JP2000515020A - 植物の成長および収穫量を増大させる方法 - Google Patents

植物の成長および収穫量を増大させる方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、植物におけるサイクリン発現のレベルを上昇させることを含む、対応する野生型植物と比べて成長および収穫量が増大していることを特徴とする遺伝子改変された植物を産生する方法を提供する。成長および収穫量が増大していることを特徴とする遺伝子改変された植物も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 植物の成長および収穫量を増大させる方法 発明の分野 本発明は一般的に植物遺伝子操作に関し、具体的には成長および収穫量が増大 していることを特徴とする遺伝子操作された植物の産生方法に関する。発明の背景 各植物種に関して、自然環境条件によって植物成長に幅広い差異が存在する。 大部分の条件下では、植物の最大成長潜在力は発揮されていない。植物育種(bre eding)は、植物の資源が個々の器官に転送されることにより成長が高められ得る ということを証明している。 植物の遺伝子操作は、遺伝物質、例えばDNAまたはRNAを単離および操作 し、その後その物質を植物または植物細胞に導入することを必然的に伴うもので あり、近年、植物育種および農業をかなり変化させた。農作物の価値の増大、収 穫量の増大、生産コストの低減、病害虫抵抗性、ストレス耐性、耐乾燥性、医薬 、化学薬品および生物学的分子の生産、ならびにその他の有益な特性がすべて、 遺伝子操作技術によって得られる可能性がある。 遺伝子発現を操作する能力は、形質転換植物に新規特性をもたらす手段を提供 する。例えば、植物の根系の大きさを増大させる能力は、土壌からの栄養素の吸 収を増大させることができるであろう。さらに、葉の成長を増大させる能力は、 太陽エネルギーを吸収する植物の能力を増大させるであろう。明らかに、植物全 体またはその特定の標的器官の成長を制御する能力が非常に所望されている。 発明の概要 本発明は、サイクリン発現のレベルを高めることによって植物の成長および収 穫量を増大させることができるという発見に基づくものである。 第1の実施態様においては、本発明は、対応する野生型植物と比べて成長およ び収穫量が増大していることを特徴とする遺伝子改変された植物を産生する方法 を提供する。この方法は、植物細胞をサイクリンタンパク質をコードする核酸( ここで、核酸は調節配列に作動可能なように(operably)結合されている)と接触 させて形質転換された植物細胞を得て、その形質転換植物細胞から植物を産生 させ、そして収穫量の増大を示す植物を選択することを含む。サイクリンをコー ドする核酸は、好ましくは、サイクリンcyc1aAtをコードする。 別の実施態様においては、本発明は、植物を、その作用物質に接触させていな い植物におけるサイクリン発現よりもサイクリン発現を高める作用物質と接触さ せることを含む、収穫量が増大していることを特徴とする植物を産生する方法を 提供する。この作用物質は、転写因子、またはサイクリン導入遺伝子としての発 現を誘導する内因性サイクリンプロモーターもしくはその他の化学的に誘導可能 なプロモーターを誘導する化学物質であり得る。 また、本発明は、本発明の方法によって産生された植物、植物組織および種子 も提供する。 図面の簡単な説明 図1は、定常状態レベルのcdc2aAt mRNAおよびp34タンパク質を示すも のであり、パネルaは側根分裂組織のIAA誘導中のcyc1aAt mRNAを示し 、パネルbは選択された非誘導トランスジェニック系におけるcyc1aAt mRN Aを示し、パネルcは野生型に対して標準化した転写物レベルを示す。Col-O: 野生型;1A2、2A5、4A3、11A1:T2ホモ接合性トランスジェニック系;6A、7A、8 A:T1ヘテロ接合性トランスジェニック系。 図2は、根端および発達中の側根におけるcdc2aAtおよびcyc1aAt転写物のin s ituハイブリダイゼーション分析を示すものである。パネルa〜dは、cdc2aAt( a)またはcyc1aAt(b〜d)アンチセンスプローブにハイブリダイズした静止根 (パネルa、b)または原基における増殖細胞(パネルc、d)の横断面を示す ものである。パネルe、fは、根端における隣接する分裂組織細胞列(cell file s)中のcyc1aAt mRNA発生量を示す。転写物蓄積は、銀粒子付着によって示 され、間接赤色照明によって視覚化した。目盛リバーはa〜dでは10μmであり 、eでは5μmである。fc:cyc1aAt転写物を蓄積している創始細胞;p:内鞘 細胞層;r:根端方向;s:シュート方向。 図3は、cyclaAtサイクリンを異所的に発現しているシロイヌナズナ タリア ナ(Arabidoopsis thaliana)(A.タリアナ)における根の成長速度の増大を示すも のである。パネルa:野生型(左)またはcdc2aAt::cyc1aAt遺伝子融合物を含む トランスジェニック系6A(T1世代)(右)。シロイヌナズナ種子をMS(3%ス クロース)寒天上に播いて、7日間垂直方向に成長させた。ベクター単独もしく は無関係のプロモーター::uidA構築物またはcdc2aAt5’非翻訳リーダーがDSト ランスポゾン挿入によって分断されているcdc2aAt::cyc1aAt融合物で形質転換し た植物はこの表現型示さなかった。パネルb:野生型(左)または側根のIAA 誘導の6日後のトランスジェニック系6A(T1世代)(右)。水耕法で成長させた 1週齢の苗を10μMのIAAeffで処理することにより側根発達を刺激した。 好ましい実施態様の説明 本発明は、農作物などの植物の収穫量を、植物におけるサイクリン発現レベル を高めることによって増大させる方法を提供する。分裂に対して反応能のある植 物細胞におけるサイクリン発現の増大によって植物の成長の増大が生じる。 好ましい実施態様においては、本発明は、遺伝子改変されていない植物(すな わち野生型植物)と比べて収穫量が増大していることを特徴とする、遺伝子改変 された植物を産生する方法を提供する。この方法は、植物細胞をサイクリンタン パク質をコードする核酸(ここで、核酸は調節配列と作動可能なように結合され ている)と接触させて形質転換された植物細胞を得て、その形質転換植物細胞か ら植物を産生させ、そしてその後成長および収穫量の増大を示す植物を選択する ことを含む。 本明細書で用いられる場合、「収穫量」または「植物の収穫量」という用語は 、作物の成長の増大および/または生物量の増大を意味する。