JP2000512067A - 分布した粒子を用いてゲート開口部を画定するゲート型電子放出デバイスの製作 - Google Patents

分布した粒子を用いてゲート開口部を画定するゲート型電子放出デバイスの製作

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Abstract

(57)【要約】 下側非絶縁エミッタ領域(42)、上側絶縁層(44)、並びにゲート層(48A、60A、60B、120A、或いは180A/184)を有する電子エミッタが、粒子(46)が以下の層の1つの上に分布されるようなプロセスにより製作される。その層は、絶縁層、ゲート層、ゲート層上に設けられる一次層(50A、62A或いは72)、一次層上に設けられる追加の層(74)、或いはパターン転写層(182)である。ゲート層を貫通するゲート開口部(54、66、80、122、或いは186/188)を確定する際に、粒子が用いられる。絶縁層を貫通する誘電体開口部(56、58、80、114、128、144、或いは154)を形成する際に、ゲート開口部が様々に利用される。例えば、コーン(58A或いは70A)或いはフィラメント(106B、116B、130A、146A或いは156B)のような形状をなすことができる電子放出素子が、誘電体開口部内に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 分布した粒子を用いてゲート開口部を画定するゲート型電子放出 デバイスの製作関連特許出願の相互参照 本発明は、Haven等による同時出願の国際特許出願_(弁理士整理番号第 M−3850PCT)に一部類似の主題を扱っている。技術分野 本発明は、通常カソードと呼ばれ、フラットパネルタイプの陰極線管(CRT )ディスプレイのような製品に用いるのに適当な電子放出デバイスの製作に関連 する。背景技術 電界放出カソードは、十分に強い電界をかけると、電子を放出する。電界は、 カソードと電極、すなわち一般にアノード或いはゲート電極と呼ばれ、カソード から短い距離だけ離隔した電極、との間に適当な電圧を加えることにより生成さ れる。 フラットパネルCRTディスプレイにおいて電界放出カソードを用いるとき、 カソードから相当大きな面積に渡って電子が放出される。電子放出面積は、通常 電子放出部の2次元配列に分割され、それぞれが対応する発光部の向かい側に配 置され、ピクチャエレメント(画素)の一部或いは全てを形成する。各電子放出 部により放出された電子は対応する発光部に衝当し、発光部が可視光を放出でき るようにする。 一般に各発光部の面積に渡ってイルミネーションが均一である(一様である) ことが望まれる。一様なイルミネーションを達成するための方 法の1つは、電子が対応する電子放出部の面積に渡って一様に放出されるように 配列することである。これには一般的に、電子放出部を多くの小さな、近接して 配置された電子放出素子として製作することが必要となる。 小さく、近接して配置された電子放出素子を含む電子放出デバイスを製造する ために、種々の技術が研究されている。Spindt等による「Research in Micron-S ized Field-Emission Tubes」(IEEE Conf.Rec.1996 Eighth Conf.Tube Techniqu es 、1996年9月20日、pp.143-147)は、小さく、ランダムに分布した球形の粒子 を用いて、平坦な電界放出カソードに備える円錐形の電子放出素子に対する位置 を確定する方法を記載する。球形粒子の大きさは、円錐形の電子放出素子の底面 直径により決められる。 第1a〜1g図(集合的に「第1図」とする)は、厚みのあるアノードを有す る電子放出ダイオードを製作するために、Spindt等が用いた球体に基づくプロセ スを示す。第1a図において、起点はサファイア基板20である。下側モリブデ ン層22、絶縁層24並びに上側モリブデン層26からなるサンドウィッチ構造 体が基板20上に配置される。 ポリスチレン球体28は、第1b図にその1つが示されているが、モリブデン 層26の上面に渡って散乱する。層26の覆われていない部分の上にレジスト層 30Aを形成するために、「レジスト」を堆積させる。第1c図を参照されたい 。レジストの部分30Bは、典型的にはアルミナ(酸化アルミニウム)であり、 レジスト堆積中に、球形粒子28上に蓄積される。その後球体28は除去され、 それによりレジスト部分30Bも除去される。第1d図においては、レジスト層 30Aを貫通して、除去された球体28の位置に開口部32が延在する。 モリブデン層26の露出部は、レジスト開口部32を通してエッチン グされ、モリブデン層26を貫通する開口部34が形成され、残りの部分が第1 e図において成形体26Aとして示される。同様に、絶縁層24の露出した部分 は、開口部34を通してエッチングされ、残された絶縁層24Aを貫通する空洞 36を形成する。第1f図を参照されたい。レジスト層30Aは、一般に空洞エ ッチング中に除去される。 最終的に、モリブデンが構造体の上面及び空洞36内に蒸着される。蒸着は、 開口部を通りモリブデンが空洞36内に蓄積され、その開口部が除々に閉じるよ うに実行される。第1g図において示されるように、円錐形のモリブデン電子放 出素子38Aが空洞36内に形成され、一方連続するモリブデン層38Bはモリ ブデン層26Aの上面に形成される。層38B及び26Aは共にダイオードに対 するアノードを形成する。 Spindt等が用いた電子放出素子の位置及び底面寸法を確定するために球形の粒 子を利用する方法は、電子放出デバイスを形成する独創的なアプローチである。 しかしながら素子38Aにより放出される電子はアノード26A/38Bに集め られるため、直接発光領域を活性化するためには用いられない。球形の粒子を用 いて、概ね一様に、フラットパネルデバイスの発光素子を直接活性化するために 利用できる電子を放出する、小さく、近接して配置された電子放出素子のための 位置を確定することが望まれることになる。発明の開示 本発明は一連の製作プロセスを提供し、そのプロセスでは典型的に球形の粒子 が、ゲート型電子放出デバイス(gated electron-emitting device)を製造する 際に用いられる。その粒子がゲート型電子エミッタの電子放出素子の位置を確定 する。重要なことは、本発明の製作プロセスにより、電子放出素子により放出さ れる電子を、フラットパネルデバ イスの発光領域のような素子を直接活性化するために利用できるようになるとい うことである。 粒子の表面密度は、電子放出素子の表面密度を定義する(表面密度に等しい) 。粒子の表面密度は容易に高い値に設定することができる。従って、電子放出素 子の高い表面密度を容易に達成することができる。粒子、すなわち電子放出素子 は互いに対して非常にランダムに配置させることができるが、単位面積あたりの 電子放出素子の数は全電子放出面積に渡って比較的一様になる。 また粒子は、厳密な粒度分布を有するように、すなわち平均粒子直径の標準偏 差がかなり小さくなるように容易に選択することができる。厚さのようないくつ かの寸法に関するパラメータの値を適当に調整することにより、電子放出素子は 概ね同等になるように形成することができる。そして最終的な結果は、本発明の 製造プロセスに従って粒子を用いることにより、概ね一様な電子放出を達成する ことができ、それにより発光領域を概ね一様な状態で直接活性化することができ る。 本発明のゲート型電子エミッタを製作する際に、多くの粒子が適当な初期構造 体上に分布される。重要なことは、初期構造体の横方向面積の大きさが典型的に は、初期構造体上に比較的一様に(概ねランダムにすることにより)粒子を分布 させることに関してほとんど影響を与えないという点である。従って、本発明の 製作プロセスは、大面積の電子エミッタを形成するために容易に用いることがで きる。 粒子は典型的には球形である。初期構造体上に分布させた後、その粒子を利用 して、その構造体の電気的絶縁層上に設けられる電気的非絶縁ゲート層を貫通し て延在する、対応するゲート開口部に対する位置を確定する。以下に議論するよ うに、「電気的非絶縁性」は、電気的導電性或いは電気的抵抗性を意味する。 粒子は、絶縁層上或いはゲート層上に分布させることができるが、そのいずれ かにより粒子を利用してゲート開口部を画定するための順序が異なる。粒子が絶 縁層上に分布するとき、電気的非絶縁ゲート材料は、絶縁層上、すなわち少なく とも粒子間の空間内に設けられる。その後粒子は除去される。粒子の除去中に、 粒子の上側をなす全てのゲート材料が同時に除去される。残りのゲート材料はゲ ート層を形成し、そのゲート層を貫通して除去された粒子の位置にゲート開口部 が延在する。 粒子がゲート層上に分布するとき、さらに多くの材料がゲート層上、少なくと も粒子間の空間に設けられる。その後粒子は除去され、それにより粒子の上側を なす追加の材料も同時に除去される。その後残りの材料を貫通して除去された粒 子の位置にアパーチャが延在する。ゲート層は残りの材料における開口部を通し て概ねエッチングされ、ゲート開口部が形成される。 一次層をゲート層上に形成することができる。この一次層は典型的には無機誘 電体材料からなる。もし追加の材料も存在するのであれば、一次層はゲート層と その材料との間に配置される。多数の一次開口部が一次層を貫通して延在する。 各ゲート開口部は、対応する一次開口部の1つに垂直に整列される。一次層を用 いて本発明によるゲート型電子エミッタを製作するとき、その粒子を絶縁層、ゲ ート層、或いは一次層上に分布させることができる。この3つの層の何れの層上 に粒子が分布するかによって、その粒子を利用して、前述の2つの段落において 記載されたのと同じ種類の一連のプロセスによりゲート開口部を画定する。 パターン転写層を絶縁層上に設けることができる。その際、粒子はパターン転 写層上に分布され、その後粒子により覆われていないパターン転写層の部分を除 去することにより柱状部がパターン転写層から形成される。ゲート材料は、絶縁 層上、少なくとも柱状部間の空間内に堆積す る。柱状部、及び粒子を含む、あらゆる上側をなす材料は除去される。残りのゲ ート材料がゲート層を形成し、除去された柱状部の位置にゲート開口部がそのゲ ート層を貫通して延在する。 粒子を用いてどのようにゲート開口部を画定するかにかかわらず、一般にフラ メントの形状をなす電子放出素子を容易に製造するために、さらに追加のプロセ スを実行することができる。例えば、スペーサ材料がゲート開口部内に設けられ 、ゲート開口部の側面端部を覆うようにすることができるが、スペーサ材料を貫 通し絶縁層まで延在する対応する開口部は残される。絶縁層はスペーサ材料内の アパーチャを通して概ねエッチングされ、概ね絶縁層を貫通してその絶縁層の下 に設けられる下側非絶縁領域に至る対応する誘電体開口部を形成する。別法では 、絶縁層はゲート開口部を通してエッチングされ、その絶縁層を貫通する誘電体 開口部を形成することができる。その後スペーサ材料が誘電体開口部内に設けら れ、概ねその側面端部を覆うが、スペーサー材料を貫通して下側非絶縁領域まで 延在する対応するアパーチャは残される。 電子放出素子は、その絶縁層がゲート開口部を通してエッチングされるか、或 いはスペーサ材料内のアパーチャを通してエッチングされるかのいずれかによっ て、電気的非絶縁エミッタ材料を誘電体開口部内か、或いはスペーサ材料を貫通 するアパーチャ内のいずれかに導入することにより下側非絶縁領域上に形成され る。その結果、電子放出素子は典型的にはフラメントとして成形される。スペー サ材料はゲート層と各電子放出素子との間にある横方向空間を制御する。 上述の一次層を用いるプロセスの流れでは、一般に円錐形の形状の電子放出素 子を容易に生成するように、一次層、ゲート層並びに絶縁層を有する構造体上で 、さらに追加のプロセスを実行することができる。詳細には、絶縁層は一次開口 部及びゲート開口部を通してエッチングされ、 絶縁層を貫通して絶縁層の下側に設けられる下側電気的非絶縁領域に至る対応す る誘電体開口部を形成することができる。各一次開口部は通常、対応するゲート 開口部より大きくはない。従って、一次開口部が(後に形成される)電子放出素 子の横方向寸法を確定する。典型的な場合として厳密な粒度分布を有する粒子を 選択することにより、その一次開口部の粒度分布は第一次近似の範囲で、同様に 厳密になる。 電気的非絶縁エミッタ材料が、一次開口部及びゲート開口部を通り一次層上に 、さらには誘電体開口部内に堆積し、下側非絶縁領域上に対応する電子放出素子 を形成する。電子放出素子は典型的にはコーン(円錐形状体)として成形される 。一次開口部は典型的には厳密な粒度分布を有するため、電子放出素子に占有さ れる横方向面積は典型的には概ね等しくなる。その後一次層は、一次層上に蓄積 される余分なエミッタ材料を剥離するように除去される。 Spindt等が行った方法とは異なり、本発明により製作された電子エミッタ内の 電子放出素子により放出された電子の動きは、通常絶縁層上に堆積した電気的導 電性材料により妨げられることはない。その電子は電子エミッタを越えて移動し 、電子エミッタの上側に適当な距離をおいて配置される発光用蛍光体領域のよう な素子を活性化させることができる。要するに、本発明は、フラットパネルCR Tデバイス、特に大型フラットパネルCRTディスプレイに容易に組み込むこと ができる高性能電子エミッタを製造するための一連の経済的なプロセスを提供す る。 本発明の重要な特徴の1つは、本製作プロセスのいくつかのプロセスにおいて ゲート材料として用いられる材料が、小さな、典型的にはサブミクロン大の開口 部を正確にエッチングすることが通常難しいとされる金属を含むということであ る。詳細には、ゲート材料が粒子上に堆積するとき、ゲート材料堆積中にゲート 開口部はその堆積した粒子の位置に 形成される。ゲート開口部を形成するためにエッチングを行う必要はない。従っ てゲート材料はエッチングが難しいとされる金属であってもよい。図面の簡単な説明 第1a−1g図は、ダイオードフィールドエミッタを製造するための従来技術 のプロセスにおけるステップを表す断面構造図である。 第2a−2g図は、円錐形の電子放出素子を有するゲート型フィールドエミッ タを製造するための本開示に従ったプロセスにおける一連のステップを示す断面 構造図である。 第3a−3i図は、円錐形の電子放出素子を有する電子エミッタを製造するた めの本開示に従った別のプロセスにおける一連のステップを示す断面構造図であ る。 第4a−4f図並びに第4g1図及び第4g2図は、本発明に従ったゲート型 電子エミッタを製造するためのプロセスの一連のフロントエンドステップを示す 断面構造図である。第4a−4f図のフロントエンドプロセスの流れは、第4g 1図のステップか或いは第4g2図のステップで完了することができる。電子エ ミッタは、第2d−2g図のバックエンドステップか或いは第3f−3h図のバ ックエンドステップを第4a−4f図並びに第4g1図或いは第4g2図のフロ ントエンドステップに加えることにより本発明に従った円錐形の電子放出素子を 備えることができる。 第5a−5g図は、一連のバックエンドステップを示す断面構造図であり、そ の一連のステップにより第4e図、第4f図或いは第4g1図のフロントエンド 構造体はさらにフィラメント状の電子放出素子を備えるゲート型フィールドエミ ッタを製造するために本発明に従って処理さ れる。別法では、第2d図或いは第3e図のフロントエンド構造体は第5b−5 g図のバックエンドステップを用いることにより本発明に従ってさらに処理され 、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィールドエミッタを製造す ることができる。 第6a−6h図は、別の一連のバックエンドステップを示す断面構造図である 。そのステップにより第4e図、第4f図或いは第4g1図のフロントエンド構 造体はさらに本発明に従って処理され、フィラメント状の電子放出素子を有する ゲート型フィールドエミッタを製造する。別法では、第2d図或いは第3e図の フロントエンド構造図は第6a−6h図のバックエンドステップを用いることに よりさらに本発明に従って処理され、フィラメント状の電子放出素子を有するゲ ート型フィールドエミッタを製造することができる。 第7a−7j図は、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィール ドエミッタを製造するための本発明に従ったプロセスにおける一連のステップを 表す断面構造図である。 第8a図及び第8b図は、電子放出素子の1つを製作するために中心となる第 7f図及び7h図の部分の拡大断面構造図である。 第9a−9c図は、本発明に従ったフィラメント状の電子放出素子を有するゲ ート型フィールドエミッタを製作する際に第7h−7j図のステップの代わりに 用いることができる一連のステップを表す拡大断面構造図である。 第10a−10g図は、一連のバックエンドステップを表す断面構造図であり 、その一連のステップにより第3f図(或いは第3e図)のフロントエンド構造 体が、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィールドエミッタを製 造するためにさらに本発明に従って処理される。別法では、第2d図(或いは第 2c図)、第4g1図或いは第4g 2図のフロントエンド構造体は第10a−10g図のバックエンドステップを用 いることによりさらに本発明に従って処理され、フィラメント状の電子放出素子 を有するゲート型フィールドエミッタを製造することができる。 第11a−11h図は、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィ ールドエミッタを製造するための本発明に従った別のプロセスにおける一連のス テップを表す断面構造図である。 第12a−12i図は、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィ ールドエミッタを製造するための本発明に従ったさらに別のプロセスにおける一 連のステップを表す断面構造図である。 第13a−13g図は、本発明に従ったゲート型フィールドエミッタを製造た めのプロセスにおける一連のフロントエンドステップを表す断面構造図である。 第13a−13g図のフロントエンドプロセスの流れは、例えば第7e−7j図 のバックエンドプロセスの流れに従って完了することができる。 第14図は、下側非絶縁領域が電気的抵抗性部分及び電気的導電性部分からな るとき、第2a図、第3a図、第4a図、第7a図或いは第12a図の初期構造 体がいかに実現されるかを示す断面構造図である。 第15.1図及び第15.2図は、下側非絶縁領域が電気的抵抗性部分及び電 気的導電性部分からなるとき、第2g図及び第5g図の最終的な電界放出構造体 がいかに実現されるかを示す断面構造図である。 第16図は、本発明に従って製作された第5g図のエミッタのようなゲート型 フィールドエミッタを組み込んだフラットパネルCRTディスプレイの断面構造 図である。 図面及び好適な実施例の記載において用いられる同じ参照番号は、同一の或い は非常に類似の部材を表す。好適な実施例の説明 全般的な考察 本発明は、構造体の表面上に分布した粒子を利用して、ゲート型電界放出カソ ードのためのゲート電極開口部を画定する。本発明に従って製作される各フィー ルドエミッタは、フラットパネル型テレビ或いはパーソナルコンピュータ、ラッ プトップコンピュータ或いはワークステーション用のフラットパネル型映像モニ タのようなフラットパネルデバイスの陰極線管におけるフェースプレート上の蛍 光領域を励起するために適切である。 本発明は、典型的には球形の粒子を用いてゲート開口部を画定するための様々 な異なる方法を提供する。