JP2000516872A - 可変体積のインク滴を生成するインクジェットプリントヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明によるドロップ・オンデマンドインクジェットプリンタは、インクチャンネル(１６)に力学的に結合された変換器(４)を備える圧電インクジェットプリントヘッド(２０)を備え、このインクチャンネル変換器の電気的起動は、インクチャンネルのオリフィス(１２)からインク滴を放出させる。放出されたインク滴の体積は、プリントヘッド変換器を駆動するために利用される電気信号パルスの数を制御することにより選択に変えられる。放出されるインク滴の滴速度の変化は、電気信号パルスの振幅を変化して調節できる。好ましくは、信号パルスは、インクチャンネルの共振周波数またはその近傍で動作される。より大きなインク滴を放出することにより、初めの電気信号の振幅はまず減少するが、しかし、所定の信号パルスとともに増加しはじめる。電気信号パルスの振幅は、また１つのバーストシリーズのなかで増加できる。本発明は、また、インクチャンネルにおける残留圧力波を打ち消すための打消パルスを発生する装置と方法に関する。本発明は、また、選択されたチャンネルにおいて小インク滴を放出する単極スイッチを利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 可変体積のインク滴を生成するインクジェットプリントヘッド 関連出願の相互参照 この出願は、１９９６年８月２７日に出願した同時係属中の米国出願第０８／ ７０３，９７４号の一部継続出願である。この出願は、引用することにより、全 体としてここに組み込まれる。 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、インクジェットプリンタの分野に、より詳しくは、ドロップ・オン ・デマンド型の（drop-on-demand）圧電性のインクジェットプリンタに関する。 ２．関連技術の記述 圧電性部品を備えたドロップ・オン・デマンド型のインクジェットプリンタは 、業界においてよく知られている。一般に、圧電性のドロップ・オン・デマンド 型のインクジェットプリンタは、圧電性変換器部品で構成され、この圧電性変換 器部品は、力学的な移動または歪みによる電気信号の付与に対して、変換器と力 学的に伝えるプリントヘッドのインクチャンネルまたはキャビティからインク滴 （ドロップ）が射出されるように反応する。公知のインクジェットプリントヘッ ド装置から可変体積のインク滴を射出するための従来の試みは、プリントヘッド チャンネルの配列の使用が採用されており、配列の出力は、より大きな、可変体 積のインク滴を生成すべく、選択的に合成される。しかし、このプリント方法は 、ただ１つのインク滴を生成するために複数の別個のインクチャンネルが必要と されることから、典型的には、大規模なプリントヘッド装置を要する。可変体積 のインク滴を生成するための他の試みでは、インクジェットプリンタの変換器に 付与される電気駆動信号の振幅または形状を変化する方法に焦点が向けられる。 しかし、それらの方法は、可変体積のインク滴を生成する一方、全体として、放 出されたインク滴の滴速度が、あるインク滴から次のものまで一貫しないような イ ンクジェットシステムをもたらすものであった。このことは、射出による滴速度 の変化がプリント媒体の上で滴の位置のエラーをもたらし、出力プリントの品質 を低下させるため、潜在的な印刷上の問題を生じる。 従って、１つのインクチャンネルから可変体積のインク滴を放出するのみなら ず、可変体積のインク滴が実質的に同じ滴速度で放出されるように操作できるイ ンクジェットプリントヘッドが求められる。 発明の概要 本発明に係るドロップ・オン・デマンド型のインクジェットプリントヘッド装 置は、インクチャンネルに対して力学的に結合された変換器を有する圧電性のイ ンクジェットプリントヘッドを有しており、この場合には、インクチャンネル変 換器の電気的な作動により、インクチャンネルのオリフィスからインク滴が放出 されることになる。射出されたインク滴の体積は、プリントヘッド変換器を駆動 するのに用いられる電気信号パルスの数を制御することにより選択式に変化させ られる。一般に、ただ１つのインク滴を射出するのに用いられるパルスが多くな るにつれ、射出されるインク滴の体積は大きくなる。 本発明の１つの様相は、ただ１つのインク滴を射出すべく複数のパルスを用い る場合に、次第に大きくなる滴速度でインク滴を射出するというプリントヘッド の傾向を補償するための、連続した電気駆動信号の振幅の変更に関する。本発明 のこの様相に関して、前記駆動信号は、各バーストシリーズ内でパルス数の増加 の関数として小さくなる振幅を有する「バースト（burst）」シリーズの電気パ ルスを備えている。１つの実施の形態は、単一のバーストシリーズ内の異なるパ ルスが異なる振幅を有するように、バーストシリーズ内の複数のパルスについて 次第に小さくなる振幅を有する。他の実施の形態は、バーストシリーズ内の各パ ルスの振幅が一様な振幅に設定されたバーストシリーズを有するが、そのバース トシリーズにおいて全体の振幅はそのバーストシリーズにおけるパルス数に比例 して小さくなる。 本発明の別の様相は、比較的大きなインク滴の形成に関する。比較的大きなイ ンク滴は、バーストシリーズ内での初期信号パルスの振幅を連続的に小さくし、 そして、後に生じる信号パルスの振幅を連続的に大きくすることにより生成され る。 本発明の別の様相は、インクチャンネルのほぼ共振周波数でのインクジェット プリンタ装置の作動に関する。付与された電気駆動信号の好適な周波数の時間因 子（すなわち周期）は、４Ｌ／Ｃに近いかまたは等しい。ここで、Ｌはインクチ ャンネルの長さに等しく、また、Ｃはインクが充填されたインクチャンネルに含 まれるインクの音速に等しい。もし２極性のサイン波形が電気駆動信号として採 用されれば、駆動信号の波形の正または負の各成分は、好ましくは、２Ｌ／Ｃに 設定される。 本発明の別の様相は、配列したインクチャンネルの変換器に対する電気駆動信 号の付与を制御する複数の単極性のスイッチの配列を有するスイッチアレイの使 用に関する。発明のこの実施の形態では、電気駆動信号が、個々の正及び負の成 分を有し、正の成分は、それ自体ではプリントヘッドのインクチャンネルからイ ンク滴を射出するのに十分ではない。しかし、正及び負の両成分の合成エネルギ ーは、インク滴を射出するのに十分である。その結果、単極性のスイッチの配列 は、選択されたインクチャンネルの駆動信号の負の成分のみを選択的にブロック するのに利用でき、プリントヘッドチャンネルの配列内の複数チャンネルの射出 を効率的に制御する。本発明のこの様相に関連して説明された電気駆動信号の極 性は、逆にしても同じ効果を生じる。 本発明のまた別の様相は、「打消パルス」を生成するための装置及び方法に関 する。典型的には、インク滴を射出するための任意のインクチャンネルの射出は 、インク滴が十分に射出された後でさえ、インクチャンネル内に反射する残りの 圧力波の存在をもたらす。それらの残留圧力波は、例えば、次のインク滴の滴速 度に影響を及ぼすことにより、同じインクチャンネルからの次のインク滴の射出 を建設的にまたは破壊的に妨げる。本発明では、インクチャンネル内の残留圧力 波の影響を相殺し押し止めるために、打消パルスが適切な振幅及び位相で生成さ れる。 本発明のこれらのまた他の様相は、以下の明細書でより詳細に記述され、添付 図面に示される。 図面の簡単な説明 図１は、インクジェットプリントヘッドの単一のチャンネルの断面側面図であ る。 図２は、本発明の好適な実施の形態に係る単一のインクチャンネルについての インクジェットプリントヘッドの断面側面図である。 図３は、図２のインクジェットプリントヘッドを部分的に示す斜視図である。 図４は、本発明に係るサイン波のマルチパルス駆動信号の１実施形態の図であ る。 図５Ａ〜図５Ｅは、図４のサイン波形に対応するマルチパルス式のインク滴の 放出を表し図である。 図６〜図８は、本発明において有用なまた別の波形を表す図である。 図９は、本発明の１実施態様についてのバーストシリーズ当たりのパルス数の 変化に関するインク滴の体積変化を示す図である。 図１０は、本発明の1実施態様についてのバーストシリーズ当たりのパルス数 の変化に関するインク滴の速度変化を示す図である。 図１１は、本発明の１実施態様についての射出バーストシリーズの振幅変化に 関するインク滴の速度変化を示す図である。 図１２は、本発明の１実施態様に係る変動バーストシリーズ振幅をもったサイ ン波バーストシリーズ信号の進行を描いた図である。 図１３は、本発明の１実施態様に係るバーストシリーズ内での変動パルス振幅 を有するサイン波バーストシリーズ信号の進行を描いた図である。 図１４は、本発明の１実施態様に係る信号発生器の機能ブロック図である。 図１５及び図１６は、本発明の他の実施態様に係るサイン波バーストシリーズ 駆動信号を描いたものである。 図１７は、打消パルスが発生させられる波形発生器の他の実施態様を描いた図 である。 図１８は、本発明の実施態様に係る変動バーストシリーズ振幅をもつサイン波 バーストシリーズ信号を描いた図である。 図１９と図２０は、本発明の他の１実施態様に係る変動バーストシリーズ振幅 をもつサイン波バーストシリーズ駆動信号を描いた図である。 図２１は、本発明の１実施態様に係る変動バーストシリーズ振幅をもつサイン 波バーストシリーズ信号を描いた図である。 図２２と図２３は、本発明の他の実施態様に係る変動バーストシリーズ振幅を もるサイン波バーストシリーズ駆動信号を描いた図である。 好ましい実施態様 図１は、本発明に係る単一チャンネルのドロップ・オンディマンド型圧電式イ ンクジェットプリントヘッド構造体の主要な構成部品を図式的に表したものであ る。図１の実施態様では、プリントヘッド構造体２０は、インク溜め１０からイ ンクが供給されるインクチャンネル１６を備えている。