JP2000503846A - リピート核酸配列を分析する方法 - Google Patents

リピート核酸配列を分析する方法

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Abstract

(57)【要約】 本明細書は、相補的オリゴヌクレオチドに相関して、標的配列の一部を形成することのできる前後に反復した配列の数を測定するための標的核酸分析法を提供する。さらに、前後に反復した配列を含んで成る標的配列を捕獲するための標的配列捕獲試薬をも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 リピート核酸配列を分析する方法 発明の分野 本発明は、連続的に反復する核酸配列に関し、特に、反復配列が連続的に反復す る回数を分析する方法に関する。 発明の背景 ヒトゲノムの特定の領域は、いろいろ呼び方はあるがタンデム・リピートと呼ば れる、連続的に反復する核酸配列を含有する。3個のヌクレオチドの反復配列は 、普通、゛トリプレット・リピート゛と呼ばれ、一定の多重度の反復配列は正常 であるが、遺伝的突然変異は、多重度が1世代毎に増加する傾向がある不安定な 構造の原因となるリピートの多重度を増加させ得る。不幸にも、多重度が一定数 を超えて増加する場合、反復領域は、精神遅滞、神経筋消耗性弛緩、運動失調、 不随意運動、てんかん、痴呆および神経軽症麻痺のような重篤な肉体的形質を発 現する疾患の原因となり得る。 例えば、健康な個体は、CGG配列が、50回未満繰り返すCGGトリプレッ ト・リピートを有する。この長さを超える場合、 不安定に帰する。リピートの数が、200を超える場合、脆弱X症候群と呼ばれ る遺伝的疾患が起こる。不安定な長さの範囲(即ち、CGGリピートが50から 200重複)は、゛前突然変異゛と呼ばれ、将来の世代が、完全に突然変異を起 こした配列を受け継ぎがちである上述の遺伝的現象に帰する。筋緊張性ジストロ フィと呼ばれる同様の遺伝的疾患は、約100回を超えて反復するCTG配列を 有するヒトに特徴的である。CTGが、約52から約90回の範囲で反復する個 体は、前突然変異段階にあり、CTGが、約5から約37回反復する個体は、正 常である。歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症は、トリプレット・リピート増大が 特徴的である遺伝的疾患の更なる例である。 例えば、ウィルスに起因するもののような他の疾患は、ゲノム中のユニークな 核酸配列の存在により特徴づけることができ、その特定の標的配列の検出は、比 較的簡単である。しかしながら、増大したリピート配列が特徴的である遺伝的疾 患の検出は、配列が重複していること、及び疾患を示すのは配列それ自体の存在 ではなくこの重複の程度であることから困難である。従って、例えば、リピート 配列に相補的である配列を被覆した固形支持物質は、配列の長さに関係無くリピ ート配列とハイブリダ イズする。それ故に、リピート配列の存在を検出することは可能であるが、配列 の長さを測定することは、問題が残る。結果として、従来の捕獲試薬は、一般的 に、反復配列が一定の多重度を超える場合に起こる遺伝的疾患を検出するのには 用いられない。 従って、現在の研究の慣行では、タンデム・リピート配列は、典型的には配列 決定反応に用いるゲルシステムを用いたゲル電気泳動により分析される。臨床的 慣行では、リピート配列のサイズの相違を決定するのが困難であることから、制 限酵素断片法およびサザン・ブロットが用いられる。 発明の概要 本発明は、反復配列に相補的な異なる多重度の配列を有する1セットのオリゴ ヌクレオチドに比例した標的配列内に見い出される反復配列の回数を測定するた めに標的配列を分析する方法を提供する。この方法は、迅速且つ容易に自動化さ れ、従って技術者の最小限の関与しか要さない。反復配列は、式Apyazに 従い、ここで、Tは、Uで置換することができ;A、C、G、TおよびUは、塩 基を表し;p、y、aおよびzは、0から5であり;p+y+a+zの合計は、 少なくとも2であ り;A、C、GおよびTまたはUは、いずれの順序であっても良い。反復配列は 、標的配列内で前後して少なくとも2回繰り返し、本発明によるこのような標的 配列を分析する方法は、試験試料と標的配列捕獲試薬とを接触させて標的配列/ 捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリッドを形成させることを含んで成る。標的配 列捕獲試薬は、固形支持体に固定された少なくとも2種の捕獲オリゴヌクレオチ ドを含んで成り、これらの捕獲オリゴヌクレオチドは、反復配列に相補的な異な る多重度の配列を有する。標的配列捕獲試薬により形成したハイブリッドの環境 のストリンジェンシーの増加により、ハイブリッドが漸進的に解離する。漸進的 ハイブリッド解離パターンを検出して標的配列における反復配列の多重度を測定 することができ、この多重度は、捕獲オリゴヌクレオチド内に見られる相補的配 列の多重度に比例して測定される。 上述の式を有する反復配列を含んで成る、標的配列を捕獲するための標的配列 捕獲試薬も提供される。捕獲試薬は、固形支持物質に固定した、反復配列に相補 的な異なる多重度の配列を有する少なくとも2種のオリゴヌクレオチドを含んで 成る。図の簡単な説明 図1は、標的配列捕獲試薬を模式図により示す。 図2および3a−3cは、ハイブリッド形成または解離を検出するための光学的 導波管装置および光学的導波管装置使用の背景にある概念を模式図により具体的 に説明する。 図4および5は、標的配列捕獲試薬の模式的具体的説明である。 図6および8は、反復配列の数の関数としてコンピューターが作成したハイブ リッド融解温度のグラフによる表現である。 図7a−7e、9a−9e、および10(a)−10(d)は、本発明による標 的配列の分析を模式図により示す。 発明の詳細な説明 本明細書で用いる゛反復配列゛とは、連続して又は前後して反復される塩基ま たは核酸配列を意味する。また、本発明の目的に適うべく、゛標的配列゛とは、 反復配列を含んで成る核酸配列を意味し、反復配列を含有する標的配列の領域を ゛リピート領域゛と呼ぶ。例えば、連続する塩基CTGCTGCTGを含む標的 配列において、反復配列は、CTGである。本明細書で用いる゛塩基゛とは、そ の通常の意味を有し、且つ変形した及び天然 に存在する、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T) 、およびウラシル(U)のようなデオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオ チドを含む。反復配列は、式Apyazにより表すことができ、ここで、Tは 、Uで置換することができ;A、C、G、TおよびUは、塩基を表し;p、y、 aおよびzは、反復する一連の塩基内に各塩基が存在する回数を表し、0から5 の範囲にあることができ;p+y+a+zの合計は、典型的には2以上、好まし くは3であり;A、C、GおよびTまたはUは、反復配列内でいずれの順序でも あることができ;そして、反復配列は、典型的には、標的配列内で2回以上、更 に典型的には5から200回繰り返す。