JP2000514296A - 新規の多量体分子の組合せに基づく発見のための新規の方法および組成物 - Google Patents

新規の多量体分子の組合せに基づく発見のための新規の方法および組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、多量体タンパク質の組合せライブラリーを産生およびスクリーニングするための方法および組成物を提供する。本発明は、多量体タンパク質の改変体をコードするDNA分子の集団が導入されている2つ以上の親株を使用して産生される糸状菌類のヘテロカリオンの使用に基づく。

Description

【発明の詳細な説明】 新規の多量体分子の組合せに基づく発見のための新規の方法および組成物発明の分野 本発明は、分子生物学の分野に関し、多量体タンパク質(詳細には、抗体のよ うなヘテロ多量体タンパク質)の産生に関する。本発明は、詳細には、多量体タ ンパク質の集団を産生するヘテロカリオン(heterokaryon)の糸状菌類における タンパク質をコードするヌクレオチド配列の集団(例えば、組合せ抗体発現ライ ブラリー)を提供する方法および組成物を提供する。背景技術 菌類における異種遺伝子のクローニングおよび発現は、種々の有用なタンパク 質を産生するために使用されている。例えば、Lambowitzの米国特許第4,486,533 号は、ミトコンドリアのプラスミドDNAによる糸状菌類のためのDNAベクターの自 律複製、ならびに異種遺伝子のNeurosporaへの導入および発現を開示している; Yeltonらの米国特許第4,816,405号は、大量の所望の異種タンパク質を産生し分 泌するための糸状子嚢菌類の重要な株の改変を可能にする手段および系を開示し ている;Buxtonらの米国特許第4,885,249号は、宿主A.niger細胞に取り込まれ 得る選択マーカーを含有するDNAベクターによるAspergillus nigerの形質転換を 開示している;そして、McKnightらの米国特許第4,935,349号は、Aspergillusお よび他の糸状菌類において異種遺伝子の発現を指示し得るプロモーターを含有す るAspergillusで高等真核生物の遺伝子を発現する方法を開示している。同様の 技術が、Neurospora crassa(「N.crassa」)におけるアミノ酸輸送に関与するmt r遺伝子をクローン化し、そしてインビボにおいてこの遺伝子に近接するゲノム マーカーへのクローン化されたDNAの緊密な連結を確認するために用いられた。S tuart,W.D.ら、Genome(1988)30:198-203;Koo,K.およびStuart,W.D.Genom e(1991)34:644-65l。 糸状菌類は、真核生物のタンパク質の産生における使用についてそれらを良好 な候補にする多くの特徴を有する。糸状菌類は、複合体タンパク質を分泌し得る ;ジスルフィド結合の形成を含む三次元タンパク質を正確に折り畳む;翻訳後、 タンパク質分解的にタンパク質を切断(clip)する;そしてn-連結およびo-連結 グリコシル化反応を使用してタンパク質をグリコシル化する。これらの能力は、 この群の微生物を分泌された組換えタンパク質の産生のための魅力的な宿主にし ている(MacKenzie,D.A.ら、J.Gen Microbiol(1993)139:2295-2307;Peber dy,J.F.、Trends in BioTechnology(1994)12:50-57)。 Neurospora crassaは、組換え同種および異種タンパク質の産生のための宿主 細胞として使用されている(Carattoli,A.ら、Proc Natl Acad Sci USA(1995 )92:6612-6616;Yamashita,R.A.ら、Fungal Genetics Newsletter(1995、前 出)42A;Kato,E.ら、Fungal Genetics Newsletter(1995、前出)42A;Buczy nski,S.ら、Fungal Genetics Newsletter(1995、前出)42A;Nakano,E.T. ら、Fungal Genetics Newsletter(1995、前出)40:54)。さらに、Neurospora crassaは最近、組換えヘテロ二量体および多量体タンパク質の発現のための宿主 細胞として、ヘテロカリオンの手段によって使用されている。PCT出願第WO 95/2 1263号。 「ヘテロカリオン」(またはヘテロカリオン細胞)は、2つの糸状菌類の親株 の融合によって形成された細胞である。従って、各ヘテロカリオン細胞は、2つ (またはそれより多い)の遺伝学的に異なる核を有する。ヘテロカリオンは、全 てのヘテロカリオン適合性対立遺伝子(tol遺伝子が存在する場合には接合型対 立遺伝子を除く)について一般に同型接合型である2つの親株由来の核を含有す る。少なくとも10の染色体の遺伝子座が、ヘテロカリオンに非適合性であること が同定されている:het-c、het-d、het-e、het-i、het-5、het-6、het-7、het-8 、het-9、およびhet-10、そしてより多くの遺伝子座が存在すると推量されてい る。Perkinsら、”Chromosomal Loci of Neurospora crassa”Microbiological Reviews(1982)46:426-570の478。 本発明は、ヘテロカリオンの糸状菌類を使用する多量体タンパク質の集団を産 生するための方法および組成物を提供することによるPCT出願第WO 95/21263号に 開示された研究をさらに発展させる。このような方法および組成物は、多量体分 子(例えば、ヘテロ二量体抗体、多量体ホルモン、ならびに成長因子レセプター および多量体レセプター)のパネルの発見および産生に有用である。発明の要旨 本発明は、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリオンの糸状菌類の パネル、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリオンの糸状菌類のパネ ルを作成するための方法、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリオン の糸状菌類のパネルをスクリーニングする方法、および多量体タンパク質の改変 体を産生するヘテロカリオンの糸状菌類のパネルを含むキットを提供する。 本発明のヘテロカリオンのパネルは、第1および第2の親の菌類の株を融合さ せることによって作成される。各親株は、ヘテロカリオン状態を維持するために 必要なマーカー、ならびに多量体タンパク質のサブユニットの天然に存在する改 変体をコードする発現ユニット、合理的に設計された多量体タンパク質のサブユ ニットの改変体、またはランダムに作成された多量体タンパク質のサブユニット の改変体を含む。従って、イムノグロブリン分子の可変領域のような天然の改変 体に加えて、化学的、物理的、または部位特異的変異誘発技術の使用によって作 成された改変体が産生され得る。 本発明のヘテロカリオンのパネルは、多量体タンパク質中に異質性を生成する 方法を提供すること、および次の所望の特性について産生された得られた多量体 タンパク質をスクリーニングすることにおいて有用である。本発明のヘテロカリ オンのパネルは、親和性、親和力、および特異性のような所望の結合特性を有す るイムノグロブリンを産生することおよび同定することにおいて特に有用である 。さらに、ヘテロカリオンのパネルは、以前に同定されていない多量体タンパク 質のサブユニットをコードする核酸分子を選択的にクローニングするために使用 され得る。 上記に基づいて、本発明は、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリ オンのパネル、多量体タンパク質の改変体を発現するヘテロカリオンのパネルを 産生する方法、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリオンのパネルを スクリーニングする方法、多量体タンパク質の改変体を産生するヘテロカリオン のパネルを含むキット、および多量体タンパク質のサブユニットをコードする核 酸分子を単離するためのヘテロカリオンのパネルを使用する方法を提供する。