JP2000512905A - ペルフルオルカーボン共重合体で表面変性した多孔質膜の製造方法 - Google Patents

ペルフルオルカーボン共重合体で表面変性した多孔質膜の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 表面をペルフルオルカーボン共重合体組成物で完全に変性させた多孔質膜基体を有する多孔質膜を含む多孔質膜生成物を製造する方法を提供する。この多孔質膜基体にペルフルオルカーボン共重合体組成物を含有する溶液を接触させて組成物を基体表面に結合させる。その基体に、機械的な力を施して過剰なペルフルオルカーボン共重合体組成物を除去し、次いで熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】 ペルフルオルカーボン共重合体で表面変性した多孔質膜の製造方法発明の分野 本発明は、表面をペルフルオルカーボン共重合体組成物で変性してなる薄い多 孔質膜、及び該膜の製造方法に関する。従来技術の背景 多孔質膜フィルターは、流体流れ中の物質を分離するために種々な環境中にお いて利用されている。膜は固体重合体マトリックスから形成され、そして高度の 精密さで制御されそして測定可能な多孔度、細孔寸法、及び厚さを有する。使用 に当たって、膜フィルターは一般にはカートリッジのような装置に組み込まれ、 そして流体流れ中に挿入して液体及び気体から粒子、微生物又は溶質の除去を行 うように適応される。 有用であるためには、膜フィルターは、その強度、多孔度、化学的一体性及び 清潔さを維持するようにろ過しようとする流体に対して耐性でなければならない 。例えば、ミクロ電子回路の製造では、膜フィルターは、種々のプロセス流体を 精製して汚染物が回路の破損を引き起こさないようにするために広く使用されて いる。流体のろ過又は精製は、プロセス流体を膜フィルターに該膜を横切る圧力 差(これは、膜の下流側よりも上流側においてより高い圧力の帯域を形成する) の下に通すことによって実施されるのが普通である。かくして、この態様でろ過 される液体は、膜フィルターを横切って圧力降下を受ける。この圧力差は、また 上流側で下流側の液体よりも高い溶存ガスレベルを有する液体をもたらす。これ は、空気のようなガスが低い方の圧力にある液体よりも高い方の圧力にある液体 中においてより高い溶解度を有することから生じる。液体が膜フィルターの上流 側から下流側に通過するにつれて、膜において溶液から溶存ガスが出てきて液体 のガス発生をもたらす。また、液体のガス発生は、液体が溶存ガスを含有する限 り圧力差がなくても自然に起こる可能性があり、そしてガスが溶液から出てくる ための推進力、例えば、膜の表面上にガスポケットが形成して成長することがで きるような核形成部位が存在する。半導体やミクロ電子装置の製造において典型 的に使用されるガス発生性液体は、極めて高い純度の水、オゾン化水、アルコー ルのような有機溶剤、並びに、酸化剤を含有することができる濃厚及び水性酸又 は塩基のような一般的に有意に化学的活性な他のものを含むのが普通である。こ れらの化学的活性な流体は、膜の劣化を防止するために化学的に不活性なフィル ターの使用を必要とする。膜組成の化学的破壊に至る膜の劣化は、通常、使用す る間にフィルターから離脱される抽出可能な物質をもたらし、かくしてろ過する 流体の純度、保全性及び清潔さを危うくする。これらの用途では、ポリテトラフ ルオルエチレンのような弗素含有重合体から作られたフルオルカーボン基体膜フ ィルターが通常使用される。弗素含有重合体は、それらの化学的不活性、又は化 学薬品攻撃に対する優秀な抵抗性が周知されている。弗素含有重合体の1つの不 利は、それらが疎水性であり、それ故にかかる重合体から作った膜がその膜の表 面エネルギーよりも大きい表面張力を有する水性液体又は他の液体で湿らすのが 困難であることである。ガス発生性液体を疎水性膜フィルターでろ過する間にし ばしば遭遇する他の問題は、ろ過プロセス間に溶存ガスが差圧の推進力下に溶液 から出るくるための核形成部位が膜によって提供されることである。内部細孔表 面及び外部又は幾何学的表面を含めて疎水性膜表面上にあるこれらの核形成部位 で溶液から出て来るガスは、膜に付着するガスポケットを形成する。これらのガ スポケットが連続したガス発生によって寸法を大きくするにつれて、それらは、 膜の細孔から液体を置換し始め、最後には膜の有効ろ過面積を減少させる。この 現象は、通常、膜フィルターの脱湿潤(デウェティング)と称されている。とい うのは、膜の流体湿潤又は流体充填部分は、流体非湿潤又はガス充填部分に徐々 に転換されるからである。また、膜の脱湿潤は、水性流体で湿った疎水性膜のよ うな湿潤膜が空気のようなガスに暴露されると自然に起こりうる。この脱湿潤現 象はより頻繁に起こり、そしてポリテトラフルオルエチレンのような弗素含有重 合体から作られたフルオルカーボン基体膜においてより顕著であることが分かっ た。また、脱湿潤が起こるときの速度は、0.2ミクロン又はそれ以下のような 小さい細孔寸法の膜ではそれよりも大きい細孔寸法の膜よりも速いことも分かっ た。ろ過プロセスの間に、フィルター装置において膜の脱湿潤によってろ過に利 用可能な有効膜面積が減少することは、フィルターの全ろ過効率の低下をもたら す。この効率の低下は、所定の圧力降下におけるフィルターを通る流体の流量の 低下、又は所定の流量における圧力降下の増大において明らかになる。かくして 、膜フィルターが経時的に脱湿潤するにつれて、ユーザーは、フィルターが新た に取り付けられ、それ故に完全に湿っているときと同じ容量(単位時間当たり) のプロセス液体を精製又はろ過することができない。ろ過プロセスの全処理容量 のこの減少は、単位容量のプロセス液体を精製するためのユーザーの時間及びコ ストの増加をもたらす。処理量の減少に直面して、ユーザーは、プロセスにおい て新しいフィルターを取り付けそして脱湿潤フィルターを廃棄することが要求さ れることがしばしばである。必ずしもフィルターの異物保持能の枯渇によるので はなく脱湿潤によるこの早期のフィルター変化は予定外の停止時間をもたらし、 且つユーザーの全コストを増加する。随意として、ユーザーは、膜を横切る圧力 降下を増大させるためにポンプがフィルターを通して流体を強制送りするときの 速度を増大させることのようなろ過系の他の要素に対して調整を行い、かくして 一定の流量を維持することによって効率の低下を補うことができる。これらの調 整もまた、ユーザーにとって作業コスト増しになり、そして系にある他の要素の 故障の可能性、並びにプロセス圧の増大によるプロセス液体の漏れの可能性を増 加する。ユーザーが脱湿潤による早期のフィルター変化を回避するための他の選 択は、フィルターを処理して膜を再湿潤することである。この処理はろ過系から フィルター装置を取り外し、予定外の停止時間をもたらすことを要するので時間 を浪費し、そしてフィルターを通過するプロセス液体に対して再湿潤プロセスか ら誘導された汚染物の導入をもたらす可能性がしばしばある。典型的には、イソ プロパノールのようなアルコール(これらは、可燃性液体であり、安全上の問題 を引き起こす)を含めて低表面張力の再湿潤剤を使用することができる。ろ過装 置を使用状態に戻す前に、最終ユーザーは、脱湿潤フィルターをアルコールで再 湿潤し、次いで水によるフラッシング、次いでプロセス液体によるフラシッング を行う。膜の製造業者は、脱湿潤フィルターを取り扱い且つ処理するための専門 技術をかかえている可能性があるけれども、最終ユーザーは、かかる更なるコス ト高のプロセス工程を実施するための能力又は希望を有しないかもしれない。 すべての膜は、膜の粒子保持特性に直接関係する公称細孔寸法によって特性表 示される。細孔寸法は膜を通る流量に正比例し、そして粒子保持は反比例する。 粒子保持及び流量の両方を最大限にするのが望ましい。これらの特性の内の1つ を有意に増大させそしてこれらの特性のうちの他のものを有意に低下させること は望ましくない。 ベネズラ等に係る米国特許4470859には、ポリテトラフルオルエチレン のようなフルオルカーボンで形成した微孔質基体の表面をペルフルオルカーボン 共重合体の溶液からの該共重合体の被覆で変性して膜の表面をより水湿潤性にす るための方法が開示されている。ペルフルオルカーボン共重合体は、溶剤中に高 められた温度において溶解される。次いで、その膜は溶液中に浸漬され、そして 真空室中に置かれる。次いで、室内の圧力は、フィルター内から空気を除去する ために約150mmHg(絶対圧)になる程に下げられる。しかる後、室内の圧 力は、大気圧に迅速に戻される。この被覆プロセスは反復されて、ベネズラ氏他 が記載したことを、膜の細孔への完全な溶液侵入として確実にする。この態様で 進めることによって、膜内の隙間を画定する膜表面及び内壁はペルフルオルカー ボン共重合体で被覆される。被覆工程後に、溶剤は熱及び真空を使用して蒸発に よって除去され、又は溶媒和ペルフルオルカーボン共重合体は該共重合体が完全 に不溶性であるところの物質で沈殿される。溶液を形成するのに使用される溶剤 としては、ハロカーボン油、ペルフルオルオクタン酸、デカフルオルビフェニル 、N−ブチルアセトアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。膜 表面の変性に続いて、ベネズラ氏他は、膜表面上の変性用共重合体用の溶剤を含 有する流体を使用するのを避けることを教示している。また、ベネズラ氏他は、 重合体のアルコール溶液を回避すべきであることを開示している。 米国特許4433082及び4453991には、先に記載した被覆法に使用 される溶剤と比較して比較的害のない溶剤を使用してテトラフルオルエチレンと メチルペルフルオル(4,7−ジオキサ−5−メチル−8−ノネノエート)又は ペルフルオル(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオ リド)との共重合体のような過弗素化イオン交換重合体の溶液を形成する方法が 開示されている。この過弗素化イオン交換重合体は、イソプロパノールのような アルコール溶剤中に高められた温度及び圧力において溶解される。