反復配列を特徴付けるのに用いた゛いず れの順序゛とは、反復配列内の塩基がいずれの配列であってもよいこと、同じ塩 基の多重出現が、隣接するシリーズ内で相互に隣り合っていても又は、少なくと も1個の異なる介在塩基により分かれていても良いことを意味することを意図し ている。例えば、pが2に等しく;yが1に等しく;aおよびzが、0に等しく ;そして反復配列が2回繰り返す場合;以下の配列:AACAAC;ACAAC A;またはCAACAAが可能である。 リピート領域を有する相補的配列を含む相補的二重鎖核酸配列は、種々のスト リンジェントな条件下で解離することが公知である。通常、異なる長さを有する 、ハイブリダイズした核酸配列即ち゛ハイブリッド゛は、やはり異なるハイブリ ダイゼーション強度を有し、より長い配列は、より短い配列と比較してより強固 なハイブリッドを形成する。従って、より長鎖のハイブリッドを解離するには、 よりストリンジェントな条件が必要とされる。本発明の方法は、標的配列内の反 復配列の多重度を示すために、異なる鎖長のハイブリッドを解離するのに必要と するストリンジェンシーの相違を利用する。 本発明は、標的配列内の反復配列の多重度を捕獲オリゴヌクレオチド内のその 相補体の多重度と比較して測定することにより、遺伝的疾患又はそれに対する感 受性を検出するのに特に適している。表1は、反復配列増大により特徴付けられ る例示的遺伝的疾患、反復配列、ならびに正常な個体、前突然変異の個体および 疾患のある個体を特徴付ける反復配列の多重度の範囲のリストを提供する。 反復配列を含む可変の鎖長のハイブリッドを解離するのに要するストリンジェ ンシーの相違を利用することにより、このような遺伝的異常を、本発明により検 出することができる。例えば、試験試料、及びその中に含まれるいずれかの標的 配列を、種々の多重度の反復配列に相補的な配列を有する少なくとも2種の捕獲 オリゴヌクレオチドを含む標的配列捕獲試薬と接触させることができる。それに より標的配列/捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリッドを形成させ、ストリンジ ェンシーを次第に増大させる。次第に増大するストリンジェンシーは、相補的配 列間のハイブリダイゼーションの量に基づいて、ハイブリッドを漸進的に解離さ せ、最も多くの塩基対を介して形成されたハイブリッドは、最後に解離する。そ の結果生じた漸進的ハイブ リッド解離パターンの検出は、捕獲オリゴヌクレオチド内の反復配列の相補的配 列の数に相関して、標的配列内に見い出される反復配列の回数の測定を可能にす る。 ゛試験試料゛とは、標的配列を含有すると考えられる材料を指す。供試試料は 、血液、唾液、眼の水晶体液、脳脊髄液、汗、尿、乳、腹水、粘液、滑液、腹腔 液、羊水等を含む生理学的液体、または発酵ブロス、細胞培養物、化学反応混合 物等のようないずれの生物学的源からも得ることができる。試験試料は、(i) 源から得られたまま直接または(ii)試料の特性を改変する前処理後、用いる ことができる。従って、試験試料は、例えば、血液から血漿を調製、固形物質か ら液体を調製、粘稠な液体を希釈、液体を濾過、液体を蒸留、液体を濃縮、干渉 成分を不活性化、試薬を添加すること等により、使用前に前処理することができ る。また、試験試料は、消化、制限または二重鎖核酸配列を一本鎖にするよう前 処理することができる。更には、試験試料は、その中に含まれているかもしれな い標的配列を集め、精製し、増幅又はさもなければ濃縮するよう前処理すること ができる。 上述のように、標的配列は、増幅することができ、例えば、 米国特許4,683,195および4,683,202に記載されているポリメ ラーゼ連鎖反応法(PCR)のような当業界で周知の増幅反応を、この目的に用 いることができる。適切な増幅プライマーは、リピート配列を含有する領域をフ ランクすることが公知である(または測定することができる)配列に基づいて選 択することができる。反復配列はGC含量に富み、PCR法を用いたこのような 領域の増幅は、二次構造を有する増幅生成物を生じさせることは、特筆すべきで ある。GCに富む領域の増幅中の二次構造を回避する方法には、7−デアザ−2 ′−デオキシグアノシン−5′−三燐酸、即ち国際特許出願第WO 90/03 443に記載の改変Gヌクレオチドの使用が含まれる。よって、PCR法を用い てGCに富むリピート配列を増幅する場合、7−デアザ−2′−デオキシグアノ シン−5′−三燐酸を用いるのが好ましい。また、シャーリングM.(Schalling M.)等,Nature Genetics,4巻,135-139ページ(1993)は、標的配列のリピート 領域とハイブリダイズする多重度プローブの多重ライゲーションを通じてより効 率的に標的配列を増幅するのに適した好ましい且つ改変したLCR法について述 べている。 前処理していようとなかろうと、試験試料は、捕獲オリゴヌクレオチドと接触 するものであり、同様にポリヌクレオチドを包含するものとする゛捕獲オリゴヌ クレオチド゛とは、例えば、核酸、リボ核酸および、それらに限定される訳では ないが国際特許出願WO 92/20702に開示されたペプチド核酸(PNA s)または米国特許第5,185,444、5,034,506および5,14 2,047に説明されているモルホリノ類似体を含む未荷電の核酸類似体のよう な核酸類似体を含んで成ることができる。 捕獲オリゴヌクレオチドは、標的配列のリピート領域に少なくとも部分的に相 補的であり、従って、反復配列に相補的である少なくとも1配列の塩基を有する 。しかしながら、この相補的配列が特定の捕獲オリゴヌクレオチド内で反復する 回数は、反復配列が標的配列内で反復する回数より多くても、同じでも又は少な くても良い。このように、捕獲オリゴヌクレオチドは、反復配列により決定され る一連の塩基を有するが、捕獲オリゴヌクレオチドは、標的配列に部分的に相補 的である必要しかないことから、特定の捕獲オリゴヌクレオチドは、標的配列よ り長い、短い又は同じ鎖長であってもよい。故に、pが2に等しく、yが1に等 しく、aおよびzが、0に等しく、反復配列が 2回繰り返し、そして反復配列の順序がAACである上記で提供した反復配列の 例を用い、この配列とハイブリダイズするように設計された捕獲オリゴヌクレオ チドは、以下の配列:TTG、TTGTTGまたはTTGTTGTTGを有する ことができる。 捕獲オリゴヌクレオチド配列の一部分は、標的配列のリピート領域に相補的で あるが、捕獲オリゴヌクレオチドは、通常、標的配列に完全には相補的ではない 。これはいくつかの理由で事実である。第一に、前述のように、捕獲オリゴヌク レオチドは、反復配列に相補的である種々の多重度の配列を有することができる 。例えば、標的配列捕獲試薬上の捕獲オリゴヌクレオチドの1つは、反復配列が 実際に標的配列中に見い出される正確な多重度で反復配列の相補体であり、故に その捕獲オリゴヌクレオチドを標的配列のリピート領域に正確に相補的にする配 列から成ることができる。他方、標的配列捕獲試薬を形成する他の捕獲オリゴヌ クレオチドは、標的配列内に存在する反復配列の実際の多重度より多いか又は少 ない多重度の反復配列の相補体を含むことができる。更には、標的配列内の反復 配列の多重度が、捕獲オリゴヌクレオチド内のリピートの数と合っていたとして も、捕獲オリゴヌクレオチドは、例えば、下記に更に 詳細に説明するように、固形支持物質に捕獲オリゴヌクレオチドを固定するため に用いることのできる核酸尾部のような更なる塩基対を含んで成ることができる 。