JP2000513342A - サッカリドベースのデンドリマー - Google Patents
サッカリドベースのデンドリマーInfo
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、少なくとも2つの官能基を有するイニシエーターコアと少なくとも2つのサッカリドを含有するデンドリマーに関する。また、本発明は、例えば、鏡像選択的合成における触媒として、細胞付着インヒビターとして、薬剤用もしくはアフィニティクロマトグラフィーによる糖蛋白質の精製用のキャリアーとして、様々な目的のためのそれらの使用に関する。デンドリマーの調製は、図1/5に示される。
Description
【発明の詳細な説明】
サッカリドベースのデンドリマー
本発明は、サッカリドベースのデンドリマー、かかるデンドリマーの調製方法
及びその使用に関する。
有機化合物を合成する場合、生成物は、しばしば、混合物、例えばラセミ化合
物、即ち鏡像異性体の混合物として得られる。鏡像異性体どうしは、それらの物
理的特性の点ではわずかだが、その生理学的効果に関しては大いに異なる。従っ
て、一つの鏡像異性体は毒性でも、他の鏡像異性体は治療効果を有することがあ
る。それゆえに、鏡像異性体の分離は望ましいものである。この目的を達成する
ために、多くの試みが行なわれた。しかしながら、一般に広まっている結果は満
足するものではない。
従って、本発明の目的は、生成物の、特にラセミ化合物の混合物を効果的に分
離できる物質を提供することにある。
本発明によれば、これは請求の範囲に定義された内容により達成される。
従って、本発明の内容は、少なくとも2つの官能基を有するイニシエーターコ
アと少なくとも2つのサッカリドを含んでなるデンドリマーに関する。
デンドリマーは、それぞれ三次元的に、高いオーダーのオリゴマー化合物とポ
リマー化合物であり、いくつかの反応基を有するイニシエーターコアをベースと
して形成される。基質はこれらの基に結合する。第一世代のデンドリマーは、こ
のようにして得られる。第一世代デンドリマーの基質に、さらなる基質及び/又
は続いてさらに基質が結合し得るさらなるイニシエーターコアをさらに結合する
ことができる。この結合において、第二世代デンドリマーが得られる。この反応
順序を繰り返して、高次世代のデンドリマーが得られる。
「少なくとも2つの官能基を有するイニシエーターコア」という前記表現は、
少なくとも2つの官能基、特に3、4、5又は6つの官能基、例えば、水酸基、
アミノ基、カルボン酸基、有機金属基及び/又はハロゲン化物基を有する環状化
合物に関する。イニシエーターコアの例としては、環状イニシエーターコアサッ
カリド、即ちイニシエーターコアとして使用される環状サッカリドや環状脂肪族
化合物が挙げられる。環状イニシエーターコアサッカリドの代表例としては、全
ての立体異性型及び鏡像異性型の環状モノサッカリド、例えば、α−及びβ−D
−グルコースやその誘導体等の環状ペントースやヘキソースがある。環状脂肪族
化合物の代表例としては、トリヒドロキシシクロアルカン等のC6シクロアルカ
ンが挙げられ、例えば1,3,5−トリヒドロキシシクロアルカン、特に1,3
,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、イノシトール、特にミオ−イノシトール
、並びにそれらの誘導体がある。
本発明のデンドリマーは、イニシエーターコアに結合されるサッカリドを少な
くとも2つ有している。「サッカリド」という表現は、あらゆる種類のサッカリ
ド、特に全ての立体異性型及び鏡像異性型のモノサッカリド、例えば、α−及び
β−D−グルコースやその誘導体等、ベンジル基等の保護基で保護されたサッカ
リド、及び/又はアミノ基、リン酸基又はハロゲン化物基等の官能基で修飾され
たサッカリド等のペントースやヘキソースを含む。ここでサッカリドとしては、
特にイノシトールであり、より好ましくは、例えば、ガラクチノール由来、砂糖
大根及び乳製品等の2つの野菜源、又は酵素的な鏡像異性体分離により得られた
誘導体由来のミオ−イノシトールやケイブラチトールの光学活性誘導体である。
デンドリマーは3、4、5又は6つのサッカリドを有することが好ましい。サッ
カリドは、互いに同一又は異なってもよい。さらに、サッカリドは、グリコシド
結合を介してイニシエーターコアと結合されてもよい。
本発明のデンドリマーの好ましい態様において、スペーサーがイニシエーター