また本発明はそのようにして画定されたゲート開口部 を用いて、コーン及びフィラメントのような種々の形状の電子放出素子を製造す るための様々な方法を提供する。各電子放出素子は対応するゲート開口部の1つ を通して電子を放出する。粒子がゲート開口部の位置を確定するため、その粒子 は電子放出素子の位置も確定することになる。 いくつかの例では、粒子がいくつかのフロントエンドプロセスの流れの任意の 1つに従って用いられ、その部分的に仕上げられた構造体においてゲート開口部 を画定し、その構造体はゲート型電子放出カソードを製造するためにいくつかの バックエンドプロセスの流れの任意の1つに従って完成することができる。その 部分的に仕上げられた構造体は円錐形の電子放出素子或いはフィラメント状の電 子放出素子の何れかを形成する際に用いられる場合が多い。こうして本発明は、 いくつかのフロントエンド部の製作の流れの任意の1つが、いくつかのバックエ ンド部の製作の流れの任意の1つと組み合わされ、特定の要件及び特定の材料の 選択に適合したフィールドエミッタを製造する有効な全フィールドエミッタ製造 プロセスを形成することができるという選択組合せ(mix−and−matc h)方式を提供する。 以下の記載において、用語「電気的絶緑性」(或いは「誘電性」)は、一般的 に1010Ω・cmより大きい抵抗率を有する材料に適用される。用語「電気的非 絶縁性」は従って1010Ω・cmより低い抵抗率を有する材料に適用される。電 気的非絶縁材料は、(a)抵抗率が1Ω・cmより小さい電気的導電性材料と、 (b)抵抗率が1Ω・cmから1010Ω・cmの範囲にある電気的抵抗性材料に 区別される。このカテゴリは、わずか1V/μmの電界で決定される。 電気的導電性材料(或いは電気導体)の例は、金属、金属半導体化合物(金属 けい化物のような)、並びに金属半導体共晶体である。また電気的導電性材料は 、通常に或いは高レベルにドープされた(n型或いはp型)半導体を含む。電気 的抵抗性材料は、真性半導体及び軽くドープされた半導体(n型或いはp型)を 含む。電気的抵抗性材料のさらに別の例は、(a)サーメット(金属粒子を埋め 込まれたセラミック)のような金属絶縁体複合材、(b)グラファイト、非晶質 炭素並びに改質された(例えばドープされた或いはレーザ改質された)ダイヤモ ンドのような炭素の形成体、(c)シリコン−炭素−窒素のようなシリコン−炭 素化合物がある。 他の方法により示される場合を除いて、以下のプロセスは、本発明の製作プロ セスにおいて実行される異方性エッチングに適用される。全ての異方性エッチン グは主に一方向性であり、エミッタ/ゲート中間電極誘電体層の上側表面に概ね 垂直な方向にイオンを移動させる。従って、異方性エッチング中にアンダーカッ トはほとんど生じない。全ての異方性エッチングは、プラズマを用いて実行され るドライエッチングか或い は反応性イオンエッチングである。電子放出コーンを有するフィールドエミッタの製作 図面を参照すると、第2a−2g図(集合的には「第2図」とする)は、球形 粒子を利用して、本発明の開示内容に従った円錐形の電子放出素子のためのゲー ト開口部を画定しているゲート型電界放出カソードを製造するためのプロセスを 示す。第2図の製作プロセスにおいては、開始点は典型的にはセラミック或いは ガラスを用いて形成された電気的絶縁体基板40である。第2a図を参照された い。基板40は、フィールドエミッタを支持しており、プレートとして形成され る。フラットパネルCRTディスプレイでは、基板40は少なくともバックプレ ートの一部を構成する。 下側の電気的非絶縁エミッタ領域42は基板40の上面に沿って延在する。下 側非絶縁領域42は様々な方法で形成することができる。少なくとも非絶縁領域 42の一部は、行電極と呼ばれる一連の概ね平行なエミッタ電極ラインに典型的 にパターン化される。非絶縁領域42がそのように形成されるとき、最終的な電 界放出カソードは平面CRTディスプレイの発光用蛍光素子を励起するために特 に適切である。それでも非絶縁領域42は他の形状にパターン化されたり、或い はパターン化されないようにもできる。 概ね同じ構造の電気的絶縁層44が構造体の上面に設けられる。絶縁層44は 典型的には酸化シリコンから構成される。別法では、層44は窒化シリコンを用 いて形成することもできる。第2a図には示されていないが、絶縁層44の下側 表面部分は下側非絶縁領域42の形状に従って基板40に接触するようになる。 絶縁層44の一部は、後にエミッタ/ゲート電極間誘電体になる。 絶縁層44の厚さは十分に厚くされ、後に形成される電子放出素子がコーンと して成形され、その先端部のみが層44の上面の上側にわずかに突出するように する。各電子放出コーンの高さはその底面直径に依存し、以下に記載するように その底面直径は電子放出コーンのためのゲート開口部を画定する際に用いられる 球形粒子の直径により決定される。絶縁層44の厚さは、通常球形粒子の直径の 1〜2倍である。絶縁層の厚さの典型的な範囲は、0.1〜3μmである。 固形の球形粒子46は、ランダムな状態、或いは概ねランダムな状態で、第2 b図に示されるような絶縁層44の上面に渡って分布する。球形粒子46は典型 的にはポリスチレンから構成される。粒子46として用いる別の材料は、ガラス (例えば酸化シリコン)、ポリスチレン以外のポリマ(例えばラテックス)並び にアルコール(水酸)基、(有機)酸基、アミド基及びスルホン酸基のような官 能基でコーティングされたポリマを含む。 粒子46がポリスチレンから構成されるとき、その平均直径は0.1〜3μm の範囲、典型的には0.3μmである。平均粒子直径の標準偏差は通常非常に小 さく、10%より小さい値であり、典型的には2%である。絶縁層44の表面上 に分布した粒子46の平均表面密度は106〜1010粒子/cm2の範囲にあり、 107〜109粒子/cm2であることが好ましい。典型的な値は108粒子/cm2 である。平均的な粒子46間の空間は、典型的には平均粒子直径の2〜3倍で ある。表面密度は108粒子/cm2で直径が0.3μmの粒子の場合、平均的な 空間はおよそ0.6〜0.9μmである。 球形粒子46は絶縁層44に非常に強く密着する。Van der Waals力が、少な くとも部分的に密着機構を実現するものと考えられる。球体46がポリスチレン から構成されるとき、球形粒子46の一部或いは全て が、例えば負に帯電される。ポリスチレンの場合、各球体46は典型的に少なく とも1ヶ所に二重の負の電荷を帯びるが、この各二重の負の電荷はその球体46 にカルボキシル基を付着させることによりもたらされる。初期構造体40/42 /44上の反対極性の電荷は、密着機構を助力するものとなる。何れの場合にお いても、一旦絶縁層44に引きつけられると、粒子46は層44の上側表面上で 容易に動かないようになる。 種々の技術を用いて、絶縁層44上に球形粒子46を分布させることができる 。ある技術においては、適当な小さなポリスチレン球体を含む脱イオン水が、ま ずビーカにおいて試薬用アルコールと結合する。アルコールは典型的にはイソプ ロパノールである。別法では、アルコールとしてエタノールを用いることもでき る。 イソプロパノールの場合、イソプロパノールと水とを混合した水溶液はそのほ とんどをイソプロパノールが占め、典型的にはその体積中の99%以上がイソプ ロパノールである。ポリスチレン球体はイソプロパノール水溶液中に懸濁される 。溶液中の球体の分布をより均一にするために、窒素を用いて溶液を泡立てる。 別法では、その溶液は超音波で攪拌され、溶液中の球体の一様性を改善すること ができる。 概ね円形のウエハの形状をなして製造される初期構造体40/42/44を用 いる場合、そのウエハはス回転チャンバ内に配置される。ウエハがチャンバ内に あるとき、懸濁されたポリスチレン球体を含むイソプロパノール水溶液の量を調 整して、上側ウエハ表面の選択された部分を覆うが、ウエハの上面から流れ出さ ないようにウエハの表面上に堆積させる。その後ウエハは短時間の間回転し、ほ とんどの水溶液が除去される。その回転速度は200〜2000rpmであり、 典型的には750rpmである。その回転時間は5〜120秒であり、典型的に は20秒である。 回転中に、残りのイソプロパノール水溶液のほとんど全ての量が蒸発し、ポリ スチレン球体46が残される。イソプロパノール水溶液がいくらかでも残る場合 には、ウエハを乾燥し、残りのイソプロパノール水溶液を蒸発させる。その乾燥 作業は、例えば窒素を噴射することにより行なうことができる。乾燥作業を行う か否かにかかわらず、その後ウエハは回転チャンバ内から取り出される。このよ うにして第2b図の構造体が製造される。 電気的非絶縁ゲート材料は絶縁層44及び球形粒子46上に堆積する。ゲート 材料の堆積は、通常、蒸着或いはコリメートスパッタリングのような技術を用い て層44の上側表面に概ね垂直な方向に行われる。ゲート材料は粒子46間の空 間内にある層44上に蓄積し、比較的一様な厚さの電気的非絶縁ゲート層48A を形成する。第2c図を参照されたい。ゲート材料の部分48Bは、粒子46の 上側半分(半球形)上に同時に蓄積する。ゲート材料は、通常クロム、ニッケル 、モリブデン、チタン、タングステン或いは金のような金属である。 ここで一次材料と呼ぶ適当にエッチング可能な材料を、ゲート層48A及びゲ ート材料部分48B上に堆積させる。ゲート材料を堆積させる場合のように、一 次材料の堆積は、再び蒸着或いはコリメートスパッタリングのような技術を用い て、通常電極間誘電体層44の上側表面に概ね垂直な方向に処理される。一次材 料は球形粒子46間の空間内にあるゲート層48A上に蓄積し、第2c図に示さ れるような比較的一様な厚さの一次層50Aを形成する。一次材料の部分50B が、球体46上に設けられるゲート材料部分48B上に同時に蓄積する。一次材 料部分50Bが一次層50Aとブリッジになるのを避けるために、ゲート層48 A及び一次層50Aの全厚は、通常、球体46の平均半径より小さい。 一次材料は典型的には、窒化シリコン、酸化アルミニウム並びにまた 酸化シリコンのような無機誘電体材料からなる。一次層50Aは、第2図のプロ セスにおいて並びに以下に記載するいくつかのプロセスの変形例において、後に リフトオフ層として用いられる。以下に記載されるいくつかの他のプロセスの変 形例では、層50Aはリフトオフ機能を実行しない。層50Aがリフトオフ層と して機能するとき、一次材料は選択的にアルミニウム、タングステン、或いは金 のような金属であってよい。また一次材料は、層50Aがリフトオフ層として機 能するとき、金属誘電体複合材或いは、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム 或いは塩化ナトリウムのような塩類であることもできる。 ここで球形粒子46は除去される。粒子46の除去中に、ゲート材料部分48 B及び一次材料部分50Bが同時に除去され、第2d図に示される構造体が形成 される。一次開口部52は、除去された粒子46の位置に一次層50Aを貫通し て延在する。同様にゲート開口部54は、除去された粒子46の位置にゲート層 48Aを貫通して延在する。このようにして、粒子46が、一次開口部52及び ゲート開口部54の両方の位置を直接画定する。ゲート開口部54の形成は、粒 子46上にゲート材料の堆積中に行われ、ゲート材料をエッチングすることによ り達成されるわけではないので、ゲート材料用の候補材料は、後に電子放射コー ンを露出させる小さな開口部、すなわち典型的には1μmより小さい直径を有す る開口部をエッチングすることが困難である金を含む。同様のことが、第2a図 のプロセスの一次材料にも適用される。 各ゲート開口部54は、対応する一次開口部52の中心に垂直に配置され、従 って対応する一次開口部52に垂直に整列される。除去された粒子46は球形で あるため、一次開口部52は概ね円形である。層48A及び50Aを形成するた めの堆積が、絶縁層44の上側表面に概ね垂直に実行された場合には、対応する 開口部50及び52の各組の直径は 概ね同じになり、従って対応する除去された球体46の直径に概ね等しくなる。 球形粒子46を除去するために一般に機械的プロセスが用いられる。例えば、 粒子46は超音波/メガソニック操作により除去することができる。ほとんどの 球体46は除去操作の超音波操作過程中に除去される。除去操作は典型的には、 Valtron SP2200アルカリ性洗浄剤(2−ブチルキシエタノール(2-butylxyeth anol)及び非イオン界面活性剤)を小さな体積%(例えば1%)で含む脱イオン 水の浴に水を入れ、一般に超音波周波数にその浴をさらすことにより行われる。 メガソニック操作は、通常超音波操作後に行われ、球体46の残りの部分を除去 するものであり、典型的にはValtron 2200アルカリ性洗浄剤を小さな重量%(例 えば0.5%)で含む脱イオン水の別の浴に水を入れ、メガソニック周波数にそ の浴をさらすことにより行う。 粒子46上の電荷を概ね中和する洗浄剤を、メガソニック及び超音波操作の両 方の操作間にValtron 2200洗浄剤の代わりに用いることができる。電荷中和洗浄 剤は典型的にはイオン性界面活性剤を含む。別法では、球体46を除去するため に高圧のウォータジェットを用いることもできる。 一次層50Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層44は一次開口部 52及びゲート開口部54を介してエッチングされ、層44を貫通して下側非絶 緑エミッタ領域42に至る対応する誘電体開口部(或いは誘電体開口空間)56 を形成する。第2e図を参照すると、成形体44Aは絶縁層44の残りの部分で ある。一次層50Aは、誘電体開口部56を形成するために用いられるエッチン グ剤によりわずかに侵蝕される場合もあるが、侵蝕の量は通常一次開口部52の 大きさ或いは形状に著しく影響を与えるほどではない。従って、各一次開口部5 2は、対 応するゲート開口部54とはわずかに異なる直径であったとしても、概ね円形の ままである。 誘電体開口空間56を形成するために電極間誘電体エッチングは、通常誘電体 開口部56がゲート層48Aを幾分アンダーカットするように行われる。アンダ ーカットの量は、後に堆積されるエミッタコーン材料が誘電体開口部56の側壁 (或いは側面端部)上に蓄積し、電子放出素子とゲート層48Aとの間に電気的 な漏れ経路を形成することを十分に避けるように選択される。 電極間誘電体エッチングは以下のような種々の方法により実行することができ る。(a)一種類、或いはそれ以上の化学エッチング剤を用いる等方性ウェット エッチング、(b)アンダーカット(及び従って不完全に異方性の)ドライエッ チング、(c)アンダーカットウェットエッチング或いはドライエッチングが後 続する非アンダーカット(完全に異方性の)ドライエッチングがある。絶縁層4 4及び一次層50Aがそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンからなるとき、エ ッチングは2段階で行われることが好ましい。四ふっ化炭素を用いて異方性プラ グマエッチングを行い、絶縁層44を貫通する概ね垂直な開口部を形成し、その 後緩衝ふっ化水素酸(buffered hydrofluoric acid)を用いて等方性ウェットエ ッチングを行い、初期の開口部を広げ、誘電体開口部56を形成する。 電気的非絶縁エミッタコーン材料は、絶縁層44Aの上側表面に概ね垂直な方 向において構造体の上側表面上に蒸着される。エミッタコーンは一次層50A上 に蓄積し、さらにゲート開口部54を通過し、誘電体開口空間56内の下側非絶 縁領域42上に堆積する。コーン材料を一次層50A上に蓄積することにより、 コーン材料が通過する開口空間56は徐々に閉じる。その堆積は、これらの開口 部が完全に閉じるまで実行 される。その結果、コーン材料は誘電体開口空間56内に蓄積し、第2f図に示 されるように対応する円錐形の電子放出素子58Aを形成する。同時にコーン材 料の連続層58Bが一次層50A上に形成される。コーン材料は通常モリブデン 、ニッケル、クロミウム或いはニオブ、或いはチタンカーバイドを含む耐火金属 炭化物のような金属である。 その後一次層50Aは適当なエッチング剤を用いて除去される。層50Aの除 去中に、余分なコーン材料層58Bも同時に剥離される。第2g図はその結果生 じた電子エミッタを示す。コーン材料の堆積が絶縁層44Aに概ね垂直に実行さ れたため、各電子放出コーン58Aは対応する一次開口部52の中心に垂直に配 置され、また対応するゲート開口部54の中心に配置される。 ゲート層48Aは、下側非絶縁領域42のエミッタ行電極に垂直に走る一連の ゲートラインにパターン化される。そのときゲートラインは列電極として機能す る。ゲート層48Aに適当なパターンを形成すると共に、第2g図のフィールド エミッタは、ゲート層48Aの部分に接触して、行電極に垂直に走る、個別の列 電極が選択的に設けられる場合もある。このゲートパターン形成及び個別の列電 極形成は、典型的には誘電体開口部56を形成するために絶縁層44をエッチン グする前に行われるが、そのプロセスの後段階で行なってもよい。 絶縁層44の上面に渡って分布した球形粒子46を用いてゲート開口部を画定 する代わりに、ゲート開口部はゲート層上に分布した球形粒子により画定するこ ともできる。そうすることにより、ゲート層の厚さに加わる粒子直径により生じ た上述の制約を緩和することができる。 第3図はプロセスの一例を示しており、そのプロセスでは本発明に従ってその ように球形粒子を用いて、円錐形の電子放出素子を有するゲート型電界放出カソ ードを形成する。第3図のプロセスでは、基板40、 下側非絶縁領域42並びに絶縁層44からなる初期構造体が、第2図のプロセス と概ね同じように形成される。第3a図は、第2a図の繰り返しであり、第3図 のプロセスの場合の初期構造体40/42/44を示す。 電気的非絶縁ゲート材料は絶縁層44上に堆積し、比較的一様な厚さの電気的 非絶縁ゲート層60を形成する。第3b図を参照されたい。第3a図のプロセス のゲート材料は、通常クロム、ニッケル、モリブデン、チタン或いはタングステ ンのような金属である。ゲート材料の堆積は、蒸着、スパッタリング並びに化学 気相成長(CVD)のような多くの堆積技術の任意のものを用いて行うことがで きる。第2図のプロセスとは対照的に、第3図のプロセスのゲート材料の堆積は 、電極間誘電体層44の上側表面に概ね垂直に行われる必要はない。以下で議論 される理由により、所定の球体直径では、第3図のプロセスのゲート層60は第 2図のプロセスのゲート層48Aの最大許容可能厚より厚くなってもよい。 固形の球形粒子46が第3c図に示されるようにゲート層60の上側表面上に 分布する。球形粒子46は同じように典型的にはポリスチレンからなる。粒子分 布ステップは、典型的には第2図のプロセスと同じように実行される。粒子46 の分布は、ゲート層60の上側表面に渡って、ランダムであるか或いは概ねラン ダムである。第3図のプロセスにおける球体46は、通常、第2図のプロセスと 、平均直径及び平均直径の標準偏差を含む同じ特性を有する。 適当にエッチング可能な材料は、ここで再び一次材料と呼ぶが、ゲート層60 及び球形粒子46上に堆積する。第3図のプロセスの一次材料の堆積は、蒸着或 いはコリメートスパッタリングのような技術を用いて電極間誘電体44の上側表 面に概ね垂直な方向に実行される。第2図の方法と同様に、第3図の方法の一次 材料は、粒子46間の空間にあるゲ ート層60上に蓄積し、比較的一様な厚さの一次層62Aを形成する。第3b図 を参照されたい。一次層62Aは、後に第3図のプロセスのリフトオフ層として の役割をする。一次層の部分62Bは、同時に球体46の上側半分上に蓄積する 。 第2図のプロセスのように、ここで一次材料は典型的には、窒化シリコン、酸 化アルミニウム並びにまた酸化シリコンのような無機誘電体材料からなる。