JP2000513873A - 質量分析計のためのイオン源および分析のためにイオン源を供する方法 - Google Patents

質量分析計のためのイオン源および分析のためにイオン源を供する方法

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Abstract

(57)【要約】 低圧で動作する質量分析計のためのイオン源は、必要なサンプルイオンを含むサンプルの流れを供給する大気圧サンプルイオン化装置を有する。これらのイオンは、通常、望ましくないガスおよび滴と共存している。インターフェースチャンバは、大気圧と質量分析計の作動圧力との間の圧力に真空ポンプにより保持される。共存ガスを有するサンプルイオンは、入口オリフィスを通して集められ、インターフェースチャンバ内にガスの流れを形成する。サンプルイオンは、出口オリフィスを通してインターフェースチャンバから質量分析計に向けて放出させる。インターフェースチャンバは、その中に入るガスの流れを分裂させて、実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を形成すると共に、出口オリフィスは、このデッド領域内に位置する。出口オリフィスは、入口オリフィスに対して見通し経路の線を有するべきではないか、または入口オリフィスを通ってインターフェースチャンバに入る流れの流れ軸から少なくとも30度外れるべきである。流れ分裂ピンはインターフェースチャンバ内に配置されて、入口オリフィスを通って入るガスの流れを分裂させる。

Description

【発明の詳細な説明】 質量分析計のためのイオン源および分析のためにイオン源を供する方法 本発明は、質量分析計のためのイオン源および分析のためにイオン源を供する 方法に関する。質量分析計は、通常、低圧で作動するものであり、本発明は、特 に大気圧で作動するイオン源に関する。こうしたイオン源には、エレクトロスプ レーイオン源および大気圧化学イオン化(APCI)イオン源が挙げられる。 質量分析計は、薬剤化合物、環境化合物および生体分子の様な有機物質を含む 広範な物質を分析するために用いられてきた。質量分析においては、こうしたサ ンプル化合物および生体分子を構成するイオンを発生させることが必要である。 サンプル化合物のイオンを発生させるための大気圧で作動するイオン源を有する 質量分析計は、生物学的物質の研究において特に有用である。 こうした1つのイオン源は、代表的には、サンプル液を流す微小チューブまた はキャピラリからなるエレクトロスプレーイオン化(ESI)源である。サンプ ル液は、溶媒に含まれた分析対象のサンプル化合物および分子からなる。キャピ ラリは、隣接面に対して高電位差で維持される。液体はチューブから出ると共に 、キャピラリの先端が高電場であるために、分散して微小イオン化滴になる。イ オン化滴は、その後、加熱して溶媒を気化させることにより脱溶媒される。最終 的に、イオン化滴は極めて微小になるので不安定であり、それと同時に気化して ガス状のサンプルイオンを形成する。 大気圧イオン源の別の形態は、加熱された噴霧器を用いてイオン化前にサンプ ル溶液滴をガス相に転化させる大気圧化学イオン化(APCI)イオン源である 。コロナ放電電極は噴霧器出口の近くに配置され、周囲のガスおよび噴霧された 溶媒分子をイオン化する。サンプル分子が、一般に、溶媒分子より大きなプロト ン親和性を有するので、両者間の衝突は、サンプル分子の選択的なイオン化をも たらす。こうして、ガス状のサンプルイオンが生成される。ESIが帯電または 極性化合物に限定されるのに対して、APCIが極性の小さい化合物のために用 いられることが可能なため、ESIとAPCIは補完的な手法である。 サンプル溶液滴が関与するいかなる手法にも関連する1つの問題は、脱溶媒操 作を行ったにもかかわらず、脱溶媒されなかった液滴、ダストおよびイオン化さ れなかった中性物が質量分析計に入りうるため、検出器でノイズ信号を生じるこ とである。こうした粒子は、例えば、乾燥ガス(例えば、窒素)の対向流を用い ることにより、質量分析計の真空系に入れないようにすることができる。しかし 、この解決法は厄介であり複雑であると共に、ガス流システムの設置および高価 な純粋ガスの供給を必要とする。 別のアプローチは、米国特許第5,171,990号に記載されている。それ は、スプレーを軸から離して放出させて、脱溶媒されなかったイオンが真空系に 入らないようにしたエレクトロスプレーイオン源である。同様に、米国特許第4 ,861,988号は、噴霧キャピラリの軸をサンプリングオリフィスの軸から 外して置き、大きなクラスタイオンのサンプリングを防止するエレクトロスプレ ーイオン源を開示している。 米国特許第5,495,108号は、真空系内の蒸気および結果としてのノイ ズを減少させるために直交サンプリングを用いるエレクトロスプレー/APCI 質量分析計を示している。スプレーは、サンプリングオリフィスを横切って横方 向に当てられ、脱溶媒されたイオンは静電気的に質量分析計に引付けられる一方 で、溶媒蒸気および脱溶媒されなかったイオンは質量分析計領域に入らない。 J.Chromatog.A、712巻(1995)pp.211−218に おいて、ファン・デル・ヘブン(Van der Hoeven)らは、サーモス プレー源を改良したエレクトロスプレー・インターフェースを論じている。この 場合、エレクトロスプレー・ニードルアセンブリの縦軸、エレクトロスプレー・ インターフェースへの入口、およびインターフェースを排気する真空ポンプへの 出口は、一般に、第一の軸に沿って配置され、質量分析計の縦軸は、第一の軸に 直角に配置される第二の軸を形成し、静電リペラ電極も第二の軸に沿って配置さ れると共に、質量分析計への入口に直接向合う。