好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、多量体タンパク質の集団を作成およびスクリーニングするための新 規の方法および組成物を提供する。多量体は、タンパク質のサブユニットの整理 された組合せまたはランダムな組合せによって作成される。多量体のパネルを得 るために、ヘテロカリオンのパネルが、以下の工程を包含する方法において得ら れる:多量体タンパク質のタンパク質サブユニットをコードする第1および第2 のDNA分子の集団を第1および第2の宿主菌類の親に導入する工程、第1および 第2の宿主菌類の親を使用してヘテロカリオンの菌類の株のパネルを形成する工 程、および次に必要であれば、サブユニットをコードするDNAが発現される条件 下で得られたヘテロカリオンを培養する工程、およびさらに、所望の特性を有す る多量体タンパク質の産生のために得られたヘテロカリオンのパネルをスクリー ニングする工程。各エレメント(すなわち、菌類の親)、DNA分子、および融合 法法は、以下に詳細に記載される。特に、本発明の方法が多量体タンパク質の多 価ライブラリーの産生のために使用される場合、各ヘテロカリオンの作成に使用 される本発明の株は細胞の集団を含み、各細胞は、多量体タンパクのサブユニッ トの1つ以上の改変体をコードするDNA分子の集団の1つのメンバーを発現する 。糸状菌類の特性およびヘテロカリオン形成のための背景となる必要条件 菌類は、糸状の複数核糸を産生する単一の単核細胞、酵母細胞、多種多様な胞 子を有する結実体、および/または性的に分化した細胞で存在し得る。それらは また、複数核形態でも存在する。カビとしての菌類の成長の形態の主要なエレメ ントは、菌糸、すなわち直径約2μm〜10μmの枝分かれした管状構造である。 菌糸は、それらの先端で伸長すること(尖端成長)、および側枝を産生すること により成長する。従って、コロニーが成長するにつれ、その菌糸は、絡み合う糸 の塊を形成する。 いくつかの菌糸は、培養培地中に浸入し、そこで菌類が栄養素を吸収するため に成長するが、一方培地の表面上に突き出る菌糸は、「気中の菌糸」を構成する 。ほとんどのコロニーは、不規則な、乾性の、糸状のマットとして液体または固 体の培地の表面で成長する。ほとんどの種において、菌糸は、「隔壁(septa)」 と呼ばれる交差した壁により分けられる。しかしこれらの隔壁は、微細な、中央 の細孔を有する。従って、隔壁を有する菌糸でさえ細胞質の連続的な塊中に埋包 される核を有し、そして実際、輸送可能な細胞質中にさまざまな核を含有する。 用語「糸状菌類」は、枝分かれした、絡み合う細糸の塊により菌糸を形成し得 るが、横断する壁により遮られ、横断する壁中の穿孔により区画間の細胞質の通 過が可能である菌類をいう。有性的に生殖する場合、これらの菌類の多くは、嚢 の中に減数分裂の胞子を形成する。しかし、機構は完全には理解されていないが 、適切な刺激により生殖は無性的に行われる。生殖のこの様式において、「分生 子」として知られる胞子は、外見的には、フィラメントに沿った様々な位置に形 成される発芽突出の先端において生じる。 本願発明のヘテロカリオンのパネルを作製するために使用される糸状菌類は一 般に、Phycomycetes、Ascomycetes、Basidiomycetes、およびDeuteromycetesで ある。Phycomycetesは、全ての非隔壁糸状菌類およびいくつかの隔壁糸状菌類を 含む。これらの無性胞子は、種々の種類から成り、そして特定の柄(stalk)の末 端に形成される嚢内に含まれる胞子嚢胞子(sporangiospore)を包含する。異なる 種は、異なる性サイクルを有する。 Ascomycetesは、子嚢、すなわち子嚢胞子として知られる性的胞子を含有する 嚢様構造により他の菌類と区別される。子嚢胞子は、交配、雄核および雌核の融 合、2回の減数分裂、そして通常一回の最終体細胞分裂の最終産物である。Basi diomycetesは、特別な構造体の表面に形成される性的胞子により区別される。De uteromycetesはしばしば、「不完全菌類」と呼ばれる。なぜなら、有性期(sexua l phase)がまだ観察されていないからである。それらの菌糸は隔壁を有し、そし て分生子の形態は、Ascomycetesの形態に類似している。 好ましい糸状菌類はAscomycetes属であり、より好ましくはNeurospora、Asper gillus、およびPenicillium属由来である。Neurospara由来の特に有用な種は、N .intermedia、N.crassa、N.sitopula、およびN.tetrasporaを含む。中でも最 も好ましい種は、N.crassaである。Aspergillusの有用な種は、A.nidulans、A.n iger、A.terreus、およびA.fumegatusである。 糸状菌類の栄養成長(vegetative growth)は、細胞分裂をともなう核分裂(有 糸分裂)を含む。このタイプの細胞分裂は、無性生殖(すなわち配偶子の関与お よび分生子による核の融合を伴わない新規のクローンの形成)からなる。例えば 、Neurospora種は、7つの異なる染色体をそれらの核内に含み、それぞれがシン グルコピーである。すなわち、栄養生物は、ハプロイドである。このハプロイド 状態は、代表的には、菌糸体の成長の間、そして分生子の形成を通して無性生殖 の間維持される。 有性生殖もまた起こり得、次いで異なる接合型の2つのハプロイド細胞(菌糸 または分生子)が融合し、2つの別個の核を含有する二核細胞を形成する。従っ て、2つのハプロイド核は、同一の細胞質中に共存し、そして、当面の間、幾分 同調して分裂する。しかし、細胞が子嚢胞子形成を開始する場合、2つの異なる ハプロイド核は実際に融合してディプロイド核を形成し得、このディプロイド核 は、相同染色体の対を含有する。次いでこのディプロイド細胞は減数分裂を開始 する。 「ヘテロカリオン」(またはヘテロカリオンの細胞)は、2つ(またはそれよ り多い)の遺伝学的に異なる核を有する細胞である。本発明のヘテロカリオンは 、全てのヘテロカリオン適合性対立遺伝子(tol遺伝子が存在する場合には接合 型対立遺伝子を除く)が同型接合型である細胞由来の核を含有するべきである。 少なくとも10の染色体の遺伝子座が、ヘテロカリオンに非適合性であることが同 定されている:het-c、het-d、het-e、het-i、het-5、het-6、het-7、het-8、he t-9、およびhet-10、そしてより多くの遺伝子座が存在すると推量されている。P erkinsら、”Chromosomal Loci of Neurospora crassa”Microbiological Revie ws (1982)46:426-570の478。 2つの株が1以上のhet遺伝子座で異なる対立遺伝子を保有する場合、それら は、安定なヘテロカリオンを形成し得ない。類似していない菌糸の融合の後、ま たは類似していない株への細胞質または抽出物のマイクロインジェクションの後 に原形質の死滅が生じる。重複(部分的なディプロイド)が、hetの1つ以上の 対立遺伝子について異種接合型である場合、成長は阻害され、そして高度に異常 である。多数のヘテロカリオン非適合性遣伝子座(特に、het-c、-d、-e、およ び-i)がヘテロカリオン試験により最初に検出された。Het-5〜-10遺伝子座は、h et遺伝子座における差異が天然の集団において共通であるので、重複を用いるこ とにより検出された。前出。 接合型対立遺伝子「A」および「a」はまた、N.crassaにおいてhet遺伝子とし て作用するが、幾分緩やかなヘテロカリオンの成長が生じ得る。マイクロインジ ェクション実験は、死滅反応に関係するタンパク質を含む。