あるいは、試験試料は、例えば、反復領域に隣接する(またはフランクする) 領域とハイブリダイズする増幅プライマーまたはプローブを用いることにより得 られた増幅した標的配列を含有することができる。従って、その結果生じた増幅 生成物は、反復配列以外の配列を含むことができる。更に、試験試料が、例えば 、消化または制限により前処理される場合、標的配列は、反復領域に隣接する領 域を含んで成ることもできる。故に、捕獲オリゴヌクレオチドの配列は、常に、 リピート領域の完全な相補体であるとは限らない。 前述のように、捕獲オリゴヌクレオチドは、固形支持物質に固定して標的配列 捕獲試薬を形成することができる。本明細書で用いた゛固形支持物質゛とは、不 溶性であるか又は引き続く反応により不溶性にすることのできる、この目的にと って周知のいずれの物質も意味する。従って、固形支持物質は、例えば、ラテッ クス、プラスチック、誘導プラスチック、磁気または非磁気性金属、試験管のガ ラスまたはシリコン表面、マイクロタ イター ウェル、シート、チップおよび当業者等に公知の他の形状物であっても よい。固形支持物質が、必要な場合、標的配列による接近を可能にするのに十分 な多孔性を有するいかなる適切な多孔性物質も含んで成ることができることが考 えられ、且つそれも本発明の範囲内にある。 捕獲オリゴヌクレオチドは、例えば、吸着、共有結合、チオール酸金相互作用 または、前述のようなポリヌクレオチド尾部のようないずれの周知の方法論を用 いても支持物質に結合することができる。 捕獲オリゴヌクレオチドは、任意に支持物質に固定することができるが、好ま しくは、捕獲オリゴヌクレオチドは、少なくとも2個所の離れたオリゴヌクレオ チド捕獲部位を支持物質上に形成するパターンを意味する゛配置゛で固形支持物 質に固定する。個々の捕獲部位は、反復配列に相補的な同じ多重度の配列を有す る捕獲オリグヌクレオチドを含んで成る。故に、一方の部位は、5回反復する反 復配列の相補体を有する捕獲オリグヌクレオチドを含むことができ、他の捕獲部 位は、10回反復する反復配列の相補体を有する捕獲オリグヌクレオチドを含む ことができる。捕獲オリグヌクレオチド部位の配置は、反復配列 が、特定の部位にハイブリダイズするかどうかに関して為される区別を可能にす る。典型的には、捕獲オリゴヌクレオチドの配置は、捕獲オリゴヌクレオチド部 位を相互に物理的に離すことにより作る。結果として、同じ多重度の所定の配列 を含む捕獲オリゴヌクレオチドは、異なる多重度の配列を有する捕獲オリゴヌク レオチドから分けられる。 配置内の捕獲オリゴヌクレオチド間の距離は、主として、選択した検出システ ムの分解能に基づく当業者の選択の問題である。同様に、オリゴヌクレオチドを 固定する部位のサイズ、及びこれらの部位に固定するオリゴヌクレオチドの濃度 は、やはり用いる検出システムに基づくことができる当業者の選択の問題である 。詳しくは、敏感な検出システムは、反復配列が、高い表面密度の詰まった間隔 の捕獲オリゴヌクレオチドを有する捕獲試薬にハイブリダイズするかどうかを検 出することができる。従って、CCDカメラを用いて特定の部位のハイブリッド の存在または非存在を観察するとしたなら、配置の単純な機械的に補助されてい ない観察を行う場合よりも、小さい部位、低いオリゴヌクレオチド濃度、および オリゴヌクレオチド間の短い間隔を用いることができる。 捕獲オリゴヌクレオチドの配置としては、例えば、支持物質上の少なくとも2 個所の捕獲オリゴヌクレオチド スポットのような単純なパターンを挙げること ができ、これらの捕獲オリゴヌクレオチド スポットは、反復配列に相補的であ る異なる多重度の配列を含んで成る。更に複雑なパターンは、米国特許第5,4 05,783、米国特許第5,412,087、サザンE.M.(SouthernE.M .)等, Nucleic Acids Research,22 巻,8 号,1368-1373ページ (1994)お よびマスコス U.(Maskos U.)等,Nucleic Acids Research,21 巻,20 号,4 663−4669ページ (1993)に記載の方法論を用いて作ることができる。 オリゴヌクレオチドの好ましいパターンを、リピート捕獲試薬10を具体的に 説明する図1に示す。図1により示されるように、固形支持体20は、捕獲部位 30、40および50を形成するようその上に固定された捕獲オリゴヌクレオチ ドを有する。本発明によれば、捕獲部位30は、反復配列の4倍の相補体を有す る捕獲オリゴヌクレオチドを有することができ;捕獲部位40は、反復配列の7 倍の相補体を有する捕獲オリゴヌクレオチドを有することができ;そして捕獲部 位50は、反復配 列の10倍の相補体を有する捕獲オリゴヌクレオチドを有することができる。 標的配列の反復領域の相補的領域とリピート捕獲試薬の捕獲オリゴヌクレオチ ドとの接触は、捕獲オリゴヌクレオチドが、標的配列のリピート領域に種々の度 合いで相補的であることから、種々の度合いのハイブリダイゼーション強度を有 する標的配列/捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリッドの形成に帰する。更に、 標的配列のリピート領域と特定の捕獲オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼー ションの度合い(または塩基ペアリングの量)は、通常、より多くの塩基ペアリ ングを有するハイブリッドが、より少ない塩基ペアリングを有するハイブリッド よりも安定であることから、最大の度合いまで可能である。従って、可能性のあ る最大の程度まで塩基ペアリングを通じて形成したハイブリッドは、好ましいハ イブリッドであり、主たる標的配列/捕獲オリゴヌクレオチド ハイブリッドで あろう。しかしながら、前述したように、最大の度合いのハイブリダイゼーショ ンを有する配列は、最も安定であり、従って、解離が最も困難である。 ハイブリッド環境における次第に増大するストリンジェン シーは、ハイブリッドを漸進的に解離させる。本明細書で用いた゛漸進的に解離 ゛とは、相補的一本鎖配列間に起きる塩基ペアリング相互作用の量に基づく解離 を意味する。従って、漸進的解離は、本発明により、標的配列/捕獲オリゴヌク レオチド配列ハイブリッドを取り巻く環境においてストリンジェンシーが次第に 増大するにつれて起きる。次第に増大するストリンジェンシーは塩基ペアリング の量に基づいて、段階に応じた解離パターンを生じさせ、その解離パターンは標 的配列内の反復配列の多重度を示すべく検出することができる。詳しくは、条件 のストリンジェンシーの増大に応答して、最も弱いハイブリッド、即ち、最も少 ない量の塩基ペアリングで形成されたものは、初めに解離し、最も多い量の塩基 ペアリングを通じて形成されたものは、最後に解離する。したがって、種々の標 的配列/捕獲オリゴヌクレオチド ハイブリッドの解離を検出することにより、 反復配列の多重度を、捕獲オリゴヌクレオチドに比例して測定することができる 。漸進的解離は、全てのハイブリッドが直ちに解離する1回の解離事象を含む解 離パターンまたは、複数の解離事象が異なるストリンジェンシーで起こる解離パ ターンを含むことができるのは当然のことである。 