JP2000503214A - 超好熱性dnaポリメラーゼの使用 - Google Patents

超好熱性dnaポリメラーゼの使用

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Abstract

(57)【要約】 色素ターミネーターを用いるDNAサイクルシークエンス法を開示する。超好熱性DNAポリメラーゼは、>60〜80℃以下の範囲の温度で用いる。>60〜80℃以下の範囲の温度での超好熱性DNAポリメラーゼの使用も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 超好熱性DNAポリメラーゼの使用 本発明は、超好熱性DNAポリメラーゼを用いる、マーカー置換されたジデオキ シヌクレオチドによるDNAのサイクルシークエンス法、および超好熱性DNAポリメ ラーゼの新規使用に関する。 近年、DNAの配列分析は、基礎研究および研究所の診断法として不可欠なツー ルとなり、日常的に用いられている。殆ど全ての配列決定プロトコールは、DNA 鎖を標識するために、放射能ラベルされたマーカーまたは蛍光マーカーを用いる サンガーのチェーンターミネーション法に基づくものである。多くの会社から、 様々な配列決定のプロトコールが多数提供されている。特に、色素ラベルしたジ デオキシターミネーター(色素−ジデオキシターミネーター(dye-dideoxytermin ator))を用いる非放射性配列決定用のアプライドバイオシステムズ社(AppliedBi osystemscompany;ABI)のプロトコールは、広く用いられている。 色素−ジデオキシターミネーターを用いて配列を決定する場合、配列決定すべ きDNAのテンプレートは、DNAポリメラーゼによって、プライマーに依存した態様 でコピーする。それぞれ異なる蛍光色素でラベルしたddNTPが取込まれることに よって、鎖伸長の停止(chain termination)が起こる。ラベルされていないddNTP を使用し、放射性のα-dATPまたは蛍光性プライマーによって鎖のラベリングを 行うサンガーの古典的なDNA配列決定法では、4レーンシステムが必要となり、 1レーン分析を行おうとすれば、複雑な4プライマー法を要するのに対して、該 方法によれば、単一レーンでDNA配列を分離することが可能となる。37℃での単 一サイクルによって、配列決定反応を実施する場合には、通常、T7 DNAポリメラ ーゼのような熱に不安定なポリメラーゼが用いられる。多くの適用例において、 該プロトコールは優れた結果をもたらす。しかし、該方法には、多量のテンプレ ートDNA(反応当たり約5μgのプラスミドDNA)を要するという欠点が存在する 。該欠点は、PCR産物の直接シークエンス法において特に問題となる。 GC リッチなテンプレートの配列を決定する場合、しばしば克服し難い困難に 直面する。一方、超好熱性生物から得たDNAポリメラーゼを用いるサイクルシー クエンス法では、1/5未満のテンプレートDNAが必要とされるにすぎない。該方法 は、何サイクルもの変性、シークエンスプライマーのアニーリング、およびこれ に引き続くddNTPの取り込みによる鎖の伸長を具備する。従来技術によれば、最 後のステップは60℃で行われ、GCリッチなDNA配列および二次構造を有するDNAの 配列を決定する場合、37℃で一サイクルというプロトコールに比べて優れた結果 が得られる。しかし、従来技術のプロトコールで用いられる60℃という温度は、 超熱安定性DNAポリメラーゼの至適合成温度に比べて、極めて低いものである。 上述のプロトコールとは異なり、色素プライマープロトコールでは、72℃の至 適鎖伸長温度を用いることができる。しかし、これらのプロトコールは、蛍光ラ ベルされたプライマーを別に合成しなければならないため(4レーン法の場合1 プライマー、1レーン分析を行う場合4プライマー)、コストがかかる。色素タ ーミネーター配列決定法は、たった一つのサンプルで行われるが、どちらの場合 も、4つの平行する反応(各々ddNTPのうちの一つを含有する)を実施すること が必要であり、さらに時間とコストが増大する。 様々な超熱安定性DNAポリメラーゼについての色素プライマー配列決定法のプ ロトコールが、種々の会社から公表されている。このようなプロトコールの例 ーゼを用いるEpicentreのものがある。 1レーン手法として色素プライマー配列決定法を用いる場合、異なる色素ラベ ルを有する4つの異なるプライマーが必要となる。しかし、これによって、当然 、配列決定に要する時間とコストが増大する。 現在まで、色素ターミネーターを用いるサイクルシークエンス法は、60℃の鎖 伸長温度でなくては上手くいかないと従来技術では考えられており、このこと ポリメラーゼ酵素についても当てはまる。今のところ、色素ターミネーターを用 いるサイクルシークエンス法の場合、60℃を超える温度を報告するプロトコール はない。 GC リッチな配列にも用いることができ、至適鎖伸長温度で、または至適鎖伸 長温度付近で利用できる色素ターミネーターを用いるDNAのサイクルシークエン ス法の新規な方法を提供することが本発明の目的である。 