JP2000508113A - エッジ閉鎖型ヒューズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、電気的な切換え装置を有しているヒューズストリップ（１）を備えているエッジ閉鎖型ヒューズに関する。ヒューズストリップ（１）は、弾性チューブ（３）内に並設されている複数の接触要素（２，２ａ）を有している。接触要素（２，２ａ）は、静止位置において予め弾性的に付勢されて端面側の接触位置にて互いに接触し合い、且つチューブ（３）の変形時に外部の力の作用で接触を断つように互いに離間する。弾性チューブ（３）内に、接触要素（２，２ａ）の形状に適合し接触要素をそれぞれ個別に収容している弾性的な接触要素用ベッド（４，４ａ）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 エッジ閉鎖型ヒューズ 本発明は、独立請求項の前提概念に記載のエッジ閉鎖型ヒューズに関する。 この種のエッジ閉鎖型構成のヒューズは、欧州特許公告第２３４５２３号公報 に記載されている。この公知の配置構成では、接触要素の間に絶縁くさびリング または絶縁リング体が設けられている。これらの絶縁くさびリングまたは絶縁リ ング体により、これらの絶縁体に最小の圧力が作用しただけで絶縁体と導電性接 触部位から成っている接触要素が互いに分断され、これにより切換え過程が発生 する。この公知の配置構成は非常に感度がよく、したがって優れた作動を示すが 、その製造にコストを要するのが欠点である。また、接触要素間にくさび要素が 挿入されているため、比較的大型の構成を必要とし、くさび要素を設けることで 、隅角部のエッジが鋭ければ切換え過程が発生する恐れがあるので、切換えスト リップの幾何学的形状が制限されてしまう。 欧州特許公開第０１０３７２６号公報からは、接触要素を端部を丸くした導電 性ピンとして形成し、ピンを絶縁プラスチックに埋設した構成が知られている。 この場合ピンの端部はプラスチック体から突出している。プラスチック体は弾性 チューブの中に設けられているが、弾性チューブ に接触要素用ベッドは形成されておらず、これらのプラスチック体は弾性チュー ブ内で自由に変位することができる。 本発明の課題は、この種の構成を改善し、低コストに製造でき、コンパクトに 実施でき、どのような任意の幾何学的形状も切換えストリップでカバーできるよ うにすることである。 本発明のこの課題は、独立請求項の特徴部分によって解決される。 有利な構成は従属項に記載されている。 換言すれば、接触連鎖体と収容媒体（例えば異形ゴム）から成るエッジ閉鎖型 ヒューズが提案される。この場合接触連鎖体は、球体状またはころ状の要素から 成るように構成されている。これらの要素は収容媒体内に形成されるベッド（い わゆる接触要素用ベッド）で支持される。この構成により、従来別個に必要であ ったくさびローラまたはくさびリングを設ける必要がなくなる。この場合接触要 素用ベッドは、接触要素を片側半分だけで収容または取り囲むことができる。そ の際接触要素用ベッドは弾性的に形成されており、力作用側に向けられている。 この場合従来の技術の場合と同様に、個々の接続要素をエキスパンダーコード またはドイツ特許公開第２９１７７９７号公報の場合のようにワイヤー弾性装置 により互いに結合させて、予め付勢することができる。 本発明による構成によれば、一方では球体を球体ベッド内で不動に支持し、他 方では接触要素により形成されてい る接触連鎖体の中心軸線上における曲げ半径が本来の接触要素用ベッドの曲げ半 径よりも大きいことにより切換えが行われる。これにより、接触を断絶させる異 なる態様が得られる。さらに、本発明による構成においても従来の公知の構成と 同様の切換えが行われる。即ち球体ベッドを弾性的に形成することにより、圧力 が加わった場合に軸線方向の力成分が生じ、これらの力成分はすべての方向に配 分される。 本発明による構成により非常にコンパクトな構成が達成されること、くさびロ ーラ等の付加的に必要な構成要素を設ける必要がないので、エッジ閉鎖型ヒュー ズの構成を低コストで実現できることは明らかである。球体はコスト上好都合に 提供される大量生産部品であり、しかも切換え過程を生じさせるために極めて小 さな曲げで十分であるので、非常に感度のよい切換えが達成される。 さらに本発明による構成の非常に重要な利点は、この構成によりどんな任意の 幾何学的構成も製造できることである。即ち小さな半径のエッジ閉鎖型ヒューズ も、成形部材、異形の窓パッキン、手動スイッチ等を備えたエッジ閉鎖型ヒュー ズも製造することができる。エキスパンダーコードの予付勢力を調整可能である ので、非平面性、振動等を補償することができる。 次に、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。この場合、 図１は エキスパンダーコードを設けていない第１実施形態を示す図、 図２は 切換え過程を説明するための配置構成図、 図３は 図１の構成にエキスパンダーコードを設けた実施形態の配置構成図、 図４は 回転対称な接触要素用ベッドの配置構成図、 図５は 片側半分に接触要素用ベッドを設けた実施形態の配置構成図、 図６は 接触要素の変形実施形態の配置構成図、 である。 図中１はヒューズストリップで、チューブ３から成っている。チューブ３内に は接触要素２と２ａが配置されている。接触要素は図１ないし図５に図示した実 施形態では球体として形成され、図６の実施形態ではころとして形成されている 。ころは半球体状の端面を有しているのが有利である。 図１の配置図からわかるように、球体２は接触要素用ベッド内に設けられてい る。ベッドは球体の形状に適合しており、例えばチューブを製造する際に形成さ せることができる。他方、チューブを発泡させて球体を適当なベッドに埋設する ようにしてもよい。