従って、中性物および脱溶媒さ れなかったイオンは、ポンプにより直接排気される傾向になるはずであり、所期 通り脱溶媒されたイオンのみが反発されて質量分析計内に入るようになる。 噴霧されたサンプルが一般に質量分析計入口に向けられると共に、イオン発生 の位置と入口との間に一本の見通し路の(直線)ラインが存在するあらゆるイオ ン源システム(米国特許第5,171,990号および米国特許第4,861, 988号の様な)の欠点は、望ましくない多少の粒子が質量分析計にやはり入り うることである。見通し線を有するイオン源に付随する更なる問題は、ストリー ミングの問題である。これは、システムの流体力学の結果である。ガスが高圧領 域から開口を通って低圧領域内に流れる場合、いわゆる「サイレンスゾーン」が 、開口の周囲および下流に生じる。このゾーン内で、ガス分子が高速を獲得し、 最高の強度で一直線の流線をたどる分子は開口軸に沿うことになる。見通し線が 形成されるイオン源における様に、質量分析計入口がこの軸に近ければ近いほど 、多くのガスが質量分析計内に直接流れ込むので、質量分析計内の真空系にかか る負荷は増加する。 他方、サンプルイオンが質量分析計入口に直接的に概ね直角に入るシステム( 例えば、ファン・デル・ヘブン(Van der Hoeven)ら)では、静電 リペラは、脱溶媒されたイオンを偏向させて質量分析計内に向かせることが要求 される。 1つの側面において、本発明は、望ましくないガスおよび液滴が混在して必要 なサンプルイオンが含まれるサンプルに流れを形成させる大気圧で動作する大気 圧サンプルイオン化装置を含み、低圧で動作する質量分析計のためのイオン源で あって、インターフェースチャンバは、排気ポート、大気圧と質量分析計の作動 圧力との中間の圧力でインターフェースチャンバを保持するために排気ポートに 連結された真空ポンプ、前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れからイ ンターフェースチャンバ内に混在するガスおよび液滴が混在する必要なサンプル イオンを集めるために配置された入口オリフィス(但し、前記入口オリフィスは 、流れ軸を有すると共に、前記流れ軸に沿って前記インターフェースチャンバ内 へのガスの流入を形成する)およびサンプルイオンが質量分析計に向けインター フェースチャンバを出るための出口オリフィスを有して構成され、インターフェ ースチャンバが、ガスの前記流れを分裂(分岐)させるように配置されて、前記 チャンバ内に実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を形成し、前記出口オリ フィスが、前記デッド領域に配置されるイオン源を提供する。 好ましくは、インターフェースチャンバは、入口オリフィスの流れ軸を二分さ せる流れ分裂面を有する。こうして、インターフェースチャンネルは、入口オリ フィスと排気ポートとの間に流れチャンネルを形成することが可能であると共に 、前記流れ分裂面は、前記流れチャンネル内で流れ分裂部材により形成される。 本発明は、望ましくないガスおよび滴と共に共存する必要なサンプルイオンを 含むサンプルの流れを形成するための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化 装置を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、インターフェ ースチャンバは、排気ポート、大気圧と質量分析計の作動圧力との中間の圧力で インターフェースチャンバを保持するために排気ポートに連結された真空ポンプ 、前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れからインターフェースチャン バ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオンを集めるために配置された 入口オリフィスおよびサンプルイオンが質量分析計に向けインターフェースチャ ンバを出るための出口オリフィスを有して構成され、入口オリフィスと出口オリ フィスとの間でインターフェースチャンバ内に見通し路の線が存在しないイオン 源も提供する。変形例において、出口オリフィスは、前記入口オリフィスと見通 し線で存在してもよく、この場合、見通し線は、入口開口の前記流れ軸に対して 少なくとも30度である。次に、入口オリフィスは、流れ軸を有することが可能 であると共に、前記流れ軸に沿って前記インターフェースチャンバ内へのガスの 流れを形成し、インターフェースチャンバは、ガスの前記流れを分裂させるため に流れ分裂手段を備えて、前記チャンバ内に実質的にガスの流れ方向のないデッ ド領域を形成してもよい。前記出口オリフィスは、前記デッド領域内に位置する 。また、前記インターフェースチャンバは、入口オリフィスと排気ポートとの間 に流れチャンネルを形成してもよい。 更なる側面において、本発明は、望ましくないガスおよび滴と共に共存する必 要なサンプルイオンを含むサンプルの流れを形成させるための大気圧で動作する 大気圧サンプルイオン化装置を含み、低圧で動作する質量分析計のためのイオン 源であって、インターフェースチャンバは、排気ポート、大気圧と質量分析計の 作動圧力との中間の圧力でインターフェースチャンバを保持するために排気ポー トに連結された真空ポンプ、前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れか らインターフェースチャンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオン を集めるために配置された入口オリフィスおよびおよびサンプルイオンが質量分 析計に向けインターフェースチャンバを出るための出口オリフィスを有すると共 に、入口オリフィスと排気ポートとの間で流れチャンネルを形成して構成され、 出口オリフィスが前記流れチャンネルを外れで位置するイオン源を提供する。 