オリフィス１２を備えた ノズル板１４は、インクチャンネル１６の片側の端部に沿って配置されている。 変換器４は、インクチャンネル１６と力学的な結合状態にあり、該インクチャン ネル１６の内壁または内表面の一部を区画する。変換器４は、典型的には、電気 信号の適用に対して変換器材料の力学的な歪を伴なって反応する例えばＰＺＴの ような圧電材料で形成されている。この力学的な歪は変換器材料の位置及び／ま たは寸法における変化を生じさせ、それにより、インクチャンネル１６の全容積 の変化をもたらす。作動において、変換器４に加えられる電位差がインクチャン ネル１６の内部での容積変化を生じ、換言すれば、ノズル板１４のオリフィス１ ２からのインク滴の排除を生じさせる。２以上の電極８を介して変換器材料を励 起する電気的な駆動信号を発生させるために、信号発生器６が用いられる。多重 のインクチャンネルを有する典型的なインクジェットプリントヘッドは、複数の プリントヘッド構造体２０の配列を備える。 本発明に関連して有用な好ましい圧電式のインクジェットプリントヘッド装置 の構造が、本願と同時に出願される「インクジェットプリントヘッド装置」と題 する同時係属の米国出願Serial no．(N／A)，Lyon & Lyon Docket No．220／202 にさらに詳細に記載され、ここでの引用により、その詳細がここに十分に説明さ れたものとして、本願に組み込まれる。図２及び図３を参照した以下の詳細 な説明は、この同時係属出願に記載されたインクジェットプリントヘッド装置の 主要な特徴を示している。しかし、本発明は、他の圧電式の広範なインクジェッ トプリントヘッド構造体とともに作動することができ、従って、図２及び図３に 関係して記載された特定のインクジェットプリントヘッドは、例示のためにのみ 提示されたものであり、いかなる点においても限定を意図するものではない。 図２は、本発明の１実施形態に従って作成された単一チャンネルの圧電式のイ ンクジェットプリントヘッド構造体２０の側面断面図である。プリントヘッド構 造体２０は、後部カバープレート４８内のインク通路４７を介してインク溜め１ ０からインクが供給されるインクチャンネル２９を備えている。作動において、 プリントヘッド構造体２０は、ノズル板３３のオリフィス３８を介して、インク チャンネル２９からインクを放出する。図３を参照すれば、プリントヘッド２０ の好ましい構造についてのより詳細が見て取れる。プリントヘッド変換器２は、 第１壁部３２，第２壁部３４及び基部３６を備えている。第１壁部３１及び第２ 壁部３４の上面はプリントヘッド変換器２の第１面を規定し、基部３６の下表面 は、第２の、プリントヘッド変換器２の反対面を規定している。インクチャンネ ル２９は、基部３６の内表面３６および壁部３２及び３４の内壁面によって３つ の側面が区画されており、プリントヘッド変換器２の圧電材料内に切り込まれた 長い溝であり、プリントヘッド変換器２の第１面７にそった長手方向の開口を残 している。第１金属被覆層がインクチャンネル２９の内面を実質的に覆い、また 、プリントヘッド変換器２の第１面７に沿って堆積させられている。この第１金 属被覆層は、プリントヘッド構造体２０に対する共通の電極２４を形成し、好ま しくは地面に接続されている。インクチャンネルカバー３１がプリントヘッド変 換器２の第１面７を覆って固着され、インクチャンネル２９の長手方向の開口を 閉塞している。第２金属被覆層が基部３６の外表面を覆い、第１壁部３２及び第 ２壁部３４の各外表面のほぼ半分まで伸びている。この第２金属被覆層は、アド レス可能な電極２２を形成している。プリントヘッド変換器２を形成する圧電材 料の分極(poling)方向（すなわち、分極全体の方向）は、好ましくは、実質的に は図３において矢印３０で示された方向にある。同時係属出願Serial no．(N／A )，Lyon & Lyon Docket No．220／202に、より詳しく開示されているように、こ の 分極方向は、（例えば、電気的な駆動信号がアドレス可能な電極２２に適用され た際に、）第１金属被覆層と第２金属被覆層の間の電位差の発生によってノーマ ルモードとシアモードの両方で駆動されるインクジェットプリントヘッド構造体 ２０を与える。 圧電式のインクジェットプリントヘッド２０は、信号発生器６からプリントヘ ッド変換器２の圧電材料への電気的な駆動信号の適用によって作動する。この電 気的な駆動信号の適用は、プリントヘッド変換器２の圧電材料の寸法的及び／ま たは位置的歪を生じさせ、インクチャンネル２９の内容積の変化をもたらす。イ ンクチャンネル２９内のこの容積変化が、インクチャンネル２９内に音響圧力波 を発生させ、インクチャンネル２９内での圧力波の挙動が、オリフィス３８を介 してインクチャンネル２９から印刷媒体上にインクを放出させるエネルギを与え る。インクジェットプリントヘッド２０の作動にとって、また、インクチャンネ ル２９内での音響圧力波の生成にとって、特に重要なのは、プリントヘッド２０ の圧電材料に適用される電気的な駆動信号の特別なパラメータである。例えば、 適用された電気的な駆動信号のパラメータ(例えば、振幅、周波数、及び／また は、印加された電気的な波形の形状)を操作することは、インクチャンネル２９ 内の音響圧力波の特性に著しく影響を及ぼし、換言すれば、プリントヘッド２０ から放出されるインク滴の、サイズ、体積、形状、速度及び／または品質に影響 を及ぼす。 本明細書は、数値的に選択可能な個々のパルスを有する電気駆動信号を使用し て、インクジェットプリントヘッドから可変量のインク滴を発生させることにつ いて、記載しかつ教えている。これは、図４および５Ａ〜図５Ｅにおいて図示さ れているような例によって、最も好ましく記載されることが可能である。図４に おいて、１つまたは複数の個々の信号パルスを有する電気駆動信号の例が示され 、それが本発明に係るインクジェットプリントヘッド変換器の電極に印加できる 。この種の電気信号は、以後「バーストシリーズ」という。図４において示され ている特定のバーストシリーズは、４つの個々のサイン波電気信号パルス７２、 ７４、７６および７８（「バースト」）を含むサイン波形である。個々の信号パ ルスまたはバースト７２、７４、７６および７８のそれぞれは、サイン信号の正 と 負の両方の成分を含む。図４のバーストシリーズに関する動作をより良く説明す るために、個々の信号パルス７２、７４、７６および７８のインクジェットプリ ントヘッドに対する影響は、これから詳細に記載される。 図４において示されている第１信号パルス７２において、サイン波形の負の成 分７２ａが、インクジェットプリントヘッドからインクの小滴を放出するプロセ スを始める。第１信号パルス７２の負の成分７２ａが、好ましいプリントヘッド ２０のアドレスで呼び出せる電極２２（図３）に加えられるとき、それはインク チャンネル２９の容量を増やすためにプリントヘッド変換器２の壁部分３２と３ ４および底部３６を外側へ動かして、インクチャンネル２９において圧力が加え られる状態を引き起こし、それによってインクチャンネル２９内において反響し かつ反射する音響圧力波を発生させる。信号パルス７２の電気的波形における次 の正の部分７２ｂは、プリントヘッド変換器２の壁部分３２、３４および底部３ ６を反対方向へ（インクチャンネル２９の内側へ）歪めて、インクチャンネル２ ９の容量を減らし、それによってインクチャンネル２９内において別の圧力波を 発生させる。信号パルス７２の負の成分７２ａによって生じる圧力波の動きとエ ネルギーが、信号パルス７２の正の部分７２ｂによって生じる圧力波の動きとエ ネルギーと実質的に同時に作動するように、信号パルス７２の波形の特徴が選択 されてタイミングが合わせられることが好ましい。その結果、実質的に信号パル ス７２における正と負の両方の成分の結合エネルギーが一体となって、プリント ヘッド２０のオリフィス３８からインクの微小滴６０を放出する。 図５Ａは、図４の周期Ｔ１におけるオリフィス３８の図に対応し、第１電気信 号パルス７２を加えるときに、オリフィス３８から放出する１つのインクの微小 滴６０を示す。周期Ｔ２の間（図４）、第２信号パルス７４がプリントヘッド２ ０のアドレスで呼び出せる電極２２に加えられ、図５Ｂにおいて図示されている ように、第２のインクの微小滴６２が、信号パルス７４の印加後に放出される。 図５Ｂにおいて説明されているように、信号パルス７２の印加後すぐに信号パル ス７４が加えられているので、実質的に放出されたインクの微小滴６２が、一般 にインクの希薄な部分によって前記の微小滴６０にまだ付着している。図５Ｃは 、第３電気信号パルス７６の印加後の、周期Ｔ３におけるオリフィス３８を示す 。 図５Ｃにおいて図示されているように、第３のインクの微小滴６４が第３信号パ ルス７６の結果として放出され、この第３の微小滴６４もインクの希薄な部分に よつて前記の微小滴６２に接続されている。この時間周期までに、インクの表面 張力によって、すでに最初の２つの微小滴６０と６２を一緒にして１つのインク の微小滴にするプロセスがすでに開始できる。周期Ｔ４において、図５Ｄは、第 ４の電気信号パルス７８の印加による結果を示し、それによってオリフィス３８ から第４の微小滴６６の放出が生じる。前のように、微小滴６８は、インクの希 薄な部分によって先の微小滴にまだ接続されているかもしれない。この時間周期 までに、最初の３つの微小滴は、すでに１つのインクの微小滴に合体し始めるこ とができる。図５Ｅは、少し後のちようど良いときの放出されたインクの微小滴 ７０を示す。そのとき、インクの表面張力は、この特定のバーストシリーズを１ つにするために、別々のインクの微小滴６０、６２、６４および６６の全てを引 き寄せる。その結果、微小滴は、印刷媒体に衝突する前に、飛行中に合体して一 般に球形のインクの微小滴７０になる。微小滴は、印刷媒体に衝突するときに合 体することもできる。 