JP2000504310A - 敗血症の治療方法 - Google Patents

敗血症の治療方法

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JP2000504310A JP9519868A JP51986897A JP2000504310A JP 2000504310 A JP2000504310 A JP 2000504310A JP 9519868 A JP9519868 A JP 9519868A JP 51986897 A JP51986897 A JP 51986897A JP 2000504310 A JP2000504310 A JP 2000504310A
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】 本発明は、成熟または修飾KC[配列番号:1]、groα[配列番号:2]、groβ[配列番号:3]またはgroγ[配列番号:4]から選択されるケモカインあるいはそれらの多量体を単独で、あるいは抗感染剤と組み合わせて使用する、敗血症の予防および治療方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 敗血症の治療方法 発明の分野 本発明はある種のケモカインまたはその生物学的に活性なフラグメントを単独 でまたは抗感染剤と組み合わせて用いる、敗血症の治療および予防方法に関する 。 発明の背景 本明細書の用語、敗血症は、広く、微生物による宿主の侵入が、限定されるも のではないが、感染症の臨床的発現: (1)体温が38℃より高いかまたは36℃未満;(2)心拍数が1分間当た り90拍より多い;(3)呼吸数が1分間当たり20回より多いかまたはPaC O2が32mmHg未満;(4)白血球の数が12000個/立方mmより多い かまたは4000個/立方mm未満、あるいは未成熟(バンド)形のものが10 %よりも多い;(5)器官機能不全、低潅流または低血圧に関連付けられる状況 を意味するのに定義される。低潅流および潅流異常は、乳酸アシドーシス、尿量 過少症または精神状態の急激な変化を包含する(Chest1992;101:1644-1566)が 、これらに限らない。 敗血症は、入院患者を血流侵入に対して感受性にする疾患または症状の患者、 または熱傷、外傷または術後の患者において起こり得る。敗血症の多くの患者に おける、主たる病原体は、エシェリシア・コリ(Escherichiacoli)であり、つ いでクレブシエラーエンテロバクター-セラチア(Klebsiella-Enterobacter-Ser ratia)群などの他のグラム陰性菌、シュードモナス(Pseudomonas)である。感 染の割合は幾分小さいが、スタフィロコッカス(Staphylococcus)などのグラム 陽性菌および全身的ウイルス感染および真菌感染が本明細書に用いられる敗血症 なる用語に含まれる。尿生殖器管が感染する最も一般的な部位であり、胃腸管お よび気管が次に敗血症の頻繁に生じる源である。他の一般的な病巣は損傷、熱 傷および骨盤感染であり、静脈内カテーテルで感染する。 細菌性感染の結果、敗血性ショックとなることがしばしばである。敗血性ショ ックは、組織に十分な酸素を供給できなくなる不当な組織潅流、低血圧および尿 量過少症により特徴付けられる。 細菌産物が細胞ならびに凝固、補体、フィブリン溶解およびブラジキニン系の 成分と反応し、細胞を傷つけるプロテアーゼを放出し、特に毛細管における血流 を変えるために、敗血性ショックが起こる。 微生物が、しばしば、古典的補体活性化経路を活性化し、エンドトキシンが別 の経路を活性化する。補体活性化、ロイコトリエン生成および好中球に対する細 菌産物の直接的作用が、これらの炎症性細胞の肺における蓄積、肺内皮細胞を傷 つけ、成人呼吸窮迫症候群(「ARDS」)を罹患するその蛋白質分解酵素およ び毒性酸素基の放出をもたらす。ARDSは敗血性ショックの患者における主た る死亡原因であり、肺うっ血、顆粒球凝集、出血および毛細管血栓により特徴付 けられる。 敗血性ショックが集中治療部での主な死亡原因である。米国では1年当たり推 定200000件の敗血性ショックの患者がおり、技術の進歩 (すなわち、呼吸 維持装置)および抗生物質療法にもかかわらず、敗血性ショックの死亡率は40 %を越えたままである。実際、確立された敗血性ショックに関する死亡率は、Wa isbrenの包括的記載(Arch.Intern.Med.88:467−488(1951))に よればほとんど減少していない。効果的な抗生物質を利用することができ、敗血 性ショック症候群についての認識が増加しているにもかかわらず、過去数十年に わたる敗血性ショックの発生率は、事実、増加している。抗菌剤で敗血症死亡を 根絶することができない以上、近年の確立された療法の欠点を修正するために、 単独でまたは抗菌剤と組み合わせて用いられる別の薬剤を開発する必要があるの は明らかである。 発明の概要 本発明は、KC、groα、groβ、およびgroγから選択されるケモカ イン由来の蛋白の有効量を敗血症の予防または治療が必要なヒトまたはヒトでな い動物に投与することを含む、敗血症の予防または治療方法に関する。最も好ま しくは、本発明方法に用いるケモカインは、修飾KC[配列番号:1の全長蛋白 のアミノ酸5〜72]、修飾ヒトgroβ[配列番号:3の全長蛋白のアミノ酸 5〜73]または修飾ヒトgroγ[配列番号:4の全長蛋白のアミノ酸5〜7 3]あるいはそれらの多量体を包含する。また、成熟ケモカインを本発明方法に 用いてもよい。 本発明方法を、単独で、あるいは抗感染剤の投与と組み合わせて行ってもよい 。 本発明に関する他の態様および利点を、下記の本発明の好ましい具体例の詳細 な説明においてさらに説明する。 