一つの実施態様に おいては、収穫量の増大は成長速度の増大および根の大きさの増大から生じる。 別の実施態様においては、収穫量の増大は、シュートの成長から誘導される。さ らに別の実施態様においては、収穫量の増大は果実の成長から誘導される。 「遺伝子改変」という用語は、本明細書で用いられる場合、1以上の外因性核 酸配列、例えばサイクリンをコードする配列、ならびに調節配列を1以上の植物 細胞に導入することを意味し、全体的な(whole)、性的に反応能のある(sexually competent)、生存能力のある植物を作製することができる。「遺伝子改変され た」という用語は、本明細書で用いられる場合、上記のプロセスによって作製さ れた植物をいう。本発明の遺伝子改変された植物は、生殖細胞系列内に保持され た外来遺伝子を挿入するか農業的に有用な植物変種に改良することができるよう な自家受粉能または同種のその他の植物との他家受粉能を有する。「植物細胞」 という用語は、本明細書で用いられる場合、プロトプラスト、配偶子産生細胞、 および全植物に再生される細胞を意味する。 本明細書で用いられる場合、「植物」という用語は、全植物、植物部分、植物 細胞、または植物組織もしくは植物種子のような植物細胞の1群のいずれかを意 味する。苗木も「植物」の意味に含まれる。本発明に含まれる植物は、形質転換 技術に適合可能な任意の植物であり、裸子植物ならびに単子葉類と双子葉類の両 方の被子植物が挙げられる。 単子葉類被子植物の例としては、限定するものではないが、アスパラガス、ト ウモロコシ(field corn)、スイートコーン、大麦、小麦、米、モロコシ、タマネ ギ、パールミレット、ライ麦、カラスムギ、およびその他の穀類(cereal grains )が挙げられる。双子葉類被子植物の例としては、限定するものではないが、ト マト、タバコ、綿、菜種、圃場豆(field beans)、大豆、コショウ、レタス、エ ンドウ、アルファルファ、クローバー、アブラナ属作物もしくはアブラナ オレ ラセア(Brassica oleracea)(例えば、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー 、芽キャベツ)、ラディッシュ、ニンジン、ビート(beets)、ナス、ホウレンソ ウ、キュウリ、カボチャ、メロン、カンタロープ、ヒマワリ、および種々の鑑賞 植物が挙げられる。木種の例としては、ポプラ、マツ、セコイア、ヒマラヤスギ 、オークなどが挙げられる。 「外因性核酸配列」という用語は、本明細書で用いられる場合、受容植物宿主 とは関係ない核酸、または固有の(native)核酸がその原形から実質的に改変され ている場合にはその宿主固有の核酸を意昧する。例えば、この用語は、宿主種に 源を発する核酸を含み、そのような配列は、天然または野生型プロモーターとは 異なるプロモーターに作動可能なように連結されている。本発明の一般的な方法 においては、サイクリンをコードする少なくとも1種の核酸配列がプロモーター に作動可能なように連結されている。サイクリン発現を高めるためには、サイク リンポリヌクレオチドの1以上のコピーを植物に導入するのが望ましくあり得る 。例えば、サイクリンポリヌクレオチドの多数のコピーは植物におけるサイクリ ン の産生をさらにいっそう高める効果を有するであろう。 「調節配列」という用語は、本明細書で用いられる場合、作動可能なように結 合された遺伝子の転写を制御することが可能な核酸配列を意味する。したがって 、プロモーターまたは調節エレメントの調節支配下に遺伝子を配置するというこ とは、遺伝子の発現が調節配列によって制御されるように遺伝子を配置するとい うことを意味する。一般に、プロモーターは、それらが制御する遺伝子の5'側( 上流)に位置している。したがって、プロモーター遺伝子の組み合わせの構築に おいては、プロモーターは、好ましくは、遺伝子の上流の、プロモーターとプロ モーターが自然環境において制御する遺伝子の間の距離に近い転写開始部位から の距離のところに配置されている。当技術分野で公知のように、この距離の多少 の変動はプロモーターの機能を損なうことなく許容され得る。同様に、エンハン サーなどの調節エレメントの、その支配下に置かれた異種遺伝子に対する好まし い位置は、そのエレメントが天然で調節する構造遺伝子に対する天然の位置を反 映する。 本発明で利用されるサイクリンをコードする核酸としては、例えばサイクリン Bなどの分裂サイクリンをコードする核酸、例えばサイクリンAなどのS期サイ クリンをコードする核酸、ならびにG1期サイクリンをコードする核酸が挙げら れる。本明細書で利用することができる具体的なサイクリンとしては、cyc1aAt 、cyc3aAt、cyc3bAt、cycd1、cycd2などが挙げられる。好ましくは、本発明の方 法で用いられる核酸はcyc1aAtタンパク質をコードするものである(遺伝子バン ク受託No.X62279)。 本発明の遺伝子改変された植物は、植物細胞を所望のサイクリンをコードする 核酸配列と接触させることによって産生される。植物細胞に導入された場合に有 効であるためには、サイクリンをコードする核酸は、植物細胞においてサイクリ ン導入遺伝子の転写を誘導するのに有効なプロモーターと作動可能なように結合 されなければならない。さらに、植物細胞において認識されるポリアデニル化配 列または転写制御配列も使用され得る。本明細書に記載されているように、核酸 はベクターによって導入されるのが好ましく、そしてその核酸配列を有するベク ターは、培養物中で形質転換細胞を非形質転換細胞から選択することができるよ うに1以上の選択マーカー遺伝子をも含むのが好ましい。 「作動可能なように結合された」という用語は、調節配列、好ましくはプロモ ーター配列と、プロモーターによって調節されるサイクリンをコードする核酸配 列との機能的な連結を意味する。作動可能なように連結されたプロモーターは、 サイクリン核酸配列の発現を制御する。 本発明において用いられるサイクリン遺伝子の発現は、いくつかのプロモータ ーによって誘導され得る。内因性、または目的の構造遺伝子の天然プロモーター が遺伝子の転写調節に利用され得るが、好ましくは、プロモーターは外来の調節 配列である。 全植物の成長および収穫量を増大させることが望ましい場合、サイクリン発現 は、植物における分裂可能な全ての細胞に誘導されるべきである。これは、全て の分裂組織において活性なプロモーターを用いることによって達成することがで きる。