JP2000509776A - 改良されたサイズプレス塗布法 - Google Patents

改良されたサイズプレス塗布法

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Abstract

(57)【要約】 本願発明は、バインダーを含む紙用塗料を、サイズプレスによって中量紙および重量紙へ塗布するための改善された方法を提供するものであって、該バインダーは、水不溶性成分と水溶性成分を有する安定な水性分散液を含むものであり、該水不溶性成分が、55℃以下のガラス転移点(Tg)を有し、かつその大半の粒径が1ミクロン以下である凝集性のポリマー粒子を含み、そして、該水溶性成分が、前記ポリマー粒子の凝集を阻害できる水溶性ポリマー、または前記ポリマー粒子の凝集を阻害できる成分と水溶性ポリマーを含むものであり、そして、前記水不溶性成分が、バインダー固形分の重量の3重量%以上かつ75重量%以下の量であり、また、前記水溶性成分が、前記固形分の重量の25重量%以上かつ97重量%以下の量で存在する。

Description

【発明の詳細な説明】 改良されたサイズプレス塗布法 発明の背景 本発明は、一般に、コート紙、特に、サイズプレス塗布装置を用いて中量紙お よび重量紙に塗布する方法に関する。 コート紙は、実に様々な方法で生産されている。原紙表面に液体塗料を塗布す る方法が、最もよく利用されている。過剰な塗料が残った場合には、過剰塗料は 除去され、そして、紙と塗料の双方が一緒に乾燥される。この方法には、任意に 、同一または異なる方法によってさらに別の塗料層を設けるか、または一つ以上 の表面仕上工程を付け加えることもできる。コート紙の製造において最もよく利 用されている製造装置は、従翼型の塗布装置であり、この装置には、濡れたコー ト紙が、バックアップロールによって、過剰塗料を除去するための固定式薄翼の 下を通って送り込まれる。この操作は、通常、連続運転によって、一度に、紙の 一方の表面が処理され、紙の乾燥がこれに続く。従翼型の塗布装置は、特に、33 00平方フィート当たり約35ポンドの坪量の雑誌用の紙や、3300平方フィート当た り約50ポンドの坪量の事務用またはコピー用の紙などの、中量紙の製造でよく利 用されている。(本明細書において、坪量は、以後、3300平方フィート当たりの 数値として表している。)当該技術分野では、これ以外にも多様な方法が知られ ており、また実施されている。 サイズプレスは、塗料の塗布にも使用することができる。その用途は、サイズ プレスが抄紙機の必須要素となっている、オンライン法でのほぼすべての事例に 及ぶ。このことは、加 工紙のロールを塗布装置に送給する、ナイフ塗布のようなオフマシン法とは対照 的である。サイズプレス塗布は、原紙の両面を同時に加工できるので、非常に効 率的な方法である。オンマシン塗布またはオフマシン塗布に先行して、サイズプ レスを、紙の表面の下塗りや、予備塗布のために利用するのも好ましい。にもか かわらず、オンラインでの適用であるがために、サイズプレスの操作を阻害する 問題点は、抄紙機全体の運転を阻害する可能性を孕んでいる。よって、サイズプ レスによる生産性の検討は、最大の生産性を維持する上で非常に重要である。良 好な性能のコート紙は得られるものの、生産性が低い塗布法は、運転コストの大 きさと機械生産率の低さが故に、実際の生産現場では敬遠されるであろう。 しばしば、コート紙には印刷が施され、次いで、パンフレットまたは小冊子の 形態に折り畳まれたり、あるいは本や雑誌として製本するために整えられる。33 00平方フィート当たり約60ポンド以上の坪量の中量コート紙および重量コート紙 では、その折り込み縁に、亀裂が生じやすい傾向にある。この傾向は、重量が大 きな製紙原料、それに塗布量の大きな製紙原料を用いた場合に顕著である。この ような亀裂は、紙を折り畳む時、または、時として、紙を折り畳んだ後に発生す る。折り畳み時に生ずる亀裂は、品質の欠陥を招くものであり、その欠陥の度合 いの範囲は、折り畳み線に沿った些細な亀裂から、紙の分離にまで及ぶ。インク 印刷を施したフィルムを介して認められる目障りな白線が、外観上の主な欠陥で ある。冊子にあっては、かような亀裂は、折り畳み線に沿った荒い縁またはギザ ギザの縁として現れる。紙の分離は、さらに深刻であり、冊子、とりわけ、金属 綴じ込みまたはステープル綴じした本や雑誌の1ページ以上が、綴じ合わせから 剥がれて脱葉する。 