一般に、当該信号パルスの「バーストシリーズ」におけるこれらの電気信号パ ルスを繰り返して印加することによって、インク滴が放出されるプリントヘッド のオリフィス３８の直径より大きな断面直径を有するインク滴が放出できる。イ ンクの微小滴の大きさは、バーストシリーズにおける電気信号パルスの数に依存 し、バーストシリーズにおけるパルスの数が増加するにつれて、一般に放出され る微小滴の大きさが大きくなる。図４と５Ａ〜図５Ｅの例は、４つだけの信号パ ルスを含むバーストシリーズを示しているが、バーストシリーズにおけるパルス の数は、十分に大きくできる。単一のバーストシリーズにすることができる信号 パルスに関する主な制限は、適切なときにいくつかのポイントで、次のバースト シリーズを放出し始められるように一連のパルスが一時的に止められるべきであ ることである。それによって、印刷媒体上に印刷される各インク滴間の適切な間 隔を保つ。図９は、好ましいインクジェットヘッド２０で処理される実験結果示 すグラフであり、バーストシリーズあたりの電気信号パルスの数が増加するにつ れて放出されるインク滴の量が増加することを示す。図９において示されている テストデータは、眼なる実例であり、別の構成および／または寸法を有するイン クジェットプリンタが使用されるか、電気駆動信号に対して異なるパラメータが インクジェットプリントヘッドに加えられるならば、実際の増加量は異なる。 本発明は、共振モードで実施されることが好ましい。ここにおいて、電気駆動 信号のパルスの周波数は、プリントヘッドインクの溝２９の共振周波数か、その 近傍である。電気駆動信号に関する共振周波数の時間成分（つまり、共振周波数 と一致する周期）を使用することにより、インクチャンネル２９の固有共振がプ リントヘッドからのインクの放出を助けることができる。それは、以前の信号パ ルスによってインクチャンネル２９に生じた圧力波からの残余エネルギーが、イ ンク滴を放出するために、１つまたは複数の後の信号パルスからの圧力波のエネ ルギーと結合するためである。本発明の好ましい実施の形態において、インクチ ャンネルの共振周波数近傍の主なフーリエ成分を有する活性化電気駆動信号を発 生させることによって、インク滴が放出される。ここでインクチャンネルの共振 周波数は、インクチャンネル内にインクが収容される効果を含むように計算され ることが好ましい。図４において図示されている波形のようなサイン波電気駆動 信号が使用されるならば、それぞれの信号パルスの周期はほぼ４Ｌ／Ｃであるこ とが好ましい。したがってそれぞれの信号パルスに関する正または負のそれぞれ に対する幅は、ほぼ２Ｌ／Ｃである。ここにおいて、Ｌはインクチャンネルの長 さに等しく、Ｃはチャンネル溝に収容されるインクにおける音速に等しい。 この好ましい実施の形態では４Ｌ／Ｃの周期を採用しているが、各バーストシ リーズにおける信号パルス用のその他の周波数時間成分も、明らかに本発明の範 囲内にあるものと考えられる。そして、実際に採用される周波数は、本発明が利 用される特別の応用形態と、用いられる特定のシステム及び駆動信号パラメータ とに応じたものとなる。例えば、インクチャンネルの共振周波数近傍の周波数、 例えば４Ｌ／Ｃの０〜１０％の範囲内の周期をもつ駆動信号を用いてもよい。本 発明の範囲内の別の実施の形態では、インクチャンネルの共振周波数近傍ではあ るが、共振周波数から１０％より大きく変化している周期をもつ駆動信号を採用 してもよい。さらに、各バーストシリーズの周波数は、該バーストシリーズ内の パルス数に基づいて選択的に変えられてもよい。かくて、別の実施の形態は、よ り大きい数のバーストをもつバーストシリーズに対しては４Ｌ／Ｃであるかまた はこれより小さく、より小さい数のバーストをもつバーストシリーズに対しては ４Ｌ／Ｃより大きいかまたは増加する周期を有し、また単一パルスのバーストシ リーズについては最大となる周波数時間成分の使用を含んでいる。 複数のパルスを印加してインク滴を噴射する場合の１つの効果は、１つのバー ストシリーズ内のパルス数が増加するのに伴って、放出されるインク滴の速度が 増加する傾向があるということである。図１０は、まさに好ましいインクジェッ トプリントヘッド構造２０についての実験結果をグラフで示している。ここにお いて、圧電気で共振するインクジェットプリンタでは、より少ないパルスでもっ て形成されるインク滴の滴速度が、より大きい数のパルスでもって形成されるイ ンク滴の滴速度よりも低速となる蓋然性が高いということが認められる。部分的 には、これは、１つのバーストシリーズ内の複数の信号パルスから、インクチャ ンネル２９内に残留エネルギが形成される結果である。前記のとおり、各個の信 号パルスは、インクチャンネルから微小なインク滴を放出するよう機能する圧力 波をインクチャンネル内に生成する。しかしながら、惹起された各圧力波に起因 する残留エネルギは、インクチャンネル内に残留して次に印加されるバーストパ ルスによって惹起される圧力波に加わり、これはこの後、前の微小インク滴より もいくぶん大きくかつ高速の次の微小インク滴を生成する。基本的には、先行す る信号パルスに起因してチャンネル内に残留する共振のエコー効果の結果、後続 のサブ滴の寸法が大きくなる。さらに、典型的には、噴射される１番目の微小滴 は、後続の微小インク滴よりも低速の総括速度をもつ。これは、部分的には、１ 番目のサブ滴中のエネルギが、インクチャンネル２９のオリフィスでのインクメ ニスカスの表面張力に打ち勝つ際に一部消失するからである。かくて、結合され た微小滴の正味速度は、より多いバーストをもつ印加駆動信号については、より 少ないバーストをもつ印加信号の場合よりも大きくなる。 もし、プリントヘッドが一定でない滴速度でインク滴を放出すれば、外観的な プリント不良が生じる。なぜなら、インクジェットプリントヘッドは、典型的に は、実質的に一定の速度で印刷媒体を横切るからである。これは、結果的にはプ リントの品質の低下につながる。なぜなら、プリントヘッドが一定の速度で移動 しており、他方インク滴が異なる速度で放出されている場合は、インク滴が印刷 媒体上に均一に一直線となり、あるいは均一な間隔を保つことができないからで ある。それゆえ、１つのバーストシリーズ内に複数の信号パルスを使用すればプ リントヘッドから種々の体積のインク滴を放出することが可能となるものの、複 数のパルスの使用はまた、印刷媒体上に印刷される画像の最終的な品質に影響を 及ぼす滴速度のばらつきを生じさせる。 本発明は、放出されるインク滴の体積を変化させる一方、これと同時に、放出 されるインク滴（ドロップ）を制御された一定の速度に維持する方法及び装置を 提供することにより、この問題を克服する。これは、インク滴を放出するために プリントヘッドの変換器に印加される電気信号の振幅を小さくすることが、放出 されるインク滴の滴速度を減少させるといった結果を生じさせるという理論を用 いることにより達成される。バーストシリーズ毎に複数のパルスをもつ電気駆動 信号を使用することと関連させて、電気駆動信号の振幅を変化させることにより 、放出されるインク滴の体積を、実質的に一定の滴速度を維持しつつ、増加させ ることができる。本発明の好ましい実施の形態において、図２及び図３のインク ジェットプリントヘッド２０を利用する場合、図１１中に示されたパラメータに 従って信号パルスの振幅を変えることにより、放出される種々の寸法のインク滴 について実質的に一定の滴速度が惹起される。例えば、図１１中に示されている ように、インク滴を放出するのに用いられる４パルスのバーストシリーズの振幅 は、一定の滴速度を維持するためには、単一パルスのインク滴の振幅のおおむね ８０％に設定されるべきである。図１１中に示されたグラフは、とくに前記の好 ましいインクジェットプリントヘッド２０に関連して使用できたものとして示す ことだけを目的としているのであって、いかなる意味においても限定することを 意図するものではない。なぜなら、振幅の補償レベルは、本発明が利用される特 定の応用に応じて必然的に変化するものであり、かつ多数のその他の条件に応じ てもまた変化するからである。これらの条件は、例えば、用いられるインクジェ ットプリントヘッドの実際の寸法及び構造、該プリントヘッドの構成に用いられ る材料、該プリントヘッドの形状、用いられる電気入力波形のタイプ、周波数及 び振幅、並びに用いられるインクの特性を含んでいてもよい。 図１２を参照すれば、ここには実質的に一定の滴速度をもつ種々の体積のイン ク滴を生成するのに使用できる電気信号波形の具体例が示されている。この図は 、放出されるインク滴を一定の滴速度に維持するのに用いられることができるバ ーストシリーズ信号の振幅変化を示している。ここにおいて、特定のバーストシ リーズ内の各個のパルスの振幅は同一であるが、該バーストシリーズの全体とし ての振幅は、各バーストシリーズ内のパルス数に応じて変化している。図１２に 示されているように、単一パルスのバーストシリーズの波形１００の振幅は高さ Ａ１であり、これは滴速度Ｖでのインク滴を生成する。実質的に一定の滴速度を 維持するために、２パルスのバーストシリーズ１０２中の各パルスの振幅は振幅 Ａ２に設定され、これは振幅Ａ１よりも好ましく小さくなっている。これにより 、２パルスのバーストシリーズ１０２が、単一パルスのバーストシリーズ１００ の場合と実質的に同一の速度Ｖでインク滴を放出する。３パルスのバーストシリ ーズ１０４の振幅Ａ３は、２パルスのバーストシリーズ１０２の振幅Ａ２よりは 小さく、かつ４パルスのバーストシリーズ１０６の振幅Ａ４は、３パルスのバー ストシリーズ１０４の振幅Ａ３よりも小さい。図１２中に示されている振幅は、 本発明において利用できるタイプの振幅の変化を図で表現できることだけを目的 とするものである。実質的に一定の滴速度を維持するために、この好ましい実施 の形態は、図２及び図３に関連して説明された好ましいインクジェットプリント ヘッド２０に印加されたときと同様に、図１１中に示された振幅変化を用いてい る。