発明の詳細な説明 本発明の目的は、敗血症の治療を必要とするヒトを包含する動物に有効量のケ モカインを投与することを含む、敗血症の新たな治療方法を提供することである 。本発明方法において有用なケモカインは、KC[配列番号:1]、groα[ 配列番号:2]、groβ[配列番号:3]、groγ[配列番号:4]、また はそれらの修飾蛋白および多量体蛋白を包含し、それらは国際特許出願公開WO 94/29341に記載されており、これを参照により本明細書に記載されてい るものとみなす。修飾KC[配列番号:1のアミノ酸5〜72]、修飾groβ [配列番号:3のアミノ酸5〜73]、修飾groγ[配列番号:4のアミノ酸 5〜73]、および二量体修飾groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73]が 特に望ましい。 これらのケモカインはすでに記載されたものであるが、敗血症の予防および治 療におけるそれらの使用は報告されていない。成熟KC[配列番号:1]、ヒト groα[配列番号:2]、ヒトgroβ[配列番号:3]またはヒトgroγ [配列番号:4]、および特に、それらに由来する修飾および多量体ケモカイン が、致命的な敗血症を引き起こす生物に攻撃を受けた動物の生存率を有意に上昇 させることが、今回、見いだされた。胸部または腹部の外科手術前における、本 発明医薬または化合物を単独で、または抗感染剤と組み合わせて用いる処置は、 術後の敗血症の可能性を低下させることにおいて有用であろう。すでに述べたよ うな種々の理由により引き起こされる敗血症の治療のために、術後にそれを使用 してもよい。 上記のごとく、医薬の製造および本発明方法に有用な蛋白は、成熟ケモカイン 、修飾ケモカイン、およびそれらの多量体を包含する。 本明細書の用語「成熟ケモカイン」は、「インタークリン」としても知られ、 当該分野においてKC、groα、groβ、およびgroγと慣用的に呼ばれ ている蛋白であると定義する。便利のため、72個の残基を有するネズミ蛋白K Cのアミノ酸配列を配列番号:1に示す。これらの配列はGenbankの受託番号J 04596から利用可能である。ヒト蛋白groα(アミノ酸1〜73)の配列 を配列番号:2に示す。ヒト蛋白groβ(アミノ酸1〜73)を配列番号:3 に示す。ヒト蛋白groγの配列を配列番号:4に示す。groγのDNAおよ びアミノ酸配列は国際特許出願公開WO92/00326(1992年1月9日 )にも示されている。これらのgroγ配列は、さらに国際特許出願公開WO9 4/29341(1994年12月22日)において公表されており、参照によ り本明細書に記載されているものとみなす。 用語「修飾ケモカイン」は、上で引用した国際出願において定義されている。 修飾ケキカインはKC、groβ、groα、およびgroγ由来、より好まし くはgroβ、groα、およびgroγ、最も好ましくはgroβ由来のもの である。修飾ケモカインは、成熟蛋白のアミノ末端における約2個ないし約8個 のアミノ酸の除去により特徴づけられるデスアミノ蛋白を包含する。最も好まし くは修飾ケモカインはアミノ(N−)末端における最初の4個のアミノ酸の除去 により特徴づけられる。特に、組み換え法により発現される場合、本発明におい て有用なデスアミノケモカインは、挿入されたN−末端Metを含んでいてもよ い。発現を目的として蛋白中に挿入されるN−末端メチオンニンを、宿主細胞に よる蛋白プロセッシングの間に、あるいは既知方法を用いて合成的に開裂しても よい。別法として、所望ならば、このアミノ酸を酵素消化または他の既知手段に より開裂してもよい。特に望ましい修飾ケモカインは、修飾KC[配列番号:1 のアミノ酸5〜72]、修飾ヒトgroβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73] および修飾ヒトgroγ[配列番号:4のアミノ酸5〜73]を包含する。 成熟蛋白の生物学的活性を有しているKC、groα、またはgroγの他の アナログまたは誘導体も、用語「修飾ケモカイン」に包含される。ここに定義す るように、かかるアナログおよび誘導体は、蛋白、例えば配列番号:1〜4に示 される蛋白の既知アミノ酸配列において作成された変化によっても特徴づけられ る修飾蛋白を包含する。かかるアナログは、8個またはそれ以下のアミノ酸残基 、好ましくは約5個またはそれ以下のアミノ酸残基が成熟蛋白のものとは異なる アミノ酸配列を有することにより特徴づけられる。蛋白のアミノ酸配列における 相違は保存的アミノ酸置換のみを包含することが好ましい。1のアミノ酸が置換 されるべきアミノ酸と実質的に同じ電荷を有しており、その置換が蛋白の局部的 なコンホーメーションまたはその生物学的活性に対して有為な影響を与えない場 合に、保存的アミノ酸置換が起こる。あるいはまた、配列中への1のアミノ酸の 導入のごとき変化が、蛋白の安定性を変化させることができるものであり、ある いは所望宿主中での発現を可能にしうるものであることが好ましい。これらの修 飾蛋白のもう1つの特徴は、成熟蛋白と比較した場合の向上した生物学的活性で あってもよい。 本明細書の用語「多量体蛋白」または「多量体」は、本発明において有用な成 熟および/または修飾蛋白の多量体形態、例えば二量体、三量体、四量体および 他の凝集形態を意味する。合成または組み換え発現によりかかる多量体形態を調 製することができ、かかる多量体形態は、後で説明するような合成および組み換 え法の組み合わせにより製造されるケモカインを含む。多量体は、発現により自 然にできるものであってもよく、あるいはかかる多量体形態に構築されるもので あってもよい。多量体ケモカインは、同じ修飾ケモカインからなる多量体を包含 してもよい。異なる修飾蛋白の凝集により別の多量体を得てもよい。本発明の修 飾ケモカインと既知の成熟ケモカインとの凝集によりさらに別の多量体を得ても よい。