好ましくは、インターフェースチャンバは、前記流れチャンネルの片側に側方 チャンバを更に形成する。前記チャンバは、実質的にガスの流れ方向のないデッ ド領域を含むと共に、前記出口オリフィスは、前記側方チャンバ内に位置して、 前記領域からサンプルイオンを集める。 なお更なる側面において、本発明は、望ましくないガスおよび滴と共に共存す る必要なサンプルイオンを含むサンプルの流れを形成させるための大気圧で動作 する大気圧サンプルイオン化装置を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオ ン源であって、インターフェースチャンバは、排気ポート、大気圧と質量分析計 の作動圧力との中間の圧力でインターフェースチャンバを保持するために排気ポ ートに連結された真空ポンプ、前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れ からインターフェースチャンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオ ンを集めるために配置された入口オリフィス、サンプルイオンが質量分析計に向 けインターフェースチャンバから放出させるための出口オリフィスおよび前記出 口オリフィスによりインターフェースチャンバからサンプルイオンを集めるのに 都合よく配置された流れ分割手段を有して構成され、前記流れ分割手段が前記イ ンターフェースチャンネル内に実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を形成 する手段からなり、前記出口オリフィスが前記デッド領域内に位置するイオン源 も提供する。 好ましくは、インターフェースチャンバは、出口オリフィスと排気ポートとの 間に流れチャンネルを形成すると共に、前記流れ分割手段は、前記インターフェ ースチャンバ内の側方チャンバからなり、前記側方チャンバは、前記流れチャン ネルの片側に位置すると共に、前記デッド領域を含む。 好ましい実施形態において、イオン源は、前記流れチャンネル内に流れ分裂部 材を備える。 また更なる側面において、本発明は、望ましくないガスおよび滴と共に共存さ れる必要なサンプルイオンを含むサンプルの流れを形成するための大気圧で動作 する大気圧サンプルイオン化装置を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオ ン源であって、インターフェースチャンバは、排気ポートと、大気圧と質量分析 計の作動圧力との中間の圧力でインターフェースチャンバを保持するために排気 ポートに連結された真空ポンプと、前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの 流れからインターフェースチャンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプル イオンを集めるために配置された入口オリフィス(但し、前記入口オリフィスは 流れ軸を有する)およびサンプルイオンが質量分析計に向けてインターフェース チャンバから放出するための出口オリフィスとを有すると共に、入口オリフィス と排気ポートとの間で流れチャンネルを形成して構成され、イオン源は前記流れ チャンネル内に流れ分裂手段を備えて、インターフェースチャンバ内に実質的に ガスの流れ方向のないデッド領域を形成し、出口オリフィスは、入口オリフィス の前記流れ軸から離れて位置し、前記デッド領域からサンプルイオンを集めるイ オン源を提供する。 好ましくは、、前記インターフェースチャンバは、前記流れチャンネルの片側 に側方チャンバを更に形成し、前記デッド領域は、前記側方チャンバ内に延び、 前記出口オリフィスは、前記側方チャンバ内に位置する。 サンプルイオンが生じる大気圧領域と質量分析計自体の低圧チャンバとの間に インターフェースチャンバを設けることは通常の実施技術である。インターフェ ースチャンバは、その圧力を比較的低く(但し、質量分析計の圧力より高く)維 持すると共に、質量分析計の排気システムにかかる負荷を軽減するために強力に ポンプを作動させる。 大気圧領域とインターフェースチャンバの内部との間の実質的な圧力差のため に、チャンバに入るサンプルイオンを有するガスは、入口インターフェース内で 直ちに高速ジェットを形成する。これは、引続いて、入口オリフィスの流れ軸に 実質的に沿ってインターフェースチャンバ内にガスの細流または流れを形成する 。実質的にガスの流れ方向のないチャンバのデッド領域内にまたはインターフェ ースチャンバの入口オリフィスと排気ポートとの間の流れチャンネルから少なく と も十分外れて、インターフェースチャンバの出口オリフィスを配置することによ り、流入ガスに共存している大きな滴および他の粒子が、出口オリフィスを直接 通過し、続いて質量分析計を通過してイオン検出器に達することは、完全になく ならないとしても大幅に減少する。インターフェースチャンバ内へ入る際のガス の流れを分裂させる手段を存在させると、デッド領域内のサンプルイオンの存在 を高めることが可能となるため、機器の感度を改善する。 