製紙業者の立場からすれば、紙がコート加工、印刷、および装丁された後に亀裂 が発生するのであるから、亀裂による印刷物の見映えの悪さや、雑誌の綴じ合わ せからのページの脱葉に関する苦情は、大きな経済的負担を強いる要求でもある 。このように、製紙業者は、自らが製造する紙の経費のみならず、以後の印刷や 装丁に関する費用までをも負担する責めを負わされかねないのである。 印刷業者の方も、折り畳みに伴う亀裂に関する問題点に対処するための様々な 試みを、これまでに行っている。例えば、かような試みは、Paper Focus,pp.28 -31(1991年12月);Guyot et al.,TAPPI Proceedings pp.255-268(1992); Jopson,TAPPI Proceedings pp.449-459(1992);および、Jopson et al.,TA PPI Proceedings pp.459-477(1995)に記載されている。これら方法では、高速 ヒートセット印刷機に用いられている高温乾燥機の乾燥効果を高めるために、印 刷業者は、オン・プレス式の再調湿システムを使用している。あるいは、折り畳 み作業時に折り畳み縁へ負荷される力を軽減するために、折り畳み方を工夫する こともできる。これまでは、重量のあるシートをきれいに折り畳むために、折り 畳み線に沿って、切れ目を入れたり、折り目をつけるなどしていた。しかしなが ら、これら方法はいずれも、印刷工程を複雑にし、さらにコストを押し上げるも のでしかなかった。このように、当該技術分野にあっては、印刷コストの低減と 生産性向上の機会を印刷業者にもたらすことが期待され、再調湿や切れ目入れな どの作業を必要とせずに、きれいに折り畳むことができる中量紙や重量紙の出現 が待望されているのである。 コート紙の折り畳みを改善するために払われた製紙業者の努力は、経済的理由 、あるいは拮抗する紙の性能との調和を保つ 目的のために、大きな成功には結びつかなかった。紙や紙用塗料に施す改良によ って、光沢、インク受理性、それに粘着耐性などの性能を含めた紙の諸性能が損 なわれないことが重要である。折り畳みによる亀裂の改善のために製紙業者が採 用してきた方法とは、製紙工程や塗布工程で利用される塗料顔料やバインダー、 または繊維添加剤のような成分の変更に関するものであった。しかしながら、か ような成分変更は、所望の紙の性質、コスト、または生産速度に関して、良い結 果をもたらさなかった。 紙用塗料の改良に関して払われた努力は、中量および重量コート紙の折り畳み 性能の改善のみについて成果があった。紙用塗料は、一般に、粘土、二酸化チタ ンなどの顔料と、澱粉または合成ラテックスのような顔料のためのバインダーを 含んでいる。紙用塗料での澱粉主体のバインダーをラテックスバインダーに置き 換えると、従来の澱粉主体のバインダーよりも大きな強度と可撓性が付与され、 折り畳みによる亀裂の発生も減少することが期待されるが、反面、このバインダ ーの置換は、特に、塗料がサイズプレスで塗布される場合には、塗料適性と生産 性の問題を招く。塗料適性の問題は、ラテックス物質がサイズプレス環境下に曝 されたり、あるいは、塗料が塗布された直後の濡れたシートが抄紙機に具備され ている蒸気加熱乾燥シリンダーの表面に接触した場合に、ラテックス物質の一部 において安定性が喪失した時に生じる。澱粉とラテックスの置換は、強力乾燥中 のシートにふくれを引き起こす多孔性のような、その他の紙の物理的特性をも変 え得る。結果として、折り畳み性能を改善するための手段としての、澱粉とラテ ックスバインダーの置換は、中量紙および重量紙へ塗布するための塗料、特に、 サイズプレス塗料での使用に限られることが明らか となった。 本願発明に対して興味があるものは、米国特許第5,003,022号に記載の製造さ れたスチレン/ブタジエンー澱粉コポリマーの開示、および米国特許第5,416,18 1号に記載の安定な水性分散液を含み、強化フィルム構造を形成することができ るスチレン/ブタジエンの開示である。これら特許は、ナイフ塗布機を利用する 軽量塗料の塗布において、紙用塗料を使用することを開示しているが、重量が大 きな製紙原料でのその紙用塗料の使用や、紙用塗料の合成成分のための軽量塗布 機よりも過酷な環境を作り出し得るサイズプレスでのそれら紙用塗料の使用は、 開示も示唆もしていない。