本発明によれば、この目的は、請求項7でさらに詳細に示される特徴によって 解決される。請求項7の方法の好適な実施態様は、従属項に明記されている。 さらに、請求項1によって、本発明は超熱安定性DNAポリメラーゼの新規使用 を提供する。好適な実施態様は、従属項に詳述されている。 本発明に用いるのに有用な超安定性DNAポリメラーゼは、DNAデオキシヌクレオ チジルトランスフェラーゼ、E.C.2.7.7.7である。好ましくは、以下の超熱安定 性DNAポリメラーゼ: れた; ために特別に開発されたDNAポリメラーゼ; −Tth DNAポリメラーゼ(Epicentre) :Thermus thermophilus から単離さ れた; −TthDNAポリメラーゼ(Boehrlnger):E.C.2.7.7.7.、Thermus thermophilus HB8から単離された; ポリメラーゼの混合物、E.C.2.7.7.7.; 由来 単離体のDNAポリメラーゼ遺伝子をE.Coli中で発現したもの; −9゜N DNAポリメラーゼ(New England Biolabs) :Thermococcus種、9゜N- 7株; のexo−DNAポリメラーゼ遺伝子をE.Coli中で発現したもの; はない; 中で発現したもの; −Tfl DNAポリメラーゼ(Epicentre) :Thermus flavusから単離された; −PfuDNAポリメラーゼ(Stratagene) :Pyrococcus furiosus由来であり、E .Coli中で発現させた強力な3´-5´エキソヌクレアーゼ; 開発された超熱安定性DNAポリメラーゼ; DNAポリメラーゼの突然変異型; を用い得る。 である。色素ターミネーターを用いるサイクルシークエンス法において、これら のポリメラーゼを用いることの利点には、以下のもの: ートDNAが少ない; −酵素量を減らすことによって、酵素のコストが減少する; −反応時間が短くなり、それによってサンプルの処理量が増加する; −75℃まで合成温度を上げることによって、より高い特異性で、且つテンプレ ートDNAを「最適に」変性させて実施することが可能となる; −配列を決定するための化学物質の利用が改善されるため、コストが低くなる が含まれる。 極端にGC リッチな配列は、時々PCRで増幅されないことがあり、配列分析しに くいということが、従来技術において知られている。この意味で、PCRとサイク ルシークエンス法との鎖伸長温度の差は、実験操作上重要であった。ある研究プ ロジェクトの中で、ヒトS71遺伝子座の特異的領域はPCRで増幅することができた が、得られた断片を配列決定することはできなかった。明らかに、PCRの場合に は鎖伸長温度が72℃であるのに対して、サイクルシークエンス法では60℃ であることが理由であった。GおよびC塩基を類縁体の7-デアザGおよび5-メチル Cで置き換えることによって、あるDNA配列の熱安定性を実験的に減少させると、 相互作用が弱まるかもしれない。全てのGおよびC位置を類縁体で置き換えて、PC Rで断片を調製するアプローチは、7-デアザdGTPが取込まれるために、失敗に終 わった。しかし、Sequitherm DNAポリメラーゼのプロトコールを含む諸プロトコ ールでは、シークエンスケル上への圧縮(compression)を抑制するために、非 色素ターミネーター反応において、72℃の鎖伸長温度で、唯一のG成分として該G 類縁体を用いている。 し、高い鎖伸長温度(すなわち60℃を超える温度)で色素ターミネーターを取込 むことを試みた。 以下では、図を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。 図1: コール dNTP/色素ddNTP比を改良した後、72℃の鎖伸長温度で、2分間、標準的なプラ イマー/テンプレートペアであるpS71JB/「β-gal forward」に対して、 21μL の最終容量当たり、0.5μgのテンプレート、10pmolのプライマー、2μLの 5×TACS緩衝液、1μL の 30mM MgC12、0.1μL の 6mM dITP/2mMの各dATP/dTTP/d CTP/dGTP、1μLのABIヌクレオチドミックス、0.5μLの各色素ddA/色素ddG/色素d dT/0.25μLの色素ddC、2.5Uの酵素、および最終容量21μLにするための水を混合 した。72℃2分の伸長条件で、SeqT580 PCR プロトコールを用いた。 図2: Tth DNAポリメラーゼを用いるサイクルシークエンス法のための最適なプロトコ ール 72℃の鎖伸長温度で、2分間、標準的なプライマー/テンプレートペアであるp S71JB/「β-gal forward」に対して、Tth DNAポリメラーゼを用いて、500塩基を 超える配列が達成された。21μLの最終容量当たり、0.5μgのテンプレート、10p molのプライマー、4μLの5×TACS緩衝液、1μLの30mM MgCl2、2μLの各500μM d ITP/dATP/dTTP/dCTP/100μM dGTP、1μLのABIヌクレオチドミックス、0.5μLの 各色素ddA/色素ddG/、0.25μLの色素ddC、2.5Uの酵素、および最終容量 に、SeqT580 PCRプロトコールを72℃2分の伸長条件に変更した。 