JP2000515514A - 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物 - Google Patents

放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物

Info

Publication number
JP2000515514A
JP2000515514A JP10506171A JP50617198A JP2000515514A JP 2000515514 A JP2000515514 A JP 2000515514A JP 10506171 A JP10506171 A JP 10506171A JP 50617198 A JP50617198 A JP 50617198A JP 2000515514 A JP2000515514 A JP 2000515514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
che1
group
substituted
cfw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10506171A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3647881B2 (ja
Inventor
マクブライド,ウィリアム・ジェイ
グリフィス,ゲイリー・エル
Original Assignee
イムノメディクス,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イムノメディクス,インコーポレイテッド filed Critical イムノメディクス,インコーポレイテッド
Publication of JP2000515514A publication Critical patent/JP2000515514A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3647881B2 publication Critical patent/JP3647881B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/088Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins conjugates with carriers being peptides, polyamino acids or proteins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/083Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins the peptide being octreotide or a somatostatin-receptor-binding peptide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2123/00Preparations for testing in vivo

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 診断および治療方法で用いるために、ペプチドに結合する新規の金属元素結合リガンドが開示されている。このリガンドをもつペプチドは、ペプチドを合成する過程のいずれかの時点で、リガンドの導入と環化を行なうことのできる方法を用いて作出することができる。このようなペプチド誘導体を、特定のペプチドレセプターに強く結合するそれらの能力を保持しつつ、レニウムまたはテクネチウムの同位元素などの放射性金属元素で直ちに標識する。