かくて、図１１中に示されているように、この好ましい実施の形態において は、４パルスのバーストシリーズの振幅が、放出されるインク滴を実質的に一定 の滴速度に維持するために、単一パルスのバーストシリーズの振幅のおおむね８ ０％に設定される。 図１３を参照して、ほぼ一定の滴速度を有する可変容量のインク滴を生成する のに利用できる本発明の別の実施の形態を示す。図１２に示した実施の形態とは 異なって、図１３の実施の形態では、噴射したインク滴のほぼ一定の速度を維持 するために、単一のバーストシリーズ内で可変振幅を有するパルス信号を利用し ている。図１３に示したように、単一パルスのバーストシリーズ１１０の振幅は Ｂ１の高さにあって、滴速度Ｖにてインク滴を生じている。この実施の形態では 、 ２パルスのバーストシリーズで、単一パルスのバーストシリーズとほぼ同一の滴 速度Ｖでインク滴を噴射させるためには、２パルスのバーストシリーズ１１２に は、振幅がＢ１の第１パルス１１７を有しているのが望ましいが、このバースト シリーズ１１２の第２パルス１１８は、振幅Ｂ１よりも小さいＢ２の振幅に設定 されているのが望ましい。実験の結果、本発明では、複パルスのバーストシリー ズの連続パルスに減少する振幅を選定すれば、パルスの数が増大したときに滴速 度も増大する噴射インク滴の傾向を補償することができる。従って、この実施の 形態での３パルスのバーストシリーズ１１４の場合では、第１パルス１１９は振 幅Ｂ１に、また、それに引き続く２つのパルス１２０、１２１は振幅Ｂ２とＢ３ とにそれぞれ設定し、噴射インク滴の滴速度Ｖを一定に維持するために前記の引 き続く２パルスの振幅を必要に応じて減少させるようにしている。４パルスのバ ーストシリーズの場合、または、バーストシリーズごとにそれ以上のパルスがあ る場合では、振幅が減少する同一パターンを繰り返して、ほぼ同一滴速度Ｖの多 重パルスインク滴を生成している。図１３に示した振幅は、本発明のこの面を利 用するに当たって好ましい振幅変化の種類を図解するべく単に例示のために示し たものである。 もう一つの実施の形態は、個々のパルス信号の内の１以上が同一振幅を有して いるバーストシリーズ波形で構成しているが、その同一バーストシリーズ内のそ の他のパルス信号は、噴射インク滴の滴速度を一定に維持するために異なった振 幅を有している。この方法では、図１２と図１３に示した波形の変形であるバー ストシリーズ波形を利用していて、一定のインク滴速度を得るのに利用すること もできる。 前述のバーストシリーズ波形でほぼ一定の滴速度の可変容量インク滴を生成す ることができるものの、より大量のインク滴、例えば、１つのバーストシリーズ におけるパルスが４個以上あつて、それでインク滴を生成する場合では、これら のバーストシリーズ波形では印刷品質が不充分となることがある。この理由は、 １つのバーストシリーズにおけるほぼ３番目のパルスの後に、プリントヘッド内 のインク供給路２９内に集中する共振エネルギーが最大レベルに達するからであ る。プリントヘッド内のインク供給路２９での共振エネルギーが一旦ピークにな ると、噴射されるインク微滴の速度もピークに達する。そうなれば、後続して噴 射されるインク微滴が、バーストシリーズの初めの方のパルスにより生成された より大きなインク大滴を合流できなくなる。さらに、初めの方で噴射されたイン ク微滴は、後続するインク微滴が噴射される前に印刷媒体の方へと相当の距離に わたって飛翔してしまっている。このようなことが発生すると、後続のインク微 滴は、より大量のインク大滴(初めの方で噴射されたインク微滴よりなる)と同一 の印刷媒体の部分に付着しなくなる。それどころか、後続のインク微滴は、より 大量のインク大滴が媒体に付着した箇所の近傍において印刷媒体に付着するので ある。これは印刷品質を低下させるので、非常に望ましくないことである。 従って、大滴を構成する微滴の数とは無関係に、全てのインク滴に亘って、集 合滴、即ち、大滴の印刷媒体までの飛翔時間が同一となるように、バーストシリ ーズにおけるパルスの振幅を変えるのが望ましいのである。よって、好ましい実 施の形態では、バストシリーズ内の後の方でのパルスの振幅を、プリントヘッド におけるインク供給路２９内での共振エネルギーを増大させるべく増加させてい る。インク供給路２９内で共振エネルギーを増加させると、後続のインク微滴の 速度を増加させることができ、それにより後続のインク滴が、それ以前に噴射し た微滴が形成するより大量のインク大滴にくっついたまま、または、先行するイ ンク滴に追いつくようにすることができるのである。後続のインク微滴が、先行 するインク微滴の形成するインク大滴に追いつけない場合では、増加する速度は それらが、先行する微滴の形成するインク大滴とほぼ同一箇所において印刷媒体 に衝突し得るような速度でなければならない。本発明の好ましい実施の形態では 、パルス信号の振幅は、バーストシリーズ内の所定のパルス信号に達するまで漸 次減少している。所定のパルス信号から始まって、バーストシリーズ内のパルス 信号の振幅を、バーストシリーズが終わるまで漸次増加させている。 この好ましい実施の形態では、パルス信号の所定数は４個としている。従って 、この好ましい実施の形態では、最初の３個のパルス信号は漸次減少させている 。そして、４番目のパルス信号から始めて、パルス信号の振幅を漸次増加させて いる。現に好ましい実施例における代表的な７パルスのバーストシリーズ１８０ を図１８に示す。図１８の実施の形態では、バーストシリーズ１８０の内で初め の 方で発生するパルス信号の振幅を漸次減少させて、初めの方で噴射するインク滴 の滴速度をほぼ一定に維持している。７パルスのバーストシリーズ１８０におけ る最初のパルス１８２の振幅はＥ１の高さで、滴速度Ｖにてインク滴を生ずるよ うになっている。バーストシリーズ１８０の２番目のパルス１８４の振幅は好ま しくは、振幅Ｅ１よりも小さいＥ２に設定するのが望ましい。バーストシリーズ １８０の３番目のパルス１８６の振幅は、振幅Ｅ２よりも小さいＥ３に設定する のが望ましい。 バーストシリーズ１８０の４番目のパルス１８８から始めて、振幅を漸次増加 させて、後続のインク微滴の速度を増加させている。従って、バーストシリーズ １８０の４番目のパルス１８８の振幅は、振幅Ｅ３よりも大きいＥ４に設定する のが望ましい。そして、バーストシリーズ１８０の５番目のパルス１９０の振幅 は、振幅Ｅ４よりも大きいＥ５に設定するのが望ましく、バーストシリーズ１８ ０の六番目のパルス１９２の振幅は振幅Ｅ５よりも大きいＥ６に設定するのが望 ましい。最後に、バーストシリーズ１８０の７番目のパルス１９４の振幅は、振 幅Ｅ６よりも大きいＥ７に設定するのが望ましい。 図１８に示した振幅は、本発明のこの面を利用するに当たって好ましい振幅変 化の種類を図解するべく単に例示のために示したものである。また、振幅が増加 される前に減少されるパルス信号の数は、利用するインクの種類と粘度、温度や 湿度などの環境因子、そして、利用する印刷ヘッドの種類などのいくつかの要因 に応じて決まる。前述したように、好ましい発生する信号の数は４個である。し かし、本発明の技法を利用すれば、高印刷品質を確保するために、漸次減少する 振幅を有するパルス信号の数を変えることも可能である。 図２１は、全てのインク滴に亘って、より大量の集合滴、即ち、大滴の印刷媒 体までの飛翔時間が同一となるようにバーストシリーズにおけるパルスの振幅を 変える別の好ましい方法を示す。この好ましい実施の形態では、バーストシリー ズの全てのパルスの振幅が、そのバーストシリーズにわたって漸次増加されてい る。これは、プリントヘッドにおけるインク供給路２９内での共振エネルギーを 増大させるために行っている。図１８の実施の形態と同様に、この方法によって も、後続のインク滴が、それ以前に噴射した微滴が形成するより大量のインク大 滴にくっついたまま、または、先行するインク滴に追いつくようにすることがで きる。後続のインク微滴が、先行するインク微滴の形成するインク大滴に追いつ けない場合では、増加する速度はそれらが、先行する微滴の形成するインク大滴 とほぼ同一箇所において印刷媒体に衝突し得るような速度でなければならない。 図２１の実施形態において、７パルスバーストシリーズ１８０の第１パルス２ ０２の振幅は、落下速度Ｖでインク液滴を作るＨ１の高さを有する。バーストシ リーズ２００の第２パルス２０４はＨ２の振幅に設定されることが好ましく、振 幅Ｈ２は振幅Ｈ１よりも大きい。これは、Ｖより少し高い落下速度でインク液滴 を作る。バーストシリーズ２００の第３パルス２０６はＨ３の振幅に設定される ことが好ましく、振幅Ｈ３は振幅Ｈ２よりも大きい。これは、第２パルス２０４ によって作られるのより少し大きい落下速度でインク液滴を作る。バーストシリ ーズ２００の第４パルス２０８はＨ４の振幅に設定されることが好ましく、振幅 Ｈ４は振幅Ｈ３よりも大きい。これは、第３パルス２０６によって作られるのよ り少し大きい落下速度でインク液滴を作る。最後に、バーストシリーズ２００の 第５パルス２１０はＨ５の振幅に設定されることが好ましく、振幅Ｈ５は振幅Ｈ ４よりも大きい。これは、第４パルス２０８によって作られるのより少し大きい 落下速度でインク液滴を作る。 図２１に示す振幅は、本発明の本態様を利用するのに行われるのが好ましい振 幅変化の型式を示するための図解目的だけのものである。さらに、増加する前に 振幅が減少する信号パルスの数は、使用されるインクの種類及び粘度、温度や湿 度などの環境要因と使用されるプリントヘッドを含むいくつかの要因に依存する 。既に述べたように、信号パルスの好ましい所定数は４である。しかしながら、 本発明の手法を用いれば、高品質印刷を確保するために漸進的に減少する振幅を 有する信号パルスの数を変動し得る。さらに、これらの要因によっては、減少す る振幅を有するパルスが不要であることもあり得る。 