好ましくは、本発明において有用な二量体または多量体は、少なくとも1 つのデスアミノケモカイン蛋白および少なくとも1つの他のケモカインまたは同 じタイプの生物学的活性を有することにより特徴づけられる他の蛋白を含むであ ろう。この他の蛋白はさらなるデスアミノケモカイン、または別の既知蛋白であ ってもよい。1の特に望ましい具体例において、本発明方法は、二量体末端切断 groβ蛋白[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を用い、これを後でより詳細 に説明する。 望ましくは、本発明方法において有用なケモカインは医薬の製造において用い られ、そして/あるいは医薬組成物の製造において有用である。よって、ケモカ インを医薬組成物中に処方し、例えば国際特許出願公開WO90/02762( 1990年3月22日) およびWO94/29341(1994年12月22日 )に記載されたのと同じやり方で投与することができる。 敗血症の予防または治療のための、本発明方法において有用なこれらの医薬ま たは医薬組成物は、KC[配列番号:1]、ヒトgroα[配列番号:2]、ヒ トgroβ[配列番号:3]、およびヒトgroγ[配列番号:4]由来の有効 量の成熟、修飾または多量体ケモカイン蛋白を含有しており、敗血症の予防また は治療を必要とする動物に投与される。特に望ましい具体例は、修飾ケモカイン 、またはそれらの多量体を用いる。これらのケモカイン組成物を、単独で、ある いは他の抗感染剤の投与と組み合わせて投与してもよい。 よって、KC[配列番号:1]、groα[配列番号:2]、groβ[配列 番号:3]、およびgroγ[配列番号:4]蛋白由来の1またはそれ以上の蛋 白を用いて医薬組成物を調製する。適当な医薬担体は当業者によく知られており 、容易に選択される。現在、好ましい担体はセイラインである。本発明医薬組成 物は他の有効成分を含有していてもよく、あるいは他の治療薬と組み合わせて投 与されてもよい。例えば、本発明組成物は、特に、抗感染剤と組み合わせた投与 に適する。 適当な抗感染剤は、アミノグリコシド類(例えば、アミカシン、トブラマイシ ン、ネチルマイシン、およびゲンタマイシン)、セフタジジムのごときセファロ スポリン類、マクサラクタムのごとき関連ベーターラクタム類、イミペネムのご ときカルボペネム類、アズトレオナムのごときモノバクタム剤ならびにP.aerugi nosa、Enterobacter種、インドール陽性Proteus種、およびSerratiaに対して有 効なアンピシリンおよび広スペクトルペニシリン類(例えば、ペニシリナーゼ耐 性ペニシリン類、ウレイドペニシリン類または抗シュードモナスペニシリンまた はアウグメンチン)のごとき敗血症の治療に通常的に用いられる抗細菌剤を包含 するが、これらに限らない。抗真菌剤、アンホテリシン等ならびにファムビルお よびアシクロビルのごとき抗ウイルス剤も、抗感染剤の定義に含まれる。 本明細書記載のケモカインは、ヒトならびに酪農牛、ウマ、子ウシまたは家禽 のごとき他の動物における敗血症の治療に有用である。ヒトまたは他の動物を効 果的に治療するために、成熟、修飾または多量体のKC[配列番号:1]、gr oα[配列番号:2]、groβ[配列番号:3]またはヒトgroγ[配列番 号:4]あるいはそれらの多量体(例えば、二量体、末端切断groβ、配列番 号:3のアミノ酸5〜73)を、約10ないし約10000fg/kg/1回の 範囲の用量で注射により、あるいは1回あたり約10ないし約10000fg/ kg体重の範囲の用量で経口的に投与してもよく、輸液または同様の方法で投与 する場合には、用量は約10ないし約10000fg/kg/1回の範囲であっ てよく、皮下注射により投与する場合には、用量は約10ないし約10000f g/kg/1回の範囲であってよい。 患者の状態に応じて、本発明化合物を予防的および/または治療的処置のため に投与することができる。治療への適用において、疾病およびその合併症を少な くとも部分的に停止させるに十分な量の化合物を、常に疾病に苦しむ患者に投与 する。術後いずれの時にも、好ましくは術後24時間までに化合物を与えること ができる。予防への適用において、成熟、修飾または多量体のKC[配列番号: 1]、groα[配列番号:2]、groβ[配列番号:3]またはgroγ[ 配列番号:4]あるいはそれらの多量体を含有する組成物を、まだ疾病状態でな い患者に投与して患者の抵抗力を高める。手術の1日または1週間前、好ましく は手術の1ないし2日前に組成物を与えてもよい。組成物を非経口的または経口 的に投与してもよい。 担当医師により選択される用量レベルおよび投与パターンで、化合物の1回ま たは複数回の投与が行われる。いずれの場合にも、患者の有効に治療するに十分 な量の本発明化合物を投与すべきである。 本発明方法において有用なケモカインを、別個に投与される、本明細書にすで に開示したような慣用的抗感染剤、例えばゲンタマイシン、アウグメンチンまた はセフタジジムと組み合わせて投与してもよい。選択される特定の抗感染剤は、 それに対して生物が感受性を有するものであるべきで、感染微生物がより詳細に 同定されるに伴って、治療期間中に選定され変更される。 さらに、敗血性ショックの治療における種々の付加的な作用剤も、本発明組成 物と組み合わせた場合に有効であるかもしれない。