JP2000503664A - シナプス応答を促進するベンゾオキサジン類 - Google Patents

シナプス応答を促進するベンゾオキサジン類

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Abstract

(57)【要約】 式(I)で表され、式中、R1とR2はHおよびR4Oからなる群から独立して選択されるが、R1とR2のうち少なくとも一方がR4Oであり、そのR4がH、アルキルおよびハロ置換アルキルからなる群から選択されるメンバーであるか、またはR1とR2が結合して、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)からなる群から選択される単一の2価の部分を形成する化合物であって、AMPA受容体によって仲介されるシナプス応答を高めるのに利用する化合物を開示する。これらの化合物は、興奮性シナプスの数もしくは強さまたはAMPA受容体の数が不十分なため、神経の機能または知的機能が損傷している被検者を治療するのに有効である。また、これらの化合物は、AMPA受容体を利用する脳ネットワークに依存する知覚−運動および認識タスクにおける動作を向上させるため、障害のない被検者に行う治療、記憶不全の患者の動作の改善、分裂病の治療および記憶のコード化の改善に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 シナプス応答を促進するベンゾオキサジン類 この発明は、高次行動に関与している脳ネットワークのシナプスにおいて受容 体が機能するのを促進することを含む、脳機能不全の予防と治療に関する。 発明の背景 哺乳類の前脳内の多数の部位のシナプスでグルタメートが放出されると、2ク ラスのシナプス後受容体が剌激される。これら2クラスの受容体は、通常、AM PA/キスカレート受容体とN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容 体と呼称される。AMPA/キスカレート受容体は、電圧非依存性高速興奮性シ ナプス後電流(voltage-independent fast excitatory post-synaptic current )(「高速epsc」)を仲介するが、一方、NMDA受容体は、電圧依存性の 低速興奮性電流を生成する。海馬または皮質の切片で実施した試験では、AMP A受容体が仲介する高速epscは、大部分の環境下における大部分のグルタメ ート放出性シナプス(glutamatergic synapses)の非常に支配的な要素であるこ とを示している。 AMPA受容体は、脳全体に均一に分布しているわけではなく、大部分が終脳 と小脳に限定されている。これらの受容体は、新皮質の表在層、海馬の主シナプ ス領域の各々および線条複合体(striatal complex)内に高濃度で見られ、この ことは Monaghan 他が、Br ain Reseach、324巻、160〜164頁(1984年)に報告している。動 物およびヒトの試験結果は、これらの構造体が複雑な知覚運動のプロセス(perc eptual-motor process)を組織化して高次行動を行うための基盤を提供している ことを示している。したがって、AMPA受容体は、宿主の認識活動に関与する 脳ネットワーク内の伝達を仲介する。 上記理由のため、AMPA受容体が機能するのを促進する薬物は、知的動作に 対して非常に有益でありうる。また、このような薬物は、記憶のコード化も容易 にするはずである。例えば、AraiおよびLynch、Brain Reseach、59 8巻、173〜184頁(1992年)に報告されている研究結果は、AMPA 受容体が仲介するシナプス応答の大きさが大きくなると、長期相乗作用(LTP )の誘発が促進されることを示している。LTPは、学習中の脳内で起こること が知られている反復生理活動に続いて起こるシナプス接触の強さの安定した増大 である。AMPA型のグルタメート受容体が機能するのを促進する化合物は、L TPの誘発およびいくつものパラダイムで評価される学習タスクの習得を容易に する。Granger 他、Synapse 15巻、326〜329頁(1993年);Staubl i 他、PNAS 91巻、777〜781頁(1994年);Arai 他、BrainRes.6 38巻、343〜346頁(1994年);Staubli 他、PNAS 91巻、111 58〜11162頁(1994年);Shors 他、Neurosci.Let.186巻、1 53〜156頁(1995年);および国際特許出願公開第WO94/0247 5号(PCT/US93/06916)(Lynch および Rogers、カリフォルニ ア大学理事会)。 LTPが記憶の基盤であることを示すかなりの証拠がある。例えば、LTPを 遮断する化合物は、動物に記憶が生成するのに干渉し、 そしてヒトの学習を中断するある種の薬物は、LTPの安定性と拮抗する。この ことは、del Cerro および Lynch、Neuroscience 49巻、1〜6頁(1992 年)に報告されている。AMPA受容体を選択して促通させる化合物の可能な基 本型は、最近、Ito 他、J.Physiol.、424巻、533〜543頁(1990年 )に開示された。これらの著者は、抗痴呆薬のアニラセタム(aniracetam)(N −アニソイル−2−ピロリジノン)が、γ−アミノ酪酸(GABA)、カイニン 酸(KA)またはNMDAの受容体による応答に作用することなく、クセノプス オーサイテス(Xenopus oocytes)が発現する脳AMPA受容体によって仲介 される電流を増大することを発見した。また、海馬の切片に注入したところ、静 止膜特性を変えることなく、高速シナプス電位がかなり増大することも判明した 。アニラセタムが、海馬内のいくつもの部位でシナプス応答を促進し、かつNM DA受容体が仲介する電位に対して全く作用しないことが、その後、確認されて いる。例えば、Staubli 他、Psychobiology 18巻、377〜381頁(199 0年)および Xiao 他、Hippocampus 1巻、373〜380頁(1991年)。 また、アニラセタムは、発現と洗出しが極めて速いので、明らかな永続作用なし で繰り返し利用できる。これらのことは、行動に関連する薬物にとって、価値の ある特質である。あいにく、アニラセタムを末梢投与しても脳受容体に対して作 用しないようである。この薬物は、高濃度(約1.0mM)でしか作用せず、そ して Guenzi および Zanetti、J.Chromatogr.530巻、397〜406頁(1 990年)には、この薬物がヒトに末梢投与されるとその約80%がアニソイル −GABAに転化されると報告されている。代謝産物であるアニソイル−GAB Aは、アニラセタム様作用を全く有していないことが見出され ている。 アニラセタムの低い効力と固有の不安定特性を示さない一つのクラスの化合物 が最近、開示された。これらの化合物は、「アンパキン類(ampakines)」と呼 称され、国際特許出願公開第WO94/02475号(PCT/US93/06 916)(Lynch および Rogers、カリフォルニア大学理事会)に開示されてい る。これらアンパキン類は、アニラセタムより化学的に安定であり、かつ生物学 的利用率が改善されている。