JP2000506886A - アセトアルデヒドの製造 - Google Patents

アセトアルデヒドの製造

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JP2000506886A JP09533438A JP53343897A JP2000506886A JP 2000506886 A JP2000506886 A JP 2000506886A JP 09533438 A JP09533438 A JP 09533438A JP 53343897 A JP53343897 A JP 53343897A JP 2000506886 A JP2000506886 A JP 2000506886A
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Abstract

(57)【要約】 遷移金属水素化触媒の存在下におけるケテンの水素化によってアセトアルデヒドを製造する方法が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 アセトアルデヒドの製造 本発明は、遷移金属水素化触媒の存在下におけるケテンの水素化によってアセ トアルデヒドを製造する方法に関する。 アセトアルデヒドは、酢酸、無水酢酸、酢酸セルロース、その他の酢酸エステ ル、酢酸ビニル樹脂、合成ピリジン誘導体、テレフタル酸、過酢酸及びペンタエ リトリトールの製造において商業的に使用されてきた重要な工業薬品である。歴 史的には、アセトアルデヒドの使用の一部は酢酸の製造と関連していたが、技術 の改良によって合成ガス(一酸化炭素と水素との混合物)から、より経済的に酢 酸が製造されるようになった。この展開は、技術的に実施可能な経路が存在すれ ば、アセトアルデヒドから酢酸を製造するよりも酢酸からアセトアルデヒドを製 造する方がより経済的に魅力的であることを暗示している。本発明の一つの目的 は、酢酸から効率よくアセトアルデヒドを製造する手段を提供することにある。 アセトアルデヒドの商業的製造は、銀触媒の存在下に480℃においてエタノー ルと空気とを反応させることによって行われてきた。この方法は、エタノール酸 化経路よりも直接的で効率の良いエチレンのワッカー(Wacker)酸化に取って代 わられた。エタノール法もワッカー法も共にエチレンを出発原料とする。アセト アルデヒドはまた、触媒として水銀塩を用いたアセチレンの水和によっても製造 されてきた。水銀の取り扱いは環境上及び安全性の問題を生じることは明らかで ある。アセチレンの使用もまた、安全性の問題を生じる。アセチレンは、エチレ ンに比べて高コストであるので、一般にはもう使われなくなっている。アセトア ルデヒドはまた、高温高圧 においてシリカ上ロジウム触媒上で合成ガスを反応させることによって製造する こともできるが、アセトアルデヒドに対する選択性が低い。アセトアルデヒドは また、ヨウ化コバルト触媒を15族(group15)の促進剤と共に用いて、高温高圧 でメタノールと合成ガスとを反応させることによっても製造されてきた。ロジウ ム触媒法もヨウ化コバルト触媒法も商業的には実施されていない。ワッカー法は この場合には好ましい商業的方法であるが、多くの望ましくない面もある。これ らの中には、エチレンと酸素の反応、及び極めて高価な構造材料を必要とする塩 化物を含む水性酸性反応混合物の非常に高い腐食性に関連した、特殊な安全性及 び取り扱いの問題がある。従って、現存する公知方法により改良されたアセトア ルデヒド合成へのニーズが存在する。 アセトアルデヒドを合成するための、場合によっては魅力的な手段は、酢酸の 水素添加によるものである。しかし、酢酸の選択的水素添加は難しい。この反応 は熱力学的には好ましくないので、高温と過剰量の水素が必要である。これらの 条件を使用する場合、選択性は低く、副生成物にはアセトン、二酸化炭素、ホル ムアルデヒド、エタノール及びメタンが含まれる。最初に生成されるアセトアル デヒド生成物は、しばしば出発原料である酢酸よりも反応性であるため、過剰に 還元されてエタノールとなってしまうことが多い。 CarrらはJ.Chem.Phys.,49,846〜852(1968)中で、ケテンと水素原子との反 応は主にメタンと一酸化炭素を生成することを教示している。WhiteらはJ.Am. Chem.Soc.,111,1185〜1193(1989);J.Phys.Chem.,92,4111〜4119(1988) ;J.Phys.Chem.,92,4120〜4127(1988);Surface Science,183,377〜402(1 987);及びSurface Science,183,403〜426(1987)中で、分光法によって研究し たケテンと金属表面(Ru及びPt)との相互作用について述べて いる。吸着されたアセトアルデヒドが観察される場合もあるが、それは触媒上で 分解しているか重合している。遊離アセトアルデヒドは生成されていない。これ らの反応からの脱着生成物は一般に、メタンまたはこれにより高級の炭化水素及 び一酸化炭素である。 Ponecらは、J.Catal.,148,261〜269(1994)及びRecl.Trav.Chim.Pays-Ba s,113,426〜430(1994)中で、還元酸化鉄触媒上における酢酸の高温(350℃)水 素添加について記載している。白金の添加はアセトアルデヒドに対する選択性を 多少増加させる。ケテンは副生成物として及び中間体となりうるものとして特定 されている。アセトアルデヒドに対する選択性が良い(87〜97%)条件下では、 大過剰の水素で(水素:ケテン比=60:1)反応を行ったとしても、アセトアル デヒドの収率は低い(6%またはそれ以下)。このような操作は、希薄生成物流 、大規模なリサイクル、及び生成物の単離に必要な大きい温度極値のために工業 的に見て実施不可能である。酸化錫触媒上では比較的高い収率(13〜40%)にお いて比較的低いアセトアルデヒド選択率(16〜40%)が観察される。反応の副生 成物は、アセトンを比較的少量のメタン及び一酸化炭素と共に含む。白金金属( 本発明の活性金属の1つ)単独では酢酸水素添加反応においてアセトアルデヒド は生成されず、観察される生成物はメタン、水、一酸化炭素及び二酸化炭素だけ である。 