Description

【発明の詳細な説明】 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物 発明の背景 本発明は、ペプチド鎖に連結した1個以上のアミノ酸側鎖またはセグメントが 、放射性核種を含む金属元素イオンに緊密に結合することができるキレート部位 を含んでいる、生物学的に有用な環状および非環状のペプチドの誘導体を提供す る。標識されたペプチドは、レセプターや抗原などの特定のインビボの標的に金 属元素を輸送し、放射線診断用の画像化、治療、および放射線治療に有用である 。このペプチドを調製するための新しい方法も提供されている。 放射性標識されたペプチドは、ペプチドホルモンレセプターが過剰発現すると いう特徴をもつヒトのさまざまな疾病状態の診断および治療において有用である 。すなわち、例えば、放射性標識されたLHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモ ン)とソマトスタチンの放射性標識した類似化合物が、LHRHホルモンレセプ ターが細胞表面で過剰に発現するという特徴をもつホルモン感受性腫瘍に選択的 に結合することが示されている。同様に、123I血管作用性腸管ペプチド(VI P)、99mTc−P829、111In−DTPAオクトレオチド、および111In −ビスMSH−DTPAなどのペプチドホルモン類似体を用いて、それぞれ、V IPレセプター、ソマトスタチンレセプター、ソマトスタチンレセプター、およ びメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)レセプターを過剰発現させるヒト腫瘍が 画像化されている。Virgoliniら、Engl.J.Med.169巻:1116頁(1994年);Vi rgoliniら、J.Nucl.Med.36巻:1732頁,(1995年);Lister-Jamesら、J.Nu cl.Med.,36巻,91頁,#370,1995年 学会抄録;Pearsonら、J.Med.Chem.3 9巻:1361頁,(1996年);Krenningら、J.Nucl.Med.33巻:652頁,(1992年 ) ;およびWraightら、Brit.J.Radiol.65巻:112頁,(1992年)を参照のこと 。 チロシンを含むペプチドの多くは、既知の方法によって125Iで標識し、レセ プター結合実験に用いることができる。例えば、放射性リガンドとして125I− [Tyr10]−VIPを用いて、広範なタイプの癌におけるインビトロでのVI Pレセプターのアップレギュレーションの発生が研究されている。Reubi,Nucl .Med.36巻:1846頁(1995年)を参照のこと。乳癌、前立腺癌、卵巣癌、膵臓 癌、子宮内膜癌、膀胱癌、結腸癌、食道癌、SCLC、星状細胞腫、グリア芽腫 、髄膜腫、褐色細胞腫、リンパ腫、神経芽腫、腺腫、およびGEFの腫瘍を含む 、広範なタイプの癌において、VIPレセプターが検出された。また、ヨウ素化 されたVIP類似体である123I−[Tyr10]−VIPを用いて、ヒトにおけ るVIPレセプターに富む腫瘍が画像化されてきた。Virgoliniら、前記参照。 しかし、放射性ヨウ素を、診断及び治療に利用するためインビボで用いること には、明らかな不都合がある。インビボで最も有用な123Iは、非常に高価(4 5.30ドル/mCi)で、サイクロトロンで製造しなければならない。さらに 、この同位元素の半減期は、僅か13.2時間であるため、放射性ヨウ素化した 画像化剤を使用すべき場所に、地理的に近接したところで製造される必要がある 。診断および治療で用いるためには、それぞれ、99mTc、188Reなど、これ以 外の放射性同位元素が好ましい。例えば、99mTcは、高価ではなく(0.5ド ル/mCi)、容易に利用することができ(原子炉の産物である99Moから、発 生機の中で製造される)、ガンマ線カメラで画像化するために理想的なガンマ線 の放射エネルギーをもっている。 99mTcおよび188Reなどの放射性金属元素をペプチドに直接結合させる残基 を、直接に含むか、またはそれの導入を許すペプチドがある。例えば、ソマトス タチンは、還元されると、99mTcに直接結合することができる、スルフヒドリ ル基を含むシステイン側鎖を2つ提供するジスルフィド結合を持っている。米国 特 許第5,225,180号を参照のこと。また、国際公開公報第94/2894 2号、国際公開公報第93/21962号、および国際公開公報第94/237 58号も参照のこと。しかし、この型の複合体は、不均質で不安定な傾向にあり 、臨床的な有用性には制限がある。その上、この態様における解離したスルフヒ ドリル基を使用することは、ペプチドを標識するために用いることのできる放射 性金属元素を、解離したS−H基に緊密に結合する放射性金属元素だけに制限す ることになる。さらに、この方法には、金属元素がアミノ酸側鎖に直接結合する とペプチドの構造に大きく影響する可能性があり、これによって、化合物のレセ プター結合特性が有害な方向に変化するという問題がある。 ほとんどのペプチドは、金属元素が結合するアミノ酸配列モチーフをもたず、 また、前記したようなさまざまな理由で、そのようなモチーフの導入を可能にす るような適当な配列の変更も受けつけない。したがって、ペプチドが放射性金属 元素を結合できるようにする手段をペプチドに導入する必要がある。好ましい方 法は、単一の明確で、安定した複合体が形成されるように、ペプチドの特定の部 位に金属結合リガンドを付加させることである。金属元素を結合させるために用 いられるリガンドは、しばしば、窒素、硫黄、リン、および酸素など、金属元素 に強い親和性をもつ、さまざまなヘテロ原子を含んでいる。 キレート化合物は、従来、ペプチド部分とキレート部分を独立に合成した後、 共有結合によって、ペプチド、またはペプチド類似体のN末端に付加させられて きた。例えば、Mainaらは、ソマトスタチン類似体のN末端にテトラ・アミン・ キレート化因子を結合させて、ペプチドを99mTcで標識することを説明してい る。J.Nucl.Biol.Med.38巻,452頁(1994年)を参照のこと。しかし、ペプ チドのN末端が、そのレセプター結合特性に重要な役割を果たしているときには 、このようにして結合することは望ましくない。したがって、この方法を適用す るには、ペプチドのN末端が、ペプチドの結合特性に有害な影響を与えることな く、(通 常は、立体的に巨大な)キレート化因子を受け入れる必要があるということによ る制約がある。 あるいは、キレート化因子は、特定のアミノ酸残基を含む部位選択的な反応と いう方法によって、ペプチド側鎖の中に導入されてきた。例えば、LHRHの6 番目の位置のリシン残基は、キレート基によって直接アシル化されてきた。Baja sz,Sら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86巻:6313頁(1989年)を参照のこと。 この方法は、一つ以上の側鎖がキレート因子と反応する可能性があるとき、また は、ペプチド配列が、このような方法で誘導体化することのできるアミノ酸を含 んでいないときには、利用できる化学的な選択性を持たないことによる制約を受 ける。さらに、この方法には、多座配位のリガンドを用いるときにも制約を受け ることがある。単一のリガンド分子が、複数のペプチド分子と反応して、かなり の量の架橋産物が生じることがある。 Dunn T.J.らが、国際公開公報第94/26294号で説明しているように、 トリスアミノ酸によって、キレート化因子がペプチドの側鎖上に導入されている 。この方法は、ペプチドを環化する方法を提示していない。この研究で記述され ているリガンドを導入するために用いられた側鎖保護基は、一般的に、ペプチド アミド環状化に用いられる保護基と同じものである。Felixら、Int.J.Peptide Protein Res.32巻:441頁(1988年)。 完全に保護されたBAT(ビスアミノチオール)キレート化因子が合成されて 、リシン残基の側鎖に結合されて、その後、ペプチドの中に取り込まれた。De anら、国際公開公報第93/25244号を参照のこと。これらの完全な保護 された前駆体は、非常に時間がかかり、高価で、調製に手間がかかる。このよう な前駆体を調製するのは困難で高価なため、この方法は、金属元素をもつ標的因 子を設計するのに必要な、さまざまなリンカーに付着したリガンドの多様な配列 を調製するのには適さない。 この問題を解決する可能性がある方法は、ペプチド鎖の特定の位置に、キレー ト化因子部分を選択的に結合させる保護基法を用いることである。しかし、ペプ チドのアミノ酸側鎖に存在するさまざまな化学反応性が、保護基の部位特異的な 脱保護における充分な選択性を発揮することを困難にしている。また、これまで 、この選択性の欠如によって、ペプチドの中の二つ以上の異なった官能基を、例 えば、環状ペプチドの中のこれらの基を結合させるために選択的に脱保護しよう とする努力が阻まれてきた。 Edwardsら、J.Med.Chem.37巻:3749頁(1994年)は、樹脂上に環状のジスル フィドを集合させてから、そのままのリガンド(DTPA)を付加させるフラグ メント法を開示している。この方法によって、既知のソマトスタチン標的因子D TPA−オクトレオチドが作り出される。この方法は、既知の化合物を調製する ために特別に設計されたものである。しかし、より典型的な状況では、特定の標 的への結合を最適化するために、さまざまな標識ペプチドが必要とされる。した がって、このような状況では、多数のリガンドを集合させ、最もよく集合して断 片となったものを、ペプチド配列のさまざまな位置で環化することもできる配列 の望ましい位置に置くことができる、より広範な方法を必要とする。 金属元素に選択的に結合することのできるペプチドを合成するために、さらに 考慮すべきことには、ペプチドの構造に対するキレート化合物の効果が含まれる 。効率的なレセプターの結合には、通常、ペプチドが特定の構造をとる必要があ るが、ほとんどのペプチドは、構造的に非常に変化しやすい。ペプチドが、特定 の構造をとることができるか否かは、共有的に結合したキレート部分の抗かを含 む、電荷と親水性/疎水性の相互作用によって影響を受ける。ペプチドがとるこ とのできる構造を限定すること、好ましくは、活性のある構造に固定することに よって、ペプチドレセプターの親和性と選択性を高めることが可能である。この ことは、環状ペプチドを調製することによって、しばしば、最も容易に実現され る。 環状ペプチドには、さらに、プロテアーゼに対する抵抗性が向上するという利点 があり、そのため、しばしば、対応する直鎖状ペプチドよりも長い生物学的な半 減期を示す。 ペプチドは、ジスルフィド結合、スルフィド結合、および、特に、N末端およ びC末端、またはアミノ酸側鎖のカルボキシ官能基とアミノ官能基との間でのラ クタム形成など、さまざまな方法によって環化することができる。しかし、ペプ チド鎖内の官能性が過多であるということは、一般的に、最短のペプチド以外の 全てのペプチドにとって、2つの望ましい官能基の間で選択的な結合を行なわせ ることは非常に難しいことを意味している。 このように、レセプターに対する高度の親和性によって特異的に結合する能力 を保持しながら、金属イオンをキレートすることができる環状ペプチドが非常に 望ましいことは明らかである。ペプチド鎖の中の予め決められた位置に、キレー トする部分を付加する方法をもつことと、ペプチド鎖の中の2つの予め選ばれた 位置の間で環状ペプチドを選択的に形成させる方法をもつことも望ましい。さら に、ペプチド合成過程の望ましい段階で、キレートする部分をペプチドに結合さ せることのできる方法を利用できることも望ましい。 発明の概要 このように、ペプチドレセプターへの特異的に結合する能力を保持しながら、 放射性核種に結合することのできるペプチドを提供することが本発明の目的であ る。さらに、ペプチドレセプターへの特異的に結合する能力を保持しながら、放 射性核種に結合することのできるペプチドを調製し、放射性標識する方法を提供 することも本発明の目的である。なお、さらに、腫瘍、感染性病変、心筋梗塞、 血栓、アテローム硬化斑、または正常な器官もしくは組織を画像化もしくは治療 するために、放射性標識したペプチドを用いる診断方法と治療方法を提供するこ とが本発明の目的である。 前記の本発明の目的を達成するにあたって、本発明の一つの側面にしたがって 、放射性金属元素結合部分を含むペプチドで、該結合部分が、次の構造式Iを含 むペプチドが提供されていた: ここで、R1、R2、またはR3の少なくとも一つがHであれば、R1、R2、お よびR3は、H、低級アルキル基、置換された低級アルキル基、シクロアルキル 基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、置換 されたアリール基、ヘテロアリール基、置換されたヘテロアリール基、アルカリ ール基、および、ペプチド合成の状態では除去することができる保護基からなる 群より独立に選択される。R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10は独立に 、H、低級アルキル基、置換された低級アルキル基、アリール基、および置換さ れたアリール基からなる群より選択されるか、または、選択的には、R4とR6が 、直接的な結合を形成する。R8とR9が一緒に、またはR7とR9が一緒に、シク ロアルキル環、または置換されたシクロアルキル環を形成してもよく、NR10は 、該ペプチドのN末端に位置するか、または、該ペプチドのアミノ酸側鎖の上に 存在している。 本発明の好ましい態様においては、R1がH、R3がH、R4がHであるか、ま たは、R4とR6が一緒になって直接的な結合を形成している。別の好ましい態様 においては、R2は、低級アルキル基であるか、または、置換された、もしくは 置換されていないフェニル基であり、または、より好ましくは、メチル基か、ま たはフェニル基である。別の好ましい態様においては、R8とR9はメチル基であ る。 本発明のもう1つの側面によると、さらに、ペプチドは、結合した金属元素を 含む。好ましい態様において、この金属元素は、99mTc、186Re、または188 Reである。 本発明のさらにもう1つの側面によると、金属元素をキレートする組成物を調 製する方法で、結合部分が上に示されている構造をもっている放射性金属元素結 合部分をもつペプチドの溶液をスズイオンと接触させ、続いて、この溶液を放射 性核種に接触させてから、放射性標識されたペプチドを回収する方法が提供され ている。この方法の好ましい態様において、放射性核種は、188Re−もしくは1 86 Re−過レニウム酸塩、または99Tc−過テクネチウム酸塩である。 さらにもう1つの本発明の側面によると、腫瘍、感染性病変、心筋梗塞、血栓 、アテローム硬化斑、または正常な器官もしくは組織を画像化する方法で、放射 性標識されたペプチドを、ペプチドが上で示されている構造をもつ放射性金属元 素結合部分を含むとき、ペプチド溶液をスズイオンと接触させてから、該溶液を 放射性核種に接触させて、放射性標識されたペプチドを回収することによって調 製して、放射性標識されたペプチドを、人間の患者に、薬学的に許容できる担体 とともに投与し、該放射性標識ペプチドが局在して、非標的のバックグランドが きれいになるのに十分な時間を置いてから、該放射性標識ペプチドを付加した部 位を、外部にある画像化カメラによって検出する方法が提供されている。 本発明の別の側面によると、(Che1)が、上記の構造をもっ放射性金属元 素結合部分であるときに、 (Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2、 (Che1)γAbuHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNS1LN-NH2、 KPRRPYTDNYTRLRK(Che1)QMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 HSDAVFTDNYTRLRK(Che1)QMAVKKYLNSILN-NH2、 <GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、<GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 (Che1)γAbuSYSNleDHFdRWK-NH2、(Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2、 (Che1)NleDHFdRWK-NH2、 Ac-HSDAVFTENYTKLRK(Che1)QNleAAKKYLNDLKKGGT-NH2、 (Che1)γAbuHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2 c、<GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、 <GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 <GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、<GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、 NaldCpadWdSRKd(Che1)WKPG-NH2、<GHWSYKd(Che1)LRPG-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、<GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、 AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-OH、AcK(Che1)DFd CFWdKTCT-OH、 AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-ol、AcK(Che1)DFd CFWdKTCT-ol、 (Che1)DFd CFWdKTCT-OH、K(Che1)DFd CFWdKTCT-ol、 K(Che1)KKFd CFWdKTCT-ol、K(Che1)KDFd CFWdKTCT-OH、 K(Che1)DSFd CFWdKTCT-OH、K(Che1)DFd CFWdKTCT-OH、 K(Che1)DFd CFWdKTCD-NH2、K(Che1)DFd CFWdKTCT-NH2、 K(Che1)KDFd CFWdKTCT-NHNH2、AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-NHNH2、 K(Che1)Fd CFWdKTCT-ol、およびFd CFWdKTCTK(Che1)-NH2、 からなる群より選択される構造をもつペプチドが提供されている。 