なお、生物学的利用率は、ポジトロン エミッショ ン トモグラフィ(Positron Emission Tomography)(PET)によって行われ る試験で判定された。例えば、Staubli 他、PNAS 91巻、11158〜111 62頁(1994年)参照。ベンゾイルピペリジン類およびベンゾイルピロリジ ン類の形態の追加のアンパキン類がその後、発見されており、出願中の米国特許 願第08/458,967号、1995年6月2日出願、の主題になっている。 新しいクラスのアンパキン類のベンゾオキサジン類が、認識を促進させる確率を 評価するのに用いる生体外または生体内のモデルにおいて予想外に高い活性を有 していることが発見されたのである。これらベンゾオキサジン化合物が本発明の 主題である。 発明の概要 AMPA受容体によって仲介されるシナプス応答が、アンパキン類に対してい くつかの類似性を有しているが全体的には特許的に異なる新規のクラスのベンゾ オキサジン化合物類を投与することによって増大することが発見されたのである 。本発明のこれら新規の化合物は、AMPA受容体仲介応答を増大できるので、 AMPA受容 体に依存している行動の学習を容易にすることを含む各種の目的を達成するのに 有用な化合物であり、AMPA受容体またはこれらの受容体を利用するシナプス の数または効率が低下する症状、または興奮性シナプス活性の増強が有益である 環境で治療薬として使用できる。 この発明の前記その他の面および利点が、以下の説明によって明らかになるで あろう。 図面の簡単な説明 添付図面は、実験動物において記憶を促進するための閾値投与量対フィールド 興奮性シナプス後電位の半値幅を50%増大するのに必要な濃度のプロットグラ フであり、本発明の3種の試験化合物(黒丸印で示す)を、本発明のベンゾオキ サジン類の縮合環の構造を欠いているので立体配座が制限されていない(したが って、ロートマー(rotomer)である)従来技術の構造類似の化合物(黒菱形印 で示す)と比較している。発明および好ましい実施態様の詳細な説明 この発明の化合物は、下記の式を有するベンゾオキサジン類であり、 式中、R1とR2は個々の一価の部分であるか、または結合して単一の二価の部分 を形成している。一価の部分の場合、R1とR2は、同一または異なっていて各々 HまたはR4Oであるが、R1とR2の少なくとも一方がR4Oであり、そのR4は H,C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルである。単一の二価の部 分の場合、R1とR2は結合して、のいずれかを形成し、これらの基の中の R5はC(R92、C(R92C(R92またはCR9=CR9であり、そのR9 は、H、ハロゲン、C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルでありそ してどのR5の場合でも同一または異なっており、 R6はH、C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルであり、 R7はH、C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルであり、 R8はH、C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルであり; R3はH、C1−C6アルキルまたはハロ置換C1−C6アルキルであり;そして nは1、2、3または4である。 用語「アルキル」には、本願で使用する場合、連鎖および分枝鎖の種の両者が 含まれる。直鎖の種が好ましい。C1−C3アルキル類が好ましいが、特に、メチ ルとエチルが好ましく、そしてメチルが最も好ましい。用語「ハロ置換の」には 、本願で使用する場合、単一および多数のハロゲンによる置換の両方が含まれる 。したがって、「ハロ置換」アルキル基には、1個、2個、または3個以上のハ ロゲン原子で置換されたアルキル基が含まれ、そして、多数のハロゲンで置換さ れたアルキル基の場合、この用語には、二個以上の異なるハロゲン原子を有する アルキル基および同じハロゲンで全て置換されているアルキル基が含まれる。好 ましいハロゲンは、塩素、臭素およびフッ素であり、とりわけフッ素が好ましい 。ハロゲン置換アルキルであるR1基およびR2基の例は、CH2FO、CHF2O 、CF3O、C25O、CH3−CHF−O、CH3−CF2−O、CH2F−CH2 −O、CHF2−CH2−OおよびCF3−CH2−Oである。 したがって、R1とR2が個々の一価の部分である化合物の場合、好ましい化合 物は、これら二つの部分の一方がHでありそして他方がR4Oである化合物であ り、そのR4はC1−C6アルキルまたはフッ素置換C1−C6アルキルであって、 R4はより好ましくはC1−C3アルキルまたはフッ素置換C1−C3アルキルであ り、さらに一層好ましくはCH3またはCF3であり、そして最も好ましくはCH3 であ る。 R1とR2が結合して単一の2価の部分を形成する化合物の場合、好ましい化合 物は、R5がC(R92、C(R92C(R92またはCR9=CR9であり、こ れらの基の中のR9がH、ハロゲンまたはC1−C3アルキルであり;R6がHまた はC1−C3アルキルであり;R7がHまたはC1−C3アルキルであり;そしてR8 がH、C1−C3アルキルまたはハロ置換C1−C3アルキルである化合物である。 特に好ましいのは、R5がCH2、CF2、CH2CH2またはCH=CHであり; R6がHであり;R7がHであり;そしてR8がH、CH3またはCF3である化合 物である。最も好ましいのは、2価の部分が であり、特にこれらの部分のうち左から3番目までの部分である化合物である。 最後に、R3は好ましくはHまたはC1−C3アルキルであり、そして最も好ま しくはHまたはCH3であり、そしてnは好ましくは2または3である。 この発明の化合物は、慣用の合成化学の方法を用いて各種の方法で合成するこ とができる。この発明のベンゾオキサジンの構造は、以下のやり方で合成するこ とができる。適当に置換されたサリチル酸のカルボキシル基を、ジクロロメタン 、クロロホルム、テトラヒドロフランなどの無水溶媒中、カルボニルジイミダゾ ールで活性化し、次に、H2N(CH23CH(OCH2CH32のようなアミノ アルキルアセタールを添加する。生成したアミドを、クロロホルム、 ジクロロメタンなどの低塩基性度の溶媒中、アリールスルホン酸、アルキルスル ホン酸、トリフルオロ酢酸などの強酸で処理して、前記アセタールを開裂し、次 いで、中間体のアルデヒドを、アミドの窒素とフェノール性酸素で環化して、下 記式で表されるタイプの回転が制限された構造が得られる。 あるいは、活性化されたサリチレートを、1−ピロリンまたは2、3、4、5− テトラヒドロピリジンを結合させて、それぞれピロロベンゾオキサジン類および テトラヒドロピリドベンゾオキサジン類を製造することができる。 これらのサリチル酸誘導体は、当業技術者に知られている各種の方法で合成す ることができる。このような方法の一つは、適当に置換されたフェノキシド塩を 、最初に生成したアシルフェノールをサリチレートに転位させる条件下でホスゲ ンまたは二酸化炭素と反応させる方法である(コルベーシュミット反応)。 この発明の化合物は、治療投与に用いている各種の配合物に入れることができ る。配合物の例は、カプセル剤、錠剤、シロップ剤、坐剤および各種の注射用配 合物である。