図3: い(a)、およびマグネシウムを添加した(b)標準的サイクルシークエンス法 決定した標準的条件(0.5μgのテンプレート、10pmolのプライマー、1/2 ABIp remix、0.5μLの各500μM dITP/dATP/dTTP/dCTP/100μM dGTP、2.5Uの酵素、お よび最終容量21μLにするための水、伸長温度70℃を用いるSeqT580 PCRプロトコ ール)を用いて、pS71JB1/「β-gal forward」標準的プライマー/テンプ 添加せずに(a)、および添加して(b)テストした。 図4: 一例として Tfl DNAポリメラーゼを用いる、マグネシウムを添加しない(a)、お よびマグネシウムを添加する(b)標準的サイクルシークエンス法 決定した標準的条件(0.5μgのテンプレート、10pmo1のプライマー、1/2 ABI premiX、0.5μLの各500μM dITP/dATP/dTTP/dCTP/100μM dGTP、2.5Uの酵素、お よび最終容量21μLにするための水、伸長温度70℃を用いるSeqT580 PCRプロトコ ール)を用いて、pS71JB1/「β-gal forward」標準的プライマー/テンプレート ペアについて、Tfl DNAポリメラーゼを、1μLの30mM MgCl2を添加せずに(a)、お よび添加して(b)テストした。 図5: (a)72℃および(b)60℃の伸長温度で、pS71JB2/プライマー 4612テンプレート (a)72℃および(b)60℃の伸長温度で、pS71JB2/プライマー4612テンプレート/ プライマーペアを用いる標準的Sequithermサイクルシークエンス法。両反応は、 設定した標準的プロトコール(0.5μgのテンプレート、10pmo1のプライマー、1 /2 ABI premix、0.5μLの各500μM dITP/dATP/dTTP/dCTP/100μM dGTP、1 μLにするための水)に従って行った。 図5a)は、72℃2分間、SeqT580 PCRプロトコールを用いた反応の結果を示す。 図5b)は、60℃の鎖伸長温度で4分間というABIが推奨するプロトコール(15秒95 ℃/15秒50℃/4分60℃、25サイクル)を用いた反応の結果を示す。 図6 アニーリング温度から鎖伸長温度への遷移を調節することによつて、他のプライ マー/テンプレートペアにシークエンスプロトコールを適用するためのパラメー ター a)より低い温度での、より長いアニーリング時間。例えば、図5に記載されて いるような標準的プロトコールを適用して、温度およびプライマーのアニーリン グステップの時間を15秒50℃から30秒45℃に変えた。 b)伸長の前に、60℃のステップを入れる。アニーリングから鎖伸長への遷移を 遅くするために、他の全てのパラメーターをそのままにして、10秒60℃のステッ プを挟んだ。 c)スペルミジンの添加 標準的プロトコールとは異なり、1/10vo1の30mMスペルミジンを反応サンプ ルに添加して、プライマー/テンプレートの相互作用を補助した。 60℃を超える鎖伸長温度でのサイクルシークエンス法 1.基本プロトコールの確立 込むために、マグネシウムイオンが必要かどうかを、該ポリメラーゼをABI prem ix と混合する場合に通常用いられる60℃の温度でテストした。マグネシウムイオン は、DNAポリメラーゼに不可欠であることが知られている。このために、ABIによ る以下の配列決定プロトコールを実行して、以下のように改変した。 21μLの最終容量に対して、 ・9μLのABIpremix(4μLの5×TACS緩衝液/各々1μLのABI dNTPミックス 、色素A、G、C、T) ・10pmolのプライマー ・テンプレートDNA(1μgのプラスミド、<0.5μgのPCR産物) ゼを用いた。 ・(20〜21μLになるように)水 を混合する。 油を使用しない、PE 9600 PCR装置中でのPCRサイクル 変性 96℃ 15秒 アニーリング 50℃ 15秒 鎖伸長 60℃ 4分 25サイクル 次に、フェノール抽出またはCATB沈殿によって、反応サンプルを精製した。 しかし、上述のプロトコールは、不十分な結果しか与えなかった。 上記のプロトコールとは異なり、我々は、ここでは異なる濃度の塩化マグネシ ウムを添加した。同時に、ABIキットの色素ターミネーターとヌクレオチドを用 テンプレート、S71遺伝子座の一部、および合成によって調製した22マー(22mer) 「β-gal forward」(CAGCTATGACCATGATTACGCC、53.9℃の融解温度)を含有する 、pUCに基づいたベクター用のシークエンスプライマーとして有用な任意に選択 したプラスミドテンプレート、pS71JB1 およびpS71JB2をモデルシステムとして 選択した。 これらの基本的な実験で、ABI premixに30mM MgCl2を添加することにより(最 温度で色素ターミネーターの取り込みが可能となることが分かった。