そのようなプロモーターとしては、例えば、cdc2aプロモーターおよびcyc 07プロモーターが挙げられる(例えば、Itoら,Plant Mol.Biol.24:863,1994 ;Martinezら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:7360,1992;Medfordら,Plant C ell,3:359,1991;Teradaら,Plant Journal,3:241,1993;Wissenbachら,Plan t Journal,4:411,1993を参照されたい)。 特定の器官の成長および収穫量を増大させることが望ましい場合、サイクリン 発現は、適当な分裂組織、例えばシュート分裂組織、花分裂組織、根分裂組織な どを標的とするべきである。これは、組織特異的プロモーターを用いることによ って達成することができる。シュート分裂組織において活性な組織特異的プロモ ーターの例は、Atanassovaら,Plant Journal,2:291,1992およびModfordら,P lant Cell,3:359,1991に記載されている。花分裂組織において活性な組織特異 的プロモーター例には、Bowmanら,Plant Cell,3:749,1991およびMandelら,N ature,360:273,1992に記載されているagamousおよびapetala l遺伝子のプロモ ーターがある。 選択された特定のプロモーターは、収穫量の増大および/または生物量の増大 をもたらすのに十分なサイクリン発現を引き起こすことが可能であるべきである 。サイクリン発現は分裂に反応能のある細胞において変更することができるとい う ことが理解されるべきである。本発明のベクター構築物に用いられるプロモータ ーは、所望により改変することによってその制御特性に影響を及ぼし得るもので ある。 任意に、選択マーカーをサイクリンをコードする核酸に結合してもよい。本明 細書において用いられる場合、「マーカー」という用語は、マーカーを含む植物 または植物細胞の選択またはスクリーニングを可能にするトレイトまたは表現型 をコードする遺伝子を意味する。好ましくは、マーカー遺伝子は抗生物質耐性遺 伝子であり、それによって適当な抗生物質を用いることにより形質転換されてい ない細胞から形質転換された細胞を選択することができる。適当な選択マーカー の例としては、アデノシンデアミナーゼ、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、ハイグロ マイシンBホスホトランスフェラーゼ、チミジンキナーゼ、キサンチンーグアニ ンホスホリボシルトランスフェラーゼおよびアミノグリコシド3'-0-ホスホトラ ンスフェラーゼIIが挙げられる。その他の適当なマーカーは当業者には公知であ ろう。 本発明にしたがって形質転換プロセスを開始するために、まず、適当なベクタ ーを構築し、それを植物細胞に適正に導入することが必要である。本発明におい て植物細胞の形質転換に用いられるベクターは、プロモーターと作動可能なよう に結合されたサイクリンをコードする核酸配列を含む。本明細書で利用されるベ クターの構築の詳細は、植物遺伝子工学の分野の当業者には公知である。 本発明で利用されるサイクリンをコードする核酸配列は、アグロバクテリウム ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)(A.ツメファシエンス)のTiプ ラスミド、アグロバクテリウム リゾジーンズ(Agrobacterium rhizogenes)(A. リゾジーンズ)の根誘導(Ri)プラスミドおよび植物ウイルスベクターを用いる ことにより植物細胞に導入することができる(かかる技術の概略については、例 えば、Weissbach & Weissbach,1988,Methods for Plant Molecular Biology,A cademic Press,ニューヨーク,第VIII節,第421-463頁;およびGrierson & Cor ey,1988,Plant Molecular Biology,第2版,Blackie,ロンドン,第7-9章、 およびHorschら,Science,227:1229,1985を参照されたい。これらはいずれも 参照により本明細書に含まれるものである)。アグロバクテリウア菌のTiまたは Riプラスミドから誘導された植物形質転換ベクター以外にも、別法としては、例 えば、リポソームの使用、エレクトロポレーション、遊離のDNA取込みを増大 させる化学薬品、ウイルスまたは花粉を用いる形質転換、ならびにマイクロプロ ジェクション(microprojection)の使用が含まれ得る。 当業者は比較的無傷の状態のサイクリンをコードする核酸配列を導入するのに 適したベクターを選択することができるであろう。したがって、導入されたサイ クリンをコードする核酸を有する植物を産生するベクターは、いずれも十分なは ずである。裸の(naked)DNAの断片を使用した場合でも低効率ではあるが本発 明の特性が得られるものと予想される。ベクターの選択、またはベクターを使用 するかどうかは、典型的には、選択される形質転換方法によって導き出される。 本発明による植物の形質転換は、本質的に、植物分子生物学の分野の当業者に 公知の種々の方法のいずれかにおいて行い得る(例えば、Methods of Enzymolog y,第153巻,1987,WuおよびGrossman編,Academic Pressを参照されたい。これ は参照により本明細書に含まれるものである)。本明細書で用いられる場合、「 形質転換」という用語は、サイクリン−核酸配列の導入による宿主植物の遺伝子 型の変更を意味する。 例えば、サイクリンをコードする核酸は、上記で簡単に述べたように、Tiプラ スミドを含むA.ツメファシエンスを利用することによって植物細胞に導入する ことができる。形質転換媒体(vehicle)としてA.ツメファシエンス培養液を用い る場合、形質転換された組織の正常な非がん遺伝子分化が可能であるようにアグ ロバクテリウムの非がん遺伝子株をベクター担体として用いることが最も有利で ある。また、アグロバクテリウムは、バイナリー(binary)Tiプラスミド系を有す ることも好ましい。そのようなバイナリー系は、1)転移DNA(T−DNA) の植物への導入に必須の毒性(virulence)領域を有する第1のTiプラスミド、お よび2)キメラプラスミドを含む。このキメラプラスミドは移入される核酸に隣 接する野生型TiプラスミドのT−DNA領域の少なくとも1個のボーダー(borde r)領域を含む。