この発明の化合物の投与は、経口、頬側、直腸、非経口(腸管外) および腹腔内の投与を含む各種の方法で達成することができる。投与量のレベル は、広範囲に変えることができ、そして各特定の患者または症状に対する最適の 投与量は、当業技術者が容易に決定できる。一般的な投与量は、数ミリグラム〜 数デシグラムの範囲内である。この発明の化合物の好ま しい配合物は、経口製剤であり、特にカプセル剤または錠剤であり、これら製剤 は各々、約1mg〜100mgの有効成分を含有している。化合物の強さによっ て、一般的な投与量は、一日当たり2回または3回1個ずつ摂取される10mg の錠剤、または一日当たり1回、1個摂取される10〜100mgの持効性カプ セル剤もしくは錠剤である。上記持効作用は、異なるpH値で溶解するカプセル 材料、浸透圧によってゆっくり放出するカプセル剤または放出を制御する他の公 知の方法によって得ることができる。この発明の化合物で治療しようとしている 患者としては、ヒト、家畜化動物、実験動物および家畜である。 この発明の化合物は、各種の方法で有効である。これらの化合物は、例えば、 AMPA受容体の生物物理学的特性と生化学的特性およびニューロン回路が作動 中に興奮性伝達が選択的に増大する結果を研究するための研究手段として役立て ることができる。この発明の化合物は、中心シナプスに到達するので、AMPA 受容体の電流を高める行動効果を実験することができる。 正のモジュレーターまたは興奮性ニューロンのコミュニケーションとして、こ の発明の化合物は、ヒトに対し多数の潜在的用途を有する。例えば、興奮性シナ プスの強さが増大すると、老化および脳の疾患(例えば、アルツハイマー症)に 伴う、シナプスまたは受容体の損失を補償することができる。AMPA受容体を 増大させると、高次脳領域に見られる多シナプス回路によってより迅速なプロセ シングを行わせることができるので、知覚運動と知的動作を増大させることがで きる。他の例として、AMPA受容体の仲介する応答が増大すると、記憶をコー ド化すると考えられるタイプのシナプスの変化を容易にするので、この発明の化 合物は、記憶増強剤として機 能すると期待される。この発明の化合物に考えられる追加の用途としては、AM PA受容体を利用する脳のネットワークによる感覚行動に問題がある患者の動作 の改善、AMPA受容体を利用する脳のネットワークによる認識タスクが損われ た患者の動作の改善、記憶欠失、治療中のうつ病、アルコール症および分裂症の 患者の動作の改善、および外傷を受けている患者の回復の改善を行う用途がある 。 したがって、適切な配合物中のこの発明の化合物は、認識、運動または知覚の タスクを学習するのに必要な時間の長さを減らすのに利用できる。あるいは、こ れらの化合物は、認識、運動または知覚のタスクが保持される時間を増やすのに 利用できる。さらに、これらの化合物は、認識、運動または知覚のタスクを思起 する際になされる過誤の量および/または重症度を低下させるのに利用できる。 このような治療は、神経系に損傷がある個体、または神経系の持続性疾患、特に その神経系のAMPA受容体の数に影響する損傷または疾患がみられる個体に対 して特に有利であることを証明することができる。 以下の実施例は、例示を目的として提供するものである。実施例1 (R,S)−1,3−ジオキソロ[4,5−g]−2,3−ジヒドロ−1H− ピロロ[2,1−b][1,3」ベンゾオキサジン−10(3aH)−オン(前 記一般式において{R1+R2}=−O−CH2−O−、R3=H、n=2である下記 化合物I)の製造 合成は、Startori 他、Synthesis、763〜766頁(1988年)の方法に よって、セサモル(sesamol)とホスゲンから、3,4−メチレンジオキシサリ チル酸を製造することから開始した。上記酸を製造してから、この酸を、下記の ように、カルボニルジイミダゾールを使用することによって、4−アミノブチル アルデヒドジエチルアセタールに結合させた。そのカルボニルジイミダゾール( 3.82g、23.6mmol)を50mLのCH2Cl2に溶解し、次いで、攪 拌しながら、3,4−メチレンジオキシサリチル酸(4.09g、22.5mm ol)を添加した。生成した溶液を一夜静置し、次に、4−アミノブチルアルデ ヒドジエチルアセタール(4.45mL)を添加した。次に、この溶液を24時 間静置し、次いで15分間、還流した。次に、大部分のCH2Cl2をロータリー エバポレーターで除去し、残留溶液をジエチルエーテルで希釈し、pH7.4の リン酸緩衝液で洗浄し、続いてpH2のリン酸緩衝液で洗浄した。得られた有機 溶液をNa2SO4で乾燥し、次にその溶液を ロータリーエバポレーターで除去して、定量的収率でアミド/アセタールを得た 。 そのアミド/アセタールを50mLの乾燥CHCl3に溶解し、その溶液に1 32mgのショウノウスルホン酸を添加した。生成した溶液を一夜静置し、次に 薄層クロマトグラフィーで分析したところ、出発物質が製品に完全に転化したこ とを示した。中性および塩基性の溶液のUV/Vis(紫外光、可視光の範囲) スペクトルによって、遊離フェノールが全く残留していないことが確認された。 大部分のCHCl3をロータリーエバポレーターで除去し、得られた黄色油状物 を40mLのジエチルエーテルで覆って結晶化させた。翌日、エーテルの容積を 100mLまで増やし、1時間後に上澄み液をデカントして分液漏斗に入れた。 結晶を濾過によって収集し、次にジエチルエーテルと石油エーテルで洗浄して、 3.933gの結晶を得た。そのエーテル洗浄液をその母液と混合し、10% Na2CO3溶液およびNaCl飽和溶液で洗浄した。その溶液をNa2SO4で乾 燥し、ロータリーエバポレーターで蒸発させて油状物を得た。ジエチルエーテル を添加し、追加の生成物0.513gが得られ、合計の収率は85%になった。 黄色を除くため、生成物を、シリカゲルの短いカラムを上から下へ通過させ、次 に50%CHCl3/CCl4で溶離し次いで100%CHCl3で溶離した。 結晶化は、溶媒を除いてジエチルエーテルを添加することによって行い、生成 物が98%の回収率で得られ、生成物の融点は161.5〜162.2℃であっ た。赤外線(IR)分光法(KBr):1655cm-1のアミドカルボニル。1 H NMR:δ7.312(1H,s);6.441(1H,s);5.983 (2H,s);5.437(2H,t,J=5.71Hz);3.81(1H, dt, J=11.47および7.12Hz);3.58(1H,ddd,J=11.4 3,7.96,および5.37Hz);2.40(1H,m);2.22(1H ,m);2.095(1H,m);および1.93ppm(1H,m)テトラメ チルフランからのダウンフィールド。これらの分析結果によって、生成物の構造 が、(R,S)−1,3−ジオキソロ[4,5−g]−2,3−ジヒドロ−1H −ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−10(3aH)−オンの 構造であることが確認された。そのラセミ生成物を、Chiralcel OD カラムで分割したところ、最初に溶出した鏡像異性体(ヘキサン/10%イソプ ロパノール)は、生体外で海馬の切片を用いて、興奮性シナプス後電位(EPS P)に対する効果を測定したところ、2番目に溶出した鏡像異性体より活性が少 なくとも10倍であることが分かった。 