得られた溶液 は、水性塩化ナトリウムの電解のような電気分解プロセスにおいて使用されるフ ィルム及び非孔質膜を製造し且つ修理するのに、様々な化学反応を促進する際に 使用する触媒担体の如き基体を被覆するのに、多孔質ダイヤフラムを被覆してそ れらを非孔質製品に転換するために、また、スルホン酸又はスルホネート官能基 を有する使用済みの過弗素化重合体を再使用のために回収するのに有用であると 記載されている。これらの特許によって開示されるような電解プロセスでは、被 覆ダイヤフラムに由来する抽出分は実質的な問題ではなく、そして変性ダイヤフ ラムの多孔度は重要なものではない。 また、米国特許4348310には、弗化スルホニル含有フルオル重合体の溶 液が開示されている。ここで使用される溶剤は、完全にハロゲン化された飽和炭 化水素であって、好ましくは少なくとも1個の末端弗化スルホニル極性基を有す るものである。この溶液は、弗素化重合体から作られた膜中の穴を修理するのに 、また、イオン交換フィルム膜、透析膜、限外ろ過膜及びミクロろ過膜を作るた めに使用されると記載されている。これらの溶液について他の開示された用途は 、ダイヤフラムにその溶液を接触させ次いでハロゲン化溶剤を蒸発させ次いで被 覆したダイヤフラムを加水分解して弗化スルホニル基を酸又は塩形に変換するこ とによって電気化学セル用の多孔質ダイヤフラムを被覆することである。 マルロウク氏等に係る米国特許4902308にも、多孔質の膨張したポリテ トラフルオルエチレン膜の表面をペルフルオル陽イオン交換重合体の溶液からの 該重合体で変性する方法が記載されている。また、マルロウク氏他は、表面変性 膜に該重合体用の溶剤を含有する流体を接触させることは回避されるべきである ことを教示している。 米国特許4259226及び4327010には、カルボン酸塩基を有する弗 素化重合体で多孔質膜表面を変性することが開示されている。膜からの抽出分を 制御するための、又は膜表面への変性用組成物の結合度を制御するためのプロセ ス工程は開示されていない。 米国特許5183545及び5094895には、表面をペルフルオルイオン 交換重合体組成物で変性させた多孔質で多層の膨張ポリテトラフルオルエチレン 基体から多層で複合体の多孔質ダイヤフラムを作る方法が開示されている。この 変性用重合体組成物は界面活性剤を含有することができ、そして過剰の変性用組 成物を含有してもよいが、これらの両方とも望ましくない抽出分の源である。加 えて、これらの特許は、0.25mmを超え、好ましくは約0.76mm〜約5 .0mmの厚さを有する厚いポリフルオルカーボンダイヤフラムをペルフルオル イオン交換重合体で被覆する方法が開示されている。薄い膜基体は、1000よ りも大きい当量を有するペルフルオルイオン交換重合体被覆の使用であるとして 特定的に排除されている。 従って、湿潤性を向上させる変性表面を有する薄い多孔質膜を提供することは 望ましいであろう。加えて、弗素含有重合体で構成される多孔質膜のような薬品 攻撃に対して抵抗性のかかる膜を提供するのは望ましいであろう。更に、使用す る間に脱湿潤しないように、ガス発生性流体をろ過するときに表面上にガスの核 形成を助成しないかかる膜を提供することは望ましいであろう。また、生成する 膜、特に小さい細孔寸法の膜の束特性に有意の悪影響を及ぼさずに未変性膜と比 較して向上された粒子保持特性を有するかかる膜を提供することは望ましいであ ろう。発明の概要 本発明は、内部細孔表面及び外部幾何学的表面を含めて表面を付着され結合さ れたペルフルオルカーボン共重合体組成物で完全に変性させた薄い多孔質重合体 膜基体の製造法を提供するものである。このペルフルオルカーボン共重合体組成 物は、それが重合体基体表面に結合されるような態様で付着される。ペルフルオ ルカーボン共重合体組成物の溶液は、重合体基体を溶液に浸漬させるか、又は溶 液を重合体基体に加圧下に通すか、又は膜の細孔に加圧下に貫入させることによ るが如くして重合体基体と接触される。本明細書における用語「溶液」は、溶剤 、希釈剤又は分散媒体中に完全溶解した及び/又は部分溶解したペルフルオルカ ーボン共重合体組成物を含有する液体組成物を意味する。これらの溶液は、分散 媒体中に懸濁された未溶解ペルフルオルカーボン共重合体組成物の懸濁体を含む 。この溶液は、ペルフルオルカーボン共重合体組成物用の溶剤、希釈剤又は分散 剤媒体である液体組成物であって、膜基体を完全に湿潤するものを含み、又は、 それが膜基体を湿潤しないときには、膜は、溶液が膜の細孔に入ることができる か又は溶液が細孔中に押し入れられるように予備湿潤される。溶液が膜の細孔に 完全に入ることが必要要件である。次いで、表面変性膜基体は、過剰の未結合ペ ルフルオルカーボン共重合体組成物を選択的に除去しそしてそれを基体の表面全 体に分配するために機械的力を受ける。 別の具体例では、膜基体に結合されたペルフルオルカーボン共重合体組成物の 除去を回避しながら、前に機械的力を受けた表面に未結合ペルフルオルカーボン 共重合体組成物を溶媒和又は希釈による等して選択的に除去する溶剤、希釈剤又 は分散剤を接触される工程を加えてもよい。得られた表面変性膜を、次いで、膜 基体と結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物との間の結合強度を向上させる ために乾燥させそして熱処理する。 熱処理された表面変性膜はその表面を、結合ペルフルオルカーボン共重合体組 成物(これは、驚いたことに、未結合溶媒和ペルフルオルカーボン共重合体組成 物を溶媒和及び/又は希釈する溶剤又は希釈剤中に実質上可溶性でない)を含む 組成物で完全に変性させる。本明細書において用語「完全に変性された」を使用 するときには、それは、表面変性の程度が、膜をガス発生性液体と接触させたと きに膜の脱湿潤を検出することができない程で、しかも、膜をメチレンブルー染 料で色付けしたときに膜表面の未染色部分が検出されないようなものであること を意味する。かくして過剰の又は未結合のペルフルオルカーボン共重合体組成物 は、変性膜表面に悪影響を及ぼさずに変性膜から選択的に除去されることができ る。加えて、未結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物を膜から除去できるの で、表面変性膜を通過させる流体中で離脱される可能性があるものはもはや抽出 分の可能な源ではない。かくして、熱処理された表面変性膜には、未結合溶媒和 ペルフルオルカーボン共重合体組成物用の溶剤又は希釈剤である液体を用いたと きでさえも抽出分を実質上存在しない。加えて、表面変性用組成物は、精製水を ろ過する間に膜を横切る圧力降下の増大を測定することによって調べて、多孔質 膜基体が実質上閉鎖又は閉塞されないような量で且つ濃度で使用する。本発明の 変性多孔質膜製品は、圧力降下によって測定して未変性多孔質膜基体と実質上同 じ透過性を有する。即ち、未変性多孔質膜基体を横切る圧力降下と比較した時の 本発明の変性多孔質膜の場合の圧力降下の増大は、25%を越えない。この圧力 降下の増大は、未変性多孔質膜基体を横切る圧力降下と比較して15%を超えな いのが好ましく、そして10%を超えないのが最も好ましい。 本発明に従って変性した膜は、未変性膜の束特性を実質上維持しながらずっと 小さい細孔寸法の未変性膜の粒子保持特性を有することができる。更に、膜の表 面変性を行う組成物はペルフルオルカーボン共重合体組成物から形成するので、 変性表面も亦、化学薬品攻撃に対して高度に抵抗性である。加えて、ペルフルオ ルカーボン共重合体組成物は、ガス発生性液体をろ過するときに膜の表面でのガ スの核形成を助成しない。かくして、ガス発生性液体をろ過するときには、膜の 有効寿命は、膜の脱湿潤をもたらすガス発生性液体をろ過するときに表面上での ガスの核形成を助成する未変性フルオルカーボン膜の有効寿命よりも有意に長く なる。図面の簡単な説明 図1は、例10の標準脱湿潤試験の結果を示すプロットである。 図2は、例11の標準SC2ドレンテストのP/Q対ドレン数を示すプロット である。 図3は、例14の未染色対照の図(4.3×)である。 図4は、例14の染色対照の図(4.3×)である。 図5は、染色された例15の非予備湿潤沈殿被覆対照の図(4.3×)である 。 図6は、染色された例15の予備湿潤沈殿被覆試料の図(4.3×)である。 図7は、染色された例14の非予備湿潤被覆試料の図(4.3×)である。 図8は、染色された例14の予備湿潤被覆試料の図(4.3×)である。 図9は、染色された例16で論じた本発明のプロセスで製造された表面変性膜 の図(4.3×)である。 図10は、染色された例17で論じた本発明のプロセスで製造された表面変性 膜の図である。特定の具体例の説明 本発明の膜の表面変性用組成物は、デュポン社によって商品名「NAFION 」(登録商標)で又は旭硝子社によって商品名「FLEMION」(登録商標) で販売されるもののようなペルフルオルカーボン共重合体として一般に知られる 重合体組成物を含み,これを膜基体に結合させる。 これらのペルフルオルカーボン共重合体は、一般的には、少なくとも2種の単 量体の共重合体であり、そして1種の単量体は、弗化ビニル、ヘキサフルオルプ ロピレン、弗化ビニリデン、トリフルオルエチレン、クロルトリフルオルエチレ ン、ペルフルオル(アルキルビニルエーテル)、テトラフルオルエチレン及びそ れらの混合物のような弗素含有単量体群から選択する。 第二の単量体は、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2) 、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)基(ここで、Mは H、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR4であり、そして各々のRは別個 にH、CH3、C25又はC65のようなアルキル基又はアリール基であり、そ してこれらは、ヒドロキシル、アミン、エーテル又はカルボニル基等のような他 の官能基を随意に含有して置換アルキル基又は置換アリール基を形成してよい) にすることができる又はこれらに転化されうる官能基を含有する弗素含有単量体 の群から選択する。かくる第二単量体の例は、一般的には、式CF2=CFRf− Xによって表わすことができる。