填されるの
みであり、その充填が容易かつ確実に行われる。
【0029】従って、このようにコンクリートCを充填
する際に流動抵抗が大きくなる部分を無くすことができ
るため、該コンクリートCの充填性が向上し、高流動性
のコンクリートを用いる必要が無くなる。また、上記内
型枠18は1対の内側板14,14aと、これら内側板
14,14aの上端部間に分離可能に配置される底板1
6とによって断面逆U字状に構成されるため、幅の異な
る底板16を取り換えることにより、内型枠18の幅寸
法を可変として大きさの異なる各種のPC梁型枠10の
製造に転用することができる。また、内側板14,14
aとして、高さ方向や長さ方向に余裕のある部材を用い
れば、梁幅だけでなく、梁の高さ(梁せい)や長さにつ
いても大きさの異なるPC梁型枠10の製造が可能とな
る。
する際に流動抵抗が大きくなる部分を無くすことができ
るため、該コンクリートCの充填性が向上し、高流動性
のコンクリートを用いる必要が無くなる。また、上記内
型枠18は1対の内側板14,14aと、これら内側板
14,14aの上端部間に分離可能に配置される底板1
6とによって断面逆U字状に構成されるため、幅の異な
る底板16を取り換えることにより、内型枠18の幅寸
法を可変として大きさの異なる各種のPC梁型枠10の
製造に転用することができる。また、内側板14,14
aとして、高さ方向や長さ方向に余裕のある部材を用い
れば、梁幅だけでなく、梁の高さ(梁せい)や長さにつ
いても大きさの異なるPC梁型枠10の製造が可能とな
る。
【0030】上記PC梁型枠10はRC梁を構築する際
に用いられ、現場に搬入されて底部が下方となるように
断面U字状に配置して柱部材間に設置され、適宜梁床の
配筋がなされた後、そのU字状となった該PC梁型枠1
0の凹部内側にコンクリートを打設することにより、上
側の床スラブと一体化されるようになっており、このと
き、スターラップ48の上端部は上側の床面のコンクリ
ート内に埋設されて一体化される。このとき、上記凹部
内側は内側板14,14aおよび底板16の凹凸部17
によって凹凸状に形成されているため、梁施工時に現場
で打設されるコンクリートとの付着性が良好となり、後
打ちコンクリートと一体化した構造体となる。
に用いられ、現場に搬入されて底部が下方となるように
断面U字状に配置して柱部材間に設置され、適宜梁床の
配筋がなされた後、そのU字状となった該PC梁型枠1
0の凹部内側にコンクリートを打設することにより、上
側の床スラブと一体化されるようになっており、このと
き、スターラップ48の上端部は上側の床面のコンクリ
ート内に埋設されて一体化される。このとき、上記凹部
内側は内側板14,14aおよび底板16の凹凸部17
によって凹凸状に形成されているため、梁施工時に現場
で打設されるコンクリートとの付着性が良好となり、後
打ちコンクリートと一体化した構造体となる。
【0031】また、内型枠18の底板16は、内側板1
4,14aと分離可能となる構成であるが、該底板16
は単に延長部材40に載置されるのみであるため、内型
枠18の組立および解体をワンタッチで行うことがで
き、内型枠18の設置作業を迅速に行うことができる。
更に、外側板20,20aの上端部が大きく開放されて
いるため、補助筋46,47やスターラップ48等の鉄
筋組立を型枠装置12内で簡単に行うことができ、別の
場所で組み立てる工程を省略することができる。このよ
うに、型枠作業や鉄筋作業が簡単になって迅速に行われ
るため、生産性が向上して製品のコストダウンを図るこ
とができる。
4,14aと分離可能となる構成であるが、該底板16
は単に延長部材40に載置されるのみであるため、内型
枠18の組立および解体をワンタッチで行うことがで
き、内型枠18の設置作業を迅速に行うことができる。
更に、外側板20,20aの上端部が大きく開放されて
いるため、補助筋46,47やスターラップ48等の鉄
筋組立を型枠装置12内で簡単に行うことができ、別の
場所で組み立てる工程を省略することができる。このよ
うに、型枠作業や鉄筋作業が簡単になって迅速に行われ
るため、生産性が向上して製品のコストダウンを図るこ
とができる。
【0032】ところで、本実施形態ではU型PC部材と
してPC梁型枠10に例をとって説明したが、これに限
ることなく断面U字状となるPC製品に対して好ましく
適用することができる。
してPC梁型枠10に例をとって説明したが、これに限
ることなく断面U字状となるPC製品に対して好ましく
適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明のU型PC部
材の型枠装置およびこれを用いたU型PC部材の製造方
法にあっては、内側板と底板とを分離可能として種々の
大きさのPC製品の製造に転用可能とし、かつ当該内型
枠を上下反転して設置することで、外型枠の外側板の上
端部に大きな開放部分を設けることができるようにな
り、コンクリートの打設を容易にするとともに、内,外
型枠間の隅々までコンクリートの流動性を確保すること
ができる。このため、高流動性のコンクリートを用いる
ことなく生産性を向上し、製品のコストダウンを図るこ
とができる。また、上記内側板の下端部間に設けた間隔
可変手段によって、脱型時に内側板の間隔を拡縮できる
ようにしたので、内型枠の脱型作業を容易に行うことが
できるという優れた効果を奏する。
材の型枠装置およびこれを用いたU型PC部材の製造方
法にあっては、内側板と底板とを分離可能として種々の
大きさのPC製品の製造に転用可能とし、かつ当該内型
枠を上下反転して設置することで、外型枠の外側板の上
端部に大きな開放部分を設けることができるようにな