本発明は、他の型式の圧電インクジェットプリントヘッドや他の型式の電気駆 動信号に使用できるとともに、このような他の用途は、図１１〜図１３、図１８ 及び図２１に関して記載及び図示されているものと異なる振幅レベルを利用する ように、ここに説明したのと同じ発明原理を使用できると考えられるから、図１ １、図１２、図１３、図１８及び図２１に関して記載及び図示された特定の振幅 レベルは、本発明の範囲を限定するよう意図されるものでは決してない。たとえ ば、本発明にかかる信号パルスまたはバーストシリーズの振幅変化の使用及び／ または選択に影響するいくつかの要因は、使用される特定のインク種類の粘度及 び性質、インクチャンネルの物理的寸法、使用される特定の変換器材料、変換器 材料の構成、電気駆動信号の形状と周波数とインクチャンネルオリフィスの大き さを含む。 落下速度を結果として減少させる印加電気信号の振幅の減少は、また、放出さ れるインク液滴の落下量を減少する。しかし、信号パルス振幅の減少に起因する インク液滴の量の減少は、放出されるインク液滴の量を増加するようにマルチプ ルパルスバーストシリーズ波形のパルス数を増加することによって達成される量 の増加よりも典型的には小さい。 前記の実施形態はサイン波の電気入力波形の利用を記述しているけれども、他 の波形形状を本発明の範囲内において使用してもよい。例えば、図６に示す台形 波形も本発明において使用できる。半サイン波パターン、矩形形波（図７）また は三角波パターン（図８）などの他の波形も本発明に使用してもよい。もちろん 、波形形状の選択は、本発明で使用されるインクジェットプリンタ装置の特定の 構成またはそれが使用される用途に応じて変化する。これらの他の波形形状に対 して、信号パルスの周期は、また、インクジェットプリントヘッドの操作の共振 モードの近くまたはその共振モードに位置する。例えば、図７に示す矩形波に対 して、各信号パルスの周期は、好ましくは、４Ｌ／Ｃである。 図１４は、本発明において有用な好ましい信号発生器６の主要部品を示す機能 ブロック図である。,信号発生器６は、インクジェットプリントヘッドの変換器 材料１４１を駆動する電気駆動信号を発生し、伝送する。信号発生器６の操作シ ーケンスは、プリントヘッド制御器１３２等の外部信号源１３２からバーストシ リーズ波形発生器１３４への波形制御信号１３０の印加で開始する。また、波形 制御信号１３０は、プリントヘッドの動きに関連する制御信号を出力する外部エ ンコーダまたはマイクロプロセッサから送られるので、放出されたインク液滴が プリント媒体に正確な位置で衝突する最適なタイミングではじき出される。波形 発 生器１３４は、バーストシリーズごとに１個以上のパルスからなるバーストシリ ーズ波形１３６を作り、このバーストシリーズ波形１３６はアンプ１３８に印加 され、アンプ１３８は、プリントヘッド内の変換器１４１を駆動するのに適当な 電圧レベルにバーストシリーズ波形１３６の振幅を増大させる。アンプ１３８か らの増幅されたバースト波形１３９は、一連のディジタル制御されるスイッチで あるスイッチアレイ１４０に接続され、スイッチアレイ１４０は、プリントヘッ ドチャンネルのアレイのどの個々のチャンネルが作動増幅バースト波形１３９を 受け得るかを制御する。増幅されたバースト波形は、次に、プリントヘッド変換 器１４１の選択されたチャンネルに印加される。 好ましいバーストシリーズ波形発生器１３４は、ルックアップテーブル１５２ の操作を指示するルックアップテーブル制御器１５０を備える。ルックアップテ ーブル制御器１５０は、信号発生器６によって発生されるバーストシリーズ波形 のタイミング及び波形パラメータに関する制御信号を供給する外部信号源１３２ から、波形制御信号１３０を受ける。波形制御信号１３Qによって指定されるパ ラメータのいくつかは、波形の周波数、バーストシリーズ内のパルス数と波形の 形状を含む。 ルックアップテーブル１５２は、プリントヘッド変換器１４１を駆動するのに 利用し得る電気バーストシリーズ波形を決める波形データ点のテーブルでプログ ラムされる。好ましい実施形態において、バーストシリーズ波形は一連の（ｘ， ｙ）座標点によって決められ、ここで、ｘ座標はバーストシリーズ波形プロット 上の時間における点を表し、ｙ座標は、その特定のｘ座標における電圧または波 形の振幅を表す。ルックアップテーブル１５２内の各々の個々の波形データ点は 所望の波形上の（ｘ，ｙ）座標位置に対応する。各バーストシリーズに対して、 ルックアップテーブル制御器１５０は時間要因座標（ｘ座標）のストリームをル ックアップテーブル１５２に出力し、また、ルックアップテーブル１５２は、次 に、各ｘ座標に対応する一連の振幅値（ｙ座標）を出力する。ルックアップテー ブル制御器１５０は、ルックアップテーブルの入力範囲中で波形制御信号１３０ の特定の内容によって決定される速度で増加するカウンタを含む。ルックアップ テーブル１５２からの波形データ点は、アナログバーストシリーズ波形１３６を 出力するＤ／Ａ変換器（ＤＡＣ）１５４に順に印加され、また、アナログバース トシリーズ波形１３６は、一連の（ｘ，ｙ）座標点に対応すると共に、プリント ヘッドの変換器１４１に印加される信号の低パワー型である。他のＤＡＣは、バ ーストシリーズ波形１３６のいくつかのパラメータを部分的に決定する制御入力 信号を受けることもある。例えば、出力バーストシリーズ波形の全振幅を制御す るのに別個のＤＡＣを使用してもよい。 スイッチアレイ１４０の機能は、増幅されたバーストシリーズ波形を、プリン トヘッド１４１のただ特定のインクチャンネルに対して選択的に活性化させるこ とである。好ましくは、実施形態において、スイッチアレイ１４０は一般的に、 例えば電界効果トランジスタであるスイッチのアレイを備え、スイッチのアレイ は、増幅されたバースト波形を、プリントヘッド１４１の特定のインクチャンネ ルに対してのみ選択的に通過させるように制御される。好ましい実施形態は、複 数のスイッチ制御信号１４６をプリントヘッドコントローラ１３２からスイッチ アレイ１４２に印加させるために光アイソレータ１４４を用いる。プリントヘッ ドコントローラ１３２は、プリントヘッド１４１がプリント媒質を横切って移動 するときのある与えられたポイントで、プリントヘッドのある与えられたチャン ネルがプリントするか否かを制御するスイッチ制御信号１４６を供給する。 本発明の１つの実施形態では、スイッチアレイ１４０は、スイッチアレイ１４ ０内で対応するスイッチを有し、プリントヘッド内でそれぞれ個々のインクチャ ンネルを有する双方向のスイッチのアレイを備える。このタイプのスイッチアレ イは、インクジェットのプリントヘッドを、図１２、図１３、図１８及び図２１ によって特徴付けられた複数の波形を用いて動作させ、ここで、インクジェット チャンネルの変換器のアレイへの各信号パルスの正の半分部分と負の半分部分の 両方の送信は、スイッチアレイ１４０によって選択に制御することができ、これ によって、どの個々のインクチャンネルがインクの滴を活性化させるかを制御す る。しかしながら、双方向のスイッチは、典型的には、等価的な単極スイッチよ りも高いコストを有し、双方向のスイッチを用いることによって結果として生じ るより大きな製造コストは、プリントヘッドが制御することを必要とするより多 数のインクチャンネルを含むときに、比例的に増大する。 従って、本発明の別の実施形態は、単極のパワースイッチのアレイを用いるス イッチアレイ１４０を備え、ここで、インクジェットのプリントヘッドを動作さ せるために、あるバーストシリーズ波形の各パルスのただ正の成分またはただ負 の成分を制御するために必要とする。この別の実施形態において、２極性のパル ス波形を印加したときに、正の成分または負の成分のいずれかである、第１の半 分のパルス波形の変換器への印加は、インクチャンネル内で圧力波を発生し、そ の圧力波はインクチャンネルの内壁内で反射しかつ反響する。半周期の後での第 １の半分のパルス波形に対して極性が反対である第２の半分のパルス波形の印加 は、両方の圧力波の組み合わせられたエネルギーがインクチャンネルのオリフィ スからインクの滴を反射するように一体化されるように、反射された第１の圧力 波と同期したもう１つの圧力波を生成する。２つの半分のパルス波形のエネルギ ーは組み合わせられてインクの所望の射出を生成し、第２の半分のパルス波形は 、所望の滴の大きさを発生するように第１の波形と同じ大きさである必要性は無 い。事実、各半分のパルス波形は、それ自身によってインクの１つの滴を射出し ないように、しかしながら、両方のパルスは系の組み合わせられたエネルギーが インクの１つの滴を射出させるのに十分であるように、振幅では十分に小さくて もよく、ある特定のインクチャンネルの活性化は、変換器への各パルス波形の半 分の印加を選択的にブロック（防止）することによって有効的に制御することが できる一方、反対の極性を有する他の半分のパルス波形は各所望のインクチャン ネルに送信することができる。従って、この実施形態は、より価格が高い双極ス イッチのアレイの代わりに、スイッチアレイ１４０において単極のスイッチアレ イの利用を可能にする。 単極のスイッチのアレイは、図１５、図１９及び図２２において図示された交 流の電気的な波形を有して用いることができる。図１５、図１９及び図２２は、 図１３、図１８及び図２２に図示された信号波形の変形例に対応し、ここで、バ ースシリーズにおける各パルスの正の部分の振幅は、直前の負の部分の振幅の約 半分に設定される。この実施形態においては、バーストシリーズの各パルス波形 の正の部分はいつもプリントヘッドの各インクチャンネルに対して印加される。 しかしながら、正の部分は、インクチャンネルにおいてインクの１つの滴を射出 させるのに必要なエネルギーを発生させるために、それ自身では十分ではない。 従って、バーストシリーズのパルス波形の負の部分の選択的な送信は、波形の正 の部分と負の部分の両方が印加される特定のインクチャンネルを活性化させる。 