同様 に、一次層62Aがリフトオフ機能を果たすとき、一次層は、(a)アルミニウ ムのような金属、(b)金属/誘電体複合材、或いは(c)ふっ化マグネシウム 、塩化マグネシウム或いは塩化ナトリウムのような塩類である。 一次材料部分62Bが一次層62Aとブリッジするのを防ぐために、一次層6 2Aの厚さは通常球体46の平均半径より小さくなる。第2図ではゲート層48 A及び一次層50Aを合わせた全ての厚さは通常不要なブリッジを避けるために 球体46の平均半径より小さくしなければならなかったが、第2図のプロセスと 比べると、第3図のプロセスでは不要なブリッジを避けるためにゲート層の厚さ に加えられる制約は少なくなる。これは、以下に記載するように、層62Aをエ ッチングマスクとして用いて層60を通してゲート開口部をエッチングして形成 する間に一次層62Aに対するゲート層60をエッチング選択性が高い(すなわ ち層60が層62Aよりも多量にエッチングされる)ときに、特に当てはまる。 所与の球体直径の場合、従ってゲート層60はゲート層48Aより厚くすること ができる。 実際に、第3図のプロセスのゲート層60は第2図のプロセスのゲート層48 Aより相当厚くすることができる。例えば、ゲート層60Aの厚さは球体46の 平均半径、さらには平均直径さえも越えることができる。第2a図及び第3a図 の全製造プロセスの比較検証が示すように、 第3図の方法は、第2図の方法よりわずかに多くの処理を必要とする。要するに 、第2図の方法に比べて、第3図の方法はわずかに多くの製作プロセスと引き替 えにゲート層の厚さに対する制約を十分に緩和している。 第3図のプロセスに戻ると、球形粒子46は第2図のプロセスと同じ方法によ り除去される。球体の除去中に、一次材料部分62Bは同時に除去され、第3e 図の構造体を形成する。一次開口部64は除去された粒子46の位置に一次層6 2Aを貫通して延在する。粒子46が球形であるため、一次開口部64は概ね円 形である。また、各一次開口部64の直径は対応する除去された球体46の直径 と概ね同じになる。 一次層62Aをエッチングマスクとして用いるとき、ゲート層60は一次開口 部64を通してエッチングされ、ゲート層60を通り絶縁層44に至る対応する ゲート開口部66を形成する。第3f図を参照されたい。成形体60Aはゲート 層60の残りの部分である。 ゲート開口部66を形成するためにエッチングは異方性エッチングにより実行 される。そのとき各ゲート開口部66の直径は対応する一次開口部64の直径と 概ね等しくなる。別法では、後に堆積させるエミッタコーン材料が開口部66に 沿ってゲート層60Aの側面端部上に蓄積するのを十分に避けるために、ゲート 開口部66が一次層62Aをアンダーカットするような方法でゲート開口部エッ チングが実行される場合もある。第3f図はアンダーカットの例を示しており、 各ゲート開口部66の直径が対応する一次開口部64の直径より大きくなってい る。 ゲート開口部のエッチングがどのような方法で行われるかに関わらず、各ゲー ト開口部66は対応する一次開口部64の中心に配置され、それゆえ対応する一 次開口部64に垂直に整列される。一次開口部64は除去された球体46の位置 に配置されるため、粒子46はゲート開口部6 6及び一次開口部64の位置を画定する。一次開口部64が円形であるため、ゲ ート開口部66も概ね円形になる。 ここで第3図のプロセスは第2図のプロセスと概ね同じ方法で完了する。一次 層62Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層44は開口部64及び6 6を通してエッチングされ、層44を通り下側非絶縁領域42に至る対応する誘 電体開口部(或いは誘電体開口空間)68を形成する。第3g図を参照すると、 成形体44Bは絶縁層44の残りの部分である。誘電体開口空間68は、後に堆 積されるエミッタコーン材料が誘電体開口部68の側壁上に蓄積し、電子放出素 子をゲート層60Aと短絡するのを十分に避けるために、層60A及び62Aを アンダーカットする。誘電体開口部68を形成するためのエッチングは、第2図 のプロセスの電極間誘電体エッチングの場合において上記した方法の任意のもの で行われる。 電気的非絶縁エミッタコーン材料は、絶縁層44Bの上側表面に概ね垂直な方 向において構造体の上側表面上に蒸着される。エミッタコーン材料は再び通常、 モリブデン、ニッケル、クロム或いはニオブ或いはチタンカーバイドを含む耐火 金属炭化物のような金属である。 コーン材料は一次層62A上に蓄積し、さらに誘電体開口空間68内にある下 側非絶緑領域42上に蓄積するため、開口部64及び66を通過する。第2図の プロセスと同様に、コーン材料が開口空間68に至るために通過する開口部は、 一連のコーン材料を堆積中に除々に閉じる。その堆積は、これらの開口部が完全 に閉じるまで同様に実行される。その結果、コーン材料は開口空間68内に蓄積 し、第3h図に示されるような対応する円錐形の電子放出素子70Aを形成する 。コーン材料の連続層70Bが同時に一次層60A上に形成される。 その後一次層62Aは除去される。その除去中に、余分なコーン材料 層70Bは剥離される。その結果形成される電子エミッタが第3i図に示される 。コーン材料の堆積は絶縁層44Bに概ね垂直に実行されたという事実に考慮す ると、各円錐形の電子放出素子70Aは、垂直に対応する一次開口部64の中心 に配置され、従って対応するゲート開口部66の中心に配置される。 ゲート層60Aを、下側非絶縁領域42のエミッタ行電極に垂直に走る列電極 にパターン化することは、第2図の方法においてゲート層48Aをパターン化し たのと同じ方法で行われる。同様に、ゲート層60Aに適当なパターンを形成す ると共に、第3i図のフィールドエミッタは、ゲート層60Aの部分に接触し、 行電極に垂直に走る個別の列電極を選択的に形成されてもよい。 第2図及び第3図のプロセスの代替例として、ゲート開口部は、一次層と呼ば れるゲート層上に形成された層に渡って分布した球形粒子により画定することが できる。この場合には、一次層の厚さに球体直径が加えられることにより生じた 制約は、ゲート層の厚さに球体直径が加えられることにより生じた厚さの制約と 共に、概ね低減される。 第4a−4f図並びに、第4g1図或いは第4g2図の何れか(集合的に「第 4図」とする)は、ゲート型電界放出カソードを製造するためのプロセスのフロ ントエンド部分を示しており、その中でそのような一次層上に堆積する球形粒子 を用いて、本発明に従ってゲート開口部を画定する。円錐形の電子放出素子を有 する電子エミッタを実現するために、第4図のプロセスは、本発明に従って第2 d−2g図のバックエンドステップ或いは第3f−3i図のバックエンドステッ プの何れかを用いて後処理して完了できる。 第4図のプロセスでは、初期構造体は基板40、下側非絶縁領域42並びに絶 縁層44からなり、概ね上述の方法において形成される。第4 a図を参照すると、第2a図の繰り返しである。 第4b図を参照すると、電気的非絶縁ゲート層60は、第3図の方法において 上述した任意の堆積技術を用いて絶縁層44上に形成される。所与の球体直径の 場合、ゲート層60は、第2図の方法のゲート層48Aより厚くなってもよい。 同様に、ここではゲート層60は、通常クロム、ニッケル、モリブデン、チタン 或いはタングステンのような金属である。 一次材料と呼ばれる適当にエッチング可能な材料をゲート層60上に堆積させ 、比較的一様な厚さの一次層上72を形成する。第4図の一連のフロントエンド プロセスを第2d−2g図或いは第3f−3i図のバックエンドステップと組み 合わせるとき、一次層72は後にリフトオフ層として用いられる。ここで一次材 料の候補材料としては、第3図のプロセスにおいて示した一次材料である。 第4図の一連のフロントエンドにおける一次材料の堆積は、スパッタリング、 蒸着、CVD、電気化学めっき(一次層72が電気化学的にめっき可能である場 合)、スピニング並びにスクリーン印刷のような種々の方法により実行すること ができる。第2図及び第3図のプロセスとは対照的に、第4図のプロセスの一次 材料の堆積は、絶縁層44の上側表面に概ね垂直な方向に実行される必要はない 。以下に議論される理由により、所定の球体直径では、一次層72は第2図及び 第3図の方法の一次層50A及び62Aの何れよりも厚くすることができる。こ れは、例えば絶縁層44内の隆起のような要因により生じるゲート層60の隆起 部を覆うために、一次層の厚さを厚くする必要があるとき特に有利である。 固形の球形粒子46は、第4c図に示されるような一次層72の上側表面上に 分布される。粒子分布ステップは、典型的には上述した方法に おいて行われる。従って球体46の分布は、一次層72の上側表面に渡ってラン ダムか或いは概ねランダムである。粒子46は典型的にはポリスチレンからなり 、上述の他の特性を有する。 適当にエッチング可能な材料がさらに一次層72及び球形粒子46上に堆積す る。さらに加えられる材料の堆積は、蒸着或いはコリメートスパッタリングのよ うな技術を用いて絶縁層44の上側表面に概ね垂直な方向に実行される。さらに 加えられる材料は粒子46間の空間内に蓄積し、さらに加わる層74Aを形成す る。第4d図を参照されたい。さらに加えられた材料の部分74Bは球体46の 上側半分上に同時に蓄積する。 材料部分74Bが層74Aとブリッジするのを防ぐために、74Aの厚さは通 常平均球体半径より小さくなる。しかしながら、球体46の表面に沿って生じる 不要なブリッジの回避は、第2図及び第3図のプロセスより第4図のプロセスの 流れにおいて、一次層の厚さについての制約を少なくする。これは、以下に記載 するように、追加した74Aをエッチングマスクとして用いて層72を通して一 次開口部を形成する間に、追加した層74Aに対する一次層72のエッチング選 択性が高い(すなわち層72は層74Aより多量にエッチングされる)ときに、 特に当てはまる。所与の球体直径の場合、従って一次層72は第2図のプロセス における一次層50A或いは第3図のプロセスにおける一次層62Aよりも厚く することができる。同様に、そのような不要なブリッジを避けるために必要とさ れるゲート層の厚さに対する制約は、第2図或いは第3図のプロセスより第4図 のプロセスの流れにおいて低減される。 第4図の一連のフロントエンドプロセスが第2d−2g図のバックエンドステ ップ或いは第3f−3i図のバックエンドステップにより完了するとき、その完 了したプロセスは第2図及び第3図の各完了したプロ セスよりわずかに多くの処理操作を必要とする。これは、一次層の厚さにおける 制約を低減すること、並びに第2図のプロセスに比べて、ゲート層の厚さにおけ る制約を低減することと引き替えになる。 追加の層74Aを形成するために用いられる材料は、一次層72Aをエッチン グするためのエッチングマスクとして用いることができ、かつ層72Aに対して 選択的にエッチングされることができる材料でもある。追加材料は典型的には金 属である。ゲート材料がクロムであるとき追加材料は典型的にはニッケルであり 、またその逆であってもよい。しかしながら、フィールドエミッタを製作する際 に用いられる他の材料の選択によっては、追加材料は電気的に抵抗性或いは電気 的に絶縁性であってもよい。 ここで球形粒子46は、典型的には上述の方法において除去される。球体除去 中に、追加材料部分74Bは同時に除去され、第4e図の構造体を形成する。追 加の開口部76は、除去された粒子46の位置に追加の層74Aを貫通して延在 する。粒子46が球形であったため、追加の開口部76は概ね円形である。各追 加の開口部76の直径は、対応する除去された球体46の直径と概ね同じである 。 追加の層74Aをエッチングマスクとして用いるとき、一次層72は追加の開 口部76を通して異方性エッチングされ、層72を通りゲート層60に至る対応 する一次開口部78を形成する。第4f図を参照すると、成形体72Aは一次層 72の残りの部分である。各一次開口部78は対応する追加の開口部76の中心 に配置され、開口部76と概ね同じ直径からなる。追加の開口部76が除去され た球体46の位置に配置されるため、一次開口部78の位置は粒子46により画 定される。また一次開口部78は追加の開口部76と概ね同じ形状をなし、それ ゆえ概ね円形である。 さらにエッチングマスクとして機能する追加の層74Aを用いて、ゲート層6 0は追加の開口部76及び一次開口部78を通して異方性エッチングされ、層6 0を通り絶縁層44に至る対応するゲート開口部80を形成する。第4g1図は その結果の構造体を示す。成形体60Bはゲート層60の残りの部分である。エ ッチングが異方性であるため、各ゲート開口部80の直径は対応する(上側をな す)開口部の組78及び76の直径と概ね等しくなる。ゲート開口部のエッチン グは、一次開口部のエッチングに引き続いて或いは異なる異方性エッチング剤を 用いて個別のステップとして実行することができる。 各ゲート開口部80は、対応する一次開口部78及び対応する追加の開口部7 6の両方の中心に垂直に配置され、従ってその両方に垂直に整列される。追加の 開口部76が除去された球体46の位置に配置されるため、ゲート開口部80の 位置は粒子46により画定される。またゲート開口部80は概ね円形になる。 ここで図4g1図の追加の層74Aは除去され、符号が一部異なり、ゲート層 及び一次層の厚さが異なるかもしれないという点を除いて、第2図の構造体に概 ね同一の構造体を形成することができる。第4g1図の成形体60B、72A、 78並びに80はそれぞれ第2図の成形体48A、50A、52並びに54に対 応する。この符号が異なることを前提として、第4図の一連のフロントエンドプ ロセスは、第2b図の構造体から第2g図の最終的な構造体に導く上述のバック エンドステップに従って完了される。こうして円錐形の電子放出素子58Aはゲ ート開口部52(80)を通してそのように完了したフィールドエミッタのゲー ト層48A(60B)に延在する。 別法では、第4図の一連のフロントエンドプロセスに第2図の方法のバックエ ンド部分を適用するとき、誘電体開口部56は、追加の層74 Aが、なお適所に存在し、エッチングマスクとして機能するとき、絶縁層44に 形成されることができる。この場合には、追加の層74Aは第2f図のコーン材 料の堆積の直前に除去される。 さらに別の代替例として、第4f図に示される段階で一次開口部78を形成し た直後に、それゆえ第4g1図に示される段階でゲート開口部80を形成する前 に除去されてもよい。一次開口部78Aをエッチングマスクとして用いるとき、 ゲート開口部80は一次開口部78を通してゲート層60を異方性エッチングす ることにより形成され、第2d図の構造体を形成するが、ただし一部符号が異な ること(第4図のゲート開口部80が第2図のゲート開口部54になる)並びに ゲート層及び一次層の厚さが異なるかもしれないということが前提である。第2 d図の構造体から第2g図の構造体に導く処理ステップが、フィールドエミッタ を形成するために上記したような方法で実行される。 開口部76及び78を通して異方性エッチング、それゆえ非アンダーカットエ ッチングを実行する代わりに、開口部76及び78を通してアンダーカットエッ チングが第4f図のゲート層60において実行され、層60を通り絶縁層44に 至る対応するゲート開口部82を形成することができる。第4g2図を参照する と、成形体60Cはここではゲート層60の残りの部分である。一次層72Aを アンダーカットするゲート開口部82を用いて、各ゲート開口部82の直径は、 対応する(上側をなす)開口部の組78及び76の直径より大きくなる。各ゲー ト開口部82は概ね円形であり、対応する開口部の組78及び76の中心に垂直 に配置される。追加の開口部76が除去された球体46の位置に配置されるめ、 球形粒子46はゲート開口部82の位置を確定する。 第4g2図の追加の層74Aは除去され、一部符号が異なり、一次層の厚さが 異なるかもしれないという点を除いて、第3f図の構造体に概 ね同一の構造体を形成することができる。第4g2図の成形体60C、72A、 78及び82はそれぞれ第3f図の成形体60A、62A、64及び66に対応 する。この符号の異なることを前提にして、ここで第4図の一連のフロントエン ドプロセスは第3f図の構造体から第3i図の構造体に導く上述のバックエンド ステップに従って完了される。円錐形の電子放出素子70Aはこうしてゲート開 口部66(82)を通してそのように完了したフィールドエミッタのゲート層6 0A(60C)内に露出される。 第4図の一連のフロントエンドプロセスに第3図のプロセスのバックエンド部 分を適用する際のさらに別の代替例として、追加の層74Aは、第4f図に示さ れる段階で一次開口部78を形成した直後に除去されてもよい。一次層72Aを エッチングマスクとして用いるとき、ゲート開口部82は一次開口部78を通し てゲート層60上でアンダーカットエッチングを実行することにより形成され、 第3f図の構造体を形成するが、再び一部符号が異なり(第4図のゲート開口部 82が第3図のゲート開口部66になる)、一次層の厚さが異なるかもしれない ということが条件となる。第3f図の構造体から第3i図の構造体に導く処理ス テップは上述の方法においてフィールドエミッタを完成するために実行される。 上述の変形例を含む第2図−第4図の製作ステップに従って製造された種々の フィールドエミッタをみると、コーン58A或いは70Aのような円錐形の電子 放出素子の位置は、開口部52、64或いは78のような一次開口部の位置によ り決定される。一次開口部の位置は球形粒子46の位置により(直接或いは間接 に)決定されるため、電子放出コーンの位置は粒子46により確定される。 粒子46の表面分布がランダム或いは概ねランダムであるため、電子 放出コーンは互いに対してランダム或いは概ねランダムな位置に配置される。そ れにもかかわらず、単位面積あたりの電子放出コーンの数は全電子放出面積に渡 って場所によってほとんど変化しない。 第2図−第4図の製作ステップ(再び上述のプロセス変形例を含む)に従って 製造された電子エミッタの各電子放出コーンの底面直径は、対応する一次開口部 の底面直径と概ね同じであり、従って対応する除去された球体46の直径と概ね 同じである。従って、電子放出コーンの平均底面直径は、粒子46の平均直径を 調整することにより制御される。平均粒子直径を減らすことにより、平均コーン 直径が概ね等しい量だけ減少するようになり、その逆も同様である。このように して粒子46は電子放出コーンにより占有される横方向面積を確定する。球体4 6が電子放出コーンの位置を確定するため、コーン間の平均空間は、球体46の 平均表面密度及び平均直径を調整することにより制御される。 上記したように、粒子46の平均直径の標準偏差は平均粒子直径に比べて非常 に小さくなる。従って電子放出コーンの平均底面直径の標準偏差は、一次近似の 範囲で、平均コーン底面直径に比べて同様に小さくなる。粒子46が球形である ため、各電子放出コーンの底面は概ね円形になる。コーンにより占有される横方 向面積は概ね等しくなる。電極間誘電体層44の厚さのようなパラメータを適切 に調整することにより、概ね一様な大きさ及び形状からなる電子放出素子を実現 することができる。 電子放出素子は、小さくかつ互いに近接して配置されるように製作されること が好ましい。これは適当に小さな平均球形直径からなる球体を利用することによ り、かつ球体受容表面に渡って球体46を適当に高い密度で分布することにより 達成することができる。特定のエリア電子エミッタ(area electron emitter) に対して個々の電子放出コーンの大きさ及び形状の変動がほとんどない場合、電 子放出は、電子放出面積に渡 って比較的一様になる。重要なことは、この強く望まれる特徴が、主に粒子46 の大きさ及び表面密度を制御することにより達成され、それにより電子の流れを うまく制御できるようなるという点である。