65℃と70℃ についても、これらの実験を繰り返した。しかし、60℃を超える鎖伸長温度では 、早期のチェーンターミネーションの増加が見られた。ここで見られた「過剰な カットオフ(excessive,cut off)」ピークは、テンプレートが大量であること 、不適切なdNTP/ターミネーター比、および/または不適切なPCRサイクルによ るものかもしれない。1/2、1/3または1/4の色素ターミネーターとともに、半分 の量のテンプレート(0.5μgのプラスミドテンプレート)を用いることによっ て、実質的に同様の結果が得られた。最後に、dNTP/色素ターミネーター比の滴 定によって、安定な実験が達成され、この比率は、鎖伸長の時間とともに変化す ることが分かった。続く実験で用いたPCRサイクルは、SeqT580と名づけられ、95 ℃15秒/50℃15秒/80℃7秒を5サイクル、95℃15秒/50℃15秒/70℃2分で30サ イクルからなる。簡単のために、我々は、この時点では、全ABI premix以外は、 各色素ターミネーター毎に濃度を滴定しなかった。これを補うために、5サイク ルの鎖伸長温度80℃、7秒を行って、極めて濃縮された色素Tターミネーターおよ び色素Cターミネーターの高い取り込みを減少させた。 これらの予備的実験のために、以下の基本プロトコールを確立して、さらなる 最適化のために用いた。 21μLの最終容量に対して、以下の成分: −テンプレートとして0.5μgのプラスミド DNA(水に再懸濁すると最も便 利); −10pmolのプライマー; −4.5μLのABI premix(2μLの5×TACS緩衝液/各々0.5μLの色素ddA/T/G/C 、750μMのdITPおよび各150μMのdATP、dTTP、dGTP、およびdCTPを含有する0.5 μLのABI dNTPミックス); −0.5μLの各500μMのdITP/dATP/dTTP/dCTP/100μM dGTP; −1μLの30mM MgCl2リメラーゼ; −(21μLになるように)dH2O を混合して、上記のPCRサイクルにかけた。 PCRサイクルSeqT580は、上述のとおり。 ABI premix: 5×TACS緩衝液: 1μL ddA* 400mM Tris-HCl 1μL ddG* 10mM MgCl2 1μL ddC* 100mM(NH4)2SO4、pH 9.0 1μL ddT* 1μL dNTP mix 4μL5 ×TACS緩衝液 マグネシウムイオンの濃度を調節すれば、本発明によって、60℃を超える鎖伸 サイクルシークエンス法を行うことができるであろう。一般的に用いられるテン プレートの量および色素ターミネーターの濃度を半分に減らすような一般的な実 験操作によって、反応条件を最適化し得る。色素ターミネーターの量を減らすこ とによって、CTABによる迅速な精製が可能となる。 II.方法のパラメーターの最適化 反応操作における以下のパラメーター(pS71JB1/β-gal forwardテンプレー ラーゼについての最適化したプロトコールの結果を図1および2に、それぞれ図 示する。 TACSの必要性 既述のプロトコール(すなわち、PCRサイクル、色素ターミネータ-、dNTPおよ びMg2+濃度は変化させない)から始まって、種々の濃度の、ABIの5×TACS緩衝液 : 量21μL当たり0.5、1、2、4、7μLのTACS(それぞれ、濃度として、0.125×、0. 5×、0.75×、1×、1.5×、または1.75μL)をテストした。Sequitherm DNAポ リメラーゼの場合、1〜5μLの5×TACS緩衝液で最良の結果が得られたのに対して 、Tth DNAポリメラーゼは、全ての範囲のTACS濃度にわたって明白な相違がなく 、機能的であった。 結論的には、本実験条件下では、両DNAポリメラーゼは、比較的広い範囲の5× TACS緩衝液で用いることができる。 色素ターミネーター この実験では、十分な配列を得るのに必要な色素ターミネーターの量を決定し 本プロトコールにおいて、1/2、1/3、および1/4のABI premixを用いた。1/4のpr emixを用いても、読み取り可能な配列が得られた。驚くべきことに、CおよびTピ ーク(これらの色素ターミネーターは、ABI premix中で非常に濃縮されている) は、まだ「過剰なカットオフ」が存在し、濃度が高すぎることを示している。そ れ故、実験は、より高いNPT濃度(1μLのABI premixプラス0.5mMdITP/dATP/dCTP /dTTP/0.1mM dGTP)で、0.5および2μLの5×TACS緩衝液、および僅か25%の色素T ターミネーター、色素Cターミネーター、または両ターミネーターを添加して、 実験を行った。色素C濃度を減らすと、非常に良好な結果を得ることができた。 対照的に、ヌクレオチドをさらに添加しないと、色素Cおよび色素Tの両者の量を 減らした場合でも、あまり配列のクオリティーはよくなかった。半分量のABI pr emixが標準的な値であることが確定された。 結論的には、このように、dNTP濃度およびPCRサイクルが互いに一貫している ならば、両DNAポリメラーゼに対する色素ターミネーター濃度は、劇的に減らし 得る。 