この他の、本発明の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明らか になるはずである。しかし、この詳細な説明から、本発明の意図と範囲の中で、 さまざまな変更と修正ができることが当業者に明らかになるため、詳細な説明と 特異的な実施例は、本発明の好ましい態様を示してはいるが、例示のためだけに 与えられいると理解されるべきである。 詳細な説明 本発明は、ペプチド、環状ペプチド、およびペプチド類似化合物に共有結合で きる新規のキレート化部分を提供する。このキレート化部分は、ペプチド、環状 ペプチド、およびペプチド類似化合物を、金属元素、特に放射性金属元素に安定 して結合させる。これらのキレート化因子、ペプチド、およびペプチド類似化合 物を調製する方法も提供されている。このペプチド、およびペプチド類似化合物 は、固相法、または液相法によって合成されるペプチドの中に、金属元素キレー ト化因子を部位特異的に導入することによって調製される。キレート化部分は、 ペプチド鎖の中のアミノ酸の、アミド基をもつ側鎖に付加されているか、または 、ペプチドのN末端に付加されている。本発明に係るペプチドには、LHRHの 環状金属元素結合類似体、血管作用性腸管ペプチド(VIP)、ヘレグリンズ( erbB結合ペプチド)α、β1、β2、およびβ3、メラノトロピン(α−MS H)、ソマトスタチン、カルシトニン、上皮成長因子、ゴナドトロピン放出ホル モン、ヘレグリンズ成長ホルモン放出ホルモン、ダイノルフィン、カルシトニン 遺伝子関連ペプチド、バソトシン、メソトニン、副腎皮質刺激ホルモン、コルチ コトロピン、ゴナドトロピン、プロラクチン、バソプレシン、オキシトシン、P 物質、K物質、およびアンギオテンシンが含まれるが、これらに限定はされない 。 キレート化部分は、次の一般式で表すことができる。ここで、R1、R2、およびR3は、H、低級アルキル基、置換された低級アルキ ル基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル 基、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロアリール基、置換されたヘテロ アリール基、アルカリール基、および、ペプチド合成の状態では除去することが できる保護基からなる群より独立に選択される。R1、R2、またはR3の少なく とも一つはHでなければならない。R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10 は、独立に、H、低級アルキル基、置換された低級アルキル基、アリール基、お よび置換されたアリール基からなる群より選択される。R4とR6は、一緒に、直 接結合を形成することもでき、また、R8とR9が一緒に、またはR7とR9が一緒 に、シクロアルキル環、または置換されたシクロアルキル環を形成することがで きる。NR10は、キレート化因子が付加される、該ペプチドのN末端に存在する か、または、該ペプチドのアミノ酸側鎖の上に存在している。R1、R2、R3ま たはR6が、ヘテロ原子に置換される官能基を持っているときには、さらに別の ペプチド結合反応を行なうために、このヘテロ原子を用いることもできる。 低級アルキル基の例には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ ル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ ル基、i−ペンチル基、およびn−ヘキシル基のような、直鎖または分枝状のC1 −C6アルキル基が含まれるが、これらに限定はされない。シクロアルキル基に は、シクロヘキシル基などのC3−C6シクロアルキル基が含まれる。ヘテロシク ロアルキル基には、テトラヒドロフラン、テトラヒトロピラン、ピロリジン、お よびピペレジンが含まれる。ヘテロアリール基には、ピロリル基、フラニル基、 チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、オキサゾリルチオ基、チアゾリ ル基、ピラゾリル基、ピロリジニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、モルホ リニル基、およびピペリジニル基が含まれる。アリール基には、フェニル基、α −ナフチル基、またはβ−ナフチル基などのC6−C12アリール基が含まれる。 アルカリール基には、フェニルC1−C6アルキル基などの、C6−C12アリー ルC1−C6アルキル基、または、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロ ピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、α−もしくはβ−ナフチルメ チル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルブチル基、またはナ フチルペンチル基などの、α−もしくはβ−ナフチルC1−C6アルキル基が含ま れる。 置換基の例には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのC1 −C6アルコキシ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基な どのC1−C6アルキルチオ基、例えば、ベンジルオキシ基のようなフェニルC1 −C6アルコキシ基などの、C6−C12アリールC1−C6アルコキシ基、例えば、 ベンジルチオ基などの、フェニルC1−C6アルキルチオ基、アミノ基、例えば、 メチルアミノ基、エチルアミノ基のようなC1−C6アルキルアミノ基などの、置 換されたアミノ基、ベンジル基などのフェニルC1−C6アルキル基のような、C6 −C12アリールC1−C6アルキル基、シクロヘキシル基などのC3−C8シクロ アルキル基、およびシクロヘキシメチル基などのC3−C8シクロアルキルC1− C6アルキル基が含まれる。 本発明の好ましい態様には、R2がH、メチル基、またはフェニル基であり、 R8およびR9がメチル基である化合物が含まれる。この他の好ましい態様は、R1 、R3、R5、R7、およびR10がHの場合である。 このペプチドは、いずれかのアミノ官能基が選択的に脱保護されているかもし れない、特異的に保護されたビス−アミノ酸誘導体を用いて合成することができ る。常法のペプチド結合法によるペプチド合成過程で、伸長しているペプチド鎖 の中に、これらの誘導体を導入する。そして、アミノ官能基の一つを脱保護し、 続いて、キレート化分子の全部、または一部を結合させるか、または、ペプチド 合成を続けるために、さらに、アミノ酸残基を付加させる。従来のアミドバック ボーンをもつペプチドを作出するよう、α−アミノ基で結合させるか、または、 アミドバックボーンが側鎖構造によって中断されているペプチドを産生するため に、側鎖のアミノ基で結合させて、ペプチド合成を続けることができる。あるい は、解離したアミノ官能基を用いて、ペプチドのいずれかの位置にある反応性の 官能基と環状化して、それによって、環状ペプチドを産生することができる。当 業者には、適当なビス−アミノ酸は、一見して明らかであり、リシン、オルニチ ン、および2,3−ジアミノプロピオン酸(アミノ−セリン)が含まれる。ある いは、樹脂に結合しているペプチドの、脱保護したN末端にキレート化部分を結 合させることによって、ペプチド合成の最後にキレート化部分を導入することも できる。キレート化部分は、保護された形態にしても、脱保護された形態にして も、完全なユニットとして付加するか、または、完全なキレート化構造を構築す るような段階的方法で合成することができる。 本発明において用いられるビス−アミノ酸は、一般的に、化学式:ZHN−C H(−R−NHY)−CO2Hで表される。但し、Rは、Xが、O、S、または Nのヘテロ原子で、n=1〜20のときに、(CH2n、または(CH2n−X −(CH2nである。あるいは、CH2基の水素原子を、低級アルキル基、置換 された低級アルキル基もしくはアルケニル基、または、シクロヘキサン、ベンゼ ン、およびピペルミジンなどの、環状もしくはヘテロ環状環、または、当業者に 周知の、その他の基によって置換することができる。置換基Z及びYは、それぞ れ独立に、H、N、低級アルキル基、置換された低級アルキル基、アリール基、 または置換されたアリール基とすることができる。 ペプチド合成を続けた場合、キレート化部分を導入するために、ペプチド合成 過程のいかなるところにおいても、ビス−アミノ酸の第2のアミノ基を選択的に 脱保護することができる。ペプチドに結合させる前に、完全なキレート化部分を 合成するか、または、連続的に、ペプチドに分節を結合させて、完全なキレート 化部分を合成することができる。全部のペプチド/キレート化因子構造の組み立 てが完成したら、切断、脱保護、および精製によって、望ましいペプチド誘導体 が作出される。そして、放射線診断及び放射線治療への応用で用いるために、こ の誘導体を放射性金属元素で標識する。 あるいは、全部または一部のキレート化分子が、まず、脱保護されたアミノ酸 基に結合する場合には、第2段階は、その他のアミノ基を脱保護して、ペプチド 合成を継続させることである。この段階で、一部のキレート化分子だけがペプチ ドに結合するのであれば、適当な脱保護と結合反応によるペプチド鎖合成の最中 、またはその後のいかなる時点でも、キレート化因子の合成を完了させることが できる。切断、脱保護、および精製の最終段階で、再び、純粋なペプチド誘導体 が得られるので、これを、前記のように放射性標識する。 樹脂から切断する前に、キレート化因子をペプチドに付加すると、DTPA− 二無水物などの活性化された多座配位のキレート化因子が用いられたときでも、 架橋された産物の形成が減少する結果になる。 ペプチド配列の特定の位置において、2つの親和性のある官能基部分を選択的 に脱保護し、続いて、この親和性のある部分の間を環化することによって、環状 ペプチドの調製が行なわれる。N末端とC末端の間、末端と、ペプチド配列内の 中間にある官能基との間、または中間にある2つの官能基の間など、ペプチド配 列のいずれの2つの部位の間でも環化を行なうことができる。液相、または固相 のペプチド合成のいずれかを用いて、環化を行なうことができるが、好ましくは 、固相技術を用いて実施される。 最終的な脱保護反応の前に、ペプチド合成過程のいずれの時点でも、脱保護と 環化を行なうことができる。例えば、環化する前に、全体を保護したペプチド配 列を調製するか、または、保護されたペプチド中間体について環化を行なって、 その後、合成を完成することができる。同様に、金属元素キレート化部分の全部 または一部をペプチドに結合させる前か後に、環化を行なうことができる。光学 的に切断可能な樹脂、または、当業者に既知の別の樹脂を、固相ペプチド合成機 で用いると、固相担体から保護されたペプチドを解離させることもでき、続いて 、液相で選択的な脱保護と環化を行なうことができる。あるいは、樹脂から切断 する前に、環化すべき側鎖を選択的に脱保護し、液相中で環化を行なうことがで きる。 環化反応を含むが、それに限定されない、ペプチドのC末端に関わる反応を、 上記した態様で、樹脂から保護されたペプチドを解離させることによって行なう ことができる。あるいは、伸長中のペプチド鎖を、ある残基の側鎖、および、適 当に保護されたC末端のカルボキシ基によって、樹脂に付着させることができる 。C末端のカルボキシ基との反応が望ましいときには、それを選択的に脱保護し て、反応を進めるようにする。環化反応の場合には、C末端の脱保護は、親和性 のある反応基を脱保護する前、途中、または後に行なうことができる。 放射性金属元素をキレートする、本発明のペプチドは、血液、および、その他 の体液ならびに組織の中で、放射性核種を安定して保持する。本方法における試 薬と条件の両者とも、先行する技術よりも大幅に簡易化されており、標識された ペプチドは、テクネチウム、またはレニウム標識を用いた放射線診断と放射線治 療に応用するのに、特に適している。 上に概述した方法によって、ペプチド配列のどこかに放射性金属元素結合部分 を設けることができる。直接に、またはスペーサー基によって、アミノ酸側鎖上 にキレート化部分を設置することには、ペプチドのバックボーンから金属元素複 合体を空間的に離しておくことができ、それによって、ペプチドの構造に対する 金属元素複合体の効果を最小にできるという、さらなる利点がある。また、これ によって、必要ならば、ペプチドのN末端をペプチドの環化に用いることができ るようになる。 ペプチドの構造が、電荷、および親水性/疎水性の相互作用によって大きく影 響を受けることが知られているため、ペプチドに用いるべきキレート化リガンド を設計するときには、これらの変数を考慮することが重要である。さまざまな電 荷と親水性をもち、さまざまな長さスペーサー基をもつ、さまざまなキレート複 合体を調製、試験して、標的選択性、薬物動力学、およびキレート安定性の最適 な組合せを示す金属元素複合ペプチドを選択する。当業者は、このような試験が 当技術分野において日常的な作業であると認識していよう。 本発明の放射性標識ペプチドは、高いレセプター密度と、ペプチドに対する高 い親和性とを示す、病気の細胞、または組織に対して特異的に結合する。放射性 核種の放射活性によって、腫瘍、または病気の組織の診断、および/または治療 が可能になる。また、本発明には、有効用量の本発明の放射性標識ペプチドを少 なくとも一つ、例えば、Remingtonの薬剤科学;薬物レセプターとレセプター理 論(Pharmaceutical Science;Drug Receptor and Receptor Theory;18巻.,Mack Publishing株式会社Easton,PA 1990年)に記載されているような薬学的に許容 できる滅菌された賦形剤とともに含む薬学的組成物も含まれる。また、本発明に は、臨床環境において用いるのに便利で簡易な、ペプチドを標識するためのキッ トも含まれる。 A.キレート化部分を組み込んだ直鎖状ペプチド類の設計及び合成 (i)一般 本発明のペプチド類は、少なくとも1個のチオール又はチオカルボニル基の存 在を特徴とする放射性金属キレート化アミノ酸誘導体類と、さらに第三級アミン 、ヒドラゾン、又は第二級アミンもしくはヒドラジンのいずれかとして存在する 少なくとも1個の窒素とを含有している。金属イオンを堅固かつ優先的に結合で きる多座配位子を形成するために、硫黄及び窒素原子が適切に配置されている。 多座配位子はさらに、ペプチドの残りからキレート化金属を分離するのに役立つ ス ペーサー基を含有することもできる。好ましくは、金属イオンは還元放射性核種 であり、好ましい実施態様では99mTC、186Re、又は188Reである。 本発明はさらに、ペプチド配列のどこかの個所で他の金属のための配位子を配 置するための方法を提供する。これらの配位子には例えばDTPAを無傷で、又 は断片として導入できる。この方法を用いると、ペプチド標的配列中に医学的に 重要なIn、Ga、Y、Cu、Pt、Mn、Gd、Au、Ag、Hg、及びLu を含むがそれらに限定されないその他の金属に対する配位子を配置できる。 本方法は、ペプチド合成に対して適切に保護されたあらゆる金属キレート又は キレート断片の導入を可能にする。本方法はさらに又、それが合成の最後に導入 される限りにおいて、ペプチド配列のどの個所にも配置できる塩基感受性配位子 誘導体類を導入するための方法も提供する。1つの例は、次の配位子断片トリチ ル−S−COCH2N(Boc)CH2CO2Hを使用してリシンの側鎖へ付加さ れた配位子の合成である。S−トリチルエーテルは塩基に対して高感度であろう から、合成における余り早期にペプチド上にこの配位子断片を配置するのは不可 能であろう。 本発明の各キレート化部分は、有機合成の分野の当業者にはよく知られている 方法によって調製できる。キレート化部分はアミノ、ヒドラジノ又はヒドラジド 官能基と活性化カルボキシル基との縮合、ヒドラジン類とアルデヒド類との結合 、又はアミン類とアルデヒド類との間の還元アミン化反応のような単純な結合又 は縮合反応によって連結されているサブユニット類から構築する。本書で使用さ れている用語「縮合」は、キレート化部分のサブユニット類を一緒に結合する反 応を含んでいることが意図されているので、従って縮合反応の伝統的定義に一致 する反応に加えて還元アミン化のような反応を含んでいる。 