文献には多数のケテン−金属錯体(complex)が記載されている。ShapleyらはJ .Am.Chem.Soc.,108,508〜510(1986)中で、水素と反応しないルテニウム基 材ケテン複合体を記載している。Miyashitaらは、Organometallics,4,1463〜 1464(1985)中で、水素で処理した時にアセトアルデヒド、エタノール及び炭化水 素の混合物を生成する、白金基材ケテン錯体を記載している。Geoffroyらは、J .Am.Chem.Soc.,106,4783〜4789(1984)中で、水素の存在下に 分解して、いくつかの他のオスミウムクラスター、酢酸及びアセトアルデヒドを 形成するオスミウムクラスター基材ケテン錯体を記載している。これらの金属錯 体材料はいずれも水素との反応においては触媒作用はなく、Miyashitaらによっ て記載されている錯体のみがケテンから製造された。 本発明の、非常に穏和な条件下でケトンからアセトアルデヒドを製造するため の効率の良い手段を提供する。この方法を公知のケテン製造法と組み合わせて使 用すると、酢酸、無水酢酸、ジケテン及び酢酸のような種々のアセチル及び関連 化合物をアセトアルデヒドに変換することができる。本発明の方法は、(1)水 素及びケテンのガスを周期表の9族及び10族(IUPAC類分類;9族=Co,Rh及びIr ;10族=Ni,Pd及びPt)の元素から選ばれた金属を含んで成る触媒と水素化ゾー ンで接触させ、そして(2)水素化ゾーンからアセトアルデヒドを回収する工程 によるアセトアルデヒドの製造を含む。本発明者らの新規方法は、前記文献中に 記載した種類のケテン−金属錯体の形成を含まない。 本発明の方法は0〜250℃の範囲の温度で実施できるが、低温では反応速度が 遅くなり、過剰に高い温度ではケテンの分解が促進されて収率が低くなる。従っ て、より好ましい温度範囲は50〜200℃である。最も好ましい温度範囲は70〜150 ℃である。 接触水素化方法は、0.05〜100バール(絶対)の範囲の圧力で実施できる(本 明細書中で示す圧力はバール(絶対)である)。しかし、過度に高い圧力はケテ ン重合生成物の形成の可能性を増し、他方、過度に低い圧力は反応速度をより遅 くし、反応からの熱の除去が困難である。この方法は好ましくは0.1〜20バール の圧力で実施し、最も好ましい範囲は0.25〜10バールである。ケテンは通常、1 バールまたはそれ以下の圧力で生成及び使用されるので、水素化は 1バールまたはそれ以下の圧力で実施するのが最も都合よい。 反応混合物は実質的に100%ケテンから成ることができ、水素または非反応性 (不活性)希釈ガス、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムまたは軽質炭化水素を 添加することもできる。例えば、非反応性ガスが反応混合物中に存在すると反応 ゾーンからの熱の除去が助けられる。使用時に、不活性希釈剤は反応体供給材料 の1〜95容量%を構成することができる。過剰量の希釈ガスを使用すると、反応 速度が低下し、生成物アセトアルデヒドの単離がより困難になる。かなりの量の 一酸化炭素が存在すると、水素化触媒に、特に好ましいパラジウム触媒に悪い影 響を及ぼすおそれがある。従って、反応混合物は通常、1容量%未満、好ましく は1000ppm未満の一酸化炭素を含むべきである。 水素対ケテンのモル比はかなり変化させることができ、0.25:1〜10:1であ ることができる。水素:ケテンのモル比は、好ましくは1:1〜8:1、最も好 ましくは2:1〜4:1の範囲である。1:1未満の水素:ケテン(モル比)は ケテンの転化を制限し、反応速度を低下させる。水素:ケテン比を増加させるに 従って反応速度は増大するが、水素量が過剰であると、生成物の単離において生 じる困難が増す。また、過度に多量の水素を低空間速度と組み合わせて使用する と、ほとんどのケテンが消費された後に若干のエタノールまたは酢酸エチルが生 成され得る。本発明の方法においては通常、エタノールは生成されないが、酢酸 エチルは比較的高転化率で検出され得る。 本発明によるケテンのアセトアルデヒドへの水素化を触媒する金属は、形式上 、元素の周期表の第VIII族または第VIIIA族と呼ばれていたもの、更に詳しくは 現在は元素の周期表の9族及び10族と呼ばれているものの中に見出される。触媒 は好ましくは、ロジウム、白金 及び、特にパラジウムから選ばれる。触媒金属は、担持されていない金属の形態 で使用することもできるし、触媒担体材料上に触媒金属を付着させた担持触媒の 形態で使用することもできる。アルミナ、炭素、二酸化チタン、シリカ、硫酸バ リウム、炭酸バリウム及び炭酸カルシウムが適当な担体材料の例である。リンド ラー(Lindlar)触媒(鉛で改質された炭酸カルシウム上パラジウム)もまた、反 応に有効であるが、前記の他の担体上のパラジウムほどは選択的でない。担体を 使用する場合には、金属の付着量は0.1〜10重量%の範囲とすることができる。 この範囲外の金属付着量でも反応を実施できるが、一般に、その場合には金属及 び担体の使用は最適ではない。パラジウムスポンジのような非担持パラジウム触 媒を使用することが好ましいことが多い。これは、水素処理によって担持触媒の 場合よりもより有効に活性を回復されることが多いためである。また、触媒活性 金属を、本方法を実施できる液体反応媒体中に可溶な塩または錯体の形態で使用 することもできる。 本発明の方法の実施には種々の操作様式を使用できる。例えば、この方法は、 不均質気相法として使用でき、ケテン、水素及び任意に非反応性希釈ガスから成 る蒸気(気体)が前記触媒の1つまたはそれ以上の触媒床を含む反応(水素化) ゾーンに供給される。別の不均質操作様式は気液固相法から成り、ケテン、水素 及び任意に非反応性希釈ガスから成る供給ガスが、ミネラルオイルのような非反 応性液体反応媒体中の微細懸濁液として触媒を含む反応ゾーンに供給される。生 成物アセトアルデヒドは、反応ゾーンからガスストリッピングによって除去でき る。気液固相操作法の別の実施態様においては、ガス供給材料と非反応性液体と の混合物を水素化ゾーンに供給することができ、それは細流床操作様式で固体触 媒上に通される。最後に、この方法は、非反応性液体反応媒体(溶媒)中に溶解 された触媒として有効な金属の塩または錯体から成る均質触媒溶液を使用して実 施できる。