従って、反対の接合 型もまた一般に、ヘテロカリオンの子嚢菌類菌糸の増殖に関係する複雑な事象に とって重要である。前出の436および478。しかし、tol遺伝子が存在する場合、 反対の接合型対立遺伝子Aおよびaに関係する栄養(ヘテロカリオン)非適合性は 、性的適合性が影響されることなく抑制される。従って、他のhet遺伝子座がホ モカリオンであれば(tol;A+a;a)ヘテロカリオンは、十分に適合可能でありか つ安定であり得、そしてtol遺伝子が存在するとき、A/a重複は正常に成長する。 適合性遺伝子座について同型接合型である2つの異なる株に由来する菌糸が提 供される場合、同一の培地中で生長するとき、特に融合が、以下に記載のように 押し進められるときに融合し得る。得られた培養物は、次いで、共通の菌糸体の マットの共有された細胞質中を循環する両方の株に由来する核を含有する。 本発明の方法および組成物は、ヘテロカリオンのパネルを提供し、そして使用 する。本明細書中で使用される場合、「ヘテロカリオンのパネル」は、2つ以上 のヘテロカリオンの配列をいう。ここで、各々のヘテロカリオン、またはその実 質的な割合のものは、異なる多量体タンパク質を産生する。下記のように、ヘテ ロカリオンのパネルは、効率的なスクリーニングおよび増殖のために複数のウエ ルのマイクロタイタープレートにおいて容易に保存されるか、または培養され得 る。タンパク質サブユニットの混合された集団をコードする発現ユニットの構築 本発明を記載することにおいて、以下の用語法が、以下に示される定義に従っ て使用される。 本発明は、糸状菌類における「異種多量体」タンパク質の産生に関与する。こ の文脈において、「異種」は、そのタンパク質が菌類により通常は産生されない ことを意味する。「多量体」は、最終産物が少なくとも2つのサブユニットから なることを意味する。多量体は、免疫グロブリンの場合のように、全く異なるサ ブユニットからなるヘテロ多量体タンパク質であってもよいし、または単一のサ ブユニットの改変体からなるホモ多量体であり得る。多量体タンパク質の例とし ては、免疫グロブリン、原核生物または真核生物の酵素、血液タンパク質、ホル モン、増殖因子、ワクチンのための病原体由来の毒素および他のタンパク質、構 造タンパク質、リンホカイン、膜表面タンパク質、酵素調節因子、転写調節因子 などが挙げられる。 好ましいヘテロ二量体タンパク質としては、免疫グロブリン、トランスフォー ミング増殖因子、アンチトリプシン、インシュリン、ヘモグロビン、多量体キナ ーゼ、FSH、LH、hCG、およびTSHが挙げられる。 「タンパク質をコードするヌクレオチド配列」は、その転写産物が、適切な制 御配列に作動可能に連結される場合に、タンパク質に翻訳される配列の一部分で ある。コード配列の境界は、5'(アミノ)末端の開始コドンおよび3'(カルボキ シ)末端の翻訳終止コドンにより決定される。このコード配列は、例えば、原核 生物の遺伝子、真核生物のmRNA由来のcDNA、真核生物(例えば、哺乳動物)のDN A由来のゲノムDNA配列に由来し得、または合成DNAを含み得る。ポリアデニル化 シグナルおよび転写終結配列は、通常、コード配列の3'に位置される。 制御配列が、適切な宿主細胞においてコード配列の発現を行う場合、コード配 列は、制御配列に「作動可能に連結されている」。 「発現ユニット」は、適切な条件下で、適切な宿主生物中の作動可能に連結さ れた配列の転写および翻訳を指揮する「制御配列または制御領域」に作動可能に 連結されたコード配列を含有するDNAである。 外来DNAが宿主細胞膜中に導入されている場合、細胞は、このような外来DNAに より「形質転換」されている。細菌のような原核生物に関して、外来DNAは、プ ラスミドのようなエピソームのエレメント上に維持され得る。糸状菌類は、核を 有する(真核生物である)ので、ほとんどの安定に形質転換された菌類宿主細胞 は、染色体中に組み込まれた外来DNAを含有し、その結果それは染色体複製を通 じて娘細胞により受け継がれる。 「組換え宿主」は、組換え技術により調製されたDNA配列で形質転換されてい る、形質転換される、または形質転換される細胞をいい、そして当初形質転換さ れる細胞および培養物ならびにその子孫を含む。 種々の方法が、DNA分子の集団を産生するために使用され得る。このDNA分子は 、1)多量体タンパク質のサブユニットの天然に存在する改変体、2)多量体タ ンパク質のサブユニットのランダムに産生されたか、または選択された改変体、 または3)多量体タンパク質のサブユニットの合理的に設計されたか、または選 択された改変体をコードする。以下において、免疫グロブリンは説明に役立つ実 例として使用される。当業者は、サブユニットをコードするDNA分子の集団を産 生するために、以下に概説される方法、または当該分野で公知の等価な方法を容 易に使用し得る。 天然の異種性を有するタンパク質(例えば、免疫グロブリン)のサブユニット の天然に存在する改変体をコードするDNA分子の集団は、標準的なcDNA産生/クロ ーニング技術を用いて作製され得る。一般に、mRNAの集団は、多量体タンパク質 を天然に発現する細胞(例えば、抗体の場合には、正常または異常な哺乳動物の 脾臓)から最初に単離される。次いで、mRNA分子の単離された集団は、当該分野 で公知のクローニング法において、cDNA分子の産生のためのテンプレートとして 使用される。例えば、重鎖または軽鎖遺伝子の3'定常領域(またはポリT配列) は、cDNA分子の第1および第2の集団の産生を「プライミング」するために使用 され得る。ここで、一方の集団は重鎖をコードし、そして第2の集団は軽鎖をコ ードする。このように産生されたcDNA分子の集団は、下記のような適切な発現ユ ニットに挿入され得る。 あるいは、部位特異的またはランダム変異誘発が、多量体タンパク質のサブユ ニットをコードする単離されたDNA分子において実施されて、特定のサブユニッ トの天然には存在しない改変体が産生され得る。ランダムまたは部位特異的なミ スマッチPCRプライミング、リンカースキャニング変異誘発、または化学的およ び物理的変異誘発のような手順は、タンパク質の合理的に設計されたか、または ランダムに産生された改変体をコードするDNA分子の集団を産生するために容易 に使用され得る。例えば、ランダムに産生されたか、合理的に設計されたPCRプ ライマーは、タンパク質コード配列(例えば、免疫グロブリンの抗原結合部位ま たは酵素の活性部位)において、ランダムなまたは標的化された異種性を産生す るために使用され得る。 本明細書中で使用される場合には、改変体は、選択基準(例えば、特定の標的 残基または領域をタンパク質折り畳みさせるか、または選択するための)が、改 変体を産生されることまたは改変体をコードするDNA分子を選択することにおい て使用される場合に、合理的に設計されているといわれる。 多量体タンパク質サブユニットにおいて異種性を産生するための好ましい標的 部位は、活性部位および周囲のアミノ酸配列である。免疫グロブリン遺伝子の場 合には、改変体のこのタイプの作製は、各サブユニットの可変領域上の中心であ る。例のように、公知の改変のライブラリーを作製するために、改変領域におけ る各アミノ酸を1つづつ変化させ得る。多量体タンパク質のサブユニットをコードする発現ユニットの構築 多量体タンパク質のサブユニットをコードするヌクレオチド分子を含有する発 現ユニットは、周知の技術を用いて構築される。一般に、発現ユニットは、サブ ユニットコード配列を制御配列とともに作動可能な連鎖に配置することによって 産生される。この制御配列は、最終的な糸状菌類宿主においてサブユニットコー ド配列の発現を指向する。 構成的にまたは誘導可能な様式で、作動可能に連結されたタンパク質コード配 列の発現を指向させるための種々の制御エレメントが、当該分野で現在公知であ る。制御配列の選択は、使用される菌類株、菌類を培養するために使用される条 件、所望されるタンパク質発現のレベル、および必要とされる発現の特性(例え ば、誘導性対構成的)に基づく。