JP2000506745A - 新規化合物 - Google Patents

新規化合物

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ジャブル,ジャン−ルク
ロウアネット,サビヌ
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スミスクライン ビーチャム ラボラトワール ファーマシューティック
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Abstract

(57)【要約】 hKv4.3ポリペプチドおよびポリヌクレオチド並びに前記ポリペプチドの組換え法による生産方法を提供する。また、とりわけ心不整脈およびアルツハイマー病を治療するためのプロトコルの設計において、hKv4.3ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを利用する方法、およびこのような症状の診断アッセイを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規化合物 発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、このポリヌクレオチドにより コードされるポリペプチド、前記のポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用 、並びにその生産方法に関する。より詳細には、本発明のポリヌクレオチドおよ びポリペプチドはKvカリウムチャンネルファミリーに関係しており、以後hKv4.3 と記す。本発明はまた、このようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの作用 を阻害または活性化することに関する。 発明の背景 一過性外向きカリウムチャンネル(Ito)はカリウムチャンネルKvファミリーの メンバーであり、心房性活動電位の再分極に関与する主なイオン電流の一つであ る。心室においては、該チャンネルは活動電位の初期再分極に関与している。そ の電気生理学的特性はヒトの心細胞内で実証されており、それによりその活性化 および不活性化キネティクスの変更は、再流入(re-entry)の発生において主要な 役割を担っていることが示唆される。 この電流に関与するヒトのチャンネルをコードする遺伝子はまだ同定されてい ない。種々の候補物の中で、どうもKv4.3がイヌおよびラットにおいてItoに関与 しているらしい(Circ Res,1996,79:659-668)。さらに最近になって、ラットKv4. 3イソ型の部分断片が同定された(Takimotoら、CircRes,1997,81:533-539;Ohya Sら、FEBS Letters,1997,420:47-53)。該部分断片は、19個の追加のアミノ酸 からなる挿入部を含んでいた。ヒトの心臓においては、Itoをコードする遺伝子 はまだ同定されていない。心不整脈およびアルツハイマー病を含むがこれらに限 らない、機能障害または疾病を予防し、改善し、治療する上で何らかの役割を果 たすKvカリウムチャンネルファミリーのさらなるメンバーを同定して特性付ける 必要性が存在している。 発明の要約 本発明は、一つの態様において、hKv4.3ポリペプチドおよび組換え物質、並び にその生産方法に関する。本発明のもう一つの態様はhKv4.3ポリペプチドおよび ポリヌクレオチドの使用方法に関する。こうした使用には、とりわけ、心不整脈 およびアルツハイマー病の治療が含まれる。他の態様では、本発明は、本発明に より提供される物質を用いてアゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法、 並びに同定された化合物を用いてhKv4.3の平衡異常と関連した状態を治療するこ とに関する。本発明のさらに他の態様は、不適当なhKv4.3活性またはhKv4.3レベ ルと関連した疾病を検出するための診断アッセイに関する。 発明の詳細な説明定義 下記の定義は、本明細書中で頻繁に使用される用語を理解しやすくするための ものである。 「hKv4.3」とは、特に、一般的には配列番号2または4で表されるアミノ酸配 列を有するポリペプチドまたはそのアレル変異体を意味する。 「hKv4.3活性もしくはhKv4.3ポリペプチド活性」または「hKv4.3もしくはhKv4 .3ポリペプチドの生物学的活性」とは、類似の活性、向上した活性、または望ま しくない副作用が低下したこれらの活性を含めて、hKv4.3の代謝的または生理的 機能を意味する。さらに、前記hKv4.3の抗原的および免疫原的活性も含まれる。 「hKv4.3遺伝子」とは、配列番号1または3で表されるヌクレオチド配列を有 するポリヌクレオチドまたはそのアレリック変異体および/またはそれらの相補 体を意昧する。 本明細書中で用いる「抗体」には、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体 、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト化抗体、さらにFabまたは他の免疫グロブリ ン発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメントが含まれる。 「単離された」とは、天然の状態から「人間の手によって」改変されたことを 意味する。「単離された」組成物または物質が天然に存在するのであれば、それは そのもとの環境から変化しているか移動しており、またはその両方である。例え ば、生存している動物の体内に自然界で存在するポリヌクレオチドまたはポリペ プチドは「単離された」ものではないが、その天然状態の共存物質から分離され たポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、本明細書中で用いられるように、「 単離された」ものである。 「ポリヌクレオチド」とは、一般に任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデ オキシリボヌクレオチドをさし、これは修飾されていないRNAもしくはDNA 、または修飾されたRNAもしくはDNAであり得る。「ポリヌクレオチド」には 、制限するものではないが、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖領 域が混じり合ったDNA、一本鎖および二本鎖RNA、一本鎖領域と二本鎖領域 が混じり合ったRNA、DNAとRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖でも、 またはより典型的には二本鎖でもよく、一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合った ものでもよい)が含まれる。加えて、「ポリヌクレオチド」はRNAまたはDNA またはRNAとDNAの両方からなる三重鎖領域を意味する。「ポリヌクレオチ ド」という用語はまた、1個以上の修飾塩基を含有するDNAまたはRNA、お よび安定性または他の理由のために修飾された骨格を有するDNAまたはRNA も含む。「修飾」塩基としては、例えば、トリチル化された塩基およびイノシンの ような特殊な塩基がある。DNAおよびRNAに対してさまざまな修飾が行われ てきた。こうして、「ポリヌクレオチド」は、自然界に一般的に存在するポリヌク レオチドの化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態、並びにウイルスおよ び細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包含する。また、「ポリヌ クレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチドと称される比較的短いポリヌクレ オチドも包含する。 「ポリペプチド」とは、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合(すなわ ち、ペプチドアイソスター)により連結された2個以上のアミノ酸を含む任意の ペプチドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプチド」は短鎖(通常はペプチ ド、オリゴペプチドまたはオリゴマーという)と長鎖(一般的にはタンパク質と いう)の両方をさす。ポリペプチドは20種類の遺伝子コード化アミノ酸以外の アミノ 酸を含んでもよい。「ポリペプチド」は、翻訳後プロセシングのような天然のプロ セスで、または当技術分野で公知の化学的修飾法のいずれかで修飾されたアミノ 酸配列を含む。このような修飾は基本的な教科書、より詳細な学術論文および研 究文献に詳述されている。修飾はペプチド骨格、アミノ酸側鎖、アミノまたはカ ルボキシル末端を含めてポリペプチドのどこでも行うことができる。同じタイプ の修飾が所定のポリペプチドのいくつかの部位に同程度でまたはさまざまに異な る程度で存在してもよい。また、所定のポリペプチドが多くのタイプの修飾を含 んでいてもよい。ポリペプチドはユビキチン化のために分枝していても、分枝の ある又はない環状であってもよい。環状の、分枝した、または分枝した環状のポ リペプチドは翻訳後の天然プロセスから生じることがあり、また、合成法によっ て製造することもできる。修飾としては、アセチル化、アシル化、ADP−リボ シル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドま たはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスフ ァチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メ チル化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル 化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化 、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解処理、リン酸化 、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化のようなタンパ ク質へのアミノ酸の転移RNA媒介付加、ユビキチン化などがある。