本発明によれば、捕獲オリゴヌクレオチド内の反復配列の相補体に比例した反 復配列の多重度を測定することができる。本明細書で用いた゛捕獲オリゴヌクレ オチドに比例゛とは、反復配列が標的配列内に存在する回数の評価を、その相補 体が捕獲オリゴヌクレオチド内で見い出される回数に関して為すことができると いう意味である。よって、標的配列内の反復配列の多重度の特徴付けを、それが 特定の捕獲オリゴヌクレオチドに関係することから、為すことができる。捕獲オ リゴヌクレオチドに比例した、特定の標的配列内の反復配列の多重度は、例えば 、捕獲オリゴヌクレオチド内の反復配列相補体の多重度゛より小さい゛、゛より 大きい゛、または゛より小さい若しくはそれに等しい゛のような特徴付けを含む ことができる。 例えば、反復配列の溶液と、それぞれが反復配列に相補的な異なる多重度の配 列を有する3種の捕獲オリゴヌクレオチドを含んで成るリピート捕獲試薬とのハ イブリダイゼーションは、 (i)標的配列内の反復配列の多重度が、全ての捕獲オリゴヌクレオチド内に見 い出されるその相補体の多重度より小さい、 (ii)標的配列内の反復配列の多重度が、中サイズの捕獲オリゴヌクレオチド 内に見い出されるその相補体の多重度と同じ、 又は(iii)標的配列内の反復配列の多重度が、いずれの捕獲オリゴヌクレオ チド内に見い出されるその相補体の多重度よりも大きい状況を含むことができる 。リピート捕獲試薬に関する考察の目的のため、最も小さい多重度の反復配列相 補体を有する捕獲オリゴヌクレオチドを、最も短い捕獲オリゴヌクレオチドと呼 び、最も大きい多重度の反復配列相補体を有する捕獲オリゴヌクレオチドを、最 も長い捕獲オリゴヌクレオチドと呼び、そして、最も短い捕獲オリゴヌクレオチ ドと最も長い捕獲オリゴヌクレオチドの間の多重度の反復配列相補体を有する捕 獲オリゴヌクレオチドを、中サイズの捕獲オリゴヌクレオチドと呼ぶ。 前述の3通りの可能性のシナリオに関して、第一の場合、標的配列の相補的部 分と全ての捕獲オリゴヌクレオチドとの完全な塩基ペアリングが起こり、従って 、その結果生じた全ハイブリッドは、同じハイブリダイゼーション強度を有する 。故に、全ての標的が、共通のストリンジェンシーで捕獲オリゴヌクレオチドか ら解離する。この漸進的解離パターンの検出により、標的配列が、最も短い捕獲 オリゴヌクレオチド内の反復配列相補体の多重度より小さい又はそれに等しい多 重度の反復配列を 含有することを測定することができる。 第二の場合、標的配列の相補的部分と最も短い捕獲オリゴヌクレオチドとの不 完全な塩基ペアリングが起こり、標的配列の相補的部分と中サイズおよび最も長 い捕獲オリゴヌクレオチドとの完全な塩基ペアリングが起こる。故に、最も短い 捕獲オリゴヌクレオチドで形成されたハイブリッドは、初めに解離し、その他は 、より強い共通のストリンジェンシーで解離する。この漸進的解離を検出するこ とにより、反復配列の多重度が、最も短い捕獲オリゴヌクレオチド内のその相補 体の多重度より大きい、中サイズの捕獲オリゴヌクレオチド内のその相補体の多 重度より大きい若しくはそれに等しい、そして最も長い捕獲オリゴヌクレオチド 内のその相補体の多重度より小さいことを測定することができる。 第三の場合、ハイブリッドは、再度、すべての捕獲オリゴヌクレオチドで形成 されるが、反復配列の多重度が、いずれの捕獲オリゴヌクレオチド内に見い出さ れるその相補体の多重度よりも大きいことから、標的配列は、全ての捕獲オリゴ ヌクレオチドの上に張り出る。それにもかかわらず、最も長い捕獲オリゴヌクレ オチドは、標的配列のリピート領域との最も多量の塩 基ペアリングを有することから、最も強力なハイブリッドを形成する。従って、 次第に増大するストリンジェントな条件下では、ハイブリッドは、最も短い捕獲 オリゴヌクレオチドから初めに解離し;続いて標的配列と中サイズの捕獲オリゴ ヌクレオチドとの間に形成されたハイブリッドが解離し;引き続き順番に、リピ ート配列と最も長い捕獲オリゴヌクレオチドとの間に形成されたハイブリッドが 解離する。この漸進的解離の検出は、反復配列の多重度が、最も長い捕獲オリゴ ヌクレオチド内で見い出されるその相補体の多重度より大きいか又はそれに等し いことを示す。 次第に増大するストリンジェンシーは、ハイブリッド配列を解離し且つ相補的 核酸配列間の塩基ペアリングの量に基づく有効性を有するいずれかの化学的また は物理的現象によって、もたらすことができる。例えば、pHの変化およびイオ ン強度の変化は、塩基ペアリングの量に基づき種々の度合いでハイブリッド配列 を解離する。詳しくは、より長いハイブリッドを解離するには、より短いハイブ リッドを解離するのに要するものより低いpHおよびイオン強度が要求される。 同様に、より長い配列を相互に解離するには、より短い配列を相互に解離するの に要するものより高い融点(Tm)が要求される。従って、温度、pHおよびイ オン強度の変化を、ハイブリッドを取り巻く環境のストリンジェンシーを変える 手段として用いることができる。 例えば、pHまたはイオン強度を用いてストリンジェンシを増大しハイブリッ ドを解離する場合、種々のpHまたはイオン強度を有するバッファーとハイブリ ッドとを連続して接触させ、それにより次第にストリンジェンシーを増大し、漸 進的ハイブリッド解離を引き起こす。あるいは、例えば、温度を用いてストリン ジェンシーを増大する場合、ハイブリッドの環境温度を、次第に増大させ、それ によりストリンジェンシーを増大し、漸進的様式で解離を引き起こす。ストリン ジェンシーの増大は、潜在的に複数の液体移動の必要性を排除することから、好 ましくは、連続的温度上昇により達成する。 ゛ハイブリッドの環境゛は、次第に増大するストリンジェンシーが、上記で考 察した様式で解離を引き起こす、ハイブリッドを取り巻く領域である。 ハイブリッド解離の検出は、標的配列、捕獲オリゴヌクレオチド、またはリピ ート配列と捕獲オリゴヌクレオチドの両方に 検出可能な標識を組み込むことにより補助することができる。標識とは、検出す ることのできる性質または特徴を有するいずれの部分も指す。標識は、例えば、 ラジオアイソトープ、発蛍光団、化学発光団、酵素、コロイド粒子、蛍光微粒子 、挿入染料等によるように直接的に検出可能であってもよいし;または標識は、 例えば、特異的結合構成員によるように間接的に検出可能であっても良い。直接 的標識は、標識の検出を可能にする、例えば、基質、トリガー試薬、光等のよう な更なる成分を必要としてもよいことは、当然のことである。 間接的標識を用いる場合、それらは、代表的には、゛共役物(conjugate)゛と 組み合わせて用いる。共役物は、代表的には、特異的結合構成員に結合した又は カップリングした直接検出可能な標識である。本明細書で用いる゛特異的結合構 成員゛とは、結合対の構成員、即ち、分子の一方が、例えば、化学的または物理 的手段を介して他方の分子に特異的に結合する2種の異なる分子を意味する。抗 原および抗体の特異的結合対に加え、他の特異的結合対としては、それらに限定 される訳ではないが、アビジンおよびビオチン;それぞれ1993年7月1日に 出願された米国特許第5,424,414および米国特許出願番号 08/084,495に説明されているアダマンタンおよびカルバゾールのよう なハプテンに特異的な抗体およびハプテン;相補的ヌクレオチド配列;酵素補因 子または基質および酵素等が挙げられる。