ヌクレオチドの必要性 述のプロトコールに基づいて、各0.5μLの色素AGT/0.25μLの色素Cとともに、1 μLのABI dNTP mix(0.75mM dITP、0.15mM dATP/dTTP/dCTP)/0.1μLの6 mMdITP/0 .5mM dATP/dTTP/dCTP/0.1mM dGTPを添加すれば、500塩基を超える配列が 得られた0.5μLの色素Cを用いると、さらに極めて長い配列が得られたが、最初 の約50塩基のGターミネーションが不完全であり、1μLを用いると、配列ラダー は全く得られなかった(第一の実験の各濃度は、約64μMのdITP/17μMのdATP/dC TP/dTTP/0.48μMのdGTP;第二の実験では、178.5μMのdITP/54.75μMのdATP/dCT P/dTTP/2.4μM dGTP)第三の実験では、321.4μMのdITP/102.3μMのdATP/dCTP/dT TP/4.8μM dGTP)。 上述の基本プロトコールとは異なり、Tth DNAポリメラーゼに対しては、異な る量(1、2、および5μL)の、4μLの5×TACS緩衝液中の 1)0.5mMdITP/dATP /dTTP/dCTP(最終濃度は、約1.59μM のdITP/30.9μM のdATP/dTTP/dCTP);2)93. 3μM dITP/64.75μMのdATP/dTTP/dCTP;3)154.7μM dITP/126.1μMのdATP/dTTP/d CTPを用いてテストした。後二者の濃度を用いると、400塩基を有する配列が得ら れた。0.5mM dITP/dATP/dCTP/0.1mMのdGTP(dGTPの最終濃度は、それぞれ4.8、9. 6、または24μM)1または2μLのdNTP混合物を添加すれば、500塩基を超える長さ の鎖が得られた。 結論としては、dNTP/色素 ddNTP比を調節すると、6%ポリアクリルアミドゲル の分離能の限界に達するような長さの配列が得られた。概して、ポリアクリルア ミドゲルのシグナルを圧縮するためにITPを用いるdNTP混合物は、7-デアザdGTP を含有する均一に濃縮された混合物に比べて、よりよい結果を与えた。 マグネシウムの必要性 0.5、1、2、3、5、および10pLの30mMを添加し、残りの基本プロトコールは、変 えなかった。1〜5μLの範囲の30mM MgCl2で、最もよい結果が得られたが、0.5μ Lの30mM MgCl2を添加すると、微かに悪化した。Tthポリメラーゼの場合、1およ び10μLの30mM MgCl2を用いる実験、さらには全くMgCl2を用いない実験でも、反 応は上手くいった。 結論的には、本実験条件では、両ポリメラーゼは、広範なマグネシウム濃度を 異なるパラメーターを有するサイクル条件 ある実験では、マグネシウムイオン濃度を変化させずに、種々のパラメーター を変化させた。特に、1μLのABIヌクレオチド、すなわち1μLの15μM dNTPを添 加して、1、2、3μLのTACSをテストすれば、僅か1分の鎖伸長時間では、満足な 結果が得られなかった。鎖伸長温度を90秒まで延長すれば、添加したTACSの様々 な量で、およびdNTP(1μLのABI dNTP mix、最終濃度35.71μMのdITP/7.14μMのd ATP/dTTP/dCTP)を添加した場合の何れにおいても、明瞭な効果がみられた。70℃ 3分と比べて、72℃で2分の鎖伸長時間の増幅サイクルにおいて、上述した「長い 配列」のdNTP濃度(1μLのABIdNTPプラス0.1μLの6mM dITP/0.5mM すると、最終的に劇的な差がみられた。第一の場合、500塩基を超えるラダーを 得ることができたが、第二の場合には、200塩基しか得られず、PCRサイクルとdN TP濃度との関係が強調される。さらに、Tth DNAポリメラーゼの場合、2μLの0.5 mM dITP/dATP/dTTP/dCTP/0.1mM GTP(最終濃度57.6μMのdATP/dTTP/dCTP/9.6μM dGTP)を用いると、70℃3分と比べて、72℃で2分の鎖伸長時間において、さらに よい結果が得られた(500塩基を超える配列長)。 これらの実験は、何れの場合においても、ポリメラーゼは、色素ターミネータ ーを用いるサイクルシークエンス法プロトコールにおける 1kb/分というPCRの「 標準速度」が達成されないことを実証している。PCRから、マグネシウムイオン の濃度、およびdNTPの総濃度は、互いに関連することが知られている。本明細書 では、鎖伸長時間と色素ターミネーター/dNTP比には、さらなる関連性が存在す ることが示されたといえよう。 鎖伸長温度 さらに、72℃の鎖伸長温度で、上述の基本プロトコールを実行した場合、色素 ボリメラーゼ、および特にTth DNAポリメラーゼは、75℃でもきわめてよく機能 した。しかし、80℃の鎖伸長温度では、明確に劣った結果が得られた。 このように、色素ターミネーターを用いるサイクルシークエンス法では、超好 熱性DNAポリメラーゼは、PCRでの場合と同様の至適温度を示すが、古典的なPCR の反応速度は達成されない。 