流れ分裂部材は、前記流れチャンネル内に突き出ているピンから構成すること が可能である。ピンは、入口オリフィスの開口サイズより大きい、流れチャンネ ルに垂直の横寸法を有してもよい。 イオン源は、流れチャンネル内において入口オリフィスと分裂部材との間に配 置された流れ制限器を備えてもよい。インターフェースチャンバから排気ポート までの流れの速度を制御するための流れ制御手段も備えてよい。 流れ分裂部材は、インターフェースチャンバの入口開口からのガスの流線流( 安定した流れ)を分裂させると共に、インターフェースチャンバに入るイオンの チャンバの体積全体にわたる配分、特に、出口オリフィスを通して質量分析計内 にサンプルイオンを吸込むインターフェースチャンバ内のデッド領域内への配分 を確実にするために設けられる。 重要なことは、入口および出口オリフィスの他に、流れ分裂部材を含むインタ ーフェースチャンバ全体は、好ましくは同じ電位に保持されるため、インターフ ェースチャンバ内にはイオンの加速が存在しないことである。イオンは、インタ ーフェースチャンバと低圧の質量分析計チャンバとの間の差圧に起因して、イン ターフェースチャンバから質量分析計内に流れる。出口開口が、ガスの組織的な 流れがないインターフェースチャンバの部分に位置するため、イオン、中性分子 および粒子は、熱エネルギーでインターフェースチャンバの出口開口を通って質 量分析計領域に入る。 インターフェースチャンバおよび分裂部材の仕組は、出口開口を通してサンプ ルイオンを吸込むインターフェースチャンバの領域内で脱溶媒されなかった滴イ オンおよび望ましくないクラスタイオンの割合を最小にするような仕組であって もよい。しかし、出口オリフィスを通って質量分析計に入る中性物または脱溶媒 されなかった滴は、実質的な正味速度を伴わずに入るため、こうした中性物また は滴が質量分析計を経てイオン検出器に進む確率は大幅に減少される。 更に、出口オリフィスを通って質量分析計に入る望ましくないクラスタイオン は、加速電場にさらされる。質量分析計領域内の減圧および増加した平均自由行 程のため、加速されたクラスタイオンは、この領域内において、クラスタを崩壊 させるのに十分な高エネルギ衝突にさらされる。 好ましくは、前記入口オリフィスは第一の流れ軸を有し、前記出口オリフィス は第二の流れ軸を有し、前記第一および第二の流れ軸が離れていると共に、イン ターフェースチャンバ内でずれて配置される。この配置は、インターフェースチ ャンバの入口オリフィスから出口オリフィスへの直接的な飛行経路の可能性を最 小にする。 好ましくは、前記第一および第二の流れ軸は平行である。 好ましい実施形態において、インターフェースチャンバ内において入口オリフ ィスと出口オリフィスとの間に見通し路のラインは存在しない。 本発明は、低い質量分析圧力における必要なサンプルイオンの質量分析のため にイオン源を供する方法であって、望ましくないガスおよび滴と共に共存する必 要なサンプルイオンを含む大気圧におけるサンプルの流れを形成するステップと 、大気圧より下と質量分析圧力より上の中間圧力に排気されたインターフェース チャンバ内に前記サンプルの流れから共存されたガスおよび滴を伴う必要なサン プルイオンを集めるステップと、停滞しているかまたは混乱したガス流の領域を 前記インターフェースチャンバ内に形成するステップと、質量分析のために前記 領域から必要なサンプルイオンを集めるステップとからなる方法も提供する。 以下に、本発明の特定の好ましい実施形態を、単なる例示とし、図を用いて詳 細に説明する。 図1は、本発明を具現化すると共にエレクトロスプレープローブを用いるイオ ン源および質量分析計を示す概略図である。 図2は、本発明を具現化すると共にAPCIプローブを用いるイオン源および 質量分析計を示す概略図である。 図3は、本発明の好ましい実施形態において用いられるイオン源インターフェ ースを示す断面図である。 図1のイオン源は、大気圧におけるイオン化領域1を含み、イオン化領域1は 、イオン化されたサンプル滴を生じるように配置されたエレクトロスプレープロ ーブ2を含む。ハウジング3は、入口オリフィス5を介してイオン化領域1と連 通するイオン源インターフェース領域4を形成する。インターフェース領域は、 ポート19を介して従来の真空ポンプ30(代表的には、28m3/hrの回転 ポンプ)により代表的には15mBarの圧力に排気される。ガス状のサンプル イオンを含むと共に、ガス状の溶媒分子および中性物も含むことが可能なサンプ ルの流れは、入口オリフィス5を通って進むと共に、インターフェース領域4に 入る。 インターフェースハウジングに入ったサンプルの流動は、その後、入口流入制 限器6を通って前進する。 図1に示したインターフェース領域は、一般にT型であるため、Tの「足部」 を上昇したサンプルの流れは分岐する。流れの大部分は、真空出口19に向けT の一方のアーム内に進む。Tの他方のアームは、代表的には直径1mmの出口オ リフィス7を含む。Tのこのセグメント20は、ガス流が実質的に停滞している かまたは混乱した「デッドボリューム」を形成するため、このセグメント内のサ ンプルイオンおよびその他のいずれの分子または粒子の速度も小さく、実質的な 方向をもたない。これにより、サンプルイオンの質量分析計に入る確率は増加し 、望ましくない分子および粒子が質量分析計を通ってイオン検出信号に影響を及 ぼす可能性を減少させる。更に、分裂ピン8は、Tの「足部」を有し、サンプル の流路内に突出している。これは、前記サンプルの流動を分裂し、インターフェ ースチャンバのセグメント20によりサンプルの流れがバイパスされる傾向にな ることを防止する共に、出口オリフィス7を通って吸込まれることが可能なセグ メント20内のサンプルイオンの数を増加させる。 