電子放出フィラメントを有するフィールドエミッタの製作 コーンではなくフィラメントのような形状をなす電子放出素子を有するゲート 型電子放出カソードは、本発明の開示内容に従って、適当な一連のバックエンド フィラメント用プロセスを用いて、第4g1図により終了するような第4図の一 連のフロントエンドプロセスを完了するか、或いは第2図及び第3図の何れかの プロセスのフロントエンド部分を完了することにより形成することができる。第 5a−5g図(集合的に「第5図」とする)は、第4a−4f図及び第4g1図の一 連のフロントエンドステップに上記のように適用され、本発明に基づくスペーサ を用いて、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型フィールドエミッタ を形成する一連のバックエンドプロセスを示す。第4g1図を参照すると、追加 の層74をエッチングマスクとして用いて、追加の開口部76、一次開口部78 並びにゲート開口部80を通して異方性エッチングが絶縁層44上で行われ、層 44を通り下側非絶縁領域42に至る対応する誘電体開口部100を形成する。 これは第5a図の構造体に導かれ、そこでは成形体44Cは絶縁層44の残りの 部分である。各誘電体開口部100は、対応する3組の開口部76、78並びに 80の中心に垂直に配置され、その3組の開口部と概ね同じ直径からなる。また 誘電体開口部100は概ね円形である。 追加の層74Aは、一次層72A或いはその構造体のあらゆる他の部分をあま り侵蝕しないエッチング剤を用いて除去される。第5b図はその結果の構造体を 示す。 適当にエッチング可能なスペーサ(或いはコーティング)材料は、一次層72 A上、かつ下側非絶縁領域42に至る複合的な開口部78/80/100内に均 等に堆積し、第5c図に示されるようなブランケットスペーサ(或いはコーティ ング)層102を形成する。スペーサ層102は構造体の上面を覆うが、開口部 78/80/100を完全に満たすわけではない。凹部104が開口部78/8 0/100の満たされていない部分に存在する。各凹部104は、対応する複合 的な開口部78/80/100の中心に垂直に配置される。 典型的にはスペーサ材料を堆積するためにCVDが用いられる。従って、各複 合開口部78/80/100に沿って存在する層72A、60B並びに44Cの 側面端部に沿ったスペーサ層102の厚さは、任意の所定の高さで比較的一様( 一定)になる。 スペーサ材料には典型的には、層72Aの一次材料と共にエッチング可能であ るような材料が選択される。またスペーサ材料は、電極間誘電体(ここでは層4 4C)に対して高いエッチング選択性を有することが好ましい。詳細には、スペ ーサ材料は典型的には、一次材料と同じであり、電極間誘電体とは異なる。例え ば、(a)一次材料が窒化シリコンからなり、(b)電極間誘電体が酸化シリコ ンからなるとき、スペーサ材料は通常窒化シリコンである。 異方性エッチングが実行されスペーサ層102の概ね全領域を除去するが、( a)一次開口部78に沿った一次層72Aの側面端部、(b)ゲート開口部80 に沿ったゲート層60Bの側面端部並びに(c)誘電体開口部100に沿った絶 縁層44Cの側面端部を覆う部分102Aは除く。第5d図を参照されたい。誘 電体開口部100の底面におけるスペーサ層102の中央部分がエッチング中に 除去されるため、凹部104は下側非絶縁領域42まで延在し、わずかに広げら れ(第5d図には 示されない)、対応するアパーチャ104Aになる。凹部104が複合開口部7 8/80/100の中心に垂直に配置されたため、各アパーチャ104Aは対応 する複合開口部78/80/100の中心に配置される。 電気的非絶縁エミッタフィラメント材料はアパーチャ104A内に電気化学的 に堆積(電気めっき)され、下側非絶縁領域42と接触する対応する先駆電子放 出素子106を形成する。第5e図はその結果の構造体を示す。電気化学めっき 中、一次層72A、スペーサ部分102A並びに絶縁層44Cの結合体はゲート 層60Bを封入し(おそらく構造体の横方向外周に沿った部分は除く)、先駆電 子放出素子106が層60Bと接触することを防ぐ。ゲート層60Bと先駆素子 106との間の横方向空間はスペーサ102Aの厚さにより確定される。 エミッタフィラメント材料は通常ニッケル或いはプラチナのような金属である 。先駆フィラメント106は後に電解研磨技術を用いて鋭利にされるとき、フィ ラメント材料は通常ゲート材料とは異なる。 電子化学めっきは典型的には、Spindt等による米国特許第5,564,959 号に記載されるように行われ、その内容をここで参照して本明細書の一部として いる。電気化学めっき中、下側非絶縁領域42は析出陰極として機能する。析出 陽極は、一次層72Aの上に短い距離だけ離隔されためっき電解液内に配置され る。 電気化学めっきはアパーチャ104Aを溢れさせるように十分に長い時間行わ れるが、先駆電子放出素子106が一次層72Aの上面において互いに接触しな いようにする。従って、各先駆電子放出素子106は、対応するアパーチャ10 4Aから外側に延在するキャップ部分106Aを有する。アパーチャ104Aか ら溢れさせることにより、フィラメント材料を核形成並びに成長における違いに より、高さがあまり異ならな ることがないようにする。 一次層72A及びスペーサ102Aは、絶縁層44Cをあまり侵蝕しないエッ チング剤を用いて除去されることが好ましい。第5f図を参照されたい。エッチ ングの結果として、先駆電子放出素子106は、円筒形アパーチャ108の分だ けゲート層60B及び絶縁層44Cから隔離される。 一次層72A及びスペーサ102Aが同一の材料(例えば窒化シリコン)から なるとき、エッチングは典型的にはウェット化学エッチングを用いて単一ステッ プで行われる。別法では、エッチングを行うために等方性成分を有するプラグマ を用いることもできる。層72A及びスペーサ102Aが異なる材料を用いて形 成されるとき、エッチングは2段階で行うことができる。 その後先駆素子106は処理され、キャップ106Aが除去され、少なくとも 部分的にゲート開口部80Aを通って延在する鋭利な先端部が残りのフィラメン ト状部分に設けられる。第5g図は最終的なゲート型フィールドエミッタを示し ており、そこでは鋭利にされたフィラメント状電子放出素子106Bが先駆素子 106の残りの部分である。アパーチャ104Aが複合開口部78/80/10 0の中心に垂直に配置されたため、各電子放出フィラメント106Bは対応する ゲート開口部80の中心に垂直に配置される。 先駆電子放出素子106を電子放出フィラメント106Bに変換することは、 上記した米国特許第5,564,959号に記載される種類の電解研磨/研削に 従って電気化学的に行われることが好ましい。先駆素子106と関連する下側非 絶縁エミッタ領域42は電解研磨/研削操作中に陽極として機能する。ゲート層 60Bは陰極として機能する。電解研磨/研削操作中に、先駆素子106の材料 はゲート層60Bの平面に 沿って概ね除去され、素子106は削り取られ、鋭利な先端部を形成するように なる。キャップ部分106Aが電解研磨/研削電解液において侵蝕され、第5g 図に示されるように電子放出フィラメント106Bが残される。 ゲート開口部80は追加の開口部76と垂直に同心円をなしているため、各ゲ ート開口部80は対応する除去された球体46の位置の中心に垂直に配置される 。従って、電子放出フィラメント106Bの位置は球形粒子46(の位置)によ り確定される。 また各アパーチャ104Aの直径は、対応する複合開口部70/80/100 の直径から対応するスペーサ102Aの厚さの2倍を引いた値に等しい。各複合 開口部の直径が概ね対応する除去された球体46の直径と同じであるため、フィ ラメント106Bにより占有される横方向面積は球体46の大きさ及びスペーサ 102Aの厚さにより制御される。 スペーサの厚さは異なるスペーサ102A間でほとんど変化しない。上述のよ うに、球形粒子46の大きさは粒子46毎にほとんど変化しない。球体46の表 面密度は一次層72上でほとんど変化しないため、球体の大きさ及び球面密度を 、スペーサの厚さと共に適当に調整することにより、フィラメント106Bは、 電子流の大きさを制御可能な状態で、電子放出面積に渡ってほぼ一様な電子放出 を実現することができる。 第4g1図の構造体から第5図の一連のバックエンドプロセスを開始する代わ りに、追加の層74Aは第4f図に示されるステップの直後に取り除くことがで きる。ここでエッチングマスクとして機能する一次層72Aを用いて、ゲート層 60及び絶縁層44は一次開口部78(及び層44の場合ゲート開口部80)を 通して異方性エッチングされ、第5b図の構造体を形成する。典型的には2段階 のエッチングプロセスが用いられており、第1の段階が層60に対して、第2の 段階が層44に対 して用いられている。この時点から、第5b図の構造体は第5c−5g図の場合 に上記された方法においてさらに処理される。 第2図及び第3図の方法のフロントエンド部分は、上記したのと同様の方法に おいて第5図の一連のバックエンドプロセスと組み合わせることができる。第2 d図の構造体から開始するとき、一次層50Aをエッチングマスクとして用いて 開口部52及び54を通して層44上で異方性エッチングを実行することにより 、誘電体開口部100は絶縁層44を貫通して形成することができる。一部符号 が異なり、一次層及びゲート層の厚さが異なるかもしれないという点を除けば、 第5b図の構造体が形成される。 同様に、第3e図の構造体から開始するとき、ゲート開口部80及び誘電体開 口部100は、一次層62Aをエッチングマスクとして用いて一次開口部64を 通してゲート層60及び絶縁層44を異方性エッチングすることにより形成する ことができる。異方性エッチングは典型的には2段階で行われ、第1段階は層6 0に対して、第2段階は層44に対して実行される。一部符号が異なり、一次層 の厚さが異なるかもしれないということを前提として、第5b図の構造体が再び 形成される。 前述の3つの段落において記載した代替例では、ゲート開口部が一次開口部7 8、64或いは52と垂直に同心円をなしていたため、各ゲート開口部80、6 6或いは54は対応する除去された球体46の位置の中心に垂直に配置される。 それゆえ球体46は電子放出フィラメント106Bの位置を確定する。また球体 46及びスペーサ102を組み合わせることにより、フィラメント106Bによ り占有される横方向面積が制御される。従って、スペーサの厚さと共に、球体の 大きさ及び表面密度を適当に調整することにより、フィラメント106Bは、大 きさを制御可能な状態で、ほぼ一様な電子放出を実現することができる。 第6図はさらに別の一連のバックエンドプロセスを示しており、それは第4a −4f図及び第4g1図の一連のフロントエンドプロセスに適用され、本発明に 基づくスペーサを用いて、フィラメント状の電子放出素子を有するゲート型電界 放出カソードを形成する。第4g1図の構造体を形成した後、追加の層74Aが 除去される。これにより第6a図の構造体に導かれる。 適当にエッチング可能なスペーサ(或いはコーティング)材料が、一次層72 A上並びに複合開口部78/80の内部に均等に堆積され、第6b図に示される ようなブランケットスペーサ(或いはコーティング)層110を形成する。スペ ーサ層110は構造体の上面を覆うが、開口部78/80を完全に満たすわけで はない。凹部112が開口部78/80の満たされていない部分に存在する。各 凹部112は対応する複合開口部78/80の中心に垂直に配置される。 通常CVDを用いてスペーサ材料を堆積する。各複合開口部78/80に沿っ て存在する層72A及び60Bの側面端部に沿ったスペーサ層60の厚さは、任 意の所与の高さで比較的一様になる。第6図の一連のプロセスにおけるスペーサ 材料は、第5図の一連のプロセスにおける一次材料及び電極間誘電体と同じ特性 を有する。 異方性エッチングが行われ、スペーサ層110の概ね全ての領域が除去される が、(a)一次開口部78に沿った一次層72Aの側面端部並びに(b)ゲート 開口部80に沿ったゲート層60Bの側面端部を覆う環状部分110Aは除く。 第6c図を参照されたい。こうして凹部112は絶縁層44に至るまで延在し、 わずかに広げられ(第6c図には示されない)、対応するアパーチャ112Aに なる。凹部112が開口部78/80の中心に垂直に配置されたため、各アパー チャ112Aは対応する開口部78/80の中心に垂直に配置される。 一次層72A及び環状スペーサ部分110Aをエッチングマスクとして用いて 、絶縁層44はアパーチャ112Aを通して異方性エッチングされ、層44を通 り下側非絶縁領域42に至る誘電体開口部114を形成する。第6d図を参照さ れたい。成形体44Dは絶縁層44の残りの部分である。 電気的非絶縁エミッタフィラメント材料は複合開口部(或いはアパーチャ)の 112A/114内に電気化学めっきされ、非絶縁領域42と接触する先駆電子 放出フィラメント116を形成する。その結果の構造体が第6e図に示される。 電気化学めっき中に、一次層72、スペーサ110A並びに絶縁層44Dの結合 体はゲート層60Bを封入し(構造体の横方向周囲に沿った部分を除く場合があ る)、先駆電子放出素子116がゲート層60Bに接触するのを防ぐ。スペーサ 116Aがゲート層60Bと先駆素子116との間の横方向空間を画定する。エ ミッタフィラメント材料は再び通常ニッケル或いはプラチナのような金属である 。 電気化学めっきは、第5図の一連のプロセスの場合に上記されたように実行さ れる。めっき時間は開口部112A/114を溢れさせるほど十分に長い時間で あるが、典型的には先駆素子116が一次層72Aの表面において互いに接触す るほど長い時間ではない。こうして各先駆電子放出素子116は対応するアパー チャ112A/114から外側に延在するキャップ部分116Aを有する。第5 図の一連のプロセスにおいて行われるように、溢れさせることにより、フィラメ ント材料の核形成及び成長において生じる違いから、著しく高さの違う電子放出 フィラメントを形成してしまう可能性は低減される。 一次層72A及びスペーサ110Aは、絶縁層44D或いはゲート層60Bを あまり侵蝕しないエッチング剤を用いて除去されることが好ましい。第6f図を 参照されたい。それによりゲート開口部80の外側部 分は再度開口される。ここでゲート開口部80のこれらの部分は先駆素子116 をゲート層60Bから分離する。一次層72A及びスペーサ110Aが同じ材料 を用いて形成されるとき、エッチングは、典型的には等方性成分を有するウェッ ト化学エッチング或いはプラグマエッチングを用いて単一ステップで行われる。 層72A及びスペーサ110Aが異なる材料からなるとき、2段階のエッチング プロセスが通常用いられる。 先駆電子放出素子116を処理して、キャップ部分106Aを除去し、少なく とも部分的にゲート開口部80を通って延在する鋭利な先端部を有する残りのフ ィラメント状部分を形成する。第6g図を参照すると、鋭利なフィラメント状電 子放出素子116Bは、先駆素子116の残りの部分である。電子放出フィラメ ント116Bは、第5図の一連のプロセスにおいて電子放出フィラメント116 Bを形成するために利用したのと概ね同じ方法において電解研磨/研削技術によ り先駆素子116から形成される。従って、各電子放出フィラメント116Bは 対応するゲート開口部80の中心に垂直に配置される。 ゲート層60Bをエッチングマスクとして用いる場合、絶縁層44Bはアンダ ーカット、典型的には等方性を有するような方法においてゲート開口部80を通 してエッチングされ、電子放出フィラメント116Bの周囲に対応する誘電体開 口空間118を形成する。第6h図はその結果の構造体を示す。成形体44Eが 絶縁層44Bの残りの部分である。誘電体開口空間118は絶縁層44Eを通し て部分的に或いは完全に延在する。第6h図は完全にエッチングした場合を示す 。 電解研磨/研削ステップは、誘電体開口空間118を形成する前に実行するこ とができる。最終的な構造体は第6b図に示されるのと概ね同じになる。別法で は、誘電体開口空間118は、ゲート層60Bをほとんどアンダーカットしない ように異方性エッチングにより形成すること ができる。 対応する除去された球体46の位置の中心に垂直に配置される各ゲート開口部 80を用いる場合、球形粒子46の位置が電子放出フィラメント116Bの位置 を確定する。第5図のプロセスと同様に、フィラメント116Bにより占有され る横方向面積は球体46及びスペーサ110により制御される。 第4g1図の構造体で第6図の一連のバックエンドプロセスを開始する代わり に、一連のバックエンドプロセスを第4f図の構造体で開始することもできる。 追加の層74Aは除去される。一次層72Aをエッチングマスクとして用いると き、ゲート層60は一次開口部78を通して異方性エッチングされ、第6a図の 構造体を形成する。 第2図及び第3図の各プロセスのフロントエンド部分が本発明に従って第6図 の一連のバックエンドプロセスを用いて終了し、フィラメント状の電子放出素子 を有するゲート型フィールドエミッタを形成することもできる。一部符号が異な り、一次層及びゲート層の厚さが異なるかもしれないことを前提として、第6a 図の構造体は第2d図の構造体の繰り返しであり、第2図のプロセスのフロント エンド部分と第6図の一連のバックエンドプロセスとをつなげる役割を果たす。 第3e図の構造体は、第2図のプロセスのフロントエンド部分と第6図の一連 のバックエンドプロセスとをつなげる役割を果たす。第3e図を参照すると、ゲ ート開口部80は、一次層62Aをエッチングマスクとして用いて一次開口部6 4を通してゲート層60を異方性エッチングすることにより形成される。一部符 号が異なり、一次層の厚さが異なるかもしれないということを前提として、第6 a図の構造体が再び形成される。 前述の2つの段落において記載された代替例において、フィラメント 116Bの位置は再び粒子46により確定される。同様に粒子46及びスペーサ 110がフィラメント116Bにより占有される横方向面積を制御する。そのと き粒子の大きさ及び表面密度を、スペーサの厚さと共に適当に変化させることに より、フィラメント116Bが、電子流の大きさを制御できる状態で、ほぼ一様 な電子放出を実現する。 第7a−7j図(集合的に「第7図」とする)は、ゲート型電界放出カソード を製造するための全プロセスの一例を示しており、その電界放出カソードは球形 粒子を用いてゲート開口部を画定し、本発明に従ってスペーサを利用して、フィ ラメント状の電子放出素子を形成する。第7図のプロセスでは、基板40、下側 非絶縁領域42並びに絶縁層44からなる初期構造体は第2図のプロセスと概ね 同様の方法を用いて形成される。第2a図の繰り返しになるが、第7a図のプロ セスの場合の構造体40/42/44を示す。同様に、第7b図に示されるよう に、固形の球形粒子46が絶縁層44の上側表面上に分布する。球体の堆積は、 第2図のプロセスの場合に上記したランダム或いは概ねランダム化する技術を用 いて実行される。 電気的非絶縁ゲート材料は絶縁層44及び球形粒子46上に堆積するが、蒸着 或いはコリメートスパッタリングのような技術を用いて層44の上側表面に概ね 垂直な方向に堆積されることが好ましい。ゲート材料は粒子46間の空間内の絶 縁層44上に蓄積し、比較的一様な厚さの電気的非絶縁ゲート層120Aを形成 する。第7c図を参照されたい。ゲート材料の部分120Bは球体46の上側半 分上に同時に蓄積する。ゲート材料部分120Bがゲート層120Aにブリッジ するのを避けるために、ゲート層120Aの厚さは通常平均球体半径より小さく する。ゲート材料は典型的にはクロム、ニッケル、モリブデン、チタン、タング ステン或いは金のような金属からなる。 