実施例2 (R,S)−1,3−ジオキソロ[4,5−g]−1,2,3,4−テトラヒ ドロピリド[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(4aH)−オン (前記一般式において{R1+R2}=−O−CH2−O−、R3=H、n=3であ る下記化合物II)の製造 化合物Iのこのピロド類似体を、4−アミノブチルアルデヒドジ エチルアセタールの代わりに5−アミノペンタナールジエチルアセタールを用い たこと以外、実施例Iに記載した方法で製造した。5−アミノペンタナールから 5−アミノペンタナールジエチルアセタールの合成は、以下の4ステップで行っ た。すなわち(1)無水フタル酸によるアミノ基の保護;(2)フィツナー/モ ファット反応(Pfitzner/moffatt reaction)のスワーン改変法(Swern modific ation)によるアルコールの酸化;(3)ジエチルアセタールによるアルデヒド の保護;および(4)エタノール性ヒドラジンによるフタロイル基の除去である 。これらの反応は、Fieser and Fieser、Reagents for Organic Synthesis、Vol ume 1(1967年)882、304および442頁、ならびに同 Volume 2( 1980年)200頁(Wiley Interscience)に記載されており、当業技術者に とって公知である。 別に、カルボニルジイミダゾール(1.185g、7.31mmol)をCH2 Cl2(13mL)に溶解し、次に4,5−メチレンジオキシサリチル酸(1. 33g、1当量)を攪拌しながら添加した。12時間後、前記5−アミノペンタ ナールジエチルアセタール(1.3mL)を添加し、得られた溶液を3日間静置 した。次にその溶液を3時間還流し、次にジエチルエーテルで希釈し、次いで水 で1回、0.5NのHClで2回、5%のNaHCO3で2回、次にNaCl飽 和溶液で1回洗浄した。得られた溶液をNa2SO4で乾燥し、MgSO4を通し て濾過した。次に、溶媒をロータリーエバポレーターで除去して、非環式アミド /アセタールを黄色油状物として得た。その油状物をCHCl3(70mL)に 再び溶解し、トルエンスルホン酸(100mg)で処理した。その溶液を、20 ℃で14時間攪拌し、30分間還流し、次に同様の方法で洗浄し、再び乾 燥した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、得られた黄色固体を、シリ カゲルのクロマトグラフィー(CHCl3で溶離)で精製した。 CHCl3/ヘキサンから結晶化させて、融点が116.1〜117.4℃の 白結晶を全収率90%を得た。1H NMR:δ7.326(1H,s);6.39 6(1H,s);5.976(1H,s);5.11(1tHax,dd,J=9 .83および4.17Hz);4.41(1Heq,dm,J=13.66Hz) ;2.75(1Hax,td,J=13.16および3.49Hz);2.16− 2.24(1Hep,m);1.90−1.96(1Heq,m);1.75−1. 85(2H,m);1.5−1.6(1Hax,m);ならび1.40−1.50 ppm(1Hax,qt)。これらの分析結果によって、この生成物の構造が、( R,S)−1,3−ジオキソロ[4,5−g]−1,2,3,4−テトラヒドロ ピリド[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(4aH)−オンの構 造であることが確認された。実施例3 (R,S)−1,4−ジオキサン[2,3−g]−2,3−ジヒドロ−1H− ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(3aH)−オン(前 記一般式で表され、式中{R1+R2}=−O−CH2CH2−O−、R3=H、n =2である下記化合物III)の製造 6−ヒドロキシ−1,4−ベンゾジオキサンの合成は、まず、1,4−ベンゾ ジオキサン−6−アミン(24.0g、0.159mol)を、200mLの3 3%H2SO4中で硫酸水素塩に転化することによって実施した。その硫酸水素塩 の冷却された懸濁液を、100mLの氷水にNaNO2(14g;0.165m ol)を溶解して得た溶液に、激しく攪拌しながら添加した。この反応を、氷を 加えながら20分間行った。生成したジアゾ化アミンの溶液を、沸騰している1 0%H2SO4の1L中に、15分間かけてゆっくり注入し、20℃まで冷却させ 、次に、100mLずつのCH2Cl2を用いて3回抽出した。有機層を合し、1 NのHCl、5%のNaHCO3でおよび飽和NaCl溶液で3回ずつ洗浄した 。その溶液をNa2SO4で乾燥し、溶媒をロータリーエバボレーターで除去した 。生成した粘性油状物を250mLのジエチルエーテルに溶解し、一夜静置し、 次いで濾過して、1gの黒ずんだ固体を取り出した。エーテルをロ ータリーエバポレーターで除き、生成物のフェノールをシリカゲルのクロマトグ ラフィーおよびポット温度84〜114℃のKugelrohr内でbulb− to−bulb蒸留によって精製した。1H NMRで認められた唯一の汚染物質 は、1,4−ベンゾジオキサンであった。6−ヒドロキシ−1,4−ベンゾジオ キサンの(R、S)−1,4−ジオキサン[2,3−g]−2,3−ジヒドロ− 1H−ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(3aH)−オ ンへの転化は、上記実施例1に記載したものと同一の手順で行った。 中間体のサリチル酸の特性測定結果は、次のとおりであった。 (1)紫外線分光法:λmax=317,251,222(Sh)および208n m;(2)赤外線分光法(KBr):カルボニル(1660および1685cm-1 );ならびに(3)1H NMR:δ10.142(1H,s);7.392( 1H,s);6.476(1H,s);および4.21−4.33ppm(4H ,m)。ベンゾオキサジンの生成物の特性測定結果は、次のとおりであった。( 1)m.p.=155〜157℃;(2)赤外線分光法:カルボニル(1660 cm-1);ならびに(3)1H NMR:δ7.442(1H,s);6.457 (1H,s);5.426(1H,t,J=5.8Hz);4.21−4.30 (4H,m);3.806(1H,dt,J=11.52および7.27Hz) ;3.56−3.62(1H,m);2.36−2.43(1H,m);2.1 7−2.25(1H,m);2.04−2.13(1H,m);ならびに1.8 6−1.96ppm(1H,m)。 これらのデータを総合して、生成物の構造が(R,S)−1,4−ジオキサン [2,3−g]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ [2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(3aH)−オンの構造であ ることが確認された。そのラセミ生成物をChira1pak ADカラムで分 割したところ、その2番目に溶出する鏡像異性体(ヘキサン/50%イソプロパ ノール)が、AMPA受容体の機能に対する作用を測定するため生体外の海馬パ ッチプリパレーションで、最初に溶出する鏡像異性体と比べて活性が少なくとも 10倍であることが分かった。この異性体は、測定の結果、(+)−鏡像異性体 であった。 