一般式におけるRfは、エーテル結合を含有す るものを含めて、任意の好適な又は通常の形状を有する1〜8個の炭素原子を含 む線状又は分岐状二官能性過弗素化基であり、そして炭素−炭素結合を介して又 は好ましくはエーテル結合を介してビニル基CF2=CFに直接結合されるもの である。一般式におけるXは、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(S O2NR2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)基(こ こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR4であり、そして各々 のRは別個にH、CH3、C25又はC65のようなアルキル基又はアリール基 、又は置換アルキル基若しくは置換アリール基である)にすることができる又は これらに転化されうる官能基である。一般式における1つの制限は、−X基に隣 接する炭素原子上に少なくとも1個の弗素原子が存在することの一般的な要件で ある。 典型的には、スルホニルベースのイオン交換基に転換されうる弗化スルホニル 基を含有するかかる第二単量体は米国特許3282875、3041317、3 560568及び3718627に記載され、そしてペルフルオルカーボン共重 合体の製造法は米国特許3041317、2393967、2559752及び 2593583に記載されているので、必要ならば、それらの米国特許を参照さ れたい。これらのペルフルオルカーボン共重合体は、(SO3M)基に変換され うるペンダントSO2Fベースの官能基を有するのが普通である。本発明の1つ の具体例では、表面変性用組成物は、カルボニルベースのイオン交換基に転換さ れうるペンダントカルボニルベースの官能基を含む。 ペンダントカルボニルベースのイオン交換官能基を有するペルフルオルカーボ ン共重合体は、米国特許4151052若しくは特開昭第52−38486号に 従うような任意の好適な通常の態様で製造することができ、又は米国特許415 1051に記載されるような方法によってスルホニル基含有単量体から誘導され るカルボニル官能基含有単量体から重合することができるので、必要ならば、こ れらの文献を参照されたい。弗化カルボニル含有単量体の具体的な例としては、 が挙げられる。好ましいカルボニル含有単量体としては、が挙げられる。それ故に、本発明で使用する好ましいペルフルオルカーボン共重 合体としては、式−OCF2CF2X’及び/又は−OCF2CF2C−F2Y−B −YCF2CF2O−(式中、X’は弗化スルホニル(SO2F)、弗化カルボニ ル(COF)、スルホネートメチルエステル(SO3CH3)、カルボキシレート メチルエステル(COOCH3)、イオン性カルボキシレート(COO-+)又 はイオン性スルホネート(SO3 -+)であり、Yはスルホニル(SO2)又はカ ルボニル(CO)であり、Bは−O−、−O−O−、−S−S−、並びに式NH (CR12xNH(ここで、R1及びR2は短鎖アルカン、アルケン、水素及び アミン基から選択する)のジ−及びポリアミンであり、そしてZは水素、リチウ ム、セシウム、ルビジウム、カリウム及びナトリウムのようなアルカリ金属、又 はバリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びラジ ウムのようなアルカリ土類金属、又は第四級アンモニウムイオンである)によっ て表わされるカルボニル及び/又はスルホニルベースの官能基が挙げられる。 ペルフルオルカーボン共重合体のスルホニル形は、典型的には、弗素化炭化水 素主鎖に官能基か又は官能基を有するペンダント側鎖のどちらかが結合してなる 重合体であるのが典型的である。このペンダント側鎖は、例えば、 基(ここで、R’fはF、Cl又はC1〜C10ペルフルオルアルキル基であり、そ してWはF又はCl、好ましくはFである)を含有することができる。重合体中 の側鎖基にある官能基は、エーテル結合を介して側鎖基に結合されることができ る末端基 に存在することになるのが普通である。この種のペルフルオルカーボン共重合体 の例は、米国特許3282875、3560568及び3718627に開示さ れているので、必要ならば、それらを参照されたい。 追加の例は、一般式CF2=CF−Tk−CF2SO2F(ここで、Tは1〜8個 の炭素原子を含む二官能性弗素化基であり、そしてkは0又は1である)によっ て表わすことができる。Tにおける置換原子は、弗素、塩素又は水素を包含する 。最も好ましいペルフルオルカーボン共重合体には炭素に結合した水素及び塩素 が両方とも存在しない、即ち、それらは苛酷な環境で最大に安定であるために過 弗素化される。上記式のT基は分岐又は非分岐即ち直鎖のどちらであってもよく 、そして1個以上のエーテル結合を有することができる。この群の弗化スルホニ ル含有共単量体におけるビニル基はエーテル結合を介してT基に結合されること 、即ち、共単量体は式CF2=CF−O−T−CF2−SO2Fを有することが好 ましい。かかる弗化スルホニル含有共単量体の例は、 CF2=CFOCF2CF2SO2 CF2=CFCF2CF2SO2F、及び である。 最も好ましい弗化スルホニル含有共単量体は、ペルフルオル(3,6−ジオキ サ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド)、である。 スルフォニル含有単量体は、米国特許3282875、3041317、37 18627及び3560568の如き文献に記載されているので、必要ならば、 それらを参照されたい。 本発明において使用するペルフルオルカーボン共重合体の好ましい群は、次の 反復単位、 [式中、hは3〜15であり、jは1〜10であり、pは0、1又は2であり、 X”は一緒になって4個の弗素又は3個の弗素及び1個の塩素になり、YはF又 はCF3であり、そしてR’fはF、Cl又はC1〜C10ペルフルオルアルキル基 である]を有する重合体によって表わされる。 本発明の方法では、スルホニル及びカルボニルの両方のタイプの官能基を含有 する共重合体、並びに異なる官能基を有する共重合体の混合物を含めて、スルホ ニル又はカルボニルベースの官能基を含有する任意のペルフルオルカーボン共重 合体を使用することができる。最も好ましいスルホニル含有ペルフルオルカーボ ン共重合体は、テトラフルオルエチレンとペルフルオル(3,6−ジオキサ−4 −メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド)との共重合体であり、そしてこ れからスルホン酸形又は塩形を得ることができる。最も好ましいカルボニル含有 ペルフルオルカーボン共重合体は、テトラフルオルエチレンとメチルペルフルオ ル(4,7−ジオキサ−5−メチル−8ノネノエート)との共重合体であり、そ してこれからカルボン酸形又は塩形を得ることができる。 ペルフルオルカーボン共重合体のスルホニル、カルボニル、スルホネート及び カルボキシレートエステル、並びにスルホニル及びカルボニルベースのアミド形 は、加水分化反応によってイオン交換形に容易に転換されるのが普通である。例 えば、塩形はNaOHのような強アルカリでの処理によって得ることができ、そ して酸形はHClのような酸での処理によって得ることができる。この転換工程 は、膜基体をペルフルオルカーボン共重合体のスルホニル、カルボニル、スルホ ネート及びカルボキシレートエステル並びにスルホニル及びカルボニルベースの アミド形で表面処理する前後に実施することができる。 本発明の方法で使用するペルフルオルカーボン共重合体は特定の当量に限定す る必要はないが、その代わり、膜基体の表面に結合し、且つ未結合溶媒和共重合 体用の溶剤又は希釈剤である液体組成物との接触によって実質上除去されない限 り、任意の当量を有する任意の共重合体を使用することができる。加えて、生成 した表面変性膜を使用する間の脱湿潤を防止するような任意の当量を有する任意 のペルフルオルカーボン共重合体を使用することができる。ペルフルオルカーボ ン共重合体の当量は、約900〜約1500が普通であり、そして約1050〜 約1250がより普通である。ペルフルオルカーボン共重合体の当量は、共重合 体中の1個の反復単位の平均重量である。 膜基体の表面変性が由来するペルフルオルカーボン共重合体溶液を形成するの に使用する溶剤としては、米国特許4386987によって開示される溶剤が挙 げられるので、必要ならば、これを参照されたい。これらの溶剤は、ハロカーボ ンオイル、ペルフルオルオクタン酸油、N−アルキルアセトアミド及びデカフル オルビフェニルを包含する。別法として、米国特許4348310によって開示 されるハロゲン化飽和炭化水素を使用することができるので、必要ならば、これ を参照されたい。好ましい溶剤は米国特許4433082及び4453991に よって開示されるアルコール系溶剤であるので、必要ならば、これらを参照され たい。アルコール系溶剤は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、2−メトキシエタノール、2 −エトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング リコールジエチルエーテル、ジオキサン及びアセトニトリル、並びにこれら同志 の混合物又はこれらと水との混合物を包含する。最も好ましい溶剤は、水とイソ プロパノールのような低級アルコールとの混合物である。ペルフルオルカーボン 共重合体の溶液は、密閉容器において溶剤の臨界温度よりも低い高められた温度 典型的には180℃〜300℃及び高められた圧力において形成する。これらの 溶液は、ペルフルオルカーボン共重合体を沈殿させずに、イソプロパノール、エ タノール、水又は類似物のようなペルフルオルカーボン共重合体用の溶剤又は希 釈剤と混和性である。溶液が膜の細孔に完全に入ることが必要要件である。 溶液中のペルフルオルカーボン共重合体の濃度は、膜基体への共重合体の結合 を生じさせ且つ生成する表面変性膜の脱湿潤を防止する程に高くすべきであるが 、しかし生成する表面変性膜の束特性の不利な低下を防止する程に低くすべきで ある。溶液中のペルフルオルカーボン共重合体の濃度は、約0.01重量%〜約 10重量%にするのが典型的であり、約0.1重量%〜約5重量%にするのがよ り普通である。 多孔質膜基体は、ペルフルオルカーボン共重合体組成物についての溶剤によっ て溶媒和又は劣化されない重合体組成物より形成される薄い重合体微孔質又は限 外ろ過膜である。