当業者は、存在するヘテロカリオンパネルにお いて使用される発現ユニットを産生するための、当該分野で公知の制御配列を容 易に使用し得る。 タンパク質コード配列の転写および翻訳を指向する配列に加えて、本発明の発 現ユニットは、細胞の外側へのタンパク質の輸出を指向するシグナル配列、発現 制御エレメントをさらに制御し得る。糸状菌類において公知である分泌シグナル の総説は、Dalbey R.E.ら、TIBS 17:474-478(1992)によって提供される。当業 者は、分泌シグナルを含む発現ユニットを容易に産生し得る。 1つの適用において、組換えユニットが発現ユニットの代わりに産生される。 このような使用において、サブユニットコード配列、またはサブユニットコード 配列のフラグメントは、宿主菌類株における組み込み部位に相同である配列を含 むDNAの領域によって隣接される。次いで、この相同配列は、組換えユニットと 宿主染色体との間の相同性組換えを刺激および指揮する。組換えユニットが使用 される場合、宿主株は、好ましくは、発現制御エレメント、およびそれに続く標 的化組換えのために使用される配列を含む発現ユニットで最初に形質転換される 。例えば、免疫グロブリン重鎖または軽鎖は、宿主菌類に導入され得、次いで相 同性組換えユニットが、宿主染色体の標的領域内に異種性を導入するために使用 され得る。 中間体宿主が、最終的な菌類細胞を形質転換し得る中間体ベクターを作製する ためにときどき使用される。次いで、中間体細菌形質転換体は、所望量のDNAを 得るために増殖され得、このDNAは所望の糸状菌類宿主を形質転換するために使 用され得る。中間体ベクターとして働き得る一般に利用可能な細菌ベクターの例 としては、例えば、pBR322、pUC8、およびpUC9が挙げられる。さらなる有用な中 間ベクターとしては、pHY201、pKBY2、pTZ18R、pX182、およびpCVN2.9、pN807、 pN846が挙げられる。 本発明のこの記載および開示は、本発明の精神および範囲内にある全ての実施 態様を含むことが意図されることが理解される。例えば、分予の活性に実質的に 影響することなく、オープンリーディングフレームのアミノ酸配列内のアミノ酸 を挿入、欠失、または置換することは当該分野の知識の範囲内にあり、そして天 然に存在するサブユニットに対する欠失、付加、または置換によって産生され得 るこのような多量体サブユニットは、本発明に含まれる。親株の特性 本発明のヘテロカリオンのパネルを作製することにおいて使用される親菌類株 の各々は、多量体タンパク質のサブユニットをコードするDNA分子の集団のメン バーを含むので、1つの菌類の親は、所望の多量体タンパク質の第1のサブユニ ットをコードするDNA分子の第1の集団のメンバーを含むように改変された核を 有し、そして第2の菌類の親は、所望の多量体タンパク質の第2のサブユニット をコードするDNA分子の第2の集団のメンバーを含むように改変された核を有す る。多量体タンパク質が、単一のサブユニットの2以上のコピーから構成される 場合、DNA分子の第1および第2の集団は同一である。多量体タンパク質が、2 以上の異なるサブユニットから構成される場合、DNA分子の第1および第2の集 団は、異なるサブユニットをコードする。例えば、抗体分子を産生するヘテロカ リオンのパネルを作製するために、1つの菌類の親は免疫グロブリン軽鎖を産生 し、一方、他方の菌類の親は免疫グロブリン重鎖を産生する。 上記のような、タンパク質サブユニットをコードするDNA分子を含むように改 変されていることに加えて、親株の各々の核は、生存のために、そしてヘテロカ リオンを形成するために使用される条件下で、菌類を第2の核の存在に依存させ る特徴を生じるゲノムを含有しなければならない。従って、各々の親の核は、第 2の核もまた存在しなければ、その核が含まれる菌類が培養条件下で生存し得な くする特徴を付与する。例えば、特定の栄養素を要求する親は、この要求性を有 しない親とともにこの栄養素を欠失した培地で培養され得る。菌糸の融合が生じ る場合、第2の親の核は、この栄養素の非存在下で生存する能力を与える。同様 に、第2の親は、第1の親により要求されない異なる栄養素を要求し得る。次い で、両方の栄養素が欠失している場合、両方の核を含有する菌類だけが生存し得 る。 要求される栄養素は、菌類株の細胞が成長のために必要とするか、または非存 在下では、菌類株が成長または生存する能力を深刻に損なう任意の物質であり得 る。有用な栄養素要求性および関連する変異体の例は、以下を含む: (1)アミノ酸(例えば、ヒスチジン(his-1〜-7の変異体)、プロリン(aga 変異体)、アルギニン(arg-11変異体)、シトルリン(arg-11変異体)、アスパ ラギン(asn変異体)、コリン(chol-1およびchol-2変異体)、システイン(cys -1変異体)、グルタミン(gln-1変異体)、ロイシン(leu-1〜-4)、リジン(ly s-2、-4、および-5)、メチオニン(mac変異体およびmet-6、-9、および-10変異 体)、およびスレオニン(thr-2および-3変異体)); (2)芳香族アミノ酸の混合物(例えば、p-アミノ安息香酸、チロシン、トリ プトファン、およびフェニルアラニンの混合物(aro-6、aro-7、およびaro-8以 外のaro株により要求される)、トリプトファンおよびフェニルアラニンの混合 物(aro-6変異体に要求される)、イソロイシンおよびバリンの混合物(ilv-1、 -2、および-3に要求される)、ならびにフェニルアラニンおよびチロシンの混合 物(pt変異体に要求される)); (3)ビタミン(例えば、パントテン酸(pan-1変異体)およびチアミン(thi -2およびthi-4変異体)); (4)プリン塩基(例えば、アデニン(ad-2〜ad-4およびad-8変異体)、ヒポキ サンチン(ad-2およびad-3変異体)、イノシン、およびグアニンまたはグアノシ ン(gua-1または-2変異体)); (5)ピリミジン塩基(例えば、ウラシル(pyr-1〜pyr-6)); (6)飽和脂肪酸(cel変異体)または不飽和脂肪酸(例えば、9-または11-位 のいずれかの位置でシス配座中に二重結合を有するC16またはC18脂肪酸、9-位の トランス配置中に二重結合を有する脂肪酸、およびメチレンブリッジにより中断 された複数のシス二重結合を有する脂肪酸(ufa-1および-2)); (7)生理学的に重要なイオン(例えば、カリウム(trk)); (8)糖アルコール(例えば、イノシトール(acu変異体およびinl変異体)) およびグリセロール;および (9)他の有機物質(例えば、酢酸(ace変異体)、I-ケトグルタル酸、コハク 酸、リンゴ酸、ギ酸、またはホルムアルデヒド(for変異体)、p-アミノ安息香 酸(pab-1、-2、および-3変異体)、およびスルホンアミド(35℃におけるsfo変 異体))。 栄養素の要求性に基づく1つの特定の例は、酵素オルニチントランスカルバミ ラーゼをコードするArg B+遺伝子である。この酵素は、野生型A.niger.に存在す る。この酵素を欠失した変異体(Arg B-株)は、通常の特別でない技術(例えば 、 紫外線照射による処理、それに続く、最少培地において生育できないことおよび アルギニン含有培地において生育できることとの組み合わせに基づくスクリーニ ング)により調製され得る。このゲノムを含有する菌類は、それらがArgB+核を も含有する場合、最少培地において生育し得る。 種々の細胞傷害性薬剤の任意の1つに対して耐性を与える遺伝子もまた、ヘテ ロカリオン形成を押し進めるのに有用である。例えば、別の実施態様において、 親の1つは、栄養素の要求性、および有害な化学薬品により誘導される毒性効果 、抗生物質またはウイルス、あるいは厳しい環境条件(例えば、もう一方の親が 感受性である所定の温度範囲)に対する耐性を有し得る。 