球体46は典型的には、第2図のプロセスにおいて用いた技術により除去され る。球体の除去中に、ゲート材料部分120Bは除去され、第7d図の構造体を 形成する。ゲート開口部122は、除去された粒子46のそれぞれの位置にゲー ト層120Aを通って延在する。ゲート開口部122は、粒子46が球形である ため概ね円形になる。各ゲート開口部122の直径は、対応する除去された球体 46の直径と概ね同じになる。ゲート開口部122が、ゲート層をエッチングす ることなくゲート層120Aの堆積中に形成されるため、ここでゲート材料に金 を用いることができる。 適当にエッチング可能なスペーサ(或いはコーティング)材料は、典型的には 均等にゲート層120A上及び絶縁層44に至るゲート開口部122内に堆積し 、第7e図に示されるようなブランケットスペーサ(或いはコーティング)層12 4を形成する。スペーサ層124は構造体の上面を覆うが、ゲート開口部122 を完全には満たさない。凹部126がゲート開口部122の満たされていない部 分に存在する。各凹部126は対応するゲート開口部122の中心に垂直に配置 される。 CVDを用いてスペーサ材料を堆積させる場合、各ゲート開口部122に沿っ て延在するゲート層120の側面端部におけるスペーサ層124の厚さは、任意 の所与の高さで比較的一様になる。スペーサ材料は、ゲート材料及び電極間誘電 体に関して選択的にエッチング可能であるように選択される。スペーサ材料は典 型的には窒化シリコンのような絶緑体(第7e図に示される場合)であるが、電 気的非絶縁体、例えばアルミニウムのような金属であってもよい。スペーサ材料 が金属からなる場合、スペーサ材料は電気化学めっきすることができる。この場 合、そのめっきは典型的には構造体の上側表面に渡って均等ではない。 異方性エッチングが実行され、概ねスペーサ層124の全体が除去さ れるが、ゲート開口部122に沿ったゲート層120Aの側面端部を覆う部分1 24Aは除く。第7f図を参照されたい。ゲート開口部122の底面におけるス ペーサ層124の中央部分はエッチング中に除去されるため、凹部126はスペ ーサ層124を通り絶縁層44まで延在し、わずかに広げられ(第7f図には示 されない)、アパーチャ126Aになる。 各スペーサ部分124Aは第7f図では非常に小さく描かれている。スペーサ 124Aをより明確に示すために、第8a図は左側の電子放出素子に対する目的 の位置の周囲を中心とした第7f図の構造体部分の拡大図を示す。 ゲート層120A及びスペーサ124Aをエッチングマスクとして用いて、絶 縁層44はアパーチャ126Aを通して異方性エッチングされ、層44を通り下 側非絶縁領域42に至る対応する誘電体開口部128を形成する。第7g図を参 照されたい。成形体44Fは絶縁層44の残りの部分である。凹部126はゲー ト開口部122の中心に垂直に配置されたため、各複合開口部126A/128 は対応するゲート開口部122の中心に垂直に配置される。 電気的非絶縁フィラメント材料は複合開口部(或いはアパーチャ)126A/ 128内に電気化学めっきされ、下側非絶縁領域42と接触する先駆電子放出素 子130を形成する。第7h図はその結果の構造体を示す。再び電気化学めっき は典型的には上記の米国特許第5,564,959号に記載される方法により実 行される。同様に、エミッタフィラメント材料は典型的にはニッケル或いはプラ チナのような金属である。 めっき時間は、誘電体開口部128が完全に満たされ、かつアパーチャ126 Aの一部が満たされるほど十分に長い時間であるが、各先駆電子放出素子130 がそのスペーサ124Aを越えて横方向に延在するほ ど長い時間ではない。従って先駆素子130はスペーサ部分124A(の厚さ)に よりゲート層120Aから横方向に隔離される。スペーサ124Aは第7h図で は小さく描かれているため、第8b図では左側の先駆素子130を中心とした第 7h図の構造体の一部の拡大図を示す。 スペーサ部分124Aはゲート層120Aをほとんど侵蝕しないエッチング剤 を用いて除去される。ゲート層120Aをエッチングマスクとして用いるとき、 絶縁層44Fは、アンダーカット、典型的には等方性を有するようにゲート開口 部122を通してエッチングされ、先駆電子放出素子130の周囲に対応する誘 電体開口空間132を形成する。第7i図を参照すると、成形体44Gは絶縁層 44Fの残りの部分である。誘電体開口空間132は絶縁層44Gを部分的に或 いは完全に通って延在する。第7i図は部分的に通る場合を示している。 電解研磨/研削操作が行われ、鋭利な先端部を有する先駆電子放出素子130 を形成する。第7j図はその結果の構造体を示す。フィラメント状電子放出素子 132Aは先駆素子130の鋭利にされた残りの部分である。再び電解研磨/研 削操作は、米国特許第5,564,959号に記載される種類の技術に従って実 行される。 第7i図及び第7j図に示される操作は逆であってもよい。すなわち先駆物質 130が電解研磨/研削され、電子放出フィラメント130Aを形成し、その後 誘電体開口空間132を素子130Aの周囲に形成することもできる。また開口 空間132は、ゲート層120Aをほとんどアンダーカットしないように異方性 エッチングにより形成されてもよい。 何れの場合においても、ゲート開口部122の中心に垂直に配置される複合開 口部126A/128を用いる場合、各フィラメント状電子放出素子130Aは 対応するゲート開口部122の中心に垂直に配置される。各ゲート開口部122 が対応する除去された球体46の中心に垂直 に配置されるため、球形粒子46がフィラメント130Aの位置を確定する。フ ィラメント130Aにより占有される横方向面積は球体46の直径とスペーサ層 124の厚さにより制御される。それゆえフィラメント130Bは、スペーサの 厚さと共に球体の大きさ及び表面密度を適切に調整することにより、制御された 大きさで、ほぼ一様な電子放出を実現するように配列することができる。 第9a−9c図(集合的に「第9図」とする)は、本発明に従ったフィラメン ト状電子放出素子を有するゲート型電界放出カソードを製作する際に、第7g図 の構造体に適用することができる一連のプロセスの拡大図を示す。第7a−7g 図及び第9図のプロセスでは、スペーサ部分124Aは電気的非絶縁材料で、通 常は金属からなり、エミッタフィラメント材料及びゲート材料の両方に関して選 択的にエッチング可能である。例えば、(a)ゲート材料がクロムであり、(b )フィラメント材料がニッケルであるとき、部分124Aのスペーサ材料は典型 的にはアルミニウムである。また第14図と共に以下に、より完全に記載される ように、第9図の一連のプロセスにおける下側非絶縁エミッタ領域42は下側電 気的導電性層及び上側電気的抵抗性層からなる。 第7g図の構造体から開始するとき、エミッタフィラメント材料は複合アパー チャ126A/128内に電気化学めっきされ、先駆フィラメント状電子放出素 子134を形成する。電気化学めっき中に、ゲート層120Aは制御電極として の役割を果たす。非絶縁スペーサ124Aはゲート層120Aと接触し、その後 制御電極の一部として機能する。析出陽極はめっき電解液内に配置される。下側 非絶縁エミッタ領域42は析出陰極である。誘電体開口部126A内にめっきさ れるフィラメント材料が下側非絶縁領域42に接触するため、アパーチャ126 A/128内に蓄積するフィラメント材料は析出陰極の一部として機能する。 下側非絶縁領域42の下側導電性層は、エミッタフィラメント材料が非絶縁領 域42の上側抵抗性層上の誘電体開口部126A内に電気化学めっきされるよう に十分に高い電圧に保持される。一方ゲート層120Aは、フィラメント材料が ゲート層120A及び非絶縁スペーサ124Aを用いて形成される制御電極上に 電気化学めっきされることのない電圧に保持される。 誘電体開口部126A内のフィラメント材料の蓄積は、第9図の点136に示 されるように先駆電子放出フィラメント134Aが非絶縁スペーサ124Aに接 触するまで継続する。各先駆フィラメント134Aが非絶縁スペーサ124Aに 接触するとき、そのフィラメント134は、ゲート層120A及び非絶縁スペー サ124Aを用いて形成された制御電極に電気的に短絡される。そうして短絡さ れた各フィラメント134の電圧はそのとき、フィラメント材料を電気化学めっ きするのに十分な析出陰極値からフィラメント材料をめっきするのには不十分な 制御電極値に変化する。従ってそのフィラメント134の電気化学めっきは終了 する。 先駆フィラメント134が制御電極に電気的に短絡されるとき、制御電極電流 はフィラメント134及び下側非絶縁領域42内の上側抵抗性層の上側をなす部 分を通って流れる。そのように短絡されたフィラメント134及び上側抵抗性層 の上側をなす部分の合成抵抗RDにより、フィラメント134及び下側抵抗性層 の上側をなす部分の間で電圧降下VDが生じるようになる。 電気的に短絡された各フィラメント134の場合、合成抵抗RDの値は十分に 高くなっており、十分な大きさの電圧降下VDが生じることになり、非絶縁領域 42の下側導電性層の析出陰極電圧が、フィラメント材料を電気化学めっきする のに十分な電圧値に変化するのを防ぐ。従っ て1つの先駆フィラメント134のめっきの終了は、別の先駆フィラメント13 4のめっきにほとんど影響を与えない。全ての先駆フィラメント134のめっき は、フィラメントのそれぞれが独立に非絶縁スペーサ124Aに接触するときに 概ね終了する。従ってフィラメント材料はアパーチャ126Aから突出すること はできず、先駆フィラメント134がゲート層120Aにブリッジすることはな い。 ゲート層120A或いは先駆電子放出フィラメント134をあまり侵蝕しない 適当なエッチング剤を用いて、スペーサ部分124は除去され、第9b図の構造 体を形成する。電解研磨/研削操作が行われ、第9c図に示されるように、先駆 素子を鋭利なフィラメント状の電子放出素子に変換する。 エッチングマスクとして機能するゲート層120Aを用いて、絶縁層44はア ンダーカット、典型的には等方性を有するようにゲート開口部122を通してエ ッチングされ、電子放出フィラメント134Aの周囲に対応する誘電体開口空間 138を形成する。第9c図に示される成形体44Hは絶縁層44Fの残りの部 分である。電解研磨/研削操作を行うのは、誘電体開口空間138を形成するた めにエッチングを行う前或いは後のいずれでもよい。何れの場合においても、第 9c図の構造体は上述したようにさらに処理される。 誘電体開口空間138が電解研磨/研削操作の前後何れにおいて形成されるか に関わらず、各フィラメント状電子放出素子134Aは対応するゲート開口部1 22の中心に垂直に配置される。従って球体46が電子放出フィラメント134 Aの位置を確定する。また球体46及びスペーサ124Aはフィラメント134 Aにより占有される横方向面積を制御する。フィラメント134Aからの電子放 出の一様性及び大きさは、スペーサの厚さと共に球体の大きさ及び表面密度を適 当に変更すること により制御される。 第9図の一連のプロセスにおいてフィラメント材料の電気化学めっきを自動的 に終了するために用いられる技術は、第6a−6d図の一連のプロセスを含むプ ロセスに適用することができる。この場合には、環状スペーサ部分110Aは電 気的非絶縁材料であり、通常金属からなり、フィラメント及びゲート材料に関し て選択的にエッチング可能である。またスペーサ部分110Aは典型的には一次 材料に関しても選択的にエッチング可能である。一次層72Aは電気的非絶縁材 料であり、再び通常アルミニウムのような金属からなることができ、フィラメン ト及びゲート材料に関して選択的にエッチング可能である。下側非絶縁領域42 は、さらに第14図に関連して以下に記載されるような下側導電性層及び上側抵 抗性層からなる。 第6d図の構造体で開始するとき、エミッタフィラメント材料の電気化学めっ きは電気化学セルを用いて実行され、その中でゲート層60Bが制御電極として 機能する。スペーサ部分110Aがゲート層60Bと接触するため、スペーサ1 10Aは制御電極の一部として機能する。めっき電解液内に配置された析出陽極 を用いる場合、下側非絶縁領域42が析出陰極である。誘電体開口部114内に めっきされたフィラメント材料は領域42と接触し、従って析出陰極の一部とし て機能する。 各誘電体開口部114内に蓄積するフィラメント材料が対応するスペーサ部分 110Aと接触するとき、その開口部114内に形成される電子放出フィラメン ト116用の析出陰極は、制御電極に電気的に短絡される。これによりフィラメ ント材料の開口部114への電気化学めっきが終了する。第9a図の先駆フィラ メント134に類似の形状を有する先駆電子放出フィラメントが、誘電体開口部 114内に形成される。 その後一次層72A及びスペーサ部分110Aは除去される。電解研 磨ステップが各電子放出フィラメントを鋭利にするために実行され、エッチング がフィラメントの周囲に誘電体開口空間を形成するためにゲート開口部180を 通して実行される。第6、7並びに9図の一連のプロセスにおいて示されるよう に、これらのステップのうち何れを最初に行ってもよい。その結果の構造体が全 般的に第6h図或いは第7j図に示されており、誘電体開口空間は絶縁層44を 完全に貫通して延在するか、或いは部分的に通って延在するかによって異なって いる。 第5−7図の一連のプロセスでは、スペーサ材料のブランケット層を堆積し、 その後ブランケット層の不要な部分を除去することによりスペーサが形成される 。しかしながらスペーサはある場合には、選択的な堆積技術により形成する必要 がある。典型的にそうするのが必須の状況となるのは、ゲート層がその側面端部 に沿って露出するが、その上側或いは下側表面に沿って露出しない場合である。 第10a−10g図(集合的に「第10図」とする)は一連のバックエンドプ ロセスを示しており、第3a−3f図の一連のフロントエンドプロセスに適用さ れ、本発明に従った選択的なスペーサ堆積を利用して、フィラメント状の電子放 出素子を有するゲート型電界放出カソードを形成する。第10a図に示されるよ うに、第3f図を繰り返すことにはなるが、各ゲート開口部66は一次層62A をわずかにアンダーカットするために、第10図の一連のバックエンドプロセス における対応する一次開口部64よりわずかに大きい。それにも関わらず各ゲー ト開口部66は対応する一次開口部64と概ね同じ直径になってもよい。ゲート 開口部66が一次層62Aをアンダーカットするか否かに関わらず、ゲート層6 0Aの側面端部のみが露出する。 電気化学的技術を用いて、適当にエッチング可能な電気的非絶縁スペーサ(或 いはコーティグ)材料がゲート開口部66に沿ったゲート層6 0の露出した端部に選択的に堆積し、環状の電気的非絶縁スペーサ140を形成 する。第10b図を参照されたい。アパーチャ142はそれぞれ環状のスペーサ 140を通って延在する。各アパーチャ142は対応する環状スペーサ140に 垂直に整列される。十分に長い時間、電気化学めっきが実行され、各アパーチャ 142の直径は対応するゲート開口部64の直径よりもかなり小さくなる。 スペーサの電気化学めっき中、ゲート層60Aが析出陰極となる。スペーサ1 40はゲート層60Aに接触するため、ゲート端部に沿って成長するスペーサ1 40は陰極の一部を形成する。析出陽極はめっき電解液内に配置される。 スペーサ140は、後にゲート層62A、絶縁層44並びに電子放出フィラメ ントを形成する際に用いられる材料に関して選択的にエッチング可能である。ス ペーサ材料は通常銅或いはニッケルのような材料であり、ゲート材料とは異なり 、またフィラメント材料とは異なることが前提となる。 ゲート層62A及びスペーサ140をエッチングマスクとして用いるとき、絶 縁層44はゲート開口部64及びアパーチャ142を通して異方性エッチングさ れ、絶縁層44を通り下側非絶縁領域42に至る対応する誘電体開口部144を 形成する。第10c図はその結果の構造体を示す。成形体441は絶縁層44の 残りの部分である。誘電体開口部144の側壁は概ね垂直である。各アパーチャ 142が対応するゲート開口部64より小さな直径からなるため、各アパーチャ 144の直径は対応する誘電体開口部142の直径と概ね等しくなる。 電気的非絶縁エミッタフィラメント材料が誘電体開口部144内に電気化学め っきされ、下側非絶縁領域44と接触する先駆電子放出フィラメント146を形 成する。第10d図を参照されたい。フィラメントの めっきは、先駆フィラメント146がスペーサ142に接触するか、或いはほぼ 接触するまで行われる。フィラメントの電気化学めっきは典型的には全般に米国 特許第5,564,959号に記載される技術により実行される。フィラメント めっきは、所定のめっき時間を過ぎるか、或いは第9図の一連のプロセスにおい て利用される自動化技術かの何れかにより終了される。 フィラメントの電気化学めっき中、一次層62A、スペーサ140並びに絶縁 層441の結合体がゲート層60Aを封入し(再び構造体の横方向周囲に沿った 部分を除く場合がある)、先駆電子放出フィラメント146がゲート層60Aに 接触するのを防ぐ。スペーサ140が先駆フィラメント146とゲート層60A との間の横方向空間を画定する。各フィラメント146は対応する一次開口部6 4の中心に垂直に配置され、従って対応する除去された球体46の位置の中心に 垂直に配置される。 一次層62A及びスペーサ140が除去され、第10e図に示される構造体が 形成される。一次層62Aは、スペーサ140を除去する前に除去されても、或 いはその逆でもよい。別法では、スペーサ及び一次材料の両方をエッチングする エッチング剤が利用可能であるとき、一次層62A及びスペーサ140は同時に 除去されてもよい。何れの場合においても、除去操作は、ゲート層60A、或い は先駆電子放出フィラメント146をほとんど侵蝕しないエッチング剤を用いて 行われる。こうしてゲート開口部66は再度開口される。各再度開口されたゲー ト開口部66及び対応する誘電体開口部146は対応する一次開口部64の中心 に配置されたため、各フィラメント146は対応するゲート開口部66の中心に 垂直に配置される。 ゲート層60Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層441はゲート 開口部66を通してエッチングされ、第10f図に示されるよ うな前駆電子放出フィラメント146の周囲に対応する誘電体開口空間148を 形成する。成形体44Jは絶縁層441の残りの部分である。エッチングは等方 性を有するように実行されることができ、その状態が第10f図に示される。別 法では、エッチングは、誘電体開口空間148がゲート層60Aをアンダーカッ トするように部分的に或いは全体的に等方性を有するように実行されてもよい。 開口空間148は絶縁層44Jを部分的に通るか、或いは完全に貫通して延在す る。第10f図は完全に貫通した状態を示す。 電解研磨/研削操作が先駆電子放出フィラメント146上で行われ、フィラメ ントに鋭利な先端部を設ける。第10g図を参照されたい。成形体146Aは先 駆フィラメント146の鋭利にされた残りの部分である。また再び、電解研磨/ 研削操作は、米国特許第5,564,959号に記載される種類の技術に従って 実行される。 第3a−3f図及び第10図のプロセスは種々の方法において変更されること ができる。第2a−2d図の一連のフロントエンドプロセスは第3a−3f図の 一連のフロントエンドプロセスと入れ替えることができる。同様に第4図の一連 のフロントエンドプロセス(第4g1図のバージョン或いは第4g2図のバージ ョン何れであってもよい)は、追加の層74Aの除去を伴うが、第3a−3f図 の一連のプロセスの代わりに用いることができる。先駆電子放出フィラメント1 46における電解研磨/研削操作は、誘電体開口空問148を形成する前に行わ れてもよい。 