実施例4 (R,S)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−b] [1,3]ベンゾオキサジン−9(3aH)−オン(前記一般式で表され、式中 、R1=R3=H、R2=OCH3およびn=2である下記化合物IV)の製造 出発物質として4−メトキシサリチル酸を用いて、実施例1の手順を踏襲した 。FABMS(高速原子衝撃マススペクトロメトリー):P+1=220(基準 ピーク);P2+1=439。1H NMR:δ7.850(1H,d,J=8. 63Hz);6.65(1H,dd,J=8.67および2.37Hz);6. 45(1H,d,J=2.29Hz);5.486(1H,t,J=5.77H z) ;3.823(3H,s);3.823(1H,m);3.6(1H,m); 2.38−2.46(1H,m);2.20−2.28(1H,m);2.06 −2.15(1H,m);ならびに1.89−1.98ppm(1H,m)。こ れらの分析結果を総合して、この生成物の構造が、(R,S)−6−メトキシ− 2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン− 9(3aH)−オンの構造であることが確認された。 実施例5 (R,S)−7−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−b] [1,3]ベンゾオキサジン−9(3aH)−オン(前記一般式で表され、式中 、R1=OCH3、R2=R3=Hおよびn=2である下記化合物V)の製造 出発物質が5−メトキシサリチル酸であることを除いて、実施例1に記載した のと同一の手順を踏襲した。EIMS(電子衝撃マススペクトロメトリー):m /z=219(P)、150(基準ピーク、PマイナスC47N;1H NMR: δ7.413(1H,d,J=3.05Hz);7.00(1H,dd,J=8 .82および2.96Hz);6.894(1H,d,J=8.84Hz);5 .456(1H,t,J=5.82Hz);3.826(3H,s) ;3.81−3.88(1H,m);3.59−3.65(1H,m);2.3 9−2.46(1H,m);2.20−2.28(1H,m);2.08−2. 16(1H,m);ならびに1.89−1.99ppm(1H,m)。これらの 分析結果を総合して、生成物の構造が、(R,S)−7−メトロキシ−2,3ジ ヒドロ−1H−ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−9(3aH )−オンの構造であることが確認された。 実施例6 (R,S)−ピラジノ[2,3−g]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2 ,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(3aH)−オン(前記一般式で 表され、式中、{R1+R2}=−N=CH−CH=N−、R3=H、およびn= 2である下記化合物VI)の製造 4−アミノサリチル酸(12.0g)78.4mmol)を50mLのギ酸に 、撹拌しながら溶解することによって溶液を調製した。灰色の固体が5分後に分 離し始め、24時間後に、この固体を濾過によって収集した。その固体をジエチ ルエーテルに再度懸濁させ、濾過して収集し、次に減圧乾燥を行い、140g( 収率99%)のホルムアニリドを得た。紫外線スペクトル:λmax(HCl中) =3 04および267nm。1H NMR:δ8.85(O.38H,d,J=10. 89Hz)ならびに8.35ppm(0.62H,d,J=1.34Hz)(二 つの立体配座のホルミルプロトンに対応。) 保護されたアニリンのニトロ化を純トリフルオロ酢酸(TFA)中、NaNO3 を用いて行った。具体的に述べると、N−ホルミル−4−アミノサリチル酸( 15.0g、82.9mmol)を、450gのTFA中に懸濁させた。その懸 濁液に、硝酸ナトリウム(17.6g)を同時に添加し、6分で冷却浴を適用し て反応温度を20℃に維持した。24分後、追加のNaNO3を3.5g添加し 、そして29分後に出発物質は消失した。30分後に、そのTFA溶液を、約1 .8Lの氷水に注入することによって、反応を停止させた。生成した黄色固体を 濾過によって収集し、12時間、減圧乾燥して、13.70g(収率73%)の N−ホルミル−4−アミノ−5−ニトロサリチル酸を得た。UV/Visスペク トル:λ(HCl)=340および255nm;(NaOH)414および28 6nm, 上記パラグラフの生成物を125mLの熱メタノールに溶解し続いて10mL の12NのHClを添加することによって、N−ホルミル−4−アミノ−5−ニ トロサリチル酸のアニリノ部分の脱保護を、メタノール性HCl中で行った。黄 色結晶(6.93g)の最初の生成物を濾過によって得て、次に母液を濃縮して 追加の生成物を得て、合計10.45g(収率87%)の4−アミノ−5−ニト ロサリチル酸を得た。UV/Visスペクトル:λ(HCl)=381および3 17nm;(NaOH)400nm。1H NMR:δ8.76(1H,s)およ び6.32ppm(1H,s)。 上記4−アミノ−5−ニトロサリチル酸を、パラジウム触媒上で接触水素化反 応によって還元した。具体的に述べると、該ニトロ芳 香化合物3.37g(17.0mmol)を最小限の容積のテトラヒドロフラン (THF)に溶解し、等しい容積のエタノールで希釈し、次に、2mLの12N のHC1と150mgの10%Pd/Cで処理した。水素化は、58psiのH2 ガスの雰囲気下、15.5時間行った。緑色の固体を濾過によって単離し、次 に小容積のTHF/エタノールで洗浄した。その固体を、15mLの水に懸濁さ せ、次に4mLの濃NH4OHを添加して溶解させた。得られた溶液を濾過して 触媒を除去し、次に12NのHClを用いてpH3まで酸性にした。生成物を濾 過によって収集し、乾燥して1.7gのジアミンを得た。母液を氷水中で冷却し て追加の生成物0.4gを得て、合計2.10g(収率74%)を得た。UVス ペクトル:λ(HC1)=301および274nm;(NaOH)321および 265nm。1H NMR:δ7.72(1H,s)および6.28ppm(1H ,s)。 上記パラグラフのジアミンを、グリオキサールと反応させることによって、7 −ヒドロキシ−6−キノキサリンカルボン酸に転化させた。この転化は、5.0 gのNa2CO3を含有する水20mL中に4,5−ジアミノサリナル酸2.0g (11.9mmol)を溶融して溶液を調製し、5.5gのグリオキサール亜硫 酸付加複合体(二水和物型)を添加することによって行った。一夜静置した後、 濃厚な混合物を手作業で撹拌し、さらに3時間後、その混合物をエタノールで容 積80mLまで希釈し、(アセトンを用いてソックスレー抽出を行った後)生成 物のナトリウム塩450mgを得た。元の母液を2mLの12NのHClで酸性 にし、生成したチョコレート褐色の固体を濾過によって収集し、水で洗浄して、 (減圧乾燥を行った後)生成物1.185g(全収率=70%)を得た。UV/ Visスペクトル:λ(H2O)=362および303nm;(6NのHCl) 404、329および268nm;(NaOH)406、320(sh)、およ び261nm。1H NMR:δ8.82(1H,d,J=1.42Hz);8. 74(1H,d,J=1.40Hz);8.70(1H,s);および7.45 7ppm(1H,s)。 