これには、ケテン、水素及び任意に非反応性希釈ガスから成る気体混 合物が供給される。このような均質系操作は好ましくない。 本発明の方法は、回分法、半連続法または連続法として実施できる。水素化プ ロセスの最も効率の良い操作は、不均質系気相操作様式でプロセスを連続的に操 作することによって行う。この好ましい操作法において、本発明の方法は、 (1)ケテン、水素及び任意的な非反応性希釈ガスを含んで成る蒸気(気体) を、触媒効果のある水素化触媒の1つまたはそれ以上の触媒床を含む反応(水素 化)ゾーンに連続的に供給し;そして (2)アセトアルデヒドを含む生成物気体を反応ゾーンから連続的に除去する 工程 によってアセトアルデヒドを連続的に製造することを提供する。この好ましい不 均質系連続法に使用する触媒は、担持または非担持パラジウム触媒から成る。 ケテン含有反応体ガス及び希釈ガスの供給流の気体空間速度(GHSV−反応体の 容量/触媒の容量/時)は、好ましい不均質系操作様式を用いる場合、10〜100, 000であることができる。GHSVは好ましくは100〜50,000、最も好ましくは1000〜 20,000の範囲である。一般に、GHSVが増加すると、反応速度が増加するが、転化 率は低下する。最適GHSVの選択は、触媒の物理的形態ならびに所望の速度及び転 化率に左右される。 本発明の方法をさらに以下の実施例によって説明する。実施例中で使用する装 置では、計量供給ガス流は4つのTylan Model FC-260マスフローコントローラー によって供給した。電気温度制御及び監視は、Gateway Model 2000 486DX/33コ ンピューターを接続したDo w Camile(商標)制御システムによって供給した。ケテンを含まないガスにはTy gon(商標)管を、ケテン含有ガスにはPharMed(商標)管を使用した。冷却器、サ イクロン集成装置、全てのトラップ、反応器及びスクラバーはガラスまたは石英 製であった。計量供給ガスは、4つのガスラインL1〜L4を通って供給され、 各ガスラインは誤って過剰に加圧されるのを防ぐために水を含む圧力除去カラム に供給した。ケテンは、実験室用にはFisherら(J.Org.Chem.,18,1055〜1057(1 953))に記載された方法によって、小さな変更を加えた酢酸の熱分解によって生 成した。酢酸の熱分解はケテンを生成するための好ましい工業的経路であるが、 実験室規模では実用的でない。触媒阻害剤または触媒毒を実質的に含まなければ 、任意のケテン供給源を使用できる。無水酢酸は、Harvard Apparatus Model 22 シリンジ注入ポンプを用いて600mL/時で供給した。無水酢酸は、25標準立方セ ンチメーター/分(SCCM)のヘリウムと共に長さ107cm×外径(O.D.)25mmの竪 形石英気化器/熱分解管の上部に供給した。気化器/熱分解管は、上部から27cm の長さのところにくぼみが作られ、反応器の上部から底部に向かってその長さの 約2/3におよぶ9mmのO.D.石英熱電対さやを含んでいた。気化器/熱分解管の 、くぼみから上に22cmにおよび部分は、また、石英チップを含み、200℃に制御 された加熱テープで加熱した。気化器/熱分解管の下方部は、520℃に制御され たLindberg三要素電気炉によって加熱した。気化器/熱分解管より下方の急冷用 冷却器は、固体二酸化炭素/アセトン浴中で冷却されたメタノールを循環させる ことによって約−55℃に保持した。 急冷用冷却器からの混合物は、上部O.Dが16mmでサイクロン本体の上部からテ ーパー付き部分の底部までが80mmの2つの同一のサイクロンを通った。サイクロ ンの入り口及び出口ラインは内径(I.D. )が2mmであり、サイクロン集成装置の底部からの液体が500mlのフラスコ中に 排出された。ドレンフラスコをサイクロン集成装置に接続する気体置換管(外径 10mm)は、液体シールが可能なように曲げられた。ケテン発生器であるサイクロ ン集成装置からの霧状の蒸気は、0℃に保たれた2つの曇り防止トラップを通し て、ケテン発生ラインを経て三方ストップコック(SC1)まで進んだ。1つの位置 では、SC1はケテン発生ラインから水スクラバーへ過剰のケテン含有蒸気をガス 抜きした。別の位置では、SC1はケテン含有蒸気をトラップ/気化器集成装置の ケテン入り口ラインへ送った。トラップ/気化器集成装置は、トラップ底部部分 がO.D.19mmまで狭くなり且つさらに100mm伸びている、改良された2個構成の32 ×200mm真空トラップであった。外径7mm/内径2mmの気体入り口管はトラップ /気化器集成装置の外部に沿って伸張し、伸張管部の底面に接続された。ガス入 り口管は、ストップコック(SC2)を含む計量供給窒素ラインに接続された。ケ テン入り口管は、標準真空トラップの設計において見られる通常の外径10mmの管 であった。トラップ/気化器集成装置は、ケテン発生器が働いている間に、SC2 が閉じ且つSClがトラップ/気化器に通じている状態で、−78℃の浴中に浸漬す ることによって約30mlの液体ケテンが充填された。トラップ/気化器にケテンを 充填する操作の間は、トラップ/気化器出口ラインは反応器から切り離され、ス トップコックSC3,SC4及びSC5を経て水スクラバーに入った。三方ストップコッ クSC3はトラップ/気化器出口ラインを水素化反応器入り口ラインまたは反応器 バイパスラインに接続した。三方コックSC4は反応器出口及びバイパスラインを 、三方コックSC5に通じるラインに接続した。SC5は、反応器またはバイパスライ ンからのガス流を、ガス抜き前にケテンを破壊するのに使用される汎用水スクラ バーに、または循環メタノールを含 む分析スクラバーに向けた。ヘリウム(通常は50SCCMに設定)は常にラインL2 を通って流れ、ケテン発生操作及び水素化操作のいずれの間にもトラップ/気化 器の出口ラインから出る全ての材料と混合していた。トラップ/気化器のテーパ ー付き部分を満たすためには、約15分のケテン発生操作が必要であった。 ケテントラップ/気化器に装填後、ケテン発生ラインから水スクラバーへと蒸 気の進路を変えるためにSC1を回すことによって、ケテントラップ/気化器がケ テン発生器から切り離された。