ニュイエン(Nguyen)らの米国特許第5,536,764号の開 示も、本願発明に対して興味があるものであり、この特許は、改善された顔料結 合力を特徴とした厚紙塗料用バインダーを含むカチオン性澱粉/ビニル酢酸に関 し、これは、この種の塗料でバインダーとして一般的に用いられている大豆タン パク質やカゼインなどのタンパク質と置換できる。 このように、紙の他の性能や紙の生産性を損なわずに、サイズプレス塗布装置 で塗布した中量紙および重量紙に、亀裂しにくい改善された折り畳み性能をもた らす、改善された方法が依然として待望されているのである。 発明の要旨 本願発明は、バインダーと任意の顔料を含む紙用塗料を塗布することによって 、3300平方フィート当たり60ポンド以上の坪量の中量紙および重量紙を塗布する 方法での改善をもたらす。具体的には、この改善は、水不溶性成分と水溶性成分 を有する安定な水性分散液を含んだバインダーの使用を含むものであっ て;(a)該水不溶性成分が、55℃以下のガラス転移点(Tg)を有し、かつその大半 の粒径が1ミクロン以下である凝集性のポリマー粒子を含み;および、(b)該水 溶性成分が、前記ポリマー粒子の凝集を阻害できる水溶性ポリマー、または前記 ポリマー粒子の凝集を阻害できる成分と水溶性ポリマーを含むものであり、そし て、前記水不溶性成分が、バインダー固形分の重量の3重量%以上かつ75重量% 以下の量であり、そして、前記水溶性成分が、前記固形分の重量の25重量%以上 かつ97重量%以下の量である。 好適な塗料用バインダー成分として、いずれの開示も参考までに本明細書に取 り込んだ、米国特許第5,003,022号に記載されているスチレン/ブタジエン−澱 粉コポリマーや、米国特許第5,416,181号に記載されている強化フィルムを形成 することができる安定な分散液がある。サイズプレス用塗料のバインダーとして これら材料を使用した場合に、サイズプレスした紙の他の所望の性能を損なうこ となく、サイズプレスした中量紙や重量紙の折り目での亀裂の発生が驚くほど減 ることが知られている。サイズプレスに求められる物理的環境下では、それら材 料でのスチレン/ブタジエン成分の安定性が喪失することからすれば、これは驚 くべきことである。 本発明の好適な態様によれば、バインダー成分は、澱粉の存在下で水不溶性成 分から調製されたモノマー類の反応産物を含む。特に好ましい成分は、過硫酸塩 イオンで開始した、澱粉の存在下でのスチレンと1,3-ブタジエンとの反応産物を 含む。あるいは、バインダーは、スチレン−ブタジエンラテックスのような水不 溶性成分と、澱粉のような水溶性成分との混合物、特に、該水不溶性成分を、合 成ポリマー粒子の凝集を阻害できる成分とした混合物を含むことができる。水溶 性ポリマーは、 加水分解した澱粉が好ましく、特に、標準条件下で測定した時の極限粘度数が0. 12dI/g以下である、澱粉加水分解物が最も好ましい。 本発明の方法によって得られた結果は、通常の澱粉を主体としたバインダーと 同様に、これら塗料材料での澱粉成分によって折り目に亀裂が発生するものと予 期していた当業者からすれば、驚くべきことである。さらに、これら塗料材料で のスチレン−ブタジエン成分は、これまでのスチレン−ブタジエンラテックスの 使用において認められていた、サイズプレスでの塗料適性と生産性の問題を引き 起こすものと考えられていた。これに対して、澄明な(顔料無添加の)水性サイ ズプレス用塗料または顔料配合済の水性サイズプレス用塗料にこれら塗料材料を 取り込んで、約60ポンド以上の坪量の紙として規定される中量紙や重量紙に塗布 することで、コート紙に、亀裂しにくい改善された折り畳み性能をもたらす。そ の効果として、切れ目や折り目をつけるなどの、折り畳みによる亀裂の発生を最 小化ならしめるためにサイズプレスした中量紙に関して通常行われてきた手段が 不要となり、印刷業者にコスト面および作業効率の面で恩恵を与えることになる 。このように、折り畳みによる亀裂の発生しにくい紙は、製紙業者に2つの利点 をもたらすのである。顧客からの苦情が減らせるのみならず、製紙業者も、高い 付加価値を持った紙を市場に提供できるのである。 さらに、サイズプレス用塗料でのこれら塗料材料を利用しても、通常、印刷業 者にとって重要な、光沢、インク受理性、乳白度、それに粘着耐性などの紙の諸 性能を損うことはない。