バイナリーTiプラスミド系は、植物細胞の形質転換において有効 であることが示されている(De Framond,Biotechnology,1:262,1983;Hoekema ら,Nature,303:179,1983)。そのようなバイナリー系は、A.ツメファシエン スのTiプラスミドへの組込み(これは古い方法論である)を必要としないので、 好ましい。 本発明による形質転換においてアグロバクテリウムの使用を含む方法は、限定 するものではないが、1)アグロバクテリウムと培養され、単離されたプロトプ ラストとの共培養;2)アグロバクテリウムを用いた植物細胞または組織の形質 転換;または3)アグロバクテリウムを用いた種子、頂部または分裂組織の形質 転換を含む。さらに、遺伝子導入は、Bechtoldら(C.R.Acad.Sci.Paris,316: 1194,1993)によって記載され、本明細書の実施例において説明されているよう に、アグロバクテリウムによるin planta形質転換によって行うことができる。 このアプローチはアグロバクテリウム細胞の懸濁液の減圧浸潤に基づくものであ る。 サイクリンをコードする核酸を植物細胞に導入する好ましい方法は、そのよう な植物細胞、外植体、分裂組織または種子に上記のように形質転換されたA.ツメ ファシエンスを感染させることである。当技術分野で公知の適当な条件下で、形 質転換された植物細胞を成長させてシュート、根を形成させ、さらに植物に発達 させる。 一方、サイクリンをコードする核酸を機械的または化学的手段を用いて植物細 胞に導入することができる。例えば、マイクロピペットを用いてマイクロインジ ェクトすることによって核酸を植物細胞に機械的に導入することができる。また 、核酸は、細胞に取り込まれる遺伝物質と沈降複合体を形成するポリエチレング リコールを用いることによって植物細胞に導入することが可能である。 また、サイクリンをコードする核酸は、エレクトロポレーションによって植物 細胞に導入することもできる(Frommら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,82:5 824,1985、これは参照により本明細書に含まれるものである)。この技術にお いて、植物プロトプラストは、関連核酸配列を含むベクターまたは核酸の存在下 でエレクトロポレートされる。高電圧の電気インパルスを可逆的に膜に透過させ て核酸を導入する。エレクトロポレートされた植物プロトプラストは細胞壁を改 修し、分裂し、植物カルスを形成する。形質転換された遺伝子で形質転換された 植物細胞の選択は、本明細書に記載したように表現型マーカーを用いて行うこと ができる。 サイクリンをコードする核酸を植物細胞に導入するための別の方法は、導入さ れる核酸を内部または表面のどちらかに含んだ小粒子による高速弾道透過(hlghv elocity ballistic penetration)である(Kleinら,Nature 327:70,1987)。また 、衝撃(bonbardment)形質転換法もSanfordら(Techniques 3:3-16,1991)およ びKleinら(Bio/Techniques 10:286,1992)に記載されている。典型的には、新規 核酸配列の1個のみの導入が要求されるが、この方法は、特に多数導入を与える ものである。 カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)も核酸を植物細胞に導入するため のベクターとして使用し得る(米国特許第4,407,956号)。CaMVウイルスD NAゲノムを、細菌中で増殖することができる組換えDNA分子を作り出す親細 菌プラスミドに挿入する。クローニング後、組換えプラスミドを再度クローニン グして所望の核酸配列の導入によってさらに改変し得る。次いで、組換えプラス ミドの改変されたウイルス部分を親細菌プラスミドから切り出して、植物細胞ま たは植物の接種に用いる。 本明細書で用いられる場合、「接触させる」という用語は、上記のような化学 的および物理的手段などの、サイクリンをコードする核酸を植物細胞に導入する あらゆる手段を意味する。好ましくは、接触させるとは、核酸または核酸を含む ベクターを上記のようなサイクリンをコードする核酸で形質転換されたA.ツメフ ァシエンスによって植物細胞(外植体、分裂組織、種子など)に導入することを いう。 通常、形質転換プロセスから植物細胞は再生されて完全な植物が得られる。形 質転換の即時産物は「トランスジノート(transgenote)」と称する。「成長」ま たは「再生」という用語は、本明細書で用いられる場合、植物細胞、植物細胞の 1群、植物部分(種子など)または植物断片(例えばプロトプラスト、カルスま たは組織の一部)から完全な植物に成長させることを意味する。 プロトプラストからの再生は植物の種間で変化するが、一般的には、まずプロ トプラストの懸濁液が製造される。ある一定の種においては、次いでプロトプラ スト懸濁液から胚形成を誘導することができる。培養培地には、一般的に、成長 および再生に必要な種々のアミノ酸およびホルモンが含まれる。利用されるホル モンの例としては、オーキシンおよびサイトカイニンが挙げられる。効率的な再 生は培地、遺伝子型、および培養の履歴に依存する。これらの変数を制御した場 合、再生が再現可能である。 また、再生は、植物カルス、外植体、器官または部分からも生じる。形質転換 は、器官または植物部分の再生に関連して行うことができる(Methods in Enzym ology,第118巻およびKleeら,Annual Review of Plant Physiology,38:467,1 987を参照されたい)。Horschら,Science,227:1229,1985の葉ディスク(disk) −形質転換−再生法を利用することによってディスクを選択培地で培養すると、 その後約2〜4週間のうちにシュートが形成される。発達したシュートをカルス から切り出し、適当な根誘導選択培地に移植する。根が伸びた苗木を、根が現れ たらできるだけはやく土壌に移植する。苗木は、必要に応じて成熟するまで別の 大きな鉢に植え替えることができる。 栄養繁殖した作物においては、成熟トランスジェニック植物を、挿木または同 一植物を産生させるための多数の組織培養技術を利用することによって繁殖させ る。所望のトランスジノートの選択が行われ、新しい品種を得て、商業用途のた めに栄養繁殖する。 種子繁殖作物においては、成熟トランスジェニック植物は自己交配してホモ接 合性近交植物を産生することができる。