最終的な構造体では、各電子放出フィラメント146は対応するゲート開口部 66の中心に垂直に配置される。除去された球体46がゲート開口部66の位置 を確定するため、除去された球体46はフィラメント146Aの位置も確定する 。各電子放出フィラメント146Aの横方向 面積は、対応する除去された球体46の直径及び対応するスペーサ140の横方 向の厚さにより制御される。スペーサの厚さと共に球体の大きさ及び粒子の表面 密度を適当に調整することにより、フィラメント146Aは概ね一様な電子放出 を実現することができる。 第2a図及び第7a図のプロセスでは、ゲート開口部54及び122は、球形 粒子46を除去した後に残されるゲート材料内に存在するように記載されている 。しかしながら、ゲート開口部54及び122は実際にはゲート材料がめっきさ れたのと同時にゲート層48A及び120A内に形成される。同様のことが第3 図のプロセスにおける一次開口部64及び第4図の一連のプロセスにおける追加 の開口部76にも当てはまる。 第11a−11h図(集合的に「第11図」とする)は、一連のプロセスを示 しており、そのプロセスでは本発明に従ったゲート型電子放出カソードを製造す る際に球形粒子46を用いてゲート開口部を画定し、またスペーサ材料が球体4 6を除去する前にゲート開口部内に堆積する。第11図の一連のプロセスに対す る開始点は第7a図の構造体40/42/44である。球体46は第7b図に示 されるように絶縁層44の上面に堆積され、その後ゲート材料の堆積が層44の 上側表面に概ね垂直な方向に実行され、ゲート層120及び余分なゲート材料部 分120Bを形成する。この結果第7c図の構造体が形成されるが、第11とし てここで繰り返す。ゲート層120内のゲート開口部122は第11a図に明確 に示される。第11a図のゲート層の厚さは典型的には第7a図の製作プロセス のゲート層の厚さより薄い。 適当にエッチング可能なスペーサ材料は、典型的には絶縁体であり、その構造 の上面に堆積し、第11b図に示されるようなゲート層120A上にスペーサ( 或いはカバー)層150Aを形成する。スペーサ層1 50Aは球体46間の空間内に配置される。スペーサ材料の堆積は、スペーサ層 150Aの環状部分150Bが粒子46の下の絶縁層44上のゲート開口部12 2内に形成されるように実行される。スペーサ材料の部分150Cは球体46上 に配置されるゲート材料部分120B上に同時に蓄積する。余分なスペーサ材料 部分150Cがスペーサ層150Aとブリッジするのを避けるために、層150 A及び120Aの全体の厚さは通常球体46の平均半径より小さくなる。 スペーサ材料の堆積は典型的には、非コリメートスパッタリング(すなわちス パッタリングされた材料の衝突原子の自然入射角に実質的に広がりがあるスパッ タリング)或いはプラズマCVDのような一様な非コリメート技術により実行さ れる。非コリメートスパッタリング中、圧力は概ね10〜100mtorrであ る。また非コリメート式のスペーサ材料堆積は、角度付き回転スパッタリング( angled rotational sputtering)或いは角度付き回転蒸着(angled rotational evaporation)のような角度付き回転技術により実行することができる。角度付 き回転堆積の場合、構造体40/42/44を、層44の上側表面に概ね垂直な 軸の周囲をスペーサ材料の材料源に対して回転させると同時に、絶縁層44の上 側表面に対して90°より相当小さい角度で、スペーサ材料が絶縁層44上に堆 積する。衝突するスペーサ材料の原子は角度付き回転堆積中に即座にコリメート ビームを形成するが、スペーサ材料源に対して構造体40/42/44が角度付 きの回転をすることより、全堆積が非コリメート化されるようになる。 スペーサ材料の堆積が一様な非コリメート技術で行われ、粒子46の下側の空 間に堆積されるとき、環状のスペーサ部分150Bの横方向厚さ、すなわちスペ ーサ層150Aが球体46により垂直方向に覆われる面積に延在する半径方向の 距離は、平均球体半径の20〜80%に容易 に等しくすることができ、典型的には平均球体半径の50%よりわずかに大きい 。 粒子46は再び典型的には第2図のプロセスにおいて利用された技術を用いて 除去される。球体46の除去中、余分なゲート材料部分120B及び余分なスペ ーサ材料部分150Cは同時に除去され、第11c図の構造体が形成される。こ こでアパーチャ152はスペーサ層150Aを貫通して除去された球体46の位 置に延在する。詳細には、アパーチャ152はゲート開口部122内に配置され る環状スペーサ部分150Bを貫通して延在する。粒子46が概ね球形であるた め、アパーチャ152は概ね円形になる。各アパーチャ152は対応するゲート 開口部122の中心に垂直に配置される。 スペーサ材料150Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層44はア パーチャ152を通して異方性エッチングされ、層44を通り下側非絶縁領域4 2に至る対応する誘電体開口部154を形成する。第11b図を参照すると、成 形体44Kは絶縁層44の残りの部分である。アパーチャ152がゲート開口部 122の中心に配置されるため、各誘電体開口部154は対応するゲート開口部 122の中心に垂直に配置される。 電気的非絶縁エミッタフィラメント材料は複合開口部(或いはアパーチャ)1 52/154内に電気化学めっきされ、下側非絶縁エミッタ領域42と接触する 先駆フィラメント状電子放出素子156を形成する。第11e図はその結果の構 造体を示す。ここで再びフィラメントの電気化学めっきは典型的には米国特許第 5,546,959号に記載される方法において実行される。同様にエミッタフ ィラメント材料は通常ニッケル或いはプラチナのような金属である。 フィラメントの電気化学めっき中、絶縁層44及びスペーサ部分15 0Bを含むスペーサ層150Aの結合体がゲート層120Aを封入し(再び構造 体の横方向外周部に沿った部分は除く場合がある)、先駆電子放出フィラメント 156がゲート層120Aと接触するのを防ぐ。スペーサ150Bはゲート層1 20Aと先駆フィラメント156との横方向空間を画定する。 電気化学めっきは典型的には複合開口部152/154を溢れさせるほど十分 に長い時間行われるが、電子放出フィラメント156がスペーサ層158の上側 表面において互いに接触するほど長くはない。こうして各電子放出フィラメント 156は複合開口部152/154から突出するキャップ部分156Aを有する 。このように溢れさせることにより、フィラメント材料の核形成及び成長におけ る違いに起因して、著しく異なるタイプの電子放出フィラメントを形成する可能 性が低減される。 スペーサ部分150Bを含むスペーサ層150Aは除去される。第11f図を 参照されたい。スペーサ材料の除去は、絶縁層44K或いはゲート層120Aを あまり侵蝕しないエッチング剤を用いて行われることが好ましい。結果として、 ゲート開口部122の外側部分は再度開口される。スペーサ材料をエッチングす るために、典型的には等方性成分を有するウェット化学エッチング或いはプラズ マエッチングが用いられる。 ゲート層120Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層44Kはアン ダーカット、典型的には等方性を有するようにゲート開口部122を通してエッ チングされ、電子放出フィラメント156の周囲に対応する誘電体開口空間15 8を形成する。第11g図を参照されたい。成形体44Lは絶縁層44Kの残り の部分である。誘電体開口空間158は絶縁層44Lを部分的に通るか、或いは 貫通して延在する。第11g図は貫通する場合を示す。 先駆電子放出フィラメント156は、キャップ156Aを除去して、 少なくとも一部がゲート開口部122を通って延在する鋭利にされた先端部を有 する残りのフィラメント状部分を形成するように処理される。第11f図はその 結果の構造体を示しており、その中で鋭利な電子放出フィラメント156Bはフ ィラメント156の残りの部分である。鋭利にされたフィラメント156Bは、 第5図の一連のプロセスにおける鋭利にされたフィラメント116Bを形成する 場合に上記した電解研磨/研削技術を用いて、先駆フィラメント156から形成 される。こうして各電子放出フィラメント156Bは対応するゲート開口部12 2の中心に垂直に配置される。 電解研磨/研削操作は、誘電体開口空間158を形成した後に行なうことがで きる。第11f図の構造体が再び形成される。また異方性エッチングを用いて、 ゲート層120Aがあまりアンダーカットされないように開口空間158を形成 することができる。別法では、開口空間158の形成は削除することができる。 フィラメント材料の電気化学めっきを自動的に終了させるために第9図の一連の プロセスにおいて用いられた技術が、第9図の一連のプロセスにおいてフィラメ ントのめっきを自動的に終了させたのと同じように第11図のプロセスに適用さ れてもよい。 (a)電子放出フィラメント156Bがゲート開口部122の中心に垂直に配置 され、(b)開口部122が除去された球体46の中心に配置されるため、フィ ラメント156Bの位置は球体46により確定される。フィラメント156Bの 横方向面積は球体46の直径及びスペーサ部分150Bの横方向の厚さにより制 御される。従って、フィラメント156Bは、球体の大きさ、球体の表面密度並 びにスペーサ150Bの横方向の厚さを適当に調整することにより概ね一様な電 子放出を実現することができる。 フィラメント状電子放出素子を有する電子エミッタを製造するために第5−7 図、第10図並びに第11図の一連のプロセスでは、スペーサ材料がゲート開口 部内に堆積することが必要となる。しかしながらフィラメント位置を確定する球 体46の平均直径より著しく小さい平均直径を有する電子放出フィラメントを備 えるゲート型電子エミッタは、スペーサ材料をゲート開口部内に堆積させなくて も製作することができる。第12a−12i図(集合的に「第12図」とする) は、本発明に従って、ゲート型電子放出カソードが如何に製造されるかの一例を 示す。 第12図のプロセスでは、初期構造体40/42/44は第2図のプロセスの 場合に上記したのと概ね同じ方法において形成される。第12a図を参照された い。第12a図は第2a図の繰り返しである。固形の球形粒子46は、第2図の プロセスにおいて利用されたランダム或いは概ねランダムにする技術を用いて同 様に絶縁層44の上面に分布される。第12b図は、第2b図の繰り返しである が、この時点での構造体を示す。 下側(或いは第1の)カバー材料がその構造体の上面に堆積され、第12c図 に示されるように絶縁層44上に下側カバー層160Aを形成する。下側カバー 層160Aは粒子46間の空間内に配置される。カバー層160Aの堆積は、カ バー層160Aの環状部分160Bが層44の上にある粒子46の下側の空間内 に形成されるように行われる。下側カバー材料の部分160Cが球体46の上側 半分上に同時に蓄積する。 下側カバー材料の堆積は典型的には第11図のプロセスにおけるスペーサ材料 の堆積と概ね同じように行われる。下側カバー材料は典型的には絶縁体である。 別法では、下側カバー材料は電気的非絶縁体であり、典型的にはクロム、ニッケ ル、モリブデン、チタン或いはタングステンのような金属であってもよい。この 場合にはカバー層160Aの一部は 後にゲート層の一部を形成する。 上側(或いは第2の)カバー材料は絶縁層44の上側表面に概ね垂直な方向に 構造体の上面に堆積し、球形粒子46間の空間内の下側カバー層160A上に上 側カバー層162Aを形成する。第12d図を参照されたい。上側カバー材料は 、下側カバー材料部分160Bの上の球体46の下側の空間内にはほとんど(ほ ぼ全く)蓄積されない。しかしながら上側カバー材料の部分162Bは下側カバ ー部分160C上に同時に蓄積する。カバー層160A及び162Aの全体の厚 さは通常球体46の平均半径より小さい。これにより余分なカバー材料部分16 2Bがカバー層160Aにブリッジするのを避けられる。 上側カバー層162Aは通常電子エミッタに対するゲート層の少なくとも一部 分を形成する。その場合には、上側カバー材料は電気的非絶縁ゲート材料であり 、典型的にはクロム、ニッケル、モリブデン、チタン、タングステン或いは金の ような金属からなる。別法では、上側カバー材料は、下側カバー層160Aが後 にゲート層になる場合には、絶縁体から形成されることができる。 ここで球形粒子46は、典型的には第2図のプロセスにおいて用いられた技術 により除去される。球体46を除去する際に、余分なカバー材料部分160C及 び162Bは同時に除去され、第12e図の構造体が形成される。上側開口部1 64は、典型的にはゲート開口部を構成し、上側カバー層162Aを貫通して、 除去された球体46の位置に延在する。下側開口部166は同様に下側カバー層 160Aを貫通し、詳細には層160Aのカバー部分160Bを貫通して除去さ れた球体46の位置に延在する。各下側カバー開口部166は対応する上側カバ ー開口部164の直径より小さい。粒子46が概ね球形であるため、カバー開口 部164及びカバー開口部166は概ね円形になる。各下側開口部16 6は対応する上側開口部164の中心に配置される。 カバー層160A及び162Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層 44はカバー開口部164及び166を通して異方性エッチングされ、層44を 通り下側非絶縁エミッタ領域42に至る対応する誘電体開口部168が形成され る。第12f図を参照されたい。成形体44Mは絶縁層44の残りの部分である 。各下側カバー開口部166が対応する上側開口部164より小さいため、各誘 電体開口部168の直径は対応する下側カバー開口部166の直径にほぼ等しく なる。また各誘電体開口部168は対応するカバー開口部164の中心に垂直に 配置される。 電気的非エミッタフィラメント材料が複合開口部(或いはアパーチャ)166/ 168内に電気化学めっきされ、下側非絶縁エミッタ領域42と接触する先駆電 子放出フィラメント170を形成する。第12g図を参照されたい。めっき時間 は誘電体開口部168が完全に満たされるだけの十分に長い時間であるが、フィ ラメント170のいかなる部分も上側カバー層162と接触しない程度の長さの 時間である。フィラメントのめっきは、第9図の一連のプロセスの場合に上記し たように自動的に終了させることができる。ここで再びフィラメント材料は通常 ニッケル或いはプラチナのような金属である。 上側カバー層162Aをエッチングマスクとして用いるとき、下側カバー層1 60は上側カバー開口部164を通してエッチングされ、環状カバー部分160 Bが除去される。こうして下側カバー開口部166は広げられ、第12h図に示 されるような下側カバー開口部172になる。成形体160Dは下側カバー層1 60Aの残りの部分である。広げられた下側カバー開口部172が上側カバー層 162Aをアンダーカットしないように、エッチングは典型的には異方性を有す るように行われる。 カバー層162A及び160Aをエッチングマスクとして用いるとき、絶縁層 44Mはカバー開口部164及び166を通して異方性エッチングされ、下側非 絶縁領域42に至る対応する誘電体開口空間174が形成される。再び第12h 図を参照されたい。成形体44Nは絶縁層44Mの残りの部分である。誘電体開 口空間174は絶縁層44Nを部分的に通るか、或いは貫通して延在し、第12 h図は貫通する場合を示す。 電解研磨/研削操作が先駆フィラメント170上で行われ、フィラメント17 0に下側カバー開口部172を一部通って延在する鋭利にされた先端部を与える 。その結果の構造体が第12i図に示される。電子放出フィラメント170Aは 先駆フィラメント170の鋭利にされた残りの部分である。電解研磨/研削操作 は典型的には第5図のプロセスの場合に上記したように行われる。 第12i図では、上側カバー層162Aは通常ゲート層である。別法では、上 側カバー層162A及び下側カバー層160Dの両方が共にゲート層としての役 割を果たすことができる。さらに別の代替例として、下側カバー層160Dがゲ ート層であることができる。この場合には上側カバー層162Aは典型的には絶 縁材料か或いは除去される材料かの何れかの材料からなる。 電解研磨/研削操作は、誘電体開口空間174を形成する前に行うことができ る。等方性成分を有するエッチングを用いて、カバー層160D及び162Aを アンダーカットするように開口空間174を形成することができる。開口空間1 74の形成は削除することもできる。そのときは鋭利にされたフィラメント17 0Aは絶縁層44Nに横方向に当接する。 誘電体開口空間174が形成されるか否かに関わらずまた、ゲート層がカバー 層162A及び160Dの1つ或いは両方を用いて形成される か否かに関わらず、各電子放出フィラメント170Aは、対応する上側カバー開 口部164及び対応する下側カバー開口部172の両方の中心に垂直に配置され る。上側カバー開口部164が除去された球体46の位置に配置されるため、フ ィラメント170Aの位置は球体46の位置により確定される。フィラメント1 70Aにより占有される横方向面積は、球体46の直径及び環状カバー材料部分 160Bの横方向の幅により制御される。球体の大きさ、球体の表面密度並びに 環状カバー部分160Bの横方向の厚さを適当に調整することにより、第12i 図の電子エミッタは概ね一様な電子放出を達成することができるようになる。 前述の一連のプロセスでは、球形粒子46を用いて、ゲート開口部を直接画定 するか、或いはゲート開口部を画定するために利用される開口部を画定すること ができる。しかしながら、粒子46を用いて、まずゲート開口部のための所望の 横方向形状を有する固体領域をまず画定することができる。これらの固体領域は 、通常円形であり、後にゲート開口部を画定するために用いられる。 第13a−13g図(集合的に「第13図」とする)は、そのような製作プロ セスのフロントエンド部分の一例を示しており、ゲート型電界放出カソードに対 するゲート開口部が固体領域から形成され、その固体領域の形状は本発明に従っ た球形粒子により確定される。そのように形成されたゲート開口部は通常急峻な 端部を有する。従って第13図の一連のフロントエンドプロセスは第7e−7j 図のような一連のバックエンドプロセスに従って完了するのに特に適しており、 その中で電子放出素子の形成は、ゲート開口部内にスペーサ材料を設ける必要が ある。第13図の一連のプロセスは第2a図の構造体40/42/44を用いて 開始するが、ここで第13a図として繰り返される。 電気的非絶縁中間層180は、後にゲート層の下側部分として機能し、 第13b図に示されるような絶縁層44上に堆積する。中間非絶縁層180は典 型的にはクロム或いはチタンのような金属からなる。パターン転写層182が中 間層180上に形成される。パターン転写層182はフォトレジスト或いは無機 誘電体材料のような種々の材料からなる。 粒子46は、第1図のプロセスの場合に上記したランダム概ねランダムにする 技術を用いてパターン転写層182の上側表面上に分布される。第13c図はこ の時点での構造体を示す。粒子46により影にならない、すなわち垂直方向に覆 われないパターン転写層182の部分が第13d図に示されるように除去される 。概ね円形の柱状部182Aが層182の残りの部分として形成される。各柱状 部182Aは対応する1つの粒子46の下側をなす。パターン転写層182がフ ォトレジストからなるとき、層182は化学線、典型的には紫外線に露光される が、球形粒子46を露光マスクとして用いて、粒子46の下側のフォトレジスト 部分が化学線に露光されるのを防ぐ。露光されたフォトレジストは化学組成が変 化する。