コアと1から最大全てのサッカリドとの間に存在する。その例としては、アルカ
ン等の脂肪族化合物がある。また、スペーサーは、不飽和脂肪族化合物でもよい
。スペーサーは、炭素原子を3〜10個有することが好ましい。さらに、スペー
サーはイニシエーターコア及び/又はサッカリドの官能基と結合され得る。いく
つかのスペーサーが存在する場合、それらはお互いに同一又は異なってもよい。
本発明のデンドリマーは、有機化合物を含有することが好ましい。それはイニ
シエーターコア及び/又は1又はいくつかのサッカリドと結合されてもよい。有
機化合物の例としては、臭素等のハロゲン、水酸基、アジド基及び/又はアミノ
基等の官能基を1つ有するアルカン、又はアルケン、特に末端に二重結合を有す
るものである。アルケンは、前記官能基を有してもよい。前記有機化合物は、炭
素原子を3〜10個有することが好ましい。さらに、1以上の有機化合物が、本
発明のデンドリマー中に存在してもよい。いくつかの有機化合物が存在する場合
、それらはお互いに同一でも異なってもよい。この有機化合物を用いて、デンド
リマーをキャリアーに結合させたり及び/又は色素又は顔料、磁気粒子及び/又
は他の化合物をデンドリマーに接触させることができる。
好ましい第一世代デンドリマーは、図1〜5の化合物6、10、16、21、
22及び28である。
前記イニシエーターコア、サッカリド、所望によりスペーサー及び/又は有機
化合物を用いて、第一世代デンドリマーを第二世代及びより高次世代のデンドリ
マーに合成してもよい。かかるデンドリマーも本発明の内容を代表している。
例えば、第二世代デンドリマーは、さらにサッカリドが第一世代デンドリマー
の1以上のサッカリドに結合したものでもよい。他の第二世代デンドリマーは、
例えば、第一世代デンドリマーのサッカリドにおいて、さらにサッカリドが結合
するための他のイニシエーターコアを含有するものでもよい。また、第二世代デ
ンドリマーは、第一世代デンドリマーの2以上のイニシエーターコアが他のイニ
シエーターコアを介して他のものと結合しているものでもよい。前記デンドリマ
ーの第二世代及び任意にはより高次世代において、前記スペーサはイニシエータ
ーコアとサッカリドとの間に存在してもよい。また、前記有機化合物はそれらに
結合されてもよい。
第二世代デンドリマーの例としては、図2〜4の化合物11、12、17、1
8、23及び24がある。
本発明のデンドリマーの成分は、抽出物として示される。しかしながら、それ
らはデンドリマーにおいて誘導型で存在している。
前記デンドリマーの調製方法は、本発明に従っても提供される。この方法にお
いて、個々の成分、即ちイニシエーターコア、サッカリド、所望によりリンカー
及び所望により有機化合物が互いに共有結合される。これはいつものごとく行な
われる。これに関連して、図1〜4におけるデンドリマーの調製が実施例を通し
て参照される。
本発明のデンドリマーは、多くの好ましい特性によりそれそのものを識別する
。該デンドリマーは生物分解性である。従って、容易に処分できる。さらに、再
生可能な未処理物質から実質的に製造される。これは、化石の未処理物質を倹約
し、CO2バランスに影響を与えない。さらに、本発明のデンドリマーは、正確
に定義された、即ち、欠陥及び/又は分子内又は分子間結合がない構造中に存在
している。さらに、本発明のデンドリマーは、キラル炭素原子を有する。加えて
、該デンドリマーは、その構造のために、化学的化合物と良好に結合でき、適切
な条件下で再びそれらを容易に遊離できる。さらに、本発明のデンドリマーは、
糖特異的レセプターとの選択的な相互作用に入ることができ、従って、例えばウ
イルス、バクテリア及び細胞と結合できる。
結果として、本発明のデンドリマーは、生成物の混合物からの基質分離用、特
に鏡像異性体におけるラセミ化合物の分離用のカラム材料として申し分なく好適
である。また、デンドリマーのレセプターとの相互作用のため、該デンドリマー
は、レクチン及び他の糖蛋白質のアフィニティクロマトグラフ単離用に、さらに
感染から身を守るためウイルスやバクテリア等の細胞付着インヒビター用に使用
することができる。
さらに、本発明のデンドリマーは、多くの他の応用に提供できる。例えば、そ
れらを、鏡像選択的合成用の触媒として使用できる。さらに、例えば賦形剤又は
薬剤キャリアー等の医学的な分野や、特に徐放薬剤の使用や、活性物質を目標細