得られた近交植物は、新たに導入された 外来遺伝子を含む種子を産生する。これらの種子は、成長し、選択された表現型 、例えば収穫量の増大をもたらす植物を産生することができる。 花、種子、葉、枝、根、果実などの再生された植物から得られる部分は、これ らの部分が記載したような形質転換された植物細胞を含む場合、本発明に含まれ るものである。再生された植物の後代および変種、ならびに突然変異体も、これ らの部分が導入された核酸配列を含む場合、本発明の範囲に含まれるものである 。 野生型植物と比べて成長および/または収穫量の増大を示す植物は、視覚的な 観察によって選択することができる。本発明は、本発明の方法によって産生され た植物ならびに植物組織および種子を含むものである。 別の実施態様においては、本発明は、収穫量の増大が可能な植物を、サイクリ ンプロモーターを誘導する量のサイクリン遺伝子発現を誘導する作用物質と接触 させることによって、成長および収穫量が増大していることを特徴とする植物を 産生する方法を提供する。サイクリン遺伝子発現の誘導によって、その作用物質 と接触させていない植物と比べて収穫量が増大した植物が産生される。 「収穫量の増大が可能な植物」とは、その内因性サイクリン遺伝子の発現を誘 導して収穫量を増大させることができる植物をいう。「プロモーターを誘導する 量」という用語は、内因性サイクリンプロモーターを刺激することによって作用 物質と接触させていない植物細胞におけるサイクリン発現よりもサイクリン遺伝 子発現を高めるのに必要な作用物質の量を意味する。例えば、転写因子または化 学物質を用いることにより天然サイクリンプロモーターからの遺伝子発現を高め 得るものであり、これによってプロモータおよびサイクリン遺伝子発現が誘導さ れ得る。 また、本発明は、選択された組織における核酸配列の転写の増大させる方法も 提供する。この方法は、サイクリンタンパク質をコードする外因性遺伝子を含む 核酸構築物がゲノム内に組み込まれている植物を成長させることを含み、ここで 、該遺伝子は組織特異的プロモーターと作動可能なように結合されており、それ によって該遺伝子の転写が該選択組織中で増大するものである。 植物発達は、分裂組織によって媒介される後胚器官形成により行われる(Steev esおよびSussex,Patterns in Plant Development,1-388(Press Syndicate of the University of Cambridge,ケンブリッジ,1989))。細胞分裂は分裂組織の 形成(initiation)、維持および貫性(proliferative)成長に固有のものであるが 、成長および発達の調節における細胞周期の役割は不明確である。この問題に取 リ組むために、cdc2およびサイクリン遺伝子(それぞれ、細胞周期進行を制御す るサイクリン依存タンパク質キナーゼの触媒および調節サブユニットをコードす る)(MurrayおよびHunt,The Cell Cycle(ニューヨーク),1993)の発現を調べた 。頂端分裂組織だけでなく静止分裂組織においても発現するcdc2とは異なり(Ma rtinezら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:7360,1992)、cyc1aAtの転写物は 活性分裂組織に特異的に蓄積され、細胞質分裂前に即座に細胞を分裂させる。シ ロイヌナズナ(Arabidopsis)植物は、発達のパターンが変更されたり腫瘍形成 が誘導されることなく成長が著しく増進された。したがって、サイクリン発現は 成長の制限要因である。 上記の開示は、本発明を一般的に説明するものである。より完全な理解は、下 記の具体例を参照することによって得られ得る。この具体例は単に説明の目的の ために本明細書に記載されているものであり、本発明の範囲を限定するものでは ない。 実施例1 全長cyc1aAtサイクリンcDNAをシロイヌナズナcdc2aAtプロモーター(Heme rlyら,1992,前出)の支配下に配置した。キメラ遺伝子を、選択マーカーであ るハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(Hyg)を有するT−DNA形質転 換ベクターにクローニングし、減圧浸潤法(BechtoldおよびPelletier,Acad.Sc i.Paris,Life Sci.,316:1194,1993)を用いてシロイヌナズナ中に形質転換し てアグロバクテリウム ツメファシエンスを導入した。cyclaAt mRNAの定 常状態レベルが上昇したいくつかの独立トランスジェニック系は、主根および側 根の両方の成長速度の劇的な増大を示し、これは生(fresh)重量、乾燥重量およ びDNA含量の増大と比例関係にあったが、細胞の大きさとは相関していなかっ た。成長の増大は規則的であり、形態学には相違が観察されず、明らかに腫瘍形 成性ではなかった。 シロイヌナズナ苗(生態型(ectotype)コロンビア)を20mlのMS培地(Murash igeおよびSkoog,Physiol.Plant.,15:473,1962)中で成長させた。8日齢〜1 0日齢の植物を、50mMリン酸カリウム、pH5.5で緩衝化したMS培地に移し、IA Aを10μMeffまで加えることによって(非解離IAA)側根の形成を刺激した 。示した時点で根を回収し、全RNAおよびタンパク質を単離した。500ngのポ リ(A)+RNAを1%ホルムアルデヒドゲル上で分離して(Ausubelら,Current Protocols in Molecular Biology,Green Publishing Associates and Wiley−I nterscience,ニューヨーク,1987)、Nytran膜に移し(SchleicherおよびSchul l)、cyc1aAt(Hemerlyら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:3259,1992)のヌク レオチド(nt)674〜1004またはシロイヌナズナcdc2aAt(Hirayamaら,Gene,105:1 59,1991)のnt 661〜1386に対応する32P標識プローブとハイブリダイズさせ、そ の 後標準化(normalization)のためにシロイヌナズナUBQ3(Norrisら,PlantMol.Bi ol.,21:895,1993)のnt 2576〜2824とハイブリダイズさせた。