この後その構造体上で現像操作が行われ、露光されたフォトレジストが 除去され、第13d図に示される構造体が導びかれる。層182が無機誘電体材 料からなるとき、粒子46をエッチングマスクとして用いて、絶縁層44の上側 表面に概ね垂直な方向にある層182上で、異方性エッチングが行われる。層1 82の覆われていない部分はエッチング中に除去され、再び第13d図に示され る構造体が導かれる。 電気的非絶縁ゲート材料が構造体の上側表面に堆積する。ゲート材料の堆積は 、非絶縁中間層180を析出陰極として用いて電気化学的技術により行われるこ とが好ましい。析出陽極は粒子46の上のめっき電解液内に配置される。化学電 気めっき中、ゲート材料が中間層180の露出した部分上に蓄積し、第13e図 に示される電気的非絶縁上側ゲートサブレイヤ184が形成される。 柱状部182A及び粒子46は除去され、第13f図に示される構造体が形成 される。上側ゲート開口部186は、上側ゲートサブレイヤ184通り、粒子4 6の下側の除去された柱状部182Aの位置に延在する。柱状部182A及び粒 子46の除去は、種々の方法において実行することができる。例えば、柱状部1 82Aを適当な化学或いはプラズマエッチング剤を用いて除去し、それにより同 時に粒子46を除去することができる。別法では、粒子46が除去され、この後 柱状部182Aが除去されてもよい。 上側ゲートサブレイヤ184をエッチングマスクとして用いるとき、非絶縁中 間層180は上側ゲート開口部186を通して異方性エッチングされ、中間層1 80を通り絶縁層44に至る対応する中間開口部188が形成される。第13g 図を参照されたい。各中間開口部188は上側をなす上側ゲート開口部186と 同心円をなして垂直に配置され、開口部186と概ね同じ直径からなる。ここで 中間層180の残りの部分180Aが下側ゲートサブレイヤであり、それにより 中間開口部188が下側ゲート開口部となる。従って、ゲートサブレイヤ180 A及び184は複合ゲート層を構成し、その複合ゲート層において対応するゲー ト開口部186及び188の各組が複合ゲート開口部を形成する。 第13g図の構造体におけるゲート層がサブレイヤ180A及び184からな るという事実は別にして、また関連する符号が異なるという点を除いて、第13 g図の構造体は第7d図の構造体と概ね同一である。第13g図における成形体 180A/184及び186/188はそれぞれ、第1d図の成形体120A及 び122に対応する。これらの符号が異なることを前提すると、第13g図の構 造体は第7e−7j図のスペーサを利用した一連のバックエンドプロセスに従っ て完了することができる。別法では、ゲート層180A/184をエッチングマ スクとし て用いるとき、絶縁層44をゲート開口部186/188を通してエッチングし 、層44を通り下側非絶縁領域42に至る対応する誘電体開口空間を形成するこ とができる。スペーサ材料は、典型的には絶縁体であり、誘電体開口空間内のス ペーサ材料凹部、すなわち第5c図の凹部104と類似の凹部を残すように、構 造体の上面及び誘電体開口空間の内部に均等に堆積させることができる。誘電体 開口空間の底面におけてスペーサ材料は除去され、凹部を非絶縁領域42まで延 在するアパーチャに変換し、その後フィラメント状電子放出素子がそのアパーチ ャ内に形成される。球体の大きさ、球体の表面密度並びにスペーサ材料の厚さを 適当に調整することにより、その結果生じる電子放出デバイスは、概ね一様な電 子放出を実現することができる。 フィラメント106B、116B、130A、134A、146A、156B 或いは170Aのようなフィラメント状電子放出素子を有する各電子エミッタに おいては、ゲート層が円錐形の電子放出素子を作り出す場合に上述したプロセス においてパターニングされるのと同じように、ゲート層60B、120A或いは 162Aのようなゲート層は、下側非絶縁領域42のエミッタ行電極に垂直に走 る列電極ラインにパターニングされる。電子放出フィラメントを有する各電子エ ミッタのゲート層に適当なパターニングを適用する場合、電子エミッタは、電子 放出コーンを有する電子エミッタの場合に上述したように、ゲート層の部分に接 触し、行電極に垂直に走る個別の列電極を選択的に設けられることもできる。 電子放出素子106B、116B、130A、134A、146A、156B 並びに170Aは厳密なフィラメントであり、その場合最大直径に対する長さの 比は少なくとも2であり、通常は少なくとも3である。長さ対最大直径値は5或 いはそれ以上であることが好ましい。それぞれ の先端部の下側にあるフィラメント106B、116B、130A、134A、 146A、156B並びに170Aの部分は、典型的には円形の横断面の柱状体 である。それにもかかわらず、横断面はわずかに非円形であってもよい。何れの 場合においても、各フィラメント106B、116B、130A、134A、1 46A、156B並びに170Aに対する最大直径対最小直径の比は、通常わず かに2である。変形例及び代表的な応用例 第14図は、本フィールドエミッタ装置を製造するための開始点を示しており 、その中で下側非絶縁エミッタ領域42は、電気的抵抗性層42Bの下側に配置 される電気的導電性層42Aからなる。導電性層42Aは通常ニッケル或いはク ロムのような金属からなる。抵抗性層42Bは典型的にはサーメット、軽くドー プされた多結晶シリコン或いはシリコン−炭素−窒素化合物を用いて形成される 。 導電性層42Aが多数の平行なエミッタ行電極にパターニングされるとき、抵 抗性層42Bも同じ数の抵抗性ラインにパターニングされ、それぞれが対応する 行電極の1つの上側をなす。別法では、導電性層42Aが平行なラインにパター ニングされた場合であっても、抵抗性層42Bはブランケット(連続)層であっ てよい。 第15.1図及び第15.2図は、下側非絶縁領域42が導電性層42A及び 抵抗性層42Bからなるとき、第2g図及び第5g図の最終的な構造体が如何な る状態になるかを示す。電子放出素子58A及び106Bの下側端部は抵抗性層 42Bに接触する。各電子放出素子と導電性層42Aとの間の抵抗は、少なくと も106Ω、典型的には108Ω或いはそれ以上である。 第16図は、本発明に従って製造されたエリアフィールドエミッタ (area field emitter)を利用するフラットパネルCRTディスプレイのコーン アクティブ領域の典型的な例を示す。基板40はCRTディスプレイに対するバ ックプレートを形成する。下側非絶縁領域42はバックプレート40の内側表面 に沿って配置され、ここでは導電性層42A及び上側をなす抵抗性層42Aから なる。導電性層42Aは、第16図の平面において横方向に延在するエミッタ電 極ライン(行電極)に分割される。 一連の列電極190は、その1つが第16図に示されており、ゲート層上に配 置されており、ゲート層はここで例えば、第5g図のフィールドエミッタのゲー ト層60Bとして示される。列電極190は第16図の平面に垂直に走る。列電 極開口部192は、その1つが同様に第16図に示されており、列電極190を 通りゲート層まで延在する。各列電極開口部192は多数の電子放出素子を露出 し、ここでは第5g図の電子エミッタの電子放出フィラメント106Bとして示 されている。 透明な、典型的にはガラスからなるフェースプレート194はバックプレート 40の向かい側に配置される。発光用蛍光領域196は、第16図にその1つが 示されており、対応する列電極開口部192のすぐ向かい側にあるフェースプレ ート194の内側表面上に配置される。薄い電気的導電性の光反射層198は、 典型的にはアルミニウムであり、フェースプレート194の内側表面に沿った蛍 光領域196の上側をなす。電子放出素子により放出された電子は光反射層19 8を通り、蛍光領域196が、光を放出できるようにし、その光がフェースプレ ート194の外側表面上に可視画像を形成する。 フラットパネルCRTディスプレイのコーンアクティブ領域は典型的には第1 6図には示されない他の構成要素を含む。例えば、フェースプレート194の内 側表面に沿って配置されるブラックマトリックス (black matrix)は典型的には各蛍光領域196の周囲をなし、その蛍光領域を 他の蛍光領域196から横方向に分離する。電極間誘電体層上に設けられる集光 用隆起部は、電子の軌道を制御する。スペーサ壁を用いて、バックプレート40 とフェースプレート194との間の空間を比較的一定に保持する。 第16図に示される種類のフラットパネルディスプレイに組み込まれるとき、 本発明に従って製造された電子エミッタは以下の方法において操作される。光反 射層198が電界放出カソードに対するアノードとして機能する。アノードは、 ゲート及びエミッタラインに比べて高い正の電圧に保持される。 (a)下側非絶縁エミッタ領域142内の選択された1つのエミッタ行電極と (b)ゲート層の部分を用いて形成されるか、或いはゲート層の部分と接触する 、選択された1つの列電極との間に適当な電圧が加えられるとき、そのように選 択されたゲート部分は、2つの選択された電極の交点において電子放出素子から 電子を抽出し、その結果生じる電子の流れの大きさを制御する。蛍光領域196 が高電圧蛍光体であるときにフラットパネルディスプレイの蛍光体被覆フェース プレートにおいて測定する場合、印加されるゲート−エミッタ平行板電界が、1 mA/cm2の電流密度で20V/μm以下に達するとき、典型的な所望の電子 放出レベルが生じる。抽出された電子が衝当する場合、蛍光領域が光を放射する 。 「上側」、「下側」、「下方」のような方向に関する用語並びに同様の用語が 本発明を記述する際に用いられているが、それは座標系を確定しており、その座 標系により読者が、本発明の種々の部分が、互いに如何に係合するかを容易に理 解できるようにするものである。実際には、電子放出デバイスの構成要素はここ で用いられる方向に関する用語によ り示されるものとは異なる位置関係に配置される場合もある。同じことが本発明 において実行される製作ステップにも当てはまる。方向に関する用語を便宜的に 用いて記述を簡単にするため、本発明は、位置関係がここで用いられる方向に関 する用語により含まれるものとは厳密には異なる実施例を含む。 本発明は特定の実施例を参照して記載されているが、本記載は例示にすぎず、 以下の請求項に記載される本発明の範囲を制限するものと見なすべきではない。 例えば、球形粒子46がポリスチレンではなくガラスからなるとき、高い処理温 度で、粒子46の堆積からその粒子の除去に至るステップを実行することができ る。電極間誘電体層、ゲート層、或いは一次層に渡る粒子46の分布は、電気泳 動或いは誘電泳動(dielectrophoretically)を用いて、典型的にはHaven等によ る同時出願の国際特許出願(弁理士整理番号第M−3786PCT)に記載され る技術により実行することもできる。電解研磨操作は、ゲート開口部におけるゲ ート層の端部を丸めるために用いることができる。 種々の機能を実行する1つ或いはそれ以上の薄い中間層は、絶縁層44とゲー ト層との間に設けることができる。そのような中間層は密着機能を実現すること もできる。すなわちゲート材料が電極間誘電体材料に付着しないとき、中間層が 電極間誘電体44とゲート層と両方に十分に密着するようになる。その後中間層 は、ゲート開口部に対応する中間開口部の形成を含むゲート層に適用されたのと 類似の処理ステップにかけられる。 フェースプレート194と蛍光体196との間に配置され、例えばインジウム −すず酸化物からなる透過性を有する電気的非絶縁層は、光反射層198の代わ りにアノードとして用いることができる。もし下側非絶縁領域42が構造体を支 持するだけの十分な厚さからなる連続層であ るなら、基板40は削除することができる。絶縁層基板40は、複合基板と入れ 替えることができ、その中では薄い絶縁層が、構造体を支持する比較的厚い非絶 縁層の上側をなす。 大面積のゲート型電子エミッタを製造する際に、円形のプレートを、電子放出 素子の形成後に、1つ或いはそれ以上の長方形のプレートに分割するのではなく 、長方形のプレートを用いることもできる。電子放出素子はコーン及びフィラメ ント以外の形状をとることもできる。 ゲート開口部がゲート層を通る下側非絶縁エミッタ領域42の上にある絶縁層 44まで延在するような構造体を形成した後、ゲート層の厚さは、ゲート層上に 電気的非絶縁ゲート材料をさらに選択的に堆積することにより増加することがで きる。追加のゲート材料の堆積は電気化学的技術により実行することができる。 一般に、追加のゲート材料の堆積は、粒子46を除去する前、或いは後のいずれ においても実行することができる。 第9図に関連して記載された堆積終了技術を用いて、フィラメント位置が球体 を用いない機構により確定されるエリア電子エミッタにおいて、電子放出フィラ メントの電気化学めっきを自動的に終了することができる。例えば、第9図の自 動終了技術は、フォトリソグラフィエッチング技術により形成される開口部或い はMacaulay等による、米国特許第5,462,467号における荷電粒子軌道に より確定される開口部内にめっきされるフィラメントに適用することができる。 本発明の製造プロセスにより製造されたエリア電子エミッタはフラットパネル CRTディスプレイ以外のフラットパネルデバイスを製造するために用いること ができる。詳細には、本電子エミッタは、ゲート型電子源を必要とする一般的な 真空環境において用いることができる。添付の請求項において確定するような本 発明の範囲及び精神から逸脱するこ となく、当業者はさらに種々の変形例及び変更例を実施することができるであろ う。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年1月6日(1998.1.6) 【補正内容】 明細書 分布した粒子を用いてゲート開口部を画定するゲート型電子放出 デバイスの製作関連特許出願の相互参照 本発明は、Haven等による同時出願の国際特許出願PCT/US97/0 9196に一部類似の主題を扱っている。技術分野 本発明は、通常カソードと呼ばれ、フラットパネルタイプの陰極線管(CRT )ディスプレイのような製品に用いるのに適当な電子放出デバイスの製作に関連 する。背景技術 電界放出カソードは、十分に強い電界をかけると、電子を放出する。電界は、 カソードと電極、すなわち一般にアノード或いはゲート電極と呼ばれ、カソード から短い距離だけ離隔した電極、との間に適当な電圧を加えることにより生成さ れる。 フラットパネルCRTディスプレイにおいて電界放出カソードを用いるとき、 カソードから相当大きな面積に渡って電子が放出される。電子放出面積は、通常 電子放出部の2次元配列に分割され、それぞれが対応する発光部の向かい側に配 置され、ピクチャエレメント(画素)の一部或いは全てを形成する。各電子放出 部により放出された電子は対応する発光部に衝当し、発光部が可視光を放出でき るようにする。 一般に各発光部の面積に渡ってイルミネーションが均一である(一様である) ことが望まれる。一様なイルミネーションを達成するための方 「上側」、「下側」、「下方」のような方向に関する用語並びに同様の用語が 本発明を記述する際に用いられているが、それは座標系を確定しており、その座 標系により読者が、本発明の種々の部分が、互いに如何に係合するかを容易に理 解できるようにするものである。実際には、電子放出デバイスの構成要素はここ で用いられる方向に関する用語により示されるものとは異なる位置関係に配置さ れる場合もある。同じことが本発明において実行される製作ステップにも当ては まる。方向に関する用語を便宜的に用いて記述を簡単にするため、本発明は、位 置関係がここで用いられる方向に関する用語により含まれるものとは厳密には異 なる実施例を含む。 本発明は特定の実施例を参照して記載されているが、本記載は例示にすぎず、 以下の請求項に記載される本発明の範囲を制限するものと見なすべきではない。 例えば、球形粒子46がポリスチレンではなくガラスからなるとき、高い処理温 度で、粒子46の堆積からその粒子の除去に至るステップを実行することができ る。電極間誘電体層、ゲート層、或いは一次層に渡る粒子46の分布は、電気泳 動或いは誘電泳動(dielectrophoretically)を用いて、典型的にはHaven等によ る同時出願の国際特許出願PCT/US97/09197に記載される技術によ り実行することもできる。電解研磨操作は、ゲート開口部におけるゲート層の端 部を丸めるために用いることができる。 種々の機能を実行する1つ或いはそれ以上の薄い中間層は、絶縁層44とゲー ト層との間に設けることができる。そのような中間層は密着機能を実現すること もできる。すなわちゲート材料が電極間誘電体材料に付着しないとき、中間層が 電極間誘電体44とゲート層と両方に十分に密着するようになる。その後中間層 は、ゲート開口部に対応する中間開口部の形成を含むゲート層に適用されたのと 類似の処理ステップにかけ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),JP,KR (72)発明者 マコーレイ、ジョン・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州94306・ パロアルト・グリーンメドウウェイ 114 (72)発明者 スピント、クリストファー・ジェイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94025・ メンロパーク・ヒルサイドアベニュー 115 (72)発明者 クリーブズ、ジェイムズ・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州94062・ レッドウッドシティー・サミットドライブ 551 (72)発明者 クナル、エヌ・ジョアン アメリカ合衆国カリフォルニア州94087・ サニーベイル・ウェストチェスタードライ ブ 1055