入口オリフィス5と出口オリフィス7の軸は、実質的に平行であるが、代表的 には約10mmの距離だけずれている。また、インターフェースチャンバ3は、 入口オリフィス5と出口オリフィス7との間で見通し路のラインを生じさせない 。そのため、前記構成では、イオンおよびその他のガス分子または粒子は、入口 オ リフィス5から出口オリフィス7に直接流れることはできない。サンプルイオン は、比較的遅い流速で出口オリフィス7を通って進む。 出口流出制限器9も、排気ポートに隣接して、インターフェース領域の出口セ グメント内に配置される。 出口オリフィス7は、インターフェース領域4と質量分析計領域10(代表的 には、従来の四重極または磁気セクタ質量分析計)との間を連通させる役割を有 する。質量分析計領域は、代表的には約6×10-3mBarに排気されたRFレ ンズ領域12を形成するハウジング(11の破線で示した)、代表的には約8× 10-5mBarに排気された質量分析計領域13およびイオン検出器等の様な図 示していない従来のその他の要素を含むことが可能である。 イオンの平均自由行程は、出口オリフィスを出てインターフェース領域から低 圧領域に進むと同時に増加し、低圧領域では、イオンは、インターフェースハウ ジング3に印加された電位(代表的には0−100ボルト)によって加速される ことが可能である。例えば、40Vより大きい高電圧において、構造解明のため に必要であれば、相当なイオン分裂を発生させることが可能である。出口オリフ ィス7を通過するクラスタイオンも、その領域内でクラスタを崩壊させる。しか し、領域20内におけるガスの速度低下およびランダムな流動のために、望まし くない中性物が領域20から出口オリフィス7を通過し、イオン検出器に到達す る確率は大幅に減少する。 この例において、入口オリフィスコーン5および出口オリフィスコーン7だけ でなく分裂ピン8も含め、インターフェースチャンバのすべての要素が同じ電位 にあることに留意すべきである。ピン8は、チャンバ3に入るガス流に空力学的 に作用して、ガスおよび必要なサンプルイオンの「無秩序な」流れを促進して、 サンプルイオンが出口開口7を通って流出可能な領域20を満たす。 図1のイオン源は、インターフェースハウジングに対して高電位(代表的には 約3kV)で保持されるキャピラリチューブ14と、サンプル滴を脱溶媒するた めに必要な噴霧器ヒータ15とからなるエレクトロスプレーイオン源である。図 2は、APCIイオン源を示している以外は図1と同様である。APCI噴霧器 キャピラリ16(例えば、空気式噴霧器型であってもよい)、ヒータ17および コロナ放電電極18を図2に示した。全体のブロックまたはハウジング3は、図 示していない手段により加熱されて、サンプル滴の脱溶媒を補助すると共に、溶 媒がハウジングの表面を覆ったり、入口および出口オリフィスを塞ぐのを防止す ることが可能である。 図3は、本発明の好ましい実施形態において用いられるインターフェース領域 4の1つの形態の断面図である。前述した通り、ブロックまたはハウジング3( 代表的にはステンレススチール製)は、イオン源インターフェースを形成する。 入口オリフィス5は、代表的にはやはりステンレススチール製の開口中空コーン から形成される。 入口流入制限器6は、入口オリフィスの下流のサンプルの流路内に定置される 。出口流出制限器9は、排ガス経路内に形成されると共に、選択された内径の一 定の長さの連結チューブから構成することが可能である。入口オリフィスにおけ る開口のサイズおよび入口流入制限器の寸法(孔および長さ)の双方が装置の感 度およびイオンエネルギの広がりにも著しい効果を有することが見出された。こ れらの種々の寸法の選択には、感度とイオンエネルギの広がりとの関係で妥協し なければならない場合がある。長さ12mmおよび内径2mmの入口制限器が、 高感度および1ボルト未満の望ましいイオンエネルギの広がりを生じさせること が見出された。対照的に、出口流出制限器が、イオンエネルギの広がりに大した 影響がないことが見出された。しかし、この制限器は、装置の感度には影響を及 ぼす。この制限器は、代表的には長さ80mmおよび内径4mmの円筒形の孔で ある。 図3に示すように、流動分裂器8は、流動制限器から下流のサンプルの流路内 に突き出しているが、一般的なT形状のインターフェース領域の「足部」内に設 置される。分裂ピンは、代表的にはステンレススチールから製造され、突き出る 度合は固定される。分裂ピンがサンプルの流路内の中心点を越えて突出ている場 合、装置の性能が改善することが見出された。分裂ピン(代表的には直径約1. 6mm)は、代表的な直径0.4mmの入口オリフィスを「覆う」(但し、横方 向に離れている)ように突出させることが望ましい。 流れの回避を含めた本発明の利点により、こうしたイオン源で通常考慮される ものより相当に大きいオリフィスを用いることが可能であることを理解すること が必要である。これにより、装置の感度および頑健さが増大する。大きなオリフ ィスは、例えば、不揮発性緩衝剤により塞がれる可能性が少ない。分析対象のサ ンプルは、一般的にはLCカラムの溶離液であることが可能である。 「T」の上部で、サンプルの流れ経路は分岐する。一方のアームは、排気ポー ト19に向けて延び、他方のアームは、これもまたステンレススチールコーンと して形成される出口オリフィス7をその中に有し、出口オリフィス7は質量分析 計領域に連通する。好ましくは、質量分析計は、RFレンズシステムの後に配置 した四重極質量分析計であることが可能である。