例えば、 PROTEINS‐STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES,2nd Ed.,T.E.Creighton,WH.Fr eeman and Company,New York,1993; POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS,B.C.Johnson編,Academ ic Press,New York,1983中のWold,F.,Posttranslational Protein Modification s:Perspectives and Prospects,pgs.1-12;Seifterら, “Analysis for protein modifications and nonprotein cofactors”,Meth Enz yniol(1990)182:626-646;およびRattanら,“Protein Synthesis:Posttranslatio nal Modifications and Aging”,Ann NY Acad Sci(1992)663:48-62を参照のこと 。 本明細書中で用いる「変異体」とは、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプ チドと異なるが、不可欠な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリペプ チドのことである。典型的なポリヌクレオチドの変異体は基準ポリヌクレオチド とヌクレオチド配列の点で相違する。この変異体のヌクレオチド配列の変化は、 基準ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変更 しても、しなくてもよい。ヌクレオチドの変化は、以下で述べるように、基準配 列によりコードされるポリペプチドにおいてアミノ酸の置換、付加、欠失、融合 および末端切断(トランケーション)を生じさせることができる。典型的なポリ ペプチドの変異体は基準ポリペプチドとアミノ酸配列の点で相違する。一般的に は、基準ポリペプチドの配列と変異体の配列が全般的によく類似しており、多く の領域で同一となるような相違に限られる。変異体と基準ポリペプチドは任意に 組み合わせた1以上の置換、付加、欠失によりアミノ酸配列が相違していてよい 。置換または挿入されるアミノ酸残基は遺伝子コードによりコードされるもので あっても、なくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変異体はアレ ル変異体のように天然に存在するものでも、天然に存在することが知られていな い変異体であってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの天然に存在し ない変異体は、突然変異誘発法または直接合成により調製することができる。 当分野で公知である「同一性」とは、2以上のポリペプチド配列または2以上 のポリヌクレオチド配列間の関係をいい、配列同士を比較して決定する。当分野 では、「同一性」はポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列相関性の 程度も意味しており、場合によってはそうした配列の鎖間のマッチ(一致)により 決定する。「同一性」と「類似性」は公知の技法を使って容易に計算することがで き、COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY,Lesk,A.M.編,Oxford University Pr ess,New York,1988:BIOCOMPUTING:INFORMATICS AND GENOME PROJECTS,Smith,D .W.編,Academic Press,New York,1993;COMPUTER ANALYSIS OF SEQUENCE DAT A,PART I,Griffin,A.M.and Griffin,H.G.編,Humana Press,New Jersey, 1994;SEQUENCE ANALYSIS INMOLECULAR BIOLOGY,von Heinje,G.,Academic Press ,1987;およびSEQUENCE ANALYSIS PRIMER,Gribskov,M.and Devereux,J.編, MStockton Press,New York,1991;およびCarillo,H.and Lipton,D.,SIAM J A pplied Math(1988)48:1073に記載される方法があるが、これらに限らない。 同一性を決定する好ましい方法は、試験する配列間で最大級のマッチ(一致)が 得られるように設計する。同一性および類似性の決定方法は市販のコンピュータ プログラムに集成されている。2つの配列間の同一性および類似性を決定するた めの好適なコンピュータプログラム法としては、GCGプログラムパッケージ(Deve reux,J.ら,Nucleic Acids Research(1984)12(1):387)、BLASTP、BLASTN、FASTA (Atschul,S.F.ら,J Molec Biol(1990)215:403-410)があるが、これらに限らない 。BLAST XプログラムはNCBIおよび他のソースから一般に入手可能である(BLAST Manual,Altschul,S.ら,NCBI NLM NIH Bethesda,MD20894;Altschul,S.ら,J.Mol .Biol.215:403-410(1990))。公知のSmith Watermanアルゴリズムも同一性の決定 に使用することができる。 ポリペプチド配列を比較するための好ましいパラメーターは次のものを含む: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch,J.Mol.Biol.48:443-453(1970) 比較マトリックス:Hentikoff and Hentikoff,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:10 915-10919(1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルテイー:4 これらのパラメーターと共に有用なプログラムはGenetics Computer Group(Ma dison WI)から「gap」プログラムとして一般に入手可能である。前記のパラメー ターはポリペブチド比較のためのデフォルトパラメーター(default parameter) である(末端ギャップのペナルティーは無し)。 ポリヌクレオチド配列を比較するための好適なパラメーターは次のものを含む : 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch,J.Mol.Biol.48:443-453(1970) 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 これらのパラメーターと共に有用なプログラムはGenetics Computer Group (Madison WI)から「gap」プログラムとして一般に入手可能である。前記のパラ メーターはポリヌクレオチド比較のためのデフォルトパラメーターである。 具体例として、本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1の基準配列と同一、 すなわち100%同一であっても、または該基準配列と比較して、ある整数個ま でのヌクレオチド変異を含んでいてもよい。前記変異は少なくとも1個のヌクレ オチドの欠失、置換(トランジションおよびトランスバージョンを含む)または 付加よりなる群から選択され、こうした変異は基準ヌクレオチド配列の5'もしく は3'末端位置、またはこれらの末端位置の間のどこに存在してもよく、基準配列 中のヌクレオチドの間に個々に、または基準配列内に1以上の連続するグループ として点在することができる。ヌクレオチド変異の前記の数は、配列番号1のヌ クレオチドの総数に、それぞれの同一性%の%数(100で割った値)を掛け、その 積を配列番号1のヌクレオチドの総数から差し引くことにより、すなわち、次式 : nn ≦ xn −(Xn・y) により求めることができる。式中、nnはヌクレオチド変異の数であり、xnは配 列番号1のヌクレオチドの総数であり、yは、例えば、70%については0.70、80 %については0.80、85%については0.85、90%については0.90、95%については 0.95等であり、ここでxnとyの非整数の積は、その積をxnから引く前に、最も 近似する整数に切り下げる。配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド配列を改変すると、そのコード配列にナンセンス、ミスセンスまたはフレ ームシフト突然変異が生じ、こうした変異後に該ポリヌクレオチドによりコード されたポリペプチドを改変させることもできる。 同様に、本発明のポリペプチド配列は、配列番号2のポリペプチド基準配列と 同一、すなわち100%同一であっても、該基準配列と比較して、ある整数個ま でのアミノ酸変異を含んでいてもよい。前記変異は少なくとも1個のアミノ酸の 欠失、置換(同類および非同類アミノ酸置換を含む)または付加よりなる群から 選択され、こうした変異は基準ポリペプチド配列のアミノもしくはカルボキシ末 端位置、またはこれらの末端位置の間のいずれに存在してもよく、基準配列中の アミノ酸の間に個々に、または基準配列内に1以上の連続するグループとして点 在することができる。アミノ酸変異の前記の数は、配列番号2のアミノ酸の総数 に、それぞれの同一性%の%数値(100で割った値)を掛け、その積を配列番号2 のアミノ酸の総数から差し引くことにより、すなわち、次式: na ≦xa −(xa・y) により求めることができる。式中、naはアミノ酸変異の数であり、xaは配列番 号2中のアミノ酸の総数であり、yは、例えば、70%については0.70、80%につ いては0.80、85%については0.85等であり、ここでxaとyの非整数の積は、そ の積をxaから引く前に、最も近似する整数に切り下げる。 