毒性効果を及ぼし得る有害な化学薬品の特定の例は、アクリフラビン(耐性は 、一般にacrにより与えられ、acr-4およびacr-6による耐性に必要とされるshg遺 伝子の存在をともなう);3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(耐性は、acr-2、atr- 1、cpc、leu−1、またはleu-2により与えられる);マラカイトグリーン(耐性 は、acr-3によって与えられる)のような色素;カフェイン(耐性は、caf-1によ り与えられる);プリンアナログ(8-アザアデニンおよび2,6-ジアミノプリンに 対する耐性はaza-1により与えられる;8-アザアデニンおよび8-アザグアニンに 対する耐性は、aza-2により与えられる;8-アザグアニンおよび6-メルカプトプ リンに対する耐性は、aza-3により与えられる;6-メチルプリンに対する耐性は 、mep(3)およびmep(10)により与えられる;シアニド(非感受性は、生育の最初 の24時間中にcni-1により与えられる);テトラゾリウム(耐性は、cya-6および cya-7により与えられる);シクロヘキシミド(耐性は、cyh-1、-2、および-3に より与えられる);クロム酸塩(耐性は、cys-13により与えられる);2-デオキ シ-D-グルコース(耐性は、dgr-により与えられる);エデイン(耐性は、edr-1 および-2により与えられる);エチオニン(耐性は、eth-1により、p-フルオロ フェニルアラニンの存在下でnapにより、そしてエチオニンがD型である場合、o xDにより与えられる);フルオロ化合物(例えば、5-フルオロデオキシウリジン 、5-フルオロウラシル、および5-フルオロウリジン)(3つ全てに対する耐性は、 fdu-2により与えられる;5-フルオロウラシルに対する耐性は、アンモニア非含 有最少培地中でuc-5により与えられる;5-フルオロデオキシウリジンおよび5-フ ルオ ロウリジンに対する耐性は、ud-1により与えられる)、そしてフルオロフェニル アラニン(耐性は、所定の条件下でfpr-1〜-6により与えられる);8-アザアデ ニン(耐性は、mtsにより与えられる);メチルメタンスルホン酸塩(upr-1のた めに非感受性または僅かに感受性である);界面活性剤(例えば、塩化デカリニ ウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム、および塩化ベンザルコニウム(耐性 は、sur-1により与えられる));および金属イオン(例えば、バナジン酸(耐 性は、vanにより与えられる))を含む。 毒性の影響を発揮する代表的な抗生物質の例としては、ベノミル[メチル-1- (ブチルカルバモルベンズイミダゾール-2-イルカルバメート](耐性は、Bmlに より与えられる);アンチマイシンA(非感受性は、生育の最初の24時間の間、cn i-1により与えられる);ポリエン抗生物質(例えば、ナイスタチン(耐性は、e rg-1および-3により与えられる);およびオリゴマイシン(耐性は、oliにより 与えられる)が挙げられる。 様々な環境条件における窮境(例えば、高温または低温、酸素の欠乏(耐性は 、anにより与えられる)、恒光(耐性は、lis-1、-2、および-3により与えられ る)または光の欠乏、UV放射線、電離放射線、および高浸透圧または低浸透圧) に対する耐性を与える遺伝子もまた有用である。特に好ましい実施態様において 、毒性の影響に対する耐性は、アンピシリンのような抗生物質に対する耐性であ る。 本発明において一般に有用な株は、株の表現型に依存して加えられる補充物( 例えば、ヒスチジン、アルギニン、および/またはイノシトール)を有する、綿 栓試験管中の1×Vogelの最少培地(N培地)で生育され得る。代表的な株は、例 えば、Fungal Genetics Stock Center(「FGSC」)およびD.D.Perkins、Stanfor d Universityから入手され得る。有用であると考えられる他のN.crassa株は、M2 46-89601-2A(University of Georgia,AthensのDr.Mary Caseから入手される )。この株は、野生型74Aの派生体であり、安定なqa-2変異(M246)、arom-9変 異(M6-11)、およびinos(io601)変異を含有する。二重変異体qa-2、arom-9は 、生合成および異化デヒドロキナーゼ活性の両方を欠失し、そして芳香族アミノ 酸(例えば、約80μg/mlの濃度のフェニルアラニン)の補充なしには、最少培 地において生育し得ない。 A.niger(ATCC46951)の有用な株は、また、Fungal Gentics Stock Center、 ならびにFusarium,Gelasinospora,and Sordaria fimicolaから入手可能である か、またはUV光を用いる変異誘起により調製され、規定された最少培地において 、生育のためにオルニチンまたはアルギニンを要求する単離休を形成し得る。こ の株(オルニチンカルバモイル転移酵素を欠失している)は、argB(350(-)52) と呼ばれている。A.nigerまたはA.nidulansを生育させるための培地は、Cove,B iochim Biophys Acta(1966)113:51-56に記載されている。 標準的な手順が、株の維持および分生子の調製に一般に用いられる(Davisお よびde Serres,Methods Enzymol(1971)17A:79-141)。菌糸は、代表的には、 Lambowitzら、J Cell Biol(1979)82:17-31に記載のように、約14時間(25℃) 液体培養で生長する。宿主株は、一般に、適切な栄養素(単一または複数の)(例 えば、ヒスチジン、アルギニン、phe、tyr、および/またtrp(それぞれ約80μg /ml);p-アミノ安息香酸(約2μg/ml);およびイノシトール(約0.2mg/ml))を 補充したVogelまたはFriesの最少培地のいずれかにおいて生育され得る。 所望の特性を有する多くの菌類の株が、公に入手可能である。しかし容易に入 手可能でない場合、当業者は、所望の特性を提供する所望の変異体または加工さ れた核のいずれかを分離するために当該分野で周知の選択技術を用い得る。例示 の親の組み合わせを以下の表に示す。 表中に見られるように、種々の相補的な特徴/特性の組み合わせが、種々の融 合条件に適合するように選択され得る。一般に、栄養素の要求性は、変異株によ り示されるが、一方、特定の物質に抵抗する能力は、耐性遺伝子のための発現系 を有する核の改変によってより都合よく与えられ得る。あるいは、栄養要求性は 、形質転換ベクターを用いる相同的組換えのような組換え技術を用いてなされ得 、そして耐性は、毒性条件が存在する条件下での変異により与えられ得る。 本発明の1つの実施態様において、宿主細胞は、形質転換のためにスフェロプ ラストに変換される。スフェロプラストが用いられる場合、好ましい方法または それらを調製することは、細胞壁の酵素的な消化により、例えば、キチナーゼ/ グルタマーゼ混合物を用いることによる。酵素的な消化のための適切な酵素の選 択は、当該分野の技術の範囲内である。有用な酵素は、複合多糖類を消化し得る 酵素であり、そして広範な種類の菌類種の菌類のスフェロプラストを調製するこ とにおいて効果的であると知られる酵素の中で見い出される。適切な酵素の特定 の例は、Novozym 234(酵素の不純な混合物)およびJ-グルクロニダーゼを含む 。他の適切な方法が、スフェロプラストを形成するために用いられ得る。しかし 、ベクターの使用による細胞壁貫通のための適切な方法が同定される場合、菌類 宿主の細胞全体が、スフェロプラストとともに、またはその代わりに用いられ得 る。 多量体タンパク質の特定のサブユニットをコードするDNAのための発現ユニッ トを含有するように第1の菌類宿主株の核を改変するために、本発明の実施は、 他に示されない限り、分子生物学、微生物学、および当該分野の技術の範囲内の 組換えDNA技術を使用する。このような技術は、文献に十分に説明されている。 