縮合反応の後に、サブユニット上の追加の官能基類は追加の縮合反応が可能に なるように保護を除去することができる。例えば、遊離カルボキシル基と保護さ れたアミノ官能基とを持っている第2サブユニットは、より大きな適切に保護さ れた金属結合配位子の断片を産生するために第1サブユニット上でアミノ、ヒド ラジノ、又はヒドラジド官能基と一緒に縮合することができる。第2サブユニッ ト成分上のアミノ官能基はその後保護を除去して、さらに第3サブユニットに結 合させることができる。本書で使用されている用語「断片」は、金属結合配位子 の全部又は一部を含んでいるサブユニット又はサブユニットのアッセンブリーを 含んでいることが意図されている。 そうした縮合反応のためにカルボキシル基を活性化する方法は、有機合成及び ペプチド合成の分野における当業者にはよく知られており、活性エステル類及び カルボジイミド及びホスホリルアジド結合剤の使用を含んでいる。官能基の反応 性がサブユニットを結合するために使用される反応又はペプチド鎖の合成のため に使用される反応と不適合である場合は、サブユニット上の官能基を保護するた めに適切な保護剤を使用する。メルカプト、アミノおよびカルボン酸官能基に対 する保護基は技術分野においてよく知られている。例えば、Greeneの有機合成に おける保護基(PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTESIS;Wiley Interscience, NY,1981年)を参照。キレートを構成するために使用されるサブユニットは、技 術分野においてよく知られている方法によって容易に調製するか、又は例えばア ドヴァンスト・ケムテック社(Advanced ChemTech,Lexington,KY)、ミリゲン 社(Milligen,Burlington,MA)、アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems,Foster City,CA)、又はアルドリッヒ・ケミカル社(Aldrich Che mical Corp.,Milwaukee,WI)のような供給業者から市販で入手できる。 キレート試薬サブユニットを一緒に結合するために使用する縮合反応は,ペプ チド合成の前に、又はペプチド配列の合成中のどちらかに実施できる。ペプチド 合成の前にアミノ酸誘導体をそのサブユニットから集合させる場合は、α−アミ ノ及びα−カルボキシル官能基を引き続いて選択的保護除去及びペプチド合成を 行うためのこれらの官能性の活性化と適合する方法で適切に保護しなければなら ない。そうした保護基の例は技術分野においてよく知られているが、アミノのた めの保護基には、フルオレンメチルオキシカルボニル(Fmoc)、ベンジルオ キシカルボニル(Cbz)、ブトキシカルボニル(Boc)、アリルオキシカル ボニル(aloc)、4−メトキシトリチル(mtt)、及び1−(4,4−ジ メチル−2,6−ジオキソシクロヘクス−1−イリデン)エチル(Dde)基が 含まれている。カルボキシルの保護基にはメチル(Me)、ベンジル(Bn)、 ‘ブチル(‘Bu)、及びアリルエステル類が含まれている。 アミノ及びカルボキシルの保護基は、他の基の存在下では各々から選択的に保 護を除去できるように選択しなければならない。そうした保護部分は直交性であ ると言われる。直交性保護基が使用される要件は、例えばベンジルエステルとし て保護されたカルボキシル基の存在下では、アミノ官能基を保護するためのCb z基の使用を前もって排除する。上記のGreeneを参照。好ましい実施態様では、 α−アミノ基はFmoc基として、α−カルボキシル基はメチルエステルとして 保護される。本発明の化合物において使用されるチオール保護基は、タンパク質 の活性を実質的に変化させずにペプチドの存在下で遊離スルフヒドリルを再生す る温和な条件下で容易に除去されるあらゆる有機基又は無機基であってよい。適 切な保護基は上記のGreene、193−217頁に列挙されている。適切な保護基 の例には、置換又は非置換トリチル基類、チオールエステル類、チオカルバメー ト類及びジスルフィド類が含まれている。好ましい実施態様では、チオール保護 基はトリチル基又は4−メトキシトリチル基である。当業者は、チオール基を保 護する、又は保護を除去する方法に熟達している。例えば、安息香酸チオエステ ル類はヒドロキシルアミンを使用して温和かつ選択的条件下で保護を除去するこ とができる。保護されたキレート化部分の集合が完了すると、α−カルボキシ官 能基の保護が除去され、ペプチド合成の従来型方法を用いてペプチド鎖のアミノ 末 端へ結合させられる。Bodanszkyらのペプチド合成の実践(THE PRACTICE OF PEP TIDE SYNTHESIS,Springer Verlag,Heidelberg,1984年)参照。 ペプチド合成中に金属キレート化アミノ酸誘導体がのそのサブユニットから集 合させられる場合は、ペプチド鎖は従来型液相法によって、又は好ましくは誘導 体が組み込まれる個所まで固相合成法によって集合させる。個別に保護されたビ ス−アミノ酸はその後ペプチド鎖のアミノ末端へ結合させる。引き続いて誘導体 中のアミノ基の1つから選択的に保護を除去すると、ペプチド合成又はキレート 試薬合成のどちらかの継続が可能になる。 最初にα−アミノ官能基の保護を除去する場合は、残っているアミノ酸残基の 全部又は一部をその後従来型方法でペプチド鎖に結合させる。その後で誘導体の 側鎖アミノ官能基の保護を除去し、上記のようにキレート化部分が集合させる。 その後に完全ペプチドの保護を除去し、標準方法によって精製する。 最初に側鎖アミノ官能基の保護を除去する場合は、その後キレート化部分の全 部又は一部を上記のように集合させ、その後にα−アミノ基の保護の除去を行う 。ペプチド合成は上記のと同様の従来型方法で完了する。 ペプチド合成が完了したら、完全に保護されたペプチドの保護を除去して精製 する。合成ペプチド類から保護を除去して精製する方法は技術においてよく知ら れている。例えば、上記のBodanszkyを参照。ペプチドが固相法によって合成し た場合は、ペプチドはさらに合成のための固相担体として使用した樹脂から開裂 させなければならない。この開裂を達成するための方法も又技術においてよく知 られている。本発明のペプチド類のような合成ペプチド類を精製するための方法 も又当業者にはよく知られている。そうした方法には、例えば、イオン交換クロ マトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、及び逆相高速液体クロマトグラ フィー(RP−HPLC)が含まれる。本発明の好ましい実施態様では、ペプチ ドは予備スケールのオクタデシルシラン(CIB)シリカカラムパッキンを用い 、 0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)中に溶解させたアセトニトリルの勾配を用 いて溶離させるRP−HPLCによって精製する。ペプチドの純度は、分析的R P−HPLC又はキャピラリー電気泳動法のような標準方法によって確認できる 。ペプチドの同一性は、NMR分光検査法、又は本発明の好ましい実施態様では 質量スペクトロメトリーによって確認できる。 上述のように、キレート化部分が適切な受容体へのペプチド結合を妨害しない ことが重要である。受容体結合に有害な影響を及ぼさずに置換できるペプチド内 の残基の測定は、各連続残基が例えばアラニンと置換される一連のペプチド類を 調製すること(「アラニンスキャン」)によって、系統立った簡単な方法で実行 できる。その後、アラニン置換ペプチド類を生物学的活性についてスクリーニン グする。最新のペプチド合成機はこの方法で極めて簡単にペプチド類の合成を行 うので、当業者にとっては極めて多数のペプチド類をスクリーニングすることは 日常の作業である。そうしたアラニン置換を含有しているペプチド内の高い受容 体結合親和性の保持は、置換アミノ酸が受容体結合にとって余り重要ではないこ とを意味しており、金属結合残基を置換できる位置を示している。その後はこれ らの位置の各々でキレート試薬が配置されているペプチド類を合成することは簡 単で、日常のスクリーニングによってキレート試薬にとっての至適位置を確認で きる。 上述のように、本発明の方法を使用すると、金属結合配位子を含有している極 めて多数のペプチド類を調製することができる。クレームされた発明の方法を使 用して金属キレート化ペプチド類を調製する追加の方法は当業者には明白になる であろう。本発明をさらに詳細に例示するために、これらの方法を使用する特異 的適用を下記に記載するが、これらの実施例は単に例示的なものであって、本発 明の適用の範囲を制限することを意図していないことは理解されるであろう。 (ii)キレート化部分の調製 好ましい実施態様では、キレート試薬はチオール基と一緒にチオセミカルバジ ド又はチオセミカルバゾン基を含有しており、下記の一般式Iによって表すこと ができる: ここで、R1、R2及びR3は独立してH、低級アルキル、置換低級アルキル、シ クロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、置換ア リール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルカリル及びペプチド合成の 条件下で除去できる保護基からなる基から選択される。R1、R2、又はR3のう ちの少なくとも1つはHでなければならない。R4、R5、R6、R7、R8、R9及 びR10は独立してH、低級アルキル、置換低級アルキル、アミド及び置換アミド からなる基から選択される。R4及びR6は又一緒に任意で直接結合を形成してい てもよく、R8及びR9、又はR7及びR9は一緒にシクロアルキル又は置換シクロ アルキル環を形成していてもよい。NR10は、キレート試薬が付加されているペ プチドのN−末端に位置しているか、又はペプチドのアミノ酸側鎖上に位置して いる。R1、R2、R5又はR6がヘテロ原子置換官能基を持っている場合は、ヘテ ロ原子は又追加のペプチド結合反応を実施するために使用されてもよい。 本発明を実施するためにキレート化部分による金属結合のメカニズムを理解す ることは必要ではないが、いかなる理論を結びつけることを願わなくとも、金属 は2個の硫黄原子プラス2個の窒素原子によってキレート試薬へ結合されると考え られている。金属結合性窒素類はβ−チオール含有アミノ酸のα−窒素とチオカ ルボニル基に遠位のチオカルバジド/チオカルバゾン窒素であると仮説が立てら れている。金属が還元放射性過レニウム酸塩又は還元放射性下テクネチウム酸塩 である場合は、2個の硫黄原子及び2個の窒素原子が金属上の4つの配位位置を提 供する。 これらの化合物は有機合成の分野においてよく知られているによって調製する ことができる。そこで、例えば式Iを有する化合物は、保護された、又は保護さ れていないβ−チオール含有側鎖(「システイン型アミノ酸」)を有するα−カ ルボキシル保護アミノ酸部分とカルボキシル含有チオセミカルバゾン又はチオセ ミカルバジド部分との間のアミド結合によって調製できる。この結合は、カルボ ジイミド媒介結合のようなよく知られている方法を使用して実施できる。アミノ 酸からα−カルボキシル基の保護を除去するとキレート化部分がペプチドのアミ ノ側鎖又はアミノ末端へアミド結合することが可能になる。或いは又、側鎖を含 有しているβ−チオールを有するN−及びS−保護システイン型アミノ酸は最初 にペプチドへ結合させ、その後にN−の保護を除去し、さらにカルボキシル含有 チオセミカルバゾン又はチオセミカルバジド成分へアミド結合させてもよい。 システイン型アミノ酸はアミノ酸合成の標準方法によって調製できる。α−炭 素での立体配置は(R)又は(S)であってよく、又はアミノ酸はブドウ酸であ ってよい。同様に、β−炭素での立体配置は、非対称的に置換された場合は(R )、(S)であるか、(R/S)であってよい。アミノ酸は、標準方法を用いて その後の結合反応のために保護する。 チオセミカルバゾン類は、セミカルバジド類とカルボニル化合物との縮合によ って調製できる。例えばホウ水素化ナトリウムを用いてチオセミカルバゾン類を 還元させると、置換チオセミカルバジド類が生じる。好ましい実施態様では、チ オセミカルバジドはグリオキシル酸と反応して対応するチオセミカルバゾンを形 成するが、これを任意で還元させると置換チオセミカルバジドが形成される。 多数のチオセミカルバジド類は、例えばアルドリッヒ社(Aldrich Chemical C ompany,Milwaukee,WI)から市販で入手できる。その他のチオセミカルバジド 類は、ヒドラジンと例えばイドチオシアン酸塩との反応によって調製できる。非 対称的に置換されたヒドラジン類もまた市販で入手できるか、又はアミンをニト ロサミンへニトロ化し、その後にヒドラジンへ還元することによって調製できる 。イソチオシアン酸塩はアミンとチオホスゲンとの反応によって調製できる。そ の他のチオセミカルバジド類の調製方法は当業者にはよく知られている。 一部の例では、チオセミカルバジド類はシステイン型アミノ酸への結合のため に使用される溶媒類への溶解性が低いことが発見されている。そうした場合は、 チオセミカルバゾンを使用し、その後にペプチドへ結合させることによって結合 を実施できる。次に、チオセミカルバゾンは水酸化ホウ素ナトリウムまたは他の 適切な還元剤を用いて還元され得る。チオセミカルバジドが直接使用できるほど 十分に溶解性の場合は、結合の前に最初にα−窒素を保護しなければならない。 適切な保護基は技術においてよく知られており、Boc及びCbz基が含まれる 。 (iii)直鎖状VIP受容体標的物質 天然に発生するVIPは下記の配列を有している: HSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN−NH2 アラニンスキャンによって、アラニンとの置換が受容体結合に大きな影響を及 ぼさない数個の残基が判明した。これらの残基には、Lys−15、Gln−16 、Val−19、Lys−21、Asn−24、Ser−25及びN及びC末端が含 まれる。これらの場所は本発明に記載の金属結合配位子を付着させる可能性があ る部位である。 これらの場所での金属結合配位子の付着に基づくキレート誘導体類には、リシ ン又は他のビス−アミノ酸残基の側鎖アミンによって薬作用発生団へ直接に、又 はスペーサー基によって付着させられている金属結合成分を含む誘導体類が含ま れるが、これらに限定されない。この一般構造を持つ特異的キレート誘導体類に は下記が含まれるが、これらに限定されない: MaGCγAbuHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 AcCGCHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 KPRRPYTDNYTRLRK(PtscGC)QMAVKKYLNSILN-NH2 MaGCγAbuVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 AcCGCVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 MaGCγAbuYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 HSDAVFTDNYTRLRK(PtscGC)QMAVKKYLNSILN-NH2 HSDAVFTDNYTRLRK(Dtpa)QMAVKKYLNSILN-NH2 HSDAVFTDNYTRLRK(AGC)QMAVKKYLNSILN-NH2 ここで、Maはメルカプト酢酸であり、 PtscGは2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸もしくはP hNHCSNHNHCH2CO2Hであり、 γAbuはγ−アミノブチル酸であり、及び K(PtscGC)においては、括弧は封入されたアミノ酸類がリシンのεア ミンへ付着させられており、付着した第1アミノ酸が、その後にPtscGの続 くCであることを意味している。 上記の各化合物において、キレート化部分は上述の一般式Iのキレート試薬と 置換できる。 (iv)直鎖LHRH受容体標的物質 天然に発生するLHRHは、<GHWSYGLRPG-NH2(ここで、<Gはピログルタミ ン酸(pyroglutamic acid)である)という配列を有している。さらに、次の二環 式ペプチド AcNaldCpadWd(cyc1o4-10)D(cyclo5-8)ERdLKPDap-NH2 (ここで、Wdはアミノ酸のD異性体が使用されていることを示しており、Na l は2−ナフチルアラニンであり、Cpaは4−クロロフェニルアラニンであり、 Dapは2,3−ジアミノプロピオン酸である)がLHRH受容体に結合するこ とはよく知られている。Bienstockら,J.Med.Chem.36:3265(1993)を参照。 さらに又、LHRHの第6位の側鎖が極めて塊状耐性であることも知られている 。Barbacciら,J.Biol.Chem.270:9585(1995)を参照。この場所は、本発明 に記載の金属結合配位子を付着させる可能性がある部位である。 この位置での金属結合配位子の付着に基づく直鎖状キレート誘導体類には、リ シン又は他のビス−アミノ酸残基の側鎖アミンによって薬作用発生団へ直接に、 又はスペーサー基によって付着させられている金属結合成分を含む誘導体類が含 まれるが、これらに限定されない。この一般構造を持つ特異的キレート誘導体類 には下記が含まれるが、これらに限定されない。 <GHWSYK(MaGC)LRPG-NH2 <GHYSLK(MaGC)WKPG-NH2 <GHWSYK(Ma-azaGC)LRPG-NH2 <GHYSLK(PtscGC)WKPG-NH2 <GHYSLK(PtscGDap)WKPG-NH2 <GHWSYKd(MaGC)LRPG-NH2 <GHYSLK(azaGC)WKPG-NH2 <GHWSYK(iEGC)LRPG-NH2 <GHWSYKd(MtaGCa)LRPG-NH2 <GHWSYK(iECiD)WKPG-NH2 <GHYSLK(DiGlyGDap)WKPG-NH2 <GHYSLK(iDGDap)WKPG-NH2 <GHWSYK(MtaGC)LRPG-NH2 <GHWSK(MaGC)WdLRPG-NH2 <GHWSYKd(MtaGDap)LRPG-NH2 <GHWSYKd(PtscGC)LRPG-NH2 <GHWSYKd(E)LRPG-NH2 <GHWSYKd(MtscGC)LRPG-NH2 <GHWSYKd(Mta(hgss)GDap)LPG-NH2 AcNaldCpadWdSRKd(MaGC)LRPAd-NH2 NaldCpadWdSRKd(PtscGC)LRPAd-NH2 AcNaldCpadWdSRKd(MaFC)LRPAd-NH2 AcNaldCpadWdSRKd(azaGFC)LRPAd-NH2 ここで、 <Gはピログルタミン酸であり、 Maはメルカプト酢酸であり、 azaGはアザグリシンもしくはH2NNHCH2CO2Hであり、 PtscGは2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸もしくはP hNHCSNHNHCH2CO2Hであり、 Dapは2,3−ジアミノプロピオン酸であり、 iDは側鎖カルボキシル基によって結合させられたアスパラギン酸であり、 iEは側鎖アミノ酸基によって結合させられたグルタミン酸であり、 DiGlyはHOOCCH2NHCH2COO−であり、 Mta(hgss)はS−(2,5−ジヒドロキシフェニル−S−メチル)ス ルホニウムアセチルであり、 CaはAcm保護システインであり、 Mtaはメルカプト酢酸のメチルチオエステルであり、 Nalは2−ナフチルアラニンであり、 Cpaは4−クロロフェニルアラニンであり、 Kdでは、下付き文字dはD異性体が使用されたことを意味しており、 K(MaGC)では、括弧は封入されたアミノ酸類がリシンのεアミンへ付着 させられており、付着した第1アミノ酸が、その後にGが続いてMaで終わるC であることを意味している。 さらに、これらのペプチド類と放射性金属との錯体を調製できる。そうした錯 体には下記が含まれる: <GHWSYK(MaGC)LRPG-NH2 ReO <GHYSLK(MaGC)WKPG-NH2 ReO <GHYSLKd(MaGC)LRPG-NH2ReO 上記の各化合物において、キレート化部分は上述の一般式Iのキレート試薬と 置換できる。 (v)直鎖状α−MSH受容体標的物質 天然に発生するα−MSHは下記の配列を有している: Ac−SYSMEHFRWGKPV−NH2 以前に、環状ペプチドNleDHFdRWK−NH2(ここで、Nleはノルロ イシンであり、FdはD−Pheを表している)がα−MSH受容体に対して高 い親和性を有しており、インビボにおいて比較的に安定性であることは証明され ている。Al-Obeidiら,J.Amer.CHem.Soc.111巻:3413頁(1989年);Haskell -Luevanoら、J.Med.Chem.39巻:432頁(1996年)を参照。下線の引かれた部分 は、それらがペプチドの環化部分内の残基であり、さらに環状構造の末端である こと、つまりペプチドがアスパラギン酸およびリシンの側鎖からアミド結合によ って環化されていることを示している。 これらのよく知られているα−MSH受容体結合ペプチド類の構造をベースと する直鎖状キレート誘導体類には、直接に、又はγ−アミノブチル酸(γ−Ab u)のようなスペーサー基によってペプチドのN−末端へ付着させられているキ レート誘導体類が含まれるが、これらに限定されない。この一般構造を持つ特異 的キレート誘導体類には下記が含まれるが、これらに限定されない: MaGCγAbuSYSNleDHFdRWK-NH2、及び MaGCγAbuSYSNleDHFdRnWK-NH2 ここで、γ−Abuはγ−アミノブチル酸であり、Rnwはニトロ化されたア ルギニン残基である。 上記の各化合物において、キレート化部分は上述の一般式Iのキレート試薬と 置換できる。 B. キレート化アミノ酸誘導体類を結合した環状ペプチド類の設計及び合成 (i)一般 環状金属キレート試薬/ペプチド錯体を調製するプロセスは、ペプチド鎖合成 中又は合成後のある時点に環化を実行すること以外は、上記の直鎖状ペプチド類 について記載したプロセスに類似している。環化は、ペプチド末端又はアミノ酸 側鎖のようなペプチド上のいずれか2個の官能基間で行うことができる。環化は 、ジスルフィドもしくはスルフィド形成によって、又は好ましくはラクタム形成 によって達成できる。部位選択的環化には、ペプチド上の2個の官能基から保護 を選択的に除去することが必要である。ラクタム形成のためには、これは他のア ミノ及びカルボキシル保護基の存在下で保護を除去できるアミノ及びカルボキシ ル保護基を使用することが必要である。この作業は、これらの他の保護基間で選 択的保護除去が達成されることをペプチド合成がさらに必要とする場合にはより 困難になる。したがって、そうした高度に洗練された保護基戦略はこれまでは実 際に達成することは困難なことが証明されていた。 本発明の方法は、環化およびペプチドへのキレート試薬成分の結合の両方をペ プチド合成中のあらゆる時点に達成すること可能にする。適切な保護基の使用に よって、望ましいあらゆる順番でペプチドの合成、配位子の集合及びペプチドの 環化を達成することが可能である。このアプローチは、ペプチドを樹脂から分離 して環化する固相法又は環状ペプチドの合成後に溶液中で配位子を付着させる方 法より効果的である。 本発明の方法は液相においても使用できるが、好ましくは全自動固相ペプチド 合成機を使用して実施する。マルチ−ウェル全自動合成機を使用すると、キレー ト試薬成分の付着点又は環化部位が相違する極めて多量のペプチド類を同時に調 製することが可能である。ペプチド類を含有している配位子の保護は除去されて いるがまだ固相に付着しているこれらのいわゆる「組合せライブラリー」は、適 切な金属と反応して錯体類を形成することができ、その後に適切な生物活性アッ セイでスクリーニングして受容体結合及び安定性に関する最高に望ましい特徴を 有する化合物を選択できる。 組合せ合成は、「分割(split)」合成又は「平行(parallel)」合成によっ て実施できる。分割合成では、ビーズへ結合させた合成ペプチド中間物を各連続 ステップにおいて次のアミノ酸付加のために相違するグループに分ける。各ステ ップ後、次の反応のためにビーズを相違するグループに分ける。平行合成では、 相違する化合物を例えばペプチド合成機のウェルのような相違する反応容器内で 合成する。分割合成は少量ずつ多種類の化合物を生じさせるが、他方平行合成は 少ない種類の大量の化合物を生じさせる。 組合せ合成はさらに、個々の各化合物をスクリーニングステップにおいて同定 できるように何らかの方法で標識することを必要とする。この目的で化合物を標 識する種々の手段は技術において知られている。例えば、ガスクロマトグラフィ ーによって同定できる標識として不活性ハロゲン化芳香族化合物類が使用される 。これにより引用することにより全体が本明細書に組み込まれているBorman、Ch em.Eng.News 74巻:29頁(1996年)を参照。 本発明の好ましい実施態様では、環化はラクタム形成によって達成される。最 も好ましくは、アミノ官能基はaloc基を使用して保護され、カルボキシル官 能基はアリルエステルとして保護される。これによりアリル基(allyl)に対する 求核剤の存在下でPd(PPH34を使用してアミノ官能基とカルボキシ官能基 の保護を同時に除去することが可能になる。典型的に使用される求核剤は水素化 トリ−n−ブチルスズ(nBu3SnH)である。 本発明の以前に、アミン類がPdO触媒作用下でアリルイオン類と反応するで あろうことは知られていた。例えば、Roosら,J.Org.Chem.60巻:1733頁(195 5年)及びHeck,有機合成におけるパラジウム試薬類(PALLADIUM REAGENTS IN O RGANIC SYNTHESES,Academic Press,1995年,122〜131頁を参照。本発明の発明 者らは、新たに保護を除去されたアミノ官能基がアリル基によってアルキル化さ れる副反応が生じるので、アリル保護アミノ及びカルボキシル官能基から同時に 保護を除去することに関する問題を惹起することを発見した。しかし、Pd触媒 aloc開裂反応中におけるアリルスカベンジャー(捕捉剤)としてのピペリジ ン付加が望ましくない副反応を抑制することが発見された。これは、望ましくな いN4−アリルリシンの形成を大きく減少させながら、例えばアスパラギン酸お よびリシン側鎖の選択的及び同時の保護除去を可能にした。当業者であれば、他 の第一級又は第二級アミン類もまた適切なアリルスカベンジャーであることを認 識するであろう。 この方法は、Fmocをベースにしたペプチド合成と適合性であるため有用か つ有益である。これは、Aloc側鎖保護に加えてBoc又はFmoc両方の側 鎖保護を使用できるHMP及びPAM樹脂上での環状ペプチド類の調製を可能に する。この技術はさらに、ペプチド鎖のいずれかの個所のアミノ酸の側鎖へ付加 された金属結合配位子を含有している環状ペプチド類の合成を可能にする。そこ で3個の直交窒素保護基を使用する。1番目はFmoc又はBocのようなペプ チド鎖を作り上げるためのもの、2番目は4−メチルトリチル(mtt)又は1 − (4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘクス−1−イリデン)エチル( Dde)のようなビスアミノ酸の側鎖へ金属結合配位子を付着させるためのもの 、そして、3番目はAlocのような側鎖−側鎖環化を達成するためのものであ る。Boc、Cbz、’Bu及びベンジル基のようなその他の保護基は、ペプチ ド合成が終了するまで保護が除去されない他の側鎖アミノ及びカルボキシル官能 基を保護するために使用できる。これらの保護基の組合せは、固相ペプチド合成 のためのRink、Wang、Merrifield、PAM及びHMPタイプ の樹脂類の使用を可能にする。樹脂からのペプチド類の開裂はトリフルオロ酢酸 (Fmocをベースとする合成)又はHF又はトリメチルシリルトリフルオロメ タンスルホン酸塩(Bocをベースとする合成)を用いて遂行できる。 本発明の環状ペプチド類は残基数4〜100の長さで、5個までの金属キレー ト化基を有している。これらのペプチド類は長さがアミノ酸数2〜60の環化領 域を含有でき、さらに1個以上の環状部分を含有できる。 環化は、ラクタム端を形成するためには好ましくはアミノとカルボキシアミノ 酸側鎖との間であるが、ラクタム架橋を形成するための側鎖アミンとカルボキシ 末端との間でも、ラクタム架橋を形成するための側鎖酸とN末端アミンとの間で も、ジスルフィド架橋を形成するためのチオール間でも、ヒドラジドを形成する ためのヒドラジンとエステルとの間でも、ヒドラゾンを形成するためのヒドラジ ンとアルデヒドとの間でも、スルフィドを形成するためのチオールと適切な離脱 基との間でも、又はエーテルを形成するためのヒドロキシル基と別の適切な離脱 基との間でもよい。化合物中に1以上の環状領域が存在するときは、環状領域に おける架橋は同一タイプであっても相違するタイプであってもよい。 環状ジスルフィドを形成しなければならない場合は、好ましくは、重要なペプ チドはチオール上のAcm保護及びアミノ側鎖上のaloc保護を用いて合成す る。alocを開裂させ、キレート化配位子をペプチドに結合させる。その後A cm基を開裂させ、タリウムトリフルオロ酢酸塩を用いてジスルフィドを環化さ せる。或いは又、チオール類はS−トリチル基を用いて保護でき、環化を樹脂か らの開裂後に溶液中で実施することができる。 環状スルフィドの調製は、例えばアミン側鎖上に存在するαハロアミド官能基 上へチオールを環化させることによって達成できる。従って、例えばペプチドは N末端上のFmoc保護及びチオール上のS−トリチル保護を用いて合成するこ とができる。その後aloc保護リシン側鎖の保護を除去し、キレート試薬を上 記のようにリシンに結合させる。Fmocは開裂させ、塩化クロロアセチル又は 等価の試薬と反応させる。例えば光開裂性のBromo Wang樹脂(Wang、J.Org.Ch em.41巻:3258頁(1976年))のような酸安定性樹脂を使用した場合は、チオー ル保護を除去し、ペプチドを樹脂上で環化させる。 側鎖残基間の環状スルフィド類は、2つの独立に保護されたアミノ側鎖での選 択的保護除去を可能にするペプチドのN末端上の適切な保護基を用いて調製する 。例えば、N末端はアセチルもしくはBoc基として保護することができ、側鎖 はFmoc及びaloc基として保護できる。ペプチド合成後、1個のアミノ酸 側鎖(例えば、Fmoc)の保護を選択的に除去し、上記のようにキレート化部 分と結合させる。その後もう1つのアミノ酸側鎖(例えばaloc又はDde) の保護を除去し、ハロアセチル又はマレイミドのようなスルフィド求電子剤に結 合させる。重要な硫黄上の保護基を開裂させ、塩基触媒を使用して樹脂上で環化 を実施する。或いは又、ペプチドを開裂でき、環化を溶液中で実行することがで きる。 上述のように、本発明の方法を使用すると多種多様な環状ペプチド類を調製で きる。本書にクレームされた方法を使用して環状金属キレート化ペプチド類を調 製する追加の方法は当業者には明白であろう。本発明を詳細に例示するために、 これらの方法を使用する特異的適用を下記で述べるが、これらの実施例は単に例 示的なものであり、本発明の適用範囲を制限することが意図されていないことは 理解されるであろう。 (ii)環状α−MSH受容体標的物質 天然に発生するα−MSHは配列Ac−SYSMEHFRWGKPV−NH2 を有している。以前に、環状ペプチドNleDHFdRWK−NH2(Nleはノ ルロイシン、FdはD−Pheを意味している)がα−MSH受容体に高い親和 性を有しており、インビボで相当に安定性であることは証明されている。Ao-Obe idiら,J.Amer.Chem.Soc.111巻:3413頁(1989年);Haskell-Luevanaら,J .Med.Chem.39巻:432頁(1996年)を参照。下線が引かれた部分は、それらが ペプチドの環化部分内の残基である、さらに環状構造の末端であることを意味し ているので、つまりペプチドはアスパラギン酸およびリシンの側鎖からのアミド 結合によって環化されている。この環状構造は本発明に記載の標識ペプチド類を 構築するための基礎として使用されている。 既知のα−MSH受容体結合配位子の構造を基礎とする環状キレート誘導体類 には、直接に、又はγ−アミノブチル酸(γ−Abu)のようなスペーサー基に よってのいずれかでペプチドのN−末端へ付着させられているキレート誘導体を 有するものが含まれる。この一般構造を持つ特異的キレート誘導体類には下記が 含まれるが、これらに限定されない。 MaGCγAbuNleDHFdRWK-NH2 PtscGCNleDHFdRWK-NH2 AcCGCNleDHFdRWK-NH2 DTPA-NleDHFdRWK-NH2 ここで、 Maはメルカプト酢酸であり、 γAbuはγ−アミノブチル酸であり、 PtscGは2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸であり、 及び DTPAはジエチレントリアミンペンタ酢酸である。 上記の各化合物において、キレート化部分は上述の一般式Iのキレート試薬と 置換できる。 (iii)環状VIP受容体標的物質 天然に発生するVIPは下記の配列を有している: HSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2 天然VIPは溶液中でらせん構造を形成すると考えられている。Mussoら,Bio chemistry 27:8174(1988)を参照。推定上のらせん構造は、らせん構造によっ て空間的近傍に配置された残基の側鎖による分子内環化によって安定化させるこ とができる。その例には下記が含まれる: Ac-HSDAVFTENYTKLRKQNeAAKKYLNDLKKGGT-NH2 Ac-HSDAVFTDNYTKLRKQNleAVKKYLNSVLT-NH2 (ここで、Nleはノルロイシンである)。O‘Donnellら,J.Pharm.Exp.T her.270巻:1282頁;米国特許第4,822.,890号;Bolin、欧州特許出願 第0536741A2号を参照。下線が引かれた部分はそれらがペプチドの環化 部分内の残基である、さらに環状構造の末端であることを意味しているので、つ まりペプチドはアスパラギン酸とリシンの側鎖間のアミド結合によって環化され ている。この環状構造は本発明に記載の標識ペプチド類を構築するための基礎と して使用されている。 これらの構造を基礎とする環状キレート誘導体類は、直接に、又はスペーサー 基によってリシンの側鎖アミンもしくはその他のビス−アミノ酸残基によって薬 作用団へ付着させられた金属結合成分を有する誘導体類が含まれるが、これらに 限定されない。この一般構造を持つ特異的キレート誘導体類には下記が含まれる が、これらに限定されない: Ac-HSDAVFTENYTRLRK(PtscGC)QNleAAKKYLNDLKKGGT-NH2 (ここで、PtscGは2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸 である)、及び Ac-HSDAVFTENYTRLRK(DPTA)QNleAAKKYLNDLKKGGT-NH2 (ここで、DTPAはジエチレントリアミンペンタ作酸である) 上記の各化合物において、キレート化部分は上述の一般式Iのキレート試薬と 置換できる。 