ストップコックSC2を開き、−78℃に保たれた液 体ケテン全体に窒素(標準速度88SCCM)が計量しながら供給された。これらの条 件では、トラップ/蒸発器からケテンが1ミリモル/分(約22.4SCCM)の速度で 排出された。水素(標準速度44.8SCCM)はL1を通して温度制御反応器に計量し ながら供給された。使用された反応器の型及び反応条件の詳細は、具体例中に示 される。水素化反応は、SC3を回してケテン/窒素ガス混合物を、水素も供給さ れる水素化反応器入り口ラインに供給することによって開始された。最初に、生 成物の蒸気はSC4及びSC5を通して水スクラバーにガス抜きされた。気相反応に関 しては、100mLの二口丸底フラスコが反応器の底面に接続されて、周囲温度にお いて揮発性でない物質が全て捕捉された。サンプルを採取して分析するために、 SC5を回して生成物蒸気が、メタノール(100ml)を含む分析スクラバーに送られた 。メタノールスクラバー混合物は、Masterflex蠕動ポンプによって循環した。未 反応ケテンは全て、メタノールスクラバー中で酢酸メチルに転化させられた。ア セトアルデヒドは遊離アセトアルデヒド及びアセトアルデヒドジメチルアセター ルとしてメタノール中に存在した。材料の減量を防ぐために、固体二酸化炭素及 びアセトンを含む冷却器がスクラバーの上部に取り付けた。所定の時間の後、生 成物蒸気流は再びSC5 によって水スクラバーへと進路を変えられ、ドレンストップコックSC6を経てス クラバー底面からメタノール溶液を排出し、計量した。次いで、次のサンプルの ためにスクラバーに新しいメタノールを補充した。 メタノールスクラバー溶液中に含まれる生成物を、30m×0.25mm FFAPキャピ ラリーカラム(フィルム厚0.25ミクロン)を装着したヒューレットパッカード58 90型ガスクロマトグラフを用いてガスクロマトグラフィーによって分析した。こ のクロマトグラフは、280℃に保った炎イオン化検出器(インジェクター温度=2 40℃)を用いて35℃に7分間、220℃まで15℃/分、そして220℃に2分間にプロ グラムされていた。メタノールスクラバー溶液の、正確に計量された1gのサンプ ルに、2%デカン内部標準を含むテトラヒドロフラン溶液5mLを添加することに よって、ガスクロマトグラフ分析用の混合物を調製した。 以下の定義を具体例について適用する: 気体空間速度(GHSV)=反応条件下における気体の容量、すなわち、ケテン+ 水素+希釈ガスの総容量/触媒容量/時。 空時収量(STY)=生成アセトアルデヒド(g)/触媒(l)/時。 %転化率(Conv)=100×(反応したケテン(ミリモル))/(供給されたケテン( ミリモル)), %ケテン収支(Acct)=100×(回収されたケテン(ミリモル)+生成されたア セトアルデヒド(ミリモル)/(供給されたケテン(ミリモル)), %アセトアルデヒド選択率(Select)=100×(生成されたアセトアルデヒド( ミリモル)/(反応したケテン(ミリモル))。 GHSVは、水素化反応器に供給した全ての気体、すなわち、ケテン 、水素及び希釈ガスの総容量を基準とした。希釈剤として反応器に添加した全て の非触媒固体(気相操作)材料または液体(気液固操作)材料の容量はGHSVまた はSTYの計算値には含めない。収支の計算値は、酢酸メチル、アセトアルデヒド 、ジメチルアセタール及びエタノールを検出できた、前記一般的なガスクロマト グラフ分析の実施に基づいて計算する。メタン、一酸化炭素、ジケテン、ケテン オリゴマー化生成物、エチレン及び酢酸エチルが副生成物として検出されたが、 触媒が高活性だと評価される初期の段階では特に、副生成物として定量されなか った。他の物質の減量は、反応装置の種々の部品を接続するのに使用した多孔質 管に物質が吸収されたためであった。例1 この例は、温度制御のために蒸気加熱反応器を用いて、ケテン及び水素からア セトアルデヒドを選択的に製造するための、硫酸バリウム上5%パラジウム触媒 の使用を説明する。この例で使用したガラス反応器は、反応器底面から伸張する 永久サーモウェルを装着した53cm×25mm(O.D.)の管から成るものであった。反応 管の中央部は、冷却器ジャケットと共に組み立てられ、熱の損失を防ぐように冷 却器ジャケットは真空ジャケット中にすっぽり包まれた。ジャケット付き部分の 長さは37cmであった。O.D.が25mmの管はジャケットの底面から6cm上の部分にく ぼみを有し、それが触媒床を支えていた。 反応器には、くぼみの25mm上まで石英ウールを装填し、それを8×16メッシュ の石英チップで覆った。硫酸バリウム上5%Pd粉末(1.0015g=0.9ml)及び8 ×16メッシュ石英チップ(50ml)から物理的混合物を生成し、この混合物を石英 ウールを覆う石英チップの 上に装填した。触媒床の長さは15cmであった。充填床の高さが冷却器ジャケット の上部までさらに8cm上昇するように、4×8メッシュ石英チップの追加装填材 料を触媒床の上部に装填した。 水素は反応器に44.8SCCM及び圧力1気圧で供給し、反応器を蒸気で97℃まで加 熱した。触媒床の全長にわたって温度は0.5℃以内で一定であった。このように して触媒を22時間水素で処理し、次いで、ケテン(1ミリモル/分)、窒素(88 SCCM)及びヘリウム(50SCCM)の混合物を、反応器に入る水素流に加えた。触媒 床の温度は水素化反応の間、97〜98℃で一定に保った。サンプルを1日中採取し 、1日の終わりに、ケテン、窒素及びヘリウムの進路を反応器から水スクラバー にそらした。反応器を97〜98℃に保ちながら、水素を10SCCMで流して、触媒の活 性を回復させた。トラップ/気化器からケテンを蒸発させた後、次の日の操作に 備えてトラップ/気化器を清浄にした。反応器をこのようにして4日間操作した 。 以下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触している、分で示した 流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分にわたって採 取した: サンプル TTOS (分) 1−A 286〜376 1−B 641〜731 1−C 739〜799 1−D 994〜1084 1−E 1097〜1157 1−F 1362〜1452 TTOSが376,731及び1084分となった後に、触媒を一晩じゅう水素処理した。