加えて、これら塗料材料は、固形分が大きな塗料、すな わち、塗工性に優れ、サイズプレス装置の機械生産性を維持する、40%以上およ び50%以上の固形分を含む塗料と組み合わせること ができる。顔料を併用した場合、これら塗料材料は、固形分が大きく、かつバイ ンダー含量が小さな塗料に対して相溶性を呈するので、顕著な費用効果をもたら す。 発明の詳細な説明 本願発明の実施において好適なバインダーは、米国特許第5,003,022号に記載 の製造されたスチレン/ブタジエンー澱粉コポリマーと、それに、米国特許第5, 416,181号に記載の強化フィルムを形成することができる安定な分散液である。 これら特許は、ナイフ塗布機を利用する軽量塗料の塗布での紙用塗料の使用を開 示しているが、重量が大きな製紙原料のためのサイズプレスでのそれら塗料の使 用は開示していない。特に好ましいバインダーとして、アイオワ州セダーラピッ ズに所在のペンフォードプロダクツ社から、Pensize(登録商標)630バインダー として市販されている商品がある。この商品は、30%の固形分を有し、そして、 希薄で、軽度に酸化したヒドロキシエチル澱粉の存在下での、過硫酸塩イオンで 開始した、スチレンと1,3-ブタジエンモノマー類との反応により得られ、かつ標 準条件下での極限粘度数が約0.23dI/gの産物であって、スチレンとブタジエンの 比率が60/40の重量比率であり、また、合成物と澱粉の比率が40/60の重量比率 のものである。本願発明の実施において特に有用であると思われる他の市販商品 としては、ペンフォードプロダクツ社から入手可能な、PENGLOSS(登録商標)11 0、PENGLOSS(登録商標)115、PENGLOSS(登録商標)150、XPG-318、PAF 3830お よびPensize(登録商標)640バインダーなどがあるが、これらに限定されるもの ではなく、また、これら商品は、50%程度の固形分を有し、そして、合成物と澱 粉の重量比率が40/60〜60/49の範囲に、また、スチレンとブ タジエンの重量比率は60/40〜70/30の範囲にある。 折り畳みによる亀裂の発生を減らせるとの利点以外にも、これら塗料材料は、 塗料に理想的な性能を付与し、また、高固形含量での使用を促す。これら塗料材 料は、優れた塗料適性に加え、優れた耐熱性、耐薬品性および剪断破壊耐性をも 付与する。このような効果は、強力な結合力を発揮するが、サイズプレス塗布作 業中の分解抵抗性に乏しい、市販のスチレン−ブタジエンラテックスからして驚 くべき効果である。このようなスチレン−ブタジエンバインダーの分解は、サイ ズブレスでの粘着、塗料の縞、そして、抄紙機でのサイズプレス後の乾燥セクシ ョンに置かれたホットドライヤーの本体表面に生じる乾燥スケールや滓の付着と も関連する。このような効果は、抄紙機の生産性に影響を与え、その結果、維持 費用が通常よりも高騰してしまう。本願発明の塗料材料は、良好な塗料適性と機 械生産性を付与し、また澱粉と比較して結合力も改善されており、そして、調製 段階での煮沸を必要としない。 本願発明の方法は、中量紙および重量紙のサイズプレス用塗料での先述したバ インダー材料の使用を含んでおり、これにより、コート紙は、印刷適性をはじめ とするその他の所望の紙の性能を損ねることなく、折り畳みによる亀裂の発生が 減少するに至っている。これらバインダー材料は、通常、塗料のバインダー成分 の全部または一部として、顔料または顔料混合物を併用することができる。これ らバインダー材料は、顔料を用いずに、クリアーサイズ剤としても効果が期待で きる。よって、本願発明によれば、「紙用塗料」の語は、顔料配合塗料とクリア ーサイズ剤の双方を指す。本願発明でのバインダー材料は、塗料中に存在するい かなる量の澱粉およびラテックスの双方とも置換することができるが、好ましい 方法によれば、す ベてのラテックスバインダーが、本願発明のバインダー材料と置き換えられる。 加えて、従来のサイズプレス塗料に通常含まれている澱粉の一部または全部が、 本発明のバインダー材料と置き換えられる。 本発明のバインダー材料を含む塗料は、下塗り、すなわち、原紙への最初の塗 工のために使用することができる。そして、この後に、これらバインダー材料を 含む/含まない塗料で、下塗りした上から、塗料を一回以上さらに塗布すること ができる。下塗用の塗料にこれらバインダー材料を用いることで、たとえ仕上塗 用の塗料にこれらバインダー材料を用いなくとも、折り畳みによる亀裂の発生が 改善される。仕上塗にこれらバインダー材料を用いることで、折り畳み時の改善 がさらに進むものと予想される。 本願発明に従って使用されるサイズプレス用塗料は、3つの成分グループから 調製することができる。これらグループは、顔料、バインダー、そして機能性添 加物である。クリアーサイズ剤やクリアー塗料にあっては、通常、顔料の使用は 省略される。本願発明の実施において有用な顔料には、粘土、炭酸カルシウム、 二酸化チタン、シリカおよび珪酸塩、繻子白、アルミニウム三水和物、そして、 当該技術分野で公知の顔料が含まれる。これら顔料の各々は、様々な等級または 形態で入手することができる。例えば、粘土は、その粒径が広範にわたり、また 、形態も焼成や脱塩したものがある。シリカ顔料には、多種多様の粒径と表面積 をもった合成顔料がある。 バインダーとしては、合成物/澱粉反応産物および上述した混合物、ならびに 澱粉、化工澱粉、ポリマーラテックスエマルジョン、ポリビニルアルコール、動 植物由来タンパク質、それに他の分散性または水溶性ポリマーがある。当該技術 分野で 周知の様々な機能性添加物を、任意に、これらバインダー物質と共に利用するこ とができる。これら添加物は、粘度調整機能、潤滑性、紫外線に曝した時の輝度 、不溶化または架橋効果、および他の特性を付与するために用いることができる 。 クリアーサイズ剤またはクリアー塗料での一般的な成分量は、80〜100重量部 のバインダーと0〜20重量部の添加剤である。クリアーサイズ剤は、一般的には 、5〜30%の固形分で使用される。顔料を配合したサイズ剤または塗料での一般 的な成分量は、100部の顔料、10〜400部のバインダー、それに0〜10部の添加物 である。顔料を配合したサイズ剤は、約10〜70%の固形分で使用される。好まし い下塗用塗料は、35部のPensize(登録商標)630スチレン−ブタジエン澱粉コポ リマー、65部の化工ヒドロキシエチル澱粉、および25部の粉砕した石灰岩顔料か らなる。特定の塗布方法や所望の塗料量によって、必要に応じて、これら数値範 囲を拡げることができる。通常、固形分が増大すると、バインダー必要量は減少 するので、低固形分塗料はいつもバインダーの量が多くなり、また、固形分が大 きな塗料ではバインダーの量が少なくなる。これら塗料の固形分が増大するにつ れて、一般に、粘度も上昇する。従来のサイズプレスでは、フラデッドニップサ イズプレスの安定状態を維持するために、通常、粘度は、500mPa.s(ミリパスカ ル秒)以下、より一般的には、100mPa.s以下に制限されている。フラデッドニッ プを備えていない計量型(premetering)サイズプレスでは、粘度をさらに高める ことができ、一般的には、約2000mPa.sまで高めることができる。所定の塗布方 法での上限粘度に一旦到達してしまうと、さらに固形分を高めることによって塗 料量を増量することが非常に難しくなる。粘度を下げるための組成変更は、よく 行われている。本願発明 の実施において有用な材料は、粘度を大きく上げなくとも塗料固形分が高められ 、塗料の増量が図れる点で特に有効である。 中量紙および重量紙への塗料の塗布は、当該技術分野で公知のいかなるサイズ プレス装置およびサイズプレス方法によっても実施できる。サイズプレスとは、 コーティングされる紙が送給されるニップに塗料を供給する装置を意味し、そし て、塗料の未乾燥塗膜をまず塗りロールにて計量し、次いで、これを紙面上に送 り込むタイプの、従来の二本ロール型サイズプレス、フラデッドニップ型サイズ プレス、または計量型サイズプレス(計量型フィルムアプリケーターとしても知 られている)のいずれかを具備している。本願発明での使用において特に有用な サイズプレスとして、Voith Speedsizer(登録商標)デザインのサイズプレスや バルメットシム−サイザー(Valmet Sym−Sizer)がある。 固形分が大きな塗料を塗布する場合には、計量型サイズプレスが特に好適であ るが、広範囲の固形分でも使用できる。従来のラテックスと澱粉バインダーを含 んだ塗料は、澱粉の粘度によって、固形分の制限を受ける。一般に、ラテックス バインダーを多く含む塗料は、固形分が高くなると低粘度を呈すし、また、抄紙 機に適用した場合にラテックス成分の分解を招く危険性がある。本願発明に有効 な反応産物および混合物に認められる良好な流動性と安定性からすれば、それら は、本願発明の実施に適した方法である計量型サイズプレスに従って、高固形分 の状態で塗布した場合に特に効果的である。このような本願発明の用途は、高固 形分の塗料の使用を許容し、これによって、バインダー含量が比較的小さい塗料 の塗布量を増大することができる。このような計量型サイズプレスでの潜在能力 を、折り畳みによる亀裂の発生を抑える、非常に効果的かつ経 済的な塗料を塗布するために用いることができる。 液状塗料を塗布した後に、塗工を終えた紙を乾燥して、塗料固形分と共に塗布 した水分を除去する。このような水分の除去方法としては実に様々なものがあり 、ある方法では、抄紙機に通常具備されているシリンダー状蒸気加熱ドライヤー の表面に、液体塗料を塗布した紙を接触する方法を採っている。非接触式の他の 乾燥方法として、液体塗料を塗布した紙に、赤外線または熱風を当てて熱エネル ギーを伝導する方法がある。サイズプレス用塗料は、通常、抄紙機内でインライ ン方式で塗布されるので、乾燥セクションには、その上部に紙が渡される回転式 加熱乾燥機本体を置くことができ、また、サイズプレス機と乾燥機本体との間に 赤外線乾燥機を任意に置くことができる。本発明で引用した材料の安定性は、接 触式乾燥方法および非接触式乾燥方法のいずれの乾燥においても、乾燥中の生産 性を維持する上で重要な役割を果たす。 以下の実施例には、市販のサイズプレス抄紙機に関して実施した、本願発明に 従ってコートした紙の性能を決定するための幾つかの試験例を記載している。こ れら実施例は、塗料での本願発明の塗料材料の効果的な用い方を理解する上で役 立つであろう。当業者であれば本願発明の他の実施態様を想到するであろうが、 これら実施例は、本願発明の範囲のいかなる限縮をも意図するものではない。 実施例1 本実施例では、市販の抄紙機でのVoith Speedsizer(登録商標)計量型サイズ プレスに用いる下塗用顔料配合塗料での澱粉の一部置換として、従来のスチレン −ブタジエンラテックス材料と本願発明の成分(Pensize 630(登録商標))による 置換とを 比較する。この試験は、コート紙製造工場にて、下塗りした原紙を造る抄紙機で 実施した。そして、これら下塗りした原紙は、次に、中量コート紙から重量コー ト紙に至る様々なコート紙(70〜100ポンド/連)を得るために、オフライン式ナ イフ塗布機によって片面または両面塗りを行った。 従来の下塗用塗料は、100乾燥部の中粘度化工ヒドロキシエチル澱粉、25乾燥 部の微粉砕した石灰岩顔料(Carbital(登録商標)35、ECC インターナショナル )、そして、固形分を11〜12%に調整するために添加する水からなる。この塗料 は、約2乾燥ポンド/面/連の塗布量で、Voith Speedsizer(登録商標)計量型サ イズプレスを用いて、下塗り用に使用される。 製紙工場では、折り畳みによる亀裂の改善を試みるために、改良した下塗り用 塗料に関する試験のための準備を行った。各試験は、澱粉の一部を他のバインダ ーで置き換えて実施した。最初の試験では、5部の澱粉を、その製造業者からサ イズプレス用途に薦められていた従来のスチレン−ブタジエンラテックスバイン ダーと置き換えた。そして、5部の澱粉を、同じ乾燥重量のラテックスと置換し たことで、計量型サイズプレスでの塗料適性に問題が認められた、との報告を製 紙業者から受けた。これら塗料適性の問題は、計量型サイズプレスでの塗りロー ルや計量ロールでの粘着性として現れた。機械生産性の低下が故に、塗料適性の 問題が認められた直後に、この試験を終了した。 第2の試験では、5乾燥部のスチレン−ブタジエン澱粉コポリマー産物(Pensi ze 630)をバインダーに加えて本願発明の方法を実施し、そして、従来のスチレ ン−ブタジエンラテックスを用いた以前の経験から、製紙工場では、ラテックス バインダーに関する不都合な経験に照らして、非常に常套な手段を採用 した。この新規の塗料は滑らかに塗工でき、また塗料適性に関する問題は認めら れなかった。最初の試験での成功を踏まえて、試験を重ねるにつれて添加量を増 量しながら、本願発明のスチレン−ブタジエン澱粉コポリマー産物を下塗用塗料 に徐々に加え、つまり、10部(乾燥重量)および15部のスチレン−ブタジエン澱 粉コポリマー産物を下塗用塗料に順当に加えた。試験を進めてゆくに従い、表1 に示したように、乾燥澱粉の配合部数を減らす反面で、スチレン−ブタジエン澱 粉コポリマー産物の量を増やしていった。第1の試験が終わった時点で次の試験 を開始し、そして、さらに他のPensize(登録商標)澱粉コポリマー材料を加え る一方で、相応の澱粉を除いた。 これら試験で下塗りされた紙は、片面または両面塗工され、そして、製紙業者 による表面処理と仕上処理、次いで、常法による加工の後に、印刷適性と折り畳 みによる亀裂に関して、印 刷業者に評価してもらった。数社の印刷業者から、折り畳みによる亀裂に関して 顕著な改善が認められるとの報告を受け、また、改善された性能について期待の もてる意見も得た。折り畳みによる亀裂の発生は認められなかった。加えて、印 刷業者からの報告によると、これら紙の印刷の質の低下は全く認められなかった 、とのことであった。35部のPensize 630(登録商標)スチレン−ブタジエン澱 粉コポリマー、65部の化工ヒドロキシエチル澱粉、および25部の粉砕した石灰岩 顔料からなる下塗用塗料を続いて用いることで、折り畳みによる亀裂の発生が極 端に減ったとの報告を受けた。 実施例2 本実施例では、試験規模の計量型サイズプレスを用いて実施した、折り畳みに よる亀裂に関する試験プログラムの結果を示すものであり、このプログラムでは 、実験室規模の計量型サイズプレスを用いて、同じ原紙に対して異なる4タイプ のサイズプレス用下塗用塗料を塗布した。これら塗料はいずれも、顔料を添加し ていない、クリアーサイズ剤であった。表面処理を全く行っていないもの(すな わち、原紙そのもの)を、第一条件とした。6%固形分の中高粘度の化工ヒドロ キシエチル澱粉(Penford(登録商標)Gum 260、ペンフォードプロダクツ社)を 塗布したものを、第二条件とした。6%固形分のスチレン−ブタジエン澱粉コポ リマー(Pensize 630(登録商標))を塗布したものを、第三条件とした。6%固 形分のラテックスを塗布したものを、第四条件とした。表面に何も塗布していな い、すなわち、サイズ処理しなかった対照以外の試料については、それぞれ1乾 燥部/連の量を塗布した。いずれの塗料にも、顔料は用いなかった。 下塗りを終えた後、4つの各条件下で得た紙を、研究者が選択した様々な塗料 を用いた標準的手法に従って、両面塗工して仕上げを行った。これら紙試料は、 折り畳み強度、折り畳み亀裂、および印刷適性に関するいくつかの試験に付した 。これら試験には、バンダークック(Vandercook)印刷機を用いて紙面上に試験印 刷を行い、インク移り(インクの粘着力によって紙面から離れたインク片)の数 を計測する、「バンダークック粘着試験」を含んでいた。粘着強度が良好なほど 、計測数は小さくなる。「IGT粘着強度」とは、IGT印刷適性試験機を用いて紙片 の表面強度を検査する、表面強度の検査法である。「折り目の外観(Cosmetic fo ld)」とは、通常の方法で紙を折り畳み、そして、折り畳みによる亀裂の外観を 視覚的に等級付けしたものである。「折り目の引裂強さ(Fold tear)」とは、Ins tron引張試験機に折り畳んだ被験紙を装着し、折り畳み縁に沿って紙を引き裂く のに要する力を測定する試験である。「折り目の引張強さ(Fold tensile)」とは 、Instron機械試験機に折り畳んだ被験紙を装着し、折り畳み縁にて紙を破るの に要する力を測定する試験である。最後の2つの試験は、折り畳み後の紙片の残 留強度を計測するためのものである。 これら試験結果を、最高点を3点とし、また最低点を0点とする、0〜3点の 比較等級方式によって、以下の表2に示した。一組の紙の中で生じる1点の差異 は、顕著な差異と言える。サイズ処理していない紙では、良好な亀裂抵抗性が認 められたものの、粘着抵抗性と引張強度が小さいので印刷には適さない。通常の 製紙用サイズプレスは澱粉を用いるので、澱粉の事例は、他の塗料例に対する対 照とみなすことができる。ラテックスは、全試験項目にわたって最良の結果を示 しているが、機械生産性に悪影響を及ぼす塗料適性を抱えていることから、サイ ズ プレスへの応用には不向きである。Pensize 630スチレン−ブタジエン澱粉コポ リマーを使用した場合、魅力的な性能バランスが認められた。その性能は、すべ ての試験項目において、澱粉よりもはるかに優れていた。特に、澱粉よりも優れ た折り畳みによる亀裂の改善作用は、その工業的使用においても、折り畳みによ る亀裂の発生を大幅に減少せしめるに足るものと判断された。 