上記酸をアミンに結合させるため、この酸をニトロフェニルエステルに転化す ることによって活性化を行った。具体的に述べると、上記酸(2.77g、14 .6mmol)を20mLの乾燥ピリジンに溶解し、次に1.0gの4−ニトロ フェノールおよび10gのトリフルオロ酢酸4−ニトロフェニル10gを4個の 部分に分けて10分間かけて添加することによって処理した。最後の添加を終わ った後、すぐに、全体が固化し、一夜静置した。その混合物を20mLのジエチ ルエーテルで希釈し、追加のジエチルエーテル200mL中に注入し、10分間 撹拌した。固体が沈降した後、多量の上澄み液をデカントし、次いで、さらにジ エチルエーテルを添加した。チョコレート褐色の固体を濾過で収集し、次に10 0mLのジエチルエーテル+10mLの100%エタノールを添加し、2分間粉 粋して微粉末にした。固体を濾過で収集し、次いで、ピリジンがもはや検出でき なくなるまで(臭気によって)高減圧下に置いた。最終重量=3.28gのニト ロフェニルエステル(収率72%)。紫外線分光法によって、水性重炭酸塩中に ニトロフェノールが時間が経過するにつれて放出されることが確認された。1H NMR:δ10.32(1H,s,フェノール);8.95(1H,s);8. 89(1H,d,J=1.3Hz);8.81(1H,d,J=2.21Hz) ;8.40(2H,d,J=9.05Hz);7.637 (1H,s);ならびに7.58ppm(2H,d,J=8.96Hz)。 上記ニトロフェニルエステルを、乾燥THF中で、4−アミノブチルアルデヒ ドジエチルアセタールで処理して(シリカゲルのクロマトグラフィーによって精 製した後)、融点=79.3〜80.3℃の所望の非環式アミド/アセタールを 収率97%で得た。1H NMR:δ12.424(1H,s,PhOH);8. 79(1H,未分割の二重線);8.69(1H,d,J=1.34Hz);8 .236(1H,s);7.552(1H,s);7.35(1H,br s, NH);4.59(1H,m,アセタールメチン);3.70−3.77(2H ,m);3.53−3.60(4H,m);1.79−1.83(4H,m); および1.234ppm(6H,t,J=7.13Hz)。 上記非環式アミド/アセタールを、TFAを酸触媒として用いることを除き、 実施例1の手順によって、脱保護し、環化した。溶媒をロータリーエバポレータ ーで除き、生成した油状物をジエチルエーテルで希釈し、迅速に結晶化させて粗 生成物を収率96%で得た。シリカゲルクロマトグラフィーおよびCHCl3/ ジエチルエーテルからの結晶化によって精製して、融点が185.2〜185. 4℃の生成物を最終収率91%で得た。EIMS:m/z=241(P);17 2(基準,P−C47N)。IRスペクトル:アミド(1673cm-1)。1H NMR:δ8.837(1H,d,J=1.53H);8.814(1H,d, J=1.53Hz);8.766(1H,S);7.63(1H,S);5.6 3(1H,t,J=5.94Hz);3.95(1H,dt,J=11.75お よび7.50Hz);3.70−3.76(1H,m);2.51−2.5 8(1H,m);2.31−2.39(1H,m);2.15−2.24(1H ,m);ならびに1.97−2.06ppm(1H,m)。これらの分析結果を 総合して、生成物の構造が、(R,S)−ピラジノ[2,3−g]−2,3−ジ ヒドロ−1H−ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−11(3a H)−オンの構造であることが確認された。実施例7 (R,S)−ピラジノ[2,3−g]−1,2,3,4−テトラヒドロピリド [2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−12(4aH)−オン(前記一般 式で表され、式中、{R1+R2}=−N=CH−CH=N−、R3=H、および n=3である下記化合物VII)の製造 この化合物の合成は、前記実施例6で製造したニトロフェニルエステルで開始 した。具体的に述べると、該エステル(205mg、0.66mmol)を5m LのTHF中に懸濁させ、150μLの5−アミノペンタナールジエチルアセタ ール(上記実施例2に記載したようにして製造した)と結合させた。生成したア ミド/アセタールを、シリカゲルのクロマトグラフィによって副生物のニトロフ ェニールから分離し、次に、5mLのCHCl3中で、トリフルオロ 酢酸6滴で処理した。24時間後、その溶液を濃縮し、シリカゲルのカラムに注 入した。10%のジエチルエーテル/CHCl3で溶離して、白色に近い残留物 が得られ、これをCHCl3/ジエチルエーテルから結晶化させて127mg( 収率76%)の生成物を得た。 EIMS:m/z=255(P);172(基準、P−C59N);および14 4(基準−CO)。1H NMR:δ8.82(1H,d,J=1.56Hz); 8.79(2H,sおよびd,J=2.36Hz);7.555(1H,s); 5.376(1Hax.dd,J=9.95および4.07Hz);4.64( 1Heq,dm,J=13.74Hz);2.88(1Hax.td,J=13 .19および3.74Hz);2.30−2.38(1Heq,m);1.98 −2.05(1Heq,m);1.85−1.95(2H,m);ならびに1. 5−1.7ppm(2H,m)。これら分析結果を総合して、生成物の構造が、 (R,S)−ピラジノ[2,3−g]−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[ 2,1−b] [1,3]ベンゾオキサジン−12(4aH)−オンの構造であ ることが確認された。 実施例8 (R,S)−7−メトキシ−3a−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ [2,1−b][1,3]ベンゾオキサジン−9−オン(前記一般式で表され、 式中、R1=OCH3、R2=H、R3=CH3およびn=2である下記化合物VI II)の製造 この化合物の合成は、5−メトキシサリチル酸を活性化してそれを2−ピロリ ンと結合させることによって実施した。具体的に述べると、5−メトキシサリチ ル酸(1.21g、7.20mmol)を12mLのCH2Cl2中に懸濁させ、 次に、撹拌しながらカルボニルジイミダゾール(1.19g)を添加した。3. 5時間後、2−ピロリン(0.71mL)を添加し、その溶液を5日間静置した 。水およびNa2CO3中でのUVスペクトルによって、遊離のフェノールが全く 存在しないことが明らかになった。次に、その溶液をジエチルエーテルで希釈し 、次いで、小容積の0.5NのHClで3回、次に、5%のNaHCO3で3回 洗浄し、次に、Na2SO4/K2CO3で乾燥した。MgSO4を通して濾過し、 その溶液を濃縮してオレンジ色の油状物を得て、それをシリカゲルのクロマトグ ラフィーによって精製して黄色油状物として生成物0.916g(収率55%) を得た。なお、その生成物は、静置したところ固化した。1HNMR:δ7.4 05(1H,d,J=3.15Hz);6.99(1H,q,J=8.86およ び3.12Hz);6.85(1H,d,J=8.84Hz);3.85(1H ,dt,J=11.89および8.14Hz);3.82(3H,s);3.6 0−3.66(1H,m);2.34−2.42(1H,m);2.24−2. 