例えば、Maniatisら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(1982);D.N.Gov erら、DNA Cloning:A Practical Approach(1985)Volumes IおよびII;Oligonu cleotide Synthesis(M.J.Gait編1984);Nuclei Acid Hybridization(Hamesら編 1985);Transcription and Translation(Hamesら編1984);Animal Ce11 Culture (R.I.Freshney編1986);Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press 1986);B .Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning(1984)を参照のこと。N.crassa の形質転換のための一般的な手順 一旦、多量体サブユニットをコードするDNA分子の集団が発現ユニット中に配 置されると、DNA分子は、Stuart「Heterologous dimeric proteins produced in heterokaryons」に記載されるような糸状菌類の親の宿主株を形質転換するため に使用される。Neurospora crassaの株は、Fungal Genetics Stock Centerから 公に入手可能であるが、独立に調製される株もまた使用され得る。改変体は、St adlerら、Genetics(1966)54:677-685およびHaasら、Genetics(1952)37:217- 26に説明されるように、デノボ単離され得る。有用な株はまた、Stanford Unive rsityのD.D.Perkinsから入手され得る。株は代表的には、その株の表現型に依 存して加えられる適切な補充物を有する、綿栓試験管中の1×Vogelの最小培地( N培地)で生育される。 スフェロプラストは、形質転換の被検体として用いられる。分生子のスフェロ プラストを形成するために、菌類は、4〜5の125ml Erlenmeyerフラスコ(綿で 栓がなされている)中に適切な補充物を有する、25mlの固体のN培地に接種され る。この培養物を、5〜7日間室温で生育させる。 分生子は、各々のフラスコに対して10mlのN培地を添加し、綿栓をとり、そし てフラスコを回転することにより収集される。固形物を、数分間の間沈降させる 。分生子の混合物を、Erlenmeyerフラスコの口に吊るされた加圧滅菌されたチー ズクロスバッグに注ぎ、そして1つ以上のゴムバンドでしっかりと締めつける。 濾液を回収し、そして分生子の濃度を、連鎖は1つとして計測して血球測定器の 計数により測定する。 2×109の分生子の分量が、1.5%スクロースおよび適切な補充物を含有する150 mlの液体N培地に加える。分生子を、75%以上が発芽するまで、5〜6時間室温 で振盪しながら(150〜200rpm)綿栓をしたフラスコ中で発芽させ、そして発芽 管は、長さが1〜4分生子の直径である。細胞を約1500〜2000rpmで10分間の遠 心分離により収集する。細胞ペレットを、水で3回リンスする。 次いでペレットを、10mlの1.0Mソルビトールに再懸濁し、そしてスフェロプラ ストは、スフェロプラストが形成されるときその「破裂」を防止するために等張 条件下で、酵素を用いて堅固な分生子の細胞壁の酵素的除去により調製される。 このプロトコルは、VollmerおよびYanofsky,Proc Natl Acad Sci USA(1986)8 3:4869-73の方法を適応される。 詳細には、無菌の250ml Erlenmeyerフラスコ中に、分生子の懸濁物を、商標名 Novozym 234でNovo Laboratoriesにより販売される固体酵素の50mgに一般に添加 する。細胞壁を消化するために、混合物を30℃で約1時間(±10分)振盪する( 100rpm)。スフェロプラスト形成プロセスは、混合物の少量のアリコートをカバ ースリップ下顕微鏡で検査することによりモニターする。水がカバースリップの 一端に加えられた場合、スフェロプラストが、浸透圧的に溶解するために検出 され得る。このプロセスは、スフェロプラスト形成の後期に頻繁にモニターされ るはずである。 スフェロプラスト混合物は、15mlの滅菌円錐形遠心チューブ中にデカントされ 、そしてスフェロプラストは、スイングバケットテーブルトップ遠心分離により 500rpm(10分)で遠心分離することにより回収される。得られるペレットは、10 の1.0Mソルビトールで2回リンスされ、次いで以下のSTC溶液で一回リンスされ る:91gソルビトール;50mM Tris.Cl;50mM CaCl2;8.0にpHを調整するに十分 なNaOH;および500mlの容積にするための水。 最終のスフェロプラストペレットを、16.0mlのSTC、200μlのDMSO、および4 mlの以下のPTC溶液に懸濁する:商標名「4000」でSigmaにより販売される200gの ポリエチレングリコール;50mM Tris.Cl;50mM CaCl2;8.0にpHを調整するに十 分なNaOH;および50mlの容積にするための水。 得られるスフェロプラストの懸濁物は、直接用いられるか、または-80℃にて1 .0mlのアリコート中で凍結保存されかのいずれかであり得る。 滅菌の15mlスクリューキャップチューブ中で、2.0μlの50mMスペルミジン溶 液、5.0μlのトランスフェクトされるべきプラスミドDNA(ベノミル耐性(通常 約1.0mg/mlの濃度で)のような選択マーカーとともに所望のヘテロダイマーのサ ブユニットのための発現系を含有するような)、および5.0μlの5mg/mlヘパリ ン溶液を、チューブを指で弾くことにより混合する。スペルミジン溶液は、1.0l のTE中に12.73mgのスペルミジンを溶解し、そして8.0にpHを調整することにより 調製され、そして-20℃にて保存され得る。ヘパリン溶液は、10mlのSTC中に50mg のヘパリンのナトリウム塩を溶解することにより調製され、そして凍結アリコー ト中に保存され得る。 チューブの内容物は、卓上遠心分離器中で手短にスピン(パルス)され、次い で氷浴中に置かれる。約50〜100μlの融解したスフェロプラストをチューブに 添加する。次いで氷上で約20分間のインキュベーション時間で十分であるが、混 合物を約30分間氷上でインキュベートする。約1mlのPTCを加え、そしてチュー ブを指で弾くことにより十分に混合する。この混合物を、約20分間室温でさらに インキュベートする。 再生「上層」寒天は以下を混合することにより調製される:20mlの50×Vogel の最小培地;825mlの水;182gのソルビトール;およびBacto-Difcoの商標名で販 売される28gの寒天。上層寒天を高圧滅菌し、そして100mlの10×FIGS溶液(5g/ lフルクトース、2g/lイノシトール、2g/lグルコース、および200ソルボースを 含有する)を加える。15mlの上層寒天を、50〜55℃でインキュベートし、そして スフェロプラストおよびプラスミドDNAを含有するチューブ中に注ぐ。内容物を 、チューブを指で弾き、2〜3回反転させることにより迅速に混合し、次いで「 下層」寒天をプレートした層上に均一に注ぐ。 「下層」寒天は、1×N培地に任意の要求される補充物を混合し;高圧滅菌し ;そしてそれぞれ1×および0.5μg/mlの最終濃度まで10×FIGSおよびベノミル (ベノミル耐性がマーカーとして用いられる場合)を添加することにより調製さ れる。25mlの体積の「下層」寒天は、ペトリ皿に注がれ、そして硬化する。 上層寒天を下層寒天上に注いだ後に、気泡を、炎であぶることにより除去する 。プレートを、上層寒天が固化するまで(約5分間)上向きに保たれる。上層寒 天が早まって硬化する傾向がある場合、下層寒天プレートは、予熱され得る。一 旦上層寒天が固化すると、プレートを、30℃にて、反対向きにしてインキュベー トする。 N.crassa形質転換体の選択のために、宿主を、適切な培地(形質転換された 細胞だけが利用し得る組成物を有するか、または形質転換された細胞だけが耐性 である抗生物質を含有する)上でこのように培養され、そして約34℃にてインキ ュベートする。