このように一般的に説明された本発明は、例示のために提供されていて本発明 を限定することは意図されていない下記の実施例を参照することによってより容 易に理解されるであろう。 実施例 実施例1:NcxAlloc−N4−Fmoc−L−リシンの合成 N4−Fmoc−L−リシン(10.00g、27.1mmol、100mo l%、Bachem Biosciences,Inc)をジオキサン(100 ml)及びNa2CO3(1M、33ml)の混合液中に懸濁させ、乳濁液を形成 させた。ジオキサン(10ml)にクロロギ酸アリル(3.2ml、30.2m moll、mol%)を添加し、この溶液を10分間かけてN4−Fmoc−L −リシンの懸濁液に滴下法で添加した。炭酸ナトリウム(1M、20ml)を2 回に分けて添加し、さらに追加量のクロロギ酸アリル(0.3ml)を添加した 。この反応液を室温で16時間攪拌した。還元圧力下で揮発性溶媒を取り除き、 残留物をジエチルエーテル(50ml)を用いて洗浄した。残留液をその後HC l(1M)を用いて酸化させ、酢酸エチル(2×150ml)を用いて抽出した 。有機相を結合し、飽和NaCl(50ml)を用いて洗浄し、Na2So4の上 を通して乾燥させ、還元圧力下で蒸発させて粗油性生成物(16g)を入手した 。この粗生成物をエーテル(100ml)中に溶解させ、形成した白色固体をろ 過 によって取り除いた。還元圧力下でろ液から溶媒を除去すると粘性の青色がかっ た黄色の油(8.34g、収率68%)が得られ、これは最終的にはガラス様固 体を形成した。 実施例2:2−(トリフェニルメチルメルカプト)アセチルヒドラジンの合成 2−(トリフェニルメチルメルカプト)酢酸(20.35g、60.9mmo l、100mol%)を無水THF(150ml)中に溶解させ、氷水浴中で冷 却した。t−ブチルカルバゼート(8.61g、65.1mmol、107mo l%)を反応溶液に添加し、その後ジイソプロピルカルボジイミド(10.0m l、63.9mmol、105mol%)を添加した。この反応液を緩徐に室温 まで加温し、28時間攪拌した。反応混合液をろ過して形成した白色沈殿物を取 り除き、還元圧力下で溶媒を除去することによってろ液を白色泡となるまで濃縮 した。この物質をクロロホルム(75ml)に溶解させた。その後酢酸(75m l)を添加し、さらに酸フッ化ホウ素エーテレート(10.0ml、81mmo l、134mol%)を添加した。この反応液を室温で6時間攪拌し、その後酢 酸ナトリウム(30g)を含有している水(200ml)中に反応混合液を注入 することによってクエンチした。この混合液をクロロホルム(2×100ml) を用いて抽出した。有機相を結合し、飽和NaCl(150ml)を用いて洗浄 し、Na2So4の上を通して乾燥させ、ろ化した。還元圧力下で溶媒を除去して 、青色がかった金色の油を入手したところ、放置すると固体化した。この固体を 1:1ジエチルエーテル/ヘキサン(200ml)中に懸濁させ、ろ化によって 収集した。その固体を追加量の1:1ジエチルエーテル/ヘキサン(100ml )を用いて洗浄して乾燥させると、ESMS MH+(計算値:349、実測値 :349)を有する所望の生成物(15.44g、収率73%)を入手できた。 実施例3:Nβ−[2−(トリフェニルメチルチオ)アセチル]アザグリシン の合成 グリオキシル酸一水化物(O.59g、6.41mmol、110mol%) をメタノール(20ml)中に溶解させ、2−(トリフェニルメチルメルカプト) アセチルヒドラジド(2.03g、5.82mmol、100mol%)を添加 した。この濁った反応混合液にジオキサン(20ml)を添加し、反応液を室温 で18時間攪拌した。ホウ水素化ナトリウム(1.76g)をこの反応混合液に 添加し、30分後、さらに異なる量のホウ水素化ナトリウム(0.60g)を添 加した。この反応液を室温で3時間撹拌し、その後反応混合液をHCl(1M、 60ml)内に注入することによってクエンチした。この混合液を酢酸エチル( 2×50ml)を用いて抽出した。有機相を結合し、飽和NaCl(40ml) を用いて洗浄し、Na2So4の上を通して乾燥させ、ろ化し、ロータリーエバポ レーター上で還元圧力下で濃縮し、ESMS MH+(計算値:407、実測値 :407)を有する固体(2.5g)を入手した。 実施例4:Nα−Boc−Nβ−[2−(トリフェニルメチルチオ)アセチル ]アザグリシン Nβ−[2−(トリフェニルメチルチオ)アセチル]アザグリシン(2.39 g、5.89mmol、100mol%)をジオキサン(50ml)中に溶解さ せた。この反応溶液に二炭酸ジ−t−ブチル(BOC)2O(2.07g、9. 48mmol、161mol%)を添加し、さらにNa2Co3(1M、15ml )を添加した。この混合液を室温で15分間攪拌し、その後追加量のNa2Co3 (1M、10ml)及び(BOC)2O(1.41g)を添加した。この溶液を 室温で18時間攪拌し、その後NaOH(6M、3ml)及びBOC)2O(1 .4g)と1時間反応させた。粗反応混合液をその後クエン酸(1M)を用いて pH3へ酸化させ、酢酸エチル(200ml)を用いて抽出した。有機相を飽和 塩化ナトリウム溶液(60ml)を用いて洗浄し、Na2So4の上を通して乾燥 させ、 ろ化し、還元圧力下で濃縮して粗生成物を入手した。この粗生成物をエーテル中 に溶解させ、ヘキサンを用いて希釈して1:1混合液を入手したところ、白色沈 殿物が形成された。白色個体をろ化によって収集し、ESMS MH+(計算値 :507、実測値:507)を有する所望の生成物(1.48g、収率50%) を入手した。 実施例5:2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸の合成 4−フェニル−3−チオセミカルバジド(6.02g、36mmol、100 mol%)をメタノール(4Oml)中に懸濁させた。グリオキシル酸一水化物 (3.32g、36.1mmol、100mol%)を添加し、反応液を室温で 2時間攪拌した。ホウ化水素ナトリウム(1.50g)を注意深く添加し、反応 混合液を極めて力強く泡立たせた。この反応混合液を室温で1時間攪拌し、その 後NaBH4(0.66g)を添加し、さらに氷酢酸(6ml)を添加した。1 5分後、NaBH4(1.08g)を添加し、さらに反応液を室温で15分間撹 拌した。その後追加量のNaBH4(1.66g)を添加し、反応液を室温で3 児間攪拌して、HCl(1M、200ml)を用いてクエンチした。この混合液 をその後酢酸エチル(2×150ml)を用いて抽出した。有機相を結合し、飽 和NaCl(100ml)を用いて洗浄し、Na2So4の上を通して乾燥させ、 ろ化し、還元圧力下で溶媒を除去してESMS陰イオンモード M−H+(計算 値:224、実測値:224)を有する黄色の固体(9.03g)を入手した。 実施例6:Nβ−Boc−2(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢 酸の合成 2(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸(8.93g)37.9 mmol、100mol%)及び(BOC)2O(9.10g)をジオキサン( 100ml)中に溶解させた。炭酸ナトリウム(1M、50ml)及び水(50 ml)を添加し、その混合液を室温で5時間攪拌した。水酸化ナトリウム(1M 、 40ml)及び追加量の(BOC)2O(6.21g)を添加し、その反応液を 室温で一晩かけて攪拌した。その反応液をクエン酸(1M)を用いてクエンチし 、酢酸エチル(2×100ml)を用いて抽出した。有機相を結合し、飽和Na Cl(50ml)を用いて洗浄し、Na2So4の上を通して乾燥させ、ろ化した 。ろ液を還元圧力下で濃縮してゴム状固体(19g)を入手した。この粗個体を エーテル中に懸濁させ、ろ化によって白色個体を収集した。この固体をエーテル (100ml)を用いて洗浄し、ESMS MH+(計算値:326、実測値: 326)を有する所望の生成物(3.17g)を入手した。 実施例7:Nα−(トリフェニルメチルスルフェニル)−Nβ−(Boc)ア ザグリシンの合成 t−ブチルカルバゼートをメタノールに溶解させたグリオキシル酸一水化物を 用いて凝縮させた。この粗ヒドラゾンをその後10%Pd/C上での接触水素化 によって還元させた。この生成物をその後ジオキサン及び塩基と一緒に混合し、 塩化トリフェニルメタンスルフェニルのジオキサン溶液を滴下法で添加した。そ の結果、所望のNα−(トリフェニルメチルスルフェニル)−Nβ−(Boc) アザグリシン(25g)を入手した。 実施例8:Alloc及びFmoc保護基を使用したペプチド類の固相ペプチ ド合成 固相ペプチド合成法は396型と同一方法で窒素圧下で作動するように修正し たAdvanced ChemTech 348型ペプチド合成機を使用して0 .050mmolの規模で実施した。窒素保護のためにはアリルオキシカルボニ ル(aloc)及び9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基を 使用し、結合のためにカルボキシル基を活性化させるためにジイソプロピルカル ボジイミド(DIC)/ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)を使用した 。C末端アミド基のためにはRink、Pal、及びTnetaGel S R a m、C末端酸基のためにはWang、2−クロロトリチル、又はTentaGe l S PHBのような種々の樹脂を使用した。 金属結合キレート化部分を導入するため及び/又は選択的の保護を除去された アミノ酸側鎖による環化を可能にするために、個別に保護されたビス−アミノ酸 をペプチド合成に使用した。選択された個別に保護されたビス−アミノ酸誘導体 類は、α−Aloc−Lys(ε−Fmoc)OH及びα−Fmoc−Lys( ε−Aloc)OHであった。α−Aloc−Lys(ε−Fmoc)OH誘導 体は、日常のFmoc法を使用して側鎖上に配位子片を導入することを可能にし た。 aloc基をジクロロメタン(3×2ml分別)を用いて樹脂結合ペプチドを 洗浄することによって手動モードで機械上で開裂させ、その後テトラキストリフ ェニルホスフィンパラジウム[0](10mg)を含有する溶液(2ml)及び 酢酸(0.1ml)と一緒に樹脂を混合した。その後塩化トリブチルスズ(0. 3ml)を添加し、混合液を1時間ボルテックスミキサーにかけた。その後反応 セルを空にし、樹脂をジクロロメタン(3×2ml)を用いて洗浄し、その後標 準Fmoc合成を再開した。23:3:1の割合のトリフルオロ酢酸(TFA) 、アニソール及びエタンジチオール溶液を用いて1〜3時間かけてペプチドを樹 脂から開裂させた。粗開裂混合液をその後エーテル内に注入して粗ペプチドを沈 殿させ、これを適切な勾配の水に溶解させたTFA(0.1%)及び/又はアセ トニトリル(90%)及び水(10%)に溶解させたTFA(0.1%)を用い て溶出するWaters Delta Pak,Prep Pak C-18カートリッジシステムを使用する 逆相HPLCによって精製した。所望の精製ペプチド類を含有するフラクション を収集し、還元圧力下で揮発性溶媒を除去してペプチドの水溶液を入手し、これ をその後凍結乾燥した。その後凍結乾燥性生物のサンプルを生成物の実測質量が 所望のペプチドの計算値と一致していることを確認するためにエレクトロスプレ ー (electrospray)質量分析法(ESMS)又は高速原子衝撃質量分析法(FAB MS)を受けさせるために送付した。 下記の表は上記の方法によって合成されたペプチド配列の一部を示している。 a HPLC法[保持時間:分]溶媒Aは水に溶解させた0.1%トリフルオロ 酢酸、溶媒Bは90:10アセトニトリル/水に溶解させた0.1%トリフルオ ロ酢酸である。溶媒流速は、10分間は3ml/分、その後5分間は5ml/分 である。勾配は、10分間は0〜100%B、その後5分間は100%Bである 。b エレクトロスプレー質量分析法による数値(MH+)。c 下線の引かれた配列は、側鎖官能基を連結する環状アミドとして環化されて いる。 表の中で使用された略語の意味: <G:ピログルタミン酸 PtscGc:2−(4−フェニル−3−チオセミカルバジジル)酢酸もしく はPhNHCSNHNHCH2CO2H Ma:メルカプト酢酸 azaG:アザグリシンもしくはH2NNHCH2CO2H Dap:2,3−ジアミノプロピオン酸 γAbu:γ−アミノブチル酸 Nal:2−ナフチルアラニン Cpa:4−クロロフェニルアラニン Kd:下付き文字dは、D異性体が使用されたことを意味している。 K(MaGC):括弧は封入されたアミノ酸類がリシンのεアミンへ付着させ られており、付着した第1アミノ酸が、その後にGが続いてMaで終わるCであ ることを意味している。 iD:イソアスパラギン酸 iE:イソグルタミン酸 これらの方法で合成されるその他のペプチドには下記のようなものがが含まれ る。 配列の下線の引かれた部分は環状である。 TscGは、3−チオセミカルバゾニルグリオキシル、つまりH2NCSNH NCHCO−である。 MtscGは、4−メチル−3−チオセミカルバゾニルグリオキシル、つまり CH3NHCSNHCHCO−である。 Maは、メルカプトアセチル:HSCH2CO−である。 括弧内に挙げられている基は、括弧の左のアミノ酸側鎖に付着させられている 。 実施例9:キレート化部分を含有している環状MSH類似化合物の調製 環状ペプチド類を合成する方法を、ホルモン(αMSH)類似化合物MAGC γ−AbuNleDHFdRWK−NH2を刺激する環状α−メラノサイトを調製 することによって証明したが、下線の引かれた部分はペプチド配列がアスパラギ ン酸及びリシン側鎖を通してラクタムとして環化されていることを意味している 。環化のために使用される残基類はaloc基(リシンのため)及びアリルエス テル(アスパラギン酸塩のため)として側鎖を保護した。ペプチドは上記のよう にポリスチレンをベースとするRinkアミド樹脂上でFmoc化学を使用して 構築した。 アリル及びalocの保護除去は、まず最初にアリルスカベンジャーとしての ピペリジンの不在下でPd(PPh34、酢酸及びBu3SnHを用いて実施し た。側鎖保護基の開裂後、樹脂を洗浄し、部分的に保護されたペプチドをFelix ら,Int.J.Peptide Protein Res.32巻:441頁(1988年)に記載された方法を 使用して環化させた。その後ペプチドを樹脂から開裂させ、精製して混合生成物 からの唯一の清潔なペプチドとしてN−アリル置換環状アミドを単離した。 aloc開裂反応をその後アリルスカベンジャーとしてのピペリジンの添加に よって修正した。 aloc及びアリル基の開裂には、0.5mlの氷酢酸、10mlのジクロロ メタン、0.0563gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム( 0)に加えてアリルスカベンジャーとして1.0mlのピペリジンを使用した。 ペプチド合成機上の各ウェルはRink樹脂上に0.05mmolのペプチドを 含有しており、これを室温で1時間、ボルテックスミキサーにかけながら0.3 ml/ウェルの水素化トリブチルスズを用いて処理した。側鎖保護基の開裂後、 樹脂を2×2ml/ウェルのジクロロメタン、2×1ml/ウェルのメタノール 、2×1ml/のジイソプロピルエチルアミン及び3×1ml/ウェルのNMP を用いて洗浄した。その後ペプチド側鎖を上記のFelixの方法によって結合 させた(BOP及びDIEAを用いて15時間)。ペプチドを開裂させ、上記の 通りに精製して所望の1302のESMS MH+を有する純粋ペプチドを入手 した。N−アリル化副生成物は痕跡量しか所見されなかった。 実施例10:99mTcを用いた放射標識化 99mTc−グルセプタート錯体を形成するために、Glucoscan(Du pont社製)バィアルを1mlの生理食塩水に溶解させた2.18mCiのN aTcO4を用いて復元した。<GHWSYK(MaGC)LRPGアミド(I MP3)は上記の通りに調製した。99mTc−IMP3は、360μl(874 μCi)の99mTc−グルセプタートを生理食塩水に溶解させた640μlのペ プチドと一緒に混合することによって調製した。最初に形成された沈殿物は75 ℃で15分間加熱すると消失した。H2O:EtoH:NH4OH混合液(5:2 :1)において展開させたインスタントTLC(ITLC)ストリップは、コロ イドとしての起源時の6.2%の活性を示した。HPLCは、6.95分間のR T(保持時間)を用いてペプチドへ結合した100%の活性を示したが、他方非 標識ペプチドは同−HPLC条件下(逆相C−18カラム、流速3ml/分での 10分間における0〜100%の勾配)で6.4分間で溶出された。HPLCカ ラムからの回収は注入された活性の85%であった。 99mTc標識化のためにIMP3を下記に示す量で作製して凍結乾燥した: IMP3( μg) Sn( μg) αDG/Sn 1. 250 23 14 2. 100 23 14 3. 250 15 14 ここで、αDGはα−D−グルコヘプトネートである。凍結乾燥バイアルは生 理食塩水中に溶解させた−900μμCiのNaTcO4を用いて復元した。全 バイアル中で混濁が観察された。これらのバイアルを75℃で15分間加熱した が、混濁は持続した。