共役物を合成するカップリング化学は 、当業界で周知であり、例えば、特異的結合構成員の特異的結合特性または標識 の検出可能な特性を破壊しない化学的手段および/または物理的手段を挙げるこ とができる。 他の検出態様によれば、上述のような標識の組み合わせを用いてハイブリッド の解離を検出することができる。例えば、標識の抑制または増強を生じさせる相 補的配列とのハイブリダイゼーションにより抑制または増強される標識は、捕獲 オリゴヌクレオチドまたは標的配列に組み込むことができる。例えば、一本鎖捕 獲オリゴヌクレオチド上の標識は、蛍光シグナルを発することができるが、標識 の抑制または増強を生じさせる標的配列とハイブリダイズした場合、シグナルを 抑制することができるか又は、蛍光シグナルの波長は、もっぱら一本鎖捕獲オリ ゴヌクレオチドと会合した場合と異なるものとすることができる。結果として、 一本鎖配列またはハイブリダイズした配列の存在を検出することができる。 例えば、ヌクレオチド、プライマーまたはプローブのような増幅試薬または合 成試薬に標識を組み込むことにより、標識を、リピート配列または捕獲オリゴヌ クレオチドに組み込むことができる。このような試薬を標識する方法は、当業界 で周知であり、例えば、米国特許第4,948,882に説明されている。 本発明の他の態様によれば、その中に組み込まれた検出可能な標識を有する標 的配列を、例えばガラスチップ上の2種の捕獲オリゴヌクレオチド部位の配置を 含んで成るリピート捕獲試薬と接触させることができる。第一の部位は、第二の 部位のオリゴヌクレオチドに比し小さい多重度の、反復配列に相補的な配列を有 するオリゴヌクレオチドを含んで成ることができる。2種の捕獲オリゴヌクレオ チド部位でのハイブリッドの形成により、任意に洗浄工程を用いてハイブリダイ ズしていない標的配列を配置から分離することができ、両方の部位でのシグナル を、前述の方法論を用いて検出することができる。ストリンジェンシーは、例え ば、温度増加を用いて増大させることができ、部位での解離は、これらの部位で のシグナルの損失を観察することにより検出することができる。反復配列が、い ずれかの部位の捕獲オリゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より小さ い多重度で標的配列に存在する場合は、部位で生じたシグナルは、共通のTmで 減少する。この解離パターンの検出は、反復配列の多重度が、第一の部位の捕獲 オリゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より小さいか又はそれに等しいこと を示す。しかしながら、反復配列が、第一の部位の捕獲オリゴヌクレオチド内の その相補体の多重度より大きい多重度で標的配列内に存在するが、第二の部位の 捕獲オリゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より小さいか又はそれに等しい 場合、標的配列は、第一の捕獲部位から初めに離れ、続いて第二の捕獲部位から 離れる。従って、リピート配列内の反復配列の多重度は、捕獲部位からのシグナ ルの漸進的損失を観察することにより温度計のような様式で測定することができ る(即ち、第一の部位のその相補体の多重度より大きい)。 別の態様によれば、捕獲オリゴヌクレオチドは、任意に、例えば、単一の部位 で固形支持物質に固定することができる。この態様によれば、漸進的解離事象を カウントして標的配列内の反復配列の多重度を測定することができる。例えば、 種々の多重度の反復配列相補体を有する3種の捕獲オリゴヌクレオチドを、固形 支持物質上の単一のスポットに任意に固定し、標的配 列と接触させることができる。標的配列と種々の捕獲オリゴヌクレオチドとのハ イブリッド形成後、ストリンジェンシーを増大することができ、検出される解離 事象の数に基づいて、標的配列内の反復配列の多重度を測定することができる。 従って、全てのハイブリッドが、共通のストリンジェンシーで捕獲部位から解離 する場合、1回の解離事象が検出され、反復配列の多重度は、最も短い捕獲オリ ゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より小さいか又はそれに等しい。あるい は、2回の解離事象が検出された場合、これは、標的配列が、初めに最も短い捕 獲オリゴヌクレオチドから解離し、続いて中サイズおよび最も長い捕獲オリゴヌ クレオチドから解離することを示し;従って、反復配列の多重度が、中サイズの オリゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より大きいか又はそれに等しいが、 最も長い捕獲オリゴヌクレオチド内のその相補体の数より小さいことを示す。同 様に、3回の解離事象が検出された場合、反復配列の多重度は、最も長い捕獲オ リゴヌクレオチド内のその相補体の多重度より大きいか又はそれに等しいことを 測定することができる。 配置された捕獲オリゴヌクレオチド部位でのシグナルを検出 する好ましい方法は、光学的導波管装置を用いて固体の基質上の結合事象又はそ れがないことを検出する検出法を説明する、1994年9月22日に出願された 米国特許出願番号08/311,462に見い出される。ハイブリダイゼーショ ンの型のフォーマットに用いる導波管装置の能力は、当業界で公知である全内部 反射(TIR)と呼ばれる現象に基づく。図2に具体的に説明するように、TI Rは、より密な媒体62(即ち、より高い屈折率を有する、N1)に進入してよ り密な媒体とより疎の媒体66(即ち、より低い屈折率を有する、N2)との間 の境界面64にぶつかる光60が、臨界角が等式: θc=arcsin(N2/N1) により定義される臨界角θcより大きい角度θRで境界面にぶつかるならば、よ り密な媒体62以内で完全に反射するという原理で作用する。これらの条件下で 、゛減衰波゛として知られる電磁波が生じる。図2に示すように、より密な媒体 中で光と会合した電場は、境界面に対して直交する定在正弦波68を形成する。 減衰波は、疎の媒体66の中へと透過するが、そのエネルギーEは、70で示す ように境界面からの距離Zの関数として指数的に減衰する。゛透過深度゛(図2 の72で示すdp)と して知られるパラメーターは、減衰波エネルギーが、境界面でのエネルギー値の 0.368倍に落ちた、境界面からの距離として定義される。E=(e-1)・E0 である深度としてdpを定義する[サザーランド(Sutherland)等,J .Immunol .Meth .,74:253-265(1984)参照]。透過深度は、以下の通りに算定する: 透過深度を増加させる傾向のある因子は:入射角θRの角度の増加;2つの媒体 の非常に近い屈折率(即ちN2/N1-->1);および波長の増加λである。例え ば、石英TIR要素(N1=1.46)を水性媒体(N2=1.34)中に置いた 場合、臨界角θcは66°(=arcsin0.9178)である。500nm の光がθR=70゜(即ち、臨界角より大きい)で境界面に衝突する場合、dpは 、約270nmである。 また、TIRは、散乱全内部反射(゛STIR゛)と呼ばれる技法に光散乱検 出と連結して用いられてきた。