それらは、ノルエピネフリン 、エピネフリン、イソプロテレノール、ドパミン、およびドブタミンのごとき交 感神経様作用アミン(昇圧剤);メチルプレドニソロン抗炎症剤(例えば、イン ドメタシンおよびフェニルブタゾン)のごとき抗炎症剤;ブタメタゾン、ヒドロ コルチゾン、メチルプレドニソロン、またはデキサンタソンのごときコルチコス テロイド;ヘパリン、抗スロンビンIIIまたはある種の症状およびスケジュー ル用のクマリンタイプの薬剤のごとき抗凝血剤;フロセミドまたはエタクリン酸 のごとき利尿剤;およびナロキソンのごときアヘン剤およびベータエンドルフィ ンのアンタゴニスト;腫瘍壊死因子またはインターロイキン−1のアンタゴニス ト;フェノチアジン;抗ヒスタミン剤;グルカゴン;α−アドレナリン作動性遮 断剤、血管拡張剤;血漿増量剤;パックされた赤血球;血小板;寒冷沈降物;新 鮮凍結血漿;細菌の透過性蛋白;クリンダマイシン;ならびにE.coliのJ5変異 株またはエンドトキシンコア糖脂質(リピドA)に対する抗体を包含する。かか る抗体の製造方法は広く文献に記載されている。 臨床的な敗血性シヨック症候群の治療における最も重要な様相の1つは、種々 の非常に有効な抗微生物剤の効果に対する明らかに手に負えない耐性である。よ り新しい抗微生物剤の開発にもかかわらず、臨床的な敗血症の正味の発生率は増 大し、死亡率は許容できないほど高く、しばしば、診断された患者の60%に達 する。全長、修飾および多量体のKC[配列番号:1]、groα[配列番号: 2]、groβ[配列番号:3]、またはgroγ[配列番号:4]での予防的 および感染後における治療により生存率が向上するという知見は、敗血症の新し い有用な治療を提供するものである。 修飾KC[配列番号:1]、修飾ヒトgroβ[配列番号:3]、修飾ヒトg roy[配列番号:4]、および二量体修飾ヒトgroγの生物学的活性は下記 アッセイにより示される。これらの実施例は本発明の好ましい方法を説明する。 これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。 ラット Taconic farmから得た体重200ないし250gのオスのFischer344 ラットを用いた。標準的なプラスチックケージ1つにつき2匹のラットを飼育し 、labエサおよび水を自由に取らせた。 修飾KC[配列番号:1]、修飾ヒトgroβ[配列番号:2]または修飾ヒ トgroγ[配列番号:3]あるいはそれらの多量体を、実施例1記載の方法に よりE.coliにおいて製造した。0.5%熱不活性化自己由来の正常ラット血清を 含有するDPBS中に化合物を溶解した。感染24時間前および2時間前に動物 にKCを腹腔内注射した。同じスケジュールで対照動物に希釈バッファーを与え た。感染2時間後から開始して、ラットに1日2回ゲンタマイシンを皮下注射し て治療した。 E.coli 敗血症患者から単離されたE.coliの臨床単離体を用いた。ディスク−寒 天拡散法により抗生物質感受性について生物を試験し、ゲンタマイシン、アンピ シリン、セファロシン、クロラムフェニコール、カナマイシン、テトラサイクリ ン、トリメトプリン/スルファメトキサゾールに対して感受性があり、ペニシリ ンG、エリスロマイシン、およびバンコマイシンに耐性があることがわかった。 生物をマウス中で動物継代し、次いで、回収し、MacConkey 寒天上に撒いた。再 単離された生物を脳−心臓浸潤ブロス中で一晩増殖させ、次いで、−70℃で凍 結保存した。フィブリンクロットに接種するために、融解保存物からの生物を脳 心臓浸潤ブロス中に接種し、ロータリーシェーカー(120rpm)上、37℃ でインキュベーションした。遠心分離によりE.coliを集め、標準セイラインで3 回洗浄し、最後に標準セイラインに懸濁した。濁度測定により生物数を定量し、 標準セイラインで濃度を調節した。すべての接種物サイズは、MacConkey 寒天上 のコロニー形成ユニットを評価することにより決定した。 フィブリンクロット 滅菌セイライン中のウシフィブリノーゲン(タイプ1− S,Sigma)の1%溶液から、E.coli感染したフィブリンクロットを作成した。 ヒトスロンビン(Hanna Pharma)、細菌、次いでフィブリノーゲン溶液を24ウェ ルプラスチックプレートに順次添加することによりクロットを得た。2.0ない し3.0x109個の細菌数を用いてフィブリンクロットに接種した。次いで、 移植する前に、得られた混合物を室温で30分インキュベーションした。 動物モデル ケタミン/キシラジン(40mg/kg/5mg/kg)でラッ トを麻酔し、その後、腹部を剃毛し、正中線で開腹した。E.coliを含有するフィ ブリン−スロンビンクロットを腹腔内に移植することにより細菌性腹膜炎を誘発 した。移植後、筋肉層を4−0絹糸で綴じ、傷を手術用ステイプルで閉じた。動 物を詳しく観察し、明らかに瀕死の動物を安楽死させた。 ゲンタマイシン 5日間にわたり1日2回、硫酸ゲンタマイシン(Elkins−Si nn,NJ)5mg/kgを皮下注射してラットを治療した。 統計 いくつかのプールした研究から、すべての変数データを生存率のパーセ ント値として表す。Fisher'sExtract検定を用いて、14日目における生存率の 間の相違の統計学的有意性を決定した。p<0.05である場合に群間の相違を 統計学的に有意とみなした。 実施例1−末端切断KCおよびGROβの製造 A.組み換え末端切断KCおよび末端切断groβの発現 末端切断したネズミKC(配列番号:1のアミノ酸5〜72)およびヒトgr oβ(配列番号:3のアミノ酸5〜73)をE.coliにおいて細胞内発現させた場 合、KC(配列番号:1のアミノ酸5〜72)は開始Metを保持した。真正の N末端組み換え蛋白を得るために、末端切断KC(配列番号:1のアミノ酸5〜 72)のN末端に特異的開裂タグを作成した。NdeI部位をコードしている正 プライマーおよびXbaI部位を含む逆プライマーを用い、ポリメラーゼ連鎖反 応(PCR)により、相捕的DNA配列を含むプラスミドから末端切断したネズ ミKCおよび末端切断したヒトgroβ(配列番号:3のアミノ酸5〜73)の 各コーディング配列を増幅した。末端切断KC(配列番号:1のアミノ酸5〜7 2)、決定されたエピトープタグ(DET)部位およびエンテロキナーゼ開裂部 位も使用した。