本発明のポリペプチド 一つの態様において、本発明はhKv4.3ポリペプチド(またはhKv4.3タンパク質 )に関する。このhKv4.3ポリペプチドには、配列番号2および4のポリペプチド だけでなく、配列番号2または4のアミノ酸配列を含むポリペプチドも含まれる 。配列番号4のポリペプチドは配列番号2のポリペプチドのイソ型であり、アミ ノ酸番号487と488の間に追加の19個のアミノ酸(GLSYLVDDPLLSVERTSTIK)が挿入 されている。 hKv4.3ポリペプチドはさらにその全長において配列番号2のアミノ酸配列を有 するポリペプチドと少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポ リペプチドも含む。配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドに対して、 その全長にわたり、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポ リペプチドもhKV4.3ポリペプチドに含まれる。 hKv4.3ポリペプチドは、配列番号4のアミノ酸配列に対して、その全長にわた り、少なくとも97%、好ましくは98%、より好ましくは少なくとも99%の 同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをさらに含む。配列番号4の アミノ酸配列を有するポリペプチドに対して、その全長にわたり、少なくとも9 7%、好ましくは98%、より好ましくは少なくとも99%の同一性を有するア ミノ酸配列を有するポリペプチドもまたhKv4.3ポリペプチドに含まれる。 hKv4.3ポリペプチドはhKv4.3の少なくとも1つの生物学的活性を示すことが好 ましい。 hKv4.3ポリペプチドは「成熟」タンパク質の形であっても、融合タンパク質の ような、より大きいタンパク質の一部であってもよい。しばしば、追加のアミノ 酸配列を含めることが有利であり、このようなアミノ酸配列としては、分泌すな わちリーダー配列、プロ配列、多重ヒスチジン残基のような精製に役立つ配列、 または組換え生産の際の安定性を確保する付加的配列などがある。 また、hKv4.3ポリペプチドの断片も本発明に含まれる。こうした断片は全体的 に前記hKv4.3ポリペプチドのアミノ酸配列の一部と同一であるが、全部とは同一 でないアミノ酸配列を有するポリペプチドである。hKv4.3ポリペプチドと同様に 、断片は「フリースタンディング」(それ自体で独立)していても、より大きい ポリペプチド内に含まれていてもよく、つまりその大きいポリペプチドの一部ま たは一領域、最も好ましくは一つの連続領域、を断片が構成していてもよい。本 発明のポリペプチド断片の代表的な例として、およその見当でアミノ酸番号1− 20、21−40、41−60、61−80、81−100、および101から hKv4.3ポリペプチドの末端までの断片が挙げられる。ここで、「およそ」とは、上 記の範囲の一端または両端で数個、5個、4個、3個、2個または1個のアミノ 酸が増えたり減ったりした範囲を含むものである。 好適な断片としては、例えば、アミノ末端を含む一連の残基もしくはカルボキ シル末端を含む一連の残基の欠失、またはアミノ末端を含むものとカルボキシル 末端を含むものとの二連の残基の欠失を除いた、hKv4.3ポリペプチドのアミノ酸 配列を有するトランケーション(truncation)ポリペプチドが含まれる。また、α ヘリックスとαヘリックス形成領域、βシートとβシート形成領域、ターンとタ ーン形成領域、コイルとコイル形成領域、親水性領域、疎水性領域、α両親媒性 領域、β両親媒性領域、可変性領域、表面形成領域、基質結合領域、および高抗 原指数領域を含む断片のような、構造的または機能的特性により特徴づけられる 断片も好適である。その他の好適な断片は生物学的に活性な断片である。生物学 的に活性な断片は、同様の活性をもつ断片、その活性が向上した断片、または望 ましくない活性が減少した断片を含めて、hKv4.3活性を媒介するものである。さ らに、動物、特にヒトにおいて抗原性または免疫原性がある断片も含まれる。 これらのポリペプチド断片はどれも、抗原活性を含めたhKv4.3の生物学的活 性を保持することが好ましい。特定された配列および断片の変異型も本発明の一 部を構成する。好適な変異型は同類アミノ酸置換により対象物と異なるもの、す なわち、ある残基が同様の性質の他の残基で置換されているものである。典型的 なこうした置換は、Ala,Val,LeuとIleの間;SerとThrの間;酸性残基AspとGluの 間;AsnとGlnの間;塩基性残基LysとArgの間;または芳香族残基PheとTyrの間で 起こる。特に、数個、5〜10個、1〜5個または1〜2個のアミノ酸が任意の 組合せで置換、欠失または付加されている変異型が好適である。 本発明のhKv4.3ポリペプチドは任意の適当な方法で製造することができる。こ のようなポリペプチドには、単離された天然に存在するポリペプチド、組換え的 に生産されたポリペプチド、合成的に製造されたポリペプチド、またはこれらの 方法の組合せにより製造されたポリペプチドが含まれる。このようなポリペプチ ドの製造のための手段は当業界でよく理解されている。 本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう一つの態様はhKv4.3ポリヌクレオチドに関する。hKv4.3ポリヌク レオチドには、hKv4.3ポリペプチドおよび断片をコードする単離されたポリヌク レオチド、並びにこれらと密接に関連したポリヌクレオチドが含まれる。 さらに特定すると、本発明のhKv4.3ポリヌクレオチドとしては、配列番号2の hKv4.3ポリペプチドをコードする配列番号1中に含まれるヌクレオチド配列を含 むポリヌクレオチド、および配列番号1の特定配列を有するポリヌクレオチドが ある。さらに、hKv4.3ポリヌクレオチドには、配列番号2のhKv4.3ポリペプチド をコードするヌクレオチド配列とその全長において少なくとも93%同一である ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、および配列番号1のヌクレオチド配 列とその全長において少なくとも93%、好ましくは95%同一であるヌクレオ チド配列を含むポリヌクレオチドが含まれる。さらに、少なくとも97%同一で あるものがより好ましく、少なくとも98〜99%同一であるものがより一層好 ましく、少なくとも99%同一であるものが最も好ましい。 さらに、本発明のhKV4.3ポリヌクレオチドは配列番号4のhKv4.3ポリペプ チドをコードする配列番号3に含まれるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオ チドまたは配列番号3の特定配列を有するポリヌクレオチドを含む。hKv4.3ポリ ヌクレオチドはさらに、配列番号4のhKv4.3ポリペプチドをコードするヌクレオ チド配列とその全長において少なくとも92%、好ましくは少なくとも95%同 一であるヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド、および配列番号3の ヌクレオチド配列とその全長において少なくとも92%、好ましくは少なくとも 95%同一であるヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドを含む。さら に、少なくとも97%同一であるものがより好ましく、少なくとも98〜99% 同一であるものがより一層好ましく、少なくとも99%同一であるものが最も好 ましい。 また、増幅反応に使用できる条件下、またはプローブやマーカーとして使用で きる条件下でハイブリダイズするのに十分な、配列番号1または3中に含まれる ヌクレオチド配列との同一性を有するヌクレオチド配列もhKv4.3ポリヌクレオチ ドに含まれる。本発明はまた、このようなhKv4.3ポリヌクレオチドと相補的なポ リヌクレオチドを提供する。 本発明のhKv4.3は、ヒトhKv4.3をコードするcDNAの配列決定の結果により 示されるように、Kvカリウムチャンネルファミリーの他のタンパク質と構造的に 関連している。配列番号1のcDNA配列は配列番号2の636個のアミノ酸から なるポリペプチドをコードするオープンリーディングフレーム(ヌクレオチド番 号1−1908)を含んでいる。配列番号2のアミノ酸配列は636個のアミノ酸残基に おいてラットKv4.3(Dixonら、Circulation Research、79:659-668,1996)と約99% 同一である(Bestfit使用)。さらに、配列番号2のポリペプチドは630個のアミノ 酸残基においてラットKv4.2(Baldwin,T.J.ら、Neuron7:471-483 1991)と77%同一である。さらに、配列番号2のポリペプチドは、636個のアミノ 酸残基においてラットKv4.3(Serodioら、J.Neurophysiology、75:2174- 2179,1996)と99%同一である。配列番号1のヌクレオチド配列は1913個のヌクレ オチド残基においてラットKv4.3(Dixonら、Circulation Research、79:659-668,1 996)と約92%同一である(Bestfit使用)。さらに、配列番号1のポリヌクレオチ ドは1843個のヌクレオチド残基においてラットKv4.2(Baldwin,T.J.ら、 Neuron7:471-483 1991)と73%同一である。さらに、配列番号1のポリヌクレオ チドは、1913個のヌクレオチド残基においてラットKv4.3(Serodioら、 J.Neurophysiology、75:2174-2179,1996)と91%同一である。 配列番号3のcDNA配列は配列番号2の655個のアミノ酸からなるポリペプ チドをコードするオープンリーディングフレーム(ヌクレオチド番号1−1965) を含んでいる。配列番号4のアミノ酸配列は655個のアミノ酸残基においてラッ トKv4.3(Dixonら、Circulation Research、79:659-668,1996)と約97%同一であ る(GCGパイルアップ使用)。さらに、hKv4.3(配列番号4)は655個のアミノ酸残基 においてラットKv4.2(Baldwin,T.J.ら、Neuron7:471-4831991)と71%同一である 。