使 用した気体空間速度、ならびにサンプル1−A〜1−Fを採取した各反応時間の 間に達成された空時収量、ケテン転化 率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 1−A 18600 1420 78 70 61 1−B 18600 1440 70 79 70 1−C 18600 1680 100 57 57 1−D 18600 1500 66 85 78 1−E 18600 1600 65 90 84 1−F 18600 1370 72 75 65 時間による結果の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例2 この例は、例1において使用した硫酸バリウム上Pd触媒の代わりに炭酸バリウ ム上Pd触媒を使用した例を説明する。炭酸バリウム5%Pd粉末(1.0075g=0.91 mL)と例1に記載した石英チップから物理的混合物を調製した。例1と同様の反 応器、反応器装填順序、水素前処理、流量及び温度設定値を用いた。以下のサン プルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触している、分で示した流れ上の合計 時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分にわたって採取した: サンプル TTOS(分) 2−A 286〜376 2−B 380〜440 2−C 635〜725 2−D 729〜789 2−E 984〜1074 2−F 1350〜1440 TTOSが376,725及び1074分となった後に、触媒を一晩じゅう水素 処理した。使用した気体空間速度、ならびにサンプル2A〜2Fを採取した各反 応時間の間に達成された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデ ヒド選択率を以下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 2−A 18400 1390 67 81 72 2−B 18400 1550 62 92 87 2−C 18400 1230 57 85 74 2−D 18400 1480 56 95 92 2−E 18400 1310 53 92 86 2−F 18400 1240 56 86 76 時間による結果の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例3 この例は、炭酸カルシウム上Pd触媒の使用を説明する。炭酸カルシウム上5% Pd粉末(1.0028g=1.4mL)と例1に記載した石英チップから物理的混合物を調 製した。例1と同様の反応器、反応器装填順序、水素前処理、流量及び温度設定 値を用いた。以下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触している、 分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分に わたって採取した: サンプル TTOS (分) 3−A 195〜285 3−B 573〜663 3−C 955〜1045 3−D 1146〜1206 3−E 1411〜1501 TTOSが380,758及び1140分となった後に、触媒を一晩じゅう水素 処理した。使用した気体空間速度、ならびにサンプル3A〜3Eを採取した各反 応時間の間に達成された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデ ヒド選択率を以下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 3−A 12000 1210 82 81 78 3−B 12000 1070 85 72 67 3−C 12000 1020 82 71 65 3−D 12000 1220 100 65 65 3−E 12000 1080 100 57 57 時間による結果の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例4 この例は、鉛で改質された炭酸カルシウム上Pd触媒(Lindlar触媒)の使用を説 明する。これは、触媒の性能に対する鉛の改質の効果を説明するために例3と比 較できる。鉛で改質された炭酸カルシウム上5%Pd粉末(1.0048g=1.2mL)と例 1に記載した石英チップから物理的混合物を調製した。例1と同様の反応器、反 応器装填順序、水素前処理、流量及び温度設定値を用いた。以下のサンプルを、 水素及びケテンの両者が触媒と接触している、分で示した流れ上の合計時間(TT OS)で採取した。サンプルは60分または90分にわたって採取した: サンプル TTOS (分) 4−A 188〜278 4−B 561〜651 4−C 929〜1019 4−D 1122〜1182 4−E 1382〜1472 TTOSが373,746及び1144分となった後に、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用 した気体空間速度、ならびにサンプル4A〜4Eを採取した各反応時間の間に達 成された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以 下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 4−A 13900 760 77 57 45 4−B 13900 740 71 62 47 4−C 13900 630 66 63 44 4−D 13900 680 100 31 31 4−E 13900 605 62 65 44 時間による性能の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例5 この例は、流れ上の合計時間が100時間を超える長時間の実験におけるアルミ ナ上Pd触媒の使用を説明する。1%Pd担持アルミナの、2mmの大きさのペレット (5.0186g=6ml)及び例1に記載した石英チップから物理的混合物を調製した 。