システムの質量分析計部分は従 来のものであり、ここで詳細には説明しない。 流動制限器6は、入口オリフィスコーン5を支持するフランジ21により定置 に配置され締着され、フランジは、引き続き、2つの固定ねじ(図示せず)によ りハウジングブロック3に固定される。ハウジングの内部とフランジ21との間 の良好なシールは、フランジ21の環状窪みの内に変形可能なO−リング22を 配置することにより確実に行われる。分裂ピン8は、ハウジングブロック3の壁 を通る孔23を通過して延びるように配置される。ピン8は、孔23の皿穴部分 内に液合する拡大されたヘッド24を有する。O−リング25は、ピンのヘッド 24の内面と孔23の皿穴部分の基部における対向肩部26との間で良好なシー ルを形成する。ピン8は、出口流出制限器9を形成する連結チューブ上に形成さ れた連結フランジ28の拡大された部分27の背後の一定位置に締着される。フ ランジ28は、2個以上のボルト(図示していない)によりハウジングブロック 3に固定される。O−リング29は、フランジ28とブロック3との間で良好な シールを形成する。 図1で示した通り、エレクトロスプレープローブ2は、一般に入口オリフィス 5の流れ軸に対して直角に向いたイオン化分子および粒子の初期スプレーを生じ させる。このスプレーは、キャピラリ14から発散するコーンを形成し、インタ ーフェースチャンバ3の入口オリフィス5は、スプレーが広がる領域の比較的イ オン密度が高いコーンの先端からイオン(およびその他の粒子)を吸込むように 配置される。類似の仕組は、図2のAPCIイオン発生器のために用いられる。 分裂ピンをインターフェースハウジングと同じ電位に保持することに注意する ことが重要である。従って、ピンは、サンプルイオンに対する静電反発効果をも たず、代わりに、サンプルの流れを分裂させるような機械的効果を有する。分裂 ピンを含むすべてのイオン源構成部材が金属であると共に、インターフェースブ ロックまたはハウジングと同じ電位で保持されるため、分裂ピンのために別個の 電圧源または回路を設けることは不要であることから構造および保守が簡単にな る。説明したイオン源は、頑健であり、高感度であり、高流速および低流速の双 方に対応可能であり、信頼性があり、製造において経済的であり、また、調整が 容易であり、使いやすく、順応性があるため更に多くの利点を有する。 図面に示した仕組において、インターフェースチャンバの入口オリフィスを通 る流入ガスの流動内に延びる分裂ピンが用いられる。このピンは、実質的なガス の流れ方向がなく、ガス流速が低下され、イオンが熱エネルギにある実質的な領 域をインターフェースチャンバ内に確実に形成する。出口オリフィスは、この領 域内に設けられる。その他の形状および仕組を同じ効果を奏するように用いるこ とが可能である。例えば、インターフェースチャンバは、流入ガスの流れがチャ ンバの壁に当たるように形成されることが可能である。一般に、出口開口が入口 チャンバの流れ軸から十分に離れるか(少なくとも30度)、またはインターフ ェースチャンバ内で見通し線から完全に外れることが重要である。 開示したESIおよびAPCI装置に加えで、大気圧サンプルイオン化装置の 別の形態を本発明の実施形態と組合せて用いることが可能であることも留意され るべきである。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 分裂させる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれるサ ンプルに流れを形成するための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装置を 含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバが、排気ポートと、 大気圧と質量分析計の作動圧力との中間の圧力で前記インターフェースチャン バを保持させるために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れから前記インターフェースチ ャンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要な前記サンプルイオンを集めるために配 置された入口オリフィスであって、前記入口オリフィスは、流れ軸を有すると共 に、前記流れ軸に沿って前記インターフェースチャンバ内へのガスの流れを形成 させる入口オリフィスと、 前記サンプルイオンが前記質量分析計に向け前記インターフェースチャンバか ら放出するための出口オリフィスと、を有して構成され、 前記インターフェースチャンバが、ガスの前記流れを分裂させるように配置さ れて、前記チャンバ内に実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を形成させ、 前記出口オリフィスがこのデッド領域に配置されていることを特徴とするイオン 源。 2. 請求の範囲1に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記インタ ーフェースチャンバが入口オリフィスの流れ軸を二分させる流れ分裂面を有する ことを特徴とするイオン源。 3. 請求の範囲2に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記インタ ーフェースチャンバが入口オリフィスと排気ポートとの間に流れチャンネルを形 成し、前記流れ分裂面が前記流れチャンネル内で流れ分裂部材により形成される ことを特徴とするイオン源。 4. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれるサ ンプルに流れを形成させるための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装置 を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバが、排気ポートと、 大気圧と前記質量分析計の作動圧力との中間の圧力で該インターフェースチャ ンバを保持するために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れから該インターフェースチャ ンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要な前記サンプルイオンを集めるために配置 された入口オリフィスと、 前記サンプルイオンが前記質量分析計に向けインターフェースチャンバから放 出させるための出口オリフィスと、を有して構成され、 前記入口オリフィスと前記出口オリフィスとの間でインターフェースチャンバ 内に見通し路の線が形成されていないことを特徴とするイオン源。 5. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれるサ ンプルに流れを形成させるための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装置 を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバが、排気ポートと、 大気圧と前記質量分析計の作動圧力との中間の圧力で該インターフェースチャ ンバを保持するために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れからインターフェースチャン バ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオンを集めるために配置された 入口オリフィスであって、この入口オリフィスは流れ軸を有すると共に前記流れ 軸に沿って前記インターフェースチャンバ内にガスの流れを形成させる入口オリ フィスと、 前記サンプルイオンを前記質量分析計に向けて前記インターフェースチャンバ から放出させるために前記入口オリフィスと関係で一本の見通し線上にある出口 オリフィスと、を有して構成され、 前記見通し線が入口開口の前記流れ軸に対して少なくとも30度の方向に位置 することを特徴とするイオン源。 6. 請求の範囲4または5のいずれかに記載の質量分析計のためのイオン源で あって、前記入口オリフィスが流れ軸を有すると共に、前記流れ軸に沿って前記 インターフェースチャンバ内にガスの流れを形成させ、 前記インターフェースチャンバには、該チャンバ内に実質的にガスの流れ方向 のないデッド領域を形成させるために前記ガスの流れを分裂させる流れ分裂手段 を備え、 前記出口オリフィスが前記デッド領域内に位置することを特徴とするイオン源 。 7. 請求の範囲6に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記インタ ーフェースチャンバが前記入口オリフィスと前記排気ポートとの間で流れチャン ネルを形成することを特徴とするイオン源。 8. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれるサ ンプルに流れを形成するための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装置を 含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバは、排気ポートと、 大気圧と質量分析計の作動圧力との中間の圧力で該インターフェースチャン バを保持するために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れから該インターフェースチャ ンバ内に前記共存ガスおよび滴と共に必要な前記サンプルイオンを集めるために 配置された入口オリフィスと、 前記サンプルイオンが前記質量分析計に向け該インターフェースチャンバを出 るための出口オリフィスと、を有すると共に、 前記入口オリフィスと前記排気ポートとの間で流れチャンネルを形成して構成 され、前記出口オリフィスが前記流れチャンネルを外れて位置するイオン源。 9. 請求の範囲8に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記インタ ーフェースチャンバが前記流れチャンネルの片側に側方チャンバを更に形成し、 前記チャンバには、実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を含むと共に、前 記出口オリフィスが前記側方チャンバ内に位置して、前記デッド領域からサンプ ルイオンを集めることを特徴とするイオン源。 10. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれる サンプルに流れを形成するための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装置 を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバが、排気ポートと、 大気圧と前記質量分析計の作動圧力との中間の圧力で該インターフェースチャ ンバを保持するために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れから該インターフェースチャ ンバ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオンを集めるために配置され た入口オリフィスと、 前記サンプルイオンを前記質量分析計に向けて該インターフェースチャンバか ら放出させるための出口オリフィスと、 前記出口オリフィスにより該インターフェースチャンバから前記サンプルイオ ンを集めるために適切に配置された流れ分割手段と、を有して構成され、 前記流れ分割手段が、前記インターフェースチャンネル内に実質的にガスの流 れ方向のないデッド領域を形成する手段からなり、前記出口オリフィスが前記デ ッド領域内に位置することを特徴とするイオン源。 11. 請求の範囲10に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記イ ンターフェースチャンバが前記出口オリフィスと前記排気ポートとの間に流れチ ャンネルを形成すると共に、前記流れ分割手段が前記インターフェースチャンバ 内の側方チャンバを成り立たせ、前記側方チャンバが前記流れチャンネルの片側 に位置すると共に、前記デッド領域を含むことを特徴とするイオン源。 12. 請求の範囲8、9または11のいずれかに記載の質量分析計のためのイ オン源であって、前記流れチャンネル内に流れ分裂部材を備えることを特徴とす るイオン源。 13. 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれる サンプルに流れを形成させるための大気圧で動作する大気圧サンプルイオン化装 置を含む低圧で動作する質量分析計のためのイオン源であって、 インターフェースチャンバが、排気ポートと、 大気圧と前記質量分析計の作動圧力との中間の圧力で該インターフェースチャ ンバを保持するために前記排気ポートに連結された真空ポンプと、 前記サンプルイオン化装置の前記サンプルの流れからインターフェースチャン バ内に共存ガスおよび滴と共に必要なサンプルイオンを集めるために配置された 流れ軸を有する入口オリフィスと、 前記サンプルイオンを前記質量分析計に向け該インターフェースチャンバから 放出させるための出口オリフィスと、を有すると共に、 前記入口オリフィスと前記排気ポートとの間で流れチャンネルを形成して構成 され、 前記イオン源には前記流れチャンネル内に流れ分裂手段が備えられ、前記イン ターフェースチャンバ内に実質的にガスの流れ方向のないデッド領域を形成させ 、前記出口オリフィスは、前記入口オリフィスの前記流れ軸から離れて位置し、 前記デッド領域から前記サンプルイオンを集めることを特徴とするイオン源。 14. 請求の範囲3、7又は13のいずれかに記載の質量分析計のためのイオ ン源であって、前記インターフェースチャンバが前記流れチャンネルの片側に側 方チャンバを更に形成し、前記デッド領域が前記側方チャンバ内に延び、前記出 口オリフィスが前記側方チャンバ内に位置することを特徴とするイオン源。 15. 請求の範囲3、7、12、13又は14のいずれかに記載の質量分析計 のためのイオン源であって、前記流れ分裂部材が前記流れチャンネル内に突き出 ているピンからなることを特徴とするイオン源。 16. 請求の範囲15に記載の質量分析計のためのイオン源であって、ピンが 前記入口オリフィスの開口サイズより大きな、流れチャンネルに垂直の横寸法を 有することを特徴とするイオン源。 17. 請求の範囲3、7から9又は11から16のいずれかに記載の質量分析 計のためのイオン源であって、前記流れチャンネル内に前記入口オリフィスと前 記分裂部材との間に配置された流れ制限器を含むことを特徴とするイオン源。 18. 請求の範囲1から17のいずれかに記載の質量分析計のためのイオン源 であって、前記インターフェースチャンバから前記排気ポートを通る速度を制御 する流れ制御手段を含むことを特徴とするイオン源。 19. 請求の範囲1から18のいずれかに記載の質量分析計のためのイオン源 であって、前記入口オリフィスが第一の流れ軸を有し、前記出口オリフィスが第 二の流れ軸を有し、前記第一および第二の流れ軸が離れていると共に、インター フェースチャンバ内でずれて配置されていることを特徴とするイオン源。 20. 請求の範囲19に記載の質量分析計のためのイオン源であって、前記第 一および第二の流れ軸が平行であることを特徴とするイオン源。 21. 請求の範囲1から20のいずれかに記載の質量分析計のためのイオン源 であって、前記入口オリフィスと前記出口オリフィスとの間で前記インターフェ ースチャンバ内に見通し路の線が形成されていないことを特徴とするイオン源。 22. 低い質量分析圧力における必要なサンプルイオンの質量分析のためにイ オン源を供する方法であって、 望ましくないガスおよび滴と共存して必要なサンプルイオンが含まれる大気圧 におけるサンプルに流れを形成するステップと、 大気圧よりも低く、かつ質量分析圧力よりも高い中間圧力において排気された インターフェースチャンバ内に前記サンプルの流れから共存するガスおよび滴を 伴う必要な前記サンプルイオンを集めるステップと、 前記インターフェースチャンバ内にガスの流れを形成するステップと、 前記インターフェースチャンバ内でガスの前記流れを分裂させて、前記チャン バ内に実質的にガスの流れ方向がないデッド領域を形成させるステップと、 質量分析のために前記デッド領域から必要な前記サンプルイオンを集めるステ ップと、を含むことを特徴とする方法。
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