これらのPCRフラグメントをE.coli LPlL−依存性発現ベクタ ーpEAKn(pSKF301の誘導体)のNdeIおよびXbaI部位間にサ ブクローン化した。野生型(ind+)リプレッサー遺伝子(cI+)AR12 0を含有するE.coliの溶原性株中のLPLプロモーターを化学的に誘導すること により各ポリペプチドを発現させた。 B.末端切断groβ(配列番号:3のアミノ酸5〜73)の精製および再生 非特異的空気酸化を回避するために20mMジチオスレイトール(DTT)を含 有するpH6.0のバッファー中でE.coliのペレットを溶解させた。大部分の末 端切断groβは不溶性溶解物ペレット中にあり、20mMDTTを含有する2 MグアニジンHCl,pH8.0バッファー中で可溶化させた。可溶化した末端 切断groβを2mM EDTAを含有するpH6.0のバッファーに対して透析 した。大部分のE.coli蛋白は透析中に沈殿したが、末端切断groβは単量体形 態として溶液中にとどまった(純度95%より大)。末端切断groβの溶液を pH8.5に調節し、空気酸化させるために一晩撹拌した。再生した末端切断g roβの溶液を0.1%TFA溶液とし、Ultrasphere C18(Beckman)カラムに 適用して単量体形態を二量体形態から分離した。各形態を別個にプールし、蒸発 させてアセトニトリルを除去し、濃縮し、PBSに対して透析し、次いで、−7 0℃で保存した。 C.末端切断KC(配列番号:1のアミノ酸5〜72)の精製 末端切断groβについて説明したように、DET−DDDDKケモカインを 精製し、再生させた。再生したDET−DDDDKケモカインをエンテロキナー ゼで消化してN末端DET−DDDDKを除去し、抗DETモノクローナル抗体 カラムを用いて未消化分子を除去した。消化された分子を上記のごとくC18逆 相HPLCを用いてさらに精製した。 D.特徴づけ N末端配列決定および分子量についてのMALD−MSを行い、分子が単量体 または二量体いずれかの無傷の形態のN末端からC末端に至るものであることを 確認した。アミノ酸分析により各ケモカイン濃度を決定し、各標品のエンドトキ シンレベルは0.05U/ml未満であった。 実施例2−末端切断GROβ二量体の製造 A.細胞の溶解 50mMクエン酸ナトリウムpH6.0、40mM NaCl、2mM ED TA、5%グリセロール、0.05%ツイン80、0.2mM PMSF、ロイ ペプチンおよびペプスタチンA各1mg/mlを含有する4リットルの溶解バッ ファー中のE.coli LW 細胞400gを、Microfluidics(M110Y 型)ホモジナイザ ー(11000psi)に2回通すことにより溶解した。細胞溶解物を1700 0gで遠心分離(4℃で1時間)し、上清を捨てた。 B.末端切断GROβ二量体の可溶化および再生 溶解物ペレット中の不溶性の末端切断groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜 73]を、50mM TrisHCl pH8.0、2MグアニジンHCl、20 mM DTTを含有するバッファー1.3リットル中で、室温において一晩撹拌 することにより可溶化させた。可溶化した末端切断groβ[配列番号:3のア ミノ酸5〜73]を25000gにおける遠心分離により回収し、2mM ED TAを含有する50mMクエン酸ナトリウムpH6.0に対して徹底的に透析を 行ってグアニジンHClおよびDTTを除去して、可溶性で還元型の末端切断g ro β[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を得た。末端切断groβの溶液を3m g/mlまで濃縮し(Amicon YM3膜を用いる)、0.5M Trizma塩基を用いて pHを8.5に上昇させた。室温で一晩撹拌することにより、末端切断groβ [配列番号:3のアミノ酸5〜73]の空気酸化を行った。0.1%TFA中の アセトニトリルを30分で20%から40%までとする直線的グラジエントを用 いるVydac C18(Nest)により二量体の生成をモニターした。 C.二量体の精製 二量体生成が最大に達した時、10%酢酸を用いて再酸化溶液をpH8.0と し、25mM Tris HCl pH8.0(バッファーA)中で平衡化したToy opearl SP-65OM 上に二量体を捕捉した。4リットルのバッフアーA、次いで2 リットルのバッファーA中0.125M NaClでカラムを洗浄し、バッファ ーA中0.125〜0.5M NaClの直線的グラジエントで4リットル溶出 した。流速は40ml/分であった。末端切断groβ二量体は末端切断gro βおよび他のオリゴマー形態の末端切断groβから十分に分離された(SDS −PAGE)。末端切断groβ二量体を含有するフラクションを一緒にし、1 0%TFA溶液でpH3.0とし、4%アセトニトリル中0.1%TFAで平衡 化したVydac C18(2.1x25cm)に適用した。0.1%TFA中20〜4 0%アセトニトリルのグラジエント(30分)で末端切断groβが溶離された 。末端切断groβ二量体は30%までのアセトニトリルとともに溶出された。 末端切断groβ二量体を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥してアセ トニトリルを除去し、Spectrapor 3K MWCO透析チューブ中に入れてPBSに対し て透析した。 D.収量 再生を0.1mg/mlで行った場合、末端切断groβ二量体の典型的な収 率は0.15mg/細胞1gであり、再生を3mg/mlで行った場合、末端切 断groβ二量体の典型的な収率は0.7mg/細胞1gであった。 E.特徴づけ 非還元的SSDS−PAGEにより決定された末端切断groβ二量体の分子 量は末端切断groβの分子量の約2倍であった。