好ましくは、各パルス波形の正の部分の振幅は、意味のある圧力波の寄与がイン クチャンネルからインク滴の射出に向かってインクチャンネル内でなされるよう に、十分に高く設定されるが、その振幅は、パルス波形の正の部分のみがインク チャンネルに送信されるときにみせかけのまたは意図しないインクの射出が生じ ることを防止するように、十分に低く設定される。 図１４を参照して前記で詳述した好ましい信号発生器は、本発明のこの態様を 実施するために容易に変形できる。この変形されたスイッチアレイ１４０は、単 極のスイッチのアレイで構成され、これは、プリントヘッド変換器１４１への増 幅されたパルス波形１３９の負の部分の印加を選択的に切り換えることができる が、パルス波形の正の部分のすべての送信を普遍的にまたは一般的に可能にする ことができる。ルックアップテーブル１５２は、図１５で示されるように、変化 する波形に対応する波形データの座標点でプログラムされ、ここで、各出力パル スの正の部分の振幅は、先行する負の部分の振幅の約半分で設定され、この出力 は、Ｄ／Ａ変換器１５４によって所望のアナログ信号に変換される。別の方法で は、ルックアップテーブル１５２は、ある典型的なサイン波のような波形に対応 するディジタルシーケンスを出力し、ここで、正と負の部分は、同一の振幅を有 するが、Ｄ／Ａ変換器１５４は、負の部分の振幅の半分で正の部分を出力するよ うに制御される。 別の形では、本発明のこの実施形態は、反転された所望の極性を有するように 実施できる。ここで、各パルス波形の負の部分は、一般的にプリントヘッドの変 換器に通されるが、正の部分は、選択されたインクチャンネルにのみ射出するよ うに選択的にスイッチされる。さらに、図１５、図１９及び図２２に図示された 振幅レベルはただ代表例として図示され、この方法において多くの他の変形例は 明確に本発明の範囲内である。例えば、図１６、図２０及び図２３は、別の信号 波形を図示しており、ここで、各バーストシリーズに対するパルス波形の正の部 分は、一定の振幅Ｄ５（図１６）、Ｇ８（図２０）、またはＪ６（図２３）の値 にあり、一般的にインクチャンネルの変換器に印加されるが、負の部分はただ特 定のインクチャンネルを作動するように選択的に切り換えられる。この実施形態 において、パルス波形の負の部分の振幅における変化は、射出されるインク滴の 一定の滴（滴下）速度を保持するために用いられる。 図１７を参照して説明すると、本発明のもう１つの態様は、プリントヘッドの インクチャンネル内で「打消パルス」を発生する。圧電的に動作されるプントヘ ッドを動作させる１つの効果は、インクチャンネルにおいて生じる圧力波が、イ ンク滴がチャンネルから射出された後であっても、インクチャンネル内で反射ま たは反響する残りの圧力波を生成できることである。インクチャンネル内の残留 圧力波は、プリントヘッドが共振モードで機能するときに、よりめだつことがあ る。残留圧力波は、インクチャンネルのすぐ後での射出のためのプリントヘッド の精密な動作と建設的にまたは破壊的に干渉するので、典型的には、各滴がイン クチャンネルから射出される後に、インクチャンネルの次の作動が前の圧力波か らの残留エネルギーが消失する前に、１周期の時間だけ待機する必要がある。従 って、連続するインクの滴をより直ぐの射出を可能にするために、インクチャン ネルにおいて存在する残りの圧力波の効果を実質的に相殺するために用いること ができる打消パルスを発生することが所望される。 本発明は、そのような打消パルスを発生する装置と方法からなる。打消パルス を利用することにより、あるインクチャンネルでの射出が同じインクチャンネル の次の作動と干渉する残留圧力波を生じないので、インクジェットプリンタの動 作が改善される。さらに、残留圧力波が放散できるほどインクチャンネルが作動 の間に大きく静止していなくてもよいので、１つのバーストシリーズの中でのパ ルスの数が、次のバーストシリーズの作動の前にできるだけ長く延長される。 本発明により発生される打消パルスは、プリントヘッド変換器に加えられると 、インクチャンネルに存在する残留圧力波の効果を実質的に打ち消す逆圧力波を 発生する。効果的であるためには、インクチャンネルに存在する残留圧力波と実 質的に同じ大きさであり、しかも、残留圧力波の位相に比べて位相がずれた逆圧 力波を打消パルスが作らねばならない。好ましくは、この逆圧力波は、インクチ ャンネルを作動するために使用される信号パルスと同じ一般的な種類と形状の計 算 されたパルスバーストにより発生されるが、この打消パルスは、残留圧力波を作 り出した前のパルスに比べると振幅がより小さく位相がずれている。 図１７は、本発明の打消パルスの観点を具体化するために利用できる波形発生 器１６０の１実施形態を示す。波形発生器１６０は、バーストシリーズルックア ップテーブル１６４と打消パルスルックアップテーブル１６６の両方に制御信号 を送るルックアップテーブル制御器１６２を含む。バーストシリーズルックアッ プテーブル１６４は、図１４のルックアップテーブル１５２と同様に、好ましく は、プリントヘッドからインクの小滴を制御可能に放出するプリントヘッド変換 器１４１を駆動するために利用できる１以上のバーストシリーズ信号波形を定義 する波形座標点のテーブルを用いてプログラムされる。打消パルスルックアップ テーブル１６６は、好ましくは、バーストシリーズルックアップテーブル１６４ にプログラムされる波形から生じる残留圧力波を打ち消すために最適化される１ 組の１以上の打消パルス波形を定義する波形座標点のテーブルを用いてプログラ ムされる。 好ましい実施形態において、ルックアップテーブル制御器１６２は、バースト シリーズルックアップテーブル１６４に１組の時間因子座標（ｘ座標）をインク リメントし出力するカウンタを備える。ルックアップテーブル制御器１６２から 加えられる信号に応答して、バーストシリーズルックアップテーブル１６４は、 １シリーズの電圧振幅座標（ｙ座標）を送り、この１シリーズの電圧振幅座標（ ｙ座標）は、各時間因子ｘ座標に対応し、合わせて所望のバーストシリーズ波形 を定義するものである。この出力は、デジタルアナログ変換器（ＤＡＣ）１６８ に出力されて、アナログバーストシリーズ波形を発生する。所定のバーストシリ ーズ波形の射出は、タイマーをセットし、開始する。このタイマーは、バースト シリーズ波形の射出からの全経過時間を追跡するために用いられる。指定された 期間の後で、タイマー１６７はルックアップテーブル制御器１６２の作動の引き 金を引き、ルックアップテーブル制御器１６２は、打消パルスルックアップテー ブル１６６に１組の打消パルス時間因子座標（ｘ座標）をインクリメントし出力 する。打消パルスルックアップテーブル１６６は、１シリーズの電圧振幅座標（ ｙ座標）を送り、この１シリーズの電圧振幅座標（ｙ座標）は、各ｘ座標に対 応し、合わせて最も新しいバーストシリーズ波形により作られるインクチャンネ ルにおける残留圧力波を打ち消す逆圧力波を発生するのに適当な波形を定義する ものである。次に、打消パルスルックアップテーブル１６６の出力は、ＤＡＣ１ ６８に与えられて、アナログ打消パルス信号波形を作る。 もう１つの実施形態は、バーストシリーズ波形の作動の後でただちに打消パル ス波形をトリガーすることを含む。バーストシリーズルックアップテーブル１６ ４への信号の送信のすぐ後にルックアップテーブル制御器１６２が打消パルスル ックアップテーブル１６６に１シリーズの制御信号をただちに出力し始めるよう にプログラムされているので、この実施形態において、タイマー１６７は必要で ない。別の実施形態において、前のバーストシリーズ波形の終わりに続く一定時 間の遅延の後で打消しパルスをトリガーする。もう１つの実施形態は、主なバー ストシリーズ波形における個々のパルスの数に依存して、異なった打消パルス波 形の形状を用いる。 打消パルスルックアップテーブル１６６の中の打消パルス座標は、複数の方法 で発生できる。たとえば、ルックアップテーブルの値は、インクチャンネルの変 換器を通して「試験」打消パルスに対応する１列のバーストシリーズパルスを繰 り返しトリガーすることにより、経験的に得ることができる。作動されるサンプ ル打消パルスの振幅と位相のパラメータを増加して調整することにより、インク ジェットプリントヘッドを駆動するために使用される、前もってプログラムされ た１組のバーストシリーズパルスに対応する１組の適当な打消パルスパラメータ がプロットできる。一般的に、打消パルスの好ましい値は、実験的作動に対応し 、この実験的作動では、バーストシリーズパルスが前の作動に干渉せずに作動の 有効繰返し速度をより速くして射出できる。一般に、打消パルスを用いるとき、 有効作動繰返し速度がより速くなると、インクチャンネルにおける残留圧力波を 打ち消すのに打消パルスがより有効になる。 また、ルックアップテーブルの値は、インクチャンネルにおける与えられたバ ーストシリーズの射出から生じる圧力波の効果をシミュレートし、適当な逆圧力 波を発生するための打消パルス信号のパラメータを数学的に計算することにより 、得ることができる。このシミュレーションは、前のバーストシリーズの射出の 後 でのある期間における残留圧力波を最小にしまたは打ち消すパルスの振幅とタイ ミングを決定する。要求される打消パルスの特徴は、インクチャンネルに存在す る圧力波の振幅と位相と、インクチャンネルの形状と特性との両方に関連する。 この好ましい実施形態のための打消パルスは、好ましくは、インク滴を射出する ために使用されるバーストシリーズにおけるパルスのタイプから時間的に移動し たサイン波の半パルスまたは１つの全パルスである。種々のシミュレーションが 、希望する打消パルスの最適な特性とパラメータを決定するために実行できる。 この打消パルスの有効性は、好ましくは上述の反復速度法を用いて、実験的に確 認できる。 