コロイドについてのITLC分析は、バイアル1、2及び 3各々について起源時の14、21及び9%のコロイド活性を証明した。 99mTc標識化中の沈殿析出を防止するために、凍結乾燥バイアル中のSn( I I)に対するα−D−グルコヘプトネート(αDG)及び酒石酸塩の比率を変更 した。下記に示す比率の酒石酸塩及びαDG比を有する下記のバイアルを作製し 、凍結乾燥した(25μgのSn(II)を含む250μgのIMP3)。これ らのバイアルを1mlの生理食塩水に溶解させた−500μCiのNaTcO4 を用いて復元した。観察カラムに観察値が示される。75℃で15分間加熱した 後で、室温で15分後にITLCストリップを展開させた。 酒石酸塩/Sn pH 観察所見 コロイド,RTコロイド、75℃ 1. 50 5.3 沈殿 2. 100 5.3 沈殿 3. 500 5.3 沈殿、混合すると透明 17% 2.4% αDG/Sn pH 観察所見 コロイド,RTコロイド、75℃ 4. 25 5.3 沈殿 5. 50 5.3 沈殿 6. 100 5.3 混濁 7. 500 5.3 わずかに混濁 25% 3.5% 8. 1000 5.3 透明 3.3% 3.1% 上記のプロトコルをバイアル3、7及び8について繰り返し、75℃で15分間 加熱後にはコロイド活性が各々5.3、3.8及び4.6%であると測定された 。逆相HPLCカラム上で7分間のRTで単一広域ピークが観察された。 生理食塩水単独には溶解性の不良なペプチド類の溶解度はエタノール又は2− ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのような溶解剤の添加によって上 昇する。 テクネチウム99を用いての他のペプチド類の標識化からの結果は下記の表に 示されている。 表中で使用された略語は上記の実施例8と同一である。室温での標識化によっ て形成された錯体と加熱によって形成された錯体のHPLC保持時間の変化は、 金属の結合における変化を意味している。 a 室温で15分間の反応(保持時間:分)。 b 沸騰水中での15分間の加熱後。 c 加熱後にピーク形状及び保持時間において有意な変化 d ピーク形状及び保持時間に変化なし。有意差なし。 e 多数のピーク。 また別の標識化法において、過テクネチウム酸塩を添加する前に標識化キット 内にペプチドの希釈液(30μ/ml)を作製した。最終溶液は総量1.5ml 中にペプチド、10%ヒドロキシプロピノレβシクロデキストリン(HPCD) 、200mMグルコヘプトネート21mM酢酸塩緩衝液(pH5.3)、2mg の 200mMグルコヘプトネート21mM酢酸塩緩衝液(pH5.3)、2mgの アスコルビン酸及び100pgの塩化第一スズを含有していた。他のフォーミュ レーションでは、15%HPCD、200mMグルコヘプトネート、及び21m M酢酸塩緩衝液(pH5.6)を含有する緩衝液中にペプチドに比較して2等量 のスズイオンを添加した。 実施例11:IMP−3188Reの放射標識化 IMP3(<GHWSYK(MaGC)LRPGアミド)を上記の通りに合成 した。IMP3は、AがH2O中の0.1%TFAであり、Bが90%CH3C N、0.1%TFAであるときに、流速3ml/分、10分での0〜100%B の勾配を使用する逆相C−18カラム上で6.4分の保持時間を有している。 IMP3を1mg及び250μgの量で450μgのSn(II)及びα−D −グルコヘプトネートと1:17.5の比で作製して凍結乾燥した。IMP3( 1mg及び250μg)の凍結乾燥させたバイアルを生理食塩水に溶解させた6 17及び578μCiのNaReO4を用いて復元した。これらのバイアルを7 5℃で15分間加熱した。上記の条件下でのHPLC分析は、どちらのバイアル についても7.0分の保持時間で単一ピークを示した。溶離液を収集し、γ計数 器上で計数した。1mgバイアルについては、活性の回収率は88%であったが 、250μgのバイアルについての回収率は77%であった。H2O:EtOH :NH4OH(5:2:1)上で展開させたITLCストリップ上のコロイド分 析は、1mg及び250μgのバイアル各々に付いて起源時の活性の1.4及び 1.2%を示した。 室温での188Reの標識化は75℃におけるようには良好に進行しなかった。 室温ではペプチド内にはほんの数パーセントの活性(5%)しか組み込まれず、 残りの活性は空のカラムに溶離した(1.2分)。 実施例12:インビトロレセプター結合アッセイ 放射性金属標識LHRH類似化合物を試験するために、ヒト乳腺癌細胞系MC F−7、SK−BR−3、及びMDA−MB−231を使用した。標識VIP類 似化合物を試験するためにはHT29細胞を使用した。全細胞系はAmerican Typ e Culture Collection,Rockville,MDから購入した。細胞は5%胎児ウシ血清 、5%定義ウマ血清、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(1 00μg/ml)、及びL−グルタミン(2mM)を補給したDMEM中で増殖 させた。細胞は日常的にトリプシン及び0.2%EDTAを用いて剥離した後に 継代接種した。 非標識LHRH類似ペプチド類の特異性は競合的細胞結合アッセイによって測 定する。標的細胞は新鮮培地を用いて洗浄し、5×105cell/mlとなる ように調整する。96ウェルマイクロタイタープレート上の1ウェル毎に100 μlの細胞懸濁液(100μl)を添加する。細胞を付着させ、その後125I− LHRH(Amersham Life Science,Arlington Heights,IL,2,000Ci/mmol)の 存在下で相違する濃度のペプチド類を用いて処理する。攪拌しながら室温での2 時間の培養後、細胞を2回洗浄し、細胞に結び付いている放射能を計数し、標識 LH−RHの結合へ50%阻害を惹起するペプチドの濃度を比較する。 受容体結合定数を決定するために、放射標識LHRHの連続希釈液を96ウェ ルプレート内の5×105cellsを用いて培養する。特異的に結合したペプ チドを測定できるように、すべてのアッセイは高濃度の非標識LHRHを添加し て、又は添加せずに3回ずつ実施する。室温での2時間の培養後、細胞を洗浄し て計数する。平衡関連定数Ka及び1cell毎の受容体部位総数をScatc hard分析法によって測定する。 VIP類似化合物及びそれらの金属錯体を試験するためにはVirgoliniら,Can cer Res.54巻:690頁(1994年)によって報告されているプロトコルを使用する 。手短に述べると、1251 VIPを結合緩衝溶液中に溶解させた被験ペプチ ド とペプチドの濃度を上昇させながら混合し、その後に各溶液を48ウェル培養プ レート中のHT29細胞へ添加する。各濃度は3回ずつ試験する。細胞を4℃で 2時間培養し、その後氷温結合緩衝液を用いて3回洗浄する。これらの細胞をそ の後5分間かけて2M NaOHを用いて溶解させ、ウェル内の液体を綿棒で取 り除く。綿棒上の活性はガンマ計数器を用いて計数する。 本発明について上記の代表的実施態様を参照しながら広範囲に開示かつ例示し てきた。当業者であれば本発明の精神及び範囲から逸脱せずに本発明に様々な変 更を加えることが可能であることを認識するであろう。放射性金属結合ペプチド 類に関する主題はさらに、引用することによりその開示の全体が本明細書に組み 入れられている同時系属出願の米国特許出願第08/474,555号にも記載 されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.放射性金属元素結合部分を含むペプチドにおいて、該結合部分が、次の構 造式: を含み、ここで、R1、R2、またはR3の少なくとも一つがHであることを条件 として、R1、R2、およびR3が、H、低級アルキル基、置換された低級アルキ ル基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル 基、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロアリール基、置換されたヘテロ アリール基、アルカリル基、および、ペプチド合成条件下で除去することができ る保護基からなる群より独立に選択され、 R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10が、H、低級アルキル基、置換さ れた低級アルキル基、アリール基、および置換されたアリール基からなる群より 独立に選択されるか、または、選択的には、R4とR6が、直接的な結合を形成し 、また、R8とR9が一緒に、またはR7とR9が一緒に、シクロアルキル環、また は置換されたシクロアルキル環を形成することができ、また、 NR10が、該ペプチドのN末端に位置するか、または、該ペプチドのアミノ酸 側鎖の上に存在しているペプチド。 2.R1がHである、請求項1記載のペプチド。 3.R3がHである、請求項1記載のペプチド。 4.R4がHである、請求項1記載のペプチド。 5.R4とR6が、一緒に直接的な結合を形成する、請求項1記載のペプチド。 6.R5がHである、請求項5記載のペプチド。 7.NR10が、該ペプチドのN末端に位置している、請求項1記載のペプチド 。 8.NR10が、該ペプチドのアミノ酸側鎖上に存在している、請求項1記載の ペプチド。 9.R2が、低級アルキル基、または置換された、もしくは非置換のフェニル 基である、請求項2記載のペプチド。 10.R2がHである、請求項9記載のペプチド。 11.R3がHである、請求項10記載のペプチド。 12.R4とR6が、一緒に直接的な結合を形成する、請求項11記載のペプチ ド。 13.R3がHである、請求項12記載のペプチド。 14.R7、R8、およびR9のそれぞれがHである、請求項13記載のぺプチド 。 15.R2がフェニル基である、請求項14記載のペプチド。 16.R2がメチル基である、請求項14記載のペプチド。 17.R8およびR9がメチル基である、請求項1記載のペプチド。 18.さらに、結合した金属元素を含む、請求項1記載のペプチド。 19.該金属元素が、99mTc、186Re、および188Reからなる群より選択 される、請求項18記載のペプチド。 20.金属元素をキレートする組成物を調製する方法において、放射性金属元 素結合部分を含むペプチド溶液をスズイオンと接触させ、該結合部分が、構造式 を含み、ここで、R1、R2、またはR3の少なくとも一つがHであることを条件 として、R1、R2、およびR3が、H、低級アルキル基、置換された低級アルキ ル基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル 基、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロアリール基、置換されたヘテロ アリール基、アルカリル基、および、ペプチド合成条件下で除去することができ る保護基からなる群より独立に選択され、 R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10が、H、低級アルキル基、置換さ れた低級アルキル基、アリール基、および置換されたアリール基からなる群より 独立に選択されるか、または、選択的には、R4とR6が、直接的な結合を形成し 、また、R8とR9が一緒に、またはR7とR9が一緒に、シクロアルキル環、また は置換されたシクロアルキル環を形成することができ、また、 NR10が、該ペプチドのN末端に位置するか、または、該ペプチドのアミノ酸 側鎖の上に存在しており、 さらに、該溶液を、放射性核種に接触させて、放射性標識されたペプチドを回 収する方法。 21.該金属元素が、99mTc、186Re、および188Reからなる群より選択 される、請求項20記載の方法。 22.腫瘍、感染性病変、心筋梗塞、血栓、アテローム硬化斑、または正常な 器官もしくは組織を画像化する方法において、放射性標識されたペプチドを、薬 学的に許容できる担体とともに、人間の患者に投与し、該放射性標識ペプチドが 局在して、非標的のバックグランドがきれいになるのに十分な時間を置いてから 、該放射性標識ペプチドが付着した部位を、外部にある画像化カメラによって検 出し、 該放射性標識ペプチドが、スズイオンをもつペプチド溶液と接触させることに よって調製され、該ペプチドが、構造式 を含む放射性金属元素結合部分を含み、ここで、R1、R2、またはR3の少なく とも一つがHであれば、R1、R2、およびR3が、H、低級アルキル基、置換さ れた低級アルキル基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロ シクロアルキル基、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロアリール基、置 換されたヘテロアリール基、アルカリル基、および、ペプチド合成条件下では除 去することができる保護基からなる群より独立に選択され、 R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10が、H、低級アルキル基、置換さ れた低級アルキル基、アリール基、および置換されたアリール基からなる群より 独立に選択されるか、または、選択的には、R4とR6が、直接的な結合を形成し 、また、R8とR9が一緒に、またはR7とR9が一緒に、シクロアルキル環、また は置換されたシクロアルキル環を形成することができ、また、 NR10が、該ペプチドのN末端に位置するか、または、該ペプチドのアミノ酸 側鎖の上に存在しており、 さらに、該溶液を、放射性核種に接触させて、放射性標識されたペプチドを回 収する方法。 23.該ペプチドが、 (Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2、 (Che1)γAbuHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 KPRRPYTDNYTRLRK(Che1)QMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 HSDAVFTDNYTRLRK(Che1)QMAVKKYLNSILN-NH2、 <GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、<GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 (Che1)γAbuSYSNleDHFdRWK-NH2、(Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2、 (Che1)NleDHFdRWK-NH2、 Ac-HSDAVFTENYTKLRK(Che1)QNleAAKKYLNDLKKGGT-NH2、 (Che1)γAbuHSDAVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuVFTDNYTRLRKQMAVKKYLNSILN-NH2、 (Che1)γAbuNleDHFdRWK-NH2 c、<GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、 <GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 <GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、<GHYSLK(Che1)WKPG-NH2、 NaldCpadWdSRKd(Che1)WKPG-NH2、<GHWSYKd(Che1)LRPG-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、 AcNaldCpadWdSRKd(Che1)LRPAd-NH2、<GHWSYK(Che1)LRPG-NH2、 AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-OH、AcK(Che1)DFd CFWdKTCT-OH、 AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-ol、AcK(Che1)DFd CFWdKTCT-ol、 (Che1)DFd CFWdKTCT-OH、K(Che1)DFd CFWdKTCT-ol、 K(Che1)KKFd CFWdKTCT-ol、K(Che1)KDFd CFWdKTCT-OH、 K(Che1)DSFd CFWdKTCT-OH、K(Che1)DFd CFWdKTCT-OH、 K(Che1)DFd CFWdKTCD-NH2、K(Che1)DFd CFWdKTCT-NH2、 K(Che1)KDFd CFWdKTCT-NHNH2、AcK(Che1)Fd CFWdKTCT-NHNH2、 K(Che1)Fd CFWdKTCT-ol、およびFd CFWdKTCTK(Che1)-NH2、 からなる群より選択され、ここで、(Che1)が、該放射性金属元素結合部分 である、請求項1記載のペプチド。
JP50617198A 1996-07-12 1997-07-11 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物 Expired - Fee Related JP3647881B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2166296P 1996-07-12 1996-07-12
US60/021,662 1996-07-12
PCT/US1997/012084 WO1998002192A1 (en) 1996-07-12 1997-07-11 Radiometal-binding peptide analogues