還元すると、両形態は同じス ポッ トとして移動し、末端切断groβ二量体がジスルフィド結合した二量体である ことが示された。MALD−MS分析により決定された末端切断groβ二量体 の分子量は15069Da(推定分子量15073Da)であったが、末端切断 groβの分子量は7536Da(推定分子量7537Da)であった。末端切 断groβ二量体のN−末端配列決定により、最終生成物の5〜10%が開始M etを保持していることが示された。末端切断groβ二量体のジスルフィド対 合パターンは末端切断groβと同じ(C5−C31、C7−C47)[配列番 号:3のアミノ酸5〜73]であったが、すべての対合は分子内というよりはむ しろ分子間のものであった。PBS(pH7.0)中におけるゲル濾過分析およ び超遠心沈降平衡分析により、末端切断groβ二量体は0.25mg/mlの 濃度においては八量体から十六量体への可逆的集合を示すが、末端切断groβ [配列番号:3のアミノ酸5〜73]は20mg/mlの濃度においてでさえ、 非共有結合二量体であることが示された。末端切断groβ二量体の濃度は定量 的アミノ酸分析により決定された。 実施例3−E.coliによる敗血症において予防的に投与された末端切断KC 感染24時間前および2時間前に、用量10、33、100または333fg /kgの末端切断KC[配列番号:1のアミノ酸5〜72]を動物に腹腔内投与 した。対照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後 から、ラットを1日2回ゲンタマイシンを皮下注射して治療を開始した。0日目 にE.coli含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。感染2時間 後から、1日2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開始した。33 または100fg/kgの末端切断KCで予防的に処置され、次いで、ゲンタマ イシン治療されたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッフアー処 置対照ラットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(fg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 8/17 10 10/15 33 17/8 100 18/7 333 10/15 実施例4−E.coliによる敗血症において治療的に投与された末端切断KC 0日目にE.coli含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。感 染2時間後に、用量33、100、333または1000fg/kgの末端切断 KC[配列番号:1のアミノ酸5〜72]を動物に1回腹腔内投与した。対照動 物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、1日2 回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開始した。100または333 fg/kgの末端切断KCで治療的に処置され、次いで、ゲンタマイシン治療を 受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファー処置対照ラッ トよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(fg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 9/16 33 11/14 100 17/8 333 18/7 1000 10/15 実施例5−S.aureusによる敗血症において治療的に投与された末端切断KC 0日目にS.aureus含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。 感染2時間後に、用量33、100、333または1000fg/kgの末端切 断KC[配列番号:1のアミノ酸5〜72]を動物に1回腹腔内投与した。対照 動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、1日 2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開始した。100または33 3fg/kgの末端切断KCで治療的に処置され、次いで、ゲンタマイシン治療 を受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファー処置対照ラ ットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(fg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 8/17 33 11/14 100 17/8 333 21/4 1000 12/13 実施例6−E.coliによる敗血症において治療的に投与された末端切断groβ 0日目にE.coli含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。感 染2時間後に、用量33、100、333または1000fg/kgの末端切断 groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を動物に1回腹腔内投与した。対 照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、1 日2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開始した。