本発明のこの観点は、本発明のマルチパルスの観点と組合わせると特に効果的 である。というのは、次の作動と干渉する残留圧力波を残すことなしに、次のバ ーストシリーズの作動のすぐ前に、個々のバーストシリーズの中でのパルスが適 当な打消パルスにより作動できる。しかし、発明のこの観点は、また、相互に時 間的に近い多くのパルスを射出する必要があるとき、インクチャンネルの次の作 動との干渉を心配することなしに、たとえば１パルス使用法を含む多くの他の用 途において使用できる。 本発明の実施形態、用途及び効果が当業者が本発明を実施できるように十分に 明らかに示され説明されたが、当業者にとって同様に明らかなように、多くの他 の実施形態、用途及び効果が、説明された発明の概念からはずれることなしに可 能である。したがって、本発明は、添付された請求の範囲の精神とその均等物に より制限されるのみであり、好ましい実施形態の説明、明細書または図面により 限定されない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＣＡ，ＪＰ，Ｋ Ｒ (72)発明者 ガードナー，ディーン・エイ アメリカ合衆国95014カリフォルニア州 クペルティノ、クペルティノ・ロード 22321番 (72)発明者 ビブル，アンドレアス アメリカ合衆国94024カリフォルニア州 ロス・アルトス、ハリントン・アベニュー 588番 (72)発明者 フェリアー，ハーマン・エイ アメリカ合衆国95066カリフォルニア州 スコッツ・バレー、ワース・レイン651番 【要約の続き】 る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．可変量のインク滴を放出する圧電プリンタ装置において、 インクチャンネルと、 前記インクチャンネルと力学的に結合する変換器と、 前記変換器に電気的駆動信号を選択的に伝達する信号発生器とを備え、 前記電気的駆動信号は、実質的に同一の周期を持つ１以上のシリーズの信号パ ルスを含み、前記信号パルスは、１以上のシリーズの信号パルス内の前記信号パ ルスの個数に関連する可変振幅を有し、可変量のインク滴を噴出させるために、 前記１以上のシリーズの信号パルスおよび前記可変振幅が選択的に変化されるこ とを特徴とする圧電プリンタ装置。 ２．１以上のシリーズの信号パルスが２以上の信号パルスを含むとき、前記信号 パルスの各々は同じ振幅を有する請求の範囲第１項記載のプリンタ装置。 ３．１以上のシリーズの信号パルスが、２以上の信号パルスのシリーズを含むと き、前記信号パルスの各々は異なった振幅を有する請求の範囲第１項記載のプリ ンタ装置。 ４．前記２以上の信号パルスのシリーズが、第１の振幅を有する１以上の前記信 号パルスと、第１の振幅と異なる第２の振幅を有する１以上の前記信号パルスと を含む請求の範囲第３項記載のプリンタ装置。 ５．前記２以上の信号パルスのシリーズにおける信号パルスは振幅値が次第に小 さくなる請求の範囲第３項記載のプリンタ装置。 ６．前記２以上の信号パルスのシリーズにおける信号パルスは振幅値が次第に大 きくなる請求の範囲第３項記載のプリンタ装置。 ７．前記信号パルスは、前記１以上の信号パルスのシリーズにおける前記信号パ ルスの個数の増加の関数として減少する振幅を持つ請求の範囲第１項記載のプリ ンタ装置。 ８．前記信号発生器は、ルックアップテーブルを持つバーストシリーズ波形発生 器を備える請求の範囲第１項記載のプリンタ装置。 ９．前記ルックアップテーブルは、選択されたバーストシリーズ波形を定義する 波形座標からなる請求の範囲第８項記載のプリンタ装置。 １０．前記電気的駆動信号は一般的なサイン波形を有する請求の範囲第１項記載 のプリンタ装置。 １１．前記電気的駆動信号は正極性の成分と負極性の成分を有する請求の範囲第 １項記載のプリンタ装置。 １２．前記信号発生器はスイッチアレイを含み、このスイッチアレイは前記電気 的駆動信号が負極成分のみを選択的にスイッチする請求の範囲第１１項記載のプ リンタ装置。 １３．前記信号発生器はスイッチアレイを含み、前記スイッチアレイは、前記電 気的駆動信号が正極成分のみを選択的にスイッチする請求の範囲第１１項記載の プリンタ装置。 １４．前記電気的駆動信号は前記インクチャンネルの共振周波数またはその近傍 で発生される請求の範囲第１項記載のプリンタ装置。 １５．Ｌを前記インクチャンネルの長さ、Ｃを前記インクチャンネルに蓄えられ たインク内の音速としたとき、前記信号パルスは、４Ｌ／Ｃの０〜１０％内の周 期を持つ請求の範囲第１４項記載のプリンタ装置。 １６．Ｌを前記インクチャンネルの長さ、Ｃを前記インクチャンネルに蓄えられ たインク内の音速としたとき、前記信号パルスは、４Ｌ／Ｃの周期を持つ請求の 範囲第１４項記載のプリンタ装置。 １７．前記信号パルスは負極性の部分と正極性の部分を持ち、負極性の部分およ び正極性の部分の各々は２Ｌ／Ｃの周期を持つ請求の範囲第１６項記載のプリン タ装置。 １８．さらに、前記信号発生器は打消圧力波形を発生する波形発生器を備える請 求の範囲第１項記載のプリンタ装置。 １９．前記電気的駆動信号は台形状の波形を含む請求の範囲第１項記載のプリン タ装置。 ２０．前記電気的駆動信号は三角波形を含む請求の範囲第１項記載のプリンタ装 置。 ２１．インクチャンネルおよび前記インクチャンネルと力学的に結合する変換器 を持つプリントヘッドを備え、前記インクチャンネルは、前記変換器の作動時に インク滴が放出されるオリフィスを有するプリントヘッドと、 １以上のパルスのシリーズを持つ電気的駆動信号を前記変換器に選択的に与え る信号発生器と、 前記オリフィスから可変量のインク滴を吐き出させるために、前記電気的駆動 信号の振幅を選択的に変える手段と を備えるインクジェットプリンタ。 ２２．前記１以上のパルスのシリーズが同じ振幅を有する信号パルスを含む請求 の範囲第２１項記載のインクジェットプリンタ。 ２３．前記パルスは、１以上のパルスのシリーズ内の前記パルスの個数増加の関 数として減少する振幅を有する請求の範囲第２１項記載のインクジェットプリン タ。 ２４．前記パルスは、１以上のパルスのシリーズ内の前記パルスの個数増加の関 数として増大する振幅を有する請求の範囲第２１項記載のインクジェットプリン タ。 ２５．電気的駆動信号の振幅を選択的に変える前記手段は、ルックアップテーブ ルを有する波形発生器を含む請求の範囲第２１項記載のインクジェットプリンタ 。 ２６．前記ルックアップテーブルは、選択されたバーストシリーズ波形に対応す る座標点のテーブルである範囲第２５項記載のインクジェットプリンタ。 ２７．前記波形発生器はさらに打消パルスのルックアップテーブルを備え、この 記打消パルスのルックアップテーブルは、前記インクチャンネルにおける残留圧 波形を打ち消す打消パルス波形に対応する座標データ点を含む請求の範囲第２５ 項記載のインクジェットプリンタ。 ２８．前記電気的駆動信号は実質的にサイン状の信号波形を含む範囲第２１項記 載のインクジェットプリンタ。 ２９．インクチャンネルと、前記インクチャンネルに力学的に結合された変換器 と、信号発生器からの電気的駆動信号を受信して可変量のインク滴を放出する手 段とを備え、 前記変換器は前記電気的駆動信号に電気的に結合され、 前記電気的駆動信号は、１以上のバーストシリーズを含み、前記パルスは前記 １以上のパルスのシリーズの個数に関係して変化する振幅を有する 圧電プリントヘッド。 ３０．前記１以上のパルスバーストシリーズが同じ振幅を有する請求の範囲第２ ９項記載のプリントヘッド。 ３１．前記電気的駆動信号の周波数は、前記インクチャンネルの共振周波数もし くはその近傍である請求の範囲第２９項記載のプリントヘッド。 ３２．１以上のパルスのバーストシリーズにおける前記パルスは、異なった振幅 を有する請求の範囲第２９項記載のプリントヘッド。 ３３．請求の範囲請求項２９のプリントヘッドにおいて、前記複数のパルスは、 １またはそれ以上のパルスの前記バーストシリーズにおける前記パルスの数の増 加の関数として可変的に減少する振幅を備えるプリントヘッド。 ３４．請求の範囲請求項３３のプリントヘッドにおいて、前記１またはそれ以上 の前記バーストシリーズにおける前記複数のパルスの振幅は、漸近的に低下する プリントヘッド。 ３５．請求項２９のプリントヘッドにおいて、前記複数のパルスは、１以上のパ ルスからなる前記バーストシリーズにおける前記パルスの数の増加の関数として 可変的に減少する振幅を備えるプリントヘッド。 ３６．可変体積のインク滴を放出するインクジェットプリントヘッド操作方法で あって、 インクジェットプリントヘッドチャンネルのオリフィスから射出される各イン ク滴のための１シリーズの１以上の電気信号パルスを発生し、ここに、インク滴 の体積は、前記１シリーズの１以上の電気信号パルスにおける前記電気信号パル スの数の関数として変化し、 前記１シリーズの１以上の電気信号パルスにおける前記電気信号パルスの数と 関連して、前記電気信号パルスの振幅を変化し、 前記１シリーズの１以上の電気信号パルスをプリントヘッド変換器に出力する インクジェットプリントヘッド操作方法。 ３７．請求項３６の方法において、前記の振幅変化は、前記１以上の電気信号パ ルスの信号群における電気信号パルスの数の増加に関連して前記複数の電気信号 パルスの振幅を減少させることを特徴とする方法。 ３８．請求項３７の方法において、前記振幅減少は、前記１シリーズの１以上の 電気信号パルスにおける前記複数の電気信号パルスの各振幅を連続的に減少させ ることを特徴とする方法。 ３９．請求項３７の方法において、前記振幅減少は、前記１シリーズの１以上の 電気信号パルスにおける全電気信号パルスの振幅を均一に減少させるステップを 含む方法。 ４０．請求項３６の方法において、前記１シリーズの１以上の電気信号パルスは 、前記インクジェットプリントヘッドチャンネルの共振周波数の近傍または共振 周波数で生成される方法。 ４１．