さらに、配列番号4のポリペプチドは、655個のアミノ酸残基においてラットK v4.3(Serodioら、J.Neurophysiology、75:2174-2179,1996)と96%同一である。 配列番号3のヌクレオチド配列は1932個のヌクレオチド残基においてラットKv4. 3(Dixonら、Circulation Research、79:659-668,1996)と約91%同一である(Best fit使用)。さらに、配列番号3のヌクレオチド配列は1843個のヌクレオチド残基 においてラットKv4.2(Baldwin,T.J.ら、Neuron 7:471- 4831991)と72%同一である。さらに、配列番号3のヌクレオチド配列は、1913個 のヌクレオチド残基においてラットKv4.3(Serodioら、J.Neurophysiology、75:2 174-2179,1996)と90%同一である。 本発明のhKv4.3ポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、とりわけ、それらの 相同ポリペプチドおよびポリヌクレオチドと同様の生物学的機能/特性をもつこ とが予測される。 配列番号2または4のhKv4.3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、 配列番号1中に含まれるポリペプチドコード配列(配列番号1のヌクレオチド番 号1−1908)または配列番号3と同一であっても、遺伝子コードの重複性(縮重 )のため、それぞれが配列番号2または4のポリペプチドをコードする配列であ ってもよい。 また、本発明は、配列番号1/3および配列番号2/4の対応する全長配列の 決定に先立って最初に同定されたポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列に関 する。 したがって、更なる態様において、本発明は、 (a)配列番号5の全長にわたり、配列番号5のヌクレオチド配列に対して少 なくとも92%の同一性、好ましくは少なくとも93%の同一性、より好ましく は少なくとも94%の同一性、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性、さ らに一層好ましくは97〜99%の同一性を有するヌクレオチド配列、 (b)配列番号5の全長にわたり、配列番号5のヌクレオチド配列に対して少 なくとも92%の同一性、好ましくは少なくとも93%の同一性、より好ましく は少なくとも94%の同一性、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性、さ らに一層好ましくは97〜99%の同一性を有するヌクレオチド配列、 (c)配列番号5のポリヌクレオチド、または (d)配列番号6の全長にわたる配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくと も92%の同一性、好ましくは少なくとも93%の同一性、より好ましくは少な くとも94%の同一性、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性、さらに一 層好ましくは97〜99%の同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオ チド配列、 を含んでなる単離されたポリヌクレオチドならびに配列番号5のポリヌクレオチ ドを提供する。 さらに、本発明は、 (a)配列番号6の全長にわたり、配列番号6のアミノ酸配列に対して少なく とも98%の同一性、好ましくは少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配 列を含んでなるポリペプチド、 (b)配列番号6の全長にわたり、配列番号6のアミノ酸配列に対して少なく とも98%の同一性、好ましくは少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配 列を有するポリペプチド、 (c)配列番号6のアミノ酸を含んでなるポリペプチド、および (d)配列番号6のポリペプチドであるポリペプチド、 を提供する。 配列番号5のヌクレオチド配列およびそれによりコードされるペプチド配列は エクスプレスド・シーケンス・タグ(Expressed Sequence Tag:EST)配列か ら誘導される。当業者であれば、EST配列中に若干のヌクレオチド配列読み取 り誤差が必然的に存在することを理解するであろう(Adams,M.D.ら,Nature 377 (supp)3,1995を参照のこと)。したがって、配列番号3のヌクレオチド配列およ びそれによりコードされるペプチド配列は配列精度において同一の固有限界を受 ける。さらに、配列番号5によりコードされるペプチド配列は、相同性または構 造類似性が最も高いタンパク質と同一の領域、または相同性および/または構造 類似性(例えば、同類アミノ酸の差異)が高い領域を含んでいる。配列番号2お よび6は次のミスマッチを有する:アミノ酸20,M/V;アミノ酸106,P/T;アミ ノ酸298,FIS;アミノ酸413,N/K。 配列番号5のcDNA配列は636個のアミノ酸からなるポリペプチドをコード するオープンリーディングフレームを含んでいる。配列番号6のアミノ酸配列は 636個のアミノ酸残基においてラットKv4.3カリウムチャンネル(Circulation Res earch 1996,79,659)と約98%同一である(LASAGENE biocomputing software for Windows使用)。配列番号5のヌクレオチド配列は1914個のヌクレオチド残基にお いてラットKv4.3カリウムチャンネル(Circulation Research 1996,79,659)と約9 1%同一である(LASAGENE biocomputing software for Windows使用)。 hKv4.3をコードする本発明の一つのポリヌクレオチドは、標準的なクローニン グおよびスクリーニングにより、ヒト心臓および脳の細胞中のmRNAから誘導 されたcDNAライブラリーから、EST分析(Adams,M.D.ら,Science (1991)252:1651-1656:Adams,M.D.ら,Nature(1992)355:632-634;Adams, M.D.ら,Nature(1995)377Supp:3-174)を用いて得ることができる。また、本発明 のポリヌクレオチドはゲノムDNAライブラリーのような天然源から得ることが でき、商業的に入手可能な公知の技法を用いて合成することもできる。 本発明のポリヌクレオチドをhKv4.3ポリペプチドの組換え生産のために用いる 場合、そのポリヌクレオチドには、成熟ポリペプチドのコード配列またはその断 片単独、他のコード配列(例えば、リーダーもしくは分泌配列、プレ−、プロ− もしくはプレプロ−タンパク質配列、または他の融合ペプチド部分をコードする もの)と同じリーディングフレーム内にある成熟ポリペプチドのコード配列ま たはその断片が含まれる。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカ ー配列がコードされ得る。本発明のこの態様の好ましい具体例として、マーカー 配列は、pQEベクター(Qiagen,Inc.)により提供されかつGentzら,Proc.Natl.A cad.Sci.USA(1989)86:821-824に記載されるようなヘキサ−ヒスチジンペプチド 、またはHAタグである。また、このポリヌクレオチドは5'および3'非コード配 列、例えば、転写されるが翻訳されない配列、スプライシングおよびポリアデニ ル化シグナル、リボソーム結合部位、およびmRNA安定化配列を含んでいても よい。 さらに好適な具体例は、数個、5〜10個、1〜5個、1〜3個、1〜2個、 または1個のアミノ酸残基が任意の組合せで置換、欠失または付加されている、 配列番号2のhKv4.3ポリペプチドのアミノ酸配列を含むhKv4.3変異型をコードす るポリヌクレオチドである。 本発明はさらに、前記の配列とハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する 。これに関して、本発明は特にストリンジェントな条件下で前記のポリヌクレオ チドとハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で用いる「ス トリンジェントな条件」とは、配列間に少なくとも80%、好ましくは少なくと も90%、より好ましくは少なくとも95%、より一層好ましくは少なくとも9 7〜99%の同一性があるときだけハイブリダイゼーションが起こる条件を指す 。 配列番号1中に含まれるヌクレオチド配列またはその断片(配列番号3のもの を含む)と同一であるか実質的に同一である本発明のポリヌクレオチドは、 hKv4.3ポリペプチドをコードする全長cDNAおよびゲノムクローンを単離する ために、また、hKv4.3遺伝子との配列類似性が高い他の遺伝子(ヒト以外の種に 由来する相同体およびオーソログ体(ortholog)をコードする遺伝子を含む)のc DNAおよびゲノムクローンを単離するために、cDNAおよびゲノムDNAの ハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。このようなハイブ リダイゼーション技法は当業者には公知である。一般的に、これらのヌクレオチ ド配列は対象物のヌクレオチド配列と80%、好ましくは90%、より好ましく は95%同一である。プローブはたいてい15個以上のヌクレオチドを含み、好 ましくは30個以上を含み、50個以上のヌクレオチドを有していてもよい。 特に好ましいプローブは30〜50個の範囲のヌクレオチドを有するものである 。 一実施態様において、hKv4.3ポリペプチド(ヒト以外の種に由来する相同体お よびオーソログ体を含む)をコードするポリヌクレオチドを得ることは、配列番 号1のヌクレオチド配列またはその断片(配列番号3の断片を含む)を有する標 識プローブを用いて、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で適当 なライブラリーをスクリーニングし、前記のポリヌクレオチド配列を含む全長c DNAおよびゲノムクローンを単離する各工程を含んでなる。このようなハイブ リダイゼーション技法は当業者に公知である。