校正活性を有するものがある、他のDNAポリメラーゼの「触媒量」の添加 「長いPCR(long PCR)」では、不正確に取込まれたヌクレオチドによって、早 期のチェーンターミネーションが生ずることが知られている。それ故、僅かに DNAポリメラーゼを「触媒として」活性な量添加することを試みた。わずか1分 1/1混合物に比べて、よい配列を与えた。酵素混合物を用いて、配列決定プロト コールを最適化することができた。 添加物 PCRおよびDNA配列決定を改善するために、テンプレートDNA二重鎖の熱的安 ポリメラーゼによるDNA配列決定を改善するために使用した添加物の添加を、 結果は、典型的に用いられる添加物では、使用したプライマー/テンプレートペ に改良することはできないことを示している。 III.60℃を超える鎖伸長温度での他の超好熱性DNAポリメラーゼの使用 性DNAポリメラーゼが、60℃を超える鎖伸長温度での、色素デオキシターミネー ターを用いるサイクルシークエンス法において有用であるかどうかを調べた。 上述の基本配列決定プロトコール(PCRサイクルSeqT580、テンプレートとして pS71JBLプライマーとしてβ−gal forward)を用いて、以下の超好熱性DNAポリ メラーゼが、1μLの30mM MgCl2を添加して、および添加せずに、70℃の鎖伸長温 度で色素ターミネーターを取り込む能力について調べた。以下の超好熱性DNAポ リメラーゼ:Sequitherm(Epicentre)、Tth(EPiCentre、Boehringer)、 Taqplus(Stratagene)、ExpandHIFI(Boehringer)、Tfl(Epicentre)、Replitherm( Epicentre)、およびGoldstar(Eurogentec)が、1μLの30mM MgCl2を添加したとき に、70℃の鎖伸長温度で機能することが分かった。全体的に結果は劣っていたが 、MgCl2を添加することによって、基本的に、Deep Vent、Vent exo-、および9゜ NDNAポリメラーゼも70℃の伸長温度で使用できる。驚くべきことに、 で既に用いたMgCl2の量)を添加しなくても、60℃を超える鎖伸長温度で使用で きることが明らかとなり、一般的に、超好熱生物から得られる多くのDNAポリメ ラーゼが、サイクルシークエンス法の色素ターミネーターを取込み得ることが示 された。 このように、調べたプライマー/テンプレートペアに対して、テストした全て のDNAポリメラーゼが、70℃の鎖伸長温度で、色素ターミネーターを取り込み得 ラーゼについて、それぞれ、図3および4に図示されている。 IV.該結果の他のプライマー/テンプレートペアへの適用可能性 他のプライマー/テンプレートペアを用いて、60℃を超える温度での色素ター ミネーターを用いるサイクルシークエンス法に、超好熱性DNAポリメラーゼが使 用できるかどうか調べるために、pS71JB2およびプライマーとしてβ-gal、並び にpS71JB4およびS71特異的プライマー4935を用いて実験を行った。特に、プライ マーアニーリングから鎖伸長への遷移が、本発明の方法にとって、特に重要であ ることが分かった。とりわけ、スペルミジンの添加は、本発明の方法にプラスの 効果を有していた。 このように、本発明によって、超好熱性DNAポリメラーゼが、60℃を超える鎖 伸長温度で、特に70〜75℃の範囲の温度で、最適には72℃でも、色素ターミネー ターを用いるサイクルシークエンス法に使用できることが分かった。本発明で ある。しかし、それ自体公知である他の超好熱性DNAポリメラーゼも使用できる かもしれない。用いたプライマー/テンプレートペアおよびDNAポリメラーゼに 応じて、色素ターミネーターを用いるサイクルシークエンス法の実験条件は、従 来の方法によって、最適化されるであろう。これらは、当業者に公知の色素ター ミネーターを用いるサイクルシークエンス法の操作の一般的な修飾であり、本発 明においては、鎖の伸長には60℃を超える温度を用いる。 特に、サイクルシークエンス法の最適化においては、以下の実験条件: −マグネシウムイオンの濃度; −緩衝液の組成: −マグネシウムイオンを他の金属イオンに置換すること; −ヌクレオチドの濃度; −超好熱性DNAポリメラーゼの濃度; −PCR条件、特にプライマーアニーリング、およびプライマーアニーリング温 度と鎖伸長温度(常に60℃を超え、好ましくは70〜75℃の至適範囲内にある)と の遷移条件; −例えば、PEGおよびスペルミジンのようなDNA構造の安定化物質を添加するこ とによって、プライマーアニーリング、鎖伸長、および酵素活性を刺激するため の添加物を適切に選択すること; は、相互に関連付けて調整し、用いるプライマー−テンプレートペアおよびDNA ポリメラーゼに応じて最適化しなければならない。 本発明は、60℃を超える温度で、超熱安定性DNAポリメラーゼが、一般的に色 素ターミネーターのような修飾されたジデオキシヌクレオチドを取り込むことが できることを初めて示したものである。この発見は、このようなヌクレオチド類 縁体の使用を意図する配列決定プロトコールおよび増幅プロトコールの最適化に とって、広範な重要性をもたらす。