図４及び図５に示すようにベッドは球体２を回転対称に取り 囲んでいるが、チューブの片側だけにベッドを形成してもよい。接触要素用ベッ ドをチューブの片側だけに設ける場合には、ベッドをチューブの圧力を受ける側 に形成する必要がある。 図２は、接触要素２の中心を通るチューブの中心軸線上における曲げ半径が本 来のベッドの曲げ半径よりも大きいことを示している。従って、接触を断絶させ るようないくつかの異なる態様が得られる。即ちこの場合接触の断絶はたわみの 原理に従って行われる。 他方接触の断絶は、接触要素がベッド内に不動に埋設されているので切換えチ ューブが曲がると互いに引き離されるという事実にも起因している。 図３は、図１の配置構成においてエキスパンダーコード５を挿着した実施形態 を示している。これにより接触要素２が互いに引き合うようになるので、非平面 性、振動等によりヒューズが切換えられることがない。 図６の実施形態は、ころ状の接触要素２ａがその球体状の本体により互いに接 触し合い、しかも接触要素のベッド４ａがころ状の接触要素の適当な凹部に係合 する突起により形成されているような構成である。この実施形態においてもエキ スパンダーコードを設けても設けなくてもよい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年１０月２３日（１９９７．１０．２３） 【補正内容】 請求の範囲 １．電気的な切換え装置を有しているヒューズストリップ（１）を備え、ヒュー ズストリップ（１）が、弾性チューブ（３）内に並設されている複数の接触要素 （２，２ａ）を有し、接触要素（２，２ａ）が、静止位置において予め弾性的に 付勢されて端面側の接触位置にて互いに接触し合い、且つチューブ（３）の変形 時に外部の力の作用で接触を断つように互いに離間するようにしたエッジ閉鎖型 ヒューズにおいて、弾性チューブ（３）内に、接触要素（２，２ａ）の形状に適 合し接触要素をそれぞれ個別に収容している弾性的な接触要素用ベッド（４，４ ａ）が形成され、該ベッド（４，４ａ）を、弾性チューブ（３）に対して不動に 弾性チューブ（３）の力作用側に配置することにより、一方では接触要素（２， ２ａ）が接触要素用ベッド（４，４ａ）内で不動に支持され、他方では接触要素 （２，２ａ）により形成されている接触連鎖体の中心軸線上における曲げ半径が 本来の接触要素用ベッド（４，４ａ）の曲げ半径よりも大きいようにした ことを 特徴とするエッジ閉鎖型ヒューズ。 ２．接触要素用ベッド（４，４ａ）が弾性チューブの片側半分だけに設けられて いることを特徴とする、請求項１に記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。 ３．接触要素用ベッド（４，４ａ）が弾性チューブの内周 全体に設けられていることを特徴とする、請求項１に記載のエッジ閉鎖型ヒュー ズ。 ４．接触要素（２，２ａ）をエキスパンダーコード（５）が貫通していることを 特徴とする、請求項１から３までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型ヒューズ 。 ５．接触要素（２，２ａ）をワイヤー弾性装置が貫通していることを特徴とする 、請求項１から４までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハーケ オーリヴァー ドイツ連邦共和国 デー・46354 ジュー トローン エシュローン 24 (72)発明者 ハーケ パトリック ドイツ連邦共和国 デー・46354 ジュー トローン エシュローン 24

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．電気的な切換え装置を有しているヒューズストリップ（１）を備え、ヒュー ズストリップ（１）が、弾性チューブ（３）内に並設されている複数の接触要素 （２，２ａ）を有し、接触要素（２，２ａ）が、静止位置において予め弾性的に 付勢されて端面側の接触位置にて互いに接触し合い、且つチューブ（３）の変形 時に外部の力の作用で接触を断つように互いに離間するようにしたエッジ閉鎖型 ヒューズにおいて、弾性チューブ（３）内に、接触要素（２，２ａ）の形状に適 合し接触要素をそれぞれ個別に収容している弾性的な接触要素用ベッド（４，４ ａ）が形成され、該ベッド（４，４ａ）は、弾性チューブ（３）に対して不動に 弾性チューブ（３）の力作用側に配置されていることを特徴とするエッジ閉鎖型 ヒューズ ２．接触要素用ベッド（４，４ａ）が弾性チューブの片側半分だけに設けられて いることを特徴とする、請求項１に記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。 ３．接触要素用ベッド（４，４ａ）が弾性チューブの内周全体に設けられている ことを特徴とする、請求項１に記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。 ４．接触要素（２，２ａ）をエキスパンダーコード（５）が貫通していることを 特徴とする、請求項１から３までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型ヒューズ 。 ５．接触要素（２，２ａ）をワイヤー弾性装置が貫通していることを特徴とする 、請求項１から４までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。 ６．接触要素（２）が球体として形成されていることを特徴とする、請求項１か ら５までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型ヒューズ。 ７．接触要素（２ａ）がころ状に形成され、その端面を半球体状に構成されてい ることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一つに記載のエッジ閉鎖型 ヒューズ。