例1と同様の反応器、反応器装填順序、水素前処理、及び反応条件を用いた。 反応条件はこの長時間実験の間に変化させたが(以下の例6,7及び8を参照) 、この例に示したデータは例1において報告した流量及び温度の設定値下で得た ものである。以下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触している、 分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分に わたって採取した: サンプル TTOS (分) 5−A 260〜350 5−B 641〜731 5−C 1051〜1141 5−D 2363〜2423 5−E 2618〜2708 5−F 6762〜6822 TTOSが350,731,1141,1563,1971,2350,2708,3116,3514,3918,4311,47 02,5086,5464,5915,6294及び6754分となった後に、触媒を一晩じゅう水素処 理した。使用した気体空間速度、ならびにサンプル5A〜5Fを採取した各反応 時間の間に達成された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒ ド選択率を以下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 5−A 2800 190 59 84 72 5−B 2800 150 50 84 69 5−C 2790 120 43 84 62 5−D 2790 140 34 96 89 5−E 2790 110 27 99 96 5−F 2790 90 25 94 78 時間による性能の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例6 この例は、例5に記載したアルミナ上Pd触媒及び操作を用いた、アセトアルデ ヒド生成の速度に対する反応温度の影響を説明する。90℃未満で得られたデータ に関しては、蒸気加熱系に代えて温度制御循環水浴を用いた。データは、触媒失 活による活性の変化が最小である触媒履歴中の点において得たものである。流量 設定値は前述の例中で使用したのと同様であった。以下のサンプルを、水素及び ケテンの両者が触媒と接触している、分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採 取した。サンプルは90分にわたって採取した。以下に 示した温度値は触媒床の温度(℃)である。 サンプル TTOS (分) 温度 6−A 5374〜5464 98.0 6−B 5730〜5820 88.4 6−C 6204〜6294 77.8 6−D 5550〜5640 69.8 6−E 5986〜6076 59.3 6−F 6394〜6484 49.4 例5に記載したのと同様にして、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用した気体 空間速度、ならびにサンプル6A〜6Fを採取した各反応時間の間に達成された 空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下に示す 。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 6−A 2790 91 32 89 65 6−B 2720 62 34 80 41 6−C 2640 41 30 80 31 6−D 2580 41 28 82 33 6−E 2500 24 13 92 41 6−F 2420 15 12 91 29例7 この例は、例5に記載した操作及びアルミナ上Pd触媒を用いたアセトアルデヒ ド生成の速度に対する、水素及びケテンの量の変化の影響を説明する。データは 、触媒失活による活性の変化が最小である触媒履歴上の点において得たものであ る。触媒の温度を98℃に保持し、他のガスの流量を変化させた時に希釈ヘリウム の量を変化させることによって空間速度をほとんど一定に保った。水素レベルの 変動の研究には、ケテンレベルの変動の研究に使用したのとは異な る空間速度を使用した。ケテンレベルを変化させる場合には、より希薄なガス流 を使用した。以下のサンプルを、水素およびケテンの両者が触媒と接触している 、分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分 にわたって採取した。ケテン及び水素供給速度に関して示した値は分当たりのミ リモルである。 サンプル TTOS (分) ケテン供給速度 水素供給速度 7−A 3703〜3793 1.0 0.5 7−B 3583〜3673 1.0 1.0 7−C 1563〜1473 1.0 2.0 7−D 1215〜1305 1.0 3.0 7−E 1348〜1438 1.0 4.0 7−F 3986〜4076 0.5 4.0 7−G 4382〜4472 1.0 4.0 7−H 4771〜4861 1.5 4.0 7−I 5249〜5339 2.0 4.0 例5に記載したのと同様にして、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用した気体 空間速度、ならびにサンプル7A〜7Iを採取した各反応時間の間に達成された 空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下に示す 。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 7−A 2800 59 23 91 59 7−B 2800 77 37 80 47 7−C 2800 128 47 83 62 7−D 2800 165 51 87 74 7−E 2800 172 49 90 80 7−F 4300 77 46 90 77 7−G 4300 110 36 89 70 7−H 4300 109 33 84 50 7−I 4300 131 34 81 43例8 この例は、例5に記載した操作及びアルミナ上Pd触媒を用いたアセトアルデヒ ド生成の速度に対する水素及びケテン供給材料の気体空間速度(GHSV)の変化の 影響を説明する。データは、触媒失活による活性の変化が最小である触媒履歴上 の点において得たものである。