胞に良好に計測して誘導するため(薬剤ターゲティング)に使用される。さらに
、それらは、組織移植の場合に拒絶反応を防ぐのに用いることができる。本発明
のデンドリマーは、水性培地の表面コーティング用やミセルとしても使用するこ
とができる。そのうえ、特にそれらがアミノ基等の官能基をそれらの最も外部の
殻に移動させる場合に、それらは複数の抗原決定基群、人工ワクチン又はシクロ
デキストリンに類似した酵素モデルとしてトランスフェクション用に使用するこ
とができる。また、本発明のデンドリマーは、固体相共役化されたものであり、
特にイノシトールの誘導体であるが、バクテリアに汚染された飲料水を調製する
のに使用することができる。そのうえ、色素や顔料に結合された際には、本発明
のデンドリマーは、組織化学的かつ細胞化学的方法でレクチンをラベルするのに
使用することもできる。
図面の簡単な説明:
図1は、イニシエーターコアとしてミオ−イノシトール、サッカリドとしてβ
−D−グルコース、スペーサー、及び6個の炭素原子を含み、官能基としてアジ
ド基を有する有機化合物を含んでなる、本発明のデンドリマー6を示し、
図2は、イニシエーターコアとしてミオ−イノシトール、サッカリドとしてβ
−D−グルコース、及びスペーサーを含んでなる本発明のデンドリマー10と、
さらにより高次世代のデンドリマー、即ちデンドリマー11と12の合成を示し
、
図3は、イニシエーターコアとしてミオ−イノシトール、サッカリドとしてβ
−D−グルコース、及び有機化合物としてアリル残基を含んでなる本発明のデン
ドリマー16と、さらにより高次世代のデンドリマー、即ちデンドリマー17と
18の合成を示し、そして
図4は、イニシエーターコアとして1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサ
ン、サッカリドとしてβ−D−グルコース、スペーサー及び有機化合物を含んで
なる本発明のデンドリマー21及び22の調製と、さらにより高次世代のデンド
リマー、即ちデンドリマー23と24の合成を示す。
図5は、本発明のデンドリマー28の調製を示す。
以下の実施例により本発明を説明する。
実施例1:本発明のデンドリマー6の調製
デンドリマー6の調製とその構造は、図1に示される。
a)2−O−(6−ブロモ−ヘキシル)−1,3,4,5,6−ペンタ−O−ベ
ンジル−ミオ−イノシトール2の調製
5g(7.9mmol)の1,3,4,5,6−ペンタ−O−ベンジル−ミオ
−イノシトール1を室温で水分の非存在下、60mLの無水DMSO中で攪拌し
た。1.8g(過剰量の4倍)の水酸化カリウム粉末を混ぜ、超音波槽中でホモ
ジナイズした。10分後、10mL(過剰量の8.26倍)の1,6−ジブロモ
ヘキサンを攪拌しながら混合した。1時間後、バッチを氷冷NaHCO3溶液に
注ぎ、まずジエチルエーテル、次いで石油エーテルで抽出を行なった。結合され
た有機相を次いで水で数回振ることにより抽出し、Na2SO4で乾燥させ、シリ
カゲルカラム、溶離液:PE/EE 8:1(v/v)で分離した。2は、完全
に結晶化された無色の油として得た(収量5.8g)。
b)2−0−(6−ブロモ−ヘキシル)−ミオ−イノシトール3の調製
5g(6.3mmol)の2をH2雰囲気下で150mLのメタノール/アセ
トン1:1(v/v)中で0.5gの20%Pd/C触媒とともに攪拌した。3
時間後、触媒を濾過して除き、溶液を濃縮した。3を無色の薄片として得た(収
量2.2g)。
c)2−O−(6−アジド−ヘキシル)−ミオ−イノシトール4の調製
1g(2.9mmol)の3を100mLのメタノール中で5gのアンバーラ
イトIR400Aイオン交換体(アジド型)とともに攪拌した。20%NaN3
溶液で攪拌し(10分間)、続いてまずメタノール、次いでアセトン、最後にジ
エチルエーテルで洗浄した後乾燥することにより、イオン交換体を塩化物型から
アジド型に変換した。12時間後、イオン交換体を濾過して除き、溶液を濃縮し
た。4を無色の薄片として得た(収量800mg)。
d)1,3,4,5,6−(6−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−
D−グルコシル−ヘキシル−2−O−(6−アジド−ヘキシル)−ミオ−イノシ
トール6の調製
20mg(0.065mmol)の4を室温で2mLの無水DMSO中で20
mg(過剰量の1倍)の水酸化カリウム粉末とともに攪拌した。5分後、230