例えば、シュット(schutt)等の米国特許4,9 79,821および5,017,009ならびにWO 94/00763(Akzo N.V.)参照。この技法によれば、光線は、適切な角度でTIR要素の表面を 斜めに走査し、光エネルギーは、減衰波を除き完全に反射する。透過深部内で特 異的に結合した、赤血球、コロイド金またはラテックスのような粒子は、光を散 乱させ、散乱光は、光検出手段により検出される。 図3A−3Cは、平面導波管要素82および平行な平面プレート84を含んで 成る導波管装置80を具体的に説明する。このように、導波管要素は、平行な表 面86および88ならびに光受領端90を有する。同様に、プレート84は、平 行な表面92および94を有する。導波管要素82およびプレート84は、要素 表面88およびプレート表面92が、狭い溝96の境界を定めるような、空間を 空けた平行な様式で共に保たれる。要素およびプレートは、要素およびプレート の端に沿って配置された両面テープから成る接着手段98を含むいずれかの都合 の良い手段により共に保つことができる。溝96は、そこを通過する液体試料の 毛細管移動を可能にするように、好ましくは、小さいほうがよい。例えば、高さ は、約1mm未満、好ましくは約0.1mm未満であるべきである。 要素82は、例えば、ガラス、石英または、ポリカーボネート、アクリル樹脂 もしくはポリスチレンのようなプラスチック のような光学的に透明な物質で作成すべきである。導波管の屈折率は、当業界で 公知であるように、全内部反射をもたらすため試料液の屈折率より大きい必要が ある。水性試料溶液の屈折率nは、約1.33であることから、導波管は、代表 的には、1.35を超える、通常約1.5以上の屈折率を有する。導波管は、プ ラスチックまたはガラスの1片であってもよく、例えば、顕微鏡の標準的ガラス スライドまたはカバースリップを用いることができる。 プレート84は、同様の物質で作製することができる。図3Aおよび3Bに見 るように、導波管要素82の光受領端90は、光源104から発する迷光の影響 を最小にするため、マスク102の狭いスリット100の中に配置される。迷光 の最小化は、光吸収物質の使用によっても改善される。 入射光線を発生する光源104は、可視、紫外線、および近赤外線スペクトル のエネルギーを含む、電磁エネルギー源であってもよい。従って、゛光゛とは、 かなり広く解釈され、検出が可視的に為される場合を除いて可視範囲に限定され ない。非可視波長は、当業界で周知であるような、特定の波長に最適化した検出 器により検出する。光は、単色または多色、平行または 非平行、偏光または非偏光であってもよい。好ましい光源としては、レーザー、 発光ダイオード、フラッシュ電球、アーク灯、白熱灯および蛍光燈が挙げられる 。従って、導波管要素を照射するのに用いる光源は、低ワット量のヘリウム−ネ オンレーザーであっても、または、ポケット懐中電灯に使うような、電池によっ て電力を供給する小さい白熱電球であってもよい。好ましくは、光源は、光源の 強度を変化させるポテンシオメーター装置を含む。あるいは、フィルターおよび /またはレンズを用いて強度を適切な水準に調整することができる。 検出手段を用いて、光を散乱する標識(LSL)により生じた光の散乱を測定 することができる。図3Bで最も良く分かるように、LSLは、例えば、固定し た捕獲オリゴヌクレオチドと同種のDNA配列との間のような特異的結合構成員 間の相互作用を介し、導波管要素82の表面88に固定することができる。LS Lは、入射光を弾力的に、即ち実質的に光のエネルギーを吸収することなく散乱 させる、分子または物質、しばしば粒子である。例示的LSLsとしては、金コ ロイドまたはセレンのような金属コロイドおよび非金属標識;赤血球;およびラ テックス、ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリカー ボネートまたは類似の物質でできている染色したプラスチック粒子が挙げられる 。このような粒状の標識のサイズは、10nmから10μm、代表的には50か ら500nm、そして好ましくは70から200nmの範囲である。粒子が大き いほど光の散乱作用が大きく、このシステムのユニークな特徴は、粒子の自己吸 光力による溶液相から散乱を消滅させる能力である。粒子のサイズの上限は、完 全には分かっていないが、自己凝集および沈殿する、より大きい粒子の増加傾向 と関係づけることができる。適切な粒子LSLsは、バングス ラボラトリー(B angs Laboratories)社,Carmel,IN,USAから入手可能である。 器械の使用および可視検出手段を用いてLSLにより生じた光の散乱の度合い を測定することができる。全導波管を横切る光散乱事象は、人間の観察者の裸眼 によろうと、またはデジタル化されコンピューターを用いて処理される画像を形 成するCCDカメラを含む光検出装置によろうと、実質的に同時に監視すること ができる。 以下の実施例は、本発明を更に具体的に説明するものであり、本発明は、これ により制限されるものではない。実施例1 リピート捕獲試薬の作製 この実施例において、CTGおよびCGGリピートを有する配列を捕獲するよ う設計されたリピート捕獲試薬を作製する。 捕獲オリゴヌクレオチド部位110、112、114、116および118が 、ガラスチップ120に固定されている、模式的CTGリピート捕獲試薬を、図 4に示す。配列GAC(即ち、CTGの相補体)の10回(配列番号1)、20 回(配列番号2)、30回(配列番号3)、40回(配列番号4)および50回 (配列番号5)のリピートを含んで成る捕獲オリゴヌクレオチドが、図4に示し た方法でチップに固定されている重複CTG捕獲試薬を作成する。図4において 、バンド110が10回のGACリピートの位置を図解し、バンド112が20 回のGACリピートの位置を図解し、バンド114が30回のGACリピートの 位置を図解し、バンド116が40回のGACリピートの位置を図解し、そして バンド118が50回のGACリピートの位置を図解する。 捕獲オリゴヌクレオチド部位130、132、134および136が、ガラス チップ138に固定されている、模式的CGG リピート捕獲試薬を、図5に示す。GCC配列(即ち、CGGの相補体)の20 回(配列番号6)、40回(配列番号7)、60回(配列番号8)および80回 (配列番号9)のリピートを有する捕獲オリゴヌクレオチドが、図5に示した方 法でチップに固定されている重複CGG捕獲試薬を作成する。図5において、バ ンド130が20回のGCCリピートの位置を図解し、バンド132が40回の GCCリピートの位置を図解し、バンド134が60回のGCCリピートの位置 を図解し、そしてバンド136が80回のGCCリピートの位置を図解する。 実施例2 CTGリピート配列の鎖長の測定 この実施例において、50回のCTGリピートを有する核酸配列(配列番号1 0)を、増幅し、実施例1で作成した重複CTGリピート捕獲試薬と接触させ、 温度を漸進的に増大させる。 CTGリピート配列を、リピート領域のフランキング配列とハイブリダイズす る5′ビオチン標識PCRプライマーを用いて増幅する。配列および対応する配 列番号を、下記の表2に示す。 