100または3 33fg/kgの末端切断groβで治療的に処置され、次いで、ゲンタマイシ ン治療を受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファー処置 対照ラットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(fg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 9/16 33 12/13 100 20/5 333 18/7 1000 10/15 実施例7−S.aureusによる敗血症において治療的に投与された末端切断groβ 0日目にS.aureus含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。 感染2時間後に、用量33、100、333または1000fg/kgの末端切 断groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を動物に1回腹腔内投与した。 対照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、 1日2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開始した。100または 333fg/kgの末端切断groβで治療的に処置され、次いで、ゲンタマイ シン治療を受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファー処 置対照ラットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(fg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 9/16 33 12/13 100 20/5 333 18/7 1000 10/15 実施例8−E.coliによる敗血症において治療的に皮下注射された末端切断gro β 0日目にE.coli含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。感 染2時間後に、用量0.1、0.3、1.0、または3.3pg/kgの末端切 断groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を動物に1回皮下注射した。対 照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、ゲ ンタマイシンを1日2回皮下注射することによりラットを治療した。0.3また は1.0pg/kgの末端切断groβで治療的に処置され、次いで、ゲンタマ イシン治療を受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファー 処置対照ラットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(pg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 10/15 0.1 12/13 0.3 18/7 1.0 20/5 3.3 11/14 実施例9−S.aureusによる敗血症において治療的に皮下注射された末端切断gr oβ 0日目にS.aureus含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。 感染2時間後に、用量0.1、0.3、1.0、または3.3pg/kgの末端 切断groβ[配列番号:3のアミノ酸5〜73]を動物に1回皮下注射した。 対照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。感染2時間後から、 ゲンタマイシンを1日2回皮下注射することによりラットを治療した。0.3ま たは1.0pg/kgの末端切断groβで治療的に処置され、次いで、ゲンタ マイシン治療を受けたラットは、ゲンタマイシン治療のみを受けた希釈バッファ ー処置対照ラットよりも有意に改善された生存率を示した。 結果 用量(pg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 8/17 0.1 13/12 0.3 18/7 1.0 20/5 3.3 12/13 実施例10−E.coliによる敗血症において予防的に投与されたGROβ二量体 二量体を形成した2個の末端切断Groβ蛋白[配列番号:3のアミノ酸5〜 73]を感染24時間前に0.1、0.3、1.0または3.3pg/kgの用 量で動物に皮下注射した。対照動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与 えた。感染2時間後から、ラットを1日2回ゲンタマイシンを皮下注射して治療 を開始した。0日目にE.coli含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移 植した。感染2時間後から、1日2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治 療を開始した。0.3または1.0pg/kgの末端切断Groβ二量体で予防 的に処置され、次いで、ゲンタマイシン治療されたラットは、ゲンタマイシン治 療のみを受けた希釈バッファー処置対照ラットよりも有意に改善された生存率を 示した。 結果 用量(pg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 8/17 0.1 10/15 0.3 18/7 1.0 20/5 3.3 8/17 実施例11−S.aureusによる敗血症において治療的に投与されたGROβ二量体 0日目にS.aureus含有フィブリン−スロンビンクロットをラットに移植した。 