上首尾な形質転換の徴候は、プレーティング後、約24〜36時間で 見られ得る。安定な形質転換体は、一般に、生育の3日後に記録される。形質転 換体を検出するためのインキュベーション期間は、宿主株および表現型マーカー に依存して変化する。 選択された形質転換体は、標準的な方法(例えば、適切なELISA、コロニーブ ロット免疫アッセイ、制限酵素分析、フィルターハイブリダイゼーション、ネス ト欠失サブクローニングなど)により、所望のタンパク質サブユニットの発現に ついてスクリーニングされ得る。 本発明において、上記の組換え技術は、以下を生産するために用いられる: (1)特定の条件下で生育にネガティブに影響するが、第2の核により与えら れる性質により補正され得る第1の特徴を有する第1の菌類;この第1の菌類は 第1のサブユニットをコードするヌクレオチド配列のための発現ユニットを含有 するようにここで形質転換される;および (2)特定の条件下で生育にネガティブに影響するが、第1の核により与えら れる性質により補正され得る第2の特徴を有する第2の菌類;ここで、この第2 の菌類は第2のサブユニットをコードするヌクレオチド配列のための発現ユニッ トを含有する。 得られる第1および第2の株は、本発明のヘテロカリオンを形成するために用 いられる親株である。 あるいは、エレクトロポレーション手順が、Neurospora crassaのような糸状 菌類の新たに回収された分生子を形質転換するために使用され得る(Van,D.C.Fu ngal Genetics Newsletter第42A(前出)(1995))。一般に、分生子は7〜28日齢 の培養物から回収される。細胞は1Mのソルビトール溶液中で洗浄され、そして 2.5×109細胞/mlの最終濃度で懸濁される。約5μgの直鎖状DNAが分生子の懸 濁物のアリコートに添加され、そしてこの一部がエレクトロポレーションキュベ ット(例えば、0.2cmのギャップを有するエレクトロポレーションキュベット) の底に置かれる。In Vitrogen Electroporator IIのようなエレクトロポレータ ーを、約7.25kb/cmの電圧勾配、ならびに約71μFおよび約200オームの設定に設 定する。エレクトロポレーション後、本質的に上記のような上層寒天を有するか または有さない細胞を適切な培地上にプレートする。 形質転換後、各分子の改変体に由来する株の安定な生成物は、各個々の場合に 使用される特定の宿主細胞および発現ユニットについて選択培地上で培養物を拡 大することによって確立される。ヘテロカリオンの産生 第1の菌類株および第2の菌類株は、全てのヘテロカリオン適合性対立遺伝子 に関して同型接合型であるように選択されるので(上記に説明されるようにtol 遺伝子が存在する場合、交配対立遺伝子を除く)、第1および第2の菌類が第1 および第2の菌類のいずれも単独では生存し得ない条件下で共に培養される場合 、この菌類は、本発明のヘテロカリオン菌類が形成されるように融合される。菌 糸の融合により、第1および第2の菌類の異なるハプロイド核は、共通の細胞質 中に共存するようになる。いかなる理論によっても束縛されることを望まないが 、出願人は、膜融合は、各々の細胞内の膜内粒子の凝集から生じ、タンパク質非 含有領域間で起こりうる細胞接触を作成すると考える。 2つの親のそれぞれは、所望のヘテロダイマータンパク質の異なるサブユニッ トの産生を行う核を含有するので、得られるヘテロカリオンは、両方のサブユニ ットを含有する完全なヘテロダイマーを産生し得る。 本発明のヘテロカリオンは、ほぼ同じ速度で分裂する2つの核を有して安定で ある。2つ(またはそれ以上)の核を有するヘテロカリオンが形成される場合、 核が、それらが融合するのとほぼ同時に有糸分裂期に入る場合、いくつかの単一 核のハイブリッド細胞を形成することもまた可能である。このタイプの核の融合 は、それが生じる場合異型接合ディプロイド核を生じるが、それは稀であり、そ して形成されるディプロイド核は通常、ハプロイド核よりもかなり数が少ない。ヘテロカリオンのパネル 本発明の組成物および方法は、ヘテロカリオンのパネルを使用する。上記のよ うに、パネルは、2つ以上のヘテロカリオンを含み、各ヘテロカリオンは異なる 多量体タンパク質を産生する。本発明の好ましいパネルは、2つ以上のメンバー を含み、さらに好ましくは、10以上のメンバーを含み、最も好ましくは、20以上 のメンバーを含む。ヘテロカリオンのパネルの一例は、免疫グロブリン改変体を 産生するパネルである。例えば、このようなパネルを作成するために、各個々の 株の分生子の懸濁物が、マイクロタイタープレートを使用するマトリックスまた は以下のマトリックス中に示されるような他の従来の様式で混合される: 改変体 κ1 κ2 κ3 κ4 γ1 κ1g1 κ2g1 κ3g1 κ4g1 γ2 κ1g2 κ2g2 κ3g2 κ4g2 γ3 κ1g3 κ2g3 κ3g3 κ4g3 γ4 κ1g4 κ2g4 κ3g4 κ4g4 γ5 κ1g5 κ2g5 κ3g5 κ4g5 この例示において、20の独特の組み合わせが産生される。標準的なマイクロタ イタープレート培養ディッシュにおいて、1つのサブユニットの12の改変体が第 2のサブユニットの8個の改変体に対して並べられた場合、96の独特の組合せが 産生され得る。 あるいは、パネルは、上記に説明された特徴付けられた株とは対照的に親株の ランダム混合物を含み得る。このような配列(arrangement)において、パネル は、ランダムな配置(array)で2以上のヘテロカリオンを含む。さらに、抗体 産生ヘテロカリオンパネルは、免疫グロブリン重鎖を発現する親菌類株の第1の 集団、または第1の集団の個々のメンバーと、免疫グロブリン軽鎖を発現する親 菌類株の第2の集団、または第2の集団の個々のメンバーとを融合させることに よって産生され得る。融合の後、生じるヘテロカリオンは、抗体分子を産生する ヘテロカリオンのパネルを形成するように配置される。 以前に記載されたように、マイクロタイタープレートは、任意の親株単独の増 殖を支持しないが、2つの親株の各々1つづつに由来する核から構成されるヘテ ロカリオン培養物の増殖を支持する最少培地(液体形状である場合にはアガーを 含まない)を含む。例えば、融合菌類株の各々が、互いに異なる栄養要求性を保 有する場合には、両方の栄養が欠損している培養培地において増殖し得る唯一の 細胞は、さらに多量体タンパク質のサブユニットを発現し得る相補的ヘテロカリ オンである。例えば、一方の株がアミノ酸(例えば、アルギニン)を要求し、そ の一方で、他方の株が塩基(例えば、アデニン)を要求し得る。各々の株は、適 切な余分の代謝物を補充した培地において独立して維持され得るが、いずれの株 も最少培地においては単独では生存し得ない。しかし、ヘテロカリオンは、各々 の核が他の要求性を相補するので最少培地において生存する。 代表的な最少培地は以下を含む:1リットルあたり、5.0gのブドウ糖、50.0ml の塩溶液(下記)、1.0mlの微量元素(下記)、および12.5gのアガー(pH6.5に 調整)(培地が固体形状である場合)。塩溶液は以下を含む:120.0gのNaNO3、10.4 gのKCl、10.4gのMgSO4、および30.4gのKH2PO4。 微量元素溶液は以下を含む:1.1gの(NH4)6Mo7O24.4H2O、11.0gのH3BO3、1.6g のCoCl2.6H2O、1.6gのCuSO4、50.0gのNa2EDTA、5.0gのFeSO4.7H2O、5.0gのMnCl2 .4H2O、および22.0gのZnSO4.7H2O(pH6.5)。 従って、ヘテロカリオンの糸状菌類をそのヘテロカリオン状態に維持するため に、外部からの強制が維持される。ヘテロカリオンの菌類細胞を最少培地で増殖 させることは、その株を継続的に維持「させる」。接合タイプが反対である場合 、tol遺伝子の存在は、安定な(A+a)ヘテロカリオンを維持するために使用さ れる。 多量体タンパク質は、本発明のパネルヘテロカリオンを、タンパク質の産生に 遊離な条件下で培養することによって産生される。