したがって、他の一態様において 、本発明のhKv4.3ポリヌクレオチドは、ストリンジェントな条件下で配列番号1 を有するヌクレオチド配列またはその断片(配列番号3のものを含む)にハイブリ ダイズするヌクレオチド配列を含んでなるヌクレオチド配列をさらに含む。hKv4 .3ポリペプチドは、上記ハイブリダーゼーション条件下で得られるヌクレオチド 配列によりコードされるアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをさらに含む。 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は上で定義したとおりであるか 、または、50%ホルムアミド、5×SSC(150mM NaCl,15mMクエン酸三ナトリウム )、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×Denhardt溶液、10%デキストラン硫酸 および20μg/mlの変性し剪断したサケ精子DNAを含有する溶液中で42℃で一 夜インキュベートし、次いでフィルターを0.1×SSC中約65℃で洗浄する条件で ある。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、動物およびヒトの疾病に対 する治療薬および診断薬を探索するための研究用の試薬および材料として利用す ることができる。 ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含有するベクター、このベクター により遺伝子操作された宿主細胞、および組換え法による本発明のポリペプチド の生産に関する。本発明のDNA構築物から誘導されたRNAを用いてこの種の タンパク質を生産するための無細胞翻訳系も使用することができる。 組換え体生産に関しては、本発明のポリヌクレオチドの発現系またはその一部 を組み入れるために、宿主細胞が遺伝子操作される。宿主細胞へのポリヌクレオ チドの導入は、Davisら,BASIC METHODS INMOLECULAR BIOLOGY (1986)およびSambrookら,MOLECULAR CLONING:ALABORATORY MANUAL,2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y(1989)などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載される方法、例 えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介ト ランスフェクション、トランスベクション(transvection)、マイクロインジェク ション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、 形質導入、スクレープローディング(scrape loading)、弾丸導入(ballistic introduction)または感染により行うことができる。 適当な宿主の代表的な例として、細菌細胞(例:ストレプトコッカス、スタフ ィロコッカス、大腸菌、ストレプトミセス、枯草菌)、真菌細胞(例:酵母、アス ペルギルス)、昆虫細胞(例:ドロソフィラS2、スポドプテラSf9)、動物細 胞(例:CHO,COS、HeLa,C127、3T3、BHK、HEK293、Bowe sメラノーマ細胞)および植物細胞が挙げられる。 多種多様な発現系を使用することができる。こうした発現系として、特に、染 色体、エピソームおよびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由来、バク テリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エレメン ト由来、酵母染色体エレメント由来、ウイルス(例:バキュロウイルス、SV4 0のようなパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイル ス、仮性狂犬病ウイルス、レトロウイルス)由来のベクター、およびこれらの組 合せに由来するベクター、例えば、コスミドやファージミドのようなプラスミド とバクテリオファージの遺伝的要素に由来するものがある。この発現系は発現を 起こさせるだけでなく発現を調節する制御配列を含んでいてもよい。一般的に、 宿主内でのポリペプチドの産生のためにポリヌクレオチドを維持し、増やし、発 現するのに適した系またはベクターはどれも使用することができる。Sambrookら ,MOLECULAR CLONING:ALABORATORY MANUAL(前掲)に記載されるような、日常的に 用いられる公知の技法のいずれかにより、適当なヌクレオチド配列を発現系に挿 入することができる。 翻訳されたタンパク質を小胞体の内腔に、細胞周辺腔に、または細胞外の環境 に分泌させるために、適当な分泌シグナルを目的のポリペプチドに組み込むこと ができる。これらのシグナルは目的のポリペプチドに対して内因性であっても、 異種シグナルであってもよい。 スクリーニングアッセイで使用するためhKv4.3ポリペプチドを発現させようと する場合、そのポリペプチドを細胞の表面に産生させることが好適である。この 場合は、スクリーニングアッセイでの使用に先立って細胞を回収する。hKv4.3ポ リペプチドが培地に分泌される場合は、そのポリペプチドを回収し精製するため に培地を回収する。細胞内に産生される場合は、その細胞をまず溶解し、その後 にポリペプチドを回収する必要がある。 組換え細胞培養物からhKv4.3ポリペプチドを回収し精製するには、硫酸アンモ ニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグ ラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラ フィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマト グラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含めた公知の方法を用いること ができる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが精製に用いられる。 ポリペプチドが単離および/または精製中に変性されるときは、タンパク質を再 生させるための公知の技法を用いて、活性のあるコンフォメーションを復元する ことが可能である。 診断アッセイ 本発明はまた、診断薬としてのhKv4.3ポリヌクレオチドの使用に関する。機能 障害と関連したhKv4.3遺伝子の変異型の検出は、hKv4.3の過少発現、過剰発現ま たは変化した発現により生ずる疾病またはその罹病性の診断に追加しうる、また はその診断を下しうる診断用ツールを提供するだろう。hKv4.3遺伝子に変異があ る個体を、さまざまな技法によりDNAレベルで見つけ出すことができる。 診断用の核酸は、被験者の細胞、例えば血液、尿、唾液、組織の生検または剖 検材料から得ることができる。検出のためにゲノムDNAを直接使用しても、分 析前にPCRまたは他の増幅法を使って酵素的に増幅してもよい。同様の方法で RNAまたはcDNAを使用することもできる。欠失および挿入変異は、正常な 遺伝子型と比較したときの増幅産物のサイズの変化により検出できる。点突然変 異は増幅DNAを標識hKv4.3ヌクレオチド配列とハイブリダイズさせることで同 定できる。完全にマッチした配列とミスマッチの二重鎖とはRNアーゼ消化によ り、または融解温度の差異により区別できる。また、DNA配列の差異は、変性 剤を用いるもしくは用いないゲルでのDNA断片の電気泳動の移動度の変化によ り、または直接DNA配列決定によっても検出できる(例えば、Myersら, Science(1985)230:1242を参照のこと)。特定位置での配列変化はヌクレアーゼプ ロテクションアッセイ(例えば、RNアーゼおよびS1プロテクション)または 化学的開裂法によっても確認できる(Cottonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1985)85 :4397-4401を参照のこと)。別の実施態様では、例えば、遺伝子変異の効率のよ いスクリーニングを行うため、hKv4.3ヌクレオチド配列またはその断片を含むオ リゴヌクレオチドプローブのアレイを構築することができる。アレイ技法は公知 で、一般的な適用可能性を有し、遺伝子発現、遺伝的連鎖および遺伝的変異性を 含めた分子遺伝学のさまざまな問題を解きあかすために用いられている(例えば 、M.Cheeら,Science,Vol.274,pp.610-613(1996)を参照のこと)。 診断アッセイは、前記の方法によりhKv4.3遺伝子の変異を検出することで、心 不整脈およびアルツハイマー病への罹りやすさを診断または判定する方法を提供 する。 さらに、被験者から得られたサンプルからhKv4.3ポリペプチドまたはhKv4.3m RNAのレベルの異常な低下または増加を測定する方法により、心不整脈および アルツハイマー病の診断を下すことができる。発現の低下または増加は、当技術 分野で公知のポリヌクレオチド定量法のいずれか、例えばPCR、RT−PCR 、RNアーゼプロテクション、ノーザンブロット、その他のハイブリダイゼーシ ョン法によりRNAレベルで測定することができる。宿主から得られたサンプル 中のhKv4.3ポリペプチドのようなタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ 法は当業者によく知られている。こうしたアッセイ法として、ラジオイムノアッ セイ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロット分析、ELISAアッセイなどが ある。 かくして、もう一つの態様において、本発明は、疾病特に、心不整脈およびア ルツハイマー病またはこのような疾病への罹りやすさを診断するためのキットに 関し、このキットは、 (a)hKv4.3ポリヌクレオチド(好ましくは、配列番号1のヌクレオチド配列) もしくはその断片、 (b)(a)のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列、 (c)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)もしくは その断片、または (d)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)に対する 抗体、 を含んでなる。このようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)が実質的な 構成成分であることが理解されよう。 染色体アッセイ 本発明のヌクレオチド配列はまた、染色体の同定にも有用である。この配列は 個々のヒト染色体上の特定の位置を標的指向し、その特定位置とハイブリダイズ することができる。本発明に従って関連配列の染色体地図を作成することは、こ れらの配列と遺伝子関連疾患とを相関させる上で重要な第一段階である。ひとた び配列が正確な染色体位置にマッピングされたら、その染色体上のその配列の物 理的位置を遺伝地図データと相関させることができる。この種のデータは、例え ば、V.McKusick,Mendehan Inheritance in Man(Johns Hopkins University Welc h Medical Libraryからオンラインで入手可能)中に見いだせる。その後、同一 の染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との関係を連鎖分析(物理的に隣 接した遺伝子の共遺伝)により同定する。患者と正常個体とのcDNAまたはゲ ノム配列の差異も調べることができる。患者の一部または全部に変異が観察され るが、どの正常個体にも観察されない場合は、その変異が疾病の原因である可能 性がある。 抗体 本発明のポリペプチドまたはその断片もしくは類似体、またはそれらを発現す る細胞は、hKv4.3ポリペプチドに免疫特異的な抗体を産生するための免疫原とし ても使用することができる。「免疫特異的」とは、その抗体が従来技術における 他の関連ポリペプチドに対するその親和性よりも本発明のポリペプチドに対して 実質的に高い親和性を有することを意味する。 hKv4.3ポリペプチドに対する抗体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(好 ましくはヒト以外)に該ポリペプチドまたはエピトープを含む断片、類似体もし くは細胞を投与することにより得られる。モノクローナル抗体の調製には、連続 細胞系の培養物により産生される抗体をもたらす任意の技法を用いることができ る。例を挙げると、ハイブリドーマ技法(Kohler,G.およびMilstein,C.,Nature(1 975)256:495-497)、トリオーマ技法、ヒトB細胞ハイブリドーマ技法(Kozborら ,Immunology Today(1983)4:72)およびEBV−ハイブリドーマ技法(Coleら,MON OCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,pp.77-96,Alan R.Liss,Inc.,1985)な どがある。 本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体をつくるために、一本鎖抗体の調製 法(米国特許第4,946,778号)を適応させることができる。また、ヒト化抗体を 発現させるために、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動物を含む他の生 物を利用することができる。 前記の抗体を用いて、そのポリペプチドを発現するクローンを単離・同定した り、アフィニティークロマトグラフィーでそのポリペプチドを精製することもで きる。 hKv4.3ポリペプチドに対する抗体は、とりわけ、心不整脈およびアルツハイマ ー病の治療に使用できる可能性がある。 ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物において免疫学的応答を引き出す方法に関し、 この方法は、特に心不整脈およびアルツハイマー病から前記動物を防御するため の抗体および/またはT細胞免疫応答を生ずるのに十分なhKv4.3ポリペプチドま たはその断片を哺乳動物に接種することを含んでなる。本発明のさらに別の態 様は、哺乳動物を疾病から防御する抗体を産生させるような免疫学的応答を引き 出すために、in vivoでhKv4.3ポリヌクレオチドの発現を指令するベクターを介 してhKv4.3ポリペプチドを供給することを含んでなる、哺乳動物において免疫学 的応答を引き出す方法に関する。 本発明の更なる態様は、哺乳動物宿主に導入したとき、その哺乳動物において hKv4.3ポリペプチドに対する免疫学的応答を引き出す免疫学的/ワクチン製剤( 組成物)に関し、この組成物はhKv4.3ポリペプチドまたはhKv4.3遺伝子を含有す る。ワクチン製剤は適当な担体をさらに含んでいてもよい。hKv4.3ポリペプチド は胃の中で分解されうるので、非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、皮内等への注 射を含む)に投与することが好ましい。非経口投与に適した製剤としては、酸化 防止剤、緩衝液、静菌剤およびこの製剤を受容者の血液と等張にする溶質を含み うる水性および非水性の無菌注射液、並びに懸濁化剤または増粘剤を含みうる水 性および非水性の無菌懸濁液がある。こうした製剤は1回量容器または数回量容 器(例えば、密閉アンプルおよびバイアル)で提供することができ、また、使用 直前に無菌の液状担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で保管することもでき る。ワクチン製剤はこの製剤の免疫原性を増強するためのアジュバント系、例え ば水中油型のアジュバント系や当技術分野で公知の他のアジュバント系を含んで いてもよい。投与量はワクチンの比活性で変化し、ルーチンな実験操作により簡 単に決定できる。 スクリーニングアッセイ 本発明のhKv4.3ポリペプチドは、このポリペプチドを活性化する化合物(アゴ ニスト)またはその活性を阻害する化合物(アンタゴニスト、または阻害剤とも いう)のスクリーニング法において使用することができる。こうして、本発明の ポリペプチドは、例えば、細胞、無細胞調製物、化学物質ライブラリーおよび天 然産物の混合物中の小分子基質およびリガンドの結合を評価するためにも用いら れる。これらの基質およびリガンドは天然の基質またはリガンドであっても、構 造的または機能的な模擬物であってもよい(Coliganら,Current Protocols in Im munology 1(2):Chapter 5(1991)を参照のこと)。 hKv4.3ポリペプチドは多くの病理を含めて多数の生物学的機能に関与している 。したがって、一方ではhKv4.3ポリペプチドを刺激し、他方ではhKv4.3ポリペプ チドの機能を阻害し得る化合物および薬物を見つけ出すことが望まれる。一般的 に、アゴニストは心不整脈およびアルツハイマー病のような症状の治療および予 防目的で用いられる。アンタゴニストは心不整脈およびアルツハイマー病のよう な症状のさまざまな治療および予防目的で使用しうる。 一般に、こうしたスクリーニング法はhKv4.3ポリペプチドをその表面に発現す るかまたは本発明のhKv4.3ポリペプチドに応答する適当な細胞を用いるものであ る。この種の細胞には哺乳動物、酵母、ショウジョウバエ由来の細胞または大腸 菌細胞が含まれる。次いで、hKv4.3ポリペプチドを発現する細胞(もしくは発現 されたポリペプチドを含む細胞膜)またはhKv4.3ポリペプチドに応答する細胞を 試験化合物と接触させて、その結合または機能的応答の刺激もしくは阻害を観察 する。hKv4.3活性についての該候補化合物と接触させた細胞の能力を、候補化合 物と接触させていない細胞と比較する。 これらには、パッチクランプ(patch-clamp)法または標準電気生理学的技法お よび標準結合法を用いてイオン電流を記録する方法が含まれる。 FLIPR(Fluorimetric Imaging Plate Reader)システムも考慮できる。 これらのアッセイでは候補化合物の結合を簡単に試験することができ、そこで は候補化合物と直接または間接に結合された標識により、または標識した競合物 質との競合を用いるアッセイにより、該hKv4.3ポリペプチドを担持する細胞への 付着が検出される。さらに、これらのアッセイでは、該hKv4.3ポリペプチドをそ の表面に担持する細胞に適した検出系を用いて、候補化合物が該hKv4.3ポリペプ チドの活性化により生ずるシグナルを結果的にもたらすか否かを試験することが できる。一般的に、活性化の阻害剤は既知のアゴニストの存在下でアッセイされ 、そして候補化合物の存在がアゴニストによる活性化に与える影響が調べられる 。 さらに、これらのアッセイは、候補化合物とhKv4.3ポリペプチドを含む溶液と を混ぜ合わせて混合物をつくり、この混合物中のhKv4.3活性を測定し、そしてこ の混合物のhKv4.3活性を標準と比較する各ステップを単に含むだけでよい。 また、hKv4.3のcDNA、タンパク質またはこのタンパク質に対する抗体を用 いて、細胞内でのhKv4.3mRNAまたはタンパク質の生産に及ぼす添加化合物の 作用を検出するためのアッセイを組み立てることができる。例えば、当技術分野 で公知の標準方法によりモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いて、hK v4.3タンパク質の分泌レベルまたは細胞結合レベルを測定するためのELISA を構築することができ、これは適切に操作された細胞または組織からのhKv4.3の 生産を抑制または増強する物質(それぞれアンタゴニストまたはアゴニストとも いう)の探索に用いることができる。 当業界で公知の標準的な受容体結合法を用いれば、hKv4.3タンパク質を膜結合 型または可溶性の受容体を同定するために使用できる。こうした受容体結合法に は、限定するものではないが、リガンド結合アッセイおよび架橋アッセイがあり 、これらのアッセイでは、hKv4.3を放射性アイソトープ(例:125I)で標識す るか、化学的に修飾(例:ビオチン化)するか、または検出や精製に適したペプ チド配列に融合させ、そして推定上の受容体源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織 抽出物、体液など)とインキュベートする。