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 多数の粒子を構造体上に分布させる過程と、 前記粒子を用いて、前記構造体内の電気的絶縁層上に設けられる電気的非絶縁 ゲート層を貫通して延在する同様に多数のゲート開口部に対する位置を確定する 過程と、 前記ゲート開口部の側面端部を概ね覆うが、スペーサ材料を貫通して前記絶縁 層まで延在する対応するアパーチャを残すように、前記ゲート開口部内に前記ス ペーサ材料を設ける過程と、 前記アパーチャを通して前記絶縁層をエッチングし、前記絶縁層を貫通して前 記絶縁層の下側に設けられる下側電気的非絶縁領域に至る対応する誘電体開口部 を形成する過程と、 前記誘電体開口部内に電気的非絶縁エミッタ材料を導入し、前記下側非絶縁領 域上に対応する電子放出素子を形成する過程とを有することを特徴とする方法。 2.前記スペーサ材料を設ける過程が、 前記ゲート層上に前記スペーサ材料のブランケット層を堆積させる過程と、 前記ブランケット層の残りの部分が、同様に多数のスペーサ部分からなるよう に前記ブランケット層の不要な材料を除去する過程とを有し、 前記スペーサ材料の前記アパーチャがそれぞれ前記スペーサ部分を貫通して延 在することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記スペーサ材料を設ける過程が、前記ゲート開口部内に前記スペーサ材料 を選択的に堆積させる過程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.前記エミッタ材料を導入する過程に後続して、電子放出フィラメン トの周囲に対応する誘電体開口空間を形成するために前記ゲート開口部を通して 前記絶縁層をエッチングする過程をさらに有することを特徴とする請求項1に記 載の方法。 5.前記誘電体開口部内に形成されている前記電子放出素子が、前記誘電体開口 部のための前記ゲート開口部の前記側面端部に沿って配置される前記スペーサ材 料と接触するとき、前記各誘電体開口部に対する前記エミッタ材料導入過程が自 動的に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。 6.前記粒子を分布させる過程が、前記絶縁層及び前記ゲート層の1つの表面上 に直接前記粒子を分布する過程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法 。 7.前記粒子を分布させる過程が、前記絶縁層上に前記粒子を分布させる過程を 有し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程がさらに、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材料 を設ける過程と、 残りのゲート材料が前記ゲート層を貫通して延在する前記ゲート開口部を有す る前記ゲート層を形成するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべて の材料とを除去する過程とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.前記粒子を分布させる過程が、前記ゲート層上に前記粒子を分布させる過程 を有し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程が、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート層上に追加の材料を設ける過 程と、 対応するアパーチャが前記除去された粒子の位置において前記残りの 追加の材料を貫通して延在するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねす べての材料とを除去する過程と、 前記アパーチャを通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート層を貫通し て対応するゲート開口部を形成する過程とを有することを特徴とする請求項1に 記載の方法。 9.前記粒子を分布させる過程が前記絶縁層上に前記粒子を分布させる過程を有 し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程とスペーサ材料 を設ける過程が、 前記粒子間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材料を堆積し、 前記粒子の前記位置において前記ゲート開口部を有するゲート層を形成する過程 と、 前記絶緑層の上にある前記粒子の下側の前記ゲート開口部において前記スペー サ材料を設ける過程と、 前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料を除去する過程とを有する ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 10.前記粒子を分布させる過程に先行して、前記構造体の前記絶縁層上にパタ ーン転写層を設ける過程をさらに有し、前記粒子を分布させる過程が前記パター ン転写層上に前記粒子を分布させる過程を有し、前記粒子を利用して前記ゲート 開口部の位置を確定する過程が、 前記粒子により覆われていない前記パターン転写層の材料を除去することによ り、前記パターン転写層から対応する柱状部を形成する過程と、 少なくとも前記柱状部間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材 料を堆積させる過程と、 残りのゲート材料が前記ゲート層を形成するように、前記柱状部と、前記柱状 部の上側をなす、前記粒子を含む概ねすべての材料を除去する過程とを有するこ とを特徴する請求項1に記載の方法。 11.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 構造体上に多数の粒子を分布させる過程と、 前記粒子を利用して、前記構造体の電気的絶縁層上に設けられた電気的非絶縁 ゲート層を貫通して延在する同様に多数のゲート開口部のための対応する位置を 確定する過程と、 前記ゲート開口部を通して前記絶縁層をエッチングし、前記絶縁層を概ね貫通 して前記絶縁層の下側に設けられる下側非絶縁領域に至る対応する誘電体開口部 を形成する過程と、 概ね前記誘電体開口部の側面端部を覆うが、前記スペーサ材料を貫通して前記 下側絶縁領域まで延在する対応するアパーチャを残すように、前記誘電体開口部 内にスペーサ材料を設ける過程と、 前記アパーチャ内に電気的非絶縁エミッタ材料を導入し、前記下側非絶縁領域 上に対応する電子放出素子を形成する過程とを有することを特徴とする方法。 12.前記エミッタ材料導入過程に後続して、前記誘電体開口部の側面端部に沿 って前記スペーサ材料を除去する過程をさらに有することを特徴とする請求項1 1に記載の方法。 13.前記粒子を分布させる過程に先行して、前記構造体の前記絶縁層上にパタ ーン転写層を設ける過程をさらに有し、前記粒子を分布させる過程が前記パター ン転写層上に前記粒子を分布させる過程を有し、前記粒子を利用して前記ゲート 開口部の位置を確定する過程が、 前記粒子により覆われていない前記パターン転写層の材料を除去することによ り前記パターン転写層から対応する柱状部を形成する過程と、 少なくとも前記柱状部間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材 料を堆積させる過程と、 残りのゲート材料が前記ゲート層を形成するように、前記柱状部と、 前記柱状部の上側をなす、前記粒子を含む概ねすべての材料とを除去する過程と を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。 14.前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程が、前記各ゲ ート開口部が対応する一次開口部に垂直に整列されるように、前記ゲート開口部 に対応する同様に多数の前記一次開口部を有し、前記ゲート層上に形成される一 次層を設ける過程を有することを特徴とする請求項1或いは請求項11に記載の 方法。 15.前記粒子を分布させる過程が、前記絶縁層、前記ゲート層並びに前記一次 層の1つの層の上に前記粒子を分布させる過程を有することを特徴とする請求項 14に記載の方法。 16.前記粒子を分布させる過程が前記絶縁層上に前記粒子を分布させる過程を 有し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程がさらに、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材料 を設ける過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート層上に一次材料を設ける過程 と、 (a)残りの一次材料が一次層を貫通して延在する前記開口部を有する前記一 次層を形成し、また(b)残りのゲート材料が前記ゲート層を貫通して延在する 前記ゲート開口部を有する前記ゲート層を形成するように、前記粒子と前記粒子 の上側をなす概ねすべての材料を除去する過程とを有することを特徴とする請求 項14に記載の方法。 17.前記粒子を分布させる過程が前記ゲート層上に前記粒子を分布させる過程 を有し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程がさらに、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート層上に一次材料を設 ける過程と、 残りの一次材料が一次層を貫通して延在する前記一次開口部を有する前記一次 層を形成するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料を除去 する過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート開口部を形 成する過程とを有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 18.前記粒子を分布させる過程が前記一次層上に前記粒子を分布させる過程を 有し、前記粒子を利用して前記ゲート開口部の位置を確定する過程がさらに、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記一次層上に追加の材料を設ける過程 と、 アパーチャが前記除去された粒子の位置において前記残りの追加の材料を貫通 して延在するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料を除去 する過程と、 前記アパーチャを通して前記一次層をエッチングし、前記一次開口部を形成す る過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート開口部を形 成する過程とを有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 19.前記電子放出素子が概ねフィラメントの形状をなして形成されることを特 徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の方法。 20.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 電気的絶縁層上に多数の粒子を分布させる過程と、 下側カバー材料が前記粒子間の空間を覆い、さらに前記絶縁層の上側の前記粒 子の下側の空間内に概ね延在するように前記絶縁層上に前記下 側カバー材料を設け、前記粒子にそれぞれ対応し、前記対応する粒子の位置に配 置される下側開口部を有する下側カバー層を形成する過程と、 前記粒子間の空間内にある前記下側カバー層上に上側カバー材料を設け、前記 粒子にそれぞれ対応し、前記対応する粒子の位置に配置され、かつ前記対応する 下側開口部より大きい直径を有する上側開口部を備える上側カバー層を形成する 過程と、 前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料を除去する過程と、 前記上側開口部及び前記下側開口部を通して、前記絶縁層をエッチングして、 前記絶縁層を貫通して前記絶縁層の下側に設けられた下側電気的非誘絶縁領域に 至る対応する誘電体開口部を形成する過程と、 前記誘電体開口部内に電気的非絶縁エミッタ材料を導入し、前記下側非絶縁領 域上に対応する電子放出素子を形成する過程とを有することを特徴とする方法。 21.前記カバー層の少なくとも1つが、ゲート層を形成する電気的非絶縁ゲー ト材料からなることを特徴とする請求項20に記載の方法。 22.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 構造体上に多数の粒子を分布させる過程と、 (a)前記構造体の電気的絶縁層上に形成される電気的非絶縁ゲート層上に設 けられる一次層を貫通して延在する同様に多数の一次開口部及び(b)各ゲート 開口部が前記対応する一次開口部に垂直に整列されるように前記ゲート層を貫通 して延在する同様に多数の対応するゲート開口部のための対応する位置を確定す るために前記粒子を利用する過程と、 前記一次開口部と前記ゲート開口部を通して前記絶縁層をエッチングし、前記 絶縁層を概ね貫通して前記絶縁層の下側に設けられる下側電気的非絶縁領域に至 る対応する誘電体開口部を形成する過程と、 前記一次開口部及び前記ゲート開口部を通して前記一次層上に、並び に前記誘電体開口部内に電気的非絶縁エミッタ材料を堆積させ、前記下側非絶縁 領域上に対応する電子放出素子を形成する過程と、 前記一次層上に蓄積されるあらゆる前記エミッタ材料を概ね除去するように前 記一次層を除去する過程とを有することを特徴とする方法。 23.前記粒子を分布させる過程が、前記絶縁層、前記ゲート層並びに前記一次 層の1つの層の上に直接粒子を堆積させる過程を有することを特徴とする請求項 22に記載の方法。 24.前記粒子を分布させる過程が前記絶縁層上に前記粒子を分布させる過程を 有し、前記粒子を利用する過程が、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記絶縁層上に電気的非絶縁ゲート材料 を設ける過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート材料上に一次材料を設ける過 程と、 (a)残りの一次材料が前記一次層を貫通して延在する前記一次開口部を有す る前記一次層を形成し、さらに(b)残りのゲート材料が前記ゲート層を貫通し て延在する前記ゲート開口部を有する前記ゲート層を形成するように、前記粒子 と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料とを除去する過程とを有することを特 徴とする請求項22に記載の方法。 25.前記粒子を分布させる過程が前記ゲート層上に前記粒子を分布させる過程 を有し、前記粒子を利用する過程が、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート層上に一次材料を設ける過程 と、 残りの一次材料が前記一次材料を貫通して延在する前記一次開口部を有する前 記一次層を形成するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料 とを除去する過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングして、前記ゲート 開口部を形成する過程とを有することを特徴とする請求項22に記載の方法。 26.前記粒子を分布させる過程が前記一次層上に前記粒子を分布させる過程を 有し、前記粒子を利用する過程が、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記一次層上に追加の材料を設ける過程 と、 追加の開口部が前記除去された粒子の位置において残りの追加の材料を貫通し て延在するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料とを除去 する過程と、 前記追加の開口部を通して前記一次層をエッチングして、前記一次開口部を形 成する過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート開口部を形 成する過程とを有することを特徴とする請求項22に記載の方法。 27.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 電気的絶縁層上に多数の粒子を分布させる過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記絶緑層上に電気的非絶縁ゲート材料 を設ける過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート材料上に一次材料を設ける過 程と、 残りの一次材料が一次層を形成し、前記一次層を通して同様に多数の一次開口 部が前記除去された粒子の前記位置に延在するように、かつ残りのゲート材料が ゲート層を形成し、前記ゲート層を通して同様に多数のゲート開口部が前記一次 開口部に垂直に整列される位置に延在するように、前記粒子と前記粒子の上側を なす概ねすべての材料とを除去する過程と、 前記ゲート開口部を通して前記絶縁層をエッチングして、概ね前記絶縁層を貫 通して下側をなす下側電気的非絶縁領域に至る対応する誘電体開口部を形成する 過程と、 各電子放出素子が対応する前記誘電体開口部の1つに少なくとも部分的に配置 されるように、前記下側非絶縁領域上に同様に多数の電子放出素子を形成する過 程とを有することを特徴とする方法。 28.電子放出デバイスを製作する方法であって、 電気的非絶縁ゲート層が下側電気的非絶縁領域上の電気的絶縁層の上側をなす ような構造体を設ける過程と、 前記ゲート層上に多数の粒子を分布させる過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記ゲート層上に一次材料を設ける過程 と、 残りの一次材料が一次層を形成し、前記一次層を通して同様に多数の一次開口 部が前記除去された粒子の前記位置に延在するように、前記粒子と前記粒子の上 側をなす概ねすべての材料とを除去する過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート層を貫通す る対応するゲート開口部を形成する過程と、 前記ゲート開口部を通して前記絶縁層をエッチングし、概ね絶縁層を貫通する 対応する誘電体開口部を形成する過程と、 前記絶縁層上及び前記誘電体開口部内に電気的非絶縁エミッタ材料を堆積させ 、下側非絶縁領域上に対応する電子放出素子を形成する過程と、 前記一次層上に蓄積されたあらゆる前記エミッタ材料を概ね除去するように前 記一次層を除去する過程とを有することを特徴とする方法。 29.電子放出デバイスを製作するための方法であって、 一次層上に多数の粒子を分布させる過程と、 少なくとも前記粒子間の空間内にある前記一次層上に追加の材料を設 ける過程と、 アパーチャが前記除去された粒子の前記位置において前記追加の材料を貫通し て延在するように、前記粒子と前記粒子の上側をなす概ねすべての材料を除去過 程と、 前記アパーチャを通して前記一次層をエッチングし、前記一次層を貫通して下 側をなす電気的非絶縁ゲート層に至る対応する一次開口部を形成する過程と、 前記一次開口部を通して前記ゲート層をエッチングし、前記ゲート層を貫通し て下側をなす電気的絶縁層に至る対応するゲート開口部を形成する過程と、 前記ゲート開口部を通して前記絶縁層をエッチングして、前記絶縁層を貫通し て下側をなす下側電気的非絶縁領域に至る対応する誘電体開口部を形成する過程 と、 各電子放出素子が対応する前記ゲート開口部の1つに少なくとも部分的に配置 されるように、前記下側非絶縁領域上に同様に多数の電子放出素子を形成する過 程とを有することを特徴とする方法。 30.前記一次層が無機誘電体材料からなることを特徴とする請求項22乃至2 9の何れか一項に記載の方法。 31.前記ゲート材料が、小さな開口部を正確にエッチングすることが難しいと される金属からなることを特徴とする請求項22乃至29の何れか一項に記載の 方法。 32.前記電子放出素子が概ねコーンの形状に形成されることを特徴とする請求 項22乃至29の何れか一項に記載の方法。 33.前記電子放出素子が概ねフィラメントの形状に形成されることを特徴とす る請求項27或いは29に記載の方法。 34.前記粒子が概ね球形であることを特徴とする請求項1乃至13並 びに請求項22乃至29の何れか一項に記載の方法。 35.前記電子放出素子が概ね同じ大きさからなることを特徴とする請求項1乃 至13並びに請求項22乃至29の何れか一項に記載の方法。 36.前記電子放出素子が電界放出モードにおいて動作することを特徴とする請 求項1乃至13並びに請求項22乃至29の何れか一項に記載の方法。 37.前記電子放出素子により放出される電子を集めるために前記電子放出素子 の上側にあり、かつ離れて配置されたアノード手段を設ける過程をさらに有する ことを特徴とする請求項1乃至13並びに請求項22乃至29の何れか一項に記 載の方法。 38.前記電子放出素子から放出された電子が衝当した場合、光を放出するため に、前記アノード手段が発光素子を有する発光構造体の一部として設けられるこ とを特徴とする請求項37に記載の方法。
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