分子動力学ホス ホイメージャー(Molecular Dynamics Phosphorimager)を用いてブロットを定量 した。cyc1aAtはシロイヌナズナにおけるシングルコピー遺伝子である。全タン パク質を12%SDS-PAGEにて分離し、PVDF膜に移した。p34cdc2aAtを、ウサギ中 でアミノ酸286〜294に対応するペプチドYFKDLGGMP(配列番号1)に対して生じ させた血清を用いて検出し、化学発光増幅アッセイ(Enhanced Chemiluminescenc e Assay)(Amersham)によって視覚化した。 図1は、定常状態レベルのcdc2aAt mRNAおよびp34タンパク質を示すも のであり、パネルaは側根分裂組織のIAA誘導中のcdc1aAt mRNAを示し 、パネルbは選択された非誘導トランスジェニック系におけるcdc1aAt mRN Aを示し、パネルcは野生型に対して標準化した転写物レベルを示す。Co1-O; 野生型;1A2、2A5、4A3、11A1:T2ホモ接合性トランスジェニック系;6A、7A、8 A:T1ヘテロ接合性トランスジェニック系。4A3、6A、7A、8A、および3A系のcdc1 aAt mRNAレベルはIAA誘導野生型根のものより高かった。 細胞当たりのcdc2 mRNAとp34cdc2タンパク質のレベルは、オーキシンイ ンドール酢酸(IAA)による側根形成の刺激の後それほど変化しなかった(図 1、パネルa)。したがって、cdc2発現が分裂に対する反応能と相関する一方、 根成長および側根の形成はサイクリン依存性タンパク質キナーゼp34触媒サブユ ニットの発生量によって限定されるようには見えず、さらに、トランスジェニッ クシロイヌナズナにおけるcdc2の異所性発現によって成長または発達を混乱させ ることはできなかった(Hemerlyら,EMBO J.,14:3925,1995)。 それとは対照的に、シロイヌナズナ根のIAA処理によって低い基底レベルか らいくつかのcyc遺伝子の発現が誘導され、特にcdc1aAt mRNA(これは分裂 サイクリンをコードする(Hemerlyら,前出))は15〜20倍の急速な増大を示し た(図1、パネルB)。 図2は、根端および発達中の側根におけるcdc2aAtおよびcyc1aAt転写物のin s ituハイブリダイゼーション分析を示すものである。パネルa〜dは、cdc2aAt( a)またはcyc1aAt(b〜d)アンチセンスプローブにハイブリダイズした静 止根(パネルa、b)または原基における増殖細胞(パネルc、d)の横断面を 示すものである。パネルe、fは、根端における隣接分裂組織細胞ファイル中の cyc1aAt mRNA発生量を示す。転写物蓄積は、銀粒子付着によって示され、 間接赤色照明によって視覚化した。目盛りはa〜dでは10μmであり、eでは5 μmである。fc:cyc1aAt転写物を蓄積している創始細胞;p:内鞘細胞層;r :根端方向;s:シュート方向。 組織試料を、サイクリン転写物の発現を調べるためにin situハイブリダイゼ ーション用に加工した。試料を、10μMのIAAで処理した。8時間または24時 間インキュベートした後、ラディッシュ(Raphanus sativavar Scarlet Globe) 根をDrewsら,Cell,65:991,1991に記載されたとおりに加工した。断片(8μ m)をcyc1aAt(Hemerlyら、前出)(図2、パネルb〜e)のnt 674〜1004に対 応する33P標識RNAプローブまたはcdc2aAt(Hirayamaら、前出)のnt 661〜1 386に対応する35S標識プローブと、50%ホルムアミド中で48℃にて14時間ハイ ブリダイゼズさせた。ハイブリダイゼーション後、0.015MのNaCl中、58℃で1時 間最終洗浄を行い、次いでスライドを3週間(cyc1aAt)または5日間(cdc2aAt )暴露した。発達後、銀粒子を赤色光で横方向から照らし、切片を相コントラス トによって視覚化してFUJI Velviaフィルムに二重写しで記録した。画像をADOBE フォトショップで処理した。図2、パネルfに要約されている分析のために、銀 粒子を計数し、細胞の大きさを図2、パネルeに示した細胞列(file)において測 定した。 in situハイブリダイゼーションの場合、cdc2とは異なり、cyc1aAt転写物が静 止内鞘細胞内で検出されなかったが、発端側根原基の単一細胞質濃密細胞(singl e cytoplasmically dense cells)に蓄積されており、創発性(emergent)器官では cyc1aAtが分裂組織中で独占的に発現しているということがわかった(図2、パ ネルa〜d)。さらに、アブラナ科草本(crucifer)の根は、横方向への分裂後の縦 方向への伸張によって生じる長い細胞列からなり(Dolanら,Development,119:7 1,1993)、連続細胞分裂期におけるそのような隣接する空間的なディスプレイ内 でcyc1aAt転写物は細胞質分裂直前に大きい細胞内でのみ蓄積し、隣接する小さ い娘細胞ではバックグラウンドレベルまで低下していた(図2、パネルe、 f)。サイクリン発現と有糸分裂とにおける同様の厳重な空間−時間関係が、キ ンギョソウ属草本(Antirrhinum)の茎頂分裂組織において観察された(Fobertら ,EMBO.J.,13:616,1994)。 根端分裂組織の成長および側根の形成中におけるcyc1aAt発現と細胞分裂との 密接な相関関係は、トランスジェニックシロイヌナズナにおけるcyc1aAt::uidA 遺伝子融合物の発現から導きだされたcyc1aAtプロモーター活性のパターン(Fer reiraら,Plant Cell,6:1763,1994)とともに、サイクリン発生量が根の成長 および発達を調節する主要な要因であるということを示唆するものであった。こ の仮説を試験するために、cdc2aAtプロモーターの制御下でcyc1aAtを含むトラン スジェニックシロイヌナズナを作製した(BechtoldおよびPelletier,Acad.Sci .Paris,Life Sci.,316:1194,1993)。非処理根におけるcyc1aAt mRNA のレベルが野生型植物のIAAで刺激した根において観察されたものよりも高い 5種の形質転換体が得られ(図1、パネルc)、これらの系をさらなる研究のた めに選択した。 in vitro突然変異誘発によってcyc1aAt cDNAの3番目のコドンにNheI部 位を導入し、その後、このオープンリーディングフレームを、コドン3のところ でin vitro作製したXbaI部位を有するcdc2aAtプロモーターに連結した。