その他の方法としては、表面プラズ モン共鳴および分光学のような生物物理的方法がある。さらに、該受容体の精製 およびクローニングのために使用することもでき、これらの結合アッセイは hKv4.3の(存在するのであれば)その受容体への結合と競合するhKv4.3のアゴニ ストまたはアンタゴニストを同定するために用いることもできる。スクリーニン グアッセイを行うための標準的な方法は当技術分野でよく理解されている。 hKv4.3の潜在的なアンタゴニストの例としては、抗体、ある場合には、hKv4.3 のリガンド、基質、酵素、受容体等と密接な関係があるオリゴヌクレオチドもし くはタンパク質(例えば、リガンド、基質、酵素、受容体等の断片)、または該 ポリペプチドと結合するが応答を誘導しない(それゆえ該ポリペプチドの活性を 妨げる)小分子などがある。 かくして、他の態様において、本発明は、hKv4.3ポリペプチドのアゴニスト、 アンタゴニスト、リガンド、受容体、基質、酵素など、またはhKv4.3ポリペプチ ドの生産を低下または増加させる化合物を同定するためのスクリーニングキット に関し、このキットは、 (a)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド) (b)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)を発現す る組換え細胞、 (c)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)を発現す る細胞膜、または (d)hKv4.3ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)に対する 抗体、 を含んでなる。このようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)が実質的な 構成成分であることが理解されよう。 予防および治療法 本発明は、hKv4.3活性の過剰量と不足量のどちらにも関係した心不整脈および アルツハイマー病などの異常な状態の治療法を提供する。 hKv4.3ポリペプチドの活性が過剰である場合は、いくつかのアプローチが利用可 能である。一つのアプローチは、例えばリガンド、基質、酵素、受容体等の結合 をブロックすることにより、または第2のシグナルを抑制することで異常な状態 を軽減することにより、hKv4.3ポリペプチド機能を阻害するのに有効な量で、前 記の阻害剤化合物(アンタゴニスト)を製剤学上許容される担体とともに患者に 投与することを含んでなる。もう一つのアプローチでは、内因性のhKv4.3ポリペ プチドとの競合状態でリガンド、基質、酵素、受容体等と結合する能力がまだあ る可溶性形態のhKv4.3ポリペプチドを投与することができる。このような競合物 質の典型的な例はhKv4.3ポリペブチドの断片である。 もう一つのアプローチでは、内因性のhKv4.3との競合状態でリガンドと 結合する能力がまだある可溶性形態のhKv4.3ポリペプチドを投与することができ る。このような競合物質の典型的な例はhKv4.3ポリペプチドの断片である。 さらに別のアプローチでは、発現阻止法を使って内因性hKv4.3ポリペプチドを コードする遺伝子の発現を抑制することができる。こうした公知技術は、体内で 生成されるか別個に投与されるアンチセンス配列の使用を必要とする。例えば、 Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC Pre ss, Boca Raton,FL(1988)中のO'Connor,J Neurochem(1991)56:560を参照のこと。あ るいはまた、この遺伝子と共に三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを供給 することもできる。例えば、Leeら,Nucleic Acids Res(1979)6:3073;Cooneyら,S cience(1988)241:456;Dervanら,Science(1991)251:1360を参照のこと。これらの オリゴマーはそれ自体を投与することもできるし、関連オリゴマーをin vivoで 発現させることもできる。 hKv4.3およびその活性の過少発現に関係した異常な状態を治療する場合も、い くつかのアプローチを取ることができる。一つのアプローチは、治療上有効な量 のhKv4.3を活性化する化合物(すなわち、前記のアゴニスト)を製剤学上許容さ れる担体とともに患者に投与して、異常な状態を緩和することを含んでなる。別 法として、患者の関連細胞においてhKv4.3を内因的に産生させるために遺伝子治 療を用いることができる。例えば、上で述べたような複製欠損レトロウイルスベ クターによる発現のために本発明のポリヌクレオチドを遺伝子操作する。次にレ トロウイルス発現構築物を単離し、本発明のポリペプチドをコードするRNAを 含有するレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入されたパッケージング細 胞に導入する。その結果、パッケージング細胞は対象の遺伝子を含有する感染性 のウイルス粒子を産生するようになる。in vivoでの細胞処理およびin vivoでの ポリペプチド発現のために、これらの産生細胞を患者に投与する。遺伝子治療の 概論に関しては、Human Molecular Genetics,T Strachan and AP Read, BIOS Scientific Publishers Ltd(1996)中のChapter 20,Gene Therapy and other Molecular Genetic-based Therapeutic Approaches(およびその中の引用 文献)を参照のこと。もう一つのアプローチは治療量のhKv4.3ポリペプチドを適 当な製剤学上の担体とともに投与することである。 製剤および投与 可溶性形態のhKv4.3ポリペプチドのようなペプチド、アゴニストおよびアンタ ゴニストペプチド、または小分子は適当な製剤学上の担体と組み合わせて製剤化 することができる。このような製剤は治療上有効な量のポリペプチドまたは化合 物と、製剤学上許容される担体または賦形剤を含有する。この種の担体として は、食塩水、生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、お よびこれらの組合せがあるが、これらに限らない。製剤は投与様式に適合させる べきであり、これは当技術分野の技量の範囲内である。本発明はさらに、前記の 本発明組成物の1以上の成分を充填した1以上の容器を含んでなる医薬用パック およびキットに関する。 本発明のポリペプチドおよび他の化合物は単独で使用しても、他の化合物、例 えば治療用化合物と一緒に使用してもよい。 医薬組成物を全身投与するときの好ましい形態は、注入(注射)、典型的には静 注である。皮下、筋肉内または腹腔内のような他の注入経路も使用できる。全身 投与の別の手段は、胆汁酸塩、フシジン酸、その他の界面活性剤などの浸透剤を 用いた経粘膜および経皮投与である。さらに、腸溶剤またはカプセル剤として適 切に製剤化されているのであれば、経口投与も可能である。これらの化合物は軟 膏、ペースト、ゲルなどの剤形で局所に投与しても、かつ/または局在化させて もよい。 必要な投与量範囲はペプチドの選択、投与経路、製剤の性質、患者の状態、そ して医師の判断に左右される。しかし、適当な投与量は患者の体重1kgあたり0. 1〜100μgの範囲である。利用可能な化合物が多種多様であり、それぞれの投与 経路の効率も異なるため、必要とされる投与量は広範に変動することを予想すべ きである。例えば、経口投与は静注による投与よりも高い投与量を必要とするこ とが予想される。こうした投与量レベルの変動は、当技術分野でよく理解されて いるような、標準的経験的な最適化手順を用いて調整することができる。 治療に用いるポリペプチドは、上述したような「遺伝子治療」と称する治療法 において、患者の体内で産生させることもできる。例えば、患者由来の細胞を、 ex vivoでポリペプチドをコードするDNAまたはRNAのようなポリヌクレオ チドにより、例えばレトロウイルスプラスミドベクターを用いて、遺伝子工学的 に操作する。その後、この細胞を患者に導入する。 実施例1:ヒトKV4.3cDNAクローニング: ヒトゲノムデータベースのランダム検索により部分クローン(ATG975,HGS Est939345)をまず同定した。この部分クローン(406bp)はラットKV4.3遺伝子の3' 末端(最後の45アミノ酸)に対して有意な相同性を示した。部分cDNA断片およ び全長cDNAを得るために、ヒト心臓Marathon readycDNA (Clontech,Palo Alto,CA)を増幅鋳型として使用した。 1.ヒトKV4.3全長cDNAに対応する1914bpの断片: リバースプライマー(5'CAC CCA CCA ACA TGC CA3')およびフォワードプライマ ー(5'GCC CAA AAG CTG GAG TCA C3')を使用して最初のPCR実験を行なった。次に 、PCR産物を精製した後、リバース遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(5'GTT TTA CAA GGC GGA GAC CTT GAC AAC 3':ATG975クローン由来の部分ヒトKV4.3配列を ベースとする)およびフォワード遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(5'ATG GCG GC A GGA GTT GCA GCC T3')を用いて2回目のPCR実験を行なった。約2.0Kbの1つの 断片が得られ、この断片をpfuDNAポリメラーゼ(Stratagene,La Jolla,CA)を 使用して平滑末端となし、EcoRV消化済みpBluescript KSベクター(Stratagene,L a JoUa,CA)中にサブクローン化した。自動化シーケンサーにより、挿入物の配列 を決定した。全部で1914bpが配列決定され、この中には636個のアミノ酸からな るペプチドをコードするオープンリーディングフレームが含まれる。Fasta分析 により、このペプチドがラットKV4.3タンパク質に対して高度の相同性を有する ことが示された。