典型的な膜の細孔寸法は、10ミクロン〜0.01ミクロンの 範囲内である。膜基体は、フラットシート、波形シート、中空繊維又は類似物を 含めて、任意の都合のよい幾何学的形状を有することができる。膜は、支持体付 き若しくは無支持でも、等方性若しくは異方性でも、表皮付き若しくは表皮なし にすることができ、又は複合膜にすることができる。膜基体は、厚さ約5〜約2 50ミクロン、好ましくは約10ミクロン〜約200ミクロンを有する。膜は薄 いので、これによって未結合のペルフルオルカーボン共重合体組成物の除去が容 易にされる。代表的である好適な膜基体としては、ポリエチレン、ポリプロピレ ン及びポリメチルペンテンのようなポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテ ルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、弗素含有重合体、例えば、ポリテトラフ ルオルエチレン、弗素化エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−テトラフル オルエチレン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体が挙げられる。好まし い膜基体は、弗素含有重合体、特に、デュポン社によって商品名「Teflon(登録 商標)PTFE」、「Teflon FEP」及び「Teflon PFA」で販売されるフルオルカーボ ンとして一般的に知られる重合体群のようなポリテトラフルオルエチレン、弗素 化エチレン−プロピレン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体から形成す る。 膜は、その全表面が結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物で完全に変性さ れており、従って露出した基体表面は存在しない。この完全に変性された表面は 、結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物で実質上均質に被覆されることが好 ましい。完全な表面変性は、液体をろ過するときに膜の脱湿潤を防止する。均一 な表面変性は、フィルターによる均一なろ過を促進する。加えて、表面変性用組 成物は、精製水をろ過する間に膜を横切る圧力降下の増大を測定することによっ て決定して、多孔質膜基体が実質上閉鎖又は閉塞されないような量で且つ濃度で 使用する。本発明の変性多孔質膜製品は、圧力降下によって測定して未変性多孔 質膜基体と実質上同じ透過性を有する。即ち、未変性多孔質膜基体を横切る圧力 降下と比較した時の本発明の変性多孔質膜の場合のこの圧力降下は、25%鳥も 大きい増大を超えない。好ましくは、この圧力降下の増大は、未変性多孔質膜基 体を横切る圧力降下と比較して15%を超えず、最も好ましくは10%を超えな い。 本発明の1つの具体例では、0.2ミクロン以下の平均細孔寸法を有する表面 変性膜を形成する。膜は、表面を先に記載した結合表面変性用組成物で変性させ た弗素含有重合体膜基体、好ましくは、ポリテトラフルオルエチレン、弗素化エ チレン−プロピレン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体膜基体から形成 する。膜基体は、その表面が結合表面変性用組成物によって完全に変性される。 この結合表面変性用組成物は、液体組成物をろ過する際にそれを使用する間、膜 の脱湿潤を防止する。ろ過の間に、変性膜を横切る“最終の”圧力降下は、標準 脱湿潤試験に従って測定して、表面変性膜を横切る“初期の”圧力降下の約3倍 よりも大きくなく、好ましくは約2倍よりも大きくない。 フィルターの圧力降下は、液体流れに対するフィルターの抵抗の尺度である。 高い圧力降下は、フィルターが脱湿潤しているか又は閉塞されているときの如き 高い抵抗性を示す。低い圧力降下は、フィルターが新しく且つ完全に湿潤してい るときの如き低い抵抗を示す。たいていの場合に、圧力降下データは、異なる条 件下の同じフィルター、同じタイプの他のフィルター、又は表面変性する前の同 じフィルターと比較して考慮されるべきである。というのは、異なるタイプのフ ィルターは、フィルターにおける異なる膜細孔寸法、表面積及び寸法形状によっ て異なる圧力降下を有することになるからである。圧力降下は、1.0ガロン/ 分(gpm)(3.8リットル/分)の一定液体流量で標準化しポンド/平方イ ンチ(psi)のフィルターを横切る圧力差で測定する。試験の間に、圧力降下 は精製水で測定するのが最も好ましい。変性膜の細孔閉塞があるならばその程度 は先に記載する。 標準脱湿潤試験(Standard Dewetting Test)は、実際にろ過適用する間のフ ィルターの脱湿潤又は非脱湿潤性能の程度を予測するための手段として使用され る。この試験では、ろ過する液体として水が使用される。この試験は、液体にお ける粘度差によるか、又は液体から除去されて膜表面上に捕捉されるようになり うる粒子によって引き起こされる流れ抵抗性の増大によるが如き他の潜在的な流 量減少作用を排除する。試験を実施するために、フィルターを100%イソプロ パノールで湿潤させ、乾燥せずにアルコールを切り、そしてフラッシング装置に 入れ、ここでフィルターは、それに水を1ガロン/分又はgpmの流量で10分 間通すことによって水でフラッシユさせる。このフラッシング期間の終わりに、 フィルターの“初期”圧力降下を測定する。次いで、フィルターをフラッシング 装置から取り出し、フィルターの乾燥を回避しながら水切りし、そしてフラッシ ング装置に再配置され、ここでフィルターは水で1gpmにおいてフラッシユさ せ、その間に“ドレン#1”圧力降下を測定する。フィルターを通る水流れを開 始する間にフィルターの上流側から大部分の空気をベントさせるように注意を払 う。3つの追加の同じドレン操作を反復し、それに対応する“ドレン#2、ドレ ン#3及びドレン#4”圧力降下を続ける。“ドレン#4”圧力降下の後に、フ ィルターをフラッシング装置から取り出し、フィルターの乾燥を回避しながら水 切りし、そしてフラシング装置に再配置し、ここでフィルターはフィルターを横 切る5psi(34.4kPa)の圧力差を生じるように上流側を空気で加圧す る。次いで、フィルターを水で1gpmにおいてフラッシユさせ、そして“ドレ ン#5、5psi空気”圧力降下を測定する。5psi空気加圧工程と同じ2つ の追加のドレン操作を反復し、それに対応する“ドレン#6、5psi空気”及 び“ドレン#7、5psi空気”圧力降下を続ける。“ドレン#7、5psi空 気”圧力降下に相当する最後の圧力降下データは、通常、“最終”圧力降下と称 される。 また、結合表面変性用組成物は、膜を膜の乾燥を引き起こすのに十分なだけ長 い時間の間暴露させない限り、空気のようなガスに膜を暴露させる間膜の脱湿潤 を防止する。ろ過プロセスで使用する間に、フィルターは、ろ過する液体を置換 する間の如きフィルターを横切る小さい圧力差の下に空気に暴露させることがで きる。 また、空気へ暴露させる間にフィルターで観測される脱湿潤の程度を予測する のに水バブル点圧試験を使用することができることも分かった。膜の水バブル点 圧が低い程、空気への暴露時に脱湿潤する可能性が高くなる。これとは逆に、水 バブル点圧が高くなる程、脱湿潤の可能性が低くなる。本発明の膜製品の水バブ ル圧は、水バブル点圧試験法によって測定して、未変性膜基体の水バブル点圧よ りも少なくとも約50%大きく、好ましくは少なくとも約100%大きい。水バ ブル点圧試験法は、予め水を充填させた膜の細孔に空気を強制的に通すのに要す る圧力を測定する。膜のバブル点は、水湿潤膜から水を置換するのに要する圧力 から測定される。流体湿潤膜は、加えた空気圧が細孔への流体の毛管吸引を超え るときに空気を通過させることになる。流体湿潤円筒状細孔の寸法とそれを空に するのに要する空気圧との間の関係(P、その円筒状細孔のバブル点圧)は、 D=4γcos θ/P [ここで、Dは細孔の直径であり、θは接触角であり、そしてγは湿潤液体の表 面張力である]である。測定されたバブル圧を真の膜細孔の寸法に実験的に相関 させることができるときには、それは、真の非円筒状細孔の寸法の容易に得られ る概算値となる。バブル圧を本発明の膜の細孔寸法と相関させるのに使用する1 つの実験的な方法は、膜によって保持される最小粒子を求めるることである。膜 にサブミクロン寸法のラテックスビーズをチャレンジさせ、そして膜によって保 持されたビーズの画分を測定する。ビーズの実質上全部(>90%)が膜によっ て保持された場合には、最大細孔は、ラテックスビーズの平均直径よりも小さい 。 本発明に従って製造した表面変性膜は、典型的には、米国マサチューセッツ州 ベッドフォード所在のミリポア・コーポレーションから入手できるミリポア・コ ーポレーション・テクニカル・ドキュメントMA041に記載される修正SEM ATECH粒子保持法によって測定して、未変性表面を有する膜基体と比較して 有意に改善された粒子保持特性を有することが分かった。驚いたことに、表面変 性膜の粒子保持特性は、圧力降下によって測定して、未変性膜基体と比較して膜 の束特性を有意に低下させずに実質上向上される。膜は、先に記載した結合表面 変性用組成物で表面を変性させた弗素含有重合体膜基体、好ましくは、ポリテト ラフルオルエチレン、弗素化エチレン−プロピレン共重合体又はペルフルオルア ルコキシ重合体膜基体から形成する。 本発明の表面変性膜は、多孔質膜基体の表面全体に先に記載したペルフルオル カーボン共重合体組成物の溶液を、基体表面がその溶液で湿潤されるような条件 下で接触させることによって形成する。液体溶液は膜基体の表面を固有的に湿潤 させることができ、又は、膜基体表面をメタノール、エタノール、イソプロパノ ール又はアセトンのような湿潤剤で予備湿潤させ次いで溶液と接触させることが でき、又は、溶液を加圧下に細孔内に侵入させることができる。膜基体と溶液と の接触は、浸漬によって、又は溶液を膜に差圧下に通すことによって、又は貫入 によって行うことができる。ペルフルオルカーボン共重合体組成物は、基体表面 に結合されるようになって接触された基体表面を完全に変性する。 