試料を、サンペイ(Sanpei)等;Biochemical BjophysicalResearch Communic ations,212巻,341-346ページ(1995年7月17日)に説明された方法に従い 、PCR法により30サイクル増幅する。増幅した試料を、1994年9月22 日に出願された米国特許出願08/311,462に述べられているように、抗 ビオチンと共役したセレンコロイドと混合する。共役した混合物を、次いで、全 体のストリンジェンシーに影響を及ぼす10mMまたは1mMの定められた塩濃 度に希釈し、ハイブリダイゼーション条件下で2つのCTG捕獲試薬に供する。 ハイブリダイゼーションがオリゴヌクレオチドと増幅した標的配列との間に起こ るのに十分な時間が経過した後、未結合の物質を、定められた塩濃度を有するバ ッファーで試薬から洗い流し、一方、バッファーにおいては、2℃の増分で温度 を上げ、各上昇温度で約1分間保持することにより、ハイブリッドの環境の温度 を次第に増大させる。各増加温度で、種々の捕獲部位 における増幅配列の存在または非存在を、標識により観察して解離パターンを測 定する。 図6は、種々のハイブリッドが、2種の塩濃度で2つの捕獲試薬から解離する 温度をグラフにより図解する。これらの溶解温度は、ナショナル バイオサイ エンス(NationalBiosciences);Plymouth,ミネソタから入手可能であるソフト ウェアプログラム゛オリゴ(Oligo)゛バージョン4.03を用いて算定した。図 6により示されるように、温度が増大するにつれ、増幅した配列は、捕獲オリゴ ヌクレオチドから漸進的に解離するが、どちらの塩濃度でも、10回のリピート を有する捕獲オリゴヌクレオチドは、初めに解離し、50回のリピートを有する 捕獲オリゴヌクレオチドは、最後に解離する。しかしながら、より高い塩条件下 で形成したハイブリッドを有する捕獲試薬は、一貫して、より低い塩条件下で形 成したハイブリッドよりも高い温度で解離する。 10mMの塩濃度のこの実施例で述べた漸進的解離を、図7(a)−(e)に模 式的に示す。図7(a)は、標的配列とのハイブリダイゼーション前の、図4と 連結して説明したGAC捕獲試薬の上から見た図である。図7(b)は、増幅し た標的 配列とのハイブリダイゼーション後の捕獲試薬の上から見た図および側面図を示 す。図7(b)に示すように、ハイブリッド140は、種々の度合いのハイブリ ダイゼーションで全ての捕獲オリゴヌクレオチドと共に形成される。温度が60 ℃に増大すると、塩基ペアリングの量が最も少ないバンド110で解離が起こり 、バンド110からの解離は、図7(c)に図解するように、そのバンドにおけ るハイブリダイゼーションの非存在により検出される。温度が約68℃に上昇す ると、バンド112および114でのハイブリッドが、図7(d)に示すように 解離する。最後に、温度が75℃を超えて上昇すると、最後のハイブリッドが、 図7(e)に示すように捕獲試薬から放出される。、従って、試験試料は、少な くとも50回の多重度の反復配列を含んで成る標的配列を含有していた。 実施例3 CGGリピート配列の鎖長測定 この実施例において、80回のCGGリピートを有する標的配列(配列番号1 3)を、実施例2におけるように増幅し、実施例1で作製したような重複CGG リピート捕獲試薬と接触させ、温度を漸進的に増大させる。 CGGリピート配列を、リピート領域のフランキング配列とハイブリダイズす る5′ビオチン標識PCRプライマーを用いて増幅する。配列および対応する配 列番号を、下記の表3に示す。 試料をPCR法により増幅し、最終反応混合物は、50mMのKCl10mM のトリスpH8.3、10mMのMgCl2、10%DMSO、dGTPの75 %が7−デアザ−dGTP(ファルマシア)であったことを除けば200pMの 各dNTP、0 75uMの各プライマーおよび2−5単位のAmpliTaq 酵素(パーキン エルマー社)を含有する。システム9600サーマル サイク ラー(パーキン エルマー社)に用いた熱サイクル条件は:95℃での5分の開 始融解、40サイクルの(95℃で20秒間、60℃で10秒間、72℃で90 秒間)、72℃で5分の最終的伸長である。増幅した試料を、実施例2で説明し たような抗ビオチンと共役したセレンコロイドと混合 する。共役した混合物を、次いで、全体のストリンジェンシーに影響を及ぼす1 0mMまたは1mMの定められた塩濃度に希釈し、ハイブリダイゼーション条件 下で2つのCGG捕獲試薬に加える。ハイブリダイゼーションがオリゴヌクレオ チドと増幅した標的配列との間に起こるのに十分な時間が経過した後、未結合の 物質を、定められた塩濃度を有するバッファーで試薬から洗い流し、一方、バッ ファーにおいては、2℃の増分で温度を上げ、各上昇温度で約1分間保持するこ とにより、ハイブリッドの環境の温度を次第に増大する。各増加温度で、種々の 捕獲部位における増幅配列の存在または非存在を、標識により観察して解離パタ ーンを測定する。 図8は、種々のハイブリッドが、2種の塩濃度で2つの捕獲試薬から解離する 温度をグラフにより図解する。温度は、ナショナル バイオサイエンス;Plymou th,ミネソタから入手可能であるソフトウェアプログラム゛オリゴ゛バージョン 4.03を用いて調節した。図8により示されるように、温度が増大するにつれ 、増幅した配列は、捕獲オリゴヌクレオチドから漸進的に溶解または融解するが 、どちらの塩濃度でも、20回のリピートを有する捕獲オリゴヌクレオチドは、 初めに解離し、80 回のリピートを有する捕獲オリゴヌクレオチドは、最後に解離する。しかしなが ら、より高い塩条件下で形成したハイブリッドを有する捕獲試薬は、一貫して、 より低い塩条件下で形成したハイブリッドよりも高い温度で解離する。 図9(a)−(e)は、10mMの塩濃度の場合の、温度が増大するにつれ、 それにより、捕獲試薬上で形成されたハイブリッドを解離する捕獲試薬のシグナ ルを模式的に示す。部位でのハイブリダイゼーションを斜線として表す。図9( a)は、全ての捕獲オリゴヌクレオチド部位130、132、134、および1 36でハイブリッドを形成した際の、図5に示すようなCGG捕獲試薬を示す。 図9(b)は、温度が、部位130における捕獲オリゴヌクレオチドのTmであ る約77℃以上に上昇した後、この部位でのハイブリッドが解離した後の捕獲試 薬を示す。図9(c)は、温度が、部位132における捕獲オリゴヌクレオチド のTmである約83℃以上に上昇した後、この部位でのハイブリッドが解離した 後の捕獲試薬を示す。図9(d)は、温度が、部位134における捕獲オリゴヌ クレオチドのTmである約85℃以上に上昇した後、この部位でのハイブリッド が解離した後の捕獲試薬を示す。最後に、図9(e) は、温度が、部位136における捕獲オリゴヌクレオチドのTmである約87℃ 以上に上昇した後、この部位でのハイブリッドが解離した後の捕獲試薬を示す。 この漸進的解離パターンに基づき、リピート配列内の反復CGG配列の多重度は 、少なくとも80、すなわち部位136の捕獲オリゴヌクレオチドに見られるそ の相補体の数であると結論付けられる。 実施例4 正常、前突然変異および完全突然変異 トリプレット配列検出用三部位捕獲試薬 この実施例において、3個の捕獲部位を用いてトリプレットリピート配列の相 対的長さを検出するよう設計された捕獲試薬を作製する。