請求項４０の方法において、前記複数の電気信号パルスの各々は、前記イ ンクジェットプリントヘッドチャンネルの長さをＬ、前記インクジェットプリン トヘッドチャンネルにおいて含有されるインクの音の速度をＣとする場合に、４ Ｌ／Ｃの周期を有する方法。 ４２．請求項４０の方法において、前記複数の電気信号パルスの各々は、前記イ ンクジェットプリントヘッドチャンネルの長さをＬ、前記インクジェットプリン トヘッドチャンネルにおいて含有されるインクの音の速度をＣとする場合に、４ Ｌ／Ｃの０〜１０％の周期を有する方法。 ４３．請求項３６の方法において、前記複数の電気信号パルスはサイン波である ことを特徴とする方法。 ４４．請求項３６の方法において、前記複数の電気信号パルスの各々は、正成分 及び負成分を有し、前記の出力において、前記正成分を前記変換器に均一に印加 し、前記負成分の変換器への印加を選択的に切り換えることを特徴とする方法。 ４５．請求項３６の方法において、前記複数の電気信号パルスの各々は、正成分 及び負成分を有し、前記の接続において、前記負成分を前記変換器に均一に印加 し、前記正成分の前記変換器への印加を選択的に切り換えることを特徴とする方 法。 ４６．請求項３６の方法において、さらに、打消パルスを発生し、 この打消信号を前記プリントヘッド変換器に印加し、 前記プリントヘッド変換器を、打消パルスを用いて、前記インクジェットプリ ンタチャンネルにおける残留圧力波を打ち消すように動作させることを特徴とす る方法。 ４７． インクチャンネルオリフィスを有し、インクチャンネルのインク溜めか らインクの供給を受けるインクチャンネルと、 前記インクチャンネルに力学的に接続されている変換器と、 アンプに接続されるバーストシリーズ出力信号を有するバーストシリーズ波形 発生器を備える信号発生器であって、このバーストシリーズ出力信号が１以上の バースト信号からなり、バーストシリーズ出力信号におけるバースト信号の数と 振幅が選択的に変化される信号発生器と、 前記アンプにより増幅されたバーストシリーズ信号を有し、増幅されたバース トシリーズ出力信号を前記変換器に選択的に接続するスイッチアレイと からなるインクジェットプリンタ装置。 ４８．請求項４７の装置において、前記バーストシリーズ波形発生器は、バース トシリーズルックアップテーブルと通信する複数の制御信号出力を有するルック アップテーブル制御器と、 ディジタル／アナログ変換器に接続されるディジタル波形出力を有する前記バ ーストシリーズルックアップテーブルと、 前記増幅器に接続された前記バーストシリーズ出力信号を発生する前記ディジ タル／アナログ変換器とからなるプリンタ装置。 ４９．請求項４８の装置において、さらに、前記ルックアップテーブル制御器と 電気的に通信する打消パルスタイマーと、 前記ルックアップテーブル制御器により発生された打消パルス出力信号が入力 され、ディジタル打消パルス波形を前記ディジタル／アナログ変換器に出力する 打消パルスルックアップテーブルとを備えるプリンタ装置。 ５０．請求項４７の装置において、前記スイッチアレイは、複数の双極スイッチ のアレイにより構成されるプリンタ装置。 ５１．請求項４７の装置において、前記スイッチアレイは、複数の単極スイッチ のアレイからなるプリンタ装置。 ５２．可変体積のインク滴を放出する圧電式プリンタ装置であって、 インクチャンネルと、 前記インクチャンネルと力学的に結合される変換器と、 前記変換器と電気駆動信号を選択的に通信する信号発生器とからなり、 前記電気駆動信号は、１以上の信号パルスのシリーズを構成し、前記１以上の 信号パルスのシリーズは、予定の信号パルスが到達するまで、振幅が累進的に減 少し、前記１以上の信号パルスのシリーズは、前記予定の信号パルスの到着とと もに、振幅が累進的に増加するプリンタ装置。 ５３．請求項５２のプリンタ装置において、前記信号発生器は、ルックアップテ ーブルを有するバーストシリーズ波形発生器を構成するプリンタ装置。 ５４．請求項５３のプリンタ装置において、前記ルックアップテーブルは、選択 されたバーストシリーズ波形を定める波形座標を含むプリンタ装置。 ５５．請求項５２のプリンタ装置において、前記電気駆動信号は一般的なサイン 波からなるプリンタ装置。 ５６．前記電気駆動信号は正極性成分と負極性成分を有する請求項５２に記載の プリンタ装置。 ５７．前記信号発生器はスイッチアレイを有し、このスイッチアレイは前記電気 駆動信号の負極性成分のみを選択的に切り替える請求項５６に記載のプリンタ装 置。 ５８．前記信号発生器はスイッチアレイを有し、このスイッチアレイは前記電気 駆動信号の正極性成分のみを選択的に切り替える請求項５６に記載のプリンタ装 置。 ５９．前記電気駆動信号は前記インクチャンネルの共振周波数近傍で発生される 請求項５２に記載のプリンタ装置。 ６０．前記信号パルスは、Ｌを前記インクチャンネルの長さ、Ｃを該インクチャ ンネルに含まれたインクの音速とすると、４Ｌ／Ｃの０から１０％以内の周期を 有する請求項５９に記載のプリンタ装置。 ６１．前記信号パルスは、Ｌをインクチャンネルの長さ、Ｃをインクチャンネル に含まれたインクの音速とすると、４Ｌ／Ｃの周期を有する請求項５９に記載の プリンタ装置。 ６２．前記信号パルスは負極性成分と正極性成分を有し、各負および正の極性部 は２Ｌ／Ｃの周期を有する請求項６１に記載のプリンタ装置。 ６３．前記信号発生器は、さらに、打消圧力波を発生する波形発生器を有する請 求項５２に記載のプリンタ装置。 ６４．前記電気駆動信号は台形の波形を有する請求項５２に記載のプリンタ装置 。 ６５．前記電気駆動信号は三角波形を有する請求項５２に記載のプリンタ装置。 ６６．インクチャンネルと、該インクチャンネルと力学的に結合した変換器を有 し、該インクチャンネルはインク滴が前記変換器の起動によって放出されるオリ フィスを有するプリンタヘッドと、 前記変換器に電気駆動信号を選択的に印加し、該駆動信号は１シリーズの１以 上のパルスを有する信号発生器と、 前記電気駆動信号の振幅を選択的に変えて、前記オリフィスから放出されるイ ンク滴量を変化させる手段であって、所定の信号パルスに到達するまで前記１以 上のパルスの振幅を連続的に減少させるように前記電気駆動信号の振幅を選択的 に変化させ、次に所定の信号パルスで始まる前記１以上のパルスの振幅を連続的 に増大させるように前記電気駆動信号の振幅を選択的に変化させる手段と を有するインクジェットプリンタ装置。 ６７．電気駆動信号の振幅を選択的に変化させる前記手段は、ルックアップテー ブルを有する波形発生器を有する請求項６６に記載の装置。 ６８．前記ルックアップテーブルは選択されたバーストシリーズ波形に対応する 座標点のテーブルを有する請求項６７に記載の装置。 ６９．前記波形発生器は、更に打消パルスルックアップテーブルを有し、該打消 パルスルックアップテーブルは、前記インクチャンネル内の残りの圧力波を打ち 消す打消パルス波形に対応した座標データ点を有する請求項６７に記載の 装置。 ７０．前記電気駆動信号はさらに実質的にサイン波の信号波形を有する請求項６ ６に記載の装置。 ７１．インクチャンネルと、該インクチャンネルと力学的に結合した変換器と、 信号発生器から電気駆動信号を受信して、該インクチャンネルから可変体積のイ ンク滴を放出する手段とを有し、 前記変換器は前記電気駆動信号に電気的に接続され、前記電気駆動信号は１以 上のパルスのバーストシリーズを有し、該バーストシリーズの各パルスは所定の パルスに到達するまで連続的に振幅が減少し、該バーストシリーズは前記所定パ ルスで振幅の連続的な増大が開始される圧電プリントヘッド。 ７２．前記電気駆動信号の周波数は前記インクチャンネルの共振周波数近傍であ る請求項７１に記載のプリントヘッド。 ７３．インク放出量を可変するインクジェットプリントヘッド操作方法において 、 インクジェットプリントヘッドチャンネルのオリフィスから放出される各イン ク滴に対して連続した１以上の電気信号パルスを発生し、インク滴の体積は、前 記連続した１以上の電気信号パルス内での電気信号パルス数の関数として変化し 、 所定の信号パルスに到達するまで前記連続した１個以上の電気信号パルス内で の電気信号パルス数の増加に関連して前記電気信号パルスの振幅を連続的に減少 し、 前記所定信号パルスで前記連続した１個以上の電気信号パルス内での電気信号 パルスの振幅を連続的に増大し、 前記連続した１個以上の電気信号パルスをプリントヘッド変換器に結合する方 法。 ７４．前記連続した１個以上の電気信号パルスは、前記インクジェットプリント ヘッドチャンネルの共振周波数近傍で発生される請求項７３に記載の方法。 ７５．Ｌをインクジェットプリントヘッドチャンネルの長さ、Ｃをインクジェッ トプリントヘッドチャンネルに含まれたインクの音速とすると、前記の各電 気信号パルスは４Ｌ／Ｃの周期を有する請求項７４に記載の方法。 ７６．Ｌをインクジェットプリントヘッドチャンネルの長さ、Ｃをインクジェッ トプリントヘッドチャンネルに含まれたインクの音速とすると、前記各電気信号 パルスは４Ｌ／Ｃの０から１０％以内の周期を有する請求項７４に記載の方法。 ７７．前記電気信号パルスはサイン波形である請求項７３に記載の方法。 ７８．前記各電器信号パルスは正極性成分と負極性成分とを有し、前記の結合に おいて、さらに、 前記正極性成分を前記変換器に均等に印加し、 前記負極性成分の前記変換器への印加を選択的に切り替える請求項７３に記載 の方法。 ７９．前記各電器信号パルスは正の極性成分と負の極性成分とを有し、前記の結 合において、さらに、 前記負極性成分を前記変換器に均等に印加するステップと、 前記正極性成分の前記変換器への印加を選択的に切り替える請求項７３に記載 の方法。 ８０．打消パルスを発生し、 打消パルスを前記プリントヘッド変換器に印加し、 打消パルスによって前記プリントヘッド変換器を起動し、前記インクジェット プリンタチャンネル内の残留圧力波を打ち消す請求項７３に記載の方法。