このため、得られた結果は、60℃でしか利用 できない従前のプロトコールを適用するためには、使用する各プライマー/テン プレートペアに対する反応条件を調整することによって、最適化しなければなら ないことを明確に示している。このように、60℃および72℃で、PS71JB2/プライ マー4612を用いて行った実験は、アニーリングから鎖伸長への遷移が重要な点で あることを明確に実証する。 この発見は、アニーリング時間を延長して(15秒から30秒に)、より低いアニ ーリング温度(50℃から45℃)にPCRサイクルを改変し、50℃でのアニーリング と72℃での伸長の間に、60℃10秒というステップを挟むと、結果が劇的に改善さ れるという事実によって支持される。スペルミジンのような添加物によって、プ ライマー/テンプレート相互作用を促進すれば、同様に72℃の基本プロトコール と比べて、きわめて改善された結果が得られる。本発明のさらなる新規性は、と りわけスペルミジンの使用である。これは、例えば制限消化およびゲルシフト実 験におけるDNA−タンパク質相互作用を促進するために使用されてきたが、色素 ターミネーターを用いるDNA配列決定のためのアジュバントとして用いられるこ とは決してなかった。 する際に、該研究の使用は、既にきわめて良好な結果を部分的にもたらした。ス ネシウムを添加するだけで、簡便に利用できる60℃のプロトコールを確立する する反応条件は、さらに極めて改良できるであろう。 結論として、本発明は、超好熱性DNAポリメラーゼの新規使用のみならず、超 好熱性DNAポリメラーゼおよび置換されたヌクレオチドを用いるプロトコールを 確立および最適化するためのパラメーターおよび添加物を記載する。本発明にと って特に重要で、且つ本発明の実施にとって不可欠な発見は、60℃を超える温度 で、マーカー置換されたジデオキシヌクレオチドによるDNAのサイクルシークエ ンス法を行うためには、以下のパラメーターを互いに関連付けて調節しなければ ならないということである。これらのパラメーターは、 −反応用緩衝液; −デオキシヌクレオチド; −マーカー置換されたジデオキシヌクレオチド; −プライマーおよびテンプレートDNA; −添加物; −用いるDNAポリメラーゼ、テンプレート/プライマーペア、および反応用緩 衝液に応じた、各温度段階の間のランピング時間(ramping time) である。
【手続補正書】 【提出日】1998年11月17日(1998.11.17) 【補正内容】 請求の範囲 1.マーカーとして色素で置換されたジデオキシヌクレオチドを用いる1レー ン技法型のDNAのサイクルシークエンス法であって、500塩基を超える配列ラダー が得られ、 以下のステップ: a) 少なくとも反応用緩衝液、デオキシヌクレオチド、マーカー置換されたジ デオキシヌクレオチド、プライマー及びテンプレートDNA、水、並びに、必要に 応じてさらに添加物を混合して、相互に関連付けてそれらの濃度を調整すること と; b) 少なくとも一つの超熱安定性DNAポリメラーゼを添加することと; c) 少なくとも以下のステップ: −適切な温度でテンプレートDNAを変性することと; −適切な温度でプライマーをアニーリングすることと; −適切な温度で鎖を伸長させることと; −用いるDNAポリメラーゼ、テンブレート/プライマーペア、及び反応用 緩衝液に応じて、各温度段階間のランピング時間を調整することと; 具備するPCRシークエンシングサイクルを行うことと; d) 反応サンプルを精製することと; e) DNA鎖を分離して、DNA配列を決定するために検出することと を具備し、前記ステップc)において、65〜75℃の温度で鎖の伸長を行い、用いる プライマー/テンプレートペア及びDNAポリメラーゼに応じて、65〜75℃の温度 範囲の鎖伸長を可能とするために、相互に関連付けて以下の条件 −金属イオン濃度; −ヌクレオチド濃度; −DNAポリメラーゼ濃度; プライマーアニーリングの条件及びプライマーアニーリングから鎖伸長温度へ の遷移条件; プライマーアニーリング、鎖伸長、及びDNAポリメラーゼ活性を刺激するため の添加物を添加すること; を調整することとを特徴とするサイクルシークエンス法。 2.請求項1に記載の方法であって、緩衝液が、アルカリ金属イオン又はアル カリ土類金属イオンを含有することを特徴とする方法。 3.請求項2に記載の方法であって、前記アルカリ土類金属イオンとして、マ グネシウムイオンを用いることを特徴とする方法。 4.請求項1に記載の方法であって、前記ステップc)において、68〜73℃の範 囲の温度で、鎖の伸長が行われることを特徴とする方法。 5.請求項1に記載の方法であって、前記ステップc)において、70〜72℃の範 囲の温度で、鎖の伸長を行うことを特徴とする方法。 6.請求項1に記載の方法であって、前記ステップa)において、PEG及び/又 はDNA構造の安定化物質を添加することを特徴とする方法。 7.請求項1に記載の方法であって、マーカーとして蛍光色素で置換されたジ デオキシヌクレオチドを用いることを特徴とする方法。 8.