30(1H,m);2.05−2.13(1H,m);1.89−1.99(1 H,m);ならびに1.498ppm(3H,s)。 これらの分析結果によって、生成物の構造が、(R,S)−7−メトキシ−3 a−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2, 1−b][1,3]ベンゾオキサジン−9−オンの構造であることが確認された 。 実施例9 生体外の生理学的試験 この発明の化合物の生理学的作用をラットの海馬の切片を用いて生体外で測定 した。すなわち、人工脳脊髄液(ACSF)が連続して灌流されている記憶チャ ンバー内に保持された海馬切片の興奮性応答(フィールドEPSP)を測定する ことによって、前記作用を測定した。15〜30分間の間隔中に、灌流媒体を、 各種の濃度の実験化合物を含有する灌流媒体に切り換えた。薬物灌流を行う直前 および薬物灌流終了時に収集した応答を重ね合わせて、EPSPの振幅の増大百 分率および応答のピークの高さの1/2における幅(半値幅)の増大百分率を算 出した。 これらの実験を行うため、麻酔をかけた2ヶ月齢の Sprague-Dawley ラットか ら海馬を取り出し、生体外切片(厚みが400μm)を調製し、慣用法を用いて 35℃のインターフェースチャンバー内に保持した。この方法は、Dunwiddie お よび Lynch、J.Physiol.276巻、353〜367頁(1978年)により使 用された手順である。そのチャンバーは、124mMのNaCl、3mMのKC l、1.25mMのKH2PO4、2.5mMのMgSO4、3.4mMのCaC l2、26mMのNaHCO3、10mMのグルコース、および2mMのL−アス コルベートを含有するACSFが、0.5mL/minの流量で常に灌流されて いた。双極のニクロム刺激板を、海馬サブフィールド(subfield)CA3の境界 に近い海馬サブフィ ールドCA1の樹状層(放線状層)内に配置した。 前記剌激板による電流パルス(0.1msec)が、サブディビジョン(subd ivision)CA3内のニューロンから発してCA1ニューロンの樹状突起のシナ プスで終わる一群のシャッファー交連繊維(Schaffer-commissural(SC)fibe r)を活性化した。これらシナプスが活性化されると、シナプスは伝達物質のグ ルタメートを放出する。グルタメートは、シナプス後AMPA受容体と結合し、 この受容体は、一時的に関連するイオンチャンネルを開いて、ナトリウムの流れ をシナプス後の細胞内に入れることができる。このナトリウムの流れによって、 細胞外空間に電位差が生じ(フィールド興奮性シナプス後電位すなわちフィール ド「EPSP」)、この電位差がCA1の放線状層(stratum radiatum)の中央 に配置された高インピーダンス記録電極によって記録される。 下記表にまとめた実験の場合、刺激電流の強さを調節して、最大EPSPの1 /2(典型には、約1.5〜2.0mV)を生じるようにした。対になった剌激 パルスを、200msecのパルス間間隔で40秒ごとに与えた。第二応答のフ ィールドEPSPをデジタル化して解析し、振幅、半値幅および応答面積を決定 した。応答が15〜30分間安定であったら(ベースライン)、試験化合物を潅 流ラインまで約15分間で添加した。そして、その潅流を元の通常のACSFに 切り換えて戻した。 SC線維を部分的に刺激すると、CA1の錐体細胞内に抑制性シナプス後電位 (inhibitory postsynaptic potential)(IPSP)を生じさせる介在ニュー ロンを活性化するので、対のパルス剌激を使用した。このフィードフォーワード IPSPは、典型的に、EPSPがそのピークに到達した後に生じる。そのフィ ードフォーワー ドIPSPは、膜再分離を加速し、EPSPの崩壊相を短くするので、試験化合 物の作用を部分的にマスクすることがある。このフィードフォーワードIPSP の好都合な特徴の一つは、刺激パルスに続く数百msecの間に再活性化させる ことができないことである。この現象は、200msecの間隔をおいた対のパ ルスを送り、第二の(「プライム付きの(primed)」)応答を用いてデータ解析 することによって、IPSPをなくすのに有利に利用できる。 CA3軸索の剌激の後フィールドCA1に記録されるフィールドEPSPが、 AMPA受容体によって仲介され、すなわち受容体がそのシナプス内に存在して いることは、Kessler 他が Brain Res.560巻、337〜341頁(1991 年)に報告しているように、公知であり、そして、その受容体を選択して遮断す る薬物は、Mull er 他、Science 242巻、1694〜1697頁(1988 年)に報告されているように、フィールドEPSPを選択的に遮断する。アニラ セタムは、AMPA受容体のチャンネルの平均開放時間を増大するので、シナプ ス電流の振幅を増大し、かつその期間を延長する。Tang 他、Science 254巻 、288〜290頁(1991年)。これらの作用は、文献に報告されているよ うに、フィールドEPSPに反映される。例えば、Staubli 他、Psychobiology 18巻、377〜381頁(1990年);Xiao 他、Hippocampus 1巻、37 3〜380頁(1991年);および Staubli 他、Hippocampus 2巻、49〜 58頁(1992年)を参照。先に開示したアニラセタムの安定なベンズアミド 誘導体について、同様の結果が、国際特許出願公開第WO94/02475号( PCT/US93/06916)(Lynch および Rogers、カリフオルニア大学 の理事会)で報告されている。 この発明の諸化合物を、上記の生理学的試験システムで検定して、以下の表に 示すデータを得た。その表の第一のデータ欄は、EPSPの振幅を、ベースライ ンの25%増しの値まで増大するのに必要な各試験化合物の濃度の推定値を示す 。第二のデータ欄は、EPSPの半分の高さにおける幅を50%増大するのに必 要な各試験化合物の濃度の推定値を示す。これらの値は、大部分の場合、内挿補 間法で推定したが、残りは測定値から外挿補間法で推定した。この発明の諸化合 物は、最大振幅と半値幅が投与量に依存して増大したが、20μMという低い濃 度で有効であった。 下記表の最後の欄には、Staubli 他、PNAS 91巻、11158〜11162 頁(1994年)に記載されているような、8アームの放射状迷路での動作によ る学習パラダイムで試験されたラットの記憶を促進する閾値投与量が記載されて いる。添付図面は、上記パラメーターと、生体内での効力の予測変数として用い られる生体外電気生理学的パラメーター(上記のように、ラットの海馬の切片に おいて、フィールドEPSP応答の半値幅を50%増大するのに必要な化合物の 濃度)との相関関係を示す散布図である。国際特許出願公開第WO94/024 75号(PCT/US93/06916)に開示されたアンパキン類に存在して いる二つの回転自由度を除くことによって、薬物の効力の改善が実現しているこ とが示されている。このグラフは、この発明の立体配座が制限されている3種の 化合物(上記実施例1,3および6にそれぞれ示されグラフには黒丸で示されて いる化合物I、IIIおよびVI)と、単純な置換ベンゾイルピペリジン類であ るのでこの発明には含まれない対応するロートマー(グラフで黒菱形印で示し、 立体配座が制限されている対応する化合物と直線で結んである)とを比較して示 している。