二量体を形成した2個の末端切断groβ蛋白[配列番号:3のアミノ酸5〜7 3]を感染2時間後に0.03、0.1、0.3、1.0、3.3、または1. 0pg/kgの用量で末端切断groβ二量体を動物に1回皮下注射した。対照 動物には同じスケジュールで希釈バッファーを与えた。 感染2時間後から、1日2回ゲンタマイシンをラットに皮下注射して治療を開 始した。0.1、0.3または1.0pg/kgの末端切断groβ二量体で治 療的に処置され、次いで、ゲンタマイシン治療を受けたラットは、ゲンタマイシ ン治療のみを受けた希釈バッファー処置対照ラットよりも有意に改善された生存 率を示した。 結果 用量(pg/kg) 生存率(生存/死亡) 対照 11/14 0.03 12/13 0.1 18/7 0.3 23/2 1.0 24/1 3.3 17/8 10.0 12/13
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,IL, IS,JP,KG,KP,KR,LK,LR,LT,L V,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL ,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,US, UZ,VN (72)発明者 ジョハンソン,キュング・オー アメリカ合衆国19010ペンシルベニア州 ブリン・モー、ヘイマーケット・レイン28 番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)KC 配列番号:1、(b)groα 配列番号:2、(c)gr oβ 配列番号:3、および(d)groγ 配列番号:4からなる群より選択 されるケモカイン由来の有効量の蛋白を敗血症の治療を要する動物に投与するこ とを含む敗血症の治療方法。 2.ケモカインが (a)成熟groβ; (b)配列番号:3のアミノ酸5から73までからなる修飾groβ; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項1記載の方法。 3.ケモカインが2個の修飾groβ蛋白からなる二量体蛋白である請求項2 記載の方法。 4.該ケモカインが (a)成熟groα; (b)配列番号:2のアミノ酸5から73までからなる修飾groα; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項1記載の方法。 5.該ケモカインが (a)成熟groγ; (b)配列番号:4のアミノ酸5から73までからなる修飾groγ; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項1記載の方法。 6.該ケモカインが (a)成熟KC; (b)配列番号:1のアミノ酸5から72までからなる修飾KC; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項1記載の方法。 7.該有効量が約10ないし約1000fg/kg/1回である請求項1記載 の方法。 8.該ケモカインが術後2時間から24時間までに投与される請求項1記載の 方法。 9.該ケモカインが経口的に投与される請求項1記載の方法。 10.該ケモカインが皮下注射により投与される請求項1記載の方法。 11.さらに、有効量の抗感染剤と組み合わせてケモカインを投与する工程を 含む請求項1記載の方法。 12.抗感染剤がゲンタマイシン、アウグメンチンまたはセフタジジムからな る群より選択される請求項11記載の方法。 13.(a)KC 配列番号:1、(b)groα 配列番号:2、(c)g roβ 配列番号:3、および(d)groγ 配列番号:4からなる群より選 択されるケモカイン由来の有効量の蛋白を敗血症の予防を要する動物に投与する ことを含む敗血症の予防方法。 14.ケモカインが (a)成熟groβ; (b)配列番号:3のアミノ酸5から73までからなる修飾groβ; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項13記載の方法。 15.ケモカインが2個の修飾groβ蛋白からなる二量体蛋白である請求項 14記載の方法。 16.該ケモカインが (a)成熟groα; (b)配列番号:2のアミノ酸5から73までからなる修飾groα; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項13記載の方法。 17.該ケモカインが (a)成熟groγ; (b)配列番号:4のアミノ酸5から73までからなる修飾groγ; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項13記載の方法。 18.該ケモカインが (a)成熟KC; (b)配列番号:1のアミノ酸5から72までからなる修飾KC; (c)2個またはそれ以上の(a)または(b)からなる会合体を含んでなる 多量体ケモカイン蛋白;および (d)第2のケモカインと(a)または(b)との会合体を含んでなる多量体 ケモカイン蛋白 からなる群より選択される請求項13記載の方法。 19.該有効量が約10ないし約1000fg/kg/1回である請求項13 記載の方法。 20.手術の1ないし2日前に該ケモカインが投与される請求項13記載の方 法。 21.さらに、有効量の抗感染剤と組み合わせてケモカインを投与する工程を 含む請求項13記載の方法。 12.抗感染剤がゲンタマイシン、アウグメンチンまたはフセタジジムからな る群より選択される請求項21記載の方法。
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