この断 片をpBiB-Hyg内に連結し(Beckerら,Pl.Mol.Biol.,20:1195,1992)、アグ ロバクテリウム ツメファシエンスGV3101内にトランスフェクトした(Konczお よびSchell,Mol.Gen.Genet.,204:383,1986)。シロイヌナズナ タリアナ( Arabidopsis thaliana)(A.タリアナ)(生態型コロンビア)を減圧浸潤によっ て形質転換し(Bechtoldら,前出)、トランスジェニック苗(TO世代)を30μg /mlハイグロマイシンを含むMSプレート上で選択した。52個の独立トランスジ ェニック系が得られ、cyc1aAt mRNAのレベルの上昇が、詳細に分析した11 系の中の9系で検出された。成長アッセイを、示したようにヘテロ接合性T1後代 およびホモ接合性T2後代において行った。 図3は、cyc1aAtサイクリンを異所的に発現しているシロイヌナズナにおける 根の成長速度の上昇を示すものである。パネルa:野生型(左)またはcdc2aAt: :cyc1aAt遺伝子融合物を含むトランスジェニック系6A(Tl世代)(右)。シロ イヌナズナ種子をMS(3%スクロース)寒天上に播いて、7日間垂直方向に成 長させた。ベクター単独で、または無関係のプロモーター::uidA構築物を用いて 、またはcdc2aAt5’非翻訳リーダーがDSトランスポゾン挿入によって分断され ているcdc2aAt::cyc1aAt融合物を用いて形質転換した植物は、この表現型示さな かった。パネルb:野生型(左)または側根のIAA誘導の6日後のトランスジ ェニック系6A(T1世代)(右)。水耕法で成長させた1週齢の苗を10μMのIA Aeffで処理することにより側根発達を刺激した。 cdc2aAt::cyc1aAt導入遺伝子の強い発現によって組織化(organaized)根の成長 速度の著しい増大が生じた(図3、パネルa)。ホモ接合性またはヘテロ接合性 種をMS寒天上に播き、植物を7日間、昼16時間/夜8時間のスケジュールで2 2℃にて垂直方向に成長させた。スピードライトプラチナフレームグラバー(Ligh ttools Research)を用いて24時間間隔で各プレートの4つの画像を得て、NIH-Im ageを用いて根端の変位を測定することによって根の成長を分析した。成長分析 後、各クラスの10植物由来の根を集めて、RNAを分析した。細胞の大きさを測 定するために、根を飽和抱水クロラール中で一晩中インキュベートすることによ って清浄にし、Normarski光学素子を用いて視覚化し、写真を撮ってNIH-Imageを 用いて分析した。統計的分析(不対分散(unpaired variances)によるt-検定)を MSエクセルを用いて行った。IAA処理植物における根の成長を、誘導の3日 後および6日後に、液中で成長させた植物から切り取った根の生(fresh)重量を 測定し、次いで24時間凍結乾燥した後の乾燥重量を測定することによって評価し た。全DNAを乾燥物から抽出した(Ausubelら,前出)。 ヘテロ接合性T2後代において、微速度写真撮影法において主根の頂部の変位に よって測定された成長速度の上昇は、導入遺伝子発現により厳密に共分離されて おり(co-segregated)、導入遺伝子が無い個体は野生型植物と同じ速度で成長し た(表1)。cdc2aAt::cyc1aAt形質転換体における表皮細胞、皮質細胞、内皮細 胞および内鞘細胞の平均の大きさは、野生型章物と同等であるか、わずかに小さ かった(表2)。したがって、成長の増大は細胞の大きさよりもむしろ細胞の数 の増大を反映していた。自然発生的な側根形成のパターンおよび根全体の形態学 は、野生型植物とトランスジェニック植物とでは区別がつかなかった(図3、パ ネルa)。1μMのIAA(IAAは非常によく分離された側根原基を誘導する )で処理した場合、主根の単位長さ当たりの原基の形成の頻度は変化しなかった (野生型では標準偏差0.09で平均1.08initials/mm、調べた2種のトランスジェ ニック系では1.14±0.07と1.09±0.13)。しかしながら、10μMのIAAによる 誘導後の側根の成長および発達は、cdc2aAt::cyc1aAt形質転換体においては著し く促進され、非常に大きな根系が生じた(図3、パネルb)。IAA処理後のcd c2aAt::cyc1aAt植物における根成長の増大は、見かけ上、alfl表現型に似ており (Celenzaら,Genes&Development,9:2131,1995)、これらの植物はcyc1aAt転 写物のレベルが上昇していたが、cdc2aAt::cyc1aAt形質転換体とは対照的に、al fl植物は、余分の側根を形成する。IAA処理cdc2aAt::cyc1aAt植物の生重量の 、同等の野生型対照に対する数倍の増加は、DNA含量および乾燥重量における 著しい増大を伴っていた(表3)。共焦顕微鏡検査によって、IAAに応答する 成長の増大(弱いcdc2aAt::cyc1aAt発現を示すいくつかの系でも観察された)は 、細胞空胞形成または伸張の導入遺伝子刺激を反映していないということが確認 された。したがって、異所性サイクリン発現は、分裂組織において細胞分裂活性 を刺激することによって根の成長を増大させ、それによって分裂組織の組織化を 変化させずに細胞の産生速度を増大させる。 上記のデータから、cdc2aAt::cyc1aAt発現が既成の頂端分裂組織からの成長を 増大させるのに十分であることがわかり、これは細胞周期活性が分裂組織活性を 調節するということを示唆するものである。しかしながら、cdc2aAtプロモータ ーの制御下におけるcyc1aAtの異所性発現による余分の器官原基の誘導の失敗は 、サイクリン依存性タンパク質キナーゼ活性の翻訳後調節または平行調節経路の 操作のいずれかによる新たな頂端分裂組織の発生におけるさらなる制御ポイント を意味する。大部分の動物細胞においては、細胞分裂への関与はG1の後期に生じ (Pardee.A.B.,Science,246:603,1989)、サイクリンD1およびサイクリンE は培養細胞におけるG1進行の速度を制限する(OhtsuboおよびRoberts,Science, 259:1908,1993;Quelleら,GenesDev.,7:1559,1993;ResnitzkyおよびReed,Mo l.Cell Biol.,15:3463,1995)。