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000515514A true JP2000515514A (ja) 2000-11-21
JP3647881B2 JP3647881B2 (ja) 2005-05-18

Family

ID=21805465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50617198A Expired - Fee Related JP3647881B2 (ja) 1996-07-12 1997-07-11 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物

Country Status (8)

Country Link
US (2) US6126916A (ja)
EP (1) EP0975374B1 (ja)
JP (1) JP3647881B2 (ja)
AT (1) ATE380038T1 (ja)
AU (1) AU725827B2 (ja)
DE (1) DE69738353T2 (ja)
ES (1) ES2297862T3 (ja)
WO (1) WO1998002192A1 (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6027711A (en) * 1995-06-07 2000-02-22 Rhomed Incorporated Structurally determined metallo-constructs and applications
US6395255B1 (en) * 1998-06-15 2002-05-28 Thomas Jefferson University Radiolabeled vasoactive intestinal peptide analogs for imaging and therapy
US6962702B2 (en) * 1998-06-22 2005-11-08 Immunomedics Inc. Production and use of novel peptide-based agents for use with bi-specific antibodies
US7833528B2 (en) * 1998-06-22 2010-11-16 Immunomedics, Inc. Use of multispecific, non-covalent complexes for targeted delivery of therapeutics
US7405320B2 (en) 1998-06-22 2008-07-29 Immunomedics, Inc. Therapeutic and diagnostic conjugates for use with multispecific antibodies
US7138103B2 (en) 1998-06-22 2006-11-21 Immunomedics, Inc. Use of bi-specific antibodies for pre-targeting diagnosis and therapy
US7387772B1 (en) * 1999-06-22 2008-06-17 Immunimedics, Inc. Chimeric, human and humanized anti-CSAP monoclonal antibodies
JP2002536295A (ja) * 1998-12-14 2002-10-29 パラチン テクノロジーズ, インク. 金属ペプチド組合せライブラリ及びその利用法
WO2001036006A1 (en) * 1999-11-19 2001-05-25 Palatin Technologies, Inc. Opioid metallopeptide compositions and methods
EP1251865A1 (en) 2000-01-18 2002-10-30 Merck & Co., Inc. Cyclic peptides as potent and selective melanocortin-4 receptor antagonists
AU2002238106A1 (en) * 2001-02-13 2002-08-28 Palatin Technologies, Inc. Melanocortin metallopeptides for treatment of sexual dysfunction
US7893223B2 (en) 2001-07-17 2011-02-22 Bracco Imaging S.P.A. Multidentate AZA ligands able to complex metal ions and the use thereof in diagnostics and therapy
DE60331827D1 (de) * 2002-05-29 2010-05-06 Immunomedics Inc Zusammensetzungen für die radioimmuntherapie von gehirn-tumoren
US20040022726A1 (en) * 2002-06-03 2004-02-05 Goldenberg David M. Methods and compositions for intravesical therapy of bladder cancer
WO2004055042A1 (en) * 2002-12-18 2004-07-01 Pepharm R & D Limited Biologically active peptide conjugates
AU2003303714B2 (en) * 2003-01-13 2009-02-19 Bracco Imaging S.P.A. Improved linkers for radiopharmaceutical compounds
CA2529027C (en) 2003-06-13 2013-09-10 Immunomedics, Inc. D-amino acid peptides
US8038983B2 (en) * 2003-07-29 2011-10-18 Immunomedics, Inc. Fluorinated carbohydrate conjugates
DK1749026T3 (da) 2004-05-24 2012-02-27 Inst Cardiologie Montreal Mærkede adrenomedullinderivater og deres anvendelse til billeddannelse og terapi
WO2005123761A1 (en) * 2004-06-21 2005-12-29 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem GnRH ANALOGS BACKBONE CYCLIZED THROUGH METAL COMPLEXATION
AU2006218454B2 (en) 2005-03-03 2011-11-17 Immunomedics, Inc. Humanized L243 antibodies
EP1700608A1 (en) 2005-03-10 2006-09-13 Schering AG Chelators for radioactively labeled conjugates comprising a stabilizing sidechain
EP2674440B1 (en) 2005-12-16 2019-07-03 IBC Pharmaceuticals, Inc. Multivalent immunoglobulin-based bioactive assemblies
JP5312328B2 (ja) 2006-09-07 2013-10-09 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 減衰調節装置および減衰調節方法
MX356295B (es) * 2008-05-27 2018-05-22 Genzyme Corp Análogos de péptido de la hormona de estimulación de alfa-melanocito.
TWI394585B (zh) * 2008-07-25 2013-05-01 Iner Aec Executive Yuan The magnetic fluid used for the development or treatment of peptides
US9290539B2 (en) 2011-05-17 2016-03-22 The Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona Melanotropin ligands for skin care
WO2012158960A2 (en) 2011-05-17 2012-11-22 H. Lee Moffitt Cancer Center & Research Institute, Inc. Melanocortin 1 receptor ligands and methods of use
US20170022252A1 (en) 2014-06-10 2017-01-26 The Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona Novel modulators of melanocortin receptors
US9814755B2 (en) 2014-06-10 2017-11-14 The Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona Methods for the treatment of depression and anxiety
US9821023B2 (en) 2014-06-10 2017-11-21 The Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona Methods for the treatment of central nervous system (CNS) disorders and mood disorders
WO2016086036A2 (en) 2014-11-25 2016-06-02 Bristol-Myers Squibb Company Methods and compositions for 18f-radiolabeling of biologics
US10550157B2 (en) 2015-10-16 2020-02-04 Arizona Board Of Regent On Behalf Of The University Of Arizona Compositions and methods for treating central nervous system (CNS) disorders and mood disorders
ES2864091T3 (es) 2016-05-19 2021-10-13 Bristol Myers Squibb Co Inmunomoduladores de producción de imágenes de tomografía por emisión de positrones (PET)
US10994033B2 (en) 2016-06-01 2021-05-04 Bristol-Myers Squibb Company Imaging methods using 18F-radiolabeled biologics

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3162537D1 (en) * 1980-12-19 1984-04-12 Nihon Mediphysics Co Ltd 3-aminomethylene-2,4-pentanedione bis(thiosemicarbazone) derivatives, and their production and use
US4822890A (en) * 1983-05-20 1989-04-18 Hoffmann-La Roche Inc. Method for the production of amino terminus protected naturally occurring amino acids
US5227474A (en) * 1987-02-13 1993-07-13 Abbott Laboratories Bifunctional chelating agents
DE69018226T2 (de) * 1989-07-20 1995-09-21 Sandoz Ag Markierte polypeptidderivate.
US5080884A (en) * 1989-12-12 1992-01-14 Medi-Physics, Inc. Hydrocarbylphenyl diaminodithiol radionuclide complexes and their use in imaging
US5965107A (en) * 1992-03-13 1999-10-12 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US5561220A (en) * 1991-02-08 1996-10-01 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
US5849261A (en) * 1991-02-08 1998-12-15 Diatide, Inc. Radiolabeled vasoactive intestinal peptides for diagnosis and therapy
US5225180A (en) * 1991-09-10 1993-07-06 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled somatostatin-derived peptides for imaging
AU656230B2 (en) * 1991-10-11 1995-01-27 F. Hoffmann-La Roche Ag Cyclic vasoactive peptides
US5508020A (en) * 1992-06-05 1996-04-16 Diatech, Inc. Technetium-99M labeled peptides for imaging
CA2363780C (en) * 1993-04-08 2003-01-07 Diatide, Inc. Radiolabeled compounds for thrombus imaging
AU6834194A (en) * 1993-05-14 1994-12-12 Mallinckrodt Medical, Inc. Ligand precursors for incorporation into peptides
US5449761A (en) * 1993-09-28 1995-09-12 Cytogen Corporation Metal-binding targeted polypeptide constructs
US5746996A (en) * 1994-06-03 1998-05-05 Immunomedics, Inc. Thiolation of peptides for radionuclide-based radiodetection and radiotherapy
IL113610A0 (en) * 1994-06-03 1995-08-31 Immunomedics Inc A method of radiolabeling a protein, radiolabeled proteins prepared thereby and diagnostic kits containing the same
US5539138A (en) * 1994-07-28 1996-07-23 Merck Frosst Canada, Inc. High affinity chelates containing isothiocyanate groups, useful for coupling with peptides and proteins
US5556939A (en) * 1994-10-13 1996-09-17 Merck Frosst Canada, Inc. TC or RE radionuclide labelled chelate, hexapeptide complexes useful for diagnostic or therapeutic applications
US5753206A (en) * 1995-06-07 1998-05-19 Immunomedics, Inc. Radiometal-binding analogues of luteinizing hormone releasing hormone

Also Published As

Publication number Publication date
ATE380038T1 (de) 2007-12-15
AU3724997A (en) 1998-02-09
US7045503B1 (en) 2006-05-16
EP0975374A1 (en) 2000-02-02
AU725827B2 (en) 2000-10-19
EP0975374A4 (en) 2004-05-26
US6126916A (en) 2000-10-03
ES2297862T3 (es) 2008-05-01
EP0975374B1 (en) 2007-12-05
DE69738353T2 (de) 2009-09-24
DE69738353D1 (de) 2008-01-17
WO1998002192A1 (en) 1998-01-22
JP3647881B2 (ja) 2005-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3647881B2 (ja) 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物
AU700772B2 (en) Peptide derived radionuclide chelators
CA2138647C (en) Radioactively-labeled somatostatin-derived peptides for imaging and therapeutic uses
CA2223432C (en) Radiometal-binding analogues of luteinizing hormone releasing hormone
Guhlke et al. 188Re-and 99mTc-MAG3 as prosthetic groups for labeling amines and peptides: approaches with pre-and postconjugate labeling
EP0831938B1 (en) Radiolabeled peptide compositions for site-specific targeting
IE902619A1 (en) Labeled Polypeptide Derivatives
JPH07506086A (ja) 撮像用テクネチウム−99m標識ペプチド
EP0719790B1 (en) Metal chelate forming peptides and use thereof
Failla et al. Peptide-based positron emission tomography probes: Current strategies for synthesis and radiolabelling
US20060263295A1 (en) Chelators for radioactively labeled conjugates comprising a stabilizing sidechain
US5618513A (en) Method for preparing radiolabeled peptides
US5736120A (en) Method for preparing radiolabeled peptides
CA2259950C (en) Radiometal-binding peptide analogues
NZ241496A (en) Melanocyte stimulating hormone derivatives and pharmaceutical composition
Floresta et al. RSC Medicinal Chemistry
WO2023178449A1 (en) Radiolabeled compounds for in vivo imaging of gastrin-releasing peptide receptor (grpr) and treatment of grpr-related disorders
JP2005538966A (ja) 金属錯体形成により環化した標識ソマトスタチン同族体骨格
KR101198047B1 (ko) N2S2형 이기능성 킬레이트제 접합 α?MSH 펩타이드 유도체, 이의 제조방법 및 이를 유효성분으로 함유하는 흑색종 진단 및 치료용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20040330

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040630

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040816

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20040930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090218

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120218

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees