JP2000508711A - 金属表面のスケール除去 - Google Patents

金属表面のスケール除去

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JP2000508711A
JP2000508711A JP9536868A JP53686897A JP2000508711A JP 2000508711 A JP2000508711 A JP 2000508711A JP 9536868 A JP9536868 A JP 9536868A JP 53686897 A JP53686897 A JP 53686897A JP 2000508711 A JP2000508711 A JP 2000508711A
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マックムライ,ネイル
ジョン マクドナルド,ダンカン
フランコイス ランセロット,サンディ
パウ,エドワード
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メイソニック ウルトラソニックス リミテッド
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    • C25FPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
    • C25F1/00Electrolytic cleaning, degreasing, pickling or descaling
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    • C25F1/06Iron or steel

Abstract

(57)【要約】 金属本体の表面は、本体を電解質のバス内で電解に供し且つ超音波撹拌に供すことによりスケール除去される。電解は、金属本体がバス内に存在する間、金属本体にパルス化電位を印加することを含み、電解の後で、本体が湿っている間、超音波撹拌が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】 金属表面のスケール除去 本発明は、鋼ワイヤ、ロッド等の形状の鋼等の金属本体の表面からのスケール の除去に関する。 軟鋼が575℃から1370℃の範囲の温度の空気中にある場合、酸化スケー ル(もしくは熱スケール)の形態で表面スケールが鋼の表面上にできる。鋼ワイ ヤが延伸され得る、もしくは、表面処置され得る(例えば薄くするもしくはメッ キすることによる)前に、このような酸化スケールは除去されなければならない 。現在、熱スケールの除去のための最も一般的な方法は、希釈した(5%から4 0%)鉱酸(例えば硫酸もしくは塩酸)内でワイヤを「酸洗い(pickle)する」 ことである。類似の酸洗い方法は、黄銅等の他の金属から表面汚染物質の除去の ために使用される。 この酸洗い方法は、いくつかの欠点を有する。この欠点は、低速であること( 酸洗いが完了する迄の時間が数分かかる)、酸洗い中の、金属内に拡散すること で脆性を引き起こす水素発生の可能性、およびスケールの溶解のために急速な酸 の消費(水溶性重金属塩の高濃度の同時生成のため)による有意な廃液問題を含 む。 電解酸洗いは、1930年代に最初に導入された。元来目的は、従来の酸によ る酸洗い(acid pickling)技術を向上させる方法として電解を使用することで あった。結果的に、使用される電解質は常に、従来の酸洗いプロセス(硫酸のお よび塩酸)の間に使用される主要な鉱酸の誘導体である傾向があった。 電解酸洗いにおいて、印加された電位は、酸洗い溶液と金属表面との間を流れ る電流を生じさせる。電流は、陽極(anodic)もしくは陰極(cathodic)であり 得、典型的には1amp cm-2から200amp cm-2の密度であり得る。 初期には、電解酸洗いはより迅速でより効果的な酸による酸洗いがなされるた めに導入され、したがって、使用される酸洗い溶液はほとんど変化しなかった。 しかし、最近では、酸濃度の低下および温度の低下による利点が十分に認識され た。 電解酸洗いが、酸による酸洗いに対していくつかの利点を有している。この利 点は、酸洗い時間をより短くすること、水素による脆性を最小にすること、溶解 反応なしで、熱スケールを除去することである(より少ない酸洗い溶液の消費量 で、重金属汚染された廃液はより少なくなる)。従来の方法に対する電解プロセ スを用いる別の有意な利点は、関与する反応がより制御可能であるということで ある。 電解の使用についての文献は「Wire Journal Internationa」、1985年6月、6 2頁から67頁に与えられている。電解酸洗いの使用の例は、GB 1571308に記載 されている。この文献においてプロセスは、超音波のリンスに先行する。SU 916 618には、電解と同時に超音波撹拌を含むプロセスが記載されている。これは、 電気めっきプロセス用である。 スケールが(最初に、もしくは、酸洗いの後で)多孔質性であるか、もしくは ひび割れている(cracked)とき、酸洗い時間は最小にされる。酸洗い液の撹拌 により不溶スケールを遊離し得、スケール表面に満たされる溶液の割合が増加し 得るので、酸洗い時間は短くなり得る。 鋼などの金属の他の表面スケールは、黒鉛等の固体潤滑剤(lubricant)であ る。黒鉛は、ワイヤを引き延ばすための効果的なダイ潤滑剤である。しかし、金 属表面からの目の詰まった固体黒鉛層の除去は困難である。現在好適な方法は、 一般に湿ショットブラスティング(shot blasting)もしくは、酸による酸洗い である。 本発明によれば、金属本体の表面のスケールを除去するプロセスが提供される 。このプロセスでは、該金属本体が、電解質のバス内の電解に供され、超音波撹 拌に供される。この電解は、後者がバス内にある間、金属本体にパルス電位を印 加することを含み、超音波撹拌は本体が湿っている間、実行される。本体は、電 解質もしくは他の適切な媒体液(intermediate solution)から湿り得る。乾燥 の際にスケールが硬くなり、完全なスケールの除去が妨げられるので、超音波撹 拌の前に本体が乾かされないことは利点である。 電解および超音波撹拌は同時に実行され得る、もしくは電解は、別個の超音波 撹拌の工程に先行され得る。 典型的には、プロセスは実質的に中性のpHで、電解質のバスを用いて実行さ れる。 プロセスは、典型的には鋼からスケールを除去するために用いられ、鋼はワイ ヤ、ロッドもしくは他の連続した形状を有する物品である。 好適には、パルス電位は、0.1amp cm-2から10amp cm-2の範囲の、より好 適には0.5amp cm-2から5amp cm-2の範囲の電流密度を有する。 本発明の第1の実施例によると、電解が実質的に活性電解質バス内で実行され る(つまりバスには、塩化物イオン、硫酸イオンまたは硝酸イオンなどの強酸の 負イオンが含まれている)。 好適には、活性バスは、アンモニウムもしくはアルカリ金属の塩酸塩もしくは 、硫酸塩の溶液を含む。このような塩のアルカリ金属は、典型的にはナトリウム である。 電位は、主に陽極であり、陽極のパルスデューティサイクルは、好適には少な くとも67%である(例えば少なくとも75%である)ことが望ましい。特に陽 極のパルスデューティサイクルが少なくとも90%であることが好ましい。 本発明の第2の実施形態において、プロセスは実質的に非活性電解質中で実行 される。 好適には、非活性電解質はアンモニウムもしくはアルカリ金属のトリポリリン 酸塩の溶液を含む。典型的にはアルカリ金属は、ナトリウムである。 電位は、典型的には5%から95%(例えば45%から75%)の陽極のパル スデューティサイクルを有する、主として陽極もしくは陰極であり得る。 本発明によるプロセスを用いて金属本体の表面から除去されたスケールは、電 解液(electrolytic solution)中に固体として残り、濾過によって容易に除去 され得るため、トリポリリン酸の電解質を用いることが有利である。これにより 、電解液を再利用することが可能となる。リン酸はまた洗浄された表面上に、腐 食を妨げる保護層を形成する。 下記に添付の図面を参照しながら実施例のみを用いて、本発明の特徴を記載す る。 図1は、例示的な本発明によるプロセスおよび装置の略図である。 図2は、本発明(好ましくは、本発明の第1の実施態様)によるプロセスにお ける電解電流のために使用される典型的なパルス電流の波形を示す図である。 図3は、本発明の第1の実施態様による、プロセスにおけるpHおよび電流密 度の関数として、熱スケールされた炭素鋼ワイヤから酸化物を除去するための洗 浄時間を示すグラフである。 図4は、超音波の処理を含まない、本発明によらない、プロセスにおけるpH および電流密度の関数として、熱スケールされた炭素鋼ワイヤから酸化物の除去 のための洗浄時間を示すグラフである。 図5は、周波数および陽極のデューティサイクルの関数として、65℃の10 %NaCl水溶液における、同じワイヤの清浄時間を示す三次元プロットである 。 図6は、本発明の第1の実施態様による、電流密度が0.5amp cm-2と2.5am p cm-2とについて、時間の関数として、ワイヤ表面で残っているスケール(黒鉛 )の百分率を示すグラフである。 図7は、それぞれpHが0、1および7における、電流密度の関数として、洗 浄時間を示すグラフである。 図8は、1amp cm-2の電流密度について、時間の関数として、ワイヤ表面に残 っているスケール(黒鉛)の百分率の電流密度を有する、pH7での時間に依存 する陽極のデューティサイクルの影響を示すグラフである。 図9は、95%の陽極のデューティサイクルで、中性塩化ナトリウム溶液につ いて、電流密度および温度の関数としてのスケール除去時間の三次元表面プロッ トである。 図10は、95%の陽極のデューティサイクルで分散超音波の場合の、塩化ナ トリウム溶液について、電流密度およびpHの関数としてのスケール除去時間の 三次元表面プロットである。 図11は、95%の陽極のデューティサイクルで分散超音波を有する、中性塩 化ナトリウム溶液について、電流密度と温度の関数としてのスケール除去時間の 三次元表面プロットである。 図12は、1Acm-2の電流密度における、60℃の中性硫酸ナトリウムでの、 陽極のデューティサイクルおよび周波数の関数として、黒鉛スケールの除去のた めのスケール除去時間の三次元表面プロットである。 図13は、95%の陽極のデューティサイクルおよび分散された超音波におけ る、60℃の硫酸ナトリウムでの、電流密度およびpHの関数として、黒鉛スケー ルの除去のためのスケール除去時間の三次元表面プロットである。 図14は、95%の陽極のデューティサイクルおよび分散された超音波におけ る、60℃、1Hzの硫酸ナトリウムでの、電流密度およびpHの関数として、 黒鉛スケールの除去のためのスケール除去時間の三次元表面プロットである。 図15は、pH7、および1.6Acm-2の電流密度での10%トリポリリン酸ナ トリウム溶液において60℃、1Hzでの、陽極のデューティサイクルおよび周 波数の関数としての、酸化熱スケールのスケール除去時間の三次元表面プロット である。 図16も、同様に95%の陽極のデューティサイクルおよび分散された超音波 における、60℃、1Hzでの10%トリポリリン酸ナトリウム溶液での、電流 密度とpHの関数としての、酸化熱スケールのスケール除去時間の三次元表面プ ロットである。 図17は、pH7、1Hz、95%の陽極デューティサイクル、の条件で集め られたデータを用いた、(同様に酸化熱スケールに対する)スケール除去時間と 、電解質濃度のおよび溶液の温度との、三次元表示である。 図18は、(同様に酸化熱スケールに対する)スケール除去時間対、1Hzの 周波数での陽極のデューティサイクルの2次元グラフである。(洗浄条件は、p H7、オルトリン酸用いて調節された、60℃、10%トリポリリン酸ナトリウ ム、試料は炭素リッチのSi−Mnワイヤで、酸洗いされその後900℃で空気 中で多数回スケールされている。) 図1を参照すると、±1ボルトを超えない振幅を有する電圧波形を生成するた めに、電圧波形コントローラ11に操作可能に(operatively)接続されたコン ピュータ1が示されている。この電圧波形は、ガルバノスタット2を制御するた めに用いられた。ガルバノスタット2は各電極3および4の間で比例した振幅の 電流を通した。 ワイヤ形状の電極3は洗浄される試料であり、電極4は黒鉛炭素の対極である 。両方の電極は、水10を含む超音波バス7内に順に置かれる電解質6のビーカ ー5にマウントされていた。バス自体は、恒温を維持するために温度が自動調整 されるように制御される。試験の間、電極3の曝されている面積は、電解質6中 に没められる。引き付けられているキャピラリ(luggin capillary)8は電極3 と接触して置かれており、基準電極9が電極3の電位を測定するために使用され 得る。この電位のデータは、コンピュータ1のデータ取得(Data Acquisition) カードにフィードバックされ、連続的に記録された。 電解電流が、パルス性(pulsatile)交流電流(典型的な波形は図式的に図2 に示されている)を用いて、セルに印加された。 実験方法 超音波と電解とを組み合わせたワイヤの表面清浄は、図1に図式的に示される ような洗浄セル装置を用いることによって実行された。洗浄すべきワイヤ3は、 温度自動調整の超音波撹拌バス7内に含まれる、電解質6の量(volume)中に吊 るされた。電解電流は、電極ワイヤ3と黒鉛対極4との間を流れた。全ての場合 において、表面電流密度を計算するために、電解質に曝される電極ワイヤの面積 が、決定された。電解電流の流れは、電圧波形コントローラ11によって作動さ れた、電圧制御された電流源(ガルバノスタット)2を用いて確立された。洗浄 セルにおいて流れた電解電流は、通常パルス性交流の形であり、典型的な電流波 形は図式的に図2に示される。 超音波撹拌は、電解電流と連続的に且つ同時に実行される(同時電解―超音波 と呼ぶ)か、もしくは電解期間と間欠的に且つ交互に実行される(分散(lnters persed)電解-超音波と呼ぶ)。これらの手順の目的は、電解と超音波とが同時 に印加された場合、相乗効果が検出されるか否かを決定することであった。洗浄 の過程の後に、ワイヤ試料の周期的な引き上げ、および表面の外観試験(visual examination)が続く。表面洗浄度の2種類の評価がなされる: l)表面スケールが完全に除去されたかどうか。この場合、記録される 唯一の数量は、「洗浄する時間」であった。 2)その時に残っている表面スケールの割合。この場合、スケールに覆 われている表面の割合は、ミリメートルグリッドを通して観察することにより、 且つ時間の関数として記録された「残っているスケールの%」によって、評価さ れる。 上記の両方の場合において、「時間」とは、電解電流が試料表面で流れる全時 間である。分散電解―超音波に関する実験については、電解電流が中断されて、 その後表面洗浄の外観評価の前に、遊離されたスケールをすぐに除去するために 、周期的な超音波処理(ultrasonication)が続いた。特記がない限り、全ての 実験は、1Hz(毎秒1サイクル)方形波電解波形、すなわち陽極のデューティ サイクル(図2を参照して定義される)は0.5で実施された。実施例1 酸化熱スケール(水性塩化ナトリウム) 図3は、pHおよび電流密度の関数として、65℃、10%硫酸ナトリウム水 溶液内での、熱スケールのついた炭素鋼ワイヤから酸化物の除去についての清浄 時間を示す。図4は、超音波電解に供される、同じ系についての清浄時間を示す 。図5は、周波数および陽極のデューティサイクル(百分率の図として示される デューティサイクル)の関数として、65℃で10%塩化ナトリウム水溶液中で 同じワイヤについての洗浄時間を示す;分散超音波−電解に供される同じ系に対 して同一の洗浄時間が測定されている。2amp cm-2の電流密度で95%の陽極の デューティサイクルを用いて、65℃、中性(pH7)条件下で、分散超音波― 電解を用いる場合、洗浄は約20秒で完了する。 図3および図4を参照すると、硫酸塩媒体中の清浄時間は、電流密度が増加し 、pHが減少するに従って減少する。pH3での洗浄時間は非常に長い(30分 以上)。図3および図4はまた、洗浄時間が同時電解−超音波の場合、30%短 くなるという、超音波と電解の間の相乗効果が存在することを示している。 図5では、塩化物の媒体中での洗浄時間が、電解電流の周波数と効果的に独立し ているが、陽極のデューティサイクルが増加するに従って顕著に減少してること が示されている。中性塩化物(neutral chloride)の場合では、同時超音波処理 −電解と分散超音波処理−電解との場合では、洗浄時間にわずかな差しか観測さ れなかった。このことは、これらの条件の下では超音波および電解の間に相乗効 果がほとんどない、もしくはないことが示唆されている。電解電流が全体に陽極 (つまり直流)である時、塩化物電解による、陽極の塩素の有意な発生量ととも に、洗浄時間が増加する。しかし、直流電流(陰極半サイクルを有さない)をパ ルス化することによっても、ほとんど塩素を発生しない最も速い交流電流での洗 浄時間に対してわずかに向上された。これらの発見(finding)から以下に示す ことが結論づけられる。 1)酸化スケール除去のための速度決定ステップは、根底にある金属(u nderlying)の陽極溶解であった。 2)競合反応(陽極の塩素発生)が、電流が零、もしくはサイクルの陰 極部分の間、パルス化された交流電流電解もしくは直流電流電解によって、ある いは金属表面が不動態でない(ここで「不動態」とは、金属表面を覆っている難 溶性の、電解的に成長した、酸化層を意味する。)ことによって抑えられる。 3)超音波は、単独で効果を有しない。 4)酸化スケールが除去された、洗浄のままにされた光沢を有する(sa tin texured)金属表面は、pH<3での硫酸ナトリウム水溶液内で超音波およ び陽極の電解を組み合わせて用いることができる。 5)酸化スケールが除去された、洗浄のままにされた光沢を有する金属 表面は、pH7の塩化ナトリウム水溶液内で超音波および陽極の直流電流電解を 組み合わせて用いることができるが、有意な陽極の塩素の発生が生じる。 6)電解電流をパルス化することは、直流電流の方法よりも有意に速く 洗浄すること、および水性塩化ナトリウム内で発生する塩素の量をかなり減少す ることができる。 7)電解は、単独で酸化物層を遊離するが、除去しない。 8)酸化物剥離は、根底にある金属薄膜の陽極溶解によって生じるよう である。実施例2 黒鉛延伸塗型剤(水性硫酸ナトリウム) 次の結果は、全て、50℃、10%硫酸ナトリウム水溶液内の黒鉛延伸炭素鋼 ワイヤから得られた結果である。 図6は、同時超音波用いるもしくは用いない場合の、0.5amp cm-2および2. 5amp cm-2の電流密度に対する、時間の関数として、ワイヤ表面に残っているス ケール(黒鉛)の百分率を示す。 図7は、pHが0、1および7における、電流密度の関数としての洗浄時間を 示す。図8は、1amp cm-2の電流密度でpH7における、時間依存している洗浄 曲線での陽極のデューティサイクルの影響を示す。 50℃、中性(pH7)条件下で、2amp cm-2の電流密度で、95%の陽極の デューティサイクルの、洗浄は約10秒で完了する。 図6は、洗浄曲線の形状が同時電解−超音波の場合と分散電解−超音波の場合 とでは異なっているけれども、洗浄の時間については、同時超音波の有意な影響 はない(図7も参照)ことを示している。図7は、黒鉛除去が、低いpHでは最 も高速に成し遂げられるが、pHの影響は、より高い電流密度では減少されるこ とを表している。 図8は、陽極のデューティサイクルが増加するにつれて、洗浄速度が顕著に増 加すること示す。しかし、全体に陽極、つまり直流電流の電解電流によって、水 を電解することによる陽極で有意な量の酸素が発生するとともに洗浄時間が大き く増加する結果となる。 さらに、黒鉛のスケール除去の結果を図9から図14に示す。上記の結果から 以下のように結論される。 1)黒鉛除去のための速度決定ステップは、根底にある金属の陽極溶解 であった。 2)競合反応(陽極の酸素発生)が、パルス化された交流電流電解によ って、もしくは陰極半サイクルの間、金属表面の不動態にならないことによって 抑えられる。 3)超音波は、単独で効果を有しない。 4)塩化ナトリウム水溶液内で超音波と陽極直流電流電解とを組み合わ せることにより、部分的な黒鉛の除去および、くぼみのある金属表面を残すが、 同時に有意な塩素発生を有する。 5)硫酸ナトリウム水溶液内で超音波および陽極の直流電流電解を組み 合わせることにより、黒鉛が除去され、洗浄のままにされた光沢を有する金属表 面を残すが、同時に有意な酸素発生を有する。 6)水溶硫酸ナトリウム溶液内で、交流の陽極および陰極の半サイクル を有するように電解電流をパルス化することは、直流電流方法よりも有意に高速 に洗浄され、同時に有意な酸素発生を有しない。 7)電解は、単独で黒鉛層を遊離するが、除去しない。 8)黒鉛剥離は、金属からなる薄膜の陽極溶解によって生じるようであ る。実施例3 酸化熱スケール(トリポリリン酸ナトリウム) pH7に調節されて、60℃に上げられる、10%トリポリリン酸ナトリウム バスがセットアップされた。各試料のための電流密度は1.6Acm-2であり、スケ ールを除去するために曝される金属表面の長さ1cmであることを示す。陽極のデ ューティサイクルは5%から95%まで調節され、パルス化の周波数の範囲も0 .3Hzから1000Hzとなるよう、電気特性が系統的に変化させられた。 得られたスケール除去時間は、集計され、図15に示される三次元のグラフに 整えられた。最適の条件は、陽極のデューティサイクル45%から75%の間で 、周波数が0.3Hzから100Hzの間で得られたようである。これらの特別 な条件のセットの中で、最も速い洗浄時間は、陽極のデューティサイクルが75 %で、最も低い周波数が0.3もしくは1Hzにおいて達成される。 図16は、95%の陽極のデューティサイクルで、1Hzの周波数を有する、 ポテンシオスタットセットで、60℃に上げられた10%トリポリリン酸ナトリ ウムバスから集計された結果の3次元プロットを示す。溶液の酸性度は、pH3 からpH12まで変化させられ、系統的に調整された電流密度は、0.5から2. 5Acm-2であった。オルトリン酸は、pHを調整するために使用された。 最も低いスケール除去時間は、最も高い電流密度、および最も低いpH3の値 で明らかに得られた。溶液が非常にアルカリ性であるpH12では、スケールの 除去は低速になり、電流密度が2Acm-2以下に減少するので、洗浄時間は数分か かり、効率的でなくなった。中性(pH7)の条件の下では、スケール除去時間 は、pH3のより酸性の条件下よりもほんの数秒ほど遅い、許容可能な程度高速 であった。 図17は、スケールの除去時間の結果、トリポリリン酸濃度および、溶液温度 の三次元表示を示す。トリポリリン酸の濃度は1%から15%へと変化し、バス の温度は、20℃から60℃に調節された。pHの値は、7で一定に保たれ、陽 極のデューティサイクルは、周波数1Hzに対して95%と固定した。 図18は、トリポリリン酸ナトリウムを用いて、熱スケールの厚さを変化させ た、スケール除去時間について得られた外観結果である。 炉は、アルゴンガスで満たされる前に、温度が900℃になるようにされる。 試料は、セラミックボート上の平坦に置かれ、お互いに分離して、連続的に15 分間、炉の中に放置され、900℃に達するようにする。その後、炉は20秒間 空気の高速ストリームを流され、試料は1分間から60分間、酸化のために放置 された。必要時間の間、一旦封止され、ボートは炉から移動され、室温まで空気 中で冷ますために、セラミックファイバマット上に置かれる。試料は、1、5、 10、15、30、45および60分間、酸化のために放置され、かなりのスケ ールの厚さの増加が得られる。 オルトリン酸を用いてpH7に調節された、10%トリポリリン酸ナトリウム 電解質バスを用いる場合、実験の前に、洗浄溶液は60℃に上げられ、最低15 分間で、超音波に曝される。電気特性は、1Aに設定され、電流のパルスは1H zに固定される。陽極のデューティサイクルは、5%から95%に変化され、そ の有効性が、様々な酸素の厚みを有するワイヤのスケールの除去についてテスト された。 5%の陽極のデューティサイクルが用いられると、スケールの厚さに関係なく 、最も短いスケール除去時間となることより、一般的な傾向が明らかになった。 1分間から15分間空気中で酸化された試料は、非常に似た洗浄時間の要求を 示す。 試料の酸化期間が30分から60分に増加するにつれて、洗浄時間の急激な有 意な増加が観察された。 金属試料の最も速いスケールの除去の最適なスケール除去条件は、高い電解質 濃度(10%から15%)で且つ高温(50℃から60℃)で得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN,YU (72)発明者 マクドナルド,ダンカン ジョン イギリス国 エスエイ7 9ビーエイ ス ワンシー,ペニエル グリーン ロード 227 (72)発明者 ランセロット,サンディ フランコイス イギリス国 エスエイ2 0ビーピー ス ワンシー,ブリンミル,セント アルバン ス ロード 18 (72)発明者 パウ,エドワード イギリス国 エスエイ1 1アールワイ スワンシー,マリタイム クオーター,ピ アール ストリート(番地なし),ペンブ ロウク プレイス,フラット 10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.金属本体表面のスケール除去プロセスであって、該金属本体は電解質のバス 内で電解に供され、且つ、超音波撹拌に供されており、該電解は、該金属本体が 該バス内に存在する間、該金属本体にパルス化電位を印加することを含み、該本 体がなお湿っている間、該超音波撹拌が実行されることを特徴とする、プロセス 。 2.前記電解と前記超音波撹拌とが同時に実行される、請求項1に記載のプロセ ス。 3.前記電解の後に、別個の超音波撹拌工程を行う、請求項1に記載のプロセス 。 4.前記電解質のバスは、実質的に中性のpHである、請求項1から3のいずれ かに記載のプロセス。 5.前記金属は鋼である、請求項1から4のいずれかに記載のプロセス。 6.前記本体は、連続的に形成された物品を含む、請求項1から5のいずれかに 記載のプロセス。 7.前記パルス化電位は、0.1amp cm-2から10amp cm-2の範囲の電流密度を 有する、請求項1から6のいずれかに記載のプロセス。 8.前記電流密度が、0.5amp cm-2から5amp cm-2の範囲である、請求項7に 記載のプロセス。 9.前記電解質のバスは実質的に活性である、請求項1から8のいずれかに記載 のプロセス。 10.前記活性バスは、アンモニウムもしくはアルカリ金属の塩酸塩、硝酸塩も しくは硫酸塩の溶液を含む、請求項9に記載のプロセス。 11.前記アルカリ金属は、ナトリウムである、請求項10に記載のプロセス。 12.前記電位は、主に陽極のパルスで印加される、請求項9から11のいずれ かに記載のプロセス。 13.前記電位は、少なくとも67%の陽極のデューティサイクルを有する、請 求項12に記載のプロセス。 14.前記デューティサイクルは、少なくとも75%である、請求項13に記載 のプロセス。 15.前記電解質のバスは、実質的に非活性である、請求項1から8のいずれか に記載のプロセス。 16.前記バスは、アンモニウムもしくはアルカリ金属トリポリリン酸塩の溶液 を含む、請求項15に記載のプロセス。 17.前記アルカリ金属は、ナトリウムである、請求項16に記載のプロセス。
JP9536868A 1996-04-15 1997-04-15 金属表面のスケール除去 Pending JP2000508711A (ja)

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