多量体は、培養物から回収さ れ、そして(もちろん、必要である場合)多量体の構造を保存するように適合さ れた標準的な技術に従って精製され得る。 好ましくは、ヘテロカリオンの糸状菌類は、培養される宿主が最小増殖培地に 所望の多量体タンパク質を直接分泌することを可能にする発現ユニットを保有し 、その結果、多量体タンパク質(単数または複数)が細胞非含有培地から直接精 製され得る。細胞内に産生された多量体タンパク質は、細胞溶解物から単離され 得る。公知の手順に従う有用な精製方法(例えば、分子サイズ排除、イオン交換 クロマトグラフィー、HPLC、アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作 用クロマトグラフィーなど)が当該分野の技術内にある。分泌されたタンパク質のアッセイ 無菌のマイクロタイタープレートが商業的に入手可能であり、これは、各ウェ ルの底に既知のサイズのフィルター(例えば、0.6ミクロンまたは0.45ミクロン の孔サイズ)を含み、そして商業的に入手可能な吸引フィルターホルダーに配置 された場合には、フィルターを通して液体培地を第2の同じ形状のマイクロタイ タープレートに蓄積させ、細胞および培養プレートと同じオーダーで培地を保存 し、その間中ずっと、元の培養プレートにおける元のヘテロカリオン培養物の無 菌性を維持する。 回収された培地は、所望の改善された特徴(活性、結合、毒性または測定され 得る任意の他の特徴の増大または減少)について試験され得る。この活性を試験 する間に、元の菌類のヘテロカリオン性細胞培養物は4℃で保存され得るか、ま たは試験が1週間より多くを必要とすることが予想される場合には、培養プレー トは、添加される凍結保存剤ありまたはなしで凍結保存され得る。 多量体分子の所望の改変体を産生している培養物の同定においては、細胞が、 培養プレートから取り出され、そして固体培地上で培養され、そして十分な増殖 の後に拡大された液体培養物に播種するために使用され得る。あるいは、マイク ロタイター形式で構築されたマトリックスに播種するために使用される元の株は 、拡大された培養物のために使用されるように直接混合され得る。使用される特 定の菌類宿主にとって最適である、どのような条件下で培養される場合にも、こ の拡大された宿主培養物は、さらなる研究評価に十分な量で所望の産物を産生す る。非分泌タンパク質のアッセイ タンパク質が分泌されない場合、各々のマイクロタイタープレート中の細胞塊 は取り出され、標準的な方法によって粉砕され得、そして細胞上清および細片が 、所望の特徴を有する多量体タンパク質についてアッセイされ得る。所望の改変 体を産生する株の組み合わせが同定されると、マクロタイター形式で構築された マトリックスに播種するために使用された元の株が、混合され、そして拡大され た培養物を作製するために使用され得る。さらに、特定のヘテロカリオンに最適 な条件下で培養される場合には、この拡大された宿主培養物は、さらなる評価お よび使用に十分な量で所望の産物を産生する。ヘテロカリオンパネルの他の使用 本発明のヘテロカリオンパネルはまた、多量体タンパク質のサブユニットをコ ードするDNA分子を単離するために使用され得る(多量体タンパク質の他のサブ ユニットの1以上が単離されている場合)。このような使用において、DNA分子 の第1の集団は、既知のサブユニットをコードするヌクレオチド配列を含む。DN A分子の第2の集団は、目的の多量体タンパク質を天然に産生する生物から単離 された、ランダムにまたは合理的に選択されたcDNAもしくはゲノムクローンであ る。上記のように、ヘテロカリオンパネルは、親の菌類株の第1および第2の集 団のメンバーを融合することによって形成され、各々は発現ユニットのそれらの 各々の集団のメンバーを含む。再構成された多量体タンパク質を発現するヘテロ カリオンパネルのメンバーは、再構成された多量体タンパク質の産生に基づいて 容易に検出され得る。ヘテロカリオンパネルを含むキット 本発明は、本発明のヘテロカリオンパネルを含む1以上のコンテナを含むキッ トをさらに提供する。本明細書で使用される場合、コンテナは、細胞が配置およ び保存され得る物理的デバイスをいう。好ましいコンテナは、パネルが培養また は保存のために配置され得る配置を含む。このようなコンテナの1つの例は、96 ウエルのマイクロタイタープレートである。当業者は、本発明のヘテロカリオン パネルを保持するように任意の入手可能なコンテナ手段を容易に適応させ得る。 以下の実施例は、本発明を説明するが、限定することを意図しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/50 G01N 33/50 Z 33/566 33/566 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.2つ以上のヘテロカリオンを含むパネルであって、ここで該ヘテロカリオン が多量体タンパク質の異なる改変体を産生し、そして各ヘテロカリオンが第1お よび第2の菌類の親株を融合することによって形成され、ここで該ヘテロカリオ ンが生存のために両方の菌類の親の核の存在を必要とし、該第1および該第2の 親の菌類の株が多量体タンパク質のサブユニットの改変体をコードする外因的に 供給された核酸分子を含み、そしてここで該第1および該第2の親株が全てのヘ テロカリオン適合性対立遺伝子について同型接合型である、パネル。 2.前記多量体タンパク質のサブユニットの改変体のそれぞれが、天然に存在す るサブユニットの改変体である、請求項1に記載のパネル。 3.前記多量体タンパク質のサブユニットの改変体のそれぞれが、天然に存在し ないサブユニットの改変体である、請求項1に記載のパネル。 4.前記多量体タンパク質のそれぞれが抗体分子である、請求項1に記載のパネ ル。 5.前記多量体タンパク質のそれぞれが培地中に分泌される、請求項1に記載の パネル。 6.請求項1に記載のヘテロカリオンのパネルを含有する1つ以上の容器を含む 、キット。 7.2つ以上のヘテロカリオンを含むヘテロカリオンのパネルを産生するための 方法であって、ここで、該ヘテロカリオンのそれぞれが多量体タンパクを産生し 、以下の工程: 2つ以上の第1および第2の菌類の親株を融合する工程であって、該第1およ び該第2の親の菌類の株が多量体タンパク質のサブユニットの改変体をコードす る外因的に供給された核酸分子を含み、そしてここで、該第1および該第2の親 株が全てのヘテロカリオン適合性対立遺伝子について同型接合型である、工程、 および 2つ以上のヘテロカリオンを分泌する工程であって、従って該パネルを作成す るように形成され、ここで、該ヘテロカリオンが生存のために両方の菌の親の核 の存在を必要とする、工程、 を包含する、方法。 8.前記多量体タンパク質のサブユニットの改変体が天然に存在するサブユニッ トの改変体である、請求項7に記載の方法。 9.前記多量体タンパク質のサブユニットの改変体が、天然に存在しないサブユ ニットの改変体である、請求項7に記載の方法。 10.前記多量体タンパク質が抗体分子である、請求項7に記載の方法。 11.前記多量体タンパク質が適切な条件下で培地中に分泌される、請求項7に 記載の方法。 12.前記第1および第2の親の菌類の株が、パルスされた電場を使用して融合 される、請求項7に記載の方法。 13.多量体タンパク質の改変体のパネルを産生する方法であって、請求項1に 記載のヘテロカリオンのパネルを、外因的に供給された核酸分子が発現されて多 量体タンパク質の改変体を形成する条件下で培養する工程を包含する、方法。 14.多量体タンパク質の改変体のパネルの1つのメンバーに結合する試薬を同 定する方法であって、請求項13に記載の改変体のパネルを試験されるべき試薬 とともにインキュベートする工程、および該試薬が該パネルの1つ以上のメンバ ーに結合するかどうかを決定する工程を包含する、方法。
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