実施例3 本実施例では、従来のフラデッドニップサイズプレスとそれに続く両面塗布で 用いられている顔料無配合のクリアーサイズ塗料澱粉の75%を、スチレン−ブタ ジエン澱粉コポリマー(Pensize 630(登録商標))で置き換えた。具体的には、ク リアーサイズ剤は、標準の横方二本ロール型フラデッドニップサイズプレスで塗 布した。通常の塗料は、約7.5%の固形分で、サイズプレス剤用の酵素処理した 馬鈴薯澱粉を含んでいた。機能性添加物は、少量の蛍光増白蛍光染料と、pH調整 用の水酸化ナトリウムを含んでいた。原紙に塗布したサイズプレス剤 は、約5g/m2であった。下塗りした紙は、両面塗布され、そして仕上げ塗りした 。このクリアー澱粉による標準的な下塗りを行った場合、紙の折り畳みによる亀 裂発生は甚だしく、積み重ねられた、折り畳んだ紙の背丁には、折り畳み縁に沿 って、亀裂の入った荒い縁が認められた。 被験用塗料は、酵素処理した馬鈴薯澱粉の75%を、スチレン−ブタジエン澱粉 コポリマー(Pensize 630(登録商標))で置き換えて調製した。全体の固形分率と 、サイズプレスの対象は同一とした。十分な量の紙に被験用塗料を塗布し、二本 ロールで両面塗布仕上げして得た紙を、印刷適性と折り畳みによる亀裂に関する 、印刷業者による検査に供した。印刷業者からは、本願発明の方法によって処理 した紙では、折り畳みによる亀裂の発生が少なく、また、印刷性能も維持されて いたとの報告を受けた。 これまでに説明してきた本発明の好ましい実施態様を考慮すれば、本発明の実 施において、当業者によって、無数の修正と変更が加えられることが予想される 。従って、本発明の範囲に対しては、添付した請求の範囲に示した限定のみが付 加されるべきである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.3300平方フィート当たり60ポンド以上の坪量を特徴とするコート紙に、サイ ズプレスによって、バインダーを含んだ紙用塗料を塗布する方法での改良であっ て、 前記バインダーが、水不溶性成分と水溶性成分を有する安定な水性分散液を 含み; (a)該水不溶性成分が、55℃以下のガラス転移点(Tg)を有し、かつその大 半の粒径が1ミクロン以下である凝集性のポリマー粒子を含み;および (b)該水溶性成分が、前記ポリマー粒子の凝集を阻害できる水溶性ポリマ ー、または前記ポリマー粒子の凝集を阻害できる成分と水溶性ポリマーを含み; そして、 前記水不溶性成分が、バインダー固形分の重量の3重量%以上かつ75重量% 以下の量であり、また、前記水溶性成分が、前記固形分の重量の25重量%以上か つ97重量%以下の量である、バインダーを含んだ紙用塗料を塗布する方法。 2.前記バインダーが、過硫酸塩イオンで開始した反応の産物である請求の範囲 第1項に記載の方法。 3.前記水溶性ポリマーが、加水分解した澱粉である請求の範囲第1項に記載の 方法。 4.前記水溶性成分が、0.12dI/g以下の極限粘度数を有する澱粉加水分解物を含 む請求の範囲第1項に記載の方法。 5.前記バインダーが、スチレンとブタジエンとの反応産物を含む請求の範囲第 1項に記載の方法。 6.前記スチレンとブタジエンの比率が、スチレン:ブタジエン=70:30〜30: 70の重量比率である請求の範囲第5項に記載の方法。 7.前記バインダーでの合成物と澱粉の比率が、合成物:澱粉=30:70〜70:30 の重量比率である請求の範囲第1項に記載の方法。 8.前記バインダーが、40重量%以上の固形分を含む請求の範囲第1項に記載の 方法。 9.前記バインダーが、50重量%以上の固形分を含む請求の範囲第8項に記載の 方法。 10.前記紙用塗料が、バインダーと顔料を含む請求の範囲第1項に記載の方法。 11.前記紙が、3300平方フィート当たり80ポンド以上の坪量を特徴とする紙であ る請求の範囲第1項に記載の方法。 12.前記塗布が、下塗りである請求の範囲第1項に記載の方法。 13.前記塗布が、仕上げ塗りである請求の範囲第1項に記載の方法。 14.請求の範囲第1項に記載の方法に従って塗布された紙。 15.3300平方フィート当たり80ポンド以上の坪量を特徴とする請求の範囲第14項 に記載のコート紙。
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