この捕獲試薬は、図1 に示した捕獲試薬と同様である。5回のGACリピート(配列番号16)、52 回のGACリピート(配列番号17)および100回のGAC(配列番号18) リピートを含んで成る捕獲オリゴヌクレオチドを、それぞれ、部位30、40お よび50に、図1に示すように固定した。実施例5 三部位捕獲試薬を用いた、正常、前突然変異 筋緊張性ジストロフィーおよび完全突然変異 筋緊張性ジストロフィーの検出 この実施例において、三人の患者由来の試料を、PCR法を用いて増幅し、そ の結果できたアンプリコンを、実施例4で合成した個々の捕獲試薬と接触させる 。患者の試料は、5から37回のCTGリピートを有する正常な患者;52から 90回のCTGリピートを有する前突然変異個体;および100回を超えるCT Gリピートを有する完全突然変異個体由来である。 配列を、ハプテン アダマンタンで標識したPCRプライマーを用いて増幅す る。各試料を増幅してCTGを含有する標的配列の多数のコピーを生じさせた後 、増幅した配列を、セレンコロイドで標識した抗−アダマンタン抗体を含んで成 るセレンコロイド共役物と接触させる。共役物が配列に結合した後、標識された 配列が、実施例4の捕獲試薬が平面プレート84を含んで成る、前述し図3aに 示したような光学的導波管装置中に流れていく。標識した配列を、三部位捕獲試 薬上の種々の捕獲部位にハイブリダイズさせ、温度を、約28℃から約115℃ へ急速に増大する。 図10(a)−10(d)はそのような実験の結果を表わし、10(a)の列 の捕獲試薬が、第一の温度(T1)でのハイブリダイゼーションパターンを表し 、10(b)の列の捕獲試薬が、より高い第二の温度(T2)でのハイブリダイ ゼーションパターンを表し、10(c)の列の捕獲試薬が、更に高い第三の温度 (T3)でのハイブリダイゼーションパターンを表し、そして10(d)の列の 捕獲試薬が、なお更に高い第四の温度(T4)でのハイブリダイゼーションパタ ーンを表す。試料を、上部の各カラムの三部位捕獲試薬で同定し、ここでローマ 数字Iが、正常な患者由来の試料を表し、ローマ数字IIが、前突然変異の患者 由来の試料を表し、そしてローマ数字IIIが、完全な突然変異の患者由来の試 料を表す。より暗い影をつけた捕獲部位は、増幅した標的配列が結合している区 画を表す。 図10(a)−10(d)により示されるように、反復配列の多重度が、上昇 した温度T2−T4でハイブリダイズしたままであるほど十分大きくないことか ら、それらは全ての捕獲部位から解離するので、正常な患者のT2での捕獲部位 は、標的配列を含まない。前突然変異患者由来の増幅した配列は、T1 −T3では存在するのに対し、温度がT4に達した場合、それらはハイブリダイ ズしたままでいるほど十分長くはない。しかしながら、100CTGリピートを 超える配列を有する患者試料IIIは、反復相補的領域が、T4でハイブリダイ ズしたままでいるのに十分大きいことから、T4でのハイブリダイゼーションを 示す。従って、試料IIIの漸進的解離は、反復配列の多重度が、部位50の捕 獲オリゴヌクレオチド内のその相補体の数100より大きいか等しいことを示し ている。 本発明を、詳細に特定の態様に言及して説明してきたが、本発明の精神および範 囲から離れることなく、このような態様に種々の変化および改変を為すことがで きることは、当業者に明白である。更に、上述の全ての特許および公開物を、参 照により本明細書に含めるものとする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 反復配列を含んで成る標的配列を分析する方法であって、当該反復配列は 式Apyazを有し、ここで、TはUで置換することができ、A、C、G、T およびUは塩基を表し、p、y、aおよびzは0から5であり、p+y+a+z の合計は少なくとも2であり、反復配列は当該標的配列内で前後して少なくとも 2回繰り返し、そしてA、C、GおよびTまたはUはいずれの順序であっても良 く、当該方法は、 a)標的配列を含んで成る試験試料と標的配列捕獲試薬とを接触させて標的配 列/捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリッドを形成させる工程、ここで、当該標 的配列捕獲試薬は、固形支持体に固定した少なくとも第一および第二の捕獲オリ ゴヌクレオチドを含んで成り、ここで、 (i)当該第一捕獲オリゴヌクレオチドは、当該反復配列に相補的な第一 の多重度の配列を含んで成り、 (ii)当該第二捕獲オリゴヌクレオチドは、当該反復配列に相補的な第 二の多重度の配列を含んで成り、そして (iii)当該第一の多重度は、当該第二の多重度と異 なり、 b)当該ハイブリッドの環境のストリンジェンシーを増大して当該ハイブリッ ドの漸進的解離を引き起こす工程、 c)当該ハイブリッドの漸進的解離を検出する工程、および d)当該標的配列内の当該反復配列の多重度を測定する(ここで、当該反復配 列の測定された多重度は、当該捕獲オリゴヌクレオチドに比例する)工程を含ん で成ることを特徴とする、 前記方法。 2. 当該漸進的解離の検出が、当該ハイブリッド漸進的解離中の検出可能なシ グナルの変化を監視することにより達成される、請求項1記載の方法。 3. 当該第一および当該第二捕獲オリゴヌクレオチドが、当該固形支持体に配 置されて固定される、請求項1記載の方法。 4. 当該標的配列/捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリッドを形成した後、そ して当該ハイブリッドの環境のストリンジェンシーを増大する前に洗浄工程を更 に含んで成る、請求項1記載の方法。 5. 当該漸進的解離を、光学的導波管装置を用いて検出する、請求項1記載の 方法。 6. 当該試験試料と当該リピート捕獲試薬とを接触させる前に、試験試料前処 理工程を更に含んで成る、請求項1記載の方法。 7. 当該ハイブリッドの環境のストリンジェンシーの当該増大を、当該ハイブ リッドの環境の温度を上昇させることにより達成する、請求項5記載の方法。 8. 標的配列を捕獲するための標的配列捕獲試薬であって、 a)少なくとも2種のオリゴヌクレオチド、ここで、 (i)第一オリゴヌクレオチドは、反復配列に相補的な第一の多重度の配 列を含んで成り、 (ii)第二オリゴヌクレオチドは、当該反復配列に相補的な第二の多重 度の配列を含んで成り、そして (iii)当該標的配列は、当該反復配列を含んで成り、 当該反復配列は、式Apyazを有し、ここで、TはUで置換することができ 、A、C、G、TおよびUは塩基を表し、p、y、aおよびzは0から5であり 、p+y+a+zの合計は少なくとも2であり、反復配列は当該標的配列内で前 後して少なくとも2回繰り返し、そしてA、C、GおよびTまたはUはいずれの 順序であっても良い、および b)当該少なくとも2種のオリゴヌクレオチドが固定される固形支持体を含んで 成る、前記捕獲試薬。 9. 当該少なくとも2種のオリゴヌクレオチドが、当該固形支持物質に配置 されて固定される、請求項8記載の捕獲試薬。 10. 当該捕獲試薬が、光学的導波管装置の一部を形成する、請求項8記載の リピート捕獲試薬。
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