サイクリンD1のレベルの上昇がいくつかの腫 瘍において観察され(Motokuraら,Nature,350:512,1991;Rosenbergら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88:9638,1991;Withersら,Mol.CellBiol.,1 1:4864,1991)、トランスジエニックマウスにおける異所性発現は過形成および 腺癌を促進する(Wangら,Nature,369:669,1994)。 それとは対照的に、cyclaAtの異所性発現では腫瘍形成が生じなかったが、共 焦顕微鏡検査によってモニターしたところ、分裂組織の組織化または大きさを変 化させることなく組織化された成長が刺激された。さらに、トランスジエニック 植物の形態学は変化せず、成長の増大は器官発達の促進を伴っていた。したがっ て、サイクリン発現は、分裂組織活性、組織化された成長および不確定な植物発 達を決定する内因性調節階層における重大な制限上流要因である。この調節階層 は、動物のものとは明らかに異なっており、決定的発達が、筋肉分化中の細胞分 裂の厳格な形態形成調節によって説明される貫生性成長を制限しており(Halevy ら,Science,267:1018,1995;Skapekら,Science,267:1022,1995)、植物の成 長および発達の印象的な適応性を強調するものであり得る(Drew,M.C.,NewPhy tol.,75:479,1975)。サイクリン発生量は、加減抵抗器(rheostat)として機 能することによって栄養素利用能などの自然環境における変化に応答して柔軟な 成長の調節を可能にし得るものである。 表1は根端成長速度の比較を示す。植物系=独立形質転換体(Col-0を除く)。 (+)=十分なレベルのサイクリンをコードする核酸の存在により成長表現型の 増大を示す植物。(−)=導入されたサイクリンをコードする核酸を喪失したか 、成長の増大に十分なサイクリン発現を示さない植物。速度=単位時間当たりの 根端の変位の速度(*は野生型の成長速度と有意に異なる値を示す)。n=分析 した各植物の数。 表2は細胞の大きさの比較を示すものであり、表3は野生型およびcdc2aAt::cyc 1aAt遺伝子融合物を含むトランスジエニックシロイヌナズナ系におけるIAA処 理後の根成長の比較を示すものである。系3A、6A、7A、8Aは、導入遺伝 子が1以上導入されたヘテロ接合性T1集団である。(+)はcyclaAt転写物レベ ルが増大した植物を示す。(−)は野生型cyclaAt転写物レベルを有する植物で ある。下記のT2系はcdc2aAt::cyclaAtに対してホモ接合性である:2A5、4A 3および11A1;4A3における構成cyc1aAt発現はIAA誘導野生型レベル よりも高いが、2A5および11A1においてはそうではなかった(図1)。n は分析した植物の数である。*は野生型とは有意に異なることを意昧する:a、 P<0.001、b、P<0.01。生重量=新たに切り取った根系の重量。乾燥重量= 24時間乾燥後の重量。 本発明についての上記の記載は、例証および説明を目的とした例示的なもので ある。本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変更がなされ得ること が理解されるべきである。したがって、下記の特許請求の範囲は、そのような変 更を包含するものと解釈されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,SD,S Z,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ラム,クリストファー,ジェイ. アメリカ合衆国 92122 カリフォルニア 州,サン ディエゴ,ファーレイ ドライ ブ 6444

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.対応する野生型植物と比べて成長および収穫量が増大していることを特徴と する遺伝子改変された植物を産生する方法であって、 植物細胞をサイクリンタンパク質をコードする核酸と接触させることにより( ここで該核酸は調節配列と作動可能なように結合されている)、形質転換された 植物細胞を取得し、 前記の形質転換された細胞から植物を産生させ、そして 前記の収穫量の増大を示す植物を選択すること を含む前記方法。 2.遺伝子改変された植物が根の成長の増大を示す、請求項1に記載の方法。 3.遺伝子改変された植物がシュートの成長の増大を示す、請求項1に記載の方 法。 4.サイクリンがcyclaAtである、請求項1に記載の方法。 5.調節配列がプロモーターである、請求項1に記載の方法。 6.プロモーターが構成プロモーターおよび誘導プロモーターからなる群から選 択される、請求項5に記載の方法。 7.接触が物理的手段によるものである、請求項1に記載の方法。 8.接触が化学的手段によるものである、請求項1に記載の方法。 9.植物細胞が、プロトプラスト、配偶子産生細胞、および全植物に再生される 細胞からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 10.前記核酸がT−DNA誘導ベクターに含まれている、請求項1に記載の方 法。 11.請求項1に記載の方法によって産生された植物。 12.請求項1に記載の方法によって産生された植物から誘導された植物組織。 13.請求項1に記載の方法によって産生された植物から誘導された種子。 14.成長および収穫量が増大していることを特徴とする植物を産生する方法で あって、植物を、その作用物質に接触させていない植物におけるサイクリン発現 よりもサイクリン発現を高める作用物質と接触させることを含む、前記方法。 15.成長および収穫量の増大が根の成長の増大から生じるものである、請求項 14に記載の方法。 16.成長および収穫量の増大がシュートの成長の増大から生じるものである、 請求項14に記載の方法。 17.サイクリンがcyclaAtである、請求項14に記載の方法。 18.作用物質が転写因子である、請求項14に記載の方法。 19.作用物質が化学物質である、請求項14に記載の方法。 20.植物組織における核酸配列の転写を増大させる方法であって、 サイクリンタンパク質をコードする核酸を含む核酸構築物がゲノム内に組み込 まれている植物を成長させることを含み、ここで、該核酸は組織特異的プロモー ターに作動可能なように結合されており、それによってそのサイクリンをコード する核酸の発現が該植物組織中で増大するものである、前記方法。
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