膜基体を溶液との接触から取り外しはずされ、そして本発明の重要なプロセス 工程では、基体から過剰の変性用組成物を除去するために、且つ全基体表面上で 変性を生じせしめるために機械的力を施す。溶液との接触後に、膜は、変性膜と 機械的力の源との間に軟質フィルムを介在させることによって、又は膜を2つの 非孔質重合体フィルムの間に位置させ、サンドイッチを形成することによって直 接又は間接に処理することができる。機械的力は、膜又はサンドイッチの片面に 加圧下で接触させる単一のローラー、膜又はサンドイッチが通されるところのニ ップを形成する2つのローラー、エアナイフ、ドクターナイフ、吸収剤との接触 又は類似物で適切に加えることができる。本発明の別の具体例では、機械的力を 受けた膜は、更にイソプロパノール、エタノール、メタノール、水又はこれらの 混合物のような過剰の又は未結合の溶媒和ペルフルオルカーボン共重合体組成物 用の溶剤、希釈剤又は分散剤である液体組成物と接触させる。この液体組成物は 、また、ペルフルオルカーボン共重合体組成物の溶液を作るのに使用される溶剤 と完全混和性であるのが普通である。水は、それがアルコールの如き基体表面変 性工程に使用するペルフルオルカーボン共重合体組成物用の溶剤と混和性である ときには、使用することができる。液体組成物は、イソプロパノール、エタノー ル、水又はそれらの混合物のようなペルフルオルカーボン共重合体組成物の溶液 を作るのに使用する溶剤を含むのが好ましい。この工程では、液体組成物は、更 に希釈及び/又は溶媒和によるが如くして、機械的力を適用した後に存在し得る 過剰の及び未結合のペルフルオルカーボン共重合体組成物を除去する。未結合組 成物のこの更なる除去は細孔の閉塞を更に減少させ、そして表面変性膜を使用す る間にろ過する流体を汚染する可能性がある潜在的な抽出分を更に除去する。驚 いたことに、液体組成物は結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物を除去せず 、それで、表面変性は、液体組成物との接触によって悪影響を受けない。随意と して、表面変性膜を、次いで、液体組成物が水でないときにはその液体組成物を 除去するために水と接触される。 表面変性膜は、機械的力を加えた後に変性工程から溶媒、希釈剤若しくは分散 剤又は随意に水又は液体組成物を除去するために乾燥させ、そして結合ペルフル オルカーボン共重合体組成物と膜基体との間の結合強度を向上させるために熱処 理される。この乾燥及び熱処理は、単一工程で行うことができる。熱処理は、膜 基体又は表面変性用組成物を劣化させない温度で行う。一般には、熱処理は、約 50℃〜約180℃、より普通には約80℃〜約140℃の温度において約5分 〜約72時間、より普通には約15分〜約24時間の間実施する。 本発明のプロセスにより製造される表面変性膜は、膜基体に結合される表面変 性用組成物によって使用する間膜の脱湿潤を防止することによってガス発生性液 体をろ過するのに特に有用である。かくして、本発明の膜は、基体として、ポリ テトラフルオルエチレン、弗素化エチレン−プロピレン共重合体又はペルフルオ ルアルコキシ重合体のようなフルオルカーボン重合体を使用する時に、酸化剤を 含有することができる酸又は塩基の如き化学的に活性なガス発生性液体をろ過す るのに特に有用である。これらの場合には、膜基体及び表面変性用組成物の両方 が化学的劣化に対して高度に抵抗性であり、そして生成する表面変性膜はガスに よって脱湿潤されない。 本発明の1つの具体例では、表面変性膜は、水又はろ過すべきプロセス流体で 、圧力を加えて若しくは加えずに直接に湿潤させることができ、又は膜を先ずイ ソプロパノールのようなアルコールで湿潤させて間接に湿潤させることができる 。後者の場合では、そのアルコールを、アルコールが水で除去されて置換される まで水を導入することによって置換し、次いでろ過すべきプロセス流体を導入す る。次いで、本発明の水湿潤表面変性膜を含む水収容ろ過装置を、所望ならば、 追加の水と一緒に容器内に封止し、そしてその中の微生物を不活性化するために 水蒸気殺菌による等して加熱することができる。例えば、米国特許472770 5に開示される方法は、最終ユーザーに輸送することができる水湿潤ろ過装置を 形成するのに使用することができ、次いで、最終ユーザーは、膜湿潤プロセスを 行うことを必要としないでかかるろ過装置を直接使用することができる。実施例 次の実施例は本発明を例示するものであって、本発明を限定しようとするもの ではない。 例1 低級脂肪族アルコールと水との混液中に0.5重量%の商品名「Nafion 」ペルフルオルカーボン共重合体を含有する溶液を調製した。これは、米国ウイ スコンシン州ミルウオーキー所在のアルドリッチ・ケミカル・カンパニー・イン コーポレーテッドから入手できる市販の低級アルコールと水との混液中の5重量 %「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体溶液をイソプロピルアルコー ルで10:1に希釈することによって作成した。溶液中の「Nafion」ペル フルオルカーボン共重合体は硫酸形にあり、そして1,100の平均当量を有し ていた。 上記からの「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体の希薄溶液を有す る容器中に0.1ミクロンの細孔寸法を有するポリテトラフルオルエチレン(P TFE)膜を含む10インチ(25cm)のひだ付きフィルター装置をゆっくり 浸漬した。これは、膜を通過したものを除いて溶液がフィルターの下流側又は内 部に入るのを任意の他の手段によって防止しながら、フィルターの上流側又は外 部における溶液のレベルが膜を完全に覆うまで実施した。下流側でフィルターの コアを溶液で満たすように、溶液が膜を浸透するための時間を経過させた。コア が溶液で満たされたときに、フィルターの下流側で1インチ(2.5cm)Hg の真空を適用することによって膜を横切って圧力差を生じさせ、かくして溶液は 膜を通って流れ始めてフィルターのコアからでた。フィルターの下流側の容量の 他に、合計240ミリリットルの溶液をフィルターに遅い流速(膜を横切る圧力 差が小さいことによって指図される)で通した。次いで、溶液からフィルターを 取り出し、フィルターの乾燥を回避するように注意しながら過剰の溶液をドレン させ、そして膜から過剰のペルフルオルカーボン共重合体を除去するために10 0%イソプロパノールを収容する第二容器に入れた。フィルターの下流側容積の 他に、合計2リットルのイソプロパノールをフィルターに上記と同様の差圧条件 下に通した。次いで、イソプロピルアルコールからイソプロパノール湿潤フィル ターを取り出し、乾燥させずにイソプロピルアルコールをドレンし、そしてフラ ッシング装置に入れ、そこでそれに水でフラッシユさせた。これは、フィルター に水を1ガロン/分の流量で20分間通してすべての残留未結合ペルフルオルカ ーボン共重合体及び/又はイソプロパノールを更に除去することによって行った 。装置から水フラシング済みフィルターを取り出し、そして2モル濃度の塩酸中 に16時間浸漬してフィルターを更にきれいにした。塩酸からフィルターを取り 出し、水で濯ぎ、そして先に記載したようにして水で30分間更にフラッシング した。次いで、水切りした水湿潤フィルターを炉に入れ、そしてフィルターを乾 燥させ且つ結合ペルフルオルカーボン共重合体と膜基体との間の結合強度を向上 させるために120℃の熱に16時間暴露させた。 乾燥した変性フィルターを60%イソプロパノール/40%水で湿潤させ、そ してバブル点圧試験法によって一体性について試験した。フィルターのバブル点 圧を測定すると、42psiであり、これはフィルターが一体的であったことを 示す。次いで、フィルターを100%イソプロパノールで湿潤し、ドレンし、そ してフラッシング装置に取り付け、そこでフィルターに水を1ガロン/分の流量 で5分間フラッシングしてイソプロパノールを置換した。フィルターの圧力降下 を測定すると、0.66psi/gpm(1.20kPa/リットル/分)であ った。同じタイプの未変性湿潤PTFEフィルターの圧力降下を同じ条件下に測 定すると、0.65psi/gpm(1.18kPa/リットル/分)であった 。 例2 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜の約100線(30cm)フィ ートの連続長尺物を「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体で表面変性 した。これは、例1の5重量%「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体 を含有する溶液を収容する浴にかかる膜を5フィート/分(1.5m/分)の速 度で約2分の全接触時間の間連続に通すことによって行った。次いで、膜を水を 収容する第二浴に送って膜から過剰の溶液を除去した。この浴における膜と水と の接触時間は約5分であった。次いで、膜を第三浴に送り、そこで新鮮な水を膜 上に絶えず吹き付けて膜を更に浄化した。この浴における膜と水との接触時間も 約5分であった。次いで、湿潤した変性膜を熱風下に通して膜を乾燥させた。次 いで、乾燥した膜を巻き上げてロールを形成した。変性膜のロールを炉に100 ℃で16時間入れて結合ペルフルオルカーボン共重合体と膜基体との間の結合強 度を向上させた。 表面変性膜を使用して4インチ(10cm)ひだ付きフィルター装置を作った 。これは、かかる膜をペルフルオルアルコキシ重合体ハウジングにヒートシール することによって行われた。この装置は、バブル点圧法によって試験すると一体 的であることが分かった。フィルターの圧力降下を測定すると、1.5psi/ gpm(2.72kPa/リットル/分)であった。未変性湿潤PTFE膜を含 むことを除いて同じタイプのフィルター装置の圧力降下を同じ条件下に測定する と、1.5psi/gpmであった。 例3 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜の直径47mmの円板を、例1 からの5重量%「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体溶液中に2分間 浸漬した。