触媒の温度を98℃に保持し、ガス比を例1及び例 5において使用したのと同様とした。以下のサンプルを、水素及びケテンの両者 が触媒と接触している、分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サン プル60分または90分にわたって採取した。 サンプル TTOS (分) 8−A 1631〜1721 8−B 1473〜1563 8−C 1756〜1846 8−D 1975〜2035 例5に記載したのと同様にして、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用した気体 空間速度、ならびにサンプル8A〜8Dを採取した各反応時間の間に達成された 空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下に示す 。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 8−A 1400 106 49 99 99 8−B 2800 128 47 82 62 8−C 3700 153 37 87 63 8−D 4910 185 34 87 62例9 この例は、炭素上Pd触媒の使用を説明している。炭素上5%Pd粉末(1.0026g =2.6mL)と例1に記載した石英チップから物理的混合物を調製した。例1と同 様の反応器、反応器装填順序、水素前処理、流量及び温度の設定値を用いた。以 下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触している、分で示した流れ 上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは60分または90分にわたって採取し た: サンプル TTOS (分) 9−A 336〜426 9−B 435〜495 9−C 710〜800 9−D 1294〜1384 9−E 1484〜1574 TTOSが426,800及び1214分となった後に、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用 した気体空間速度、ならびにサンプル9A〜9Eを採取した各反応時間の間に達 成された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以 下に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 9−A 6420 585 100 58 58 9−B 6420 663 100 65 65 9−C 6420 607 100 60 60 9−D 6420 589 100 58 58 9−E 6420 552 81 74 67 時間による性能の差は、触媒の自然老化の影響と一晩の水素処理後の経過時間を 反映している。例10 この例は、二酸化チタン上Pd触媒の使用を説明する。二酸化チタ ン上1%Pd粉末(5.001g=6mL)と例1に記載した石英チップから物理的混合物 を調製した。例1と同様の反応器、反応器装填順序、水素前処理、流量及び温度 設定値を用いた。以下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触してい る、分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは90分にわたっ て採取した: サンプル TTOS (分) 10−A 262〜352 10−B 615〜705 10−C 775〜865 10−D 1318〜1408 TTOSが352,705及び1055分となった後に、触媒を一晩じゅう水素処理した。使用 した気体空間速度、ならびにサンプル10A〜10Dを回収した各反応時間の間に達成 された空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下 に示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 10−A 2800 108 36 89 68 10−B 2800 112 42 83 61 10−C 2800 100 61 61 37 10−D 2800 108 49 76 51例11 この例は、担体を含まないバルク状Pd触媒の使用を説明している。パラジウム スポンジ粉末(1.005g=0.4mL)及び例1に記載した石英チップから物理的混合物 を調製した。例1と同様の反応器、反応器装填順序、水素前処理、流量及び温度 設定値を用いた。以下のサンプルを、水素及びケテンの両者が触媒と接触してい る、分で示した流れ上の合計時間(TTOS)で採取した。サンプルは90分にわたっ て採取した:サンプル TTOS (分) 11−A 429〜519 11−B 784〜874 11−C 1138〜1228 TTOSが354,709及び1064分となった後に、一晩じゅう水素処理を行った。使用し た気体空間速度、ならびにサンプル11A〜11Cを採取した各反応時間の間に達成さ れた空時収量、ケテン転化率、ケテン収支及びアセトアルデヒド選択率を以下に 示す。 サンプル GHSV STY Conv Acct Select 11−A 41800 1310 24 96 84 11−B 41800 1290 24 95 80 11−C 41800 1310 20 100 100例12 この例はアルミナ上Rh触媒の使用を説明する。この例において使用した反応管 は、内部石英熱電対を含むO.D.が25mmの石英管であった。反応器は底面近くにく ぼみを有していた。反応器に、くぼみから12cmの高さまで石英チップを充填した 。触媒である0.5%Rh担持3mmアルミナペレット(5.016g=5.1mL)を添加した。 6cmの高さの追加の石英チップ層を触媒床の上面に置いた。反応器を、長さ23cm の加熱ゾーンを有する一要素原子炉中に置き、触媒が炉の加熱ゾーンの中央に位 置するようにした。触媒を200℃において水素(44.8SCCM)で一晩じゅう処理し 、次いで、周囲温度まで冷ました。ケテン(1ミリモル/分)、ヘリウム(25SC CM)、窒素(88SCCM)及び水素(44.8SCCM)を反応器に供給し、炉は稼働させな かった。