請求項1に記載の方法であって、DNA構造の安定化物質としてスペルミジ ンを添加することを特徴とする方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.>60〜80℃以下の範囲の鎖伸長温度で、マーカーとして、色素によって置 換されたジデオキシヌクレオチドを用いるサイクルシークエンス法における超熱 安定性DNAポリメラーゼ(E.C.2.7.7.7.)の使用。 2.請求項1に記載の使用であって、鎖伸長温度が65〜75℃の範囲にあること を特徴とする使用。 3.請求項1に記載の使用であって、鎖伸長温度が68〜73℃の範囲にあること を特徴とする使用。 4.前述した請求項の何れか1項に記載の使用であって、前記DNAポリメラー ゼが、以下のDNAポリメラーゼ:AmpliTaq DNAポリメラーゼ;Taq DNAポリメラー ゼ;Sequitherm DNAポリメラーゼ;Tth DNAポリメラーゼ;Expand High Fidelit y DNAポリメラーゼ;Pwo DNAポリメラーゼ;Deep Vent DNAポリメラーゼ;9゜N DNAポリメラーゼ;Vent Exo- DNAポリメラーゼ;Replitherm DNAポリメラーゼ ;Goldstar DNAポリメラーゼ;Tfl DNAポリメラーゼ;Thermosequenase;AmpliT aq FS DNAポリメラーゼ;Pfu DNAポリメラーゼを具備する群の少なくとも一つの 要素から選択されることを特徴とする使用。 5.ジデオキシヌクレオチドが、マーカーとして蛍光色素で置換されているこ とを特徴とする請求項1に記載の使用。 6.以下のステップ: a)少なくとも反応用緩衝液、デオキシヌクレオチド、マーカー置換されたジデ オキシヌクレオチド、プライマーおよびテンプレート DNA、水、および、さらに 添加物を任意に混合して、互いに関連付けてそれらの濃度を調整することと; b)少なくとも一つの超熱安定性DNAポリメラーゼを添加することと; c)少なくとも以下のステップ: −適切な温度でテンプレートDNAを変性することと; −適切な温度でプライマーをアニーリングすることと; −適切な温度で鎖を伸長させることと; −用いるDNAポリメラーゼ、テンプレート/プライマーペア、および反応用 緩衝液に応じて、各温度段階間のランピング時間を調整することと; 具備するPCRシークエンシングサイクルを行うことと; d)反応サンプルを精製することと; e)DNA鎖を分離して、DNA配列を決定するために検出することと を具備し、前記ステップc)において、>60〜80℃以下の温度で、鎖の伸長を行う ことを特徴とする、マーカーとして色素で置換されたジデオキシヌクレオチドを 用いるDNAのサイクルシークエンス法。 7.請求項6に記載の方法であって、前記ステップa)において、プライマーア ニーリング、鎖の伸長を刺激するための添加物、DNA構造および/または酵素活 性に影響を与えるための添加物を添加することを特徴とする方法。 8.前述した請求項の何れか1項に記載の方法であって、前記ステップb)にお いて、DNAポリメラーゼが、以下の群:AmpliTaq DNAポリメラーゼ;Taq DNAポリ メラーゼ;Sequitherm DNAポリメラーゼ;Tth DNAポリメラーゼ;Expand High F idelity DNAポリメラーゼ;Pwo DNAポリメラーゼ;Deep Vent DNAポリメラーゼ ;9゜N DNAポリメラーゼ;Vent Exo-DNAポリメラーゼ;ReplithermDNAポリメラ ーゼ;Goldstar DNAポリメラーゼ;Tfl DNAポリメラーゼ;Thermosequenase;Am pliTaq FS DNAポリメラーゼ;Pfu DNAポリメラーゼ、の少なくとも一つの要素か ら選択されることを特徴とする方法。 9.前述した請求項の何れか1項に記載の方法であって、緩衝液が、アルカリ 金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを含有することを特徴とする方法。 10.請求項9に記載の方法であって、前記アルカリ土類金属イオンとして、 マグネシウムイオンを用いることを特徴とする方法。 11.前述した請求項の何れか1項に記載の方法であって、前記ステップc)に おいて、68〜73℃の範囲の温度で、鎖の伸長が行われることを特徴とする方法。 12.請求項11に記載の方法であって、前記ステップc)において、70〜72℃ の範囲の温度で、鎖の伸長を行うことを特徴とする方法。 13.前述した請求項の何れか1項に記載の方法であって、前記ステップa)に おいて、PEGおよび/またはDNA構造の安定化物質を添加することを特徴とする方 法。 14.前述した請求項の何れか1項に記載の方法であって、マーカーとして蛍 光色素で置換されたジデオキシヌクレオチドを用いることを特徴とする方法。 15.請求項13に記載の方法であって、DNA構造の安定化物質としてスペル ミジンを添加することを特徴とする方法。
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