り、コンクリートの打設を容易にするとともに、内,外
型枠間の隅々までコンクリートの流動性を確保すること
ができる。このため、高流動性のコンクリートを用いる
ことなく生産性を向上し、製品のコストダウンを図るこ
とができる。また、上記内側板の下端部間に設けた間隔
可変手段によって、脱型時に内側板の間隔を拡縮できる
ようにしたので、内型枠の脱型作業を容易に行うことが
できるという優れた効果を奏する。
【図1】本発明の一実施形態を示す型枠装置の一般部分
の断面図である。
の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す図1中A部の拡大断
面図である。
面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す図1中B部の拡大断
面図である。
面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す型枠装置の端部の斜
視図である。
視図である。
10 PC梁型枠(U型PC部材) 12 型枠装置 14,14a 内側板 16 底板 18 内型枠 20,20a 外側板 21 木口板 22 外型枠 24 閉止部 26 ジャッキ(間隔可変手段) 28 開放部分 30 サポート部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 安彦 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 Fターム(参考) 4G053 AA02 BA06 BB01 BC07 BE04 EA13 EB02 EB05 4G058 GA01 GD16 GE14
Claims (2)
- 【請求項1】 間隔を隔てて対峙される1対の内側板お
よび内側板の上端部間に分離可能に配置される底板から
なる断面逆U字状の内型枠と、 上記内側板の側方に隙間を隔てて配置される1対の外側
板およびこの隙間を下方から閉止する閉止部とからなる
外型枠と、 上記内側板の下端部間に配置され、これら下端部間の間
隔を拡縮する間隔可変手段とを備え、 上記外側板間に、上記底板上から内側板と外側板の上記
隙間にわたって打設されるコンクリートでU型PC部材
を製造することを特徴とするU型PC部材の型枠装置。 - 【請求項2】 間隔を隔てて1対の内側板を対峙し、こ
れら内側板の上端部間に分離可能に底板を配置して断面
逆U字状の内型枠を形成するとともに、内側板の下端部
間の間隔を間隔可変手段で一定に保持する内型枠設置工
程と、 各内側板の側方に隙間を隔てて1対の外側板を配置する
とともに、この隙間を閉止部で下方から閉止する外型枠
設置工程と、 これら外側板間に、底板上から内側板と外側板の上記隙
間にわたってコンクリートを打設するコンクリート打設
工程と、 コンクリートの硬化後に、上記間隔可変手段によって上
記内側板の下端部間距離を狭めた後、内型枠および外型
枠から脱型する脱型工程と、 を備えたことを特徴とする型枠装置を用いたU型PC部
材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17237499A JP2001001325A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | U型pc部材の型枠装置およびこれを用いたu型pc部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17237499A JP2001001325A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | U型pc部材の型枠装置およびこれを用いたu型pc部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001001325A true JP2001001325A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15940733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17237499A Pending JP2001001325A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | U型pc部材の型枠装置およびこれを用いたu型pc部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001001325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107116667A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-09-01 | 江苏宝宸净化设备股份有限公司 | 一种混凝土箱形容器的钢制浇筑模具及其组装拆卸方法 |
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1999
- 1999-06-18 JP JP17237499A patent/JP2001001325A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107116667A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-09-01 | 江苏宝宸净化设备股份有限公司 | 一种混凝土箱形容器的钢制浇筑模具及其组装拆卸方法 |
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