mgの6−ブロモ−ヘキシル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D
−グルコシド5(過剰量の5*1倍)を添加した。2時間後と5時間後に20m
gの別の水酸化カリウム粉末と230mgの5を添加した。トータルで10時間
後、バッチを氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。Na2SO4で乾燥した後、シ
リカゲル上でカラムクロマトグラフィー、溶離液:PE/EE 1:1(v/v
)を行なうことにより得られたデンドリマー6を単離した。
ベンジル基を、得られた本発明のデンドリマー6から常法により開裂すること
ができる。
実施例2:本発明のデンドリマー6を用いたラセミ化合物の分離
本発明のデンドリマー6を通常のガラス製カラムに充填し、エタノールで平衡
化した。次いで、サリドマイドの両鏡像異性体からなるラセミ化合物をカラムに
供した。溶出はエタノールで行なった。2つの生成物を得た。常法により旋光度
を決定することにより、生成物をそれぞれサリドマイドの2つの鏡像異性体とし
て同定した。
この実施例は、本発明のデンドリマーがラセミ化合物を分離するためのカラム
材料として完全に好都合であることを示している。
実施例3:本発明のデンドリマー28の調製
デンドリマー28の調製とその構造は、図5に示される。
a)L(−)−1−O−(6−ブロモ−ヘキシル)−2,3,4,5,6−ペン
タ−O−ベンジル−ミオ−イノシトール26の調製
250mg(0.4mmol)のL(−)−2,3,4,5,6−ペンタ−O
−ベンジル−ミオ−イノシトール25(C.E.バロウ(Ballou)とL.
I.ピッツァー(Pitzer)、J.Am.Chem.Soc.、82、33
33(1960)による方法に基づいてガラクチノールから調製した)を室温で
水の非存在下、5mLの無水DMSO中で攪拌した。混合物に200mg(4倍
)水酸化カリウム粉末を混ぜ、超音波槽中でホモジナイズした。10分後、50
0μLの1,6−ジブロモヘキサンを攪拌しながら添加した。1時間後、混合物
を氷冷NaHCO3溶液に注ぎ、10mLのジエチルエーテルで3回抽出した。
1つにまとめられた有機抽出物を水で数回震盪し、Na2SO4で乾燥させ、シ
リカゲルカラム、溶離液:PE/EE 8:1(v/v)で分離した。
b)L(−)−1−O−(6−アミノ−ヘキシル)−2,3,4,5,6−ペン
タ−O−ベンジル−ミオ−イノシトール27の調製
3g(3.78mmol)のL(−)−1−O−(6−ブロモ−ヘキシル)−
2,3,4,5,6−ペンタ−O−ベンジル−ミオ−イノシトール26を50m
Lの無水アセトン中で5gのアンバーライトIR400Aイオン交換体(アジド
型)とともに攪拌した。(20%NaN3溶液で(10分間)攪拌し、続いてメ
タノール、アセトン、ジエチルエーテルの順で洗浄した後乾燥することにより、
イオン交換体を塩化物型からアジド型に変換した)。12時間後、イオン交換体
を濾過して除き、溶液を濃縮した。15mLのジエチルエーテル/15mLのト
リエチルアミンで処理し、500mgのリチウムアルミニウム水素化物と混合し
た。反応混合物を2時間還流させた。次いで、50mLの水と25mLのジエチ
ルエーテルを混合し、有機相を分離した。水相を20mLのジエチルエーテルで
2回抽出した。有機抽出物を一つにまとめて水で数回震盪し、Na2SO4で乾燥
させ、シリカゲルカラム、溶離液:PE/EE 10:1(v/v)で分離した
。
c)L(−)−トリス−シス−シス−シクロヘキサン−1,3,5−カルボン酸
(1−O 6−アミノヘキシル(−2,3,4,5,6−ペンタ−O−ベンジル
)−ミオ−イノシトール)−アミド28の調製
270mg(1mmol)の、−10℃に冷却したシス−シス−シクロヘキサ
ン−1,3,5−カルボン酸クロライドの溶液と10mLの無水ジクロロメタン
中の1mLの無水ピリジンに、さらに10mLの無水ジクロロメタン中の2.2
g(3mmol)のL(−)−1−O−(6−アミノ−ヘキシル)−2,3,4
,5,6−ペンタ−O−ベンジル−ミオ−イノシトール27を10分間滴下混合
した。混合物を1時間かけて室温にゆっくりと上げ、さらに2時間攪拌した。次
いで、それを氷冷NaHCO3溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。一つにまと
めた有機抽出物を水で数回震盪し、Na2SO4で乾燥した後、シリカゲル上でカ