溶液から膜円板を取り出し、そしてそれを乾燥させないように注意を 払いながら、過剰の溶液をドレンした。次いで、湿潤膜を10ミリリットルの1 00%イソプロパノール中に5分間浸漬して過剰のペルフルオルカーボン共重合 体を除去し、次いで3回の水濯ぎしてイソプロパノールを置換した。水湿潤膜を 炉に入れ、そして120℃で2時間乾燥させた。表面変性膜は、付着された結合 ペルフルオルカーボン共重合体によって、初期膜基体の重量を基にして3.7重 量%の増加を有することが分かった。 変性膜から過剰の共重合体を除去するのに使用した10ミリリットルの100 %イソプロパノールを蒸発によって1ミリリットルに濃縮し、そしてフーリエ・ トランスホーム・インフレアード・スペクトロスコピー(FTIR)によって分 析した。濃厚物のFTIRスペクトルはペルフルオルカーボン共重合体の存在を 示したが、これは、溶媒和及び/又は稀釈によって未結合ペルフルオルカーボン 共重合体が膜から除去されたことを例証する。イソプロパノールブランクのFT IRスペクトルは、ペルフルオルカーボン共重合体の形跡を示さなかった。 例4 例3からの乾燥した表面変性膜を10ミリリットルの100%イソプロパノー ル中に5分間浸漬し、次いで3回の水濯ぎしてイソプロパノールを置換し、そし て炉において120℃で2時間乾燥させた。変性膜円板の重量は、この例におけ るイソプロパノールに暴露させる前の膜の重量(例3の変性膜の重量)と同じで あることが分かった。この例は、変性膜を例3における乾燥工程の間に又はその 後に熱処理すると、溶媒和未結合ペルフルオルカーボン共重合体用の溶剤又は希 釈剤による膜の接触後でさえも、付着された結合ペルフルオルカーボン共重合体 の全部が膜表面上にとどまることを例証する。 (比較)例5 例3の方法に従って0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜の直径47 mmの円板を「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体で表面処理した。 但し、膜は、乾燥工程の間に熱に暴露させなかった。その代わり、膜は室温で2 時間乾燥させた。表面変性膜は、付着された結合ペルフルオルカーボン共重合体 によって、初期の膜基体の重量を基にして4.1重量%の増加を有することが分 かった。 次いで、乾燥した表面変性膜を10ミリリットルの100%イソプロパノール 中に5分間浸漬し、次いで3回水濯ぎしてイソプロパノールを置換し、そして室 温で2時間乾燥させた。膜円板は、乾燥変性膜をイソプロパノールに暴露する前 に存在する付着された結合ペルフルオルカーボン共重合体の重量を基にして7. 4重量%に相当する量の損失重量を有することが分かった。この例は、変性膜が 未結合溶媒和ペルフルオルカーボン共重合体用の溶剤又は希釈剤と接触した後に 膜表面上には付着された結合ペルフルオルカーボン共重合体の大部分がとどまる けれども、乾燥工程の間に又はその後に膜を熱処理しないと、少量の部分が除去 されうることを例証する。 例6 例1の手順に従って0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10 インチひだ付きフィルター装置を「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合 体で変性した。また、0.05ミクロン膜を含む同様のフィルターを同じ態様で 表面変性した。両方のフィルターを水で湿潤した後に、2つの水湿潤フィルター を水を収容するバッグ内に封止し、そしてオートクレーブ処理条件下に殺菌した 。湿潤フィルターを収容するバッグを24時間冷却させてから、バッグからフィ ルターを取り出して圧力降下を測定した。0.1ミクロンフィルターは0.8p si/gpm(1.45kPa/リットル/分)の圧力降下を有し、そして0. 05ミクロンフィルターは1.0psi/gpm(1.82kPa/リットル/ 分)の圧力降下を有していた。 次いで、2つのフィルターを100%イソプロパノールで湿潤し、そして水で フラッシングして再湿潤操作後の圧力降下を測定した。0.1ミクロンフィルタ ーは0.8psi/gpmの圧力降下を有し、そして0.05ミクロンフィルタ ーは1.0psi/gpmの圧力降下を有していた。この例は、高度にガス発生 性の液体条件下における本発明の製品の非脱湿潤性を例証する。 (比較)例7 米国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・コーポレーションから、 水を収容するバッグ内に封止された0.1ミクロン細孔寸法PTFE膜を含む水 湿潤「Super-Cheminert」(登録商標)フィルター装置を入手した。同様に、米 国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・コーポレーションから、0. 05ミクロン細孔寸法PTFE膜を含む水湿潤「Ulti-Cheminert」(商品名)フ ィルター装置も入手した。“受け取ったままの”2つのフィルターの圧力降下を 、対応するバッグからフィルターを取り出した直後に測定した。0.1ミクロン 装置は1.4psi/gpm(2.54kPa/リットル/分)の圧力降下を有 し、そして0.05ミクロン装置は6.3psi/gpm(11.4kPa/リ ットル/分)の圧力降下を有していた。 次いで、2つのフィルターを100%イソプロパノールで湿潤し、そして水で フラッシングして再湿潤操作後の圧力降下を測定した。0.1ミクロン装置は0 .7psi/gpm(1.27kPa/リットル/分)の圧力降下を有し、そし て0.05ミクロン装置は0.9psi/gpm(1.63kPa/リットル/ 分)の圧力降下を有していた。この例は、脱湿潤現象が水のようなガス発生性液 体の存在下に従来技術の製品で観測さことを例証する。 例8 0.1ミクロンの細孔寸法を有する超高分子ポリエチレン膜の直径47mmの 円板を、例1からの5重量%「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体溶 液中に2分間浸漬した。溶液から膜円板を取り出し、そしてそれを乾燥させない ように注意を払いながら、過剰の溶液をドレンした。次いで、湿潤膜を10ミリ リットルの100%イソプロパノール中に5分間浸漬して過剰のペルフルオルカ ーボン共重合体を除去し、次いで3回水濯ぎしてイソプロパノールを置換した。 水湿潤膜を炉に入れ、そして90℃で2時間乾燥させた。表面変性膜は、付着さ れた結合ペルフルオルカーボン共重合体によって、初期の膜基体の重量を基にし て2.8重量%の増加を有することが分かった。変性膜の表面上にペルフルオル カーボン共重合体が存在することは、FTIR分析によって確認された。 例9 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10インチ積層円板フィ ルター装置を、例1に記載したようにして「Nafion」ペルフルオルカーボ ン共重合体で変性した。変性フィルターを先に記載の修正SEMATECH粒子保持法に 従って試験すると、0.05ミクロン粒子で4.5のロッグ・リダクション・バ リュウ(Log Reduction Value)(LRV)(保持率99.995%)を有する ことが分かった。フィルターの圧力降下を測定すると、0.77psi/gpm (1.40kPa/リットル/分)であった。 また、同じタイプの未変性対照フィルターを修正SEMATECH粒子保持法に従って 試験すると、0.05ミクロン粒子で1.0のロッグ・リダクション・バリュウ (LRV)(保持率90.0%)を有することが分かった。フィルターの圧力降 下を測定すると、0.74psi/gpm(1.34kPa/リットル/分)で あった。この例は、本発明の製品の粒子保持特性が向上したことをを例証する。 例10 先に記載した標準脱湿潤試験に従って次のフィルター、即ち、(1)0.05 ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜であってその表面を例1に従って「Na fion」ペルフルオルカーボン共重合体で変性させたものを含む10インチひ だ付きフィルター装置、(2)同じPTFEタイプの未変性湿潤対照フィルター 、及び(3)米国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・コーポレーシ ョンから入手した0.05ミクロン細孔寸法PTFE膜を含む「Ultra-Cheminer t」フィルター装置、を試験した。 試験結果を図3に提示し、図3は、圧力降下対条件又はドレン数のプロットを 表わす。変性フィルター(1)は、ろ過する間に初期の圧力降下から64%の圧 力降下増大を示し、これに対してフィルター(2)及び(3)はろ過する間に初 期の圧力降下からそれぞれ600%及び300%の増大を示した。次いで、フィ ルターをすべて100%イソプロパノールで再湿潤し、そして水圧力降下をもう 一度測定した。再湿潤操作の後、圧力降下はすべて初期の圧力降下と実質上同じ であった、このことは、試験する間に観測された圧力降下の増大又は束特性の損 失がろ過プロセスの間の脱湿潤のみによるものであったことを示す。 例11 0.05ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10インチひだ付き円 板フィルター装置を、例1に記載したようにして「Nafion」ペルフルオル カーボン共重合体で変性した。次いで、フィルターを“Standard SC2 Drain Tes t”法に従って次の如くして試験した。フィルターを100%イソプロパノール で湿潤し、そして水でフラッシングしてそのアルコールを置換した。次いで、フ ィルターを、集積回路を製造する間シリコンウェファーを浄化するのに使用した 液体浴を精製するのに使用した再循環薬品浴系のろ過系のフィルターホルダーに 取り付けた。この液体はSC2として知られ、0.2部の37%塩酸(HCl) 、強酸化剤としての1部の30%過酸化水素(H22)、及び5部の水を含む高 度にガス発生性で化学的に活性な液体である。浴における液体の温度は80℃に 維持する。 ろ過プロセスの間、フィルター装置を通して液体を推進させるために容積形ポ ンプが使用し、かくしてフィルターを横切って圧力降下を生じる。使用中のフィ ルターの直接の圧力降下データは得るのが困難であるので、フィルターの上流側 の圧力(P)、並びにフィルターを通る液体流量(Q)を監視する。上記の圧力 を流量によって割った比率(P/Q)を流れに対する全系抵抗性の指標として使 用することが産業界において一般に行われている。時間と共に潜在的に変化する 可能性があるろ過系の唯一の部分は粒状物の除去によるか又は脱湿潤による流れ に対するフィルターの抵抗であるので、P/Q比は、液体流れに対するフィルタ ーの抵抗の直接の尺度である。P/Q比は、フィルターの流れ抵抗のより敏感な 尺度である。というのは、それは、P単独又はQ単独での変化よりも著しく変化 するからである。Pはポンド/平方インチ(psi)単位で測定し、Qはガロン /分(gpm)単位で測定する。それ故に、P/Q比は、psi/gpm単位で 与えられる。必要ならば、このプロセスをより詳細に説明している、米国マサチ ューセッツ州ベッドフォード所在のミリポア・コーポレーションから入手できる ミリポア・コーポレーション・テクニカル・ドキュメントMA059を参照され たい。 ろ過系のホルダーに取り付けた湿潤フィルターを使用して、SC2液体を80 ℃でフィルターに通し、そして“初期”P及びQを測定した。この例では、きれ いなSC2液体だけを使用し、そして粒子の保持のような液体流れに対する抵抗 の増大を生じる可能性がある他の潜在的効果を回避し、かくして脱湿潤現象を隔 離するためにウェファーを処理しなかった。フィルターホルダーからドレン弁及 びベント弁を介して液体を排出させ、そしてフィルターホルダーを含めて系を通 る空気を推進させるポンプを使用して、浴及び配管(ポンプを含めて)から浴中 の液体の全容量も排出させた。この第一ドレンサイクルの後に、フィルターに液 体を流通させながら、浴を新鮮なSC2液体で満たしそして80℃に加熱した。 液体の温度を80℃にした後に、“ドレン#1”P及びQ値を測定した。このド レンサイクルを更に5回反復し、そして各々のドレンサイクルの後にその対応す るP及びQ値を測定した。比較のために、0.05ミクロンPTFE膜を含む未 変性湿潤対照フィルター(フィルター2)及び米国ニューヨーク州イースト・ヒ ルズ所在のポール・コーポレーションから得られる0.05ミクロン細孔寸法P TFE膜を含む「Ulti-Cheminert」フィルター(フィルター3)を使用して、こ の例を反復した。 この例からの結果を、P/Q比対ドレン数のプロットを表わす図2に提示する 。この結果によれば、本発明に従って製造した変性膜フィルター(フイルター1 )は、時間又はドレン数に対する一定のP/Q比によって分かるように、これら の極めて化学的に攻撃的で且つ高度にガス発生性の条件下においてさえも脱湿潤 せず、これに対して、未変性フィルタフィルター(フィルター2)及び「Ulti-C heminert」フィルター(フィルター3)は、P/Q比の増大によって分かるよう に、脱湿潤することが示されている。 例12 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTEF膜を含む10インチ積層円板フィ ルター装置を、例1に記載したようにして「Nafion」ペルフルオルカーボ ン共重合体で変性した。フィルターを100%イソプロパノールで湿潤させ、そ して水でフラッシングしてアルコールを置換した。0.05ミクロンの細孔寸法 を有する変性PTFE膜を含む同様のフィルターを同じ態様で湿潤させた。2つ の水湿潤フィルターをバブル点圧試験装置に取り付け、そしてフィルターの水バ ブル点圧を測定した。また、同じ態様で、未変性湿潤対照フィルターの水バブル 点圧も測定した。 2つの変性フィルターのバブル点圧は40psi(275kPa)よりも大き く、これに対して未変性フィルターのバブル点圧は5psi(3.44kPa) よりも低かった。 例13 例1及び3の方法に従って「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体で 変性した0.1ミクロン細孔PTFE膜のいくつかの試料を100%イソプロパ ノールで湿潤し、そして水で濯いでそのアルコールを置換した。水湿潤試料を次 の化学薬品中に次の条件下に浸漬した。 (a)97%硫酸、150℃、100時間 (b)30%過酸化水素、50℃、100時間 (c)2.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、50℃、100時間 (d)1部の水酸化アンモニウム(28%)、1部の過酸化水素(30%)及 び5部の水を含有するSC1溶液、80℃、3時間 (e)1部の塩酸(37%)、1部の過酸化水素(30%)及び5部の水を含 有するSC2溶液、80℃、3時間 (f)7部の硫酸(97%)及び1部の過酸化水素(30%)を含有するピラ ンハ(piranha)溶液、135℃、168時間 SC1及びSC2溶液を、有効な酸化剤レベルを維持する温度において新鮮な 溶液で30分毎に置き換え、そしてピランハ溶液を24時間毎に新鮮な溶液で置 き換えた。更に、(c)及び(d)からの試料を試験した後に塩酸で処理して、 すべての試料が試験後に酸形にあることを確実にした。 これらの高度に攻撃的な化学薬品に暴露した後に、試料を水で十分に濯ぎ、し かる後に、化学薬品に暴露しなかった対照試料と一緒にFTIRによって分析し た。対照を含めてすべての試料のFTIRスペルトルは同じであり、このことは 、変性膜の化学組成の変化が起こらなかったことを示す。加えて、FTIRスペ クトルの定量的分析によって、変性用ペルフルオルカーボン組成物の量の変化が 起こらなかったことが求められた。 (比較)例14 この例は、米国特許4470859に記載される従来技術の方法、及びこれに よって得られる望ましくない結果を例証する。ペルフルオルカーボン共重合体組 成物による多孔質膜基体の表面変性の程度は、以下に記載した操作による染料で の染色によって求めた。 先ず「Nafion 117」の8インチ×10インチ(20cm×25cm )フィルムを切断して2インチ×2インチ(5cm×5cm)フィルム片にする ことによって、商品名「Nafion 117」ペルフルオルカーボン共重合体 の溶液を作った。商品名「Nafion 117」は、0.91meq/gのイ オン交換容量及び1100の当量を有する「Nafion」共重合体フィルムの スルホン酸形である。 次いで、それよりも小さいフィルム片を共重合体のリチウムスルホン酸塩形に 転換した。これは、それらを溶液の重量を基にして3重量%のLiOH及び1重 量%のジメチルスルホキシド(DMSO)の水溶液中に浸漬することによって行 われた。溶液を50℃に4時間加熱し、次いで室温に冷却した。溶液からフィル ム片を取り出し、そして脱イオン水中において1時間の間に3回濯いだ。フィル ム片を測定すると、ペルフルオルカーボン共重合体をリチウムスルホン酸塩形で 含んでいた。 15gのリチウム変性フィルム片を丸底フラスコに285mlのテトラメチレ ンスルホン(スルホラン)溶剤と一緒に入れ、そして窒素ブランケット下に撹拌 しながら240℃に4時間加熱した。しかる後、この溶液を25〜30℃に冷却 して共重合体の5重量%溶液を形成し、これにスルホランを加えることによって 希釈して1重量%溶液を形成した。 米国特許4470859の操作に従って、次いで、2ミクロンPTFE膜を1 %溶液中に浸漬したが、この溶液は膜を湿潤しなかった。溶液及び膜を入れた容 器を真空室中に入れ、そして150mmHg絶対の真空を2分間施し、次いで急 速に大気にガス抜きした。真空及び急速ガス抜きを反復した。溶液は、膜を湿潤 しなかった。 次いで、溶液から膜を取り出し、そして炉に130℃で6時間入れた。炉から 膜を取り出し、室温で冷却し、そしてイソプロパノール(IPA)中に浸漬して 膜を湿潤させた。次いで、湿潤膜を、メチレンブルー染料の0.1%水溶液中に 、膜表面の染色が生じるまで浸漬した。次いで、膜から過剰の染料を除去するよ うに撹拌しながら、膜を水、IPA及び水中において順次洗浄した。次いで、膜 は染色された。 図7の図面は、暗い斑点によって示されるように、表面変性用組成物が膜表面 を不完全に変性したことを示す。明るい背景は未変性膜基体からなる。図3(非 染色PTFE膜)及び図4(メチレンブルーの0.1%水溶液中に浸漬し次いで 濯いだPTFE)の対照は、PTFE膜基体がメチレンブルーによって染色され ないことを示す。 米国特許4470859の0.2ミクロンPTFE多孔質膜の表面変性法を反 復したが、但し、PTFE膜基体は、この例で先に記載した表面変性用共重合体 のスルホラン溶液に接触させる前にIPAで約10秒間予備湿潤した。IPAは 即座にPTFE基体を湿潤する。加えて、接触は真空及びガス抜きによって行わ なかった。というのは、膜は予備湿潤されたからである。予備湿潤工程の目的は 、それが図7に示す表面変性結果を改善したかどうかを調べることであった。 IPAで予備湿潤した後、膜をスルホラン中に5分間浸漬して膜中のIPAを スルホランで置換した。スルホランで湿潤した膜を次いで、ペルフルオルカーボ ン共重合体組成物の1%スルホラン溶液中に5分間浸漬した。次いで、溶液から 膜を取り出し、そしてペルフルオルカーボン共重合体組成物の新鮮な1%スルホ ラン溶液中に15分間浸漬した。 次いで、溶液から膜を取り出し、130℃で6時間オーブン乾燥した。次いで 、表面変性膜をこの例において先に記載したようにしてメチレンブルーで染色し た。表面変性膜を図8の図面に示す。図8に示されるように、PTFE膜は不完 全に表面変性されている。 (比較)例15 本例は、米国特許4470859に記載される従来技術の方法、及び膜を表面 変性するための共重合体沈殿技術の利用が不満足な結果をもたらすことを例証す る。 0.2ミクロンPTFE膜基体を例14の1%スルホラン溶液中に浸漬し、そ して例14に記載される如くして2つのサイクルで真空及び急速ガス抜きを実施 した。その溶液は膜を湿潤しなかった。溶液から膜を取り出し、そしてトルエン 中に15秒間浸漬してペルフルオルカーボン共重合体組成物の沈殿を生じさせた 。次いで、トルエンから膜を取り出し、そして炉に130℃で6時間入れた。炉 から膜を取り出し、冷却し、そして例14に記載の操作によってメチレンブルー で染色した。 