さらに、Lasergene Proteanプログラムを使用したこのペプチ ドの疎水性プロットにより、KVファミリー関連タンパク質全てに典型的である6 回膜貫通架橋疎水性ドメインが示された。 2.フォワードプライマー(5'ATG GCG GCA GGA GTT GCA GCC T3')およびリバー スプライマー(5'GTC TTG CCC ATG TGC TCC TCT TCT GGG G3')と共に前記と同様 の方法を使用して約1.6Kbの1つの断片を得た。 3.フォワードプライマー(5'CCG CAC TGG GAA GCT GCA CTA CCC ACG C3')およ びリバースプライマー(5'GTC TTG CCC ATG TGC TCC TCT TCT GGG G3')と共に前 記と同様の方法を使用して約1.1Kbの1つの断片を得た。 4.フォワードプライマー(5'CCC CAG AAG AGG AGC ACA TGG GCA AGA C3')およ びリバースプライマー(5'GTG TTG GGA CCT GGA CTG GCA GGG GGT G3')と共に前記と同様の方法を使用して約0.55Kbの1つの断片を得た。 実施例2:HEK293細胞において発現された場合のhKv4.3チャンネルの電気生理学 的特性付け HEK293トランスフェクト細胞中のhKv4.3チャンネルを通って流れる巨視的カリ ウム電流。 −80mVの電位を保持する膜から10mV漸増的脱分極により電流を生じさせる−図 1参照。 HEK293トランスフェクト細胞中のhKv4.3チャンネルを通って流れる電流の、電 流−電圧関係−図2参照。 HEK293トランスフェクト細胞中のhKv4.3チャンネルを通って流れる電流の定常 状態電圧依存性不活性化曲線−図3参照。 HEK293トランスフェクト細胞中のhKv4.3チャンネルを通って流れる電流の再活 性化特性−図4参照。 本明細書中に引用された、特許および特許出願明細書を含めた全ての刊行物は 、あたかも各刊行物が明確にかつ個々に示されているかのように、その全体を参 考としてここに組み入れるものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61K 48/00 C07K 14/705 C07K 14/705 16/18 16/18 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/02 C12P 21/02 C (31)優先権主張番号 97403007.4 (32)優先日 平成9年12月11日(1997.12.11) (33)優先権主張国 ヨーロッパ特許庁(EP) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),CA,JP,US (72)発明者 カルメルス,ティエリー,ポール,ジェラ ルド フランス国 エフ―35762 サン グレゴ ワール,ボワト ポスタル 58,ル ドゥ チェスネイ ボウルガルド 4,スミス クライン ビーチャム ラボラトワール ファーマシューティック (72)発明者 フェブル,ジャン−フランソワ,シモン, ピエール フランス国 エフ―35762 サン グレゴ ワール,ボワト ポスタル 58,ル ドゥ チェスネイ ボウルガルド 4,スミス クライン ビーチャム ラボラトワール ファーマシューティック (72)発明者 ジャブル,ジャン−ルク フランス国 エフ―35762 サン グレゴ ワール,ボワト ポスタル 58,ル ドゥ チェスネイ ボウルガルド 4,スミス クライン ビーチャム ラボラトワール ファーマシューティック (72)発明者 ロウアネット,サビヌ フランス国 エフ―35762 サン グレゴ ワール,ボワト ポスタル 58,ル ドゥ チェスネイ ボウルガルド 4,スミス クライン ビーチャム ラボラトワール ファーマシューティック

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)配列番号2のhKv4.3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列 に対して、その全長にわたり、少なくとも93%の同一性を有する ヌクレオチド配列、もしくは前記ヌクレオチド配列に対して相補的 なヌクレオチド配列、または (b)配列番号4のhKv4.3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列 に対して、その全長にわたり、少なくとも92%の同一性を有する ヌクレオチド配列、もしくは前記ヌクレオチド配列に対して相補的 なヌクレオチド配列、 を含んでなる単離されたポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドが、 (a)配列番号2のhKv4.3ポリペプチドをコードする配列番号1中に含 まれるヌクレオチド配列、または (b)配列番号4のhKv4.3ポリペプチドをコードする配列番号3中に含 まれるヌクレオチド配列、 を含んでなる、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3. (a)配列番号1のヌクレオチド配列に対して、その全長にわたり、少な くとも93%の同一性を有するヌクレオチド配列、または (b)配列番号1のヌクレオチド配列に対して、その全長にわたり、少な くとも92%の同一性を有するヌクレオチド配列、 を含んでなる、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 4.配列番号1または3のポリヌクレオチドである、請求項3に記載のポリヌク レオチド。 5.下記発現系が適合性の宿主細胞内に存在するとき、配列番号2のポリペプチ ドと少なくとも99%同一であるかまたは配列番号4のポリペプチドと少なくと も97%同一であるアミノ酸配列を含むhKv4.3ポリペプチドを産生することがで きる発現系を含んでなるDNAまたはRNA分子。 6.請求項5に記載の発現系を含有する宿主細胞。 7.請求項6に記載の宿主細胞を前記ポリペプチドを産生させるのに十分な条 件下で培養し、この培養物から前記ポリペプチドを回収することを含んでなる、 hKv4.3ポリペプチドの産生方法。 8.宿主細胞が適当な培養条件下でhKv4.3ポリペプチドを産生するように、請求 項6に記載の発現系を用いて宿主細胞を形質転換またはトランスフェクションす ることを含んでなる、hKv4.3ポリペプチドを産生する細胞の作製方法。 9. (a)配列番号2のアミノ酸配列に対して、その全長にわたり、少なくと も99%の同一性を有するアミノ酸配列、または (b)配列番号4のアミノ酸配列に対して、その全長にわたり、少なくと も97%の同一性を有するアミノ酸配列、 を含んでなるhKv4.3ポリペプチド。 10.配列番号2または4のアミノ酸配列を含む、請求項9に記載のポリペプチ ド。 11.請求項9に記載のhKv4.3ポリペプチドに免疫特異的な抗体。 12.請求項9に記載のhKv4.3ポリペプチドの増大した活性または発現を必要と している患者の治療方法であって、 (a)治療上有効な量の前記ポリペプチドに対するアゴニストを患者に投 与する、および/または (b)前記ポリペプチド活性のin vivo生産をもたらす形の、配列番号1 に記載のヌクレオチド配列もしくは前記ヌクレオチド配列と相補的 なヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドを患 者に提供する、 ことを含んでなる治療方法。 13.請求項9に記載のhKv4.3ポリペプチドの活性または発現を抑制する必要が ある患者の治療方法であって、 (a)前記ポリペプチドに対する治療上有効な量のアンタゴニスト、およ び/または (b)前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の発現を抑制する 核酸分子、および/または (c)前記ポリペプチドとそのリガンド、基質、もしくは受容体について 競合する治療上有効な量のポリペプチド、 を患者に投与することを含んでなる治療方法。 14.請求項9に記載のhKv4.3ポリペプチドの発現または活性と関連した患者の 疾病またはその罹病性の診断方法であって、 (a)前記患者由来のゲノム中のhKv4.3ポリペプチドをコードするヌク レオチド配列に突然変異があるかどうかを調べる、および/また は (b)前記患者から得られたサンプル中のhKv4.3ポリペプチド発現の存 在または量を分析する、 ことを含んでなる方法。 15.請求項9に記載のhKv4.3ポリペプチドを阻害(拮抗)するまたは作働させ る化合物の同定方法であって、 (a)hKv4.3ポリペプチドを発現する細胞(もしくはhKv4.3ポリペプ チドを発現している細胞膜)またはhKv4.3ポリペプチドに応答す る細胞と候補化合物とを接触させ、そして (b)これらの結合、機能的応答の刺激もしくは阻害を観察する、または 前記候補化合物と接触させた細胞(もしくは細胞膜)と接触させて いない細胞とをそのhKv4.3ポリペプチド活性能力について比較す る、 ことを含んでなる方法。 16.請求項15に記載の方法により同定されたアゴニストまたはアンタゴニス ト。 17.請求項8に記載の方法により作製された組換え宿主細胞またはhKv4.3ポリ ペプチドを発現しているその膜。 18.(a)配列番号5の全長において、配列番号5と少なくとも92%同一で あるヌクレオチド配列、 (b)配列番号5の全長において、配列番号5と少なくとも92%同一で あるヌクレオチド配列、 (c)配列番号5のポリヌクレオチド、または (d)配列番号6の全長において、配列番号6のアミノ酸配列と少なくと も92%同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、 を含んでなる単離されたポリヌクレオチドならびに配列番号5のポリヌクレオ チド。 19.(a)配列番号6の全長において、配列番号6のアミノ酸配列と少なくと も98%同一であるアミノ酸配列を含んでなる、 (b)配列番号6の全長において、配列番号6のアミノ酸配列と少なくと も98%同一であるアミノ酸配列を有する、 (c)配列番号6のアミノ酸を含んでなる、および (d)配列番号6のポリペプチドである、 ポリペプチド、ならびに配列番号5に含有される配列を含んでなるポリヌクレ オチドによりコードされるポリペプチド。
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