これ ら三つの全ての比較結果からみて、本発明のベンゾオキジン構造を形成させて回 転を制限すると、明らかに生体外と生体内の両方の特性が著しく向上し、生体外 の電気生理学的機能が、行動の予測道具として評価される。行動タスク(8アー ムの放射状迷路)での効力の増大が最も顕著なのは、化合物IIIであり、その 効力は国際特許出願公開第WO94/02475号の他のアンパキン類のみなら ず対応するロートマーの10倍である。 効力の上記増大は、これらロートマーの多数の非生産性立体配座が、この発明 の、立体配座が制限された化合物には存在していないことが恐らく原因であろう 。しかし、AMPA受容体が、低濃度の立体配座を制限された化合物に応答し、 その結果、認識動作が促進されるという上記試験結果は、ロートマーの研究から は予想されなかったであろう。多数の立体配座から特定の立体配座を一つ選択す ると、すべての生物活性が失われるであろう、ということを同様に考慮しなけれ ばならない。この点について、ロートマーのエネルギーが最小の構造における芳 香族カルボニルの二面核が、30°(アブイニシオ)または45〜50°(半経 験的AM1)と算出され、一方、立体配座が制限された化合物の同じ角が18° (AM1)と算出されることに注目すべきである。 上記は、主として、例示を目的として提供するものである。本明細書に記載さ れている本発明の投与量、投与法および他のパラメーターは、この発明の精神と 範囲から逸脱することなく、各種のやり方でさらに変更または置換をすることが できることは、当業技術者であれば、容易に分かるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 498/04 112T 112Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ, VN,YU (72)発明者 ロジャーズ,ゲーリー,エイ. アメリカ合衆国 93105 カリフォルニア 州 サンタバーバラ フットヒルロード 3056 (72)発明者 リンチ,ゲーリー,エス. アメリカ合衆国 92715 カリフォルニア 州 アーバイン ギブズコート 4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式で表される化合物であって、 式中、 R1とR2は、HとR4Oからなる群から独立して選択されるが、R1とR2の うち少なくとも一方がR4Oであり、そのR4がH、C1−C6アルキルおよびハロ 置換C1−C6アルキルからなる群から選択されるメンバーであるか、または R1とR2は結合して、 からなる群から選択される単一の2価の部分を形成し、上記部分中、 R5は、C(R92、C(R92C(R92およびCR9=CR9からな る群から選択されるメンバーであり、そのR9はH、ハロゲン、C1−C6アルキ ルおよびハロ置換C1−C6アルキルからなる群から選択されるメンバーであり、 いずれのR5において同一であっても異なっていてもよく、 R6は、H、C1−C6アルキルおよびハロ置換C1−C6アルキルからな る群から選択されるメンバーであり、 R7は、H、C1−C6アルキルおよびハロ置換C1−C6アルキルからな る群から選択されるメンバーであり、および R8は、H、C1−C6アルキルおよびハロ置換C1−C6アルキルからな る群から選択されるメンバーであり、 R3は、H、C1−C6アルキルおよびハロ置換C1−C6アルキルからなる群 から選択されるメンバーであり、ならびにnは、1、2、3または4である 化合物。 2.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2がHおよびR4Oからなる群から独立して選択されるが、R1とR2の うち少なくとも一方がR4Oである ことを特徴とする化合物。 3.請求の範囲2に記載の化合物であって、 R4がC1−C6アルキルおよびフッ素置換C1−C6アルキルからなる群から選 択されるメンバーである ことを特徴とする化合物。 5.請求の範囲2に記載の化合物であって、 R1とR2が、H、CH3O、CH2FO、CHF2O、CF3O、C25O、CH3 −CHF−O、CH3−CF2−O、CH2F−CH2−O、CHF2−CH2−O およびCF3−CH2−Oからなる群から独 立して選択されるが、R1とR2のうち少なくとも一方がH以外のメンバーである ことを特徴とする化合物。 8.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 からなる群から選択される単一の2価の部分を形成する ことを特徴とする化合物。 9.請求の範囲8に記載の化合物であって、 R5がC(R92、C(R92C(R92およびCR9=CR9からなる群から 選択されるメンバーであり、そのR9は、H,ハロゲン、およびC1−C3アルキ ルからなる群から選択されるメンバーであり、かついずれのR5において同じで あっても異なっていてもよく、 R6は、HおよびC1−C3アルキルからなる群から選択されるメンバーであり 、 R7は、HおよびC1−C3アルキルからなる群から選択されるメンバーであり 、ならびに R8は、H、C1−C3アルキルおよびハロ置換C1−C3アルキルからなる群か ら選択されるメンバーである ことを特徴とする化合物。 11.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 からなる群から選択される単一の2価の部分を形成する ことを特徴とする化合物。 16.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 を形成し、R3がHであり、そしてnが2である ことを特徴とする化合物。 17.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 を形成し、R3がHであり、そしてnが3である ことを特徴とする化合物。 18.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 を形成し、R3がHであり、そしてnが2である ことを特徴とする化合物。 19.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1がHであり、R2がCH3Oであり、R3がHであり、そしてnが2である ことを特徴とする化合物。 20.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1がCH3Oであり、R2がHであり、R3がHであり、そしてnが2である ことを特徴とする化合物。 21.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 を形成し、R1がHであり、そしてnが2である ことを特徴とする化合物。 22.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1とR2が結合して、 を形成し、R3がHであり、そしてnが3である ことを特徴とする化合物。 23.請求の範囲1に記載の化合物であって、 R1がCH3Oであり、R2がHであり、R3がCH3であり、そしてnが2であ る ことを特徴とする化合物。
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