ラムクロマトグラフィー、溶離液:PE/EE 1:1(v/v)を行なうこと
により生成物を単離した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07H 15/18 C07H 15/18
15/203 15/203
(72)発明者 グシュレイ,マルクス
ドイツ連邦共和国 ヘッペンハイム デー
―64646 マリーンシュトラーセ 2
(72)発明者 フォン デル リース,ヴィリ
ドイツ連邦共和国 ハイデルベルク デー
―69120 シュルツェンガッセ 9
(72)発明者 ミア ヴァルター
ドイツ連邦共和国 ハイデルベルク デー
―69121 ミュールシュトラーセ 126
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.少なくとも2つの官能基を有するイニシエーターコアと少なくとも2つのサ ッカリドを含有するデンドリマー。 2.イニシエーターコアが環状イニシエーターコアサッカリド又は環状脂肪族化 合物であることを特徴とする、請求項1記載のデンドリマー。 3.環状イニシエーターコアサッカリドが環状モノサッカリド又はその誘導体で あることを特徴とする、請求項2記載のデンドリマー。 4.環状モノサッカリドがβ−D−グルコースであることを特徴とする、請求項 3記載のデンドリマー。 5.環状脂肪族化合物がC6シクロアルカンであることを特徴とする、請求項2 記載のデンドリマー。 6.C6シクロアルカンがトリヒドロキシシクロヘキサン、イノシトール又はそ の誘導体であることを特徴とする、請求項5記載のデンドリマー。 7.官能基が水酸基、アミノ基、カルボン酸基、有機金属基及び/又はハロゲン 化物基であることを特徴とする、請求項1〜6いずれか記載のデンドリマー。 8.サッカリドがモノサッカリド、イノシトール及び/又はその誘導体であるこ とを特徴とする、請求項1〜7いずれか記載のデンドリマー。 9.モノサッカリドがグルコースであることを特徴とする、請求項8記載のデン ドリマー。 10.デンドリマーが3、4、5又は6つのサッカリドを有することを特徴とす る、請求項1〜9いずれか記載のデンドリマー。 11.サッカリドが互いに同一又は異なることを特徴とする、請求項1〜10い ずれか記載のデンドリマー。 12.スペーサーがイニシエーターコアとサッカリドとの間に存在することを特 徴とする、請求項1〜11いずれか記載のデンドリマー。 13.スペーサーが脂肪族又は不飽和脂肪族化合物であることを特徴とする、請 求項12記載のデンドリマー。 14.スペーサーが炭素原子を3〜10個有することを特徴とする、請求項12 又は13記載のデンドリマー。 15.デンドリマーが有機化合物を含有することを特徴とする、請求項1〜14 いずれか記載のデンドリマー。 16.有機化合物が官能基を有するアルカン、及び/又はアルケンであることを 特徴とする、請求項15記載のデンドリマー。 17.官能基がハロゲン、水酸基、アジド基及び/又はアミノ基であることを特 徴とする、請求項16記載のデンドリマー。 18.有機化合物が炭素原子を3〜10個有することを特徴とする、請求項15 〜17いずれか記載のデンドリマー。 19.いくつかの有機化合物が存在することを特徴とする、請求項15〜18い ずれか記載のデンドリマー。 20.デンドリマーが第二世代又はより高次世代のデンドリマーであることを特 徴とする、請求項1〜19いずれか記載のデンドリマー。 21.図1〜5のデンドリマーである、請求項1〜20いずれか記載のデンドリ マー。 22.イニシエーターコア、サッカリド、所望によりリンカー及び所望により有 機化合物が互いに共有結合されることを特徴とする、請求項1〜21いずれか記 載のデンドリマーの調製方法。 23.生成混合物の分離用カラム材料としての、請求項1〜21いずれか記載の デンドリマーの使用。 24.糖蛋白質のアフィニティクロマトグラフ精製のための、請求項1〜21い ずれか記載のデンドリマーの使用。 25.鏡像選択的合成用触媒としての、請求項1〜21いずれか記載のデンドリ マーの使用。 26.細胞付着インヒビターとしての、請求項1〜21いずれか記載のデンドリ マーの使用。 27.薬剤用キャリアーとしての、請求項1〜21いずれか記載のデンドリマー の使用。
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