図5に示す得られた膜は、その表面が不完全に変性されている。 米国特許4470859の0.2ミクロンPTFE多孔質膜の表面変性法を反 復したが、但し、そのPTFE膜基体は、この例で先に記載した表面変性用共重 合体のスルホラン溶液と接触させる前に1分間膜をIPA中に浸漬させることに よってIPAで予備湿潤させた。加えて、真空及びガス抜きによって接触を行う ことができなかった。というのは、膜が予備湿潤されたからである。予備湿潤工 程の目的は、それが図5に示す表面変性結果を改善したかどうかを調べることで あった。 IPAで予備湿潤させた後、膜をスルホラン中に5分間浸漬して膜中のIPA をスルホランで置換した。次いで、スルホランで湿潤した膜を例14のペルフル オルカーボン共重合体組成物の1%スルホラン溶液中に5分間浸漬した。次いで 、溶液から膜を取り出し、そして例14のペルフルオルカーボン共重合体組成物 の新鮮な1%スルホラン溶液中に15分間浸漬した。溶液から膜を取り出し、そ してトルエン中に15秒間浸漬してペルフルオルカーボン共重合体組成物の沈殿 を生じさせた。トルエンから膜を取り出し、そして130℃で6時間オーブン乾 燥させた。次いで、表面変性膜を例14に記載の如くしてメチレンブルーで染色 した。表面処理膜を図6に示す。膜は、図5に示す膜と比較してその表面のより 多くが共重合体で変性されているけれども、その表面は不完全に変性されていて 望ましくない。 例16 本例は、膜を湿潤する溶剤で形成されるペルフルオルカーボン共重合体溶液を 使用するときの本発明の方法を例証する。 米国ウイスコンシン州ミルウオーキー所在のアルドリッチ・ケミカル・カンパ ニーから入手される低級アルコールと水との混液中に溶解されたスルホン酸形の 「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体の1重量%溶液中に、0.05 ミクロンPTFE膜を室温で1分間浸漬した。膜は、溶液中で即座に湿潤する。 このペルフルオルカーボン共重合体は1100の当量を有していた。 溶液から膜を取り出し、そしてそれを2つの薄い非孔質ポリエチレンシート間 に入れてサンドイッチを形成し、これを平らな表面上に置いた。サンドイッチの 露出表面を横切って加圧ローラーを転動させてサンドイッチから過剰溶液の除去 を行った。サンドイッチから膜を取り出し、そして120℃で2時間オーブン乾 燥させた。 炉から膜を取り出し、室温に冷却し、そしてIPA中に浸漬して膜を湿潤させ た。IPAから膜を取り出し、そして直ちにメチレンブルーの0.1%水溶液中 に撹拌しながら浸漬した。 次いで、膜を水中で洗浄して過剰のメチレンブルーを除去し、次いでIPAで 洗浄し、次いで水中に浸漬した。次いで、膜を室温で乾燥させた。得られた膜を 図9に示すが、この膜の表面は、表面変性用組成物で完全に変性されている。 例17 本例は、膜を湿潤しないペルフルオルカーボン共重合体溶液との接触に続いて 膜に膜表面上で変性用組成物の濃度をより均一にする機械的力を付するときにか かる溶液を使用して本発明の膜を製造することができることを例証する。 例15に記載の予備湿潤操作によって、0.05ミクロンPTFE膜をIPA で予備湿潤した。次いで、IPAから膜を取り出し、そしてスルホラン中に5分 間浸漬して膜中のIPAをスルホランで置換した。次いで、スルホランで湿潤し た膜を例14に記載の1%ペルフルオルカーボン共重合体溶液中に5分間浸漬し た。次いで、溶液から膜を取り出し、そして例14のペルフルオルカーボン共重 合体組成物の新鮮な1%スルホラン溶液中に15分間浸漬させた。 溶液から膜を取り出し、そしてそれを2つの薄い非孔質ポリエチレンシート間 に入れてサンドイッチを形成し、これを平らな表面上に置いた。サンドイッチの 露出表面を横切って加圧ローラーを転動させてサンドイッチから過剰溶液の除去 を行った。サンドイッチから膜を取り出し、そして120℃で2時間オーブン乾 燥させた。炉から膜を取り出し、室温に冷却し、そしてIPA中に浸漬し膜を湿 潤させた。 次いで、膜を例14に記載の操作によってメチレンブルーで染色した。得られ た膜を図10に示す。膜表面は、表面変性用組成物で完全に変性されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.露出表面全体上に親水性官能基を含む結合ペルフルオルカーボン共重合体 組成物を付着させた薄い多孔質重合体基体を含む薄い非湿潤性多孔質膜生成物を 形成するにあたって、前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物は未結合ペルフ ルオルカーボン共重合体組成物用溶媒又は希釈剤に実質的に不溶であり、しかも 前記多孔質膜生成物は前記多孔質重合体基体と実質上同じ透過性を有する薄い非 湿潤性多孔質膜生成物の形成方法において、 a)ペルフルオルカーボン共重合体組成物を含有する溶液を約5ミクロン〜約2 50ミクロンの厚さ及び約0.01ミクロン〜約10ミクロンの細孔寸法を有す る前記重合体基体と接触させてペルフルオルカーボン共重合体組成物の前記重合 体基体上への付着及び結合を生じ、 b)工程(a)からの結合及び未結合のペルフルオルカーボン共重合体組成物を有 する前記重合体基体に機械的な力を与えて、前記重合体基体からの結合ペルフル オルカーボン共重合体組成物の除去を実質上回避しながら前記重合体基体から過 剰のペルフルオルカーボン共重合体組成物を選択的に除去し、 c)前記表面上の前記結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物を有する前記重 合体基体を熱処理し、 d)前記露出表面全体上にペルフルオルカーボン共重合体組成物を付着させた前 記の薄い非湿潤性多孔質重合体基体を回収することを含み、前記ペルフルオルカ ーボン共重合体組成物は未結合ペルフルオルカーボン共重合体組成物用溶媒又は 希釈剤に実質的に不溶であり、しかも前記多孔質膜生成物は前記多孔質重合体基 体と実質上同じ透過性を有する薄い非湿潤性多孔質膜生成物の形成方法。 2.工程(b)から得られた重合体基体を前記熱処理工程よりも前に未結合ペル フルオルカーボン共重合体組成物用の溶媒、希釈剤又は分散剤と接触させる請求 項1記載の方法。 3.前記重合体基体が弗素含有重合体である請求項1又は2のいずれか一項記 載の方法。 4.前記弗素含有重合体がポリテトラフルオルエチレンである請求項3記載の 方法。 5.前記弗素含有重合体がペルフルオルアルコキシ重合体である請求項3記載 の方法。 6.前記弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロピレン共重合体である請求項 3記載の方法。 7.前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物が次の基、即ち、(SO2F) 、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、( CO2R)又は(CONR2)(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金 属又はNR4であり、そして各々のRは別個にH、アルキル基、アリール基、置 換アルキル基又は置換アリール基である)のうちの少なくとも1つを含有する請 求項1又は2のいずれか一項記載の方法。 8.前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物が次の基、即ち、(SO2F) 、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、( CO2R)又は(CONR2)(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金 属又はNR4であり、そして各々のRは別個にH、アルキル基、アリール基、置 換アルキル基又は置換アリール基である)のうちの少なくとも1つを含有する請 求項3記載の方法。 9.前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物が次の基、即ち、(SO2F) 、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、( CO2R)又は(CONR2)(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金 属又はNR4であり、そして各々のRは別個にH、アルキル基、アリール基、置 換アルキル基又は置換アリール基である)のうちの少なくとも1つを含有する請 求項4記載の方法。 10.前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物が次の基、即ち、(SO2F )、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、 (CO2R)又は(CONR2)(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類 金属又はNR4であり、そして各々のRは別個にH、アルキル基、アリール基、 置換アルキル基又は置換アリール基である)のうちの少なくとも1つを含有する 請求項5記載の方法。 11.前記ペルフルオルカーボン共重合体組成物が次の基、即ち、(SO2F )、(SO3M)、 (SO3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M) 、(CO2R)又は(CONR2)(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土 類金属又はNR4であり、そして各々のRは別個にH、アルキル基、アリール基 、置換アルキル基又は置換アリール基である)のうちの少なくとも1つを含有す る請求項6記載の方法。 12.前記溶液がペルフルオルカーボン共重合体組成物を含有する低級アルコ ール溶液である請求項1、2、4、5又は6のいずれか一項記載の方法。 13.前記溶液がペルフルオルカーボン共重合体組成物を含有する低級アルコ ール溶液である請求項3記載の方法。
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