気体空間速度を2350として、触媒床温度を周囲温度から30℃に上昇させ 、蒸気生成物を90分間にわたってサンプリングした。アセトアルデヒドの空時収 量はケテン転化率11%において56であった。ケテン の収支及びアセトアルデヒド選択率はそれぞれ、100%及び97%であった。この 触媒のアセトアルデヒド生成に関する活性は、触媒床の温度が24℃まで低下する と、次の時間はゼロまで低下した。炉を100℃に設定し、空間速度を3250及び触 媒床温度を146℃とした時に、アセトアルデヒドの生成に関して触媒はもう一度 活性になった。サンプルを90分間にわたって採取した。アセトアルデヒドの空時 収量はケテン転化率73%において31であった。ケテン収支及びアセトアルデヒド 選択率は各々、33%及び8%であった。例13 この例はアルミナ上Pt触媒の使用を説明する。アルミナ上Rh触媒の代わりに0. 5%Pt担持3mmアルミナペレット(5.0g=6.1mL)を用いた以外は、例12で使用した 操作及び反応器を用いた。例12で使用した水素前処理及び反応条件を繰り返した 。周囲温度においては炉ではアセトアルデヒドは検出されなかった。次いで、炉 を100℃に設定した。空間速度2700を用いて触媒床温度を148℃に上昇させた。サ ンプルを90分間にわたって採取し、アセトアルデヒドの空時収量はケトン転化率 68%において45であった。ケテンの収支及びアセトアルデヒド選択率は各々42% 及び15%であった。例14 この例は、ガスストリップ反応器を用いて気液固様式で本発明の方法を操作す ることを説明する。反応容器は、すり合わせフランジ付きトップジョイント、気 体分散撹拌機、ならびに精密撹拌機軸受け、熱電対及びガス出口を装着したすり 合わせ付きフランジ反応器ヘッドを有するガラス円筒反応フラスコから構成され るものであった。円筒反応フラスコの寸法は、内径5cm×高さ28cmであった。等 間隔に配置された高さ5cmの5つのくぼみのバンド2つを、バンドの底部が反応 器底面から6cm及び15cmの位置となるように配置した 。くぼみのバンドはじゃま板として作用し、2つのバンドのくぼみは互い違いに 配置された。気体分散撹拌機は、上部がシールされ且つ底部が開いたO.D.1cmの 中空ガラス管であり、撹拌機の翼の2つのバンドが撹拌機の底部に配置され、底 部から11cm上にあった。撹拌機翼の各バンドは、4枚の1.5×1.5cmの翼を含み、 2つのバンドの翼は互い違いに配置された。撹拌機は、精密撹拌機軸受け上の側 腕を通して導入される反応体ガスの入り口として作用する孔を側面に有していた 。反応器には、炭酸バリウム上5%Pd粉末(1.0480g=0.94mL)及びドデカン(3 00ml)を装填した。集成反応器を、蒸気浴中で撹拌し且つ水素(44.8SCCM)をス ラリー中に散布しながら、一晩じゅう95℃において加熱した。次いで、既存の水 素流にケテン(1ミリモル/分)、ヘリウム(50SCCM)、窒素(88SCCM)を添加 した。前記例と同様にしてメタノールスクラバー溶液からの生成物を、スクラバ ー溶液と接触するガスストリップ反応器出口から出る生成物蒸気と共に分析した 。スラリーの温度は95℃に保持し、空間速度を17600とした(触媒容量に基づく )。60分間にわたってサンプルを採取した。ケテン転化率21%においてアセトア ルデヒドの空時収量は365(触媒容量に基づく)であった。ケテンの収支及びア セトアルデヒドの選択率は各々、92%及び62%であった。 本発明を、特にその好ましい実施態様に関して詳述したが、本発明の精神及び 範囲内で変更及び修正が可能なことを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 27/236 B01J 27/236 X C07C 47/06 C07C 47/06 Z

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 水素ガス及びケテンガスを水素化ゾーンにおいて、周期表の9族及び10族 の元素から選ばれた金属を含んでなる触媒と接触させ、そして(2)水素化ゾー ンからアセトアルデヒドを回収する工程によって、アセトアルデヒドを製造する 方法。 2. 前記接触を温度50〜200℃及び圧力0.1〜20バール(絶対)において実施す る請求の範囲第1項に記載の方法。 3. 非反応性希釈ガスを更に水素化ゾーンに供給する請求の範囲第2項に記載 の方法。 4. 触媒が担持または非担持パラジウム触媒である請求の範囲第2項に記載の 方法。 5. 前記温度が70〜150℃であり、圧力が0.25〜10バール(絶対)である請求 の範囲第4項に記載の方法。 6. (1)ケテン、水素及び任意的な非反応性希釈ガスから成る気体を、周期表 の9族及び10族の元素から選ばれた金属を含む触媒効果のある水素化触媒の1つ またはそれ以上の触媒床を含む水素化ゾーンに連続的に供給し;そして (2)アセトアルデヒドを含む生成物気体を反応ゾーンから連続的に除去する工 程によってアセトアルデヒドを連続的に製造する方法。 7. 前記水素化ゾーンが温度50〜200℃及び圧力0.1〜20バール(絶対)である 請求の範囲第6項に記載の連続的製造方法。 8. 前記触媒が担持または非担持パラジウム触媒である請求の範囲第7項に記 載の連続的製造方法。 9. 前記水素化ゾーンが温度が70〜150℃及び圧力が0.25〜10バール(絶対) であり、且つ前記触媒が担持または非担持パラジウム 触媒である請求の範囲第7項に記載の連続的製造方法。 10.前記工程(1)を非反応性液体の存在下に実施する請求の範囲第6項に記 載の連続的製造方法。 11.前記水素化ゾーンを温度50〜200℃及び圧力0.1〜20バール(絶対)におい て実施する請求の範囲第10項に記載の連続的製造方法。 12.前記触媒が担持または非担持パラジウム触媒である請求の範囲第11項に記 載の連続的製造方法。 13.温度が70〜150℃であり、圧力0.25〜10バール(絶対)であり、且つ触媒 が担持または非担持パラジウム触媒である請求の範囲第11項に記載の連続的製造 方法。
JP09533438A 1996-03-21 1996-11-14 アセトアルデヒドの製造 Pending JP2000506886A (ja)

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